JP7158732B2 - 湿気を排気させることができる金属板葺き屋根 - Google Patents

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本発明は、金属板からなる屋根材と屋根下地材との間の空間(「通気層」という。以下同じ。)に溜まった湿気を排気させることができる金属板葺き屋根に関する。
一般的に、金属板葺き屋根は気密性が高く、通気層への雨水の浸入は、ほとんどない。
例えあったとしても、雨水の浸入は、僅かである。
しかし、その反面、いったん、金属板から侵入した僅かな雨水は、通気層から抜けにくい。
さらに、金属板葺き屋根の通気層は、気密性が高いことから通気が少ないため、金属板から侵入した僅かな雨水を含んだ湿気や、野地板を通じて上がってきた湿気などが溜まりやすい。
さらに、湿気が溜まった通気層においては、日射、放射冷却などの影響を受けた金属板の温度と通気層の温度との差により発生する金属板裏面の結露も発生しやすい。
従来の技術として、外気を取り入れるための外気取入部を備えたアルミ押出成形材からなる軒先材と、軒側に挿入片と棟側に外気を流通させるための通気部を有する支持脚を備えたアルミ押出成形材からなる屋根材と、取り入れた外気を外へ排気させるための通気口を備えたアルミ押出成形材からなる棟部材と、を連結し、屋根に葺いた金属板葺き屋根がある(例えば、特許文献1参照)。
従来の技術は、一般的に、野地板上に敷かれたルーフィングからなる屋根下地材の上に9mm程度以上の通気層を設ける「屋根通気工法」と呼ばれるものを基礎としたものであり、軒先材の外気取入部から外気を取り入れ、屋根材の通気部を通して通気層に外気を流通させ、棟部材の通気口から取り入れた外気を外へ排気させることにより、通気層の湿気を取り払い、乾燥させることができた。
つまり、軒先部から屋根材の下を通じて棟部に抜ける外気の通り道を作って通気層を乾燥させることができた。
しかし、従来の技術は、屋根材だけでなく、軒先材や棟部材までもの屋根用資材全般が、その製造に大変な加工の手間がかかる特殊な形状のものばかりであるため、一般に普及している金属板からなる屋根材と比べ、製造コストが高いものとなるおそれがあった。
特開平10-152957号公報
本発明は、一般に普及している屋根材としての金属板に最小限の加工の手間を施すだけで、通気層に溜まった湿気を排気させることができる金属板葺き屋根を提供することである。
本発明の第1の課題解決手段は、一端に水平方向の形状のみに設けられた嵌め込み用凸部と他端寄りに水平方向に設けられた嵌め込み用凹部とを有する金属板を複数枚用い、一方の金属板の嵌め込み用凸部の先端部を他方の金属板の嵌め込み用凹部の最奥部まで水平方向に嵌め込み、一方の金属板の嵌め込み用凸部の先端部と他方の金属板の嵌め込み用凹部の最奥部とを接触させ、連結し、屋根下地材上に固定した金属板の横葺き屋根であって、一方の金属板の嵌め込み用凸部を境にして、一方の金属板の嵌め込み用凸部の上方と他方の金属板の嵌め込み用凹部との間の空間と、一方の金属板の嵌め込み用凸部の下方と他方の金属板の嵌め込み用凹部との間の空間と、を設け、一方の金属板の嵌め込み用凸部の一部に水平方向のみに広がった外気に通じる孔を設けたことを特徴とするものである。
本発明の第2の課題解決手段は、第1の課題解決手段の金属板の横葺き屋根であって、 垂直方向に、一方の金属板の嵌め込み用凸部と他方の金属板の嵌め込み用凹部の上部とが重なる範囲において、前記孔を設けたことを特徴とするものである。
本発明の第3の課題解決手段は、第1の課題解決手段と同じ前提の金属板の横葺き屋根であって、一方の金属板の嵌め込み用凸部の先端部の一部に水平方向のみに広がった外気に通じる孔を形成するための切欠きを設けたことを特徴とするものである。
本発明の第4の課題解決手段は、第1、2、又は3の課題解決手段の金属板の横葺き屋根であって、前記金属板の裏面に断熱材が設けられたことを特徴とするものである。
本発明の第5の課題解決手段は、第4の課題解決手段の金属板の横葺き屋根であって、前記断熱材に、前記屋根下地材側に向けた複数の凸体が、点状に、又は軒棟方向に連続して、設けられたことを特徴とするものである。
本発明の第6の課題解決手段は、第4の課題解決手段の金属板の横葺き屋根であって、前記屋根下地材の表面に複数の凸体が、点状に、又は軒棟方向に連続して、設けられたことを特徴とするものである。
本発明の第7の課題解決手段は、第4の課題解決手段の金属板の横葺き屋根であって、前記屋根下地材上に、結び目を備えた網を敷いたことを特徴とするものである。
本発明の第8の課題解決手段は、第4の課題解決手段の金属板の横葺き屋根であって、前記屋根下地材上に、不織布からなる網を敷いたことを特徴とするものである。
