JP7198565B2 - 木造建築物の耐震構造 - Google Patents

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Description

本発明は、主として伝統構法で構築された木造建築物を耐震補強する際に適用される木造建築物の耐震構造に関する。
木造建築物を構築する工法としては、柱、梁といった軸組部材を組み合わせた木造軸組構法が代表例となるが、このような木造軸組構法にも、在来工法によるものと伝統構法によるものとが存在し、在来工法が、建築基準法に基づいて構築される比較的新しい工法であるのに対し、伝統構法は、建築基準法制定以前から数多く適用されているものであって、文化的価値が高い寺社建築や古民家については、建替えではなく修復によって建物再生を図った上、後世に残していこうというニーズが年々高まりを見せている。
これらのうち、在来工法は、連続RC基礎である布基礎の上に土台を敷設してその上に柱を立設した上、柱梁の仕口については接合金物を用いて補強するとともに、適当な箇所には耐力壁を配置するものであるが、伝統構法は、礎石の上に柱を立設した上、柱梁の仕口については、ほぞとほぞ穴を使った接合によって連結するものであって、在来工法のように接合金物や耐力壁を用いることはない。
したがって、在来工法で構築された建築物がいわゆる剛構造となって、建物の剛性で地震力に抵抗しようとするのに対し、伝統構法で建てられた建築物はいわゆる柔構造となり、地震動の卓越周期にもよるが、我が国においては、建物の固有周期が延びることで地震で発生する部材力自体が小さくなり、さらには柱脚と礎石とのずれが許容されることによる入力地震動の低減作用も期待できる。
特開2017-101511号公報 特開2011-64044号公報
「柱―差鴨居接合部の力学特性に関する実験的研究」(日本建築学会構造系論文集 第77巻 第675号 2012年5月発行)
このような長所を持つ伝統構法ではあるが、柔構造であるがゆえに地震時においては層間変形が大きくなり、構造部材の経年劣化とも重なると、大地震時には柱梁接合部である仕口が損傷する懸念があり、耐震補強が必要になる場合が少なくない。
例えば、開放的な空間を形成すべく、差し鴨居を用いることがある。
差し鴨居は、造作材を兼ねた構造材であって、敷居の上方に位置するように配置してあり、差し鴨居の下面に形成された溝に襖等の建具の上縁を、敷居に設けられた溝に下縁をそれぞれ嵌め込むことで、差し鴨居と敷居に挟まれた空間を自在に開閉できるようになっており、軸組架構を構成する横架材として機能しつつ、互いに隣接する二つの室内空間、あるいは室内空間と屋外空間とを連続させることができるものの、かかる差し鴨居は、その先端に形成されたほぞを柱のほそ穴に差し込むことで柱との連結を図るものであるため、層間変形が大きすぎると、ほぞに打ち込まれた鼻栓や込み栓が破損して柱のほぞ穴から引き抜かれる場合があり、状況によっては建物が倒壊する原因ともなる。
そのため、差し鴨居が配置された木造建築物を耐震補強するにあたっては、耐力壁の設置に障害となる差し鴨居を撤去した上、その撤去箇所に耐力壁を配置するという対策を余儀なくされていた。
しかしながら、差し鴨居を撤去することは、伝統構法で構築された木造建築物からその貴重な意匠の一部を取り除いてしまうことに他ならず、寺社建築や古民家の文化的価値を低下させる懸念がある。
ちなみに、従来においては、差し鴨居に関してさまざまな実験的研究がなされているものの(非特許文献1)、差し鴨居を残しつつ、耐震補強することが可能な具体的な解決策は未だ見出されておらず、差し鴨居を残しながら耐震補強するという課題についてすら認識されていないのが現状である(特許文献1,2)。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、差し鴨居を撤去することなく十分な耐震補強を行うことが可能な木造建築物の耐震構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る木造建築物の耐震構造は請求項1に記載したように、土台、敷き土台、足固めその他地盤近傍に配置された横架材を下段横架材、上階床又は屋根を支持する胴差し、梁、小屋梁等の横架材を上段横架材とし、前記下段横架材、前記上段横架材、それらに接合された一対の柱及びそれらに囲まれた鉛直空間内に前記一対の柱のそれぞれに各端が差し込まれる形で配置された差し鴨居で構成される軸組架構を備えた木造建築物の耐震構造において、
前記下段横架材に下端が、前記差し鴨居に上端がそれぞれ接合されるように下段補剛柱を配置するとともに、前記差し鴨居に下端が、前記上段横架材に上端がそれぞれ接合されるようにかつ前記下段補剛柱と材軸が揃うように上段補剛柱を配置し、
