JP7316323B2 - 減圧乾燥装置および減圧乾燥方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板の上面に形成された塗布層を、減圧により乾燥させる減圧乾燥装置および減圧乾燥方法に関する。
従来、有機ELティスプレイの製造工程では、基板の上面に、正孔注入層、正孔輸送層、または発光層となる塗布層を形成する。塗布層は、インクジェット装置により、基板の上面に、部分的に塗布される。そして、塗布層が形成された基板は、減圧乾燥装置のチャンバ内に搬送されて、減圧乾燥処理を受ける。これにより、塗布層に含まれる溶剤が気化して、塗布層が乾燥する。
減圧乾燥装置は、基板を収容するチャンバと、チャンバから気体を吸引する減圧機構とを備える。従来の減圧乾燥装置については、例えば、特許文献1に記載されている。
特開2011-86389号公報
特許文献1には、基板上に形成されたバンク内に充填した塗布液を減圧乾燥させる際に、バンク内で膜厚が不均一になりやすいという問題点が記載されている。この他にも、基板上に塗布された塗布液を乾燥させる際、基板の中央部における乾燥不良、基板のエッジ部における膜厚異常等に起因して、塗布層が均一に形成されないという問題が起こり得る。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、基板の上面に形成された塗布層を、厚みが均一になるように乾燥させることができる減圧乾燥装置および減圧乾燥方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本願の第1発明は、基板の表面に形成された溶剤を含む塗布層を、減圧により乾燥させる減圧乾燥装置であって、基板を収容するチャンバと、前記チャンバ内の気体を吸引する減圧機構と、前記チャンバ内に気体を供給する給気機構と、前記減圧機構および前記給気機構を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記減圧機構を駆動させて所定の目標圧力値まで前記チャンバ内の圧力を下げることにより前記塗布層を乾燥させる減圧乾燥処理の過程で、a)所定の第1減圧速度で前記チャンバ内の気体を吸引する第1処理と、b)前記処理a)の後で、前記第1減圧速度よりも大きい第2減圧速度で前記チャンバ内の気体を吸引する第2処理と、c)前記処理b)の後で、前記第2減圧速度よりも小さい第3減圧速度で、または、前記チャンバ内の圧力が一定となるように前記チャンバ内の気体を吸引する第3処理と、を実行し、前記制御部は、前記処理a)、前記処理b)および前記処理c)の少なくとも1つにおいて、p)前記減圧機構を駆動させ、所定の減圧速度で前記チャンバ内の気体を吸引する減圧工程と、q)前記工程p)の後で、前記給気機構を駆動させ、前記チャンバ内に気体を供給する給気工程と、r)前記工程q)の後で、前記減圧機構を駆動させ、前記減圧速度で前記チャンバ内の気体を吸引する減圧工程と、を実行する。
本願の第発明は、第発明の減圧乾燥装置であって、前記制御部は、少なくとも前記処理a)において、前記工程p)、前記工程q)および前記工程r)を実行し、前記処理a)における前記工程p)および前記工程r)では、減圧速度が前記第1減圧速度である。
本願の第発明は、第発明の減圧乾燥装置であって、前記制御部は、前記処理a)および前記処理b)においてそれぞれ、前記工程p)、前記工程q)および前記工程r)を実行し、前記処理a)における前記工程p)および前記工程r)では、減圧速度が前記第1減圧速度であり、前記処理b)における前記工程p)および前記工程r)では、減圧速度が前記第2減圧速度である。
本願の第発明は、基板の上面に形成された溶剤を含む塗布層を、チャンバ内の圧力を下げる減圧乾燥処理により乾燥させる減圧乾燥方法であって、前記減圧乾燥処理は、A)所定の第1減圧速度で前記チャンバ内の気体を吸引する第1処理と、B)前記処理A)の後で、前記第1減圧速度よりも大きい第2減圧速度で前記チャンバ内の気体を吸引する第2処理と、C)前記処理B)の後で、前記第2減圧速度よりも小さい第3減圧速度で、または、前記チャンバ内の圧力が一定となるように前記チャンバ内の気体を吸引する第3処理と、を含み、前記処理A)、前記処理B)および前記処理C)の少なくとも1つが、P)所定の減圧速度で前記チャンバ内の気体を吸引する減圧工程と、Q)前記工程P)の後で、前記チャンバ内に気体を供給する給気工程と、R)前記工程Q)の後で、前記減圧速度で前記チャンバ内の気体を吸引する減圧工程と、を含む。
本願の第発明は、第発明の減圧乾燥方法であって、少なくとも前記処理A)は、前記工程P)、前記工程Q)および前記工程R)を含み、前記処理A)における前記工程P)および前記工程R)では、減圧速度が前記第1減圧速度である。
本願の第発明は、第発明の減圧乾燥方法であって、前記処理A)および前記処理B)はそれぞれ、前記工程P)、前記工程Q)および前記工程R)を含み、前記処理A)における前記工程P)および前記工程R)では、減圧速度が前記第1減圧速度であり、前記処理B)における前記工程P)および前記工程R)では、減圧速度が前記第2減圧速度である。
本願の第1発明~第発明によれば、塗布層内において塗布液の粘度が均一化されたり、乾燥の進行により流動性の低くなった塗布液にリフローを生じさせたりすることができる。その結果、塗布層の厚みのばらつきを抑制し、より均一に塗布層を乾燥させることができる。
特に、本願の第発明および第発明によれば、減圧乾燥処理の序盤である第1処理の途中に給気工程を行うことで、塗布液中の溶剤の気化が進む前に塗布液の粘土や流動性を均一化できる。これにより、塗布層の厚みのばらつきをより抑制し、さらに均一に塗布層を乾燥させることができる。
特に、本願の第発明および第発明によれば、塗布液からの溶剤の気化が最も活発になる第3処理の前の第1処理と第2処理との双方において給気工程を行うことで、塗布層の厚みのばらつきをより抑制し、さらに均一に塗布層を乾燥させることができる。
減圧乾燥装置の縦断面図である。 減圧乾燥装置の横断面図である。 基板の斜視図である。 減圧乾燥処理の流れを示すフローチャートである。 従来の減圧乾燥処理におけるチャンバ内の気圧変化レシピを示すグラフである。 ステージが上昇位置に配置されたときのチャンバ内の様子を示した図である。 ステージが下降位置に配置されたときのチャンバ内の様子を示した図である。 第1実施形態の減圧乾燥処理におけるチャンバ内の気圧変化レシピを示すグラフである。 第1実施形態の第1処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態の減圧乾燥処理におけるチャンバ内の気圧変化レシピを示すグラフである。 第2実施形態の第1処理の流れを示すフローチャートである。 第3実施形態の減圧乾燥処理におけるチャンバ内の気圧変化レシピを示すグラフである。 第3実施形態の第1処理の流れを示すフローチャートである。 第4実施形態の減圧乾燥処理におけるチャンバ内の気圧変化レシピを示すグラフである。 第4実施形態の第1処理の流れを示すフローチャートである。 第5実施形態の減圧乾燥処理におけるチャンバ内の気圧変化レシピを示すグラフである。 第5実施形態の第1処理および第2処理の流れを示すフローチャートである。 第6実施形態の減圧乾燥処理におけるチャンバ内の気圧変化レシピを示すグラフである。 第6実施形態の第1処理および第2処理の流れを示すフローチャートである。 第7実施形態の減圧乾燥処理におけるチャンバ内の気圧変化レシピを示すグラフである。 第7実施形態の第1処理および第2処理の流れを示すフローチャートである。 第8実施形態の減圧乾燥処理におけるチャンバ内の気圧変化レシピを示すグラフである。 第8実施形態の第1処理および第2処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
