JP7342399B2 - 包装用積層体 - Google Patents
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Description
近年、包装袋の廃棄時における環境負荷を軽減する目的や電子レンジでの使用のために、アルミニウムなどの金属を使用せずに構成された包装用積層体が知られている(例えば特許文献1、2参照)。特許文献1では、印刷層に白印刷だけでなく有彩色印刷層を含むことにより高い遮光性を維持したまま包装材としての意匠性を兼ね備えた包装用積層体が開示されている。
さらには、白印刷層と有彩色層が密接しているため、より直接的に有彩色層の色味が包装袋の表面(外面)に反映されてしまう。
白印刷層は、前記基材のシーラント層側に積層されていてもよい。
図1に示す本実施形態の包装袋1は、内容物を収容することが想定され、ボイル殺菌、レトルト殺菌など各種殺菌に適応できる包装袋である。本実施形態の包装袋1は、厚さ方向に対向するように配置された2枚の積層体1Aの、側部及び底部の三方がヒートシールで一体に接合されることにより形成されている。
包装袋1の上端部には開口部Tが形成されており、ヒートシール可能なヒートシール用開口部1dが、開口部Tの内周面に形成されている。開口部Tから各積層体1Aの下端部まで連通する内部空間Sが包装袋1の内部に形成されている。
積層体1Aは、本実施形態の積層体であり、遮光性を有する。積層体1Aは、200nm以上800nm以下の範囲の波長の光に関して、光線透過率が30%以下となるように構成されている。積層体1Aにおける上記の光線透過率は、分光光度計を用いて測定することができる。光線透過率が30%以上であると、商品の陳列時に外部からの光の影響で内容物が変色したり、風味が劣化したりする場合があるため、30%以下であることが好ましい。
積層体1Aは食品用の包装袋を目的とし発明された包装用積層体であり、包装袋の表面(外面)の白色度L*値が70以下であれば、絵柄を印刷した際に絵柄全体の色味が沈まず、本来の印刷の色味を表現できる。
ホモポリオレフィンとしては、ホモポリエチレン、ホモポリプロピレン等が挙げられる。オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセン、α-オレフィン等が挙げられる。α-オレフィンとしては、1-ブテン、1-ヘキセン等が挙げられる。
エチレン共重合体としては、プロピレン-エチレン共重合体、エチレン-α-オレフィン共重合体等が挙げられる。
さらには包装袋1に内容物を収容し、加熱殺菌処理をした際に、内容物に色素が含まれていると、色素が加熱によって、シーラント層2を透過し包装袋1の表面(外面)まで透過する場合が考えられる。その時シーラント層2の白印刷側の白色度が65以上であると、シーラントを透過した内容物の色素が包装袋1の表面(外面)まで目立ち意匠性が損なわれてしまう恐れがある。
白印刷層4を形成する事で、包装袋全体の明度が向上し、他の食品用包装袋と比較しても、明度が劣らず、食品用包装袋として好ましい色味が表現できる。
上記明度を満たすためには、白印刷層4の厚みは0.5μ以上2μm以下が好ましい。
0.5μm以下であれば食品用包装としては包装袋の表面(外面)の明度が低すぎ意匠性において好ましくない。2μm以上であれば包装袋としての明度は十分に保持されるが、インキの凝集力が低下し印刷層全体の強度が低下し包装袋としての機能を十分果たせなくなる。
本発明の包装袋において、中間樹脂層3が設けられていることは必須ではなく、中間樹脂層3が設けられなくてもよい。
バリア層5については、金属酸化物層上にさらに被覆層を設け、ガスバリア性を高めてもよい。被覆層の構成としては、例えばポリビニルアルコール(PVA)等の水溶性高分子膜や、水溶性高分子膜と珪素、アルミニウムなどの酸化物を含む有機無機ハイブリッド膜等が挙げられる。
(シーラントフィルムの作製)
プロピレン-エチレンブロック共重合体92.0重量%、と、エチレン-α-オレフィン共重合体8.0重量%と、顔料としてカーボンブラックと酸化チタンを任意の比率でドライブレンドで予備混合した。得られた予備混合物を、連続混練押出機を用いて200~230℃で混練し、ペレット化し、ペレット1を得た。
