以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本発明の実施の形態の1つにおけるMFPの外観を示す斜視図である。図2は、本実施の形態におけるMFPのハードウェア構成の概要を示すブロック図である。図1および図2を参照して、MFP(Multi Function Peripheral)100は、画像形成装置の一例であり、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、画像データに基づいて用紙に画像を形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、ユーザーインターフェースとしての操作パネル160とを含む。
自動原稿搬送装置120は、原稿トレイ125上にセットされた複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に原稿読取部130の原稿読み取り位置まで搬送し、原稿読取部130により原稿に形成された画像が読み取られた原稿を原稿排紙トレイ127上に排出する。
原稿読取部130は、原稿を読み取るための矩形状の読取面を有する。読取面は、例えばプラテンガラスにより形成される。自動原稿搬送装置120は、読取面の1つの辺に平行な軸を中心に回転可能にMFP100の本体に接続され、開閉可能である。自動原稿搬送装置120の下方に、原稿読取部130が配置されており、自動原稿搬送装置120が回転して開いた開状態で、原稿読取部130の読取面が露出する。このため、ユーザーは、原稿読取部130の読取面に原稿を載置可能である。自動原稿搬送装置120は、原稿読取部130の読取面が露出する開状態と、読取面を覆う閉状態とに状態を変化可能である。
画像形成部140は、給紙部150により搬送される用紙に、周知の電子写真方式により画像を形成する。本実施の形態では、画像形成部140は、画像データと、用紙の媒体種別に対応する画像形成条件で、給紙部150により搬送される用紙に画像を形成する。画像が形成された用紙は排紙トレイ159に排出される。
メイン回路110は、MFP100の全体を制御するCPU(中央演算処理装置)111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM(Read Only Memory)113と、RAM(Random Access Memory)114と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)115と、ファクシミリ部116と、外部記憶装置118と、を含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる画像データを一時的に記憶する。
操作パネル160は、MFP100の上部に設けられる。操作パネル160は、表示部161と操作部163とを含む。表示部161は、例えば、液晶表示装置(LCD)であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。なお、LCDに代えて、画像を表示する装置であれば、例えば、有機EL(electroluminescence)ディスプレイを用いることができる。
操作部163は、タッチパネル165と、ハードキー部167とを含む。タッチパネル165は、静電容量方式である。なお、タッチパネル165は、静電容量方式に限らず、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式等の他の方式を用いることができる。
タッチパネル165は、その検出面が表示部161の上面または下面に表示部161に重畳して設けられる。ここでは、タッチパネル165の検出面のサイズと、表示部161の表示面のサイズとを同じである。このため、表示面の座標系と検出面の座標系は同じである。タッチパネル165は、ユーザーが、表示部161の表示面を指示する位置を検出面で検出し、検出した位置の座標をCPU111に出力する。表示面の座標系と検出面の座標系は同じなので、タッチパネル165が出力する座標を、表示面の座標に置き換えることができる。
ハードキー部167は、複数のハードキーを含む。ハードキーは、例えば接点スイッチである。タッチパネル165は、表示部161の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出する。ユーザーがMFP100を操作する場合は直立した姿勢となる場合が多いので、表示部161の表示面、タッチパネル165の操作面およびハードキー部167は、上方を向いて配置される。ユーザーが表示部161の表示面を容易に視認することができ、ユーザーは指で操作部163を容易に指示できる。
通信I/F部112は、ネットワークにMFP100を接続するためのインターフェースである。通信I/F部112は、TCP(Transmission Control Protocol)またはFTP(File Transfer Protocol)等の通信プロトコルで、ネットワークに接続された他のコンピューターまたはデータ処理装置と通信する。通信I/F部112が接続されるネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。また、ネットワークは、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(PSTN)、インターネット等であってもよい。
ファクシミリ部116は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部116は、受信したファクシミリデータを、HDD115に記憶するとともに、画像形成部140でプリント可能なプリントデータに変換して、画像形成部140に出力する。これにより、画像形成部140は、ファクシミリ部116により受信されたファクシミリデータの画像を用紙に形成する。また、ファクシミリ部116は、HDD115に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
外部記憶装置118は、CPU111により制御され、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)118A、または半導体メモリが装着される。本実施の形態においては、CPU111は、ROM113に記憶されたプログラムを実行する例を説明するが、CPU111は、外部記憶装置118を制御して、CD-ROM118AからCPU111が実行するためのプログラムを読出し、読み出したプログラムをRAM114に記憶し、実行するようにしてもよい。
CPU111は、画像形成部140を制御し、用紙などの記録媒体に画像データの画像を形成させる。CPU111が画像形成部140に出力する画像データは、原稿読取部130から入力される画像データの他、外部から受信されるプリントデータ等の画像データを含む。
なお、CPU111が実行するためのプログラムを記憶する記録媒体としては、CD-ROM118Aに限られず、フレキシブルディスク、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)などの半導体メモリ等の媒体でもよい。さらに、CPU111がネットワークに接続されたコンピューターからプログラムをダウンロードしてHDD115に記憶する、または、ネットワークに接続されたコンピューターがプログラムをHDD115に書込みするようにして、HDD115に記憶されたプログラムをRAM114にロードしてCPU111で実行するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
