JP7202166B2 - フィルム搬送方法、フィルム延伸方法、フィルム搬送装置、フィルム延伸装置、及び搬送ベルト - Google Patents
フィルム搬送方法、フィルム延伸方法、フィルム搬送装置、フィルム延伸装置、及び搬送ベルト Download PDFInfo
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Description
フィルム搬送時には、一方のベルトにおける突起が、他方のベルトにおける突起と噛み合うことで、フィルムが波状に弛んだ状態で2本のベルト間に保持される。
搬送ベルトは、2本組み合わせて使用され、
搬送ベルトは、ベルト体と、ベルト体上の複数の挟持部とをそれぞれ備え、
一方のベルト体上の挟持部の1つが、他方のベルト体上の挟持部の1つととともに、帯状のフィルムの両面のそれぞれから噛み合って、フィルムを挟持し、
挟持部は、ベルト体の動きにともない、フィルムを搬送する搬送方向に一定の速度で移動し、
一対の搬送ベルトは、一対の挟持部によりフィルムを挟持した状態で、フィルムを搬送し、
ガイド部は、一対の挟持部が、フィルムの挟持を開始する挟持位置を規定し、
下記(A)~(C):
(A)挟持位置に移動する直前の一対の挟持部が挟持位置に近づくにしたがってフィルムの両面を互い違いに押圧することにより、徐々にフィルムを屈曲させる屈曲工程と、
(B)一対の挟持部が挟持位置でフィルムを挟持する挟持工程と、
(C)一対の挟持部が挟持位置でフィルムを挟持した状態でフィルムを搬送方向に搬送する搬送工程と、
を含み、
挟持位置は、一対の挟持部がフィルムを挟持していく過程において、一対の挟持部のそれぞれの突出方向が平行になった時点の一対の挟持部の位置であり、
屈曲工程において、以下のL1及びL2:
(I)L1:一対の挟持部がフィルムを挟持した状態での、一対の挟持部の重なりの長さと、
(II)L2:フィルムの搬送方向の逆方向を後方とする場合に、挟持位置に位置する一対の挟持部の直後に位置する一対の挟持部において、搬送方向前方側に位置する一方の挟持部の進行方向に沿って、搬送方向後方側から、一対の挟持部を観察した場合の、進行方向とフィルムの幅方向とに対して垂直な方向の一対の挟持部の重なりの最大長さと、
を用いて、下記式(1):
噛合率=L2/L1×100・・・(1)
で算出される噛合率が、0~80%であることを特徴とするフィルム搬送方法。
1つの突起は、ベルト体の外周に沿う方向で隣接する他の突起とは独立して傾斜可能である、〔1〕に記載のフィルム搬送方法。
(i)M1:挟持位置を始点として、一対の挟持部が挟持を終了する終点までの長さと、
(ii)M2:始点から終点までの間における、挟持されている状態のフィルムの、フィルムの搬送方向についての全長と、
を用いて、下記式(2):
弛み量(SL1)(%)=(M2/M1)×100-100・・・(2)
で算出される弛み量(SL1)(%)及びL1を用いて下記式(3):
弛み量(SL2)(%)=SL1/L1・・・(3)
で算出される挟持部の長さ(L1)当たりの弛み量(SL2)が、6.50以上である、〔1〕又は〔2〕に記載のフィルム搬送方法。
搬送ベルトは、2本組み合わせて使用され、
搬送ベルトは、ベルト体と、ベルト体上の複数の挟持部とをそれぞれ備え、
一方のベルト体上の挟持部の1つが、他方のベルト体上の挟持部の1つととともに、帯状のフィルムの両面のそれぞれから噛み合って、フィルムを挟持し、
挟持部は、ベルト体の動きにともない、フィルムを搬送する搬送方向に一定の速度で移動し、
一対の搬送ベルトは、一対の挟持部によりフィルムを挟持した状態で、フィルムを搬送し、
