JP7258133B2 - 角速度センサ及びセンサ素子 - Google Patents

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Description

本開示は、角速度を検出する角速度センサ及び当該角速度センサに含まれるセンサ素子に関する。
角速度センサ(ジャイロスコープ)として、いわゆる圧電振動式のものが知られている(例えば下記の特許文献1~3)。このセンサにおいては、圧電体に交流電圧を印加して圧電体を励振する。この励振されている圧電体が回転されると、回転速度(角速度)に応じた大きさで、励振方向と直交する方向にコリオリの力が生じ、このコリオリの力によっても圧電体は振動する。そして、このコリオリの力に起因する圧電体の変形に応じて生じる電気信号を検出することにより、圧電体の角速度を検出することができる。
特許文献1及び2では、上記のようなセンサの圧電体における新たな振動態様が提案されている。具体的には、圧電体は、直交座標系xyzのx軸方向を長さ方向としている基部と、x軸方向に互いに離れた位置にて前記基部からy軸方向に互いに並列に延びている1対の駆動腕と、x軸方向にて前記1対の駆動腕の中央となる位置において前記基部からy軸方向に延びている検出腕とを有している。そして、1対の駆動腕は、x軸方向において互いに逆側へ曲がるように励振される。これにより、基部がy軸方向に撓むように振動する。ひいては、検出腕がy軸方向へ変位する振動が生じる。センサがz軸回りに回転された場合においては、検出腕はコリオリの力によってx軸方向に振動する。センサがx軸回りに回転された場合においては、検出腕はコリオリの力によってz軸方向に振動する。
特許文献3の図4~図8では、特許文献1の振動態様と同様の振動態様のセンサが開示されている。このセンサの圧電体は、枠部を有している。枠部は、基部を一部に含み、また、1対の駆動腕及び検出腕を囲んでいる。
国際公開第2018/021166号 国際公開第2018/021167号 国際公開第2019/044697号
本開示の一態様に係る角速度センサは、センサ素子と、前記センサ素子を支持している実装基体と、を有している。前記センサ素子は、圧電体と、複数の励振電極と、複数の検出電極と、を有している。前記圧電体は、直交座標系xyzのx軸方向に互いに離れた位置にてy軸方向に互いに並列に延びている少なくとも2本の駆動腕、及びy軸方向に延びている検出腕を有している。前記複数の励振電極は、前記2本の駆動腕をx軸方向において互いに逆の位相で励振する配置及び接続関係で前記2本の駆動腕に位置している。前記複数の検出電極は、前記検出腕のx軸方向又はz軸方向における振動によって生じる信号を取り出す配置で前記検出腕に位置している。前記圧電体は、枠部と、保持部と、支持部と、を更に有している。前記枠部は、前記z軸方向に見て、開口を構成している。前記枠部は、前記開口の周りの一部として、x軸方向を長さ方向としている基部と、前記基部とは前記開口を挟んで反対側に位置する対向部と、を含んでいる。前記保持部は、前記対向部から前記開口の外側へ延びて前記枠部を支持している。前記支持部は、前記保持部の前記対向部側とは反対側に連結されており、前記実装基体に支持されている。前記2本の駆動腕は、前記対向部のうち、前記対向部と前記保持部との連結位置に対してx軸方向の両側に位置する部分から延びている。前記検出腕は、前記基部から延びている。
本開示の一態様に係る角速度センサは、センサ素子と、前記センサ素子を支持している実装基体と、を有している。前記センサ素子は、圧電体と、複数の励振電極と、複数の検出電極と、を有している。前記圧電体は、直交座標系xyzのx軸方向に互いに離れた位置にてy軸方向に互いに並列に延びている少なくとも2本の駆動腕、及びy軸方向に延びている検出腕を有している。前記複数の励振電極は、前記2本の駆動腕をx軸方向において互いに逆の位相で励振する配置及び接続関係で前記2本の駆動腕に位置している。前記複数の検出電極は、前記検出腕がx軸方向又はz軸方向に振動したときに電荷を取り出す配置で前記検出腕に位置している。前記圧電体は、枠部と、保持部と、支持部と、を更に有している。前記枠部は、前記z軸方向に見て、開口を構成している。前記枠部は、前記開口の周りの一部として、x軸方向を長さ方向としている基部と、前記基部とは前記開口を挟んで反対側に位置する対向部と、を含んでいる。前記保持部は、前記対向部から前記開口の外側へ延びて前記枠部を支持している。前記支持部は、前記保持部の前記対向部側とは反対側に連結されており、前記実装基体に支持されている。前記2本の駆動腕は、前記基部から延びている。前記検出腕は、前記2本の駆動腕の間において前記基部から延びている。
本開示の一態様に係るセンサ素子は、圧電体と、複数の励振電極と、複数の検出電極と、複数の端子と、有している。前記圧電体は、直交座標系xyzのx軸方向に互いに離れた位置にてy軸方向に互いに並列に延びている少なくとも2本の駆動腕、及び前記基部からy軸方向に延びている検出腕を有している。前記複数の励振電極は、前記2本の駆動腕をx軸方向において互いに逆の位相で励振する配置及び接続関係で前記2本の駆動腕に位置している。前記複数の検出電極は、前記検出腕のx軸方向又はz軸方向における振動によって生じる信号を取り出す配置で前記検出腕に位置している。前記複数の端子は、前記励振電極及び前記検出電極と接続されている。前記圧電体は、枠部と、保持部と、支持部と、を更に有している。前記枠部は、前記z軸方向に見て、開口を構成している。前記枠部は、前記開口の周りの一部として、x軸方向を長さ方向としている基部と、前記基部とは前記開口を挟んで反対側に位置する対向部と、を含んでいる。前記保持部は、前記対向部から前記開口の外側へ延びて前記枠部を支持している。前記支持部は、前記保持部の前記対向部側とは反対側に連結されており、前記複数の端子が位置している。前記2本の駆動腕は、前記対向部のうち、前記対向部と前記保持部との連結位置に対してx軸方向の両側に位置する部分から延びている。前記検出腕は、前記基部から延びている。
本開示の一態様に係るセンサ素子は、圧電体と、複数の励振電極と、複数の検出電極と、複数の端子と、有している。前記圧電体は、直交座標系xyzのx軸方向に互いに離れた位置にてy軸方向に互いに並列に延びている少なくとも2本の駆動腕、及びy軸方向に延びている検出腕を有している。前記複数の励振電極は、前記2本の駆動腕をx軸方向において互いに逆の位相で励振する配置及び接続関係で前記2本の駆動腕に位置している。前記複数の検出電極は、前記検出腕がx軸方向又はz軸方向に振動したときに電荷を取り出す配置で前記検出腕に位置している。前記複数の端子は、前記励振電極及び前記検出電極と接続されている。前記圧電体は、枠部と、保持部と、支持部と、を更に有している。前記枠部は、前記z軸方向に見て、開口を構成している。前記枠部は、前記開口の周りの一部として、x軸方向を長さ方向としている基部と、前記基部とは前記開口を挟んで反対側に位置する対向部と、を含んでいる。前記保持部は、前記対向部から前記開口の外側へ延びて前記枠部を支持している。前記支持部は、前記保持部の前記対向部側とは反対側に連結されており、前記複数の端子が位置している。前記2本の駆動腕は、前記基部から延びている。前記検出腕は、前記2本の駆動腕の間において前記基部から延びている。
第1実施形態に係る角速度センサの内部を示す平面図である。 図1のII-II線における断面図である。 図1の角速度センサに含まれるセンサ素子の構成を示す斜視図である。 図4(a)は図3のセンサ素子の一部を拡大して示す斜視図であり、図4(b)は図4(a)のIVb-IVb線における断面図である。 図5(a)及び図5(b)は図3のセンサ素子の励振に係る振動を説明するための模式図である。 図6(a)及び図6(b)は図3のセンサ素子の検出に係る振動を説明するための模式図である。 図7(a)は第2実施形態に係るセンサ素子の一部を拡大して示す斜視図であり、図7(b)は図7(a)のVIIb-VIIb線における断面図である。 図8(a)及び図8(b)は第2実施形態に係るセンサ素子の検出に係る振動を説明するための模式図である。 第3実施形態に係るセンサ素子の構成を示す斜視図である。 第4実施形態に係るセンサ素子の構成を示す平面図である。 第1変形例に係る圧電体の形状を示す平面図である。 図12(a)、図12(b)、図12(c)及び図12(d)は第2~第4変形例に係る圧電体の一部の形状を示す平面図である。 第5実施形態に係る角速度センサの内部を示す平面図である。 図14(a)及び図14(b)は図13の角速度センサの励振に係る振動を説明するための模式図である。 第5実施形態の変形例に係る圧電体の形状を示す平面図である。
特許文献1~3の内容は、参照による引用(Incorporation by reference)がなされてよい。この他、本願の発明者に係る、国際公開第2018/139396号、国際公開第2019/021860号、国際公開第2019/044696号及び国際公開第2019/044697号の内容も参照による引用がなされてよい。
以下、図面を参照して本開示に係る実施形態について説明する。以下の図面は、模式的なものである。従って、細部は省略されることがあり、また、寸法比率等は現実のものと必ずしも一致しない。また、複数の図面相互の寸法比率も必ずしも一致しない。
また、各図には、説明の便宜のために、直交座標系xyzを付している。直交座標系xyzは、センサ素子(圧電体)の形状に基づいて定義されている。すなわち、x軸、y軸及びz軸は、結晶の電気軸、機械軸及び光軸を示すとは限らない。センサ素子は、いずれの方向が上方又は下方として使用されてもよいものであるが、以下では、便宜上、z軸方向の正側を上方として、上面又は下面等の用語を用いることがある。また、単に平面視という場合、特に断りがない限り、z軸方向に見ることをいうものとする。
同一又は類似する構成については、「駆動腕13A」、「駆動腕13B」のように、互いに異なるアルファベットの付加符号を付すことがあり、また、この場合において、単に「駆動腕13」といい、これらを区別しないことがある。
第2実施形態以降においては、基本的に、先に説明された実施形態との相違点について説明する。特に言及がない事項については、先に説明された実施形態(又は変形例)と同様とされたり、先に説明された実施形態から類推されたりしてよい。また、複数の実施形態間において互いに対応する(同一又は類似する)構成については、形状等が異なっても共通の符号を付すことがある。
[第1実施形態]
(角速度センサの全体構成)
図1は、本開示の実施形態に係る角速度センサ51(以下、「角速度」は省略することがある。)の内部の概略構成を示す平面図である。図2は、図1のII-II線における断面図である。
センサ51は、本実施形態では、z軸回りの角速度を検出するように構成されている。センサ51は、例えば、全体として、概略、薄型の直方体状とされる電子部品である。その寸法は適宜に設定されてよい。
