JP7108806B2 - 評価装置及び評価システム - Google Patents

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Description

本発明は、評価装置及び評価システムに関する。
機器に設けられたセンサの出力に基づいて機器の稼働状況を把握可能な方法が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2019-178625号公報
プラントでも、プラントに含まれる各種の施設が備える機器にセンサを設けてプラントの稼働状況を把握したいという需要がある。一方、発電所等の大規模なプラントでは、プラントに含まれる各種の施設の稼働状況が互いに関与し合うことで一体的な動作が成立する。このようなプラントに含まれる各種の施設が備える機器に単にセンサを設けてセンサの出力を羅列したとしても、プラントの全体的な安定度を把握することは困難だった。
本発明では、プラントの全体的な安定度をより把握しやすい評価装置及び評価システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の評価装置は、複数の施設を含むプラントの稼働状況に係る評価を行う評価装置であって、各施設に含まれる複数の設備に設けられた複数のセンサが個別に出力するセンシング値を取得する取得部と、前記複数のセンサが出力する複数のセンシング値に基づいて設備の安定度を示す第1評価値を算出する第1処理を設備毎に行い、複数の設備の前記第1評価値のLpノルムとして、当該複数の設備を含む施設における、センシング値の種別毎に分類された前記第1評価値のグループ毎のセンシング項目の第2評価値を算出する第2処理を行い、1つの施設におけるセンシング項目に対応する前記第2評価値のLpノルムとして、当該1つの施設の安定度を示す第3評価値を算出する第3処理を施設毎に行い、複数の施設の前記第3評価値のLpノルムとして、前記プラントの安定度を示す第4評価値を算出する第4処理を行う評価部とを備え、前記第2処理におけるLpノルムの重み付け値である第1値と、前記第3処理におけるLpノルムの重み付け値である第2値と、前記第4処理におけるLpノルムの重み付け値である第3値とは異なる。
本発明の望ましい態様として、前記第1値は、前記第2値及び前記第3値より大きく、前記第2値は、前記第3値より大きい。
本発明の望ましい態様として、前記評価部は、前記複数の施設の一部又は全部について前記第2処理を複数のセンシング項目毎に行い、前記第2処理が複数のセンシング項目毎に行われた施設の前記第3処理では、当該複数のセンシング項目の前記第2評価値のLpノルムとして前記第3評価値を算出する。
本発明の望ましい態様として、前記評価部は、前記複数の施設の一部又は全部について前記第2処理を1つのセンシング項目について行い、前記第2処理が1つのセンシング項目について行われた施設の前記第3処理では、当該1つのセンシング項目の前記第2評価値のLpノルムとして前記第3評価値を算出する。
本発明の望ましい態様として、前記センサは、設けられた設備の温度、振動、水圧及び水位のうち少なくとも1つを検知する。
本発明の望ましい態様として、前記複数のセンサの一部又は全部と前記取得部とは無線通信を介して接続される。
本発明の望ましい態様として、前記第1評価値は、設備の正常動作時を含む最も安定した状態から設備の異常動作時を含む最も警戒すべき状態までの範囲を百分率として導出された設備の稼働状況を示す値である。
本発明の望ましい態様として、前記プラントの稼働状況の評価に係る報知を行う報知部を備える。
本発明の望ましい態様として、前記報知部は、前記プラントの稼働状況の評価に係る情報を表示する表示部を含む。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の評価システムは、上述の評価装置と、前記プラントの稼働状況の評価に係る報知を行う報知部を備える端末とを備える。
本発明によれば、プラントの全体的な安定度をより把握しやすくなる。