前記一対の柱のうち、一方の柱と前記下段補剛柱に各側方縁部がそれぞれ連結されるように下段耐力壁を配置するとともに、該一方の柱と前記上段補剛柱に各側方縁部がそれぞれ連結されるように上段耐力壁を配置し、
前記一対の柱のうち、他方の柱と前記下段補剛柱に挟まれた鉛直空間を襖等の建具の立込みに利用可能な開口としたものである。
また、本発明に係る木造建築物の耐震構造は請求項2に記載したように、土台、敷き土台、足固めその他地盤近傍に配置された横架材を下段横架材、上階床又は屋根を支持する胴差し、梁、小屋梁等の横架材を上段横架材とし、前記下段横架材、前記上段横架材、それらに接合された一対の柱及びそれらに囲まれた鉛直空間内に前記一対の柱のそれぞれに各端が差し込まれる形で配置された差し鴨居で構成される軸組架構を備えた木造建築物の耐震構造において、
前記下段横架材に下端が、前記差し鴨居に上端がそれぞれ接合されるようにかつ互いに離間するように第1の下段補剛柱と第2の下段補剛柱を配置するとともに、前記差し鴨居に下端が、前記上段横架材に上端がそれぞれ接合されるようにかつ前記第1の下段補剛柱と前記第2の下段補剛柱とそれぞれ材軸が揃うように第1の上段補剛柱と第2の上段補剛柱を配置し、
前記一対の柱のうち、前記第1の下段補剛柱に近い側の柱を第1の柱として、該第1の柱と該第1の下段補剛柱とに各側方縁部がそれぞれ連結されるように第1の下段耐力壁を、該第1の柱と前記第1の上段補剛柱に各側方縁部がそれぞれ連結されるように第1の上段耐力壁をそれぞれ配置するとともに、
前記一対の柱のうち、前記第2の下段補剛柱に近い側の柱を第2の柱として、該第2の柱と該第2の下段補剛柱とに各側方縁部がそれぞれ連結されるように第2の下段耐力壁を、該第2の柱と前記第2の上段補剛柱に各側方縁部がそれぞれ連結されるように第2の上段耐力壁をそれぞれ配置し
前記第1の下段補剛柱と前記第2の下段補剛柱に挟まれた鉛直空間を襖等の建具の立込みに利用可能な開口としたものである。
また、本発明に係る木造建築物の耐震構造は、前記差し鴨居を、隣り合う2つの居室を隔てる柱間鉛直スペースに架け渡された差し鴨居としたものである。
また、本発明に係る木造建築物の耐震構造は、前記下段耐力壁の上方縁部を前記差し鴨居に連結するとともに前記上段耐力壁の下方縁部を前記差し鴨居に連結し、又は前記第1の下段耐力壁及び前記第2の下段耐力壁の上方縁部を前記差し鴨居にそれぞれ連結するとともに前記第1の上段耐力壁及び前記第2の上段耐力壁の下方縁部を前記差し鴨居にそれぞれ連結したものである。
また、本発明に係る木造建築物の耐震構造は、前記下段耐力壁の下方縁部を前記下段横架材に連結するとともに前記上段耐力壁の上方縁部を前記上段横架材に連結し、又は前記第1の下段耐力壁及び前記第2の下段耐力壁の下方縁部を前記下段横架材にそれぞれ連結するとともに前記第1の上段耐力壁及び前記第2の上段耐力壁の上方縁部を前記上段横架材にそれぞれ連結したものである。
また、本発明に係る木造建築物の耐震構造は、鉄筋コンクリートからなる布基礎上に敷設された土台を前記下段横架材としたものである。
また、本発明に係る木造建築物の耐震構造は、前記地盤に設置された礎石の上に前記一対の柱をそれぞれ立設して該一対の柱の脚部を敷き土台を介して連結し該敷き土台を前記下段横架材とするとともに、前記礎石が埋設される形で前記地盤に鉄筋コンクリートからなる耐圧盤を構築し、該耐圧盤に前記敷き土台を連結したものである。
また、本発明に係る木造建築物の耐震構造は、前記地盤に設置された礎石の上に敷き土台を架け渡して該敷き土台を前記下段横架材とするとともに前記敷き土台の上に前記一対の柱をそれぞれ立設し、前記礎石が埋設される形で前記地盤に鉄筋コンクリートからなる耐圧盤を構築するとともに該耐圧盤に前記敷き土台を連結したものである。
本発明に係る木造建築物の耐震構造は、下段横架材、上段横架材、一対の柱及びそれらに囲まれた鉛直空間内に配置された差し鴨居で構成される軸組架構を主軸組架構として備えるが、これに加え、一対の柱のうち、一方の柱の側にのみ耐力壁を配置する場合には、下段横架材に下端が、差し鴨居に上端がそれぞれ接合されるように下段補剛柱を配置するとともに、差し鴨居に下端が、上段横架材に上端がそれぞれ接合されるようにかつ下段補剛柱と材軸が揃うように上段補剛柱を配置し、一方の柱と下段補剛柱に各側方縁部がそれぞれ連結されるように下段耐力壁を配置するとともに、該一方の柱と上段補剛柱に各側方縁部がそれぞれ連結されるように上段耐力壁を配置する。
