JP7232933B2 - 脱毛緩和および毛髪成長を促進させるペプチド、それを含む化粧料組成物、および薬学的組成物 - Google Patents

脱毛緩和および毛髪成長を促進させるペプチド、それを含む化粧料組成物、および薬学的組成物 Download PDF

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Description

本発明は、脱毛症を予防または改善するペプチド、およびそれを含む組成物に関し、より詳しくは、Wnt/β-カテニンシグナル伝達経路を活性化して脱毛緩和または毛髪成長を促進するペプチド、およびそれを含む化粧料組成物に関する。
一般的に、人々は1日平均で約100個程度の毛髪が抜けると同時に新しい毛髪が育つため、頭皮の毛髪数は容易に減らない。脱毛とは、毛髪があるべき部位にないかまたは貧弱な状態をいい、毛髪の生成に必要な栄養供給および新陳代謝が円滑に行われないため生じる進行性疾患に分類したりもする。
脱毛を引き起こす要因は未だに明らかではないが、老化、遺伝的要因、ストレス、男性ホルモンの作用、血液循環障害、皮脂分泌の異常、毛嚢虫、栄養不良、免疫系の混乱、皮膚疾患などの種々の要因によって複合的に発生し得るし、男性だけでなく女性の脱毛も増加している傾向であり、脱毛による外形的変化は多くのストレスと心理的不安、外形的なコンプレックスを誘発し、現代人にとって脱毛は心理的にも深刻な問題をもたらす。
脱毛を治療するための方法として、薬物治療、毛嚢移植手術、民間療法、漢方治療、脱毛機能性シャンプーなどの多様な方法が挙げられる。最初の脱毛治療剤であるロゲイン(Rogaine)は、アメリカ食品医薬品局(FDA)の許可を受けた安全な製品であり、頭皮血液循環を促進させるものの、根本的な治療効果はなく、パントガール(pantogar)は、 醸造用酵母に含まれた多様なアミノ酸およびミネラルが 頭皮に 供給するものの、大きな治療効果はなく、東医宝鑑の甘草薬材成分を含み、ビタミンアリメマジン酒石酸塩が主成分であるドロゲン(Drogen)は、発毛に対する根拠が足りない漢方成分の発毛治療剤であって、上記の脱毛治療剤は、副作用を伴うか、または根本的な脱毛治療方法ではない。
現在、脱毛治療に最も多く用いられている薬物としては、米国FDAから承認を受けた2,4-ジアミノ-6-ピペリジノピリミジン-3-オキシド(別名で「ミノキシジル(Minoxidil、MINX)」製剤)、およびII型5α還元酵素の特定抑制剤であるフィナステリド(finasteride)が主成分であるプロペシア(Propecia、メルク・アンド・カンパニー社の商標名)が挙げられる。ミノキシジル製剤は、血管拡張効果により血流量を増加させ、毛根に栄養分を供給することで、毛髪成長を誘導する薬物であって、特につむじ部位の脱毛症状の緩和に対して効果が良いと知られているが、規則的に長期間にわたって用いなければならず、つむじ部位以外の部位の脱毛に対してはそれほど良い効果を発揮できないという短所がある。経口投与用であるプロペシアも持続的で規則的な服用を必要とし、女性が長期服用する場合、奇形児の出産確率が高く、一部の患者に対しては、性欲減退、勃起不全などの副作用を示すという問題が報道されたことがある。よって、ミノキシジル製剤またはフィナステリド製剤が有する副作用を克服可能でありながらも、脱毛防止および発毛促進効果に優れた化合物の開発が求められてきた。
一方、毛嚢細胞の循環生理は、髪の毛が成長する成長期(Anagen)、退行期(Catagen)、休止期または停滞期(Telogen)の3ステップの順が繰り返し行われる。これにより、髪の毛が育って脱落する過程が繰り返される。休止期または停滞期に留まる毛嚢細胞が多くなると、髪の毛が脱落する脱毛症(alopecia)の状態になり、根本的な脱毛を治療するためには、成長期の毛嚢細胞を増加させ、退行期および休止期の細胞を減少させる方向への接近が必要である。
本発明は、上記のような問題を解決するためものであって、Wnt/β-カテニンシグナル伝達系と毛髪の成長および毛嚢幹細胞との関連性に着目してペプチド断片を合成し、脱毛緩和および毛髪成長を促進するという効果があることを確認し、本発明を完成した。
Kwack et al. Journal of Investigative Dermatology、 2012、 132、 6、 1554-1560 Jeong et al. Annals of Dermatology、 2017、 29、 1、 102-105
本発明は、Wnt/β-カテニンシグナル伝達系に関与するペプチド断片を脱毛症の予防、改善、または治療用として提供することを目的とする。
また、本発明は、特定部位に限らず、頭皮全般にわたった脱毛症状に効果がある、脱毛症の改善のための化粧料組成物、および脱毛症の予防または治療用の薬学的組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、毛嚢細胞に必要なタンパク質の発現を調節し、毛髪成長を促進させるペプチドを提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、毛髪成長を促進させるペプチドを有効成分として含む、化粧料組成物および薬学的組成物を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、配列番号5または配列番号10のアミノ酸配列を含む、脱毛症の予防、改善、または治療用のペプチドを提供する。
