JP7124353B2 - 連続鋳造方法、及び連続鋳造機 - Google Patents

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本発明は、連続鋳造方法、及び連続鋳造機に関する。
鋳型で成形された鋳片を圧下ロールによって圧下し、鋳片内のポロシティを低減する連続鋳造方法がある(例えば、特許文献1~4)。
国際公開第2015/174395号 特開平8-164460号公報 特開2016-022531号公報 特許第5929836号明細書
ところで、鋳片内のポロシティの低減効率を高めるために、鋳片に対する圧下ロールの圧下力(圧縮力)を大きくすることが考えられる。
しかしながら、圧下ロールの圧下力を大きくするためには、圧下ロールを鋳片に押圧する油圧シリンダ等の押圧装置が大型化する可能性がある。
本発明は、上記の事実を考慮し、圧下ロールの圧下力を大きくせずに、鋳片内のポロシティの低減効率を高めることを目的とする。
第1態様に係る連続鋳造方法は、連続鋳造機によって搬送される鋳片を、該鋳片の搬送方向に隣り合う複数の圧下ロールによって圧下する連続鋳造方法であって、隣り合う前記圧下ロールのロールピッチを100mm以上、かつ、400mm以下とし、該圧下ロールによって中心固相率が0.8以上の前記鋳片をそれぞれ2mm以上圧下する。
第1態様に係る連続鋳造方法によれば、鋳片の搬送方向に隣り合う圧下ロールによって、中心固相率が0.8以上の鋳片をそれぞれ2mm以上圧下する。これにより、鋳片の中心偏析、及び内部割れが抑制される。したがって、鋳片の品質が向上する。
また、鋳片の搬送方向に隣り合う圧下ロールのロールピッチを100mm以上、かつ、400mm以下とする。
ここで、中心温度が高い鋳片を圧下ロールによって圧下した場合、鋳片に発生する圧縮応力は、次のようになる。すなわち、鋳片には、圧下ロールの回転中心に対して鋳片の搬送方向の上流側に圧縮応力のピーク(以下、「上流側ピーク」という)が発生する。また、鋳片には、圧下ロールの回転中心に対して鋳片の搬送方向の下流側に圧縮応力のピーク(以下、「下流側ピーク」という)が発生する。
そこで、本態様は、隣り合う圧下ロールのうち、上流側の圧下ロールの圧下力によって鋳片に発生する圧縮応力の下流側ピークの周辺部と、下流側の圧下ロールの圧下力によって鋳片に発生する圧縮応力の上流側ピークの周辺部とが重なるように、これらの圧下ロールのロールピッチを100mm以上、かつ、400mm以下にする。
これにより、下流側ピークの周辺部と上流側ピークの周辺部とが重なった部分において、圧縮応力が大きくなる。したがって、本態様では、圧下ロールの圧下力を大きくせずに、鋳片内のポロシティの低減効率を高めることができる。
第2態様に係る連続鋳造方法は、第1態様に係る連続鋳造方法において、隣り合う前記圧下ロールは、中心温度が1350℃以上の前記鋳片を圧下する。
第2態様に係る連続鋳造方法によれば、圧下ロールは、中心温度が1350℃以上の鋳片を圧下する。
ここで、鋳片の中心温度が低いと、鋳片が変形し難くなり、鋳片内のポロシティを低減するために必要となる圧下ロールの圧下力が大きくなる可能性がある。
この対策として本態様では、圧下ロールによって、中心温度が1350℃以上の鋳片を圧下する。これにより、鋳片内のポロシティを低減するために必要となる圧下ロールの圧下力が小さくなる。したがって、圧下ロールを鋳片に押圧する押圧装置の小型化を図ることができる。
第3態様に係る連続鋳造方法は、第2態様に係る連続鋳造方法において、隣り合う前記圧下ロールによって圧下される前記鋳片の中心温度が1350℃以上になるように、前記連続鋳造機による前記鋳片の搬送速度及び冷却速度の少なくとも一方を制御する。
第3態様に係る連続鋳造方法によれば、例えば、連続鋳造する鋳片の厚みに応じて、鋳片の搬送速度及び冷却速度の少なくとも一方を制御することにより、圧下ロールによって圧下される鋳片の中心温度が1350℃以上に設定される。したがって、連続鋳造する鋳片の厚みが変更になった場合であっても、鋳片内のポロシティを効率的に低減することができる。
第4態様に係る連続鋳造機は、鋳片を搬送する搬送装置と、前記搬送装置による前記鋳片の搬送方向に隣り合って配置され、中心固相率が0.8以上の前記鋳片をそれぞれ2mm以上圧下する複数の圧下ロールと、を備え、隣り合う前記圧下ロールのロールピッチが、100mm以上、かつ、400mm以下とされる。
