JP7262647B2 - 成膜装置及び成膜装置の制御方法 - Google Patents
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成膜対象物を収容するチャンバと、
前記チャンバ内に配置された容器に収容される成膜材料を加熱するための加熱源へ供給する電力を制御する加熱制御部と、
前記チャンバ内に配置される、成膜対象物に対する成膜材料の成膜レートを検知するためのモニタユニットであって、水晶振動子と、遮蔽部及び開口部を有し前記水晶振動子と前記容器との間に配置される回転体と、を有するモニタユニットと、
前記遮蔽部が前記容器と前記水晶振動子との間に位置する遮蔽状態と、前記開口部が前記容器と前記水晶振動子との間に位置する非遮蔽状態と、のいずれかを取り得るように、前記回転体の回転を制御する回転制御部と、
前記水晶振動子の共振周波数の変化に基づいて前記成膜レートを取得する取得部と、
を備え、
前記成膜対象物に前記成膜材料による膜を成膜する成膜装置において、
前記加熱制御部が前記加熱源へ供給する電力を一定に保った状態で、所定の期間における前記非遮蔽状態となる期間の長さが変化するように前記回転制御部が前記回転体の回転速度を変動させたときの前記所定の期間における前記共振周波数の変動量が、所定の期間における前記非遮蔽状態となる期間の長さの変化に応じた変動量でない場合、もしくは、所定の範囲に収まらない場合、前記モニタユニットに故障が発生している状態であると判定する状態判定部を備えることを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の成膜装置の制御方法は、
成膜対象物を収容するチャンバと、
前記チャンバ内に配置された容器に収容される成膜材料加熱するための加熱源へ供給する電力を制御する加熱制御部と、
前記チャンバ内に配置される、成膜対象物に対する成膜材料の成膜レートを検知するためのモニタユニットであって、水晶振動子と、遮蔽部及び開口部を有し前記水晶振動子と前記容器との間に配置される回転体と、を有するモニタユニットと、
前記遮蔽部が前記容器と前記水晶振動子との間に位置する遮蔽状態と、前記開口部が前記容器と前記水晶振動子との間に位置する非遮蔽状態と、のいずれかを取り得るように、前記回転体の回転を制御する回転制御部と、
前記水晶振動子の共振周波数の変化に基づいて前記成膜レートを取得する取得部と、
を備え、
前記成膜対象物に前記成膜材料による膜を成膜する成膜装置の制御方法において、
前記取得部が取得する前記成膜レートが所定の値に維持されるように前記加熱制御部が前記加熱源へ供給する電力量を制御するレート制御により前記成膜を行う第1工程と、
前記取得部が取得する前記成膜レートが所定の閾値を超えたときに、前記レート制御から、前記取得部が取得する前記成膜レートに依らずに設定される電力量で前記加熱制御部が前記加熱源へ電力供給する電力制御に切り替えて前記成膜を行う第2工程と、
前記第2工程の間に、所定の期間における前記非遮蔽状態となる期間の長さが変化するように前記回転制御部が前記回転体の回転速度を変動させる第3工程と、
前記第3工程において前記回転速度を変動させたときの前記所定の期間における前記共振周波数の変動量が、所定の期間における前記非遮蔽状態となる期間の長さの変化に応じ
た変動量でない場合、もしくは、所定の範囲に収まらない場合、前記モニタユニットに故障が発生している状態であると判定する第4工程と、
を有することを特徴とする。
記載がないかぎりは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1~図5を参照して、本発明の実施例に係る成膜レートモニタ装置及び成膜装置について説明する。本実施例に係る成膜装置は、真空蒸着により基板に薄膜を成膜する成膜装置である。本実施例に係る成膜装置は、各種半導体デバイス、磁気デバイス、電子部品などの各種電子デバイスや、光学部品などの製造において基板(基板上に積層体が形成されているものも含む)上に薄膜を堆積形成するために用いられる。より具体的には、本実施例に係る成膜装置は、発光素子や光電変換素子、タッチパネルなどの電子デバイスの製造において好ましく用いられる。中でも、本実施例に係る成膜装置は、有機EL(ErectroLuminescence)素子などの有機発光素子や、有機薄膜太陽電池などの有機光電変換素子の製造において特に好ましく適用可能である。なお、本発明における電子デバイスは、発光素子を備えた表示装置(例えば有機EL表示装置)や照明装置(例えば有機EL照明装置)、光電変換素子を備えたセンサ(例えば有機CMOSイメージセンサ)も含むものである。本実施例に係る成膜装置は、スパッタ装置等を含む成膜システムの一部として用いることができる。