センサ51は、例えば、角速度の検出を直接的に担うセンサ素子1と、センサ素子1をパッケージングしているパッケージ53とを有している。パッケージ53は、例えば、センサ素子1の保護に寄与しているとともに、センサ素子1とセンサ51が実装される不図示の回路基板との電気的接続を仲介することに寄与している。
図示の例とは異なり、センサ51は、センサ素子1以外にIC(Integrated Circuit)等の電子部品を有していてもよい。
(パッケージ)
パッケージ53は、公知の構成も含め、種々の構成とされてよい。図示の例では、パッケージ53は、センサ素子1が実装されている実装基体55と、センサ素子1を封止するように実装基体55に接合されている蓋体57(図2)とを有している。実装基体55は、例えば、センサ素子1を収容する凹部55rを有している。蓋体57は、凹部55rを塞いでいる。
実装基体55は、例えば、凹部55rを有している絶縁基体55aと、凹部55rの底面に位置している複数(例えば4つ以上)のパッド55b(図2)とを有している。センサ素子1は、凹部55rの底面に対向するように配置され、導電性の複数のバンプ59(図2)を介して複数のパッド55bに接合されている。これにより、センサ素子1は、実装基体55に電気的に接続されているとともに固定されている。また、センサ素子1と凹部55rの底面との間には、バンプ59等の厚みで隙間が構成されており、これにより、センサ素子1は、振動可能に支持されている。
実装基体55は、絶縁基体55aの下面に位置している複数(例えば4つ以上)の端子55c(図2)を有している。複数の端子55cは、例えば、不図示の導電性のバンプを介して不図示の回路基板のパッドに接合されることにより、センサ51の実装に寄与する。複数の端子55cは、例えば、実装基体55の不図示の配線を介して複数のパッド55bと電気的に接続されている。
上述のように、図示の例とは異なり、センサ51は、ICを備えていてもよい。この場合、例えば、実装基体55の配線を介してセンサ素子1とICとが電気的に接続され、実装基体55の配線を介してICと端子55cとが電気的に接続されていてもよい。
(センサ素子)
図3は、センサ素子1の構成を示す斜視図である。ただし、この図では、センサ素子1の表面に設けられる導電層の図示は基本的に省略されている。
センサ素子1は、圧電体3を有している。圧電体3に電圧が印加されて圧電体3が振動している状態で、圧電体3が回転されると、コリオリの力による振動が圧電体3に生じる。このコリオリの力による振動によって生じる電気信号(例えば電圧又は電荷)を検出することによって角速度が検出される。具体的には、以下のとおりである。
(圧電体の全体形状)
圧電体3は、例えば、その全体が一体的に形成されている。圧電体3は、単結晶であってもよいし、多結晶であってもよい。また、圧電体3の材料は適宜に選択されてよく、例えば、水晶(SiO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)又はシリコン(Si)である。
圧電体3において、電気軸乃至は分極軸(以下、両者を代表して分極軸のみに言及することがある。)は、x軸に一致するように設定されている。分極軸は、所定の範囲(例えば15°以内)でx軸に対して傾斜していてもよい。また、圧電体3が単結晶である場合において、機械軸及び光軸は、適宜な方向とされてよい。例えば、機械軸はy軸方向、光軸はz軸方向とされている。
圧電体3は、例えば、全体として厚さ(z軸方向)が一定にされている。また、圧電体3は、例えば、概略、y軸に平行な不図示の対称軸に対して線対称の形状を有している。また、圧電体3は、例えば、概略、x軸に平行な不図示の対称軸に対して線対称の形状に形成されている。ただし、例えば、エッチングに対する圧電体3の異方性に起因する形状は、配線の短絡の蓋然性を下げるための凹凸の存在などにより、細部では必ずしも線対称ではない。
圧電体3は、x軸に平行な不図示の対称軸を挟んで線対称に配置された2つのユニット5(5Aおよび5B)と、この2つのユニット5を支持する支持部7とを有している。図示の例とは異なり、ユニット5は、1つのみとされても構わない(圧電体の形状はx軸に平行な対称軸に線対称でなくてもよい。)。図示の例では、圧電体3は、2つのユニット5を有していることから、例えば、両者で生成された検出信号を加算することにより、検出感度を向上させることが可能となっている。
各ユニット5は、例えば、開口9aを構成している枠部9と、枠部9からその外側へ延び出ている保持部11とを有している。また、各ユニット5は、枠部9からその内側へ延び出ている駆動腕13(13A~13D)及び検出腕15(15A及び15B)を有している。支持部7は、例えば、保持部11における枠部9側とは反対側に連結されている連結部17と、連結部17の両端を支持している1対の実装部19とを有している。
駆動腕13は、電圧(電界)が印加されることによって励振される部分である。検出腕15は、コリオリの力によって振動し、角速度に応じた電気信号を生成する部分である。枠部9は、駆動腕13及び検出腕15の支持、及び駆動腕13から検出腕15への振動の伝達に寄与する部分である。保持部11は、枠部9を支持することに寄与する部分である。支持部7は、保持部11を支持することに寄与するとともに、センサ素子1を実装基体55に実装することに寄与する部分である。
枠部9は、例えば、開口9aを挟んで互いに対向している基部9b及び対向部9cと、両者をその両端で連結している1対の側方部9dとを有している。基部9b、(少なくとも)1対の駆動腕13及び検出腕15は、角速度の検出を直接的に担う部分となっている。当該部分の構成及び当該部分に設けられる後述する電極については、特許文献1等の内容が援用されてよく、本実施形態では、細部についての説明は省略することがある。枠部9の基部9b以外の部分(9c及び9d)は、基部9bの両端を支持する部分となっている。
(基部、駆動腕及び検出腕)
基部9bは、例えば、全体としてx軸方向を長手方向とする長尺形状であり、1対の側方部9dに架け渡されている。換言すれば、基部9bの両端は、1対の側方部9dによって支持される被支持部となっている。基部9bは、平面視において、両端が支持された梁のように撓むことが可能となっている。
図示の例では、基部9bは、その全体がx軸方向に直線状に延びる形状とされている。ただし、基部9bは、これ以外の形状とされてもよい。例えば、基部9bは、両端に屈曲部を有していてもよい。この場合、基部9bの全長が長くなることなどから、基部9bが撓みやすくなる。基部9bの横断面(yz断面)の形状も適宜に設定されてよく、図示の例では矩形である。基部9bの横断面の形状及び寸法は、基部9bの長さ方向において一定であってもよいし(図示の例)、一定でなくてもよい。
基部9bの各種寸法は適宜に設定されてよい。例えば、基部9bの幅(y軸方向)及び厚さ(z軸方向)は、いずれか一方が他方よりも大きくてもよい。また、例えば、基部9bは、平面視において撓むことが予定されているから、基部9bの幅は、比較的小さくされてよい。例えば、基部9bの幅は、保持部11の幅(x軸方向)よりも小さくされてよい。また、例えば、基部9bの長さ及び幅は、平面視における撓みの固有振動数が、駆動腕13の固有振動数(電圧印加によって励振される方向において)、及び/又は、検出腕15の固有振動数(コリオリの力によって振動する方向において)に近づくように調整されてよい。
駆動腕13は、基部9bからy軸方向に延びており、その先端は自由端とされている。従って、駆動腕13は、片持ち梁のように撓むことが可能となっている。各ユニット5における1対の駆動腕13(13A及び13B、又は13C及び13D)は、x軸方向に互いに離れた位置にて互いに並列(例えば平行)に延びている。1対の駆動腕13は、例えば、基部9bの中央を通り、y軸に平行な不図示の対称軸(検出腕15を参照)に対して線対称の位置に設けられている。
後述するように(図5(a)及び図5(b))、1対の駆動腕13は、x軸方向の励振によって基部9bを平面視において撓ませる(振動させる)ことが意図されている。従って、例えば、1対の駆動腕13の基部9bに対するx軸方向の位置は、1対の駆動腕13の振動によって基部9bの撓みが大きくなるように適宜に設定されてよい。例えば、基部9bのx軸方向における長さを3等分したときに、1対の駆動腕13は、両側の領域にそれぞれ位置している。
駆動腕13の具体的形状等は適宜に設定されてよい。例えば、駆動腕13は、長尺の直方体状とされている。すなわち、横断面(xz断面)の形状は矩形である。特に図示しないが、駆動腕13は、先端側部分において幅(x軸方向)が広くなるハンマ形状とされていてもよい。各ユニット5における1対の駆動腕13は、例えば、概略、互いに線対称の形状及び大きさとされている。従って、両者の振動特性は互いに同等である。ただし、例えば、不要振動を低減するために横断面の形状を調整する(例えば、矩形に切り欠きを設ける)などによって、1対の駆動腕13の形状は厳密な線対称ではなくなることもある。
駆動腕13は、後述するように、x軸方向において励振される。従って、駆動腕13は、その幅(x軸方向)が大きくなると、励振方向(x軸方向)における固有振動数が高くなる。また、駆動腕13は、その長さ(別の観点では質量)が大きくなると、励振方向における固有振動数は低くなる。駆動腕13の各種の寸法は、例えば、駆動腕13の励振方向における固有振動数が、意図した周波数に近くなるように設定されてよい。
検出腕15は、基部9bからy軸方向に延びており、その先端は自由端とされている。従って、検出腕15は、片持ち梁のように撓むことが可能となっている。また、検出腕15は、1対の駆動腕13の間において、1対の駆動腕13に対して並列(例えば平行)に延びている。検出腕15は、例えば、基部9bのx軸方向の中央に位置し、及び/又は1対の駆動腕13の間の中央に位置している。
検出腕15の具体的形状等は適宜に設定されてよい。例えば、検出腕15は、長尺の直方体状とされている。すなわち、横断面(xz断面)の形状は矩形である。検出腕15は、先端側部分において幅(x軸方向)が広くなるハンマ形状とされていてもよい。
検出腕15は、後述するように、本実施形態においては、コリオリの力によってx軸方向に振動する。従って、検出腕15は、その幅(x軸方向)が大きくなると、振動方向(x軸方向)における固有振動数が高くなる。また、検出腕15は、その長さ(別の観点では質量)が大きくなると、振動方向における固有振動数は低くなる。検出腕15の各種の寸法は、例えば、検出腕15の振動方向における固有振動数が、駆動腕13の励振方向における固有振動数に近くなるように設定されてよい。検出腕15の長さは、例えば、駆動腕13の長さと同等である。ただし、両者は異なっていてもよい。
(枠部)
