JP7213764B2 - コンバイン - Google Patents

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Description

発明は、圃場における微小区画当たりの穀粒収穫量である収量を算出することができるコンバインに関する。
特許文献1によるコンバインは、脱穀によって得られた穀粒が穀粒タンクに流れ込む流量を計測する収量計測部と、圃場内における機体の位置を計測する機体位置計測手段とを備えている。収量計測部により計測される収量は、この収量計測時点(収量計測部による収量の計測時点)より所定時間(遅れ時間)だけ過去の時点での収穫量を示す。この遅れ時間は、脱穀処理時間や穀粒の収量計測部までの搬送時間などの合計時間である。このことを考慮して、収量計測部によって計測された収量を、当該遅れ時間だけ過去にさかのぼった機体位置である圃場微小区画での収量とするための補正が行われる。しかしながら、穀稈の刈り始めには、収量がゼロから立ち上がるため、収量が安定し難いが、特許文献1によるコンバインでは、このような状況が考慮されていない。遅れ時間だけ過去にさかのぼった機体位置が刈り始め領域の場合、その微小区画に割り当てられた収量は、誤差を含むことになり、圃場全体の正確な収量分布が得られない。
特許文献1による問題を解決するため、特許文献2によるコンバインは、刈取部による植立穀稈の刈り始めを検知した時に刈り始めにおける単位収量を修正する単位収量修正部を備えている。この単位収量修正部は、植立穀稈の刈り始めの微小区画に対応する単位収量を、その次の微小区間で計測された単位収量で置き換える。これにより、刈り始め時に対応する収量計測値が実際からズレた値となる可能性がある。
特開2005-278539号公報 特開2017-060443号公報
特許文献2によるコンバインでは、刈り始めの微小区画に割り当てられる収量が、次の微小区画に割り当てられる収量で置き換えられるので、圃場全体の正確な収量分布を得るためには、刈り始め位置から連続する微小区画の収量が実質的に同じであることが前提条件となる。また、微小区画長さが短い場合、刈り始めの次の微小区画に割り当てられる収量も、刈り始めの最初の微小区画と同様な誤差を含む可能性がある。
このことから、刈り始めの微小区画に割り当てられる収量がより正確となる収量補正技術を採用したコンバインが要望されている。
本発明によるコンバインは、圃場から植立穀稈を刈り取る刈取部と、前記刈取部によって刈り取られた刈取穀稈を脱穀する脱穀部と、前記脱穀部によって脱穀された穀粒を貯留する穀粒タンクと、前記脱穀部から前記穀粒タンクに送られる穀粒の穀粒量を計測収量として計測するする収量計測部と、衛星測位を用いて算出される計測点に、この計測点における前記計測収量を割り当てる収量割り当て部と、刈り始め領域に位置する前記計測点を補正点として指定するとともに、前記補正点の周辺に位置する複数の前記計測点を指定計測点として指定する指定部と、前記補正点に割り当てられる前記計測収量を、前記指定計測点に割り当てられている前記計測収量に基づいて補正する収量補正部とを備え
前記指定部は、前記補正点を含む走行経路上の前記計測点と、前記補正点を含む走行経路と隣り合う走行経路上における前記計測点と、から、前記複数の計測点を前記指定計測点として指定する
この構成によれば、収量計測部による計測収量が順次割り当てられている計測点のうち、刈り始め領域に位置する前記計測点は、その計測収量が補正される対象(補正点)となる。補正点の新たな計測収量は、当該補正点の周辺に位置する複数の前記計測点(指定計測点)の計測収量に基づいて算出される。補正点の周辺に分布する複数の計測点に割り当てられている計測収量から導出される値を補正点の新たな計測収量とすることで、刈り始めでの収量計測における誤差が抑制される。特に、複数の計測点の計測収量を補正に利用するので、隣接する計測点の計測収量にも収量計測における誤差が発生している場合でも、その誤差の影響を抑制することができる。