本発明の第9の課題解決手段は、一端に垂直方向に設けられ、頭頂部と、頭頂部から両側の下方に続く側面部と、一側の側面部の下方に続く第一のくびれ部と他側の側面部の下方に続く第二のくびれ部とを備え、かつ、第一のくびれ部から更に下方に伸びた第一の水返し部とを備えた略楔形の嵌め込み用凹部と、他端に垂直方向に設けられ、頭頂部と、頭頂部から両側の下方に続く側面部と、一側の側面部の下方に続く第三のくびれ部と他側の側面部の下方に続く第四のくびれ部とを備えた略楔形であり、かつ、第四のくびれ部から更に下方に直角線状に伸びた第二の水返し部とを備えた嵌め込み用凸部と、を有する金属板を複数枚用い、一方の金属板の嵌め込み用凹部を他方の金属板の嵌め込み用凸部に垂直方向に嵌め込み、一方の金属板の嵌め込み用凹部の第一のくびれ部と他方の金属板の嵌め込み用凸部の第三のくびれ部とを密着させると同時に、一方の金属板の嵌め込み用凹部の第二のくびれ部と他方の金属板の嵌め込み用凸部の第四のくびれ部とを密着させ、更に一方の金属板の裏側に対して他方の金属板の第二の水返し部の上部を密着又は近接させて配置し、連結することによって、屋根下地材上に固定した金属板の縦葺き屋根であって、一方の金属板の嵌め込み用凹部の頭頂部から両側の下方に続く側面部にかけた任意の場所に孔を設けると同時に、他方の金属板の嵌め込み用凸部の頭頂部から両側の下方に続く側面部にかけた任意の場所に孔を設け、かつ、一方の金属板の嵌め込み用凹部の頭頂部から両側の下方に続く側面部にかけた任意の場所に設けた前記孔と、他方の金属板の嵌め込み用凸部の頭頂部から両側の下方に続く側面部にかけた任意の場所に設けた前記孔と、が重ならないようにしたことを特徴とするものである。
本発明の第10の課題解決手段は、第9の課題解決手段の金属板の縦葺き屋根であって、 前記一方の金属板の嵌め込み用凹部の前記孔が設けられた場所を覆うためのカバーを、前記一方の金属板の嵌め込み用凹部との間に隙間を設けて、前記一方の金属板の嵌め込み用凹部に取り付けたことを特徴とするものである。
本発明の第11の課題解決手段は、第9又は10の課題解決手段の金属板の縦葺き屋根であって、前記屋根下地材の表面に複数の凸体が点状に設けられたことを特徴とするものである。
本発明の第12の課題解決手段は、第9又は10の課題解決手段の金属板の縦葺き屋根であって、前記屋根下地材上に、結び目を備えた網を敷いたことを特徴とするものである。
本発明の第13の課題解決手段は、第9又は10の課題解決手段の金属板の縦葺き屋根であって、前記屋根下地材上に、不織布からなる網を敷いたことを特徴とするものである。
本発明の第1~13の課題解決手段は、例え通気が少なくても(積極的に空気の流れの力を借りなくても)、通気層に溜まった湿気を、外気に通じる孔や切欠きから排気させることができる。
さらに、金属板裏面の結露の発生も抑制することができる。
なぜ通気層に溜まった湿気を、通気が少なくても、孔や切欠きから排気させることができるかについては、湿気は、例え通気が少なくても、蒸気圧の高い方から低い方に移動するという拡散現象で説明することができる。
つまり、湿気は、温かいところから冷たい方へ、湿気の多い所から乾燥した所へ、と移動する。
よって、通気層に溜まった湿気は、外気に通じる孔や切欠きを通じて、乾燥した外気へ移動することとなる。
さらに、日差しを浴びた金属葺き屋根の通気層は暖められるため、通気層に溜まった湿気は、外気に通じる孔や切欠きを通じて、通気層より冷たい外気へ移動することとなる。
さらに、本発明の第1~13の課題解決手段は、わざわざ9mm程度以上の通気層を設け、軒から棟への長い距離にかけて、通気層に外気を流通させて湿気を取り払う「屋根通気工法」と呼ばれる工法を取り入れなくても、金属板の一部に外気に通じる孔や切欠きを設けることによって、排気させる湿気の移動距離を短く(例え長くても実質30~40Cm)することができるため、例え通気が少なくても(積極的に空気の流れの力を借りなくても)、屋根に葺かれた金属板ごとに、外気に通じる孔や切欠きを通じて、通気層に溜まった湿気を排気させることができる。
さらに、本発明の第1~13の課題解決手段は、その製造に大変な加工の手間がかかる特殊な形状の屋根用資材全般を必要とすることなく、一般に普及している屋根材としての金属板に最小限の加工の手間を施すことにより、通気層に溜まった湿気を簡易に排気させることができる。
加えて、本発明の第4の課題解決手段は、金属板の裏面に断熱材が設けられたことにより、屋根面を通じて、屋外から屋内への、及び屋内から屋外への断熱効果が得られる。
加えて、本発明の第5の課題解決手段は、通常、金属板の裏面に断熱材が設けられた場合は、通気層が狭いものとなるが、断熱材に、屋根下地材側に向けた複数の凸体が、点状に、又は軒棟方向に連続して、設けられたことにより、その分だけ通気層が広くなることから、湿気がより移動し易くなり、通気層に溜まった湿気を、外気に通じる孔や切欠きから、いっそう簡易に排気させることができる。
加えて、本発明の第6の課題解決手段は、通常、金属板の裏面に断熱材が設けられた場合は、通気層が狭いものとなるが、野地板上に敷かれたルーフィングからなる屋根下地材の表面に複数の凸体が、点状に、又は軒棟方向に連続して、設けられたことにより、その分だけ通気層が広くなることから、湿気がより移動し易くなり、通気層に溜まった湿気を、外気に通じる孔や切欠きから、いっそう簡易に排気させることができる。
加えて、本発明の第7の課題解決手段は、通常、金属板の裏面に断熱材が設けられた場合は、通気層が狭いものとなるが、野地板上に敷かれたルーフィングからなる屋根下地材上に、結び目を備えた網が敷かれた場合には、金属板が網に支持されることにより、その分だけ通気層が広くなると同時に、結び目と結び目ではない箇所とによって、網が凹凸状のシートとなり、その凹凸が形成する隙間を通じて、湿気がより移動し易くなり、通気層に溜まった湿気を、外気に通じる孔や切欠きから、いっそう簡易に排気させることができる。
