JP7113114B1 - ガラス繊維製造用ブッシング及びガラス繊維の製造方法 - Google Patents

ガラス繊維製造用ブッシング及びガラス繊維の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガラス繊維製造用ブッシングについて、ノズルに生じる減耗の要因を明らかにし、長期の運用のもとでもノズルの減耗が生じ難いものを提供する。【解決手段】本発明は、溶融ガラスを吐出する白金等からなる複数のノズルと、白金等からなるベースプレートとを備えるガラス繊維製造用ブッシングに関する。本発明では、ノズルのガラス吐出側の先端部の外周面に優先的にコーティング層が形成されており、コーティング層の幅は、ノズルの全長に対して5%以上95%以下である。ベースプレートはコーティング層のない非コーティング領域を少なくとも一部に含む。ノズル及びベースプレートのコーティング層のない領域は、コーティング層が形成されたノズル先端部を保護するための犠牲金属として作用する。本発明では、犠牲金属の作用を考慮し、ノズル先端部のコーティング層について所定式で計算される被覆率Pを5%以上350%以下とすることが好ましい。【選択図】図2

Description

本発明は、溶融ガラスからガラス繊維を製造するためのブッシングに関する。詳しくは、長期間の装置運用に際して安定的にガラス流を吐出してガラス繊維の紡糸が可能なガラス繊維製造用ブッシングに関する。
ガラス繊維は、ガラス原料を高温加熱した溶融ガラスを清澄・均質化して得られたガラス素地をブッシングに供給して製造される。ガラス繊維製造用のブッシングは、ベースプレートの底面に、多数のノズルを整列配置して取り付けたものであり、このノズルからガラス素地が繊維状となって吐出される。ノズルから吐出されたガラス素地は冷却されつつ巻き取られてガラス繊維となる。ガラス製造用ブッシングのベースプレート及びノズルは、白金や白金合金等の白金系材料で構成されるのが一般的である。
溶融状態のガラス素地は1000℃以上の高温であり、ガラス素地がノズルから吐出される際の速度は毎分数千mに達することもある。そのため、ブッシング周囲の環境は相当に苛酷なものとなる。また、製品としてのガラス繊維には、わずかな不純物の混入も許されない。そのため、ブッシングの各構成部材には、高温強度・高温耐久性を有すると共にガラス素地を汚染することがないように安定性を有する材料が適用されるべきである。白金系材料の主成分である白金は、高温強度・高温クリープ特性が良好であり化学的安定性にも優れる。白金系材料からなるブッシングは、溶融ガラスが流通する高温環境下にあってもガラス繊維を紡糸できる。
もっとも、高温下での強度や安定性に優れる白金系材料であってもガラス製造装置の長期間の稼働のもとでは破損が生じないという訳ではない。これまで、ガラス繊維の製造現場においては、装置稼働の長期化の際にガラス繊維の品質低下が報告されている。その原因として挙げられるのが、ベースプレートに配置されたノズルの破損である。そして、このノズル破損の要因として考えられるのが、上述したブッシング周囲で生じている高温・高速の気流による影響である。白金は高温下において揮発損失することが従来から知られており、高温・高速の気流に暴露された部位において白金の揮発が加速されてノズルに減耗が生じる。
このノズルの減耗の態様は、ガラス繊維の製造条件やブッシングにおける冷却構造によって様々である。図1は、気流によるノズルの減耗の態様を例示する図面である。図1に示すように高温・高速の気流によりノズルの先端部外周面の全面又は一部の面で減耗が生じ、ノズルの断面形状がハの字形状(図1(a))や斜め切り形状(図1(b))等となっている。このようにノズルの減耗が激しくなると、所望のガラス繊維の紡糸ができなくなり、ノズル以外の部位が健全であってもブッシングのライフを終えることとなる。
上記のようなガラス製造用ブッシングの破損の問題に対しては、いくつかの対策が挙げられている。例えば、上記の気流からノズルを保護するため、ベースプレートに整列配置されたノズル群の最外層のノズル列に沿って防風壁を設置したものがある(特許文献1)。これは、ノズル群のうちで最も気流の影響を受ける部位が、ノズル群の最外層のノズル列のノズル先端部であることを考慮したものである。また、同様の理由から、ノズル群の最外層のノズル列のノズルを予め目封止してダミーノズルとし、これを前記防風壁と同様に作用させるブッシングもある(特許文献2)。
