JP7234267B2 - 造形プレートおよびそれを用いた立体物の造形方法 - Google Patents

造形プレートおよびそれを用いた立体物の造形方法 Download PDF

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本発明は、積層造形法を用いた立体物の製造時に用いられる造形プレートに関する。
近年、造形目的である立体物(造形対象物)の断面データに基づいて、造形材料を積層する積層造形法が着目されている。
積層造形法では、造形対象物の断面データに基づいて造形材料が配置された材料層を、造形装置のステージの上で順次積層することにより、造形物が形成される。ステージの上の造形物は、造形完了後にはステージから分離される。
ステージは、造形装置を構成する部材であり、その動作は材料層の膜厚レベルの精度で制御される。直接ステージの上に造形対象物を形成してしまうと、ステージの動作精度に影響を与えないよう、造形の度にステージに力をかけずにステージから造形物を取り外すのは非常に困難である。また、取り外しの際に造形物に力がかかって造形物が変形してしまう恐れもある。
特許文献1には、造形材料をステージに向けて吐出して造形を行う造形法において、形成完了後の造形対象物をステージの作業面(造形面)から取り外しやすくするため、最下面の造形材料を積層する前に造形面の上に離型剤を形成することが開示されている。具体的には、造形装置が、造形材と、造形材と混合しないまたは混合しにくい離型剤と、を吐出するヘッドを備えており、造形材の吐出を行う前に、ステージの造形面に離型剤を吐出して離型剤からなる離型層を形成している。あるいは、作業者が自らの手で、離型剤を造形面の上に塗りつけても良いと記載されている。
特許文献2には、造形テーブル(ステージ)の上に取り外し可能に造形プレートを固定し、造形プレート上で造形を行うことが開示されている。形成完了後に造形プレートをステージから取り外すことにより、造形プレートと一体化した造形物を得ることができる。
特開2015-071282号公報 特開2012-224906号公報
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、積層の度に、ステージの造形面上に離型層を形成する必要があり、その分、造形時間が長くかかってしまう。また、特許文献2の場合、造形物から造形プレートから取り外す必要があった場合、造形プレートと一体化しているため、造形物と造形プレートの分離は困難である。
上記課題を解決するため、本発明にかかる積層造形法による造形を行う造形システムの造形ステージに設置される造形プレートは、非水溶性のベース基板と、前記ベース基板の造形が行われる側の面に設けられた水溶性材料を含む層と、を有し、前記ベース基板は、前記面に接する前記水溶性材料を含む層へ延びる、複数の貫通孔を有することを特徴とする。
本発明によれば、造形完了後に、造形物が形成された造形プレートを、水を含む溶媒に接触させることによって、造形物と造形プレートとを容易に分離することが可能となる。
本発明にかかる造形プレートが用いられる造形システム例の概略図である。 本発明にかかる造形プレートの構成例を示す図である。 本発明にかかる造形プレートが用いられる造形システムの別の例の概略図である。
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。特に図示あるいは記述をしない部材や工程には、当該技術分野の周知技術または公知技術を適用することが可能である。また、重複する説明は省略する場合がある。
本発明は、積層造形法を用いた立体物の製造時に用いられる造形プレートに関する。積層造形法は、造形目的である三次元モデルの形状を表す三次元形状データに基づいて三次元モデルを構成する構造材料を積層し、三次元モデルを実体化した立体物(造形対象物)を製造する方法である。具体的には、三次元モデルの三次元形状データを積層方向に沿って複数層にスライスして三次元モデルの断面形状データを作成し、この断面形状データに従って構造材料が層毎に配置され、積層される。
三次元モデルが中空構造やオーバーハング形状を有する場合、三次元モデルの断面形状データに従って構造材料を積層しようとすると、何もない空間の上に構造材料を積層しなければならない状況が出てくる。このような状況での積層が困難な場合は、必要に応じて構造材料の積層を補助するためのサポート体が設けられる。
つまり、実際に造形を行う際には、三次元モデルの断面形状データに、必要に応じて各断面におけるサポート体の断面形状データが付加された合成データが用いられる。以下、この合成データをスライスデータと称する。