加えて、本発明の第8の課題解決手段は、通常、金属板の裏面に断熱材が設けられた場合は、通気層が狭いものとなるが、野地板上に敷かれたルーフィングからなる屋根下地材上に、網が敷かれた場合には、金属板が網に支持されることにより、その分だけ通気層が広くなると同時に、網の素材が、多孔質構造である不織布からなるものであることから、通気性に富み、より湿気が移動し易くなり、通気層に溜まった湿気を、外気に通じる孔や切欠きから、よりいっそう簡易に排気させることができる。
加えて、本発明の第10の課題解決手段は、一方の金属板の嵌め込み用凹部との間に隙間を設けて、孔が設けられた場所を覆うためのカバーを、一方の金属板の嵌め込み用凹部に取り付けたことにより、通気層に溜まった湿気を、隙間を介して外気に通じる孔から排気させることができると同時に、孔を隠すことにより、外観上の美観を損ねることがない。
さらに、葉、塵などの飛来物や雨水などを、孔から侵入させることを防ぐことができる。
加えて、本発明の第11の課題解決手段は、通常の野地板上に敷かれたルーフィングからなる屋根下地材の場合は、通気層が狭いものとなるが、屋根下地材の表面に複数の凸体が点状に設けられた場合には、金属板が複数の凸体に支持されることにより、その分だけ通気層が広くなることから、湿気がより移動し易くなり、通気層に溜まった湿気を、外気に通じる孔から、いっそう簡易に排気させることができる。
加えて、本発明の第12の課題解決手段は、通常の野地板上に敷かれたルーフィングからなる屋根下地材の場合は、通気層が狭いものとなるが、屋根下地材上に、結び目を備えた網が敷かれた場合には、金属板が網に支持されることにより、その分だけ通気層が広くなると同時に、結び目と結び目ではない箇所とによって、網が凹凸状のシートとなり、その凹凸が形成する隙間を通じて、湿気がより移動し易くなり、通気層に溜まった湿気を、外気に通じる孔から、いっそう簡易に排気させることができる。
加えて、本発明の第13の課題解決手段は、通常の野地板上に敷かれたルーフィングからなる屋根下地材の場合は、通気層が狭いものとなるが、屋根下地材上に、網が敷かれた場合には、金属板が網に支持されることにより、その分だけ通気層が広くなると同時に、網の素材が、多孔質構造である不織布からなるものであることから、通気性に富み、より湿気が移動し易くなり、通気層に溜まった湿気を、外気に通じる孔から、よりいっそう簡易に排気させることができる。
本発明の実施の形態1の金属板横葺き屋根の一部の斜視図 本発明の実施の形態1の金属板の斜視図 本発明の実施の形態1の金属板同士を嵌め込む際の部分拡大説明図(a)及び(b) 本発明の別の実施の形態1の部分拡大説明図 本発明の実施の形態2の部分拡大説明図 本発明の実施の形態2の金属板の部分拡大平面図(a)、(b)、及び(c) 本発明の実施の形態3の部分拡大説明図 本発明の実施の形態3を基にした別の形態の部分拡大説明図(a)及び(b) 本発明の実施の形態3を基にした更に別の形態の部分拡大説明図(a)及び(b) 本発明の実施の形態3を基にしたまた更に別の形態の部分拡大説明図 本発明の実施の形態4の金属板縦葺き屋根の一部の斜視図 本発明の実施の形態4の金属板の斜視図 本発明の実施の形態4の金属板同士を嵌め込む際の部分拡大説明図 本発明の実施の形態4の部分拡大説明図 本発明の実施の形態4を基にした別の形態の部分拡大説明図 本発明の実施の形態4を基にした更に別の形態の部分拡大説明図 本発明の実施の形態4を基にしたまた更に別の形態の部分拡大説明図
本発明の実施の形態1の金属板葺き屋根10を以下のとおり説明する(図1~3参照)。
金属板葺き屋根10は、一般に普及している屋根材である塗装済みのアルミニウム・亜鉛合金めっき鋼板からなる金属板12を複数枚連結し、野地板上に敷かれたルーフィングからなる屋根下地材22の上に、軒から棟の方向に対する直交方向に横葺きに葺いたものである。
なお、横葺きには、平葺きと段葺きとがある。
また、金属板12は、一般に普及している屋根材である金属板であればどのようなものであっても良い。
金属板12は、主に、軒側に配置する一端に水平方向に設けられた嵌め込み用凸部14と、棟側に配置する他端寄りに水平方向に設けられた嵌め込み用凹部16と、嵌め込み用凸部14と嵌め込み用凹部16との間にある平面部15と、が屋根材として加工されて設けられたものである。
なお、嵌め込み用凸部14と嵌め込み用凹部16とは、互いに対向した位置に設けられている。
また、嵌め込み用凹部16は、水平方向に奥に進むにつれて、狭い空間となるように設けられている。
複数の金属板12は、互いに、一方の金属板12の嵌め込み用凸部14の先端部18を他方の金属板12aの嵌め込み用凹部16の最奥部20まで水平方向に嵌め込み、一方の金属板12の嵌め込み用凸部14の先端部18と他方の金属板12aの嵌め込み用凹部16の最奥部20とを接触させ、連結し、屋根下地材22上に固定される。
これにより、通常は、互いに連結された複数の金属板12と屋根下地材22との間の空間である通気層26が、ほぼ気密状態となる。
なお、その際には、他方の金属板12aの嵌め込み用凹部16の更に棟側に位置する端部が、等間隔で、屋根下地材22上にビス24によって固定される。
また、嵌め込み用凸部14の形状と嵌め込み用凹部16の形状は、互いに水平方向に嵌め込みが可能な凸形状と凹形状のものであれば、部分的に変形箇所があるなど、どのようなものであっても良い。
