JP7146452B2 - 蚊類誘引剤及び蚊類誘引剤の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は蚊類誘引剤及び蚊類誘引剤の製造方法に関し、更に詳しくは、蚊類を誘引し、捕獲又は殺虫するために用いられる蚊類誘引剤及び該蚊類誘引剤の製造方法に関する。
蚊に吸血されるとかゆみを覚えたり、吸血部位に発疹や皮膚炎を引き起こす。特に、一部の蚊は、デング熱、ジカ熱、黄熱病、脳炎、マラリアなどの病原体を媒介することから、衛生学的に非常に有害な昆虫であるとされている。
蚊は、動物の体温を感知する温熱センサー、味を感知する味覚受容体、体臭などの揮発性物質を感知する嗅覚受容体、高揮発性物質である二酸化炭素を感知する二酸化炭素受容体等の優れた化学受容システムを保有し、多様な行動をとっている。例えば、メスの蚊は、産卵前に血を求めて、動物が呼吸によって吐き出す二酸化炭素や体臭を辿って動物に近づき、温熱センサーによって体温を感知して目標の動物を探知し、吸血することが知られている。また、吸血行動を示さないオスの蚊や産卵期以外のメスの蚊は、糖類を摂取してエネルギーを確保するため、花の蜜や果物の汁、樹液等を餌としている。
従来より、捕獲器を用いて蚊を捕獲、殺虫することが行われており、捕獲器まで蚊を誘引するための方法が種々検討されている。例えば、化学反応によって二酸化炭素を発生させ、蚊が二酸化炭素に集まる習性を利用して蚊を捕集する蚊取り機が提案されている(特許文献1)。また、食酢及び香料を含む誘引物質を有効成分とする飛翔害虫誘引剤(特許文献2)を用いたり、乳酸と乳酸メチルとの混合物を有効成分として含有する蚊誘引剤(特許文献3)を用いたり、リシン、イソ吉草酸、アラニン、アンドロステノール、皮脂のうち、1または2以上を含有する蚊誘引剤(特許文献4)を用いて蚊を誘引することが行われている。
特開2000-95623号公報 特開2013-151470号公報 特開平6-65005号公報 特開2002-241204号公報
二酸化炭素を発生させることにより蚊を誘引する方法はメスの蚊には有効であるが、オスの蚊に対しては誘引性が低く、また、従来提案されているような誘引剤でも十分な誘引性を示しているとは言えない。
そこで、本発明は、蚊類を誘引し、捕獲又は殺虫するために用いられる蚊類誘引剤であって、オスの蚊類とメスの蚊類のいずれに対しても高い誘引性を示す蚊類誘引剤を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、果汁を濃縮させることにより蚊類に対する誘引性が高まることに着目し、Brix値が15%以上の濃縮果汁がオスの蚊類とメスの蚊類のいずれに対しても優れた誘引性を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の(1)~(5)を特徴とする。
(1)Brix値が15%以上の濃縮果汁からなる蚊類誘引剤。
(2)前記濃縮果汁が、リンゴ、オレンジ、ミカン、カキ、イチジク、モモ、ブドウ、ナシ、パイナップル及びマンゴーからなる群から選択される少なくとも1種の果実に由来する果汁である、前記(1)に記載の蚊類誘引剤。
(3)果汁含有液の水分を除去してBrix値を15%以上とすることを含む蚊類誘引剤の製造方法。
(4)煮詰め処理により前記水分を除去する、前記(3)に記載の蚊類誘引剤の製造方法。
(5)前記果汁含有液が、リンゴ、オレンジ、ミカン、カキ、イチジク、モモ、ブドウ、ナシ、パイナップル及びマンゴーからなる群から選択される少なくとも1種の果実に由来する果汁を含む、前記(3)又は(4)に記載の蚊類誘引剤の製造方法。
本発明の蚊類誘引剤は、蚊類に対する優れた誘引性を有するので、本発明の蚊類誘引剤を用いて蚊類の捕獲又は殺虫を効率的に行うことができる。