図1は、本発明の実施例に係る成膜装置2の構成を示す模式図である。成膜装置2は、排気装置24、ガス供給装置25により、内部が真空雰囲気か窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気に維持される真空チャンバ(成膜室、蒸着室)200を有する。なお、本明細書において「真空」とは、大気圧より低い圧力の気体で満たされた空間内の状態をいう。
蒸発源装置300は、その他、図示は省略しているが、ヒータ302による加熱効率を高めるためのリフレクタや伝熱部材、それらを含む蒸発源装置300の各構成全体を収容する枠体、シャッタなどが備えられる場合がある。また、蒸発源装置300は、成膜を基板100全体に一様に行うため、固定載置された基板100に対して相対移動可能に構成される場合がある。
図2は、本実施例に係る成膜レートモニタ装置1の概略構成を示す模式図である。図2に示すように、本実施例に係る成膜レートモニタ装置1は、モニタヘッド11や遮蔽部材(チョッパ)12などを備えるモニタユニット10と、モニタ制御部21と、を備える。モニタユニット10は、モニタヘッド11と、遮蔽部材12と、水晶モニタヘッド11に組み込まれた水晶ホルダ(回転支持体)14の回転駆動源としてのサーボモータ16と、遮蔽部材12の回転駆動源としてのサーボモータ15と、を備える。モニタ制御部21は、遮蔽部材12の回転駆動を制御する遮蔽部材制御部(回転制御部)212と、水晶振動子13の共振周波数(の変化量)の取得を行う成膜レート取得部213と、水晶ホルダ14の回転駆動を制御するホルダ制御部214と、を有する。
ホルダ制御部214によるサーボモータ16の回転制御は、検出部18aと被検出部18bとからなる位相位置検出手段18が検出する水晶ホルダ14の回転位置(回転位相)に基づいて行われる。なお、位置(位相)検知手段としては、ロータリーエンコーダ等の既知の位置センサを用いてもよい。
15のモータ軸15aに連結されており、サーボモータ15によって回転駆動される。遮蔽部材12は、扇型の開口スリット(開口部、非遮蔽部)12aが、回転中心から離れた位置であって、その回転軌道が、モニタヘッド11のモニタ開口11aと重なる位置に設けられている。
遮蔽部材制御部212によるサーボモータ15の回転制御は、検出部17aと被検出部17bとからなる位相位置検出手段17が検出する遮蔽部材12の回転位置(回転位相)に基づいて行われる。なお、位置(位相)検知手段としては、ロータリーエンコーダ等の既知の位置センサを用いてもよい。
なお、ここで示した成膜レートモニタ装置の構成はあくまで一例であり、これに限定されるものではなく、既知の種々の構成を適宜採用してよい。
図4は、本実施例に係る成膜装置2におけるヒータ302への電力供給制御のフローチャートである。以下で説明するフローの制御主体は、上述した制御部20であり、本発明における状態判定部を兼ねる。
レート制御では、成膜レートモニタ装置1により取得される成膜レートのモニタ値(実
測値)が所望の目標レート(理論値)と一致するように制御目標温度が適時変更され、設定される制御目標温度に応じてヒータ302への供給電力量が制御される。
本実施例では、成膜レートモニタ装置1により取得される成膜レートのモニタ値(実測値)に依らずにヒータ302への供給電力量を決定する電力制御として、平均パワー制御を用いている。平均パワー制御では、供給電力の過去数サンプリングの移動平均を目標電力量として、かかる目標電力量を維持するようにヒータ302への電力供給を制御する。なお、予め設定された電力量(目標電力量)を維持するようにヒータ302に電力供給するパワー制御を用いてもよい。これらの電力制御では、成膜レートを、成膜材料の種類や基板と蒸発源との相対速度等の成膜条件に基づいて設定される理論値を用いて膜厚を制御する。
、第2モードにおける遮蔽部材12の回転制御を説明するグラフである。図5において、遮蔽部材12が水晶振動子13を遮蔽した状態にあるときを0、遮蔽していない状態にあるときを1、でそれぞれ示している。
本実施例では、成膜装置2の状態を判定すべく、遮蔽部材12の回転動作の制御を変更することを特徴とする。具体的には、所定の期間内における水晶振動子13aの暴露時間が、通常のレート制御における回転制御である第1遮蔽モード(以下、第1モード)よりも長くなるように、遮蔽部材12の回転速度を制御する第2遮蔽モード(以下、第2モード)を実行する。