<1.減圧乾燥装置の構成について>
図1は、本発明の一実施形態に係る減圧乾燥装置1の縦断面図である。図2は、減圧乾燥装置1の横断面図である。この減圧乾燥装置1は、有機ELディスプレイの製造工程において、基板9に対して、減圧乾燥処理を行う装置である。基板9には、矩形のガラス基板が使用される。基板9の上面には、予め、有機材料および溶剤を含む塗布層が、部分的に形成されている。塗布層は、減圧乾燥装置1で乾燥されることにより、有機ELディスプレイの正孔注入層、正孔輸送層、または発光層となる。
図3は、基板9の斜視図である。基板9は、上面視において、縦横の長さが異なる長方形状である。図2に示すように、基板9の上面には、有機ELディスプレイの回路パターンを形成する回路領域A1が、複数配列されている。図2の例では、基板9の上面に、4つの矩形の回路領域A1が、2行2列のマトリクス状に配列されている。ただし、回路領域A1の形状、数、配置は、この例に限定されるものではない。塗布層は、減圧乾燥工程よりも前の塗布工程において、インクジェット装置により、各回路領域A1内に、回路パターンに従って形成される。したがって、各回路領域A1は、塗布層に覆われた部分と、塗布層から露出した部分とを有する。また、隣り合う回路領域A1の間の境界領域A2は、塗布層から露出した部分となる。
図1および図2に示すように、減圧乾燥装置1は、チャンバ10、ステージ20、減圧機構30、底面整流板40、側面整流板50、給気機構60、圧力計70、および制御部80を備えている。
チャンバ10は、基板9が収容される内部空間を有する耐圧容器である。チャンバ10は、図示を省略した装置フレーム上に固定される。チャンバ10の形状は、扁平な直方体状である。チャンバ10は、略正方形状の底板部11、4つの側壁部12、および略正方形状の天面部13を有する。4つの側壁部12は、底板部11の4つの端辺と、天面部13の4つの端辺とを、上下方向に接続する。
4つの側壁部12のうちの1つには、搬入出口14と、搬入出口14を開閉するシャッタ15とが設けられている。シャッタ15は、エアシリンダ等により構成されるシャッタ駆動機構16と接続されている。シャッタ駆動機構16を動作させると、シャッタ15は、搬入出口14を閉鎖する閉鎖位置と、搬入出口14を開放する開放位置との間で、移動する。シャッタ15が閉鎖位置に配置された状態では、チャンバ10の内部空間が密閉される。シャッタ15が開放位置に配置された状態では、搬入出口14を介して、チャンバ10への基板9の搬入およびチャンバ10からの基板9の搬出を行うことができる。
ステージ20は、チャンバ10の内部において、基板9を支持する支持部である。ステージ20は、複数の支持プレート21を有する。複数の支持プレート21は、水平方向に間隔をあけて配列されている。各支持プレート21の上面には、複数の支持ピン22が立設されている。基板9は、複数の支持プレート21の上部に配置される。そして、複数の支持ピン22の上端部が基板9の下面に接触することにより、基板9が水平姿勢で支持される。
ステージ20の複数の支持プレート21は、昇降機構23に接続されている。図面の煩雑化を避けるため、昇降機構23は、図1において概念的に示されているが、実際には、昇降機構23は、エアシリンダ等のアクチュエータにより構成される。昇降機構23を動作させると、ステージ20は、下降位置H1(図1において実線で示した位置)と、下降位置H1よりも高い上昇位置H2(図1において二点鎖線で示した位置)との間で、上下方向に昇降移動する。このとき、複数の支持プレート21は、一体として昇降移動する。
減圧機構30は、チャンバ10の内部空間から気体を吸引して、チャンバ10内の圧力を低下させる機構である。図1および図2に示すように、チャンバ10の底板部11には、4つの排気口161が設けられている。4つの排気口161はそれぞれ、ステージ20に支持された基板9の下方、かつ、後述する底面整流板40の下方に位置する。減圧機構30は、4つの排気口161に接続された排気配管31と、4つの個別バルブV1と、主バルブV2と、真空ポンプ32とを有する。
排気配管31は、4つの個別配管311と、1つの主配管312とを有する。4つの個別配管311はそれぞれ、一端が4つの排気口161のいずれかに接続されている。4つの個別配管311の他端は、1本に合流して、主配管312の一端に接続されている。主配管312の他端は、真空ポンプ32に接続されている。4つの個別バルブV1は、4つの個別配管311の経路上に、それぞれ設けられている。主バルブV2は、主配管312の経路上に設けられている。
シャッタ15により搬入出口14を閉鎖した状態で、4つの個別バルブV1の少なくとも一部と、1つの主バルブ2とを開放し、真空ポンプ32を動作させると、チャンバ10内の気体が、排気配管31を通って、チャンバ10の外部へ排出される。これにより、チャンバ10の内部空間の圧力を低下させることができる。
4つの個別バルブV1は、4つの排気口161からの排気量を、個別に調節するためのバルブである。本実施形態の個別バルブV1は、制御部80からの指令に基づいて、開放状態と閉鎖状態とを切り替える開閉弁である。主バルブV2は、4つの排気口161からの合計の排気量を調整するためのバルブである。本実施形態の主バルブV2は、制御部80からの指令に基づいて、開度を調節可能な開度制御弁である。
底面整流板40は、チャンバ10内の減圧時における気体の流れを規制するためのプレートである。図2に示すように、上面視において、底面整流板40は、基板9よりも大きい。底面整流板40は、ステージ20に支持される基板9と、チャンバ10の底板部11との間において、水平に拡がる。底面整流板40は、チャンバ10の底板部11に、複数の支柱(図示省略)を介して固定されている。
側面整流板50は、底面整流板40とともに、チャンバ10内の減圧時における気体の流れを規制するためのプレートである。側面整流板50は、下降位置H1のステージ20に支持される基板9と、チャンバ10の側壁部12との間に位置する。本実施形態では、ステージ20に支持される基板9の周囲に、4つの側面整流板50が配置されている。4つの側面整流板50は、全体として、基板9を包囲する四角筒状の整流板を形成している。また、底面整流板40および4つの側面整流板50は、全体として、有底筒状の箱状整流板を形成している。3つの側面整流板50は、チャンバ10の側壁部12に固定されている。残りの1つの側面整流板50は、シャッタ15とともに移動するように構成される。
