JP7195771B2 - ポリビニルピロリドン重合体の製造方法 - Google Patents
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Description
上記製造方法において、重合温度は、上記重合開始剤の10時間半減温度に対し、+15℃以上+30℃以下であることが好ましい。
また、上記モノマー成分は、N-ビニルピロリドンを50質量%以上、100質量%以下の割合で含むことが好ましい。
上記モノマー成分は、さらに、前記N-ビニルピロリドン以外の水溶性モノマーを0.001質量%以上、50質量%以下の割合で含むことが好ましく、また、上記水溶性モノマーは水酸基またはカルボキシル基、スルホン酸基を有することが好ましく、さらに、(メタ)アクリル酸であることが好ましい。
さらに、上記モノマー成分中の全てのモノマーは水溶性であることが好ましい。
さらにまた、上記モノマー成分は、多官能性モノマーを0.01質量%以上、5質量%以下の割合で含むことが好ましい。
本発明のポリビニルピロリドン重合体の製造方法は、沈殿重合法によるポリビニルピロリドン重合体の製造方法であって、N-ビニルピロリドンを含むモノマー成分と、重合開始剤と、を別個に反応媒体中に滴下する滴下工程を含んでいる。該滴下工程前の初期反応媒体中の該重合開始剤量は、反応に使用する該重合開始剤全量の30質量%以下であり、該滴下工程において、該重合開始剤を該モノマー成分の滴下時間より長い時間で滴下する。そして、凝集物として重合体を得る。上記凝集物は、好ましくは球形粒子を含んでおり、上記球形粒子としては、完全な球形の粒子のみならず、略球形の粒子、平面視で略楕円形の粒子等も含む。
10時間半減温度とは、重合開始剤の濃度が反応開始から10時間後に初期値の1/2となる温度であり、重合開始剤の選択の基準として一般的に用いられている。
重合開始剤を初期一括で添加した場合、反応系内の開始ラジカル濃度は時間の経過と共に減少するのに対し、適切な温度の反応液に重合開始剤を滴下した場合は開始ラジカル濃度が一定に保たれ、モノマー消費が安定し、重合物の塊状化や器壁・攪拌羽への付着を抑制できる。重合開始剤については後述する。
1-1 N-ビニルピロリドン
本発明のポリビニルピロリドン重合体の製造方法で使用するモノマー成分は、N-ビニルピロリドンを含んでいる。上記モノマー成分は、N-ビニルピロリドンを50質量%以上、100質量%以下の割合で含むことが好ましく、60質量%以上、100質量%以下の割合で含むことがより好ましく、70質量%以上、100質量%以下の割合で含むことがさらに好ましい。
N-ビニルピロリドン以外のモノマー成分としては、その他の単量体として、重合性の炭素-炭素二重結合を構造中に1つだけ有する化合物が挙げられる。上記その他の単量体は、好ましくはラジカル重合可能な化合物である。
上記その他の単量体としては、具体的には、(i)アクリル酸、メタアクリル酸等の不飽和モノカルボン酸及びこれらの塩;(ii)フマル酸、マレイン酸、メチレングルタル酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸及びこれらの塩(一塩であっても二塩であっても良い);(iii)3-アリルオキシ-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、イソプレンスルホン酸等の不飽和スルホン酸及びこれらの塩;(iv)ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-(メタ)アリルオキシ-1,2-ジヒドロキシプロパン、(メタ)アリルアルコール、イソプレノール等不飽和アルコール及びこれらの水酸基にアルキレンオキシドを付加したアルキレンオキシド付加物;(v)(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル類;(vi)(メタ)アクリルアミド、N-モノメチル(メタ)アクリルアミド、N-モノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド等のN置換若しくは無置換の(メタ)アクリルアミド;(vii)スチレン、インデン、ビニルアニリン等のビニルアリール単量体;(viii)エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソブチレン、オクテン等のアルケン類;(ix)酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