JP7198619B2 - ガス回収装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電解設備に用いられるガス回収装置に関する。
従来より、電解液の電気分解を利用して被処理材に表面処理を施す電解設備が知られている。この種の電解設備では、通常、電解液の電気分解に伴い電極から水素等の電解ガスが生じる。近年、この電解ガスを回収して利用する試みがなされている。たとえば、特許文献1には、電解ガスが生じる陰極の全体を隔壁体により包囲して陰極室を形成し、その電解ガスを電解液上のガス室で集めて回収する技術が開示されている。
特開昭56-33496号公報
ところで、電解ガスの気泡が電解液上で破裂するとミストが周囲に飛散する。このミストがガス室を形成するガス室形成面、被処理材、電解設備等に付着すると、その乾燥により結晶が析出する。この結晶がガス室形成面等に付着したままであると、腐食による劣化等の不具合の原因となる。よって、通常、ガス室形成面等に付着した結晶の除去を目的として、ガス室形成面等の洗浄作業が行われる。
ここで、特許文献1の技術のもとでは、隔壁体が陰極の全体を覆っている。よって、ガス室形成面の洗浄作業をするうえで、ガス室形成面に洗浄液を届かせるため、隔壁体の分解又は取り外しを経る必要があり、作業性に劣るという問題点がある。
本発明のある態様は、このような課題に鑑みてなされ、その目的の1つは、ガス回収装置のガス室形成面の洗浄作業で良好な作業性を得られる技術を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明のある態様はガス回収装置である。第1態様のガス回収装置は、電解液の電気分解に伴い電解ガスが生じる電極を取り囲み、前記電解液上に前記電解ガスを集めるためのガス室を形成する隔壁体を備え、前記隔壁体には、下向きに開く開口部が形成されるガス回収装置。
第1態様によれば、電解槽の電解液を除去したとき、隔壁体の分解や取り外しを伴うことなく、隔壁体の開口部を通るように洗浄器具を配置したり洗浄液を噴出できる。このため、隔壁体等のガス室形成面を容易に洗浄でき、その洗浄作業で良好な作業性を得られる。
第1実施形態のガス回収装置が用いられる電解設備を模式的に示す正面断面図である。 第1実施形態の電解設備の模式的な側面断面とともにガス回収装置を示す構成図である。 図1の一部の拡大図である。 図2の一部の拡大図である。 第1実施形態のガス回収装置の機能ブロックを示す構成図である。 第1実施形態の隔壁体の一部を模式的に示す斜視図である。 図7(a)は、図6の矢視Paから見た図であり、図7(b)は、図7(a)のA-A線断面図である。 第1実施形態の隔壁体から第2隔壁部材を取り外した状態を示す斜視図である。 図9(a)は、第1変形例のガス回収装置の動作を示す図であり、図9(b)は、第1実施形態のガス回収装置の動作を示す図である。 第2実施形態のガス回収装置を模式的に示す斜視図である。 第2実施形態のガス回収装置の正面断面図である。 第3実施形態の陰極の液面周りの構成を模式的に示す図である。 第2変形例のガス回収装置の一部を示す図である。 第4実施形態の隔壁体を周辺構造と併せて示す断面図である。 第5実施形態の電解設備を模式的に示す正面断面図である。 図16(a)は、図15の範囲Bのガス回収装置の側面図であり、図16(b)は、その側面断面図である。 図15の範囲Bの拡大図である。 第6実施形態の隔壁体を図17と同じ視点から見た図である。 図19(a)は、第7実施形態の隔壁体の一部を示す側面図であり、図19(b)は、複数の隔壁体ユニットの分解図である。 図20(a)は、図19(a)のD-D線断面図であり、図20(b)は、隔壁体ユニットの組立途中状態を示す図である。
以下、実施形態、変形例では、同一の構成要素に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。各図面では、説明の便宜のため、構成要素の一部を適宜省略したり、構成要素の寸法を適宜拡大、縮小して示す。本明細書での「接触」や「接続」とは、特に明示がない限り、言及している条件を二者が直接的に満たす場合の他に、他の部材を介して満たす場合も含む。
図1は、第1実施形態のガス回収装置10が用いられる電解設備12を模式的に示す正面断面図である。電解設備12は、電解液14に浸漬させた陰極16と陽極18とに通電することにより電解液14を電気分解させて、電解液14に浸漬させた被処理材に表面処理を施すためのものである。本実施形態の表面処理は、被処理材に陽極酸化皮膜(アルマイト皮膜)を生成する陽極酸化処理である。陽極酸化処理では、アルミニウム、白金等が陰極16に用いられ、アルミニウム製の被処理材が陽極18として用いられる。本実施形態の陰極はアルミニウム製である。
電解設備12は、主に、陰極16と、陽極18と、電解槽20と、支持構造体22とを備える。
図2は、電解設備12の模式的な側面断面ととともにガス回収装置10を示す構成図である。図1、図2に示すように、陰極16は、鉛直方向に延びる長尺体であり、水平方向に複数配列される。陽極18は、鉛直方向に延びる長尺体であり、図示はしないが、複数の陰極16の配列方向(以下、X方向という)に複数配列される。陰極16と陽極18との間には不図示の電源により電圧が印加される。
電解槽20には、表面処理の内容に応じた電解液14が貯留される。本実施形態では、陽極酸化処理を施すための電解液14として、たとえば、硫酸を含む水溶液が用いられる。本実施形態の電解槽20は、電解液14の液面が大気圧に晒された開放型の構造であり、その上面部には開口部20aが開口する。
図3は、図1の一部の拡大図であり、図4は、図2の一部の拡大図である。本実施形態の陰極16は、陰極16の上端部に設けられるプレート部16aと、プレート部16aの下方に設けられるとともにプレート部16aに接続されるパイプ部16bとを有する。
支持構造体22は、長尺体であるベース部材24と、ベース部材24に設けられる電極接続部26とを有する。支持構造体22は、不図示の電源から複数の陰極16に至る通電経路の一部となり、金属等の導電性素材を用いて構成される。ベース部材24は、剛性に優れた断面形状であり、本実施形態では角形筒状の断面形状である。ベース部材24の両端部は電解槽20の上面部等の他の構造体の上に載せられ、支持構造体22はその構造体に支持される。
電極接続部26は、ベース部材24から下向きに突き出る。電極接続部26は、ベース部材24の長手方向に沿った板状の長尺体である。ベース部材24及び電極接続部26は、X方向を長手方向として延びる。本実施形態の電極接続部26は、ベース部材24とは別体であり、溶接等によりベース部材24に接続される。電極接続部26は、ベース部材24の長手方向の両端部より長手方向の内側に収まる位置に設けられ、電解槽20内に配置される(図2参照)。ここでの「長手方向の内側」とは、言及している構成要素(ここではベース部材24)の長手方向の中央に近づく側を意味する。電極接続部26には、陰極16のプレート部16aが重ね合わせられ、複数のボルト等の接続具を用いてプレート部16aが接続される。
以上の電解設備12では、電解液14の電気分解に伴い電解ガスGが陰極16から生じる。本実施形態では電解ガスGとして水素(H)ガスが生じる。ガス回収装置10は、この陰極16から生じる電解ガスGを回収するために用いられる。
本実施形態のガス回収装置10は、主に、隔壁体28と、気泡ガイド部材30とを備える。隔壁体28は、電解ガスGが生じる陰極16を取り囲み、電解液14上に電解ガスGを集めるためのガス室32を形成する。ガス室32内のガスは、後述するガス回収通路52やガス排出通路56を通して他の空間に送られる。
気泡ガイド部材30は、陰極16で生じた電解ガスGの気泡をガス室32に導くようにガイド可能である。気泡ガイド部材30は、電解液14の液面より上方から陰極16の下端より下方に亘る範囲で、陰極16を取り囲むように設けられる。本実施形態の気泡ガイド部材30は、複数の微小な開口部となる網目が形成された網状体であり、可撓性を持つ。気泡ガイド部材30の開口部の寸法は、その開口部を通過しようとする気泡を遮断する大きさに設定される。
