JP7315496B2 - 高炉セメントの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、優れた流動性を有するセメントスラリーを調製可能な高炉セメントの製造方法に関する。
一般に、注入工法や各種地盤改良工法などに使用されるセメントスラリーは、各種ポルトランドセメント成分を主とする水硬性組成物と水より調製される。この時、セメントスラリーには、施工性の確保、流動性の経時的な変化の抑制などを目的として、AE減水剤、流動化剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤等のセメント分散剤が添加される。
例えば、上記のようなセメントスラリーを海底の軟弱地盤の改良等に使用する場合、練り混ぜ水として海水が用いられることが多い(非特許文献1)。
しかしながら、セメントスラリーの練り混ぜ水として、海水を使用した場合、上記のセメントスラリーの調製時に、真水を使用した場合には起こり得ない粘度の上昇が起こり、使用するセメントによってはその上昇が著しく、安定して施工を行うことが困難であるという問題があった。
この問題の解消のため、セメント中石膏に含有される半水石膏の量がポルトランドセメントクリンカ成分の量に対してSO量換算で1.6重量%以下となるように調整することにより、セメントスラリーの流動性を改善する方法が提案されており、この方法は、高炉セメントにも適用できることが示されている(特許文献1)。
また、コンクリートの流動性を改善する高炉セメントとして、ブレーン比表面積3000cm/g以上、4000cm/g以下のポルトランドセメント35~65質量%とブレーン比表面積3800cm/gを超え、5000cm/g以下の高炉スラグ35~65質量%よりなる高炉セメントが提案されている(特許文献2)。
基礎工 第28巻9号(2000年9月15日発行)25~29頁
特開2005-008450号公報 特開2005-272260号公報
本発明は上記問題を解決する新たな方法を提案するものであり、本発明の課題は、セメントスラリーとした際に優れた流動性を示す高炉セメントの製造方法を提供することにある。特に、流動性が変化しやすい塩水を用いたセメントスラリーの調製に際しても、安定して優れた流動性を示す高炉セメントの製造方法を提供することにある。
従来、所望量の高炉スラグを含有する高炉セメントを製造するに際しては、1)ポルトランドセメントクリンカ、石膏、及び所定量の高炉スラグを同時に混合粉砕する方法の他、2)ポルトランドセメントクリンカ及び石膏からなる高炉スラグを含まない粉砕物(基材セメント)に、所定量の高炉スラグ粉砕物を混合する方法や、3)高炉スラグ等の混合材量が5%以下(JIS規格)の普通ポルトランドセメント(基材セメント)に、所定量の高炉スラグ粉砕物を混合する方法が用いられていた。
すなわち、上記2)及び3)の基材セメントを用いる方法においては、基材セメントは、高炉セメント以外の製造にも使用することが可能であり、また、そのまま使用することができる点から、上記のような高炉スラグを含まないセメントや高炉スラグが5%以下の普通ポルトランドセメントといった汎用性の高いものが使用されることが一般的であった。
しかしながら、本発明者らは、この基材セメント中の高炉スラグ含有量を、普通ポルトランドセメントのJISの規格値(5%)を超えてあえて増量し、これに別途高炉スラグ粉砕物を混合するといった従来とは異なる発想で高炉セメントを製造することにより、意外にも、この高炉セメントを用いたセメントスラリーの流動性が向上することを知見した。
すなわち、本発明者らは、所定量の高炉スラグを、ポルトランドセメントクリンカと予め混合粉砕し、かかる混合粉砕物(基材セメント)に対して、別途粉砕した高炉スラグ粉砕物を混合することにより、セメントスラリーとした際に優れた流動性を示す高炉セメントを得ることができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の通りのものである。
