JP7319347B2 - 飲料、飲料の製造方法、及び飲料の泡立ちを抑制する方法 - Google Patents
飲料、飲料の製造方法、及び飲料の泡立ちを抑制する方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7319347B2 JP7319347B2 JP2021211760A JP2021211760A JP7319347B2 JP 7319347 B2 JP7319347 B2 JP 7319347B2 JP 2021211760 A JP2021211760 A JP 2021211760A JP 2021211760 A JP2021211760 A JP 2021211760A JP 7319347 B2 JP7319347 B2 JP 7319347B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rebm
- sucrose
- beverage
- reba
- brix
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Non-Alcoholic Beverages (AREA)
Description
本発明の実施の形態の飲料は、RebA、並びにRebD及び/又はRebMの合計含量がショ糖換算のBrixで1~15、RebD及び/又はRebMの含量がショ糖換算のBrixで1以上、((RebD及び/又はRebM)/RebA)が質量比で0.35以上である飲料である。
Rebaudiana Bertoni)という。ステビアは砂糖の約300倍以上の甘味を持つ成分を含むので、この甘味成分を抽出して天然甘味料として用いる為に栽培されている。Rebとしては、RebA、RebB、RebC、RebD、RebEが知られている。更に、最近では特表2012-504552に記載のRebM等、様々な配糖体の存在が報告されている。様々なRebの中で、RebAは、高甘味度と良質甘味を有する甘味料として評価されており、広く用いられている。本発明の実施の形態では、ステビア抽出物としてRebA、RebD、及びRebMに着目する。RebA、RebD、及びRebMは、市場から入手することができるし、有機化学的手法により合成することもできる。或いは、ステビア抽出物を出発原料として、RebA、RebD、及びRebMを分離、精製することもできる。例えば、RebAは特表2009-517043号に記載された方法に従って精製することができ、RebDはUS8414949号に記載された方法に従って精製することができ、そしてRebMはFoods 2014, 3(1), 162-175; doi:10.3390/foods3010162に記載された方法に従って精製することができる。RebA、RebD、及びRebMは、いずれの方法によって分析してもよいが、例えば、特表2012-504552号に記載の条件に設定した高速液体クロマトグラフィー分析計(HPLC)により分析することができる。本明細書では、特に記載がなければ、当該方法によりRebA、RebD、及びRebMを分析するものとする。
A、RebD、及びRebMの配合量は、ショ糖換算でBrix 10に揃えた(即ち、RebA 333ppm、RebD 351ppm、RebM 351ppm)。このように調製した水溶液の表面張力を測定した。そして、水を対照として、同様に試験した。各水溶液の表面張力を自動表面張力計(CBVP-Z型、協和界面科学株式会社)を用いたプレート法によって測定した。RebD又はRebMを含有する水溶液は、RebAを含有する飲料に比べて、高い表面張力を有していた(図1)。そして、各水溶液を減圧状態にして泡立たせ、大気条件に戻し、泡が収まるのに要した時間を測定したところ、RebD又はRebMを含有する水溶液は、RebAを含有する飲料に比べて、およそ1/2の時間で泡立ちが収まった。これらの結果より、RebD及びRebMは、RebAに比べて、飲料の表面張力を高くすることが示された。
り好ましくは1~7.5に相当するものとすることができる。当該合計量がショ糖換算でBrix 1より少ない場合、ステビア抽出物に由来する甘味を十分に付与できないだけでなく、RebAのRebD及び/又はRebMへの置き換えによる泡の抑制効果が十分に発揮されないことがある。一方、当該合計量がショ糖換算でBrix 15を超える場合は、飲料の香味が悪くなったり、RebDが低温下で析出することがある。
・ショ糖換算のBrix比で100:0;
・ショ糖換算のBrix比で75:25;
・ショ糖換算のBrix比で50:50;
・ショ糖換算のBrix比で25:75;
・ショ糖換算のBrix比で0:100;
とした。RebA及びRebMの配合割合についても、上記と同様とした。上記に示した方法に従って、緑茶飲料の表面張力を測定した。RebA、RebD、RebMを添加しない緑茶抽出液を対照(Ctrl)として、同様に測定した。結果を図7に示す。図中、値は対照の表面張力を1とする相対値を表し、(A)はRebAとRebDを配合した飲料、(B)はRebAとRebMを配合した飲料についての結果である。そして、A100はRebA:RebD(RebM)=100:0(ショ糖換算のBrix比、以下同様);A75はRebA:RebD(RebM)=75:25;A50はRebA:RebD(RebM)=50:50;A25はRebA:RebD(RebM)=25:75;A0はRebA:RebD(RebM)=0:100を表す。また、「*」はA100に対する有意差を表す。RebAに対するRebDの比が高くなるに従って、緑茶飲料の表面張力が高くなる傾向にあった(図7(A))。RebAを全てRebDに置き換えた場合、緑茶飲料の表面張力は、対照の表面張力に匹敵した。RebAをRebMで置き換えた場合も同様の結果であった。この結果より、RebAをRebD及び/又はRebMに置き換えることによって、ステビア抽出物に由来する甘味度を減らすことなく、飲料の泡立ちを抑制できることが示された。当該効果は、((RebD及び/又はRebM)/R
ebA)がショ糖換算のBrix比で0.33以上、即ち質量比で0.35以上で奏されることが示唆される。
D及び/又はRebM((RebD及び/又はRebM)/ショ糖)は、ショ糖換算のBrix比で、0.43以上、好ましくは1以上、より好ましくは2.3以上とすることができる。
使用機器:HP社 HP1100システム
