JP7292224B2 - 塗布容器 - Google Patents
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Description
本発明に係る塗布容器は、被塗布部に塗布する内容物が収容される有底筒状の容器本体と、前記容器本体の口部に装着され、前記容器本体内に連通する連通孔が形成された中栓部材と、前記中栓部材との間に、前記連通孔を通して前記容器本体内に連通する計量室を形成するとともに、頂部に前記計量室に連通する吐出孔が形成された計量筒部材と、前記計量筒部材内に設けられるとともに、先端部が前記吐出孔から前記計量筒部材の外部に突出される塗布栓と、を備え、前記塗布栓は、前記吐出孔と前記計量室との連通を遮断し、かつ前記計量室と前記連通孔とを連通させる計量位置と、前記計量位置よりも容器軸方向に沿う前記容器本体の底部側に位置するとともに、前記計量室と前記連通孔との連通を遮断し、かつ前記吐出孔と前記計量室とを連通させる塗布位置と、の間を容器軸方向に移動自在に配設され、前記計量筒部材、および前記塗布栓には、容器軸回りに沿う周方向に互いに係合する第1係合部、および第2係合部が各別に形成され、前記計量筒部材のうち、少なくとも前記第1係合部が位置する部分は、前記中栓部材に対して容器軸回りに回転可能に設けられ、前記中栓部材、および前記塗布栓には、前記中栓部材に対する前記塗布栓の容器軸回りの回転に伴い、前記塗布栓を、前記塗布位置から前記計量位置に移動させるとともに、前記計量位置に位置する前記塗布栓が、容器軸方向に押込まれたときに、前記塗布栓を前記塗布位置に移動させるカム機構が設けられている。
この際、中栓部材および塗布栓に、カム機構が設けられているので、塗布栓が、塗布位置から計量位置に移動し、吐出孔と計量室との連通が遮断され、かつ計量室と連通孔とが連通する。この状態で、塗布容器を倒立姿勢にすると、容器本体内の内容物が、連通孔を通して計量室内に流入する。そして、中栓部材および塗布栓に、カム機構が設けられていることから、塗布栓の先端部を被塗布部に押し付けると、塗布栓が塗布位置に移動することで、計量室と連通孔との連通が遮断され、かつ吐出孔と計量室とが連通する。
以上より、塗布栓を計量位置に位置させた状態で塗布容器を倒立姿勢にして、容器本体内の内容物を計量室内に満たした後は、塗布容器を倒立姿勢にしたまま、塗布栓の先端部を被塗布部に押し付ければ、塗布栓が自ずと塗布位置に移動して、計量室と連通孔との連通が遮断され、かつ吐出孔と計量室とが連通することとなり、一定量の内容物を被塗布部に塗布する際の操作性を向上させることができる。
なお、本実施形態では、シリンダ筒12、カム筒13、連結体39、外嵌筒17および嵌合筒11が一体に形成されている。
カム筒13の上端部は、シリンダ筒12の上端部より下方に位置している。シリンダ筒12およびカム筒13それぞれの下端部は、上下方向の同じ位置に位置している。シリンダ筒12の内周面と、カム筒13の外周面と、の間に径方向の隙間が設けられており、この隙間が、容器本体2内に連通する連通孔5となっている。
連結体39は、シリンダ筒12およびカム筒13それぞれの下端部同士を連結している。連結体39は、周方向に間隔をあけて複数(例えば3つ)設けられている。図示の例では、連結体39は周方向に延び、周方向の両端部が、シリンダ筒12およびカム筒13それぞれの下端部に各別に連結されている。
嵌合筒11の外周面に、径方向の外側に向けて突出するとともに周方向に延びる環状または円弧状の突起が形成されている。
図示の例では、計量筒部材7は下側から上側へ向かって、装着筒部18、連結筒部20、および頂部19の順に段階的に縮径している。装着筒部18、連結筒部20、および頂部19は、一体に形成されている。
装着筒部18は、中栓部材4の嵌合筒11に、容器軸O回りに回転可能に外嵌されている。装着筒部18の周壁の内周面には、径方向の外側に向けて窪むとともに周方向に延びる環状または円弧状の溝が形成されている。この溝に、嵌合筒11の外周面に形成された突起が嵌合されている。
装着筒部18の天壁の下面は、嵌合筒11の上端開口縁に当接している。装着筒部18の天壁は、嵌合筒11から径方向の内側に突出している。
