JP7294852B2 - 壁紙及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、塩化ビニル系樹脂層を含む壁紙及びその製造方法に関する。
従来より、マンション、一般家屋等の建築物の壁、天井、柱等の表面を装飾する目的で、塩化ビニル樹脂層を基材上に積層した塩化ビニル壁紙が一般的に使用され、特に、意匠性、耐不陸性(隠ぺい性とも称される。)等の点から、発泡塩化ビニル樹脂層を積層した塩化ビニル壁紙が広く使用されている。一方、壁紙は、比較的に長期間使用されるため、耐久性のための表面強度が要求される。例えば、特許文献1には、ペースト用塩化ビニル系樹脂を含む発泡層の表面に樹脂コーティング層を形成し、表面を強化した壁紙が提案されている。特許文献2には、重合度が1000以上の塩化ビニル系樹脂を含み、坪量50g/m2以上280g/m2以下かつ3倍以上の発泡倍率である発泡した樹脂層形成された壁紙が記載されている。特許文献3には、分子中に少なくとも一つのペプチド結合を有する乳化剤を含有するポリ塩化ビニル系ペースト樹脂を壁紙に用いてもよいことが記載されている。
特開2007-92197号公報 特開2017-66555号公報 特開2005-298557号公報
最近では、施工性の観点から、壁紙の軽量化が求められているが、壁紙の軽量化に伴い、エンボス加工時にパンク現象が生じやすくなることや下地追従性が悪くなるという問題があった。
本発明は、上記従来の問題を解決するため、意匠性、表面強度及び下地追従性が良好であるとともに、エンボス加工時のパンク現象が抑制された壁紙及びその製造方法を提供する。
本発明は、基材、及び基材上に形成された塩化ビニル系樹脂層を含む壁紙であって、前記塩化ビニル系樹脂層は、発泡後にエンボス加工されており、前記塩化ビニル系樹脂層は、重量が105g/m2以上145g/m2以下であり、前記塩化ビニル系樹脂層は、アニオン性乳化剤を0.55重量%以上0.80重量%以下含有する塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、充填剤を5.0重量部以上30重量部以下含み、前記塩化ビニル系樹脂は、平均重合度が1200以上1500以下であり、前記壁紙は、厚さが0.50mm以上1.20mm以下であることを特徴とする壁紙に関する。
前記アニオン性乳化剤は、アルキルベンゼンスルホン酸塩及びアルキル硫酸塩からなる群から選ばれる一種以上である。
本発明は、また、前記の壁紙の製造方法であって、基材上に、塩化ビニル系樹脂組成物を塗布して重量が105g/m2以上145g/m2以下の塩化ビニル系樹脂層を形成し、前記塩化ビニル系樹脂層を発泡させた後にエンボス加工することで、厚みが0.50mm以上1.20mm以下である壁紙を得ており、前記塩化ビニル系樹脂組成物は、アニオン性乳化剤を0.55重量%以上0.80重量%以下含有する塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、充填剤を5.0重量部以上30重量部以下含み、前記塩化ビニル系樹脂は、平均重合度が1200以上1500以下であることを特徴とする壁紙の製造方法に関する。
本発明は、意匠性、表面強度及び下地追従性が良好であるとともに、エンボス加工時のパンク現象が抑制された壁紙を提供することができる。
また、本発明の製造方法によれば、エンボス加工時にパンク現象が生じることなく、意匠性、表面強度及び下地追従性が良好な壁紙を作製することができる。
本発明の1以上の実施形態に係る壁紙の模式的断面図である。 本発明の他の1以上の実施形態に係る壁紙の模式的断面図である。
発明者は、上述した課題を解決するため、鋭意検討した。その結果、基材上に形成された塩化ビニル系樹脂層を含む壁紙において、塩化ビニル系樹脂層の重量を105g/m2以上145g/m2以下にし、平均重合度が1200以上1500以下であり、アニオン性乳化剤を0.55重量%以上0.80重量%以下含有する塩化ビニル系樹脂を用い、塩化ビニル系樹脂層に、アニオン性乳化剤を0.55重量%以上0.80重量%以下含有する塩化ビニル系樹脂(以下において、アニオン性乳化剤含有塩化ビニル系樹脂とも記す。)100重量部に対して、充填剤を5.0重量部以上30重量部以下含ませ、壁紙の厚みを0.50mm以上1.20mm以下にすることで、意匠性、表面強度及び下地追従性が良好であるとともに、エンボス加工時のパンク現象が抑制された壁紙が得られることを見出した。
以下、図面等に基づいて、本発明の実施の形態を具体的に説明するが、本発明は以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
図1は本発明の1以上の実施形態に係る壁紙の模式的断面図である。該実施形態の壁紙1は、基材2と、基材2上に形成された塩化ビニル系樹脂層3を含む。塩化ビニル系樹脂層3は、発泡後にエンボス加工されている。
基材2としては、一般的に壁紙の基材として使用されるものであればよく、特に限定されない。例えば、紙、布帛、不織布、合成樹脂シート(合成樹脂フィルムを含む。)、又はこれらの複合素材等を用いることができる。紙としては、例えば、塗工紙、ケナフ紙、普通紙、再生紙、和紙、上質紙、クレープ紙、グラシン紙、トレーシングペーパー、キャスト紙、コーテッド紙、合成紙等の各種の紙材が挙げられる。布帛としては、例えば、天然繊維、合成繊維、半合成繊維、再生繊維等で構成された編物や織物が挙げられる。不織布としては、例えば、天然繊維、合成繊維、半合成繊維、再生繊維等で構成された不織布が挙げられる。合成樹脂シートとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、及びポリプロピレン等のポリオレフィン、塩化ビニル系樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ABS樹脂等の合成樹脂で構成されたシート等が挙げられる。
基材2は、軽量性の観点から、重量が80g/m2以下であることが好ましい。また、壁紙を張り替える際の壁紙の剥がれ易さ(耐剥離性)を向上させる観点から、55g/m2以上でことが好ましい。基材2の重量は、60g/m2以上75g/m2以下であることがより好ましい。
