JP7317017B2 - B型肝炎ウイルス(hbv)ワクチンおよびその使用 - Google Patents
B型肝炎ウイルス(hbv)ワクチンおよびその使用 Download PDFInfo
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Description
本出願は、その開示の全体が参照により本明細書に組み込まれている、2017年12月19日に提出された国際特許出願PCT/IB2017/058142号明細書、および2017年12月19日に提出された米国特許仮出願第62/607,426号明細書の優先権を主張する。
本出願は、作成日が2018年12月10日で、サイズ46.6KBを有するファイル名「688097-403 Sequence Listing」を有するASCIIフォーマットの配列表としてEFS-Webを介して電子提出された配列表を含有する。EFS-Webを介して提出された配列表は、本明細書の一部であり、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
B型肝炎ウイルス(HBV)は、4つのオープンリーディングフレームおよび7つのタンパク質をコードする小さい3.2kbの肝臓指向性DNAウイルスである。約20億人の人がHBVに感染しており、およそ2億4000万人の人が、血液中のウイルスおよびサブウイルス粒子が6ヶ月超持続することによって特徴付けられる慢性B型肝炎感染症(慢性HBV)を有する(1)。持続性のHBV感染症は、HBV特異的T細胞受容体がウイルスペプチドおよび循環中の抗原によって慢性的に刺激されることにより、循環中および肝臓内のHBV特異的CD4+およびCD8+ T細胞の枯渇をもたらす。その結果、T細胞の多機能性が減少する(すなわち、IL-2、腫瘍壊死因子(TNF)-α、IFN-γレベルの減少、および増殖の欠如)。
したがって、B型肝炎ウイルス(HBV)、特に慢性的なHBVの処置において、高い治癒率で忍容性が良好な有限の処置のアンメットメディカルニーズが存在する。本発明は、B型肝炎ウイルス(HBV)感染症に対する免疫応答を誘導するための免疫原性組成物および方法を提供することによって、このニーズを満たす。本発明の免疫原性組成物および方法を使用して、慢性HBV感染症を有する対象等の対象に治療免疫を提供することができる。
(a)配列番号4と少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を有するHBVポリメラーゼ抗原をコードする第1のポリヌクレオチドを含む第1の天然に存在しない核酸分子であって、HBVポリメラーゼ抗原が逆転写酵素活性およびRNアーゼH活性を有しない、第1の天然に存在しない核酸分子;
(b)配列番号2または配列番号14のアミノ酸配列からなる切断型HBVコア抗原をコードする第2のポリヌクレオチドを含む第2の天然に存在しない核酸分子;および
(c)薬学的に許容可能な担体
を含む、免疫原性組合せ、特にキットであって
第1の天然に存在しない核酸分子および第2の天然に存在しない核酸分子が、同じ天然に存在しない核酸分子、または2つの異なる天然に存在しない核酸分子に存在する、免疫原性組合せに関する。
a)配列番号4のアミノ酸配列を有するHBVポリメラーゼ抗原をコードする第1のポリヌクレオチド配列を含む第1のプラスミドDNAベクター;
b)配列番号2または14のアミノ酸配列からなる切断型HBVコア抗原をコードする第2のポリヌクレオチドを含む第2のプラスミドDNAベクター;および
c)薬学的に許容可能な担体
を含み、
第1のプラスミドDNAベクターおよび第2のプラスミドDNAベクターの各々は、抗生物質耐性遺伝子、および複製開始点をさらに含み、ならびに
第1のプラスミドDNAベクターおよび第2のプラスミドDNAベクターは、同じ組成物または2つの異なる組成物に存在する。
a)3’末端から5’末端に、配列番号7のポリヌクレオチド配列を含むプロモーター配列、配列番号8のポリヌクレオチド配列を含むエンハンサー配列、配列番号5のポリヌクレオチドを含むシグナルペプチドコード配列、配列番号3のポリヌクレオチド配列を含む第1のポリヌクレオチド配列、および配列番号11のポリヌクレオチド配列を含むポリアデニル化シグナル配列を含む第1のプラスミドDNAベクター;
b)3’末端から5’末端に、配列番号7のポリヌクレオチド配列を含むプロモーター配列、配列番号8のポリヌクレオチド配列を含む調節配列、配列番号5のポリヌクレオチド配列を含むシグナルペプチドコード配列、配列番号1のポリヌクレオチド配列を含む第2のポリヌクレオチド配列、および配列番号11のポリヌクレオチド配列を含むポリアデニル化シグナル配列を含む第2のプラスミドDNAベクター;ならびに
c)薬学的に許容可能な担体、
を含み、
第1のプラスミドDNAベクターおよび第2のプラスミドDNAベクターの各々は、配列番号12のポリヌクレオチド配列を有するカナマイシン耐性遺伝子、および配列番号10のポリヌクレオチド配列を有する複製開始点をさらに含み、ならびに
第1のプラスミドDNAベクターおよび第2のプラスミドDNAベクターは、同じ組成物または2つの異なる組成物に存在する。
a)配列番号4のアミノ酸配列を有するHBVポリメラーゼ抗原をコードする第1のポリヌクレオチド配列、および配列番号2または配列番号14のアミノ酸配列からなる切断型HBVコア抗原をコードする第2のポリヌクレオチドを含むベクター;ならびに
b)薬学的に許容可能な担体
を含む。
発明の前述の概要、ならびに以下の詳細な説明は、添付の図面と共に読むとより良好に理解される。発明は、図面に示された実施形態そのものに限定されないと理解すべきである。
以下の図において:
様々な刊行物、論文、および特許が、背景および本出願全体を通して引用または記載されているが、これらの参照の各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。本明細書に含まれている文書、行為、材料、デバイス、品目等に関する考察は、本発明の内容を提供する目的のためである。そのような考察は、これらの事柄のいずれかまたは全てが、開示または特許請求される任意の本発明に関連して先行技術の一部を形成すると認めたわけではない。
本明細書で使用される場合、「B型肝炎ウイルス」または「HBV」は、ヘパドナウイルス科のウイルスを指す。HBVは、4つのオープンリーディングフレームおよび7つのタンパク質をコードする小さい(例えば、3.2kb)肝臓指向性のDNAウイルスである。図1Aを参照されたい。HBVによってコードされる7つのタンパク質は、small(S)、medium(M)、およびlarge(L)表面抗原(HBsAg)、またはエンベロープ(Env)タンパク質、プレコアタンパク質、コアタンパク質、ウイルスポリメラーゼ(Pol)、およびHBxタンパク質を含む。HBVは、3つの表面抗原またはエンベロープタンパク質、L、M、およびSを発現し、Sが最小であり、Lが最大である。MおよびLタンパク質におけるエクストラドメインはそれぞれ、Pre-S2およびPre-S1と呼ばれる。コアタンパク質は、ウイルスヌクレオキャプシドのサブユニットである。Polは、ウイルスDNAの合成にとって必要であり(逆転写酵素、RNアーゼH、およびプライマー)、これは感染した肝細胞の細胞質に局在するヌクレオキャプシドで起こる。プレコアは、N末端シグナルペプチドを有するコアタンパク質であり、そのN末端およびC末端でタンパク質分解によりプロセシングされ、感染した細胞からいわゆるB型肝炎e抗原(HBeAg)として分泌される。HBxタンパク質は、完全閉鎖環状DNA(cccDNA)の効率的な転写にとって必要である。HBxは、ウイルスの構造タンパク質ではない。HBVの全てのウイルスタンパク質は、mRNAを共有するコアおよびポリメラーゼを除き自身のmRNAを有する。タンパク質プレコアを除き、いずれのHBVウイルスタンパク質も翻訳後タンパク質分解によるプロセシングを受けない。