第4態様に係る連続鋳造機によれば、鋳片の搬送方向に隣り合って配置される複数の圧下ロールは、中心固相率が0.8以上の鋳片をそれぞれ2mm以上圧下する。これにより、鋳片の中心偏析、及び内部割れが抑制される。したがって、鋳片の品質が向上する。
また、鋳片の搬送方向に隣り合う圧下ロールのロールピッチは、100mm以上、かつ、400mm以下とされる。
ここで、中心温度が高い鋳片を圧下ロールによって圧下した場合、鋳片に発生する圧縮応力は、次のようになる。すなわち、鋳片には、圧下ロールの回転中心に対して鋳片の搬送方向の上流側に圧縮応力のピーク(以下、「上流側ピーク」という)が発生する。また、鋳片には、圧下ロールの回転中心に対して鋳片の搬送方向の下流側に圧縮応力のピーク(以下、「下流側ピーク」という)が発生する。
そこで、本態様は、隣り合う圧下ロールのうち、上流側の圧下ロールの圧下力によって鋳片に発生する圧縮応力の下流側ピークの周辺部と、下流側の圧下ロールの圧下力によって鋳片に発生する圧縮応力の上流側ピークの周辺部とが重なるように、これらの圧下ロールのロールピッチが100mm以上、かつ、400mm以下とされる。
これにより、下流側ピークの周辺部と上流側ピークの周辺部とが重なった部分において、圧縮応力が大きくなる。したがって、本態様では、圧下ロールの圧下力を大きくせずに、鋳片内のポロシティの低減効率を高めることができる。
以上説明したように、本発明によれば、圧下ロールの圧下力を大きくせずに、鋳片内のポロシティの低減効率を高めることができる。
図1は、一実施形態に係る連続鋳造機を鋳片の幅方向から見た側面図である。 図2は、圧下装置を示す図1の一部拡大図である。 図3は、鋳片の搬送方向において上流側圧下ロールからの距離と、鋳片の発生する平均圧縮応力との関係を示すグラフである。 図4は、鋳片に発生する平均圧縮応力の最大値とロールピッチとの関係を示すグラフである。 図5は、鋳片の搬送方向において上流側圧下ロールからの距離と、鋳片に発生する平均圧縮応力との関係を示すグラフである。 図6は、連続鋳造試験の試験条件及び評価結果を示す表である。
以下、一実施形態に係る連続鋳造機及び連続鋳造方法について説明する。
(連続鋳造機)
先ず、連続鋳造機の構成について説明する。
図1には、本実施形態に係る連続鋳造機10が示されている。この連続鋳造機10は、タンディッシュ12と、鋳型16と、搬送装置30と、圧下装置40とを備えている。
(タンディッシュ)
タンディッシュ12は、溶鋼Wを一時的に貯留する容器とされている。このタンディッシュ12には、図示しない取鍋から溶鋼Wが注がれる。また、タンディッシュ12の底部には、溶鋼Wを排出する浸漬ノズル14が設けられている。このタンディッシュ12の下方には、鋳型16が配置されている。
(鋳型)
鋳型16は、例えば、水冷式の銅製鋳型とされる。この鋳型16は、タンディッシュ12の浸漬ノズル14から注がれた溶鋼Wを冷却し、溶鋼Wの表層を凝固させる。これにより、所定形状の鋳片20を成形する。
鋳型16は、軸方向の両端が開口された筒状に形成されている。また、鋳型16は、軸方向を上下方向として配置されている。この鋳型16の上端には、注入口16Uが形成されている。注入口16Uには、タンディッシュ12の浸漬ノズル14が挿入されている。この浸漬ノズル14から鋳型16内に溶鋼Wが注がれる。
なお、浸漬ノズル14には、溶鋼Wの排出量を調整する調整弁等の調整機構が設けられている。この調整機構によって、鋳型16内の溶鋼Wの液面(以下、「メニスカスM」という)が所定高さになるように、浸漬ノズル14から注入口16Uに排出する溶鋼Wの排出量が調整される。
鋳型16に注がれた溶鋼Wは、鋳型16によって冷却され、表層から徐々に凝固される。これにより、表層の溶鋼Wが凝固され、内部に溶鋼Wが残存する鋳片20が形成される。また、鋳型16の断面形状は、矩形状とされている。これにより、鋳片20の断面形状が、矩形状に成形される。なお、以下では、溶鋼Wが凝固した鋳片20の表層部を凝固部(凝固シェル)20Aとし、鋳片20の内部に残存した凝固していない溶鋼Wを未凝固部20Bとする。
鋳型16の下端には、排出口16Lが形成されている。この排出口16Lから、鋳型16で成形された鋳片20が排出される。また、鋳型16の下側には、搬送装置30が配置されている。
(搬送装置)
搬送装置30は、鋳型16から排出された鋳片20を、冷却しながら所定方向(矢印H方向)へ搬送する。なお、以下では、矢印H方向を、搬送装置30の搬送方向(鋳造方向)とする。