基材2は、特に制限されないが、剛性の観点から、厚さが0.08mm以上0.15mm以下であることが好ましく、0.10mm以上0.13mm以下であることがより好ましい。
基材2としては、厚さが0.10mm以上0.13mm以下であり、重量が60g/m2以上80g/m2以下である普通紙を用いることが特に好ましい。
塩化ビニル系樹脂層3は、重量が105g/m2以上145g/m2以下である。重量が105g/m2未満であると、エンボス加工時にパンク現象が生じやすい上、壁紙1の厚みhが薄くなりすぎ、下地追従性及び表面強度が劣る。一方、重量が145g/m2を超えると、重く軽量性が劣る上、壁紙の難燃性が低下する。塩化ビニル系樹脂層3の重量が上述した範囲内であると、軽量性が良好であるとともに、下地追従性、表面強度及び難燃性にも優れる壁紙が得られる。また、塩化ビニル系樹脂層3の重量が上述した範囲内であると、隠ぺい性も良好になりやすい。塩化ビニル系樹脂層3の重量は、好ましくは115g/m2以上であり、より好ましくは125g/m2以上であり、さらに好ましくは135g/m2以上である。
塩化ビニル系樹脂層3において、塩化ビニル系樹脂は平均重合度が1200以上1500以下である。塩化ビニル系樹脂の平均重合度が1200未満であると、エンボス加工時にパンク現象が生じやすい上、壁紙の下地追従性が劣る。一方、塩化ビニル系樹脂の平均重合度が1500を超えると、発泡セルが不良となり、エンボス加工時にパンク現象が生じやすい上、壁紙の柄意匠性、下地追従性及び表面強度も悪い。塩化ビニル系樹脂は平均重合度が上述した範囲であることで、エンボス加工時にパンク現象が生じることを抑制することができ、壁紙の柄意匠性、下地追従性及び表面強度も良好になる。塩化ビニル系樹脂の平均重合度は、好ましくは1250以上1500以下であり、より好ましくは1250以上1450以下である。塩化ビニル系樹脂の平均重合度は、JIS K 6720-2:1999に準じて測定する。
塩化ビニル系樹脂は、平均重合度が上述した範囲を満たすものであれば特に限定されない。塩化ビニル系樹脂としては、例えば、塩化ビニル単独重合体、塩化ビニルモノマーとそれと共重合し得る他のモノマーとの共重合体を用いることができる。前記塩化ビニルモノマーと共重合し得る他のモノマーは特に限定されず、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン等のオレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル等のビニルエーテル類;塩化ビニリデン等のビニリデン類;アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸及びその酸無水物;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ブチルベンジル等の不飽和カルボン酸エステル類;スチレン、αーメチルスチレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物;アクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;及びジアリルフタレート等の架橋性モノマー等が挙げられる。これらのモノマーの使用量は、塩化ビニルモノマーとの混合物中50重量%未満であることが好ましい。
上述した塩化ビニル系樹脂は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
塩化ビニル系樹脂層3において、塩化ビニル系樹脂はアニオン性乳化剤を0.55重量%以上0.80重量%以下含有する。塩化ビニル系樹脂中のアニオン性乳化剤の含有量が0.55重量%未満であると、エンボス加工時にパンク現象が生じやすい上、柄意匠性が悪く、塩化ビニル系樹脂層における発泡セルも不良となる。塩化ビニル系樹脂中のアニオン性乳化剤の含有量が0.80重量%より多いと、エンボス加工時にパンク現象が生じやすくなる。塩化ビニル系樹脂中のアニオン性乳化剤の含有量が上述した範囲内であると、エンボス加工時にパンク現象が生じない上、塩化ビニル系樹脂層が均一な発泡セルを有し、柄意匠性も良好になる。
アニオン性乳化剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホコハク酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ジポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホコハク酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、脂肪酸塩等が挙げられる。中でも、エンボス加工時のパンク現象の低減、並びに発泡セル及び表面性を良好にする観点から、アルキルベンゼンスルホン酸塩及びアルキル硫酸塩からなる群から選ばれる一種以上を用いることが好ましい。
アルキルベンゼンスルホン酸塩としては、特に限定されないが、例えば、アルキル基の炭素数が10以上16以下の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩等を用いることができ、具体的には、デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ウンデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、テトラデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ペンタデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ヘキサデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。塩は、ナトリウム塩以外に、カリウム塩、アンモニウム塩等であってもよい。中でも、エンボス加工時のパンク現象の低減、並びに発泡セル及び表面性を良好にする観点から、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等が好ましい。