なお、コンバインの一般的な作業走行では、最初に圃場の外周領域の植立穀稈を刈取る回り刈りが行われ、これによって作り出された既刈領域が回向領域(枕地)と呼ばれる。既刈領域の内側に存在する未刈領域の植立穀稈は、回向領域を方向転換(Uターン、αターン)領域として、往復直線走行(または直線に類似するような走行を含む)で刈り取られる。この回向領域から未刈領域(未作業領域)での刈取りを終えて回向領域に入った直後の走行状態が「刈り始め」と呼ばれ、この未刈領域からに回向領域に入った直後の走行状態が「刈り終わり」と呼ばれる。
植立穀稈の生育状態は、圃場における生育位置に依存するため、補正しようとする点から離れすぎた点での収量を参照すると、大きなズレが生じる可能性がある。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、指定部は、前記補正点から所定距離内に位置する前記計測点を前記指定計測点として選択する。
補正点における新たな計測収量を算出するために用いられる指定計測点の個数が多いほど、演算負荷は増加する。この演算負荷の問題を避けるために、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記指定部は、前記補正点からの距離が短い順に選んだ所定個数の前記計測点を前記指定計測点として選択する。
上述したように、回向領域を方向転換(Uターン、αターン)領域とした後で、回向領域の内側の領域を往復直線走行する場合、刈り始め領域と刈り終わり領域とが近接して存在する。刈り終わり領域に位置する計測点の計測収量は、刈取部から穀粒タンクとの間の搬送時間の遅れから生じるものであり、正確な計測収量ではない。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記指定部は、刈り終わり領域に位置する前記計測点を無効計測点とし、前記指定計測点から除外する。
また、補正点として指定された計測点は、その計測収量が収量補正部によって補正されている。補正された計測収量は、必ずしも実際の値を示しているわけではないので、他の計測点の計測収量の補正には用いない方が好ましい。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記指定部は、前記収量補正部で補正された前記計測収量が割り当てられている前記計測点を無効計測点とし、前記指定計測点から除外する。
本発明の好適な実施形態の1つでは、前記圃場を区分けする微小区画は、当該微小区画に少なくとも1つの前記計測点が含まれるように設定される。これにより、各微小区画に対して、正確な収量を割り当てることができる。
営農管理では、圃場における収量のばらつきを検討し、これを次の農作に役立てることが重要である。このことから、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記計測点に割り当てられている前記計測収量に基づいて、前記圃場の収量分布マップを生成する収量マップ生成部が備えられている。
さらに、本発明による他のコンバインは、圃場から植立穀稈を刈り取る刈取部と、前記刈取部によって刈り取られた刈取穀稈を脱穀する脱穀部と、前記脱穀部によって脱穀された穀粒を貯留する穀粒タンクと、前記脱穀部から前記穀粒タンクに送られる穀粒の穀粒量を計測収量として計測する収量計測部と、衛星測位を用いて算出される計測点に、この計測点における前記計測収量を割り当てる収量割り当て部と、刈り始め領域に位置する前記計測点を補正点として指定するとともに、前記補正点の周辺に位置する複数の前記計測点を指定計測点として指定する指定部と、前記補正点に割り当てられる前記計測収量を、前記指定計測点に割り当てられている前記計測収量に基づいて補正する収量補正部と、を備え、
