JP7210984B2 - インクセット、印刷方法、電極の製造方法、及び電気化学素子の製造方法 - Google Patents

インクセット、印刷方法、電極の製造方法、及び電気化学素子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7210984B2
JP7210984B2 JP2018186008A JP2018186008A JP7210984B2 JP 7210984 B2 JP7210984 B2 JP 7210984B2 JP 2018186008 A JP2018186008 A JP 2018186008A JP 2018186008 A JP2018186008 A JP 2018186008A JP 7210984 B2 JP7210984 B2 JP 7210984B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
polymer dispersant
content
viscosity
coated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018186008A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020055926A (ja
Inventor
隆司 東
康司 松岡
正弘 升澤
英雄 柳田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2018186008A priority Critical patent/JP7210984B2/ja
Priority to CN201910906859.1A priority patent/CN110964378B/zh
Publication of JP2020055926A publication Critical patent/JP2020055926A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7210984B2 publication Critical patent/JP7210984B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Description

本発明は、インクセット、印刷方法、電極の製造方法、及び電気化学素子の製造方法に関する。
近年、インクジェット記録物の耐候性を向上させることを目的として、染料インクを使用する方法から、顔料インクを使用する方法にシフトしてきている。さらに、インクジェット記録物に銀塩写真と同等の画質を求める要求が強くなっており、画像濃度を高め、画像の均一性を向上させる要求が非常に高くなっている。
このような状況のもとで、インクジェット記録物の品質の向上を図るために、これまでにも種々の提案がなされてきている。
被記録媒体に関する提案のうちの一つとして、基紙の表面に、充填材やサイズ剤を塗工する方法が提案されている。例えば、充填材として、顔料を吸着する多孔質粒子を基紙に塗工し、インク受容層を形成する技術があり、これらの技術を用いた被記録媒体として、インクジェット用コート紙等が販売されている。
しかしながら、比較的安価で入手が容易な、いわゆる普通紙に、インクジェット用コート紙等と同等の画像を形成する要求が高く、多くの検討がなされている。
特許文献1に、少なくとも色材として超微粒子顔料を含むインクと、インクに対して逆極性に表面が帯電している微粒子を分散状態で含む水性の液体組成物との組み合わせを有するインクセットが開示されている。
一方、従来、リチウムイオン2次電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、レドックスキャパシタ等の電気化学素子においては、正負極の短絡を防止することを目的とするセパレータとして、紙、不織布、多孔質フィルムが使用されている。
近年、これらのセパレータの代わりに、電極上に、絶縁性粒子を含むセパレータが形成されているセパレータ一体型電極が用いられている(例えば、特許文献2、3参照)。
しかしながら、特許文献1のインクセットにおいて、インクと液体組成物を略同時に吐出させると、インクと液体組成物が接触し、微粒子とのイオン性相互作用を介して、顔料が凝集する。このため、普通紙への顔料の浸透を抑制して、画像濃度が高くなるものの、画像の均一性が低下するという問題がある。
また、特許文献1のインクセットを用いて、セパレータ一体型電極を製造しても、電極が多孔質体であるため、表面抵抗が高くなるものの、厚さの均一性が低下するという問題がある。
したがって、インクセットを構成するインクを略同時に吐出させても、顔料の凝集を抑制すると共に、普通紙及び電極へのインクの混合液の浸透を抑制することが望まれている。
そこで、本発明は、インクセットを構成するインクを混合すると、顔料の凝集を抑制すると共に、インクの混合液の粘度を上昇させることが可能なインクセットを提供することを目的とする。
本発明一態様は、インクセットにおいて、第1のインクと、第2のインクを有し、前記第1のインク及び前記第2のインクは、それぞれ、顔料と、2個以上のイオン性基を有する高分子分散剤と、非水系溶剤を含む非水系インクであり、前記第1のインク及び前記第2のインクは、それぞれ、前記高分子分散剤及び前記非水系溶剤の総含有量と、前記高分子分散剤及び前記非水系溶剤以外の成分の含有量を固定し、前記高分子分散剤の含有量を変化させると、粘度の極大値を有し、前記第1のインクは、前記高分子分散剤の含有量が前記粘度の極大値における高分子分散剤の含有量よりも少なく、前記第2のインクは、前記高分子分散剤の含有量が前記粘度の極大値における高分子分散剤の含有量よりも多い。
本発明によれば、インクセットを構成するインクを混合すると、顔料の凝集を抑制すると共に、インクの混合液の粘度を上昇させることが可能なインクセットを提供することができる。
高分子分散剤及び非水系溶剤の総含有量と、高分子分散剤及び非水系溶剤以外の成分の含有量を固定した場合の高分子分散剤の含有量に対するインクの粘度の関係を示すグラフである。 インクジェット印刷装置の一例の概略構成を示す斜視図である。 セパレータ一体型電極の一例の概略構成を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
[インクセット]
本実施形態の一態様に係るインクセットは、第1のインクと、第2のインクを有する。ここで、第1のインク及び第2のインクは、それぞれ、粒子と、非水系溶剤を含む非水系インクであり、粒子は、顔料と、2個以上のイオン性基を有する高分子分散剤を含む。また、第1のインクに含まれる粒子は、第2のインクに含まれる粒子とは逆の極性に帯電している。
また、本実施形態の他の一態様に係るインクセットは、第1のインクと、第2のインクを有する。ここで、第1のインク及び第2のインクは、それぞれ、顔料と、2個以上のイオン性基を有する高分子分散剤と、非水系溶剤を含む非水系インクである。また、第1のインク及び第2のインクは、それぞれ、高分子分散剤及び非水系溶剤の総含有量と、高分子分散剤及び非水系溶剤以外の成分の含有量を固定し、高分子分散剤の含有量を変化させると、粘度の極大値を有する(図1参照)。さらに、第1のインクは、高分子分散剤の含有量が粘度の極大値における高分子分散剤の含有量よりも少なく、第2のインクは、高分子分散剤の含有量が粘度の極大値における高分子分散剤の含有量よりも多い。
図1において、第1のインク中の高分子分散剤の含有量を増加させると、イオン性相互作用が小さいことにより、顔料と高分子分散剤が一種の構造体を形成するため、第1のインクの粘度が上昇する(図中、実線部)。一方、第1のインク中の高分子分散剤の含有量を減少させると、イオン性相互作用が小さいことにより、顔料が一種の構造体を形成するため、第1のインクの粘度が上昇する(図中、点線部)。また、第2のインク中の高分子分散剤の含有量を増加させると、顔料が分散され、第2のインクの粘度が低下する(図中、実線部)。一方、第2のインク中の高分子分散剤の含有量をさらに増加させると、非水系溶剤の含有量が減少すると共に、高分子分散剤の含有量が増加するため、第2のインクの粘度が上昇する(図中、点線部)。
一般的に、粒子が分散している系において、静電反発と立体反発が粒子の分散性に寄与するといわれている。本実施形態のインクセットにおいて、非水系インクを用いる理由は、粒子の分散性の主たる寄与として、立体反発を選択するためである。これにより、粒子の極性が正及び負のいずれであっても、粒子の分散性が極端に低下しない。
一方、国際公開第2012/133696号に、定性的ではあるが、粒子の極性を判定する方法が記載されている。具体的には、アニオン性基を有する高分子分散剤を粒子に滴下することで、粘弾性の極大値を示せば、粒子の極性が正であることが示唆される。一方、カチオン性基を有する高分子分散剤を粒子に滴下することで、粘弾性の極大値を示せば、粒子の極性が負であることが示唆される。
例えば、第1のインク及び第2のインクが正に帯電している顔料と、アニオン性基を有する高分子分散剤を含む場合、第1のインクに含まれている粒子の極性は、正であり、第2のインクに含まれている粒子の極性は、負である(図1参照)。