しかし、上記の通り、通常は通気層26が、ほぼ気密状態となるものの、複数の金属板12を互いに連結する際に、予め、一方の金属板12の嵌め込み用凸部14の長手方向の一部となる、所定の間隔の複数箇所に、外気に通じる孔34を加工して設け、連結することによって、例え通気が少なくても、通気層26に溜まった湿気を、外気に通じる孔34から、矢印Cで表すように、排気させることができる。
さらに、金属板12の裏面の結露の発生も抑制することができる。
なお、孔34は、垂直方向に、一方の金属板12の嵌め込み用凸部14と他方の金属板12aの嵌め込み用凹部16の上部28とが重なる部分Bの範囲に設けられたものである。
これにより、孔34が外観上隠れることにより、美観を損ねることがない。
また、塵、葉などの飛来物や雨水などが、直接、孔34を通じて通気層26へ侵入することがない。
さらに、孔34を、部分Bの範囲に設けた際には、例え、雨水が金属板12の表面から下に伝って流れ落ちた場合でも、屋根の勾配と、水返しの役割を同時に備える嵌め込み用凸部14との働きにより、雨水は、孔34から侵入することなく、金属板12の表面を伝って、屋根面の下へ下へと流れ落ち、やがては雨樋を通じて排水されることとなる。
なお、孔34は、嵌め込み用凸部14を構成する部分Dの範囲のいずれかの箇所に設ければ良い。
さらに、孔34を、部分Dの範囲における、部分Bの範囲を除いた部分Fの範囲に設けた場合には、部分Bの範囲に設けた場合と比べ、孔34が、より外気に通じやすい箇所に近くなるため、例え通気が少なくても、通気層26に溜まった湿気を、矢印Cで表すように、いっそう排気させることができる(図4参照)。
なお、野地板上に敷かれたルーフィングからなる屋根下地材22には、透湿性のものと非透湿性のものとがあるが、透湿性の屋根下地材22の場合には、屋内から野地板を通じて通気層26に上がってきた湿気を、より排気させることができる。
また、孔34の形状は、平面視において、丸状、四角状、三角状、星状など、どの様な形状であっても良い。
なお、孔34を設ける箇所は、所定の間隔の複数箇所に限られず、長手方向の嵌め込み用凸部14の任意の一部で構わない。
本発明の実施の形態2の金属板葺き屋根10を以下のとおり説明する(図5、6参照)。
本発明の実施の形態2の金属板葺き屋根10は、本発明の実施の形態1の金属板葺き屋根10において、一方の金属板12の嵌め込み用凸部14の一部に、外気に通じる孔34を加工して設けたのではなく、複数の金属板12を互いに連結する際に、予め、一方の金属板12の嵌め込み用凸部14の先端部18の一部となる、所定の間隔の複数箇所に、他方の金属板12aの嵌め込み用凹部16の最奥部20に対向した、切欠き30を設けた点で異なるものである。
このため、本発明の実施の形態1の金属板葺き屋根10と共通する部分の説明は省略し、更に共通する部分の符号は同じ符号を使用する。
一方の金属板12の嵌め込み用凸部14の先端部18の一部に切欠き30を設けたことにより、一方の金属板12の嵌め込み用凸部14の先端部18を他方の金属板12aの嵌め込み用凹部16の最奥部20まで水平方向に嵌め込み、一方の金属板12の嵌め込み用凸部14の先端部18と他方の金属板12aの嵌め込み用凹部16の最奥部20とを接触させた際には、一方の金属板12の嵌め込み用凸部14の先端部18と他方の金属板12aの嵌め込み用凹部16の最奥部20との間に、切欠き30の部分が、外気に通じる孔となって形成される。
これにより、例え通気が少なくても、通気層26に溜まった湿気を、外気に通じる切欠き30から、矢印Cで表すように、排気させることができる。
さらに、金属板12の裏面の結露の発生も抑制することができる。
なお、切欠き30は、平面視において、半円状32(図6(a)参照)、三角状36(図6(b)参照)、四角状38(図6(c)参照)など、どのような形状のものであっても良い。
また、切欠き30を設ける箇所は、所定の間隔の複数箇所に限られず、長手方向の嵌め込み用凸部14の任意の一部で構わない。
本発明の実施の形態3の金属板葺き屋根10を以下のとおり説明する(図7参照)。
本発明の実施の形態3の金属板葺き屋根10は、本発明の実施の形態1又は2の金属板葺き屋根10において、金属板12の裏面に、断熱材40を設けた点で異なるものである。
このため、本発明の実施の形態1又は2の金属板葺き屋根10と共通する部分の説明は省略し、更に共通する部分の符号は同じ符号を使用する。
これにより、屋根面を通じた、屋外から屋内への、及び屋内から屋外への断熱効果が得られると同時に、例え通気が少なくても、通気層26に溜まった湿気を、外気に通じる孔34(又は切欠き30)から、矢印Cで表すように、排気させることができる。
さらに、金属板12の裏面の結露の発生も抑制することができる。
なお、断熱材は、発泡スチロールからなるものや、発泡材をアルミシートで包んだものなど多種のものがあるが、特に限定することなく、断熱効果のある素材であれば、どのようなものであっても良い。
さらに、本実施形態において、断熱材40に、屋根下地材22側に向けた複数の凸体42、42aを、点状に、又は軒棟方向に連続して、設けたものとしても良い。
通常、金属板の裏面に断熱材が設けられた場合は、通気層26が狭いものとなるが、断熱材40に、断面が半円状の複数の凸体42が点状に設けられた場合には、互いに連結された複数の金属板12が複数の凸体42に支持されることにより、その分だけ通気層26が広くなることから、湿気がより移動し易くなり、通気層26に溜まった湿気を、外気に通じる孔34(又は切欠き30)から、矢印Cで表すように、いっそう簡易に排気させることができる(図8(a)参照)。