配列番号5:SCRIQ、配列番号10:RIP
本発明の一実施形態において、前記ペプチドは、Wnt/β-カテニンシグナル伝達経路を活性化してもよい。
本発明の一実施形態において、前記脱毛症は、円形脱毛症、遺伝性アンドロゲン脱毛症、休止期脱毛症、外傷性脱毛症、成長期脱毛症、粃糠性脱毛症、脂漏性脱毛症、および先天性脱毛症からなる群から選択された何れか1つ以上であってもよい。
本発明は、配列番号5または配列番号10のアミノ酸配列を含むペプチドを有効成分として含む、脱毛症改善用の化粧料組成物を提供する。
本発明の一実施形態において、前記有効成分は、化粧料組成物の全体重量を基準に0.0001~10重量%で含まれてもよい。
本発明は、配列番号5または配列番号10のアミノ酸配列を含むペプチドまたは薬学的に許容可能なその塩を有効成分として含む、脱毛症の予防または治療用の薬学的組成物を提供する。
本発明の一実施形態において、前記有効成分は、薬学的組成物の全体重量を基準に0.0001~10重量%で含まれてもよい。
本発明の一実施形態において、前記配列番号5を含むペプチドのアミノ酸配列の数は5~15であり、前記配列番号10を含むペプチドのアミノ酸配列の数は3~13であってもよい。
本発明は、前記配列番号5および配列番号10を含む、アミノ酸配列の数が8~50である、脱毛症の予防、改善、または治療用のポリペプチドを提供する。
また、本発明は、配列番号5または配列番号10のアミノ酸配列を含む、3~12個のアミノ酸配列からなる毛髪成長促進用ペプチド、およびそれを有効成分として含む毛髪成長促進用の化粧料組成物を提供する。
また、本発明は、前記ペプチドまたは薬学的に許容可能なその塩を有効成分として含む、毛髪成長促進用の薬学的組成物を提供する。
本発明に係るペプチドは、Wnt/β-カテニンシグナル伝達経路の阻害物質であるDKK-1がLRP5/6受容体に結合するのを選択的に妨害し、これによりWnt/β-カテニンシグナル伝達系を活性化させることで、組織形成に関与する成長ホルモンに肯定的に作用して新しい血管形成に役立つだけでなく、細胞再生力の向上、ケラチン細胞増殖促進、および毛嚢成長を好ましい様態に調節することで、毛髪の成長期を維持させ、脱毛を予防し、毛髪生成を促進するという効果を提供することができる。
また、前記ペプチドを有効成分として含む化粧料組成物および薬学的組成物を用いて、副作用が少ない、脱毛症の予防、改善、または治療のための製品の生産に有用に使用可能である。
本発明の実施例1により、配列番号5のペプチド処理による、毛乳頭細胞における、β-カテニンおよび不活性/活性リン酸化GSK3βタンパク質発現変化を比較分析したウェスタンブロット結果である。 図1aのウェスタンブロット結果のグラフを示したものである。 本発明の実施例1により、配列番号10のペプチド処理による、毛乳頭細胞における、β-カテニンおよび不活性/活性リン酸化GSK3βタンパク質発現変化を比較分析したウェスタンブロット結果である。 図2aのウェスタンブロット結果のグラフを示したものである。 本発明の実施例2により、配列番号5のペプチドを多様な濃度で処理し、β-カテニンおよび不活性リン酸化GSK3βタンパク質発現活性が最も高い濃度をスクリーニングした結果である。 本発明の実施例2により、配列番号10のペプチドを多様な濃度で処理し、β-カテニンおよび不活性リン酸化GSK3βタンパク質発現活性が最も高い濃度をスクリーニングした結果である。 本発明の実施例3による、配列番号5および配列番号10のDKK-1の活性の抑制可否を確認した結果である。 本発明の実施例3により、 配列番号5および配列番号10のDKK-1の活性の抑制程度をβ-カテニンの発現変化率のグラフの結果を示したものである。 本発明の実施例4~6によるペプチド配列番号5および配列番号10処理により、毛髪周期の成長期の維持および退行期の進行抑制に影響を与える成長ホルモンタンパク質および遺伝子発現変化を分析した結果である。 本発明の実施例4~6によるペプチド配列番号5および配列番号10処理により、毛髪周期の成長期の維持および退行期の進行抑制に影響を与える成長ホルモンタンパク質および遺伝子発現変化を分析した結果である。 本発明の実施例7によるペプチド配列番号5を人体毛嚢組織に処理し、毛幹(hair shaft)の長さ成長を分析した結果である。 本発明の実施例7によるペプチド配列番号10を人体毛嚢組織に処理し、毛幹(hair shaft)の長さ成長を分析した結果である。 本発明に係る配列番号5および配列番号10のペプチド処理による、Wnt/β-カテニンシグナル伝達作用メカニズムの模式図を示したものである。
以下、本発明について具体的に説明する。本明細書で用いられる用語は、特に定義しない限り、当該分野における通常の知識を有する者が一般的に理解する内容に解釈されなければならない。本明細書の図面および実施例は通常の知識を有する者が本発明を容易に理解し実施するためのものであって、図面および実施例において発明の要旨を濁す恐れのある内容は省略されてもよく、本発明が図面および実施例に限定されるものではない。
本発明は、配列番号5または配列番号10のアミノ酸配列を含む、脱毛症の予防、改善、または治療用のペプチドを提供する。
[配列番号5]:SCRIQ
Figure 0007232933000001
[配列番号10]:RIP
