JP7115438B2 - 燃料電池セル - Google Patents

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Description

本開示は、燃料電池セルに関する。
電解質層とその両面に配置されている触媒電極層から構成されている膜電極接合体、ガス拡散層、及びセパレーターが積層されている燃料電池セルが知られている。
このような燃料電池セルにおいて、発電効率を向上させるために、アノードガス拡散層とカソードガス拡散層とを、異なる構成とした燃料電池セルが知られている。
例えば、特許文献1に開示される燃料電池セルは、燃料電池セル内の電解質層のアノード側及びカソード側の含水率を一定に保持することによって、燃料電池の出力を一定に保つことを目的として、カソード側のガス拡散層の気孔率及び気孔量を小さくする、及び層厚を大きくする等の構成を採用している。
また、特許文献2に開示される固体高分子燃料電池用の膜電極アセンブリは、多様な動作条件(湿度)に対して電池出力を改善するために、プロトン交換膜と、アノード触媒層とカソード触媒層との二つの触媒層と、二つのガス拡散層とを備え、アノードのガス拡散層が、炭素繊維紙に基づいていて、グラファイト又はカーボンナノチューブ又はカーボンナノファイバーと、PTFEとを備えるマイクロポーラス層を有し、カソードのガス拡散層が炭素繊維構造体に基づいていて、カーボンブラック及び/又はカーボンナノチューブ及び/又はカーボンナノファイバーと、PTFEとに基づいたマイクロポーラス層を有することを特徴とする。
特開2002-367655号公報 特表2017-525105号公報
アノードガスとして水素ガスを用い、かつカソードガスとして酸素ガスを用いる燃料電池セルが知られている。このような燃料電池セルでは、水素ガスは約100%の純度のものを使用するのに対して、酸素ガスは空気(空気中の酸素は約21%前後)を使用するため、電池反応に必要なガスの量はアノード側よりもカソード側の方が多い。
そのため、従来の燃料電池セルにおいて効率よく電池反応を起こさせるためには、アノードガスの流量よりもカソードガスの流量を大きくする必要があり、そのため、カソード側の圧力損失が高くなる場合があった。
なお、本願明細書において、「アノード側」とは、燃料電池セルの電解質層から見てアノードガス拡散層が配置されている側を意味しており、「カソード側」とは、燃料電池セルの電解質層から見てカソードガス拡散層が配置されている側を意味している。
本開示は、燃料電池セル内部におけるカソード側の圧力損失を抑制することができる燃料電池セルを提供することを目的とする。
本開示者は、以下の手段により上記課題を達成することができることを見出した:
カソードセパレーター、カソードガス拡散層、カソード触媒電極層、電解質層、アノード触媒電極層、アノードガス拡散層、及びアノードセパレーターがこの順に積層されている燃料電池セルであって、
前記カソードセパレーターは、カソードガスを前記カソードガス拡散層に流通させるための流路を有しており、かつ前記アノードセパレーターは、アノードガスを前記アノードガス拡散層に流通させるための流路を有しており、
前記カソードガス拡散層の曲げ強度及び単位厚さあたりの面内方向の透気度が、前記アノードガス拡散層の曲げ強度及び単位厚さあたりの面内方向の透気度よりも大きい、
燃料電池セル。
本開示によれば、燃料電池セル内部におけるカソード側の圧力損失を抑制することができる燃料電池セルを提供することができる。
図1は、本開示の一つの実施形態に従う燃料電池セルを示す模式図である。 図2は、本開示とは異なる燃料電池セルを示す模式図である。 図3は、ガス拡散層の曲げ強度の測定を行うための装置の模式図である。
以下、本開示の実施の形態について詳述する。なお、本開示は、以下の実施の形態に限定されるのではなく、開示の本旨の範囲内で種々変形して実施できる。
本開示の燃料電池セルは、カソードセパレーター、カソードガス拡散層、カソード触媒電極層、電解質層、アノード触媒電極層、アノードガス拡散層、及びアノードセパレーターがこの順に積層されている燃料電池セルであって、カソードセパレーターは、カソードガスをカソードガス拡散層に流通させるための流路を有しており、かつアノードセパレーターは、アノードガスをアノードガス拡散層に流通させるための流路を有しており、カソードガス拡散層の曲げ強度及び単位厚さあたりの面内方向の透気度が、アノードガス拡散層の曲げ強度及び単位厚さあたりの面内方向の透気度よりも大きい。
