JP7159147B2 - ジオポリマー固化体製造方法及びジオポリマー固化体製造システム - Google Patents
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Description
図1に示す本発明の一実施形態に係るジオポリマー固化体製造方法では、混合工程S1と、充填工程S2と、加熱工程S3と、養生工程S4とを備える。なお、本発明に係るジオポリマー固化体製造方法においては、充填工程S2及び養生工程S4を省略することが可能である。
混合工程S1では、ジオポリマー材料及び放射性廃棄物を撹拌機等によって均一に混合する。混合工程S1において、水分を添加してもよい。水分の添加は、水の添加、水蒸気の導入等により行うことができる。混合工程S1において適切な水分量を保持することにより、十分な流動性を確保し、均一な混合を行うことができる。混合工程S1により、上記ジオポリマー材料と上記放射性廃棄物との混合物を得ることができる。
ジオポリマーとは、ケイ酸モノマーと架橋金属とが脱水縮合により重縮合することで形成される無機ポリマーの1つである。上記架橋金属は、例えばアルミニウムを用いることができる。
上記ジオポリマー材料には、無機材料とアルカリ刺激剤とが含まれる。上記無機材料には、ケイ酸塩、二酸化ケイ素、アルミナ、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、メタカオリン、高炉スラグ、焼却灰、飛灰、フライアッシュ、ゼオライト、モルデナイト、シリカフューム等があり、上述したジオポリマーの形成に必要なSi及びAlが含まれるよう、これらのうち少なくとも1種以上が選ばれる。
アルカリ刺激剤とは、上記無機材料に含まれるAlを水ガラスに溶出させて反応を促進させるアルカリ性の化合物を含有する反応促進剤である。
ジオポリマーの形成に必要な水分は、上記アルカリ刺激剤として水和物を用いることで、加熱時に脱離する水和水を水分として機能させてもよい。上記水和物は、水分子を含む物質を持つ化合物として、例えば、ケイ酸塩水和物、アルミン酸塩水和物、硫酸ナトリウム十水和物等を用いることができる。
上記放射性廃棄物は、特に限定されず、イオン交換樹脂の熱分解処理残渣、放射化金属の切粉等の粉状あるいは粒状のもの、瓦礫等を焼却して得られる焼却残渣、板や管等の塊状のもの、汚染水等の液状のものであってもよい。上記放射性廃棄物を用いて当該ジオポリマー固化体製造方法により製造されたジオポリマー固化体は、低水分となるため、水の放射線分解による水素の発生を抑制することができる。
上記ジオポリマー材料の混合量は、ジオポリマー固化体が形成できる範囲であれば特に制限されない。上記ジオポリマー材料の混合量は、上記ジオポリマー材料と上記放射性廃棄物との合計重量に対し5重量%以上50重量%以下の範囲が好ましく、20重量%以上50重量%以下の範囲にあるとより好ましい。
当該ジオポリマー固化体製造方法は、充填工程S2を備えると好ましい。加熱工程S3の前に充填工程S2を行う場合、混合工程S1後に得られた上記混合物を型枠に充填するとよい。充填工程S2における上記型枠への充填に係る上記混合物の導入は、少量ずつ行うことが好ましく、上記混合物の導入後に上記型枠を震盪するとより好ましい。これにより、充填工程S2により得られる成形体の嵩密度を高めることができる。
上記型枠としては、長期保存が可能であれば、特に制限されず、その素材は、例えば金属材料やセラミックス等の無機材料等を用いることができる。無機材料等を用いた基材に金属層を積層した材料を用いてもよい。上記型枠の容積は、処理効率等を鑑み適宜選択される。例えば、金属製のドラム缶やペール缶を用いる場合は規格に応じて、200L、120L、100L、80L、60L、50L、40L、20L等がある。
本発明の一実施形態に係るジオポリマー固化体製造方法は、加熱工程S3において混合物等を低密閉状態すなわち、完全な密閉状態とせずに加熱により蒸発した水蒸気が外部に放出できる程度の密閉状態で加熱を行う。上記加熱は、例えば温度調整が成される加熱器や乾燥機等によって行うことができる。当該ジオポリマー固化体製造方法は、このような加熱工程を備えることでジオポリマー固化反応の不十分な領域が生じることを防ぎ、均質かつ高強度のジオポリマー固化体を製造することができる。
加熱工程S3を、上記混合物等の上面に蓋を載置することで行うと好ましい。上記蓋は、上記混合物等の加熱中に蒸発した水蒸気を環流することで、加熱中の過度な水蒸気の外部への放出を抑制し、反応系の水分を一定に保つ。このような加熱工程を備えたジオポリマー固化体製造方法は、ジオポリマー固化反応の反応場が維持され、混合物等の内部まで十分にジオポリマー固化反応が進行した、より均質かつ高強度のジオポリマー固化体を製造することができる。また、上記蓋の自重によってジオポリマー固化反応の進行によるジオポリマー固化体の体積減少に伴い、上記型枠に充填された上記混合物等を適度に減容させることができる。