Figure 0007232933000002
前記ペプチドは、Wnt/β-カテニン(β-catenin)シグナル伝達経路を活性化してもよい。
Wntは、細胞から分泌されるシステイン(cystein)が多い糖タンパク質であって、周辺細胞の受容体に結合し、活性化した受容体を介して色々な段階を経て多くの遺伝子の発現を調節することで、多様な生命現象を調節すると知られている。
中でも、Wnt/β-カテニンシグナル伝達経路は、毛髪成長と毛嚢幹細胞の活性化に重要な役割をする。Wntリガンド(ligand)が存在しない場合、β-カテニンはGSK3β(glycogen synthase kinase-3β)によりリン酸化され、細胞内のβ-カテニン分解複合体が形成され、プロテアソームによりβ-カテニンが分解される。しかし、Wntリガンドが受容体であるLRP5あるいはLRP6に結合すると、GSK3βの活性が抑制されることで、β-カテニンのリン酸化および分解が抑制される。よって、細胞質に蓄積されたβ-カテニンは核に移動して下位ターゲット遺伝子の発現を促進させ、このように発現されたタンパク質は毛髪の成長と分化に影響を及ぼすようになる。
本発明に係る配列番号5または配列番号10で表されるアミノ酸配列を含むペプチドは、前記Wntリガンドが受容体であるLRP5あるいはLRP6に結合できるようにすることで、Wnt/β-カテニンシグナル伝達経路を活性化し、その結果、毛嚢細胞の生理活性を高め、再生を促進する効果につながる。
より具体的に、本発明に係るペプチドは、LRP5/6に対して、DKK-1(Dickkopf-1)と競争的結合をすることができる。DKK-1は、Wnt/β-カテニンシグナル伝達経路の強力な拮抗剤として、ジヒドロテストステロン(dihydrotestosterone、DHT)によって誘導される。DHTは、直接的脱毛を引き起こすホルモンとして知られており、毛嚢細胞の特定部分と結合し、毛髪周期の退行期への変化と細胞死滅を促進する。
DKK-1はWntリガンドの受容体であるLRP5/6に非常に高親和的なリガンドであり、DKK-1がLRP5/6に選択的に結合すると、Wntリガンドにより誘導されるFrizzled-LRP5/6 complexの形成が抑制され、下位シグナルであるβ-カテニンがリン酸化されて不活性化され、窮極的に毛髪成長が阻害されるという結果をもたらし得る。
本発明に係るペプチドは、前記DKK-1と競争的にLRP5/6に結合することで、DKK-1の結合によるWnt/β-カテニンシグナル伝達経路の妨害を阻害することができ、かえってWnt/β-カテニンシグナル伝達経路の活性化により、毛髪成長と関連したタンパク質の発現を誘導することができる。
本発明は、前記ペプチドを有効成分として含む、脱毛症改善用の化粧料組成物を提供する。
前記有効成分は、組成物の全体重量を基準に0.0001~10重量%で含まれてもよい。好ましくは0.001~8重量%、より好ましくは0.01~3重量%で含まれてもよい。前記含量の範囲内である場合、ペプチドが成長因子を活性化させ、頭皮内血行改善による毛髪成長および毛嚢を活性化させて毛髪を強化させるだけでなく、頭皮環境の改善に効果的であり、脱毛症の改善の明らかな効果を見ることができる。
前記有効成分は、本発明に係る配列番号5または配列番号10で表されるアミノ酸配列を含むペプチドが0.1~100μMで含まれることが良い。好ましくは、配列番号5の場合は1~80μM、より好ましくは5~60μMで含まれ、配列番号10の場合は0.5~50μM、より好ましくは10~50μMで含まれることが、細胞に毒性を示さず、且つ、脱毛症の改善および毛髪成長促進にさらに優れるという効果を示すことができる。
前記脱毛症は、円形脱毛症、遺伝性アンドロゲン脱毛症、休止期脱毛症、外傷性脱毛症、成長期脱毛症、粃糠性脱毛症、脂漏性脱毛症、および先天性脱毛症からなる群から選択された何れか1つ以上であってもよい。
具体的に、前記ペプチドは、塩の形態で存在するものを用いてもよく、これは、アミノ基を適宜な酸と反応させることで作られるものであって、例えば、有機酸付加塩として、アセテート、アジペート、アルギネート、シトレート、アスパルテート、ベンゾエート、ベンゼンスルホネート、ビスルフェート、ブチレート、カンファレート、カンファスルホネート、ジグルコネート、グリセロホスフェート、ヘミスルフェート、ヘプタノエート、ヘキサノエート、ホルメート、フマレート、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロヨージド、2-ヒドロキシエタンスルホネート、ラクテート、マレエート、メシチレンスルホネート、メタンスルホネート、ナフチレンスルホネート、ニコチネート、2-ナフタレンスルホネート、オキサレート、マレエート、パモエート、ペクチネート、ペルスルフェート、3-フェニルプロピオネート、ピクレート、ピバレート、プロピオネート、スクシネート、タルトレート、トリクロロアセテート、トリフルオロアセテート、ホスフェート、グルタメート、ビカーボネート、パラ-トルエンスルホネート、およびウンデカノエートが挙げられるが、これに限定されるものではない。
また、無機酸付加塩を形成するために使用可能な酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、またはリン酸が挙げられるが、これに限定されるものではない。