前記収量補正部は、前記補正点に割り当てられる前記計測収量を、前記指定計測点に割り当てられている前記計測収量の加重平均によって求め、前記加重平均では前記補正点からの距離が小さいほど大きな重みが与えられる。
この発明は、複数の指定計測点の計測収量に基づいて補正点の計測収量を算出する場合には、指定計測点の計測収量の統計学的代表値を用いるのが好適であることに基づいている。その際、指定計測点が点在している領域における各指定計測点の収量のばらつきが少ない場合には、統計学的代表値として算術平均値を用いることができる。しかしながら、圃場における収量のばらつきは、補正点からの距離に依存して大きくなる傾向を示すので、統計学的代表値として、補正点からの距離に基づいて決定される重みを用いた加重平均値を用いることが好ましい。このことから、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記収量補正部は、前記補正点に割り当てられる前記計測収量を、前記指定計測点に割り当てられている前記計測収量の加重平均によって求め、前記加重平均では前記補正点からの距離が小さいほど大きな重みが与えられる。
コンバインの全体を示す側面図である。 コンバインの全体を示す平面図である。 穀粒タンク内に設けられた収量計測部と食味値計測部とを示す模式図である。 圃場の収量マップを求めるための制御機能を説明するための機能ブロック図である 刈り始め領域の計測点における測定収量の補正処理の説明に用いられる説明図である。
以下、本発明に係るコンバインの一例として、普通型コンバインを取り上げ、図面に基づいて説明する。図1は、コンバインの全体を示す左側面図である。図2は、コンバインの全体を示す平面図である。図1と図2とに示す[F]の方向が走行機体1の前方向、[B]の方向が走行機体1の後方向、図2に示す[L]の方向が走行機体1の左方向、図2に示す[R]の方向が走行機体1の右方向と定義する。
図1及び図2に示すように、コンバインは、左右一対のクローラ走行装置2が装備された走行機体1を備えている。走行機体1の前部における右側部位に運転部3が形成されている。運転部3に運転座席4が設けられている。運転部3は、キャビン5によって覆われている。運転座席4の下方にエンジン(図示せず)が設けられている。走行機体1の後部に脱穀装置6、及び、穀粒タンク7が設けられている。脱穀装置6と穀粒タンク7とは、穀粒タンク7が運転部3の後側に位置する状態で走行機体1の横幅方向に並んでいる。脱穀装置6の後部に排ワラ細断装置8が装備されている。走行機体1の前部における脱穀装置6側の部位から刈取り搬送装置9が前方向きに延出されている。刈取り搬送装置9は、走行機体1から前方へ上下揺動操作可能に延出された搬送部10、及び、走行機体1の前方に設けられ、後部が搬送部10の前端部に連結された刈取部11を備えている。刈取部11は、搬送部10が昇降シリンダ12の伸縮によって揺動操作されることによって、下降作業状態と上昇非作業状態とにわたって昇降操作される。
コンバインにおいては、刈取部11を下降作業状態に下降させた状態で走行機体1を走行させることにより、稲、麦、大豆などの収穫作業が行なわれる。刈取部11において、圃場の植立穀稈のうち、走行機体1の前方に位置する植立穀稈の穂先側が回転リール13によって後方に掻き込まれつつ、植立穀稈の株元側が刈取装置14によって切断されて、植立穀稈の刈取りが行われ、刈取穀稈の株元から穂先までの全体がオーガ15によって搬送部10へ搬送される。搬送部10へ搬送された刈取穀稈が搬送部10によって後方へ搬送されて脱穀装置6の脱穀部6Aに供給される。搬送部10において、供給された刈取穀稈が脱穀処理され、選別処理後の穀粒が揚穀装置16によって穀粒タンク7へ搬送され、穀粒タンク7に貯留される。穀粒タンク7に貯留された穀粒は、脱穀物排出装置17によって穀粒タンク7から取出すことができる。