一方、第1のインク及び第2のインクが負に帯電している顔料と、カチオン性基を有する高分子分散剤を含む場合、第1のインクに含まれている粒子の極性は、負であり、第2のインクに含まれている粒子の極性は、正である(図1参照)。
本実施形態のインクセットにおいて、第1のインクと、第2のインクを混合すると、粒子の凝集を抑制すると共に、インクの混合液の粘度を上昇させることができる。これは、いわゆるイオン性相互作用が小さいことにより、粒子が凝集せずに、一種の構造体を形成し、インクの混合液の粘度が上昇するためであると推測される。このように、インクの混合液の粘度が上昇することにより、普通紙や電極へのインクの混合液の浸透が抑制される一方、粒子は凝集しにくいため、ぽち等の発生が抑制される。その結果、普通紙に、画像濃度が高く、画像の均一性が高い画像を形成すると共に、電極に、表面抵抗が高く、厚さの均一性が高いセパレータを形成することができると推測される。
例えば、第1のインク及び第2のインクに含まれている顔料、高分子分散剤及び非水系溶剤が同一である場合、第1のインクと、第2のインクを混合すると、インクの混合液の粘度は、第1のインク及び第2のインクの粘度よりも、粘度の極大値に近くなり、その結果、インクの混合液の粘度が上昇する(図1参照)。
ここで、第1のインク及び第2のインクに含まれている顔料、高分子分散剤及び非水系溶剤が同一ではない場合も、上記と同様のことがいえる。
なお、粒子が凝集していないことは、インクの混合液の希釈液のレーザー回折・散乱法による粒度分布の測定、インクの混合液のフィルター試験等により確認することができる。
ここで、画像濃度とは、いわゆる光学濃度(OD)を意味し、一般に普通紙へのインクの浸透を抑制することで、画像濃度を高くすることができる。本実施形態のインクセットを使用すると、普通紙へのインクの混合液の浸透が少ないため、インクの混合液の吐出量に対するインクの混合液の塗膜の厚さが大きくなる傾向がある。このため、本実施形態のインクセットにおいて、顔料として、絶縁性粒子を用いると、形成されるセパレータは、表面抵抗が高く、厚さが均一性が高くなる傾向がある。このため、本実施形態のインクセットは、セパレータ一体型電極の製造に使用することが好ましい。
また、(画像の)均一性は、いわゆる「ぽち」の有無により評価することができる。ぽちが形成されるプロセスの詳細は不明であるが、現在のところ、以下のように推測している。白ぽちとは、黒色に染色した普通紙に、白色粒子を用いて、いわゆる「べた画像」を形成した際に、白色粒子が凝集することにより生成する構造の密に相当する凸部分が顕在化したものであると推測している。また、黒ぽちとは、白色粒子が凝集することにより生成する構造の疎に相当する凹部分が顕在化したものであると推測している。
非水系インクに含まれる非水系溶剤とは、水以外のいわゆる非水系有機溶剤を意味する。
非水系溶剤の具体例としては、例えば、スチレン、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、アセトン、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール(IPA)、n-ブタノール、イソブタノール、ter-ブタノール、n-ペンタノール、n-ヘキサノール、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルスルホキシド(DMSO)、N-メチルピロリドン(NMP)、テトラヒドロフラン(THF)等が挙げられる。
第1のインクに含まれる非水系溶剤と第2のインクに含まれる非水系溶剤が異なる場合は、溶剤ショックが発生しない組み合わせとする必要がある。具体的には、第1のインク(第2のインク)に、第2のインク(第1のインク)に含まれる非水系溶剤を加えても、第2のインク(第1のインク)に含まれる粒子が凝集しない。
顔料とは、非水系溶剤に対する溶解性が低い色材を意味する。ここで、顔料の非水系溶剤に対する溶解度は、通常、0.1質量%未満である。
顔料の具体例としては、例えば、カーボンブラック、酸化アルミニウム、シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、リン酸カルシウム、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム等の無機顔料、アゾ、フタロシアニン、キナクリドン等の有機顔料、ポリスチレン、メラニン樹脂等の樹脂粒子が挙げられる。中でも、絶縁性及び耐熱性が高く、セパレータ一体型電極の製造に使用できることから、酸化アルミニウム、シリカ等の無機酸化物が好ましい。ここで、酸化アルミニウムは、「ジャンク」化学種、即ち、リチウムイオン2次電池内で容量フェードを引き起こす化学種に対するスカベンジャとして機能することができる。 加えて、酸化アルミニウム粒子は、電解質に対する濡れ性が優れるため、電解質の吸収率が高くなり、リチウムイオン2次電池のサイクル性能を向上させることができる。
非水系インクに含まれる粒子のメジアン径は、約50nm~約1,000nmであることが好ましく、約50nm~約800nmであることがさらに好ましく、約100nm~約600nmであることが特に好ましい。
顔料の形状としては、例えば、矩形状、球状、楕円形状、円柱状、卵形状、ドッグボーン形状、無定形等が挙げられる。
なお、顔料は、繊維状であってもよい。
高分子分散剤の数平均分子量は、通常、1000~100000であり、分散液の粘度上昇を抑制する点から、1000~10000であることが好ましく、1000~5000であることがさらに好ましい。
高分子分散剤が有するイオン性基としては、例えば、スルホン酸基及びその塩(例えば、カリウム塩、ナトリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、カルボキシル基及びその塩(例えば、カリウム塩、ナトリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩)、1級、2級、3級アミノ基及びその塩等が挙げられる。
高分子分散剤を合成する際に用いるモノマーとしては、例えば、アクリル酸及びその塩、メタクリル酸及びその塩、マレイン酸及びその塩、ビニルスルホン酸及びその塩、ビニルホスホン酸及びその塩、スルホン酸及びその塩をアルキル末端に有するアクリル酸メチル、1級、2級、3級アミン及びその塩(ハロゲンイオン)をアルキル末端に有するアクリル酸メチル、アスパラギン酸、アスパラギン酸アンモニウム、アスパラギン酸ナトリウム、アスパラギン酸リチウム、アスパラギン酸カリウムが挙げられる。
イオン性基は、アニオン性基及びカチオン性基のいずれであってもよいが、顔料の分散性の面で、アニオン性基であることが好ましい。
アニオン性基としては、例えば、カルボキシル基の塩、スルホン酸基の塩、リン酸基の塩等が挙げられる。
イオン性基は、通常、高分子分散剤の側鎖又は両末端に存在するが、インクの粘度上昇を抑制する点で、高分子分散剤の側鎖にイオン性基が存在することが好ましい。
高分子分散剤は、一般式
Figure 0007210984000001
(式中、A4は、-OR又は-CHORであり、A5、A6及びA7は、それぞれ独立に、-OR又は-NHRであり、A4~A7におけるRは、それぞれ独立に、炭素数1~24の直鎖又は分枝鎖の炭化水素基又はオリゴエーテル基であり、A8は、炭素数1~24の直鎖又は分枝鎖の炭化水素基又はオリゴエーテル基である。)
のいずれかの繰り返し単位を含むことが好ましい。
オリゴエーテル基とは、エチレングリコール又はプロピレングリコールの重合体から末端の水酸基を除いた基である。
エチレングリコール又はプロピレングリコールの重合体の分子量は、100~10000であることが好ましく、100~5000であることがさらに好ましい。エチレングリコール又はプロピレングリコールの重合体の分子量が100以上であると、顔料の分散性が向上し、10000以下であると、インクの粘度上昇を抑制することができる。
オリゴエーテル基の結合していない側の末端は、水酸基であってもよいし、メチル基、エチル基、プロピル基等であってもよい。
オリゴエーテル基を有する構成単位の具体例を以下に示す。なお、nは、重合度であり、目的に応じて、適宜変更することができる。
Figure 0007210984000002
Figure 0007210984000003
Figure 0007210984000004
顔料に対する高分子分散剤の質量比は、通常、0.01~10であるが、顔料の分散性を考慮すると、0.1~10であることが好ましく、セパレータ一体型電極の捕液性を考慮すると、0.1~1であることがさらに好ましく、0.1~0.5程度であることが特に好ましい。
第1のインクに含まれる高分子分散剤の極性は、第2のインクに含まれる高分子分散剤の極性と同一であってもよいし、異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。
非水系インクは、粘度の調整、表面張力の調整、非水系溶剤の蒸発制御、添加剤の溶解性向上、粒子の分散性向上、殺菌等を目的として、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤等をさらに含んでいてもよい。