図3は、MFPの内部構成を示す模式的断面図である。図3を参照して、自動原稿搬送装置120は、原稿トレイ125に載置された1以上の原稿をさばいて、1枚ずつ原稿読取部130に搬送する。原稿読取部130は、自動原稿搬送装置120により原稿ガラス11上にセットされた原稿の画像を、その下方を移動するスライダー12に取付けられた露光ランプ13で露光する。原稿からの反射光は、ミラー14と2枚の反射ミラー15,15Aによりレンズ16に導かれ、CCD(Charge Coupled Devices)センサー18に結像する。露光ランプ13とミラー14とは、スライダー12に取付けられており、スライダー12は、スキャナモーター17により、図3中に示す矢印方向(副走査方向)へ複写倍率に応じた速度Vで移動する。これにより、原稿ガラス11上にセットされた原稿を全面にわたって走査することができる。また、露光ランプ13とミラー14の移動に伴い、2枚の反射ミラー15,15Aは、速度V/2で図2中矢印方向へ移動する。これにより、露光ランプ13で原稿に照射された光が、原稿で反射してからCCDセンサー18に結像するまでの光路長が常に一定となる。
CCDセンサー18に結像した反射光は、CCDセンサー18内で電気信号としての画像データに変換され、メイン回路110に送られる。メイン回路110は、受取ったアナログの画像データにA/D変換処理、デジタル画像処理等を行なった後、画像形成部140に出力する。メイン回路110は、画像データを、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の印字用データに変換し、画像形成部140へ出力する。
画像形成部140は、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックそれぞれの画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kを備える。ここで、“Y”、“M”、“C”および“K”は、それぞれイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックを表す。画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kの少なくとも1つが駆動されることにより、画像が形成される。画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kのすべてが駆動されると、フルカラーの画像を形成する。画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kには、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの印字用データがそれぞれ入力される。画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kは、取扱うトナーの色彩が異なるのみなので、ここでは、イエローの画像を形成するための画像形成ユニット20Yについて説明する。
画像形成ユニット20Yは、イエローの印字用データが入力される露光装置21Yと、露光装置21Yの像担持体である感光体ドラム23Yと、帯電チャージャ22Yと、現像器24Yと、転写チャージャ25Yと、トナーボトル41Yと、を備える。トナーボトル41Yは、イエローのトナーを収納する。
露光装置21Yは、メイン回路110から受取った印字用データ(電気信号)に応じて発光し、被写体である感光体ドラム23Yを露光する。感光体ドラム23Yは、円柱形状であり、回転対象軸を中心に回転する。ここでは、回転対象軸を副走査方向に平行としている。感光体ドラム23Yは、帯電チャージャ22Yによって帯電された後、露光装置21Yが発光するレーザー光が照射される。これにより、感光体ドラム23Yに静電潜像が形成される。続いて、現像器24Yが、トナーボトル41Yから供給されたトナーを静電潜像上に載せることによりトナー像が形成される。感光体ドラム23Y上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト30上に、転写チャージャ25Yにより転写される。
一方、中間転写ベルト30は、駆動ローラー33Cとローラー33Aとにより弛まないように懸架されている。駆動ローラー33Cが図3中で反時計回りに回転すると、中間転写ベルト30が所定の速度で図中反時計回りに回転する。中間転写ベルト30の回転に伴って、ローラー33Aが、反時計回りに回転する。
これにより、画像形成ユニット20Y、20M,20C,20Kが、順に中間転写ベルト30上にトナー像を転写する。画像形成ユニット20Y、20M,20C,20Kそれぞれが、中間転写ベルト30上にトナー像を転写するタイミングは、中間転写ベルト30に付された基準マークを検出することにより、調整される。これにより、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのトナー像が中間転写ベルト30上に重畳される。
中間転写ベルト30に形成されたトナー像は、転写ローラー26によって用紙に転写される。トナー像が転写された用紙は、定着ローラー対32に搬送され、定着ローラー対32により加熱される。これにより、トナーが溶かされて用紙に定着する。その後、用紙は排紙トレイ159に排出される。
中間転写ベルト30の画像形成ユニット20Yの上流に、除去装置28が設けられている。除去装置28は、中間転写ベルト30に残存するトナーを除去する。
給紙カセット35,35A,35Bには、それぞれサイズの異なる用紙がセットされている。給紙カセット35,35A,35Bそれぞれに収納された用紙は、給紙カセット35,35A,35Bにそれぞれ取付けられている取出ローラー36,36A,36Bにより、搬送経路へ供給され、給紙ローラー37によりタイミングローラー31へ送られる。
MFP100は、フルカラーの画像を形成する場合、画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kのすべてを駆動するが、モノクロの画像を形成する場合、画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kのいずれか1つを駆動する。また、画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kの2以上を組み合わせて画像を形成することもできる。なお、ここでは、MFP100を、用紙に4色のトナーそれぞれを形成する画像形成ユニット20Y、20M,20C,20Kを備えたタンデム方式として説明するが、MFP100は、1つの感光体ドラムで4色のトナーを順に用紙に転写する4サイクル方式であってもよい。
次に、露光装置21Y,21M,21C,21Kについて説明する。露光装置21Y,21M,21C,21Kそれぞれの構成はすべて同じなので、ここでは、露光装置21Yを例に説明する。
図4は、露光装置の内部構成の一例を示す斜視図である。図4を参照して、露光装置21Yは、3つの第1光源基板201、第2光源基板202および第3光源基板203を含む露光ユニットと、マイクロレンズアレイ240と、を含む。マイクロレンズアレイ240は、複数の光学素子245を含む。第1光源基板201、第2光源基板202および第3光源基板203それぞれは、複数の光源200が形成されている。第1光源基板201、第2光源基板202および第3光源基板203それぞれの構成は同じなので、ここでは、第1光源基板201を例に、その構成を説明する。
図5は、第1光源基板の斜視図である。図5を参照して、第1光源基板201は、複数の光源200が形成される複数の発光領域251と、回路が形成される複数の回路領域253と、を含む。複数の発光領域251は、複数の回路領域253にそれぞれ対応する。1つの発光領域251に対応する回路領域253は、その発光領域251に形成された複数の光源200それぞれを駆動するための駆動回路が形成される。