使用カラム:LiChrospher100 NH2(5μm)(4mm×250mm)移動相:アセトニトリル:水=75:25
流速:1.0mL/min
カラム温度:40℃
注入量:10μL
検出器:糖度示差屈折計(Shodex RI-71)。
本明細書において、特に記載がなければ、ショ糖等の糖類の定量は、当該方法により行うものとする。
・ショ糖換算のBrix比で100:0(糖代替率0%);
・ショ糖換算のBrix比で70:30(糖代替率30%);
・ショ糖換算のBrix比で50:50(糖代替率50%);
・ショ糖換算のBrix比で30:70(糖代替率70%);
・ショ糖換算のBrix比で0:100(糖代替率100%);
とした。ショ糖とRebA、並びにショ糖とRebMの配合割合についても、上記と同様とした。上記で示したように、飲料の表面張力を測定した。結果を図8に示す。ショ糖をRebAで置き換えた場合、飲料の表面張力が大きく低下する傾向にあることが示された。一方、ショ糖をRebDで置き換えた場合、飲料の表面張力の低下は、RebAに比べて有意に抑制された。ショ糖をRebMで置き換えた場合の結果は、RebDと同様であった。この結果より、((RebD及び/又はRebM)/ショ糖)のショ糖換算のBrix比を0.43以上とすることによって、飲料の甘味度を変化させず、表面張力を維持できることが示唆された。このことは、ショ糖をRebD及び/又はRebMに置き換えることによって、泡立ちが抑制され、かつ甘味が維持又は増強された低カロリーの飲料の提供が可能なことを示唆する。
本発明の実施形態の別の側面によれば、飲料の製造方法が提供される。
飲料の製造方法は、RebA、RebD、RebM等の原料を水に溶解する工程を含む。RebA含量は、飲料中のRebAの含量が、ショ糖換算でBrix 15以下、好ましくは13.5以下、より好ましくは11.5以下、さらに好ましくは7.5以下となるように設定することができるし、飲料に実質的に含まれないようにしてもよいが、これらに限定されない。また、RebAは、わずかでも甘味を感じさせる程度に飲料に含まれていてもよい。例えば、飲料におけるRebAの含量が、ショ糖換算でBrix 0.015以上、好ましくは0.03以上、より好ましくは0.5以上となるように、RebAの含量を設定してもよい。
ことがある。
Claims (15)
- RebA及びRebMの合計含量が、ショ糖換算のBrixで1~15、
RebMの含量がショ糖換算のBrixで1以上、
(RebM/RebA)が、質量比で0.35以上、
(RebM/ショ糖)が、ショ糖換算のBrix比で0.43以上、及び
表面張力が20~90mN/m、
である飲料。 - RebA及びRebMの合計含量が、ショ糖換算のBrixで1~15(但し、1~7.5を除く)、
RebMの含量がショ糖換算のBrixで1以上、
(RebM/RebA)が、質量比で0.35以上、及び
(RebM/ショ糖)が、ショ糖換算のBrix比で0.43以上
である飲料。 - 表面張力が20~90mN/mである、請求項2に記載の飲料。
- RebA及びRebMの合計含量がショ糖換算のBrixで1~13.5である、請求項1~3のいずれか1項に記載の飲料。
- (RebM/RebA)が質量比で2.5以上である、請求項1~4のいずれか1項に記載の飲料。
- 飲料中:
RebA及びRebMの合計含量が、ショ糖換算のBrixで1~15、
RebMの含量が、ショ糖換算のBrixで1以上、
(RebM/RebA)が、質量比で0.35以上、及び
(RebM/ショ糖)が、ショ糖換算のBrix比で0.43以上、
となるように、RebA及びRebMを添加する工程を含み、
飲料の表面張力が20~90mN/mである、
飲料の製造方法。 - 飲料中:
RebA及びRebMの合計含量が、ショ糖換算のBrixで1~15(但し、1~7.5を除く)、
RebMの含量が、ショ糖換算のBrixで1以上、
(RebM/RebA)が、質量比で0.35以上、及び
(RebM/ショ糖)が、ショ糖換算のBrix比で0.43以上、
となるように、RebA及びRebMを添加する工程を含む、
飲料の製造方法。 - 飲料の表面張力が20~90mN/mである、請求項7に記載の製造方法。
- RebA及びRebMの合計含量がショ糖換算のBrixで1~13.5である、請求項6~8のいずれか1項に記載の製造方法。
- (RebM/RebA)が質量比で2.5以上である、請求項6~9のいずれか1項に記載の製造方法。
- 飲料中:
RebA及びRebMの合計含量が、ショ糖換算のBrixで1~15、
RebMの含量が、ショ糖換算のBrixで1以上、
(RebM/RebA)が、質量比で0.35以上、及び
(RebM/ショ糖)が、ショ糖換算のBrix比で0.43以上、
となるように、RebA及びRebMを添加する工程を含み、
飲料の表面張力が20~90mN/mである、
飲料の泡立ちを抑制する方法。 - 飲料中:
RebA及びRebMの合計含量が、ショ糖換算のBrixで1~15(但し、1~7.5を除く)、
RebMの含量が、ショ糖換算のBrixで1以上、
(RebM/RebA)が、質量比で0.35以上、及び
(RebM/ショ糖)が、ショ糖換算のBrix比で0.43以上、
となるように、RebA及びRebMを添加する工程を含む、
飲料の泡立ちを抑制する方法。 - 飲料の表面張力が20~90mN/mである、請求項12に記載の方法。
- RebA及びRebMの合計含量がショ糖換算のBrixで1~13.5である、請求項11~13のいずれか1項に記載の方法。
- (RebM/RebA)が質量比で2.5以上である、請求項11~14のいずれか1項に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021211760A JP7319347B2 (ja) | 2020-07-10 | 2021-12-27 | 飲料、飲料の製造方法、及び飲料の泡立ちを抑制する方法 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020119358A JP7002608B2 (ja) | 2020-07-10 | 2020-07-10 | 飲料、飲料の製造方法、及び飲料の泡立ちを抑制する方法 |