本明細書で使用される場合、用語「HBV抗原」、「HBVの抗原性ポリペプチド」、「HBV抗原性ポリペプチド」、「HBV抗原性タンパク質」、「HBV免疫原性ポリペプチド」、および「HBV免疫原」は全て、対象においてHBVに対する免疫応答、例えば液性免疫応答および/または細胞性免疫応答を誘導することが可能なポリペプチドを指す。HBV抗原は、HBVのポリペプチド、その断片もしくはエピトープ、または複数のHBVポリペプチド、その一部もしくは誘導体の組合せであり得る。HBV抗原は、宿主において保護的免疫応答を生じる、例えばウイルス疾患または感染症に対する免疫応答を誘導することが可能であり、および/または対象において、ウイルス疾患または感染症に対して対象を保護する、ウイルス疾患もしくは感染症に対する免疫を生じる(すなわち、ワクチン接種する)ことが可能である。例えば、HBV抗原は、任意のHBVタンパク質、例えばHBeAg、プレコアタンパク質、HBsAg(S、M、またはLタンパク質)、コアタンパク質、ウイルスポリメラーゼ、または任意のHBV遺伝子型、例えば遺伝子型A、B、C、D、E、F、G、および/もしくはHに由来するHBxタンパク質からのポリペプチドまたはその免疫原性断片、またはその組合せを含み得る。
本明細書で使用される場合、用語「HBVコア抗原」、「HBcAg」、および「コア抗原」は全て、対象においてHBVコアタンパク質に対する免疫応答、例えば液性免疫応答および/または細胞性免疫応答を誘導することが可能なHBV抗原を指す。用語「コア」、「コアポリペプチド」、および「コアタンパク質」の各々は、HBVウイルスコアタンパク質を指す。完全長のコア抗原は、典型的には、183アミノ酸長であり、アセンブリドメイン(アミノ酸1~149)および核酸結合ドメイン(アミノ酸150~183)を含む。34残基の核酸結合ドメインは、プレゲノムRNAキャプシド形成にとって必要である。このドメインはまた、核輸入シグナルとしても機能する。これは、17個のアルギニン残基を含み、その機能と整合して、高度に塩基性である。HBVコアタンパク質は溶液中で二量体であり、二量体は、正二十面体のキャプシドへと自己アセンブルする。コアタンパク質の各々の二量体は、いずれかの側にα-ヘリックスドメインが隣接する4つのα-ヘリックスバンドルを有する。核酸結合ドメインを欠如する切断型HBVコアタンパク質もまた、キャプシドを形成することが可能である。
本明細書で使用される場合、用語「HBVポリメラーゼ抗原」、「HBV Pol抗原」、または「HBV pol抗原」は、対象においてHBVポリメラーゼに対する免疫応答、例えば液性免疫応答および/または細胞性免疫応答を誘導することが可能であるHBV抗原を指す。用語「ポリメラーゼ」、「ポリメラーゼポリペプチド」、「Pol」、および「pol」は、HBVウイルスDNAポリメラーゼを指す。HBVウイルスDNAポリメラーゼは、N末端からC末端に、マイナス鎖DNA合成のプライマーとして作用する末端タンパク質(TP)ドメイン、ポリメラーゼ機能にとって必須ではないスペーサー、転写のための逆転写酵素(RT)ドメイン、およびRNアーゼHドメインを含む4つのドメインを有する。
本明細書で使用される場合、「融合タンパク質」、または「融合体」は、単一の天然のポリペプチドに通常存在しない少なくとも2つのポリペプチドドメインを有する単一のポリペプチド鎖を指す。
別の一般的な態様では、本出願は、本出願に従うHBV抗原をコードする天然に存在しない核酸分子および天然に存在しない核酸を含むベクターを提供する。天然に存在しない核酸分子は、本出願のHBV抗原をコードする任意のポリヌクレオチド配列を含むことができ、これは本開示を考慮して当技術分野で公知の方法を使用して作製することができる。好ましくは、ポリヌクレオチドは、本出願の切断型HBVコア抗原およびHBVポリメラーゼ抗原の少なくとも1つをコードする。ポリヌクレオチドは、組換え技術(例えば、クローニング)によって得た、または合成(例えば、化学合成)によって産生されたRNAの形態またはDNAの形態であり得る。DNAは、一本鎖もしくは二本鎖であり得るか、または二本鎖および一本鎖配列の両方の部分を含有し得る。例えば、DNAは、ゲノムDNA、cDNA、またはその組合せを含み得る。ポリヌクレオチドはまた、DNA/RNAハイブリッドでもあり得る。本出願のポリヌクレオチドおよびベクターは、組換えタンパク質産生、宿主細胞におけるタンパク質の発現、またはウイルス粒子の産生のために使用することができる。好ましくは、ポリヌクレオチドは、DNAである。
本出願はまた、本明細書に記載の任意のポリヌクレオチドおよびベクターを含む細胞、好ましくは単離された細胞も提供する。細胞は、例えば組換えタンパク質の産生のために、またはウイルス粒子を産生するために使用することができる。
本出願はまた、本出願に従う1つまたは複数のHBV抗原、ポリヌクレオチド、および/または1つまたは複数のHBV抗原をコードするベクターを含む組成物、免疫原性組合せ、より特にキット、およびワクチンにも関する。本明細書に記載の本出願のHBV抗原、ポリヌクレオチド(RNAおよびDNAを含む)、および/またはベクターはいずれも、本出願の組成物、免疫原性組合せまたはキット、およびワクチンにおいて使用することができる。
(a)配列番号4と少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を有するHBVポリメラーゼ抗原をコードする第1のポリヌクレオチドを含む第1の天然に存在しない核酸分子であって、HBVポリメラーゼ抗原が逆転写酵素活性およびRNアーゼH活性を有しない、第1の天然に存在しない核酸分子;
(b)配列番号2または配列番号14のアミノ酸配列からなる切断型HBVコア抗原をコードする第2のポリヌクレオチドを含む第2の天然に存在しない核酸分子;および
(c)薬学的に許容可能な担体
を含み、
第1の天然に存在しない核酸分子および第2の天然に存在しない核酸分子は、同じ天然に存在しない核酸分子または2つの異なる天然に存在しない核酸分子に存在する。
本出願はまた、それを必要とする対象においてB型肝炎ウイルス(HBV)に対する免疫応答を誘導する方法であって、本出願の組成物または免疫原性組成物の免疫原性有効量を対象に投与するステップを含む方法も提供する。本明細書に記載の本出願の組成物および免疫原性組合せのいずれも、本出願の方法に使用することができる。
本出願の組成物および免疫原性組合せは、非経口投与(例えば、筋肉内、皮下、静脈内、または皮内注射)、経口投与、経皮投与、および鼻腔内投与を含むがこれらに限定されない、本開示を考慮して当業者に公知の任意の方法によって対象に投与することができる。好ましくは、組成物および免疫原性組合せは、非経口(例えば、筋肉内注射または皮内注射によって)、または経皮投与される。
本出願の一部の実施形態では、HBVに対する免疫応答を誘導する方法は、アジュバントを投与するステップをさらに含む。用語「アジュバント」および「免疫刺激剤」は、本明細書において互換的に使用され、免疫系の刺激を引き起こす1つまたは複数の物質として定義される。この文脈において、アジュバントは、本出願のHBV抗原および抗原性HBVポリペプチドに対する免疫応答を増強するために使用される。
本出願の実施形態はまた、いわゆるプライム-ブーストレジメンで、組成物または免疫原性組合せの免疫原性有効量を対象に投与するステップ、およびその後に同じ対象に組成物または免疫原性組合せの免疫原性有効量の別の用量を投与するステップも企図する。このように、一実施形態では、本出願の組成物または免疫原性組合せは、免疫応答をプライミングするために使用されるプライマーワクチンである。別の実施形態では、本出願の組成物または免疫原性組合せは、免疫応答をブーストするために使用されるブースターワクチンである。本出願のプライミングおよびブースティングワクチンは、本明細書に記載の本出願の方法において使用することができる。プライム-ブーストレジメンのこの一般的な考え方は、ワクチン技術分野の当業者に周知である。本明細書に記載の本出願の組成物および免疫原性組合せのいずれも、HBVに対する免疫応答をプライミングおよび/またはブースティングするためのプライムおよび/またはブーストワクチンとして使用することができる。