枠部9は、開口9aの周りの一部として基部9bを含む限り、適宜な形状及び寸法とされてよい。図示の例では、平面視において(z軸方向に見て)、枠部9(別の観点では開口9a)は矩形状とされており、その4辺によって、基部9b、対向部9c及び1対の側方部9dが構成されている。また、枠部9は、矩形以外の四角形(例えば台形)状、四角形以外の多角形(例えば三角形、五角形又は六角形)状又は曲線部分を含む形状とされてもよい。枠部9が上記三角形状の場合には、例えば、基部9bによって1辺が構成され、対向部9cによって1つの角部が構成される。上記の説明からも理解されるように、基部9b、対向部9c及び側方部9dは、必ずしも明瞭に区別可能でなくてもよい。また、対向部9cは、対向部9cの端部の定義にもよるが、基部9bとは異なり、x軸方向に長さを有していなくてもよい。
枠部9(別の観点では開口9a)において、x軸方向の径及びy軸方向の径のいずれが他方より大きくてもよい。これらの寸法は、例えば、基部9b、駆動腕13及び検出腕15の形状及び寸法を所望の振動数等に応じて設定した後に、角速度の検出のための振動によって駆動腕13及び検出腕15が枠部9(基部9b以外の部分)に接触しない大きさに設定されてよい。また、枠部9の寸法は、角速度の検出が意図されている動作とは関連性が低い衝撃がセンサ51に加えられたときに、駆動腕13又は検出腕15が枠部9(基部9b以外の部分)に接触するように設定されていてもよいし、接触しないように設定されていてもよい。
枠部9の基部9b以外の各部(9c及び9d)の形状及び寸法も適宜に設定されてよい。図示の例では、各部の形状は、長尺の直方体状とされている。すなわち、対向部9cの横断面(yz断面)の形状及び側方部9dの横断面(xz断面)の形状は矩形状である。また、対向部9c及び側方部9dのそれぞれの長さ方向において上記横断面の形状及び寸法は一定である。図示の例とは異なり、側方部9dの一部に幅が狭い部分を形成して基部9bを撓みやすくしてもよい。対向部9cの幅(y軸方向)及び側方部9dの幅(x軸方向)は、基部9bの幅(y軸方向)に対して、同一であってもよいし(図示の例)、異なっていてもよい。また、対向部9c及び側方部9dの幅は、保持部11の幅(x軸方向)に対して、小さくてもよいし(図示の例)、同等以上であってもよい。
(保持部)
枠部9は、保持部11のみによって支持されている。すなわち、枠部9は、保持部11による1点支持を介して支持部7に支持されている。保持部11は、枠部9のうち基部9b以外の部分の任意の位置に連結されてよく、例えば、対向部9cに連結されており、より詳細には、対向部9cのうちx軸方向の中央位置に連結されている。
保持部11の具体的な形状及び寸法は適宜に設定されてよい。図示の例では、保持部11は、y軸方向に直線状に延びており(突出しており)、また、保持部11は、直方体状とされている。保持部11の寸法は、例えば、枠部9及び枠部9から延びている腕(13及び15)を支持できる限り、適宜に設定されてよい。例えば、保持部11の幅(x軸方向)は、基部9bの長さ(x軸方向)、対向部9cの長さ(x軸方向)及び/又は枠部9のx軸方向における最大径よりも小さくされている。例えば、保持部11の幅は、基部9bの長さ、対向部9cの長さ及び/又は枠部9のx軸方向における最大径の1/3以下、1/4以下又は1/5以下とされてよい。また、保持部11において、幅(x軸方向)は、長さ(y軸方向)に対して、小さくてもよいし、同等でもよいし、大きくてもよい(図示の例)。
(支持部)
支持部7の形状及び寸法は任意である。図示の例は、一例に過ぎない。既述のように、図示の例では、支持部7は、連結部17と、1対の実装部19とを有している。別の観点では、支持部7は、概略H字状の形状を有している。この他、例えば、1対の実装部19に代えて、2つのユニット5及び連結部17を囲む枠状の実装部19が設けられてもよい。
連結部17の具体的な形状及び寸法は適宜に設定されてよい。図示の例では、連結部17は、x軸方向に直線状に延びる長尺状とされており、また、直方体状とされている。連結部17の寸法は、例えば、所定数(ここでは2つ)のユニット5を支持できる限り、適宜に設定されてよい。例えば、連結部17の長さ(x軸方向)は、枠部9のx軸方向の外径よりも長くされており、これにより、1対の実装部19は枠部9に対してx軸方向の両側に位置することが可能となっている。また、連結部17の幅(y軸方向)は、例えば、枠部9及び各種の腕(13及び15)の幅よりも大きくされている。また、連結部17の幅は、保持部11の幅よりも小さくてもよいし、同等でもよいし(図示の例)、大きくてもよい。
1対の実装部19の具体的な形状及び寸法は適宜に設定されてよい。図示の例では、実装部19は、y軸方向に直線状に延びる長尺状とされており、また、直方体状とされている。実装部19の寸法は、例えば、連結部17及び所定数(ここでは2つ)のユニット5を支持できる限り、適宜に設定されてよい。実装部19の長さ(y軸方向)は、実装部19の端部が基部9bよりも連結部17側の範囲に収まる長さであってもよいし、それ以上の長さであってもよい。また、実装部19の幅(x軸方向)は、連結部17の幅(y軸方向)に対して、大きくてもよいし(図示の例)、同等以下であってもよい。
(センサ素子の導体)
図4(a)は、センサ素子1の一部を拡大して示す斜視図である。より詳細には、ユニット5Bの一部が示されている。また、図4(b)は、図4(a)のIVb-IVb線における断面図である。ここでは、ユニット5Bを図示して説明するが、y軸の符号が逆であることを除いては、ユニット5Aについても同様である。
センサ素子1は、圧電体3に位置している導体を有している。導体は、例えば、駆動腕13に電圧を印加するための励振電極21(21A及び21B)、検出腕15に生じた信号を取り出すための検出電極23(23A及び23B)、センサ素子1を実装基体55に実装するための端子27(図3)、及びこれらを接続するための配線25である。この他、導体は、基準電位が付与され、シールドのように機能するパターンを有していてもよい。上記の種々の導体は、例えば、圧電体3の表面に形成された導体層によって構成されている。導体層の材料は、例えば、Cu,Al等の金属である。
励振電極21及び検出電極23の付加符号A、Bは、直交座標系xyzに基づいて付されている。従って、後述するように、一の駆動腕13の励振電極21Aと、他の駆動腕13の励振電極21Aとは同電位とは限らない。励振電極21Bについても同様である。本実施形態のように、検出腕15が複数本設けられる態様において、検出電極23A及び23Bについても同様である。
(励振電極)
励振電極21Aは、各駆動腕13において、上面及び下面(z軸方向の両側に面する1対の面)のそれぞれに設けられている。また、励振電極21Bは、各駆動腕13において、1対の側面(x軸方向の両側に面する1対の面)それぞれに設けられている。ユニット5A及び5Bのいずれにおいても(駆動腕13が+y側及び-y側のいずれに延びるものであっても)、励振電極21の付加符号Aは、上面及び下面に対応し、励振電極21の付加符号Bは、側面に対応するものとする。
各駆動腕13の上下左右の各面において、励振電極21は、例えば、各面の大部分を覆うように形成されている。ただし、励振電極21A及び21Bは、互いに短絡しないように、少なくとも一方(本実施形態では励振電極21A)が各面よりも幅方向において小さく形成されている。また、駆動腕13の根元側及び先端側の一部も、励振電極21の非配置位置とされてよい。
各駆動腕13において、2つの励振電極21Aは互いに同電位とされる。また、各駆動腕13において、2つの励振電極21Bは互いに同電位とされる。同電位とされるべき励振電極21同士は、例えば、配線25によって互いに接続されている。
励振電極21Aと励振電極21Bとの間に電圧を印加すると、例えば、駆動腕13においては、上面から1対の側面(x軸方向の両側)に向かう電界及び下面から1対の側面に向かう電界が生じる。一方、分極軸は、x軸方向に一致している。従って、電界のx軸方向の成分に着目すると、駆動腕13のうちx軸方向の一方側部分においては電界の向きと分極軸の向きは一致し、他方側部分においては電界の向きと分極軸の向きは逆になる。
その結果、駆動腕13のうちx軸方向の一方側部分はy軸方向において収縮し、他方側部分はy軸方向において伸長する。そして、駆動腕13は、バイメタルのようにx軸方向の一方側へ湾曲する。励振電極21A及び21Bに印加される電圧が逆にされると、駆動腕13は逆方向に湾曲する。このような原理により、交流電圧が励振電極21A及び21Bに印加されると、駆動腕13はx軸方向において振動する。
特に図示しないが、駆動腕13の上面及び/又は下面に、駆動腕13の長手方向に沿って延びる1以上の凹溝(当該凹溝は複数の凹部が駆動腕13の長手方向に配列されて構成されてもよい)が設けられ、励振電極21Aは、この凹溝内に亘って設けられてもよい。この場合、励振電極21Aと励振電極21Bとが凹溝の壁部を挟んでx軸方向において対向することになり、励振の効率が向上する。
各ユニット5の1対の駆動腕13においては、一方の駆動腕13の励振電極21Aと他方の駆動腕13の励振電極21Bとが同電位とされる。同電位とされるべき励振電極21同士は、例えば、配線25によって互いに接続されている。
このような接続関係において励振電極21Aと励振電極21Bとの間に交流電圧を印加すると、1対の駆動腕13は、互いに逆の位相の電圧が印加されることになる。その結果、1対の駆動腕13は、x軸方向において互いに逆向きに撓むように振動する。
2つのユニット5に着目すると、例えば、検出腕15(15A及び15B)に対してx軸方向の同一側に位置する2本の駆動腕13(13A及び13Cの2本、又は13B及び13Dの2本)の間において、励振電極21A同士が同電位とされ、励振電極21B同士が同電位とされる。同電位とされるべき励振電極21同士は、例えば、配線25によって互いに接続されている。
このような接続関係において励振電極21Aと励振電極21Bとの間に交流電圧を印加すると、x軸方向において同一側に位置する2本の駆動腕13は、互いに同一の位相の電圧が印加されることになる。その結果、2本の駆動腕13は、x軸方向において互いに同一の向きに撓むように振動する。
本実施形態とは異なり、検出腕15(15A及び15B)に対してx軸方向の同一側に位置する2本の駆動腕13の間において、励振電極21Aと励振電極21Bとが同電位とされても構わない。
(検出電極)
検出電極23は、本実施形態では、励振電極21と同様の構成とされている。すなわち、検出電極23Aは、検出腕15において、上面及び下面(z軸方向の両側に面する1対の面)それぞれに設けられている。また、検出電極23Bは、検出腕15において、1対の側面(x軸方向の両側に面する1対の面)それぞれに設けられている。2つの検出電極23A同士は互いに接続され、また、2つの検出電極23B同士は互いに接続されている。接続は、例えば、配線25によってなされている。