ガイド部は、一対の挟持部が、フィルムの挟持を開始する挟持位置を規定し、
延伸部が、フィルムをフィルムの幅方向に延伸し、
下記(A)~(D):
(A)挟持位置に移動する直前の一対の挟持部が挟持位置に近づくにしたがってフィルムの両面を互い違いに押圧することにより、徐々にフィルムを屈曲させる屈曲工程と、
(B)一対の挟持部が挟持位置でフィルムを挟持する挟持工程と、
(C)一対の挟持部が挟持位置でフィルムを挟持した状態でフィルムを搬送方向に搬送する搬送工程と、
(D)延伸部が一対の搬送ベルトによって搬送されたフィルムをフィルムの幅方向に延伸する延伸工程と、
を備え、
挟持位置は、一対の挟持部がフィルムを挟持していく過程において、一対の挟持部のそれぞれの突出方向が平行になった時点の一対の挟持部の位置であり、
屈曲工程において、以下のL1及びL2:
(I)L1:一対の挟持部がフィルムを挟持した状態での、一対の挟持部の重なりの長さと、
(II)L2:フィルムの搬送方向の逆方向を後方とする場合に、挟持位置に位置する一対の挟持部の直後に位置する一対の挟持部において、搬送方向前方側に位置する一方の挟持部の進行方向に沿って、搬送方向後方側から、一対の挟持部を観察した場合の、進行方向とフィルムの幅方向とに対して垂直な方向の一対の挟持部の重なりの最大長さと、
を用いて、下記式(1):
噛合率=L2/L1×100・・・(1)
で算出される噛合率が、0~80%であることを特徴とするフィルム延伸方法。
1つの突起は、ベルト体の外周に沿う方向で隣接する他の突起とは独立して傾斜可能である、〔4〕に記載のフィルム延伸方法。
(i)M1:挟持位置を始点として、一対の挟持部が挟持を終了する終点までの長さと、
(ii)M2:始点から終点までの間における、挟持されている状態のフィルムの、フィルムの搬送方向についての全長と、
を用いて、下記式(2):
弛み量(SL1)(%)=(M2/M1)×100-100・・・(2)
で算出される弛み量(SL)(%)及びL1を用いて下記式(3):
弛み量(SL2)(%)=SL1/L1・・・(3)
で算出される挟持部の長さ(L1)当たりの弛み量(SL2)が、6.50以上である、〔4〕、又は〔5〕に記載のフィルム延伸方法。
搬送ベルトは、2本組み合わせて使用され、
搬送ベルトは、ベルト体と、ベルト体上の複数の挟持部とをそれぞれ備え、
一方のベルト体上の挟持部の1つが、他方のベルト体上の挟持部の1つととともに、帯状のフィルムの両面のそれぞれから噛み合って、フィルムを挟持し、
挟持部は、ベルト体の動きにともない、フィルムを搬送する搬送方向に一定の速度で移動し、
一対の搬送ベルトは、一対の挟持部によりフィルムを挟持した状態で、フィルムを搬送し、
ガイド部は、一対の挟持部が、フィルムの挟持を開始する挟持位置を規定し、
挟持位置は、一対の挟持部がフィルムを挟持していく過程において、一対の挟持部のそれぞれの突出方向が平行になった時点の一対の挟持部の位置であり、
2組の一対の搬送ベルトは、それぞれ、以下のL1及びL2:
(I)L1:一対の挟持部がフィルムを挟持した状態での、一対の挟持部の重なりの長さと、
(II)L2:フィルムの搬送方向の逆方向を後方とする場合に、挟持位置に位置する一対の挟持部の直後に位置する一対の挟持部において、搬送方向前方側に位置する一方の挟持部の進行方向に沿って、搬送方向後方側から、一対の挟持部を観察した場合の、進行方向とフィルムの幅方向とに対して垂直な方向の一対の挟持部の重なりの最大長さと、
を用いて、下記式(1):
噛合率=L2/L1×100・・・(1)
で算出される噛合率が、0~80%であるように配置されることを特徴とするフィルム搬送装置。