実施例で使用したオルファクトメーターの構成を示す斜視図である。
以下、本発明の蚊類誘引剤及びその製造方法について詳細に説明する。
(蚊類誘引剤)
本実施形態の蚊類誘引剤は、Brix値が15%以上の濃縮果汁からなる。Brix値が15%以上の濃縮果汁からなる蚊類誘引剤は、オスの蚊類とメスの蚊類の双方に共通の行動欲求である食欲に対して影響を与え、オスの蚊類とメスの蚊類の区別なく誘引することができる。
蚊類の誘引に用いることのできる果汁としては、例えば、リンゴ、オレンジ、ミカン、レモン、グレープフルーツ、ユズ、イチゴ、モモ、ブドウ、パイナップル、マンゴー、メロン、バナナ、カキ、ナシ、イチジク等の果実に由来する果汁が挙げられ、これらの1種を単独で用いてもよく、また2種以上を組み合せて用いてもよい。これらの中でも、リンゴ、オレンジ、ミカン、カキ、イチジク、モモ、ブドウ、ナシ、パイナップル及びマンゴーからなる群から選択される少なくとも1種の果実に由来する果汁が好ましく、年間を通して入手しやすく、安価であるという観点から、リンゴ、オレンジ、ミカン、ブドウがより好ましい。
本実施形態の蚊類誘引剤は、上記果汁が濃縮された濃縮果汁を用いる。濃縮果汁としては公知の方法により濃縮された果汁を用いることができる。例えば、加熱により蒸発濃縮された濃縮果汁、膜ろ過により濃縮された濃縮果汁、凍結処理により濃縮された濃縮果汁、減圧濃縮等が挙げられる。中でも、加熱により蒸発濃縮された濃縮果汁や真空下で加熱し濃縮された濃縮果汁等の加熱処理を経て得られた濃縮果汁(単に「加熱果汁」ともいう。)は、加熱により果汁の香気成分が変化し多くの植物がもつ虫を忌避させる成分(リナロール、ピネンなど)の含有量が少なくなるため蚊に対する誘引性をより高めることができるので好ましい。
濃縮果汁は、高い糖濃度を有するため高いBrix値を有する。Brix値とは溶液可溶性固形分濃度を意味し、溶液100gあたりの可溶性固形物重量(g)の割合である。Brix値は、糖度計、屈折計などにより測定することができる。
本実施形態の蚊類誘引剤のBrix値は15%以上であり、20%以上であることが好ましく、30%以上がより好ましい。Brix値が15%以上であると、オスの蚊類とメスの蚊類のいずれに対しても優れた誘引性を示し、広範囲における誘引効果を得ることができる。Brix値の上限は特に限定されないが、70%以下であることが好ましく、60%以下がより好ましい。
本実施形態の蚊類誘引剤の剤形は使用形態に合わせて選択することができ、液状、ペースト状、ゼリー状、粉状、粒状、揮散紙などの含浸体に含浸させた状態等を挙げることができる。
(蚊類誘引剤の製造方法)
本実施形態の蚊類誘引剤の製造方法は、所望の果汁を含む果汁含有液の水分を除去してBrix値を15%以上とすることを含む。果汁含有液から水分を除去する方法としては、例えば、1)加熱濃縮法(蒸発法)、2)膜濃縮法、3)凍結濃縮法、4)減圧濃縮法等の濃縮方法が挙げられる。以下、加熱濃縮法(蒸発法)により蚊類誘引剤を製造する方法を説明する。
加熱濃縮法(蒸発法)は、果汁含有液を加熱すること、すなわち煮詰め処理により水分を除去する方法である。
果汁含有液は、所望の果実に由来する果汁を含む溶液であれば特に限定されない。具体的には、上記したリンゴ、オレンジ、ミカン、レモン、グレープフルーツ、ユズ、イチゴ、モモ、ブドウ、パイナップル、マンゴー、メロン、バナナ、カキ、ナシ、イチジク等の果実から得られる果汁の1種以上を含む溶液を用いることができる。
果汁含有液は、果実から絞った果汁、市販の果実ジュース、市販の果実由来のジャム等を使用することができる。なお、果汁の含有量が少なすぎると所定のBrix値とするまで濃縮に長時間を要するので、果汁含有液は果汁を30質量%以上含むことが好ましい。