また、上記のような防風作用を有する部材の設置の他に、ブッシングのベースプレートとノズルにコーティング層を形成することで、白金系材料の減耗を防止する手段も提案されている(特許文献3、4)。これらの先行技術では、ベースプレート又はノズル、若しくはブッシング全体に対して安定化ジルコニア等の耐熱性セラミックをコーティングし、白金系材料を外部環境から遮断することで減耗を抑制している。
特許第5813145号明細書 特許第5792104号明細書 特許第6624750号明細書 特開2020-040850号公報
上述したブッシングに対する減耗への対策について、防風壁は、ブッシングの重量増や防風壁がブッシング周囲の気流を変えて吐出された溶融ガラスの流れを変化させてしまう可能性がある。一方、ダミーノズルの適用は、ガラス繊維の紡糸に寄与しないノズルを設定することから、白金材料の地金使用量を余分に増加させると共に、ガラス繊維の製造効率の観点からすると最適とならない場合がある。更に、ダミーノズル等は、気流の影響をカバーできる範囲がさほど広くない。これに対してコーティングは、防風壁やダミーノズルによる問題はない。コーティング層として使用されているセラミックの耐熱性や耐摩耗性を考慮すれば、コーティング層をブッシング全体に均一に形成すれば、コーティング層が消失するまで使用可能となることが期待できる
しかしながら、本発明者等の検討によれば、コーティング層が形成されたこれまでのガラス繊維製造用ブッシングであってもノズルの破損が生じている。特に、コーティング層をブッシング全体(ノズル及びベースプレート)に形成した場合であってもノズル減耗が発生することが確認されている。コーティング層が形成されたブッシングにおけるノズルの減耗は、コーティング層の剥離や消失を伴うものではなく、初期においては外観から明らかに視認されることはない。しかし、稼働時間の経過に伴い、コーティング層の状態は大きく変化しないものの、ノズルの先端部(ガラス吐出部)から側面にわたって減耗や貫通孔が生じることがある。そして、このようなノズルの減耗や貫通孔は、想定よりも短期間で生じることもある。ノズルに発生した減耗や貫通孔はガラス流の乱れを生じさせるので、ガラス繊維の紡糸に支障をきたし、生産効率低下につながる。
本発明は、上記のような背景のもとになされたものであり、ガラス繊維製造用ブッシングについて、上述したノズル減耗の要因を明らかにすると共に、長期の運用のもとでノズルの減耗が生じ難いブッシングを提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明者等は、まず、上述のノズル減耗の要因について検討した。図2は、通常使用されているガラス繊維製造用ブッシングのノズルをサンプルとし、その外周の全面にセラミックコーティング層を形成した後、1600℃以上の大気中に1カ月暴露して減耗を再現したときのノズル先端部分の写真である。図2からわかるように、ノズル先端の外周面には局所的な減耗部が形成されている。そして、ノズルを覆っているコーティング層については、孔に対応する位置に亀裂・孔が形成されている。上記したように、白金系材料の減耗は、白金やロジウム等の構成金属の揮発によって引き起こされる。白金等の揮発は、大気等の酸化性雰囲気によって白金等が高温下で揮発性を有する酸化物となることによって生じる。図2で示した減耗の態様から推察するに、ノズルの局所的な減耗は、まずコーティング層に微小な亀裂・孔が生じ、そこから白金等の酸化物の蒸気が排出されるルートが形成されたことによると考えられる。コーティング層を構成するセラミックは多孔質体であり微細なボイドを含む。コーティング層の亀裂は、コーティング層が熱的変動を受けることで、ボイドの連結等によって生じたと考えられる。そして、コーティング層を通過した空気によりノズルの地金面が酸化し、生成した酸化物がコーティング層から放出されることで孔の拡大が生じる。図2の再現試験は、気流の発生を伴うものではないが、実際のガラス繊維製造装置では、ノズル周囲に高速気流が発生している。高速気流は、上記の減耗の形成プロセスに関わる物質移動(空気の侵入と酸化物の排出)を促進する作用を有するので、孔の拡大は更に速くなると予測される。