1つの突起は、ベルト体の外周に沿う方向で隣接する他の突起とは独立して傾斜可能である、〔7〕に記載のフィルム搬送装置。
(i)M1:挟持位置を始点として、一対の挟持部が挟持を終了する終点までの長さと、
(ii)M2:始点から終点までの間における、挟持されている状態のフィルムの、フィルムの搬送方向についての全長と、
を用いて、下記式(2):
弛み量(SL1)(%)=(M2/M1)×100-100・・・(2)
で算出される弛み量(SL)(%)及びL1を用いて下記式(3):
弛み量(SL2)(%)=SL1/L1・・・(3)
で算出される挟持部の長さ(L1)当たりの弛み量(SL2)が、6.50以上であるように配置される、〔6〕又は(7)に記載のフィルム搬送装置。
搬送ベルトは、2本組み合わせて使用され、
搬送ベルトは、ベルト体と、ベルト体上の複数の挟持部とをそれぞれ備え、
一方のベルト体上の挟持部の1つが、他方のベルト体上の挟持部の1つとともに、帯状のフィルムの両面のそれぞれから噛み合って、フィルムを挟持し、
挟持部は、ベルト体の動きにともない、フィルムを搬送する搬送方向に一定の速度で移動し、
一対の搬送ベルトは、一対の挟持部によりフィルムを挟持した状態で、フィルムを搬送し、
ガイド部は、一対の挟持部が、フィルムの挟持を開始する挟持位置を規定し、
延伸部が、フィルムをフィルムの幅方向に延伸し、
挟持位置は、一対の挟持部がフィルムを挟持していく過程において、一対の挟持部のそれぞれの突出方向が平行になった時点の一対の挟持部の位置であり、
2組の一対の搬送ベルトは、それぞれ、以下のL1及びL2:
(I)L1:一対の挟持部がフィルムを挟持した状態での、一対の挟持部の重なりの長さと、
(II)L2:フィルムの搬送方向の逆方向を後方とする場合に、挟持位置に位置する一対の挟持部の直後に位置する一対の挟持部において、搬送方向前方側に位置する一方の挟持部の進行方向に沿って、搬送方向後方側から、一対の挟持部を観察した場合の、進行方向とフィルムの幅方向とに対して垂直な方向の一対の挟持部の重なりの最大長さと、
を用いて、下記式(1):
噛合率=L2/L1×100・・・(1)で算出される噛合率が、0~80%であるように配置されることを特徴とするフィルム延伸装置。
1つの突起は、ベルト体の外周に沿う方向で隣接する他の突起とは独立して傾斜可能である、〔10〕に記載のフィルム延伸装置。
(i)M1:挟持位置を始点として、一対の挟持部が挟持を終了する終点までの長さと、
(ii)M2:始点から終点までの間における、挟持されている状態のフィルムの、フィルムの搬送方向についての全長と、
を用いて、下記式(2):
弛み量(SL1)(%)=(M2/M1)×100-100・・・(2)
で算出される弛み量(SL)(%)及びL1を用いて下記式(3):
弛み量(SL2)(%)=SL1/L1・・・(3)
で算出される挟持部の長さ(L1)当たりの弛み量(SL2)がが、6.50以上であるように配置される、〔10〕又は〔11〕に記載のフィルム延伸装置。
搬送ベルトは、ベルト体と、ベルト体上の複数の挟持部とを備え、
挟持部は、ベルト体の外周から突出する1つの突起であり、
突起は、相手側の搬送ベルト上に設けられる、他の挟持部を構成する他の1つの突起との間でフィルムを挟持可能であるように設けられ、
1つの突起は、ベルト体の外周に沿う方向で隣接する他の突起とは独立して傾斜可能である、搬送ベルト。