サポート体は、造形が完了した後には除去される部分であるため、構造材料からなる部分から、容易に除去できる構造あるいは材料で形成される必要がある。サポート体を構成する材料が構造材料と異なる場合、サポート体を構成する材料をサポート材料と称する。構造材料とサポート材料とを特に区別する必要のない場合や、これらを一括して指す場合には、造形材料と称する。また、サポート体と区別するため、三次元モデルを実体化した立体物に相当する部分を構造体と称する。従って、積層造形法によって造形される造形物は、構造体と、必要に応じてサポート体とを含んでいることになる。
構造材料としては、造形法や作製する造形物の用途・機能・目的などに応じてさまざまな材料を選択することができる。積層時に層間を熱で溶着する造形法では、例えば、ABS、PP(ポリプロピレン)など、熱可塑性の樹脂を用いることができる。
サポート材料には、構造体からの除去を簡単にするため、構造材料が溶解しない溶媒に対する溶解度が高い材料が好ましい。構造材料として非水溶性が広く用いられるため、サポート材料として、熱可塑性と水溶性とを有する材料を好ましく用いることができる。このような材料としては、糖質、ポリ乳酸(PLA)、PVA(ポリビニルアルコール)、PEG(ポリエチレングリコール)などが挙げられる。
サポート材料として水溶性の材料を用いると、造形完了後の造形物を水と接触させることにより、構造体からサポート体を除去することができる。サポート体の除去溶媒として水を用いることができると、環境への負荷が小さく抑えることができるため、非常に好ましい。また、サポート体の除去時に構造体に物理的負荷を加える必要がないため、微細な構造を有する立体物の造形にも好適である。
図1に、熱溶解積層法(FDM法)を用いた造形システムの概略図の例を示す。
造形システム10は、コンピュータ11、造形コントローラ12、造形ステージ13、造形ステージ13を駆動する駆動部14を備えている。さらに、造形ステージ13に構造材料を吐出するノズル15とサポート材料を吐出するノズル16、ノズル15および16を駆動する駆動部17を備えている。
コンピュータは、三次元モデルの三次元形状データを取得し、三次元モデルの形状および用いる造形装置の造形特性に応じてサポート体を付加して、スライスデータを生成する。生成したスライスデータをコントローラ12に送信する。コントローラ12によって、スライスデータに基づいて生成された信号が造形駆動部14、17に送信され、ステージ13の動作、ノズル15および16の動作や材料吐出量などが制御され、ステージ13上に造形物が形成される。
造形ステージ13の上には、造形プレート18が設置されている。前述したように、造形物を直接造形ステージ13上に形成してしまうと、造形完了後に造形物を造形ステージ13から取り外すのが困難となる。そのため、本発明にかかる造形システムでは、造形ステージ13の造形面側に、造形プレート18を取り付けるための取付け部(図中、点線で囲って示した部分)が設けられ、造形プレート18が取り外し可能に設置される。造形プレート18は、嵌合する溝やネジなどを用いて造形ステージ13に設置するとよい。
造形プレート18は、ベース基板18bと、ベース基板18bの表面に水溶性材料を含む領域(水溶性材料部)18aを備えている。ベース基板18bには造形ステージ13への取付け部が設けられている。
本発明の造形プレート18を用いれば、三次元モデルに基づく造形を始める前に、造形ステージ13あるいは造形プレート18の上に、造形完了後に造形物を取り外すための剥離層を形成する必要がない。つまり、先行技術のように、わざわざ造形プレート18の上に造形物を造形面から分離するための層を形成することなく、すぐに三次元形状データに基づく造形を始めることができる。
さらに、造形完了後には、造形物を造形プレート18ごと造形ステージ13から取り外して水に接触させることにより、造形物に負荷をかけることなく造形プレート13と造形物とを分離することができる。この時、サポート材料として水溶性材料を用いて造形を行うと、水溶性材料を含む領域18aとサポート部とを同時に除去することができ、効率的である。
(造形プレート)
以下、本発明にかかる造形プレートの好ましい形態について詳細に説明する。
本発明にかかる造形プレートは、造形面に水溶性材料を含む領域を有している。このような造形プレートを用いることにより、水溶性材料を含む領域と非水溶性の材料からなる構造体との間の、水に対する溶解度差を利用して、水溶性材料を含む領域を選択的に溶解し、造形プレートと構造体(造形物)とを分離することが可能となる。
ここで、水溶性とは、水に対する溶解度が0.1以上の性質を言い、非水溶性とは、水に対する溶解度が0.1未満の性質を言う。水に対する溶解度とは、1気圧において、水温20℃の純水100gに溶ける質量をグラム単位で表した数値とする。造形プレートの水溶性材料を含む領域の溶解度は、その一部分を分離して測定することができる。