非水系インクは、公知の分散装置を用いて、製造することができる。
分散装置の具体例としては、例えば、攪拌機、ボールミル、ビーズミル、リング式ミル、高圧式分散機、回転式高速せん断装置、超音波分散機等が挙げられる。
本実施形態のインクセットは、複数の第1のインクを有していてもよいし、複数の第2のインクを有していてもよい。
[インクセットの使用方法]
本実施形態のインクセットは、被塗布媒体に、第1のインクと、第2のインクを略同時に塗布して使用する。このため、第1のインクと、第2のインクが接触し、粘度が上昇したインクの混合液が被塗布媒体に塗布される。
第1のインクと、第2のインクを接触させる方法としては、例えば、隣り合う第1のインクと、第2のインクを接触させる方法、第1のインクの液滴上に、第2のインクの液滴を滴下する方法、第2のインクの液滴上に、第1のインクの液滴を滴下する方法等が挙げられる。
塗布方法の具体例としては、ディップコーティング法、スプレーコーティング法、スピンコーティング法、バーコーティング法、スロットダイコーティング法、ドクターブレードコーティング法、オフセット印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、活版印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法、液体現像方式による電子写真印刷法等が挙げられる。中でも、第1のインクと、第2のインクを効率よく混合させることが可能である点で、スプレーコーティング法とインクジェット印刷法が好ましく、液滴を吐出する位置を制御することが可能である点で、インクジェット印刷法がさらに好ましい。
インクジェット印刷法を用いる場合は、インクジェット方式の記録ヘッドから、第1のインクと、第2のインクを略同時に吐出させて、被記録媒体にインクの混合液が印刷される。
インクを吐出させる方式としては、例えば、インクに力学的エネルギーを付与する方式、インクに熱エネルギーを付与する方式等が挙げられる。中でも、インクに力学的エネルギーを付与する方式が好ましい。
なお、インクジェット印刷法を用いる場合は、公知のインクジェット印刷装置を用いればよい。
図2に、インクジェット印刷装置の一例の概略構成を示す。
インクジェット印刷装置11において、第1のインク及び第2のインクがそれぞれ個別に収容されているカートリッジ20は、本体筐体12内のキャリッジ18に収納されている。このような状態で、第1のインク及び第2のインクが、それぞれカートリッジ20から、キャリッジ18に搭載されている記録ヘッド18aに供給される。記録ヘッド18aは、第1のインク及び第2のインクを略同時に吐出させることができる。
キャリッジ18に搭載されている記録ヘッド18aは、主走査モータ24で駆動されるタイミングベルト23によって、ガイドシャフト21、22に案内されて移動する。一方、被記録媒体は、プラテン19によって記録ヘッド18aと対面する位置に置かれる。なお、図中、16はギア機構、17は副走査モータ、26は主走査モータを示す。
被塗布媒体とは、インクの混合液を吸収することが可能な媒体(多孔質体)である。
被塗布媒体の具体例としては、普通紙、基紙に多孔質粒子を塗工し、インク受容層が形成されている媒体等が挙げられる。
また、電極基体上に、電極活物質を含む電極合材層が形成されている電極を、被塗布媒体として用いると、セパレータ一体型電極を製造することができる。
負極活物質としては、例えば、金属リチウム、リチウム合金、カーボン、グラファイト等のリチウムイオンを吸着又は吸蔵することが可能な炭素材料、リチウムイオンをドーピングした導電性高分子等が挙げられる。
正極活物質としては、一般式
(CF
で表されるフッ化黒鉛、CoLiO、MnO、V、CuO、AgCrO等の金属酸化物、TiO、CuS等の硫化物等が挙げられる。
図3に、セパレータ一体型電極の一例の概略構成を示す。
セパレータ一体型電極30は、電極基体31上に、電極合材層32及びセパレータ33がこの順で積層されており、セパレータ33を形成する際に、本実施形態のインクセットが使用される。
セパレータ一体型電極30を用いると、電気化学素子を製造する際に、電極とセパレータを別々に繰り出して巻回したり、積層したりする工程が不要になり、電気化学素子の製造効率が格段に向上することが予想される。
上記以外の被塗布媒体としては、例えば、反射型表示素子に用いられる下地、プリンテッドエレクトロニクスに用いられる電極層等が挙げられる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。なお、「部」及び「%」は、特に断らない限り、質量基準である。
<インク(の混合液)に含まれる粒子のメジアン径(D50)>
インク(の混合液)の固形分が1%以下になるように非水系溶剤で希釈した後、超音波ホモジナイザーUS-300T(日本精機製作所製)を用いて、3分間超音波処理した。次に、光学的測定可能濃度になるまで非水系溶剤で希釈した後、レーザー回折式粒度分布計マスターサイザー3000(マルバーン製)を用いて、インク(の混合液)に含まれる粒子のメジアン径(D50)を測定した。
なお、インクの混合液に含まれる粒子のメジアン径(D50)を測定する際には、第1のインクと第2のインクを、顔料の質量比が1:1になるように混合した。
<インク(の混合液)の粘度>
DVII+ProViscomater及びCPE-40(BROOKFIELD製)を用いて、温度15℃、回転数100rpmの条件で、インク(の混合液)の粘度を測定した。
なお、インクの混合液の粘度を測定する際には、第1のインクと第2のインクを、顔料の質量比が1:1になるように混合した。
<高分子分散剤1の合成>
100部の2-[2-(2-Methoxyethoxy)ethoxy]ethyl Acrylate(東京化成製)と、5部のアクリル酸(東京化成製)を、100部のジオキサンに溶解させた後、0.1部の2,2'-Azobis(2-methylpropionitrile)を添加し、窒素雰囲気下、75℃で8時間攪拌し、重合した。重合が終了した後、減圧乾燥させることで、数平均分子量5000の高分子分散剤1を得た。
<高分子分散剤2の合成>
105部の高分子分散剤1を100部のジオキサンに溶解させた後、1.3部のアンモニアを含有する水溶液を添加し、100℃で2時間攪拌し、反応させた。反応が終了した後、減圧乾燥させることで、高分子分散剤2を得た。
<高分子分散剤3の合成>
105部の高分子分散剤1を100部のジオキサンに溶解させた後、3.1部の水酸化ナトリウムを含有する水溶液を添加し、100℃で2時間攪拌し、反応させた。反応が終了した後、減圧乾燥させることで、高分子分散剤3を得た。
<高分子分散剤4の合成>
100部のステアリルアクリレート(東京化成製)と、5部のアクリル酸(東京化成製)を、100部のジオキサンに溶解させた後、0.1部の2,2'-Azobis(2-methylpropionitrile)を添加し、窒素雰囲気下、75℃で8時間攪拌し、重合した。重合が終了した後、減圧乾燥させることで、数平均分子量5000の高分子分散剤4を得た。
<高分子分散剤5の合成>
窒素雰囲気下、40部のL-アスパラギン酸(東京化成製)を400部のスルホラン(東京化成製)に投入し、12時間攪拌した後、1.5部のリン酸(富士フイルム和光純薬製)を投入し、180℃で12時間攪拌した。次に、1000部のメタノールを加えることで沈殿物が得られた。次に、沈殿物を減圧濾過した後、イオン交換水で上澄み液が中性となるまで洗浄した。次に、沈殿物を減圧濾過した後、真空乾燥させることで、高分子分散剤5の前駆体を得た。
窒素雰囲気下、高分子分散剤5の前駆体10部に対して、6部の3,6,9,12-テトラオキサデカンアミン(東京化成製)を、250部のジメチルホルムアミド(東京化成製)に投入し、70℃で24時間攪拌した後、30℃に冷却した。次に、500部の1Nアンモニア水に反応液を滴下した後、12時間攪拌した。次に、反応液を減圧乾燥させることで、数平均分子量10000の高分子分散剤5を得た。
<高分子分散剤6の合成>
100部の2-[2-(2-Methoxyethoxy)ethoxy]ethyl Acrylate(東京化成製)と、5部のビニルスルホン酸(東京化成製)を、100部のジオキサンに溶解させた後、0.1部の2,2'-Azobis(2-methylpropionitrile)を添加し、窒素雰囲気下、75℃で8時間攪拌し、重合した。重合が終了した後、減圧乾燥させることで、数平均分子量5000の高分子分散剤6を得た。
<高分子分散剤7の合成>
100部の2-[2-(2-Methoxyethoxy)ethoxy]ethyl Acrylate(東京化成製)と、5部のビニルホスホン酸(東京化成製)を、100部のジオキサンに溶解させた後、0.1部の2,2'-Azobis(2-methylpropionitrile)を添加し、窒素雰囲気下、75℃で8時間攪拌し、重合した。重合が終了した後、減圧乾燥させることで、数平均分子量5000の高分子分散剤7を得た。
<インク1の製造>