なお、図1では、模式的に示されているだけであるが、脱穀装置6における刈取穀稈の存在/非存在を検出する穀稈検出センサS1が備えられている。この穀稈検出センサS1は、脱穀部6Aに進入した刈取穀稈と接触することで揺動する。刈取穀稈の存在の検出を通じてコンバインの作業状態が検知され、刈取穀稈の非存在の検出を通じてコンバインの非作業状態が検知される。
図3には、脱穀装置6から揚穀装置16を通じて穀粒タンク7に投入される穀粒の量である収量を測定する収量計測部50及び、穀粒タンク7に投入される穀粒の品質(水分やタンパク量など)を計測する食味値計測部40が示されている。
収量計測部50は、穀粒放出装置7aに組み込まれている。穀粒放出装置7aは、搬送されてきた穀粒を回転板によって穀粒タンク7の内部に拡散放出する。収量計測部50は、回転板の回転毎に拡散放出される穀粒の衝突力によって歪むロードセルの信号から穀粒の流量を算出する。収量計測部50は、穀粒タンク7に投入される穀粒の回転板の回転周期である所定周期での穀粒の流量に基づいて計測収量を演算する。
食味値計測部40は、穀粒放出装置7aによって拡散放出された穀粒の一部を、一時的に貯留し、その貯留された穀粒に向けて光を照射し、穀粒を通じて戻ってきた光を分光分析して、穀粒の食味値(水分やタンパク質)を計測する。このような穀粒の一時貯留及び食味値計測が周期的に行われる。
圃場の単位区画(微小区画)当たりの穀粒量(収量)を測定して、圃場の収量マップ(穀粒量分布図)を求めるための制御機能を説明する機能ブロック図が、図4に示されている。
このコンバインは、予め設定された走行経路(走行マップ)に沿って、自動走行することができる。このため、図1及び図2に示すように、キャビン5の天井板の上面に、衛星電波を受信して、位置座標を演算する衛星測位機能を有するGNSSユニット19が設けられている。図4に示すように、制御装置100には、自動走行管理ユニットAUが備えられている。自動走行管理ユニットAUには、自車位置算出部61、走行マップ設定部62、走行軌跡管理部63などが含まれている。自車位置算出部61は、GNSSユニット19から出力される位置座標に基づいて、圃場における自車位置、より詳しくは、植立穀稈の刈取り位置(収穫位置)を算出する。走行マップ設定部62は、自動走行時に目標走行経路を設定する。走行軌跡管理部63は、走行機体1の走行軌跡を生成し、圃場における未作業領域や既作業領域や回向領域(作業経路から次の作業経路に移行する際に利用される領域、枕地とも呼ばれる。図5参照)を管理する。なお、上述したように回向領域は既に刈取り作業が行われた既作業領域でもある。この構成により、自車位置算出部61は、刈取部11が回向領域から未刈領域(未作業領域)に入った直後の走行状態である「刈り始め」、及び刈取部11が未刈領域での刈取りを終えて回向領域に入った直後の走行状態である「刈り終わり」を管理することができ、その状態を示す信号またはフラグを出力する。
「刈り始め」及び「刈り終わり」は、穀稈検出センサS1の検出結果から判定することも可能である。例えば、穀稈検出センサS1が根幹の非存在を検出して、1~2m走行した段階で、「刈り終わり」を判定することが可能である。
さらに、制御装置100には、走行制御ユニットRU、作業制御ユニットCU、収量マップ生成ユニットSU、食味値マップ生成ユニットFUが備えられている。走行制御ユニットRUは、走行制御に関する制御信号を生成して、入出力信号処理部90を介して走行動作機器D2に送って、走行機体1の走行を制御する。作業制御ユニットCUは、刈取制御や脱穀制御などの作業に関する制御信号を生成して、入出力信号処理部90を介して作業用動作機器D1に送って、刈取部11や脱穀装置6などの動作を制御する。上述した収量計測部50や食味値計測部40も、入出力信号処理部90を介して、制御装置100との間で信号やデータを交換する。