隔壁体28は、隔壁体28の周囲の外部空間34とガス室32を隔離している。隔壁体28は、電解液14に対して耐腐食性があり、かつ、絶縁性のある素材が用いられる。この素材は、たとえば、塩化ビニル樹脂等である。絶縁性を条件とするのは、支持構造体22と電解液14の間で隔壁体28を通して通電される事態を避けるためである。
図5は、隔壁体28の模式的な平面断面とともにガス回収装置10の機能ブロックを示す構成図である。図3~図5に示すように、隔壁体28は、陰極16の上方に設けられる天壁部28aと、陰極16を取り囲む筒状の周壁部28bとを有する。周壁部28bは、X方向に沿って延びる一対の側壁部28cと、X方向の両端側に設けられる一対の端壁部28dとを有する。
ガス室32は、隔壁体28の周壁部28bの内壁面、支持構造体22のベース部材24の外面(下面)、及び、電解液14の液面に囲まれて形成される。以下、これら隔壁体28や支持構造体22のガス室32を形成する面をガス室形成面36という。
ガス室32は、平面視において、X方向を長手方向とし、そのX方向と直交する方向(以下、Y方向という)を短手方向として細長に広がっている。これは、平面視において、ガス室32のX方向に沿った内寸法よりY方向に沿った内寸法が小さいことを意味する。
隔壁体28は、陰極16に上側から被せるように設けられ、一種のフードとして機能する。隔壁体28は下向きに開いた箱状をなしており、隔壁体28には下向きに開く開口部38が形成される。開口部38は、電解液14の液面下にて少なくとも陰極16と鉛直方向に重なる位置では隔壁体28の一部が存在しないように設けられる。本実施形態の開口部38は、周壁部28bの下端部が形成している。開口部38は、電解液14の液面下に没している。本実施形態の開口部38は、陰極16の上端部16cが貫通する位置に設けられる。ここでの「陰極16の上端部16c」とは、陰極16の上端から陰極16の長手方向の全長の10%の領域をいう。開口部38は、陰極16に対して水平方向に重なる位置に設けられることになる。開口部38と気泡ガイド部材30の間には洗浄液を通すための隙間40が設けられる。
本実施形態の隔壁体28は、複数の陰極16を取り囲んで一つのガス室32を形成する。本実施形態の隔壁体28は、複数の陰極16のうちX方向の両端側の陰極16以外の全ての陰極16を取り囲んで一つのガス室32を形成している(図2参照)。X方向の両端側の陰極16から生じる電解ガスGは回収せず、それ以外の陰極16から生じる電解ガスGを回収することになる。
図6は、隔壁体28の一部を模式的に示す斜視図である。図7(a)は、図6の矢視Paから見た図であり、図7(b)は、図7(a)のA-A線断面図である。隔壁体28は、第1隔壁部材42と、第2隔壁部材44とを有する。第1隔壁部材42は、隔壁体28の天壁部28aを形成する天面部42aと、隔壁体28の一対の側壁部28cを形成する第1隔壁部42bとを有する。天面部42aは、支持構造体22のベース部材24に被せられており、そのY方向の両端部のそれぞれから第1隔壁部42bが垂下している。一対の第1隔壁部42bは、ベース部材24のY方向の側面に接触して又は近傍に設けられる。
第2隔壁部材44は、ガス室32のX方向の両端部に設けられる。第2隔壁部材44は、隔壁体28の端壁部28dを形成する第2隔壁部44aと、第1隔壁部材42に接続される一対の第1接続壁部44bと、支持構造体22の電極接続部26に接続される一対の第2接続壁部44cとを有する。
図8は、隔壁体28から第2隔壁部材44を取り外した状態を示す斜視図である。図7、図8に示すように、隔壁体28の端壁部28d、つまり、第2隔壁部材44の第2隔壁部44aは、電極接続部26の長手方向(X方向)の一端26aより長手方向の内側に配置される。ここでの「長手方向の内側」とは、前述の通り、電極接続部26の長手方向の中央に近づく側をいう。これを実現するため、第2隔壁部44aには、支持構造体22の電極接続部26に応じた形状の切欠部44dが形成される。切欠部44dは、第2隔壁部44aの上辺部から下向きに窪む溝状をなす。支持構造体22の電極接続部26は、切欠部44dを貫通するとともに切欠部44dに嵌め込まれる。
図6、図7に示すように、第1接続壁部44bは、第1隔壁部42bのY方向の両端部から電極接続部26の長手方向の内側に延びている。本実施形態の第1接続壁部44bは、第2隔壁部44aと同じ部材の一部として設けられる。第1接続壁部44bは、第1隔壁部材42の第1隔壁部42bと重ね合わせられ、ねじ等の接続具46を用いて第1隔壁部42bに接続される。第1接続壁部44bと第1隔壁部42bの間は、これらの間に挟み込まれる弾性体であるシール材(不図示)によりシールされる。
一対の第2接続壁部44cは、支持構造体22の電極接続部26を間に挟んだ両側に配置される。第2接続壁部44cは、第2隔壁部44aの切欠部44dの縁部から電極接続部26の長手方向の外側に延びている。本実施形態の第2接続壁部44cは、第2隔壁部44aとは別体であり、溶接等により第2隔壁部44aに接続される。一対の第2接続壁部44cは、電極接続部26と重ね合わせられ、ねじ等の接続具48を用いて電極接続部26に接続される。第2接続壁部44cと電極接続部26の間は、これらの間に挟み込まれる弾性体であるシール材(不図示)によりシールされる。なお、第2接続壁部44cは、第2隔壁部44aと同じ単数の部材の一部を構成していてもよい。
以上の第1隔壁部材42は支持構造体22に被せられ、第2隔壁部材44を介して支持構造体22に接続されることで、支持構造体22に固定される。第1隔壁部材42を第2隔壁部材44に接続する接続具46や、第2隔壁部材44を支持構造体22に接続する接続具48は、第1隔壁部材42、第2隔壁部材44、支持構造体22に対して着け外し可能である。隔壁体28は、この接続具46、48の着け外しにより、支持構造体22に着脱可能に取り付けられる。
以上のガス回収装置10の効果を説明する。
(A)隔壁体28には、図3、図4に示すように、下向きに開く開口部38が形成される。よって、電解槽20の電解液14を除去したとき、隔壁体28の分解や取り外しを伴うことなく、隔壁体28の開口部38を通るように洗浄器具を配置したり洗浄液を噴出できる。このため、隔壁体28等のガス室形成面36を容易に洗浄でき、その洗浄作業で良好な作業性を得られる。なお、ここでの洗浄器具とは洗浄液を噴出可能な器具をいう。また、この洗浄作業は、ガス室形成面36に析出している結晶に洗浄液を噴出して結晶を洗い流すことで行われる。
(B)隔壁体28は、複数の陰極16を取り囲んで一つのガス室32を形成する。よって、陰極16毎に個別の隔壁体28を用いるよりも隔壁体28の個数を削減でき、隔壁体28の設置作業が容易となる。また、これに伴いガス回収装置10の製品コストの削減も図れる。
(C)なお、隔壁体28は、複数の陰極16の間には壁部がない構造である。よって、複数の陰極16の間に壁部がある構造と比べ、洗浄器具を大きく動かさずとも、隔壁体28のガス室形成面36の広範囲に洗浄液を行き届かせ易くなる。
(D)隔壁体28の開口部38は陰極16の上端部16cが貫通する位置に設けられる。よって、隔壁体28等のガス室形成面36から開口部38までの距離が短くなり、それだけ開口部38を通る洗浄器具や洗浄液を用いてガス室形成面36を洗浄し易くなる。
かりに、後述する図11の構造のように、隔壁体28の荷重を接続具80を介して支持構造体22に伝達しなければならない場合を考える。この場合、隔壁体28の荷重を支持構造体22にしっかりと伝達するうえで、支持構造体22と隔壁体28の接続強度の確保のために支持構造体22に大面積の被接続部22aを設けたり、接続具80の個数を増大させる必要がある。これに伴い、隔壁体28を支持構造体22に接続するための接続構造が複雑化してしまう。