同様に本明細書において本出願の免疫原性組合せを含むキットも提供される。キットは、第1のポリヌクレオチドおよび第2のポリヌクレオチドを個別の組成物中に含むことができ、またはキットは、第1のポリヌクレオチドおよび第2のポリヌクレオチドを単一の組成物中に含むことができる。キットはさらに、1つまたは複数のアジュバントまたは免疫刺激剤、および/または他の抗HBV剤を含み得る。
実施形態第1節
実施形態1は、配列番号2または配列番号14と少なくとも90%同一である、好ましくは配列番号2または配列番号14と100%同一であるアミノ酸配列からなる切断型HBVコア抗原をコードするポリヌクレオチド配列を含む単離されたまたは天然に存在しない核酸分子であって、好ましくは、切断型HBVコア抗原は、哺乳動物において少なくとも2つのHBV遺伝子型に対する免疫応答を誘導することが可能であり、より好ましくは、切断型HBVコア抗原は、哺乳動物において少なくともHBV遺伝子型B、CおよびDに対するT細胞応答を誘導することが可能であり;さらにより好ましくは、切断型HBVコア抗原は、ヒト対象において、少なくともHBV遺伝子型A、B、CおよびDに対するCD8 T細胞応答を誘導することが可能であり;ならびに最も好ましくは、切断型HBVコア抗原コード配列は、配列番号1または配列番号15と少なくとも90%、例えば90%、91%、92%、93%、94%、95%、95.5%、96%、96.5%、97%、97.5%、98%、98.5%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%、または100%同一であるポリヌクレオチドを含む、単離されたまたは天然に存在しない核酸分子を含む。
(a)配列番号4と少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を有するHBVポリメラーゼ抗原をコードする第1のポリヌクレオチドを含む第1の天然に存在しない核酸分子であって、HBVポリメラーゼ抗原が逆転写酵素活性およびRNアーゼH活性を有しない、第1の天然に存在しない核酸分子;
(b)配列番号2または配列番号14のアミノ酸配列からなる切断型HBVコア抗原をコードする第2のポリヌクレオチドを含む第2の天然に存在しない核酸分子;および
(c)薬学的に許容可能な担体、
を含むキットであって、
第1の天然に存在しない核酸分子および第2の天然に存在しない核酸分子が、同じ天然に存在しない核酸分子または2つの異なる天然に存在しない核酸分子に存在する、キットを含む。
キットが、
(a)3’末端から5’末端に、配列番号7のポリヌクレオチド配列を含むプロモーター配列、配列番号8のポリヌクレオチド配列を含む調節配列、配列番号5のポリヌクレオチド配列を含むシグナルペプチドコード配列、配列番号3のポリヌクレオチド配列を含む第1のポリヌクレオチド配列、および配列番号11のポリヌクレオチド配列を含むポリアデニル化シグナル配列を含む、第1のプラスミドDNAベクター;
(b)3’末端から5’末端に、配列番号7のポリヌクレオチド配列を含むプロモーター配列、配列番号8のポリヌクレオチド配列を含む調節配列、配列番号5のポリヌクレオチド配列を含むシグナルペプチドコード配列、配列番号1のポリヌクレオチド配列を含む第2のポリヌクレオチド配列、および配列番号11のポリヌクレオチド配列を含むポリアデニル化シグナル配列を含む、第2のプラスミドDNAベクター;ならびに
(c)薬学的に許容可能な担体、
を含み、
第1のプラスミドDNAベクターおよび第2のプラスミドDNAベクターの各々が、配列番号12のポリヌクレオチド配列を有するカナマイシン耐性遺伝子、および配列番号10のポリヌクレオチド配列を有する複製開始点をさらに含み、ならびに
第1のプラスミドDNAベクターおよび第2のプラスミドDNAベクターが同じ組成物または2つの異なる組成物に存在する、
実施形態63に記載のキットを含む。
キットが、
(a)3’末端から5’末端に、配列番号17のポリヌクレオチド配列を含むプロモーター配列、配列番号23のポリヌクレオチド配列を含む調節配列、配列番号17のポリヌクレオチド配列を含むシグナルペプチドコード配列、配列番号15のポリヌクレオチド配列を含む第1のポリヌクレオチド配列、および配列番号24のポリヌクレオチド配列を含むポリアデニル化シグナル配列を含む、第1のAd26ベクター;
(b)3’末端から5’末端に、配列番号17のポリヌクレオチド配列を含むプロモーター配列、配列番号23のポリヌクレオチド配列を含む調節配列、配列番号17のポリヌクレオチド配列を含むシグナルペプチドコード配列、配列番号16のポリヌクレオチド配列を含む第2のポリヌクレオチド配列、および配列番号24のポリヌクレオチド配列を含むポリアデニル化シグナル配列を含む、第2のAd26ベクター;ならびに
(c)薬学的に許容可能な担体、
を含み、
第1のAd26ベクターおよび第2のAd26ベクターが同じ組成物または2つの異なる組成物に存在する、
実施形態66に記載のキットを含む。
実施形態1は、配列番号4と少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を含むHBVポリメラーゼ抗原をコードする第1のポリヌクレオチド配列を含む天然に存在しない核酸分子であって、HBVポリメラーゼ抗原が逆転写酵素活性およびRNアーゼH活性を有しない、天然に存在しない核酸分子を含む。
(a)配列番号4と少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を有するHBVポリメラーゼ抗原をコードする第1のポリヌクレオチドを含む第1の天然に存在しない核酸分子であって、HBVポリメラーゼ抗原が逆転写酵素活性およびRNアーゼH活性を有しない、第1の天然に存在しない核酸分子;
(b)配列番号2または配列番号14のアミノ酸配列からなる切断型HBVコア抗原をコードする第2のポリヌクレオチド配列を含む第2の天然に存在しない核酸分子;および
(c)薬学的に許容可能な担体、
を含むキットであって、
第1の天然に存在しない核酸分子および第2の天然に存在しない核酸分子が、同じ天然に存在しない核酸分子または2つの異なる天然に存在しない核酸分子に存在する、
キットを含む。
キットが、
(a)3’末端から5’末端に、配列番号7のポリヌクレオチド配列を含むプロモーター配列、配列番号8のポリヌクレオチド配列を含む調節配列、配列番号5のポリヌクレオチド配列を含むシグナルペプチドコード配列、配列番号3のポリヌクレオチド配列を含む第1のポリヌクレオチド配列、および配列番号11のポリヌクレオチド配列を含むポリアデニル化シグナル配列を含む、第1のプラスミドDNAベクター;
(b)3’末端から5’末端に、配列番号7のポリヌクレオチド配列を含むプロモーター配列、配列番号8のポリヌクレオチド配列を含む調節配列、配列番号5のポリヌクレオチド配列を含むシグナルペプチドコード配列、配列番号1のポリヌクレオチド配列を含む第2のポリヌクレオチド配列、および配列番号11のポリヌクレオチド配列を含むポリアデニル化シグナル配列を含む、第2のプラスミドDNAベクター;ならびに
(c)薬学的に許容可能な担体、
を含み、
第1のプラスミドDNAベクターおよび第2のプラスミドDNAベクターの各々が、配列番号12のポリヌクレオチド配列を有するカナマイシン耐性遺伝子、および配列番号10のポリヌクレオチド配列を有する複製開始点をさらに含み、ならびに
第1のプラスミドDNAベクターおよび第2のプラスミドDNAベクターが同じ組成物または2つの異なる組成物に存在する、
実施形態54に記載のキットを含む。
HBVコアおよびPol抗原配列の生成ならびにプラスミドの最適化
肝炎コアタンパク質上のT細胞エピトープは、B型肝炎感染症の排除にとって重要であると考えられており、B型肝炎ウイルスタンパク質、例えばポリメラーゼは、応答の幅を改善するために役目を果たし得る。このため、B型肝炎コアおよびポリメラーゼタンパク質を、治療用B型肝炎ウイルス(HBV)ワクチンの設計のための抗原として選択した。