図4に戻って、第1光源基板201、第2光源基板202および第3光源基板203は、副走査方向にずれて重なるように配置される。第1光源基板201の下側に、第2光源基板202が配置され、第2光源基板202の下側に第3光源基板203が配置される。第1光源基板201の一部と第2光源基板202の一部とが重畳し、第2光源基板202の一部と第3光源基板203の一部とが重畳する。第2光源基板202の回路領域253は第1光源基板201の一部と重なるが、発光領域251は第1光源基板201と重ならない。第3光源基板203の回路領域253は第2光源基板202の一部と重なるが、発光領域251は第2光源基板202と重ならない。したがって、第1光源基板201、第2光源基板202および第3光源基板203にそれぞれ形成された複数の光源200から射出される光は、第1光源基板201、第2光源基板202および第3光源基板203それぞれに対向してマイクロレンズアレイ240に設けられた光学素子245に向かって照射される。
第1光源基板201は、その発光領域251を含む部分が第2光源基板202の少なくとも一部と重なるようにしてもよい。第2光源基板202は、その発光領域251を含む部分が第3光源基板203の一部分と重なるようにしてもよい。
図6は、3つの第1光源基板、第2光源基板および第3光源基板を組み合わせた状態の平面図である。図6を参照して、第1光源基板201に形成される複数の光源200は、3つの光源グループ211,212,213のいずれかに属する。光源グループ211に属する複数の光源200は、主走査方向に沿って配列され、主走査方向と直行する副走査方向の位置が同じである。光源グループ212に属する複数の光源200は、主走査方向に沿って配列され、副走査方向の位置が同じである。光源グループ213に属する複数の光源200は、主走査方向に沿って配列され、副走査方向の位置が同じである。第1光源基板201における光源グループ211,212,213は、副走査方向に沿って配列される。換言すれば、光源グループ211に属する複数の光源200と、光源グループ212に属する複数の光源200と、光源グループ213に属する複数の光源200とは副走査方向の位置が異なる。光源グループ211が副走査方向で回路領域253に最も近い位置に配置され、光源グループ213が副走査方向で回路領域253から最も遠い位置に配置される。
第2光源基板202に形成される複数の光源200は、3つの光源グループ221,222,223のいずれかに属する。光源グループ221に属する複数の光源200は、主走査方向に沿って配列され、副走査方向の位置が同じである。光源グループ222に属する複数の光源200は、主走査方向に沿って配列され、副走査方向の位置が同じである。光源グループ223に属する複数の光源200は、主走査方向に沿って配列され、副走査方向の位置が同じである。第2光源基板202における光源グループ221,222,223は、副走査方向に沿って配列される。換言すれば、光源グループ221に属する複数の光源200と、光源グループ222に属する複数の光源200と、光源グループ223に属する複数の光源200とは副走査方向の位置が異なる。光源グループ221が副走査方向で回路領域253に最も近い位置に配置され、光源グループ223が副走査方向で回路領域253から最も遠い位置に配置される。
第3光源基板203に形成される複数の光源200は、3つの光源グループ231,232,233のいずれかに属する。光源グループ231に属する複数の光源200は、主走査方向に沿って配列され、副走査方向の位置が同じである。光源グループ232に属する複数の光源200は、主走査方向に沿って配列され、副走査方向の位置が同じである。光源グループ233に属する複数の光源200は、主走査方向に沿って配列され、副走査方向の位置が同じである。第3光源基板203における光源グループ231,232,233は、副走査方向に沿って配列される。換言すれば、光源グループ231に属する複数の光源200と、光源グループ232に属する複数の光源200と、光源グループ233に属する複数の光源200とは副走査方向の位置が異なる。光源グループ231が副走査方向で回路領域253に最も近い位置に配置され、光源グループ233が副走査方向で回路領域253から最も遠い位置に配置される。
本実施の形態においては、第1光源基板201に含まれる光源グループ211が副走査方向の最も下流に配置され、第3光源基板203に含まれる光源グループ233が副走査方向の最も上流に配置されるように、第1光源基板201、第2光源基板202および第3光源基板203が位置決めされている。ここで、第1光源基板201に含まれる光源グループ211,212,213、第2光源基板202に含まれる光源グループ221,222,223および第3光源基板203に含まれる光源グループ231,232,233それぞれの位置は、副走査方向の上流側からの順番を用いて第N列(Nは正の整数)で示される。具体的には、第3光源基板203に含まれる光源グループ233が、副走査方向に最も上流側なので第1列であり、第1光源基板201に含まれる光源グループ211が最も下流側なので第9列である。なお、感光体ドラム23Yを逆回転させて、第1光源基板201に含まれる光源グループ211を副走査方向の最も上流に配置し、第3光源基板203に含まれる光源グループ233が副走査方向の最も下流に配置するように、第1光源基板201、第2光源基板202および第3光源基板203を位置決めするようにしてもよい。
また、本実施の形態においては、第1光源基板201が3つの光源グループ211,212,213を含み、第2光源基板202が3つの光源グループ221,222,223を含み、第3光源基板203が光源グループ231,232,233を含むようにしたが、1つの光源基板に含まれる光源グループの数はこれに限られず、光学素子245のサイズに応じて定めるようにすればよく、1以上であればよい。
第1光源基板201に形成される複数の光源200は、複数のレンズグループ241Aのいずれかに分類される。レンズグループ241Aは、後述する光学素子245の1つを通る光を射出する複数の光源200の集合である。したがって、複数のレンズグループ251Aは、複数の光学素子245にそれぞれ対応する。光源グループ211に属する複数の光源200のうち1つのレンズグループ241Aに分類される所定数の光源は、主走査方向に連続して等間隔で配列される。光源グループ212に属する複数の光源200のうち1つのレンズグループ241Aに分類される所定数の光源は、主走査方向に連続して等間隔で配列される。光源グループ213に属する複数の光源200のうち1つのレンズグループ241Aに分類される所定数の光源は、主走査方向に連続して等間隔で配列される。
所定数は、第1光源基板201に含まれる光源グループ211,212,213の数と同じである。本実施の形態においては、所定数は3である。第1光源基板201において、光源グループ211に属する複数の光源200のうち3つの光源200と、光源グループ212に属する複数の光源200のうち3つの光源200と、光源グループ213に属する複数の光源200のうち3つの光源200と、が第1レンズグループ241Aに属する。また、第1レンズグループ241Aに含まれる9つの光源200であって、光源グループ211,212,213のうち副走査方向で中心に配列される光源グループ212に属し、主走査方向で中心の光源200が、第1レンズグループ241Aの中心となる。光源グループ211,212,213それぞれは、所定数である3より多くの光源200を含むので、第1光源基板201において、複数の第1レンズグループ241Aが主走査方向に沿って配列される。