メカニカルスターラーを用いて、酸化アルミニウム粒子AKP-3000(住友化学製)180部、3部の高分子分散剤1、NMP267部を混合した後、ビーズミル分散機LMZ150(アシザワファインテック製)及び直径0.1mmのジルコニアビーズ(ニッカトー製)を用いて、6m/sの回転速度で30分間分散させることで、インク1を得た。なお、インク1に含まれる粒子のメジアン径(D50)は252nmであり、インク1の粘度は24cpsであった。
ここで、高分子分散剤1及びNMPの総含有量と、酸化アルミニウム粒子の含有量を固定し、高分子分散剤1の含有量を変化させると、高分子分散剤1の含有量が約4部である時に、粘度が約56cps(極大値)となった(図1参照)。このため、インク1は、第1のインクであり、インク1に含まれる粒子の極性は正である。
(インク2の製造)
高分子分散剤1及びNMPの含有量を、それぞれ5部及び265部に変更した以外は、インク1と同様にして、インク2を得た。なお、インク2に含まれる粒子のメジアン径(D50)は254nmであり、インク2の粘度は27cpsであった。
ここで、インク2は、インク1と同様に、高分子分散剤1の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク2に含まれる粒子の極性は負である。
(インク3の製造)
高分子分散剤1の代わりに、高分子分散剤2を用いた以外は、インク1と同様にして、インク3を得た。なお、インク3に含まれる粒子のメジアン径(D50)は249nmであり、インク3の粘度は27cpsであった。
ここで、高分子分散剤2及びNMPの総含有量と、酸化アルミニウム粒子の含有量を固定し、高分子分散剤2の含有量を変化させると、高分子分散剤2の含有量が約4部である時に、粘度が約54cps(極大値)となった(図1参照)。このため、インク3は、第1のインクであり、インク3に含まれる粒子の極性は正である。
(インク4の製造)
高分子分散剤2及びNMPの含有量を、それぞれ5部及び265部に変更した以外は、インク3と同様にして、インク4を得た。なお、インク4に含まれる粒子のメジアン径(D50)は254nmであり、インク4の粘度は24cpsであった。
ここで、インク4は、インク3と同様に、高分子分散剤2の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク4に含まれる粒子の極性は負である。
(インク5の製造)
高分子分散剤1の代わりに、高分子分散剤3を用いた以外は、インク1と同様にして、インク5を得た。なお、インク5に含まれる粒子のメジアン径(D50)は246nmであり、インク5の粘度は24cpsであった。
ここで、高分子分散剤3及びNMPの総含有量と、酸化アルミニウム粒子の含有量を固定し、高分子分散剤3の含有量を変化させると、高分子分散剤3の含有量が約4部である時に、粘度が約58cps(極大値)となった(図1参照)。このため、インク5は、第1のインクであり、インク5に含まれる粒子の極性は正である。
(インク6の製造)
高分子分散剤3及びNMPの含有量を、それぞれ5部及び265部に変更した以外は、インク5と同様にして、インク6を得た。なお、インク6に含まれる粒子のメジアン径(D50)は254nmであり、インク6の粘度は23cpsであった。
ここで、インク6は、インク5と同様に、高分子分散剤3の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク6に含まれる粒子の極性は負である。
(インク7の製造)
高分子分散剤1の代わりに、高分子分散剤4を用い、NMPの代わりに、トルエンを用いた以外は、インク1と同様にして、インク7を得た。なお、インク7に含まれる粒子のメジアン径(D50)は334nmであり、インク7の粘度は32cpsであった。
ここで、高分子分散剤4及びトルエンの総含有量と、酸化アルミニウム粒子の含有量を固定し、高分子分散剤4の含有量を変化させると、高分子分散剤4の含有量が約4部である時に、粘度が約67cps(極大値)となった(図1参照)。このため、インク7は、第1のインクであり、インク7に含まれる粒子の極性は正である。
(インク8の製造)
高分子分散剤4及びトルエンの含有量を、それぞれ5部及び265部に変更した以外は、インク7と同様にして、インク8を得た。なお、インク8に含まれる粒子のメジアン径(D50)は554nmであり、インク8の粘度は54cpsであった。
ここで、インク8は、インク7と同様に、高分子分散剤4の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク8に含まれる粒子の極性は負である。
(インク9の製造)
高分子分散剤1の代わりに、高分子分散剤5を用いた以外は、インク1と同様にして、インク9を得た。なお、インク9に含まれる粒子のメジアン径(D50)は252nmであり、インク9の粘度は23cpsであった。
ここで、高分子分散剤5及びNMPの総含有量と、酸化アルミニウム粒子の含有量を固定し、高分子分散剤5の含有量を変化させると、高分子分散剤5の含有量が約4部である時に、粘度が約58cps(極大値)となった(図1参照)。このため、インク9は、第1のインクであり、インク9に含まれる粒子の極性は正である。
(インク10の製造)
高分子分散剤5及びNMPの含有量を、それぞれ5部及び265部に変更した以外は、インク9と同様にして、インク10を得た。なお、インク10に含まれる粒子のメジアン径(D50)は252nmであり、インク10の粘度は28cpsであった。
ここで、インク10は、インク9と同様に、高分子分散剤5の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク10に含まれる粒子の極性は負である。
(インク11の製造)
高分子分散剤1の代わりに、高分子分散剤6を用いた以外は、インク1と同様にして、インク11を得た。なお、インク11に含まれる粒子のメジアン径(D50)は251nmであり、インク11の粘度は27cpsであった。
ここで、高分子分散剤6及びNMPの総含有量と、酸化アルミニウム粒子の含有量を固定し、高分子分散剤6の含有量を変化させると、高分子分散剤6の含有量が約4部である時に、粘度が約63cps(極大値)となった(図1参照)。このため、インク11は、第1のインクであり、インク11に含まれる粒子の極性は正である。
(インク12の製造)
高分子分散剤6及びNMPの含有量を、それぞれ5部及び265部に変更した以外は、インク11と同様にして、インク12を得た。なお、インク12に含まれる粒子のメジアン径(D50)は255nmであり、インク12の粘度は26cpsであった。
ここで、インク12は、インク11と同様に、高分子分散剤6の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク12に含まれる粒子の極性は負である。
(インク13の製造)
高分子分散剤1の代わりに、高分子分散剤7を用いた以外は、インク1と同様にして、インク13を得た。なお、インク13に含まれる粒子のメジアン径(D50)は253nmであり、インク13の粘度は22cpsであった。
ここで、高分子分散剤7及びNMPの総含有量と、酸化アルミニウム粒子の含有量を固定し、高分子分散剤7の含有量を変化させると、高分子分散剤7の含有量が約4部である時に、粘度が約58cps(極大値)となった(図1参照)。このため、インク13は、第1のインクであり、インク13に含まれる粒子の極性は正である。
(インク14の製造)
高分子分散剤7及びNMPの含有量を、それぞれ5部及び265部に変更した以外は、インク13と同様にして、インク14を得た。なお、インク14に含まれる粒子のメジアン径(D50)は252nmであり、インク14の粘度は26cpsであった。
ここで、インク14は、インク13と同様に、高分子分散剤7の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク14に含まれる粒子の極性は負である。
(インク15の製造)
高分子分散剤1の代わりに、高分子分散剤(フマル酸アンモニウムと、オキシアルキレン基又はポリオキシアルキレン基を含む側鎖を有するモノマーの共重合体)マリアリムHKM-50A(日油製)を用いた以外は、インク1と同様にして、インク15を得た。なお、インク15に含まれる粒子のメジアン径(D50)は249nmであり、インク15の粘度は22cpsであった。
ここで、高分子分散剤及びNMPの総含有量と、酸化アルミニウム粒子の含有量を固定し、高分子分散剤の含有量を変化させると、高分子分散剤の含有量が約4部である時に、粘度が約56cps(極大値)となった(図1参照)。このため、インク15は、第1のインクであり、インク15に含まれる粒子の極性は正である。
(インク16の製造)
高分子分散剤及びNMPの含有量を、それぞれ5部及び265部に変更した以外は、インク15と同様にして、インク16を得た。なお、インク16に含まれる粒子のメジアン径(D50)は254nmであり、インク16の粘度は21cpsであった。
ここで、インク16は、インク15と同様に、高分子分散剤の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク16に含まれる粒子の極性は負である。
(インク17の製造)