この点、隔壁体28の第1隔壁部材42は、図6、図7に示すように、支持構造体22に被せられている。よって、隔壁体28の荷重を支持構造体22にしっかりと伝達するうえで、隔壁体28の荷重を支持構造体22に直接に伝達できる。このため、隔壁体28を支持構造体22に接続するための接続構造を簡素化でき、ガス回収装置10の製品コストの削減を図れる。
また、後述する図11の構造と比べ、隔壁体28を支持構造体22に接続するため、支持構造体22に出っ張りとなる被接続部22aを設けずともよくなる。よって、ガス回収装置10を用いるうえで、支持構造体22の小型化を図れ、その被接続部22aの周辺構造物との干渉を避けられる。
なお、本実施形態の気泡ガイド部材30の上端部には、図8に示すように、紐状体50が繋がれている。気泡ガイド部材30は、支持構造体22のベース部材24に紐状体50を巻き掛けることで、支持構造体22に支持される。ここで、本実施形態によれば、気泡ガイド部材30の紐状体50を支持構造体22に巻き掛けるうえで、出っ張りとなる支持構造体22の被接続部22aがないため、その巻き掛け作業が容易となる。
隔壁体28の端壁部28dは、図8に示すように、支持構造体22の電極接続部26の一端26aより長手方向の内側に配置される。よって、隔壁体28は、支持構造体22の電極接続部26より長手方向の外側にはみ出ないレイアウトとなる。このため、図2に示すように、既存の電解槽20の内壁面と支持構造体22の電極接続部26の一端26aと間に隙間があまりない場合でも、その電解槽20との干渉を避けつつ隔壁体28を利用できる。
なお、本実施形態では、支持構造体22の電極接続部26の一端26aから、X方向の最端側の電極16までの間に第2隔壁部材44の第2接続壁部44cを配置できるだけのスペースがない。そこで、本実施形態では、X方向の最端側の電極16から二番目の箇所にあった既存の陰極16(不図示)を取り外し、その陰極16の取り付け箇所に第2隔壁部材44を接続している。このとき、既存の陰極16を電極接続部26に接続するための既存のボルト穴にボルトを挿通し、そのボルトを用いて第2隔壁部材44を電極接続部26に接続している。この第2隔壁部材44の接続箇所を確保するために取り外される既存の陰極16は特に限定されず、たとえば、X方向の最端側の陰極16を対象にしてもよい。また、電極接続部26の一端26aからX方向の最端側の陰極16までの間に第2隔壁部材44の第2接続壁部44cを配置できるスペースがある場合を考える。この場合、既存の陰極16を取り外さずに、電極接続部26に新たに形成したボルト穴にボルトを挿通し、そのボルトを用いて第2隔壁部材44を接続してもよい。
ガス回収装置10の他の特徴を説明する。ガス回収装置10は、図2、図5に示すように、ガス回収通路52と、ガス供給通路54と、ガス排出通路56と、切替弁58と、計測部60と、制御部62とを更に備える。
ガス回収通路52は、ガス室32内の電解ガスGを回収用空間64に送るためのものである。ガス回収通路52には、水等の封止液66が貯留された液槽68が設置される。ガス室32内のガスは液槽68内の封止液66を通過しつつ回収用空間64に送られる。液槽68は逆火防止器としての役割の他、可溶性ミストをガスから除去する役割がある。
ガス回収通路52は、ガスが流出するガス流出口52aを有する。ガス流出口52aは封止液66に全体が没している。封止液66の一部はガス回収通路52の下流側部分52bの内部を満たしている。この封止液66により、隔壁体28内のガス室32と液槽68内の回収用空間64との間の連通が遮断される。
ガス供給通路54は、ガス源からガス室32に不活性ガスを供給するためのものである。ここでの不活性ガスとは、たとえば、窒素、アルゴン等である。ガス供給通路54の途中位置には開閉弁70が設置される。開閉弁70が開弁状態にあるとき、ガス室32に不活性ガスが供給され、開閉弁70が閉弁状態にあるとき、不活性ガスの供給が停止する。本実施形態の開閉弁70は、制御部62による制御のもとで、その開閉状態が切り替えられる。なお、開閉弁70は、手動により開閉状態を切り替えてもよい。
ガス排出通路56は、ガス回収通路52から分岐しており、ガス室32内のガスを排気用空間72に送るためのものである。本実施形態では、ガス排出通路56を通してガス室32内に残存する空気を排出しようとしており、排気用空間72は大気空間となる。
切替弁58は、回収用空間64及び排気用空間72のいずれかにガス室32内のガスの送り先を切り替えるためのものである。本実施形態の切替弁58は、ガス回収通路52からガス排出通路56が分岐する分岐点に設けられる三方弁である。切替弁58は、ガス室32内のガスを回収用空間64のみに流通させることが可能な第1状態と、ガス室32内のガスを排気用空間72のみに流通させることが可能な第2状態とを切り替え可能である。本実施形態の切替弁58は、制御部62による制御のもとで、これら動作状態を切り替え可能である。切替弁58が第1状態にあるとき、ガス室32内のガスの送り先が回収用空間64になる。切替弁58が第2状態にあるとき、ガス室32内のガスの送り先が排気用空間72になる。
計測部60は、酸素センサである。計測部60は、ガス室32内の酸素の濃度を計測し、その計測結果を計測信号として制御部62に出力可能である。本実施形態の計測部60は、ガス回収通路52の切替弁58より上流側部分であって、後述する合流点より下流側に設置されている。これにより、計測部60は、ガス室32内からガス回収通路52内に送られる酸素の濃度を、ガス室32内の濃度として計測することになる。
制御部62は、計測部60から出力される計測信号に基づいて、切替弁58や開閉弁70を制御する。詳しくは、制御部62は、計測部60により計測される酸素の濃度が所定の下限濃度超の場合、開閉弁70を開弁状態に切り替えて、ガス室32内に不活性ガスを供給する。これと併せて、制御部62は、切替弁58を第2状態に切り替えて、ガス室32内のガスの送り先を排気用空間72にする。これにより、隔壁体28のガス室32内に残存する空気が不活性ガスによりパージされて、排気用空間72に排出される。この下限濃度は、ガス室32内の電解ガスGと空気が混合したとき、その混合ガスの混合比が燃焼範囲に属さない大きさに設定される。下限濃度は、たとえば、5%未満の範囲で設定される。
制御部62は、計測部60により計測される酸素の濃度が所定の下限濃度以下の場合、開閉弁70を閉弁状態に切り替えて、ガス室32内への不活性ガスの供給を停止する。これと併せて、制御部62は、切替弁58を第1状態に切り替えて、ガス室32内のガスの送り先を回収用空間64にする。これにより、隔壁体28のガス室32内に電解ガスGが集められると、その電解ガスGが回収用空間64に送られる。
このとき、隔壁体28のガス室32内での電解ガスGのガス量が多くなるほど、ガス室32内での電解ガスGの内圧が大きくなる。これに伴い、ガス回収通路52の下流側部分52bに満たされる封止液66の液面が徐々に低下する。ガス回収通路52のガス流出口52aと重なる位置まで封止液66の液面が下がったところで、ガス室32内の電解ガスGがガス流出口52aを通して液槽68の回収用空間64に送られる。
以上のガス回収装置10の効果を説明する。
ガス回収装置10では、ガス室形成面36の洗浄作業や、陰極16の交換を目的として、定期的にメンテナンスが行われる。ガス回収装置10のメンテナンスに伴い電解液14を除去した後、電解槽20内に電解液14を再び貯留すると、隔壁体28のガス室32内には空気が残存した状態となる。ここで、本実施形態では、不活性ガスをガス室32内に供給するガス供給通路54を備えている。よって、電解ガスGを発生させる前にガス室32内に不活性ガスを供給することで、ガス室32内に残存した空気をガス回収通路52を通して不活性ガスによりパージできる。このため、ガス室32内に残存した空気の酸素成分を可能な限り除去してから電解ガスGを回収できる。この結果、空気中の多くの酸素成分が混入した電解ガスGをガス回収通路52を通して回収してしまう事態を避けられる。