フィルム搬送装置及びフィルム延伸装置の概要について説明する。なお、フィルム搬送装置は、後述する加熱炉及び延伸部を有していない点でフィルム延伸装置と異なる。一方、フィルム搬送装置の構成は、加熱炉及び延伸部以外のその他の構成についてフィルム延伸装置と同一である。このように、フィルム搬送装置の構成はフィルム延伸装置の構成に包含されるので、以下では、フィルム延伸装置の構成を説明する。
また、搬送ベルトは、フィルム搬送装置及びフィルム延伸装置において共通する一構成である。このため、以下、搬送ベルトについて、フィルム延伸装置の構成として説明する。
また、搬送ベルトは、フィルム搬送装置及びフィルム延伸装置において共通する一構成であるので、フィルム延伸装置の構成として説明する。
一対のスプロケット11のそれぞれは、典型的には、例えば板状であり、同径又は略同径の正面視円形形状である。一対のスプロケット11のそれぞれは、フィルムFの搬送方向Dに沿って所定の間隔をあけて配置される。一対のスプロケット11のそれぞれは、フィルムFの搬送方向Dに板状のスプロケット11の面方向を沿わせて配置される。一対のスプロケット11のそれぞれは、軸位置をフィルムFの搬送方向Dに合せて配置される。即ち、一対の搬送ベルト10のスプロケット11のそれぞれは、フィルムFの搬送方向Dを長辺とする仮想の長方形の頂点位置に配置される。そして、一対のスプロケット11のそれぞれは、フィルムFの面に沿う方向且つフィルムFの搬送方向Dに直交する方向に位置する相手側の組のスプロケット11と軸部材を用いて連結される。
ここで、挟持位置Hは、一対の挟持部13がフィルムFを挟持していく過程において、一対の挟持部13のそれぞれの突出方向が平行になった時点の一対の挟持部13の位置である。
より具体的には、搬送ベルト10は、ガイド部20の搬送方向D後方側の端部と接触することにより、スプロケット11側に屈曲する。このため、ガイド部20の搬送方向D後方側の端部の位置が、一対の挟持部13が完全に噛み合うことによってフィルムFの教示を開始する挟持位置Hとなる。
なお、挟持位置Hは、一対の挟持部13についての搬送方向Dに関する幅を持った領域である。より具体的には、例えば、図3又は図4中において、ガイド部20の搬送方向D後方側の端部付近に位置する一対の挟持部13における、挟持部13aの搬送方向D後端に相当する位置と、挟持部13bの搬送方向D前端に相当する位置との間の領域が、挟持位置Hである。
また、ガイド部20は、搬送方向D側の一端を挟持部13によるフィルムFの挟持を終了する終点(終了位置)Eとして規定することができる。
さらに、挟持位置Hよりも搬送方向D後方側での搬送ベルト10の屈曲の度合いは、搬送方向D後方側のスプロケット11と、ガイド部20のフィルム搬送方向D後方側の端部との位置関係、及び距離に応じて変化する。
このため、ガイド部20の位置を調整することによって、後述する噛み合い率が調整される。
前述のフィルム搬送装置を用いたフィルム搬送方法と、前述のフィルム延伸方法を用いたフィルム延伸方法とについて説明する。フィルム搬送方法は、後述する延伸手段を有していない点でフィルム延伸方法と異なるが、その他の点で同一であるので、以下ではフィルム延伸方法について説明する。
フィルム延伸方法は、屈曲工程と、挟持工程と、搬送工程と、延伸工程と、を備える。なお、フィルム搬送方法は、屈曲工程と、挟持工程と、搬送工程と、を備える。
屈曲工程において、挟持位置Hに移動する直前の一対の挟持部13が挟持位置Hに近づくにしたがってフィルムFの両面を互い違いに押圧する。これにより、一対の挟持部13は、徐々にフィルムFを屈曲させる。具体的には、一対の挟持部13は、ガイド部20によって調整されたクリアランスにしたがって徐々にフィルムFを屈曲させる。一対の挟持部13がフィルムFを屈曲させるために噛合する噛合率の詳細については後述する。