収量マップ生成ユニットSUには、収量割り当て部71、指定部72、収量補正部73、収量マップ生成部74が含まれている。収量割り当て部71は、自車位置算出部61によって算出され、設定された刈取部11の位置を計測点とし、当該計測点に収量計測部50から送られてくる計測収量を割り当てる。
なお、収量計測部50は、回転板が一回転する周期でのロードセルの最大値に基づいて穀粒量を計測する。回転板の回転周期が数分の1秒程度であれば、1秒間に数回の穀粒量が計測される。このため、この実施形態では、1秒間に計測された穀粒量を積算することで得られる1秒当たりの穀粒量を計測収量として、収量マップ生成ユニットSUに送られる。したがって、計測収量が割り当てられる計測点も、ほぼ1秒毎に算出された刈取部11の位置によって設定される。
刈り始めでは、刈取部11から穀粒タンク7までの経路において穀粒がほとんど滞留していないため、刈取部11から穀粒タンク7までの穀粒の遅れ時間を考慮しても、その計測点に割り当てられた計測収量に誤差が生じる可能性が高い。このことから、刈り始めで設定された計測点に割り当てられた計測収量は補正する必要がある。この実施形態では、刈り始めで設定された計測点に割り当てられた計測収量は、その周辺の計測点群に割り当てられている計測収量に基づいて算出される新たな計測収量で置き換えられる。
指定部72は、補正対象となる刈り始め領域に位置する計測点を補正点とし、この補正点の周辺に位置する複数の計測点を指定計測点として指定する。収量補正部73は、補正対象である補正点に割り当てられる計測収量を、指定計測点に割り当てられている計測収量に基づいて補正する(書き換える)。
以下、図5を用いて、補正点に割り当てられる計測収量の補正演算の一例を説明する。図5では、計測点群はP11からP4mの符号で示されている。補正点は、補正対象領域である刈り始め領域に位置する計測点:P24であり、黒く塗りつぶされている〇である。
指定部72による指定計測点の対象となる計測点群は、補正点:P24から所定距離内にある計測点である。補正点:P24から所定距離内にある計測点は、補正点:P24を中心として、所定距離を半径とする円内に入る計測点が指定計測点となるが、ここでは、簡略化して、P11~P16、P21~P26、P31~P36で示された計測点を指定計測点とする。さらに、この補正処理では、指定計測点の対象となる計測点から無効計測点が選ばれる。無効計測点となるのは、刈り終わり領域に位置する計測点(図5では、P31とP32)、及び収量補正部73により補正された前記計測収量が割り当てられている計測点(図5では、斜線で塗りつぶされた〇であり、P11~P14、P21~P23)であり、指定計測点群から除外される。これにより、最終的に補正点の補正に用いられる指定計測点群は、P15、P16、P25、P26、P33~P36で示された計測点となる。
補正点に新たに割り当てられる計測収量を指定計測点群に割り当てられている計測収量から求める、この実施形態での、補正アルゴリズムでは、補正点に近い計測点ほど重要なものとみなす加重平均が用いられる。ここで、P15、P16、P25、P26、P33~P36で示された計測点に割り当てられている計測収量を、順に、Q15、Q16、Q25、Q26、Q33~Q36とし、各計測点に与えられる重み:wは、補正点からの距離を変数とする関数値で、w15、w16、w25、w26、w33~w36とする。
これにより、補正点に新たに割り当てられる計測収量は、(Q15・w15+…+Q36・w36)/(w15+…+w36)となる。
このようにして、刈り始め領域に位置する計測点に最初に割り当てられていた全ての計測収量は、収量補正部73によって補正される(書き換えられる)。
加重平均における重みは次のような種々の方法で決めることができる。
(a)補正点:P24に重み「w24=1.0」を与え、指定計測点群のうち補正点より一番遠い計測点(仮にP36としておく)に重み「w36=0.0」を与える。残りの指定計測点群の重みは、補正点:P24から各計測点までの距離と、補正点:P24から計測点:P36までの距離の比率:ρを「1.0」から引いた値(1.0>1.0-ρ>0.0)とする。