高分子分散剤及びNMPの含有量を、それぞれ2部及び268部に変更した以外は、インク15と同様にして、インク17を得た。なお、インク17に含まれる粒子のメジアン径(D50)は247nmであり、インク17の粘度は14cpsであった。
ここで、インク17は、インク15と同様に、高分子分散剤の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第1のインクであり、インク17に含まれる粒子の極性は正である。
(インク18の製造)
高分子分散剤及びNMPの含有量を、それぞれ6部及び264部に変更した以外は、インク15と同様にして、インク18を得た。なお、インク18に含まれる粒子のメジアン径(D50)は256nmであり、インク18の粘度は22cpsであった。
ここで、インク18は、インク15と同様に、高分子分散剤の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク18に含まれる粒子の極性は負である。
(インク19の製造)
高分子分散剤及びNMPの含有量を、それぞれ7部及び263部に変更した以外は、インク15と同様にして、インク19を得た。なお、インク19に含まれる粒子のメジアン径(D50)は245nmであり、インク19の粘度は16cpsであった。
ここで、インク19は、インク15と同様に、高分子分散剤の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク19に含まれる粒子の極性は負である。
(インク20の製造)
高分子分散剤及びNMPの含有量を、それぞれ8部及び262部に変更した以外は、インク15と同様にして、インク20を得た。なお、インク20に含まれる粒子のメジアン径(D50)は241nmであり、インク20の粘度は14cpsであった。
ここで、インク20は、インク15と同様に、高分子分散剤の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク20に含まれる粒子の極性は負である。
(インク21の製造)
高分子分散剤及びNMPの含有量を、それぞれ9部及び261部に変更した以外は、インク15と同様にして、インク21を得た。なお、インク21に含まれる粒子のメジアン径(D50)は243nmであり、インク21の粘度は13cpsであった。
ここで、インク21は、インク15と同様に、高分子分散剤の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク21に含まれる粒子の極性は負である。
(インク22の製造)
高分子分散剤及びNMPの含有量を、それぞれ10部及び260部に変更した以外は、インク15と同様にして、インク22を得た。なお、インク22に含まれる粒子のメジアン径(D50)は247nmであり、インク22の粘度は12cpsであった。
ここで、インク22は、インク15と同様に、高分子分散剤の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク22に含まれる粒子の極性は負である。
(インク23の製造)
高分子分散剤1の代わりに、高分子分散剤(フマル酸アンモニウムと、オキシアルキレン基又はポリオキシアルキレン基を含む側鎖を有するモノマーの共重合体)マリアリムHKM-150A(日油製)を用いた以外は、インク1と同様にして、インク23を得た。なお、インク23に含まれる粒子のメジアン径(D50)は248nmであり、インク23の粘度は24cpsであった。
ここで、高分子分散剤及びNMPの総含有量と、酸化アルミニウム粒子の含有量を固定し、高分子分散剤の含有量を変化させると、高分子分散剤の含有量が約4部である時に、粘度が約58cps(極大値)となった(図1参照)。このため、インク23は、第1のインクであり、インク23に含まれる粒子の極性は正である。
(インク24の製造)
高分子分散剤及びNMPの含有量を、それぞれ5部及び265部に変更した以外は、インク23と同様にして、インク24を得た。なお、インク24に含まれる粒子のメジアン径(D50)は252nmであり、インク24の粘度は23cpsであった。
ここで、インク24は、インク23と同様に、高分子分散剤の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク24に含まれる粒子の極性は負である。
(インク25の製造)
高分子分散剤及びNMPの含有量を、それぞれ2部及び268部に変更した以外は、インク23と同様にして、インク25を得た。なお、インク25に含まれる粒子のメジアン径(D50)は245nmであり、インク25の粘度は16cpsであった。
ここで、インク25は、インク23と同様に、高分子分散剤の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第1のインクであり、インク25に含まれる粒子の極性は正である。
(インク26の製造)
高分子分散剤及びNMPの含有量を、それぞれ6部及び264部に変更した以外は、インク23と同様にして、インク26を得た。なお、インク26に含まれる粒子のメジアン径(D50)は251nmであり、インク26の粘度は24cpsであった。
ここで、インク26は、インク23と同様に、高分子分散剤の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク26に含まれる粒子の極性は負である。
(インク27の製造)
高分子分散剤及びNMPの含有量を、それぞれ7部及び263部に変更した以外は、インク23と同様にして、インク27を得た。なお、インク27に含まれる粒子のメジアン径(D50)は242nmであり、インク27の粘度は18cpsであった。
ここで、インク27は、インク23と同様に、高分子分散剤の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク27に含まれる粒子の極性は負である。
(インク28の製造)
高分子分散剤及びNMPの含有量を、それぞれ8部及び262部に変更した以外は、インク23と同様にして、インク28を得た。なお、インク28に含まれる粒子のメジアン径(D50)は245nmであり、インク28の粘度は16cpsであった。
ここで、インク28は、インク23と同様に、高分子分散剤の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク28に含まれる粒子の極性は負である。
(インク29の製造)
高分子分散剤及びNMPの含有量を、それぞれ9部及び261部に変更した以外は、インク23と同様にして、インク29を得た。なお、インク29に含まれる粒子のメジアン径(D50)は244nmであり、インク29の粘度は15cpsであった。
ここで、インク29は、インク23と同様に、高分子分散剤の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク29に含まれる粒子の極性は負である。
(インク30の製造)
高分子分散剤及びNMPの含有量を、それぞれ10部及び260部に変更した以外は、インク23と同様にして、インク30を得た。なお、インク30に含まれる粒子のメジアン径(D50)は242nmであり、インク30の粘度は14cpsであった。
ここで、インク30は、インク23と同様に、高分子分散剤の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク30に含まれる粒子の極性は負である。
(インク31の製造)
酸化アルミニウム粒子の代わりに、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物粒子エポスターS6(日本触媒製)を用いた以外は、インク1と同様にして、インク31を得た。なお、インク31に含まれる粒子のメジアン径(D50)は433nmであり、インク31の粘度は37cpsであった。
ここで、高分子分散剤1及びNMPの総含有量と、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物粒子の含有量を固定し、高分子分散剤1の含有量を変化させると、高分子分散剤1の含有量が約4部である時に、粘度が約67cps(極大値)となった(図1参照)。このため、インク31は、第1のインクであり、インク31に含まれる粒子の極性は正である。
(インク32の製造)
高分子分散剤1及びNMPの含有量を、それぞれ5部及び265部に変更した以外は、インク31と同様にして、インク32を得た。なお、インク32に含まれる粒子のメジアン径(D50)は432nmであり、インク32の粘度は38cpsであった。
ここで、インク32は、インク31と同様に、高分子分散剤1の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク32に含まれる粒子の極性は負である。
(インク33の製造)
NMPの代わりに、DMSOを用いた以外は、インク1と同様にして、インク33を得た。なお、インク33に含まれる粒子のメジアン径(D50)は252nmであり、インク33の粘度は27cpsであった。
ここで、高分子分散剤1及びDMSOの総含有量と、酸化アルミニウム粒子の含有量を固定し、高分子分散剤1の含有量を変化させると、高分子分散剤1の含有量が約4部である時に、粘度が約72cps(極大値)となった(図1参照)。このため、インク33は、第1のインクであり、インク33に含まれる粒子の極性は正である。