なお、第1光源基板201に含まれる光源グループ211,212,213の数は、本実施の形態においては「3」であるが、これに限定されることなく、光学素子245のサイズによって定められればよく、1以上であればよい。
同様に、第2光源基板202において、光源グループ221に属する複数の光源200のうち3つの光源200と、光源グループ222に属する複数の光源200のうち3つの光源200と、光源グループ223に属する複数の光源200のうち3つの光源200と、が第2レンズグループ242Aに属する。また、第2レンズグループ242Aに含まれる9つの光源200であって、光源グループ221,222,223のうち副走査方向で中心に配列される光源グループ222に属し、主走査方向で中心の光源200が、第2レンズグループ242Aの中心となる。第2光源基板202において、複数の第2レンズグループ242Aが主走査方向に沿って配列される。
同様に、第3光源基板203において、光源グループ231に属する複数の光源200のうち3つの光源200と、光源グループ232に属する複数の光源200のうち3つの光源200と、光源グループ233に属する複数の光源200のうち3つの光源200と、が第3レンズグループ243Aに属する。また、第3レンズグループ243Aに含まれる9つの光源200であって、光源グループ231,232,233のうち副走査方向で中心に配列される光源グループ232に属し、主走査方向で中心の光源200が、第3レンズグループ243Aの中心となる。第3光源基板203において、複数の第3レンズグループ243Aが主走査方向に沿って配列される。
図7は、マイクロレンズアレイの平面図である。図7を参照して、マイクロレンズアレイ240は、複数の光学素子245を含む。複数の光学素子245それぞれは、光学系を構成するすべての光学面が共通の対称面を有する。また、マイクロレンズアレイ240は、複数の光学素子245それぞれの対称面が感光体ドラム23Yの回転対象軸と平行となるように設置される。本実施の形態においては、複数の光学素子245は、光軸が互いに平行な状態で、主走査方向および副走査方向の位置が互いに異なる位置に配置される。複数の光学素子245は、第1光源基板201、第2光源基板202および第3光源基板203にそれぞれ含まる複数のレンズグループ241A,242A,243Aにそれぞれ対応する。
具体的には、複数の光学素子245は、第1列グループ241と、第2列グループ242と、第3列グループ243と、のいずれかに属する。第1列グループ241は、第1光源基板201に含まれる複数の第1レンズグループ241Aにそれぞれ対応する複数の光学素子245が分類される。第2列グループ242は、第2光源基板202に含まれる複数の第2レンズグループ242Aにそれぞれ対応する複数の光学素子245が分類される。第3列グループ243は、第3光源基板203に含まれる複数の第3レンズグループ243Aにそれぞれ対応する複数の光学素子245が分類される。
第1列グループ241に属する複数の光学素子245は、複数の第1レンズグループ241Aにそれぞれ対応する。第1列グループ241に属する複数の光学素子245は、その光学素子245の光軸が、その光学素子245に対応する第1レンズグループ241Aの中心の光源200を通るように配置される。複数の第2レンズグループ242Aにそれぞれ対応する複数の光学素子245は、その光学素子245の光軸が、その光学素子245に対応する第2レンズグループ242Aの中心の光源200を通るように配置される。複数の第3レンズグループ243Aにそれぞれ対応する複数の光学素子245は、その光学素子245の光軸が、その光学素子245に対応する第3レンズグループ243Aの中心の光源200を通るように配置される。
したがって、第1列グループ241に属する複数の光学素子245は、主走査方向に沿って配列される。第2列グループ242に属する複数の光学素子245は、主走査方向に沿って配列される。第3列グループ243に属する複数の光学素子245は、主走査方向に沿って配列される。
図8は、マイクロレンズアレイの内部構成を示す側面図である。図8を参照して、マイクロレンズアレイ240は、第1レンズ板248と、第2レンズ板249と、第1レンズ板248と第2レンズ板249との間に配置された絞り板247と、を含む。第1レンズ板248は、複数の光学素子245それぞれの第1レンズ245Aが形成されている。第2レンズ板249は、複数の光学素子245それぞれの第2レンズ245Bが形成されている。絞り板247は、複数の光学素子245それぞれに対応する絞り247Aが形成されている。光学素子245は、第1レンズ245Aと、第2レンズ245Bと、絞り247Aで構成される。
1つの光学素子245において、第1レンズ245Aの光軸と第2レンズ245Bの光軸は重なる。第1レンズ245Aと第2レンズ245Bとの間に絞り247Aが配置される。光学素子245は、テレセントリック光学系である。また、本実施例において、光学素子245は、倒立光学系である。このため、複数の光学素子245それぞれは、光学系を構成するすべての光学面が共通の対称面を有する。
図9は、露光装置の内部構成を示す端面図である。図9は、露光装置21Yを副走査方向に垂直な方向から見た図である。図9を参照して、第1光源基板201に含まれる光源グループ211,212,213と、第2光源基板202に含まれる光源グループ221,222,223と、第3光源基板203に含まれる光源グループ231,232,233と、が副走査方向で異なる位置に配置される。このため、同一のタイミングで、複数の光源200から射出される光が感光体ドラム23Yに照射される照射位置は、同一の光源グループに属する複数の光源200については、対応する照射位置が副走査方向で同じになるが、異なる光源グループに属する複数の光源200については、対応する照射位置が副走査方向で異なる。
露光装置21Yの筐体291に、マイクロレンズアレイ240と、第1放熱部材261と、第2放熱部材263と、第1~第3位置決部材281,282,283と、が固定的に配置される。
筐体291は、外形が直方体であり、中空である。筐体291は、上面に開口291Bが形成されている。マイクロレンズアレイ240は、筐体291の開口291Bに挿入された状態で、筐体291に固定される。筐体291は、その内部に、底面と平行な保持板291Aを有する。保持板291Aは、筐体291の側壁に固定されている。保持板291Aは、複数の光源200から射出される光が通る穴が形成されている。第2放熱部材263と、第1~第3位置決部材281,282,283それぞれは、その上面が保持板291Aの下面に固定される。また、第1放熱部材261は、その底面が筐体291の底板の上面に固定される。第1放熱部材261および第2放熱部材263それぞれは、熱伝導率の高い材質であればよく、材質は限定されない。
第1光源基板201は、その上面の複数の発光領域251以外の基準保持領域で、第2放熱部材263の底面に固定される。例えば、第1光源基板201の回路領域253を含む領域と第2放熱部材263の底面とが、接着材で接着される。第1光源基板201に形成される複数の光源200が発熱した熱が、第2放熱部材263を伝導する。第2放熱部材263は、第1光源基板201を保持する保持部材である。
第1位置決部材281は、縦方向の長さが異なる第1部分と第2部分とを含む。第1部分は、第2部分よりも縦方向の長さが短い。第1位置決部材281は、第2部分から下方に突出する第1調整ピン281Aを有する。第2部分に第1調整ピン281Aが挿入される穴が形成されている。穴の内表面にネジ山が形成されており、穴はメネジとして機能する。第1調整ピン281Aの表面にネジ山が形成されており、オネジとして機能する。第1調整ピン281Aは、第2部分のメネジと係合し、第2部分に対して回転することにより、第2部分から突出する突出量が変化する。