前記化粧料組成物は、頭皮細胞の恒常性を維持するために、緩衝液をさらに含んでもよい。緩衝液は、単糖類、多価アルコール、および電解質化合物を含む複合緩衝液であってもよい。
前記単糖類は、頭皮細胞内の栄養供給源として利用可能なものであれば制限されずに用いることができる。具体的に、6個の炭素原子を有した単糖類として、D-グルコース(D-glucose)、D-グロース(D-gulose)、D-マンノース(D-mannose)、D-ガラクトース(D-galalctose)、D-イドース(D-idose)、D-タロース(D-talose)、D-アロース(D-allose)、D-アルトロース(D-altrose)、D-フルクトース(D-fructose)、D-タガトース(D-tagatose)、およびL-ソルボース(L-sorbose)からなる群から何れか1つまたは2つ以上を選択して用いてもよい。
前記単糖類は、緩衝液を基準に5~30重量%で含まれてもよく、好ましくは7~28重量%、より好ましくは10~25重量%で含まれてもよい。上述した含量範囲で含まれる場合、適宜な粘度の形成により使用感に優れる。
前記電解質化合物は、一般的に化粧料組成物に用いられて頭皮内深くに無機質を供給することができ、皮膚に接触した際にアレルギー反応および刺激感がないものであれば特に限定されずに用いることができる。好ましくは、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、および硫酸ナトリウムからなる群から選択された何れか1つ以上を含んでもよい。
また、電解質化合物は、全体化粧料組成物を基準に0.001~2重量%、好ましくは0.005~1重量%、より好ましくは0.01~0.1重量%で含まれてもよい。前記含量範囲で電解質化合物が含まれる場合、細胞内外の酸塩基のバランスを維持し、毛嚢細胞との浸透圧を適宜に維持することで、健康な頭皮環境を作ることができる。
本発明の化粧料組成物は、当業界で通常製造される如何なる剤形に製造されてもよく、例えば、溶液、懸濁液、乳濁液、ペースト、ゲル、クリーム、ローション、パウダー、石鹸、洗顔フォーム、オイル、粉末ファンデーション、乳濁液ファンデーション、ワックスファンデーション、パック、マッサージクリーム、シャンプー、リンス、トリートメント、およびスプレーからなる群から何れか1つ以上選択された剤形を有してもよいが、これに制限されるものではない。
本発明の頭皮の健康改善のための化粧料組成物の剤形がペースト、クリーム、またはゲルである場合には、動物性オイル、植物性オイル、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、シリカ、タルク、または酸化亜鉛をさらに含んでもよく、剤形がパウダーまたはスプレーである場合には、ラクトース、タルク、シリカ、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、またはポリアミドパウダーがさらに含まれてもよく、特にスプレーである場合には、追加的にクロロフルオロハイドロカーボン、プロパン/ブタン、またはジメチルエーテルのような推進体をさらに含んでもよい。
本発明の化粧料組成物の剤形が溶液または乳濁液である場合には、溶媒、溶解化剤、または乳濁化剤がさらに含まれ、これは、水、エタノール、イソプロパノール、エチルカーボネート、エチルアセテート、ベンジルアルコール、ベンジルベンゾエート、プロピレングリコール、1,3-ブチルグリコールオイル、グリセロール脂肪族エステル、ポリエチレングリコール、およびソルビタンの脂肪酸エステルからなる群から選択された何れか1つ以上であってもよい。
本発明の化粧料組成物の剤形が懸濁液である場合には、水、エタノール、またはプロピレングリコールのような液状の希釈剤、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールエステル、およびポリオキシエチレンソルビタンエステルのような懸濁剤、微小結晶性セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、寒天、またはトラガカントなどがさらに含まれてもよい。
また、前記化粧料組成物には、脱毛が予防可能な、上皮成長因子(Eepidermal growth factor、EGF)、形質転換成長因子-a(Transforming growth factor-a、TGF-a)、形質転換成長因子-b(Transforming growth factor-b、TGF-b)、線維芽細胞成長因子-2(Basic fibroblast growth factor、bFGF)、ケラチノサイト成長因子(Keratinocyte Growth Factor、KGF)、幹細胞因子(Stem Cell Factor、SCF)、血小板由来成長因子(Platelet derived growth factor、PDGF)、血管内皮成長因子(Vascular endothelial Growth Factor、VEGF)、および塩基性線維芽細胞成長因子(basic Fibroblast Growth Factor、bFGF)からなる群から何れか1つ以上を適宜選択してさらに含んでもよく、本発明に係るペプチドは、かかる成長因子を活性化させることで、毛髪成長および発毛促進のための頭皮環境の作りおよび維持効果を提供することができる。