本開示の燃料電池セルにおいて、アノード触媒電極層及びカソード触媒電極層は、ガス拡散層と一体であるガス拡散触媒電極層の形態であってもよい。
図1は、本開示の一つの実施形態に従う燃料電池セル100を示す模式図である。
図1に示すように、本開示の一つの実施形態に従う燃料電池セル100は、カソードセパレーター10、カソードガス拡散層20、並びにカソード触媒電極層31、電解質層32、及びアノード触媒電極層33がこの順に積層されている膜電極接合体30、アノードガス拡散層40、並びにアノードセパレーター50がこの順に積層されている。ここで、カソードセパレーター10は、カソードガスをカソードガス拡散層20に流通させるための流路11を有しており、かつアノードセパレーター50は、アノードガスをアノードガス拡散層40に流通させるための流路51を有している。また、カソードガス拡散層20の曲げ強度及び単位厚さあたりの面内方向の透気度は、アノードガス拡散層40の曲げ強度及び単位厚さあたりの面内方向の透気度よりも大きい。
原理によって限定されるものではないが、本開示の燃料電池セルにおいて、燃料電池セル内部におけるカソード側の圧力損失を抑制することができる原理は、以下のとおりである。
カソード側の圧力損失を低減させる手段として、カソードガス拡散層の単位厚さあたりの面内方向における透気度を向上させる等の方法が考えられる。
しかしながら、カソードガス拡散層の単位厚さあたりの面内方向における透気度を大きくした場合、同時にカソードガス拡散層の曲げ強度が低下してしまい、燃料電池セルの拘束圧によってカソードガス拡散層がセパレーターの流路内部に撓みこんで流路が閉塞し、かえってカソード側の圧力損失が増加する場合がある。
より具体的には、図2に示すように、カソードガス拡散層20の曲げ強度がアノードガス拡散層40の曲げ強度よりも小さい場合、燃料電池セル100の拘束圧によって、カソードガス拡散層20がカソードセパレーター10の流路11内に撓み込み、カソード側の流路11が閉塞する場合がある。
本開示の燃料電池セルでは、カソードガス拡散層の単位厚さあたりの面内方向における透気度が、アノードガス拡散層の単位厚さあたりの面内方向における透気度よりも大きいため、カソードガス拡散層におけるカソードガスの面内方向への拡散性が高い。
更に、本開示の燃料電池セルでは、カソードガス拡散層の曲げ強度が、アノードガス拡散層の曲げ強度よりも大きいため、燃料電池セルの拘束圧によるセパレーターの流路内部への撓みこみをアノード側に偏らせることによって、燃料電池セルの拘束圧を分散させて、カソードガス拡散層のセパレーターの流路内部への撓みこみを低減することができ、カソード側の流路の閉塞を抑制することができる。
より具体的には、図1に示すように、カソードガス拡散層20の曲げ強度がアノードガス拡散層40の曲げ強度よりも大きい場合、燃料電池セル100の拘束圧によって、アノードガス拡散層40がアノードセパレーター50の流路51内に撓み込むため、カソードガス拡散層20のカソードセパレーター10の流路11内への撓み込みが低減される。
したがって、本開示の燃料電池セルでは、カソード側における圧力損失を低減することができる。
《ガス拡散層》
ガス拡散層は、カソードガス拡散層及びアノードガス拡散層を挙げることができる。
ガス拡散層の材料は、燃料電池用触媒のアノードガス拡散層及びカソードガス拡散層に用いることができる任意の材料であってよい。このような材料としては、例えば、導電性を有する多孔体を挙げることができる。このような多孔体としては、より具体的には、カーボンペーパー、カーボンクロス、及びガラス状カーボンのようなカーボン多孔体、又は金属メッシュ及び発泡金属のような金属多孔体を挙げることができる。
また、ガス拡散層は、拡散層と撥水層とが互いに積層された構成を有していることができる。この場合、撥水層は、電解質層側に配置されていることができ、より具体的には触媒電極層に接していることができる。
〈カソードガス拡散層〉
カソードガス拡散層は、カソードガス、例えば酸素ガス又は空気をカソード触媒電極層に拡散させるための層である。