のカルボン酸ビニル類;(x)N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ビニルピリジン、ビニルイミダゾールおよびこれらの塩またはこれらの4級化物等の不飽和アミン;(xi)ビニルホルムアミド、ビニルアセトアミド、ビニルオキサゾリドン等のビニルアミド類;(xii)無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和無水物類;(xiii)ビニルエチレンカーボネート及びその誘導体;(xiv)(メタ)アクリル酸-2-スルホン酸エチル及びその誘導体;(xv)メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類等が挙げられる。
なお、上記(i)~(iii)、(x)における塩としては、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩等が例示される。上記(iv)におけるアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド等が例示され、炭素数1~20のアルキレンオキシドが好ましく炭素数1~4のアルキレンオキシドがより好ましい。上記(iv)におけるアルキレンオキシドの付加モル数としては、上記(iv)の化合物1モルあたり0~50モルが好ましく、0~20モルがより好ましい。
上記その他の単量体としては、水溶性モノマーが好ましい。上記水溶性モノマーとしては水酸基またはカルボキシル基、スルホン酸基を有することが好ましく、上記(i)~(iv)、(x)等である。なお、本明細書において水溶性モノマーとは、アクリル酸、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリル酸、N-ビニルピロリドン等の比較的分子量の小さいモノマーを指し、比較的分子量の大きいもので、界面活性剤のような親水基と疎水基を兼ね備える半水溶性モノマーは含まない。
上記水溶性モノマーとしては、中でも、(メタ)アクリル酸であることが好ましい。
本発明のポリビニルピロリドン重合体の製造方法で使用するモノマー成分は、多官能性モノマー(架橋性単量体)を含んでいることが好ましい。上記架橋性単量体としては、具体的には、例えば、N,N’-メチレンビス(メタ)アクリルアミド等の炭素数1~4のアルキレン基を有するN,N’-アルキレンビス(メタ)アクリルアミド;(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の炭素数1~4のアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の炭素数1~4のアルキレン基を有するアルキレンオキサイドで変性されていてもよいトリメチロールプロパン(ジ、トリ)(メタ)アクリレート;グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンアクリレートメタクリレート等のグリセリン(ジ、トリ)(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のペンタエリスリトール(ジ、トリ、テトラ)(メタ)アクリレート;ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレ-ト等のジペンタエリスリトール(ジ、トリ、テトラ、ペンタ、ヘキサ)(メタ)アクリレ-ト;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アリルエーテル等のペンタエリスリトール(ジ、トリ、テトラ)(メタ)アリルエーテル;トリアリルシアヌレート(シアヌル酸トリアリル)、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルホスフェート、トリアリルアミン等の炭素数9~20のトリアリル化合物;炭酸ジアリル、1,3-ビス(アリルオキシ)-2-プロパノール等の炭素数6~20のジアリル化合物;ジビニルエーテル、ジビニルケトン、トリビニルベンゼン等の炭素数4~20の(ジ、トリ)ビニル化合物;トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の炭素数2~20のジイソシアネート;ポリ(メタ)アリロキシアルカン等が挙げられる。これらは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