さらに、金属板12の裏面の結露の発生も抑制することができる。
なお、複数の凸体42が点状に設けられている場合には、屋根下地材22上の湿気は滞ることなく、凸体42と凸体42との間を移動することができる。
また、凸体42の形状は、断面が、四角状、三角状など、屋根下地材22側に突き出た凸体を成すものであればどのような形状であっても良い。
なお、複数の凸体42の点状の配置は、任意なもので良く、整列させても良いし、互い違いに並べても良い。
また、複数の凸体42aが、軒棟方向に一体のものとして連続して、並べられて設けられている場合にも、互いに連結された複数の金属板12が複数の凸体42aに支持されることにより、その分だけ通気層26が広くなることから、湿気がより移動し易くなり、通気層26に溜まった湿気を、外気に通じる孔34(又は切欠き30)から、矢印Cで表すように、いっそう簡易に排気させることができる(図8(b)参照)。
さらに、金属板12の裏面の結露の発生も抑制することができる。
なお、複数の凸体42aが、軒棟方向に一体のものとして連続して、並べられて設けられている場合には、屋根下地材22上の湿気は滞ることなく、棟側から軒側への方向に移動することができる。
また、凸体42aの形状は、軒から棟の方向に見た断面が、半円状、四角状、三角状など、屋根下地材22側に突き出た凸体を成すものであればどのような形状であっても良い。
さらに、その他、断熱材40に、屋根下地材22側に向けた複数の凸体42、42aを、点状に、又は軒棟方向に連続して、設けたものに換えて、屋根下地材22を、その表面に複数の凸体44、44aを、点状に、又は軒棟方向に連続して、設けたものとしても良い。
通常、金属板の裏面に断熱材が設けられた場合は、通気層26が狭いものとなるが、屋根下地材22に、断面が四角状の複数の凸体44が点状に設けられた場合には、互いに連結された複数の金属板12が複数の凸体44に支持されることにより、その分だけ通気層26が広くなることから、湿気がより移動し易くなり、通気層26に溜まった湿気を、外気に通じる孔34(又は切欠き30)から、矢印Cで表すように、いっそう簡易に排気させることができる(図9(a)参照)。
さらに、金属板12の裏面の結露の発生も抑制することができる。
なお、複数の凸体44が点状に設けられている場合には、屋根下地材22上の湿気は滞ることなく、凸体44と凸体44との間を移動することができる。
また、凸体44の形状は、断面が、半円状、三角状など、上方に突き出た凸体を成すものであればどのような形状であっても良い。
なお、複数の凸体44の点状の配置は、任意なもので良く、整列させても良いし、互い違いに並べても良い。
また、複数の凸体44aが、軒棟方向に一体のものとして連続して、並べられて設けられている場合にも、互いに連結された複数の金属板12が複数の凸体44aに支持されることにより、その分だけ通気層26が広くなることから、湿気がより移動し易くなり、通気層26に溜まった湿気を、外気に通じる孔34(又は切欠き30)から、矢印Cで表すように、いっそう簡易に排気させることができる(図9(b)参照)。
さらに、金属板12の裏面の結露の発生も抑制することができる。
なお、複数の凸体44aが、軒棟方向に一体のものとして連続して、並べられて設けられている場合には、屋根下地材22上の湿気は滞ることなく、棟側から軒側への方向に移動することができる。
また、凸体44aの形状は、軒から棟の方向に見た断面が、半円状、四角状、三角状など、上方に突き出た凸体を成すものであればどのような形状であっても良い。
さらに、その他、屋根下地材22側に向けた複数の凸体42、42aを、点状に、又は軒棟方向に連続して、設けた断熱材40や、表面に複数の凸体44、44aを、点状に、又は軒棟方向に連続して、設けた屋根下地材22に換えて、通常の屋根下地材22上に、結び目41を備えた網43を敷いたものとしても良い(図10参照)。
屋根下地材22上に、結び目41を備えた網43を敷いた場合には、互いに連結された複数の金属板12が網43に支持されることにより、その分だけ通気層26が広くなることから、湿気がより移動し易くなり、通気層26に溜まった湿気を、外気に通じる孔34(又は切欠き30)から、矢印Cで表すように、いっそう簡易に排気させることができる。
さらに、金属板12の裏面の結露の発生も抑制することができる。
加えて同時に、結び目41と結び目41ではない箇所とによって、網43が凹凸状のシートとなり、その凹凸が形成する隙間45を通じて、湿気は滞ることなく移動することができる。
また、網43は、網43自体が凹凸状のシートとなるように、結び目41に相当する部分を備えているものであれば、一般に普及しているどのような網であっても良い。
なお、網43の素材は、化学繊維や不織布など、どのようなものであっても良い。
さらに、その他、上記の結び目41を備えた網43に換えて、屋根下地材上に、不織布からなる網を敷いたものとしても良い(図示しない)。
不織布からなる網とした場合には、互いに連結された複数の金属板が網に支持されることにより、その分だけ通気層が広くなるほか、不織布が多孔質構造であることから、網自体が通気性に富んだものとなって、湿気がより移動し易くなり、通気層に溜まった湿気を、外気に通じる孔(又は切欠き)から、いっそう簡易に排気させることができる。