搬送装置30は、複数対のサポートロール32を有している。複数対のサポートロール32は、鋳片20の厚み方向(矢印t方向)の両側に、鋳片20の搬送方向に間隔を空けて配列されている。また、各サポートロール32の軸方向の両端部は、鋳片20の幅方向の両側で、図示しない軸受け部に回転可能に支持されている。これらのサポートロール32によって、鋳型16の排出口16Lから後述する圧下装置40へ向けて緩やかに湾曲した後、略水平方向に延びる搬送路34が形成されている。
複数対のサポートロール32は、鋳片20を厚み方向の両側から把持しながら、当該鋳片20を搬送方向に搬送する。これにより、鋳片20が厚み方向に膨らむバルジングが抑制される。なお、複数のサポートロール32の一部は、回転駆動する駆動ロールとされている。この駆動ロールによって、鋳片20の搬送速度(鋳造速度)が調整される。
搬送装置30は、鋳片20を冷却する図示しない複数の冷却器(二次冷却器)を有している。複数の冷却器は、例えば、冷却水を噴射するスプレーノズルを有する。これらの冷却器は、鋳片20の搬送方向に間隔を空けて配列されており、鋳片20に対して冷却水を噴射する。これにより、鋳片20が冷却され、鋳片20の未凝固部20Bが徐々に凝固される。
また、搬送装置30による鋳片20の搬送速度及び冷却速度は、後述する一対の上流側圧下ロール42及び一対の下流側圧下ロール44によって鋳片20が圧下される際の鋳片20の中心温度が、例えば、1350℃以上になるように制御(調整)される。
なお、ここでいう鋳片20の中心温度とは、鋳片20の厚み方向の中心の温度である。また、一対の上流側圧下ロール42及び一対の下流側圧下ロール44によって鋳片20が圧下される際の鋳片20の中心温度は、例えば、鋳片20の搬送速度を早くすると高くなり、鋳片20の搬送速度を遅くすると低くなる。また、一対の上流側圧下ロール42及び一対の下流側圧下ロール44によって鋳片20が圧下される際の鋳片20の中心温度は、例えば、鋳片20の冷却速度を早くすると低くなり、鋳片20の冷却速度を遅くすると高くなる。
また、鋳片20の搬送速度は、例えば、前述した駆動ロールの回転速度を早くすると早くなり、駆動ロールの回転速度を遅くすると遅くなる。また、鋳片20の冷却速度は、例えば、冷却器から鋳片20に噴射する冷却水の噴射量を多くすると早くなり、冷却器から鋳片20に噴射する冷却水の噴射量を少なくすると遅くなる。また、鋳片20の冷却速度は、例えば、冷却器から鋳片20に噴射する冷却水の温度を低くすると早くなり、冷却器から鋳片20に噴射する冷却水の温度を高くすると遅くなる。
なお、搬送路34には、鋳片20の未凝固部20Bを電磁的に撹拌する電磁撹拌装置が設けられても良い。
(圧下装置)
圧下装置40は、略水平方向に延びる搬送路34の下流側に配置されている。また、圧下装置40は、鋳片20を厚み方向に圧縮することにより、鋳片20の未凝固部20B内のポロシティ等を低減する。この圧下装置40は、一対の上流側圧下ロール42と、一対の下流側圧下ロール44とを有している。
図2に示されるように、一対の上流側圧下ロール42は、鋳片20を厚み方向の両側から把持しながら、当該鋳片20を搬送方向に搬送する。これと同様に、一対の下流側圧下ロール44は、鋳片20を厚み方向の両側から把持しながら、当該鋳片20を搬送方向に搬送する。また、一対の下流側圧下ロール44は、一対の上流側圧下ロール42に対し、鋳片20の搬送方向の下流側に配置されている。この一対の上流側圧下ロール42及び一対の下流側圧下ロール44は、鋳片20の搬送路34を形成している。
なお、本実施形態では、一対の上流側圧下ロール42と一対の下流側圧下ロール44が同様の構成とされている。そのため、以下では、一対の上流側圧下ロール42について説明し、一対の下流側圧下ロール44の説明は適宜省略する。また、鋳片20の上側に配置された上流側圧下ロール42及び下流側圧下ロール44は、鋳片20の搬送方向に隣り合う圧下ロールの一例である。
一対の上流側圧下ロール42は、鋳片20の厚み方向の両側に配置されている。また、一対の上流側圧下ロール42は、円柱状に形成されている。さらに、一対の上流側圧下ロール42は、軸方向(長手方向)を鋳片20の幅方向として配置されている。この一対の上流側圧下ロール42の軸方向の両端部は、鋳片20の幅方向の両側において、図示しない軸受け部によって支持されている。これにより、一対の上流側圧下ロール42が、回転中心(回転軸)C1を中心として回転可能とされている。