第2位置決部材282は、縦方向の長さが異なる第3部分と第4部分とを含む。第3部分は、第4部分よりも縦方向の長さが短い。第2位置決部材282は、第3部分から下方に突出する第2調整ピン282Aと、第4部分から下方に突出する第3調整ピン282Bと、を有する。第3部分に第2調整ピン282Aが挿入される穴が形成されている。穴の内表面にネジ山が形成されており、穴はメネジとして機能する。第2調整ピン282Aの表面にネジ山が形成されており、オネジとして機能する。第2調整ピン282Aは、第3部分のメネジと係合し、第3部分に対して回転することにより、第3部分から突出する突出量が変化する。第4部分に第3調整ピン282Bが挿入される穴が形成されている。穴の内表面にネジ山が形成されており、穴はメネジとして機能する。第3調整ピン282Bの表面にネジ山が形成されており、オネジとして機能する。第3調整ピン282Bは、第4部分のメネジと係合し、第4部分に対して回転することにより、第4部分から突出する突出量が変化する。
第3位置決部材283は、底面から下方に突出する第4調整ピン283Aを有する。第3位置決部材283はその底面に第4調整ピン283Aが挿入される穴が形成されている。穴の内表面にネジ山が形成されており、穴はメネジとして機能する。第4調整ピン283Aの表面にネジ山が形成されており、オネジとして機能する。第4調整ピン283Aは、第3位置決部材283のメネジと係合し、第3位置決部材283に対して回転することにより、第3位置決部材283から突出する突出量が変化する。第4調整ピン283Aの先端は、球面の形状である。
第1位置決部材281、第2位置決め決定部材282および第3位置決め決定部材283それぞれは、主走査方向に複数が配置される。
第1光源基板201は、さらに、その上面の発光領域251以外の基準保持領域が、第1位置決部材281の第1部分の底面に固定される。また、第1光源基板201は、それに含まれる光源グループ211,212,213のうち、それに属する複数の光源200の照射位置が副走査方向で最も下流となる光源グループ213に属する複数の光源200のうち任意の代表光源が射出する光の照射位置と、感光体ドラム23Yの回転中心とを結んだ線と、代表光源が属する第1レンズグループ241Aに対応する光学素子245の光軸と、が平行となるように、露光装置21Yと感光体ドラム23Yとの相対位置が定められる。以下、光源グループ213を基準グループといい、光源グループ213以外の光源グループ211,212,221,222,223,231,232,233をサブグループという。
第2光源基板202は、第1位置決部材281の第1調整ピン281Aの先端および第2位置決部材282の第2調整ピン282Aの先端に固定される。第1位置決部材281および第2位置決部材282は、第2光源基板202を保持する保持部材として機能する。第2光源基板202は、その上面の発光領域251以外の領域が、第1調整ピン281Aの先端および第2調整ピン282Aの先端とそれぞれ接触し、接着剤で接着される。第2光源基板202の第1調整ピン281Aの先端および第2調整ピン282Aの先端と接する領域は、サブ保持領域である。第1調整ピン281Aの先端は、第2光源基板202の発光領域251の外側の回路領域252側で第2光源基板202と接触し、第2調整ピン282Aの先端は、第2光源基板202の発光領域251の外側の回路領域と反対側で第2光源基板202と接触する。このため、第2光源基板202の位置を高い精度で定めることができる。
第2光源基板202が第1調整ピン281Aおよび第2調整ピン282Aに接着される前の段階で、ユーザーが第1調整ピン281Aおよび第2調整ピン282Aそれぞれを回転させることにより、第2光源基板202の位置が調整される。ユーザーは、第1調整ピン281Aおよび第2調整ピン282Aの一方または両方を回転させることにより、第1光源基板201の複数の光源200が形成された形成面と、第2光源基板202の複数の光源200が形成された形成面とのなす角を調整することができる。このため、ユーザーは、第1光源基板201の形成面と、第2光源基板202の形成面とのなす角が所望の角度になるように、第1光源基板201に対する第2光源基板202の相対位置を設定することができる。具体的には、ユーザーは、第2光源基板202に形成された複数の光源200それぞれから射出される光が集光する位置が感光体ドラム23Yの表面となるように、第2光源基板202の位置を設定する。
第3光源基板203は、第2位置決部材282の第3調整ピン282Bの先端および第3位置決部材283の第4調整ピン283Aの先端に固定される。第2位置決部材282および第3位置決部材283は、第3光源基板203を保持する保持部材として機能する。第3光源基板203は、その上面の発光領域251以外の領域が、第3調整ピン282Bの先端および第4調整ピン283Aの先端とそれぞれ接触し、接着剤で接着される。第3光源基板203の第3調整ピン282Bの先端および第4調整ピン283Aの先端と接する領域は、サブ保持領域である。第3調整ピン282Bの先端は、第3光源基板203の発光領域251の外側の回路領域252側で第3光源基板203と接触し、第4調整ピン283Aの先端は、第3光源基板203の発光領域251の外側で回路領域252と反対側で第3光源基板203と接触する。このため、第3光源基板203の位置を高い精度で定めることができる。
第3光源基板203が第3調整ピン282Bおよび第4調整ピン283Aに接着される前の段階で、ユーザーが第3調整ピン282Bおよび第4調整ピン283Aそれぞれを回転させることにより、第3光源基板203の位置が調整される。ユーザーは、第3調整ピン282Bおよび第4調整ピン283Aの一方または両方を回転させることにより、第1光源基板201の複数の光源200が形成された形成面と、第3光源基板203の複数の光源200が形成された形成面とのなす角を調整することができる。このため、ユーザーは、第1光源基板201の形成面と、第3光源基板203の形成面とのなす角が所望の角度になるように、第1光源基板201に対する第3光源基板203の相対位置を設定することができる。具体的には、ユーザーは、第3光源基板203に形成された複数の光源200それぞれから射出される光が集光する位置が感光体ドラム23Yの表面となるように、第3光源基板203の位置を設定する。
第1光源基板201の基準保持領域は、第2光源基板202のサブ保持領域および第3光源基板203のサブ保持領域のいずれよりも面積が広い。このため、第1光源基板201に形成される複数の光源200で発生した熱が第2放熱部材263に伝導するので、第1光源基板201で発生した熱を効率的に放熱することができる。
第1調整ピン281A、第2調整ピン282A、第3調整ピン282Bおよび第4調整ピン283Aそれぞれの先端の形状は、球状である。このため、第1調整ピン281Aおよび第2調整ピン282Aが、第2光源基板202と点接触するので、第2光源基板202の位置決め作業が容易である。同様に、第3調整ピン282Bおよび第4調整ピン283Aが、第3光源基板203と点接触するので、第3光源基板203の位置決め作業が容易である。
また、第2放熱部材263は、第1光源基板201を上面で保持し、第1調整ピン281A、第2調整ピン282Aは、第2光源基板202を上面で保持し、第3調整ピン282Bおよび第4調整ピン283Aは、第3光源基板203を上面で保持する。第1光源基板201、第2光源基板202および第3光源基板203の裏面は、複数の光源200を覆う封止ガラス層が形成されているため、位置決めのための基準とすることができない。このため、第1光源基板201、第2光源基板202および第3光源基板203を、それぞれの上面で保持するので、正確に位置決めすることができる。