本実施形態では、計量筒部材7のうちの少なくとも装着筒部18の天壁と、中栓部材4の嵌合筒11と、により画成される空間が計量室6となっている。
頂部19は、円筒状に形成されるとともに、連結筒部20の天壁の内周縁部から上側に向けて突出している。なお、頂部19は例えば角筒状に形成してもよい。また、頂部19を設けずに、連結筒部20の環状の天壁の内側を吐出孔8としてもよい。つまり、計量筒部材7の頂部を、連結筒部20の天壁としてもよい。
塗布栓9は、下部がカム筒13内に上下動可能に挿入された栓本体24と、栓本体24における容器軸O方向の中間部を径方向の外側から囲う有底筒状の弁筒25と、を備えている。栓本体24、および弁筒25は、容器軸Oと同軸に配置されるとともに、一体に形成されている。
弁筒25の上端部は、連結筒部20の周壁より下方に位置しており、図2に示されるように、塗布栓9が計量位置に位置したときに、連結筒部20の周壁の内周面に当接する。
弁筒25に、径方向の外側に向けて突出し、下方に向けて延びる下部弁体16が形成されている。下部弁体16は、周方向の全長にわたって連続して延びている。下部弁体16は、シリンダ筒12の上端部内に嵌合されており、連通孔5と計量室6との連通を遮断している。下部弁体16は、塗布栓9が計量位置に位置したときに、シリンダ筒12から上方に離れ、連通孔5と計量室6とが連通する。
栓本体24のうち、先端部26と、先端部26より下方に位置する部分と、の接続部分に、上方を向く段部25aが形成されている。段部25aは、計量筒部材7の内面における吐出孔8の開口周縁部より下方に位置している。段部25aは、塗布栓9が計量位置に位置したときに、計量筒部材7の内面における吐出孔8の開口周縁部に当接することにより、吐出孔8と計量室6との連通を遮断する。
なお、キャップ体10が、口部3に着脱可能に螺着されるのに代えて例えば、キャップ体10の平滑な内周面に、口部3の平滑な外周面を着脱可能に嵌合したり、あるいはキャップ体10が口部3に着脱可能にアンダーカット嵌合したりする等、適宜変更してもよい。また、キャップ体10を、口部3に装着するのに代えて例えば、中栓部材4に装着してもよい。
キャップ体10の内周面には、周方向を向く壁面を備えた段部10aが形成されている。キャップ体10が容器本体2の口部3に装着された状態で、段部10aは、容器本体2の回り止めリブ3bに周方向に当接可能とされている。段部10aが回り止めリブ3bに周方向に当接することで、キャップ体10が口部3に過度に締め込まれることが規制される。
カム機構21は、図1および図4に示されるように、案内溝33および摺動突起34を備えている。
摺動突起34は、カム筒13の内周面から径方向の内側に向けて突出している。摺動突起34は、周方向に間隔をあけて複数設けられている。摺動突起34は、2つ設けられ、容器軸Oを径方向に挟む位置に各別に設けられている。摺動突起34は、カム筒13の上端部に設けられている。摺動突起34は、径方向から見て円形状を呈する。
すなわち、キャップ体10が口部3に対して緩む周方向の緩み側と、案内溝33において傾斜溝33bが縦溝33aの上端部から延びる周方向の向きと、が互いに逆向きになっている。
第3係合部31は、キャップ体10の内面に形成されている。第3係合部31は、キャップ体10の天壁から下方に向けて延びている。第3係合部31は、周方向に間隔をあけて複数設けられている。周方向で互いに隣り合う第3係合部31同士の間に、1つの第4係合部32が位置している。
第3係合部31および第4係合部32は、第1係合部14および第2係合部15に対して、下方でかつ径方向の外側に位置している。第3係合部31および第4係合部32は、カム機構21に対して、上方でかつ径方向の外側に位置している。
容器本体2内の内容物を被塗布部Sに塗布するには、まず、キャップ体10を、口部3に対する周方向の緩み側に回転させて口部3から離脱させ、吐出孔8および塗布栓9の先端部26を容器外部に露出させる。
この際、塗布栓9の下部弁体16が、シリンダ筒12から上方に離れて、計量室6と連通孔5とが連通し、塗布栓9の段部25aが、計量筒部材7の内面における吐出孔8の開口周縁部に当接して、吐出孔8と計量室6との連通を遮断し、弁筒25の上端部が、連結筒部20の周壁の内側に進入し、連結筒部20の周壁の内周面に当接する。