挟持工程において、一対の挟持部13が挟持位置HでフィルムFを挟持する。具体的には、ベルト体12の回動により、前方側の挟持部13bと、後方側の挟持部13aとがガイド部20によって規定された挟持位置Hに移動することにより、フィルムFを挟持する。フィルムFは、一対の挟持部13によって挟持されることにより弛む。即ち、フィルムFは、図3に示すように、搬送方向Dに沿って波状に弛む。
搬送工程において、一対の挟持部13が挟持位置HでフィルムFを挟持した状態でフィルムFを搬送方向Dに搬送する。具体的には、一対のベルト体12が一定速度で回動することにより、挟持部13が一定の速度で搬送方向Dに移動する。これにより、フィルムFは、両端が挟持部13により挟持された状態で移動する。フィルム延伸方法では、フィルムFは加熱炉(図示せず)まで移動する。即ち、フィルムFは、搬送方向Dに沿って波状に弛められた状態のまま、例えば、加熱炉(図示せず)まで搬送される。挟持部13の先端からベルト体12までの長さ当たりのフィルムFの弛み量は、フィルムFの延伸に影響する。挟持部13の先端からベルト体12までの長さ当たりのフィルムFの弛み量については後述する。
次に、一対の挟持部13がフィルムFを噛合する噛合率の詳細について説明する。
屈曲工程において、一対の挟持部13がフィルムFを噛合する噛合率は、下記式(1):
噛合率=L2/L1×100・・・式(1)
で定義される。
本実施形態において、上記式(1)により算出される噛合率が、0~80%であるように、搬送ベルト10の形状や、ガイド部20の位置及び/又はスプロケット11の位置等が調整される。
次に、一対の挟持部13における突起の重なりの長さに相当するL1についての、単位長さ当たりの弛み量(SL2)について詳述する。
搬送工程において、一対の挟持部13における突起の重なりの長さに相当するL1についての、単位長さ当たりの弛み量は、下記式(2):
弛み量(SL1)(%)=(M2/M1)×100-100・・・式(2)
で算出される弛み量(SL1)(%)及び前述のL1を用いて下記式(3):
弛み量(SL2)(%)=SL1/L1・・・式(3)
で定義される。
M2は、図5に示されるように、始点(挟持位置H)から終点Eまでの搬送区間における、挟持されている状態のフィルムFの、フィルムFの搬送方向Dについての全長、を示す。
以上説明した搬送ベルト10の中でも、
帯状のフィルムFに対してフィルムFの幅方向の延伸を行う際に、フィルムFの両面のそれぞれに配置され、相手側の搬送ベルト10との間でフィルムFを挟持してフィルムを搬送する搬送ベルト10であって、
ベルト体12と、ベルト体12上の複数の挟持部13とを備え、
挟持部13は、ベルト体12の外周から突出する1つの突起であり、
突起は、前記相手側の搬送ベルト10上に設けられる、他の挟持部13を構成する他の1つの突起との間でフィルムFを挟持可能であるように設けられ、
1つの突起は、ベルト体12の外周に沿う方向で隣接する他の突起とは独立して傾斜可能である、搬送ベルト10が好ましく使用される。
この場合、フィルムFが弛む過程において、フィルムFと一対の挟持部13との間に働く摩擦力や、フィルムFにかかる張力が小さいため、一対の挟持部13が所定の状態に弛んだフィルムFを挟持する際の、フィルムF端部での変形を抑制でき、搬送装置により搬送されたフィルムFを幅方向に延伸する際も、フィルムF端部でのキャタピラ跡の発生を抑制しやすい。
そして、一対の挟持部13のそれぞれは、噛合により正面視矩形形状を形成するように配置されてよい。また、挟持部13のそれぞれは、例えば、弾性材料によって形成された複数の突起が一体的に構成されたものであってもよい。この場合、挟持部13に含まれるそれぞれの突起は、同様に含まれる他の突起とは独立して傾斜可能に構成される。
