JP7125207B2 - 結合vベルト - Google Patents

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Description

本発明は、背面に設けた突起部間に搬送物を挟持・載置して搬送する、複数のVベルトを結合させた結合Vベルトに関する。
背面に規則的又は不規則な突起部を設け、その背面に搬送物を載せて搬送する搬送用ベルトは、野菜収穫機等で好適に用いられている。
例えば、特許文献1のキャベツ収穫機では、キャベツの根茎部を挟持搬送する左右一対のスクリューコンベヤと、スクリューコンベヤの上方に設けられ、キャベツの結球部を左右両側から挟持して搬送する挟持搬送ベルトと、その挟持搬送ベルトと搬送終端部に連続して設けられる搬送ベルトからなる収穫機の搬送部が開示されている。このように搬送用ベルトとして、搬送物を下部搬送するスクリューコンベアと、搬送物を上部で挟持搬送する挟持搬送ベルトが組み合わされている。一般的には、挟持搬送ベルトは2本使いでVベルト、平ベルト、コンベアベルトが使用され、挟持搬送ベルトの背面に、搬送物を損傷させないように搬送物に対応した形状と硬度のスポンジの弾性体が貼着した構造を有するものや、背面にパターンを模したものがある。これらの2本一組の挟持搬送ベルトが対向する状態で巻付け配置され、機構等に装着されている。
そして、上記構成のキャベツ収穫機では、下部搬送に組み込まれている1対のスクリューコンベアと、スクリューコンベアの上部に組み込まれている狭持搬送ベルトの組み合わせで、キャベツの結球部が搬送されて収穫されていく。
また、特許文献2の作物収穫機における搬送装置(14)は、作物の下部を挟持する左右近接配置の対向周回ベルト(14a,14a)による挟持搬送コンベアを有し、この挟持搬送コンベアの上部に作物の姿勢を保持する左右配置の対向周回ベルト(15a,15a)による補助搬送コンベア(15)を設け、前記対向周回ベルト(15a,15a)の左右間隔は、上部が広いV字型に構成されている。
特開2000-004643号公報 特開2017-006078号公報
しかしながら、特許文献1では、キャベツが、スクリューコンベア及び挟持搬送ベルトの2系統の駆動により同時に搬送される場合、搬送速度に差異が生じると搬送物の損傷の原因になってしまう。また、機構面からは、2系統の駆動機構の搭載により部品点数が多くなり、機構が複雑となるためメンテナンスの必要回数も多くなってしまう。また、特許文献2の挟持搬送コンベア及び補助搬送コンベアを備えた搬送装置でも同様の問題が生じる。
そこで、本発明は、搬送物の下部の支持と搬送物の側面の挟持とを、1系統の駆動機構により構成し、搬送物の損傷を防止し、部品点数が少ないシンプルな搬送機構を実現可能な結合Vベルトを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の1つは、
ベルト幅方向に並設された、複数のVベルトと、
前記複数のVベルトの背面側に配置され、前記複数のVベルトを前記ベルト幅方向に結合するタイバンド層と、を備え、
前記タイバンド層の背面側に、対向する少なくとも一対の突起部が配置されていることを特徴とする、結合Vベルトである。
従来の搬送装置では、球状の野菜(キャベツなど)などの搬送物を搬送する場合に、搬送物を保護しつつ搬送するために、搬送物の下部を支持する搬送機構(ベルトコンベアなど)、及び、搬送物の両側面を挟持する搬送機構(ベルトコンベアなど)の2系統の駆動機構を備えた搬送装置が使用されていた。
しかしながら、2系統の駆動機構を使用すると、搬送速度に差異が生じた場合、搬送物がローリングし、搬送物損傷の原因になる。また、機構面からは、2系統の駆動機構の搭載により部品点数が多くなり、機構が複雑となるためメンテナンスの必要回数も多くなる。
上記結合Vベルトを搬送機構に使用すれば、結合Vベルトに搬送物を乗せた場合、タイバンド層で搬送物の下部を支持し、タイバンド層の背面側に配置した対向する一対の突起部によって、搬送物の側面を挟持することができる。このように、上記結合Vベルトを使用すれば、搬送物の下部の支持と搬送物の側面の挟持とを、1系統の駆動機構により実現できる。
これにより、2系統の駆動機構を使用した場合に生じる搬送速度の差異が生じないことから、搬送物のローリング等による搬送物の損傷が発生しないようにすることができる。また、従来に比べて、部品点数が少ないシンプルな搬送装置にすることができ、不具合の発生率や、メンテナンス頻度を低くすることができる。
また、一対の突起部を対向させていることから、突起部の形状、寸法に変化を持たせることにより、搬送物の大きさに対応させて挟持することができる。
また、本発明の一つは、上記結合Vベルトにおいて、前記対向する一対の突起部が、互いに対向する側に、前記タイバンド層に対して垂直な垂直面を有していることを特徴としている。
上記構成によれば、一対の突起部が垂直面同士で対向していることから、搬送物を垂直面と垂直面との間に強固にホールドすることができる。
また、本発明の一つは、上記結合Vベルトにおいて、前記対向する一対の突起部が、互いに対向する側に、前記タイバンド層に対して傾斜した傾斜面を有していることを特徴としている。