加熱工程S3において、加熱温度は40℃以上100℃未満の温度であることが好ましい。100℃以上の温度で加熱を行うと水分が急速に蒸発し、上記混合物等の表面部のみで固化反応が進み、表面部が硬く緻密となる一方で、上記混合物等の内部には大量の水分が残存することがある。閉じ込められた上記混合物等の水分が外部に放散できなくなり、不均質なジオポリマー固化体が生成する可能性がある。また、40℃より低い温度で加熱を行うとジオポリマー固化反応の進行や、水分の除去が適切に行われず、余剰な水分を含んだジオポリマー固化体が生成する可能性がある。
養生工程S4は、加熱工程S3後の生成物を養生してポリマー化反応を進行させる工程である。加熱工程S3により適度にジオポリマー固化反応が進行した上記生成物は、例えば常温常圧環境下に静置することによって、人為的に手を加えなくても、大気中の水蒸気を吸収してジオポリマー固化反応の反応場が形成され、ジオポリマー固化反応が自然に進行する。養生時間は特に制限されず、養生温度や上記混合物等の容量等から最適に決定される。通常、3時間以上100時間以下の範囲であればよい。
本発明の一実施形態に係るジオポリマー固化体製造システムは、ジオポリマー材料及び放射性廃棄物を混合する混合部と、上記混合部で得られた混合物を低密閉状態で加熱する加熱部とを備えるジオポリマー固化体製造システムである。
なお、本発明に係るジオポリマー固化体製造方法及びジオポリマー固化体製造システムは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えてもよい。例えば、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を追加することができ、また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成又は周知技術に置き換えることができる。さらに、ある実施形態の構成の一部を削除することができる。また、ある実施形態の構成に対して周知技術を付加することができる。
ジオポリマー材料としてアルミナ及びメタケイ酸ナトリウム九水和物を使用した。また、模擬廃棄物として炭酸ナトリウムを使用した。本実施例においては、メタケイ酸ナトリウム九水和物が37重量%、アルミナが13重量%、炭酸ナトリウムが50重量%となるように混合した混合物を250g作製した。
実施例1と同様にして成形体を得た。得られた成形体を型枠ごと65時間加熱を行った。加熱は、実施例1と同様に蓋を成形体の上面に載置した上で、加熱開始後1時間は60℃で行い、その後55℃の条件で加熱を行った。加熱後の生成物は、実施例1と同様に養生し、ジオポリマー固化体を得た。
実施例1と同様にして成形体を得た。得られた成形体を型枠ごと65時間加熱を行った。加熱は蓋を使用せず、55℃の条件で加熱を行った。加熱後の生成物は、実施例1と同様に養生し、ジオポリマー固化体を得た。
実施例1、実施例2及び比較例1において作製したジオポリマー固化体について、型枠から外し均質性及び一軸圧縮強度の評価を行った。均質性は作製したジオポリマー固化体の外観を観察することにより評価を行った。二層化が確認されなかった場合をA、二層化が生じその上層の厚さが全体の20%未満であった場合をB、二層化が生じその上層の厚さが全体の20%以上であった場合をCとして、均質性の評価とした。一軸圧縮強度はJIS-A-1108に準拠して測定を行った。
S2 充填工程
S3 加熱工程
S4 養生工程
1 ジオポリマー材料
2 放射性廃棄物
3 混合物
4 成形体
5 ジオポリマー固化体
10 ジオポリマー固化体製造システム
11 混合部
12 充填部
13 加熱部
14 養生部
Claims (6)
- ジオポリマー材料及び放射性廃棄物を混合する工程と、
上記混合工程で得られた混合物の上面に、水蒸気を放出する孔を有し又は上記混合物が配置される枠型との間に隙間を形成できる蓋を載置した状態で、上記混合物を加熱する工程と
を備えるジオポリマー固化体製造方法。 - ジオポリマー材料及び放射性廃棄物を混合する工程と、
上記混合工程で得られた混合物の上面に、水蒸気を上記混合物側に還流可能な蓋を載置した状態で、上記混合物を加熱する工程と
を備えるジオポリマー固化体製造方法。 - 上記混合工程と上記加熱工程との間にポリマー化反応を進行させる工程を有しておらず、
上記加熱工程における加熱温度が40℃以上100℃未満である請求項1又は請求項2に記載のジオポリマー固化体製造方法。 - 上記混合工程後に上記混合物を型枠に充填する工程を備え、
上記加熱工程で加熱される混合物が上記充填工程で得られた成形体である請求項1、請求項2又は請求項3に記載のジオポリマー固化体製造方法。 - 上記ジオポリマー材料が、アルミナ及びメタケイ酸ナトリウム九水和物を含む材料である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のジオポリマー固化体製造方法。
- ジオポリマー材料及び放射性廃棄物を混合する混合部と、
上記混合部で得られた混合物の上面に載置される蓋と、
上記蓋が載置された上記混合物を加熱する加熱部と
を備え、
上記蓋は、水蒸気を放出する孔を有し又は上記混合物が配置される枠型との間に隙間を形成できるように設けられているジオポリマー固化体製造システム。
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