第2光源基板202および第3光源基板203と、第1放熱部材261との間に、中間部材265が配置される。中間部材265は、熱伝導率の高い素材である。中間部材265は、製造時に流動性、または、弾性を有することが好ましい。中間部材265は、樹脂またはグリスである。樹脂は、熱硬化性または紫外線硬化性であることが好ましい。このため、第2光源基板202および第3光源基板203それぞれに形成された複数の光源200が発する熱が、中間部材265を介して第1放熱部材261に伝導する。
一方、第1光源基板201は、第2放熱部材263と接触するので、第1光源基板201で発生する熱は、第2放熱部材263に伝導し、第2放熱部材263によって放熱される。第1光源基板201は、第1放熱部材261に接触しない。このため、第1光源基板201は、第1放熱部材261から熱が伝導しない。第1光源基板201と第1放熱部材261との間に、断熱材が配置されてもよい。第1光源基板201が、第1放熱部材261から熱伝導しないので、第1光源基板201は、第2光源基板202および第3光源基板203で発せられる熱の影響を受けない。
図10は、複数の光源の位置と感光体ドラムへの照射位置との関係を模式的に示す第1の図である。ここでは、第1光源基板201、第2光源基板202および第3光源基板203が理想的な位置に位置決めされた状態における、複数の光源と照射位置との関係を示している。図10を参照して、第1光源基板201に形成される複数の光源200のうち光源グループ211に属する複数の光源200から射出される光は感光体ドラム23Yの照射位置211Aに集光し、光源グループ212に属する複数の光源200から射出される光は感光体ドラム23Yの照射位置212Aに集光し、光源グループ213に属する複数の光源200から射出される光は感光体ドラム23Yの照射位置213Aに集光する。
第2光源基板202に形成される複数の光源200のうち光源グループ221に属する複数の光源200から射出される光は感光体ドラム23Yの照射位置221Aに集光し、光源グループ222に属する複数の光源200から射出される光は感光体ドラム23Yの照射位置222Aに集光し、光源グループ223に属する複数の光源200から射出される光は感光体ドラム23Yの照射位置223Aに集光する。
第3光源基板203に形成される複数の光源200のうち光源グループ231に属する複数の光源200から射出される光は感光体ドラム23Yの照射位置231Aに集光し、光源グループ232に属する複数の光源200から射出される光は感光体ドラム23Yの照射位置232Aに集光し、光源グループ233に属する複数の光源200から射出される光は感光体ドラム23Yの照射位置233Aに集光する。
マイクロレンズアレイ240が有する複数の光学素子245は、倒立光学系である。光源200と光学素子245との間の距離をa、光学素子245と焦点までの距離をbとし、光学素子245の焦点距離をfとすれば、次式(1)が成立する。
1/a+1/b=1/f …(1)
第2光源基板202は、その形成面が第1光源基板201の形成面と交わる位置に位置決めされている。第2光源基板202は、光源グループ221,222,223を含む。光源グループ221は、副走査方向において回路領域252に最も近い位置に配置され、光源グループ223は、副走査方向において回路領域252から最も遠い位置に配置される。このため、光源グループ221に属する複数の光源200のうち任意の1つと、その光源200が属する第2レンズグループ242Aに対応する光学素子245との間の第1距離は、光源グループ223に属する複数の光源200のうち任意の1つと、その光源200が属する第2レンズグループ242Aに対応する光学素子245との間の第2距離より短い。したがって、感光体ドラム23Yの表面が曲面なので、光源グループ221に属する複数の光源200、光源グループ222に属する複数の光源200、および光源グループ223に属する複数の光源200それぞれから射出される光が集光する照射位置221A,222A,223Aが、感光体ドラム23Yの表面となる。
第3光源基板203は、その形成面が第1光源基板201の形成面と交わる位置に位置決めされている。第3光源基板203は、光源グループ231,232,233を含む。光源グループ231は、副走査方向において最も下流に配置され、光源グループ233は、副走査方向において最も上流に配置される。このため、光源グループ231に属する複数の光源200のうち任意の1つと、その光源200が属する第3レンズグループ243Aに対応する光学素子245との間の第1距離は、光源グループ233に属する複数の光源200のうち任意の1つと、その光源200が属する第3レンズグループ243Aに対応する光学素子245との間の第2距離より短い。したがって、感光体ドラム23Yの表面が曲面なので、光源グループ231に属する複数の光源200、光源グループ232に属する複数の光源200、および光源グループ233に属する複数の光源200それぞれから射出される光が集光する照射位置231A,232A,233Aが、感光体ドラム23Yの表面となる。
このように、複数の光源200それぞれから射出される光が感光体ドラム23Yの表面で集光するので、感光体ドラム23Yに形成される静電潜像の画質を向上させることができる。
なお、第1光源基板201の形成面の角度が調整されてもよい。第1光源基板201は、光源グループ211,212,213を含む。光源グループ211は、副走査方向において回路領域252に最も近い位置に配置され、光源グループ213は、副走査方向において回路領域252から最も遠い位置に配置される。このため、光源グループ211に属する複数の光源200のうち任意の1つと、その光源200が属する第1レンズグループ241Aに対応する光学素子245との間の第1距離を、光源グループ213に属する複数の光源200のうち任意の1つと、その光源200が属する第1レンズグループ241Aに対応する光学素子245との間の第2距離より短くすればよい。具体的には、第1位置決部材281の第1部分の下方に伸びる調整ピンが設けられ、その調整ピンによって、第1光源基板201の第1距離および第2距離が定められてもよい。
CPU111は、露光装置21Yを制御し、複数の光源200から光を照射させる光源制御部として機能する。光源グループ211,212,213,221,222,223,231,232,233それぞれに属する複数の光源200が同じタイミングで光を射出する場合、感光体ドラム23Yにおいて照射位置211A,212A,213A,221A,222A,223A,231A,232A,233Aは、副走査方向で異なる位置となる。このため、CPU111は、感光体ドラム23Yにおいて照射位置211A,212A,213A,221A,222A,223A,231A,232A,233Aを副走査方向で揃えるために、複数の光源200が光を射出する発光タイミングを、光源グループ211,212,213,221,222,223,231,232,233ごとに異ならせる。
CPU111は、第1光源基板201に形成された複数の光源200のうち、基準グループである光源グループ213に属する光源200を、露光装置21Yが有する複数の光源200の発光タイミングを決定するための基準とし、他の光源グループ212,213,221,222,223,231,232,233にそれぞれ属する複数の光源200の発光タイミングを決定する。第1光源基板201は、基準グループである光源グループ213を含む基準基板である。