水溶性材料を含む領域は、少なくとも水溶性材料を含んでいる。図1に示した造形プレート18の場合、ベース基板18bの表面に水溶性材料を含む層18aを有している。水溶性材料を含む層18aは、ベース基板18bの造形面側に設けられていれば良く、反対側の面に設けられていても構わない。ベース基板18bは、取り扱い易さの点から樹脂や金属など非水溶性の材料からなる基板が好ましいが、水溶性材料からなる基板であっても構わない。つまり、造形プレート全体が水溶性材料を含んでいてもよい。
また、ベース基板の表面に水溶性材料を含む領域が設けられている場合、ベース基板の造形面側の面全体が、水溶性材料を含む領域で覆われていてもよいし、面の一部が水溶性材料を含む領域で覆われる構成であっても良い。ただし、ベース基板の造形面側の面に水溶性材料を含む領域の有無による凹凸が不均一にできてしまうと、造形精度に影響を与えてしまうため、水溶性材料を含む領域は造形領域内に均一に分布しているのが好ましい。具体的には、ベース基板の造形面側の面内の任意の5mm角の領域を複数比較して、面を覆う水溶性材料部の割合(被覆率)の差が±20%の範囲に収まっているのが好ましく、±10%の範囲に収まっているのがより好ましい。ここで、造形領域とは、造形システムにおいて、造形可能な最大領域に相当する。
ベース基板の造形面側の面が水溶性材料を含む領域で覆われる割合が少なすぎると、造形物に接する水溶性材料部の面積が少なくなり、造形完了後に造形プレートと造形物とを分離させるのが困難になってしまう。ベース基板の造形側の面を被覆する水溶性材料を含む領域の割合は、30%以上が好ましく、50%以上がより好ましく、70%以上がさらに好ましい。
造形物の造形完了後に造形物と造形プレートとを分離する際、水溶性材料を含む領域の溶解を促進させる構造であれば、分離に必要な時間を短縮することができるため好ましい。造形プレート全体が水溶性材料を含む領域であると、造形プレート全体が水を含む溶媒に溶解する。しかし、非水溶性のベース基板に水溶性材料を含む領域が設けられた造形プレートの場合、水溶性材料を含む領域の溶解は、水を含む溶媒と接触可能な部分の面積に限定される。そこで、造形プレート上に造形物が形成された状態でも、水溶性材料を含む領域が水を含む溶媒に接触可能な面積をできるだけ広く確保できる構成が好ましい。
水溶性材料が形成された領域の周長をA、ベース基板上の水溶性材料を含む領域の厚さBとする。さらに、水溶性材料を含む領域の周縁に沿って、ベース基板の造形面側の面と垂直に切り出した造形プレートにおいて、表面に露出する水溶性材料を含む領域の表面積をSとする。このとき、A、B、Sが式(1)を満たしていることが好ましい。
A×B<S (1)
水溶性材料を含む領域が、式(1)を満たす構成を有していることにより、水溶性材料を含む領域と水を含む溶媒との接触面を増大させ、水溶性材料を含む領域を溶解する時間をより短縮することができる。
図2(a)~(e)に、式(1)を満たす構成の造形プレートの例を示す。図2では、造形プレートと造形ステージとの取付け部の表示を省略している。
図2(a)~(c)は、造形される側の面と交差する方向に伸びる貫通孔を複数有するベース基板18bに、水溶性材料を含む領域18aを形成した造形プレート18である。このような構成によれば、ベース基板18bの貫通孔に水を含む溶媒が浸入するため、水を含む溶媒と接触可能な水溶性材料を含む領域18aの表面積が増加する。従って、造形完了後に、造形物が形成された造形プレート18と水を含む溶媒とを接触させると、貫通孔から水を含む溶媒が浸入して造形面とは反対側の面からも水溶性材料を含む領域18aを溶解させる。その結果、分離にかかる時間を短縮することができる。
貫通孔の孔径は1mm以上であることが好ましく、より好ましくは5mm以上である。孔径が5mm以上であることで、水を含む溶媒を、水溶性材料を含む領域18aへと循環させることができる。さらに、水溶性材料を含む領域18aから溶解した水溶性材料によって水溶液の粘性が高くなるが、この粘性が高くなった水溶液を孔の内部と外部との間で効率的に循環させ、孔の中に滞留するのを抑制することができる。ただし、造形時の変形を抑制するためには、造形面側の面と平行に切断した時の1個の貫通孔の断面積が、造形領域の面積の50%以下であることが好ましい。貫通孔の密度も、造形プレート18を構成する材質を考慮して、造形時に変形しない程度に設けておくとよい。
図2(a)と図2(b)とは、水溶性材料を含む領域がベース基板の貫通穴の内部に侵入している点で異なっている。図2(b)では、造形面側から平面視したときの水溶性材料を含む領域18aの面積Cと、ベース基板18bと水溶性材料を含む領域18aとの接触面積Dとすると、
C<D (2)
の関係を満たしている。式(2)関係を満たせば、ベース基板18bと水溶性材料を含む領域18aとの接触面積を増やすことができ、造形時に物理的負荷を受けても水溶性材料を含む領域18aがベース基板18bから剥がれにくくなるため好ましい。