HBV polおよびコア抗原コンセンサス配列を、HBV遺伝子型B、C、およびDに基づいて生成した。異なるHBV配列を異なる起源から得て、コアおよびポリメラーゼタンパク質に関して個別に整列させた。全てのサブタイプ(A~H)に関する当初の配列アライメントを、次にHBV遺伝子型B、C、およびDに限定した。コンセンサス配列を、各サブタイプにおいて個別におよび全ての合同BCD配列において各々のタンパク質アライメントに関して定義した。多様なアライメント位置において、最も頻繁なアミノ酸をコンセンサス配列に使用した。
HBVコア抗原コンセンサス配列を、ネイティブウイルスタンパク質の欠失によって最適化した。特に、プレゲノムRNAキャプシド形成にとって必要であるC末端の高度に正に帯電した分節に対応する34アミノ酸の欠失を作製した。
HBV pol抗原コンセンサス配列を、逆転写酵素およびRNアーゼH酵素活性を除去するために4つの残基を変化させることによって最適化した。特に、任意の配位機能、およびこのようにヌクレオチド/金属イオン結合を排除するために、逆転写酵素ドメインの「YXDD」モチーフにおけるアスパラギン酸塩残基(D)をアスパラギン残基(N)に変化させた。加えて、Mg2+配位を排除するために、RNアーゼHドメインの「DEDD」モチーフにおける第1のアスパラギン酸塩残基(D)をアスパラギン残基(N)に変化させ、第1のグルタミン酸塩残基(E)をグルタミン残基(A)に変化させた。加えて、HBV pol抗原の配列をコドン最適化して、Sタンパク質およびN末端伸長部pre-S1およびpre-S2を有するSタンパク質の変化型を含むエンベロープタンパク質の内部オープンリーディングフレームを組み換えた。その結果、エンベロープタンパク質(pre-S1、pre-S2、およびSタンパク質)およびXタンパク質のオープンリーディングフレームが除去された。
プラスミドベクターからのコアおよびpol抗原の両方の最大の等しい発現を得るために、以下の3つの異なる戦略を試験した:(1)単一のコア-Pol融合タンパク質を産生するために、コード配列間に挿入した小さいAGAGとインフレームでのHBVコアおよびpol抗原の融合(図2A);(2)単一のmRNAからコアおよびpolタンパク質を個々に発現するバイシストロニック発現ベクターを産生するための、リボソーム翻訳スリップ部位、特に手足口病(FMDV)からのFA2翻訳スリップ部位による1つのプラスミドからのコアおよびpol抗原の両方の発現(図2B)、ならびに(3)HBVコアおよびpol抗原をそれぞれコードする2つの個別のプラスミド(図2C)。
上記の3つの発現戦略の各々に従うコンセンサスHBVコアおよびpol抗原のコード配列を、市販の発現プラスミドpcDNA3.1にクローニングした。HEK-293T細胞にベクターをトランスフェクトし、HBVコア特異的抗原を使用して、タンパク質発現をウェスタンブロットによって評価した。
以下の4つの異なる転写後調節エレメントを、一次転写物を安定化させること、その核輸出を容易にすること、および/または転写-翻訳カップリングを改善することによるタンパク質発現の増強に関して評価した:(1)ウッドチャックHBV転写後調節エレメント(WPRE)(GenBank:J04514.1);(2)ヒトアポリポタンパク質A1前駆体に由来するイントロン/エクソン配列(GenBank:X01038.1);(3)ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)長末端反復(LTR)の非翻訳R-U5ドメイン(GenBank:KM023768.1);および(4)HTLV-1 LTR、合成ウサギβ-グロビンイントロン(GenBank:V00882.1)、およびスプライシングエンハンサーの複合配列(トリプル複合配列)。エンハンサー配列を、プラスミドにおいてCMVプロモーターと、HBV抗原コード配列の間に導入した。WPREエレメントの存在下および非存在下でプラスミドから発現させた場合、ウェスタンブロットによってコア抗原の発現に有意差は観察されなかった(図2D)。しかし、HEK293Tトランスフェクト細胞における他の転写後調節配列を有するプラスミドからのコア抗原発現をウェスタンブロットによって評価すると、トリプルエンハンサー配列は、最も強いコア抗原発現をもたらした(図2E)。
以下のHBVコア抗原のN末端にインフレームで導入した3つの異なるシグナルペプチドを評価した:(1)Ig重鎖ガンマシグナルペプチドSPIgG(BAA75024.1);(2)Ig重鎖イプシロンシグナルペプチドSPIgE(AAB59424.1);および(3)シスタチンS前駆体シグナルペプチドSPCS(NP_0018901.1)。シグナルペプチド切断部位を、SignalP予測プログラムを使用してコア融合体に関してin silicoで最適化した。分泌効率を、上清中のコアタンパク質レベルを分析することによって決定した。N末端で融合した3つの異なるシグナルペプチドを使用するコア抗原分泌のウェスタンブロット分析は、シスタチンSシグナルペプチドが最も効率的なタンパク質分泌をもたらすことを証明した(図2F)。
N末端シスタチンSシグナルペプチド配列を有するHBV抗原コード配列の上流にトリプル複合エンハンサー配列を含有する最適化発現カセットを、DNAワクチンベクターpVax-1(Life Technologies、Thermo Fisher Scientific、Waltham、MA)にクローニングした。pVax-1中の発現カセットは、ヒトCMV-IE プロモーターの後にウシ成長ホルモン(BGH)由来ポリアデニル化配列(pA)を含有する。細菌の繁殖は、pUC oriレプリコンによって駆動され、カナマイシン耐性遺伝子(KanR)は小さい真核細胞プロモーターによって駆動される。pUC ori複製、KanR発現カセット、およびCMV-IEプロモーターによって駆動される発現カセットは全て、プラスミド骨格内で同じ方向に存在する。しかし、pcDNA3.1ベクターにおいて観察された発現レベルと比較すると、pVax-1ベクターではコア抗原発現の顕著な低減が観察された。
切断型HBVコア抗原とHBV Pol抗原との融合体を発現するアデノウイルスベクターの生成
アデノウイルスベクターの作製は、単一のオープンリーディングフレームから発現された融合タンパク質として設計されている。例えば2つの個別の発現カセットを使用する、または2つの配列を分離するために2A様配列を使用する、2つのタンパク質を発現させるための追加の構成も同様に想像することができる。
発現カセット(図8Aおよび図8Bに図示する)は、CMVプロモーター(配列番号17)、イントロン(配列番号23)(ヒトApoAI遺伝子に由来する断片、GenBank受託番号X01038、塩基対295~523、ApoAIの第2のイントロンを有する)、後に続く最適化コード配列-ヒト免疫グロブリン分泌シグナルコード配列(配列番号18)の後に続くコア単独またはコアとポリメラーゼとの融合タンパク質、その後に続くSV40ポリアデニル化シグナル(配列番号24)で構成される。
マウスにおけるDNAワクチンのin vivo免疫原性試験
HBVコア抗原またはHBVポリメラーゼ抗原をコードするDNAプラスミドを含有する免疫治療用DNAワクチンを、マウスにおいて試験した。試験の目的を、BALB/cマウスへの電気穿孔を介した筋肉内送達後にワクチンによって誘導されたT細胞応答を検出するように設計した。最初の免疫原性試験は、導入されたHBV抗原によって誘発される細胞性免疫応答を決定することに集中した。
マウスにおけるpDKコア/pDK-Pol組合せプラスミドの用量設定試験
組合せプラスミドによるこの用量設定試験の目的は、異なるDNA用量を使用して1つの部位に適用されたHBVコアおよびpol抗原をコードするDNAプラスミド(pDNA)ベクターの混合物の、マウスにおける免疫応答を評価することであった。この試験において、実施例1に記載の2つのプラスミド、すなわちpDK-polおよびpDK-コアプラスミドの1:1(重量/体積)混合物を含有する免疫治療用DNAワクチンを、マウスにおいて試験した。DNAワクチンをBALB/cマウスの1つの解剖学的部位に、上記の実施例3に記載の電気穿孔を介して筋肉内に送達した。組み合わせたコアおよびPol発現プラスミドの、10μg、1μg、および0.1μgの各プラスミドDNA/部位でのワクチン接種を、表2に要約するように実施した。各群においてマウス8匹を試験し、マウス2匹に陰性対照として空のベクターを投与した。動物に3週間空けて2回のDNA免疫を行い、最後の免疫の1週間後に脾細胞を収集した。