この際、図4に二点鎖線で示されるように、摺動突起34が、縦溝33aの上端部より下方の、縦溝33aにおける傾斜溝33bとの接続部分に位置しているので、塗布栓9の先端部26を被塗布部Sに押し付けると、摺動突起34が、縦溝33aの上端部に向けて相対移動することにより、塗布栓9が塗布位置に移動する。これにより、計量室6と連通孔5との連通が遮断されるとともに、吐出孔8と計量室6とが連通することで、計量室6内の一定量の内容物が、吐出孔8を通して被塗布部Sに塗布される。
そして、塗布栓9の先端部26の、被塗布部Sに対する押付力を調整すると、図6に示されるように、連結体39が弾性変形することで、塗布栓9およびカム筒13が一体に、容器軸O方向に弾性変位する。これにより、吐出孔8から吐出される内容物の勢い等を調整することができる。
なお、キャップ体10および計量筒部材7が、中栓部材4に対して容器軸O回りに過度に大きく回転しようとしても、計量筒部材7の第1係合部14が弾性変形することで、キャップ体10に加えた力が、塗布栓9に伝わるのを抑制することができる。
この際、中栓部材4および塗布栓9に、カム機構21が設けられているので、塗布栓9が、塗布位置から計量位置に移動し、吐出孔8と計量室6との連通が遮断され、かつ計量室6と連通孔5とが連通する。この状態で、塗布容器1を倒立姿勢にすると、容器本体2内の内容物が、連通孔5を通して計量室6内に流入する。そして、中栓部材4および塗布栓9に、カム機構21が設けられていることから、塗布栓9の先端部26を被塗布部Sに押し付けると、塗布栓9が塗布位置に移動することで、計量室6と連通孔5との連通が遮断され、かつ吐出孔8と計量室6とが連通する。
以上より、塗布栓9を計量位置に位置させた状態で塗布容器1を倒立姿勢にして、容器本体2内の内容物を計量室6内に満たした後は、塗布容器1を倒立姿勢にしたまま、塗布栓9の先端部26を被塗布部Sに押し付ければ、塗布栓9が自ずと塗布位置に移動して、計量室6と連通孔5との連通が遮断され、かつ吐出孔8と計量室6とが連通することとなり、一定量の内容物を被塗布部Sに塗布する際の操作性を向上させることができる。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
なお、本実施形態では、シリンダ筒22、カム筒13および外嵌合筒23が一体に形成されている。中栓部材4は、連結体39を有していない。
シリンダ筒22の周壁の内周面のうち、連通孔5より上側に位置する部分に、塗布栓9の下部弁体16が着脱可能に密に嵌合している。
外嵌合筒23は、シリンダ筒22の上部の外周面に連結されている。外嵌合筒23の下端縁が容器本体2の口部3の上端開口縁に当接している。外嵌合筒23の外周面には、径方向の外側に向けて突出するとともに周方向に延びる環状または円弧状の突起が形成されている。
接続筒部35は、円筒状に形成されるとともに、連結筒部20の天壁の内周縁部から上側に向けて突出している。接続筒部35の外周面には、径方向の外側に向けて突出するとともに周方向に延びる環状または円弧状の突起が形成されている。
上部弁体37は、栓本体24における容器軸O方向の中間部から上方に向けて延びている。上部弁体37は、接続筒部35より下方に位置しており、図8に示されるように、塗布栓9が計量位置に位置したときに、接続筒部35の内周面に当接し、吐出孔8と計量室6との連通を遮断する。
下部弁体16は、上部弁体37より下方に位置し、栓本体24における容器軸O方向の中間部から下方に向けて延びている。
塗布栓9の先端部26の上端面、および頂部材29の天壁の上面それぞれの容器軸O方向の位置は互いに同等になっている。塗布栓9の先端部26の上端面は、塗布栓9が計量位置に位置したときに、頂部材29の天壁の上面より上方に位置し、被覆部材36の天壁の下面に当接、若しくは近接する。
キャップ体10は、被覆筒28を有していない。
第2係合部15は、塗布栓9の上部の外周面に形成されている。第2係合部15は、上方から見て、キャップ体10が口部3に対して緩む周方向の緩み側に向かうに従い、径方向の突出高さが低くなっている。