一方、一対の柱のそれぞれの側に耐力壁を配置する場合には、下段横架材に下端が、差し鴨居に上端がそれぞれ接合されるようにかつ互いに離間するように第1の下段補剛柱と第2の下段補剛柱を配置するとともに、差し鴨居に下端が、上段横架材に上端がそれぞれ接合されるようにかつ第1の下段補剛柱と第2の下段補剛柱とそれぞれ材軸が揃うように第1の上段補剛柱と第2の上段補剛柱を配置し、一対の柱のうち、第1の下段補剛柱に近い側の柱を第1の柱として、該第1の柱と該第1の下段補剛柱とに各側方縁部がそれぞれ連結されるように第1の下段耐力壁を、該第1の柱と第1の上段補剛柱に各側方縁部がそれぞれ連結されるように第1の上段耐力壁をそれぞれ配置する。
同様にして、一対の柱のうち、第2の下段補剛柱に近い側の柱を第2の柱として、該第2の柱と該第2の下段補剛柱とに各側方縁部がそれぞれ連結されるように第2の下段耐力壁を、該第2の柱と第2の上段補剛柱に各側方縁部がそれぞれ連結されるように第2の上段耐力壁をそれぞれ配置する。
このようにすると、本発明に係る木造建築物の耐震構造には、主軸組架構に加えて、該主軸組架構の軸組部材が一部併用される形で、下段横架材、上段横架材、一対の柱のうち、一方の柱、下段補剛柱、上段補剛柱及び差し鴨居からなる副軸組架構が該一方の柱の側に形成され、あるいは、下段横架材、上段横架材、第1の柱、第1の下段補剛柱、第1の上段補剛柱及び差し鴨居からなる副軸組架構が第1の柱の側に、下段横架材、上段横架材、第2の柱、第2の下段補剛柱、第2の上段補剛柱及び差し鴨居からなる副軸組架構が第2の柱の側にそれぞれ形成されるが、かかる副軸組架構には、側方縁部の一方が一方の柱に、他方が下段補剛柱及び上段補剛柱にそれぞれ連結された形で下段耐力壁及び上段耐力壁が配置され、あるいは側方縁部の一方が第1の柱に、他方が第1の下段補剛柱及び第1の上段補剛柱にそれぞれ連結された形で第1の下段耐力壁及び第1の上段耐力壁が配置されるとともに、側方縁部の一方が第2の柱に、他方が第2の下段補剛柱及び第2の上段補剛柱にそれぞれ連結された形で第2の下段耐力壁及び第2の上段耐力壁が配置されるため、それらの面内せん断抵抗機能が発揮されることで、副軸組架構のせん断変形、ひいては主軸組架構全体の層間変形が抑制されることとなり、かくして、差し鴨居の各端に設けられたほぞに割れが生じたり該ほぞが一対の柱のほぞ穴から引き抜かれたりといった事態を未然に防止することができる。
加えて、一対の柱のうち、他方の柱と下段補剛柱に挟まれた鉛直空間を襖等の建具の立込みに利用可能な開口とし、あるいは第1の下段補剛柱と第2の下段補剛柱に挟まれた鉛直空間を襖等の建具の立込みに利用可能な開口としたので、一対の柱の間に拡がっていた差し鴨居の下方空間のうち、一部が下段耐力壁あるいは第1の下段耐力壁及び第2の下段耐力壁で塞がれるものの、残りの空間については従前通り、襖等の建具の立込みに利用することが可能となる。
ちなみに、副軸組架構は、一対の柱のそれぞれを第1の柱、第2の柱として主軸組架構の左右にそれぞれ配置されるのが望ましいが、一方にのみ配置した場合であっても、そのせん断変形抑制作用は、主軸組架構における層間変形の抑制に寄与するため、副軸組架構が配置されない側でも、上述した差し鴨居の破損や柱からの抜けを防止することができる。
なお、以下の説明において、柱等と呼ぶときは、一対の柱のうち、一方の柱に加えて、第1の柱及び第2の柱を意味し、下段補剛柱等と呼ぶときは、下段補剛柱に加えて第1の下段補剛柱及び第2の下段補剛柱を意味し、上段補剛柱等と呼ぶときは、上段補剛柱に加えて第1の上段補剛柱及び第2の上段補剛柱を意味し、下段耐力壁等と呼ぶときは、下段耐力壁に加えて第1の下段耐力壁及び第2の下段耐力壁を意味し、上段耐力壁等と呼ぶときは、上段耐力壁に加えて第1の上段耐力壁及び第2の上段耐力壁を意味するものとする。
本発明に係る木造建築物の耐震構造は、差し鴨居が含まれた既存の木造建築物に耐震補強を施すことで構築される場合を典型例とするものの、どのような手順あるいは方法で構築されるかは任意であって、耐震補強ではなく、あらたに構築される場合も包摂されるものであり、例えば古民家を模してかつ耐震性能に優れた形で新築する場合が想定される。
また、耐震補強する場合において、補強対象となる元の木造建築物を解体せずに行うのか、それともいったん解体してからそれを再構築しつつ行うのかは任意であるし、再構築の場合も、元の場所に限らず、別の場所に構築するようにしてもかまわない。
加えて、耐震補強の場合には、補強対象となる元の木造建築物に副軸組架構をあらたに加える形になるが、元の木造建築物に存在していた主軸組架構についても、必要に応じて、例えば腐食が進行しているような場合には、その軸組部材を適宜補修交換することはもちろん可能であるし、差し鴨居等の一部の軸組部材については、解体された古民家のものを適宜転用することができる。