励振電極21と同様に、検出電極23においても、検出腕15が+y側及び-y側のいずれに延びるものであるかに関わらず、付加符号Aは上面及び下面に対応し、付加符号Bは側面に対応している。上述した励振電極21の駆動腕13における広さ及び配置位置についての説明は、検出電極23の検出腕15における広さ及び配置位置に援用されてよい。また、検出腕15においても、上面及び/又は下面に凹溝が形成されてよい。
検出腕15がx軸方向に撓むと、駆動腕13の励振とは逆の原理により、検出電極23Aと検出電極23Bとの間に電圧が生じる。換言すれば、検出電極23A及び17Bは、互いに正負(極性)が異なる電荷(別の観点では電位又は信号)を検出腕15から取り出す。検出腕15がx軸方向に振動すると、検出電極23に付与される電圧は交流電圧として検出される。
2つのユニット5(2つの検出腕15)同士においては、検出電極23Aと検出電極23Bとが接続される。接続は、例えば、配線25によってなされている。このような接続関係においては、2本の検出腕15がx軸方向の互いに逆側に撓むと、両者で取り出された信号が加算される。
上述のように、本実施形態とは異なり、2つのユニット5に関して、x軸方向の同一側に位置する2本の駆動腕13(13A及び13C、又は13B及び13D)において、励振電極21Aと励振電極21Bとが同電位とされてよい。この場合においては、2つのユニット5(2本の検出腕15)の間においては、検出電極23A同士が接続され、検出電極23B同士が接続される。
(端子)
端子27(図3)は、例えば、少なくとも4つ設けられており、1対の実装部19の下面に位置している。端子27は、図2に示した実装基体55のパッド55bに対向し、バンプ59によってパッド55bに接合される。これにより、既述のように、センサ素子1と実装基体55との電気的な接続がなされ、また、センサ素子1(圧電体3)は、駆動腕13及び検出腕15が振動可能な状態で支持される。4つの端子27は、例えば、1対の実装部19の両端に設けられている。
(配線)
上記の励振電極21の説明から理解されるように、複数の配線25は、複数の励振電極21を相互に接続しているものを含む。また、上記の検出電極23の説明から理解されるように、複数の配線25は、複数の検出電極23を相互に接続しているものを含む。複数の配線25による接続によって、複数の励振電極21は、電位が互いに異なる2組に分けられており、複数の検出電極23は、電位が互いに異なる2組に分けられている。複数の配線25は、これら4組の電極と、4つの端子27とを個別に接続しているものも含む。
複数の配線25は、圧電体3の種々の部位(7、9、13及び15)の上面、下面及び/又は側面において適宜に配されることによって、その全体が圧電体3の表面に設けられる態様で、互いに短絡することなく、上述した接続を実現可能である。ただし、圧電体3上に位置する配線25の一部の上に絶縁層を重ね、絶縁層の上に他の配線25を設けることによって、立体配線部が形成されても構わない。
(駆動回路及び検出回路)
図4(b)に示すように、センサ素子1は、駆動回路103及び検出回路105と電気的に接続されている。駆動回路103は、センサ素子1を励振するためのものである。検出回路105は、センサ素子1から角速度に応じた信号を検出するためのものである。
駆動回路103は、例えば、発振回路及び増幅器を含んで構成されており、所定の周波数の交流電圧を2つの端子27を介して励振電極21Aと励振電極21Bとの間に印加する。周波数は、角速度センサ51内にて予め定められていてもよいし、外部の機器等から指定されてもよい。
検出回路105は、例えば、増幅器及び検波回路を含んで構成されており、2つの端子27を介して検出電極23Aと検出電極23Bとの電位差を検出し、その検出結果に応じた電気信号を外部の機器等に出力する。より具体的には、例えば、上記の電位差は、交流電圧として検出され、検出回路105は、検出した交流電圧の振幅に応じた信号を出力する。この振幅に基づいて角速度が特定される。また、検出回路105は、駆動回路103の印加電圧と検出した電気信号との位相差に応じた信号を出力する。この位相差に基づいて回転の向きが特定される。
駆動回路103及び検出回路105は、全体として制御回路107を構成している。制御回路107は、例えば、チップIC(Integrated Circuit)によって構成されている。既述のように、角速度センサ51は、センサ素子1の他に、実装基体55に実装された電子部品を有していてもよい。制御回路107は、例えば、実装基体55に実装された電子部品によって構成されていてもよいし、角速度センサ51が実装される回路基板に実装された電子部品によって構成されていてもよい。センサ素子1に加えて、駆動回路103及び検出回路105を含む構成が角速度センサとして定義されてもよい。
(角速度センサの動作)
図5(a)及び図5(b)は、圧電体3の励振を説明するための模式的な平面図である。両図は、励振電極21に印加されている交流電圧の位相が互いに180°ずれている。
上述のように、各ユニット5において、1対の駆動腕13(13A及び13B、又は13C及び13D)は、励振電極21に交流電圧が印加されることによってx軸方向において互いに逆向きに変形するように互いに逆の位相で励振される。
このとき、図5(a)に示すように、1対の駆動腕13が互いにx軸方向の外側(1対の駆動腕13が互いに離れる側)に撓むと、その曲げモーメントが基部9bに伝わり、基部9bは、y軸方向の一方側へ撓む。当該y軸方向の一方側は、具体的には、駆動腕13の根本側から先端側への方向であり、ユニット5Aにおいては-y側、ユニット5Bにおいては+y軸である。基部9bにy軸方向の前記一方側への撓みが生じる結果、検出腕15がy軸方向の前記一方側に変位する。
逆に、図5(b)に示すように、1対の駆動腕13が互いにx軸方向の内側(1対の駆動腕13が互いに近づく側)に撓むと、その曲げモーメントが基部9bに伝わり、基部9bは、y軸方向の他方側へ撓む。当該y軸方向の他方側は、具体的には、駆動腕13の先端側から根本側への方向であり、ユニット5Aにおいては+y側、ユニット5Bにおいては-y軸である。基部9bにy軸方向の前記他方側への撓みが生じる結果、検出腕15がy軸方向の前記他方側へ変位する。
そして、各ユニット5において、1対の駆動腕13が、x軸方向の外側への撓みと、x軸方向の内側への撓みとを繰り返すように振動していることにより、検出腕15は、y軸方向において振動する。
2つのユニット5に着目すると、既述のように、x軸方向において同一側に位置する2本の駆動腕13(13A及び13Cの2本、又は13B及び13Dの2本)は、同一の位相で振動する。別の観点では、2つのユニット5同士は、1対の駆動腕13におけるx軸方向の内側への撓み及びx軸方向の外側への撓みの観点において、同一の位相で振動する。ただし、2つのユニット5は、y軸方向の向きが互いに逆であるから、検出腕15A及び15Bは、y軸方向において互いに逆側に変位するように互いに逆の位相で振動する。
図6(a)及び図6(b)は、コリオリの力による検出腕15の振動を説明するための模式的な平面図である。図6(a)及び図6(b)は、図5(a)及び図5(b)の状態に対応している。この図では、駆動腕13及び基部9bの変形については図示が省略されている。
図5(a)及び図5(b)を参照して説明したように圧電体3が振動しているとする。この状態で、センサ素子1がz軸回りに回転されると、検出腕15は、y軸方向に振動(変位)していることから、コリオリの力によって回転軸(z軸)と振動方向(y軸)とに直交する方向(x軸方向)において振動(変形)する。この変形によって生じる信号(例えば電圧)は、上述のように検出電極23によって取り出される。コリオリの力(ひいては検出される信号の電圧)は、角速度が大きいほど大きくなる。これにより、角速度が検出される。
また、2つのユニット5に着目すると、2つの検出腕15は、基部9bの撓みによってy軸方向の互いに逆側に変位するように互いに逆の位相で振動しているから、コリオリの力によって、x軸方向の互いに逆側に撓むように互いに逆の位相で振動する。上述した検出電極23の接続関係においては、2つの検出腕15で検出された信号は互いに加算される。
以上のとおり、本実施形態では、角速度センサ51は、センサ素子1と、センサ素子1を支持している実装基体55とを有している。センサ素子1は、圧電体3と、複数の励振電極21と、複数の検出電極23とを有している。圧電体3は、基部9b、1対の駆動腕13及び検出腕15を有している。基部9bは、直交座標系xyzのx軸方向を長さ方向としている。1対の駆動腕13は、x軸方向に互いに離れた位置にて基部9bからy軸方向に互いに並列に延びている。検出腕15は、1対の駆動腕13の間の中央において基部9bからy軸方向に延びている。複数の励振電極21は、1対の駆動腕13をx軸方向において互いに逆の位相で励振する配置及び接続関係で1対の駆動腕13に位置している。複数の検出電極23は、検出腕15のx軸方向又はz軸方向(本実施形態ではx軸方向)の振動によって生じる信号を取り出す配置で検出腕15に位置している。
さらに、本実施形態では、圧電体3は、枠部9と、保持部11と、支持部7とを有している。枠部9は、z軸方向に見て、開口9aを構成している。また、枠部9は、z軸方向に見て、開口9aの周りの一部として、基部9bと、基部9bとは開口9aを挟んで反対側に位置する対向部9cとを含んでいる。保持部11は、z軸方向に見て、対向部9cから開口9aの外側へ(例えばy軸方向へ)延び出ている。支持部7は、保持部11の対向部9c側とは反対側に連結されており、実装基体55に支持されている。枠部9は、保持部11によって1点支持されている。
従って、例えば、角速度の検出の精度が向上する。具体的には、例えば、以下のとおりである。実施形態では、互いに離れた複数の位置(端子27及びパッド55bの位置)においてセンサ素子1と実装基体55とが接合される。このとき、バンプ59の硬化収縮等に起因して、複数の端子27が互いに異なる方向に力を受け、ひいては、支持部7が変形する可能性がある。別の観点では、意図していない応力が支持部7に付与される可能性がある。このとき、本実施形態では、枠部9が保持部11によって1点支持されていることから、支持部7の変形は、枠部9を変位させるものの、枠部9に変形を生じさせる蓋然性は低減されている。別の観点では、支持部7から枠部9へ伝わる応力は低減される。その結果、支持部7に付与された応力が枠部9から延びている駆動腕13及び検出腕15の振動に及ぼす影響が低減される。ひいては、センサ素子1の実装基体55に対する実装のばらつきに起因する検出精度のばらつきが低減される。