また、ガス回収装置10は、回収用空間64と排気用空間72のいずれかにガス室32内のガスの送り先を切り替え可能な切替弁58を備える。よって、ガス室32内に残存する空気を排気用空間72に送ってから、電解ガスGを回収用空間64に送れるようになる。このため、空気の酸素成分を可能な限り除去した電解ガスGを回収用空間64で回収できる。
また、ガス回収装置10は、前述のように、計測部60の計測結果に基づき切替弁58を制御する制御部62を備える。よって、ガス室32内に残存する空気を排気用空間72に送ってから、電解ガスGを回収用空間64に送るように、ガス回収装置10の動作の自動化を図れる。
なお、回収用空間64に送られる電解ガスGは、不図示の貯留槽に一時的に貯留してから他の製造プロセスで活用してもよい。また、この他にも、貯留槽で貯留せずに他の製造プロセスで活用してもよい。
図5に示すように、ガス回収通路52は、ガス室32からガスが流入するガス流入口52cを有する。ガス流入口52cは、隔壁体28のX方向の一端側(図5中の右側)にある第1端壁部28dの内壁面に開口する。本実施形態のガス回収通路52は、図5、図6に示すように、その途中位置に設けられる合流点から上流側に向かって分岐する複数の第1分岐通路52dを有する。ガス流入口52cは、その第1分岐通路52dの上流端に設けられる。隔壁体28の第1端壁部28dの内壁面には複数のガス流入口52cが開口することになる。複数のガス流入口52cのうち一部のガス流入口52cは電極接続部26の下端より上方に位置しており、他のガス流入口52cは電極接続部26の下端より下方に位置する。
ガス供給通路54は、ガス室32に不活性ガスが流出するガス流出口54aを有する。ガス流出口54aは、隔壁体28のX方向の他端側(図5中の左側)にある第2端壁部28dの内壁面に開口する。本実施形態のガス供給通路54は、その途中位置に設けられる分岐点から下流側に向かって分岐する複数の第2分岐通路54bを有し、その第2分岐通路54bの下流端にガス流出口54aが設けられる。隔壁体28の第2端壁部28dの内壁面には複数のガス流出口54aが開口することになる。図示はしないが、複数のガス流出口54aのうちの一部のガス流出口54aは電極接続部26の下端より上方に位置し、他のガス流出口54aは電極接続部26の下端より下方に位置する。
図9(a)は、第1変形例のガス回収装置10の動作を示す図である。図9(b)は、第1実施形態のガス回収装置10の動作を示す図である。いずれの図でもガスの流れ方向Pbを示す。本例のガス回収通路52のガス流入口52cやガス供給通路54のガス流出口54aは、隔壁体28の側壁部28cの内壁面に開口する。ガス流出口54aから不活性ガスを供給してガス室32内の空気をパージする場合を考える。この場合、本例の構造では、ガス室32のX方向の末端箇所32aを不活性ガスが通り難くなり、その末端箇所32aに残存する空気を不活性ガスにより押し出し難くなる。
この点、本実施形態のガス流出口54aやガス流入口52cは、隔壁体28の端壁部28dの内壁面に開口する。よって、ガス室32のX方向の末端箇所32aを不活性ガスが通り易くなり、その末端箇所32aに残存する空気を不活性ガスによりスムーズに押し出し易くなる。この結果、ガス室32内の空気のパージに要する不活性ガスの使用量を削減できる。
なお、電解設備12は、図1に示すように、電解槽20の内底部に設置される散気管74を備える。散気管74は、電解液14内を上昇する攪拌用気泡76を電解液14内に送り込む。攪拌用気泡76は、電解液14の攪拌により鉛直方向での温度の均一化を目的として用いられる。電解液14の温度の均一化により、被処理材に生成される陽極酸化皮膜の膜厚の鉛直方向での均一化が図られる。
攪拌用気泡がガス室32内に入り込むと、攪拌用気泡76のガス成分が電解ガスGに混ざってしまう。この対策として、本実施形態では気泡ガイド部材30が用いられている。気泡ガイド部材30により気泡ガイド部材30の内部への攪拌用気泡76の侵入を防止でき、ガス室32内への攪拌用気泡76の入り込みを防げる。
同様の効果を発揮するうえでは、攪拌用気泡76として不活性ガスを用いてもよい。また、この他にも、攪拌用気泡76の浮上経路と電解ガスGの浮上経路を分離できるように、他の気泡ガイド部材が用いられてもよい。
(第2の実施の形態)
図10は、第2実施形態のガス回収装置10を模式的に示す斜視図である。図11は、ガス回収装置10の正面断面図である。第2実施形態では、図3、図8の例と比べて、隔壁体28の構成が主に異なる。支持構造体22は、隔壁体28を接続するための被接続部22aを有する。被接続部22aは、ベース部材24からY方向の両側に突き出る板状をなす。被接続部22aは、ベース部材24とは別体であり、溶接等によりベース部材24に接続される。
隔壁体28は、筒状の周壁部28bの他に、周壁部28bの上端開口部から外周側に張り出すフランジ部28eを有する。本実施形態の周壁部28bは単一の部材を用いて構成される。周壁部28bの端壁部28dは、図8の例と異なり、支持構造体22の電極接続部26の一端26aより長手方向(X方向)の外側に配置される。
フランジ部28eは、支持構造体22の被接続部22aに下側から重ね合わせられ、ボルト等の接続具80を用いて被接続部22aに接続される。図3の例と異なり、隔壁体28は支持構造体22に被せないことになる。この隔壁体28でも、前述した効果(A)~(D)を得られる。
(第3の実施の形態)
図12は、第3実施形態の陰極16の液面周りの構成を模式的に示す図である。ガス室形成面36の洗浄作業を楽にする観点からは、電解ガスGの気泡の破裂に伴い生じるミストMの周辺構造物への飛散を防止できると好ましい。このような観点のもと、ガス回収装置10は、電解ガスGの気泡のガス室32内での破裂により生じるミストMを捕捉して、その周辺構造物への飛散を防止するためのミスト捕捉体82を備える。ここでの周辺構造物とは、支持構造体22のベース部材24や電極接続部26、隔壁体28であり、ガス室形成面36が設けられる箇所である。ミスト捕捉体82は、これら支持構造体22や隔壁体28とは別体であり、電解液14の液面より上方にてガス室32内に設けられる。
本実施形態のミスト捕捉体82は、気泡ガイド部材30の一部として設けられる。詳しくは、ミスト捕捉体82は、気泡ガイド部材30の上端部にて上方に向かって先細りとなる箇所として設けられる。ミスト捕捉体82は、電解液14の液面上であって電解ガスGの浮上箇所14aを上側から部分的に覆う位置に設けられることになる。ここでの電解ガスGの浮上箇所14aとは、電解液14の液面において気泡ガイド部材30で囲まれた箇所をいう。ミスト捕捉体82は、陰極16の全周に亘る範囲のうち少なくとも一部の範囲で陰極16に対して隙間をおいて設けられる。これにより、気泡ガイド部材30の内側に電解ガスGがこもり難くなる。
以上の構成により、電解ガスGの気泡の破裂に伴いミストMが生じたときでも、ミスト捕捉体82によりミストMを捕捉して、その周辺構造物への飛散を防止できる。よって、周辺構造物でのミストMの付着を防止でき、ガス室形成面36の洗浄作業を楽にできる。なお、ミスト捕捉体82により捕捉したミストMは液滴の状態で自重により流下して電解液14に戻される。
ミスト捕捉体82は、電解液14のミストが付着し難い非粘着性素材を用いて構成されてもよい。この非粘着性素材は、たとえば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)等である。
図13は、第2変形例のガス回収装置10の一部を示す図である。ミスト捕捉体82は、その具体例について特に限定されるものではない。ミスト捕捉体82は、たとえば、気泡ガイド部材30とは別体に設けられるフィルタでもよい。フィルタは、通気性がある素材を用いて構成される。フィルタの素材は、電解液のミストをはじく撥液性(撥水性)も兼ね備えると好ましい。この素材は、たとえば、不織布等である。ミスト捕捉体82は、電解液14の液面上であって電解ガスGの浮上箇所14aを上側から全体的に覆う位置に設けられる。
(第4の実施の形態)
