JP7297282B2 - 組成物、細胞培養基材、及び細胞培養基材の製造方法 - Google Patents

組成物、細胞培養基材、及び細胞培養基材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、組成物、細胞培養基材、及び細胞培養基材の製造方法に関する。
近年、in vitroにおける3次元細胞培養モデルは、がん化学療法の薬物スクリーニングを含む様々な生物学的、又は、医学的アッセイに有用であることが知られ、3次元細胞培養のための細胞培養基材の開発が進められている。
非特許文献1には、流動性を有する細胞培養基材により培養細胞の形態を制御する技術として、ε-カプロラクトンとDL-乳酸とから形成され、重合性基を有するマクロモノマーからなる細胞培養基材が記載されている。
K.UTO etal.,ACS Biomaterials Science and Enginieering,2016年,2,PP.446-453
特許文献1に記載された流動性を有する細胞培養基材によれば、ある種の細胞の細胞培養基材への接着挙動を制御し、結果として、スフェロイドを得ることができた。しかし、本発明者らが更に検討を進めたところ、上記基材では、多くの接着系細胞が伸展できないため、スフェロイド以外の形態での培養が困難であることを知見した。言い換えれば、接着系細胞の接着挙動を制御して、スフェロイド以外の形態も含めた所望の培養形態を得ることが難しいことを知見した。
本発明は上記課題に鑑み、様々な細胞を培養する場合であっても、接着挙動を簡便に制御し、所望の形態にて培養ができる細胞培養基材を形成可能な細胞培養基材形成用の組成物の提供を課題とする。
また、本発明は、細胞培養基材、細胞培養基材の製造方法、及び、細胞の牽引力の測定方法の提供も課題とする。
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、以下の構成により上記課題を達成することができることを見出した。
[1] 繰り返し単位Aと、繰り返し単位Bとを有し、上記繰り返し単位Aと、上記繰り返し単位Bとは同一ではなく、
上記繰り返し単位Aが、後述する式1で表される繰り返し単位であり、上記繰り返し単位Bが、後述する式b1で表される繰り返し単位、及び、後述する式b2で表される繰り返し単位からなる群より選択される少なくとも1種の繰り返し単位である、脂肪族ポリエステルと、光ラジカル発生剤と、を含有する細胞培養基材を形成するための組成物。
[2] 上記脂肪族ポリエステルにおける、上記繰り返し単位Bの含有量に対する、上記繰り返し単位Aの含有量の含有モル比が60/40以下である、[1]に記載の組成物。
[3] 上記細胞培養基材が細胞の牽引力の測定用である[1]又は[2]に記載の組成物。
[4] [1]~[3]のいずれかに記載の組成物に光照射してなる細胞培養基材。
[5] [1]~[4]のいずれかに記載の組成物に光照射して、細胞培養基材を得る、細胞培養基材の製造方法。
[6] 細胞の牽引力の測定方法であって、[1]~[3]のいずれかに記載の組成物に光照射して細胞培養基材を得る工程Aと、上記細胞培養基材を用いて測定対象である細胞を培養し、上記細胞培養基材上にシワを生成する工程Bと、上記シワの周期を測定する工程Cと、を有する細胞の牽引力の測定方法。
本発明によれば、様々な細胞を培養する場合であっても、接着挙動を簡便に制御し、所望の形態にて培養ができる細胞培養基材を形成可能な細胞培養基材形成用の組成物を提供できる。また、本発明によれば、細胞培養基材、細胞培養基材の製造方法、及び、細胞の牽引力の測定方法も提供できる。
光照射前の組成物と、上記組成物に所定時間光照射(1、5、15、30、及び、60分)して得られた細胞培養基材を用いてNIH3T3細胞を培養し、培養後24時間経過したものの蛍光顕微鏡像である。 光照射前の組成物と、上記組成物に所定時間光照射(1、5、15、30、及び、60分)して得られた細胞培養基材を用いてNIH3T3細胞を培養し、培養後24時間経過したものの蛍光顕微鏡像である。3段目に、MCF-7を培養した際の結果を併せて示したものである。 各細胞培養基材を用いて、MCF-7を培養したものの光学顕微鏡像である。 4b100を含有する組成物を用いて得られた各細胞培養基材の力-距離曲線である。 4b100を含有する組成物を用いて得られた各細胞培養基材の弾性率である。 4b500を含有する組成物を用いて得られた各細胞培養基材の力-距離曲線である。 4b500を含有する組成物を用いて得られた各細胞培養基材の弾性率である。 光照射時間と弾性率の関係をまとめたグラフである。 4b100を含有する組成物を用いて得られた各細胞培養基材の力緩和曲線である。 4b500を含有する組成物を用いて得られた各細胞培養基材の力緩和曲線である。