(インク34の製造)
高分子分散剤1及びDMSOの含有量を、それぞれ5部及び265部に変更した以外は、インク33と同様にして、インク34を得た。なお、インク34に含まれる粒子のメジアン径(D50)は254nmであり、インク34の粘度は29cpsであった。
ここで、インク34は、インク33と同様に、高分子分散剤1の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク34に含まれる粒子の極性は負である。
(インク35の製造)
NMPの代わりに、DMFを用いた以外は、インク1と同様にして、インク35を得た。なお、インク35に含まれる粒子のメジアン径(D50)は252nmであり、インク35の粘度は26cpsであった。
ここで、高分子分散剤1及びDMFの総含有量と、酸化アルミニウム粒子の含有量を固定し、高分子分散剤1の含有量を変化させると、高分子分散剤1の含有量が約4部である時に、粘度が約78cps(極大値)となった(図1参照)。このため、インク35は、第1のインクであり、インク35に含まれる粒子の極性は正である。
(インク36の製造)
高分子分散剤1及びDMFの含有量を、それぞれ5部及び265部に変更した以外は、インク35と同様にして、インク36を得た。なお、インク36に含まれる粒子のメジアン径(D50)は265nmであり、インク36の粘度は32cpsであった。
ここで、インク36は、インク35と同様に、高分子分散剤1の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク36に含まれる粒子の極性は負である。
(インク37の製造)
NMPの代わりに、IPAを用いた以外は、インク1と同様にして、インク37を得た。なお、インク37に含まれる粒子のメジアン径(D50)は277nmであり、インク37の粘度は27cpsであった。
ここで、高分子分散剤1及びIPAの総含有量と、酸化アルミニウム粒子の含有量を固定し、高分子分散剤1の含有量を変化させると、高分子分散剤1の含有量が約4部である時に、粘度が約76cps(極大値)となった(図1参照)。このため、インク37は、第1のインクであり、インク37に含まれる粒子の極性は正である。
(インク38の製造)
高分子分散剤1及びIPAの含有量を、それぞれ5部及び265部に変更した以外は、インク37と同様にして、インク38を得た。なお、インク38に含まれる粒子のメジアン径(D50)は280nmであり、インク38の粘度は42cpsであった。
ここで、インク38は、インク37と同様に、高分子分散剤1の含有量が約4部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク38に含まれる粒子の極性は負である。
(インク39の製造)
高分子分散剤1及びNMPの代わりに、それぞれ高分子分散剤(ポリアクリル酸アンモニウム)A-30(東亜合成製)及びイオン交換水を用い、高分子分散剤及びイオン交換水の含有量を、それぞれ4部及び266部に変更した以外は、インク1と同様にして、インク39を得た。なお、インク39に含まれる粒子のメジアン径(D50)は276nmであり、インク39の粘度は40cpsであった。
ここで、高分子分散剤及びイオン交換水の総含有量と、酸化アルミニウム粒子の含有量を固定し、高分子分散剤の含有量を変化させると、高分子分散剤の含有量が約5部である時に、粘度が約62cps(極大値)となった(図1参照)。このため、インク39は、第1のインクであり、インク39に含まれる粒子の極性は正である。
(インク40の製造)
高分子分散剤及びイオン交換水の含有量を、それぞれ6部及び264部に変更した以外は、インク39と同様にして、インク40を得た。なお、インク40に含まれる粒子のメジアン径(D50)は267nmであり、インク40の粘度は44cpsであった。
ここで、インク40は、インク39と同様に、高分子分散剤の含有量が約5部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク40に含まれる粒子の極性は負である。
(インク41の製造)
高分子分散剤及びイオン交換水の含有量を、それぞれ10部及び260部に変更した以外は、インク39と同様にして、インク41を得た。なお、インク41に含まれる粒子のメジアン径(D50)は240nmであり、インク41の粘度は24cpsであった。
ここで、インク41は、インク39と同様に、高分子分散剤の含有量が約5部である時に、粘度が極大値となるため、第2のインクであり、インク40に含まれる粒子の極性は負である。
(インク42の製造)
高分子分散剤及びイオン交換水の含有量を、それぞれ2部及び268部に変更した以外は、インク39と同様にして、インク42を得た。なお、インク42に含まれる粒子のメジアン径(D50)は248nmであり、インク42の粘度は36cpsであった。
ここで、インク42は、インク39と同様に、高分子分散剤の含有量が約5部である時に、粘度が極大値となるため、第1のインクであり、インク42に含まれる粒子の極性は正である。
表1に、インク1~42の組成及び特性を示す。
Figure 0007210984000005
<被塗布媒体の作製>
特開2017-50131号公報に記載されている方法により、被塗布媒体を作製した。具体的な方法を以下に記載する。
93部の黒鉛粉末KS6(ティムカル製)及び5質量部のデンカブラック(アセチレンブラック)(電気化学工業製)に、水を加えて混練した後、1部のカルボキシメチルセルロースの2質量%水溶液1270(ダイセル製)を加えて混練した。さらに、1部のスチレン-ブタジエンゴム(SBR)(日本ゼオン製)を加え、スラリーを作製した。
スラリーをアルミニウム箔に塗布し、150℃で12時間真空乾燥させた後、プレス機(テスター産業製)を用いて圧縮することで、固形分が単位面積あたり3mg/cm、単位体積あたり1.3g/cmとなる被塗布媒体を作製した。
<ぽち>
マイクロピペットを用いて、被塗布媒体上に、0.05mlの第1のインクと、0.05mlの第2のインクが重なるように、n=100で略同時に滴下することで、インクの混合液のドットを形成し、ぽちが発生しているかどうかを目視で評価した。ここで、ぽちが多数発生すると、セパレータの厚さの均一性が低くなり、表面抵抗が低くなるため、セパレータ一体型電極の製造を鑑み、以下の判定基準で判定した。
◎:2個以下のぽちが発生し、セパレータ一体型電極の製造に最適である場合
〇:3~5個のぽちが発生し、セパレータ一体型電極の製造に適する場合
△:6~10個のぽちが発生し、セパレータ一体型電極の製造に耐えうる場合
×:11個以上のぽちが発生し、セパレータ一体型電極の製造に適さない場合
(実施例1~41、比較例1~3)
表2に示すように、第1のインクと、第2のインクを組み合わせて、インクセットとした。
表2に、インクセットを構成するインク及びインクの混合液の評価結果を示す。
Figure 0007210984000006
表2から、実施例1~41のインクセットは、第1のインクと、第2のインクを混合すると、顔料の凝集が抑制されていると共に、インクの混合液の粘度が上昇していることがわかる。
これに対して、比較例1~3のインクセットは、溶剤として、イオン交換水が用いられているため、第1のインクと、第2のインクを混合すると、顔料が凝集する。
<インクジェットインクの作製>
インク15、16、23、24にNMP450部を加えて、2倍に希釈し、インクジェットインクを作製した。
<評価画像の形成>
表3に示すインク(第1のインク及び/又は第2のインク)を2倍に希釈したインクジェットインクをカートリッジに充填した後、図3に示す構成のインクジェット印刷装置にカートリッジを装着した。次に、被塗布媒体の全面に、インクジェットインクを(略同時に)吐出させた後、ホットプレートを用いて、120℃で乾燥させ、評価画像を形成した。
なお、各インクジェットインクの付着量が約1.0mg/cmとなるように、記録ヘッドに印加する駆動波形、駆動電圧を調整した。
<インクジェットインクの混合液の被塗布媒体に対する浸透性>
エックスライトアドバンス(X-ライト製)を用いて、評価画像の明度を100か所で測定した後、明度の平均値(L*)を求め、インクジェットインクの混合液の被塗布媒体に対する浸透性を評価した。なお、セパレータ一体型電極の製造を鑑みた場合、明度の平均値(L*)が70以上であれば、セパレータ一体型電極の製造に耐えうると判定した。
<ぽち>
評価画像に、ぽちが発生しているかどうかを目視で評価した。
表3に、被塗布媒体に対する浸透性の評価結果を示す。
Figure 0007210984000007
表3から、実施例8、16のインクセットは、第1のインク及び第2のインクを、それぞれ2倍に希釈したインクジェットインクを略同時に吐出させると、ぽちの発生が抑制されており、インクジェットインクの混合液の被塗布媒体への浸透が抑制されていることがわかる。
これに対して、インク15、16を2倍に希釈した比較例4、5のインクジェットインクは、被塗布媒体に浸透している。
特開2003-39810号公報 特開2000-277386号公報 特開2006-173001号公報