[1]ポルトランドセメントクリンカ及び高炉スラグを混合粉砕した混合粉砕物と、前記混合粉砕と同時又は別途粉砕した石膏粉砕物とを含み、高炉スラグの含有量が6~30質量%である基材セメントと、別途粉砕した高炉スラグ粉砕物と、を混合することを特徴とする高炉セメントの製造方法。
[2]前記別途粉砕した高炉スラグ粉砕物の配合量が、高炉セメント全体の5質量%以上であることを特徴とする上記[1]記載の高炉セメントの製造方法。
[3]製造される高炉セメント中の高炉スラグの含有量が、30~70質量%であることを特徴とする上記[1]又は[2]記載の高炉セメントの製造方法。
[4]前記基材セメント中の高炉スラグ含有量が、9~20質量%であることを特徴とする上記[1]~[3]のいずれか記載の高炉セメントの製造方法。
[5]上記[1]~[4]のいずれかの製造方法により製造した高炉セメントと水とを混錬することを特徴とするセメントスラリーの製造方法。
[6]前記水が塩水であることを特徴とする上記[5]記載のセメントスラリーの製造方法。
[7]高炉セメント及び水を含むセメントスラリーの流動性を向上させる方法であって、前記高炉セメントとして、ポルトランドセメントクリンカ及び高炉スラグを混合粉砕した混合粉砕物と、前記混合粉砕と同時又は別途粉砕した石膏粉砕物とを含み、高炉スラグの含有量が6~30質量%である基材セメントと、別途粉砕した高炉スラグ粉砕物とを混合して製造されたものを用いることを特徴とするセメントスラリーの流動性向上方法。
[8]前記別途粉砕した高炉スラグ粉砕物の配合量が、高炉セメント全体の5質量%以上であることを特徴とする上記[7]記載のセメントスラリーの流動性向上方法。
[9]前記水が塩水であることを特徴とする上記[7]又は[8]記載のセメントスラリーの流動性向上方法。
[10]前記セメントスラリーが、セメント分散剤を含むことを特徴とする上記[7]~[9]のいずれか記載のセメントスラリーの流動性向上方法。
本発明の製造方法によれば、セメントスラリーとした際に優れた流動性を有する高炉セメントを製造することができる。特に、流動性が変化しやすい塩水を用いたセメントスラリーの調製に際しても、本発明の製造方法により製造された高炉セメントを用いることにより、安定して優れた流動性を有するセメントスラリーを調製することができる。
セメント基材中の高炉スラグ量に対するセメントスラリーのファンネル粘度を示すグラフである。
本発明の高炉セメントの製造方法は、ポルトランドセメントクリンカ及び高炉スラグを混合粉砕した混合粉砕物と、前記混合粉砕と同時又は別途粉砕した石膏粉砕物とを含み、高炉スラグの含有量が6~30質量%である基材セメントと、別途粉砕した高炉スラグ粉砕物と、を混合することを特徴とする。
本発明の製造方法により製造された高炉セメントを用いて調製したセメントスラリーは、優れた流動性を有する。通常、セメントのブレーン比表面積(ブレーン値)が高くなるほどセメントスラリーの流動性が悪くなるが、本発明の高炉セメントは、例えば4000cm/g程度の比較的高いブレーン値のものであっても、優れた流動性を担保することができる。
本発明の高炉セメントは、深層混合処理工法、地中連続壁工法、注入グラウト工法、裏込め注入工法、薬液注入工法、泥水工法、注入工法等の各種土木、建築工事に使用することができる。特に、塩水を使用したセメントスラリーを用いる工法(工事)において有用であり、具体的には、海底の軟弱地盤の改良工事等に好適に用いることができる。
(基材セメント)
本発明の製造方法に用いる基材セメントは、ポルトランドセメントクリンカ及び高炉スラグを混合粉砕した混合粉砕物と、前記混合粉砕と同時又は別途粉砕した石膏粉砕物とを含み、高炉スラグの含有量が6~30質量%である。
ポルトランドセメントクリンカとしては、普通、早強、超早強、中庸熱、低熱等の各種ポルトランドセメントクリンカを特に制限なく使用できる。