以下、本発明について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施形態に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に制限されるものではない。
なお、本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
[組成物]
本発明の実施形態に係る組成物は、後述する式1で表される繰り返し単位Aと(以下、単に「単位A」ともいう。)、式b1で表される繰り返し単位(以下「単位b1」ともいう。)、及び、式b2で表される繰り返し単位(以下「単位b2」ともいう。)からなる群より選択される少なくとも1種の繰り返し単位B(以下、単に「単位B」ともいう。)と、を有する脂肪族ポリエステルと、光ラジカル発生剤と、を含有する細胞培養基材形成用の組成物である。
〔脂肪族ポリエステル〕
本発明の実施形態に係る組成物は、単位A及び単位Bを有する脂肪族ポリエステルを含有する。脂肪族ポリエステル中における単位A及び単位Bの配列順序としては特に制限されないが、ランダム、交互、及び、ブロックのいずれであってもよい。
単位Aは、下記式1で表される繰り返し単位である。式1中、Rは直鎖状のアルキレン基を表す。Rで表されるアルキレン基としては特に制限されないが、炭素数1~20の直鎖状アルキレン基が好ましい
脂肪族ポリエステル中における単位Aの含有量としては特に制限されないが、より優れた本発明の効果を有する組成物が得られる点で、脂肪族ポリエステルの全繰り返し単位を100モル%としたとき、90モル%以下が好ましく、70モル%以下がより好ましく、60モル%以下が更に好ましい。
下限値としては特に制限されないが、一般に0.1モル%以上が好ましい。
単位Aの含有量が60モル%以下であると、組成物を用いて得られる基材の流動性をより制御しやすい。これは、単位Aの含有量が60モル%以下であると、組成物がより流動的になるために、光照射時間を調節すれば、得られる基材の流動性をより広範囲に制御できるためと推測される。
Figure 0007297282000001
単位Bは、下記式b1で表される単位b1、及び、下記式b2で表される単位b2からなる群より選択される少なくとも1種である。
式b1中、Rは分岐鎖状のアルキレン基を表す。Rで表されるアルキレン基としては特に制限されないが、炭素数2~20の分岐鎖状アルキレン基が好ましい
式b2中、Rアルキル基を表す。Rアルキル基としては特に制限されないが、炭素数1~20の直鎖状のアルキル基、又は、炭素数2~20の分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。
Figure 0007297282000002
脂肪族ポリエステル中における単位Bの含有量としては、特に制限されないが、より優れた本発明の効果を有する組成物が得られる点で、脂肪族ポリエステルの全繰り返し単位を100モル%としたとき、10モル%以上が好ましく、30モル%以上がより好ましく、40モル%以上が更に好ましい。
上限値としては特に制限されないが、一般に99.9モル%以下が好ましい。
単位Bの含有量が40モル%以上であると、組成物を用いて得られる基材の流動性をより制御しやすい。これは、単位Bの含有量が40モル%以上であると、組成物がより流動的になるために、光照射時間を調節すれば、得られる基材の流動性をより広範囲に制御できるためと推測される。
脂肪族ポリエステルは、単位b1又は単位b2のいずれか一方を有していてもよいし、両方を有していてもよい。脂肪族ポリエステルが単位b1及び単位b2を有している場合、それらの含有量の合計が上記範囲内であることが好ましい。
脂肪族ポリエステルは単位A及び単位Bを有していれば、特に制限されず、他の単位、及び、部分構造を有していてもよい。
なかでも、より優れた本発明の効果を有する脂肪族ポリエステルが得られる点で、脂肪族ポリエステルは、多価アルコールに基づく部分構造を有していることが好ましい。