図14は、第4実施形態の隔壁体28を周辺構造と併せて示す断面図である。図3の例では支持構造体22のベース部材24の断面形状が角形筒状であり、その上面部が平板状である例を説明した。ベース部材24の断面形状は特に限定されず、たとえば、その上面部が湾曲した板状であってもよい。
また、ベース部材24に被せられる第1隔壁部材42の天面部42aは、そのベース部材24の上面部に沿って接触可能な形状であると好ましい。本実施形態の第1隔壁部材42の天面部42aは、ベース部材24の上面部に沿って接触するように湾曲した板状をなす。これを実現するうえで、第1隔壁部材42は、可撓性を持つ素材を用いて構成されると好ましい。この素材は、たとえば、軟質ポリ塩化ビニル等である。これにより、第1隔壁部材42の天面部42aとベース部材24の間に隙間が生じ難くなり、その隙間を通してガス室32内のガスが外部空間に抜け出る事態を避けられる。
(第5の実施の形態)
図15は、第5実施形態の電解設備12を模式的に示す正面断面図である。本実施形態のガス回収装置10は、隔壁体28に覆い被さるフード状のシュート100を備える。シュート100は、電解槽20内に陽極18を配置するときに隔壁体28に対する陽極18の接触を避けるために用いられる。
図16(a)は、図15の範囲Bのガス回収装置10の側面図であり、図16(b)は、その側面断面図である。図17は、図15の範囲Bの拡大図である。図17は、図16(a)のC-C線断面図でもある。隔壁体28の一対の側壁部28cは、陰極16(電極)を間に挟んで配置される。隔壁体28は、外部空間34とガス室32を通じさせる開口部102が形成された開口壁部104を備える。開口壁部104は、本実施形態では、一対の側壁部28cのうちの一方の側壁部28cが構成する。
本実施形態の隔壁体28は、ガス室32内の過圧を外部に逃がすことができる過圧逃がし部106を備える。ここでの過圧とは、予め定められる許容圧力超の圧力のことをいう。ここでの許容圧力とは、隔壁体28において設計上許容できる最大の圧力のことをいう。この許容圧力は、たとえば、常圧(≒1.0×10[Pa])より大きい1.3×10[Pa]に設定される。
本実施形態の過圧逃がし部106は、隔壁体28の一部を構成するとともに外部空間34とガス室32を隔てる壁体108と、隔壁体28の他の箇所に壁体108を固定する固定部110と、を備える。本実施形態の壁体108は、開口壁部104の開口部102を覆い塞いでおり、固定部110は壁体108を開口壁部104に固定する。固定部110は、たとえば、ボルト、接着剤等である。
本実施形態の壁体108は、外部空間34とガス室32を隔てる隔壁体28の他の壁部より剛性が弱い脆弱壁部が構成する。ここでの「他の壁部」とは、本実施形態では、開口壁部104である。このように剛性を弱めるうえで、脆弱壁部は、前述の隔壁体28の他の壁部より厚みが薄くなるように構成される。脆弱壁部の厚みは、たとえば、隔壁体28の他の壁部の厚みに対して、0.2倍以下の大きさに設定される。
ガス回収装置10は、隔壁体28の内部に配置され、ガス室32を複数の小室112に仕切る仕切り部材114を備える。本実施形態の仕切り部材114は隔壁体28の内部に複数配置され、複数の仕切り部材114はガス室32を三つ以上の小室112に仕切っている。本実施形態の複数の小室112はX方向に配列される。本実施形態の仕切り部材114は板状、詳しくは、平板状をなす。仕切り部材114は、複数の陰極16のうち、X方向に隣り合う一部の陰極16の間に配置される。
仕切り部材114には、支持構造体22の電極接続部26に応じた形状の切欠部116が形成される。電極接続部26は、切欠部116を貫通するとともに切欠部116に嵌め込まれる。
仕切り部材114の上辺部114aは、支持構造体22のベース部材24と接触する。仕切り部材114の一対の側辺部114bのそれぞれは、隔壁体28の一対の側壁部28cのそれぞれと接触する。仕切り部材114の下辺部114cは、電解液14の液面下に没している。仕切り部材114は、たとえば、ボルト、溶接等によって、隔壁体28の側壁部28cに固定される。
仕切り部材114には、隣り合う複数の小室112を連通する連通路118が形成される。本実施形態の連通路118は、仕切り部材114を貫通する貫通孔である。連通路118は、隣り合う小室112の間で電解ガスGや不活性ガス等の気体を通すことができる。これにより、仕切り部材114とは別部材を用いて連通路118を設けるより、部品点数の削減を図れる。本実施形態では複数の仕切り部材114のそれぞれに連通路118が形成される。これにより、全ての小室112が連通路118を介して連通される。よって、全ての小室112内にガス供給通路54から不活性ガスを送ったり、全ての小室112内の電解ガスGや不活性ガスをガス回収通路52に送ることができる。
本実施形態の連通路118は、隣り合う小室112それぞれの上側部分に連通するように形成される。これにより、電解液14の液面から離れた箇所に連通路118を設けられる。これに伴い、電解ガスの気泡の破裂に伴い飛散する電解液のミストが連通路118に付着し難くなり、その電解液の結晶により連通路118が塞がれにくくなる。また、不活性ガスより軽い電解ガスGを通し易くもなる。
前述の過圧逃がし部106は、複数の小室112に対応して設けられる。本実施形態の過圧逃がし部106は、複数の小室112のそれぞれに対応して個別に設けられる。本実施形態では、一つの小室112につき複数(二つ)の過圧逃がし部106が設けられる。この過圧逃がし部106は、対応する小室112内の過圧を外部に逃がすことができる。
以上のガス回収装置10の動作を説明する。ガス室32内に過圧がかかる場合を考える。これは、たとえば、ガス室32内に電解ガスGを回収している途中にガス室32内の電解ガスGが燃焼し、その燃焼に伴う加熱によりガス室32内の気体が急膨張したときである。このようにガス室32内に過圧がかかったとき、隔壁体28の他の箇所より先に、過圧逃がし部106が破壊される。本実施形態では、過圧逃がし部106の壁体108が破壊され、その壁体108が覆い塞いでいた開口部102を通して外部空間34とガス室32が連通される。このように、過圧逃がし部106は、ガス室32内に過圧がかかったときに、隔壁体28の他の箇所より先に破壊されることで、外部空間34とガス室32を連通させる開口部102を設けることができる。
このような開口部102を設けることで、ガス室32内の過圧が開口部102から外部空間34に逃がされる。(E)これにより、ガス室32内に過圧がかかった状態のもとでガス室32内の圧力が更に増大する事態を避けられ、ガス回収装置10の安全性の向上を図れる。
ガス回収装置10の他の動作を説明する。ガス室32内に電解ガスGを回収している途中に、いずれかの小室112内で電解ガスGが着火された場合を考える。この場合、電解ガスGの燃焼により生じる火炎が着火箇所から周囲に広がるように伝搬しようとする。いずれかの小室112から隣り合う小室112に火炎が伝搬しようとしたとき、その火炎の伝搬が仕切り部材114により堰き止められる。仕切り部材114で堰き止められた火炎は、連通路118を通して他の小室112内に伝わり、その小室112内で広がるように伝搬する。このように、小室112内での火炎の伝搬と、その火炎伝搬の仕切り部材114による堰き止めとを繰り返しつつ、ガス室32の全体に火炎が伝搬しようとする。
このようにガス室32の全体に火炎が伝搬する過程で、仕切り部材114により火炎伝搬を堰き止めることで、その伝搬速度を一時的に遅くでき、ガス室32の全体に急速に火炎が伝搬するのを避けられる。これに伴い、次に説明するような、その急速な火炎伝搬に伴いガス室32内に過大な圧力がかかる前にガス室32の内圧を逃がす設計を許容でき、ガス回収装置10の安全性の向上を図れる。