基材層としてポリエチレンテレフタレート(PET)を用いた。基材層上に酸化チタン固形分含有量が7%の白インキを1.5μmの厚みとなるようでグラビア印刷機を用いて白印刷層を形成した。中間樹脂層として、厚さ15μmのONYフィルムを用いた。
基材層と、中間樹脂層と、シーラント層とを、二液硬化型ウレタン系接着剤を用いてドライラミネートにより積層することにより、実施例1の積層体を作製した。積層体においては、白印刷層及び有彩色層が中間樹脂層と隣接している。
中間層と貼り合せる側から測定したシーラントの明度がL*=63となるようカーボンブラックと酸化チタンの比率を調整し、白印刷層の厚みが0.5μmである事以外は実施例1と同様にして実施例2の積層体を作製した。
基材層の代わりにバリア層として、凸版印刷株式会社製 GLフィルムを用いた。このフィルムは、延伸PET製の基材フィルム上に、厚さ15nmの酸化アルミニウム蒸着層、PVA及び珪素酸化物を含む有機無機ハイブリッド膜からなる厚さ0.3μmの被覆層がこの順で積層された構成を有し、総厚12μmである。基材層を変更したこと以外は実施例1と同様にして積層体を作製した。
中間層と貼り合せる側から測定したシーラントの明度がL*=85となるようカーボンブラックと酸化チタンの比率を調整し、白印刷層の厚みが1.5μmである事以外は実施例1と同様にして実施例2の積層体を作製した。
光線透過率は分光光度計(島津製作所製 紫外可視分光光度計 UV-2450)で測定し、明度L*は分光測色計(スガ試験機株式会社製)を用いて測定した。
各例の積層体を、幅130mm、高さ180mmのサイズで2枚準備し、シーラントフィルムが対向するように重ね合わせた。その後、シール巾5mmで上端部を除く三辺をヒートシールにより接合して、各例の包装袋を作製した。
各例の包装袋に下記に示す内容物を充填し、上端部をヒートシールで接合することにより、各例の包装体を作製した。
内容物として市販のカレーを封入した。
各例の包装体に封入した内容物に対して、121℃30分間の加熱殺菌処理を施した。
その後、1週間常温で保存をし、内容物の風味や色味が損なわれていないか官能評価を実施した。
実施例2では遮光性は十分だったが、実施例1と比較して白印刷の厚みが薄いことで、シーラントの色味が目立ちやや包装袋としての白色度は劣る結果となった。
実施例3では、さらにバリアフィルムを用いる事で、他の実施例よりも内容物の風味が良い結果が得られた。
比較例1では、包装袋の白色度L*値は他実施例よりも優れていたが、遮光性が十分でないため内容物が光で劣化し食品保存用の包装袋としては適していないことが確認できた。
2・・・シーラント層
3・・・中間樹脂層
4・・・白印刷層
5・・・バリア層
6・・・基材層
Claims (5)
- 基材と、基材上に形成された白印刷層と、遮光物質を含むシーラント層と、が少なくとも積層された包装用積層体であって、
前記基材、前記白印刷層、および前記シーラント層はこの順に積層され、
前記基材はプラスチック基材であり、
前記白印刷層は白インキからなり、
前記シーラント層は、ポリオレフィンを含むベースポリマーと、該ベースポリマー中に分散された遮光物質からなり、
前記シーラント層の白印刷層側の白色度は、L*a*b*表色系によるL*値が45以上65以下であり、シーラント層と反対面での包装用積層体の白色度はL*a*b*表色系によるL*値が70以上であり、波長200~800nmの範囲における光線透過率が30%以下である包装用積層体。 - 前記白インキが酸化チタンを含み、
該酸化チタンの含有量は0.5%~30%であり、且つ前記白インキの厚みは、0.5μm以上2μm以下である請求項1に記載の包装用積層体。 - 前記遮光物質がカーボンブラックと酸化チタンの混合物からなる、請求項1又は2に記載の包装用積層体。
- 前記白印刷層と、前記シーラント層の間に中間樹脂層を有する、請求項1から3のいずれかに記載の包装用積層体。
- 前記中間樹脂層が延伸ナイロンからなる、請求項4に記載の包装用積層体。
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