差し鴨居とは、その端部に設けられたほぞを柱に設けられたほぞ穴に差し込むことで該柱に接合されるようになっている横架材であって、上階を支持する梁や屋根を支持する小屋梁の下方に配置された上、敷居との間に襖等の建具が立て込まれるようになっているものが典型例となるが、梁のように建物内側ではなく、胴差しのように建物周囲であっても、柱との接合部が上述のように構成されていれば、本発明の差し鴨居に包摂される。
下段耐力壁等については、その側方縁部が下段補剛柱等と柱等にそれぞれ連結され、上段耐力壁等については、その側方縁部が上段補剛柱等と柱等にそれぞれ連結されれば足りるのであって、下段耐力壁等の下方縁部が下段横架材に、上方縁部が差し鴨居にそれぞれ連結されておらずとも、また、上段耐力壁等の上方縁部が上段横架材に、下方縁部が差し鴨居にそれぞれ連結されておらずとも、副軸組架構は、下段耐力壁等及び上段耐力壁等のせん断抵抗機能によって十分にせん断変形が抑制されるが、下段耐力壁等の上方縁部を差し鴨居に連結するとともに上段耐力壁等の下方縁部を差し鴨居に連結するようにすれば、下段耐力壁等及び上段耐力壁等は、構造材である差し鴨居を介して連続一体化するとともに、該差し鴨居によってそれぞれ補剛され、さらには、下段補剛柱等及び上段補剛柱等と柱等とを、H形鋼、I形鋼等のフランジに、下段耐力壁等及び上段耐力壁等をウェブに、差し鴨居を中間スチフナにそれぞれみたてればわかるように、差し鴨居によって下段耐力壁等及び上段耐力壁等の局部座屈が防止されるため、地震時水平力に対するせん断抵抗機能の信頼性が大幅に向上する。
加えて、従来において、差し鴨居の上方に土壁等の小壁が配置され、下方に空間が形成されている場合、建物の水平剛性が差し鴨居の高さ位置で大きく変化するため、差し鴨居の接合箇所近傍で柱の曲げ変形が大きくなり、それが原因で柱が破損する場合があったが、上述したように下段耐力壁等の上方縁部を差し鴨居に連結するとともに上段耐力壁等の下方縁部を差し鴨居に連結するようにすれば、差し鴨居の高さ位置における柱等の曲げ変形も抑制されるため、柱等の破損を防止することができる。
また、かかる構成に加えて、下段耐力壁等の下方縁部を下段横架材に連結するとともに上段耐力壁等の上方縁部を上段横架材に連結するようにすれば、副軸組架構の面内にはすべて下段耐力壁等又は上段耐力壁等が配置されることとなり、本発明に係る木造建築物の耐震構造は、その耐震性能がさらに向上する。
下段横架材としては、少なくとも以下の3つの形態、すなわち、
(a)鉄筋コンクリートからなる布基礎上に敷設された土台を下段横架材とした構成
(b)地盤に設置された礎石の上に一対の柱をそれぞれ立設して該一対の柱の脚部を敷き土台を介して連結し該敷き土台を下段横架材とするとともに、礎石が埋設される形で地盤に鉄筋コンクリートからなる耐圧盤を構築し、該耐圧盤に敷き土台を連結した構成
(c)地盤に設置された礎石の上に敷き土台を架け渡して該敷き土台を下段横架材とするとともに敷き土台の上に一対の柱をそれぞれ立設し、礎石が埋設される形で地盤に鉄筋コンクリートからなる耐圧盤を構築するとともに該耐圧盤に敷き土台を連結した構成
が包摂される。
本実施形態に係る木造建築物の耐震構造1を示した図であり、(a)は正面図、(b)はA-A線に沿う詳細断面図。 副軸組架構41aの作用を説明した斜視図。 耐震補強の対象となった木造建築物51の正面図。 変形例に係る木造建築物の耐震構造を示した正面図。 別の変形例に係る木造建築物の耐震構造を示した正面図。
以下、本発明に係る木造建築物の耐震構造の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態に係る木造建築物の耐震構造1を示した図である。同図でわかるように、本実施形態に係る木造建築物の耐震構造1は、地盤11に設置された礎石12,12に下段横架材としての敷き土台2を架け渡して該敷き土台の上に一対の柱としての柱4a,4bを立設してあるとともに、柱4a,4bの頂部には、上段横架材としての小屋梁3を架け渡してある。
また、敷き土台2、小屋梁3及びそれらに接合された柱4a,4bに囲まれた鉛直空間内には差し鴨居5が配置してあり、該差し鴨居は、敷き土台2、小屋梁3及び柱4a,4bとともに主軸組架構6を構成する。
ここで、差し鴨居5は、その各端に形成されたほぞ16,16を柱4a,4bのほそ穴17,17にそれぞれ差し込んだ上、鼻栓や込み栓(図示せず)をほぞ16,16に打ち込むことで、該ほぞがほぞ穴17,17から抜け出さないようになっている。
また、敷き土台2は、礎石12,12が埋設される形で地盤11に構築された鉄筋コンクリートからなる耐圧盤18にアンカーボルト19を介して連結してある。