上記構成によれば、一対の突起部が傾斜面同士で対向していることから、対向する突起部と突起部との間の距離よりも大きな搬送物であっても、対向する傾斜面が搬送物の斜め下側を支えることができる。
また、本発明の一つは、上記結合Vベルトにおいて、前記突起部が、ゴム成分を含み、硬度がA35~A65の範囲内にあることを特徴としている。
上記構成によれば、搬送物に接触する突起部が弾性を有することから、搬送物が損傷するのを防止することができる。
また、本発明の一つは、上記結合Vベルトにおいて、前記突起部の表面には、凹凸形状の模様が形成されていることを特徴としている。
上記構成によれば、突起部の表面に凹凸形状の模様を付けることにより、突起部と突起部との間に挟持された搬送物に対するグリップ力(摩擦力)を高め、搬送物が、ずれ落ちたりすることを防止することができる。
また、本発明の一つは、上記結合Vベルトにおいて、前記タイバンド層は、二方向の繊維束が交差するように配列された、二方向繊維シートを有することを特徴としている。
上記構成によれば、結合Vベルトのタイバンド層において、繊維束が配列された二方向に対する強度を高めることができる。
また、本発明の一つは、上記結合Vベルトの前記二方向繊維シートにおいて、一方の前記繊維束は、前記ベルト幅方向に配列されており、他方の前記繊維束は、ベルト周方向に配列されていることを特徴としている。
上記構成によれば、一方の繊維束を、ベルト幅方向に配列し、他方の繊維束を、ベルト周方向に配列することにより、結合Vベルトの強度(剛性)を高めることができる。
また、本発明の一つは、上記結合Vベルトの前記二方向繊維シートにおいて、前記二方向の繊維束がともに、ベルト周方向に対して傾斜角度を有するように配列されていることを特徴としている。
上記構成のように、繊維束の二つの配列方向がともにベルト周方向に対して傾斜角度を有するように配列することにより、傾斜角度を有しない場合に比べて、結合Vベルトの屈曲性を保持しつつ、強度(剛性)を高め、屈曲疲労による早期クラック、及び、切断による寿命の低下を防ぐことができる。
また、本発明の一つは、上記結合Vベルトにおいて、前記二方向繊維シートは、アラミドシート又はカーボンシートであり、
前記アラミドシートの場合は、目付量が90~870g/m2、引張強度が2060N/mm2以上、厚みが0.03~0.24mmの条件を満たし、
前記カーボンシートの場合は、目付量が200~300g/m2、引張強度が2900N/mm2以上、厚みが0.05~0.09mmの条件を満たすことを特徴としている。
上記構成によれば、強度(破断強力、引張強さ)をより高くした結合Vベルトにすることができる。また、アラミドシート及びカーボンシートは極薄のため、屈曲性が良好である。
搬送物の下部の支持と搬送物の側面の挟持とを、1系統の駆動機構により構成し、搬送物の損傷を防止し、部品点数が少ないシンプルな搬送機構を実現可能な結合Vベルトを提供することができる。
本実施形態に係る搬送装置の概略図である。 本実施形態に係る結合Vベルトのベルト幅方向の断面図(図1のA-A断面図)である。 本実施形態に係る結合Vベルト1のVベルトの説明図である。 本実施形態の補強布に積層される二方向繊維シートの説明図である。 本実施形態の結合Vベルトを使用したキャベツの搬送態様の説明図である。 本実施形態の結合Vベルトの突起部の説明図である。 本実施形態の突起部に形成されたシボ模様の例示図である。 その他の実施形態に係る結合Vベルトのベルト幅方向の断面図である。 その他の使用形態に係る搬送装置の従動プーリ付近の断面図である。 その他の使用形態に係る搬送装置の上面図である。 その他の実施形態に係る突起部の形状の説明図である。 その他の実施形態に係る突起部の形状の説明図である。 その他の実施形態に係る突起部の形状の説明図である。
(実施形態)
以下、図面を参照しつつ、本願発明に係る結合Vベルト1及びこの結合Vベルト1を使用した搬送装置100について説明する。
(搬送装置100)
図1に示すように、本実施形態の搬送装置100では、結合Vベルト1が、複数のV形状の溝が外周に設けられた駆動プーリ2と従動プーリ3との間に巻き掛けられた状態で配置されている。そして、駆動プーリ2が回転駆動されることにより、結合Vベルト1の背面に載置されたキャベツ(搬送物)が、搬送方向に搬送される。この搬送装置100は、既存のキャベツ収穫機や作物収穫機に搭載され、畑から引き抜かれたキャベツ(野菜等)を搬送する工程で使用される。
(結合Vベルト1の構成)
結合Vベルト1は、図2に示すように、ベルト幅方向の両端部にそれぞれ並列された2列のVベルト11(Vベルト11A・11BとVベルト11C・11Dの合計4つ)と、各Vベルト11A~11Dの背面側に配置され、4つのVベルト11A~11Dをベルト幅方向に結合するタイバンド層12と、タイバンド層12の背面側に配置された、対向する2列の突起部13・突起部14とを備えた構成をしている。
本実施形態のように、複数のVベルト11をタイバンド層12によってベルト幅方向に連結させた結合Vベルト1は、粉砕機や大型コンプレッサーなど伝達する動力が大きい用途で、Vベルトが駆動プーリ・従動プーリに多本掛けされる場合に、長さの差異によるVベルト間の張力差やブレによってVベルト同士が接触しVベルトが転覆することを防止するために使用される。