チャンバ10の内部空間を減圧するときには、チャンバ10内の気体は、側面整流板50と側壁部12との間の空間、底面整流板40と底板部11との間の空間を通り、排気口161からチャンバ10の外部へ排出される。このように、気体が基板9から離れた空間を流れることで、基板9の近傍に形成される気流を低減できる。その結果、基板9の上面に形成された塗布層の乾燥ムラを抑制できる。
給気機構60は、チャンバ10内に気体を供給して、減圧されたチャンバ10内の圧力を上昇させるための機構である。図1に示すように、チャンバ10の底板部11には、給気口162が設けられている。給気口162は、底面整流板40の下方に位置する。給気機構60は、給気口162に接続された給気配管61と、給気バルブV3と、給気源62とを有する。給気配管61の一端は、給気口162に接続されている。給気配管61の他端は、給気源62に接続されている。給気バルブV3は、給気配管61の経路上に設けられている。
給気バルブV3を開放すると、給気源62から給気配管61および給気口162を通ってチャンバ10の内部空間へ、気体が供給される。これにより、チャンバ10内の気圧を上昇させることができる。なお、給気源62から供給される気体は、窒素ガス等の不活性ガスであってもよく、あるいは、クリーンドライエアであってもよい。
圧力計70は、チャンバ10内の気圧を計測するセンサである。図1に示すように、圧力計70は、チャンバ10の一部分に取り付けられている。圧力計70は、チャンバ10内の気圧を計測し、その計測結果を、制御部80へ出力する。
制御部80は、減圧乾燥装置1の各部を動作制御するためのユニットである。制御部80は、CPU等のプロセッサ801、RAM等のメモリ802、およびハードディスクドライブ等の記憶部803を有するコンピュータにより構成される。記憶部803には、減圧乾燥処理を実行するためのコンピュータプログラムおよび各種データが記憶されている。制御部80は、記憶部803からメモリ802にコンピュータプログラムおよび各種データを読み出し、当該コンピュータプログラムおよびデータに従ってプロセッサ801が演算処理を行うことにより、減圧乾燥装置1内の各部を動作制御する。
<2.従来の減圧乾燥処理について>
次に、上記の減圧乾燥装置1を用いた基板9の減圧乾燥処理について、説明する。はじめに、従来のレシピを用いた減圧乾燥処理の流れについて、図4および図5を参照しつつ説明する。なお、レシピとは、減圧乾燥処理中にどのような気圧変化を行うかを示すのもである。図4は、減圧乾燥処理の流れを示すフローチャートである。図5は、従来の減圧乾燥処理におけるチャンバ10内の気圧変化レシピを示すグラフである。なお、図5の縦軸は対数軸である。
減圧乾燥処理を行うときには、まず、基板9をチャンバ10内に搬入する(ステップST1)。基板9の上面には、未乾燥の塗布層が形成されている。制御部80は、シャッタ15を動作させて搬入出口14を開放する。そして、図示を省略した搬送ロボットが、搬入出口14を介して、チャンバ10の内部へ、基板9を搬入する。その後、制御部80は、シャッタ15を動作させて搬入出口14を閉鎖する。これにより、チャンバ10の内部空間に基板9が収容される。この時点では、ステージ20は、下降位置H1に配置されている。
次に、減圧乾燥装置1は、ステージ20を上昇させる(ステップST2)。具体的には、制御部80が昇降機構23を動作させることにより、ステージ20を下降位置H1から上昇位置H2へ移動させる。図6は、ステージ20が上昇位置H2に配置されたときのチャンバ10内の様子を示した図である。図6に示すように、ステップST2において、基板9は、側面整流板50の上端部よりも上方に配置される。
続いて、チャンバ10内の減圧を開始する。すなわち、制御部80が、真空ポンプ32の動作を開始するとともに、個別バルブV1の1つまたは全部と主バルブV2とを開放する。これにより、チャンバ10から排気配管31への気体の排出を開始する。以後の減圧乾燥処理において、制御部80は、図5に示すようなレシピに従って、所望の減圧速度で減圧を行うための制御を行う。
減圧乾燥装置1は、まず、チャンバ10の内部空間を比較的緩やかな第1減圧速度S1で減圧する、第1処理を行う(ステップST3)。ステップST3では、上述の通り、ステージ20が上昇位置H2に配置されている。このため、チャンバ10内の気体は、図6中に破線矢印で示すように、基板9の下方の空間から、側面整流板50と側壁部12との間の空間および底面整流板40と底板部11との間の空間を通って、排気口161から排気配管31へ流れる。このため、チャンバ10内に形成される気流は、基板9の上面に影響を及ぼしにくい。
なお、気圧変化レシピ通りの減圧速度でチャンバ10内からの排気を行うために、圧力計70の測定値を参照してフィードバック制御を行ってもよいし、所望の減圧速度を実現できる個別バルブV1および主バルブV2の開度を経験的に取得したものを使用して減圧処理を行ってもよい。
次に、減圧乾燥装置1は、ステージ20を下降させる(ステップST4)。具体的には、制御部80が昇降機構23を動作させて、ステージ20を上昇位置H2から下降位置H1へ移動させる。図7は、ステージ20が下降位置H1に配置されたときのチャンバ10内の様子を示した図である。図7に示すように、ステップST4において、基板9は、側面整流板50の上端部よりも下方の位置に配置される。
続いて、減圧乾燥装置1は、第1処理よりも大きい第2減圧速度S2で減圧を行う第2処理を行う(ステップST5)。この第2処理では、主バルブV2の開度を、第1処理よりも大きい開度に変更する。これにより、図5の期間T2のように、チャンバ10内の気圧が、期間T1と比べて急速に低下する。
第2処理では、上述の通り、ステージ20が下降位置H1に配置されている。第2処理では、第1処理と比較して、塗布層から溶剤が活発に気化する。このため、基板9の上面側に溶剤の蒸気が発生しやすい。基板9の上面側の空間に存在する気体は、図7中に破線矢印で示すように、側面整流板50と側壁部12との間の空間および底面整流板40と底板部11との間の空間を通って、排気口161から排気配管31へ流れる。これにより、基板9の近傍に強い気流が発生することを抑制できる。特に、基板9の周縁部において気流が集中することを抑制できる。したがって、気流による塗布層の乾燥ムラを抑制できる。
チャンバ10の内部空間の気圧が、所定の圧力P2まで低下すると、塗布層からの溶剤の気化がさらに活発になる。そこで、続く第3処理では、塗布層の沸騰を抑制するために再び減圧速度を緩め、図5の期間T3のように、第2処理における第2減圧速度S2よりも小さい第3減圧速度S3でチャンバ10内からの排気を継続する(ステップST6)。
なお、塗布液の種類によっては、第3処理において、チャンバ10内の圧力がほぼ一定となるようにチャンバ10内からの排気を行ってもよい。