第1モードにおける約3.3%の上記割合は、等速回転制御による数値であるので、遮蔽部材12の開口率(遮蔽部12bに対する開口部12aの面積比)と一致する数値である。つまり、本実施例における遮蔽部材12は、遮蔽部12bと開口部12aの面積比率が、開口部12a:1/30、遮蔽部12b:29/30で構成されており、遮蔽部材12の開口率は1/30=3.3%となる。
これに対し、第2モードにおける約25%の上記割合は、次のように求められる。すなわち、非遮蔽状態時における定常回転速度が遮蔽状態時における定常回転速度に対して1/10となることで、開状態(非遮蔽状態)となる時間が、第1モードと比して、1/30*1/10=10/30となる。一方、閉状態(遮蔽状態)となる時間は、第1モードと同様、29/30である。したがって、開口率=開状態の時間÷1回転の時間=10/30÷(10/30+29/30)=10/39=0.25となる。
すなわち、本実施例による遮蔽部材12の変速制御(非遮蔽状態における定常回転速度を遮蔽状態における定常回転速度よりも遅くする制御)により、遮蔽部材12の開口率を実質的に増大させることができる。これにより、遮蔽部材12の形状を物理的に変化させるなどの手法を取らずに(装置構成を複雑化させずに)、遮蔽部材12の開口率を可変に制御し、水晶振動子13に対する成膜量を任意に制御することが可能となる。
間の割合が変動し、遮蔽部材12の実質的な開口率が変動することになる。その結果、所定の期間における水晶振動子13に対する成膜材料400の付着量が変動することになり、所定の期間における水晶振動子13の共振周波数の変動量も変動することになる。すなわち、モニタユニット10が正常に動作している限り、所定の期間内における遮蔽部材12による非遮蔽状態の期間の長さの変化が、所定の期間における水晶振動子13の共振周波数の変動量の変化として表れるはずである。しかしながら、上述したような故障が発生してモニタユニット10が正常に動作していない場合には、遮蔽部材12の回転制御を変えても、所定の期間における水晶振動子13の共振周波数の変動量が十分に変化しない、あるいは変動量がゼロとなるような状態となり得る。
この場合、突沸対応制御(第5工程)が実施される(S107)。本実施例では、突沸対応制御として、レート制御に戻す制御を行う。なお、突沸対応制御はこれに限定されず、突沸の程度や頻度等に応じて成膜シーケンスを中断する制御を行ってもよい。
この場合、モニタ対応制御(第6工程)が実施される(S108)。本実施例では、モニタ対応制御として、S104において切り替えられた平均パワー制御を、成膜シーケンスの終了まで継続する制御を行う(S109)。なお、モニタ対応制御はこれに限定されず、例えば、成膜シーケンスを中断して、モニタユニット10の故障を使用者に報知する制御を行ってもよい。
蔽状態を周期的に形成する場合よりも、所定の期間内における非遮蔽状態の発生回数を増やすことができる。これにより、所定の期間内におけるトータルの非遮蔽状態の継続時間を長くすることができる。なお、成膜ムラ回避の観点から、往復回転運動における回転方向の切り返しは、開口スリット12aがモニタ開口11aを完全に通過してから(すなわち、水晶振動子13aが十分に遮蔽された状態となってから)行うことが好ましい。
あるいは、第2モードにおいて、遮蔽状態における定常回転速度を、非遮蔽状態における定常回転速度(第1モードにおける定常回転速度)よりも速い速度に変更する制御により、所定期間内における非遮蔽状態の回数を増やすようにしてもよい。
また、第2モードにおいて、非遮蔽状態時に遮蔽部材12の回転を一時的に停止することで、所定の期間内における非遮蔽状態の継続期間を長くするようにしてもよい。
さらに、上述した制御を組み合わせた制御としてもよい。例えば、非遮蔽状態における定常回転速度を減速しつつ、遮蔽状態と非遮蔽状態とを短期間で繰り返すように往復回転させる制御としてもよい。
また、本実施例では、第2モードの遮蔽状態における定常回転速度と、第1モードにおける定常回転速度とを同じ速度としているが、遮蔽部材12の開口率を実質的に増大させる効果が得られる範囲で、適宜異なる速度に設定してもよい。
Claims (18)
- 成膜対象物を収容するチャンバと、
前記チャンバ内に配置された容器に収容される成膜材料を加熱するための加熱源へ供給する電力を制御する加熱制御部と、