また、高炉スラグとしては、高炉セメントにおける混合材として使用可能な公知の高炉スラグを用いることができ、好ましくは「JIS R 5211 高炉セメント」に規定された高炉スラグを用いることができる。
基材セメント中の高炉スラグ含有量としては、上記のように、6~30質量%である。下限は9質量%以上であることが好ましく、一方、上限は25質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましい。上記のように、従来は、基材セメントを用いる場合、基材セメントとして、高炉スラグを含有しないセメントや、JIS規格内(5質量%以下)で高炉スラグを含有した普通ポルトランドセメントを用いていたが、本発明では基材セメントにおける高炉スラグ量をあえて増量して高炉スラグ製造用の基材セメントを調製する。基材セメント中の高炉スラグ量が多いほど、これを用いて製造した高炉セメントのスラリー流動性が向上する(スラリー粘性が低減する)が、基材セメント中に高炉スラグを30質量%を超えて添加しても相応の効果の向上は見込めない。一方、基材セメント中の高炉スラグ含有量が6質量%未満であると、調製したセメントスラリーの十分な流動性の向上が見込めない。
また、石膏としては、天然石膏、排煙脱硫石膏やリン酸石膏などの化学副産石膏、石膏廃材からのリサイクル石膏等が特に制限なく使用できる。石膏の配合量は、一般的な範囲で適宜調整することができるが、基材セメント中のSO含有量が、好ましくは1.0~4.5質量%、より好ましくは3.0~4.0質量%となる範囲であり、その上限は特に好ましくは3.5質量%以下である。
基材セメントのブレーン比表面積(ブレーン値)としては、4600cm/g以下であることが好ましく、3800~4400cm/g程度であることがより好ましい。また、ロジン・ラムラー式の分布指数n値は、0.90~1.05程度であることが好ましい。
(高炉スラグ粉砕物)
本発明の製造方法において、上記基材セメントに対して混合する高炉スラグ粉砕物としては、基材セメントで用いたものと同様であり、好ましくは「JIS R 5211 高炉セメント」に規定された高炉スラグを用いることができる。
高炉スラグ粉砕物の配合量は、高炉セメント全体の5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、20質量%以上であることが特に好ましい。また、その上限は、50質量%以下であることが好ましい。また、高炉スラグ粉砕物の配合量は、基材セメントに含まれる高炉スラグの含有量以上であることが好ましい。
高炉スラグ粉砕物のブレーン値としては、4600cm/g以下であることが好ましく、3800~4300cm/gであることがより好ましい。また、ロジン・ラムラー式の分布指数n値は、1.00~1.20程度であることが好ましい。
(高炉セメント)
本発明の高炉セメントは、上記基材セメント及び高炉スラグ粉砕物を混合することにより製造される。例えば、まず、ポルトランドセメントクリンカ、石膏、及び所定量の高炉スラグを、ボールミル、ローラーミル等の混合粉砕機で混合粉砕し、所定ブレーン値の基材セメントを得る。このとき、少なくともポルトランドセメントクリンカ及び高炉スラグを混合粉砕することが重要であり、石膏は別途粉砕したものを添加してもよい。この基材セメントに、別途、ボールミル、ローラーミル等の混合粉砕機で粉砕した所定ブレーン値の高炉スラグ粉砕物を混合し、所望量の高炉スラグを含有する高炉セメントを得る。
製造される高炉セメント中の高炉スラグの含有量としては、高炉セメント全体の30質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましい。また上限は70質量%以下であることが好ましく、60質量%以下であることがより好ましく、55質量%以下であることが特に好ましい。