マウスにおける免疫干渉試験
現実的な理由から、組合せHBVコアおよびpol抗原DNAワクチンを、組合せ(混合)ベクター製剤として開発することが望ましいであろう。しかし、イムノドミナンスは、多価ワクチンについて起こり得て、サブドミナント抗原に対する免疫応答が鈍化し得る。したがって、異なる解剖学的部位におけるいずれかのベクターの免疫と比較した場合の、共に混合した2つの抗原発現プラスミドの組合せの投与による免疫干渉、すなわちコアおよび/またはPol特異的細胞応答の減少を評価した。
非ヒト霊長類におけるDNAワクチンの有効性の評価
本試験の目的は、電気穿孔によって筋肉内に送達した治療用HBV DNAワクチンの有効性を評価すること、およびカニクイザル(Macaca fascicularis)におけるHBV特異的T細胞応答/細胞活性化を誘導および測定することであった。
本試験で使用したワクチンは、HBVコア抗原およびHBVポリメラーゼ抗原をそれぞれコードする2つの個別のDNAプラスミドの組合せであった。特に、DNAプラスミドは、図3Aおよび3Bにそれぞれ示すように、および実施例1に記載するように、pDK-Polプラスミド(配列番号4のアミノ酸配列を有するHBVポリメラーゼ抗原をコードする)およびpDK-コアプラスミド(配列番号2のアミノ酸配列を有するHBVコア抗原をコードする)であった。
カニクイザル(n=30)を中国から調達し(Covance Research Products Inc.USA)、年齢は2.5~5歳、試験開始時の体重は3.0~5.0kgであった。動物を、獣医学のガイドラインおよびNational Research Council, Guide For the Care and Use of Laboratory Animals, 8th Edition, Washington DC: National Academies Press (2011)に従って充実した環境下で収容した。動物を試験開始前2週間馴化させた。サルをケタミンで麻酔後、各プラスミドの電気穿孔による投与を行った。各免疫の2週間後に血液を、ヘパリンナトリウムを含有するバイアルに収集した。PBMCを、フィコール勾配を使用して単離し、液体窒素タンクにおいて分析するまで保存した。
プラスミドの投与を、表4に要約するように、0、36、および62日目に3回実施した(群1)。pDK-コア(1.0mg)およびpDK-Pol(1.0mg)を、大腿四頭筋に19mm(短い)の注射深度に設定した送達システムによって電気穿孔を介して投与した。各々の注射に関して、交互の脚の筋肉に投与した。DNAプラスミドを含有するシリンジに、筋肉への約10mmの注射標的深度のために、NHP大腿四頭筋にとって適した注射深度リミッターを備え、菱形構成の主軸は筋繊維と平行な方向であった。IM注射の終了直後、電気穿孔装置を起動させ、400mS間隔で、全体で最大40mSの持続で電極の間隔1cmあたり最大250Vの振幅の電気刺激を行った。試料を0、14、50、および76日目に収集し、ELISPOTおよび細胞内サイトカイン染色によって分析した。
抗原特異的応答を、IFN-γ酵素結合イムノスポット(ELISPOT)によって、霊長類IFN-γELISpotキット(R&D Systems、USA、カタログ番号EL961)を使用して分析および定量した。このアッセイでは、免疫した動物の単離されたPBMCを、コアタンパク質およびPolタンパク質を含むペプチドプール(2μg/ml)と共に3連のウェルで一晩インキュベートした。これらのプールは、コアおよびPolワクチンベクターの遺伝子型ABCDコンセンサス配列にマッチする、11残基が重複する15量体ペプチドからなる。ペプチドを90%純度(JPT、Germany)で合成した。大きい94kDaのHBV Polタンパク質を中央で2つのペプチドプールに分割した。単一の抗原特異的T細胞によるIFN-γの放出を、適切な抗体によって、およびスポット形成細胞(SFC)と呼ばれるマイクロプレート上での着色スポットとしてその後の色素産生の検出によって可視化した。結果を図7Aに示す。
細胞内サイトカイン染色(ICS)を使用して、ワクチン誘導性T細胞応答を試験した。凍結したPBMCを融解し、10%FBS、RPMI培地中で一晩休ませた後、ワクチンインサートマッチコア、Pol-1またはPol-2ペプチドプール(2μg/μl)、DMSOまたは白血球活性化カクテルによって、10%FBS、Golgiplugタンパク質輸送阻害剤(1μg/μl)を含有するRPMI培地中で6時間刺激した。刺激した細胞を、固定可能な生存率解析用色素eFluor780(65-0865-14、eBioscience)によって染色し、固定/透過処理溶液(554714、BD Biosciences)によって20分間処置した後、以下の表5に示す細胞内染色ミクスによって30分間染色した。染色した細胞を、Fortessaフローサイトメーターを使用して、適切な単色補正対照によって獲得した。応答の程度を、刺激後にIFN-γ、TNF-α、またはIL-2を発現するCD4+またはCD8+ T細胞のパーセンテージとして報告した。結果を図7Bに示す。
ELISPOTデータ(図7A)は、2回の免疫後に、強いコアおよびPol-2応答を示した。3回目の免疫はIFN-γの大きさを大きく増加させた。Pol-1ペプチドプールは、中間の応答を誘発し、これは3回目の免疫によって改善したが、コアおよびPol-2ほど大きく改善しなかった。76日目のデータは、5匹目のサルの採血が成功しなかったことから、4匹のNHPからの結果のみを含む。各群における高い変動は、NHPが非近交系の動物から調達されていることが原因であり、遺伝的多様性が、異なる免疫応答を説明し得る。
上記の結果は、電気穿孔を介する筋肉内注射によってpDK-コアおよびpDK-Polワクチンの組合せによって免疫したNHPにおいて、相当なT細胞応答が各プラスミド1.0mgの用量で見出され、ペプチド特異的応答は2回の免疫後に検出され、3回の免疫後ではより大きい応答が検出されたことを証明している。76日目では、ELISPOTアッセイ結果は、試験したあらゆるNHP(4/5NHP)において、ペプチドプールコア、Pol-1およびPol-2が、陽性のIFN-γT細胞応答を誘導することを示した。免疫したNHPからのPBMCに関するICSアッセイは、HBVペプチド特異的応答がCD8駆動性であり、最も高い応答はコアおよびPol-2ペプチドプールに対する応答であることを示している。
ヒト対象におけるDNAワクチンの有効性の評価
電気穿孔によって筋肉内に送達した治療用HBV DNAワクチンの有効性をヒト対象において評価する。
ヒト対象は、HBsAg陽性である慢性HBV感染症を有する成人患者である。ヒト対象は、HBVポリメラーゼ阻害剤(エンテカビルまたはテノフォビル)によって処置されている。
ヒト患者に、HBVコア抗原およびHBVポリメラーゼ抗原をそれぞれコードする2つの個別のDNAプラスミドの組合せを投与する。特に、DNAプラスミドは、図3Aおよび3Bにそれぞれ示すように、ならびに実施例1に記載するように、pDK-Polプラスミド(配列番号4のアミノ酸配列を有するHBVポリメラーゼ抗原をコードする)およびpDK-コアプラスミド(配列番号2のアミノ酸配列を有するHBVコア抗原をコードする)であった。DNAプラスミドを、無作為プラセボ対照用量漸増試験に従って、両方のプラスミドの1:1混合物を異なる投薬量で、特に総プラスミド0.25mg、1mg、および6mgの投薬量で投与する。