本発明に係る化粧料組成物は、一般的に化粧料組成物が適用可能な部位として、頭皮だけでなく、発毛を必要とする身体部位であれば、どこでも適用されてもよい。例えば、外傷による傷跡として毛髪または毛が損傷した部位、または単なる美容効果を目的とする広い額、M字額、まつげ、眉毛、または無毛症の状態の好転に用いてもよい。
本発明は、前記ペプチドまたは薬学的に許容可能なその塩を有効成分として含む、脱毛症の予防または治療用の薬学的組成物であってもよい。
前記有効成分は、前述したように、組成物の全体重量を基準に0.0001~10重量%で含まれてもよい。前記含量範囲は、ペプチドが成長因子を活性化させ、頭皮内血行改善による毛髪成長および毛嚢を活性化させて毛髪を強化させるだけでなく、頭皮健康の改善に効果的であり、脱毛症の予防または治療の明らかな効果を見ることができる。
また、本発明の配列番号5を含むペプチドのアミノ酸配列の数は5~15であり、前記配列番号10を含むペプチドのアミノ酸配列の数は3~13であってもよい。具体的に例を挙げると、配列番号5を含むペプチドの場合、SCRIQ、EGLSCRIQ、EGLSCRIQK、EGLSCRIQKD、EGLSCRIQKDH、GLSCRIQKD、GEGLSCRIQKDHHであってもよいが、特にこれに限定されるものではない。配列番号10を含むペプチドの場合、例えば、前述したペプチドのQ(glutamine:グルタミン)をP(proline:プロリン)に変更したものとして、RIP、SCRIP、EGLSCRIP、EGLSCRIPK、EGLSCRIPKD、EGLSCRIPKDH、GLSCRIPKD、GEGLSCRIPKDHHであってもよいが、特にこれに限定されるものではない。
本発明は、前記配列番号5および配列番号10を何れも含む、脱毛症の予防、改善、または治療用のペプチド組成物を提供する。前記配列番号5および配列番号10を何れも含むペプチド組成物の場合、LRP5/6に対し、DKK-1との競争的結合において結合親和度がさらに大きく、さらに有利に作用することができ、Wntリガンドが受容体に結合するのを阻害しなくてもDKK-1の結合を阻害するという効果を発揮することができる。
さらに、本発明は、配列番号5および/または配列番号10のアミノ酸配列を含むペプチド組成物を投与するステップを含む、脱毛症を予防または治療する方法を提供する。
また、本発明は、配列番号5または配列番号10のアミノ酸配列を含む、毛髪成長促進用ペプチド、前記ペプチドを有効成分として含む毛髪成長促進用の化粧料組成物、および前記ペプチドまたは薬学的に許容可能なその塩を含む薬学的組成物を提供する。
前記薬学的組成物は、経口、非経口、動脈内、皮内、経皮、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下、または鼻内投与されてもよいが、好ましくは、非経口、経皮、または皮下投与されてもよい。
本発明の組成物は、薬学的組成物の製造に通常用いられる適宜な担体、賦形剤、および希釈剤をさらに含んでもよい。
本発明のペプチド有効成分を含む組成物に含まれてもよい担体、賦形剤、および希釈剤としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、デンプン、アカシアゴム、アルギネート、ゼラチン、リン酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、セルロース、メチルセルロース、微晶質セルロース、ポリビニルピロリドン、水、メチルヒドロキシベンゾエート、プロピルヒドロキシベンゾエート、タルク、ステアリン酸マグネシウム、および鉱油が挙げられる。製剤化する場合には、通常用いられる充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、界面活性剤などの希釈剤または賦形剤を用いて調製される。経口投与のための固形製剤には、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤などが含まれてもよく、かかる固形製剤は、前記抽出物に少なくとも1つ以上の賦形剤、例えば、デンプン、炭酸カルシウム(calcium carbonate)、スクロース(sucrose)またはラクトース(lactose)、ゼラチンなどを混ぜて調製される。また、単純な賦形剤の他に、ステアリン酸マグネシウム、タルクのような潤滑剤が用いられてもよい。経口のための液状製剤としては、懸濁剤、内用液剤、乳剤、シロップ剤などが該当するが、よく用いられる単純希釈剤である水、リキッドパラフィンの他に、種々の賦形剤、例えば、湿潤剤、甘味剤、芳香剤、保存剤などが含まれてもよい。
本発明の薬学的組成物が非経口投与用である場合、臨床投与時、クリーム、ゲル、パッチ、噴霧剤、軟膏剤、硬膏剤、ローション剤、リニメント剤、ペースト剤、および湿布(Cataplasmas)からなる群から選択された何れか1つ以上の剤形であってもよいが、これに限定されるものではない。
非経口投与用剤形に製剤化するために安定剤または緩衝剤とともに水に混合して溶液または懸濁液に製造され、これは、アンプルまたはバイアル単位の投与型に製造されてもよい。前記薬学的組成物は、滅菌されるか、または防腐剤、安定化剤、水和剤、または乳化促進剤、浸透圧調節のための塩および/または緩衝剤などの補助制、およびその他の治療的に有用な物質を含有してもよく、通常の方法である混合、顆粒化、またはコーティング方法により製剤化してもよい。