カソードガス拡散層の曲げ強度及び単位厚さあたりの面内方向の透気度は、アノードガス拡散層の曲げ強度及び単位厚さあたりの面内方向の透気度よりも大きい。
アノードガス拡散層の単位厚さあたりの面内方向の透気度に対するカソードガス拡散層の単位厚さあたりの面内方向の透気度の比は、1.0超、3.0以上、5.0以上、7.0以上、又は9.0以上であってよく、15.0以下、13.0以下、11.0以下、又は9.0以下であってよい。
また、アノードガス拡散層の曲げ強度に対するカソードガス拡散層の曲げ強度の比は、1.00超、3.00以上、5.00以上、又は7.00以上であってよく、15.00以下、13.00以下、11.00以下、又は9.00以下であってよい。
カソードガス拡散層の単位厚さあたりの面内方向の透気度がアノードガス拡散層の単位厚さあたりの面内方向の透気度よりも大きいことにより、カソードガス拡散層におけるカソードガスの面内方向への拡散性を向上させることができる。
また、カソードガス拡散層の曲げ強度がアノードガス拡散層の曲げ強度よりも大きいことにより、燃料電池セルの拘束圧によるガス拡散層のセパレーターの流路への撓み込みを、アノード側に偏らせることができる。すなわち、アノード側において、アノードガス拡散層をアノードセパレーターの流路内に撓ませることにより、燃料電池セルに加えられる拘束圧を分散させ、カソード側において、カソードガス拡散層のカソードセパレーターの流路内への撓みを低減することができる。これにより、カソード側における圧力損失を低減させることができる。
本願明細書において、ガス拡散層の単位厚さあたりの面内方向の透気度は、ガス拡散層におけるガスの拡散のしやすさを示す指標であり、例えばガス拡散層の試験片(内径φ12mm、外径φ60mmのドーナツ状)を面内透気度測定装置にセットして面圧1.8MPaを付与し、空気流量Qを0.2L/min、0.3L/min、0.4L/min、0.5L/min、及び0.6L/minで流したときの、流量Q(L/min)と圧力P(MPa)を測定し、次式より面内透気度を算出することにより測定することができる。
面内透気度(10-12/Pa/S)=△Q÷△P×Rave÷Lave×10÷60
ここで、
ΔQ÷△P(L/min/MPa):空気流量Qと圧力Pとの関係を直線近似したときの傾き
ave(cm):(60mm[試験片の外径]-12mm[試験片の内径])÷2÷10
ave(cm):π×(60mm[試験片の外径]+12mm[試験片の内径])÷2÷10
である。
ガス拡散層の材料として炭素繊維を用いている場合には、ガス拡散層の単位厚さあたりの面内方向の透気度の大きさは、例えばガス拡散層の密度及び多孔度等によって調節することができる。一般的には、ガス拡散層の密度が小さいかつ/又は多孔度が大きい程、単位厚さあたりの面内方向の透気度が大きくなると考えられる。
また、本願明細書において、ガス拡散層の曲げ強度は、曲げ応力に対するガス拡散層の変形のしにくさを示す指標であり、例えばオートグラフ(1kN)を用いて、曲げ試験によって測定することができる。
曲げ強度は、図3に示すように、50mm×20mmに切出したガス拡散層の試験片200を曲げ試験用冶具300a~cに固定し、押し速度5mm/分で白い矢印の方向に試験片を押し、0.15N及び0.05Nの負荷における変位y(mm)を測定し、y(mm)を0.1Nで除した値として求めることができる。
ガス拡散層の材料として炭素繊維を用いている場合には、ガス拡散層の曲げ強度の大きさは、例えばガス拡散層の厚さ、密度、炭素繊維の太さ、及びガス拡散層中の炭素繊維とバインダーの比率等によって調節することができる。一般的には、ガス拡散層の厚さ、密度、炭素繊維の太さ、及びガス拡散層中のバインダーの炭素繊維に対する比率が大きい程、曲げ強度が大きくなると考えられる。
〈アノードガス拡散層〉
アノードガス拡散層は、アノードガス、例えば水素ガスをアノード触媒電極層に拡散させるための層である。
《セパレーター》
セパレーターとしては、カソードセパレーター及びアノードセパレーターを挙げることができる。
セパレーターの材料としては、燃料電池単位セルのセパレーターとして用いることができる任意の材料であってよく、例えばガス不透過性の導電性材料であってよい。このような材料としては、例えばカーボンを圧縮してガス不透過とした緻密質カーボンや、プレス成型した金属板等を挙げることができる。