(Vベルト11)
Vベルト11(Vベルト11A~11D)は、図3に示すように、背面側から内周面側に向けて順番に、ゴム組成物で形成された伸張ゴム層111と、心線113が埋設された芯体層112と、ゴム組成物で形成された圧縮ゴム層114とを備えた構成をしている。Vベルト11としては、ラップドVベルトやローエッジVベルトなどを採用することができる。
(伸張ゴム層111)
伸張ゴム層111を形成するゴム組成物のゴム成分としては、加硫又は架橋可能なゴム、例えば、ジエン系ゴム(天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(ニトリルゴム)、水素化ニトリルゴムなど)、エチレン-α-オレフィンエラストマー、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム、アルキル化クロロスルフォン化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、アクリル系ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴムなどが例示できる。これらのゴム成分は単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。
また、伸張ゴム層111を形成するゴム組成物には、さらに必要に応じて、ゴムに通常配合される、硫黄、有機過酸化物等の架橋剤、N,N´-m-フェニレンジマレイミド、キノンジオキシム類等の共架橋剤、加硫促進剤、炭酸カルシウム、タルク等の充填剤、可塑剤、安定剤、加工助剤、着色剤、短繊維等を配合してもよい。短繊維としては、綿、ポリエステル(PET、PENなど)、ナイロン(6ナイロン、66ナイロン、46ナイロンなど)、アラミド(p-アラミド、m-アラミド)、ビニロン、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)繊維などを用いることができる。これらの短繊維は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
(芯体層112)
芯体層112は、心線113が、ゴム組成物に(伸張ゴム層111を形成するゴム組成物と同じ)、ベルト周長方向に沿ってスパイラル状に巻き付けられて埋設されている。即ち、図3に示すように、ベルト幅方向の断面視では、心線113が一列に配列された状態である。
心線113を構成する繊維としては、高モジュラスの点から、エチレンテレフタレート、エチレン-2,6-ナフタレート等のC2-4アルキレンアリレートを主たる構成単位とするポリエステル繊維(ポリアルキレンアリレート系繊維、ポリエチレンテレフタレート系繊維、エチレンナフタレート系繊維等)、アラミド繊維等の合成繊維、炭素繊維等の無機繊維が使用され、ポリエステル繊維やアラミド繊維が好ましい。これらの繊維はマルチフィラメント糸であってもよい。
(圧縮ゴム層114)
圧縮ゴム層114を形成するゴム組成物のゴム成分は、伸張ゴム層111と同じである。
Vベルト11A~11Dの寸法(ベルト形)は、例えば、Vベルト11のタイバンド層12側の上幅UW及び厚みTを規定した、表1に示すVベルト形、「A」、「薄A」、「B」、「薄B」、「C」、「薄C」、「D」、「薄D」から自由に選定される。安定した搬送機能を考慮すると「C」、「薄C」、「D」、「薄D」が有効であり、耐屈曲性を考慮すると「薄C」、「薄D」がさらに有効である。
[表1]
Figure 0007125207000001
(タイバンド層12)
タイバンド層12は、図2に示すように、補強布121と、補強布121と突起部13・突起部14との接着力を向上させるために設けられる接着層122とを有する。
(補強布121)
補強布121には、二方向の繊維束が交差するように配列された、二方向繊維シートが1枚又は複数枚積層されている。具体的には、補強布121に積層される二方向繊維シートは、アラミドシート又はカーボンシートである。なお、二方向繊維シートは、Vベルト11A~11Dとの接着性を高めるための処理(公知のRFL液、ゴム糊、含浸樹脂などでの接着処理)を施しても良い。
また、本実施形態では、図4に示すように、補強布121に積層される二方向繊維シートは、二方向の繊維束(経と緯)がともに、ベルト周方向に対して45°の傾斜角度(バイアス)を有するように配列されている。なお、補強布121に積層される二方向繊維シートにおいて、二方向の繊維束(経と緯)のベルト周方向に対する傾斜角度は、45°に限らない。従って、二方向繊維シートにおいて、一方の繊維束(経)は、ベルト幅方向に配列されており、他方の繊維束(緯)は、ベルト周方向に配列された構成であってもよい。
このように補強布121に、二方向繊維シートを1枚又は複数枚積層させることにより、タイバンド層12において、繊維束が配列された二方向に対する強度を高め、搬送物の搬送時の負担による補強布121の早期亀裂・切断を防ぐことができる。