以下、下記の実施例を通じて本発明について説明する。但し、下記の実施例は本発明を具体的に説明するためのものであって、本発明の範囲を下記の実施例に限定するものではなく、通常の技術者であれば、本発明の権利範囲内で本明細書に記載された内容の種々の変形された形態を実施することができる。
実施例
[製造例]配列番号5および配列番号10のペプチドの合成
本発明に用いられるペプチドの合成は、Fmoc(9-fluorenylmethoxycarbonyl)をNαアミノ酸の保護基として用いる固相法により合成し(Fmoc Solid Phase Peptide Synthesis)、HOBt-DIC(N-hydroxybenzotriazole-diisopropylcarbodiimide)方法によりペプチドを延長した(Wang C. Chan、 Perter D. white、「Fmoc solid phase peptide synthesis」 Oxford)。前記方法により、配列番号5(セリン-システイン-アルギニン-イソロイシン-グルタミン、SCRIQ)、配列番号10(アルギニン-イソロイシン-プロリン、RIP)のペプチドを合成し、分取HPLC(Prep-HPLC、column C18、10μm、250mm×mm)を用いて精製後に凍結乾燥し、配列番号5(LC massで測定された分子量:605.71)を69%の収率で83mg、配列番号6(LC massで測定された分子量:600.69)を72%の収率で86mg、配列番号10(LC massで測定された分子量:384.47)を91%の収率で70mgを得た。
[実施例1]ペプチドのWnt/β-カテニンシグナル伝達経路の活性化効果の確認
下記表1に示された配列番号5および配列番号10のペプチド処理による細胞内Wnt/β-カテニンシグナル伝達経路活性化を分析するために、β-カテニン、GSK3β、およびp-GSK3βタンパク質発現に対するウェスタンブロットを行った。
ヒト毛乳頭細胞(human follicular dermal papilla cell:HFDPC)は、培養用の6ウェルプレート(well plate)に1×10または5×10個の細胞数で一定に分注し、DMEM(Dulbecco’s Modified Eagle Media、 Gibco BRL)において、37℃、5% CO条件で、インキュベータにおいて24時間培養した。その後、配列番号5および配列番号10のペプチドを10mMの濃度で水で溶かして濃縮液とし、それを培地で希釈し、200uM、100uM、20uMの濃度にそれぞれ希釈した。その後、各ウェルに1mlの培地が先に入っている状態に各希釈液を1mlずつ入れて処理した後、一定時間培養した。培養終了後、培地を除去した後、SDSサンプルバッファで細胞を破砕した。その後、SDS-PAGEゲル電気泳動により各タンパク質を分離し、PVDF膜(polyvinylidene Fluoride)に移動させた後、ブロッキングバッファを用いて非特異的結合を無くし、Active β-カテニン、GSK3β、およびp-GSK3β(Inactive)タンパク質に対する抗体、およびそれに対するHRP結合された二次抗体(anti-rabbit IgG HRP(sigma))を反応させた。その後、ECL prime kit(Amersham pharmacia)を用いたEnhanced chemiluminescence(ECL)反応をさせ、ChemiDoc分析を行い、その結果を図1a、図1b、図2a、および図2bに示した。
図1a~図2bから、配列番号5および配列番号10で表される各ペプチドを処理した場合、β-カテニンおよびp-GSK3βタンパク質発現が有意に増加したことを確認することができる。その発現増加レベルは、ペプチドを処理していない対照群に比べて著しく増加することが分かる。
Figure 0007232933000003
[実施例2]Wnt/β-カテニンシグナル伝達経路活性化の最適濃度の探索
本発明に係る配列番号5および配列番号10のペプチドを濃度別に処理し、Wnt/β-カテニンシグナル伝達経路を活性化させる最適濃度を探索した。具体的な実験方法は、配列番号5の場合、濃度を0.1、0.5、1、5、10、20、40、60、80、100μMに希釈したことを除いては、実施例1と同様であり、その結果は図3aに示した。配列番号10の場合、濃度を0.1、0.5、1、5、10、20、40、50μMに希釈したことを除いては、実施例1と同様であり、その結果は図3bに示した。
図3aおよび図3bから分かるように、本発明に係る配列番号5および配列番号10のペプチドの何れも、低濃度0.1μM~高濃度100μMまたは50μMまでの全濃度において、Active β-カテニンタンパク質発現を増加させたことを確認することができる。また、配列番号5および配列番号10のペプチドのActive β-カテニンタンパク質発現の増大を最も効果的に示す最適濃度が存在し、これにより、前記効果は、濃度依存的に増加するものではないという事実を確認することができる。
[実施例3]DKK-1活性抑制の確認
本発明に係る配列番号5および配列番号10のペプチドを処理し、DKK-1により阻害されたWnt/β-カテニンシグナル伝達経路が再活性化されるか否かを分析した。