さらに、金属板の裏面の結露の発生も抑制することができる。
本発明の実施の形態4の金属板葺き屋根46を以下のとおり説明する(図11~14参照)。
金属板葺き屋根46は、一般に普及している屋根材である塗装済みのアルミニウム・亜鉛合金めっき鋼板からなる金属板48を複数枚連結し、野地板上に敷かれたルーフィングからなる屋根下地材78の上に、軒から棟の方向に縦葺きに葺いたものである。
なお、縦葺きには、立平葺きと瓦棒葺きとがあり、更に立平葺きには、嵌合式と馳(ハゼ)式とがあり、本実施形態は、嵌合式の立平葺きである。
また、金属板48は、一般に普及している屋根材である金属板であればどのようなものであっても良い。
金属板48は、主に、一端に垂直方向に設けられた嵌め込み用凹部60と、他端に垂直方向に設けられた嵌め込み用凸部72と、嵌め込み用凹部60と嵌め込み用凸部72との間にある平面部61と、が屋根材として加工されて設けられたものである。
なお、嵌め込み用凹部60と嵌め込み用凸部72とは、互いに勘合可能な形状に設けられ、かつ、対向した位置に設けられている。
嵌め込み用凹部60は、頭頂部50と、頭頂部50から両側の下方に続く側面部52、52aと、一側の側面部52の下方に続く第一のくびれ部54と他側の側面部52aの下方に続く第二のくびれ部56とを備え、かつ、第一のくびれ部54から更に下方に伸びた第一の水返し部58とを備えた略楔形のものである。
嵌め込み用凸部72は、頭頂部62と、頭頂部62から両側の下方に続く側面部64、64aと、一側の側面部64の下方に続く第三のくびれ部66と他側の側面部64aの下方に続く第四のくびれ部68とを備えた略楔形であり、かつ、第四のくびれ部68から更に下方に直角線状に伸びた第二の水返し部70とを備えたものである。
複数の金属板48は、互いに、一方の金属板48の嵌め込み用凹部60を他方の金属板48aの嵌め込み用凸部72に垂直方向に嵌め込み、一方の金属板48の嵌め込み用凹部60の第一のくびれ部54と他方の金属板48aの嵌め込み用凸部72の第三のくびれ部66とを互いに密着させると同時に、一方の金属板48の嵌め込み用凹部60の第二のくびれ部56と他方の金属板48aの嵌め込み用凸部72の第四のくびれ部68とを互いに密着させ、更に一方の金属板48の裏側74と他方の金属板48aの第二の水返し部70の上部76とを密着させ、連結することよって、屋根下地材78上にビス留めされて固定される。
これにより、通常は、互いに連結された複数の金属板48と屋根下地材78との間の空間である通気層80が、ほぼ気密状態となる。
なお、一方の金属板48の裏側74に対して、他方の金属板48aの第二の水返し部70の上部76を、近接させて配置しても良い。
また、一方の金属板48の第一のくびれ部54と他方の金属板48aの第三のくびれ部66との密着、及び一方の金属板48の第二のくびれ部56と他方の金属板48aの第四のくびれ部68との密着は、金属板自体が持つ弾性力を利用した密着させるための形状加工や、金属板の加工によるスプリングバック(材料を曲げ加工したとき、工具を離すと、材料に施した変形が若干もとに戻る現象。「デジタル大辞泉」より。)を利用したものである。
しかし、上記の通り、通常は通気層80が、ほぼ気密状態になるものの、複数の金属板48を互いに連結する際に、予め、一方の金属板48の嵌め込み用凹部60の両側面部52、52aにそれぞれ孔82、82aを加工して設けると同時に、他方の金属板48aの嵌め込み用凸部72の頭頂部62に孔84を加工して設け、連結することによって、例え通気が少なくても、通気層80に溜まった湿気を、孔84と、外気に通じる孔82及び82aとを通じて、矢印Eで表すように、排気させることができる。
さらに、金属板48の裏面の結露の発生も抑制することができる。
なお、野地板上に敷かれたルーフィングからなる屋根下地材78には、透湿性のものと非透湿性のものとがあるが、透湿性の屋根下地材78の場合には、屋内から野地板を通じて通気層80に上がってきた湿気を、より排気させることができる。
また、雨水が、直接、一方の金属板48の嵌め込み用凹部60の孔82、82aから侵入した場合においても、侵入した雨水は、一方の金属板48の第一のくびれ部54と他方の金属板48aの第三のくびれ部66との密着部分、又は一方の金属板48の第二のくびれ部56と他方の金属板48aの第四のくびれ部68との密着部分で堰き止められるため、通気層80への侵入はほとんどない。
仮に、侵入した雨水が、一方の金属板48の第一のくびれ部54と他方の金属板48aの第三のくびれ部66との密着部分、又は一方の金属板48の第二のくびれ部56と他方の金属板48aの第四のくびれ部68との密着部分から漏れ出した場合においても、第一の水返し部58を伝って外側に排気されるか、又は第二の水返し部70にて堰き止められ、屋根の下へ下へと流れ落ち、やがては雨樋を通じて排水されることとなるため、通気層80への侵入はほとんどない。
また、孔は、通気層80に溜まった湿気を排気させることができるように、少なくとも、一方の金属板48の嵌め込み用凹部60の頭頂部50から両側の下方に続く側面部52、52aにかけた任意の場所に一つ以上、他方の金属板48aの嵌め込み用凸部72の頭頂部62から両側の下方に続く側面部64、64aにかけた任意の場所に一つ以上設ければ良く、孔の数に上限はない。