Claims (14)

  1. 第1のインクと、第2のインクを有し、
    前記第1のインク及び前記第2のインクは、それぞれ、顔料と、2個以上のイオン性基を有する高分子分散剤と、非水系溶剤を含む非水系インクであり、
    前記第1のインク及び前記第2のインクは、それぞれ、前記高分子分散剤及び前記非水系溶剤の総含有量と、前記高分子分散剤及び前記非水系溶剤以外の成分の含有量を固定し、前記高分子分散剤の含有量を変化させると、粘度の極大値を有し、
    前記第1のインクは、前記高分子分散剤の含有量が前記粘度の極大値における高分子分散剤の含有量よりも少なく、
    前記第2のインクは、前記高分子分散剤の含有量が前記粘度の極大値における高分子分散剤の含有量よりも多いことを特徴とするインクセット。
  2. 第1のインクと、第2のインクを有し、
    前記第1のインク及び前記第2のインクは、それぞれ、粒子と、非水系溶剤を含む非水系インクであり、
    前記粒子は、顔料と、2個以上のイオン性基を有する高分子分散剤を含み、
    前記第1のインクに含まれる粒子は、前記第2のインクに含まれる粒子とは逆の極性に帯電しており、
    前記高分子分散剤は、一般式
    Figure 0007210984000008
    (式中、A4は、-OR又は-CHORであり、A5、A6及びA7は、それぞれ独立に、-OR又は-NHRであり、A4~A7におけるRは、それぞれ独立に、炭素数1~24の直鎖又は分枝鎖の炭化水素基又はオリゴエーテル基であり、A8は、炭素数1~24の直鎖又は分枝鎖の炭化水素基又はオリゴエーテル基である。)
    のいずれかの繰り返し単位を含むことを特徴とするインクセット。
  3. 前記高分子分散剤は、一般式
    Figure 0007210984000009
    (式中、A4は、-OR又は-CHORであり、A5、A6及びA7は、それぞれ独立に、-OR又は-NHRであり、A4~A7におけるRは、それぞれ独立に、炭素数1~24の直鎖又は分枝鎖の炭化水素基又はオリゴエーテル基であり、A8は、炭素数1~24の直鎖又は分枝鎖の炭化水素基又はオリゴエーテル基である。)
    のいずれかの繰り返し単位を含むことを特徴とする請求項に記載のインクセット。
  4. 前記顔料は、無機酸化物であることを特徴とする請求項1又は2のいずれか一項に記載のインクセット。
  5. セパレータ一体型電極の製造に用いられることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のインクセット。
  6. 前記セパレータ一体型電極は、リチウムイオン2次電池用であることを特徴とする請求項5に記載のインクセット。
  7. 被塗布媒体に第1のインクを吐出する第1の吐出工程と、
    前記被塗布媒体に第2のインクを吐出する第2の吐出工程と、を備え、
    前記被塗布媒体は多孔質体であり、
    前記第1のインク及び前記第2のインクは、それぞれ、粒子と、非水系溶剤を含む非水系インクであり、
    前記粒子は、顔料と、2個以上のイオン性基を有する高分子分散剤を含み、
    前記第1のインクに含まれる粒子は、前記第2のインクに含まれる粒子とは逆の極性に帯電しており、
    前記第1の吐出工程及び前記第2の吐出工程は同時に行われることを特徴とする、印刷方法。
  8. 被塗布媒体に第1のインクを吐出する第1の吐出工程と、
    前記被塗布媒体に第2のインクを吐出する第2の吐出工程と、を備え、
    前記第1のインク及び前記第2のインクは、それぞれ、顔料と、2個以上のイオン性基を有する高分子分散剤と、非水系溶剤を含む非水系インクであり、
    前記第1のインク及び前記第2のインクは、それぞれ、前記高分子分散剤及び前記非水系溶剤の総含有量と、前記高分子分散剤及び前記非水系溶剤以外の成分の含有量を固定し、前記高分子分散剤の含有量を変化させると、粘度の極大値を有し、
    前記第1のインクは、前記高分子分散剤の含有量が前記粘度の極大値における高分子分散剤の含有量よりも少なく、
    前記第2のインクは、前記高分子分散剤の含有量が前記粘度の極大値における高分子分散剤の含有量よりも多いことを特徴とする、印刷方法。
  9. 前記被塗布媒体は多孔質体である、請求項8に記載の印刷方法。
  10. 前記第1の吐出工程及び前記第2の吐出工程は時に行われる、請求項8または9に記載の印刷方法。
  11. 被塗布媒体に第1のインクを吐出する第1の吐出工程と、
    前記被塗布媒体に第2のインクを吐出する第2の吐出工程と、を備え、
    前記被塗布媒体は多孔質体であり、
    前記第1のインク及び前記第2のインクは、それぞれ、粒子と、非水系溶剤を含む非水系インクであり、
    前記粒子は、顔料と、2個以上のイオン性基を有する高分子分散剤を含み、
    前記第1のインクに含まれる粒子は、前記第2のインクに含まれる粒子とは逆の極性に帯電している、印刷方法を含み、
    前記被塗布媒体は、電極基体上に、電極活物質を含む電極合材層が形成されている電極であることを特徴とする、電極の製造方法。
  12. 請求項8または9に記載の印刷方法を含み、
    前記被塗布媒体は、電極基体上に、電極活物質を含む電極合材層が形成されている電極である、電極の製造方法。
  13. 被塗布媒体に第1のインクを吐出する第1の吐出工程と、
    前記被塗布媒体に第2のインクを吐出する第2の吐出工程と、を備え、
    前記被塗布媒体は多孔質体であり、
    前記第1のインク及び前記第2のインクは、それぞれ、粒子と、非水系溶剤を含む非水系インクであり、
    前記粒子は、顔料と、2個以上のイオン性基を有する高分子分散剤を含み、
    前記第1のインクに含まれる粒子は、前記第2のインクに含まれる粒子とは逆の極性に帯電している、印刷方法を含み、
    前記被塗布媒体は、電極基体上に、電極活物質を含む電極合材層が形成されている電極であることを特徴とする、電気化学素子の製造方法。
  14. 請求項8または9に記載の印刷方法を含み、
    前記被塗布媒体は、電極基体上に、電極活物質を含む電極合材層が形成されている電極である、電気化学素子の製造方法。
JP2018186008A 2018-09-28 2018-09-28 インクセット、印刷方法、電極の製造方法、及び電気化学素子の製造方法 Active JP7210984B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018186008A JP7210984B2 (ja) 2018-09-28 2018-09-28 インクセット、印刷方法、電極の製造方法、及び電気化学素子の製造方法
CN201910906859.1A CN110964378B (zh) 2018-09-28 2019-09-24 墨水组