アルキル硫酸塩としては、特に限定されないが、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、炭素数が8以上22以下の高級アルコール硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム等が挙げられる。中でも、エンボス加工時のパンク現象の低減、並びに発泡セル及び表面性を良好にする観点から、ラウリル硫酸ナトリウム等が好ましい。
アニオン性乳化剤は、エンボス加工時のパンク現象の低減、並びに発泡セル及び表面性を良好にする観点から、アルキルベンゼンスルホン酸塩であるか、又は、アルキルベンゼンスルホン酸塩及びアルキル硫酸塩の組み合わせであることが好ましい。
アニオン性乳化剤は、特に限定されないが、例えば、塩化ビニル系単量体、又は、塩化ビニル系単量体及びそれと共重合可能な単量体を重合して塩化ビニル系樹脂を作製する際に、重合開始前、重合中及び重合後の一つ又は二つ以上の段階で反応系中に添加することで、塩化ビニル系樹脂中に含有させる(付着させる)ことが可能である。
塩化ビニル系樹脂層3は、アニオン性乳化剤含有塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、充填剤を5.0重量部以上30重量部以下含む。充填剤の含有量が30重量部より多いと、壁紙の下地追従性及び表面強度が悪くなる。また、壁紙の隠ぺい性及び難燃性の観点から、塩化ビニル系樹脂層3は、アニオン性乳化剤含有塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、充填剤を5.0重量部以上含む。塩化ビニル系樹脂層3は、アニオン性乳化剤含有塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、充填剤を10重量部以上含むことが好ましい。
充填剤としては、特に限定されず、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、タルク、シリカ、クレー、珪酸カルシウム等を用いることができる。これらは、一種を単独で使用してもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
塩化ビニル系樹脂層3は、アニオン性乳化剤含有塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、発泡剤を3.5重量部以上5.0重量部以下含むことが好ましい。発泡剤の含有量が上述した範囲であると、壁紙の下地追従性や表面強度が向上するとともに、塩化ビニル系樹脂層における発泡セルが均一になりやすく、壁紙の柄意匠性も向上する。
発泡剤としては、特に限定されず、有機系発泡剤や無機系発泡剤等の化学発泡剤を用いることができる。有機系発泡剤としては、例えば、アゾ系、ヒドラジド系、ニトロソ系等が挙げられる。アゾ系発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、バリウムアゾジカルボキシレート、ジアゾアミノベンゼン等が挙げられる。ヒドラジド系発泡剤としては、例えば、p,p’-オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(OBSH)、パラトルエンスルホニルヒドラジド(TSH)、ヒドラゾジカルボンアミド(HDCA)等が挙げられる。ニトロソ系発泡剤としては、例えば、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)が挙げられる。無機系発泡剤としては、例えば、炭酸塩、亜硝酸塩等が挙げられる。炭酸塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム等が挙げられる。亜硝酸塩としては、例えば、亜硝酸アンモニウム等が挙げられる。
発泡剤としては、熱膨張性マイクロカプセル発泡剤を用いてもよい。熱膨張型マイクロカプセル発泡剤とは、熱可塑性樹脂カプセル中に気化性物質を内包した微小球のことをいい、従来公知のものを使用できる。例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、メタクリル酸エステル類、アクリル酸エステル類等のモノマーを単独重合又は共重合してなるポリマーカプセル中に、加熱発泡時に気化する内包物質を閉じ込めた微粒子状物質を使用できる。前記加熱発泡時に気化する内包物質としては、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン等の脂肪族炭化水素類、ジクロロフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン等のハロゲン化炭化水素類等を使用できる。これらの内包物質は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上述した発泡剤は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
塩化ビニル系樹脂層3は、アニオン性乳化剤含有塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、白色顔料を15重量部以上含むことが好ましい。白色顔料の含有量が15重量部以上であると、壁紙の隠ぺい性が向上する。白色顔料の含有量は、例えば、隠ぺい性及びコストを両立させる観点から、20重量部以上30重量部以下であることが好ましい。
白色顔料としては、特に限定されず、例えば、酸化チタン、亜鉛華(亜鉛白)、リトポン、鉛白等が挙げられる。これらは、一種を単独で使用してもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