やがて、塗布層の溶媒成分が十分に気化し、チャンバ10内の気圧が圧力P3程度まで低下すると、塗布層からの溶剤の気化がほぼ終了する。そうすると、図5の期間T4のように、チャンバ10内の気圧が、再び急速に低下する。このように、減圧乾燥装置1は、チャンバ10の内部空間をさらに減圧する、第4処理を行う(ステップST7)。図5中、第4処理における減圧速度が、第4減圧速度S4で示されている。
この第4処理では、塗布層に残存する僅かな溶媒成分が気化するものの、上述した第1処理~第3処理と比べると、溶媒成分の気化は活発ではない。このため、制御部80は、4つの個別バルブV1および主バルブV2を全て開放する。これにより、チャンバ10からの排気を促進して、チャンバ10の内部空間を目標圧力P4まで急速に減圧する。
チャンバ10内の気圧が目標圧力P4に到達すると、制御部80は、主バルブV2を閉鎖する。これにより、チャンバ10からの気体の吸引が終了し、塗布層の乾燥が完了する。
その後、制御部80は、給気バルブV3を開放する。そうすると、給気源62から給気配管61および給気口162を通ってチャンバ10の内部へ、気体が供給される(ステップST8)。これにより、チャンバ10内の気圧が、再び大気圧P0まで上昇する。このとき、チャンバ10内には、比較的強い気流が発生するが、塗布層は十分に乾燥済みであるため、気流による乾燥ムラは生じにくい。また、給気口162から供給される気体は、底面整流板40と底板部11との間、および、側面整流板50と側壁部12との間を通って、チャンバ10の内側へ流れる。これにより、基板9の近傍に強い気流が発生することを抑制できる。
チャンバ10内の気圧が大気圧P0に到達すると、制御部80は、給気バルブV3を閉鎖する。そして、制御部80が、シャッタ駆動機構16を動作させる。これにより、シャッタ15を閉鎖位置から開放位置へ移動させて、搬入出口14を開放する。そして、図示を省略した搬送ロボットが、ステージ20に支持された乾燥済みの基板9を、チャンバ10の外部へ搬出する(ステップST9)。以上をもって、1枚の基板9に対する減圧乾燥処理を終了する。
なお、この減圧乾燥装置1では、第1処理~第3処理において、4つの個別バルブV1の開閉状態を順次に切り替える切替処理を行なってもよい。このようにすれば、第1処理~第3処理の各処理の間に、4つの排気口161からの排気量が、順次に切り替わる。これにより、基板9の上面に沿って形成される気流の向きが変化する。したがって、基板9の上面の塗布層を、より均一に乾燥させることができる。
<3.第1実施形態>
続いて、第1実施形態に係る減圧乾燥処理中の気圧変化について、図8および図9を参照しつつ説明する。図8は、第1実施形態の減圧乾燥処理におけるチャンバ10内の気圧変化レシピを示すグラフである。図9は、第1実施形態の減圧乾燥処理における第1処理の流れを示したフローチャートである。
第1実施形態の減圧乾燥処理は、上述した従来の減圧乾燥処理と、ステップST3の第1処理において異なる。なお、その他のステップについては、上述した従来の減圧乾燥処理と同様であるため、説明を省略する。
第1実施形態における第1処理(ステップST3a)では、図8に示すように、第1処理が行われる期間T1において、チャンバ10内の気圧が大気圧から当該期間の目標圧力P1へ減圧される過程において、2回の圧力を上げる工程(給気工程)が行われる。
具体的には、図9に示すように、第1処理(ステップST3a)において、制御部80はまず、個別バルブV1の少なくとも1つおよび主バルブV2を開放し、大気圧P0のチャンバ10からの排気を開始する。そして、チャンバ10内の圧力が所定の圧力Paとなるまで第1減圧速度S1で減圧を行う(ステップST31a)。なお、圧力Paは、大気圧P0よりも低く、かつ、第1処理の目標圧力P1よりも高い圧力である。
チャンバ10内の圧力が所定の圧力Paに達すると、制御部80は、主バルブV2を閉鎖してチャンバ10内からの減圧を停止する。続いて、制御部80は、給気バルブV3を開放し、給気源62からチャンバ10内へ気体を供給する(ステップST32a)。このステップST32aでは、チャンバ10内の気圧が大気圧P0になるまで気体が供給される。
チャンバ10内の気圧が大気圧P0に達すると、制御部80は、給気バルブV3を閉鎖し、チャンバ10への給気を停止する。そして、再び個別バルブV1の少なくとも1つおよび主バルブV2を開放し、大気圧P0のチャンバ10からの排気を開始する。そして、チャンバ10内の圧力が所定の圧力Paとなるまで第1減圧速度S1で減圧を行う(ステップST33a)。
チャンバ10内の圧力が所定の圧力Paに達すると、制御部80は、主バルブV2を閉鎖してチャンバ10内からの減圧を停止する。続いて、制御部80は、給気バルブV3を開放し、給気源62からチャンバ10内へ気体を供給する(ステップST34a)。このステップST34aでは、チャンバ10内の気圧が再び大気圧P0になるまで気体が供給される。
そして、チャンバ10内の気圧が再び大気圧P0に達すると、制御部80は、チャンバ10への給気を停止する。そして、個別バルブV1の少なくとも1つおよび主バルブV2を開放し、大気圧P0のチャンバ10からの排気を開始する。そして、チャンバ10内の圧力が第1処理の目標圧力P1となるまで第1減圧速度S1で減圧を行う(ステップST35a)。
このように、第1実施形態では、減圧機構30を駆動させて所定の目標圧力P1までチャンバ10内の圧力を下げる減圧乾燥処理である第1処理(ステップST3a)の過程で、一時的に、減圧機構30を停止させつつ吸気機構60を駆動させてチャンバ内に気体を供給する供給工程(ステップST32a,ST34a)が行われる。すなわち、第1実施形態の第1処理(ステップST3a)では、第1減圧速度S1での減圧工程、給気工程、そして再度の減圧工程を行う。
減圧処理の途中に給気工程を行って意図的に圧力を上げることにより、塗布層からの溶剤の気化が止まる。また、条件によっては、塗布層から気化した溶剤の一部が一時的に塗布層の表面に結露する。これにより、塗布層内において塗布液の粘度が均一化されたり、乾燥の進行により流動性の低くなった塗布液にリフローを生じさせたりすることができる。その結果、塗布層の厚みのばらつきを抑制し、より均一に塗布層を乾燥させることができる。
特に、減圧乾燥処理の序盤である第1処理の途中に給気工程を行うことで、塗布液中の溶剤の気化が進む前に塗布液の粘土や流動性を均一化できる。これにより、塗布層の厚みのばらつきをより抑制し、さらに均一に塗布層を乾燥させることができる。
なお、第1実施形態において、ある程度減圧処理が進む減圧工程(ステップST31a,ST33a)の後に給気を行う給気工程(ステップST32a,ST34a)が2回実行されるが、給気工程の回数は2回に限られない。このような給気工程の回数は1回でもよく、3回以上であってもよい。
<4.第2実施形態>
第2実施形態に係る減圧乾燥処理中の気圧変化について、図10および図11を参照しつつ説明する。図10は、第2実施形態の減圧乾燥処理におけるチャンバ10内の気圧変化レシピを示すグラフである。図11は、第2実施形態の減圧乾燥処理における第1処理の流れを示したフローチャートである。
図10に示すように、第2実施形態では、第1実施形態と同様に、第1処理中に2回給気を行う。第1実施形態と異なる点は、給気開始直前におけるチャンバ10内の圧力である。