上記のとおり、コーティング層を備えるノズルの先端部及び側面における減耗は、(1)コーティング層における亀裂・孔の発生、(2)亀裂等による狭い空間内にあるが故に、白金の酸化反応が集中的且つ高サイクルで進行すること、(3)ノズル先端付近における高速気流による大気の供給と酸化物の排出、の3つの要因で進行すると考察される。そして、これらの要因の一つでも解消することができれば、ノズルの先端部及び側面における減耗は抑制できると考えられる。
ここで本発明者等は、前記の(2)の要因の解消を図ることとした。具体的には、ブッシングの構成において、ノズルの先端部に選択的・優先的にコーティング層を形成する一方で、その他の部分、特にベースプレートに対してはコーティング層を敢えて形成せず白金材料地金が暴露されるようにすることとした。そして、この対応の有効性を確認することで本発明に想到した。
即ち、本発明は、白金又は白金合金からなり溶融ガラスを吐出する複数のノズルと、白金又は白金合金からなるベースプレートと、を備え、前記複数のノズルが前記ベースプレートに接合されてなるガラス繊維製造用ブッシングにおいて、 前記複数のノズルのガラス吐出側の先端部の外周面にコーティング層が形成されており、前記コーティング層の幅は、ノズルの全長に対して5%以上95%以下であり、前記ベースプレートは、コーティング層のない非コーティング領域を少なくとも一部に含むことを特徴とするガラス繊維製造用ブッシングである。
上述した(1)~(3)のノズル減耗の要因について、(1)の コーティング層における亀裂・孔の発生と、(3)の高速気流に起因する影響については、解消は困難である。要因(1)については、コーティング層の亀裂等の発生抑制の手段としては、均一な厚さ・緻密性のコーティング層を隙間・ムラなく形成することが挙げられる。しかし、そのようなコーティング層をブッシングやノズル全体に形成することは難しい。本発明者等は、ブッシングやノズル全体に対してコーティング層を形成すると、ムラ等の発生により、却ってノズルを局所的に減耗させる可能性があると考えた。また、要因(3)のノズル先端付近における高速気流は、ガラス繊維の製造によって生じる環境的因子である。高速気流をなくすべくガラス繊維の製造条件を変更することは本質的な解決とはいえない。
これに対して、(2)の要因に関しては、ノズル以外の領域で白金の酸化反応を優先的に進行させることで解消可能である。白金等の酸化・揮発反応は、雰囲気中の揮発物の増大によって進行が抑制される。ノズル以外の領域で白金等を酸化・揮発させることで、ノズル先端部や側面での優先的な反応は抑制される。
そして、ノズル以外の領域で白金を酸化・揮発させる上で、ベースプレートに意図的にコーティング層を形成せず、ベースプレートの一部又は全部で白金系材料の地金を露出させることは有効と考えられる。これは、ベースプレートのコーティングがなされてない領域をいわゆる犠牲金属(犠牲材)とし、当該領域を意識的に酸化・揮発させることを意味する。ベースプレートは、個々のノズルの面積に対して大面積であり、その酸化・揮発によりノズルの周辺に揮発物を供給できる。これにより、全てのノズルに対して揮発抑制効果を付与できることが期待される。
一方、本発明では、ノズル先端部の外周面についてはコーティング層を要する。上記の通り、コーティング層自体が減耗を進行させている訳ではない。図2からもわかるように、孔が生じていない部分においてはノズルの地金面に減耗はないことから、コーティング層には保護効果があるといえる。ノズルの側面、とりわけ先端部は、ベースプレートよりも高速気流の影響を受ける部位である。高速気流の影響をできるだけ低減するためにノズル先端にはコーティング層が必要である。
以上のとおり、本発明に係るガラス繊維製造用ブッシングは、コーティング層を適用しつつも、コーティング層を意識的に形成する部位をノズル先端の外周面に限定している。そして、ベースプレートの全部或いは一部分を開放して白金系材料が暴露されるようにしている。以下、本発明に係るガラス繊維製造用ブッシングについての構成をより詳細に説明する。
(I)ベースプレート
ベースプレートは、溶融状態のガラス素地を停留させる部材であり、板状又は曲げ加工により箱形状を有するものである。ベースプレートの材質は、白金又は白金合金からなり、好ましくは、白金、白金-ロジウム合金(ロジウム濃度:5~20wt%)の他、強度向上の目的で分散型強化白金、分散型強化白金-ロジウム合金が適用される。尚、ベースプレートは、ノズルとの接続位置に貫通孔を備える。