実施例、及び比較例において、一対の挟持部13における突起の重なりの長さL1が表1に記載の値であり、台座1つ当たりの突起数が表1の数である、金属製のチェーンからなるベルト体12を備える搬送ベルト10を用いた。
搬送ベルト10の形状の概略は、台座1つ当たりの突起数を除いて、図3に示される通りである。実施例及び比較例では、内プレート12aを含む台座と、外プレート12bを含む台座とからなるチェーンをベルト体12として用いた。
フィルム搬送装置の構成の概略は、図1及び図2に示される通りである。
なお、フィルム搬送装置において、ガイド部20の位置を調整することにより、一対の挟持部13についての噛合率を、表1に記載の値に調整した。
搬送されるフィルムFとしては、ポリカーボネートフィルム(株式会社カネカ製 エルメック(登録商標)R-フィルム無延伸品)を用いた。フィルムの搬送速度は、10(m/min)であった。
このような条件で搬送されたフィルムを、加熱温度160℃、延伸倍率12%の条件で幅方向に延伸した。
なお、搬送後のフィルム端部の変形については、◎、○、及び△が良好な評価結果である。
<搬送後のフィルム端部変形の評価基準>
◎:変形無し
○:若干の変形
△:変形
×:著しい変形
××:一部破れ
一方、噛合率が80%超であり所定の範囲から外れている、比較例1~3では、フィルムFの搬送時にフィルムF端部で、傷や敗れを含む著しい変形が生じ、また、延伸後においてもフィルムF端部でキャタピラ跡が発生した。
11 スプロケット
20 ガイド部
12 ベルト体
13,13a,13b 挟持部
D 搬送方向
E 終点
F フィルム
H 挟持位置
T 進行方向
Claims (8)
- 一対の搬送ベルトを2組と、ガイド部と、を備えるフィルム搬送装置を用いるフィルム搬送方法であって、
前記搬送ベルトは、2本組み合わせて使用され、
前記搬送ベルトは、ベルト体と、前記ベルト体上の複数の挟持部とをそれぞれ備え、
一方の前記ベルト体上の前記挟持部の1つが、他方の前記ベルト体上の前記挟持部の1つとともに、帯状のフィルムの両面のそれぞれから噛み合って、前記フィルムを挟持し、
前記挟持部は、前記ベルト体の動きにともない、前記フィルムを搬送する搬送方向に一定の速度で移動し、
前記一対の搬送ベルトは、一対の前記挟持部により前記フィルムを挟持した状態で、前記フィルムを搬送し、
前記ガイド部は、前記一対の挟持部が、前記フィルムの挟持を開始する挟持位置を規定し、
下記(A)~(C):
(A)前記挟持位置に移動する直前の前記一対の挟持部が前記挟持位置に近づくにしたがって前記フィルムの両面を互い違いに押圧することにより、徐々に前記フィルムを屈曲させる屈曲工程と、
(B)前記一対の挟持部が前記挟持位置で前記フィルムを挟持する挟持工程と、
(C)前記一対の挟持部が前記挟持位置で前記フィルムを挟持した状態で前記フィルムを搬送方向に搬送する搬送工程と、
を含み、
前記挟持位置は、前記一対の挟持部が前記フィルムを挟持していく過程において、前記一対の挟持部のそれぞれの突出方向が平行になった時点の前記一対の挟持部の位置であり、
前記屈曲工程において、以下のL1及びL2:
(I)L1:前記一対の挟持部が前記フィルムを挟持した状態での、前記一対の挟持部の重なりの長さと、
(II)L2:前記フィルムの搬送方向の逆方向を後方とする場合に、前記挟持位置に位置する前記一対の挟持部の直後に位置する前記一対の挟持部において、前記搬送方向前方側に位置する一方の前記挟持部の進行方向に沿って、前記搬送方向後方側から、前記一対の挟持部を観察した場合の、前記進行方向と前記フィルムの幅方向とに対して垂直な方向の前記一対の挟持部の重なりの最大長さと、