本実施形態に係る木造建築物の耐震構造1は、第1の下段補剛柱としての下段補剛柱21a及び第2の下段補剛柱としての下段補剛柱21bを、各下端が敷き土台2に、各上端が差し鴨居5にそれぞれ接合されるようにかつ互いに離間するように配置してあるとともに、第1の上段補剛柱としての上段補剛柱22aと第2の上段補剛柱としての上段補剛柱22bを、各下端が差し鴨居5に、各上端が小屋梁3にそれぞれ接合されるようにかつ下段補剛柱21a及び下段補剛柱21bとそれぞれ材軸が揃うように配置してある。
また、柱4a,4bのうち、下段補剛柱21a及び上段補剛柱22aに近い側の柱4aを第1の柱として、該柱4aと下段補剛柱21aとに各側方縁部がそれぞれ連結されるように第1の下段耐力壁としての下段耐力壁23aを、柱4aと上段補剛柱22aに各側方縁部がそれぞれ連結されるように第1の上段耐力壁としての上段耐力壁24aをそれぞれ配置するとともに、柱4a,4bのうち、下段補剛柱21b及び上段補剛柱22bに近い側の柱4bを第2の柱として、柱4bと下段補剛柱21bとに各側方縁部がそれぞれ連結されるように第2の下段耐力壁としての下段耐力壁23bを、柱4bと上段補剛柱22bに各側方縁部がそれぞれ連結されるように第2の上段耐力壁としての上段耐力壁24bをそれぞれ配置してある。
ここで、下段耐力壁23a及び下段耐力壁23bは、それらの上方縁部を差し鴨居5にそれぞれ連結してあるとともに、上段耐力壁24a及び上段耐力壁24bは、それらの下方縁部を差し鴨居5にそれぞれ連結してある。
下段耐力壁23a、上段耐力壁24a、下段耐力壁23b及び上段耐力壁24bは、受け材を介して、柱4a、下段補剛柱21a、上段補剛柱22a、柱4b、下段補剛柱21b、上段補剛柱22b及び差し鴨居5に適宜連結することが可能であり、上段耐力壁24aを例に具体的に説明すると、図1(b)に示したように、柱4a、上段補剛柱22aの対向内面に受け材26,26を固定するとともに、差し鴨居5の上面に受け材27を固定し、その両面にスペーサー28が挟み込まれるようにして構造用合板25,25を貼り合わせ、その状態で、構造用合板25,25の各側方縁部を受け材26,26に、下方縁部を受け材27にそれぞれ釘等で固定すればよい。
なお、上段耐力壁24aは、補剛材29aの両端を小屋梁3の直下位置にて柱4aと上段補剛柱22aに接合した上、該補剛材に上方縁部を連結してあるとともに、上段耐力壁24bも同様に、補剛材29bの両端を小屋梁3の直下位置にて柱4bと上段補剛柱22bに接合した上、該補剛材に上方縁部を連結してあり、補剛材29a,29bと小屋梁3とに挟まれた空間については、それぞれ設備配管等を挿通するための設備開口とし、その入り隅には、図示しない補強金物をあてがうことで各接合部を補強してある。
また、柱4a、下段補剛柱21a、下段補剛柱21b及び柱4bは、それらの脚部を足固め14で相互に連結してあり、下段耐力壁23a及び下段耐力壁23bは、それらの下方縁部を足固め14にそれぞれ連結してあるとともに、足固め14と敷き土台2との間に挟まれた空間のうち、下段耐力壁23aの下方については、最下段耐力壁30aを配置してその上方縁部を足固め14に、各側方縁部を柱4aと下段補剛柱21aに、下方縁部を敷き土台2にそれぞれ連結してあるとともに、下段耐力壁23bの下方については、最下段耐力壁30bを配置してその上方縁部を足固め14に、各側方縁部を柱4bと下段補剛柱21bに、下方縁部を敷き土台2にそれぞれ連結してある。
本実施形態に係る木造建築物の耐震構造1においては、上述したように敷き土台2、小屋梁3、柱4a,4b及び差し鴨居5からなる主軸組架構6が形成されるが、これに加え、該主軸組架構の敷き土台2、小屋梁3、柱4a及び差し鴨居5が併用される形で、敷き土台2、小屋梁3、柱4a、下段補剛柱21a、上段補剛柱22a及び差し鴨居5からなる副軸組架構41aが柱4aの側に形成されるが、かかる副軸組架構41aには、側方縁部の一方が柱4aに、他方が下段補剛柱21a及び上段補剛柱22aにそれぞれ連結された形で下段耐力壁23a及び上段耐力壁24aが配置してある。
そのため、副軸組架構41aは図2(a)に示すように、地震時水平力に対する下段耐力壁23a及び上段耐力壁24aの面内せん断抵抗機能が発揮されることにより、せん断変形が抑制される。
また、下段耐力壁23aの上方縁部と上段耐力壁24aの下方縁部とが差し鴨居5にそれぞれ連結してあるので、下段耐力壁23a及び上段耐力壁24aは、構造材である差し鴨居5を介して連続一体化するとともに、該差し鴨居によってそれぞれ補剛され、さらには、下段補剛柱21a及び上段補剛柱22aと柱4aとを図2(b)に示すようにI形鋼のフランジ42,42に、下段耐力壁23a及び上段耐力壁24aをウェブ43に、差し鴨居5を中間スチフナ44にそれぞれみたてればわかる通り、下段耐力壁23a及び上段耐力壁24aは、差し鴨居5によってそれらの局部座屈が防止される。