DNAプラスミドを、ヒトに適用するために適合させたTriGrid(商標)送達システム-筋肉内(TDS-IM)を使用して2~3回の筋肉内免疫において電気穿孔によってヒト対象に投与する。一部の患者には、プラセボ(すなわち、HBV抗原のコード配列を欠如するプラスミド)を対照として投与する。ヒトに適用するために適合させたTriGrid(商標)送達システム-筋肉内(TDS-IM)を、電気穿孔によるプラスミドDNAの送達のために使用する。電気穿孔によるDNAのヒトへの筋肉内送達の方法およびデバイスに関する追加の説明に関しては、その開示の全体が参照により本明細書に組み込まれている、国際特許出願国際公開2017172838号明細書、および本出願と同日に代理人文書番号688097-405U1として提出された「Method and Apparatus for the Delivery of Hepatitis B virus (HBV) vaccine」と題する米国特許出願を参照されたい。例えば、電極間の間隔が6.0mmで、電極の直径がそれぞれ0.023インチである電極アレイを有するTDS-IM v2.0のTDS-IMアレイを、電極の菱形構成の主軸が筋繊維と平行な方向となるように、骨格筋に経皮挿入することができる。導体の長さは、5.0mmであり得るが、有効な貫通深度は、19mmであり得る。電極の挿入後、注射を開始してDNA(例えば、1.0ml)を筋肉に分布させる。IM注射の終了後、250V/cm電場(印加電圧142.4~157.6V、印加電流限界0.6~4A、0.16A/秒)を、全期間約400msの間、10%デューティ比(すなわち、電圧を、約400msの期間のうち全体で約40msの間、積極的に印加する)で全6パルスを局所に印加する。電気穿孔手順の終了後、TriGrid(商標)アレイを除去し、ヒト対象を回復させる。
マウスにおけるアデノウイルスベクターのin vivo免疫原性試験
HBVコア抗原またはHBVポリメラーゼ抗原をコードするアデノウイルスベクターを含有する免疫治療用ワクチンを、マウスにおいて試験した。試験の目的は、F1マウス(C57BL/6×Balb/C)への筋肉内送達後のワクチンによって誘導されたT細胞応答を検出することであった。最初の免疫原性試験は、導入されたHBV抗原によって誘発される細胞性免疫応答の決定に集中した。特に、試験したアデノベクターは、図8Aおよび8Bに示す発現カセットを含有した。
アデノウイルスワクチンのin vivo免疫原性を評価するために、HBVアデノウイルスベクターをF1マウスに筋肉内投与した。これらの免疫原性試験は、HBV抗原コアおよびポリメラーゼによって誘発される細胞性免疫応答の決定に集中した。F1マウスへの投与を、表6に要約するように実施した。動物は1回のHBVアデノウイルスベクター免疫を受けた。9週間後に脾細胞を収集した。
抗原特異的応答を、IFN-γ酵素結合イムノスポット(ELISPOT)によって分析および定量した。このアッセイにおいて、免疫した動物の単離した脾細胞を、コアおよびPolタンパク質(各ペプチド2μg/ml)を含むペプチドプールと共にインキュベートした。プールは、コアおよびPolアデノウイルスベクターの遺伝子型ABCDコンセンサス配列にマッチする、11残基が重複する15量体ペプチドからなる。大きい94kDaのHBV Polタンパク質を、中央で2つのペプチドプールに分割した。ELISPOTでは、単一の抗原特異的T細胞によるIFN-γの放出を、適切な抗体によって、およびスポット形成細胞(SFC)と呼ばれるマイクロプレート上での着色スポットとしてその後の色素産生の検出によって可視化した。
参考文献
以下の態様を包含し得る。
[1] (a)配列番号4と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を有するHBVポリメラーゼ抗原をコードする第1のポリヌクレオチドを含む第1の天然に存在しない核酸分子であって、前記HBVポリメラーゼ抗原が、逆転写酵素活性およびRNアーゼH活性を有しない、第1の天然に存在しない核酸分子;
(b)配列番号2または配列番号14と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列からなる切断型HBVコア抗原をコードする第2のポリヌクレオチドを含む第2の天然に存在しない核酸分子;および
(c)薬学的に許容可能な担体、
を含む組成物であって、
前記第1の天然に存在しない核酸分子および前記第2の天然に存在しない核酸分子が、同じ天然に存在しない核酸分子または2つの異なる天然に存在しない核酸分子に存在する、
組成物。
[2] (a)配列番号4と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を有するHBVポリメラーゼ抗原をコードする第1のポリヌクレオチドを含む第1の天然に存在しない核酸分子であって、前記HBVポリメラーゼ抗原が、逆転写酵素活性およびRNアーゼH活性を有しない、第1の天然に存在しない核酸分子;
(b)配列番号2または配列番号14と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列からなる切断型HBVコア抗原をコードする第2のポリヌクレオチドを含む第2の天然に存在しない核酸分子;および
(c)薬学的に許容可能な担体、
を含むキットであって、
前記第1の天然に存在しない核酸分子および前記第2の天然に存在しない核酸分子が、同じ天然に存在しない核酸分子または2つの異なる天然に存在しない核酸分子に存在する、
キット。
[3] 前記第1のポリヌクレオチドが、配列番号4と少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を含むHBVポリメラーゼ抗原をコードし、前記第2のポリヌクレオチドが、配列番号2または配列番号14のアミノ酸配列からなるHBVコア抗原をコードする、上記[1]または[2]に記載の組成物またはキット。
[4] 前記第1のポリヌクレオチドが、配列番号4のアミノ酸配列を含むHBVポリメラーゼ抗原をコードする、上記[1]または[2]に記載の組成物またはキット。
[5] 前記第1の天然に存在しない核酸分子および前記第2の天然に存在しない核酸分子の少なくとも1つが、前記HBVポリメラーゼ抗原および前記切断型HBVコア抗原の少なくとも1つに作動可能に連結されたシグナル配列をコードするポリヌクレオチド配列をさらに含む、上記[1]~[4]のいずれか1項に記載の組成物またはキット。
[6] 前記シグナル配列が、独立して配列番号6または配列番号19のアミノ酸配列を含み、好ましくは前記シグナル配列が、配列番号5または配列番号18のポリヌクレオチド配列によってコードされる、上記[5]に記載の組成物またはキット。
[7] 前記第1のポリヌクレオチド配列が、配列番号3または配列番号16と少なくとも90%同一である、上記[1]~[6]のいずれか1項に記載の組成物またはキット。
[8] 前記第1のポリヌクレオチド配列が、配列番号3または配列番号16のポリヌクレオチド配列を含む、上記[7]に記載の組成物またはキット。
[9] 前記第2のポリヌクレオチド配列が、配列番号1または配列番号15と少なくとも90%同一である、上記[1]~[8]のいずれか1項に記載の組成物またはキット。
[10] 前記第2のポリヌクレオチド配列が、配列番号1または配列番号15のポリヌクレオチド配列を含む、上記[9]に記載の組成物またはキット。
[11] 前記第1の天然に存在しない核酸分子および前記第2の天然に存在しない核酸分子が同じベクターに存在する、上記[1]~[10]のいずれか1項に記載の組成物またはキット。
[12] 前記ベクターが、任意選択でリンカーを介して、前記HBVポリメラーゼ抗原に作動可能に連結された前記切断型HBVコア抗原を含む融合タンパク質をコードする、上記[11]に記載の組成物またはキット。
[13] 前記融合タンパク質が、配列番号20のアミノ酸配列を含む、上記[12]に記載の組成物またはキット。
[14] 前記ベクターが、5’末端から3’末端に、プロモーター配列、エンハンサー配列、シグナルペプチドコード配列、前記第2のポリヌクレオチド配列、リンカーコード配列、前記第1のポリヌクレオチド配列、およびポリアデニル化シグナル配列を含有する、上記[12]または上記[13]に記載の組成物またはキット。
[15] 前記ベクターが、アデノウイルスベクター、好ましくはAd26またはAd35ベクターである、上記[14]に記載の組成物またはキット。