前記チャンバ内に配置される、成膜対象物に対する成膜材料の成膜レートを検知するためのモニタユニットであって、水晶振動子と、遮蔽部及び開口部を有し前記水晶振動子と前記容器との間に配置される回転体と、を有するモニタユニットと、
前記遮蔽部が前記容器と前記水晶振動子との間に位置する遮蔽状態と、前記開口部が前記容器と前記水晶振動子との間に位置する非遮蔽状態と、のいずれかを取り得るように、前記回転体の回転を制御する回転制御部と、
前記水晶振動子の共振周波数の変化に基づいて前記成膜レートを取得する取得部と、
を備え、
前記成膜対象物に前記成膜材料による膜を成膜する成膜装置において、
前記加熱制御部が前記加熱源へ供給する電力を一定に保った状態で、所定の期間における前記非遮蔽状態となる期間の長さが変化するように前記回転制御部が前記回転体の回転速度を変動させたときの前記所定の期間における前記共振周波数の変動量が、所定の期間における前記非遮蔽状態となる期間の長さの変化に応じた変動量でない場合、もしくは、所定の範囲に収まらない場合、前記モニタユニットに故障が発生している状態であると判定する状態判定部を備えることを特徴とする成膜装置。 - 前記成膜を、前記取得部が取得する前記成膜レートが所定の値に維持されるように前記加熱制御部が前記加熱源へ供給する電力量を制御するレート制御により行い、
前記取得部が取得する前記成膜レートが所定の閾値を超えたときに、前記状態判定部による成膜装置の状態の判定シーケンスが実行されることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。 - 前記取得部が取得する前記成膜レートが所定の閾値を超えたときに、前記レート制御から、前記取得部が取得する前記成膜レートに依らずに設定される電力量で前記加熱制御部が前記加熱源へ電力供給する電力制御に切り替えることを特徴とする請求項2に記載の成
膜装置。 - 所定の期間における前記非遮蔽状態となる期間の長さが変化するように前記回転制御部が前記回転体の回転速度を変動させたときの前記所定の期間における前記共振周波数の変動量が、所定の期間における前記非遮蔽状態となる期間の長さの変化に応じた変動量の場合、もしくは、所定の範囲に収まる場合、前記状態判定部は前記容器に収容された前記成膜材料に突沸が発生した状態であると判定することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の成膜装置。
- 前記状態判定部が成膜装置の状態を前記容器に収容された前記成膜材料に突沸が発生した状態であると判定した場合、その後の前記成膜を、前記取得部が取得する前記成膜レートが所定の値に維持されるように前記加熱制御部が前記加熱源へ供給する電力を制御するレート制御により行うことを特徴とする請求項4に記載の成膜装置。
- 前記状態判定部が成膜装置の状態を前記モニタユニットに故障が発生している状態であると判定した場合、その後の前記成膜を、前記取得部が取得する前記成膜レートに依らずに設定される電力量で前記加熱制御部が前記加熱源へ電力供給する電力制御により行うことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の成膜装置。
- 所定の期間において前記非遮蔽状態となる期間が第1の長さとなるように前記回転制御部が前記遮蔽部を回転させる第1遮蔽モードと、
前記所定の期間において前記非遮蔽状態となる期間が前記第1の長さよりも長い第2の長さとなるように前記回転制御部が前記遮蔽部を回転させる第2遮蔽モードと、
を有し、
前記加熱制御部が前記加熱源へ供給する電力を一定に保った状態で、前記第1遮蔽モードから前記第2遮蔽モードに切り替えたときの、前記所定の期間における前記共振周波数の変動量の変化に基づいて、前記状態判定部が成膜装置の状態を判定することを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の成膜装置。 - 前記回転制御部は、前記第2遮蔽モードにおいて、前記非遮蔽状態における回転速度が、前記遮蔽状態における回転速度よりも遅くなるように、前記遮蔽部を回転させることを特徴とする請求項7に記載の成膜装置。
- 前記回転制御部は、前記第2遮蔽モードの前記非遮蔽状態における回転速度が、前記第1遮蔽モードの前記非遮蔽状態における回転速度よりも遅くなるように、前記遮蔽部を回転させることを特徴とする請求項7または8に記載の成膜装置。