同様に、木造建築物の耐震構造1には、主軸組架構6の敷き土台2、小屋梁3、柱4b及び差し鴨居5が併用される形で、敷き土台2、小屋梁3、柱4b、下段補剛柱21b、上段補剛柱22b及び差し鴨居5からなる副軸組架構41bが柱4bの側に形成されるが、かかる副軸組架構41bには、側方縁部の一方が柱4bに、他方が下段補剛柱21b及び上段補剛柱22bにそれぞれ連結された形で下段耐力壁23b及び上段耐力壁24bが配置してある。
そのため、副軸組架構41bは図2(a)で説明した副軸組架構41aと同様、地震時水平力に対する下段耐力壁23b及び上段耐力壁24bの面内せん断抵抗機能が発揮されることにより、せん断変形が抑制される。
また、下段耐力壁23bの上方縁部と上段耐力壁24bの下方縁部とが差し鴨居5にそれぞれ連結してあるので、下段耐力壁23b及び上段耐力壁24bは、構造材である差し鴨居5を介して連続一体化するとともに、該差し鴨居によってそれぞれ補剛され、さらには、図2(b)で説明したと同様に、下段耐力壁23b及び上段耐力壁24bは、差し鴨居5によってそれらの局部座屈が防止される。
本実施形態に係る木造建築物の耐震構造1は、図3に示した木造建築物51を耐震補強することで得ることができる。
木造建築物51は、柱52,52を、それらの脚部53,53が地盤11に設置された礎石55,55の天端に載せられる形で該礎石の上に立設してあるとともに、脚部53,53を足固め56で相互に連結してある。
また、柱52,52の頂部には小屋梁57を架け渡してあるとともに、該小屋梁の下方には差し鴨居58を配置してあり、該差し鴨居の上方には、土壁からなる小壁59が配置してあるとともに、下方には、図示しない敷居との間に襖60を立て込んである。
差し鴨居58は、その各端に形成されたほぞ61,61を柱52,52のほそ穴62,62にそれぞれ差し込んだ上、鼻栓や込み栓(図示せず)をほぞ61,61に打ち込むことで、該ほぞがほぞ穴62,62から抜け出さないようになっている。
かかる木造建築物51は、耐震補強に際し、利用できるものについては、そのまま生かし、腐食等、損傷が進んでいるのであれば、適宜補修しあるいは交換すればよい。例えば礎石55,55、柱52,52、小屋梁57、足固め56、差し鴨居58をそのまま生かして、礎石12,12、柱4a,4b、小屋梁3、足固め14、差し鴨居5とすることが可能である。
上記の方針で耐震補強するには、木造建築物51をいったん解体した後、まず、地盤11に設置された礎石12,12が埋設されるように鉄筋コンクリートからなる耐圧盤18を構築する。
次に、敷き土台2を礎石12,12に架け渡した上、該敷き土台を、耐圧盤18に予め定着されたアンカーボルト19を介して該耐圧盤に連結する。
以下、公知の技術を用いて、主軸組架構6及び副軸組架構41a,41b並びに下段耐力壁23a,23b及び上段耐力壁24a,24bを配置し、木造建築物の耐震構造1を完成させればよい。
なお、差し鴨居5の下方であって下段補剛柱21a,21bの間に拡がる空間については、耐震補強前の襖60を適宜立て込み、差し鴨居5の上方であって柱4aと上段補剛柱22aとの間及び柱4bと上段補剛柱22bとの間については、上段耐力壁24a,24bが埋設される形で土壁からなる小壁を配置し、同じく差し鴨居5の上方であって上段補剛柱22aと上段補剛柱22bとの間については、そのまま空間として残したり、欄間を嵌め込んだり、土壁からなる小壁を配置したりすればよい。
以上説明したように、本実施形態に係る木造建築物の耐震構造1によれば、下段耐力壁23a,23b及び上段耐力壁24a,24bによる面内せん断抵抗機能が発揮されることで、それらが配置された副軸組架構41a,41bのせん断変形、ひいては主軸組架構6全体の層間変形が抑制されることとなり、かくして、差し鴨居5の各端に設けられたほぞ16,16に割れが生じたり、該ほぞが柱4a,4bのほぞ穴17,17から引き抜かれる事態を未然に防止することができる。
加えて、差し鴨居5の下方空間のうち、柱4a,4b近傍については、下段耐力壁23a,23bで塞がれるものの、残りの空間については、襖等の立込みに利用することができる。
また、本実施形態に係る木造建築物の耐震構造1によれば、下段耐力壁23a,23b及び上段耐力壁24a,24bの局部座屈が差し鴨居5によって防止されるため、地震時水平力に対するせん断抵抗機能の信頼性が大幅に向上する。