多価アルコールとしては特に制限されないが、トリメチロールエタン、ジトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、グリセリン、ジグリセロール、及び、トリメチロールメラミン等が挙げられる。
脂肪族ポリエステルが上記多価アルコールに基づく部分構造を有している場合、脂肪族ポリエステルの構造としては特に制限されないが、単位A及び/又は単位Bを有する高分子鎖同士が多価アルコールに基づく部分構造により連結されて、分岐構造を形成している形態が好ましい。
脂肪族ポリエステルにおける単位Bの含有量に対する、単位Aの含有量の含有モル比(A/B)としては特に制限されないが、60/40以下が好ましい。
A/Bが60/40以下であると、光照射条件によらず、得られる細胞培養基材が、37℃(通常の細胞培養温度)の条件下で損失弾性率が貯蔵弾性率を上回りやすく、結果として得られる細胞培養基材は粘性液体としての性質をより強く有し、応力場の異なる種々の細胞に合わせて、細胞培養基材の流動性をより調整しやすい。
なお、A/Bの下限値としては特に制限されないが、一般に1/100以上が好ましい。
なおA/Bの調製方法としては特に制限されないが、例えば、脂肪族ポリエステルの合成においてモノマーの仕込み比を調整する方法が挙げられる。
上記脂肪族ポリエステルの合成方法としては特に制限されないが、より容易に製造でき、かつ、単位A及び単位Bの含有量の制御がより容易である点で、環状化合物を開環重合して得られたものであることが好ましい。
環状化合物としては特に制限されず、公知の環状化合物が使用可能である。中でも、より優れた本発明の効果が得られる点で、β-プロピオラクトン、ε-カプロラクトン、γ-ブチロラクトン、δ-バレロラクトン、15-ペンタデカノリド、及び、16-ヘキサデカノリド等のラクトン環に置換基を有さないラクトン化合物;γ-バレロラクトン、γ-オクタノラクトン、β-メチル-δ-バレロラクトン、δ-ステアロラクトン、γ-オクタノイックラクトン、2-メチル-ε-カプロラクトン、4-メチル-ε-カプロラクトン、γ-オクタノラクトン、γ-パルミトラクトン、及び、α-メチル-γ-ブチロラクトン等のラクトン環に置換基を有するラクトン化合物;グリコリド、及び、ラクチド等のラクチド化合物;等が挙げられる。
〔光ラジカル発生剤〕
本発明の実施形態に係る組成物は光ラジカル発生剤を含有する。光ラジカル発生剤は、光照射によりラジカルを発生し、上記脂肪族ポリエステルを分子内、又は、分子間で架橋する作用を有し、得られる細胞培養基材の流動性を光照射条件により調整可能とする。
光ラジカル発生剤としては特に制限されず、光照射によりラジカルを発生すればよく、公知の光ラジカル発生剤が特に制限なく使用可能である。
光ラジカル発生剤としては、特に限定されないが、例えば、アルキルフェノン系、アシルホスフィンオキサイド系、オキシムエステル系、及び、α-ヒドロキシケトン系等が挙げられる。
アルキルフェノン系ラジカル発生剤としては、例えば、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-1-ブタノン、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノプロパン-1-オン、ベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、o-ベンゾイル安息香酸、ベンゾイルエチルエーテル、2,2-ジエトキシアセトフェノン、2,4-ジエチルチオキサントン、ジフェニル-(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、エチル-(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィネート、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニルケトン、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、及び、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン等が挙げられる。
アシルホスフィンオキサイド系光ラジカル発生剤としては、例えば、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-ホスフィンオキサイド、及び、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。