重合開始剤としては公知のものを使用することができる。例えば、過硫酸塩類、過酸化水素、有機過酸化物、アゾ化合物、などであり、好ましくは油溶性有機過酸化物と油溶性アゾ化合物である。具体的には、有機過酸化物としては、ジイソブチルパーオキシド、クミルパーオキシネオデカノエート、ジ‐n‐プロピルパーオキジカーボーネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ‐sec‐ブチルパーオキシジカーボネート、1,1,3,3‐テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、ジ(4‐t‐ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ(2‐エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、t‐ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t‐ブチルパーオキシネオデカノエート、t‐ヘキシルパーオキシピバレート、t‐ブチルパーオキシピバレート、ジ(3,5,5‐トリメチルヘキサノイル)パーオキシド、ジラウロイルパーオキシド、1,1,3,3‐テトラメチルブチルパーオキシ‐2‐エチルヘキサノエート、ジサクシニックアシッドパーオキシド、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ(2‐エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t‐ヘキシルパーオキシ‐2‐エチルヘキサノエート、t‐ブチルパーオキシ‐2‐エチルヘキサノエート、ジ(3‐メチルベンゾイル)パーオキシドとベンゾイル(3‐メチルベンゾイル)パーオキシドとジベンゾイルパーオキシドの混合物、ジベンゾイルパーオキシド、1,1‐ジ(t‐ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1‐ジ(t‐ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2‐ジ(4,4‐ジ‐(t‐ブチルパーオキシ)シクロヘキシル)プロパン、t‐ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t‐ブチルパーオキシ‐3,5,5‐トリメチルヘキサノエート、t‐ブチルパーオキシラウレート、t‐ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t‐ブチルパーオキシ‐2‐エチルヘキシルモノカーボネート、t‐ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5‐ジメチル2,5‐ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t‐ブチルパーオキシアセテート、2,2‐ジ(t‐ブチルパーオキシ)ブタン、t‐ブチルパーオキシベンゾエート、n‐ブチル 4,4,‐ジ(t‐ブチルパーオキシ)バレレート、ジ(2‐t‐ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ジクミルパーオキシド、ジ‐t‐ヘキシルパーオキシド、2,5‐ジメチル2,5‐ジ(t‐ブチルパーオキシ)ヘキサン、t-ブチルクミルパーオキシド、ジ‐t‐ブチルパーオキシド、p‐メンタンハイドロパーオキシド、2,5‐ジメチル2,5‐ジ(t‐ブチルパーオキシ)ヘキシン‐3、ジイソプロピルベンゼン、1,1,3,3‐テトラメチルブチルハイドロパーオキシド、クメンハイロドパーオキシド、t‐ブチルヒドロパーオキシドなどが例示できる。
また、ポリプロピレン等の鉄を溶出させない材質の反応容器を用いることも好ましく、これらの材質の反応容器を用いることで、得られる重合体中に含まれる鉄分の含有量を少なくすることができる。
本発明のポリビニルピロリドン重合体は、上記のポリビニルピロリドン重合体の製造方法で得られる。本発明のポリビニルピロリドン重合体(PVP)の製造方法によれば、非常に小さい1次粒子が緩やかに凝集した球形粒子を含む重合体が得られ、この球形粒子はハンドリングし易いだけでなく、非常に容易に粉砕される。このため、特殊な粉砕が不要であるという優れた効果が得られる。また、上記凝集した球形粒子を溶液に投入すると、速やかに1次粒子となって分散し、短時間で均一な分散液またはゲル状物を得ることができる。同様に、粉砕後の球形粒子についても、溶液へ投入することで、速やかに1次粒子となって分散し、短時間で均一な分散液またはゲル状物を得ることができる。