具体的に、人間毛乳頭細胞(human follicular dermal papilla cell:HFDPC)は、培養用の12ウェルプレートに5×10個の細胞数で一定に分注し、DMEM(Dulbecco’s Modified Eagle Media、 Gibco BRL)において、37℃、5% CO条件で、インキュベータにおいて24時間培養した。培養後、各ウェルに組み換えタンパク質DKK-1をそれぞれ処理してWnt/β-カテニンシグナル伝達経路を阻害しつつ、本発明の配列番号5および配列番号10のペプチドを適正濃度で追加処理した後、一定時間培養した。
培養終了後、培地を除去した後、SDSサンプルバッファで細胞を破砕した。その後、SDS-PAGEゲル電気泳動により各タンパク質を分離し、PVDF膜(polyvinylidene Fluoride)に移動させた後、ブロッキングバッファを用いて非特異的結合を無くし、β-カテニンとp-GSK3βタンパク質に対する抗体、およびそれに対するHRP結合された二次抗体(anti-rabbit IgG HRP(sigma))を反応させた。その後、ECL prime kit(Amersham pharmacia)を用いたEnhanced chemiluminescence(ECL)反応をさせ、ChemiDoc分析を行い、その結果を図4aおよび図4bに示した。
図4aおよび図4bから分かるように、対照群の場合には、組み換えタンパク質DKK-1の処理時、Non-phospho(Active)β-カテニン発現レベルが約24%減少することから、組み換えDKK-1によりWnt/β-カテニンシグナル伝達経路が抑制されることを確認することができた。その反面、本発明の配列番号5および配列番号10のペプチドを組み換えDKK-1と同時に処理した場合には、Non-phospho(Active)β-カテニン発現レベルが約10%~31%それぞれ増加して回復したことを確認することができる。これは、本発明の配列番号5および10のペプチドがDKK-1と競争的にLRP5/6に結合することで、DKK-1の結合によるWnt/β-カテニンシグナル伝達経路の妨害を阻害することができ、かえってWnt/β-カテニンシグナル伝達経路の活性化により、毛髪成長と関連したタンパク質の発現を誘導可能であるという事実を裏付ける結果である。
[実施例4]毛髪関連の成長ホルモン発現増加の確認
本発明に係る配列番号5および配列番号10のペプチドを処理し、毛髪周期の成長期に影響を与える成長ホルモンであるVEGF、IGF-I、FGF10、FGF1、およびFGF7タンパク質または遺伝子変化を確認するためにウェスタンブロットおよびRT-PCRを行った。
具体的なウェスタンブロット実験方法として、人間毛乳頭細胞(human follicular dermal papilla cell:HFDPC)を培養用の6ウェルプレートに1×10個の細胞数で一定に分注し、DMEM(Dulbecco’s Modified Eagle Media、 Gibco BRL)において、37℃、5% CO条件で、インキュベータにおいて24時間培養した。本発明の配列番号5および配列番号10のペプチドを10mMの濃度で水で溶かして濃縮液とし、それを培地で希釈し、それぞれの最適濃度である10または40μMの濃度に希釈した。その後、各ウェルに1mlの培地が先に入っている状態に各希釈液を1mlずつ入れて処理した後、48時間培養した。培養終了後、培地を除去した後、SDSサンプルバッファで細胞を破砕した。その後、SDS-PAGEゲル電気泳動により各タンパク質を分離し、PVDF膜(polyvinylidene Fluoride)に移動させた後、ブロッキングバッファを用いて非特異的結合を無くし、VEGF、IGF1、FGF2、およびFGF10タンパク質に対する抗体、およびそれに対するHRP結合された二次抗体(anti-rabbit IgG HRP(sigma))を反応させた。その後、ECL prime kit(Amersham pharmacia)を用いたEnhanced chemiluminescence(ECL)反応をさせ、ChemiDoc分析を行い、その結果を図5に示した。
また、具体的なRT-PCR実験方法として、本発明の配列番号5および配列番号10のペプチドを最適濃度である10または40μMの濃度で、上記と同様の方法により培養した人間毛乳頭細胞に処理し、一定時間培養した。培養終了後、Trizol(Ambion)で細胞を破砕し、クロロホルム/イソプロパノールで全体mRNAを集めた後、逆転写酵素でcDNAを合成した。FGF1およびFGF7に対する特異的プライマーを用いてRT-PCR(Thermal Cycler、 Bio-rad)を行い、増幅された産物をアガロースゲル電気泳動で分析し、その結果を図5に示した。
図5から分かるように、配列番号5および配列番号10のペプチドにより、VEGF、IGF-IおよびFGF10タンパク質、FGF1およびFGF7タンパク質遺伝子発現が増加することを確認することができる。これらは毛髪成長因子と関連したタンパク質であって、これらの発現増加により、本発明に係るペプチドの毛髪成長促進効果を予想することができる。
[実施例5]MMP-2(matrix metalloproteinase-2)およびALP(Alkaline phosphatase)発現増加の確認
本発明に係る配列番号5および配列番号10のペプチドを処理し、毛髪周期の成長期に影響を与えるType IV CollagenaseであるMMP-2タンパク質遺伝子、および毛髪成長期の代表的な因子であるALPタンパク質遺伝子の変化を確認するためにRT-PCRを行った。