オキシムエステル系光ラジカル発生剤としては、例えば、1,2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(O-アセチルオキシム)等が挙げられる。
α-ヒドロキシケトン系光ラジカル発生剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、1-フェニル-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、1-(4-i-プロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル-(2-ヒドロキシ-2-プロピル)ケトン、及び、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等が挙げられる。
なかでも、より優れた本発明の効果を有する組成物が得られる点で、光ラジカル発生剤としては、アルキルフェノン系が好ましく、ベンゾフェノン、又は、その誘導体がより好ましい。
組成物中における光ラジカル発生剤の含有量としては特に制限されないが、より優れた本発明の効果を有する組成物が得られる点で、一般に組成物中の脂肪族ポリエステルの全質量を100質量部としたとき、0.005~50質量部が好ましく、0.01~10質量部がより好ましい。
なお、組成物は、光ラジカル発生剤の1種を単独で含有してもよく、2種以上を含有していてもよい。組成物が、2種以上の光ラジカル発生剤を含有する場合には、その合計含有量が上記数値範囲内であることが好ましい。
〔その他の成分〕
本実施形態に係る組成物は、脂肪族ポリエステルと、光ラジカル発生剤とを含有していれば、本発明の効果を奏する範囲内において他の成分を含有していてもよい。他の成分としては、例えば、溶媒が挙げられる。
溶媒としては、脂肪族ポリエステル及び光ラジカル発生剤の両者に親和性を有し、両者を少なくとも部分的に溶解すれば特に制限されず、公知の溶媒が使用できる。
溶媒としては、例えば、炭化水素系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、ハロゲン系溶媒、アミド系溶媒、及び、これらの混合物等が使用できる。
炭化水素系溶媒としては、例えば、ヘキサン、シクロへキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘプタン、及び、デカン等が挙げられる。
ケトン系溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、シクロへキサノン、及び、イソホロン等が挙げられる。
エステル系溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸メチル、コハク酸エチル、炭酸メチル、安息香酸エチル、及び、ジエチレングリコールジアセテート等が挙げられる。
エーテル系溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、及び、ジフェニルエーテル等が挙げられる。
ハロゲン系溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラクロロメタン、ジクロロエタン、1,1′,2,2′-テトラクロロエタン、クロロベンゼン、及び、ジクロロベンゼン等が挙げられる。
アミド系溶媒としては、ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドンなどが挙げられる。
組成物中における溶媒の含有量としては特に制限されないが、組成物の固形分が、1~60質量%となるよう調整されることが好ましく、10~55質量%となるよう調整されることがより好ましい。
[細胞培養基材の製造方法]
本発明の実施形態に係る細胞培養基材の製造方法は、すでに説明した組成物に光照射して、細胞培養基材を得る、細胞培養基材の製造方法である。
組成物に光照射する方法としては特に制限されないが、典型的には、支持体上に組成物を塗布して組成物層を形成し、上記組成物層に光照射する方法が挙げられる。
支持体としては特に制限されず、公知の支持体が使用できる。支持体の材料成分としては有機物であっても、無機物であってもよく、それらの混合物、又は、積層体等の複合体であってもよい。有機物としては、例えば、樹脂基板が挙げられる。無機物としては、例えば、ガラス基板、及び、金属基板等が挙げられる。