また、図5(a)及び図5(b)においては、基部9bの撓みについて着目した。枠部9は、基部9b以外の部分であって、保持部11に接続されていない部分(例えば1対の側方部9d)においても、駆動腕13の振動によって撓むことが可能である。換言すれば、枠部9は、基部9bと支持部7との間に1点支持を介在させるための構成であるが、基部9bを撓みやすくする作用を奏している。これにより、例えば、検出腕15のy軸方向における振幅が大きくなり、検出感度を向上させることができる。
本実施形態では、1対の駆動腕13は、基部9bから開口9a内へ延びている。また、検出腕15は、基部9bから開口9a内へ延びている。
この場合、例えば、1点保持のために枠部9を形成したときに生じる開口9aを駆動腕13及び検出腕15の配置領域として有効利用することができる。その結果、例えば、センサ素子1の小型化が容易化される。また、駆動腕13及び検出腕15(及びこれらの腕に位置している導体)は、開口9a内に位置していることによって、例えば、枠部9によって外部との接触から保護される。その結果、例えば、センサ素子1の搬送及びセンサ素子1の実装基体55への実装等の作業において、センサ素子1に疵が生じる蓋然性が低減され、ひいては、検出精度が低下する蓋然性が低減される。また、例えば、枠部9は、検出対象の角速度と関連性が低い衝撃がセンサ素子1に加えられ、駆動腕13に過剰な変形が生じる可能性がある状況において、駆動腕13に当接して過剰な変形が生じる蓋然性を低減するストッパとして機能し得る。
また、本実施形態では、枠部9から延びている全ての駆動腕13及び全ての検出腕15が開口9a内へ延びている。
この場合、例えば、上述した小型化の効果、枠部9による駆動腕13及び検出腕15の保護の効果等が向上する。
また、本実施形態では、保持部11は、基部9bから開口9a外へ延びて支持部7に連結されている。圧電体3は、2つのユニット5を有している。各ユニット5は、保持部11、枠部9、1対の駆動腕13及び検出腕15を含む。2つのユニット5は、保持部11が枠部9から延び出る側を互いに向かい合わせている。
この場合、例えば、支持部7は、2つのユニット5の間に位置する部分を有していれば、2つのユニット5を支持することができる。換言すれば、支持部7のうち、保持部11に連結される部分(連結部17)は、2つのユニット5で共用可能である。その結果、例えば、センサ素子1の小型化が容易化される。また、2つのユニット5を設け、両者を互いに同一の位相で励振することによって、基部9b及び検出腕15のy軸方向における振動によってセンサ素子1に付与される加速度を2つのユニット5同士で少なくとも一部について相殺させることができる。その結果、例えば、センサ素子1全体をy軸方向へ振動させる不要な振動を低減できる。
[第2実施形態]
図7(a)は、第2実施形態に係るセンサ素子201の一部を拡大して示す、図4(a)と同様の斜視図である。図7(b)は、第2実施形態に係る角速度センサ251を示す、図4(b)と同様の図であり、図7(a)のVIIb-VIIb線に対応する断面図を含んでいる。
第2実施形態に係る角速度センサ251は、第1実施形態に係る角速度センサ51と同様に、1対の駆動腕13をx軸方向に振動させることによって、基部9bを湾曲(振動)させ、ひいては、検出腕15をy軸方向に変位(振動)させる。そして、検出腕15に直接的にコリオリの力を作用させる。ただし、角速度センサ51がz軸回りの回転を検出するものであったのに対して、角速度センサ251は、x軸回りの回転を検出するものとされている。具体的には、以下のとおりである。
センサ素子201は、圧電体3、複数の励振電極21、複数の検出電極223(223A及び223B)、複数の端子27(図3)及び複数の配線25を有している。これらは、複数の検出電極223の配置及び接続関係を除いては、基本的に、第1実施形態のセンサ素子1のものと同様とされてよい。図1~図3は、センサ素子201を示す図として捉えられてよい。
ただし、本実施形態においては、検出腕15は、第1実施形態とは異なり、コリオリの力によってz軸方向に振動することが意図されている。このような相違に基づいて、各種の寸法は、第1実施形態と異なっていてよい。
検出電極223Aは、検出腕15において、x軸方向の負側に面する面のうちのz軸方向の正側(例えば当該面の中央よりも正側)の領域、及びx軸方向の正側に面する面のうちのz軸方向の負側(例えば当該面の中央よりも負側)の領域にそれぞれ設けられている。検出電極223Bは、検出腕15において、x軸方向の負側に面する面のうちのz軸方向の負側(例えば当該面の中央よりも負側)の領域、及びx軸方向の正側に面する面のうちのz軸方向の正側(例えば当該面の中央よりも正側)の領域にそれぞれ設けられている。
検出腕15の各側面において、検出電極223A及び223Bは、互いに短絡しないように適宜な間隔を空けて、検出腕15に沿って延びている。各検出腕15において、2つの検出電極223A同士は、例えば、配線25により接続されている。また、各検出腕15において、2つの検出電極223B同士は、例えば、配線25により接続されている。
このような検出電極223の配置及び接続関係において、検出腕15がz軸方向に撓むと、例えば、z軸方向に平行な電界が生じる。すなわち、検出腕15の各側面においては、検出電極223Aと検出電極223Bとの間に電圧が生じる。電界の向きは、分極軸の向きと、湾曲の向き(z軸方向の正側又は負側)とで決定され、x軸方向の正側部分と負側部分とで互いに逆である。この電圧(電界)が検出電極223A及び検出電極223Bに出力される。検出腕15がz軸方向に振動すると、電圧は交流電圧として検出される。電界は、上記のようにz軸方向に平行な電界が支配的であってもよいし、x軸方向に平行で、z軸方向の正側部分と負側部分とで互いに逆向きな電界の割合が大きくてもよい。いずれにせよ、検出腕15のz軸方向への撓みに応じた電圧が検出電極223Aと検出電極223Bとの間に生じる。
特に図示しないが、検出腕15には、上面から下面へ貫通し、検出腕15の長手方向に沿って延びる1以上の貫通溝(スリット)が形成されてもよい。そして、貫通溝によって分割された複数の長尺状部分それぞれにおいて、図示の例の検出腕15のように、検出電極223A及び223Bが配置及び接続されてもよい。この場合、複数の検出電極223は、検出腕15の外側面だけに設けられている場合に比較して、全体としての面積が大きくなる。その結果、検出腕15において生じる電荷を効率的に電気信号として取り出すことができる。
2つのユニット5(2つの検出腕15)同士においては、検出電極223Aと検出電極223Bとが接続される。接続は、例えば、配線25によってなされている。このような接続関係においては、2本の検出腕15がz軸方向の互いに逆側に撓むと、両者で取り出された信号が加算される。
第1実施形態の説明で述べたように、第1実施形態(及び本実施形態)とは異なり、2つのユニット5に着目したときに、x軸方向の同一側に位置する2本の駆動腕13(13A及び13Cの2本、又は13B及び13Dの2本)の間において、励振電極21Aと励振電極21Bとが同電位とされてもよい。この場合には、2つの検出腕15同士においては、検出電極223A同士が接続され、検出電極223B同士が接続される。
上記のように、複数の検出電極223は、電位の観点から2組に分けられる。この2組の検出電極223は、第1実施形態と同様に、配線25によって2つの端子27と接続されている。
(角速度センサの動作)
第2実施形態における圧電体3の励振は、第1実施形態におけるものと同様である。図5(a)及び図5(b)は、第2実施形態における圧電体3の励振状態を示している図として捉えられてよい。従って、例えば、各ユニット5において、1対の駆動腕13はx軸方向において互いに近接及び離反するように振動し、検出腕15はy軸方向において変位(振動)する。
図8(a)及び図8(b)は、コリオリの力による検出腕15の振動を説明するための模式的な斜視図である。図8(a)及び図8(b)は、図5(a)及び図5(b)の励振状態に対応している。
図5(a)及び図5(b)を参照して説明したように圧電体3が振動している状態を考える。この状態で、センサ素子201がx軸回りに回転されると、検出腕15は、y軸方向に振動(変位)していることから、コリオリの力によって回転軸(x軸)と振動方向(y軸)とに直交する方向(z軸方向)において振動(変形)する。この変形によって生じる信号(電圧)は、上述のように検出電極223によって取り出される。コリオリの力(ひいては検出される信号の電圧)は、角速度が大きいほど大きくなる。これにより、角速度が検出される。
また、2つのユニット5に着目すると、2つの検出腕15は、基部9bの撓みによってy軸方向の互いに逆側に変位するように互いに逆の位相で振動しているから、コリオリの力によって、z軸方向の互いに逆側に撓むように互いに逆の位相で振動する。そして、上述した検出電極223の接続関係においては、2つの検出腕15で検出された信号は互いに加算される。
[第3実施形態]
図9は、第3実施形態に係るセンサ素子301を示す斜視図である。この図では、図3と同様に圧電体3を示しているとともに、励振電極21及び検出電極23及び223も示している。
センサ素子301の2つのユニット5の一方(ここではユニット5A)においては、第1実施形態と同様に、検出腕15(15A)のx軸方向の振動を検出可能な配置及び接続関係で検出電極23が設けられている。一方、2つのユニット5の他方(ここではユニット5B)においては、第2実施形態と同様に、検出腕15(15B)のz軸方向の振動を検出可能な配置及び接続関係で検出電極223が設けられている。すなわち、センサ素子301は、ユニット5Aによってz軸回りの角速度を検出し、ユニット5Bによってx軸回りの角速度を検出する、多軸角速度センサ用のセンサ素子として構成されている。
2つのユニット5同士において、駆動腕13の振動は、例えば、第1実施形態と同様に、同一の周波数及び同一の位相とされてよい。すなわち、2つのユニット5の間において、励振電極21A同士が同電位とされ、励振電極21B同士が同電位とされてよい。一方、検出電極23と223とは、異なる角速度に応じた信号を出力するから、両者は接続されていない。また、端子27は、励振電極21並びに検出電極23及び223が電位の観点から6つに分けられることに対応して、6つ設けられている。その位置は、支持部7(実装部19)の適宜な位置とされてよい。
[第4実施形態]
図10は、第4実施形態に係るセンサ素子401の要部を示す平面図である。この図では、センサ素子401の圧電体403の一部を示している。
圧電体403は、第1実施形態と同様に、保持部11と、保持部11によって1点支持されている枠部409とを有している。ここでは、1つのユニット405のみが示されているが、第1実施形態と同様に、2つのユニット405が設けられてもよいし、また、2つのユニット405を支持する支持部の構成は、例えば、第1実施形態の支持部7の構成と同様とされてよい。