具体的なRT-PCR実験方法は、実施例4と同様に行った。MMP-2およびALPに対する特異的プライマーを用いてRT-PCR(Thermal Cycler、 Bio-rad)を行い、増幅された産物は、アガロースゲル電気泳動で分析し、その結果を図6(a)に示した。
図6(a)から分かるように、配列番号5および配列番号10のペプチドにより、MMP-2およびALPタンパク質遺伝子発現が対照群に比べて増加することを確認することができ、これらの発現増加により、本発明に係るペプチドの毛髪成長促進効果を予想することができる。
[実施例6]細胞周期関連タンパク質p21の抑制の確認
Wnt/β-カテニンシグナル伝達経路のターゲットタンパク質の1つであるp21(cyclin-dependent kinase inhibitor 1a、 Cdkn1a)は、休止期に高く発現されるタンパク質であって、cyclin-dependent kinases(Cdks)発現を抑制することで、毛髪周期の成長期への進入を抑制する役割をする。配列番号5および配列番号10のペプチド処理によりp21が抑制されるか否かを分析するために、p21タンパク質発現に対するウェスタンブロットを行った。
具体的な実験方法は、実施例4と同様に行い、PVDF膜(polyvinylidene Fluoride)に移動させた後、ブロッキングバッファを用いて非特異的結合を無くし、p21タンパク質に対する抗体、およびそれに対するHRP結合された二次抗体(anti-mouse IgG HRP(sigma))を反応させた。その後、ECL prime kit(Amersham pharmacia)を用いたEnhanced chemiluminescence(ECL)反応をさせ、ChemiDoc分析を行い、その結果を図6(b)に示した。
図6(b)から分かるように、配列番号5および配列番号10のペプチドにより、p21タンパク質が対照群に比べて顕著に減少したことを確認することができる。よって、本発明に係る配列番号5および配列番号10のペプチドにより、毛髪成長促進効果を予想することができる。
[実施例7]人体毛嚢での毛幹成長促進効果の確認
人体から分離した毛嚢組織を周辺構成物を全て分離し、Earle’s balanced salts solution(EBSS;SigmaAldrich)に保管した。成長期の毛嚢を顕微鏡下で慎重に分離した後に実験に用いた。分離した毛嚢は、Williams medium E(Gibco、 Grand Island、 NY、 USA)に、2mMのL-グルタミン(Gibco、 NY、 USA)、10μg/mlのインスリン(SigmaAldrich)、10ng/mlのヒドロコルチゾン(SigmaAldrich)、100unit/mlのペニシリン、100μg/mlのストレプトマイシンを添加し、37°C、5% CO 95% airの条件で培養した。本発明の配列番号5(100μM)および配列番号10(16.6μM)を処理し、7日間あるいは10日間培養した後、成長した毛幹の長さをImage J(version 1.52a NIH、 Bethesda、 MD、 USA)を用いて測定して分析し、その結果を図7aおよび図7bに示した。この際、陽性対照群として、Minoxidil(10μM)あるいはIGF-1(10ng/ml)を処理した。
図7aおよび図7bから分かるように、本発明の配列番号5および配列番号10をそれぞれ処理した群が、IGF-1またはミノキシジル陽性対照群に比べて著しい毛幹の長さ成長が観察された。
配列番号5および10の配列情報は、別のファイル形態で提出する。

Claims (9)

  1. 配列番号5または配列番号10のアミノ酸配列からなりWnt/β-カテニンシグナル伝達経路を活性化する、脱毛症の予防、改善、または治療用のペプチド。
    配列番号5:SCRIQ
    配列番号10:RIP
  2. 前記脱毛症は、円形脱毛症、遺伝性アンドロゲン脱毛症、休止期脱毛症、外傷性脱毛症、成長期脱毛症、粃糠性脱毛症、脂漏性脱毛症、および先天性脱毛症からなる群から選択された何れか1つ以上である、請求項1に記載の脱毛症の予防、改善、または治療用のペプチド。
  3. 請求項1に記載のペプチドを有効成分として含む、脱毛症改善用の化粧料組成物。
  4. 前記有効成分は、組成物の全体重量を基準に0.0001~10重量%で含まれる、請求項3に記載の脱毛症改善用の化粧料組成物。
  5. 請求項1に記載のペプチドまたは薬学的に許容可能なその塩を有効成分として含む、脱毛症の予防または治療用の薬学的組成物。
  6. 請求項1に記載の配列番号5からなるペプチドおよび配列番号10からなるペプチドを有効成分として含む、脱毛症の予防、改善、または治療用のペプチド組成物。
  7. 配列番号5または配列番号10のアミノ酸配列からなりWnt/β-カテニンシグナル伝達経路を活性化する、毛髪成長促進用ペプチド。
    配列番号5:SCRIQ
    配列番号10:RIP
  8. 請求項7に記載のペプチドを有効成分として含む、毛髪成長促進用の化粧料組成物。
  9. 請求項7に記載のペプチドまたは薬学的に許容可能なその塩を有効成分として含む、毛髪成長促進用の薬学的組成物。
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