本発明の製造方法で得られるPVPに含まれる球形粒子は他の従来の製造方法で得られる沈殿重合品より静電気や気流の影響より自重が勝り粒子が飛び散り難くハンドリングが容易である。
本発明の製造方法では、好ましくは適切な温度の反応液に、開始剤とモノマーを滴下することによりモノマーの消費が常に安定している傾向がある。これにより、1次粒子が緩やかに凝集した大きな整った球形粒子を得ることが可能となる。
なお、乾燥温度は熱媒温度で規定するが、マイクロ波等熱媒温度で規定できない場合は材料温度で規定する。乾燥方法としては、乾燥温度が上記範囲内であれば特に限定されるものではなく、熱風乾燥、無風乾燥、減圧乾燥、赤外線乾燥、マイクロ波乾燥等を好適に用いることができる。中でも、熱風乾燥を用いることがより好ましい。熱風乾燥を用いる場合の乾燥風量は、好ましくは0.01~10m/sec、より好ましくは0.1~5m/secの範囲である。乾燥温度の範囲はより好ましくは110℃~220℃、さらに好ましくは120℃~200℃の温度範囲である。また、乾燥は、一定温度で乾燥してもよく、温度を変化させて乾燥してもよいが、実質、すべての乾燥工程は上記の温度範囲内でなされることが好ましい。
また、2回以上粉砕する場合には、それぞれの粉砕機は同じであっても異なっていてもよい。異なる種類の粉砕機を組み合わせて使うことも可能である。
本発明の化粧品組成物は、本発明のポリビニルピロリドン重合体の製造方法で得られた重合体、または、該ポリビニルピロリドン重合体を粉砕して得られた粉体を含んでいる。上記化粧品組成物に含まれる上記重合体、または、該ポリビニルピロリドン重合体を粉砕して得られた粉体は、より詳しくは、界面活性剤、芳香成分、消臭成分、化粧品成分等の担持剤、保湿剤、増粘剤、分散剤等に好適に用いられるが、後述する化粧品用途において好適に用いられる。化粧品の用途で用いられる重合体としては、吸液速度を早くするため、及び、肌触り、感触をよくするために、粒子径が小さいものが求められるが、本発明のポリビニルピロリドン重合体の製造方法で得られた重合体は、上記の通り、粉砕が容易で、粒子径が小さいものとすることができ、化粧品用途に好適である。また、本発明のポリビニルピロリドン重合体の製造方法で得られた重合体は一次粒子が分散しやすいため、特に肌触り、感触に優れている。
本発明のポリビニルピロリドン重合体の製造方法で得られた重合体、または、それを粉砕して得られた粉体を含む化粧品組成物は、化粧品成分を含み、且つ、肌触り、感触に優れた化粧品組成物とすることができる。
酸化防止剤としては、例えばα-トコフェロール、アスコルビン酸等が挙げられる。
美容成分としては、例えばビタミン類、タンパク質、消炎剤、生薬等が挙げられる。
防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール等が挙げられる。
また、上記化粧品組成物を人体に塗布した場合、上記重合体が吸液した水を徐放して保湿機能を発揮することも期待される。
球形粒子等の観察は、ハイロックス社製デジタルマイクロスコープ KH‐8700を用い、10個以上の粒子の直径を計測し平均粒径を求めた。1次粒子の観察は、日本電子社製FE‐SEM JSM‐7600Fを用いた。
大阪ケミカル製 ラボ用粉砕機 OML‐1(回転数2万回/分 容量50ML)を用い、3秒粉砕した後にカップを転倒攪拌する事を3回繰り返した。
粉砕前の、粉砕していない重合体0.5gを20mlサンプル瓶へ秤量し、5質量%となるようにイオン交換水を加えた。重合体の溶解・分散の様子と、得られたゲルの状態を確認した。
NVP :N‐ビニルピロリドン
AA :アクリル酸
PETAE:ペンタエリスリトールトリアリレート (大阪ソーダ社製 ネオアリルP‐30M)
V‐601:ジメチル2,2’アゾビス(2‐メチルプロピオネート)[和光純薬工業社製 CAS番号2589‐57‐3 10時間半減温度66℃(トルエン中)]
V‐65 :2,2’アゾビス(2,4‐ジメチルバレロニトリル)[和光純薬工業社製 CAS番号4419‐11‐8 10時間半減温度51℃(トルエン中)]
ルペロックス11 :t‐ブチルパーオキシピバレート[アルケマ吉冨社製 CAS番号927‐07‐1 10時間半減温度55℃(ベンゼン中)]
ルペロックス26 :t‐ブチルパーオキシ‐2‐エチルヘキサノエート[アルケマ吉冨社製 10時間半減温度73℃(ベンゼン中)、77℃(ドデカン中)]