いずれかの小室112内で電解ガスGが燃焼したとき、その燃焼に伴う加熱により小室112内の気体が急膨張し、その小室112内での圧力が他の小室112より大きくなり、その小室112内に過圧がかかる。このように小室112内に過圧がかかったとき、その小室112に対応する過圧逃がし部106が隔壁体28の他の箇所より先に破壊され、その小室112内の過圧が外部空間34に逃がされる。これにより、複数の小室112内で順次に火炎が伝搬する過程で、個々の小室112内で過圧を徐々に外部に逃がせるようになる。よって、ガス室32内全体に一気に火炎が伝搬する場合と比べ、ガス室32全体に過大な圧力がかかり難くなるため、ガス回収装置10の更なる安全性の向上を図れる。
本実施形態の過圧逃がし部106は、一対の壁部(側壁部28c)のうちの一方の壁部にのみ設けられる。ここでの「一対の壁部」とは、本実施形態において、一対の側壁部28cをいう。よって、他方の壁部の近くに他の物体を置いても、過圧逃がし部106が動作するとき、その他の物体との干渉を避けられる。本実施形態でいえば、過圧逃がし部106の壁体108が破壊されたとき、その破壊された壁体108の一部と他の物体との干渉を避けられる。このため、他方の壁部の近くに他の物体を置くような設計を許容でき、隔壁体28に過圧逃がし部106を設けるうえでの設計の自由度の向上を図れる。ここでの「他の物体」とは、本実施形態では、他の隔壁体28や、電解槽20の一部をいう(図15照)。
ここでの「一対の壁部」として、一対の側壁部28cを例に説明したが、一対の端壁部28dであってもよい。また、過圧逃がし部106は、隔壁体28の任意の壁部に設けられていてもよい。
なお、本実施形態のガス回収装置10は、図示はしないが、第1実施形態で説明したガス回収通路52、ガス供給通路54、ガス排出通路56、切替弁58、計測部60、制御部62等を備えてもよい。
(第6の実施の形態)
図18は、第6実施形態の隔壁体28を図17と同じ視点から見た図である。本実施形態では、第6実施形態と比べ、過圧逃がし部106の構成が相違する。本実施形態の過圧逃がし部106の壁体108は、ヒンジ機構120を介して、隔壁体28の開口壁部104に回動可能に取り付けられる。壁体108は、開口壁部104の開口部102を覆い塞ぐ閉位置P1と、その開口部102を開く開位置P2との間を回動可能である。本実施形態の固定部110は壁体108を閉位置P1に固定する。
本実施形態の固定部110は、ガス室32内に過圧がかかったとき、隔壁体28の他の箇所より先に破壊されるように構成される。これを実現するうえでは、固定部110の素材、構造の調整を通じて固定強度が調整される。
これにより、ガス室32内に過圧がかかったとき、隔壁体28の他の箇所より先に過圧逃がし部106の固定部110が破壊される。これに伴い、ガス室32内の過圧によって、過圧逃がし部106の壁体108が閉位置P1から開位置P2に移動し、その壁体108が覆い塞いでいた開口部102を通して外部空間34とガス室32が連通される。これにより、ガス室32内の過圧が開口部102から外部空間34に逃がされる。よって、前述の(E)と同様の効果を得られる。
(第7の実施の形態)
図19(a)は、第7実施形態の隔壁体28の一部を示す側面図であり、図19(b)は、複数の隔壁体ユニット122(後述する)の分解図である。図20(a)は、図19(a)のD-D線断面図であり、図20(b)は、隔壁体ユニット122の組立途中状態を示す図である。
本実施形態の隔壁体28は、隔壁体28をX方向に分割して構成される複数の隔壁体ユニット122を備える。隔壁体ユニット122は、隔壁体28の天壁部28aを形成する軟質部材124と、隔壁体28の一対の側壁部28cのそれぞれを形成する一対の硬質部材126と、を備える。軟質部材124は、可撓性を持つ素材を用いて構成される。硬質部材126は、軟質部材124より硬質な素材を用いて構成される。これらの素材は、たとえば、塩化ビニル等の樹脂素材である。軟質部材124と硬質部材126は互いの一部を重ね合わせたうえで、その重ね合わせ箇所の接着等により一体化される。
隣り合う隔壁体ユニット122のうちの一方の隔壁体ユニット122は、その隣り合う隔壁体ユニット122の継ぎ目128を覆い塞ぐ第1塞ぎ材130を備える。本実施形態の第1塞ぎ材130は一方の隔壁体ユニット122の端部にて硬質部材126にボルト、接着等により取り付けられる。第1塞ぎ材130は、隣り合う隔壁体ユニット122の端部に重ね合わせられることで、それらの継ぎ目128を覆い塞ぐ。
前述の仕切り部材114は、隣り合う隔壁体ユニット122のうちの他方の隔壁体ユニット122に取り付けられる。本実施形態の仕切り部材114は、仕切り部材114を二つに分割して構成される一対の分割部材132を備える。一方の分割部材132は、他方の隔壁体ユニット122の一方の側壁部28cに固定され、他方の分割部材132は、その隔壁体ユニット122の他方の側壁部28cに固定される。
隔壁体ユニット122は、隣り合う分割部材132の継ぎ目134を覆い塞ぐ第2塞ぎ材138を備える。第2塞ぎ材138は、一方の分割部材132にボルト、接着等により取り付けられる。第2塞ぎ材138は、他方の分割部材132に重ね合わせられることで、隣り合う分割部材132の継ぎ目134を部分的に覆い塞ぐ。
以上の隔壁体ユニット122の組立方法を説明する。まず、支持構造体22のベース部材24に隔壁体ユニット122の軟質部材124を覆い被せる。このとき、軟質部材124は、ベース部材24の上面部に沿うように撓み変形しつつ覆い被せられる。次に、軟質部材124を撓み変形させつつ、隔壁体ユニット122の一方の硬質部材126を動かすことで、その硬質部材126に固定される分割部材132をベース部材24の下方に配置する(図20(b)参照)。次に、軟質部材124を撓み変形させつつ、隔壁体ユニット122の他方の硬質部材126を動かすことで、その硬質部材126に固定される分割部材132をベース部材24の下方に配置する(図20(a)参照)。これにより、隔壁体ユニット122の一部を支持構造体22のベース部材24に被せつつ、そのベース部材24の下方に一対の分割部材132が構成する仕切り部材114を配置できる。
次に、各構成要素の変形例を説明する。
電解設備12による表面処理の種類は特に限定されない。たとえば、エッチング、電解研磨等に用いられてもよい。電気分解に伴い電解ガスGが生じる電極は陰極16である例を説明したが、陽極18でもよい。また、陰極16、陽極18の具体的な構造は特に限定されない。たとえば、陰極16のプレート部16aには、パイプ部16bの代替として、他のプレート部が接続されてもよい。
隔壁体28は、電解ガスGが生じる複数の電極に個別に用いられてもよい。隔壁体28の開口部38は、電解ガスGが生じる電極の上端部が貫通する位置に設けられる例を説明したが、その位置は特に限定されない。たとえば、電極の下端部より下方に設けられてもよい。
隔壁体28は、複数の陰極16の一部を取り囲んで一つのガス室32を形成する例を説明した。この他にも、電解槽20の内壁面と支持構造体22の電極接続部26の一端26aとの間に十分なスペースがある場合、そのスペースを通るように隔壁体28の一部を配置しつつ、全ての電極を取り囲んで一つのガス室32を形成してもよい。
切替弁58は、制御部62による制御のもとで動作状態が切り替えられる例を説明したが、手動で切り替えられてもよい。また、切替弁58は、三方弁に限定されるものではない。たとえば、ガス排出通路56に設置される第1開閉弁と、ガス回収通路52の下流側部分に設置される第2開閉弁の組み合わせでもよい。
ガス室32内に残存した空気をガス回収通路52を通して不活性ガスによりパージするうえで、その空気をガス回収通路52からガス排出通路56を通して排出する例を説明した。この空気の排出方法は特に限定されない。たとえば、ガス室32内の空気をガス回収通路52を通して回収用空間64まで送り、その回収用空間64の空気をポンプ等で排出してから、電解ガスGをガス回収通路52を通して回収用空間64に送るようにしてもよい。
また、ガス室32内に残存した空気を排気用空間72に送るうえで、ガス供給通路54から供給される不活性ガスを用いる例を説明した。同様の目的を果たすうえで、ガス供給通路54は必須とはならない。たとえば、ガス室32内に空気が残存した状態のまま電解ガスGをガス室32内に集めるようにし、その電解ガスGを利用してガス室32内の空気を電解ガスGとともに排気用空間72に送ってもよい。
