JP7243558B2 - エアバッグの排気構造 - Google Patents
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例えば、特許文献1には、上記排気構造として、周縁縫製部が一部の領域において縫合を解除されることにより、互いに離間した一対の端末部が周縁縫製部に形成されている。両布部の周縁部間であって、両端末部によって挟まれた領域は排気孔として機能する。
一方、膨張部の上記膨張に伴い、一対の布部が同布部の厚み方向における両側へ引っ張られる。これに伴い、布部毎の切込み部が同方向へ引っ張られる。膨張部の膨張時には、布部毎の切込み部のうち端末部よりも内側部分が開いた状態となる。この内側部分は、膨張部の内部と外部とを連通させる排気孔として機能する。この排気孔は、膨張部の膨張時には、同膨張部による乗員拘束の程度に拘わらず同程度に開口した状態となる。排気孔の開口形状はほとんど変化しない。そのため、膨張部内の膨張用ガスは、上記のように開口した排気孔を通って膨張部の外部へ安定して排出される。
なお、膨張部の上記膨張に伴い、一対の布部が引っ張られることにより、周縁縫製部が端末部を起点としてほつれるおそれがある。しかし、周縁縫製部は、各端末部を挟んで切込み部とは反対側の箇所で、同周縁縫製部に対し交差している排気補強縫製部によって補強される。そのため、周縁縫製部がたとえほつれたとしても、そのほつれは、排気補強縫製部によって受け止められる。この受け止めにより、周縁縫製部が排気補強縫製部よりも切込み部から遠ざかる側へほつれることが抑制され、排気孔の形状が保持される。
上記の構成によれば、各布部は切込み部に沿って設けられた線状の排気補強縫製部によって補強される。切込み部から排気補強縫製部までの距離は、切込み部のどの箇所でも同程度となる。そのため、布部が切込み部を起点として裂け始めたとしても、切込み部から同程度離れた箇所で止められる。
上記の構成によれば、膨張部の膨張に伴い、上述したように、一対の布部が同布部の厚み方向における両側へ引っ張られる。これに伴い、布部毎の切込み部が同方向へ引っ張られる。このとき、仮に切込み部が矩形等、角張った形状をなしていると、引っ張りに伴い生ずる応力が角部分に対し集中するおそれがある。この点、上記の構成によるように、布部毎の切込み部が半円形をなしていると、引っ張りに伴い生ずる応力が集中しにくい。
なお、以下の記載においては、車両の前進方向を前方として説明し、車両の後進方向を後方として説明する。また、車両の車幅方向における中央部を基準とし、その中央部に近づく側を「車内側」とし、中央部から遠ざかる側を「車外側」とする。また、車両用シートには、衝突試験用のダミーと同様の体格を有する乗員が、予め定められた適正な姿勢で着座しているものとする。
図3及び図4に示すように、ガス発生器20は、インフレータ21と、そのインフレータ21を覆うリテーナ22とを備えており、全体が上下方向へ延びる長尺状をなしている。ここでは、インフレータ21として、パイロタイプと呼ばれるタイプが採用されている。インフレータ21は略円柱状をなしており、その内部には、膨張用ガスを発生する図示しないガス発生剤が収容されている。インフレータ21は、その上端部にガス噴出部21aを有している。また、インフレータ21の下端部には、同インフレータ21への作動信号の入力配線となる図示しないハーネスが接続されている。
図4、図5及び図7に示すように、エアバッグ30はエアバッグ本体31、インナバッグ50及び膨張厚み規制部70を備えている。
エアバッグ本体31は、エアバッグ30の外殻部分を構成するものである。図4は、エアバッグ本体31が展開のみされて膨張されていない状態(以下「展開非膨張状態」という)のエアバッグモジュールABMを示している。また、図5は、エアバッグモジュールABMの内部構造を示すべく、図4のエアバッグ本体31が車幅方向の中央部分で切断されたエアバッグモジュールABMを示している。さらに、図7は、エアバッグ本体31をはじめとする、エアバッグ30の各構成部材をそれぞれ展開させた状態で示している。
図5、図7及び図8に示すように、インナバッグ50は、展開及び膨張することで本体膨張部39の特定の部位を、展開の初期に、他の部位よりも優先的に膨張させるためのものであり、本実施形態では、特許請求の範囲における「膨張部」に該当する。インナバッグ50は、本体膨張部39内の後半部に配置されている。インナバッグ50の形成のために、エアバッグ本体31と同様の素材からなる1枚の布片51が用いられている。布片51には、上下方向に延びる折り線52が設定されている。布片51は、折り線52に沿って二つ折りされて車幅方向に重ね合わされている。ここでは、インナバッグ50の重ね合わされた2つの部分を区別するために、車内側に位置するものをインナ布部53といい、車外側に位置するものをインナ布部54というものとする。本実施形態では、これらのインナ布部53,54は、特許請求の範囲における布部に該当する。