〈カソードセパレーター〉
カソードセパレーターは、燃料電池セルのカソード側に配置されているセパレーターであり、カソードガス拡散層に接している。
カソードセパレーターは、カソードガス、例えば酸素ガス又は空気等をカソードガス拡散層に流通させるための流路を有している。
カソードセパレーターの流路は、燃料電池セルの内部に流入するカソードガスを、カソードガス拡散層に流通させ、燃料電池セルの外部に排出させることができる任意の形状であってよい。これらの流路は、例えば、サーペンタイン型の溝であってよい。
〈アノードセパレーター〉
アノードセパレーターは、燃料電池セルのアノード側に配置されているセパレーターであり、アノードガス拡散層に接している。
アノードセパレーターは、アノードガス、例えば水素ガスをアノードガス拡散層に流通させるための流路を有している。
アノードセパレーターの流路は、燃料電池セルの内部に流入するアノードガスを、アノードガス拡散層に流通させ、燃料電池セルの外部に排出させることができる任意の形状であってよい。これらの流路は、例えば、サーペンタイン型の溝であってよい。
《電解質層》
電解質層の材料としては、燃料電池単位セルの電解質層に用いることができる任意の材料を用いることができる。このような材料としては、例えばフッ素系のイオン伝導性を有する高分子膜、より具体的には、パーフルオロスルホン酸を備えるプロトン導電性を有するイオン交換膜等を挙げることができる。
《触媒電極層》
電極触媒層としては、アノード触媒層及びカソード触媒層を挙げることができる。アノード触媒層及びカソード触媒層は、触媒金属が担体に担持されている触媒の層であってよい。
触媒金属としては、燃料電池用触媒に用いられる任意の触媒金属であってよい。このような触媒金属としては、例えばPt、Pd、Rh、又はこれらを含む合金等を挙げることができる。
担体としては、燃料電池用触媒に用いられる任意の担体であってよい。このような単体としては、例えば炭素担体、より具体的には、グラッシーカーボン、カーボンブラック、活性炭、コークス、天然黒鉛、又は人造黒鉛等からなる炭素粒子を挙げることができる。
触媒電極層は、アノードガス拡散層又はカソードガス拡散層と一体になっている、ガス拡散触媒電極層でもよい。ガス拡散触媒電極層は、例えば電極触媒を分散倍に分散させた触媒インクをガス拡散層に塗工する等によって形成することができる。
《実施例1~3及び比較例1~4》
〈実施例1〉
(燃料電池セルの作製)
炭素繊維不織布を抄紙し、炭素繊維を結着させるための樹脂が所定の付着量になるように樹脂の溶液に浸し、樹脂を硬化させた後、厚さを調整し、最後に焼成して樹脂を炭化させることにより、カーボンペーパー層を得た。
次いで、カーボンブラックの粉末と撥水剤を混合してペーストを作製し、このペーストをカーボンペーパー層の上に塗工した。その後、ペーストを乾燥させ、数百度で焼成することにより、カーボンペーパー層の上に撥水層を形成した。
この撥水層とカーボンペーパー層とからなる層を、アノードガス拡散層及びカソードガス拡散層とした。
作製したアノードガス拡散層及びカソードガス拡散層の間に膜電極接合体を挟み込み、両面に一対のセパレーターを配置して、燃料電池セルを作製した。
(ガス拡散層の単位厚さあたりの透気度の測定)
実施例1の燃料電池セルに用いたアノードガス拡散層及びカソードガス拡散層の単位厚さあたりの透気度(面内方向における透気度/厚さ)を測定するために、それぞれのガス拡散層と同様の方法により作製したガス拡散層を、内径φ12mm、外径φ60mmのドーナツ状に切出して、試験片を作製した。
次いで、この試験片を面内透気度測定装置にセットして面圧1.8MPaを付与し、空気流量Qを0.2L/min、0.3L/min、0.4L/min、0.5L/min、及び0.6L/minで流したときの、流量Q(L/min)と圧力P(MPa)を測定し、次式より面内透気度を算出した。
面内透気度(10-12/Pa/S)=△Q÷△P×Rave÷Lave×10÷60
ここで、
ΔQ÷△P(L/min/MPa):空気流量Qと圧力Pとの関係を直線近似したときの傾き
ave(cm):(60mm[試験片の外径]-12mm[試験片の内径])÷2÷10
ave(cm):π×(60mm[試験片の外径]+12mm[試験片の内径])÷2÷10
である。