ガス回収通路52のガス流出口52aは、液槽68の側壁面に開口する例を説明した。この他にも、ガス流出口52aは、ガス回収通路52の一部が内部に形成されるパイプの先端部に形成されてもよい。これは、パイプの先端部のガス流出口52a全体が封止液66内に浸漬している状態を想定している。このパイプの先端部の向きは特に問わず、下向き、横向きの何れに配置されてもよい。また、ガス回収通路52には複数の液槽68がガスの送り方向に順に設置されていてもよい。
計測部60は、防爆仕様、薬品耐性のあるセンサを用いるのが好ましい。また、計測部60は、ガス室32内の酸素の濃度を計測可能であれば、その設置位置は特に限定されない。たとえば、計測部60は、ガス回収通路52の他に、ガス室32内に設置されていてもよい。また、計測部60は、ガス回収通路52にて封止液66より上流側に設置される例を示したが、封止液66より下流側に設置されてもよい。この場合、計測部60は、防爆仕様、薬品耐性のあるセンサを用いなくともよい。
制御部62は、製造システムと連動して切替弁58や開閉弁70を制御してもよい。
過圧逃がし部106は、ガス室32内に過圧がかかったときに、隔壁体28の他の箇所より先に破壊されることで、外部空間34とガス室32を連通させる開口部102を設けることができればよい。これを実現するうえで、たとえば、過圧逃がし部106の壁体108及び固定部110のいずれが破壊されてもよい。
隔壁体28の壁部に開口部102を形成しないこととし、その開口部102の形成されない壁部の一部を過圧逃がし部106の壁体108(脆弱壁部)が構成してもよい。このように過圧逃がし部106を設けるうえで、隔壁体28に開口部102を形成することは必須とはならない。
過圧逃がし部106が構成する壁体108は、隔壁体28の一部を構成していればよい。この壁体108は、たとえば、隔壁体28の天壁部28aや端壁部28dが構成していてもよい。
過圧逃がし部106は、ガス室32内に過圧がかかるまでは壁体108を閉位置P1に保持し、過圧がかかったときにガス室32の内圧により壁体108が開位置P2に移動するように構成してもよい。これは、たとえば、壁体108を閉位置P1に保持するばね等の付勢部材を組み込むことで実現される。
過圧逃がし部106は、複数の小室112に対応せずに設けられてもよい。たとえば、ガス室32につき一つの過圧逃がし部106のみが設けられてもよい。
複数の小室112はX方向に配列される例を説明したが、X方向及びY方向の両方に配列されてもよい。
隣り合う小室112を連通する連通路118は、仕切り部材114とは別の部材に形成されてもよい。この別の部材とは、たとえば、隔壁体28に接続される配管部材である。
以上の構成要素の任意の組み合わせも、本発明の態様として有効である。たとえば、第5実施形態~第7実施形態の過圧逃がし部106、仕切り部材114を、第1実施形態~第4実施形態のガス回収装置10に組み合わせてもよい。同様に、第1実施形態~第4実施形態の任意の構成要素(ガス回収通路52、ガス供給通路54、ガス排出通路56、切替弁58、計測部60、制御部62、ミスト捕捉体82等)を第5実施形態~第7実施形態のガス回収装置10に組み合わせてもよい。また、第5実施形態~第7実施形態の過圧逃がし部106と仕切り部材114を組み合わせずに、何れか一方のみが用いられていてもよい。
以上、本発明の実施形態の例や変形例について詳細に説明した。前述した実施形態や変形例は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体例を示したものにすぎない。実施形態や変形例の内容は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明の思想を逸脱しない範囲において、構成要素の変更、追加、削除等の多くの設計変更が可能である。前述の実施形態では、このような設計変更が可能な内容に関して、「実施形態の」「実施形態では」等との表記を付して強調しているが、そのような表記のない内容でも設計変更が許容される。また、図面の断面に付したハッチングは、ハッチングを付した対象の材質を限定するものではない。
以上の実施形態、変形例により具体化される発明を一般化すると、以下の技術的思想が導かれる。以下、発明が解決しようとする課題に記載の態様を用いて説明する。
第2態様のガス回収装置は、第1態様において、前記隔壁体は、複数の前記電極を取り囲んで一つの前記ガス室を形成してもよい。
この態様によれば、電極毎に個別の隔壁体を用いるよりも隔壁体の個数を削減でき、隔壁体の設置作業が容易となる。
第3態様のガス回収装置は、第1または第2態様において、前記開口部は、前記電極の上端部が貫通する位置に設けられてもよい。ここでの「電極の上端部」とは、電極の上端から電極の長手方向の全長の10%の領域をいう。
この態様によれば、隔壁体等のガス室形成面から開口部までの距離が短くなり、それだけ開口部を通る洗浄器具や洗浄液を用いてガス室形成面を洗浄し易くなる。
第4態様のガス回収装置は、第1から第3態様のいずれかにおいて、前記隔壁体は、前記電極を吊り下げ支持する支持構造体に被せられていてもよい。
この態様によれば、隔壁体の荷重を第1支持構造体にしっかりと伝達するうえで、隔壁体の荷重を支持構造体に直接に伝達できる。よって、隔壁体を支持構造体に接続するための接続構造を簡素化できる。
第5態様のガス回収装置は、第4態様において、前記電極は、水平方向に複数配列され、前記支持構造体は、前記複数の電極が接続され、前記複数の電極の配列方向を長手方向として延びるとともに電解槽内に配置される電極接続部を備え、前記隔壁体の前記長手方向の一端側の壁部は、前記電極接続部の前記長手方向の一端より前記長手方向の内側に配置されてもよい。
この態様によれば、既存の電解槽の内壁面と支持構造体の電極接続部の一端との間に隙間があまりない場合でも、その電解槽との干渉を避けつつ隔壁体を利用できる。
第6態様のガス回収装置は、第1から第5態様のいずれかにおいて、前記ガス室内のガスを回収用空間に送るためのガス回収通路と、前記ガス室に不活性ガスを供給するためのガス供給通路と、を備えてもよい。
この態様によれば、電解ガスを発生させる前にガス室内に不活性ガスを供給することで、ガス室内に残存した空気をガス回収通路を通して不活性ガスによりパージできる。よって、ガス室内に残存した空気の酸素成分を可能な限り除去してから電解ガスを回収できる。
第7態様のガス回収装置は、第6態様において、前記電極は、水平方向に複数配列され、前記ガス室は、平面視において、前記複数の電極の配列方向を長手方向として細長に広がっており、前記ガス回収通路のガス流入口は、前記ガス室を形成する前記配列方向の一端側の壁部に開口し、前記ガス供給通路のガス流出口は、前記ガス室を形成する前記配列方向の他端側の壁部に開口してもよい。
この態様によれば、ガス室の配列方向の末端箇所に残存する空気を不活性ガスによりスムーズに押し出し易くなり、ガス室内の空気のパージに要する不活性ガスの使用量を削減できる。
第8態様のガス回収装置は、第1から第7態様のいずれかにおいて、前記ガス室内のガスを回収用空間に送るためのガス回収通路と、前記ガス回収通路から分岐して排気用空間に繋がるガス排出通路と、前記回収用空間及び前記排気用空間のいずれかに、前記ガス室内のガスの送り先を切り替え可能な切替弁と、を備えてもよい。
この態様によれば、ガス室内に残存する空気を排気用空間に送ってから、電解ガスを回収用空間に送れるようになる。
第9態様のガス回収装置は、第8態様において、前記ガス室の酸素の濃度を計測可能な計測部と、前記計測部により計測される前記酸素の濃度が所定の濃度超の場合に前記送り先を前記排気用空間にし、前記所定の濃度以下の場合に前記送り先を前記回収用空間にするように前記切替弁を制御する制御部と、を備えてもよい。