本発明において、ベースプレートは上述したガラス素地の保持に加えて、ノズル側面及び先端部の減耗を抑制するための犠牲金属としての機能を有する。但し、ベースプレートの寸法、形状に関して特段の変更を加える必要はなく、従来のベースプレートと同様とすることができる。コーティング層のない非コーティング領域を含むベースプレートでは、白金等の揮発が生じてもそれによる減耗は緩やかで局所的なものではない。従来と同様の設計条件(使用温度、保持するガラス素地の容量等)のもとで製造されるベースプレートであれば、犠牲金属と機能しつつ使用に耐え得る。
尚、本発明では、ノズルを減耗から保護するための犠牲金属を要求しているが、犠牲金属となる補助的部材をベースプレートやノズル等とは別に設置することはない。高温の高速気流が存在するブッシング周囲の環境においては、犠牲金属を別部材とすると気流の乱れや温度分布の異常が生じ、安定したガラス繊維の紡糸を妨げて生産性に悪影響を及ぼす可能性が高い。また、別部材の追加はブッシングの重量増に繋がる。そして、ブッシング周囲の環境のもとでは、犠牲金属となる補助的部材を使用しても、それのみを犠牲金属として作用させることは困難である。これらの理由から、本発明者等は、ベースプレートを犠牲金属として作用させることが最適であると考察し、上記構成とした。
(II)ノズル
ノズルに関しても、基本的に従来のガラス繊維製造用のブッシングで使用されるものが適用される。ノズルは、ベースプレートの底面に複数整列配置されて接合されている。ノズルの形状(外形や孔形状)は、特に限定されることはない。ストレートな直管ノズルや先細りのテーパー状のノズルでも良く、フラットファイバー製造用のフラットノズルでも良い。また、ノズルの材質についても、白金又は上記した白金合金が適用される。
本発明のガラス繊維製造用のブッシングにおいて、ノズルの設置本数は特に制限されるものではないが、通常、200~10000個のノズルを備えるものが多い。また、ノズルの配置についても、従来と同様とする。ノズルの配置としては、一定間隔で配置されたノズル郡を複数の島状に配置しても良いし、比較的ランダムに配置しても良い。
(III)ノズル先端部のコーティング層及びベースプレートにおける非コーティング領域
(III-1)ノズル先端部のコーティング層
本発明では、ベースプレート上に設置される複数のノズルについて、ガラス吐出側の先端部の外周面に優先的にコーティング層が形成される。ガラス繊維製造用ブッシングにおいて高速気流の影響を特に受ける部位だからである。また、安定的なガラス繊維の紡糸を継続する上でノズル先端の保護が特に重要だからである。本発明では、犠牲金属であるベースプレートが主に白金等の揮発の影響を受けるので、コーティング層にクラック等があったとしてもそこでの局所的減耗は抑制されている。但し、高速気流の影響やノズル先端保護の重要性を考慮すると、ノズル先端にはコーティング層が必須となる。
図3に本発明に係るブッシングについて、コーティング層が形成されたノズルの一例を示す。コーティング層が形成されるコーティング領域は、ノズルのガラス吐出側先端部の外周面である。ノズルの端面にはコーティング層は形成されない。ノズルの端面にコーティング層があると、溶融ガラスのコーティング層上での濡れ広がりや溶融ガラス流の乱れが生じるおそれがある。そして、コーティング層は、ノズル外周を帯状に形成されており、このコーティング層の幅はノズルの全長に対して5%以上95%以下とする。高速気流による影響の範囲を考慮したものであり、コーティング層の幅がノズル全長に対して5%未満と狭くなるとノズル先端の保護が不十分となる。一方、ノズルの根本側は高速気流の影響を受け難く、過度に幅広のコーティング層は不要である。また、ノズルの根本側に非コーティング領域を設定することで、当該領域をベースプレートの非コーティング領域と共に犠牲金属として作用させることができる。ノズルの非コーティング領域は、ノズル先端のコーティング領域に近接しているので、有効な犠牲金属効果を発揮し得る。このような理由から、ノズル全長の95%を超える領域にはコーティング層を形成しないこととした。尚、ノズルの根本側が犠牲金属として作用するとしても、白金等の揮発による減耗が局所的なものでなければ、ガラス繊維の紡糸に影響はない。ノズルの全長に対するコーティング層の幅は、好ましくは6%以上80%以下とし、更に好ましくは8%以上70%以下とする。