また、図2(c)のように貫通孔が基板垂直方向に対して傾斜していることが好ましい。このような構造の場合、図2(b)と同様の効果が得られると共に、特に垂直方向の引っ張り力に対するベース基18b板と水溶性材料を含む領域18aとの接合力を増強することができる。
さらに、図2(d)のように、貫通孔の孔径が、造形面に近い側から遠い側に向かって大きくなっている構成も好ましい。このような構造では、図2(c)と同様の効果が得られるのに加え、図2(a)~(c)よりも、水を含む溶媒や水溶性材料が溶け込んだ水溶液が循環しやすくなり、より短時間で水溶性材料を含む領域18aを溶解することが可能となる。この構成の場合、貫通孔の最小孔径が1mm以上であることが好ましい。
図2(b)~(c)の構造の造形プレート18は、水溶性材料を含む領域18aとベース基板18bとがしっかり固定されるため、造形中に造形物が造形プレート上で位置ずれを起こすことなく、精度の高い造形を実現することができる。
また、図2(e)のように、水溶性材料を含む領域18aが三次元のメッシュ構造や多孔質構造など、表面に凹凸構造を有している構成も、水溶性材料を含む領域と水との接触面が増大するため好ましい。このような構成により、水溶性材料を含む領域を溶解する時間をより短縮することができる。ただし、水溶性材料を含む領域の三次元のメッシュ構造や多孔質構造は、造形工程で変形あるいは破壊しない強度を備えている必要があるため、積層造形法や造形条件に応じて決めるとよい。図2(e)の構成は、造形プレート全体が水溶性材料を含んでいる構成にも適用することができ、同様の効果を得ることができる。
水溶性材料を含む領域18aに含まれる水溶性材料には、水溶性の無機材料、水溶性食物繊維、糖質などの水溶性の炭水化物、ポリアルキレンオキシド、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレングリコール(PEG)が好適である。水溶性食物繊維の具体例としては、ポリデキストロース、イヌリンなどの単体や化合物、これらの複合体などを用いることができる。糖質の具体例としてはスクロース、ラクトース、マルトース、トレハロース、メレジトース、スタキオース、マルトテトラオースが挙げられる。また、ポリアルキレンオキシドの具体例としてはポリエチレングリコール(PEG)が挙げられる。これらの材料の中でも、水溶性炭水化物は、水に対する溶解度が高いため特に好ましい。
また、造形物の重量を支えることで精度良い造形ができる点で、水溶性材料は固体であることが好ましい。
水溶性材料を含む領域18aに含まれる水溶性材料は、1種類であってもよいし、複数種類であっても良い。ここでいう「種類」は、化学構造によって決まるものとし、化学構造が異なっている場合に種類が異なっているものとする。水溶性材料部に含まれる水溶性材料は、水溶性を有しているものであれば特に限定されないが、水に対する溶解度が1より大きい材料が好ましく、5より大きい材料がより好ましく、10以上であればさらに好ましい。
また、水溶性材料を含む領域18aは、非水溶性材料を含有してもよい。ただし、水溶性材料を含む領域が含有する非水溶性材料の割合が増えすぎると、造形材料を造形プレートから除去するのが困難になってしまう。そのため、水溶性材料を含む領域全体に対する非水溶性材料の体積比率は、50%未満であることが好ましく、30%未満であることがより好ましい。
非水溶性材料としては、造形法に応じて、造形面における表面特性を調整する材料が好ましいが、これに限定されるものではない。例えば、造形面にひび割れが発生するのを抑制するために、弾性を高めるための弾性調整材を添加するのも好ましい。
弾性調整材としては、非水溶性の繊維状材料(ファイバー)が好ましい。水溶性材料の中にファイバーを含有させる事で、水溶性材料からなる領域内にファイバーからなるマトリクスが形成され、水溶性材料部の弾性を高めることができる。ファイバーとしては、セルロースファイバー、アラミドファイバーなどが好適である。
他の非水溶性材料の例として、有機化合物および高分子化合物に代表される有機物、金属、セラミックスなどに代表される無機物、及び有機物と無機物とを含む有機・無機複合材料などが挙げられるが、これらの材料に限定されるものではない。
具体的には、有機物であれば、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂物質、グリセリン脂肪酸エステル類、ショ糖脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類などのエステル化合物、エチルセルロースなどのセルロース誘導体の一部を好適に用いることができる。無機物であれば、酸化ケイ素、酸化チタン、及びアルミナなどの無機酸化物を好適に使用することができる。有機・無機複合材料としては、シロキサン結合を主骨格とし、有機基からなる側鎖を少なくとも一つ以上有する化合物を使用することができる。