また、鋳片20の上側に配置された上流側圧下ロール42の軸方向の両端部を支持する軸受け部は、図示しない油圧シリンダ等の押圧装置によって、鋳片20の厚み方向の中心側(下側)へ押圧される。これにより、上流側圧下ロール42によって、鋳片20が圧下される。
ここで、鋳片20は、前述したように搬送装置30の複数の冷却器によって、冷却されながら搬送される。これにより、鋳片20の未凝固部20Bは、搬送方向の下流側へ向かうに従って徐々に凝固される。換言すると、鋳片20は、搬送方向の下流側へ向かうに従って、鋳片20の中心固相率Rが高くなる。
なお、中心固相率Rとは、鋳片20の厚み、幅方向の中心における凝固部の割合(比率)を意味する。例えば、中心固相率Rが0.8の場合、鋳片20の厚み、幅方向の中心における凝固部の割合が8割(80%)で、未凝固部の割合が2割(20%)となる。
ここで、後述する連続鋳造試験の結果によると、中心固相率Rが0.8未満の鋳片20を一対の上流側圧下ロール42によって圧下すると、鋳片20内で溶鋼流動が発生し、中心偏析又は内部割れが増加する可能性がある。
そこで、一対の上流側圧下ロール42は、鋳片20の搬送路34のうち、鋳片20の中心固相率Rが0.8以上となる位置に配置される(0.8≦R≦1.0)。これにより、一対の上流側圧下ロール42による鋳片20の中心偏析及び内部割れが抑制される。
なお、中心固相率Rは、例えば、鋳片20を凝固解析することにより求められる。具体的には、川和の式(「鉄鋼の凝固:日本学術振興会製鋼第19委員会,2015,付-13」参照)という実験回帰式から固相線温度(固相率1.0)と液相線温度(固相率0)とを求めた。そして、固相線温度と液相線温度との間の固相率は線形と仮定し、鋳片の中心固相率Rを求めた。
一対の上流側圧下ロール42は、前述した油圧シリンダ等の押圧装置の押圧力を制御することにより、鋳片20を2mm以上圧下可能とされている。これと同様に、一対の下流側圧下ロール44は、鋳片20を2mm以上圧下可能とされている。
なお、一対の上流側圧下ロール42及び一対の下流側圧下ロール44の圧下量S1,S2は、押圧装置の最大出力等の観点から、例えば、10mm以下が好ましい。また、ここでいう一対の上流側圧下ロール42及び一対の下流側圧下ロール44の圧下量S1,S2とは、鋳片20の上側に配置された一対の上流側圧下ロール42及び一対の下流側圧下ロール44によって鋳片20を下方へ押し下げる量を意味する。
一対の上流側圧下ロール42と一対の下流側圧下ロール44とのロールピッチPは、後述する解析結果に基づいて、100mm以上、かつ、400mm以下に設定される。
なお、ここでいうロールピッチPとは、鋳片20の搬送方向に隣り合う上流側圧下ロール42及び下流側圧下ロール44を上方から見て、上流側圧下ロール42及び下流側圧下ロール44の回転中心C1,C2間の距離である。また、上流側圧下ロール42及び下流側圧下ロール44の直径D1,D2は、隣り合う上流側圧下ロール42及び下流側圧下ロール44が互いに干渉しないように適宜設定される。
(解析)
ここで、圧下装置40によって鋳片20に発生する圧縮応力の解析について説明する。
本解析では、ロールピッチPをパラメータとし、一対の上流側圧下ロール42及び一対の下流側圧下ロール44によって鋳片20をそれぞれ圧下したときに、鋳片20に発生する圧縮応力を有限要素法により求めた。なお、解析する圧縮応力は、鋳片20の厚み方向、幅方向、及び搬送方向に発生する圧縮応力の平均値(以下、「平均圧縮応力」という)とした。
(解析モデル)
鋳片20の解析モデル(以下、単に「鋳片20」という)の幅は、2300mmとした。また、鋳片20の厚みT(図2参照)は、300mmとした。さらに、鋳片20の中心固相率Rは、0.8とした。また、鋳片20の温度分布は、差分法伝熱計算プログラムによって計算した。
鋳片20に対する一対の上流側圧下ロール42及び一対の下流側圧下ロール44の圧下量S1,S2は、それぞれ2.5mmとした。また、一対の上流側圧下ロール42及び一対の下流側圧下ロール44の直径D1,D2は、ロールピッチPが500mm未満の場合、ロールピッチPから20mmを減じた値(=P-20mm)とした。一方、ロールピッチPが500mm以上の場合は、一対の上流側圧下ロール42及び一対の下流側圧下ロール44の直径D1,D2を500mmとした。
なお、本解析では、一対の上流側圧下ロール42のみで鋳片20を圧下したときに、鋳片20に発生する平均圧縮応力も有限要素法により求めた。この場合の一対の上流側圧下ロール42の圧下量S1は、一対の上流側圧下ロール42及び一対の下流側圧下ロール44の両方で鋳片20を圧下する場合の圧下量S1,S2の合計値である5mm(=2.5mm+2.5mm)とした。さらに、一対の上流側圧下ロール42の直径D1は、500mmとした。