枠部409からは、第1実施形態と同様に、保持部11とは開口409aを挟んで反対側に位置する基部409bから駆動腕13及び検出腕15が延びている。ただし、本実施形態では、第1実施形態とは異なり、保持部11側の対向部409cからも少なくとも1本の駆動腕413及び少なくとも1本の検出腕415が延びている。すなわち、センサ素子401は、基部409b側に位置する第1センサ部406Aと、対向部409c側に位置する第2センサ部406Bを含んでいる。
第1センサ部406Aの角速度の検出に係る振動態様は、第1実施形態又は第2実施形態と同様である。第2センサ部406Bの角速度の検出に係る振動態様は、第1センサ部406Aのものとは異なるものとされている。この第2センサ部406Bにおける振動態様において、検出腕415をy軸方向に変位させるための対向部409cの撓みは不要である。従って、対向部409cは、図示の例のように、基部409bに比較して、幅(y軸方向)が大きくされて構わない。
第2センサ部406Bによって角速度が検出される回転軸は、第1センサ部406Aによって角速度が検出される回転軸と同一であってもよいし、異なっていてもよい。例えば、第2センサ部406Bが角速度を検出する回転軸はy軸である。これまでの説明から理解されるように、第1センサ部406Aは、z軸回りの角速度(第1実施形態)又はx軸回りの角速度(第2実施形態)を検出可能である。従って、第2センサ部406Bがy軸回りの角速度を検出する場合、センサ素子401は、z軸回りの角速度及びy軸回りの角速度を検出する多軸角速度センサ、又はx軸回りの角速度及びy軸回りの角速度を検出する多軸角速度センサを構成する。
第2センサ部406がy軸回りの角速度を検出するものである場合において、その構成は、公知の構成も含め、種々のものとされてよい。以下では、4つの例について簡単に述べる。
図示の例では、第2センサ部406は、特開2015-141182号公報に記載の角速度センサの構成と同様の構成を有している。当該公報の内容は、参照による引用(Incorporation by reference)がなされてよい。
図示の例の第2センサ部406は、y軸に平行で対向部409cの中心を通る不図示の対称軸に対して線対称に配置された1対の駆動腕413と、その外側(又は内側)に前記対称軸に対して線対称に配置された1対の検出腕415とを有している。
1対の駆動腕413は、第1実施形態の1対の駆動腕13と同様に、互いに逆の位相でx軸方向に励振される。この振動とバランスを取るように、1対の検出腕415もx軸方向に互いに逆の位相で振動する。そして、第2センサ部406がy軸回りに回転されると、1対の検出腕415は、コリオリの力によってz軸方向に互いに逆の位相で振動する。これにより、角速度が検出される。
上記の動作から理解されるように、1対の駆動腕413には、第1実施形態と同様の配置及び接続関係で複数の励振電極21が設けられる。また、各検出腕415には、第2実施形態と同様の配置及び接続関係で複数の検出電極223が設けられる。1対の検出腕415においては、検出電極223Aと検出電極223Bとが接続される。
また、特許文献1の図12及び図13において、y軸回りの角速度を検出するセンサとして示されている構成が第2センサ部406に適用されてもよい。
上記文献のセンサを適用した第2センサ部406では、y軸に平行で対向部409cの中心を通る不図示の対称軸に対して線対称に配置された(少なくとも)1対の駆動腕413及び1対の検出腕415が設けられる。1対の駆動腕413は、対向部409cからy軸方向の一方側に延び、1対の駆動腕413は、対向部409cからy軸方向の他方側に延びる。
1対の駆動腕413は、第1実施形態の1対の駆動腕13と同様に、互いに逆の位相でx軸方向に励振される。そして、第2センサ部406がy軸回りに回転されると、1対の駆動腕413は、コリオリの力によってz軸方向に互いに逆の位相で振動する。この振動とバランスを取るように、1対の検出腕415もz軸方向に互いに逆の位相で振動する。これにより、角速度が検出される。
上記の動作から理解されるように、1対の駆動腕413には、第1実施形態と同様の配置及び接続関係で複数の励振電極21が設けられる。また、各検出腕415には、第2実施形態と同様の配置及び接続関係で複数の検出電極223が設けられる。1対の検出腕415においては、検出電極223Aと検出電極223Bとが接続される。
また、特開2015-99130号公報に開示されているセンサが第2センサ部406に適用されてもよい。当該公報の内容は、参照による引用(Incorporation by reference)がなされてよい。
上記公報のセンサを適用した第2センサ部406では、y軸に平行で対向部409cの中心を通る不図示の対称軸に対して線対称に配置された(少なくとも)1対の駆動腕413と、前記対称軸上において延びる検出腕415が設けられる。1対の駆動腕413及び検出腕415は、例えば、互いに並列に延びている。
1対の駆動腕413は、互いに同一の位相でx軸方向に励振される。そして、第2センサ部406がy軸回りに回転されると、1対の駆動腕413は、コリオリの力によってz軸方向に互いに同一の位相で振動する。この振動とバランスを取るように、検出腕415もz軸方向に振動する。これにより、角速度が検出される。
上記の動作から理解されるように、各駆動腕413には、第1実施形態と同様の配置及び接続関係で複数の励振電極21が設けられる。ただし、1対の駆動腕413の間においては、励振電極21A同士が接続され、励振電極21B同士が接続される。また、検出腕415には、第2実施形態と同様の配置及び接続関係で複数の検出電極223が設けられる。
また、いわゆる音叉型のセンサが第2センサ部406に適用されてもよい。音叉型のセンサが適用された第2センサ部406では、y軸方向に互いに並列に延びる1本の駆動腕413及び1本の検出腕415が、y軸に平行で対向部409cの中心を通る不図示の対称軸に対して線対称に配置される。駆動腕413は、x軸方向に励振される。この振動とバランスを取るように、検出腕415もx軸方向に振動する。そして、第2センサ部406がy軸回りに回転されると、検出腕415は、コリオリの力によってz軸方向に振動する。これにより、角速度が検出される。上記の動作から理解されるように、駆動腕413には、第1実施形態と同様の配置及び接続関係で複数の励振電極21が設けられる。また、検出腕415には、第2実施形態と同様の配置及び接続関係で複数の検出電極223が設けられる。
以上のとおり、第4実施形態では、圧電体403は、第1実施形態の圧電体3の構成に加えて、第2駆動腕(駆動腕413)及び第2検出腕(検出腕415)を有している。駆動腕413及び検出腕415は、対向部409cからy軸方向に延びている。センサ素子401(第2センサ部406B)は、複数の励振電極21(図4)及び複数の検出電極223(図7)を有している。複数の励振電極21は、駆動腕413をx軸方向に励振する配置で駆動腕413に位置している。複数の検出電極223は、検出腕415のz軸方向における振動によって生じる信号を取り出す配置で検出腕415に位置している。
従って、例えば、1つの圧電体403で、多軸角速度センサを実現することができる。また、例えば、駆動腕413及び検出腕415が枠部409の開口409a内へ延びる構成においては、駆動腕413及び検出腕415の長さに相当する長さで枠部409の側方部409dの長さを長くすることができる。側方部409dが長くなることにより、例えば、基部409bが撓みやすくなり、第1センサ部406Aの検出感度が向上する。従って、例えば、実装基体55に1軸用のセンサ素子を2つ実装して多軸角速度センサを構成する場合に比較して、実装基体55におけるセンサ素子401の配置スペースを同等にしつつ、検出感度を向上させることができる。
[圧電体の形状の変形例]
図11~図12(d)を参照して、圧電体の形状の変形例について説明する。以下に例示する変形例は、第1~第4実施形態のいずれに適用されてもよい。また、実施形態から変形例への変形に係る考え方は、後述する第5実施形態に適用されてもよい。
(第1変形例)
図11は、第1変形例に係るセンサ素子(圧電体503)の要部を示す平面図である。
第1実施形態では、2つのユニット5は、保持部11側を互いに向かい合わせるように配置された。一方、本変形例では、2つのユニット5は、基部9b側を互いに向かい合わせるように配置されている。
また、第1実施形態では、支持部7は、平面視においてH字状とされた。一方、本変形例では、支持部507は、平面視において所定数(本変形例では2つ)のユニット5を囲む枠状とされている。この場合において、複数の端子27は、枠状の支持部507の適宜な位置に配置されてよく、4隅に配置されてもよいし(図示の例)、それ以外の位置に配置されていてもよい。
(第2変形例)
図12(a)は、第2変形例に係る圧電体603の要部を示す平面図である。この図に示すように、駆動腕13及び検出腕15は、基部9bから開口9a内へ延びるものだけでなく、基部9bから開口9a外へ延びるものが設けられてもよい。この構成において、開口9a内へ延びる1対の駆動腕13と、開口9a外へ延びる1対の駆動腕13とは、互いに逆の位相で励振される。この構成及びその動作については、特許文献1の図9(a)~図10(b)に開示されている構成及びその動作についての説明が援用されてよい。
(第3変形例)
図12(b)は、第3変形例に係る圧電体703の要部を示す平面図である。この図に示すように、基部9bから開口9a内へ駆動腕13が延び、基部9bから開口9a外へ検出腕15が延びていてもよい。
(第4変形例)
図12(c)は、第4変形例に係る圧電体803の要部を示す平面図である。この図に示すように、上記の第3変形例とは逆に、基部9bから開口9a外へ駆動腕13が延び、基部9bから開口9a内へ検出腕15が延びていてもよい。
(第5変形例)
図12(d)は、第5変形例に係る圧電体903の要部を示す平面図である。この図に示すように、実施形態とは逆に、基部9bから開口9a外へのみ、駆動腕13及び検出腕15が延びていてもよい。この場合、枠部9は、駆動腕13及び検出腕15を囲む大きさを有している必要は無い。
[第5実施形態]
図13は、第5実施形態に係る角速度センサ1051の内部の概略構成を示す平面図であり、第1実施形態の図1に相当している。
第5実施形態に係るセンサ素子1001は、駆動腕13の位置が第1実施形態のセンサ素子1と相違する。具体的には、第1実施形態の圧電体3の各ユニット5においては、駆動腕13は、枠部9の基部9bから延びていた。これに対して、第2実施形態の圧電体1003の各ユニット1005(1005A又は1005B)においては、駆動腕13は、対向部9cから延びている。