(b)補正点:P24に重み「w24=1.0」を与え、指定計測点群のうち補正点より一番遠い計測点(仮にP36としておく)に重み「w36=0.5」を与える。残りの指定計測点群の重みは、補正点:P24から各計測点までの距離と、補正点:P24から計測点:P36までの距離の比率:ρを「1.0」から引いた値:(1.0-ρ)を用いて比例配分する。つまり、残りの各計測点の重みは、「0.5+0.5×(1.0-ρ)=0.5×(2.0-ρ)」となる。
(c)重みを求めるためのより汎用的方法として、上述の比率:(1.0-ρ)を変数として残りの各計測点の重みを導出する関数:Gを用いることができる。この関数は線形関数でもよいが、二次関数や階段関数などの非線形関数でもよい。
さらに、補正対象である補正点に割り当てられる計測収量を算出する上述の補正アルゴリズムは一例であり、その他の補正アルゴリズムを以下に列挙するが、本願発明はこれに限定されるわけではない。例えば、
(1)指定計測点の対象を、まず、圃場全体の計測点群とし、補正点からの距離が短い計測点を所定個数だけ選び、さらに無効計測点の判定でふるいにかけたのち、無効計測点の数だけ指定計測点を追加してもよい。
(2)走行軌跡管理部63によって回向領域と当該回向領域の内部領域の境界線、つまり刈り終わり境界線または刈り始め境界線が検知されている場合、最初から、回向領域の内部領域に位置する計測点だけを、指定計測点の対象としてもよい。
(3)指定計測点のための対象領域が小さい場合(指定計測点を指定するための補正点からの距離を小さく設定している場合)、加重平均に代えて、算術平均を用いてもよい。
収量マップ生成部74は、収量補正部73によって補正された計測点を含むすべての計測点に割り当てられている計測収量に基づいて、圃場の微小区画毎の収量を算出し、圃場の収量分布マップを生成する。
食味値マップ生成ユニットFUには、食味値割り当て部81と品質マップ生成部82とが含まれている。食味値割り当て部81は、食味値計測部40から送られてくる食味値と、自車位置算出部61から送られてくる自車位置(刈取部11の位置)と、刈取り穀稈から脱穀された穀粒が食味値計測部40に到達するまでの遅れ時間とを用いて、圃場の微小区画に、食味値を割り当てる。品質マップ生成部82は、圃場の微小区画に割り当てられた食味値を用いて、圃場の食味値分布マップを生成する。微小区画に割り当てられた食味値の計測において、近くの微小区画で収穫された穀粒が混じり込む可能性がある場合には、食味値の微小区間への割り当てにおいても、上述したような、収量の微小区間への割り当てに関する補正方法を利用してもよい。
なお、収量分布マップや食味値分布マップは、収穫作業の終了後に作成されるのであれば、必ずしも、収量マップ生成部74や品質マップ生成部82は、コンバインに備えられていなくてもよい。収量マップ生成部74や品質マップ生成部82は、農作業従事者が所有するタブレットコンピュータやスマートフォン、あるいは、クラウドサービスのコンピュータに備えられてもよい。
〔別実施の形態〕
(1)上述した実施形態では、収量計測部50は、回転板の回転毎に拡散放出された穀粒の衝突力によって歪むロードセルの信号から穀粒の流量を算出するように構成されていた。これに代えて、拡散放出された穀粒を一時貯留する一時貯留室を設け、一時貯留された穀粒が所定容積に達する時間から、単位時間当たりの穀粒量ないしは、単位走行距離当たりの穀粒量を測定する収量計測部50が採用されてもよい。また、脱穀装置6から穀粒タンク7までの穀粒搬送経路中に、粒状物流量測定器を設置して、単位時間当たりの穀粒量ないしは、単位走行距離当たりの穀粒量が測定されてもよい。
(2)上述した実施形態では、コンバインとして普通型コンバインが取り扱われたが、これに代えて、自脱型コンバインが取り扱われてもよい。自脱型コンバインでは、穀稈検出センサS1として、刈取部11に設けられている、穀稈の進入を検出する揺動レバー式センサが用いられる。