製造される高炉セメント中の石膏含有量としては、高炉セメント中のSO含有量が1.0~4.5質量%となる量が好ましく、1.7~2.3質量%となる量がより好ましい。石膏は、基材セメントに含まれていた石膏だけでもよいし、あらたに加えて上記範囲になるように調整してもよい。
高炉セメントのブレーン値としては、3800~4500cm/gであることが好ましく、上限は4400cm/g以下であることが好ましい。本発明の高炉セメントは、例えば4000cm/g以上の比較的高いブレーン値(一般的にスラリー流動性が悪い)であっても、セメントスラリーの優れた流動性を担保することができる。すなわち、本発明の高炉セメントは、所定のブレーン値を確保して十分な強度を担保することができると共に、スラリー流動性も担保することができる。
なお、本発明の高炉セメントは、ポルトランドセメントクリンカ、石膏及び高炉スラグの他、本発明の効果を著しく妨げない範囲で、石灰石、フライアッシュ等の他の成分を含んでもよい。
上記本発明の製造方法により製造した高炉セメントは、水と混錬してセメントスラリーを調製することができ、水として塩水を用いた場合に本発明の効果をより享受することができる。塩水としては、海水が一般的に用いられる。また、セメントスラリーの水セメント比(水/セメント)としては、50~150%程度であることが好ましい。
セメントスラリーの調製においては、施工性の確保、流動性の経時的な変化の抑制などを目的として、AE減水剤、流動化剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤等のセメント分散剤を添加することができる。
さらに、セメントスラリーの調製においては、高炉セメント、水、セメント分散剤の他に、本発明の効果を著しく妨げない範囲で、骨材、空気量調製剤、凝結遅延剤、凝結促進剤、防錆剤、分離低減剤、増粘剤、膨張材、鉱物質微粉末、ベントナイト、粘度鉱物、石膏等を配合してもよい。
また、第2の本発明は、高炉セメント及び水を含むセメントスラリーの流動性を向上させる方法であって、高炉セメントとして、ポルトランドセメントクリンカ及び高炉スラグを混合粉砕した混合粉砕物と、前記混合粉砕と同時又は別途粉砕した石膏粉砕物とを含み、高炉スラグの含有量が6~30質量%である基材セメントと、別途粉砕した高炉スラグ粉砕物とを混合して製造されたものを用いるセメントスラリーの流動性向上方法である。水として塩水を用いる場合に、本発明の効果をより享受することができる。
第2の本発明で用いる高炉セメントは、上記本発明の高炉セメントの製造方法と同様に製造されたものを用いることができる。また、セメントスラリーの調製も、上記本発明のセメントスラリーの調製と同様に行うことができる。
以下に実施例及び比較例を示すが、本発明の技術的範囲はこれに限定されるものではない。
ポルトランドセメントクリンカ、石膏、及び所定の比率となるように投入量を調整した高炉スラグを、ボールミルで混合粉砕して所定のブレーン値の基材セメントとした。この基材セメントに、別途、ローラーミルで粉砕した所定のブレーン値の高炉スラグ粉砕物を混合し、ポルトランドセメントクリンカと石膏と高炉スラグの合量に対して所定量の高炉スラグを含む高炉セメントを得た。なお、上記石膏は、高炉セメントのSOが1.9質量%となるよう添加した。
基材セメント、高炉スラグ粉砕物及び製造された高炉セメントのブレーン値は、JIS R 5201(セメントの物理試験方法)により測定した。また、基材セメント及び高炉スラグ粉砕物の分布指数nは、湿式レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて粒度分布を測定し、ロジン・ラムラー式(式1)により求めた。
R=100exp(-βd)・・・(式1)
(R:累積ふるい上分布[質量%]、β:粒度特性係数、d:粒度径[μm]、n:分布指数[-])