この態様によれば、ガス室内に残存する空気を排気用空間に送ってから、電解ガスを回収用空間に送るように、ガス回収装置の動作の自動化を図れる。
第10態様のガス回収装置は、第1から第9態様のいずれかにおいて、前記電極を吊り下げ支持する支持構造体及び前記隔壁体とは別体であり、前記ガス室内に設けられるミスト捕捉体を備えてもよい。
この態様によれば、電解ガスの気泡の破裂に伴いミストが生じたときでも、ミスト捕捉体によりミストを捕捉して、その支持構造体や隔壁体への飛散を防止できる。
第11態様のガス回収装置は、第1から第10態様のいずれかにおいて、前記隔壁体は、前記ガス室内の過圧を外部に逃がすことができる過圧逃がし部を備えてもよい。
この態様によれば、ガス室内に過圧がかかった状態のもとでガス室内の圧力が更に増大する事態を避けられ、ガス回収装置の安全性の向上を図れる。
第12態様のガス回収装置は、第11態様において、前記隔壁体は、前記電極を間に挟んで配置される一対の壁部を有し、前記過圧逃がし部は、前記一対の壁部のうちの一方の壁部にのみ設けられてもよい。
この態様によれば、他方の壁部の近くに他の物体を置いても、過圧逃がし部が動作するとき、その他の物体との干渉を避けられる。このため、他方の壁部の近くに他の物体を置くような設計を許容でき、隔壁体に過圧逃がし部を設けるうえでの設計の自由度の向上を図れる。
第13態様のガス回収装置は、第1から第12態様のいずれかにおいて、前記隔壁体の内部に配置され、前記ガス室を複数の小室に仕切る仕切り部材を備えてもよい。
この態様によれば、ガス室の全体に火炎が伝搬する過程で、仕切り部材により火炎伝搬を堰き止めることで、その伝搬速度を一時的に遅くでき、ガス室の全体に急速に火炎が伝搬するのを避けられる。これに伴い、その急速な火炎伝搬に伴いガス室の圧力が急増加する前にガス室の内圧を逃がす設計を許容でき、ガス回収装置の安全性の向上を図れる。
第14態様のガス回収装置は、第13態様において、前記仕切り部材には、隣り合う前記複数の小室を連通する連通路が形成されてもよい。
この態様によれば、仕切り部材とは別部材を用いて連通路を設けるより、部品点数の削減を図れる。
第15態様のガス回収装置は、第13または第14態様において、前記隔壁体は、前記複数の小室に対応して設けられ、対応する小室内の過圧を外部に逃がすことができる過圧逃がし部を備えてもよい。
この態様によれば、複数の小室内で順次に火炎が伝搬する過程で、個々の小室内で過圧を徐々に外部に逃がせるようになる。よって、ガス室全体に一気に火炎が伝搬する場合と比べ、ガス室全体に過大な圧力がかかり難くなる。
10…ガス回収装置、14…電解液、16…陰極(電極)、20…電解槽、22…支持構造体、26…電極接続部、28…隔壁体、32…ガス室、38…開口部、52…ガス回収通路、52c…ガス流入口、54…ガス供給通路、54a…ガス流出口、64…回収用空間、82…ミスト捕捉体、106…過圧逃がし部、112…小室、114…仕切り部材、118…連通路。

Claims (15)

  1. 電解液の電気分解に伴い電解ガスが生じる電極を取り囲み、前記電解液上に前記電解ガスを集めるためのガス室を形成する隔壁体を備え、
    前記隔壁体には、下向きに開く開口部が形成され
    記隔壁体は、前記電極を吊り下げ支持する支持構造体に被せられ
    前記ガス室は、平面視において細長に広がっており、
    前記支持構造体は、前記ガス室の長手方向に延びる長尺体のベース部材を備え、
    前記隔壁体は、前記ベース部材に上側から被せられるガス回収装置。
  2. 前記隔壁体は、複数の前記電極を取り囲んで一つの前記ガス室を形成する請求項1に記載のガス回収装置。
  3. 前記開口部は、前記電極の上端部が貫通する位置に設けられる請求項1または2に記載のガス回収装置。
  4. 電解液の電気分解に伴い電解ガスが生じる電極を取り囲み、前記電解液上に前記電解ガスを集めるためのガス室を形成する隔壁体を備え、
    前記隔壁体には、下向きに開く開口部が形成され
    記隔壁体は、前記電極を吊り下げ支持する支持構造体に被せられ
    前記電極は、水平方向に複数配列され、
    前記支持構造体は、前記複数の電極が接続され、前記複数の電極の配列方向を長手方向として延びるとともに電解槽内に配置される電極接続部を備え、
    前記隔壁体の前記長手方向の一端側の壁部は、前記電極接続部の前記長手方向の一端より前記長手方向の内側に配置されるガス回収装置。
  5. 前記ガス室内のガスを回収用空間に送るためのガス回収通路と、
    前記ガス室に不活性ガスを供給するためのガス供給通路と、を備える請求項1からのいずれかに記載のガス回収装置。
  6. 電解液の電気分解に伴い電解ガスが生じる電極を取り囲み、前記電解液上に前記電解ガスを集めるためのガス室を形成する隔壁体を備え、
    前記隔壁体には、下向きに開く開口部が形成され
    記ガス室内のガスを回収用空間に送るためのガス回収通路と、
    前記ガス室に不活性ガスを供給するためのガス供給通路と、を備え
    記電極は、水平方向に複数配列され、
    前記ガス室は、平面視において、前記複数の電極の配列方向を長手方向として細長に広がっており、
    前記ガス回収通路のガス流入口は、前記ガス室を形成する前記配列方向の一端側の壁部に開口し、
    前記ガス供給通路のガス流出口は、前記ガス室を形成する前記配列方向の他端側の壁部に開口するガス回収装置。
  7. 前記ガス室内のガスを回収用空間に送るためのガス回収通路と、
    前記ガス回収通路から分岐して排気用空間に繋がるガス排出通路と、
    前記回収用空間及び前記排気用空間のいずれかに、前記ガス室内のガスの送り先を切り替え可能な切替弁と、を備える請求項1からのいずれかに記載のガス回収装置。
  8. 前記ガス室の酸素の濃度を計測可能な計測部と、
    前記計測部により計測される前記酸素の濃度が所定の濃度超の場合に前記送り先を前記排気用空間にし、前記所定の濃度以下の場合に前記送り先を前記回収用空間にするように前記切替弁を制御する制御部と、を備える請求項に記載のガス回収装置。
  9. 前記電極を吊り下げ支持する支持構造体及び前記隔壁体とは別体であり、前記ガス室内に設けられるミスト捕捉体を備える請求項1からのいずれかに記載のガス回収装置。
  10. 前記隔壁体には、下向きに開く前記開口部としての第1開口部と、外部空間と前記ガス室を通じさせる第2開口部とが形成され、
    記隔壁体は、前記ガス室内の過圧を外部に逃がすことができる過圧逃がし部を備え
    前記過圧逃がし部は、前記第2開口部を覆い塞ぐ壁体を備える請求項1からのいずれかに記載のガス回収装置。
  11. 前記過圧逃がし部は、前記隔壁体の他の箇所に前記壁体を固定する固定部を備え、
    前記ガス室内に過圧がかかったときに、前記壁体及び前記固定部のいずれかが破壊されることで、前記過圧を外部に逃がすことができる請求項10に記載のガス回収装置。
  12. 前記隔壁体は、前記電極を間に挟んで配置される一対の壁部を有し、
    前記過圧逃がし部は、前記一対の壁部のうちの一方の壁部にのみ設けられる請求項10に記載のガス回収装置。
  13. 前記隔壁体の内部に配置され、前記ガス室を複数の小室に仕切る仕切り部材を備える請求項1から12のいずれかに記載のガス回収装置。
  14. 電解液の電気分解に伴い電解ガスが生じる電極を取り囲み、前記電解液上に前記電解ガスを集めるためのガス室を形成する隔壁体を備え、
    前記隔壁体には、下向きに開く開口部が形成され
    記隔壁体の内部に配置され、前記ガス室を複数の小室に仕切る仕切り部材を備え
    記仕切り部材には、隣り合う前記複数の小室を連通する連通路が形成されるガス回収装置。
  15. 前記隔壁体は、前記複数の小室に対応して設けられ、対応する小室内の過圧を外部に逃がすことができる過圧逃がし部を備える請求項13または14に記載のガス回収装置。
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