本発明は、圃場における微小区画当たりの収量を算出可能なコンバインに適用することができる。
6 :脱穀装置
6A :脱穀部
7 :穀粒タンク
11 :刈取部
19 :GNSSユニット
50 :収量計測部
61 :自車位置算出部
62 :走行マップ設定部
63 :走行軌跡管理部
71 :収量割り当て部
72 :指定部
73 :収量補正部
74 :収量マップ生成部
81 :食味値割り当て部
82 :品質マップ生成部
100 :制御装置
FU :食味値マップ生成ユニット
SU :収量マップ生成ユニット

Claims (8)

  1. 圃場から植立穀稈を刈り取る刈取部と、
    前記刈取部によって刈り取られた刈取穀稈を脱穀する脱穀部と、
    前記脱穀部によって脱穀された穀粒を貯留する穀粒タンクと、
    前記脱穀部から前記穀粒タンクに送られる穀粒の穀粒量を計測収量として計測する収量計測部と、
    衛星測位を用いて算出される計測点に、この計測点における前記計測収量を割り当てる収量割り当て部と、
    刈り始め領域に位置する前記計測点を補正点として指定するとともに、前記補正点の周辺に位置する複数の前記計測点を指定計測点として指定する指定部と、
    前記補正点に割り当てられる前記計測収量を、前記指定計測点に割り当てられている前記計測収量に基づいて補正する収量補正部と、を備え
    前記指定部は、前記補正点を含む走行経路上の前記計測点と、前記補正点を含む走行経路と隣り合う走行経路上における前記計測点と、から、前記複数の計測点を前記指定計測点として指定するコンバイン。
  2. 前記指定部は、前記補正点から所定距離内に位置する前記計測点を前記指定計測点として選択する請求項1に記載のコンバイン。
  3. 前記指定部は、前記補正点からの距離が短い順に選んだ所定個数の前記計測点を前記指定計測点として選択する請求項1に記載のコンバイン。
  4. 前記指定部は、刈り終わり領域に位置する前記計測点を無効計測点とし、前記指定計測点から除外する請求項1から3のいずれか一項に記載のコンバイン。
  5. 前記指定部は、前記収量補正部で補正された前記計測収量が割り当てられている前記計測点を無効計測点とし、前記指定計測点から除外する請求項1から4のいずれか一項に記載のコンバイン。
  6. 前記圃場を区分けする微小区画は、当該微小区画に少なくとも1つの前記計測点が含まれるように設定される請求項1からのいずれか一項に記載のコンバイン。
  7. 前記計測点に割り当てられている前記計測収量に基づいて、前記圃場の収量分布マップを生成する収量マップ生成部が備えられている請求項1からのいずれか一項に記載のコンバイン。
  8. 圃場から植立穀稈を刈り取る刈取部と、
    前記刈取部によって刈り取られた刈取穀稈を脱穀する脱穀部と、
    前記脱穀部によって脱穀された穀粒を貯留する穀粒タンクと、
    前記脱穀部から前記穀粒タンクに送られる穀粒の穀粒量を計測収量として計測する収量計測部と、
    衛星測位を用いて算出される計測点に、この計測点における前記計測収量を割り当てる収量割り当て部と、
    刈り始め領域に位置する前記計測点を補正点として指定するとともに、前記補正点の周辺に位置する複数の前記計測点を指定計測点として指定する指定部と、
    前記補正点に割り当てられる前記計測収量を、前記指定計測点に割り当てられている前記計測収量に基づいて補正する収量補正部と、
    を備え、
    前記収量補正部は、前記補正点に割り当てられる前記計測収量を、前記指定計測点に割り当てられている前記計測収量の加重平均によって求め、前記加重平均では前記補正点からの距離が小さいほど大きな重みが与えられるコンバイン。
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