尚、ノズル先端部におけるコーティング層の幅とは、コーティング層の両端部間の垂直長さである(図3のW)。また、ノズルの全長とは、ノズルとベースプレートとの接合部からノズルのガラス吐出側の先端部との間の垂直長さとする(図3のh)。コーティング層は、ベースプレートに設定された複数のノズルの全部に形成する。そして、全てのノズルの先端におけるコーティング層の幅が上記範囲内にあれば良い。また、ノズルに関しては、上記幅にてコーティング層が形成された領域以外の部分(ノズルの根本部分)にはコーティング層が形成されない。尚、ノズルのコーティング層の幅(W)の具体的寸法値としては、ノズルの先端から5mm以下とすることが好ましい。そして、ノズルの先端の当該5mm以下の幅のコーティング層に隣接してノズルの非コーティング領域が形成され犠牲金属となる白金系材料素地が存在していることが好ましい。
(III-2)ベースプレートの非コーティング領域
本発明においては、ノズル先端部の外周面にコーティング層が形成され、ベースプレートは、少なくとも一部にコーティング層のない非コーティング領域を含む。ベースプレートは、その全面にコーティング層が形成されていない場合に加えて、部分的にコーティング層が形成される場合もある。本発明の課題において肝要なのは、ノズル先端部分の保護に必要となる犠牲金属をノズルの先端部以外のベースプレートが供給する点にあり、その作用を生じさせる範囲内にあればベースプレートにコーティング層が存在していても良い。
ベースプレートの非コーティング領域の態様の例を図4に示す。図4(A)のように、ノズル群の周辺を非コーティング領域とし、その残部となるベースプレートの周縁部にコーティング層が形成されていても良い。この場合のコーティング層の幅については特に制限はないし、ベースプレートの短辺又は長辺のいずれか一方にコーティング層が形成されていても良い。また、図4(B)のように、ノズル列の周辺部を非コーティング領域とし、残部にコーティング層が形成されることもある。これらの例では、いずれにおいてもノズル近傍に非コーティング領域が設定される。これは、ノズル近傍のベースプレートの白金系材料素地を犠牲金属とすることで、ノズル先端の保護に好適だからである。但し、非コーティング領域の形状については特に限定はない。尚、このようにベースプレートにコーティング層が形成されている場合の、コーティング層の表面積については後述する。
(III-3)本発明に係るブッシングのコーティング層の表面積
これまで述べたとおり、本発明においては、ノズル先端部以外の白金系材料素地とベースプレートの非コーティング白金系材料素地を犠牲金属とし、コーティング層が形成されたノズルの先端を保護する。よって、前記のコーティング層のない白金系材料素地は、その目的のために所定範囲にあることが好ましい。具体的には、下記式で示されるノズル先端部の被覆率Pが5%以上350%以下であることが好ましい。
Figure 0007113114000002
上記式において、Cはノズル先端部のコーティング層のノズル全体における合計表面積である。即ち、各ノズルに形成されたコーティング層(幅:5%以上95%以下)の表面積をノズル本数で乗じた合計表面積である。NCは、ノズルのコーティング層のない領域のノズル全体における合計表面積である。即ち、ノズルのコーティング層のない領域のノズル全体における合計表面積である。そして、NCは、ベースプレートに設定された非コーティング領域の表面積である。ベースプレートに複数個所の非コーティング領域がある場合には、それらの合計表面積となる。
ノズル先端部の被覆率Pを350%以下とするのは、ノズル先端のコーティング層がある領域を保護するために必要となる犠牲金属を供給するためである。一方、犠牲金属となるコーティング層のない領域の表面積が過剰にあっても保護効果に差異はないことから5%以上の被覆率を適正とした。このノズル先端部の被覆率Pは、5%以上300%以下がより好ましく、5%以上250%以下が更に好ましい。
尚、ベースプレートにコーティング層が形成されていても、その表面積は上記のノズル先端部の被覆率Pの算定に使用しない。ベースプレートについては、本発明で考察される高速気流の影響はノズル先端部よりも少なく、白金系材料素地による犠牲金属効果の作用は少ないと考えられるからである。もっとも、ベースプレートの非コーティング層は、ノズル先端部への犠牲金属の供給源となるので積極的に過度のコーティング層を形成すべきではない。ベースプレートに形成されるコーティング層の表面積は、保護対象であるノズルの本数(表面積)等も考慮されるべきであり、例えば、ベースプレートの表面積に対して70%以下、55%以下、40%以下に適宜設定することができる。残部のベースプレート表面は白金系材料素地となる。尚、ここでのベースプレートの表面積とは、ノズルが接合される側の面の表面積であって、他方の面の面積は含まない。また、ノズルが接合される部分の面積(ノズル断面積×ノズル本数の面積)を除いたものがベースプレートの表面積となる。