ルペロックス570:t‐アミルパーオキシイソノナノエート[アルケマ吉冨社製 10時間半減温度96℃(ドデカン中)]
*初期仕込み:
ヘプタン 100g
*滴下1:
NVP 25g
AA 0.25g
PETAE 0.05g
*滴下2:
V-601 0.07g
ヘプタン 40g
球形粒子を粉砕するときめの細かい均一な粉体が得られ、この粉体をマイクロスコープで観察したところ、球形粒子は存在せず10~100μm程度の不定形粒子であり、平均粒径は50μmであった。続いてSEMで観察したところ、50~500nmの不定形の1次粒子が凝集した形態であった。(重合体1)の粉砕前のマイクロスコープ写真を図1に、粉砕後のマイクロスコープ写真を図2に、1次粒子のSEM写真を図3に示す。
初期仕込み、滴下1、滴下2を下記のように変更し、85℃のオイルバスで加熱した以外は実施例1と同様に(重合体2)を得た。フラスコ内の温度は、79℃から81℃の間であり、概ね時間の経過と共に上昇する傾向であった(中間値は80℃)。
*初期仕込み:
シクロヘキサン 100g
*滴下1:
NVP 25g
AA 0.025g
PETAE 0.05g
*滴下2:
V-65 0.075g
ヘプタン 40g
初期仕込み、滴下1、滴下2を下記のように変更し、滴下2の終了後4時間加熱を継続した以外は実施例1と同様に(重合体3)を得た。滴下開始から10分程度で、重合体の析出が始まり次第に析出量が増えていった。フラスコ内の温度は、88℃から96℃の間であり、概ね時間の経過と共に上昇する傾向であった(中間値は92℃)。
*初期仕込み:
ヘプタン 100g
*滴下1:
NVP 25g
PETAE 0.05g
*滴下2:
V-601 0.07g
ルペロックス570 0.25g
ヘプタン 40g
攪拌装置(錨型翼)、温度計、還流冷却器、窒素導入管を備えた容量300mlのフラスコに下記に示す初期仕込みを計量し、窒素雰囲気下で65℃のオイルバスで加熱した。フラスコ内の温度が一定になった後、下記に示す滴下1の投入を開始した。滴下1は4時間かけて一定速度で計量投入した。滴下開始から10分程度で、重合体の析出が始まり次第に析出量が増えていった。滴下1の投入終了後、バス温度を約0.5時間かけて85℃まで上げ、さらに0.5時間85℃で加熱を継続した後、フラスコを冷却し反応を終了した。モノマー滴下中のフラスコ内の温度は、61℃から64℃の間であり、概ね時間の経過と共に上昇する傾向であった(中間値は62.5℃)。
*初期仕込み:
シクロヘキサン 100g
ルペロックス11 52μL (75%トルエン溶液)
*滴下1:
NVP 25g
PETAE 0.063g
攪拌装置(パドル翼)、温度計、還流冷却器、窒素導入管を備えた容量300mlのフラスコに下記に示す初期仕込みを計量し、窒素雰囲気下で64℃のオイルバスで加熱した。フラスコ内の温度が一定になった後、下記に示す滴下1と滴下2の投入を開始した。滴下1は3時間、滴下2は4時間、それぞれ一定速度で計量投入した。滴下開始から10分程度で重合体の析出が始まったが、析出量が増加は顕著ではなかった。滴下2の投入終了後、そのまま1時間反応を継続した時点で攪拌翼に多量の重合体が付着していたので、滴下3の投入を中止してフラスコを冷却し反応を中断した。モノマー滴下中のフラスコ内の温度は、62℃から64℃の間であった(中間値は63℃)。攪拌翼に粘ちょうなゲル状物が多量に付着しており、粒子状などの固形の重合物は得られなかった。
*初期仕込み:
酢酸エチル 107g
シクロヘキサン 38.4g
ルペロックス26 0.24g
滴下1と同じ組成の溶液 11.46g
滴下2と同じ組成の溶液 1.4g
*滴下1:
NVP 48g
酢酸エチル 9.3g
*滴下2:
V-65 0.04g
酢酸エチル 9.3g
*滴下3:
V-65 0.15g
ルペロックス26 0.24g
酢酸エチル 28g
下記混合物1および2を、それぞれ溶解し均一化した。ついで、攪拌した混合物1に対し混合物2を少しずつ加えヘアゲルを得た。
*混合物1
CARBOPOL(商標)940 1g
水 149g
防腐剤 適量
トリエタノールアミン ph6.5~7.2に調整
*混合物2
重合体1 6g
香料 適量
水 44g
下記混合物3および4を、それぞれ溶解し均一化した。ついで、攪拌した混合物3に対し混合物4を少しずつ加えシャンプーを得た。
*混合物3
ポリオキシエチレン(2)アルキルエーテル硫酸ナトリウム 14g