なお、後述する図4に示されるグラフでは、便宜上、一対の上流側圧下ロール42のみで鋳片20を圧下した場合のロールピッチPを0(ゼロ)とした。
(解析結果)
図3には、一対の上流側圧下ロール42及び一対の下流側圧下ロール44によって鋳片20を圧下した場合に、鋳片20に発生する平均圧縮応力の解析結果が示されている。
なお、図3に示されるグラフの横軸は、鋳片20の搬送方向において、上流側圧下ロール42の回転中心C1からの距離である。また、図3に示されるグラフの縦軸は、鋳片20に発生する平均圧縮応力である。さらに、図3に示される解析結果では、ロールピッチPが400mmとされている。
図3に示されるように、鋳片20に発生する平均圧縮応力は、一対の上流側圧下ロール42と一対の下流側圧下ロール44との間で最大値Qとなる。
また、図4には、前述した鋳片20に発生する平均圧縮応力の最大値とロールピッチPとの関係が示されている。なお、図4に示されるグラフの縦軸(鋳片の平均圧縮応力の最大値)は、例えば、ロールピッチPが400mmの場合、図3に示されるグラフ中の最大値Qである。
図4に示されるように、鋳片20の平均圧縮応力の最大値は、ロールピッチPが100mm以上で、かつ、400mm以下の範囲で、それ以外の範囲よりも大きくなった。したがって、ロールピッチPは、100mm以上、かつ、400mm以下の範囲に設定することが好ましい。
(補足)
なお、解析結果について補足すると、図5には、一対の上流側圧下ロール42のみで鋳片20を圧下したときに、鋳片20に発生する平均圧縮応力の解析結果が示されている。
図5に示されるように、鋳片20には、上流側圧下ロール42の回転中心C1に対し、当該鋳片20の搬送方向の上流側に平均圧縮応力のピーク(以下、「上流側ピーク」という)V1が発生する。また、鋳片20には、上流側圧下ロール42の回転中心C1に対し、当該鋳片20の搬送方向の下流側に平均圧縮応力のピーク(以下、「下流側ピーク」という)V2が発生する。これは、鋳片20の表層部と中心部との温度差により、当該鋳片20の表層部と中心部との変形抵抗差が大きくなったためと考えられる。
なお、一般的な厚板の圧延加工において、厚板に発生する平均圧縮応力のピークは、圧延ロールの回転中心付近に発生する。
また、図示を省略するが、一対の下流側圧下ロール44によって鋳片20を圧下すると、鋳片20には、下流側圧下ロール44の回転中心C2に対して鋳片20の搬送方向の上流側に平均圧縮応力のピーク(以下、「上流側ピーク」という)が発生する。また、鋳片20には、下流側圧下ロール44の回転中心C2に対して鋳片20の搬送方向の下流側に平均圧縮応力のピーク(以下、「下流側ピーク」という)が発生する。
本解析では、ロールピッチPが100mm以上、かつ、400mm以下の範囲で、一対の上流側圧下ロール42の圧下力による平均圧縮応力の下流側ピークV2の周辺部と、一対の下流側圧下ロール44の圧下力による平均圧縮応力の上流側ピークの周辺部とが重なり、鋳片20に発生する平均圧縮応力が大きくなったものと考えられる。
なお、ロールピッチPが100mm未満の場合であっても、一対の上流側圧下ロール42の圧下力による平均圧縮応力の下流側ピークV2の周辺部と、一対の下流側圧下ロール44による平均圧縮応力の上流側ピークの周辺部とが重なることが想定される。
しかしながら、ロールピッチPが100mm未満の場合、隣り合う上流側圧下ロール42と下流側圧下ロール44との干渉を避けるために、これらの上流側圧下ロール42及び下流側圧下ロール44の直径D1,D2を小さくする必要がある。この場合、上流側圧下ロール42及び下流側圧下ロール44が湾曲し易くなるため、鋳片20を十分に圧下することが困難になる可能性がある。したがって、ロールピッチPは、前述したように、100mm以上、かつ、400mm以下の範囲に設定することが好ましい。
(作用)
次に、本実施形態に係る連続鋳造方法(鋳片製造方法)を説明しつつ、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態に係る連続鋳造方法では、鋳片20の搬送方向(矢印H方向)に隣り合う上流側圧下ロール42及び下流側圧下ロール44によって、中心固相率Rが0.8以上の鋳片20をそれぞれ2mm以上圧下する。これにより、鋳片20の中心偏析、及び内部割れが抑制される。したがって、鋳片20の品質が向上する。