駆動腕13のx軸方向における位置は、例えば、第1実施形態と同様とされて構わない。このとき、第1実施形態の説明における基部9bは、対向部9cに読み替えられてよい。従って、例えば、2本の駆動腕13は、対向部9cのx軸方向の中央位置に対して対称の位置に設けられてよい。また、本実施形態では、2本の駆動腕13は、対向部9cのうち、対向部9cと保持部11との連結位置に対してx軸方向の両側に位置する部分から延びているといえる。保持部11は、例えば、第1実施形態で述べたように、対向部9cのx軸方向の中央位置に連結されてよい。
検出腕15は、第1実施形態と同様に、例えば、x軸方向において2本の駆動腕13の間に位置しており、また、例えば、基部9bのx軸方向の中央に位置している。ただし、第1実施形態とは異なり、駆動腕13と検出腕15とは、互いに逆向きに延びている。そして、駆動腕13と検出腕15とは、x軸方向に見て先端側の一部同士(y軸方向における範囲同士)が重複している。特に図示しないが、x軸方向に見て重複しないように駆動腕13と検出腕15とを設けたり、検出腕15のx軸方向の位置を2本の駆動腕13の間としないようにしたりしてもよい。
第1実施形態では、基本的に、枠部9のうち基部9bの撓みが意図され、枠部9の他の部位(対向部9c及び2つの側方部9d)の撓みは意図されなかった。一方、後述の動作の説明から理解されるように、本実施形態では、基部9bに加えて、対向部9c及び2つの側方部9dの撓みも意図されている。この動作の相違に伴って、対向部9c及び2つの側方部9dの具体的な寸法は、第1実施形態と異なっていてよい。例えば、対向部9c及び側方部9dは、撓みの共振周波数が駆動腕13を励振させる周波数に近くなるように、その長さ及び幅が設定されてよい。
図14(a)及び図14(b)は、圧電体1003の励振を説明するための模式的な平面図である。これらの図は、第1実施形態の図5(a)及び図5(b)に相当している。
各ユニット1005において、1対の駆動腕13は、第1実施形態と同様に励振される。すなわち、1対の駆動腕13は、x軸方向において互いに逆向きに変形するように互いに逆の位相で励振される。
このとき、図14(a)に示すように、1対の駆動腕13が互いにx軸方向の外側(1対の駆動腕13が互いに離れる側)に撓むと、その曲げモーメントが対向部9c及び2つの側方部9dを介して基部9bに伝わり、基部9bは、y軸方向の一方側へ撓む。当該y軸方向の一方側は、具体的には、駆動腕13の先端側から根本側への方向であり、ユニット1005Aにおいては-y側、ユニット1005Bにおいては+y軸である。また、対向部9cのうち保持部11に対して片側となる部分(+x側の部分又は-x側の部分)は、保持部11によって支持された片持ち梁として捉えることができる。この片持ち梁の端部(側方部9dとの連結部分)は、駆動腕13からの曲げモーメントを受けてy軸方向の一方側(上記の基部9bの撓みに係るy軸方向の一方側と同じ側である。)に変位する。ひいては、2つの側方部9d及び基部9bは、y軸方向の前記一方側へ変位する。上記の基部9bの撓み及び変位の少なくとも一方によって、検出腕15は、y軸方向の前記一方側に変位する。
逆に、図14(b)に示すように、1対の駆動腕13が互いにx軸方向の内側(1対の駆動腕13が互いに近づく側)に撓むと、その曲げモーメントが対向部9c及び2つの側方部9dを介して基部9bに伝わり、基部9bは、y軸方向の他方側へ撓む。当該y軸方向の他方側は、具体的には、駆動腕13の根本側から先端側への方向であり、ユニット1005Aにおいては+y側、ユニット1005Bにおいては-y軸である。また、対向部9cのうち保持部11に対して片持ち梁状となっている部分(+x側の部分又は-x側の部分)の端部は、駆動腕13からの曲げモーメントを受けてy軸方向の他方側(上記の基部9bの撓みに係るy軸方向の他方側と同じ側である。)に変位する。ひいては、2つの側方部9d及び基部9bは、y軸方向の前記他方側へ変位する。上記の基部9bの撓み及び変位の少なくとも一方によって、検出腕15は、y軸方向の前記他方側に変位する。
上記のように、各ユニット1005においては、これまでの実施形態と同様に、検出腕15がy軸方向において変位(振動)する。従って、例えば、第1実施形態と同様に、2つのユニット1005によってz軸回りの角速度を検出することができる。また、例えば、第2実施形態と同様に、2つのユニット1005によってx軸回りの角速度を検出することができる。また、例えば、第3実施形態と同様に、2つのユニット1005の一方によってz軸回りの角速度を検出するとともに、2つのユニット1005の他方によってx軸回りの角速度を検出することができる。
以上のとおり、本実施形態では、角速度センサ1051は、センサ素子1001と、センサ素子1001を支持している実装基体55と、を有している。センサ素子1001は、圧電体1003と、複数の励振電極21と、複数の検出電極23とを有している。圧電体3は、少なくとも2本の駆動腕13及び検出腕15を有している。2本の駆動腕13は、直交座標系xyzのx軸方向に互いに離れた位置にてy軸方向に互いに並列に延びている。検出腕15は、y軸方向に延びている。複数の励振電極21は、2本の駆動腕13をx軸方向において互いに逆の位相で励振する配置及び接続関係で2本の駆動腕13に位置している。複数の検出電極23は、検出腕15のx軸方向又はz軸方向の振動によって生じる信号を取り出す配置で検出腕15に位置している。
さらに、本実施形態では、圧電体1003は、z軸方向に見て、枠部9と、保持部11と、支持部7とを有している。枠部9は、z軸方向に見て、開口9aを構成している。また、枠部9は、開口9aの周りの一部として、x軸方向を長さ方向としている基部9bと、基部9bとは開口9aを挟んで反対側に位置する対向部9cと、を含んでいる。保持部11は、z軸方向に見て、対向部9cから開口9aの外側へ(例えばy軸方向へ)延び出ている。支持部7は、保持部11の対向部9c側とは反対側に連結されており、実装基体55に支持されている。2本の駆動腕13は、対向部9cのうち、対向部9cと保持部11との連結位置に対してx軸方向の両側に位置する部分から延びている。検出腕15は、基部9bから延びている。
従って、例えば、検出精度を向上させることができる。例えば、第1実施形態でも述べたように、バンプ59の硬化収縮等に起因して支持部7が変形したときに、枠部9は保持部11によって支持されていることから、枠部9は変位するものの、変形を生じにくい。すなわち、意図されていない応力が枠部9に付与される蓋然性が低減される。また、例えば、第1実施形態は、基部9bの撓みのみによって検出腕15を変位させたのに対して、本実施形態では、基部9bの撓みと、対向部9cの撓みに起因する基部9bの変位とによって検出腕15を変位させることが可能である。その結果、検出腕15の変位を大きくして感度を向上させることが容易化される。
(第5実施形態の変形例)
図15は、第5実施形態の変形例に係るセンサ素子(圧電体1103)の要部を示す平面図である。
図11に示した第1変形例では、第1~第4実施形態において、基部9b側を互いに向かい合わせるように2つのユニット5を配置してよいことについて述べた。同様に、第5実施形態においても、2つのユニット5は、基部9b側を互いに向かい合わせるように2つのユニット1005を配置してよい。図15は、このような変形例を示している。
この他、特に図示しないが、第5実施形態に関しても、第2変形例(図12(a))と同様の考え方により、対向部9cから開口9a内に延びる駆動腕13と、対向部9cから開口9a外に延びる駆動腕13と、基部9bから開口9a内に延びる検出腕15と、基部9bから開口9a外に延びる検出腕15と、が設けられてもよい。第3変形例(図12(b))と同様の考え方により、対向部9cから開口9a内に延びる駆動腕13と、基部9bから開口9a外へ延びる検出腕15とが設けられてもよい。第4変形例(図12(c))と同様の考え方により、対向部9cから開口9a外に延びる駆動腕13と、基部9bから開口9a内へ延びる検出腕15とが設けられてもよい。第5変形例(図12(d))と同様の考え方により、対向部9cから開口9a外に延びる駆動腕13と、基部9bから開口9a外へ延びる検出腕15とが設けられてもよい。
本開示に係る技術は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
センサ素子又は角速度センサは、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の一部として構成されてよい。この場合において、MEMSの基板上にセンサ素子を構成する圧電体が実装されてもよいし、MEMSの基板が圧電体によって構成されており、その一部によってセンサ素子の圧電体が構成されてもよい。前者の場合においては、例えば、MEMSの基板は実装基体の一例であり、後者の場合においては、例えば、MEMSの基板は支持部の一例である。
特許文献1等で開示されているように、1本の駆動腕に相当する2本以上の駆動腕が設けられてもよい。例えば、第1実施形態において、1対の駆動腕13A及び13Bの内側又は外側に、さらに1対の駆動腕を設けてよい。追加される1対の駆動腕は、例えば、1対の駆動腕13A及び13Bと同様に、基部9bの中心を通りy軸に平行な不図示の対称軸に対して線対称に配置される。そして、対称軸に対して+x側又は-x側にて、互いに隣り合う2本の駆動腕は、互いに同一の位相で励振され、1本の駆動腕のように機能する。
センサ素子は、支持部の下面と実装基体の上面との間に介在する導電性のバンプによって実装基体に実装されるものに限定されない。例えば、センサ素子は、支持部の下面と実装基体の上面との間に介在する絶縁性のバンプによって実装基体に固定され、センサ素子の上面に位置する端子にボンディングワイヤが接続されることによって実装されてもよい。この場合、例えば、バンプの材料としてヤング率が低いものを選択することができる。また、センサ素子は、支持部と実装基体とに接合される板ばね状の端子が設けられることによって支持されてもよい。
第1~第5実施形態は組み合わされてもよい。例えば、第5実施形態において、対向部から延びる駆動腕に加えて、第1~第3実施形態と同様に、基部から延びる駆動腕が設けられてよい。そして、対向部から延びる2本の駆動腕がx軸方向において互いに近づくときは、基部から延びる2本の駆動腕もx軸方向において互いに近づき、対向部から延びる2本の駆動腕がx軸方向において互いに離れるときは、基部から延びる2本の駆動腕もx軸方向において互いに離れるように、これら駆動腕の励振が行われてよい。
51(並びに、251及び1051)…角速度センサ、1(並びに、201、301、401及び1001)…センサ素子、3(並びに、403、503、1003及び1103)…圧電体、7、507…支持部、9…枠部、9a…開口、9b…基部、9c…対向部、11…保持部、13…駆動腕、15…検出腕、21…励振電極、23…検出電極、55…実装基体。