図5、図7及び図8に示すように、膨張厚み規制部70は、本体膨張部39が膨張したときの車幅方向の厚み(以下「膨張厚み」という)を規制するためのものである。膨張厚み規制部70は、一般にテザーと呼ばれているものと同様の構成を有しており、本体膨張部39の上下方向における中間部分であって、前後方向における中間部分、より詳しくはインナバッグ50の中間膨張部57から前方に若干離間した箇所に位置している。膨張厚み規制部70は、上記本体布部34,35と同様の素材からなる1枚の布片を備えている。布片の車幅方向における両側部は、上下方向に延びる長円状の結合縫製部71により、本体布部34,35のうち対応するものに対し、縫合されている。膨張厚み規制部70は、両側部における本体膨張部39との上記縫合により、インナバッグ50における中間膨張部57の若干前方で、両本体布部34,35間に架け渡されている。
側壁部11に対し側方から衝撃が加わったことが衝撃センサ75によって検出されないときには、制御装置76からガス発生器20に対し、これを作動させるための作動信号が出力されず、膨張用ガスが噴出されない。ガス発生器20が収容されたエアバッグ30は、折り畳まれた状態で収納部15に収納され続ける。
上記のように展開及び膨張するインナバッグ50及び本体膨張部39は、一部(ガス発生器20の近傍部分)を収納部15内に残した状態で、シートバック14から出る。
ところで、インナバッグ50における3箇所の排気構造ESでは、それぞれ次のように膨張用ガスの排出が行なわれる。
・上述したように、インナバッグ50の膨張に伴い、一対のインナ布部53,54が車幅方向における両側へ引っ張られる。これに伴い、インナ布部53,54毎の切込み部63が同方向へ引っ張られる。このとき、仮に切込み部63が矩形等、角張った形状をなしていると、引っ張りに伴い生ずる応力が角部分に対し集中するおそれがある。この点、本実施形態では、インナ布部53,54毎の切込み部63が半円形をなしているため、引っ張りに伴い生ずる応力の集中を抑制することができる。
・エアバッグ本体31は、その略全体が上記実施形態のように膨張する本体膨張部39によって構成されてもよいが、膨張用ガスが供給されず膨張することのない非膨張部を一部に有するものであってもよい。
・乗員P1の上半身のうち、エアバッグ本体31によって保護される部位が、上記実施形態とは異なる部位に変更されてもよい。この場合、エアバッグ本体31の形状や大きさが、乗員P1の上半身の対象となる部位を保護できる形状や大きさに変更される。
・図6に示すように、インナ布部53,54、及びインナ補強布58において、切込み部63と、排気補強縫製部64と、インナ周縁縫製部61とによって挟まれた領域では、同図6において二点鎖線で示すように、角部分が切除されてもよい。
・上記エアバッグの排気構造は、シートバック14が車両の前方とは異なる方向、例えば側方を向く姿勢で車両用シート12が配置された車両において、その車両用シート12に対し側方(車両の前後方向)から衝撃が加わった場合に、同衝撃から乗員P1を保護するタイプのサイドエアバッグ装置にも適用可能である。
この変形例によると、エアバッグ本体31の本体膨張部39内の膨張用ガスを安定して排出させることができる。
<その他>
・制御装置76は、車両10の側壁部11に対し、側方からの衝撃が加わることを予測した場合に、インフレータ21に作動信号を出力する仕様に変更されてもよい。
Claims (4)
- 厚み方向に重ねられた一対の布部の周縁部同士を周縁縫製部で縫合することにより形成され、かつ膨張用ガスにより膨張する膨張部を有するエアバッグに適用される排気構造であって、
一対の前記布部のそれぞれでは、前記周縁部に沿って帯状の補強布が重ねられて、補強縫製部により、重ねられた前記布部とともに縫合されており、
前記周縁縫製部は、前記補強布が重ねられた位置で、一対の前記布部と一対の前記補強布とを縫合しており、
前記周縁縫製部が一部の領域において縫合を解除されることにより、互いに離間した一対の端末部が前記周縁縫製部に形成され、
各布部の周縁部の一部には、両端末部間を通って、前記周縁縫製部により囲まれた領域の内側へ入り込む切込み部が形成されており、
前記補強布は、前記切込み部の周縁部分にも重ねられており、
各布部及び各補強布には、同布部及び同補強布における前記切込み部の周辺部分の少なくとも一部を補強する排気補強縫製部が設けられ、
前記排気補強縫製部は、各端末部を挟んで前記切込み部とは反対側の箇所で前記周縁縫製部に交差しているエアバッグの排気構造。 - 前記布部毎の前記排気補強縫製部は線状をなし、前記切込み部を取り囲んでおり、
前記布部毎の前記排気補強縫製部は、同排気補強縫製部の両端部において前記周縁縫製部に交差している請求項1に記載のエアバッグの排気構造。 - 前記布部毎の前記排気補強縫製部は、前記切込み部の形状に沿って設けられている請求項2に記載のエアバッグの排気構造。
- 前記布部毎の前記切込み部は半円形をなしている請求項1~3のいずれか1項に記載のエアバッグの排気構造。
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