また、鋳片20の搬送方向に隣り合う上流側圧下ロール42と下流側圧下ロール44とのロールピッチPを100mm以上、かつ、400mm以下にする。
これにより、例えば、図3に示されるように、一対の上流側圧下ロール42と一対の下流側圧下ロール44との間で、一対の上流側圧下ロール42の圧下力による平均圧縮応力の下流側ピークV2の周辺部と、一対の下流側圧下ロール44による平均圧縮応力の上流側ピークの周辺部とが重なり、鋳片20に発生する平均圧縮応力が大きくなる。この結果、鋳片20に発生する平均圧縮応力は、一対の上流側圧下ロール42と一対の下流側圧下ロール44との間で最大値Qとなる。
このように本実施形態では、隣り合う上流側圧下ロール42及び下流側圧下ロール44の圧下力を大きくせずに、鋳片20に発生する平均圧縮応力を大きくすることができる。したがって、上流側圧下ロール42及び下流側圧下ロール44の圧下力を大きくせずに、鋳片20内のポロシティの低減効率を高めることができる。さらに、上流側圧下ロール42及び下流側圧下ロール44を鋳片20に押圧する押圧装置の大型化を抑制することができる。
また、一対の上流側圧下ロール42及び一対の下流側圧下ロール44は、中心温度が1350℃以上の鋳片20を圧下する。
ここで、鋳片20の中心温度が低いと、鋳片20が変形し難くなり、鋳片20内のポロシティを低減するために必要となる一対の上流側圧下ロール42及び一対の下流側圧下ロール44の圧下力が大きくなる可能性がある。
この対策として本実施形態では、前述したように、一対の上流側圧下ロール42及び一対の下流側圧下ロール44によって、中心温度が1350℃以上の鋳片20をそれぞれ圧下する。これにより、鋳片20内のポロシティを低減するために必要となる一対の上流側圧下ロール42及び一対の下流側圧下ロール44の圧下力を小さくすることができる。
したがって、上流側圧下ロール42及び下流側圧下ロール44を鋳片20に押圧する押圧装置の大型化をさらに抑制することができる。
また、連続鋳造する鋳片20の厚みに応じて、鋳片20の搬送速度及び冷却速度の少なくとも一方を制御することにより、連続鋳造する鋳片20の厚みが変更になった場合であっても、鋳片20内のポロシティを効率的に低減することができる。
(変形例)
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、上流側圧下ロール42の直径D1と下流側圧下ロール44の直径D2とが同じとされている。しかしながら、上流側圧下ロール42の直径D1と下流側圧下ロール44の直径D2とは、異なっていても良い。
また、上記実施形態では、上流側圧下ロール42の圧下量S1と下流側圧下ロール44の圧下量S2とが同じとされている。しかしながら、上流側圧下ロール42の圧下量S1と下流側圧下ロール44の圧下量S2とは、異なっていても良い。
(連続鋳造試験)
次に、連続鋳造試験について説明する。
本連続鋳造試験では、図1に示される連続鋳造機10によって実施例1~7に係る複数の鋳片を連続鋳造し、各鋳片内のポロシティ等を評価した。また、比較例1~6に係る複数の鋳片を連続鋳造し、各鋳片内のポロシティ等を評価した。
(溶鋼)
溶鋼の組成は、質量%で、C:0.05~0.15%、Si:0.1~0.4%、Mn:0.8~1.5%、P:0.02%以下、S:0.008%以下、及び残部にFeと不純物からなる組成とした。
(鋳型)
次に、鋳型16には、水冷式の銅製鋳型を用いた。また、鋳型16の各種寸法を下記表1に示す。
Figure 0007124353000001
(搬送装置)
次に、搬送装置30による鋳片の鋳造速度は、0.7m/minとした。また、搬送装置30の冷却器(二次冷却器)の比水量は、0.5~0.7L/kg-steelとした。これにより、一対の上流側圧下ロール42及び一対の下流側圧下ロール44によって圧下される鋳片の中心固相率Rを0.8とした。
また、後述する実施例4では、圧下装置40によって圧下される鋳片の中心固相率Rが0.95になるように、搬送装置30による鋳片の搬送速度等を適宜調整した。これと同様に、後述する実施例7では、圧下装置40によって圧下される鋳片の中心固相率Rが1.0になるように、搬送装置30による鋳片の搬送速度等を適宜調整した。この実施例7では、圧下装置40によって圧下される鋳片の中心温度が1350℃となっている。なお、鋳片の中心温度は、鋳片の搬送速度及び冷却速度等から推定した。さらに、後述する比較例4では、一対の上流側圧下ロール42及び一対の下流側圧下ロール44によって圧下される鋳片の中心固相率Rが0.7になるように、搬送装置30による鋳片の搬送速度等を適宜調整した。なお、鋳片の中心固相率Rは、鋳片の厚みT及び幅の二次元の凝固解析により算出した。