塩化ビニル系樹脂層3は、細かく、均一な発泡セルを形成する観点から、セル調整剤を含むことが好ましい。セル調整剤としては、特に限定されないが、例えば、リン酸エステル系化合物、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂等が挙げられ、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂を好適に用いることができる。(メタ)アクリル酸エステル系樹脂としては、例えば、アクリル酸イソブチルエステルポリマー、アクリル酸-2-エチルヘキシルエステルポリマー、アクリル酸イソデシルエステルポリマー、アクリル酸ノニルエステルポリマー、アクリル酸ドデシルエステルポリマー、メタクリル酸イソブチルエステルポリマー、メタクリル酸-2-エチルヘキシルエステルポリマー、メタクリル酸イソデシルエステルポリマー、メタクリル酸ノニルエステルポリマー、メタクリル酸ドデシルエステルポリマー等を用いることができる。これらのセル調整剤は、一種を単独で使用してもよく、二種以上を併用してもよい。
セル調整剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、アニオン性乳化剤含有塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.2重量部以上2.0重量部以下であってもよく、0.5重量部以上1.5重量部以下であってもよい。
塩化ビニル系樹脂層3は、一般的な壁紙用塩化ビニル系樹脂層と同様、可塑剤を含んでもよい。可塑剤は、特に限定されず、例えば、フタル酸エステル系、リン酸エステル系、
アジピン酸エステル系、セバシン酸エステル系、アゼライン酸エステル系、トリメリット酸エステル系、ポリエステル系可塑剤等の1次可塑剤が挙げられる。フタル酸エステル系可塑剤としては、例えば、フタル酸ジ-2-エチルヘキシル、フタル酸ジオクチル(DOP)、フタル酸ジブチル、フタル酸ジイソノニル等が挙げられる。リン酸エステル系可塑剤としては、例えば、トリクレジルホスフェート、トリ-2-エチルヘキシルホスフェート等が挙げられる。アジピン酸エステル系可塑剤としては、例えば、ジ-2-エチルヘキシルアジペート等が挙げられる。セバシン酸エステル系可塑剤としては、例えば、ジ-2-エチルヘキシルセバケート等が挙げられる。アゼライン酸エステル系可塑剤としては、例えば、ジ-2-エチルヘキシルアゼレート等が挙げられる。トリメリット酸エステル系可塑剤としては、例えば、トリ-2-エチルヘキシルトリメリテート等が挙げられる。これらは、一種を単独で使用してもよく、二種以上を併用してもよく、またクエン酸エステル、グリコール酸エステル、塩素化パラフィン、塩素化脂肪酸エステル、エポキシ系可塑剤等の2次可塑剤と併用してもよい。
可塑剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、発泡性及び表面強度の観点から、アニオン性乳化剤含有塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、40重量部以上70重量部以下であることが好ましく、45重量部以上65重量部以下であることがより好ましい。
塩化ビニル系樹脂層3は、一般的な壁紙用塩化ビニル系樹脂層と同様、安定剤を含んでもよい。安定剤は、特に限定されず、例えば有機燐化合物、ジブチル錫ラウレート、ジブチル錫マレート、及びジブチル錫メルカプト等の有機錫系安定剤;ステアリン酸鉛、安息香酸鉛等の鉛系安定剤、カルシウム亜鉛系安定剤、バリウム亜鉛系安定剤、ハイドロタルサイト、及びゼオライト等の無機系安定剤等を用いることができる。これらは、一種を単独で使用してもよく、二種以上を併用してもよい。
安定剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、熱安定性及びコストの観点から、アニオン性乳化剤含有塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、1重量部以上6重量部以下であることが好ましく、2重量部以上4重量部以下であることがより好ましい。
塩化ビニル系樹脂層3は、必要に応じて、希釈剤、減粘剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、白色顔料以外の着色剤、密着付与剤、チキソトロープ剤、滑剤及び防カビ剤等を含んでもよい。
塩化ビニル系樹脂層3は、発泡後にエンボス加工されている。塩化ビニル系樹脂層3の発泡倍率は、特に限定されないが、6.0倍以上11倍以下であることが好ましく、6.5倍以上10.5倍以下であることがより好ましく、6.5倍以上10倍以下であることがさらに好ましい。発泡倍率が上述した範囲内であると、壁紙の隠ぺい性及び下地追従性が向上する。
塩化ビニル系樹脂層3において、エンボス加工は、発泡後に行われるメカニカルエンボス加工であり、メカニカルエンボス加工により、所望のエンボス模様を壁紙に付与することができる。エンボス加工により、塩化ビニル系樹脂層3(壁紙1)の表面にはエンボスによる凹凸が付与され、壁紙1は、エンボス凹部6及びエンボス凸部7を有することになる。
図2は本発明の他の1以上の実施形態に係る壁紙の模式的断面図である。該実施形態の壁紙11は、意匠性を高める観点から、塩化ビニル系樹脂層3の表面上に配置された意匠印刷層4を有する。また、耐汚染性、吸放湿性、消臭性、抗菌性、表面強化等の機能を付与するために意匠印刷層の表面上に設けた表面改質層5を有する。壁紙11は、図2に示されているように、意匠印刷層4及び表面改質層5を有する以外は、壁紙1と同様の構成である。なお、壁紙11が、意匠印刷層4及び表面改質層5を含む場合は、後述するとおり、塩化ビニル系樹脂層を発泡する前に、塩化ビニル系樹脂層の表面上に順番に意匠印刷層4及び表面改質層5を形成し、塩化ビニル系樹脂層を発泡した後、エンボス加工を行う。図示はないが、壁紙は、意匠印刷層及び表面改質層のいずれか一方を有してもよい。