支持体上に組成物を塗布して組成物層を形成する方法として特に制限されず、公知の方法が使用できる。塗布する方法としては、例えば、スピンコート法、スプレーコーティング法、及び、ディップコーティング法等が挙げられる。
なお、支持体上に組成物層を形成した後、組成物層を乾燥させる工程を有していてもよい。乾燥方法としては特に制限されず、組成物層を加熱する方法が挙げられる。加熱温度としては特に制限されず、例えば、10~70℃が好ましく、25~60℃がより好ましい。また、組成物層を減圧下に維持してもよい。
光照射の方法としては特に制限されないが、水、及び、酸素の含有量がより少ない雰囲気で実施することが好ましい。水、及び、酸素の含有量がより少ない雰囲気で光照射すると、架橋反応と共に起こると推測される意図しない低分子量化の反応がより起こりにくく、得られる細胞培養基材の流動性等がより制御しやすい。
上記の観点から、光照射は不活性ガス雰囲気で実施することが好ましく、中でも、アルゴンガス雰囲気で実施することがより好ましい。
光照射の条件としては特に制限されないが、紫外線を照射することが好ましく、その波長は特に制限されないが、意図しない低分子量化の反応等がより起こりにくい点で、10~400nmの波長域の光が好ましく、200~400nmの紫外線がより好ましく、320~400nmの波長域の光が更に好ましい。
照射時間は、所望の細胞培養基材の流動性等に応じて任意に選択可能である。特に制限されないが、例えば、0.01~60分間程度照射すればよい。
本細胞培養基材を用いて培養可能な細胞としては特に制限されないが、ES細胞(Embryonic stem cells)、iPS細胞(induced pluripotent stem cells)、及び、間葉系幹細胞等の幹細胞;各種上皮系、及び、間葉系の体細胞;腫瘍細胞;等の動物細胞が挙げられる。また、昆虫、植物、及び、細菌等の細胞も培養可能である。
また、これらの細胞は、組織、及び、器官から直接採取した初代細胞でもよいし、又は、それらを何代か継代させたものでもよい。
また、細胞は単一種を培養してもよいし二種以上の細胞を共培養してもよい。
[細胞の牽引力の測定方法]
本実施形態に係る細胞の牽引力の測定方法は、上記組成物に光照射して細胞培養基材を得る工程Aと、上記細胞培養基材を用いて測定対象である細胞を培養し、細胞培養基材上にシワを生成する工程Bと、上記シワの周期を測定する工程Cと、を有する細胞の牽引力の測定方法である。
本実施形態に係る細胞の牽引力の測定方法は、上記組成物に光照射して得られる細胞培養基材を用いる。上記細胞培養基材を用いると、細胞の種類、及び、牽引力の強さに応じて、光照射の時間、及び/又は、強度を調整することで、所望の形態での培養が容易に行える。
従って、後述するシワが明確に観察できるよう、細胞培養基材の流動性を制御することで、より容易に細胞の牽引力を測定することができる利点がある。
以下、各工程について詳述する。
〔工程A〕
工程Aは、組成物に光照射して細胞培養基材を得る工程である。
組成物に光照射する方法としては特に制限されないが、測定対象とする細胞を培養したとき、細胞の牽引力によって生じるシワが所定の条件で観察できる程度の流動性を有するように、光照射の条件を設定することが好ましい。
〔工程B〕
工程Bは、上記細胞培養基材を用いて測定対象である細胞を培養し、細胞培養基材上にシワを生成する工程である。培養方法としては特に制限されず公知の方法が適用可能である。上記組成物を用いて得られた基材は培養対象となる細胞にあわせた適度な流動性を有するため、細胞培養基材上において伸展する細胞の牽引力によって、細胞培養基材に周期的なシワを生じさせることができる。
細胞の牽引力は、特に制限されないが、1~100nNであることが多く、一般的な細胞培養基材を用いる場合、シワを生成することは難しい。また、非特許文献1に記載の細胞培養基材を用いると、多くの細胞が伸展できないため、シワを生成することは難しい。
一方、本工程においては、上記細胞培養基材を使用するため、測定対象とする細胞に応じて細胞培養基材の弾性率、及び、流動性が制御できるため、測定対象とする細胞の牽引力に応じた固さの細胞培養基材が調製でき、所望のシワを生成可能である。
〔工程C〕
工程Cは、シワの周期を測定する工程である。シワの周期は、細胞の牽引力を反映しており、これらを測定すれば、常法によって細胞の牽引力を計算することができる。なお、本工程において、シワの周期に加えて、振幅、及び、長さ等を測定し、これらを用いて細胞の牽引力を計算してもよい。