上記製造した高炉セメントを、練り混ぜ水/高炉セメント成分比が60%となるように練り混ぜ水に投入し、モルタルミキサーにより練り混ぜた。用いた練り混ぜ水には、事前に、リグニンスルホン酸塩を主成分とするAE減水剤遅延形(商品名:ポゾリスNo.8)を、その添加量が高炉セメント重量に対して0.25重量%となるように添加しておいた。練り混ぜ水としては、徳山湾の海水を使用した。
練り混ぜ直後に、セメントスラリーの粘度をマーシュファンネル粘度計により測定した。具体的には、セメントスラリー500mlが粘度計から流出する時間を計測し、流出時間(秒)をファンネル粘度とした。流出時間(秒)が短いほどセメントスラリーの粘性は良好である。
測定されたスラリーの粘度(ファンネル粘度)の結果を表1~3及び図1に示す。表1及び図1は、基材セメント中の高炉スラグ含有量を変更した結果を示す。表2は、基材セメント中の高炉スラグ含有量が6質量%の場合に、高炉セメント中の高炉スラグ割合(高炉スラグ粉砕物の配合割合)を変更した結果を示す。表3は、基材セメント中の高炉スラグ含有量が12質量%の場合に、その他の各種条件(基材セメントのブレーン値、高炉スラグのブレーン値、高炉セメント中の高炉スラグ割合)を変更した結果を示す。
表1及び図1に示すように、基材セメント中の高炉スラグ含有量を増加させることにより、セメントスラリーのファンネル粘度が低下する(セメントスラリーの流動性が向上する)ことがわかる。
また、表2及び3に示すように、高炉セメントのブレーン値が4000を超える場合も、セメントスラリーは十分な流動性を示した(実施例1及び14、並びに実施例3、7~13)。また、高炉セメント中の高炉スラグの含有割合を変更した場合も、セメントスラリーは十分な流動性を示した(実施例1及び14、並びに実施例3、7及び8)。
本発明の高炉セメントの製造方法は、流動性の高いセメントスラリーを調製可能な高炉セメントを製造できることから、産業上有用である。

Claims (10)

  1. ポルトランドセメントクリンカ及び高炉スラグを混合粉砕した混合粉砕物と、前記混合粉砕と同時又は別途粉砕した石膏粉砕物とを含み、高炉スラグの含有量が6~30質量%である基材セメントと、
    別途粉砕した高炉スラグ粉砕物と、
    を混合することを特徴とする高炉セメントの製造方法。
  2. 前記別途粉砕した高炉スラグ粉砕物の配合量が、高炉セメント全体の5質量%以上であることを特徴とする請求項1記載の高炉セメントの製造方法。
  3. 製造される高炉セメント中の高炉スラグの含有量が、30~70質量%であることを特徴とする請求項1又は2記載の高炉セメントの製造方法。
  4. 前記基材セメント中の高炉スラグ含有量が、9~20質量%であることを特徴とする請求項1~3のいずれか記載の高炉セメントの製造方法。
  5. 請求項1~4のいずれかの製造方法により製造した高炉セメントと水とを混錬することを特徴とするセメントスラリーの製造方法。
  6. 前記水が塩水であることを特徴とする請求項5記載のセメントスラリーの製造方法。
  7. 高炉セメント及び水を含むセメントスラリーの流動性を向上させる方法であって、
    前記高炉セメントとして、ポルトランドセメントクリンカ及び高炉スラグを混合粉砕した混合粉砕物と、前記混合粉砕と同時又は別途粉砕した石膏粉砕物とを含み、高炉スラグの含有量が6~30質量%である基材セメントと、別途粉砕した高炉スラグ粉砕物とを混合して製造されたものを用いることを特徴とするセメントスラリーの流動性向上方法。
  8. 前記別途粉砕した高炉スラグ粉砕物の配合量が、高炉セメント全体の5質量%以上であることを特徴とする請求項7記載のセメントスラリーの流動性向上方法。
  9. 前記水が塩水であることを特徴とする請求項7又は8記載のセメントスラリーの流動性向上方法。
  10. 前記セメントスラリーが、セメント分散剤を含むことを特徴とする請求項7~9のいずれか記載のセメントスラリーの流動性向上方法。
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