本発明の1以上の実施形態において、表面強度の観点から、壁紙は、表面改質層を含むことが好ましい。表面改質層は、通常、壁紙等の内装材料に用いる表面処理剤を用いて形成することができる。このような表面処理剤としては、水溶性または水性の表面処理剤が挙げられる。水性の表面処理剤は、一般に工業用製品として市販されているものを使用することができる。このような表面処理剤は特に制限されるものではないが、澱粉、酵素変性澱粉等の各種変性澱粉、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、カルボキシメチルセルロース等の水溶性高分子が挙げられ、またアクリル系樹脂エマルジョン、酢酸ビニル系樹脂エマルジョン、アクリル-スチレン系樹脂エマルジョン、アクリル-酢酸ビニル系樹脂エマルジョン、塩化ビニル系樹脂エマルジョン、塩化ビニル-アクリル系樹脂エマルジョン、シリコーンアクリル・フッ素アクリル系エマルジョン、ウレタン系樹脂エマルジョン等の水性の樹脂エマルジョンが挙げられる。
壁紙は、厚さが0.50mm以上1.20mm以下である。壁紙の厚さが0.50mm未満であると、エンボスの柄意匠性が悪くなる。一方、壁紙の厚みが1.20mmを超えると、施工性が阻害される。意匠性及び隠ぺい性の観点から、壁紙の厚さは、0.55mm以上であることがより好ましく、0.60mm以上であることがさらに好ましい。本発明において、壁紙の厚さは、図1及び図2に示されているように、エンボス凸部7が形成されている部分の厚さを意味する。
壁紙1は、特に限定されないが、例えば、基材上に、塩化ビニル系樹脂組成物(プラスチゾルとも記す。)を塗布して塩化ビニル系樹脂層を形成し(以下において、原反とも記す。)、該塩化ビニル系樹脂層を発泡させた後、エンボス加工を行うことで作製することができる。
塩化ビニル系樹脂組成物は、アニオン性乳化剤含有塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、充填剤を5.0重量部以上30重量部以下含む。塩化ビニル系樹脂組成物は、好ましくは、アニオン性乳化剤含有塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、発泡剤3.5重量部以上5.0重量部以下含む。アニオン性乳化剤含有塩化ビニル系樹脂として、重合する際に、重合開始前、重合中及び重合後の一つ又は二つ以上の段階で反応系中にアニオン性乳化剤を添加して作製した塩化ビニル系樹脂を用いることができる。
塩化ビニル系樹脂組成物は、セル調整剤を含むことが好ましく、アニオン性乳化剤含有塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、セル調整剤を0.2重量部以上2.0重量部以下含んでもよく、0.5重量部以上1.5重量部以下含んでもよい。
塩化ビニル系樹脂組成物は、白色顔料を含むことが好ましく、アニオン性乳化剤含有塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、白色顔料を15重量部以上含むことがより好ましく、20重量部以上30重量部以下含むことがさらに好ましい。
塩化ビニル系樹脂組成物は、アニオン性乳化剤含有塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤を40重量部以上70重量部以下含むことが好ましく、45重量部以上65重量部以下で含むことがより好ましい。
塩化ビニル系樹脂組成物は、アニオン性乳化剤含有塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、安定剤を1重量部以上6重量部以下含むことが好ましく、2重量部以上4重量部以下含むことがより好ましい。
塩化ビニル系樹脂組成物は、必要に応じて、希釈剤、減粘剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、白色顔料以外の着色剤、密着付与剤、チキソトロープ剤、滑剤及び防カビ剤等を含んでもよい。また、基材上に塗布時のハンドリング性の観点から、ノルマルパラフィン等の希釈剤を含んでもよい。
本発明において、塩化ビニル系樹脂組成物の調整方法は特に制限されず、アニオン性乳化剤含有塩化ビニル系樹脂、発泡剤、充填剤、可塑剤、安定剤等を配合し、ディゾルバー式混練機等の混練機で混練することで得ることができる。
基材上に塩化ビニル系樹脂組成物を塗布する方法は、特に限定されず、ナイフコーター、コンマコーター、リバースコーター、グラビアコーター、ロータリースクリーン等で塗布することができる。次いで、発泡剤が発泡しない温度で乾燥させることで塩化ビニル系樹脂層を形成することができる。乾燥温度及び時間は、発泡剤の種類や配合量等に応じて、適宜決めることができるが、例えば、130℃以上180℃以下で10秒以上45秒以下処理してもよく、140℃以上170℃以下で12秒以上25秒以下処理してもよい。
塩化ビニル系樹脂組成物の乾燥後塗布量は、塩化ビニル系樹脂層の重量が105g/m2以上145g/m2以下となるようにすればよいが、好ましくは115g/m2以上145g/m2以下であればよく、より好ましくは125g/m2以上であり、より好ましくは135g/m2以上である。
塩化ビニル系樹脂層の乾燥後厚さは、基材の厚さ及び目的とする壁紙の厚さに応じて適宜決めればよく、特に限定されないが、例えば、0.06mm以上0.12mm以下であってもよく、0.08mm以上0.11mmであってもよい。
次に、得られた原反を発泡剤が発泡する温度で加熱することで塩化ビニル系樹脂層を発泡させて、発泡塩化ビニル系樹脂層を形成して、発泡原反を得る。前記発泡は、発泡剤が発泡する温度で行えばよく、特に限定されないが、例えば、発泡炉内において、温度160℃以上250℃以下の条件下で25秒以上60秒以下加熱処理することにより行うことが好ましく、170℃以上240℃以下の温度で25秒以上35秒以下加熱処理することにより行うことがより好ましい。
塩化ビニル系樹脂層の発泡倍率は、特に限定されないが、6.0倍以上11倍以下であることが好ましく、6.5倍以上10.5倍以下であることがより好ましく、6.5倍以上10倍以下であることがさらに好ましい。ここで、発泡倍率は、加熱処理前の塩化ビニル系樹脂層の厚さH1と加熱処理後の発泡塩化ビニル系樹脂層の厚さH2の比率H2/H1で表される。