また、本実施形態のように、繊維束(経と緯)の二つの配列方向がともにベルト周方向に対して傾斜角度(バイアス)を有するように配列することにより、傾斜角度を有しない場合に比べて、結合Vベルト1の屈曲性を保持しつつ、強度(剛性)を高め、屈曲疲労による早期クラック、及び、切断による寿命の低下を防ぐことができる。
なお、二方向繊維シートにおいて、一方の繊維束を、ベルト幅方向に配列し、他方の繊維束を、ベルト周方向に配列することにより、傾斜角度(バイアス)を有するように配列した場合に比べて、結合Vベルト1のベルト周方向及びベルト幅方向の強度(剛性)を高めることができる。
(補強布121:アラミドシート)
補強布121に積層される二方向繊維シートがアラミドシートの場合、破断強力・柔軟性が高く、アラミド繊維が折れにくいなどの特長をもつことから、強度(破断強力、引張強さ)をより高くした結合Vベルト1にすることができる。
また、アラミドシートの二方向繊維シートとしては、目付量が90~870g/m2、引張強度が2060N/mm2以上、厚みが0.03~0.24mmの条件を満たしていることが望ましい。これにより、強度(破断強力、引張強さ)をより高くした結合Vベルト1にすることができる。また、アラミドシートは極薄のため、屈曲性を良好に保てる。
例えば、アラミドシートの二方向繊維シートとしては、表2に示す、ファイベックス製、前田工繊製のものが挙がられる。
[表2]
(アラミドシート:二方向繊維シート)
Figure 0007125207000002
(補強布121:カーボンシート)
補強布121に積層される二方向繊維シートがカーボンシートの場合、破断強力が高く、カーボン繊維が折れにくいなどの特長をもつことから、強度(破断強力、引張強さ)をより高くした結合Vベルト1にすることができる。
また、カーボンシートの二方向繊維シートとしては、目付量が200~300g/m2、引張強度が2900N/mm2以上、厚みが0.05~0.09mmの条件を満たしていることが望ましい。これにより、破断強力をより高くした結合Vベルト1にすることができる。また、カーボンシートは極薄のため、屈曲性を良好に保てる。
例えば、カーボンシートの二方向繊維シートとしては、表3に示す、前田工繊製のものが挙がられる。
[表3]
(カーボンシート:二方向繊維シート)
Figure 0007125207000003
(突起部13・突起部14)
突起部13・突起部14は、図1及び図2に示すように、タイバンド層12の背面(接着層122側)において、ベルト幅方向に所定の間隔を空けて、ベルト周方向に対して平行に対向するように配列されている。突起部13と突起部14との間の間隔は、搬送物の大きさに対応して設定されるもので特に限定されない。
突起部13及び突起部14は、図2に示すように、突起部13と突起部14とが対向する側に、タイバンド層12に対してベルト周方向に垂直な垂直面131・垂直面141を有している。更に、突起部13及び突起部14は、図2に示すように、垂直面131・垂直面141の上部に、タイバンド層12に対して、傾斜角度θ=60°~80°の範囲で傾斜した傾斜面132・傾斜面142を有している。即ち、傾斜面132と傾斜面142とは互いに対向し、ベルト幅方向断面視で、結合Vベルト1の外周に向かって間隔が広がったテーパー形状をしている。また、突起部13及び突起部14は、図2に示すように、傾斜面132・傾斜面142の上部に、タイバンド層12と平行する上面133・上面143を有している。
上記のように、垂直面131と垂直面141とが対向していることから、図5(B)に示すように、搬送物(キャベツ)を垂直面131と垂直面141との間に強固にホールドすることができる。また、垂直面131の上部及び垂直面141の上部において、傾斜面132と傾斜面142とがテーパー形状で対向していることから、図5(A)に示すように、垂直面131と垂直面141との間の距離よりも大きな搬送物(搬送物)であっても、対向する傾斜面132と傾斜面142との間で搬送物の斜め下側を支えることができる。従って、垂直面131・垂直面141及び傾斜面132・傾斜面142を有する突起部13・突起部14を備えた、結合Vベルト1によれば、キャベツ(野菜)のように大きさに個体差がある搬送物であっても、搬送物を安定して搬送することができる。
突起部13及び突起部14の具体的な寸法としては、図6に示す突起部14で説明すると、突起部14の高さHは40~70mm、突起部14の幅Wは20~60mm、垂直面141の高さhは30~50mm、傾斜面142の傾斜角度θは60°~80°の範囲としている。なお、突起部13の寸法も同様である。
また、本実施形態では、図2に示すように、突起部13の底部の幅Wと、Vベルト11Aの上幅UW及びVベルト11Bの上幅UWの合計幅TWとがおよそ同じ幅(長さ)になるようにしている。同様に、突起部14の底部の幅Wと、Vベルト11Cの上幅UW及びVベルト11Dの上幅UWの合計幅TWとがおよそ同じ幅(長さ)になるようにしている。なお、突起部13の底部の幅Wは、Vベルト11Aの上幅UW及びVベルト11Bの上幅UWの合計幅TW以下であればよい(突起部14も同様)。これにより、突起部13の下側には、Vベルト11A・11Bが配置され、突起部14の下側には、Vベルト11C・11Dが配置されることになる。