以下の表1に示すように、実施例1の燃料電池セルに用いたアノードガス拡散層の単位厚さあたりの面内方向における透気度(面内方向における透気度/厚さ)に対するカソードガス拡散層の面内方向における透気度/厚さの比は7.2であった。
(ガス拡散層の曲げ強度の測定)
実施例1の燃料電池セルに用いたアノードガス拡散層及びカソードガス拡散層の曲げ強度を測定するために、それぞれのガス拡散層と同様の方法により作製したガス拡散層を、50mm×20mmの長方形に切出して、試験片を作製した。
この試験片を、オートグラフ(1kN)を用いて測定した。測定においては、図3に示すように、試験片200を曲げ試験用冶具300a~cに固定し、押し速度5mm/分で白い矢印の方向に試験片を押した。そして、0.15N及び0.05Nにおける変位y(mm)を測定し、y(mm)を0.1Nで除した値を曲げ強度とした。
以下の表1に示すように、実施例1の燃料電池セルに用いたカソードガス拡散層及びアノードガス拡散層の曲げ強度は、それぞれ0.207N/mm及び0.071N/mmであり、アノードガス拡散層の曲げ強度に対するカソードガス拡散層の曲げ強度の比は2.92であった。
〈実施例2及び3、並びに比較例1~4〉
カソードガス拡散層及びアノードガス拡散層の面内方向における透気度/厚さの比、曲げ強度、及び曲げ強度の比が表1に示すようになるように、ガス拡散層の厚さ、目付量、及び樹脂の付着量等を調製したことを除いて、実施例1と同様にして実施例2及び3、並びに比較例1~4の燃料電池セルを作製した。
《試験》
〈圧力損失の評価〉
実施例1~3及び比較例1~4の燃料電池セルそれぞれについて、アノード側から水素ガスを15.9NL/分で、カソード側から空気を5.59NL/分で流通させた際の、燃料電池セルのガス流入口とガス流出口におけるガス圧を圧力センサーで取得して、その差圧を圧力損失とした。
《結果》
実施例1~3及び比較例1~4の燃料電池セルの構成及び圧力損失の評価結果を表1にまとめた。
Figure 0007115438000001
表1に示すように、実施例1~3では、面内方向における透気度/厚さの比は、それぞれ順に、7.2、4.4、及び8.2であり、面内方向における透気度/厚さの比が1.0より大きく、かつ曲げ強度の比は、それぞれ順に、2.92、1.05、及び8.89であり、アノードガス拡散層の曲げ強度に対するカソードガス拡散層の曲げ強度の比が1.00より大きかった。そして、実施例1~3では、いずれもカソードガス拡散層における圧力損失が40.00未満(それぞれ順に、38.67、39.81、及び39.80)であった。
これに対して、比較例1~4では、面内方向における透気度/厚さの比は、それぞれ順に、1.3、4.9、6.4、及び3.2であり、面内方向における透気度/厚さの比が1.0より小さく、かつ曲げ強度の比は、それぞれ順に、0.31、0.97、0.30、及び0.68であり、アノードガス拡散層の曲げ強度に対するカソードガス拡散層の曲げ強度の比が1.00より小さかった。そして、いずれもカソードガス拡散層における圧力損失が40.00超(それぞれ順に、42.68、40.36、45.10、及び41.00)であった。
10 カソードセパレーター
11 流路
20 カソードガス拡散層
30 膜電極接合体
31 カソード触媒電極層
32 電解質層
33 アノード触媒電極層
40 アノードガス拡散層
50 アノードセパレーター
51 流路
100 燃料電池セル
200 試験片
300a~c 曲げ試験用冶具

Claims (1)

  1. カソードセパレーター、カソードガス拡散層、カソード触媒電極層、電解質層、アノード触媒電極層、アノードガス拡散層、及びアノードセパレーターがこの順に積層されている燃料電池セルであって、
    前記カソードセパレーターは、カソードガスを前記カソードガス拡散層に流通させるための流路を有しており、かつ前記アノードセパレーターは、アノードガスを前記アノードガス拡散層に流通させるための流路を有しており、
    前記カソードガス拡散層の曲げ強度及び単位厚さあたりの面内方向の透気度が、前記アノードガス拡散層の曲げ強度及び単位厚さあたりの面内方向の透気度よりも大きい、
    燃料電池セル。
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