水溶性材料を含む領域18aの水溶性材料の含有量が多い場合、水溶性材料が大気中の水分を吸着して表面が溶解する場合がある。このような溶解は、造形面上への造形材料の積層に悪影響を与えると考えられるため、造形領域に存在する水溶性材料を含む領域の造形面側を非水溶性材料で薄く覆う保護膜を設けてもよい。保護膜は、非水溶性材料として例示した材料で形成することができる。膜厚は、造形物からはみ出す部分が、造形完了後に造形物と造形プレートとを分離する際に簡単に壊れてしまう程度に抑えておくのが好ましい。具体的には1nm以上10μm以下が好ましく、10nm以上1μm以下がさらに好ましい。なお、保護膜は、造形領域に存在する水溶性材料を含む領域の造形面側の表面全体を覆う必要はなく、少なくとも表面積の30%以上が覆われていればよく、40%以上が覆われているのがより好ましい。
ベース基板18bは、造形プロセスで加えられる熱によって溶解しない材料で、かつ、熱によるひずみが小さい材料で形成されているのが好ましい。ベース基板18bに好適な材質としては、PEEK、ポリイミド、ABSなどの高分子材料やSUSなどの金属材料、アルミナなどのセラミックス材料などが挙げられる。
本発明にかかる造形プレートは、水溶性材料を含んでいるため、大気中の水分を吸着して表面が溶解する恐れがある。従って、造形プレートを保存する際や流通させる際には、造形プレートを透湿性の低い材料でパッキングしておくとよい。
(立体物の製造方法)
次に、本発明にかかる造形プレートを用いて積層造形法にて立体物を得るための製造方法について説明する。
本実施形態にかかる立体物の製造方法は、下記の(I)~(IV)の工程を含んでいる。
(I)造形プレートを造形ステージの上に設置する工程
(II)造形物を造形プレートの上に形成する工程
(III)造形物が形成された造形プレートを造形ステージから取り外す工程
(IV)造形物が形成された造形プレートを、水を含む溶媒に接触させる工程
(II)の工程で得られる造形物に対して(IV)の工程を行えば、作成した造形物と造形プレートとを簡単に分離することができ、造形対象物である立体物だけを得ることができる。以下、それぞれの工程について詳しく説明する。
(I)造形プレートを造形ステージの上に設置する工程
本発明にかかる造形プレートに設けられている取付け部と、造形ステージの取付け部とを利用して、造形プレートを造形ステージ上に固定する。この時、造形時の振動や応力によって、造形プレートと造形ステージとの相対位置がずれないように固定しておく。
(II)造形物を造形プレートの上に形成する工程
本工程では、造形物を造形プレートの上に形成する。その際、造形物を造形プレートに固定することが必要である。
固定には、熱エネルギーや化学反応による接着などを利用することができる。中でも基板界面との平面度を確保する観点から熱エネルギーによる固定が好ましい。また、固定する際には熱エネルギーを面内に同時に付与することが好ましい。
造形物を造形プレートに固定するためには、造形材料と水溶性材料を含む領域の表面との接着強度が重要となる。従って、造形プレートの水溶性材料を含む領域は、通常の積層条件で、造形材料に対して十分な接着強度が得られる材料を選択して形成するとよい。
第1層目が形成された後は、第1層目と同様にして、スライスデータに応じた回数分だけ造形材料の積層を繰り返し、造形物を作製することができる。
(III)造形物が形成された造形プレートを造形ステージから取り外す工程
造形が完了した後、(I)とは逆の作業を行って、造形物が形成された造形プレートを造形ステージから取り外す。熱エネルギーを利用する造形法式を用いる場合は、造形物の温度が十分冷えてから取り外すのが好ましい。
造形物が繊細な構造を有していると、この工程で破壊される恐れがあるため、造形プレートを造形ステージに取付ける方法に十分な工夫が望まれる。
(IV)造形物が形成された造形プレートを、水を含む溶媒に接触させる工程
(I)ステージから取り外した造形物付き造形プレートを、水を含む溶媒に接触させる。全体を溶媒に浸漬したり、溶媒をシャワー状に噴出して造形物付き造形プレートに浴びせかけたりして、水を含む溶媒と水溶性材料を含む領域とを接触させる。この工程により、造形プレートの水溶性材料を含む領域が溶解し、造形物と造形プレートとが分離される。造形物と造形プレートとの分離の際、外力を加える必要がない為、造形物の変形や破壊を抑制することができる。
造形物付き造形プレートを溶媒に浸漬させる場合は、造形物の形状にもよるが、溶媒に水流を加えたり超音波振動を加えたりすると、水溶性材料を含む領域の除去が促進されるため好ましい。溶媒の温度は造形物が熱変形しない温度の範囲で、適宜加温するのも好ましい。