加えて、従来においては、差し鴨居の上方に土壁等の小壁が配置され、下方に空間が形成されている場合、建物の水平剛性が差し鴨居の高さ位置で大きく変化するため、差し鴨居の接合箇所近傍で柱の曲げ変形が大きくなり、それが原因で柱が破損する場合があったが、上述した構成によれば、差し鴨居5の高さ位置における柱4a,4bの曲げ変形も抑制されるため、該柱の破損を防止することも可能となる。
本実施形態では、柱4a,4bのそれぞれを第1の柱、第2の柱として利用することで、二つの副軸組架構41a,41bを配置するようにしたが、これに代えて、いずれか一方、例えば柱4bの側の副軸組架構41bを省略してもかまわない。
この場合、主軸組架構6の層間変形を抑える効果は低下するものの、副軸組架構41aに設けた下段耐力壁23a及び上段耐力壁24aによるせん断変形抑制作用が、主軸組架構6における層間変形の抑制に寄与することに何ら変わりはなく、柱4bの側においても、上述した差し鴨居5の破損や柱4bからの抜けを防止することができる。
また、本実施形態では、木造建築物51を耐震補強することで木造建築物の耐震構造1を得る場合を説明したが、本発明に係る木造建築物の耐震構造1をどのような手順や方法で構築するかは任意であり、例えば解体された古民家から差し鴨居5だけを構築現場に搬入し、他の部材は新規に調達して構築することが可能である。
また、本実施形態では、本発明の差し鴨居を、隣り合う2つの居室を隔てる柱間鉛直スペースに架け渡された差し鴨居5としたが、これに代えて、建物外周、例えば広縁屋外側に架け渡された横架材であって差し鴨居と同様の構造を有するものであれば、これを本発明の差し鴨居とすることが可能である。
また、本実施形態では、下段耐力壁23a,23bの上方縁部を差し鴨居5にそれぞれ連結するとともに、上段耐力壁24a,24bの下方縁部を差し鴨居5にそれぞれ連結することで、下段耐力壁23a,23b及び上段耐力壁24a,24bの局部座屈を防止するようにしたが、下段耐力壁23a,23bの上方縁部と差し鴨居5とを非連結とするとともに、上段耐力壁24a,24bの下方縁部と差し鴨居5とを非連結とした場合であっても、差し鴨居5による局部座屈防止作用は期待できないものの、それらのせん断変形抑制作用が発揮されることで、主軸組架構6の層間変形が抑制される点に基本的に変わりはない。
一方、本実施形態では、床根太を架け渡すための足固め14が配置されている関係上、下段耐力壁23a,23bの下方縁部と敷き土台2とが非連結になっているとともに、設備機器を配置する関係上、上段耐力壁24a,24bの上方縁部と小屋梁3とが非連結になっているが、下段耐力壁23a,23bを敷き土台2に向けて優先貫通するように構成した上、それらの下方縁部を敷き土台2にそれぞれ連結するように構成するとともに、補剛材29a,29bを省略した上、上段耐力壁24a,24bの上方縁部を小屋梁3にそれぞれ連結するようにすれば、副軸組架構41a,41bは、それらの開口が下段耐力壁23a,23b及び上段耐力壁24a,24bによって、すべて塞がれることとなり、かくして本発明に係る木造建築物の耐震構造1の耐震性能をさらに向上させることができる。
なお、本実施形態においても、下段耐力壁23a,23bの下方で、足固め14と敷き土台2との間に最下段耐力壁30a,30bが配置してあるとともに、上段耐力壁24a,24bの上方で、補剛材29a,29bと小屋梁3との間の設備開口における4つの入り隅を補強金物で補強してあるので、上述した構成とほぼ同様の耐震性が確保される。
また、本実施形態では、柱4a,4bを敷き土台2に立設するようにしたが、これに代えて、図4に示すように、礎石12,12の上に柱4a,4bを立設し、該柱の脚部を敷き土台71で相互連結するようにしてもよいし、図5に示すように、鉄筋コンクリートからなる布基礎81を地盤11に構築した上、該布基礎に土台82を敷設して該土台に柱4a,4bを立設するようにしてもかまわない。
1 木造建築物の耐震構造
2 敷き土台(下段横架材)
3 小屋梁(上段横架材)
4a 柱(第1の柱)
4b 柱(第2の柱)
5 差し鴨居
6 主軸組架構(軸組架構)
11 地盤
12 礎石
18 耐圧盤
21a 下段補剛柱(第1の下段補剛柱)
21b 下段補剛柱(第2の下段補剛柱)
22a 上段補剛柱(第1の上段補剛柱)
22b 上段補剛柱(第2の上段補剛柱)
23a 下段耐力壁(第1の下段耐力壁)
23b 下段耐力壁(第2の下段耐力壁)
24a 上段耐力壁(第1の上段耐力壁)
24b 上段耐力壁(第2の上段耐力壁)
71 敷き土台(下段横架材)
81 布基礎
82 土台(下段横架材)

Claims (8)