[16] 前記アデノウイルスベクターが、配列番号17のポリヌクレオチド配列を含む前記プロモーター配列、配列番号23のポリヌクレオチド配列を含む調節配列、配列番号18のポリヌクレオチド配列を含む前記シグナルペプチドコード配列、配列番号15のポリヌクレオチド配列を含む前記第2のポリヌクレオチド配列、配列番号22のポリヌクレオチド配列を含む前記リンカーコード配列、配列番号16のポリヌクレオチド配列を含む前記第1のポリヌクレオチド配列、および配列番号24のポリヌクレオチド配列を含む前記ポリアデニル化シグナル配列を含有する、上記[15]に記載の組成物またはキット。
[17] 前記第1の天然に存在しない核酸分子および前記第2の天然に存在しない核酸分子が、2つの異なるベクターに存在する、上記[1]~[10]のいずれか1項に記載の組成物またはキット。
[18] 前記第1の天然に存在しない核酸分子が第1のプラスミドDNAベクターに存在し、前記第2の天然に存在しない核酸分子が第2のプラスミドDNAベクターに存在する、上記[17]に記載の組成物またはキット。
[19] 前記第1および前記第2のプラスミドDNAベクターの各々が、複製開始点、抗生物質耐性遺伝子、ならびに5’末端から3’末端に、プロモーター配列、調節配列、シグナルペプチドコード配列、前記第1のポリヌクレオチド配列または前記第2のポリヌクレオチド配列、およびポリアデニル化シグナル配列を含む、上記[18]に記載の組成物またはキット。
[20] 前記抗生物質耐性遺伝子が、配列番号12と少なくとも90%同一である、好ましくは配列番号12と100%同一であるポリヌクレオチド配列を有するカナマイシン耐性遺伝子である、上記[19]に記載の組成物またはキット。
[21] 前記組成物またはキットが、
(a)3’末端から5’末端に、配列番号7のポリヌクレオチド配列を含む前記プロモーター配列、配列番号8のポリヌクレオチド配列を含む前記調節配列、配列番号5のポリヌクレオチドを含む前記シグナルペプチドコード配列、配列番号3のポリヌクレオチド配列を含む前記第1のポリヌクレオチド配列、および配列番号11のポリヌクレオチド配列を含む前記ポリアデニル化シグナル配列を含む第1のプラスミドDNAベクター;
(b)3’末端から5’末端に、配列番号7のポリヌクレオチド配列を含む前記プロモーター配列、配列番号8のポリヌクレオチド配列を含む前記調節配列、配列番号5のポリヌクレオチド配列を含む前記シグナルペプチドコード配列、配列番号1のポリヌクレオチド配列を含む前記第2のポリヌクレオチド配列、および配列番号11のポリヌクレオチド配列を含む前記ポリアデニル化シグナル配列を含む第2のプラスミドDNAベクター;ならびに
(c)薬学的に許容可能な担体、
を含み、
前記第1のプラスミドDNAベクターおよび前記第2のプラスミドDNAベクターの各々が、配列番号12のポリヌクレオチド配列を有するカナマイシン耐性遺伝子、および配列番号10のポリヌクレオチド配列を有する複製開始点をさらに含み、ならびに
前記第1のプラスミドDNAベクターおよび前記第2のプラスミドDNAベクターが、同じ組成物または2つの異なる組成物に存在する、
上記[20]に記載の組成物またはキット。
[22] 前記組成物またはキットが、それを必要とする対象におけるB型肝炎ウイルスに対する免疫応答の誘導に使用するためのものであり、好ましくは前記対象が慢性HBV感染症を有する、上記[1]~[21]のいずれか1項に記載の組成物またはキット。
[23] 前記組成物またはキットが、それを必要とする対象におけるB型肝炎ウイルス(HBV)誘導疾患の処置に使用するためのものであり、好ましくは前記対象が、慢性HBV感染症を有し、前記HBV誘導疾患が、進行線維症、肝硬変、および肝細胞癌(HCC)からなる群から選択される、上記[1]~[21]のいずれか1項に記載の組成物またはキット。
[24] 配列番号4と少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を含むHBVポリメラーゼ抗原をコードする第1のポリヌクレオチド配列を含む天然に存在しない核酸分子であって、前記HBVポリメラーゼ抗原が逆転写酵素活性およびRNアーゼH活性を有さず、前記HBVポリメラーゼ抗原が、哺乳動物において少なくとも2つのHBV遺伝子型に対する免疫応答を誘導することが可能であり、好ましくは前記HBVポリメラーゼ抗原が、哺乳動物において少なくともHBV遺伝子型B、CおよびDに対するT細胞応答を誘導することが可能であり、ならびにより好ましくは前記HBVポリメラーゼ抗原が、ヒト対象において少なくともHBV遺伝子型A、B、CおよびDに対するCD8 T細胞応答を誘導することが可能であり、任意選択で前記天然に存在しない核酸分子が、配列番号2または配列番号14のアミノ酸配列からなる切断型HBVコア抗原をコードする第2のポリヌクレオチド配列をさらに含む、天然に存在しない核酸分子。
[25] 任意選択でリンカーを介して前記HBVポリメラーゼ抗原に作動可能に連結された前記切断型HBVコア抗原を含む融合タンパク質をコードする、上記[24]に記載の天然に存在しない核酸分子。
Claims (32)
- (a)配列番号4と少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を有するHBVポリメラーゼ抗原をコードする第1のポリヌクレオチドを含む第1の天然に存在しない核酸分子であって、前記HBVポリメラーゼ抗原が、逆転写酵素活性およびRNアーゼH活性を有しない、第1の天然に存在しない核酸分子;
(b)配列番号2または配列番号14と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列からなる切断型HBVコア抗原をコードする第2のポリヌクレオチドを含む第2の天然に存在しない核酸分子;および
(c)薬学的に許容可能な担体、
を含む組成物であって、
前記第1の天然に存在しない核酸分子および前記第2の天然に存在しない核酸分子が、同じ天然に存在しない核酸分子または2つの異なる天然に存在しない核酸分子に存在し、
前記HBVポリメラーゼ抗原および前記切断型HBVコア抗原が、哺乳動物において少なくともHBV遺伝子型B、CおよびDに対するT細胞応答を誘導することが可能である、組成物。 - 前記HBVポリメラーゼ抗原および前記切断型HBVコア抗原が、ヒト対象において少なくともHBV遺伝子型A、B、CおよびDに対するCD8 T細胞応答を誘導することが可能である、請求項1に記載の組成物。
- 前記第1の天然に存在しない核酸分子および前記第2の天然に存在しない核酸分子が、デオキシリボ核酸(DNA)プラスミド、細菌人工染色体、酵母人工染色体、バクテリオファージ、リボ核酸(RNA)レプリコン、メッセンジャーRNA(mRNA)レプリコン、改変mRNAレプリコン、または自己増幅mRNA、および完全閉鎖線形デオキシリボ核酸からなる群から選択される非ウイルスベクターに含まれる、請求項1に記載の組成物。
- 前記第1の天然に存在しない核酸分子および前記第2の天然に存在しない核酸分子が、アデノウイルスベクター、アデノ随伴ウイルスベクター、ポックスウイルスベクター、腸内ウイルスベクター、ベネズエラウマ脳炎ウイルスベクター、セムリキ森林ウイルスベクター、タバコモザイクウイルスベクター、レンチウイルスベクター、アレナウイルスウイルスベクター、複製欠損アレナウイルスウイルスベクターまたは複製コンピテントアレナウイルスウイルスベクター、2分節または3分節アレナウイルス、感染性アレナウイルスウイルスベクター、ゲノム分節の1つのオープンリーディングフレームが欠失しているかまたは機能的に不活化されており、かつHBV抗原をコードする核酸に置換されている、アレナウイルスゲノム分節を含む核酸、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)、およびフニンウイルスからなる群から選択されるウイルスベクターに含まれる、請求項1に記載の組成物。
- 前記第1の天然に存在しない核酸分子および前記第2の天然に存在しない核酸分子が、同じ天然に存在しない核酸に存在し、前記同じ天然に存在しない核酸が、個々のHBVコアおよびHBVポリメラーゼ抗原が単一のmRNA転写物から発現されるバイシストロニック発現ベクターであり、前記バイシストロニック発現ベクターが、リボソーム翻訳スリップ部位またはシス-ヒドロラーゼ部位コード配列をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