JP2021211760A JP7319347B2 (ja) | 2020-07-10 | 2021-12-27 | 飲料、飲料の製造方法、及び飲料の泡立ちを抑制する方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020119358A Division JP7002608B2 (ja) | 2020-07-10 | 2020-07-10 | 飲料、飲料の製造方法、及び飲料の泡立ちを抑制する方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022046666A JP2022046666A (ja) | 2022-03-23 |
JP7319347B2 true JP7319347B2 (ja) | 2023-08-01 |
Family
ID=87469728
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021211760A Active JP7319347B2 (ja) | 2020-07-10 | 2021-12-27 | 飲料、飲料の製造方法、及び飲料の泡立ちを抑制する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7319347B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014186250A1 (en) | 2013-05-14 | 2014-11-20 | Pepsico, Inc. | Rebaudioside sweetener compositions and food products sweetened with same |
WO2014186084A1 (en) | 2013-05-14 | 2014-11-20 | Pepsico, Inc. | Compositions and comestibles |
JP6109353B1 (ja) | 2016-01-05 | 2017-04-05 | サントリー食品インターナショナル株式会社 | 飲料、飲料の製造方法、及び飲料の泡立ちを抑制する方法 |
-
2021
- 2021-12-27 JP JP2021211760A patent/JP7319347B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014186250A1 (en) | 2013-05-14 | 2014-11-20 | Pepsico, Inc. | Rebaudioside sweetener compositions and food products sweetened with same |
WO2014186084A1 (en) | 2013-05-14 | 2014-11-20 | Pepsico, Inc. | Compositions and comestibles |
JP6109353B1 (ja) | 2016-01-05 | 2017-04-05 | サントリー食品インターナショナル株式会社 | 飲料、飲料の製造方法、及び飲料の泡立ちを抑制する方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2022046666A (ja) | 2022-03-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7104751B2 (ja) | 炭酸飲料、炭酸飲料の調製に用いられるシロップ、炭酸飲料の製造方法、及び炭酸飲料の泡立ちを抑制する方法 | |
JP6109353B1 (ja) | 飲料、飲料の製造方法、及び飲料の泡立ちを抑制する方法 | |
AU2002311837B2 (en) | Use erythritol and d-tagatose in diet or reduced-calorie beverages and food products | |
JP7187445B2 (ja) | 非栄養甘味料の味を改善する組成物及び方法 | |
AU2019284092B2 (en) | Stevia-containing beverage | |
US20020160090A1 (en) | Use of erythritol and D-tagatose in diet or reduced-calorie beverages and food products | |
AU2002311837A1 (en) | Use erythritol and d-tagatose in diet or reduced-calorie beverages and food products | |
US20070110868A1 (en) | Use Of Erythritol And D-Tagatose In Diet Or Reduced-Calorie Beverages And Food Products | |
JP6735244B2 (ja) | 飲料、飲料の製造方法、及び飲料の泡立ちを抑制する方法 | |
JP7002608B2 (ja) | 飲料、飲料の製造方法、及び飲料の泡立ちを抑制する方法 | |
JP7319347B2 (ja) | 飲料、飲料の製造方法、及び飲料の泡立ちを抑制する方法 | |
JP6217056B1 (ja) | 甘味度低下が抑制された飲料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220126 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220301 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230105 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230306 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230622 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230720 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7319347 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |