JP7263942B2 - 盛土補強構造 - Google Patents

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Description

本発明は、盛土を補強することが可能な盛土補強構造に関する。
従来から、盛土の安定・補強を目的として、補強材となるジオテキスタイルを盛土内に敷設する方法が採られていた。図23には、従来からある補強材の一例としてジオテキスタイル300の平面図が示されている。当該ジオテキスタイル300は、高強度ポリエステル繊維がポリプロピレンで被覆されて非常に高い引張強度を有する縦材310と、当該縦材310に熱溶着して接続される横材320からなる40mm四方の目合いを形成する補強材であり、盛土の深さ方向に所定間隔で略水平に敷設される。
また、公知文献として特許文献1には、図24(a)、(b)に示されるように、盛土材3内に縦材として補強ロープ1が設置され、当該補強ロープ1に結び目11を設けるとともに、各結び目11間に抵抗板6を備えた線材5を横材として設置する補強盛土体の構造に関する発明が開示されている。
さらに、図25には特許文献2の図1に開示された断面図が示されており、石積壁補強構造として、石積みブロックの前面に伸縮部材を設置して、石積みブロックの崩壊や落下を抑制する発明が開示されている。
特開平4-118419号公報 特開2013-221371号公報
しかし、上記特許文献1に記載された補強方法は、容易に結び目11が作れない等、安定的な品質が確保できなかった。
また、図23に示されるような従来型のジオテキスタイル300においては、例えば、盛土材が栗石や玉石、礫など、粒径が大きな盛土材の場合、グリッドの目合い(図示のものは40mm×40mm)が粒径に対して小さすぎるため、かえって栗石等の噛み合わせを阻害してしまうという問題があった。そこで、目合いを広げたジオテキスタイルを作ることが考えられるが、目合いを広げた場合、単位面積当たりの縦材310と横材320との交点接続部の数が少なくなって、縦材310と横材320との交点部分が破断しやすくなり、かえって盛土からの引抜き抵抗性能を低下させてしまう虞がある。
加えて、従来型のジオテキスタイル300は、高い引張強度と引張剛性を有するものの曲げ剛性は非常に小さいため、栗石等の拘束効果を十分に得られないという問題も有している。
また、特許文献2に開示された発明では、石積壁の壁面部分のみを対象にして補強しているため、盛土内部から作用する土圧に対しては何ら補強対策がなされておらず、石積みブロックの前面に設置された伸縮部材による当該石積みブロックの崩壊や落下を抑制する効果は、限定的なものであった。
そこで、本願発明は、種々の盛土材に適用可能であるとともに、高い引抜き抵抗性能を有する盛土補強材による盛土補強構造を提供することを目的とする。
1)盛土内に層状に複数敷設されて該盛土を補強する盛土補強材100と、複数の前記盛土補強材100の法部側に一体的に設けられるとともに、前記盛土の法部を補強する壁面強化部材(400、500、600)と、を有し、前記盛土補強材100は、複数の縦材10と、該複数の縦材10と開口結合部材31を介して格子状に接続される複数の横材20とを備え、前記開口結合部材31の開口部33に前記縦材10の無端部を通して該縦材10による環状部11を形成するとともに、当該環状部11に前記横材20を挿通して前記盛土内に敷設されることを特徴とする盛土補強構造。
上記1)の構成によれば、開口結合部材31による縦材と横材との特徴的接続構成により、従来よりも縦材と横材との交点強度を高めることが可能となり、目合いを広げても盛土補強材100の盛土に対する引抜き抵抗性能を確保することが可能となる。さらに、盛土材の粒径に応じて適切な目合いを設定することが可能であり、容易に開口結合部材31の位置を変更して、縦材と横材との目合い寸法を設定することができるので、粒径の小さな盛土材から大きな盛土材まで、盛土材間の噛み合わせを阻害することなく、高い引抜き抵抗性能を得て盛土を補強することが可能となる。
さらに、図12、図15、図18の各実施形態に示されるように、層状に敷設される複数の盛土補強材100の法部側に、壁面強化部材400、500、600が設置されるので、法部を各層の盛土補強材100によって一体的に補強することが可能となり、例えば、法面を形成する築石210が孕み出したり崩壊することを効果的に抑制することができる。
2)一方の端部が前記盛土補強材100の前記横材20に係止されるとともに、他方の端部が法面に固定される法部引張部材300をさらに有する上記1)に記載の盛土補強構造。
上記2)の構成によれば、上記1)の構成によって得られる効果に加え、例えば、図12、図15の各実施形態に示されるように、法面を形成する築石210が孕み出そうとする力を、法部引張部材300を介して盛土補強材100が有する引き抜き抵抗力によって対抗させることが可能となり、盛土の法部を効果的に補強することができる。
3)前記壁面強化部材400は、ネット状に形成されて前記法面に設けられるとともに、前記法部引張部材300の前記他方の端部に係止される上記2)に記載の盛土補強構造。
上記3)の構成によれば、上記1)及び2)の構成によって得られる効果に加え、例えば、図12の実施形態に示されるように、法面を形成する築石210が孕み出そうとする力を、ネット状に形成されて法面に設けられる壁面強化部材400が受圧し、さらにその力を法部引張部材300を介して盛土補強材100が有する引き抜き抵抗力によって対抗させることが可能となり、盛土の法部を効果的に補強することができる。
4)前記壁面強化部材は、層状に設けられた複数の前記盛土補強材の法部側端部を互いに連結する上記1)または2)に記載の盛土補強構造。
上記4)の構成によれば、上記1)または2)の構成によって得られる効果に加え、例えば、図15または図18の実施形態に示されるように、層状に設けられた複数の盛土補強材100の法部側端部が、壁面強化部材500または壁面強化部材600によって一体的に互いに連結されるので、法面を形成する築石210及びその周辺の法部が孕み出そうとする力に対して、上記複数の盛土補強材100が有する引き抜き抵抗力が一体となって抵抗することとなる。これにより、盛土の法部を効果的に補強することができる。
5)前記盛土補強材100の盛土内部側の端部に設けられる引抜き抵抗部材700をさらに有する上記1)~4)のいずれかに記載の盛土補強構造。
上記5)の構成によれば、上記1)~4)のいずれかによって得られる効果に加え、図21に示されるように、盛土補強材100の端部に固定される引抜き抵抗部材700による支圧抵抗によって、盛土補強材100の引き抜き抵抗力をさらに向上させることが可能となる。
6)前記盛土は、石垣である上記1)~5)のいずれかに記載の盛土補強構造。
上記6)の構成によれば、盛土補強材100の高い引抜き抵抗性能により、強固に栗石層を補強して、石垣の築石210にかかる圧力を低減することが可能となるとともに、築石210を含む法部を、各層の盛土補強材100によって一体的に補強することが可能となり、築石210が孕み出したり崩壊することを効果的に抑制することが可能となる。
本発明の実施例における盛土補強材の平面図を示している。 本発明の実施例における盛土補強材の交点接続部を模式的に示した平面図(a)と断面図(b)である。 本発明の実施例における盛土補強材の模式施工断面図(a)と詳細模式断面図(b)である。 本発明の実施例における交点引張試験装置の上面図(a)と断面図(b)である。 本発明における交点接続部の交点引張試験態様を示す、拡大平面図(a)と断面図(b)である。 本発明における交点接続部の交点引張試験概要を説明する表(a)と交点引張試験の結果を示す表(b)である。 本発明における交点接続部の他の実施態様を示す断面図である。 本発明の実施例における盛土補強材の引抜き試験装置の上面図(a)と断面図(b)である。 本発明における盛土補強材の引抜き試験で使用された、従来型ジオテキスタイルの仕様表(a)と本実施例の盛土補強材100の仕様表(b)である。 本発明における盛土補強材の引抜き試験結果を示す表(a)と計算式(b)、結果グラフ(c)である。 本発明における盛土補強材の引抜き試験時に計測した軸ひずみの分布図であり、(a)は従来型のジオテキスタイルにおける分布図、(b)は本発明の盛土補強材における分布図である。 本発明の実施形態1における盛土補強構造の一例を示す模式断面図である。 図12のA部の上面図である。 本発明の実施形態1における壁面強化部材400の正面図(a)と、抜け防止部320の拡大正面図(b)である。 本発明の実施形態2における盛土補強構造の一例を示す模式断面図である。 図15のA部の上面図(a)と、抜け防止部320におけるワッシャー321の形状を示す正面図(b)である。 図15のA部及びB部の側面図である。 本発明の実施形態3における盛土補強構造の一例を示す模式断面図である。 図18のA部の正面図である。 本発明の実施形態3における盛土補強材100の設置態様を示した模式断面図(a)と、図19のB部の拡大図(b)である。 本発明の実施例における引抜き抵抗部材700の設置態様を示した上面図(a)と、引抜き抵抗部材700のA-A断面図(b)である。 本発明の実施例における引抜き抵抗部材700の別実施態様を示した模式断面図である。 従来の補強材製品を説明する平面図である。 従来技術を説明する特許文献1からの引用図面である。 従来技術を説明する特許文献2からの引用図面である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の盛土補強構造について説明する。
本発明の盛土補強構造の一実施例として、図1には本盛土補強構造で使用される盛土補強材100の一例が平面図によって示されている。図示されるように、盛土補強材100は複数の柔性縦材10と、複数の剛性横材20とが交差して格子状に形成され、地震時など、盛土内に働く力の方向(図示F)と同一方向に柔性縦材10が延設されるように盛土内に敷設される。図示の「前面側」は、例えば石垣の築石や擁壁面などの傾斜面が位置することとなる。
また、図1の破線部Aは柔性縦材10と剛性横材20との交点接続部30にあたり、図2(a)には当該破線部Aの拡大平面図が、(b)には断面図が示されている。図示されるように、本実施例における交点接続部30は、開口結合部材31の開口部33内に柔性縦材10の一部(無端部分)が通され、当該柔性縦材10と開口結合部材31との間に環状部11が形成される。そして、当該環状部11に剛性横材20が挿通されることによって、柔性縦材10と剛性横材20とが交点接続部30で接続されるように構成されている。
なお、図2には、開口結合部材31として高力ボルト用座金M16が使用された実施例が図示されており、本実施例の開口結合部材31は、外径(D)32mm、内径(d)17mm、厚さ(t)4.5mmの寸法を有している。
また、本実施例において開口結合部材31として使用された高力ボルト用座金M16は、図2(b)の断面図等に示されるように、剛性横材20が配置される面とは反対側の面の開口部33の縁に面取り部32が形成されている。したがって、柔性縦材10に大きな引張力が加わって当該柔性縦材10と高力ボルト用座金M16の開口部33端部が強く接触することとなっても、上記面取り部32を備えることによって柔性縦材10の一点に荷重が集中することを防いで、当該柔性縦材10が破断し難い構成となっている。
また、図2に図示される本実施例では、剛性横材20としてφ12の丸鋼を使用し、柔性縦材10として高強度ポリエステル繊維をポリプロピレンで被覆した従来型ジオテキスタイルの縦材を使用している。すなわち、柔性縦材10として高い引張強度、引張剛性を有する材料を使用することにより、地震時など、盛土補強材100に大きな引張力が作用しても高い抵抗性能を発揮するとともに、当該柔性縦材10の低い曲げ剛性によって、例えば、栗石などの粒径の大きな盛土材の噛み合わせを阻害することなく、盛土補強材100周りの盛土材の充填性を向上させることが可能となる。
また、剛性横材20として棒鋼などの高い曲げ剛性を有する材料を使用すると、盛土材を強固に拘束し、例えば、栗石などの粒径の大きな盛土材の場合、盛土材の移動・回転が抑制されるとともに、盛土補強材100の盛土からの引抜き抵抗性能をさらに向上させることができる。
続いて、図3(a)には本実施例の盛土補強材100の設置態様例が示されている。図示されるように、本実施例の盛土補強材100は、盛土部200の盛土材が粒径50~200mmの栗石である場合に対応した構成となっている。すなわち、一般的に、ジオテキスタイルの目合いは、盛土材のインターロッキング効果を考慮して盛土材の最大粒径の1/3~1/4以上確保する必要があるとされているところ、本実施例では最大粒径200mmの栗石に対応して、図1に示される柔性縦材10間の間隔Wを80mmとし、地震時の栗石の回転・移動を拘束するため、剛性横材20間の間隔Lを120mmとしている。
本発明の盛土補強材100は、盛土内に略水平に配置されればどのような向きに配置してもよいが、上記本実施例の盛土補強材100のように、特に盛土傾斜面の略直交方向に柔性縦材10を配置し、盛土傾斜面の略平行方向に剛性横材20を配置することによって効果的に盛土を補強することが可能となる。すなわち、図3(a)に示されたすべり面における矢印のような引張りに対し、高い曲げ剛性を有する剛性横材20(本実施例はφ12の丸鋼)によって栗石220が拘束されて当該栗石220の回転・移動が抑制されるとともに、盛土補強材100の栗石層からの引抜き抵抗を大きくすることが可能となる。さらに、図3(b)の詳細断面図に示されるように、栗石220の回転・移動を抑制し、沈み込みを防ぐことで築石210にかかる圧力を低減することが可能となる。
さらに、高い引張強度、引張剛性を有するとともに、低い曲げ剛性を有する柔性縦材10(本実施例は高強度ポリエステル繊維をポリプロピレンで被覆した材料)によって、盛土補強材100周りの栗石充填性を確保しつつ、すべりに抵抗することが可能となる。
(交点接続部の特性)
本発明の盛土補強構造で使用される盛土補強材100は、剛性横材20と柔性縦材10との交点接続部30に前述したような特徴的な構成を有している。すなわち、縦材と横材との接続方法として、従来のような熱溶着による方法や、結び目に線材を接続する方法などとは異なり、本発明では、所定の強度を有する開口結合部材31によって、前述した方法によって剛性横材20と柔性縦材10とが強固に接続され、盛土補強材100が十分に引抜きに抵抗するように構成されている。
そこで以下では、盛土補強材100における交点接続部30の交点引張試験の試験態様およびその結果について説明する。
図4には、交点引張試験装置70の上面図(a)と断面図(b)が示され、当該交点引張試験装置70の図示破線部Aには交点接続部30の試験体が設置される。さらに、図5には上記破線部Aの拡大平面図(a)と当該拡大平面図(a)のB-B断面図(b)が示されている。破線部Aには反力架台74と試験体を載置する載置台75とが備えられており、図5に示される態様で試験体となる交点接続部30が載置台75に載置される。そして、柔性縦材10には図示矢印方向にセンターホールジャッキ71により引張力が加えられ、その反力を剛性横材20を介して反力架台74が受けるよう構成されている。
すなわち、図4及び図5に示されるように、載置台75に載置された交点接続部30から延びる柔性縦材10の一方の端部を引抜き治具73に巻きつけて固定し、当該引抜き治具73をPC鋼棒72を介してセンターホールジャッキ71により引っ張るように構成されている。なお、本交点引張試験では毎分100mmの速度で引張力が加えられ、図示されるようにセンターホール荷重計80やワイヤー式変位計81、82が備えられている。
図6(a)には、交点引張試験装置70を使用して試験を行った試験体の設定条件が示されている。各試験体は、柔性縦材10として高強度ポリエステル繊維をポリプロピレンで被覆した従来品を使用し、剛性横材20として丸鋼φ12と異形棒鋼D13の2種類を使用している。また、開口結合部材31として、高力ボルト用座金M16、M22、平座金M18、アイナットM8、ばね座金M16をそれぞれ単体または組み合わせて使用して試験を行っている。
図6(b)には、10個の各種試験体の仕様と交点引張試験の結果が示されている。なお、本試験に使用した柔性縦材10は図23に示されるような従来型ジオテキスタイル300の縦材310を使用しているが、当該縦材310に熱溶着して接続される横材320と縦材310が剥離するまでの引張強度は0.813kNであった。このことを考慮すると、本発明における開口結合部材31を使用した柔性縦材10と剛性横材20との交点接続部30は非常に高い引張りに対する強度を有することが判る。
また、上記試験結果から、開口結合部材31として平座金を使用した場合に比べ、高力ボルト用座金を使用した方の引張強度が高いことが判る。これは、高力ボルト用座金の開口部33の縁に、図2等に示されるような面取り部32が形成されることにより、柔性縦材10に強い引張力が加えられて開口部33の縁に当該柔性縦材10が強く接触することになっても、一点に荷重が集中して加わることが抑制され、柔性縦材10が破断し難くなるためである。したがって、少なくとも柔性縦材10が接触する開口部33の縁には、面取り部32を形成することがより好ましいと言える。
図7には本実施例における交点接続部30の複数の接続形態(なお、図示「No,」は図6(b)の試験結果表に対応している)が示されており、図7のNo,1では開口結合部材31として平座金M18を使用したものが、No,2では開口結合部材31として高力ボルト用座金M16を使用したものが、No,3では開口結合部材31として高力ボルト用座金M16を2枚重ねて使用したものが、No,5では開口結合部材31として高力ボルト用座金M16を使用して異形棒鋼D13を接続した態様が、No,6では開口結合部材31として高力ボルト用座金M22を使用したものが、No,10では開口結合部材31としてアイナットM8を使用して異形棒鋼D13を接続した態様が、それぞれ示されている。なお、いずれも柔性縦材10として高強度ポリエステル繊維をポリプロピレンで被覆した従来品が使用され、剛性横材20として図7のNo,5と図7のNo,10は異形棒鋼D13を、その他は丸鋼φ12を使用した各種接続形態が示されている。
(引抜き摩擦性能)
本発明の盛土補強構造で使用される盛土補強材100は、前述した交点接続部30の特徴的な構成により、剛性横材20と柔性縦材10とが交点接続部30で接続されて格子状に形成されるとともに、盛土材の粒径に応じた適切な目合い寸法を容易に設定することが可能となっており、従来型のジオテキスタイルに比べて非常に高い引抜き抵抗性能を有している。そこで以下では、本実施例の盛土補強材100の引抜き試験の試験態様およびその試験結果について、従来型のジオテキスタイルと比較しつつ説明する。
図8(a)には引抜き試験装置50の上面図が、(b)には断面図が示されている。図示されるように、引抜き試験装置50内に箱を形成して1m四方、高さ1.2mの栗石220の層を構築し、中間部に本実施例の盛土補強材100を敷設している。また、栗石220の上部には載荷板55及びエアばね54が設けられ、圧力センサ66による計測に基づいて所定の上載荷重が加えられるように構成されている。
そして、敷設されている盛土補強材100から延びた複数の柔性縦材10の端部を引抜き治具53に巻きつけて固定し、当該引抜き治具53をPC鋼棒52を介してセンターホールジャッキ51により引っ張るように構成されている。本引抜き試験では毎分1mmの速度で引張力が加えられ、引抜き試験の終了は、柔性縦材10が破断するか、引抜き荷重が最大となった後残留状態となるか、引抜き量が引抜き箱の長さの10%(=100mm)となるかのいずれかの状態になったことを終了条件としている。
また、図示されるようにセンターホールジャッキ51にはセンターホール型荷重計60が備えられ、さらに、各変位量を計測するため、接触式変位計62、64やワイヤー式変位計61、63、65、ひずみゲージ67が各所に設置されている。
本引抜き試験は、本実施例の盛土補強材100のほか、比較対象として従来型ジオテキスタイルを使用して試験を行っている。図9(a)には従来型ジオテキスタイルの仕様が示され、図9(b)には本実施例の盛土補強材100の仕様が示されている。
図10(a)には、上記引抜き試験の結果が示され、当該試験結果のうち、引抜き摩擦強さτは、図10(b)に示される式-1によって算出している。また、図11は、上記引抜き試験において補強材の水平方向に複数設置されたひずみゲージ67で計測された軸ひずみμと、引抜き口からの測定点位置との関係を引張り荷重ごとに分布図として示しており、図11(a)には従来型ジオテキスタイルにおける計測結果が、図11(b)には本実施例の盛土補強材100における計測結果が示されている。そして、図11(a)、(b)に示される結果から、従来型ジオテキスタイルは、引抜き方向の全長に渡って引張力が伝わっており、従来型ジオテキスタイル全体で引抜きに抵抗していることが分かる。一方、本実施例の盛土補強材100は引抜き側の約半分(400~500mm)の部分までしか引張力が伝わっておらず、盛土補強材100の前半部分のみで引抜きに抵抗していることが分かる。すなわち、本実施例の盛土補強材100は、交点接続部30の高い交点強度と、剛性横材20による高い引抜き抵抗力、さらに、栗石220の粒径に対する適切な目合いによって、当該盛土補強材100の前半部分のみで引抜きに抵抗していると認められる。したがって、式-1の引抜き抵抗長Lは、従来型ジオテキスタイルの場合は1.0mとし、本実施例の盛土補強材100の場合は0.5mとして引抜き摩擦強さτを求めている。
また、図10(c)に示されたグラフは、引抜き試験によって求められた引抜き摩擦強さτと垂直応力σとの関係を示しているが、従来型ジオテキスタイルに比較して、本実施例の盛土補強材100は非常に高い引抜き抵抗性能を有していることが判る。
上記したように、本発明の盛土補強構造で使用される盛土補強材100は、特徴的な交点接続部30の構成によって、高い引抜き抵抗性能を有している。したがって、盛土補強材100の盛土部における深さ方向の敷設間隔や、水平方向の敷設延長を設計する場合、従来型のジオテキスタイルと比較して、深さ方向の敷設間隔を広げたり、水平方向の敷設延長を短くすることが可能となる。したがって、従来構造に比べて盛土補強の省力化やコストの低減を図ることが可能となる。
さらに、前述したように、特徴的な交点接続部30の構成によって、盛土材の粒径等に応じて容易に目合いを設定することが可能となるので、従来型のジオテキスタイルと比較して、極めて汎用性の高い盛土補強材100による盛土補強構造を提供することが可能となる。
(他の実施態様)
以上、本発明の盛土補強構造の一実施例について、図面にもとづいて説明したが、具体的な構成は、上記した実施形態に必ずしも限定されるものではない。
例えば、上記実施例では、柔性縦材10として高強度ポリエステル繊維をポリプロピレンで被覆した材料を使用したが、必ずしもこのような材料に限定されるものではなく、高い引張強度を有し、低い曲げ剛性によって剛性横材20を強固に保持することができる材料であれば、上記実施例以外の材料を使用することも可能である。
また、上記実施例では、剛性横材20として丸鋼φ12や異形棒鋼D13を使用したが、必ずしもこのような材料に限定されるものではなく、高い曲げ剛性を有する材料であれば、上記実施例以外の材料を使用することも可能である。
また、上記実施例では、開口結合部材31として、平座金M18、高力ボルト用座金M16及びM22、高力ボルト用座金M16を重ねたもの、アイナットM8などを使用した実施形態を示したが、必ずしもこれらに限定されるものではなく、所定の強度と開口部を有し、当該開口部に柔性縦材10の一部(無端部分)を通して剛性横材20を前述の実施例のように接続できるものであれば、他の部材を開口結合部材31としてもよい。例えば、開口結合部材31の形状・寸法や開口部33の形状・寸法は、矩形状のものを使用してもよいし、寸法については柔性縦材10を開口部33に通して剛性横材20を適切に保持して接続できるものであれば適宜使用することが可能である。
また、上記実施例では、盛土材が栗石である場合に対応する盛土補強材100として、目合いの設定を80mm×120mmとしたが、必ずしもこのような目合い寸法に限定されるものではなく、前述したように、本発明の特徴的な交点接続部30の構成により、盛土材の粒径等に応じて適宜、適切な目合い寸法を設定することが可能である。
また、上記実施例では、図3(b)の断面図に示されるように、開口結合部材31の上側に剛性横材20が配置される形態を例示したが、必ずしもこのような形態に限定されるものではなく、開口結合部材31の下側に剛性横材20が配置されるようにしてもよい。
また、本発明の盛土補強構造は、城や城跡などの石垣の復旧、復元にともなう石垣補強構造として特に好適に適用することができる。すなわち、城や城跡などの石垣に使用されている築石や裏栗石等は重要な文化財であるため、加工したり、固定器具等を取り付けたりすることが許されないことがあり、従来型の補強構造のように、築石や擁壁等に補強材を固定することができない場合がある。また、従来のジオテキスタイルでは目合いが小さく粒径が大きい栗石層を分断してしまうが、このような条件下においても、本発明のように目合いを自在に変更でき、盛土補強材100単独で高い引抜き抵抗性能を発揮させることができる本盛土補強構造を好適に適用することができる。したがって、本発明の盛土補強材100を擁壁や築石に固定すればより補強効果が期待できるが、文化財等築石に固定できない場合でも大きな補強効果を得ることができる。
また、本発明の盛土補強構造の適用範囲は、前述の石垣に限定されるものではなく、一般盛土部のほか、各種擁壁の背面側盛土部、土留め部の背面側盛土部にも適用することが可能である。さらに、盛土材は上記実施例の栗石に限らず、玉石、礫材、砕石等の粗粒土でも前述した本発明の盛土補強構造による効果と同様の効果を得ることができる。
[法部の補強構造]
次に、盛土法面を含む法部を補強し、盛土法面に設置されるブロックや築石などの崩落や孕みを抑制可能な種々の実施形態ついて、各図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
図12には、実施形態1における法部の補強構造の一例が図示されている。図示されるように、本実施形態では、目地を介して法部引張部材300が設置されている。そして、当該法部引張部材300の一方の端部を、盛土補強材100の法面側端部にある剛性横材20に係止し、築石210の表面側の端部に抜け防止部320が設けられている。なお、本実施形態では、上記法部引張部材300を2~3本/m程度の設置間隔で設けている。
さらに、築石210の表面側では、壁面強化部材400によって築石210の表面を覆うとともに、当該壁面強化部材400を上記抜け防止部320に係止することによって、築石210を含む法部が、崩落したり孕むことを抑制している。
図13には図12におけるA部の上面図が図示されているが、本実施形態の上記法部引張部材300は、フックボルト301と、パイプ式ターンバックル302、アンカーボルト303から構成され、アンカーボルト303の端部には、抜け防止部320としてワッシャー321とナット322が取り付けられている。
すなわち、上記フックボルト301は、図示されるように盛土補強材100の法面側端部にある剛性横材20に係止されている。このような構成により、築石210が孕もうとする力がワッシャー321に加わり、法部引張部材300に矢印方向の引張力が生じても、盛土補強材100の引き抜き抵抗力によって、築石210を含む法部が崩落したり孕もうとする力に対抗するように構成されている。
なお、本実施形態の上記法部引張部材300はM12(SUS304)によって構成されているが、必ずしもこのようなものに限られるわけではなく、適宜、寸法、形状、材質を設定することが可能である。また、パイプ式ターンバックル302を使用することは必須ではないが、これを使用することによって、施工場所に応じた法部引張部材300の長さ寸法の調整を行う際に、作業効率を向上させることが可能となる。
続いて、図14には、築石210の表面を覆うようにして設置される壁面強化部材400の正面図が図示されている。本実施形態で使用される壁面強化部材400は、直径4mmの硬鋼線を図示されるように編み込んだネット状の部材であり、図示上下方向の引張強度は単位幅あたり70kN/mの強度を有している。そして、メッシュサイズはa=143mm、b=83mmとなっている。また、上記硬鋼線はZn/Alめっきで被覆され、さらに当該めっきは飽和ポリエステル(PET)で被覆されているため、極めて対候性能の高い部材となっている。
また、壁面強化部材400は図示される編み込み態様により、横方向には比較的に変形しやすい柔構造となっているため、例えば、盛土法面が延長方向にカーブしているような場合や、延長方向において凹凸部分がある場合であっても、盛土法面の延長方向の線形に応じて壁面強化部材400を設置することが可能となっている。一方、縦方向に対しては変形し難い剛構造となっているため、例えば、築石210が孕もうとしても、縦方向の剛構造によって築石210の変位を抑え込むことが可能となっている。