本発明の1以上の実施形態において、エンボス加工は、メカニカルエンボス加工であり、エンボスロールを使用して、発泡原反の発泡塩化ビニル系樹脂層にエンボス柄を押圧・転写する加工をいう。メカニカルエンボス加工としては、特に限定されず、従来公知の方法を使用することができる。なお、本発明の1以上の実施形態において、「塩化ビニル系樹脂層」とは、上記の原反、発泡原反及び壁紙のいずれの状態の塩化ビニル樹脂層も含むものである。エンボス加工時において、発泡塩化ビニル系樹脂層の表面温度は、特に限定されないが、例えば、150℃以上230℃以下であることが好ましく、170℃以上210℃以下であることがより好ましい。
壁紙11のように壁紙が意匠印刷層及び表面改質層を含む場合は、発泡及びエンボス加工の前に、塩化ビニル系樹脂層の表面上に順番に意匠印刷層及び表面改質層を形成する。意匠印刷層及び/又は表面改質層は、特に限定されないが、例えば、グラビア印刷などの公知の方法で形成することができる。
本発明の1以上の実施形態において、壁紙は、表面強度に優れるという観点から、壁紙工業会の「表面強化壁紙性能規定」に基づいて評価した表面強度が3級以上であることが好ましい。
本発明の1以上の実施形態において、壁紙は、隠ぺい性に優れるという観点から、JIS A 6921に準じた隠ぺい性グレースケールが4級以上であることが好ましい。
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
先ず、本実施例で用いた測定方法及び評価方法を説明する。
(壁紙の厚さ)
ダイヤルシックネスゲージを用いて、エンボス凸部が形成された部分の壁紙の総厚hを5箇所測定し、平均値を求めた。
(発泡倍率)
ダイヤルシックネスゲージを用いて、原反における塩化ビニル系樹脂層の厚さH1、及び発泡原反における発泡塩化ビニル系樹脂層の厚さH2をそれぞれ、測定し、H2/H1により、塩化ビニル系樹脂層の発泡倍率を算出した。
(塩化ビニル系樹脂層の重量)
電子天秤(東洋精機製作所(株)製)を用いて、壁紙重量及び基材重量を測定し、塩化ビニル系樹脂層の重量を算出した。
(発泡セルの評価)
発泡塩化ビニル系樹脂層の断面を目視で観察し、下記の5段階の基準で評価した。
5:セルが緻密で均一
4:セルがやや大きいが、均一
3:セルがやや大きく、不揃い
2:かなり大きいセルが存在している
1:全体的にセルがかなり大きく荒れている
(耐パンク性)
作製した原反をラボ発泡エンボス機にて、速度5m/min,発泡炉230℃(滞留時間40s)で発泡させ、二次加熱炉で再加熱し、クリアランスを0.3mmに調整した無地のエンボスロールを通過させ発泡面を押し潰した。パンク発生頻度にて以下基準で評価した
6点:頻度0%
5点:頻度0%超10%以下
4点:頻度10%超25%以下
3点:頻度25%超50%以下
2点:頻度50%超100%未満
1点:100%
(柄意匠性の評価)
エンボス柄形状を再現しているか目視に観察し、下記の3段階の基準で評価した。
3:微細部分も含めエンボス柄を完全に再現している
2:大きなエンボス柄は再現されているが微細部分は再現されていない
1:エンボス柄がほとんど再現されていない
(下地追従性)
壁紙から試験片(縦25mm×横80mm)を採取し、それぞれの試験片に25mm×40mmの厚紙を中央が離れるように両面テープで貼り付け、温度20±2℃、湿度65±20%の条件で、24時間養生後、引張速度10mm/minで引張試験を行い、2.5mm変位させた時の状態変化を目視で観察し、下記の3段階の基準で評価した。
3:破断無し
2:一部破断
1:完全破断
(表面強度)
壁紙工業会の「表面強化壁紙性能規定」に基づいて、壁紙の表面強度を測定した。壁紙から幅25mm、長さ250mmの試験片を切り取り、温度20±2℃、湿度65±20%の条件で、24時間養生後、JIS L 0849で規定する摩擦試験機II形に付け、続いて同摩擦試験機II形に所定の摩擦子(荷重200g)を取り付けて試験片上を5回往復させて表面の傷付き具合を、目視により、以下の基準で評価し、3級以上を合格とした。
5級:変化無し
4級:表面に少し変化あり
3級:表面が破けて見える
2級:表面が破けて壁紙の基材がやや見える
1級:表面が破けて壁紙の基材が見える
(隠ぺい性)
IS A 6921に準じる隠ぺい性グレースケールを用いて評価し、4級以上を合格とした。
1級:明瞭に顕出する
2級:顕出する
3級:ごく僅かに顕出する
4級:顕出しない
(難燃性)
ISO5660既定のコーンカロリーメーター試験で、加熱時間20分間の試験において、以下を全て満たした場合、難燃性が良好であると判断し、それ以外の場合、難燃性が不良と判断した。
(a)総発熱量8MJ/m2以下
(b)最高発熱速度が10秒を超えて連続して200kW/m2を超えることがない
(c)防炎上有害な裏面まで貫通する亀裂および穴がない
実施例及び比較例において用いた化合物は以下のとおりであった。
(1)発泡剤:アゾジカルボンアミド(永和化成工業(株)製、品番「AC-#93」)
(2)充填剤:炭酸カルシウム((株)ニッチツ製、品番「NA-300T」)
(3)白色顔料:酸化チタン(堺化学工業(株)製、品番「R-21」)
(4)セル調整剤:(株)ADEKA製、品番「BAP-1N」)
(5)可塑剤:フタル酸ジオクチル((株)ジェイ・プラス製、品番「DOP」)
(6)安定剤:Ba/Zn系混合物、堺化学工業(株)製、品番「KF710H」
(7)希釈剤:飽和炭化水素類、シェル製、品番「シェルゾールS」
(8)基材:普通紙(重量65g/m2、厚さ0.11mm、日本製紙(株)製、品番「NI-62A」)
(9)表面処理剤:シリコーンアクリル・フッ素アクリル系エマルジョン(日信化学工業(株)製、品番「ビニブラン(登録商標)DEX-37」)
(塩化ビニル系樹脂の製造例1)
<合成例1>
予め脱気したステンレス製撹拌機付き耐圧容器に、塩化ビニル単量体100重量部、イオン交換水200重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.05重量部、ナトリウム・ホルムアルデヒド・スルホキシレート(ロンガリット)0.05重量部、硫酸鉄0.1ppmを仕込んだ後、60℃に昇温し、予め0.15重量%に調整した過酸化水素水の連続追加を行った。重合を開始し、ジャケット温度の監視と、過酸化水素水の追加速度コントロールとを行いながら重合を進行させ、転化率が5%から75%になるまでの間に、5重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの水溶液をドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの添加量が1.3重量部となるように連続追加し、重合圧力が降下した時点で未反応の単量体を除去し、重合を終了させることにより、ラテックス1を得た。ラテックス1において、塩化ビニル単量体の転化率が95%、塩化ビニル系樹脂の中位径が0.3μm、塩化ビニル系樹脂の重合度は850であった。