仮に本実施形態と異なり、突起部13の真下にVベルト11が配置されていない場合、突起部13に搬送物からの負荷がかかった場合、Vベルト11を介して直接駆動プーリ2や従動プーリ3に直接負荷を逃がすことができないことから、結合Vベルト1が走行中にブレ(横ブレ、縦ブレ)が生じ、搬送物の損傷や更には結合Vベルト1が転覆するおそれがある。一方、本実施形態によれば、突起部13に搬送物からの負荷がかかった場合、突起部13の真下に配置されたVベルト11A・11Bを介して直接駆動プーリ2や従動プーリ3に直接負荷を逃がすことができ、結合Vベルト1のブレ(横ブレ、縦ブレ)を防止することができる。
また、突起部13・突起部14は、ゴム又は発泡ゴムにより構成されており、そのゴム又は発泡ゴムのゴム成分としては、特に限定されず、耐摩耗性、接着力、粘着性、狭持搬送性などを考慮し、公知のゴム成分を含むゴム組成物又は発泡ゴムから選択できる。ここで、突起部13・突起部14の硬度は、A35~A65の範囲内にあることが好ましい。硬度が低すぎると突起部13・突起部14の強度が落ちてしまい、また、硬度が高すぎると、突起部13・突起部14との接着により搬送物が損傷するおそれが生じることから、搬送物に接触する突起部13・突起部14に上記硬度の弾性を持たせることにより、強度を保ちつつ、搬送物が損傷するのを防止することができる。
また、垂直面131・141及び傾斜面132・142には、凹凸形状の模様が形成されている。この凹凸形状の模様の形成例としては、シボ加工(エンボスemboss)が挙げられる。このシボ加工で形成されるシボ模様は多種多様であり、その一例を図7に例示している。なお、この凹凸形状の模様は、直接表面に加工する手法だけでなく、表面に凹凸形状の模様が形成された、ゴム製のカバーを貼り付けてもよい。このように、突起部13・突起部14の垂直面131・141及び傾斜面132・142に凹凸形状の模様を付けることにより、突起部13と突起部14との間に挟持された搬送物に対するグリップ力(摩擦力)を高め、搬送物が、ずれ落ちたりすることを防止することができる。
(搬送方法)
上記結合Vベルト1を備えた搬送装置100は、キャベツ収穫機に搭載され、キャベツを畑から引き抜く工程、引き抜いたキャベツの根茎部を切断する工程を経たキャベツ(野菜等)を、結合Vベルト1の突起部13と突起部14との間に挟持して、キャベツ収穫機の後方に設けたコンテナに向けて搬送する。このとき、キャベツが垂直面131と垂直面141との間に納まる大きさであれば、キャベツの両側面を垂直面131と垂直面141との間にしっかりホールドして搬送することができる。また、仮に、キャベツが垂直面131と垂直面141との間の距離よりも大きければ、傾斜面132と傾斜面142との間でキャベツの斜め下側(結球部、根茎部あたり)を支えて搬送することができる。
(製造方法)
結合Vベルト1の製造方法について簡単に説明する。
まず、複数のV溝を有する金型に、Vベルト11A~11Dの原型となる4つの未加硫ベルトをベルト幅方向に並列した状態で各V溝に嵌め込む。そして、補強布121を用意し、アラミドシート又はカーボンシートで構成された二方向繊維シートを1枚又は複数枚積層する。そして、二方向繊維シートが積層された補強布121によって、金型のV溝に嵌め込んだ4つの未加硫ベルトの背面を覆う。なお、加硫される4つの未加硫ベルトと補強布121との接着性を高めるための処理(公知のRFL液、ゴム糊、含浸樹脂などでの接着処理)を施してもよい。
次に、補強布121の上面に接着剤により接着層122を形成する。そして、接着層122の上面に未加硫の突起部13及び突起部14を配置する。なお、突起部13及び突起部14が発泡ゴム(加硫済のスポンジ)である場合は、未加硫ゴムシートを発泡ゴム製の突起部13及び突起部14に被覆する。そして、加硫により、Vベルト11A~11Dとタイバンド層12と突起部13・突起部14とが加硫接着された結合Vベルト1が製造される。なお、突起部13・突起部14の垂直面131・141及び傾斜面132・142に形成する凹凸形状の模様は、これに対応した模様が彫刻された金型を使用して、加硫時に模様を写すことにより形成する。
(効果)
上記結合Vベルト1を搬送装置100に使用すれば、結合Vベルト1にキャベツ(搬送物)を乗せた場合、タイバンド層12でキャベツの下部を支持し、タイバンド層12の背面側に配置した対向する突起部13・突起部14によって、キャベツの側面を挟持することができる。このように、結合Vベルト1を使用すれば、キャベツの下部の支持とキャベツの側面の挟持とを、1系統の駆動機構により実現できる。
これにより、2系統の駆動機構を使用した場合に生じる搬送速度の差異が生じないことから、キャベツのローリング等によるキャベツの損傷が発生しないようにすることができる。また、従来に比べて、部品点数が少ないシンプルな搬送装置100にすることができ、不具合の発生率や、メンテナンス頻度を低くすることができる。
また、一対の突起部13・突起部14を対向させていることから、突起部13・突起部14の形状、寸法に変化を持たせることにより、キャベツの大きさに対応させて挟持することができる。
(その他の使用形態)