尚、ノズル先端部のコーティング層の被覆率Pは、ブッシング(ガラス製造装置)の稼働により僅かながら変化する可能性がある。これは、ブッシング周囲の高速気流による摩耗やコーティング層の微量の剥離・脱落によるコーティング層の面積の変化や、非コーティング領域となるノズルやベースプレートの寸法変化に起因すると考えられる。上記したコーティング層の被覆率Pは、製造時(使用開始時)の数値を意味する。ブッシングの使用による被覆率Pの変動については、40%~80%程度の変動が許容される。例えば、製造時(使用開始時)のノズル先端部のコーティング層の被覆率Pが60%である場合、使用後の被覆率Pは、24%~48%となる可能性がある。
コーティング層の材質は、ジルコニア、安定化ジルコニア、アルミナ、シリカ、アルミノシリケート、マグネシアの少なくともいずれかよりなるものが好ましい。高温加熱下での白金等の揮発の抑制、また、高温の高速気流による摩耗に対する保護を考慮したものである。特に、白金との熱膨張率が近く高温耐久性に優れることから安定化ジルコニアからなるコーティング材が有用である。また、コーティング層の厚さは、2μm以上500μm以下の範囲内にあることが好ましい。コーティング層が薄過ぎるとノズル先端部の保護効果が期待できない。コーティング層が厚過ぎるとノズルのわずかな変形や衝撃により剥離するおそれが生じる。コーティング層は、単層又は複数層とすることができる。例えば、ノズル表面にはアルミナのコーティング層を形成し、その上に安定化ジルコニアのコーティング層を形成することができる。尚、コーティング層の厚さについては、必ずしも均等である必要はなく、上記範囲内であればコーティング部位による差異があっても良い。
コーティング層の形成方法としては、各種溶射法(大気プラズマ溶射法(APS)、サスペンションプラズマ溶射法(SPS)等)やエアロゾルガス化デポジション法(AD)やゾル-ゲル法の他、物理蒸着法(PVD)、化学蒸着法(CVD)、コールドスプレー法(CS)、メッキ法、イオンプレーティング法等が挙げられるが、特に限定されることはない。
これらのコーティング層の形成方法では、コーティング層の厚さが調整可能である。例えば、AD法では2~10μm程度のコーティング層を、SPS法では50~150μm程度のコーティング層を、APS法では50~500μm程度のコーティング層を形成可能である。また、これらの形成方法によるセラミックス層(コーティング層)は、緻密性も異なる。例えば、AD法によるコーティング層は、厚さは薄くても緻密なセラミックス層となり揮発抑制作用を発揮する。本発明においては、ノズルの寸法、形状や使用環境に応じて、適宜にコーティング層の形成方法と厚さを調整できる。
(IV)その他の構成
本発明に係るガラス繊維製造用ブッシングは、以上説明したベースプレートと先端にコーティング層を備える複数のノズルとの組み合わせが基本的な構成となる。但し、これらに付加的な部材が追加されていても良い。例えば、上述した従来技術で説明した、ノズル群の周囲に防風壁や目封止されたダミーノズルを設置しても良い。これらはノズル先端の保護に一定の有効性があるからである。この場合において、防風壁やダミーノズルにはコーティング層を形成しても良いし形成しなくても良い。尚、本発明では、防風壁等へのコーティング層の有無は問わず、これらにコーティング層があったとしても被覆率Pの算出に考慮されない。
以上説明したように、本発明に係るガラス繊維製造用のブッシングは、ノズル先端側外周面に優先的且つ必須的にコーティング層を形成し、余の部分は白金系材料が暴露されるようになっている。これにより、コーティング層のない領域で白金等の揮発が生じるようにしてノズル先端での減耗を抑制する。本発明によれば、ガラス繊維の紡糸工程において、ノズル減耗によるガラス流の乱れを抑制しつつ、長期の装置運用が可能となる。