果汁含有液を加熱する手段としては特に限定されないが、煮沸、加熱等が挙げられる。これらの中でも、果汁に含まれる糖分を焦がさないという点で煮沸により果汁含有液を煮詰めることが好ましい。なお、加熱効率を考慮し、果汁含有液に均一に熱を加えるために果汁含有液は撹拌下で加熱されることが好ましい。
果汁含有液を加熱する際の温度条件としては、70~90℃が好ましく、80~90℃がより好ましい。加熱温度が低すぎると処理時間がかかりすぎるため経済的に好ましくなく、加熱温度が高すぎると果汁含有液が焦げやすくなり均一な濃縮果汁が得られにくくなる。前記温度範囲で加熱することで、効率良く水分を蒸発させるとともに焦げ付きを抑え、均一な濃縮果汁を得ることができる。
加熱時間としては、果汁含有液のBrix値が15%以上となるまで加熱すればよく、特に限定されない。
果汁含有液のBrix値が15%以上の所望の値となった時点で加熱処理を終え、放冷、水冷等により冷却すればよい。
加熱濃縮法による濃縮では、果汁含有液の加熱によって、果汁含有液に含まれる果汁の香気成分が変化し、何らかの蚊類誘引成分が増加する、または蚊類の誘引を阻害する成分が減少することにより、より蚊類への誘引効果が向上すると推測する。
本発明の蚊類誘引剤は、蚊類への誘引効果を阻害しない範囲において、既知の誘引成分、殺虫成分、抗菌成分、着色剤、溶剤、紫外線吸収剤、保持剤、滑沢剤、溶媒等の添加剤を含有し、蚊類誘引組成物とすることができる。
誘引成分としては、例えば、ブランデー、ウイスキー、ラム酒、ウォッカ、焼酎、日本酒等の酒類;黒酢、赤酢、食酢、リンゴ酢、米酢等の醸造酢;蜂蜜、液糖、メープルシロップ等の糖類;乳酸飲料、ヨーグルト、チーズ等の乳酸製品;果実調の香料等が挙げられる。
殺虫成分としては、例えば、ジクロルボス、フェニトロチオン、IBTA、IBTE、トランスフルトリン、メトフルスリン、プロフルスリン、エンペントリン、プロポクスル、フェノブカルブ、アミドフルメト、ジノテフラン、フィプロニル、ヒドラメチルノン、カルバリル等が挙げられる。
抗菌成分としては、例えば、二酸化塩素、ヨウ素、チモール、イソプロピルメチルフェノール、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、エタノール、プロピルアルコール、フェノール、クレゾール、フェノキシエタノール、塩化セチルピリジニウム等が挙げられる。
着色剤としては、例えば、青色1号、黄色4号等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、トリスレゾルシノールトリアジン系化合物トリスレソチノールトリアジン等が挙げられる。
溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等の低級アルコールや、蒸留水、水道水、脱イオン水等の水等が挙げられる。
本発明の蚊類誘引組成物に含有する蚊類誘引剤の含有量は、蚊類の誘引効果を損なわない限り特に限定されないが、5~95重量%が好ましく、10~90重量%がさらに好ましい。
このようにして得られた蚊類誘引剤及び蚊類誘引組成物は液状であるが、使用形態に合わせて所望の形状とすることができる。例えば、液状、ペースト状、固体状(ゼリー状、粉状、粒状等)等を挙げることができる。具体的に、液状の蚊類誘引剤又は蚊類誘引組成物とゲル化剤を混合させたり、吸水性ポリマーに液状の蚊類誘引剤又は蚊類誘引組成物を含浸させたり、液状の蚊類誘引剤又は蚊類誘引組成物を無機物担体に担持させることにより、固体状の蚊類誘引剤を得ることができる。
(蚊類誘引剤の使用(誘引)方法)