(造形システムの他の実施形態)
図1の造形システムとは異なる造形法を用い、本発明にかかる造形プレートを好適に用いることのできる造形システムの実施形態を説明する。
造形システム300は、コンピュータ301と、造形コントローラ302と、材料層形成部310と、造形部320と、材料層形成部310で形成した材料層を造形部320へと搬送する搬送部330とを備えている。
材料層形成部310は、造形材料を配置する第1像形成部311と第2像形成部312と、第1像形成部311と第2像形成部312を駆動する駆動部313と、を備えている。
ここでは、第1像形成部で構造材料、第2像形成部でサポート材料が配置される形態で説明するが、第1像形成部でサポート材料、第2像形成部で構造材料が配置される形態でもよい。また、第1像形成部と第2像形成部が同じ種類の材料を配置する形態であってもよい。また、材料層形成部310が2つの像形成部を備えている例を示しているが、3つ以上の像形成部を備えていても良い。
材料層形成部310としては、材料供給部と、感光体と、光源とを備え、電子写真方式で粒子状の造形材料を配置する構成例が挙げられるが、これに限定されるものではない。インクジェット方式を用いて材料層を形成する構成も好ましい。
造形部320は、造形ステージ321、造形ステージ321に対向する対向部材322と、造形ステージ321および対向部材322を駆動する駆動部323を備えている。
搬送部330は、材料形成部310で形成された材料層を造形部320へと搬送する搬送体311と、搬送体311を駆動する駆動ローラ332とを備えている。
コンピュータ301は、三次元モデルの三次元形状データを取得し、三次元モデルの形状に応じてサポート体を付加したスライスデータを生成する。生成したスライスデータをコントローラ302に送信する。コントローラ302が、受信したスライスデータに基づいて生成された信号を造形駆動部313、322に送信し、造形ステージ321の動作、第1像形成部311、第2像形成部312の動作などの制御を行う。
コントローラ302は、スライスデータのうち構造材料の配置(像)を解析し、搬送体330の上に第1像形成部311で構造材料が所定の位置に配置されるよう、駆動部313を制御する。搬送体330に配置された構造材料は、第2像形成部の方へと搬送される。コントローラ302は、スライスデータのうちサポート材料の配置(像)を解析し、搬送体330の上に第2像形成部311でサポート材料が所定の位置に配置されるよう、駆動部313、323を制御する。このとき、構造材料とサポート材料からなる1スライス分の材料層が形成されるよう、搬送体331の上に構造材料とサポート材料を配置するタイミングも制御される。
造形ステージ321の上には、造形プレート340が設置されている。造形プレート340は、複数の貫通孔を有するベース基板340bと水溶性材料を含む領域340aとを有している。
搬送体331の上に形成された材料層は、加熱手段によって加熱された後、造形ステージ321上の造形途中の造形物350の上に積層される。積層の際には、対向部材322とステージ321とで造形途中の造形物と加熱された材料層とを挟んで加圧することができる。材料層の加熱は、ヒーターを内蔵する対向部材26によって加熱されても良いし、材料層が材料層形成部310から造形部320に搬送されるまでの間に設けられた、対向部材26とは別の加熱手段で加熱されても良い。これにより、構造材粒子からなる部分が構造体と、サポート材粒子からなる部分がサポート体とからなる造形物350が形成される。
造形が完了した造形物は、造形プレート340ごと造形ステージ320から取り外され、水を含む溶媒と接触させられ、造形物と造形プレート340との分離が行われる。図3の造形システム300が、造形物と造形プレート340との分離を行う分離部を備えていても良い。
(実験例)
種々の構成の造形プレートを作製し、造形プレートとして好適かどうかの評価を行った実験例について説明する。
<ベース基板>
ベース基板Aとして、70mm×70mm×10mmのABS基板を複数作成した。
<造形プレート1>
70mm×70mmの厚さ5mmのSUS板を削り、50mm×50mm×1mmの凹部を有する型を作製した。SUSの型内に厚さ100μmのポリテトラフルオロエチレンシートを敷き、ポリエチレングリコールの粉体(PEG6000 日油株式会社製)を2.4g秤量した後に、ベース基板Aを載せ55℃にて12.4MPaの圧力で10min加熱し、造形プレート1を得た。
<造形プレート2>
マルトテトラオースの粉体(日食フジオリゴ#450 日本食品化工株式会社製)60gとラクチトール(ラクチトールLC-0 物産フードサイエンス株式会社製)26gを水340gに溶解させた後に乾燥、固化したものを粉砕し粉体1を得た。