第2実施形態における第1処理(ステップST3b)では、図10に示すように、第1処理が行われる期間T1において、チャンバ10内の気圧が大気圧から当該期間の目標圧力P1へ減圧される過程において、2回の圧力を上げる工程(給気工程)が行われる。
具体的には、図11に示すように、第1処理(ステップST3b)において、制御部80はまず、個別バルブV1の少なくとも1つおよび主バルブV2を開放し、大気圧P0のチャンバ10からの排気を開始する。そして、チャンバ10内の圧力が所定の圧力Pbとなるまで第1減圧速度S1で減圧を行う(ステップST31b)。なお、圧力Pbは、大気圧P0よりも低く、かつ、第1処理の目標圧力P1よりも高い圧力である。
チャンバ10内の圧力が所定の圧力Paに達すると、制御部80は、主バルブV2を閉鎖してチャンバ10内からの減圧を停止する。続いて、制御部80は、給気バルブV3を開放し、給気源62からチャンバ10内へ気体を供給する(ステップST32b)。このステップST32bでは、チャンバ10内の気圧が大気圧P0になるまで気体が供給される。
チャンバ10内の気圧が大気圧P0に達すると、制御部80は、給気バルブV3を閉鎖し、チャンバ10への給気を停止する。そして、再び個別バルブV1の少なくとも1つおよび主バルブV2を開放し、大気圧P0のチャンバ10からの排気を開始する。そして、チャンバ10内の圧力が、所定の圧力Pcとなるまで第1減圧速度S1で減圧を行う(ステップST33b)。なお、圧力Pcは、圧力Pbよりも低く、かつ、第1処理の目標圧力P1よりも高い圧力である。
チャンバ10内の圧力が所定の圧力Pcに達すると、制御部80は、主バルブV2を閉鎖してチャンバ10内からの減圧を停止する。続いて、制御部80は、給気バルブV3を開放し、給気源62からチャンバ10内へ気体を供給する(ステップST34a)。このステップST34aでは、チャンバ10内の気圧が再び大気圧P0になるまで気体が供給される。
そして、チャンバ10内の気圧が再び大気圧P0に達すると、制御部80は、チャンバ10への給気を停止する。そして、個別バルブV1の少なくとも1つおよび主バルブV2を開放し、大気圧P0のチャンバ10からの排気を開始する。そして、チャンバ10内の圧力が第1処理の目標圧力P1となるまで第1減圧速度S1で減圧を行う(ステップST35a)。
このように、第2実施形態の第1処理(ステップST3b)では、2回ある給気工程(ステップST32b,34b)の直前のチャンバ10内の気圧が、1回目よりも2回目の方が低い。このように、減圧処理の進行を段階的に行ってもよい。
<5.第3実施形態>
第3実施形態に係る減圧乾燥処理中の気圧変化について、図12および図13を参照しつつ説明する。図12は、第3実施形態の減圧乾燥処理におけるチャンバ10内の気圧変化レシピを示すグラフである。図13は、第3実施形態の減圧乾燥処理における第1処理の流れを示したフローチャートである。
図12に示すように、第3実施形態では、第1実施形態および第2実施形態と同様に、第1処理中に2回給気を行う。第1実施形態および第2実施形態と異なる点は、給気開始直前におけるチャンバ10内の圧力である。
第3実施形態における第1処理(ステップST3c)では、図12に示すように、第1処理が行われる期間T1において、チャンバ10内の気圧が大気圧から当該期間の目標圧力P1への減圧工程と、給気工程とが繰り返し行われる。
具体的には、図13に示すように、第1処理(ステップST3c)において、制御部80はまず、個別バルブV1の少なくとも1つおよび主バルブV2を開放し、大気圧P0のチャンバ10からの排気を開始する。そして、チャンバ10内の圧力が第1処理の目標圧力P1となるまで第1減圧速度S1で減圧を行う(ステップST31c)。
チャンバ10内の圧力が目標圧力P1に達すると、制御部80は、主バルブV2を閉鎖してチャンバ10内からの減圧を停止する。続いて、制御部80は、給気バルブV3を開放し、給気源62からチャンバ10内へ気体を供給する(ステップST32c)。このステップST32cでは、チャンバ10内の気圧が大気圧P0になるまで気体が供給される。
チャンバ10内の気圧が大気圧P0に達すると、制御部80は、給気バルブV3を閉鎖し、チャンバ10への給気を停止する。そして、再び個別バルブV1の少なくとも1つおよび主バルブV2を開放し、大気圧P0のチャンバ10からの排気を開始する。そして、チャンバ10内の圧力が、第1処理の目標圧力P1となるまで第1減圧速度S1で減圧を行う(ステップST33c)。
チャンバ10内の圧力が目標圧力P1に達すると、制御部80は、主バルブV2を閉鎖してチャンバ10内からの減圧を停止する。続いて、制御部80は、給気バルブV3を開放し、給気源62からチャンバ10内へ気体を供給する(ステップST34c)。このステップST34cでは、チャンバ10内の気圧が再び大気圧P0になるまで気体が供給される。
そして、チャンバ10内の気圧が再び大気圧P0に達すると、制御部80は、チャンバ10への給気を停止する。そして、個別バルブV1の少なくとも1つおよび主バルブV2を開放し、大気圧P0のチャンバ10からの排気を開始する。そして、チャンバ10内の圧力が第1処理の目標圧力P1となるまで第1減圧速度S1で減圧を行う(ステップST35c)。そして、3度目に目標圧力P1に達したところで、第1処理(ステップST3c)を終了する。
このように、第1処理(ステップST3c)において、目標圧力P1までの減圧工程を複数回繰り返してもよい。
<6.第4実施形態>
第4実施形態に係る減圧乾燥処理中の気圧変化について、図14および図15を参照しつつ説明する。図14は、第4実施形態の減圧乾燥処理におけるチャンバ10内の気圧変化レシピを示すグラフである。図15は、第4実施形態の減圧乾燥処理における第1処理の流れを示したフローチャートである。
図14に示すように、第4実施形態において給気回数以外で第1実施形態~第3実施形態と異なる点は、給気工程において大気圧P0まで給気を行うのではなく、所定時間給気を行う点である。
第4実施形態における第1処理(ステップST3d)では、第1処理が行われる期間T1において、チャンバ10内の気圧が大気圧から当該期間の目標圧力P1へ減圧される過程において、3回の圧力を上げる工程(給気工程)が行われる。
具体的には、図15に示すように、第1処理(ステップST3d)において、制御部80はまず、個別バルブV1の少なくとも1つおよび主バルブV2を開放し、大気圧P0のチャンバ10からの排気を開始する。そして、チャンバ10内の圧力が所定の圧力Pdとなるまで第1減圧速度S1で減圧を行う(ステップST31d)。なお、圧力Pdは、大気圧P0よりも低く、かつ、第1処理の目標圧力P1よりも高い圧力である。
チャンバ10内の圧力が所定の圧力Pdに達すると、制御部80は、主バルブV2を閉鎖してチャンバ10内からの減圧を停止する。続いて、制御部80は、給気バルブV3を開放し、給気源62からチャンバ10内へ気体を供給する(ステップST32d)。このステップST32bでは、所定時間(例えば2sec)気体が供給される。