本工程におけるシワの周期の測定には、光学顕微鏡、共焦点レーザー顕微鏡、原子間力顕微鏡、及び、走査型電子顕微鏡等を用いることができる。なかでもより簡便に測定ができる観点で、光学顕微鏡が好ましく、位相差顕微鏡がより好ましい。
以下に実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す実施例により限定的に解釈されるべきものではない。
〔脂肪族ポリエステルの合成〕
Pentaerythritol(多価アルコールに該当する)を開始剤とし、触媒としてオクチル酸スズを用いて、窒素気流下でε-カプロラクトン(CL)、及び、D,L-ラクチド(DLLA)との開環共重合により4分岐型の脂肪族ポリエステル「P(CL-co-DLLA)」を合成した(下記スキーム)。脂肪族ポリエステル中におけるD,L-ラクチドの含有量に対するε-カプロラクトンの含有量の含有モル比は、60/40だった。
Figure 0007297282000003
上記により形成された「4b100」は4分岐であって、各分岐鎖中のm+nが100であることを意味している。また、同様の方法により「4b500」(m+nが500である)も合成した。
〔組成物の調製〕
得られた脂肪族ポリエステルとベンゾフェノンとをトルエンに溶解させた。このとき、脂肪族ポリエステルの含有量は、トルエン100質量部に対して10~100質量部、ベンゾフェノンの含有量は、トルエン100質量部に対して0.005~5質量部となるよう、それぞれ調製した。
〔細胞培養基材の作成〕
上記組成物を用いて、下記の条件によりスピンコート法によりガラス基板上に成膜し、細胞培養基材(未架橋)を得た。その後、アルゴンガス雰囲気で所定時間光照射し、流動性の異なる細胞培養基材を作成した。
スピンコート条件:2000rpm、120sec、room temperature
光照射条件:(<320nm以下を硫酸銅によりカット、0-60min照射)
〔細胞培養試験〕
上記で得られた細胞培養基材を用いて、種々の細胞(マウス繊維芽細胞(NIH3T3)、ヒト乳腺癌細胞(MCF-7)、イヌ腎臓尿細管上皮細胞(MDCK)等を用いた細胞実験を行った。
より具体的には、紫外線照射、エチレンオキシドガス(EGO)滅菌によりサンプルの滅菌を行い、フィブロネクチン等の接着を促進するタンパク質コーティングを必要に応じて行い、所定の細胞密度で播種した。
細胞の基材への接着形態について、位相差/蛍光顕微鏡を用いて経時的に観察した。結果を図1、及び、図2に示した。
図1は、光照射前(「0min」と記載した。)の組成物と、上記組成物に所定時間光照射(1、5、15、30、及び、60分)して得られた細胞培養基材を用いてNIH3T3細胞を培養し、培養後24時間経過したものの蛍光顕微鏡像である。
なお、上の段の「In air」とあるのは、光照射を空気下で行ったもの、下の段の「Under Ar」とあるのは、光照射をアルゴンガス雰囲気で行ったものを表す。
上記の結果から、本発明の実施形態に係る組成物は、光照射時間を変えるだけで、細胞の接着形態を簡便に制御できることがわかった。
図2は、図1の各写真に加えて、3段目に、MCF-7を培養した際の結果を併せて示した。上記の結果から、線維芽細胞だけでなく上皮系細胞でも接着形態を制御できることがわかった。
図3は、ガラス基板(図中、「Glass」と記載した。);
「4b100」のみ;
「4b500」のみ;
4b100とベンゾフェノンとを含有する組成物「4b100+BP」を用いて、光照射を行わなかったもの(図中「0min」と記載した。);
4b500とベンゾフェノンとを含有する組成物「4b100+BP」を用いて、光照射を行わなかったもの(図中「0min」と記載した。);
のそれぞれを用いて、MCF-7を培養したもの、並びに、
「4b100+BP」に10~60min光照射して得られた細胞培養基材;
「4b500+BP」に10~60min光照射して得られた細胞培養基材;
のそれぞれを用いてMCF-7を培養したもの、の光学顕微鏡像を示した。
図3に示した結果から、脂肪族ポリエステルの重合度を変える(4b500と4b100との差)と流動性を調整可能な範囲を制御可能であることがわかった。
また、上記細胞培養基材を用いると、MCF-7が接着する際の細胞の牽引力により、細胞培養基材の表面において周期的なシワが形成されることがわかった。また、光照射時間によって形成されるシワの形状、長さ等が異なっており、細胞種を変えた場合であっても観察に最適なシワが形成されることが推測される。