上述したように、第1光源基板201は第1放熱部材261に接触しない。このため、第1光源基板201は、第2光源基板202および第3光源基板203で発せられる熱の影響を受けない。一方、第1光源基板201が第2放熱部材263と接触し、第1光源基板201で発生する熱が第2放熱部材263によって放熱される。このため、第2光源基板202および第3光源基板203の温度が変化する場合であっても、第1光源基板201が、第2光源基板202および第3光源基板203で発生した熱の影響を受けないようにできる。CPU111は、第1光源基板201の光源グループ213を、他の光源グループ211,212,221,222,223,231,232,233にそれぞれ属する複数の光源200の発光タイミングを決定するための基準とするので、複数の光源200の発光タイミングを正確に調整することができる。
図11は、複数の光源の位置と感光体ドラムへの照射位置との関係を模式的に示す第2の図である。ここでは、感光体ドラム23Yに光が照射される位置が副走査方向で同じ位置となるように複数の光源200を発光さる発光タイミングを調整した場合における理想的な照射位置を示している。第1光源基板201、第2光源基板202および第3光源基板203それぞれにおいて示される数字は、複数の光源200の位置とその光源に付された番号を示す。感光体ドラム23Yにおいて示される数字は、照射位置と、その照射位置に対応する光源200に付された番号を示す。
感光体ドラム23Yは、露光装置21Yに対して副走査方向に相対して所定の速度で移動する。このため、CPU111は、露光装置21Yを制御して、複数の光源200の発光タイミングを、光源グループごとにずらす。これにより、照射位置211A,212A,213A,221A,222A,223A,231A,232A,233Aを副走査方向で揃えることができる。
第3光源基板203において、第3列の光源グループ231に属する第7番、第4番および第1番の番号が付された3つの光源200と、第2列の光源グループ232に属する第8番、第5番および第2番の番号が付された3つの光源200と、第1列の光源グループ233に属する第9番、第6番および第3番の番号が付された3つの光源200と、が第3レンズグループ243Aに属する。CPU111は、第3列の光源グループ231に属する複数の光源200を同時に発光させ、所定時間経過後に、第2列の光源グループ232に属する複数の光源200を同時に発光させ、さらに所定時間経過後に、第1列の光源グループ233に属する複数の光源200を発光させる。これにより、CPU111は、感光体ドラム23Yに第1番~第9番の光源200にそれぞれ対応する感光体ドラム23Yにおける照射位置231A,232A,233Aを副走査方向で揃えることができる。
第2光源基板202において、第6列の光源グループ221に属する第16番、第13番および第10番の番号が付された3つの光源200と、第5列の光源グループ222に属する第17番、第14番および第11番の番号が付された3つの光源200と、第4列の光源グループ223に属する第18番、第15番および第12番の番号が付された3つの光源200と、が第2レンズグループ242Aに属する。CPU111は、第6列の光源グループ221に属する複数の光源200を同時に発光させ、所定時間経過後に、第5列の光源グループ222に属する複数の光源200を同時に発光させ、さらに所定時間経過後に、第4列の光源グループ223に属する複数の光源200を発光させる。これにより、CPU111は、感光体ドラム23Yに第10番~第18番の光源200に対応する感光体ドラム23Yにおける照射位置221A,222A,223Aが副走査方向で揃えることができる。
第1光源基板201において、第9列の光源グループ211に属する第25番、第22番および第19番の番号が付された3つの光源200と、第8列の光源グループ212に属する第26番、第23番および第20番の番号が付された3つの光源200と、第7列の光源グループ213に属する第27番、第24番および第21番の番号が付された3つの光源200と、が第1レンズグループ241Aに属する。CPU111は、第9列の光源グループ211に属する複数の光源200を同時に発光させ、所定時間経過後に、第8列の光源グループ212に属する複数の光源200を同時に発光させ、さらに所定時間経過後に、第7列の光源グループ213に属する複数の光源200を発光させる。これにより、CPU111は、感光体ドラム23Yに第19番~第27番の光源200に対応する感光体ドラム23Yにおける照射位置211A,212A,213Aを副走査方向で揃えることができる。
また、MFP100は、露光装置21Y,21M,21C,21Kを備えるので、用紙等の記録媒体に形成する画像の画質が向上する。
<変形例>
変形例におけるMFP100は、倒立光学系のマイクロレンズアレイ240に代えて、正立光学系のマイクロレンズアレイ240Aを有する。
図12は、変形例における露光装置の内部構成を示す端面図である。図12は、変形例における露光装置21Yを副走査方向に垂直な方向から見た図である。図12を参照して、図9に示した露光装置21Yと異なる点は、マイクロレンズアレイ240がマイクロレンズアレイ240Aに変更された点である。マイクロレンズアレイ240Aが有する複数の光学素子245は、正立光学系である。
第1光源基板201は、それに含まれる光源グループ211,212,213のうち、それに属する複数の光源200の照射位置が副走査方向で最も下流となる光源グループ211に属する複数の光源200と感光体ドラム23Yとの間の距離が最も短くなる位置となるように、露光装置21Yと感光体ドラム23Yとの相対位置が定められる。この場合、光源グループ211に属する複数の光源200のうち任意の代表光源が射出する光の照射位置と、感光体ドラム23Yの回転中心とを結んだ線と、代表光源が属する第1レンズグループ241Aに対応する光学素子245の光軸と、が平行となる。変形例においては、光源グループ211が基準グループであり、光源グループ211以外の光源グループ212,213,221,222,223,231,232,233がサブグループである。
ユーザーは、第1光源基板201の形成面と、第2光源基板202の形成面とのなす角が所望の角度になるように、第1光源基板201に対する第2光源基板202の相対位置を設定することができる。具体的には、ユーザーは、第2光源基板202に形成された複数の光源200それぞれから射出される光が集光する位置が感光体ドラム23Yの表面となるように、第2光源基板202の位置を設定する。
ユーザーは、第1光源基板201の形成面と、第3光源基板203の形成面とのなす角が所望の角度になるように、第1光源基板201に対する第3光源基板203の相対位置を設定することができる。具体的には、ユーザーは、第3光源基板203に形成された複数の光源200それぞれから射出される光が集光する位置が感光体ドラム23Yの表面となるように、第3光源基板203の位置を設定する。
図13は、変形例における複数の光源の位置と感光体ドラムへの照射位置との関係を模式的に示す第1の図である。ここでは、変形例における第1光源基板201、第2光源基板202および第3光源基板203が理想的な位置に位置決めされた状態における、複数の光源と照射位置との関係を示している。マイクロレンズアレイ240Aが有する複数の光学素子245は、正立光学系である。
第2光源基板202は、その形成面が第1光源基板201の形成面と交わる位置に位置決めされている。第2光源基板202は、光源グループ221,222,223を含む。光源グループ221は、副走査方向において回路領域252に最も近い位置に配置され、光源グループ223は、副走査方向において回路領域252から最も遠い位置に配置される。このため、光源グループ221に属する複数の光源200のうち任意の1つと、その光源200が属する第2レンズグループ242Aに対応する光学素子245との間の第1距離は、光源グループ223に属する複数の光源200のうち任意の1つと、その光源200が属する第2レンズグループ242Aに対応する光学素子245との間の第2距離より長い。したがって、感光体ドラム23Yの表面が曲面なので、光源グループ221に属する複数の光源200、光源グループ222に属する複数の光源200、および光源グループ223に属する複数の光源200それぞれから射出される光が集光する照射位置221A,222A,223Aが、感光体ドラム23Yの表面となる。