所定時間経過後、制御部80は、給気バルブV3を閉鎖し、チャンバ10への給気を停止する。そして、再び個別バルブV1の少なくとも1つおよび主バルブV2を開放し、チャンバ10からの排気を開始する。そして、チャンバ10内の圧力が、所定の圧力Peとなるまで第1減圧速度S1で減圧を行う(ステップST33d)。なお、圧力Peは、圧力Pdよりも低く、かつ、第1処理の目標圧力P1よりも高い圧力である。
チャンバ10内の圧力が所定の圧力Peに達すると、制御部80は、主バルブV2を閉鎖してチャンバ10内からの減圧を停止する。続いて、制御部80は、給気バルブV3を開放し、給気源62からチャンバ10内へ気体を供給する(ステップST34d)。このステップST34dでは、1回目の給気工程(ステップST32d)と同じ所定時間の間、気体が供給される。
所定時間経過後、制御部80は、チャンバ10への給気を停止する。そして、個別バルブV1の少なくとも1つおよび主バルブV2を開放し、チャンバ10からの排気を開始する。そして、チャンバ10内の圧力が、所定の圧力Pfとなるまで第1減圧速度S1で減圧を行う(ステップST35d)。なお、圧力Pfは、圧力Peよりも低く、かつ、第1処理の目標圧力P1よりも高い圧力である。
チャンバ10内の圧力が所定の圧力Pfに達すると、制御部80は、主バルブV2を閉鎖してチャンバ10内からの減圧を停止する。続いて、制御部80は、給気バルブV3を開放し、給気源62からチャンバ10内へ気体を供給する(ステップST36d)。このステップST36dでは、1回目の給気工程(ステップST32d)および2回目の給気工程(ステップST34d)と同じ所定時間の間、気体が供給される。
所定時間経過後、制御部80は、チャンバ10への給気を停止する。そして、個別バルブV1の少なくとも1つおよび主バルブV2を開放し、チャンバ10からの排気を開始する。そして、チャンバ10内の圧力が第1処理(ステップST3d)の目標圧力P1となるまで第1減圧速度S1で減圧を行う(ステップST37d)。
第4実施形態の第1処理(ステップST3d)では、各給気工程(ステップST32d,34d,36d)において、所定時間の給気を行い、大気圧P0までチャンバ10内の気圧を戻さない。このように、第1処理中に行う給気工程では、大気圧P0まで給気を行わなくてもよい。これにより、給気工程で大気圧P0までの給気を同じ回数行った場合と比べて、減圧乾燥処理にかかる時間を短縮できる。
<7.第5実施形態>
第5実施形態に係る減圧乾燥処理中の気圧変化について、図16および図17を参照しつつ説明する。図16は、第5実施形態の減圧乾燥処理におけるチャンバ10内の気圧変化レシピを示すグラフである。図17は、第5実施形態の減圧乾燥処理における第1処理および第2処理の流れを示したフローチャートである。
図16および図17に示すように、第5実施形態では、第5実施形態における第1処理(ステップST3e)行われる期間T1において1回の給気工程が行われるとともに、第2処理(ステップST5e)が行われる期間T2において1回の給気工程が行われる。
具体的には、図17に示すように、第1処理(ステップST3e)において、制御部80はまず、個別バルブV1の少なくとも1つおよび主バルブV2を開放し、大気圧P0のチャンバ10からの排気を開始する。そして、チャンバ10内の圧力が所定の圧力Pgとなるまで第1減圧速度S1で減圧を行う(ステップST31e)。なお、圧力Pgは、大気圧P0よりも低く、かつ、第1処理の目標圧力P1よりも高い圧力である。
チャンバ10内の圧力が所定の圧力Pgに達すると、制御部80は、主バルブV2を閉鎖してチャンバ10内からの減圧を停止する。続いて、制御部80は、給気バルブV3を開放し、給気源62からチャンバ10内へ気体を供給する(ステップST32e)。このステップST32eでは、チャンバ10内の気圧が大気圧P0になるまで気体が供給される。
チャンバ10内の気圧が大気圧P0に達すると、制御部80は、給気バルブV3を閉鎖し、チャンバ10への給気を停止する。そして、再び個別バルブV1の少なくとも1つおよび主バルブV2を開放し、大気圧P0のチャンバ10からの排気を開始する。そして、チャンバ10内の圧力が、第1処理の目標圧力P1となるまで第1減圧速度S1で減圧を行う(ステップST35e)。このように、第1処理中に1回の給気工程(ステップST32e)が行われる。
第1処理(ステップST3e)が完了し、ステージ位置変更(ステップST4)がなされた後、第2処理(ステップST5e)が行われる。この第2処理(ステップST5e)では、まず、制御部80は、個別バルブV1の少なくとも1つおよび主バルブV2を開放し、圧力P1のチャンバ10からの排気を開始する。そして、チャンバ10内の圧力が所定の圧力Phとなるまで第2減圧速度S2で減圧を行う(ステップST51e)。なお、圧力Phは、第1処理の目標圧力P1よりも低く、かつ、第2処理の目標圧力P2よりも高い圧力である。
チャンバ10内の圧力が所定の圧力Phに達すると、制御部80は、主バルブV2を閉鎖してチャンバ10内からの減圧を停止する。続いて、制御部80は、給気バルブV3を開放し、給気源62からチャンバ10内へ気体を供給する(ステップST52e)。このステップST52eでは、チャンバ10内の気圧が大気圧P0になるまで気体が供給される。
チャンバ10内の気圧が大気圧P0に達すると、制御部80は、給気バルブV3を閉鎖し、チャンバ10への給気を停止する。そして、再び個別バルブV1の少なくとも1つおよび主バルブV2を開放し、大気圧P0のチャンバ10からの排気を開始する。そして、チャンバ10内の圧力が、第2処理の目標圧力P2となるまで第2減圧速度S2で減圧を行う(ステップST53e)。このように、第2処理中に1回の給気工程(ステップST52e)が行われる。
この第5実施形態のように、第1処理中と、第2処理中との双方において給気工程が行われてもよい。塗布液からの溶剤の気化が最も活発になる第3処理の前の第1処理と第2処理との双方において給気工程を行うことで、第1処理中に加えて第2処理においても給気工程を行い、塗布液の粘度を均一化させたり、塗布液にリフローを生じさせたりすることができる。その結果、塗布層の厚みのばらつきを抑制し、より均一に塗布層を乾燥させることができる。
なお、第1処理中に給気工程が行われず、第2処理中のみ給気工程が行われてもよい。また、第1処理中および第2処理中に行われる給気工程は1回に限られず、複数回であってもよい。
また、この第5実施形態では、第2処理中、給気工程(ステップST52e)の後に行われる減圧工程(ステップST53e)において、大気圧P0から圧力P1に達する間に、第1処理(ステップST3e)よりも早い第2減圧速度S2で減圧処理を行っている。これにより、後述する第6実施形態と比較して減圧乾燥処理を全体として短くすることができる。
<8.第6実施形態>
第6実施形態に係る減圧乾燥処理中の気圧変化について、図18および図19を参照しつつ説明する。図18は、第6実施形態の減圧乾燥処理におけるチャンバ10内の気圧変化レシピを示すグラフである。図19は、第6実施形態の減圧乾燥処理における第1処理および第2処理の流れを示したフローチャートである。