を用いて、下記式(1):
噛合率=L2/L1×100・・・(1)
で算出される噛合率が、0~80%であることを特徴とするフィルム搬送方法。 - 前記一対の挟持部のそれぞれが、前記ベルト体の外周から突出する1つの突起であり、
前記1つの突起は、前記ベルト体の外周に沿う方向で隣接する他の突起とは独立して傾斜可能である、請求項1に記載のフィルム搬送方法。 - 一対の搬送ベルトを2組と、ガイド部と、延伸部と、を備えるフィルム延伸装置を用いるフィルム延伸方法であって、
前記搬送ベルトは、2本組み合わせて使用され、
前記搬送ベルトは、ベルト体と、前記ベルト体上の複数の挟持部とをそれぞれ備え、
一方の前記ベルト体上の前記挟持部の1つが、他方の前記ベルト体上の前記挟持部の1つととともに、帯状のフィルムの両面のそれぞれから噛み合って、前記フィルムを挟持し、
前記挟持部は、前記ベルト体の動きにともない、前記フィルムを搬送する搬送方向に一定の速度で移動し、
前記一対の搬送ベルトは、一対の前記挟持部により前記フィルムを挟持した状態で、前記フィルムを搬送し、
前記ガイド部は、前記一対の挟持部が、前記フィルムの挟持を開始する挟持位置を規定し、
前記延伸部が、前記フィルムを前記フィルムの幅方向に延伸し、
下記(A)~(D):
(A)前記挟持位置に移動する直前の前記一対の挟持部が前記挟持位置に近づくにしたがって前記フィルムの両面を互い違いに押圧することにより、徐々に前記フィルムを屈曲させる屈曲工程と、
(B)前記一対の挟持部が前記挟持位置で前記フィルムを挟持する挟持工程と、
(C)前記一対の挟持部が前記挟持位置で前記フィルムを挟持した状態で前記フィルムを搬送方向に搬送する搬送工程と、
(D)前記延伸部が前記一対の搬送ベルトによって搬送された前記フィルムを前記フィルムの幅方向に延伸する延伸工程と、
を備え、
前記挟持位置は、前記一対の挟持部が前記フィルムを挟持していく過程において、前記一対の挟持部のそれぞれの突出方向が平行になった時点の前記一対の挟持部の位置であり、
前記屈曲工程において、以下のL1及びL2:
(I)L1:前記一対の挟持部が前記フィルムを挟持した状態での、前記一対の挟持部の重なりの長さと、
(II)L2:前記フィルムの搬送方向の逆方向を後方とする場合に、前記挟持位置に位置する前記一対の挟持部の直後に位置する前記一対の挟持部において、前記搬送方向前方側に位置する一方の前記挟持部の進行方向に沿って、前記搬送方向後方側から、前記一対の挟持部を観察した場合の、前記進行方向と前記フィルムの幅方向とに対して垂直な方向の前記一対の挟持部の重なりの最大長さと、
を用いて、下記式(1):
噛合率=L2/L1×100・・・(1)
で算出される噛合率が、0~80%であることを特徴とするフィルム延伸方法。 - 前記一対の挟持部のそれぞれが、前記ベルト体の外周から突出する1つの突起であり、
前記1つの突起は、前記ベルト体の外周に沿う方向で隣接する他の突起とは独立して傾斜可能である、請求項3に記載のフィルム延伸方法。 - 一対の搬送ベルトを2組と、ガイド部と、を備えるフィルム搬送装置であって、
前記搬送ベルトは、2本組み合わせて使用され、
前記搬送ベルトは、ベルト体と、前記ベルト体上の複数の挟持部とをそれぞれ備え、
一方の前記ベルト体上の前記挟持部の1つが、他方の前記ベルト体上の前記挟持部の1つととともに、帯状のフィルムの両面のそれぞれから噛み合って、前記フィルムを挟持し、