さらに、本実施形態において、一方の金属板48の嵌め込み用凹部60の孔82、82aが設けられた場所を覆うためのカバー86を、一方の金属板48の嵌め込み用凹部60との間に隙間88を設けて、一方の金属板48の嵌め込み用凹部60に、取付部材90を介して取り付けたものとしても良い(図15参照)。
一方の金属板48の嵌め込み用凹部60との間に隙間88を設けてカバー86を取り付けることにより、通気層80に溜まった湿気を、隙間88を介して、孔84と、外気に通じる孔82及び82aとを通じて、矢印Eで表すように、排気させることができると同時に、孔82、82aを隠すことにより、外観上の美観を損ねることがない。
さらに、葉、塵などの飛来物や雨水などを、外気に通じる孔82、82aから侵入させることを防ぐことができる。
なお、一方の金属板48の嵌め込み用凹部60に対するカバー86の取り付け方法については、一方の金属板48の嵌め込み用凹部60との間に隙間88を設けてカバー86を取り付けることができるのであれば、どのような取り付け方法でも良い。
また、カバー86の形状は、一方の金属板48の嵌め込み用凹部60との間に隙間88を設けて、一方の金属板48の嵌め込み用凹部60の孔82、82aが設けられた場所を覆うことができるものであれば、どのような形状であっても良い。
さらに、その他、屋根下地材78を、その表面に、断面が四角状の複数の凸体92を点状に設けたものとしても良い(図16参照)。
通常の屋根下地材の場合は、通気層80が狭いものとなるが、屋根下地材78の表面に複数の凸体92が点状に設けられた場合には、互いに連結された複数の金属板48が複数の凸体92に支持されることにより、その分だけ通気層80が広くなることから、湿気がより移動し易くなり、通気層80に溜まった湿気を、孔84と、外気に通じる孔82及び82aとを通じて、矢印Eで表すように、いっそう簡易に排気させることができる。
さらに、金属板48の裏面の結露の発生も抑制することができる。
なお、複数の凸体92は点状に設けられているため、屋根下地材78上の湿気は滞ることなく、凸体92と凸体92との間を移動することができる。
さらに、凸体92の形状は、断面が、半円状、三角状など、上方に突き出た凸体を成すものであればどのような形状であっても良い。
なお、複数の凸体92の点状の配置は、任意なもので良く、整列させても良いし、互い違いに並べても良い。
さらに、その他、上記の表面に複数の凸体92を点状に設けた屋根下地材78に換えて、通常の屋根下地材78上に、結び目94を備えた網96を敷いたものとしても良い(図17参照)。
屋根下地材78上に、結び目94を備えた網96を敷いた場合には、互いに連結された複数の金属板48が網96に支持されることにより、その分だけ通気層80が広くなることから、湿気がより移動し易くなり、通気層80に溜まった湿気を、孔84と、外気に通じる孔82及び82aとを通じて、矢印Eで表すように、いっそう簡易に排気させることができる。
さらに、金属板48の裏面の結露の発生も抑制することができる。
加えて同時に、結び目94と結び目94ではない箇所とによって、網96が凹凸状のシートとなり、その凹凸が形成する隙間98を通じて、湿気は滞ることなく移動することができる。
また、網96は、網96自体が凹凸状のシートとなるように、結び目94に相当する部分を備えているものであれば、一般に普及しているどのような網であっても良い。
なお、網96の素材は、化学繊維や不織布など、どのようなものであっても良い。
さらに、その他、上記の結び目94を備えた網96に換えて、屋根下地材上に、不織布からなる網を敷いたものとしても良い(図示しない)。
不織布からなる網とした場合には、互いに連結された複数の金属板が網に支持されることにより、その分だけ通気層が広くなるほか、不織布が多孔質構造であることから、網自体が通気性に富んだものとなって、湿気がより移動し易くなり、通気層に溜まった湿気を、外気に通じる孔等を通じて、いっそう簡易に排気させることができる。
さらに、金属板48の裏面の結露の発生も抑制することができる。
10 金属板葺き屋根(横葺き)
12 金属板(一方)
12a 金属板(他方)
14 嵌め込み用凸部
15 平面部
16 嵌め込み用凹部
18 先端部
20 最奥部
22 屋根下地材
24 ビス
26 通気層
28 上部(嵌め込み用凹部)
30 切欠き
32 切欠き
34 孔
36 切欠き
38 切欠き
40 断熱材
41 結び目
42 凸体(点状)
42a 凸体(軒棟方向)
43 網
44 凸体(点状)
44a 凸体(軒棟方向)
45 隙間
46 金属板葺き屋根(縦葺き)
48 金属板(一方)
48a 金属板(他方)
50 頭頂部(嵌め込み用凹部)
52 側面部(一側)
52a 側面部(他側)
54 第一のくびれ部
56 第二のくびれ部
58 第一の水返し部
60 嵌め込み用凹部
61 平面部
62 頭頂部(嵌め込み用凸部)
64 側面部(一側)
64a 側面部(他側)
66 第三のくびれ部
68 第四のくびれ部
70 第二の水返し部
72 嵌め込み用凸部
74 裏側
76 上部(第二の水返し部)
78 屋根下地材
80 通気層
82 孔(嵌め込み用凹部)
82a 孔(嵌め込み用凹部)
84 孔(嵌め込み用凸部)
86 カバー
88 隙間
90 取付部材
92 凸体
94 結び目
96 網
98 隙間
B 部分
C 矢印
D 部分
E 矢印
F 部分

Claims (13)