図18および図19に示すように、第6実施形態では、第5実施形態と同様に、第1処理(ステップST3f)行われる期間T1において1回の給気工程が行われるとともに、第2処理(ステップST5f)が行われる期間T2において1回の給気工程が行われる。なお、第6実施形態の第1処理(ステップST3f)は、第5実施形態の第1処理(ステップST3e)と同様であるため、説明を省略する。
第1処理(ステップST3f)が完了し、ステージ位置変更(ステップST4)がなされた後、第2処理(ステップST5f)が行われる。この第2処理(ステップST5f)では、まず、制御部80は、個別バルブV1の少なくとも1つおよび主バルブV2を開放し、圧力P1のチャンバ10からの排気を開始する。そして、チャンバ10内の圧力が所定の圧力Phとなるまで第2減圧速度S2で減圧を行う(ステップST51f)。
チャンバ10内の圧力が所定の圧力Phに達すると、制御部80は、主バルブV2を閉鎖してチャンバ10内からの減圧を停止する。続いて、制御部80は、給気バルブV3を開放し、給気源62からチャンバ10内へ気体を供給する(ステップST52f)。このステップST52fでは、チャンバ10内の気圧が大気圧P0になるまで気体が供給される。
チャンバ10内の気圧が大気圧P0に達すると、制御部80は、給気バルブV3を閉鎖し、チャンバ10への給気を停止する。そして、再び個別バルブV1の少なくとも1つおよび主バルブV2を開放し、大気圧P0のチャンバ10からの排気を開始する。そして、チャンバ10内の圧力が、第1処理の目標圧力P1となるまで第1減圧速度S1で減圧を行う(ステップST53f)。
チャンバ10内の気圧が第1処理の目標圧力P1に達すると、制御部80は、主バルブV2の開度を変更し、チャンバ10内の圧力が、第2処理の目標圧力P2となるまで第2減圧速度S2で減圧を行う(ステップS54f)。
この第6実施形態のように、第2処理中に、第1処理の目標圧力P1を超える圧力まで給気を行った場合に、目標圧力P1を超える圧力帯域において第1処理と同じ第1減圧速度S1で減圧処理を行ってもよい。このようにすれば、当該圧力帯域における塗布液の突沸を抑制することができる。
<9.第7実施形態>
第7実施形態に係る減圧乾燥処理中の気圧変化について、図20および図21を参照しつつ説明する。図20は、第7実施形態の減圧乾燥処理におけるチャンバ10内の気圧変化レシピを示すグラフである。図21は、第7実施形態の減圧乾燥処理における第1処理および第2処理の流れを示したフローチャートである。
図20に示すように、第7実施形態では、第5実施形態と同様に、第1処理(ステップST3g)行われる期間T1において1回の給気工程が行われるとともに、第2処理(ステップST5g)が行われる期間T2において1回の給気工程が行われる。なお、第6実施形態の第1処理(ステップST3g)は、第5実施形態の第1処理(ステップST3e)と同様であるため、説明を省略する。
第1処理(ステップST3g)が完了し、ステージ位置変更(ステップST4)がなされた後、第2処理(ステップST5g)が行われる。この第2処理(ステップST5g)では、まず、制御部80は、個別バルブV1の少なくとも1つおよび主バルブV2を開放し、圧力P1のチャンバ10からの排気を開始する。そして、チャンバ10内の圧力が所定の圧力Phとなるまで第2減圧速度S2で減圧を行う(ステップST51g)。
チャンバ10内の圧力が所定の圧力Phに達すると、制御部80は、主バルブV2を閉鎖してチャンバ10内からの減圧を停止する。続いて、制御部80は、給気バルブV3を開放し、給気源62からチャンバ10内へ気体を供給する(ステップST52g)。このステップST52gでは、チャンバ10内の気圧が第1処理の目標圧力P1になるまで気体が供給される。
チャンバ10内の気圧が圧力P1に達すると、制御部80は、給気バルブV3を閉鎖し、チャンバ10への給気を停止する。そして、再び個別バルブV1の少なくとも1つおよび主バルブV2を開放し、圧力P1のチャンバ10からの排気を開始する。そして、チャンバ10内の圧力が、第2処理の目標圧力P2となるまで第2減圧速度S2で減圧を行う(ステップST5g)。
この第6実施形態のように、第2処理中に、第1処理の目標圧力P1を超える圧力まで給気を行わず、第2処理が開始される圧力である圧力P1までの給気を行う。このようにすれば、第5実施形態および第6実施形態と比べて減圧乾燥処理の時間を短縮できる。
<10.第8実施形態>
第8実施形態に係る減圧乾燥処理中の気圧変化について、図22および図23を参照しつつ説明する。図22は、第8実施形態の減圧乾燥処理におけるチャンバ10内の気圧変化レシピを示すグラフである。図23は、第8実施形態の減圧乾燥処理における第1処理および第2処理の流れを示したフローチャートである。
図22および図23に示すように、第8実施形態では、第4実施形態と同様に、第1処理(ステップST3h)が行われる期間T1において3回所定時間の給気工程が行われるとともに、第2処理(ステップST5h)が行われる期間T2において2回所定時間の給気工程が行われる。なお、第8実施形態の第1処理(ステップST3h)は、第4実施形態の第1処理(ステップST3d)と同様であるため、説明を省略する。
第1処理(ステップST3h)が完了し、ステージ位置変更(ステップST4)がなされた後、第2処理(ステップST5h)が行われる。この第2処理(ステップST5h)では、まず、制御部80は、個別バルブV1の少なくとも1つおよび主バルブV2を開放し、圧力P1のチャンバ10からの排気を開始する。そして、チャンバ10内の圧力が所定の圧力Pmとなるまで第2減圧速度S2で減圧を行う(ステップST51h)。なお、圧力Pmは、第1処理の目標圧力P1よりも低く、かつ、第2処理の目標圧力P2よりも高い圧力である。
チャンバ10内の圧力が所定の圧力Pmに達すると、制御部80は、主バルブV2を閉鎖してチャンバ10内からの減圧を停止する。続いて、制御部80は、給気バルブV3を開放し、給気源62からチャンバ10内へ気体を供給する(ステップST52h)。このステップST52hでは、所定時間(例えば2sec)気体が供給される。
所定時間経過後、制御部80は、給気バルブV3を閉鎖し、チャンバ10への給気を停止する。そして、再び個別バルブV1の少なくとも1つおよび主バルブV2を開放し、大気圧P0のチャンバ10からの排気を開始する。そして、チャンバ10内の圧力が、所定の圧力Pnとなるまで第2減圧速度S2で減圧を行う(ステップST53h)。なお、圧力Pnは、圧力Pmよりも低く、かつ、第2処理の目標圧力P2よりも高い圧力である。
チャンバ10内の圧力が所定の圧力Pnに達すると、制御部80は、主バルブV2を閉鎖してチャンバ10内からの減圧を停止する。続いて、制御部80は、給気バルブV3を開放し、給気源62からチャンバ10内へ気体を供給する(ステップST54h)。このステップST54hでは、1回目の給気工程(ステップST52h)と同じ所定時間の間、気体が供給される。