次いで、造形プレート1と同じポリテトラフルオロエチレンシートを敷いたSUSの型内に、粉体1を3.6g秤量した後に、ベース基板Aを載せて120℃にて12.4MPaの圧力で10min加熱し、造形プレート2を得た。
<造形プレート3>
マルトテトラオースの粉体(日食フジオリゴ#450 日本食品化工株式会社製)60gとラクチトール(ラクチトールLC-0 物産フードサイエンス株式会社製)26g、セルロースファイバー(セリッシュFD200L ダイセルファインケム株式会社)15gを水340gに溶解させた後に乾燥、固化したものを粉砕し粉体2を得た。
粉体1の代わりに粉体2を使用する以外は造形プレート2と同様にして、造形プレート3を得た。
<造形プレート4>
70mm×70mm×10mmのABS基板に5mmφの貫通孔を5mm間隔で中央から20箇所あけたものをベース基板Bとした。ベース基板Aの代わりにベース基板Bを使用し、加熱温度を120℃から90℃に変更する以外は造形プレート3の作製方法と同様にして基板4を得た。得られた造形プレート4の断面観察をしたところ、図2(b)のように、貫通孔の途中まで粉体2からなる領域が形成されているのが確認された。
<造形プレート5>
加熱条件を120℃に変更する以外は造形プレート4と同様にして造形プレート5を得た。造形プレート5の断面を観察したところ、造形プレート4と同様の構成が確認された。
<造形プレート6>
造形プレート1と同じポリテトラフルオロエチレンシートを敷いたSUSの型内に、粉体2を3.6g秤量した後に、ポリテトラフルオロエチレンシートおよび50mm×50mm×1mmのSUS板を載せ120℃にて12.4MPaの圧力で10min加熱し、造形プレート6を得た。
<造形プレート7>
ベース基板Aを造形プレート7とした。
<各種造形プレートの評価>
作製した造形プレート1~7それぞれについて下記の評価を行った。
造形プレート1~7に対して、図3の造形システムを用い、厚さ10μmの10mmφのABSシートを加熱加圧しながら100枚積層し、造形物を作製するプロセスを行った。造形プレート7では造形面に造形物がしっかり固定されたものの、造形後に造形物と造形プレートとを分離することができなかった。
造形プレート1~6では、造形中に造形物が造形プレートから剥がれることもなく、造形を完了することができた。得られた造形物付きの造形プレートを流水に当てると、短時間で造形物と造形プレートを分離することができた。特に、造形プレート3から6は、造形プレート1、2よりも短時間で造形物と造形プレートを分離することができた。
造形プレート1と造形プレート2との比較では、造形プレート2の方が短時間で造形物をと造形プレートから分離することができた。
また、造形プレート2では造形の途中で、造形プレート表面の一部に割れの発生が確認されたが、他の造形プレートでは確認されなかった。
造形プレート3では、造形完了後に造形物を冷却した後に、水溶性材料を含む領域がベース基板から剥がれている部分が発生することがあったが、造形プレート4、5ではそのような剥がれは生じなかった。
また、造形プレート4、5では造形プレート3と比較して、基板裏面から流水に当てた際に容易に造形物を取り外すことができた。
以上の実施例から、本発明にかかる基板1乃至6は、造形物を基板に対して固定した後に水によって簡便に取り外すことができた。
表1に各造形プレートの構成と、造形性、分離容易性の評価結果をまとめておく。
造形性は、造形プレート7を基準とする相対評価で表してある。造形プレート7と同様の積層ができれば◎、造形には問題のない不具合が生じた場合を○としている。
また、分離容易性は、水を含む溶媒で造形物と造形プレートとを分離することができたものを○、比較的短時間に分離できたものを◎としている。
Figure 0007234267000001
上記結果から、造形面側に水溶性材料を含む領域を有する造形プレートを用いれば、造形物と造形プレートとを分離する際に造形物(構造体)の形状が損われることがなく、精度の高い立体物を得ることができることが分かる。
また、造形対象物の造形を始める前に、造形物を取り外すための層を作製する必要がないため、造形に必要な時間を短縮することが可能になる。
また、入手が容易で安全で安価な水との接触で造形物と造形プレートとを分離することができるため、コストを低く抑えることができる上に、安全性が高く環境への負荷が低いため、非常に好ましい。
さらに、造形物と造形プレートとの分離の際に、造形物に物理的負荷を与えない為、微細構造を有する造形物を取り外す際にも好適である。
10、300 造形システム
13、321 造形ステージ
18、340 造形プレート
18a、340a 水溶性材料を含む領域
18b、340b ベース基板
17、350 造形物

Claims (20)