上記実施形態では、キャベツ等の結球野菜を搬送する搬送装置100に、本発明に係る結合Vベルト1を使用した形態について説明したが、本発明に係る結合Vベルト1は、長さがあるネギや、茎葉を含むダイコンやニンジン等を搬送する搬送装置200に使用してもよい(図9、図10参照)。
長さがあるネギや、茎葉を含むダイコンやニンジン等(搬送物)を搬送する搬送装置200では、結合Vベルト1を2本1組で使用する。なお、搬送装置200で使用する1組の結合Vベルト1(1´)の背面側に配置された2列の突起部13・突起部14(突起部13´・突起部14´)の、傾斜面132・傾斜面142(傾斜面132´・傾斜面142´)及び上面133・上面143(上面133´・上面143´)には、搬送物を損傷させないことを目的に、その搬送物の形状及び硬度に適した弾性体(スポンジ含む)のシート13A・シート14A(シート13A´・シート14A´)が接着されている。
具体的には、図9及び図10に示すように、1組の結合Vベルト1・1´は、結合Vベルト1の背面側に配置された2列の突起部13・突起部14と結合Vベルト1´の背面側に配置された2列の突起部13´・突起部14´とを対向させた状態で、結合Vベルト1は駆動プーリ203A・203Bと従動プーリ204A・204Bとの間に巻き掛けられ、結合Vベルト1´は駆動プーリ203A´・203B´と従動プーリ204A´・204B´との間に巻き掛けられて配置される。この際、結合Vベルト1(1´)のタイバンド層12(12´)が水平面に対して略垂直方向に配置されるように、駆動プーリ203A・203B及び従動プーリ204A・204B(駆動プーリ203A´・203B´及び従動プーリ204A´・204B´)のそれぞれの軸は、水平面に対して略垂直方向に配置される。
そして、駆動プーリ203A・203B及び駆動プーリ203A´・203B´が回転駆動されることにより、結合Vベルト1の背面側に配置された2列の突起部13・突起部14と結合Vベルト1´の背面側に配置された2列の突起部13´・突起部14´との間に挟持された、ネギやダイコンやニンジン等の搬送物が、図10に示す搬送方向に搬送される。即ち、土壌に栽培されているネギやダイコンやニンジン等を、土壌に栽培されていた縦長の状態のまま(図9参照)、結合Vベルト1と結合Vベルト1´との間に挟持して搬送することができる。これにより、縦長形状のネギやダイコンやニンジン等の搬送物に余計な負担をかけずに、土壌からの抜き取り・搬送を行うことができる。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、突起部13の底部の幅Wと、Vベルト11Aの上幅UW及びVベルト11Bの上幅UWの合計幅TWとがおよそ同じ幅(長さ)になるようにしている。これは、突起部13の底部の幅Wが、結合Vベルト1の一方の端部側に並列された複数のVベルト11の上幅UWの合計幅TW以下であればよいとする趣旨である(突起部14も同様)。従って、図8(A)に示すように、結合Vベルト1の一方の端部側に、3つのVベルト11A・Vベルト11B・Vベルト11Eを並列させ、突起部13の底部の幅Wが、3つのVベルト11A・Vベルト11B・Vベルト11Eの上幅UWの合計幅TWよりも小さくなるように構成してもよい(なお、結合Vベルト1の他方の端部側には、3つのVベルト11F・Vベルト11C・Vベルト11Dを並列させている)。図8(A)に示す構成によれば、結合Vベルト1のより安定した走行が可能になる。
また、上記実施形態では、結合Vベルト1のベルト幅方向の両端部にそれぞれ並列された2列のVベルト11(Vベルト11A・11BとVベルト11C・11Dの合計4つ)を備えた構成にしているが、図8(B)に示すように、結合Vベルト1のベルト幅方向の両端部及び中央にそれぞれ並列された2列のVベルト11(Vベルト11A・11Bと、Vベルト11E・11Fと、Vベルト11C・11Dの合計6つ)を備えた構成にしてもよい。この場合、結合Vベルト1のより安定した走行が可能になる。なお、結合Vベルト1のベルト幅方向の両端部及び中央にそれぞれ並列して設けられるVベルト11は、2列に限らず、図8(C)に示すように、4列でもよい(Vベルト11E・11F・11G・11H)。
また、上記実施形態では、結合Vベルト1に設けられた突起部13(突起部14)は、図2に示すように、垂直面131(垂直面141)、傾斜面132(傾斜面142)、及び上面133(上面143)を備えた形状のもので説明したが、突起部13(突起部14)の形状は、これに限らない。
例えば、図11の突起形状Aに示すように、突起部313及び突起部314は、ベルト幅方向断面が台形形状をしており、突起部313と突起部314とが対向する面が傾斜した傾斜面301・傾斜面302を有する構成でもよい。この形状の場合、キャベツやレタスのような結球状の野菜を挟持する際に、大型のものや小型のものなど様々な大きさに対応することができる。
また、図11の突起形状Bに示すように、突起部413及び突起部414は、突起部413と突起部414とが対向する側が階段形状(2段)になった構成でもよい。また、図11の突起形状Cに示すように、突起部513及び突起部514は、突起部513と突起部514とが対向する側が階段形状(3段)になった構成でもよい。この突起形状Bや突起形状Cの場合、階段状になった角部分がエッジになり、強固に搬送物を固定できることから、不定形な農作物例えば、茎や根に無作為に菜っている枝豆、落花生の搬送に適している。