  1. 一端に水平方向の形状のみに設けられた嵌め込み用凸部と他端寄りに水平方向に設けられた嵌め込み用凹部とを有する金属板を複数枚用い、一方の金属板の嵌め込み用凸部の先端部を他方の金属板の嵌め込み用凹部の最奥部まで水平方向に嵌め込み、一方の金属板の嵌め込み用凸部の先端部と他方の金属板の嵌め込み用凹部の最奥部とを接触させ、連結し、屋根下地材上に固定した金属板の横葺き屋根であって、
    一方の金属板の嵌め込み用凸部を境にして、一方の金属板の嵌め込み用凸部の上方と他方の金属板の嵌め込み用凹部との間の空間と、一方の金属板の嵌め込み用凸部の下方と他方の金属板の嵌め込み用凹部との間の空間と、を設け、
    一方の金属板の嵌め込み用凸部の一部に水平方向のみに広がった外気に通じる孔を設けたことを特徴とするもの。
  2. 請求項1記載の金属板の横葺き屋根であって、
    垂直方向に、一方の金属板の嵌め込み用凸部と他方の金属板の嵌め込み用凹部の上部とが重なる範囲において、
    前記孔を設けたことを特徴とするもの。
  3. 一端に水平方向の形状のみに設けられた嵌め込み用凸部と他端寄りに水平方向に設けられた嵌め込み用凹部とを有する金属板を複数枚用い、一方の金属板の嵌め込み用凸部の先端部を他方の金属板の嵌め込み用凹部の最奥部まで水平方向に嵌め込み、一方の金属板の嵌め込み用凸部の先端部と他方の金属板の嵌め込み用凹部の最奥部とを接触させ、連結し、屋根下地材上に固定した金属板の横葺き屋根であって、
    一方の金属板の嵌め込み用凸部を境にして、一方の金属板の嵌め込み用凸部の上方と他方の金属板の嵌め込み用凹部との間の空間と、一方の金属板の嵌め込み用凸部の下方と他方の金属板の嵌め込み用凹部との間の空間と、を設け、
    一方の金属板の嵌め込み用凸部の先端部の一部に水平方向のみに広がった外気に通じる孔を形成するための切欠きを設けたことを特徴とするもの。
  4. 請求項1、2、又は3の金属板の横葺き屋根であって、
    前記金属板の裏面に断熱材が設けられたことを特徴とするもの。
  5. 請求項4の金属板の横葺き屋根であって、
    前記断熱材に、前記屋根下地材側に向けた複数の凸体が、点状に、又は軒棟方向に連続して、設けられたことを特徴とするもの。
  6. 請求項4の金属板の横葺き屋根であって、
    前記屋根下地材の表面に複数の凸体が、点状に、又は軒棟方向に連続して、設けられたことを特徴とするもの。
  7. 請求項4の金属板の横葺き屋根であって、
    前記屋根下地材上に、結び目を備えた網を敷いたことを特徴とするもの。
  8. 請求項4の金属板の横葺き屋根であって、
    前記屋根下地材上に、不織布からなる網を敷いたことを特徴とするもの。
  9. 一端に垂直方向に設けられ、頭頂部と、頭頂部から両側の下方に続く側面部と、一側の側面部の下方に続く第一のくびれ部と他側の側面部の下方に続く第二のくびれ部とを備え、かつ、第一のくびれ部から更に下方に伸びた第一の水返し部とを備えた略楔形の嵌め込み用凹部と、
    他端に垂直方向に設けられ、頭頂部と、頭頂部から両側の下方に続く側面部と、一側の側面部の下方に続く第三のくびれ部と他側の側面部の下方に続く第四のくびれ部とを備えた略楔形であり、かつ、第四のくびれ部から更に下方に直角線状に伸びた第二の水返し部とを備えた嵌め込み用凸部と、
    を有する金属板を複数枚用い、
    一方の金属板の嵌め込み用凹部を他方の金属板の嵌め込み用凸部に垂直方向に嵌め込み、
    一方の金属板の嵌め込み用凹部の第一のくびれ部と他方の金属板の嵌め込み用凸部の第三のくびれ部とを密着させると同時に、
    一方の金属板の嵌め込み用凹部の第二のくびれ部と他方の金属板の嵌め込み用凸部の第四のくびれ部とを密着させ、
    更に一方の金属板の裏側に対して他方の金属板の第二の水返し部の上部を密着又は近接させて配置し、
    連結することによって、屋根下地材上に固定した金属板の縦葺き屋根であって、
    一方の金属板の嵌め込み用凹部の頭頂部から両側の下方に続く側面部にかけた任意の場所に孔を設けると同時に、
    他方の金属板の嵌め込み用凸部の頭頂部から両側の下方に続く側面部にかけた任意の場所に孔を設け、
    かつ、一方の金属板の嵌め込み用凹部の頭頂部から両側の下方に続く側面部にかけた任意の場所に設けた前記孔と、他方の金属板の嵌め込み用凸部の頭頂部から両側の下方に続く側面部にかけた任意の場所に設けた前記孔と、が重ならないようにしたことを特徴とするもの。
  10. 請求項9の金属板の縦葺き屋根であって、
    前記一方の金属板の嵌め込み用凹部の前記孔が設けられた場所を覆うためのカバーを、
    前記一方の金属板の嵌め込み用凹部との間に隙間を設けて、前記一方の金属板の嵌め込み用凹部に取り付けたことを特徴とするもの。
  11. 請求項9又は10の金属板の縦葺き屋根であって、
    前記屋根下地材の表面に複数の凸体が点状に設けられたことを特徴とするもの。
  12. 請求項9又は10の金属板の縦葺き屋根であって、
    前記屋根下地材上に、結び目を備えた網を敷いたことを特徴とするもの。
  13. 請求項9又は10の金属板の縦葺き屋根であって、
    前記屋根下地材上に、不織布からなる網を敷いたことを特徴とするもの。
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