- 前記回転制御部は、前記第2遮蔽モードにおける前記所定の期間において前記非遮蔽状態となる頻度が、前記第1遮蔽モードにおける前記所定の期間において前記非遮蔽状態となる頻度よりも高くなるように、前記第2遮蔽モードにおいて前記遮蔽部を往復回転させることを特徴とする請求項7に記載の成膜装置。
- 成膜対象物を収容するチャンバと、
前記チャンバ内に配置された容器に収容される成膜材料加熱するための加熱源へ供給する電力を制御する加熱制御部と、
前記チャンバ内に配置される、成膜対象物に対する成膜材料の成膜レートを検知するためのモニタユニットであって、水晶振動子と、遮蔽部及び開口部を有し前記水晶振動子と前記容器との間に配置される回転体と、を有するモニタユニットと、
前記遮蔽部が前記容器と前記水晶振動子との間に位置する遮蔽状態と、前記開口部が前記容器と前記水晶振動子との間に位置する非遮蔽状態と、のいずれかを取り得るように、
前記回転体の回転を制御する回転制御部と、
前記水晶振動子の共振周波数の変化に基づいて前記成膜レートを取得する取得部と、
を備え、
前記成膜対象物に前記成膜材料による膜を成膜する成膜装置の制御方法において、
前記取得部が取得する前記成膜レートが所定の値に維持されるように前記加熱制御部が前記加熱源へ供給する電力量を制御するレート制御により前記成膜を行う第1工程と、
前記取得部が取得する前記成膜レートが所定の閾値を超えたときに、前記レート制御から、前記取得部が取得する前記成膜レートに依らずに設定される電力量で前記加熱制御部が前記加熱源へ電力供給する電力制御に切り替えて前記成膜を行う第2工程と、
前記第2工程の間に、所定の期間における前記非遮蔽状態となる期間の長さが変化するように前記回転制御部が前記回転体の回転速度を変動させる第3工程と、
前記第3工程において前記回転速度を変動させたときの前記所定の期間における前記共振周波数の変動量が、所定の期間における前記非遮蔽状態となる期間の長さの変化に応じた変動量でない場合、もしくは、所定の範囲に収まらない場合、前記モニタユニットに故障が発生している状態であると判定する第4工程と、
を有することを特徴とする成膜装置の制御方法。 - 前記第4工程において、前記変動量が所定の値を超えない場合、もしくは、前記変動量が所定の範囲に収まる場合、前記容器に収容された前記成膜材料に突沸が発生した状態であると判定することを特徴とする請求項11に記載の成膜装置の制御方法。
- 前記第4工程において、成膜装置の状態を前記容器に収容された前記成膜材料に突沸が発生した状態であると判定した場合、前記電力制御から前記レート制御に切り替えて前記成膜を継続する第5工程をさらに有することを特徴とする請求項12に記載の成膜装置の制御方法。
- 前記第4工程において、成膜装置の状態を前記モニタユニットに故障が発生している状態であると判定した場合、前記電力制御により前記成膜を継続する第6工程をさらに有することを特徴とする請求項11~13のいずれか1項に記載の成膜装置の制御方法。
- 前記成膜装置は、
所定の期間において前記非遮蔽状態となる期間が第1の長さとなるように前記回転制御部が前記遮蔽部を回転させる第1遮蔽モードと、
前記所定の期間において前記非遮蔽状態となる期間が前記第1の長さよりも長い第2の長さとなるように前記回転制御部が前記遮蔽部を回転させる第2遮蔽モードと、
を有し、
前記第1工程において、前記第1遮蔽モードを実行し、
前記第3工程において、前記第1遮蔽モードから前記第2遮蔽モードに切り替えることを特徴とする請求項11~14のいずれか1項に記載の成膜装置の制御方法。 - 前記回転制御部は、前記第2遮蔽モードにおいて、前記非遮蔽状態における回転速度が、前記遮蔽状態における回転速度よりも遅くなるように、前記遮蔽部を回転させることを特徴とする請求項15に記載の成膜装置の制御方法。
- 前記回転制御部は、前記第2遮蔽モードの前記非遮蔽状態における回転速度が、前記第1遮蔽モードの前記非遮蔽状態における回転速度よりも遅くなるように、前記遮蔽部を回転させることを特徴とする請求項15または16に記載の成膜装置の制御方法。
- 前記回転制御部は、前記第2遮蔽モードにおける前記所定の期間において前記非遮蔽状態となる頻度が、前記第1遮蔽モードにおける前記所定の期間において前記非遮蔽状態と
なる頻度よりも高くなるように、前記第2遮蔽モードにおいて前記遮蔽部を往復回転させることを特徴とする請求項15に記載の成膜装置の制御方法。
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