また、図11の突起形状Dに示すように、突起部613及び突起部614は、ベルト幅方向断面が三角形状をしており、突起部613と突起部614とが対向する面が傾斜した傾斜面601・傾斜面602を有する構成でもよい。この場合、傾斜面601と傾斜面602との間の距離をベルト幅方向に広く確保することができるため、スイカやカボチャといった大きめの搬送物の搬送に適している。
また、図12の突起形状Eに示すように、突起部713及び突起部714は、ベルト幅方向断面が半円形状をした構成でもよい。また、図12の突起形状Fに示すように、突起部813及び突起部814は、ベルト幅方向断面が、中心角90°の扇形状をした構成でもよい。また、図12の突起形状Gに示すように、突起部913及び突起部914は、突起部913と突起部914とが対向する面が平行な垂直面901・垂直面902、及び、ベルト幅方向断面が円弧形状になった上面903・上面904を有する構成でもよい。また、図12の突起形状Hに示すように、突起部1013及び突起部1014は、突起部1013と突起部1014とが対向する面が平行な垂直面1001・垂直面1002、及び、ベルト幅方向断面が半円形状になった上面1003・上面1004を有する構成でもよい。これら突起形状E~突起形状Hの場合、搬送物と接触する面が円弧形状をしていることから、軟らかく傷つきやすい、葉野菜やトマト、ナス、キュウリを搬送する場合に適している。
また、図13の突起形状Iに示すように、突起部1113は、ベルト幅方向に亘って形成されており、そのベルト幅方向断面が波形状をした構成でもよい。また、図13の突起形状Jに示すように、突起部1213及び突起部1214は、ベルト幅方向断面が波形状をした構成でもよい。これら突起形状I及び突起形状Jの場合、搬送物と接触するところが波状に湾曲していることから、長さがあるネギや、軟らかく傷つきやすい葉野菜やトマト、ナス、キュウリ、葉部分を有する大根やニンジンなどを含む野菜全般を搬送する場合に適している。
図2に示す結合Vベルト1の補強布121に採用している二方向繊維シートにアラミドシートを使用して、その厚み及び目付量を変更した実施例1、実施例2及び比較例1に係る結合Vベルトを作製した(表4参照)。また、補強布121に採用している二方向繊維シートにカーボンシートを使用して、その厚み及び目付量を変更した実施例3、実施例4及び比較例2に係る結合Vベルトを作製した(表4参照)。そして、図9及び図10に示す搬送装置200に、作製した各種結合Vベルトを2本1組で巻き掛け、それぞれ100個のネギ(搬送物)を搬送し、搬送の「始め」から「終わり」までの間の搬送態様に関して、表6の8項目を評価した。
評価項目及び判定方法を以下に記載する(表6参照)。
1)2本の結合Vベルトに速度差(スリップの差異)が生じないかを評価するために、ネギの搬送中に、速度差(スリップの差異)が発生した場合「あり」と判断し、速度差が発生しなかった場合「なし」と判断した。
2)上下の突起部13・突起部14と突起部13´・突起部14´とでネギ(搬送物)を挟持できているかを評価するために、100個のネギを搬送した結果、挟持できなかったネギの個数をカウントした。
3)ネギの肩揃え(ネギの挟持位置が揃う)が出来ているかを評価するために、100個のネギを搬送した結果、ネギの肩揃えが出来ていなかったネギの個数をカウントした。
4)ネギを搬送途中で位置ズレを起すことなく搬送できたかを評価するために、100個のネギを搬送した結果、位置ズレを起したネギの個数をカウントした。
5)ネギを搬送途中で落とすことなく最終位置まで搬送できたかを評価するために、100個のネギを搬送した結果、搬送途中で落としたネギの個数をカウントした。
6)ネギを挟持することで破損(押し潰す)することはないかを評価するために、100個のネギを搬送した結果、破損したネギの個数をカウントした。
7)ネギが突起部13・突起部14及び突起部13´・突起部14´によって汚れることはないかを評価するために、100個のネギを搬送した結果、汚れたネギの個数をカウントした。
8)ネギの太さ(径)の差異で前後のネギが落下しないかを評価するために、100個のネギを搬送した結果、落下したネギの個数をカウントした。
上記1)の評価項目で「なし」と判断され、2)~8)の評価項目全てで、カウントされた個数が3個未満(3%未満)の場合、「◎」と判定した。また、上記1)の評価項目で「なし」と判断され、2)~8)の評価項目で、カウントされた個数が3個~6個未満(3%以上、6%未満)となる評価項目があった場合、「〇」と判定した。また、上記1)の評価項目で「あり」と判断されるか、又は、2)~8)の評価項目で、カウントされた個数が6個以上(6%以上)となる評価項目があった場合、「×」と判定した。そして、判定結果を表6にまとめた。