所定時間経過後、制御部80は、チャンバ10への給気を停止する。そして、個別バルブV1の少なくとも1つおよび主バルブV2を開放し、チャンバ10からの排気を開始する。そして、チャンバ10内の圧力が、第2処理の目標圧力P2となるまで第2減圧速度S2で減圧を行う(ステップST55h)。
第8実施形態の第1処理(ステップST3h)および第2処理(ステップST5h)では、各給気工程(ステップST32h,34h,36hおよびステップST52h,54h)において、所定時間の給気を行い、大気圧P0までチャンバ10内の気圧を戻さない。このように、第1処理中および第2処理中に行う給気工程では、大気圧P0まで給気を行わなくてもよい。これにより、給気工程で大気圧P0までの給気を同じ回数行った場合と比べて、減圧乾燥処理にかかる時間を短縮できる。
<11.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
上記の実施形態では、第1処理~第4処理の4段階の減圧乾燥処理のうち、第1処理のみ、または、第1処理および第2処理において、給気工程を行ったが、本発明はこれに限られない。第2処理、第3処理、および第4処理のいずれかのみにおいて給気工程を行ってもよいし、第1処理および第3処理、第2処理および第3処理、あるいは、第2処理~第4処理のように、第1処理~第4処理のうち任意の複数の処理において給気工程を行ったりしてもよい。
上記の実施形態では、第1処理~第4処理の4段階の減圧乾燥処理が行われたが、本発明はこれに限られない。無段階で減圧乾燥処理を行ったり、2段階、3段階、または5段階以上の区分けを行った減圧乾燥処理を行う中で、減圧工程の途中に給気工程を行ってもよい。
上記の実施形態では、チャンバ10が、4つの排気口161を有していた。しかしながら、チャンバ10が有する排気口の数は、1つ、2つ、3つ、または5つ以上であってもよい。また、上記の実施形態では、チャンバ10が、給気口162を1つ有していた。しかしながら、チャンバ10が有する給気口の数は、2つ以上であってもよい。
上記の実施形態では、最も圧力が低くなる最終的な目標圧力P4が100~10Paの間の圧力であったが、本発明はこの限りではない。最終的な目標圧力は10~1Paであってもよい。
上記の実施形態の減圧乾燥装置1は、基板9上の塗布層を、減圧のみにより乾燥させるものであった。しかしながら、減圧乾燥装置1は、減圧および加熱により、基板9上の塗布層を乾燥させるものであってもよい。
また、上記の実施形態の減圧乾燥装置1は、有機ELディスプレイ用の基板を処理するものであった。しかしながら、本発明の減圧乾燥装置は、液晶ディスプレイや半導体ウェハなどの他の精密電子部品用の基板を処理するものであってもよい。
また、上記の実施形態および変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
1 減圧乾燥装置
9 基板
10 チャンバ
30 減圧機構
60 給気機構
80 制御部
S1 第1減圧速度
S2 第2減圧速度
S3 第3減圧速度

Claims (6)

  1. 基板の表面に形成された溶剤を含む塗布層を、減圧により乾燥させる減圧乾燥装置であって、
    基板を収容するチャンバと、
    前記チャンバ内の気体を吸引する減圧機構と、
    前記チャンバ内に気体を供給する給気機構と、
    前記減圧機構および前記給気機構を制御する制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、前記減圧機構を駆動させて所定の目標圧力値まで前記チャンバ内の圧力を下げることにより前記塗布層を乾燥させる減圧乾燥処理の過程で、
    a)所定の第1減圧速度で前記チャンバ内の気体を吸引する第1処理と、
    b)前記処理a)の後で、前記第1減圧速度よりも大きい第2減圧速度で前記チャンバ内の気体を吸引する第2処理と、
    c)前記処理b)の後で、前記第2減圧速度よりも小さい第3減圧速度で、または、前記チャンバ内の圧力が一定となるように前記チャンバ内の気体を吸引する第3処理と、
    を実行し、
    前記制御部は、前記処理a)、前記処理b)および前記処理c)の少なくとも1つにおいて、
    p)前記減圧機構を駆動させ、所定の減圧速度で前記チャンバ内の気体を吸引する減圧工程と、
    q)前記工程p)の後で、前記給気機構を駆動させ、前記チャンバ内に気体を供給する給気工程と、
    r)前記工程q)の後で、前記減圧機構を駆動させ、前記減圧速度で前記チャンバ内の気体を吸引する減圧工程と、
    を実行する、減圧乾燥装置。
  2. 請求項1に記載の減圧乾燥装置であって、
    前記制御部は、少なくとも前記処理a)において、前記工程p)、前記工程q)および前記工程r)を実行し、
    前記処理a)における前記工程p)および前記工程r)では、減圧速度が前記第1減圧速度である、減圧乾燥装置。
  3. 請求項1に記載の減圧乾燥装置であって、
    前記制御部は、前記処理a)および前記処理b)においてそれぞれ、前記工程p)、前記工程q)および前記工程r)を実行し、
    前記処理a)における前記工程p)および前記工程r)では、減圧速度が前記第1減圧速度であり、
    前記処理b)における前記工程p)および前記工程r)では、減圧速度が前記第2減圧速度である、減圧乾燥装置。
  4. 基板の上面に形成された溶剤を含む塗布層を、チャンバ内の圧力を下げる減圧乾燥処理により乾燥させる減圧乾燥方法であって、
    前記減圧乾燥処理は、
    A)所定の第1減圧速度で前記チャンバ内の気体を吸引する第1処理と、
    B)前記処理A)の後で、前記第1減圧速度よりも大きい第2減圧速度で前記チャンバ内の気体を吸引する第2処理と、
    C)前記処理B)の後で、前記第2減圧速度よりも小さい第3減圧速度で、または、前記チャンバ内の圧力が一定となるように前記チャンバ内の気体を吸引する第3処理と、
    を含み、
    前記処理A)、前記処理B)および前記処理C)の少なくとも1つが、
    P)所定の減圧速度で前記チャンバ内の気体を吸引する減圧工程と、
    Q)前記工程P)の後で、前記チャンバ内に気体を供給する給気工程と、
    R)前記工程Q)の後で、前記減圧速度で前記チャンバ内の気体を吸引する減圧工程と、
    を含む、減圧乾燥方法。
  5. 請求項4に記載の減圧乾燥方法であって、
    少なくとも前記処理A)は、前記工程P)、前記工程Q)および前記工程R)を含み、
    前記処理A)における前記工程P)および前記工程R)では、減圧速度が前記第1減圧速度である、減圧乾燥方法。
  6. 請求項4に記載の減圧乾燥方法であって、
    前記処理A)および前記処理B)はそれぞれ、前記工程P)、前記工程Q)および前記工程R)を含み、
    前記処理A)における前記工程P)および前記工程R)では、減圧速度が前記第1減圧速度であり、
    前記処理B)における前記工程P)および前記工程R)では、減圧速度が前記第2減圧速度である、減圧乾燥方法。
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