Claims (10)

  1. センサ素子と、
    前記センサ素子を支持している実装基体と、
    を有しており、
    前記センサ素子は、
    直交座標系xyzのx軸方向に互いに離れた位置にてy軸方向に互いに並列に延びている少なくとも2本の駆動腕、及びy軸方向に延びている検出腕を有している圧電体と、
    前記2本の駆動腕をx軸方向において互いに逆の位相で励振する配置及び接続関係で前記2本の駆動腕に位置している複数の励振電極と、
    前記検出腕のx軸方向又はz軸方向における振動によって生じる信号を取り出す配置で前記検出腕に位置している複数の検出電極と、を有しており、
    前記圧電体は、前記z軸方向に見て、
    開口を構成している枠部であって、前記開口の周りの一部として、x軸方向を長さ方向としている基部と、前記基部とは前記開口を挟んで反対側に位置する対向部と、を含んでいる枠部と、
    前記対向部から前記開口の外側へ延びて前記枠部を支持している保持部と、
    前記保持部の前記対向部側とは反対側に連結されており、前記実装基体に支持されている支持部と、を更に有しており、
    前記2本の駆動腕は、前記対向部のうち、前記対向部と前記保持部との連結位置に対してx軸方向の両側に位置する部分から延びており、
    前記検出腕は、前記基部から延びている
    角速度センサ。
  2. センサ素子と、
    前記センサ素子を支持している実装基体と、
    を有しており、
    前記センサ素子は、
    直交座標系xyzのx軸方向に互いに離れた位置にてy軸方向に互いに並列に延びている少なくとも2本の駆動腕、及びy軸方向に延びている検出腕を有している圧電体と、
    前記2本の駆動腕をx軸方向において互いに逆の位相で励振する配置及び接続関係で前記2本の駆動腕に位置している複数の励振電極と、
    前記検出腕のx軸方向又はz軸方向における振動によって生じる信号を取り出す配置で前記検出腕に位置している複数の検出電極と、を有しており、
    前記圧電体は、前記z軸方向に見て、
    開口を構成している枠部であって、前記開口の周りの一部として、x軸方向を長さ方向としている基部と、前記基部とは前記開口を挟んで反対側に位置する対向部と、を含んでいる枠部と、
    前記対向部から前記開口の外側へ延びて前記枠部を支持している保持部と、
    前記保持部の前記対向部側とは反対側に連結されており、前記実装基体に支持されている支持部と、を更に有しており、
    前記2本の駆動腕は、前記基部から延びており、
    前記検出腕は、前記2本の駆動腕の間において前記基部から延びており、
    前記枠部は、前記保持部によって1点支持されている
    角速度センサ。
  3. 前記枠部は、前記保持部によって1点支持されている
    請求項に記載の各速度センサ。
  4. 前記2本の駆動腕は、前記開口内へ延びており、
    前記検出腕は、前記開口内へ延びている
    請求項1~3のいずれか1項に記載の角速度センサ。
  5. 駆動腕及び検出腕の全てが前記開口内へ延びている
    請求項4に記載の角速度センサ。
  6. センサ素子と、
    前記センサ素子を支持している実装基体と、
    を有しており、
    前記センサ素子は、
    直交座標系xyzのx軸方向に互いに離れた位置にてy軸方向に互いに並列に延びている少なくとも2本の駆動腕、及びy軸方向に延びている検出腕を有している圧電体と、
    前記2本の駆動腕をx軸方向において互いに逆の位相で励振する配置及び接続関係で前記2本の駆動腕に位置している複数の励振電極と、
    前記検出腕のx軸方向又はz軸方向における振動によって生じる信号を取り出す配置で前記検出腕に位置している複数の検出電極と、を有しており、
    前記圧電体は、前記z軸方向に見て、
    開口を構成している枠部であって、前記開口の周りの一部として、x軸方向を長さ方向としている基部と、前記基部とは前記開口を挟んで反対側に位置する対向部と、を含んでいる枠部と、
    前記対向部から前記開口の外側へ延びて前記枠部を支持している保持部と、
    前記保持部の前記対向部側とは反対側に連結されており、前記実装基体に支持されている支持部と、を更に有しており、
    前記2本の駆動腕は、前記対向部のうち、前記対向部と前記保持部との連結位置に対してx軸方向の両側に位置する部分から延びており、
    前記検出腕は、前記基部から延びており、
    前記圧電体は、それぞれ前記保持部、前記枠部、前記2本の駆動腕及び前記検出腕を含む2つのユニットを有しており、
    前記2つのユニットは、前記保持部が前記枠部から延びている側を互いに向かい合わせている
    速度センサ。
  7. センサ素子と、
    前記センサ素子を支持している実装基体と、
    を有しており、
    前記センサ素子は、
    直交座標系xyzのx軸方向に互いに離れた位置にてy軸方向に互いに並列に延びている少なくとも2本の駆動腕、及びy軸方向に延びている検出腕を有している圧電体と、
    前記2本の駆動腕をx軸方向において互いに逆の位相で励振する配置及び接続関係で前記2本の駆動腕に位置している複数の励振電極と、
    前記検出腕のx軸方向又はz軸方向における振動によって生じる信号を取り出す配置で前記検出腕に位置している複数の検出電極と、を有しており、
    前記圧電体は、前記z軸方向に見て、
    開口を構成している枠部であって、前記開口の周りの一部として、x軸方向を長さ方向としている基部と、前記基部とは前記開口を挟んで反対側に位置する対向部と、を含んでいる枠部と、
    前記対向部から前記開口の外側へ延びて前記枠部を支持している保持部と、
    前記保持部の前記対向部側とは反対側に連結されており、前記実装基体に支持されている支持部と、を更に有しており、
    前記2本の駆動腕は、前記基部から延びており、
    前記検出腕は、前記2本の駆動腕の間において前記基部から延びており、
    前記圧電体は、それぞれ前記保持部、前記枠部、前記2本の駆動腕及び前記検出腕を含む2つのユニットを有しており、
    前記2つのユニットは、前記保持部が前記枠部から延びている側を互いに向かい合わせている
    速度センサ。
  8. センサ素子と、
    前記センサ素子を支持している実装基体と、
    を有しており、
    前記センサ素子は、
    直交座標系xyzのx軸方向に互いに離れた位置にてy軸方向に互いに並列に延びている少なくとも2本の駆動腕、及びy軸方向に延びている検出腕を有している圧電体と、
    前記2本の駆動腕をx軸方向において互いに逆の位相で励振する配置及び接続関係で前記2本の駆動腕に位置している複数の励振電極と、
    前記検出腕のx軸方向又はz軸方向における振動によって生じる信号を取り出す配置で前記検出腕に位置している複数の検出電極と、を有しており、
    前記圧電体は、前記z軸方向に見て、
    開口を構成している枠部であって、前記開口の周りの一部として、x軸方向を長さ方向としている基部と、前記基部とは前記開口を挟んで反対側に位置する対向部と、を含んでいる枠部と、
    前記対向部から前記開口の外側へ延びて前記枠部を支持している保持部と、
    前記保持部の前記対向部側とは反対側に連結されており、前記実装基体に支持されている支持部と、を更に有しており、
    前記2本の駆動腕は、前記基部から延びており、
    前記検出腕は、前記2本の駆動腕の間において前記基部から延びており、
    前記圧電体は、
    前記対向部からy軸方向に延びている第2駆動腕と、
    前記対向部からy軸方向に延びている第2検出腕と、を更に有しており、
    前記センサ素子は、
    前記第2駆動腕をx軸方向に励振する配置で前記第2駆動腕に位置している複数の第2励振電極と、
    前記第2検出腕のz軸方向における振動によって生じる信号を取り出す配置で前記第2検出腕に位置している複数の第2検出電極と、を有している
    速度センサ。
  9. 直交座標系xyzのx軸方向に互いに離れた位置にてy軸方向に互いに並列に延びている少なくとも2本の駆動腕、及びy軸方向に延びている検出腕を有している圧電体と、
    前記2本の駆動腕をx軸方向において互いに逆の位相で励振する配置及び接続関係で前記2本の駆動腕に位置している複数の励振電極と、
    前記検出腕のx軸方向又はz軸方向における振動によって生じる信号を取り出す配置で前記検出腕に位置している複数の検出電極と、
    前記励振電極及び前記検出電極と接続されている複数の端子と、
    を有しており、
    前記圧電体は、前記z軸方向に見て、
    開口を構成している枠部であって、前記開口の周りの一部として、x軸方向を長さ方向としている基部と、前記基部とは前記開口を挟んで反対側に位置する対向部と、を含んでいる枠部と、
    前記対向部から前記開口の外側へ延びて前記枠部を支持している保持部と、
    前記保持部の前記対向部側とは反対側に連結されており、前記複数の端子が位置している支持部と、を更に有しており、
    前記2本の駆動腕は、前記対向部のうち、前記対向部と前記保持部との連結位置に対してx軸方向の両側に位置する部分から延びており、
    前記検出腕は、前記基部から延びている
    センサ素子。
  10. 直交座標系xyzのx軸方向に互いに離れた位置にてy軸方向に互いに並列に延びている少なくとも2本の駆動腕、及びy軸方向に延びている検出腕を有している圧電体と、
    前記2本の駆動腕をx軸方向において互いに逆の位相で励振する配置及び接続関係で前記2本の駆動腕に位置している複数の励振電極と、
    前記検出腕のx軸方向又はz軸方向における振動によって生じる信号を取り出す配置で前記検出腕に位置している複数の検出電極と、
    前記励振電極及び前記検出電極と接続されている複数の端子と、
    を有しており、
    前記圧電体は、前記z軸方向に見て、
    開口を構成している枠部であって、前記開口の周りの一部として、x軸方向を長さ方向としている基部と、前記基部とは前記開口を挟んで反対側に位置する対向部と、を含んでいる枠部と、
    前記対向部から前記開口の外側へ延びて前記枠部を支持している保持部と、
    前記保持部の前記対向部側とは反対側に連結されており、前記複数の端子が位置している支持部と、を更に有しており、
    前記2本の駆動腕は、前記基部から延びており、
    前記検出腕は、前記2本の駆動腕の間において前記基部から延びており、
    前記枠部は、前記保持部によって1点支持されている
    センサ素子。
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