本実施形態の蚊類誘引剤及び蚊類誘引組成物は、容器に充填したり、繊維質の担体に含浸させたりして捕獲器と共に設置する。本実施形態の蚊類誘引剤により誘引された蚊類は、捕獲器に捕獲される。
捕獲器としては従来公知のものを使用することができ、粘着シートを備えたもの、風の引力で蚊を吸い込み捕獲する吸引ファンを用いた捕獲機等が挙げられる。
本実施形態において誘引対象となる蚊類としては、例えば、アカイエカ,コダカアカイエカ,チカイエカ等のイエカ、ヒトスジシマカ,ネッタイシマカ等のヤブカ、ハマダラカ、ユスリカ、ガガンボ等が挙げられるが、これらの例示の蚊類に限定されるものではない。
以下、具体的な試験例に基づき本発明の蚊の誘引方法を更に説明するが、本発明は下記例に何ら制限されるものではない。
<試験例1>
リンゴ果汁A(日本果実加工株式会社製、商品名「50°BXりんご透明果汁」(濃縮果汁))とリンゴ果汁B(株式会社共進牧場製、商品名「厳選国産りんご果汁 ストレート100)のBrix値を、株式会社アタゴ製ポケット糖度計「PAL-1」により測定した。それぞれのリンゴ果汁について使用説明書に基づきBrix値を3回測定し、その平均値を求めた。リンゴ果汁AはBrix値50.7%、リンゴ果汁BはBrix値12.8%であった。
次に、オルファクトメーター法を用いて、リンゴ果汁A及びリンゴ果汁Bの蚊の誘引対比試験を行った。
図1に示すようなオルファクトメーター10を用いた。オルファクトメーター10は、一組の透明な検体ボックス(第1検体ボックス1A,第2検体ボックス1B)と、第1検体ボックス1Aと第2検体ボックス1Bのそれぞれに接続する透明な筒状の誘引部2A,2Bと、誘引部2A,2Bに接続する透明な蚊収容ボックス3を備えている。蚊収容ボックス3と誘引部2A,2Bとの連結部には、蚊収容ボックス3から誘引部2A,2Bへ侵入した蚊が蚊収容ボックス3へ再侵入するのを防ぐ逆止弁4が設けられている。オルファクトメーター10内には清浄な空気を流し、検体ボックス1A,1B側から蚊収容ボックス3に向けて気流を0.3m/sで発生させている。
検体1として、リンゴ果汁Aをプラスチック製カップ(直径6cm、深さ5cm)に20mL測り取り、オルファクトメーター10の第1検体ボックス1A内に設置した。同様に、検体2として、リンゴ果汁Bをプラスチック製カップに20mL測り取り、オルファクトメーター10の第2検体ボックス1B内に設置した。
蚊収容ボックス3内にヒトスジシマカの雄成虫を30頭放ち、16時間放置した。第1検体ボックス1Aに接続する誘引部2A及び第2検体ボックス1Bに接続する誘引部2Bにそれぞれ誘引された蚊をカウントした。試験は3回行い、その平均値を求めた。結果を表1に示す。
Figure 0007146452000001
<試験例2>
試験例1で用いたリンゴ果汁Bを50g測り取り、グラニュー糖59gを加えて溶解させてリンゴ果汁Cを調製した。株式会社アタゴ製ポケット糖度計「PAL-1」によりリンゴ果汁CのBrix値を測定したところ、糖度検出器の上限である53%を示し、53%以上のBrix値を有することを確認した。
次に、オルファクトメーター法を用いて、試験例1で用いた検体1(リンゴ果汁Aを使用)及び上記調製したリンゴ果汁Cを用いた検体3の蚊の誘引対比試験を行った。
誘引対比試験には、試験例1で用いたものと同様のオルファクトメーター10を用いた。試験例1と同様にしてヒトスジシマカの誘引試験を行い、それぞれの誘引部に誘引された蚊をカウントした。試験は3回行い、その平均値を求めた。結果を表2に示す。
Figure 0007146452000002
試験例1、2の結果より、リンゴ果汁A(検体1)に蚊が誘引されやすいことが分かった。特に表2の結果より、誘引性の低いリンゴ果汁Bにグラニュー糖を加えてBrix値を高めたリンゴ果汁C(検体3)を用いても誘引性は向上しなかったことから、Brix値に関係なく、濃縮果汁に高い誘引性を示すことが分かった。