以上より、頂部材29を中栓部材4に対して前記緩み側に回転させると、第1係合部14および第2係合部15が互いに係合し、塗布栓9が供回りする一方、頂部材29を中栓部材4に対してこれとは逆向きに回転させると、弾性連結片38が弾性変形し、第1係合部14が第2係合部15を周方向に乗り越え、塗布栓9が供回りしないようになっている。
第4係合部32は、計量筒部材7の被覆部材36に形成されている。第4係合部32は、被覆部材36の周壁から径方向の外側に向けて突出し、周方向に間隔をあけて複数設けられている。
第3係合部31および第4係合部32は、第1係合部14および第2係合部15に対して、上下方向の位置が同等で、かつ径方向の外側に位置している。
キャップ体10を、口部3に対する周方向の緩み側に回転させる過程において、キャップ体10の第3係合部31、および計量筒部材7の第4係合部32が、周方向で互いに係合し、計量筒部材7のうちの頂部材29が、中栓部材4に対して周方向に回転すると、計量筒部材7の第1係合部14、および塗布栓9の第2係合部15が、周方向で互いに係合し、塗布栓9が供回りする。この際、中栓部材4の摺動突起34が、塗布栓9の案内溝33を摺動することで、図8に示されるように、塗布栓9が、中栓部材4に対して上方に移動して計量位置に移動する。
この際、塗布栓9の下部弁体16が、シリンダ筒22から上方に離れて、計量室6と連通孔5とが連通し、塗布栓9の上部弁体37が、接続筒部35の内周面に当接し、吐出孔8と計量室6との連通を遮断する。また、塗布栓9の先端部26の上端面が、被覆部材36の天壁の下面に当接、若しくは近接する。
2 容器本体
3 口部
4 中栓部材
5 連通孔
6 計量室
7 計量筒部材
8 吐出孔
9 塗布栓
10 キャップ体
14 第1係合部
15 第2係合部
19 計量筒部材の頂部
21 カム機構
26 塗布栓の先端部
31 第3係合部
32 第4係合部
O 容器軸
S 被塗布部
Claims (3)
- 被塗布部に塗布する内容物が収容される有底筒状の容器本体と、
前記容器本体の口部に装着され、前記容器本体内に連通する連通孔が形成された中栓部材と、
前記中栓部材との間に、前記連通孔を通して前記容器本体内に連通する計量室を形成するとともに、頂部に前記計量室に連通する吐出孔が形成された計量筒部材と、
前記計量筒部材内に設けられるとともに、先端部が前記吐出孔から前記計量筒部材の外部に突出される塗布栓と、を備え、
前記塗布栓は、
前記吐出孔と前記計量室との連通を遮断し、かつ前記計量室と前記連通孔とを連通させる計量位置と、
前記計量位置よりも容器軸方向に沿う前記容器本体の底部側に位置するとともに、前記計量室と前記連通孔との連通を遮断し、かつ前記吐出孔と前記計量室とを連通させる塗布位置と、の間を容器軸方向に移動自在に配設され、
前記計量筒部材、および前記塗布栓には、容器軸回りに沿う周方向に互いに係合する第1係合部、および第2係合部が各別に形成され、
前記計量筒部材のうち、少なくとも前記第1係合部が位置する部分は、前記中栓部材に対して容器軸回りに回転可能に設けられ、
前記中栓部材、および前記塗布栓には、
前記中栓部材に対する前記塗布栓の容器軸回りの回転に伴い、前記塗布栓を、前記塗布位置から前記計量位置に移動させるとともに、
前記計量位置に位置する前記塗布栓が、容器軸方向に押込まれたときに、前記塗布栓を前記塗布位置に移動させるカム機構が設けられている、塗布容器。 - 前記計量筒部材の頂部を覆い、前記口部、若しくは前記中栓部材に螺着されたキャップ体を備え、
前記キャップ体、および前記計量筒部材には、周方向に互いに係合する第3係合部、および第4係合部が各別に形成され、
前記キャップ体を、前記口部、若しくは前記中栓部材に対する周方向の緩み側に回転させたときに、前記第3係合部、および前記第4係合部が互いに係合することで、前記計量筒部材のうち、少なくとも前記第1係合部が位置する部分が、前記塗布栓とともに前記中栓部材に対して容器軸回りに回転し、前記塗布栓が、前記カム機構によって前記塗布位置から前記計量位置に移動させられる、請求項1に記載の塗布容器。 - 前記塗布位置に位置する前記塗布栓は、容器軸方向に弾性変位可能に支持されている、請求項1または2に記載の塗布容器。
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