(圧下装置)
一対の上流側圧下ロール42は、鋳型16内のメニスカスMから、鋳片の搬送方向に沿って20m下流側に配置した。さらに、一対の上流側圧下ロール42に対する鋳片の搬送方向の下流側に、一対の下流側圧下ロール44を配置した。そして、鋳片の上側に配置された上流側圧下ロール42及び下流側圧下ロール44を図示しない油圧シリンダによって押圧することにより、これらの上流側圧下ロール42及び下流側圧下ロール44によって鋳片をそれぞれ圧下した。なお、上流側圧下ロール42及び下流側圧下ロール44の最大圧下力(最大出力)は、400tonF(3.92MN)である。
図6に示されるように、実施例1~7及び比較例1~6に係る鋳片では、圧下装置40(上流側圧下ロール42及び下流側圧下ロール44)のロールピッチP、直径D1,D2、圧下量S1,S2、及び鋳片の中心固相率Rが適宜変更されている。また、比較例1及び比較例6では、下流側圧下ロール44では鋳片を圧下せず、上流側圧下ロール42のみで鋳片を圧下した。
(鋳片の評価方法)
鋳片の評価では、実施例1~7及び比較例1~6に係る鋳片のポロシティ体積Vと、圧下装置40によって圧下されていない鋳片(基準鋳片)のポロシティ体積Vとからポロシティインデックス(=V/V)を求めた。そして、ポロシティインデックスが0.4以下を合格(○)とし、0.4超を不合格(×)とした。ポロシティインデックスが0.4以下になると、連続鋳造工程の後の圧延工程において、鋳片(スラブ鋳片)内のポロシティが消滅するためである。
さらに、実施例1~7及び比較例1~6に係る鋳片の横断面から切り出したマクロサンプルをエッチングし、目視により内部割れ及び中心偏析の有無を確認した。そして、内部割れ及び中心偏析の少なくとも一方がある場合を不合格(×)とし、内部割れ及び中心偏析の両方がない場合を合格(○)とした。
なお、実施例1~7及び比較例1~6に係る鋳片のポロシティ体積Vの算出方法は、次のとおりである。先ず、鋳片の厚み方向の中心位置で、サンプル(以下、「中心サンプル」という)を切り出した。また、鋳片の表面から鋳片の厚みの1/4の位置で、サンプル(以下、「1/4厚みサンプル」という)を切り出した。なお、各中心サンプル及び1/4厚みサンプルの寸法は、厚み7mm、幅100mm、長さ50mmである。
次に、JIS Z8807に規定される固体の密度及び比重測定法に従い、各中心サンプル及び1/4厚みサンプルの密度を測定した。さらに、下記式(1)から、単位重量当たりのポロシティ体積V(cm/g)を求めた。また、これと同様の方法により、圧下装置40によって圧下されていない基準鋳片のポロシティ体積V(cm/g)も求めた。
Figure 0007124353000002

ただし、
ρ :中心サンプルの密度(g/cm
ρ:1/4厚みサンプルの密度(g/cm
である。
(評価結果)
図6には、実施例1~7及び比較例1~6に係る鋳片の評価結果が示されている。なお、図6における圧下装置(上流側圧下ロール及び下流側圧下ロール)の圧下量S1,S2の実測値は、上流側圧下ロール42及び下流側圧下ロール44にそれぞれ設置した位置センサによって測定した。
(実施例)
実施例1~7では、ポロシティインデックスの評価が何れも合格(○)となった。その理由は、次のように考えられる。
すなわち、実施例1~7では、上流側圧下ロール42及び下流側圧下ロール44の圧下量をそれぞれ2mm以上に設定し、さらに、ロールピッチPを100mm以上、かつ、400mm以下(100≦P≦400)の範囲に設定した。これにより、一対の上流側圧下ロール42の圧下力によって鋳片に発生する圧縮応力の下流側ピークの周辺部と、一対の下流側圧下ロール44の圧下力によって鋳片に発生する圧縮応力の上流側ピークの周辺部とが重なり、鋳片に発生する圧縮応力が大きくなったためと考えられる。
さらに、実施例1~7では、内部割れ及び中心偏析が確認されなかった。その理由は、実施例1~7では、圧下装置40によって圧下される際の鋳片の中心固相率Rを0.8以上(0.8≦R≦1.0)に設定したためと考えられる。
以上の評価結果から、実施例1~7に係る鋳片は、何れも高品質であることが確認された。
(比較例)