  1. 土台、敷き土台、足固めその他地盤近傍に配置された横架材を下段横架材、上階床又は屋根を支持する胴差し、梁、小屋梁等の横架材を上段横架材とし、前記下段横架材、前記上段横架材、それらに接合された一対の柱及びそれらに囲まれた鉛直空間内に前記一対の柱のそれぞれに各端が差し込まれる形で配置された差し鴨居で構成される軸組架構を備えた木造建築物の耐震構造において、
    前記下段横架材に下端が、前記差し鴨居に上端がそれぞれ接合されるように下段補剛柱を配置するとともに、前記差し鴨居に下端が、前記上段横架材に上端がそれぞれ接合されるようにかつ前記下段補剛柱と材軸が揃うように上段補剛柱を配置し、
    前記一対の柱のうち、一方の柱と前記下段補剛柱に各側方縁部がそれぞれ連結されるように下段耐力壁を配置するとともに、該一方の柱と前記上段補剛柱に各側方縁部がそれぞれ連結されるように上段耐力壁を配置し、
    前記一対の柱のうち、他方の柱と前記下段補剛柱に挟まれた鉛直空間を襖等の建具の立込みに利用可能な開口としたことを特徴とする木造建築物の耐震構造。
  2. 土台、敷き土台、足固めその他地盤近傍に配置された横架材を下段横架材、上階床又は屋根を支持する胴差し、梁、小屋梁等の横架材を上段横架材とし、前記下段横架材、前記上段横架材、それらに接合された一対の柱及びそれらに囲まれた鉛直空間内に前記一対の柱のそれぞれに各端が差し込まれる形で配置された差し鴨居で構成される軸組架構を備えた木造建築物の耐震構造において、
    前記下段横架材に下端が、前記差し鴨居に上端がそれぞれ接合されるようにかつ互いに離間するように第1の下段補剛柱と第2の下段補剛柱を配置するとともに、前記差し鴨居に下端が、前記上段横架材に上端がそれぞれ接合されるようにかつ前記第1の下段補剛柱と前記第2の下段補剛柱とそれぞれ材軸が揃うように第1の上段補剛柱と第2の上段補剛柱を配置し、
    前記一対の柱のうち、前記第1の下段補剛柱に近い側の柱を第1の柱として、該第1の柱と該第1の下段補剛柱とに各側方縁部がそれぞれ連結されるように第1の下段耐力壁を、該第1の柱と前記第1の上段補剛柱に各側方縁部がそれぞれ連結されるように第1の上段耐力壁をそれぞれ配置するとともに、
    前記一対の柱のうち、前記第2の下段補剛柱に近い側の柱を第2の柱として、該第2の柱と該第2の下段補剛柱とに各側方縁部がそれぞれ連結されるように第2の下段耐力壁を、該第2の柱と前記第2の上段補剛柱に各側方縁部がそれぞれ連結されるように第2の上段耐力壁をそれぞれ配置し
    前記第1の下段補剛柱と前記第2の下段補剛柱に挟まれた鉛直空間を襖等の建具の立込みに利用可能な開口としたことを特徴とする木造建築物の耐震構造。
  3. 前記差し鴨居を、隣り合う2つの居室を隔てる柱間鉛直スペースに架け渡された差し鴨居とした請求項1又は請求項2記載の木造建築物の耐震構造。
  4. 前記下段耐力壁の上方縁部を前記差し鴨居に連結するとともに前記上段耐力壁の下方縁部を前記差し鴨居に連結し、又は前記第1の下段耐力壁及び前記第2の下段耐力壁の上方縁部を前記差し鴨居にそれぞれ連結するとともに前記第1の上段耐力壁及び前記第2の上段耐力壁の下方縁部を前記差し鴨居にそれぞれ連結した請求項1乃至請求項3のいずれか一記載の木造建築物の耐震構造。
  5. 前記下段耐力壁の下方縁部を前記下段横架材に連結するとともに前記上段耐力壁の上方縁部を前記上段横架材に連結し、又は前記第1の下段耐力壁及び前記第2の下段耐力壁の下方縁部を前記下段横架材にそれぞれ連結するとともに前記第1の上段耐力壁及び前記第2の上段耐力壁の上方縁部を前記上段横架材にそれぞれ連結した請求項4記載の木造建築物の耐震構造。
  6. 鉄筋コンクリートからなる布基礎上に敷設された土台を前記下段横架材とした請求項1乃至請求項5のいずれか一記載の木造建築物の耐震構造。
  7. 前記地盤に設置された礎石の上に前記一対の柱をそれぞれ立設して該一対の柱の脚部を敷き土台を介して連結し該敷き土台を前記下段横架材とするとともに、前記礎石が埋設される形で前記地盤に鉄筋コンクリートからなる耐圧盤を構築し、該耐圧盤に前記敷き土台を連結した請求項1乃至請求項5のいずれか一記載の木造建築物の耐震構造。
  8. 前記地盤に設置された礎石の上に敷き土台を架け渡して該敷き土台を前記下段横架材とするとともに前記敷き土台の上に前記一対の柱をそれぞれ立設し、前記礎石が埋設される形で前記地盤に鉄筋コンクリートからなる耐圧盤を構築するとともに該耐圧盤に前記敷き土台を連結した請求項1乃至請求項5のいずれか一記載の木造建築物の耐震構造。
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