<合成例2>
予め脱気したステンレス製撹拌機付き耐圧容器にて、塩化ビニル系単量体100重量部、脱イオン水200重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.35重量部、セチルアルコール0.9重量部、t-ブチルペルオキシネオデカノエート0.05重量部を仕込み、均質化装置の吸入側と吐出側の圧力差0.5MPaで均質化した後、50℃に昇温して重合を行い、重合圧力が降下した時点で未反応の単量体を除去し重合を終了させ、ラテックス2を得た。ラテックス2において、塩化ビニル単量体の転化率が93%、塩化ビニル系樹脂の中位径が1.7μm、塩化ビニル系樹脂の重合度は1350であった。
ラテックス1、2を固形分換算の重量比で20%、80%となるように混合し、噴霧乾燥することにより、塩化ビニル系樹脂1を得た。塩化ビニル系樹脂1の重合度は1250であり、塩化ビニル系樹脂1中のアルキルベンゼンスルホン酸塩の含有量は表1に示すとおりであった。
(塩化ビニル系樹脂の製造例2)
<合成例3>
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.48重量部に変更する以外は、合成例2と同様の手法にてラテックス3を得た。ラテックス3において、塩化ビニル単量体の転化率が94%、塩化ビニル系樹脂の中位径1.6μm、塩化ビニル系樹脂の重合度は1350であった。
ラテックス1、3を固形分換算の重量比で20%、80%となるように混合し、噴霧乾燥することにより、塩化ビニル系樹脂2を得た。塩化ビニル系樹脂2の重合度は1250であり、塩化ビニル系樹脂2中のアルキルベンゼンスルホン酸塩の含有量は表1に示すとおりであった。
(塩化ビニル系樹脂の製造例3)
(合成例4)
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.6重量部に変更する以外は、合成例2と同様の手法にてラテックス4を得た。ラテックス4において、塩化ビニル単量体の転化率が93%、塩化ビニル系樹脂の中位径1.5μm、塩化ビニル系樹脂の重合度は1350であった。
ラテックス1、4を固形分換算の重量比で20%、80%となるように混合し、噴霧乾燥することにより塩化ビニル系樹脂3を得た。塩化ビニル系樹脂3の重合度は1250であり、塩化ビニル系樹脂3中のアルキルベンゼンスルホン酸塩の含有量は表1に示すとおりであった。
(塩化ビニル系樹脂の製造例4)
(合成例5)
重合温度を45℃に変更する以外は、合成例4と同様の手法にてラテックス5を得た。ラテックス5において、塩化ビニル単量体の転化率が95%、塩化ビニル系樹脂の中位径1.5μm、塩化ビニル系樹脂の重合度は1600であった。
ラテックス1,5を固形分換算の重量比で20%、80%となるように混合し、噴霧乾燥することにより塩化ビニル系樹脂4を得た。塩化ビニル系樹脂4の重合度は1450であり、塩化ビニル系樹脂4中のアルキルベンゼンスルホン酸塩の含有量は表1に示すとおりであった。
(塩化ビニル系樹脂の製造例5)
(合成例6)
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.35重量部をラウリル硫酸ナトリウム0.6重量部に変更する以外は、合成例2と同様の手法にてラテックス6を得た。ラテックス6において、塩化ビニル単量体の転化率が92%、塩化ビニル系樹脂の中位径1.5μm、塩化ビニル系樹脂の重合度は1350であった。
ラテックス1,6を固形分換算の重量比で20%、80%となるように混合し、噴霧乾燥することにより塩化ビニル系樹脂5を得た。塩化ビニル系樹脂5の重合度は1250であり、塩化ビニル系樹脂5中のアルキルベンゼンスルホン酸塩及びアルキル硫酸塩の含有量は表1に示すとおりであった。
(塩化ビニル系樹脂の製造例6)
(合成例7)
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.24重量部に変更する以外は、合成例2と同様の手法にてラテックス7を得た。ラテックス7において、塩化ビニル単量体の転化率が87%、塩化ビニル系樹脂の中位径1.8μm、塩化ビニル系樹脂の重合度は1350であった。
ラテックス1,7を固形分換算の重量比で20%、80%となるように混合し、噴霧乾燥することにより塩化ビニル系樹脂6を得た。塩化ビニル系樹脂6の重合度は1250であり、塩化ビニル系樹脂6中のアルキルベンゼンスルホン酸塩の含有量は表1に示すとおりであった。
(塩化ビニル系樹脂の製造例7)
(合成例8)
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.9重量部に変更する以外は、合成例2と同様の手法にてラテックス8を得た。ラテックス8において、塩化ビニル単量体の転化率が93%、塩化ビニル系樹脂の中位径1.5μm、塩化ビニル系樹脂の重合度は1350であった。
ラテックス1,8を固形分換算の重量比で20%、80%となるように混合し、噴霧乾燥することにより塩化ビニル系樹脂7を得た。塩化ビニル系樹脂7の重合度は1250であり、塩化ビニル系樹脂7中のアルキルベンゼンスルホン酸塩の含有量は表1に示すとおりであった。
(塩化ビニル系樹脂の製造例8)
(合成例9)
重合温度を54℃に変更する以外は、合成例4と同様の手法にてラテックス9を得た。ラテックス9において、塩化ビニル単量体の転化率が92%、塩化ビニル系樹脂の中位径1.5μm、塩化ビニル系樹脂の重合度は1050であった。