- 請求項1に記載の組成物を含むキット。
- 前記第1のポリヌクレオチドが、配列番号4と少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含むHBVポリメラーゼ抗原をコードし、前記第2のポリヌクレオチドが、配列番号2または配列番号14のアミノ酸配列からなるHBVコア抗原をコードする、請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物またはキット。
- 前記第1のポリヌクレオチドが、配列番号4のアミノ酸配列を含むHBVポリメラーゼ抗原をコードする、請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物またはキット。
- 前記第1の天然に存在しない核酸分子および前記第2の天然に存在しない核酸分子の少なくとも1つが、前記HBVポリメラーゼ抗原および前記切断型HBVコア抗原の少なくとも1つに作動可能に連結されたシグナル配列をコードするポリヌクレオチド配列をさらに含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物またはキット。
- 前記シグナル配列が、独立して配列番号6または配列番号19のアミノ酸配列を含む、請求項9に記載の組成物またはキット。
- 前記第1のポリヌクレオチド配列が、配列番号3または配列番号16と少なくとも90%同一である、請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物またはキット。
- 前記第1のポリヌクレオチド配列が、配列番号3または配列番号16のポリヌクレオチド配列を含む、請求項11に記載の組成物またはキット。
- 前記第2のポリヌクレオチド配列が、配列番号1または配列番号15と少なくとも90%同一である、請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物またはキット。
- 前記第2のポリヌクレオチド配列が、配列番号1または配列番号15のポリヌクレオチド配列を含む、請求項13に記載の組成物またはキット。
- 前記第1の天然に存在しない核酸分子および前記第2の天然に存在しない核酸分子が同じベクターに存在する、請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物またはキット。
- 前記ベクターが、任意選択でリンカーを介して、前記HBVポリメラーゼ抗原に作動可能に連結された前記切断型HBVコア抗原を含む融合タンパク質をコードする、請求項15に記載の組成物またはキット。
- 前記融合タンパク質が、配列番号20のアミノ酸配列を含む、請求項16に記載の組成物またはキット。
- 前記ベクターが、5’末端から3’末端に、プロモーター配列、エンハンサー配列、シグナルペプチドコード配列、前記第2のポリヌクレオチド配列、リンカーコード配列、前記第1のポリヌクレオチド配列、およびポリアデニル化シグナル配列を含有する、請求項16または請求項17に記載の組成物またはキット。
- 前記ベクターが、アデノウイルスベクターである、請求項18に記載の組成物またはキット。
- 前記アデノウイルスベクターが、配列番号17のポリヌクレオチド配列を含む前記プロモーター配列、配列番号23のポリヌクレオチド配列を含む調節配列、配列番号18のポリヌクレオチド配列を含む前記シグナルペプチドコード配列、配列番号15のポリヌクレオチド配列を含む前記第2のポリヌクレオチド配列、配列番号22のポリヌクレオチド配列を含む前記リンカーコード配列、配列番号16のポリヌクレオチド配列を含む前記第1のポリヌクレオチド配列、および配列番号24のポリヌクレオチド配列を含む前記ポリアデニル化シグナル配列を含有する、請求項19に記載の組成物またはキット。
- 前記第1の天然に存在しない核酸分子および前記第2の天然に存在しない核酸分子が、2つの異なるベクターに存在する、請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物またはキット。
- 前記第1の天然に存在しない核酸分子が第1のプラスミドDNAベクターに存在し、前記第2の天然に存在しない核酸分子が第2のプラスミドDNAベクターに存在する、請求項21に記載の組成物またはキット。
- 前記第1および前記第2のプラスミドDNAベクターの各々が、複製開始点、抗生物質耐性遺伝子、ならびに5’末端から3’末端に、プロモーター配列、調節配列、シグナルペプチドコード配列、前記第1のポリヌクレオチド配列または前記第2のポリヌクレオチド配列、およびポリアデニル化シグナル配列を含む、請求項22に記載の組成物またはキット。
- 前記抗生物質耐性遺伝子が、配列番号12と少なくとも90%同一であるポリヌクレオチド配列を有するカナマイシン耐性遺伝子である、請求項23に記載の組成物またはキット。
- 前記組成物またはキットが、
(a)3’末端から5’末端に、配列番号7のポリヌクレオチド配列を含む前記プロモーター配列、配列番号8のポリヌクレオチド配列を含む前記調節配列、配列番号5のポリヌクレオチドを含む前記シグナルペプチドコード配列、配列番号3のポリヌクレオチド配列を含む前記第1のポリヌクレオチド配列、および配列番号11のポリヌクレオチド配列を含む前記ポリアデニル化シグナル配列を含む第1のプラスミドDNAベクター;
(b)3’末端から5’末端に、配列番号7のポリヌクレオチド配列を含む前記プロモーター配列、配列番号8のポリヌクレオチド配列を含む前記調節配列、配列番号5のポリヌクレオチド配列を含む前記シグナルペプチドコード配列、配列番号1のポリヌクレオチド配列を含む前記第2のポリヌクレオチド配列、および配列番号11のポリヌクレオチド配列を含む前記ポリアデニル化シグナル配列を含む第2のプラスミドDNAベクター;ならびに
(c)薬学的に許容可能な担体、
を含み、
前記第1のプラスミドDNAベクターおよび前記第2のプラスミドDNAベクターの各々が、配列番号12のポリヌクレオチド配列を有するカナマイシン耐性遺伝子、および配列番号10のポリヌクレオチド配列を有する複製開始点をさらに含み、ならびに
前記第1のプラスミドDNAベクターおよび前記第2のプラスミドDNAベクターが、同じ組成物または2つの異なる組成物に存在する、
請求項24に記載の組成物またはキット。 - 配列番号4と少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を含むB型肝炎ウイルス(HBV)ポリメラーゼ抗原をコードする第1のポリヌクレオチド配列を含む天然に存在しない核酸分子であって、前記HBVポリメラーゼ抗原が逆転写酵素活性およびRNアーゼH活性を有さず、前記HBVポリメラーゼ抗原が、哺乳動物において少なくともHBV遺伝子型B、CおよびDに対するT細胞応答を誘導することが可能である、天然に存在しない核酸分子。
- 任意選択でリンカーを介して前記HBVポリメラーゼ抗原に作動可能に連結された切断型HBVコア抗原を含む融合タンパク質をコードする、請求項26に記載の天然に存在しない核酸分子。
- 前記HBVポリメラーゼ抗原が、ヒト対象において少なくともHBV遺伝子型A、B、CおよびDに対するCD8 T細胞応答を誘導することが可能である、請求項26に記載の天然に存在しない核酸分子。
- それを必要とする対象においてB型肝炎ウイルスに対する免疫応答を誘導するのに用いるための、請求項1~6または26~28のいずれか1項に記載の組成物、キット、または天然に存在しない核酸分子。
- それを必要とする対象においてHBV感染症を治療するのに用いるための、請求項1~6または26~28のいずれか1項に記載の組成物、キット、または天然に存在しない核酸分子。
- 前記対象が、慢性HBV感染症を有する、請求項29に記載の組成物、キット、または核酸分子。
- 前記対象が、慢性HBV感染症を有する、請求項30に記載の組成物、キット、または核酸分子。
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