また、壁面強化部材400は前述の法部引張部材300のアンカーボルト303に係止されるように構成されており、具体的には、図14(b)の拡大図に示されるように、係止リング323によって壁面強化部材400とアンカーボルト303とが連結され、さらに、ナット322を締め付けることによってワッシャー321と築石210の表面との間に上記係止リング323を挟み込むようにして固定されている。
(実施形態2)
図15には、実施形態2における法部の補強構造の一例が図示されている。本実施形態では、法部引張部材300の一方の端部を、盛土補強材100の法面側端部にある剛性横材20に係止し、築石210の表面側の端部に抜け防止部320が構成されている。また、本実施形態では、上記法部引張部材300を6本/mの間隔で設置している。
上記抜け防止部320は、図16に示されるように、比較的大きめのワッシャー321が受圧板として取り付けられ、築石210を含む法部が孕もうとする力に対抗している。なお、ワッシャー321としては、図16(b)に示されるようなφ100~200mmの丸形状のものや、100~200mm角の四角形状の座金等を使用することが可能であり、例えば、築石210の目地の大きさに応じて適切に受圧板として機能する大きさのものを使用することが好ましい。
さらに、本実施形態における上記法部引張部材300は、図15及び図15のA部及びB部の拡大図である図16(a)及び図17に示されるように、アンカーボルト303と,盛土側の端部に設けられる補強材係止部330とを有し、当該補強材係止部材330はナット331によって固定されたアングルピース332によって、図示されるように盛土補強材100の剛性横材20に係止されている。このような構成により、法部引張部材300は、盛土補強材100の引き抜き抵抗力によって、築石210を含む法部が孕もうとする力に対抗するように構成されている。
なお、本実施形態の上記法部引張部材300はM12(SUS304)によって構成されているが、必ずしもこのようなものに限られるわけではなく、適宜、寸法、形状、材質を設定することが可能である。また、盛土補強材100の剛性横材20への係止方法として、実施形態1において説明したフックボルト301による係止方法を適用することも可能である。
また、本実施形態は前述の実施形態1とは異なり、築石210の表面に壁面強化部材400を設置しない代わりに、上記補強材係止部330の近傍に図15~17に図示されるような壁面強化部材500が設けられている。
すなわち、図17には、図15におけるA部及びB部の側面図が図示されているが、上下方向に位置する法部引張部材300のアンカーボルト303を、盛土補強材100の設置スパン毎に矢印方向に引張力を加えるようにして、壁面強化部材500が設けられている。
上記壁面強化部材500は、全ネジボルト523の両端部にアンカーボルト係止部520が設けられ、当該アンカーボルト係止部520では、ナット522によって固定されたアングルピース521によって、法部引張部材300のアンカーボルト303が係止されている。
このように構成することにより、層状に配置された各盛土補強材100の法面側端部は、複数の上記壁面強化部材500によって連結されるため、築石210を含む法部の崩壊や孕もうとする力に対して、複数層の盛土補強材100が一体的に抵抗するようにすることが可能となる。
また、本実施形態における壁面強化部材500は盛土中に設置されるため、前述の実施形態1のように築石210の表面に壁面強化部材400が露出する方法に比べて築石210の美観を損ねることが少ない。したがって、城の石垣などの補強に好適に適用することが可能である。
(実施形態3)
図18には、実施形態3における法部の補強構造の一例が図示されている。本実施形態では、図20(a)の模式断面図に示されるように、各層に配置された盛土補強材100a、100b、100cを、法部近傍で図示されるように上方へ延設している。
さらに、本実施形態では、前述の実施形態2と同様、壁面強化部材600が設けられ、複数層の盛土補強材100a、100b、100cを、複数の上記壁面強化部材600によって一体的に形成して、築石210を含む法部の崩壊や孕もうとする力に対抗するように構成されている。
より詳細に説明すると、図18のA部の正面図が図19に示されているが、壁面強化部材600は所定間隔で設けられるとともに、矢印で示されるように交互に引張方向を変えて設置されている。このような構成により、各盛土補強材100a、100b、100cは法部近傍で一体的な面を形成することが可能となる。なお、本実施形態では上記壁面強化部材600を6本/mの間隔で設置している。また、図示される目合い寸法Lは、栗石220の大きさ等に応じて適宜設定することが可能である。