ラテックス1,9を固形分換算の重量比で20%、80%となるように混合し、噴霧乾燥することにより塩化ビニル系樹脂8を得た。塩化ビニル系樹脂8の重合度は1000であり、塩化ビニル系樹脂8中のアルキルベンゼンスルホン酸塩の含有量は表1に示すとおりであった。
(塩化ビニル系樹脂の製造例9)
(合成例10)
重合温度を43℃に変更する以外は、合成例4と同様の手法にてラテックス10を得た。ラテックス10において、塩化ビニル単量体の転化率が91%、塩化ビニル系樹脂の中位径1.5μm、塩化ビニル系樹脂の重合度は1730であった。
ラテックス1,10を固形分換算の重量比で20%、80%となるように混合し、噴霧乾燥することにより塩化ビニル系樹脂9を得た。塩化ビニル系樹脂9の重合度は1550であり、塩化ビニル系樹脂9中のアルキルベンゼンスルホン酸塩の含有量は表1に示すとおりであった。
上記において、ラテックス中の塩化ビニル系樹脂の粒子径は、体積基準で累積カーブを求めたとき、その累積カーブが50%となる時の粒子径、すなわち、累積中位径(Median径)を意味し、遠心沈降式粒子径測定装置(CPS Instruments社製のModel DC18000)を用いて測定した。
(実施例1)
アルキルベンゼンスルホン酸塩を0.57重量%含有している塩化ビニル系樹脂1(平均重合度1250)100重量部に、発泡剤4.0重量部、可塑剤50重量部、安定剤2.5重量部、充填剤10重量部、白色顔料15重量部及び希釈剤10重量部を配合し、ディゾルバー混練機で混練することにより、塩化ビニル系樹脂組成物(プラスチゾル)を得た。次に、普通紙基材上に、コンマコーターを用い、上記で得られた塩化ビニル系樹脂組成物を143g/m2の塗布量で塗布し、150℃で、20秒間処理することで乾燥させ、塩化ビニル系樹脂層(重量:135g/m2)を形成し、原反を得た。さらに表面処理剤を固形分として1.5g/m2となるようにグラビア印刷を行い150℃で20秒間乾燥させた。その後、上記の原反を発泡炉内において、230℃で40秒間処理することにより、塩化ビニル系樹脂層を加熱発泡させて、発泡塩化ビニル系樹脂層を形成し、発泡原反を得た。次に、エンボス版を用い、190℃で、深度0.6mmのエンボス版を発泡塩化ビニル系樹脂層に押圧することによりエンボス加工をし、壁紙を得た。
(実施例2~5、比較例1~7)
下記表1に示すアニオン性乳化剤含有塩化ビニル系樹脂を用い、充填剤、発泡剤の配合量を下記表1に配合割合にし、塩化ビニル系樹脂組成物の塗布量を下記表1に示すとおりにし、発泡倍率が下記表1に示す発泡倍率になるようにした以外は、実施例1と同様にして、壁紙を得た。
Figure 0007294852000001
上記表1の結果から分かるように、実施例では、エンボス加工時にパンク現象が生じることなく、意匠性、表面強度及び下地追従性が良好な壁紙を得ることができた。一方、アニオン性乳化剤の含有量が0.50重量%未満の塩化ビニル系樹脂を用いた比較例1では、エンボス加工時の耐パンク性が悪い上、柄意匠性も劣り、塩化ビニル系樹脂層の発泡セルも不良であった。アニオン性乳化剤の含有量が0.80重量%より多い塩化ビニル系樹脂を用いた比較例2では、エンボス加工時の耐パンク性が悪かった。平均重合度が1200未満である塩化ビニル系樹脂を用いた比較例3では、エンボス加工時の耐パンク性が劣る上、壁紙の下地追従性が悪かった。平均重合度が1500より大きい塩化ビニル系樹脂を用いた比較例4では、エンボス加工時の耐パンク性が悪い上、下地追従性及び表面強度も悪かった。また、比較例4の壁紙は、塩化ビニル系樹脂層の発泡セルも不良であり、壁紙の厚みが0.50mm未満となり、柄意匠性が悪かった。塩化ビニル系樹脂層の重量が105g/m2より少ない比較例5の壁紙は、エンボス加工時の耐パンク性が悪い上、下地追従性、表面強度及び隠ぺい性の全てが悪かった。また、比較例5の壁紙は、厚みが0.50mm未満となり、柄意匠性が悪かった。塩化ビニル系樹脂層の重量が145g/m2を超える比較例6の壁紙は、重い上、難燃性も悪かった。充填剤の配合量が30重量部より多い比較例7の壁紙は、下地追従性が悪い上、表面強度も悪かった。また、比較例7の壁紙は、柄意匠性も悪かった。
1、11 壁紙
2 基材
3 塩化ビニル系樹脂層
4 意匠印刷層
5 表面改質層
6 エンボス凹部
7 エンボス凸部

Claims (3)

  1. 基材、及び基材上に形成された塩化ビニル系樹脂層を含む壁紙であって、
    前記塩化ビニル系樹脂層は、発泡後にエンボス加工されており、
    前記塩化ビニル系樹脂層は、重量が105g/m2以上145g/m2以下であり、
    前記塩化ビニル系樹脂層は、アニオン性乳化剤を0.55重量%以上0.80重量%以下含有する塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、タルク、シリカ、クレー、及び珪酸カルシウムからなる群から選ばれる一種以上の充填剤を5.0重量部以上30重量部以下含み、
    前記塩化ビニル系樹脂は、平均重合度が1200以上1500以下であり、
    前記壁紙は、厚さが0.50mm以上1.20mm以下であることを特徴とする壁紙。
  2. 前記アニオン性乳化剤は、アルキルベンゼンスルホン酸塩及びアルキル硫酸塩からなる群から選ばれる一種以上である請求項1に記載の壁紙。
  3. 請求項1又は2に記載の壁紙の製造方法であって、
    基材上に、塩化ビニル系樹脂組成物を塗布して重量が105g/m2以上145g/m2以下の塩化ビニル系樹脂層を形成し、
    前記塩化ビニル系樹脂層を発泡させた後にエンボス加工することで、厚みが0.50mm以上1.20mm以下である壁紙を得ており、
    前記塩化ビニル系樹脂組成物は、アニオン性乳化剤を0.55重量%以上0.80重量%以下含有する塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、タルク、シリカ、クレー、及び珪酸カルシウムからなる群から選ばれる一種以上の充填剤を5.0重量部以上30重量部以下含み、
    前記塩化ビニル系樹脂は、平均重合度が1200以上1500以下であることを特徴とする壁紙の製造方法。
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