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 1g
重合体1 1.0g
水 54g
香料 適量
*混合物4
水 28g
塩化ナトリウム 1.0g
防腐剤 適量
下記混合物5および6を、それぞれ80℃で溶解し均一化した。ついで、攪拌した混合物5に対し混合物6を少しずつ加え冷却し皮膚用クリームを得た。
*混合物5
ステアリルアルコール 1g
ポリオキシエチレン(6)ステアリルエーテル 2.3g
ポリオキシエチレン(20)ステアリルエーテル 3.3g
モノステアリン酸グリセリン(HLB3.5) 5.0g
流動パラフィン 7.5g
セチルアルコール 2.5g
エチルヘキサン酸セチル 3.2g
酢酸トコフェロール 1.0g
防腐剤 適量
*混合物6
重合体1 1.0g
水 74g
1,2‐プロピレングリコール 1.5g
防腐剤 適量
下記混合物7および8を、それぞれ80℃で溶解し均一化した。ついで、攪拌した混合物7に対し混合物8を少しずつ加え冷却しローションを得た。
*混合物7
ステアリルアルコール 0.5g
ポリオキシエチレン(6)ステアリルエーテル 1.0g
ポリオキシエチレン(20)ステアリルエーテル 1.5g
モノステアリン酸グリセリン(HLB3.5) 5.0g
ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸 0.5g
流動パラフィン 3.5g
セチルアルコール 0.5g
エチルヘキサン酸セチル 10.0g
D(+)‐パンテノール 1.5g
酢酸トコフェロール 1.0g
ジメチルシリコーン(100cP) 0.3g
防腐剤 適量
*混合物8
重合体1 0.5g
水 71g
1,2‐プロピレングリコール 1.5g
防腐剤 適量
Claims (13)
- 沈殿重合法によるポリビニルピロリドン重合体の製造方法であって、
N-ビニルピロリドンを含むモノマー成分と、重合開始剤と、を別個に反応媒体中に滴下する滴下工程を含み、
該滴下工程前の初期反応媒体中の該重合開始剤量が、反応に使用する該重合開始剤全量の30質量%以下であり、
該滴下工程において、該重合開始剤を該モノマー成分の滴下時間より長い時間で滴下する、
ポリビニルピロリドン重合体の製造方法。 - 重合温度が、前記開始剤の10時間半減温度に対し、+15℃以上+30℃以下である、
請求項1に記載のポリビニルピロリドン重合体の製造方法。 - 前記モノマー成分が、N-ビニルピロリドンを50質量%以上、100質量%以下の割合で含む、
請求項1または2に記載のポリビニルピロリドン重合体の製造方法。 - 前記モノマー成分が、さらに、前記N-ビニルピロリドン以外の水溶性モノマーを0.001質量%以上、50質量%以下の割合で含む、
請求項3に記載のポリビニルピロリドン重合体の製造方法。 - 前記水溶性モノマーが(メタ)アクリル酸である、
請求項4に記載のポリビニルピロリドン重合体の製造方法。 - 前記モノマー成分中の全てのモノマーが水溶性である、
請求項1~5の何れか1項に記載のポリビニルピロリドン重合体の製造方法。 - 前記モノマー成分が、多官能性モノマーを0.01質量%以上、5質量%以下の割合で含む、
請求項1~6の何れか1項に記載のポリビニルピロリドン重合体の製造方法。 - 前記反応媒体として炭化水素系溶剤を用いる、請求項1~7の何れか1項に記載のポリビニルピロリドン重合体の製造方法。
- 前記初期反応媒体中への前記重合開始剤の滴下時間が、前記モノマー成分の滴下時間に対して、1.10~3.00倍である、請求項1~8の何れか1項に記載のポリビニルピロリドン重合体の製造方法。
- 前記モノマー成分が、架橋性単量体としてアリル基を2個以上有する化合物を含む、請求項1~9の何れか1項に記載のポリビニルピロリドン重合体の製造方法。
- 請求項1~10の何れか1項に記載のポリビニルピロリドン重合体の製造方法で得られたポリビニルピロリドン重合体を粉砕して、ポリビニルピロリドン重合体粉体を得る工程を含む、ポリビニルピロリドン重合体粉体の製造方法。
- 一次粒子の集合体であり、マイクロスコープで観察した該集合体の直径が100μm以上、2000μm以下であり、SEMで観察した該一次粒子の粒子径が10nm以上、2000nm以下である、ポリビニルピロリドン重合体。
- 請求項12に記載のポリビニルピロリドン重合体を粉砕した粉体を含む、化粧品組成物。
Priority Applications (1)
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