続いて、図19のB部の拡大図が図20(b)に示されている。本実施形態における壁面強化部材600は、上下方向に位置する各盛土補強材100a、100b、100cの剛性横材20に、図19に示されるような矢印方向の力を加えるため、全ネジボルト623の両端部に剛性横材係止部620が設けられている。当該剛性横材係止部620では、ナット622によって固定されたアングルピース621によって、剛性横材20を係止している。
上記したように構成することにより、層状に配置された各盛土補強材100a、100b、100cは、複数の上記壁面強化部材600によって連結されるため、築石210の背面の法部周辺の崩壊や孕もうとする力に対して、各盛土補強材100a、100b、100cが一体的に抵抗するようにしている。
また、本実施形態における壁面強化部材600は盛土中に設置されるため、前述の実施形態1及び実施形態2のように築石210の表面に露出するような部材が一切ない。したがって、築石210の美観を損ねることがなく、城の石垣などの補強に好適に適用することが可能である。
なお、本実施形態の壁面強化部材600は、M12(SUS304)によって構成されているが、必ずしもこのようなものに限られるわけではなく、適宜、寸法、形状、材質を設定することが可能である。
以上、盛土法面を含む法部を補強する実施形態1~3について説明したが、いずれの実施形態も築石210に対して加工を施したりすることなく、築石210と栗石220とを一体的に拘束して、100~1000年に1度という巨大地震にも耐え得る補強構造となっている。したがって、特に城や城跡の石垣など、重要な文化財の保護に極めて好適に本発明は適用可能となっている。
(盛土補強材100の終端部構造)
前述したように、本発明における盛土補強材100は、高い引き抜き抵抗力によって盛土の崩壊や法部の孕み出しを大幅に抑制することができるが、盛土内部の盛土補強材100の端部に引抜き抵抗部材700を形成することによって、さらに高い引き抜き抵抗性能を得ることが可能となる。
すなわち、図21には上記引抜き抵抗部材700の上面図(a)と側面図(b)が示されているが、本実施形態では、不等辺山形鋼721と剛性横材20とが、図示される態様でUボルト722及びナット723によって固定されるように構成されている。このような構成により、引抜き抵抗部材700に作用する支圧抵抗により、引き抜き抵抗を向上させることが可能となる。なお、引抜き抵抗部材700は、必ずしも上記不等辺山形鋼721に限って使用されるものではなく、例えば、等辺山形鋼や溝形鋼、H型鋼など、相当の支圧抵抗力が得られるような部材であれば、適宜採用することが可能である。
また、上記引抜き抵抗部材700の別の態様として、図22の模式断面図に示されるように、盛土補強材100の途中から下方へ当該盛土補強材100及び引抜き抵抗部材700を設置するよう構成することも可能であり、このようにすることで、さらに上方の土圧を作用させて盛土補強材100の引き抜き抵抗を向上させることが可能である。
また、本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。また、上記実施例に記載された具体的な材質、寸法形状等は本発明の課題を解決する範囲において、変更が可能である。
10 柔性縦材
11 環状部
20 剛性横材
31 開口結合部材
32 面取り部
33 開口部
100 盛土補強材
220 栗石
300 法部引張部材
400 壁面強化部材
500 壁面強化部材
600 壁面強化部材
700 引抜き抵抗部材
721 不等辺山形鋼

Claims (6)

  1. 盛土内に層状に複数敷設されて該盛土を補強する盛土補強材と、
    複数の前記盛土補強材の法部側に一体的に設けられるとともに、前記盛土の法部を補強する壁面強化部材と、を有し、
    前記盛土補強材は、複数の縦材と、該複数の縦材と開口結合部材を介して格子状に接続される複数の横材とを備え、前記開口結合部材の開口部に前記縦材の無端部を通して該縦材による環状部を形成するとともに、当該環状部に前記横材を挿通して前記盛土内に敷設される
    ことを特徴とする盛土補強構造。
  2. 一方の端部が前記盛土補強材の前記横材に係止されるとともに、他方の端部が法面に固定される法部引張部材をさらに有する
    請求項1に記載の盛土補強構造。
  3. 前記壁面強化部材は、ネット状に形成されて前記法面を覆うように設けられるとともに、前記法部引張部材の前記他方の端部に係止される
    請求項2に記載の盛土補強構造。
  4. 前記壁面強化部材は、層状に設けられた複数の前記盛土補強材の法部側端部を互いに連結する
    請求項1または2に記載の盛土補強構造。
  5. 前記盛土補強材の盛土内部側の端部に設けられる引抜き抵抗部材をさらに有する
    請求項1~4のいずれかに記載の盛土補強構造。
  6. 前記盛土は、石垣である
    請求項1~5のいずれかに記載の盛土補強構造。
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