<試験例3>
リンゴ果汁E(キリンビバレッジ株式会社製、商品名「トロピカーナ100% アップル」、Brix値11.0%)を煮詰めてリンゴ果汁Dを調製した。株式会社アタゴ製ポケット糖度計「PAL-1」によりリンゴ果汁DのBrix値を測定したところ、Brix値42.4%であった。
次に、オルファクトメーター法を用いて、上記調製したリンゴ果汁Dを用いた検体4及びリンゴ果汁Eを用いた検体5の蚊の誘引対比試験を行った。
誘引対比試験には、試験例1で用いたものと同様のオルファクトメーター10を用いた。試験例1と同様にしてヒトスジシマカの誘引試験を行い、それぞれの誘引部に誘引された蚊をカウントした。結果を表3に示す。
Figure 0007146452000003
表3の結果より、濃縮されていないリンゴ果汁Eを煮詰め処理して濃縮することにより、蚊の誘引性が高まることが分かった。この結果から、果汁を加熱することで果汁の香気成分が変化し蚊に対する誘引性が高まると推測される。
<試験例4>
オレンジ果汁B(キリンビバレッジ株式会社製、商品名「トロピカーナ100% オレンジ」、Brix値11.2%)を煮詰めてオレンジ果汁Aを調製した。株式会社アタゴ製ポケット糖度計「PAL-1」(品番)によりオレンジ果汁AのBrix値を測定したところ、Brix値47.8%であった。
次に、オルファクトメーター法を用いて、上記調製したオレンジ果汁Aを用いた検体6及びオレンジ果汁Bを用いた検体7の蚊の誘引対比試験を行った。
誘引対比試験には、試験例1で用いたものと同様のオルファクトメーター10を用いた。試験例1と同様にしてヒトスジシマカの誘引試験を行い、それぞれの誘引部に誘引された蚊をカウントした。結果を表4に示す。
Figure 0007146452000004
表4の結果より、オレンジ果汁についても煮詰め処理して濃縮させることにより、蚊の誘引性が高まることが分かった。
1A 第1検体ボックス
1B 第2検体ボックス
2A,2B 誘引部
3 蚊収容ボックス
4 逆止弁
10 オルファクトメーター

Claims (5)

  1. Brix値が15%以上の濃縮果汁からなる蚊類誘引剤。
  2. 前記濃縮果汁が、リンゴ、オレンジ、ミカン、カキ、イチジク、モモ、ブドウ、ナシ、パイナップル及びマンゴーからなる群から選択される少なくとも1種の果実に由来する果汁である、請求項1に記載の蚊類誘引剤。
  3. 果汁含有液の水分を除去してBrix値を15%以上とすることを含む蚊類誘引剤の製造方法。
  4. 煮詰め処理により前記水分を除去する、請求項3に記載の蚊類誘引剤の製造方法。
  5. 前記果汁含有液が、リンゴ、オレンジ、ミカン、カキ、イチジク、モモ、ブドウ、ナシ、パイナップル及びマンゴーからなる群から選択される少なくとも1種の果実に由来する果汁を含む、請求項3又は4に記載の蚊類誘引剤の製造方法。
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池庄司 敏明,生物コーナー 蚊の誘引物質,化学と生物,1976年,Vol. 14, No. 8,pp. 538-541,ISSN 0453-073X
社会を今より良くするプロダクト 蚊を減らすアイデア ~考察編~,Hatena Blog,[検索日 2019.07.24],2016年06月28日,インターネット:<URL:http://isip-works.hatenablog.com/entry/2016/06/28/155508>, 5-6頁

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