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018186008A JP7210984B2 (ja) 2018-09-28 2018-09-28 インクセット、印刷方法、電極の製造方法、及び電気化学素子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020055926A JP2020055926A (ja) 2020-04-09
JP7210984B2 true JP7210984B2 (ja) 2023-01-24

Family

ID=70106475

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018186008A Active JP7210984B2 (ja) 2018-09-28 2018-09-28 インクセット、印刷方法、電極の製造方法、及び電気化学素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7210984B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US12057601B2 (en) 2019-01-28 2024-08-06 Ricoh Company, Ltd. Liquid composition
JP2023018271A (ja) * 2021-07-27 2023-02-08 株式会社リコー 液体組成物、機能材料、及び蓄電デバイス

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002332438A (ja) 2001-05-10 2002-11-22 Canon Inc インクセット、インクカートリッジ、記録ユニット、被記録媒体に着色部を形成する方法及びインクジェット記録装置
JP2004249683A (ja) 2003-02-21 2004-09-09 Seiko Epson Corp 液体噴射装置、及び、液体噴射による小突起形成方法
JP2004249684A (ja) 2003-02-21 2004-09-09 Seiko Epson Corp 液体噴射装置、及び、液体噴射による小突起形成方法
JP2006173001A (ja) 2004-12-17 2006-06-29 Nissan Motor Co Ltd リチウムイオン電池およびその製造方法
JP2006172821A (ja) 2004-12-14 2006-06-29 Nissan Motor Co Ltd 電極およびこれを用いた電池
JP2009184214A (ja) 2008-02-06 2009-08-20 Riso Kagaku Corp インクジェット印刷方法及びインクセット
WO2018030027A1 (ja) 2016-08-09 2018-02-15 サカタインクス株式会社 光硬化型インキジェット印刷用クリアインキ組成物

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59215889A (ja) * 1983-05-24 1984-12-05 Canon Inc インクジエツト記録方法
JP2015213217A (ja) * 2014-05-01 2015-11-26 キヤノン株式会社 印刷装置、印刷制御装置、印刷装置の制御方法、及びプログラム

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002332438A (ja) 2001-05-10 2002-11-22 Canon Inc インクセット、インクカートリッジ、記録ユニット、被記録媒体に着色部を形成する方法及びインクジェット記録装置
JP2004249683A (ja) 2003-02-21 2004-09-09 Seiko Epson Corp 液体噴射装置、及び、液体噴射による小突起形成方法
JP2004249684A (ja) 2003-02-21 2004-09-09 Seiko Epson Corp 液体噴射装置、及び、液体噴射による小突起形成方法
JP2006172821A (ja) 2004-12-14 2006-06-29 Nissan Motor Co Ltd 電極およびこれを用いた電池
JP2006173001A (ja) 2004-12-17 2006-06-29 Nissan Motor Co Ltd リチウムイオン電池およびその製造方法
JP2009184214A (ja) 2008-02-06 2009-08-20 Riso Kagaku Corp インクジェット印刷方法及びインクセット
WO2018030027A1 (ja) 2016-08-09 2018-02-15 サカタインクス株式会社 光硬化型インキジェット印刷用クリアインキ組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020055926A (ja) 2020-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10418607B2 (en) Slurry for secondary battery porous membranes, secondary battery porous membrane, secondary battery electrode, secondary battery separator, secondary battery, and method for producing secondary battery porous membrane
KR102408245B1 (ko) 비수계 이차 전지 다공막용 조성물, 비수계 이차 전지용 다공막 및 비수계 이차 전지
JP7210984B2 (ja) インクセット、印刷方法、電極の製造方法、及び電気化学素子の製造方法
JP6142415B2 (ja) カーボンブラック分散液およびその利用
JP2020189770A (ja) カーボンナノチューブ分散液およびその利用
KR20180022670A (ko) 2차 전지 다공막용 조성물, 2차 전지용 다공막 및 2차 전지
JP2021115523A (ja) 分散剤、および樹脂組成物
JP7298359B2 (ja) インクセット、及び液体吐出方法
JP7225846B2 (ja) インクセット、絶縁膜の形成方法、セパレータ一体型電極及びリチウムイオン2次電池
CN116325201A (zh) 碳纳米管分散液、碳纳米管分散组合物、电极膜用浆料、电极膜、及二次电池
JP2002332437A (ja) インクセット、被記録媒体に着色部を形成する方法及びインクジェット記録装置
JP2006172821A (ja) 電極およびこれを用いた電池
CN113348588B (zh) 液体组合物
WO2020158545A1 (en) Liquid composition
CN110964378B (zh) 墨水组
EP4053868A1 (en) Liquid composition
JP2022165423A (ja) 導電材分散液、およびそれを用いた二次電池電極用組成物、電極膜、二次電池。
JP4377257B2 (ja) 湿式シリカ分散液及びその製造方法
JP7543642B2 (ja) 液体組成物、液体吐出方法、電極の製造方法及び電気化学素子の製造方法
CN109698299A (zh) 非水电解液二次电池用间隔件
US20210159494A1 (en) Liquid composition, method of discharging liquid, method of manufacturing electrode, and method of manufacturing electrochemical device
JP2024078585A (ja) 表面修飾炭素材料、表面修飾炭素材料の製造方法、電極、液体組成物、電気化学素子用部材形成用液体組成物、収容容器、電極の製造装置、電極の製造方法、電気化学素子、電気化学素子の製造装置、及び電気化学素子の製造方法
US20230290951A1 (en) Electrode, electrochemical element, liquid composition, and method for producing electrode
JP2008155529A (ja) インクジェット記録媒体及びインクジェット記録方法
JP2023018270A (ja) 液体組成物、液体組成物保管容器、機能材料、電池デバイス、液体吐出方法、及び電極の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210712

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220510

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220706

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220913

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221114

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20221114

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20221121

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20221122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221226

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7210984

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151