比較例1,6では、内部割れ及び中心偏析は確認されなかった(〇)。しかしながら、比較例1,6では、ポロシティインデックスの評価が何れも不合格(×)となった。その理由は、比較例1,6では、一対の上流側圧下ロール42のみで鋳片を圧下したため、実施例1~7よりも鋳片に発生する圧縮応力が小さくなったためと考えられる。
なお、比較例6では、一対の上流側圧下ロール42の圧下量S1の設定値を5mmとしたが、圧下量S1の実測値は、設定値の半分の2.5mmとなった。その理由は、一対の上流側圧下ロール42の最大圧下力が400tonFであるため、鋳片を5mm圧下するために必要となる圧下力が不足したためと考えられる。
次に、比較例2及び比較例3では、内部割れ及び中心偏析は確認されなかった(〇)。しかしながら、比較例2及び比較例3では、ポロシティインデックスの評価が何れも不合格(×)となった。
その理由は、比較例2及び比較例3では、ロールピッチPが500mm以上(500mmと700mm)に設定されている。そのため、一対の上流側圧下ロール42の圧下力によって鋳片に発生する圧縮応力の下流側ピークの周辺部と、一対の下流側圧下ロール44の圧下力によって鋳片に発生する圧縮応力の上流側ピークの周辺部とが重ならず、実施例1~7よりも鋳片に発生する圧縮応力が小さくなったためと考えられる。
比較例4では、ポロシティインデックスの評価が合格(○)となった。しかしながら、比較例4では、内部割れ又は中心偏析が確認された(×)。その理由は、比較例4では、圧下装置40によって圧下される際の鋳片の中心固相率Rを0.7に設定したためと考えられる。
比較例5では、内部割れ又は中心偏析が確認されなかった(〇)。しかしながら、比較例5では、ポロシティインデックスの評価が不合格(×)となった。その理由は、比較例5では、圧下装置40(一対の上流側圧下ロール42及び一対の下流側圧下ロール44)の圧下量S1の設定値を1mmとしたため、実施例1~7よりも鋳片に発生する圧縮応力が小さくなったためと考えられる。
(評価結果のまとめ)
以上の評価結果から、実施例1~7では、ポロシティ、中心偏析、及び内部割れが少ない高品質の鋳片が得られたことが分かる。
以上、本発明の一実施形態等について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 連続鋳造機
20 鋳片
30 搬送装置
42 上流側圧下ロール(圧下ロール)
44 下流側圧下ロール(圧下ロール)
H 鋳片の搬送方向
P ロールピッチ
S1 上流側圧下ロールの圧下量(圧下ロールの圧下量)
S2 下流側圧下ロールの圧下量(圧下ロールの圧下量)

Claims (4)

  1. 連続鋳造機によって搬送される鋳片を、該鋳片の搬送方向に隣り合う複数の圧下ロールによって圧下する連続鋳造方法であって、
    複数の前記圧下ロールの直径が、80mm以上、かつ、380mm以下とされ、
    隣り合う前記圧下ロールの圧下力によって前記鋳片に発生する平均圧縮応力が、隣り合う前記圧下ロールの間で最大値となるように、 隣り合う前記圧下ロールのロールピッチを100mm以上、かつ、400mm以下とし、該圧下ロールによって中心固相率が0.8以上の前記鋳片をそれぞれ2mm以上圧下するとともに、複数の前記圧下ロールによる前記鋳片の圧下量の総和を20mm以下とする、
    連続鋳造方法。
  2. 隣り合う前記圧下ロールは、中心温度が1350℃以上の前記鋳片を圧下する、
    請求項1に記載の連続鋳造方法。
  3. 隣り合う前記圧下ロールによって圧下される前記鋳片の中心温度が1350℃以上になるように、前記連続鋳造機による前記鋳片の搬送速度及び冷却速度の少なくとも一方を制御する、
    請求項2に記載の連続鋳造方法。
  4. 鋳片を搬送する搬送装置と、
    前記搬送装置による前記鋳片の搬送方向に隣り合って配置され、中心固相率が0.8以上の前記鋳片をそれぞれ2mm以上圧下する複数の圧下ロールと、
    を備え、
    複数の前記圧下ロールの直径が、80mm以上、かつ、380mm以下とされ、
    隣り合う前記圧下ロールの圧下力によって前記鋳片に発生する平均圧縮応力が、隣り合う前記圧下ロールの間で最大値となるように、 隣り合う前記圧下ロールのロールピッチが、100mm以上、かつ、400mm以下とされるとともに、複数の前記圧下ロールによる前記鋳片の圧下量の総和が20mm以下とされる、
    連続鋳造機。
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