第3光源基板203は、その形成面が第1光源基板201の形成面と交わる位置に位置決めされている。第3光源基板203は、光源グループ231,232,233を含む。光源グループ231は、副走査方向において回路領域252に最も近い位置に配置され、光源グループ233は、副走査方向において回路領域252から最も遠い位置に配置される。このため、光源グループ231に属する複数の光源200のうち任意の1つと、その光源200が属する第3レンズグループ243Aに対応する光学素子245との間の第1距離は、光源グループ233に属する複数の光源200のうち任意の1つと、その光源200が属する第3レンズグループ243Aに対応する光学素子245との間の第2距離より長い。したがって、感光体ドラム23Yの表面が曲面なので、光源グループ231に属する複数の光源200、光源グループ232に属する複数の光源200、および光源グループ233に属する複数の光源200それぞれから射出される光が集光する照射位置231A,232A,233Aが、感光体ドラム23Yの表面となる。
このように、複数の光源200それぞれから射出される光が感光体ドラム23Yの表面で集光するので、感光体ドラム23Yに形成される静電潜像の画質を向上させることができる。
なお、第1光源基板201の形成面の角度が調整されてもよい。第1光源基板201は、光源グループ211,212,213を含む。光源グループ211は、副走査方向において最も下流に配置され、光源グループ213は、副走査方向において最も上流に配置される。このため、光源グループ211に属する複数の光源200のうち任意の1つと、その光源200が属する第1レンズグループ241Aに対応する光学素子245との間の第1距離を、光源グループ213に属する複数の光源200のうち任意の1つと、その光源200が属する第1レンズグループ241Aに対応する光学素子245との間の第2距離より長くするようにすればよい。
図14は、変形例における複数の光源の位置と感光体ドラムへの照射位置との関係を模式的に示す第2の図である。ここでは、感光体ドラム23Yに光が照射される位置が副走査方向で同じ位置となるように複数の光源200を発光さる発光タイミングを調整した場合における理想的な照射位置を示している。第1光源基板201、第2光源基板202および第3光源基板203それぞれにおいて示される数字は、複数の光源200の位置とその光源に付された番号を示す。感光体ドラム23Yにおいて示される数字は、照射位置と、その照射位置に対応する光源200に付された番号を示す。
感光体ドラム23Yは、露光装置21Yに対して副走査方向に相対して所定の速度で移動する。このため、変形例におけるCPU111は、複数の光源200の発光タイミングを、光源グループごとにずらすように、露光装置21Yを制御する。これにより、照射位置211A,212A,213A,221A,222A,223A,231A,232A,233Aを副走査方向で揃えることができる。
第3光源基板203において、第1列の光源グループ233に属する第1番、第4番および第7番の番号が付された3つの光源200と、第2列の光源グループ232に属する第2番、第5番および第8番の番号が付された3つの光源200と、第3列の光源グループ231に属する第3番、第6番および第9番の番号が付された3つの光源200と、が第3レンズグループ243Aに属する。変形例におけるCPU111は、第1列の光源グループ233に属する複数の光源200を同時に発光させ、所定時間経過後に、第2列の光源グループ232に属する複数の光源200を同時に発光させ、さらに所定時間経過後に、第3列の光源グループ231に属する複数の光源200を発光させる。これにより、変形例におけるCPU111は、感光体ドラム23Yに第1番~第9番の光源200にそれぞれ対応する感光体ドラム23Yにおける照射位置231A,232A,233Aを副走査方向で揃えることができる。
第2光源基板202において、第4列の光源グループ223に属する第10番、第13番および第16番の番号が付された3つの光源200と、第5列の光源グループ222に属する第11番、第14番および第17番の番号が付された3つの光源200と、第6列の光源グループ221に属する第12番、第15番および第18番の番号が付された3つの光源200と、が第2レンズグループ242Aに属する。変形例におけるCPU111は、第4列の光源グループ223に属する複数の光源200を同時に発光させ、所定時間経過後に、第5列の光源グループ222に属する複数の光源200を同時に発光させ、さらに所定時間経過後に、第6列の光源グループ223に属する複数の光源200を発光させる。これにより、変形例におけるCPU111は、感光体ドラム23Yに第10番~第18番の光源200に対応する感光体ドラム23Yにおける照射位置221A,222A,223Aが副走査方向で揃えることができる。
第1光源基板201において、第7列の光源グループ213に属する第19番、第22番および第25番の番号が付された3つの光源200と、第8列の光源グループ212に属する第20番、第23番および第26番の番号が付された3つの光源200と、第9列の光源グループ211に属する第21番、第24番および第27番の番号が付された3つの光源200と、が第1レンズグループ241Aに属する。CPU111は、第7列の光源グループ221に属する複数の光源200を同時に発光させ、所定時間経過後に、第8列の光源グループ222に属する複数の光源200を同時に発光させ、さらに所定時間経過後に、第9列の光源グループ221に属する複数の光源200を発光させる。これにより、CPU111は、感光体ドラム23Yに第19番~第27番の光源200に対応する感光体ドラム23Yにおける照射位置211A,212A,213Aを副走査方向で揃えることができる。
変形例における露光装置21Yは、光源グループ221に属する複数の光源200のうち任意の1つと、その光源200が属する第2レンズグループ242Aに対応する光学素子245との間の第1距離が、光源グループ223に属する複数の光源200のうち任意の1つと、その光源200が属する第2レンズグループ242Aに対応する光学素子245との間の第2距離より長くなるように、第2光源基板202が配置される。また、光源グループ231に属する複数の光源200のうち任意の1つと、その光源200が属する第3レンズグループ243Aに対応する光学素子245との間の第1距離が、光源グループ233に属する複数の光源200のうち任意の1つと、その光源200が属する第3レンズグループ243Aに対応する光学素子245との間の第2距離より長くなるように、第3光源基板203が配置される。このため、第1光源基板201、第2光源基板202および第3光源基板203の重なり方向の高さを、短くすることができる。したがって、露光装置21Yの高さを短くすることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<付記>
(1) 1以上の前記サブ基板と前記放熱部材とは、直接または熱伝導部材を介して接触する位置に配置され、
前記基準基板と前記放熱部材とは、接触しない位置に配置される、請求項7に記載の露光装置。
(2)前記基準基板と前記放熱部材との間に配置される断熱部材を、さらに備えた(1)に記載の露光装置。
(3)前記保持手段は、熱伝導率が所定の値以上である、請求項8に記載の露光装置。