尚、本発明に係るガラス繊維製造用のブッシングは、あらゆる形式のガラス繊維製造プロセスに適用できる。ガラス繊維製造のプロセスとしては、例えば、溶融炉で目的組成に調合された溶融状態のガラス素地をフォアハースへ導入してブッシングへ移送し直接紡糸するダイレクトメルト法(DM法)、溶融状態のガラス素地を一定径のマーブル又はロッドに成形し、これを再溶融して紡糸するマーブルメルト法(MM法)等がある。また、ブッシングから溶融吐出されたガラスを噴射装置で吹き飛ばして短繊維を作るステーブル法等もある。これらの製造プロセスでは様々な温度等で各種用途のガラス繊維が製造され、本発明に係るガラス繊維製造用ブッシングはいずれのプロセスにも使用可能である。
コーティング層のない従来のガラス製造用ブッシングについて、ノズルが減耗した状態の例を説明する図。 全面をコーティングしたガラス繊維製造用ブッシングのノズル先端部で発生する局所的減耗の例を示す写真。 ノズル先端におけるコーティング層の態様の一例を説明する図。 本発明に係るブッシングにおいて、ベースプレートにコーティング層が形成された場合の態様の具体例を示す図。 本実施形態の予備的試験で、ノズル全面にコーティング層を形成したサンプルの1200℃、1600℃での加熱試験の結果を示す写真。 本実施形態の予備的試験で、ノズル先端に選択的にコーティング層を形成したサンプルの1200℃、1600℃での加熱試験の結果を示す写真。
以下、本発明の実施形態について説明する。本実施形態では、ノズルの先端部外周面にコーティング層を形成することの有効性を確認するための予備的試験を行った。そして、ノズル先端部にコーティング層を形成したガラス繊維製造用ブッシングを実際に製造して、ガラス繊維の紡糸を行った。
[予備的試験]
予備的試験では、製品であるブッシングを模したサンプルを作製して、各種のコーティング層を形成して加熱試験を行った。実際のガラス繊維製造用ブッシングで使用される白金製のノズル(外径2.70mm(上端部外径)×1.55mm(下端部外径)、肉厚0.3mm、全長3.5mmのテーパー状の円筒体)を、ベースプレートを模した白金合金(Pt-10wt%Rh)のプレート(寸法15mm×30mm、厚さ1.5mm)の上に1個載置したサンプルを用意した。このサンプルについて、ノズル全面(ノズル側面全面及び白金製プレート表面全面)にコーティング層を形成したサンプル1と、ノズル先端に幅1.75mm(ノズル全長の50%)でコーティング層を形成したサンプル2の2種のサンプルを作製した。コーティング層は、安定化ジルコニアからなり、溶射法(APS)にて150μmの厚さで形成した。そして、これらのサンプル1、2を、大気中で1200℃×1カ月、1600℃×1カ月の2つの加熱条件で加熱試験をしてノズル先端における局所的減耗の有無を確認した。
この予備試験について、全面コーティングしたサンプル1の1200℃の加熱試験後のノズルの写真が図5であり、サンプル2の1600℃の加熱試験後のノズルの写真が上述した図2である。ブッシングに全面コーティングしたサンプル1には、1200℃の加熱では局所的減耗はさほど見られなかった。しかし、全面コーティングしたサンプル2は、1600℃の加熱により局所的減耗が複数個所で発生していた。
これに対して、ノズルの先端部をコーティングしたサンプル2についての加熱試験(1200℃加熱、1600℃加熱)の結果を図6に示す。ノズルの先端部をコーティングしたサンプル2では、1200℃の加熱では局所的減耗は全く見られなかった。そして、1600℃の加熱試験後のサンプルについても1200℃と同様に局所的減耗は見られなかった。
以上の予備的試験の結果から、ノズルの先端部外周面への選択的なコーティング層の有効性を確認された。尚、ノズル全面にコーティング層を形成したサンプル1では、1200℃の加熱では局所的減耗はさほどみられなかったものの、加熱時間がより長期になった場合には減耗が進展すると予測される。
[ガラス繊維製造用ブッシングの試作・実地試験]
上記の通り、ノズル先端部の外周面への優先的なコーティング層形成により、白金等の揮発による局所的減耗の抑制効果が確認された。そこで、実際のガラス繊維製造用ブッシングを試作してガラス繊維を製造する実地試験を行った。本実施形態で試作したガラス繊維製造用ブッシングは、底面寸法が155mm×550mmで厚さ1.5mmの白金合金(Pt-20%Rh)製のベースプレートに、上記予備的試験で使用したものと同じ寸法の白金合金(Pt-20%Rh)製のノズルが4000個接合されている。