また、実施例1~4及び比較例1、2に係る結合Vベルト1のベルト幅は、270mmとした(図2参照)。また、実施例1~4に係る結合Vベルト1のVベルト11(Vベルト11A・11BとVベルト11C・11D)のベルト形は、薄Cを使用した(表1参照)。このベルト形が薄Cは、上幅UWが21.7mmで、厚みTが11.0mmである(図3参照)。そして、Vベルト11Aの上幅UW及びVベルト11Bの上幅UWの合計幅TWは、45mmである(図2参照)。また、実施例1~4及び比較例1、2に係る結合Vベルト1の突起部13・突起部14の寸法は、図6に示す突起部14で説明すると、高さHは50mm、幅Wは45mm、垂直面141の高さhは30mm、傾斜面142の傾斜角度θは60°とした。また、突起部13・突起部14の硬度は、A54である。更に、実施例1~4及び比較例1、2に係る結合Vベルトの突起部13・14、接着層122、及び、補強布121に使用した、アラミドシート及びカーボンシートの詳細を表4及び表5に記載した。
[表4]
Figure 0007125207000004
[表5]
Figure 0007125207000005
[原材料]
クロロプレンゴム:電気化学工業 (株)製「PM-40」
酸化マグネシウム:協和化学工業(株)製「キョーワマグ30」
ステアリン酸:日油(株)製「ステアリン酸つばき」
老化防止剤:精工化学(株)製「ノンフレックスOD-3」
カーボンブラック:東海カーボン(株)製「シースト3」
可塑剤:ADEKA(株)製「RS-700」
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製「ノクセラーTT」
酸化亜鉛:正同化学工業(株)製「酸化亜鉛3種」
[表6]
(評価結果)
Figure 0007125207000006
表6の評価結果によれば、補強布121に採用している二方向繊維シートにアラミドシートを使用した場合、実施例1及び実施例2のように、目付量が90~870g/m2、厚みが0.03~0.24mmの条件を満たしていれば、上記評価結果の8個の評価項目を満足できる(判定が「◎」又は「〇」)ことがわかった。
一方、比較例1のように、目付量が90~870g/m2、厚みが0.03~0.24mmの条件を満たしていなければ、上記評価結果の8個の評価項目を満足できない(判定が「×」)ことがわかった。
また、補強布121に採用している二方向繊維シートにカーボンシートを使用した場合、実施例3及び実施例4のように、目付量が200~300g/m2、厚みが0.05~0.09mmの条件を満たしていれば、上記評価結果の8個の評価項目を満足できる(判定が「◎」又は「〇」)ことがわかった。
一方、比較例2のように、目付量が200~300g/m2、厚みが0.05~0.09mmの条件を満たしていなければ、上記評価結果の8個の評価項目を満足できない(判定が「×」)ことがわかった。
1 結合Vベルト
2 駆動プーリ
3 従動プーリ
11 Vベルト
12 タイバンド層
121 補強布
122 接着層
13・14 突起部
131・141 垂直面
132・142 傾斜面
100 搬送装置

Claims (8)

  1. ベルト幅方向に並設された、複数のVベルトと、
    前記複数のVベルトの背面側に配置され、前記複数のVベルトを前記ベルト幅方向に結合するタイバンド層と、を備え、
    前記タイバンド層の背面側に、対向する少なくとも一対の突起部が配置されており、
    前記対向する少なくとも一対の突起部は、互いに対向する側に、前記タイバンド層に対して傾斜した傾斜面を有しており、
    前記突起部は、前記タイバンド層を介して、前記並設された複数のVベルトに対向する位置に配置され、前記突起部の底部の幅は、前記並設された複数のVベルトの上幅の合計幅以下であることを特徴とする、結合Vベルト。
  2. 前記対向する一対の突起部は、互いに対向する側に、前記タイバンド層に対して垂直な垂直面を有していることを特徴とする、請求項1に記載の結合Vベルト。
  3. 前記突起部は、ゴム成分を含み、硬度がA35~A65の範囲内にあることを特徴とする、請求項1又は2に記載の結合Vベルト。
  4. 前記突起部の表面には、凹凸形状の模様が形成されていることを特徴とする、請求項1~3の何れかに記載の結合Vベルト。
  5. 前記タイバンド層は、二方向の繊維束が交差するように配列された、二方向繊維シートを有することを特徴とする、請求項1~4の何れかに記載の結合Vベルト。
  6. 前記二方向繊維シートにおいて、一方の前記繊維束は、前記ベルト幅方向に配列されており、他方の前記繊維束は、ベルト周方向に配列されていることを特徴とする、請求項5に記載の結合Vベルト。
  7. 前記二方向繊維シートにおいて、前記二方向の繊維束がともに、ベルト周方向に対して傾斜角度を有するように配列されていることを特徴とする、請求項5に記載の結合Vベルト。
  8. 前記二方向繊維シートは、アラミドシート又はカーボンシートであり、
    前記アラミドシートの場合は、目付量が90~870g/m2、引張強度が2060N/mm2以上、厚みが0.03~0.24mmの条件を満たし、
    前記カーボンシートの場合は、目付量が200~300g/m2、引張強度が2900N/mm2以上、厚みが0.05~0.09mmの条件を満たすことを特徴とする、請求項5~7の何れかに記載の結合Vベルト。
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