  1. 積層造形法による造形を行う造形システムの造形ステージに設置される造形プレートであって、非水溶性のベース基板と、前記ベース基板の造形が行われる側の面に設けられた水溶性材料を含む層と、を有し、
    前記ベース基板は、前記面に接する前記水溶性材料を含む層へ延びる、複数の貫通孔を有することを特徴とする造形プレート。
  2. 前記貫通孔が、前記造形面に垂直な方向に対して傾斜した方向に延びていることを特徴とする請求項1に記載の造形プレート。
  3. 前記貫通孔の孔径が、前記造形される側の面に近い側から遠い側に向かって大きくなっていることを特徴とする請求項1に記載の造形プレート。
  4. 前記貫通孔の最小孔径が1mm以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の造形プレート。
  5. 積層造形法による造形を行う造形システムの造形ステージに設置される造形プレートであって、非水溶性のベース基板と、前記ベース基板の造形が行われる側の面に設けられた水溶性材料を含む層と、を有し、
    前記水溶性材料を含む層の表面が凹凸構造を有することを特徴とする造形プレート。
  6. 前記ベース基板が高分子材料、金属材料、セラミックス材料の群から選択されるいずれか1種の材料からなることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の造形プレート。
  7. 前記水溶性材料の水に対する溶解度が1以上であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の造形プレート。
  8. 前記水溶性材料を含む層が、さらに非水溶性材料を含むことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の造形プレート。
  9. 前記非水溶性材料が、繊維状材料であることを特徴とする請求項8に記載の造形プレート。
  10. 前記繊維状材料が、セルロースファイバーまたはアラミドファイバーであることを特徴とする請求項9に記載の造形プレート。
  11. 3次元モデルのスライスデータに基づいて造形ステージの上に造形材料を積層する造形部を備える造形装置を用いた立体物の製造方法であって、
    造形装置の造形ステージの上に造形プレートを設置する工程と、
    前記造形プレートの上に前記造形材料を積層する工程と、
    を有し、
    前記造形プレートが非水溶性のベース基板と、前記ベース基板の造形が行われる側の面に設けられた水溶性材料を含む層とを有し、
    前記ベース基板は、前記面に接する前記水溶性材料を含む層へ延びる、複数の貫通孔を有することを特徴とする立体物の製造方法。
  12. 前記貫通孔が、前記造形面に垂直な方向に対して傾斜した方向に延びていることを特徴とする請求項11に記載の立体物の製造方法。
  13. 前記貫通孔の孔径が、前記造形される側の面に近い側から遠い側に向かって大きくなっていることを特徴とする請求項11に記載の立体物の製造方法。
  14. 前記貫通孔の最小孔径が1mm以上であることを特徴とする請求項11から13のいずれか一項に記載の立体物の製造方法。
  15. 3次元モデルのスライスデータに基づいて造形ステージの上に造形材料を積層する造形部を備える造形装置を用いた立体物の製造方法であって、
    造形装置の造形ステージの上に造形プレートを設置する工程と、
    前記造形プレートの上に前記造形材料を積層する工程と、
    を有し、
    前記造形プレートが非水溶性のベース基板と、前記ベース基板の造形が行われる側の面に設けられた水溶性材料を含む層とを有し、
    前記水溶性材料を含む層の表面が凹凸構造を有することを特徴とする立体物の製造方法。
  16. 前記ベース基板が高分子材料、金属材料、セラミックス材料の群から選択されるいずれか1種の材料からなることを特徴とする請求項11から15のいずれか一項に記載の立体物の製造方法。
  17. 前記水溶性材料の水に対する溶解度が1以上であることを特徴とする請求項11から16のいずれか一項に記載の立体物の製造方法。
  18. 前記水溶性材料を含む層が、さらに非水溶性材料を含むことを特徴とする請求項11から17のいずれか一項に記載の立体物の製造方法。
  19. 前記非水溶性材料が、セルロースファイバーまたはアラミドファイバーであることを特徴とする請求項18に記載の立体物の製造方法。
  20. 前記造形材料の積層する工程を複数回行ったのち、前記水溶性材料を含む層を、水を含む溶媒と接触させる工程をさらに含むことを特徴とする請求項11から19のいずれか一項に記載の立体物の製造方法。
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