そして、このガラス繊維製造用のブッシングでは、全てのノズルの先端部の外周面について安定化ジルコニアからなるコーティング層が形成されている。具体的には、ノズルの吐出側端部から1.75mmの幅(ノズル根本から1.75mm)についてコーティング層が形成されている。コーティング層の幅は、ノズル全長に対して50%となる。ノズルの他の部分及びベースプレートは地金(白金合金)が露出している。このコーティング層は、いずれの部分においては厚さ50μm~300μmの範囲内にあった。そして、このガラス繊維製造用のブッシングのノズル先端部の被覆率Pは、40.2%であった。
このガラス繊維製造用のブッシングの製造については、穿孔加工により上記寸法に加工されたノズルをベースプレートへ整列して接合した。ノズルの接合は、予めベースプレートのノズル取り付け箇所に貫通孔を形成し、この貫通孔にノズルを挿入し、電気炉中で加熱して予備接合し、接合部の根元をYAGレーザーで溶接した。これにより、コーティング前のブッシングが製造される。そして、コーティング層形成に先立ち、非コーティング領域となる範囲にマスキングを行い、ノズル先端の外周面に選択的にコーティング層を形成した。コーティング層形成後、マスキングを除去して本実施形態に係るガラス繊維製造用のブッシングとした。
本実施形態のガラス繊維製造用ブッシングを用いたガラス繊維の製造試験では、まず上記のブッシングに通電加熱用ターミナル及び箱型のサイドフランジを接合した。そして、このブッシングをガラス製造装置の溶解槽の下流側に組み込んだ。ブッシングから吐出されるガラス繊維は適宜に巻き取られるようにした。
本実施形態で試作したガラス繊維製造用ブッシングを備えるガラス製造装置により、ガラス繊維の製造を6カ月間行った(ブッシングの加熱温度は1300℃)。この間、ブッシングのノズルには外観上は顕著な異常は認められなかった。そして、ガラス繊維の紡糸も安定して行うことができた。半年間の装置稼動後、一旦ガラス製造装置をシャットダウンし、ブッシングを取り外し、ベースプレートとノズルの検査を行った。
この検査結果は、ノズルに関しては、いずれのノズルにも孔のような局所的減耗は観察されなかった。一方、ベースプレートについての観察と減耗量を確認したところ、ベースプレートの状態は、中央部から両側端部にかけて板厚減耗が大きくなる傾向があったが全体的には目立った減耗箇所はなく、測定した限りで製造時板厚に対して最大で約7%減耗した箇所はあったものの、概ね約1.7%程度の板厚減耗であった。但し、この半年間の装置稼働において、温度分布等の異常は見られず、製造されたガラス繊維の品質に特段の問題はなかった。
本発明に係るガラス繊維製造用のブッシングによれば、ガラス製造装置について長期の稼動期間における安定的運用を可能とすることができ、良質なガラス繊維を効率的に製造することができる。

Claims (4)

  1. 白金又は白金合金からなり溶融ガラスを吐出する複数のノズルと、白金又は白金合金からなるベースプレートと、を備え、前記複数のノズルが前記ベースプレートに接合されてなるガラス繊維製造用ブッシングにおいて、
    前記複数のノズルのガラス吐出側の先端部の外周面にコーティング層が形成されており、前記コーティング層の幅は、ノズルの全長に対して5%以上95%以下であり、
    前記ベースプレートは、コーティング層のない非コーティング領域を少なくとも一部に含み、
    下記式で示されるノズル先端部の被覆率Pが5%以上350%以下であることを特徴とするガラス繊維製造用ブッシング。
    Figure 0007113114000003
    ここで、C:ノズル先端部のコーティング層のノズル全体における合計表面積であり、NC1:ノズルのコーティング層のない領域のノズル全体における合計表面積であり、NC2:ベースプレートの非コーティング領域の表面積である。
  2. コーティング層の厚さが、2μm以上500μm以下の範囲内にある請求項1記載のガラス繊維製造用のブッシング。
  3. コーティング層は、ジルコニア、安定化ジルコニア、アルミナ、シリカ、アルミノシリケート、マグネシアの少なくともいずれからなる請求項1又は請求項2記載のガラス繊維製造用のブッシング。
  4. 請求項1~請求項3のいずれかに記載のガラス繊維製造用ブッシングを用いるガラス繊維の製造方法。
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