前記挟持部は、前記ベルト体の動きにともない、前記フィルムを搬送する搬送方向に一定の速度で移動し、
前記一対の搬送ベルトは、一対の前記挟持部により前記フィルムを挟持した状態で、前記フィルムを搬送し、
前記ガイド部は、前記一対の挟持部が、前記フィルムの挟持を開始する挟持位置を規定し、
前記挟持位置は、前記一対の挟持部が前記フィルムを挟持していく過程において、前記一対の挟持部のそれぞれの突出方向が平行になった時点の前記一対の挟持部の位置であり、
前記2組の一対の搬送ベルトは、それぞれ、以下のL1及びL2:
(I)L1:前記一対の挟持部が前記フィルムを挟持した状態での、前記一対の挟持部の重なりの長さと、
(II)L2:前記フィルムの搬送方向の逆方向を後方とする場合に、前記挟持位置に位置する前記一対の挟持部の直後に位置する前記一対の挟持部において、前記搬送方向前方側に位置する一方の前記挟持部の進行方向に沿って、前記搬送方向後方側から、前記一対の挟持部を観察した場合の、前記進行方向と前記フィルムの幅方向とに対して垂直な方向の前記一対の挟持部の重なりの最大長さと、
を用いて、下記式(1):
噛合率=L2/L1×100・・・(1)
で算出される噛合率が、0~80%であるように配置されることを特徴とするフィルム搬送装置。 - 前記一対の挟持部のそれぞれが、前記ベルト体の外周から突出する1つの突起であり、
前記1つの突起は、前記ベルト体の外周に沿う方向で隣接する他の突起とは独立して傾斜可能である、請求項5に記載のフィルム搬送装置。 - 一対の搬送ベルトを2組と、ガイド部と、延伸部と、を備える、フィルム延伸装置であって、
前記搬送ベルトは、2本組み合わせて使用され、
前記搬送ベルトは、ベルト体と、前記ベルト体上の複数の挟持部とをそれぞれ備え、
一方の前記ベルト体上の前記挟持部の1つが、他方の前記ベルト体上の前記挟持部の1つとともに、帯状のフィルムの両面のそれぞれから噛み合って、前記フィルムを挟持し、
前記挟持部は、前記ベルト体の動きにともない、前記フィルムを搬送する搬送方向に一定の速度で移動し、
前記一対の搬送ベルトは、一対の前記挟持部により前記フィルムを挟持した状態で、前記フィルムを搬送し、
前記ガイド部は、前記一対の挟持部が、前記フィルムの挟持を開始する挟持位置を規定し、
前記延伸部が、前記フィルムを前記フィルムの幅方向に延伸し、
前記挟持位置は、前記一対の挟持部が前記フィルムを挟持していく過程において、前記一対の挟持部のそれぞれの突出方向が平行になった時点の前記一対の挟持部の位置であり、
前記2組の一対の搬送ベルトは、それぞれ、以下のL1及びL2:
(I)L1:前記一対の挟持部が前記フィルムを挟持した状態での、前記一対の挟持部の重なりの長さと、
(II)L2:前記フィルムの搬送方向の逆方向を後方とする場合に、前記挟持位置に位置する前記一対の挟持部の直後に位置する前記一対の挟持部において、前記搬送方向前方側に位置する一方の前記挟持部の進行方向に沿って、前記搬送方向後方側から、前記一対の挟持部を観察した場合の、前記進行方向と前記フィルムの幅方向とに対して垂直な方向の前記一対の挟持部の重なりの最大長さと、
を用いて、下記式(1):
噛合率=L2/L1×100・・・(1)で算出される噛合率が、0~80%であるように配置されることを特徴とするフィルム延伸装置。 - 前記一対の挟持部のそれぞれが、前記ベルト体の外周から突出する1つの突起であり、
前記1つの突起は、前記ベルト体の外周に沿う方向で隣接する他の突起とは独立して傾斜可能である、請求項7に記載のフィルム延伸装置。
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