〔細胞培養基材の流動性評価〕
上記で準備した4b100及び4b500の脂肪族ポリエステルを準備し、脂肪族ポリエステルとベンゾフェノンとをトルエンに溶解させ、細胞培養基材形成用の各組成物を調製した。このとき、脂肪族ポリエステルの含有量は、トルエン100質量部に対して、50(4b100)質量部、30(4b500)質量部、ベンゾフェノンの含有量は、トルエン100質量部に対して2(4b100)質量部、1.2(4b500)質量部質量部だった。
また、比較例として、ベンゾフェノンを含有しないことを除いては上記と同様の組成物を調製した。
<弾性率>
原子間力顕微鏡を用いて、細胞培養基材の弾性率を測定した。測定試料は、上記各組成物に対して所定の時間紫外線照射して得られる細胞培養基材とした。
測定は、上記細胞培養基材に対して、カンチレバーを所定の速度(5μm/s、比較例については42μm/s)で近づけながら、カンチレバーにかかる力を測定し、そこから、力-距離曲線(force-distance curves)、及び、弾性率を求める方法とした。
4b100を含有する組成物を用いて得られた各細胞培養基材の力-距離曲線を図4に、弾性率を図5に示した。4b500を含有する組成物を用いて得られた各細胞培養基材の力-距離曲線を図6に、弾性率を図7に示した。
図4~7中、「-BP」とあるのは、ベンゾフェノンを含有しない比較例の組成物により形成した基材の測定値を示している。また、「0min」とあるのは、紫外線照射を行わなかったもの、「10min」~「60min」とあるのは、紫外線照射時間がそれぞれ10~60分だった細胞培養基材を意味する。
上記の結果から、所定の組成物を用いて、光照射することにより細胞培養基材が得られること、及び、光照射の時間により、細胞培養基材の弾性率を任意に制御できることがわかった。具体的には、光照射時間が増加すると、得られる細胞培養基材の弾性率が増加していくことが示された。
図8には、光照射時間と弾性率の関係をまとめたグラフを示した。図8の結果から、光照射時間により細胞培養基材の弾性率を任意に制御できること、及び、調整可能な弾性率の範囲は、脂肪族ポリエステルの重合度により調整可能なことが示された。
<流動性>
弾性率の測定で使用したのと同じ組成物を用いて、原子間力顕微鏡を用いて細胞培養基材の流動性を測定した。測定は、得られた細胞培養基材に対して、カンチレバーを所定の速度(5μm/s、比較例については42μm/s)で押し込み、その力の減衰挙動を観察する方法とした。
4b100を含有する組成物を用いて得られた各細胞培養基材の力緩和曲線を図9に、4b500を含有する組成物を用いて得られた各細胞培養基材の力緩和曲線を図10に示した。
上記の結果から、光照射時間により得られる細胞培養基材の流動性任意に制御できることがわかった。また、脂肪族ポリエステル(共重合体)の重合度を変えれば、調整可能な流動性の範囲も任意に制御できることがわかった。

Claims (4)

  1. 細胞培養基材を形成するための組成物であって、
    繰り返し単位として、繰り返し単位Aと、繰り返し単位Bとのみを有する脂肪族ポリエステルと、
    アルキルフェノン系の光ラジカル発生剤と、を含み、
    前記脂肪族ポリエステルにおいて、
    前記繰り返し単位Aと、前記繰り返し単位Bとは同一ではなく、
    前記繰り返し単位Aが、式1で表される繰り返し単位であり、
    前記繰り返し単位Bが、式b1で表される繰り返し単位、及び、式b2で表される繰り返し単位からなる群より選択される少なくとも1種の繰り返し単位である、組成物。
    Figure 0007297282000004


    式1中、Rは直鎖状のアルキレン基を表し、式b1中、Rは分岐鎖状のアルキレン基を表し、式b2中、Rアルキル基を表し、式b2の2つのRはそれぞれ同一でも異なってもよい
  2. 前記脂肪族ポリエステルにおける、前記繰り返し単位Bの含有量に対する、前記繰り返し単位Aの含有量の含有モル比が60/40以下である、請求項1に記載の組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の組成物に光照射してなる細胞培養基材。
  4. 請求項1又は2に記載の組成物に光照射して、細胞培養基材を得る、細胞培養基材の製造方法。
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