図1は、実施形態に係る評価システムの主要構成例を示す図である。 図2は、評価装置の構成例を示すブロック図である。 図3は、センシング値と評価値との関係の一例を示すグラフである。 図4は、センシング値の時系列変化と評価値の時系列変化との関係の一例を示すグラフである。 図5は、プラント2に含まれる複数の施設と、施設でセンシングされる項目と、センシングの対象となる設備と、対応関係の一例を示す図である。 図6は、2つの評価値に基づいたプラントの総合評価値の算出例を模式的に示すグラフである。 図7は、2つの評価値に基づいたプラント2の総合評価値rの算出においてp=1とした例を模式的に示すグラフである。 図8は、2つの評価値に基づいたプラント2の総合評価値rの算出においてp=10とした例を模式的に示すグラフである。 図9は、評価値x=10,x=10である場合において、p=1であるときの総合評価値と、p=2であるときの総合評価値と、p=10であるときの総合評価値と、p=無限大(∞)であるときの総合評価値とを比較した表である。 図10は、それぞれ異なる総合評価値が算出された場合の事例を説明するためのグラフである。 図11は、プラントの稼働状況の評価に係る報知の一例を示す図である。 図12は、季節に応じた分散の上限の変更例を示すグラフである。 図13は、k-means法によるデータ分析と総合評価値との関係の一例を示す模式図である。
次に、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は、実施形態に係る評価システム1の主要構成例を示す図である。評価システム1は、プラント2の稼働状況を評価するシステムである。
図1に示すように、評価システム1は、プラント2に設けられた複数のセンサ4a,4b,4c,4d,…と、評価装置10と、端末20とを含む。プラント2は、複数の施設3a,3b,…を備える。施設3a,3b,…はそれぞれが機能することで、全体としてプラント2が機能する。具体例を挙げると、プラント2が水力発電所である場合、施設3a,3b,…は、発電機、水車、…のような水力発電所が備える施設である。施設3a,3b,…の具体的形態は、プラント2の目的に応じたものになる。施設3a,3b,…を特に区別せず包括的に説明する場合、施設3と記載することがある。施設3の数は3以上であってもよい。
図1に示す施設3aは、複数の設備9a,9b,…を含む。また、図1に示す施設3bは、複数の設備9c,9d,…を含む。設備9a,9b,9c,9d…は、各施設3を構成する設備である。例えば、施設3aが発電機である場合、設備9a,9b,…の具体的形態は、回転子コイル、冷却器、…のような発電機が備える設備である。設備9a,9b,9c,9d,…を特に区別せず包括的に説明する場合、設備9と記載することがある。このように、各施設3は、複数の設備9を含む。より詳細な設備9の具体例については、後述する図5を参照した説明で行う。
また、施設3a,3b,…は、複数のセンサ4a,4b,4c,4d,…を含む。すなわち、実施形態における複数のセンサ4a,4b,4c,4d,…は、評価システム1に含まれる構成であり、かつ、プラント2に含まれる構成でもある。複数のセンサ4a,4b,4c,4d,…は、複数の設備9a,9b,9c,9d…に個別に設けられたセンサである。センサ4a,4b,4c,4d,…の各々の具体的態様及び検出対象となる事項は、設備9a,9b,…の具体的態様に応じたものになる。センサ4a,4b,4c,4d,…を特に区別せず包括的に説明する場合、センサ4と記載することがある。
詳細なセンサ4の具体例については、後述する図5を参照した説明で行う。なお、図1では、1つの設備9に1つのセンサ4が設けられているが、1つの設備9に複数のセンサ4が設けられてもよいし、複数の設備9に共通する事項を1つのセンサ4で検出可能にセンサ4が設けられてもよい。複数の設備9に共通する事項として、例えばプラント2がある地域の天候、気温、湿度等が挙げられる。
プラント2全体として見た場合の複数のセンサ4a,4b,4c,4d,…の数は5以上であってもよい。ただし、プラント2は、複数の施設3がそれぞれ、複数の設備9及び複数のセンサ4を含む。
実施形態では、図1に示すように、施設3aに通信部5aが設けられる。また、施設3bに通信部5bが設けられる。通信部5a,5bのような各施設3に設けられる通信部を区別しない場合、通信部5と記載することがある。
通信部5は、センサ4の出力を評価装置10に伝送する。実施形態に係る通信部5は、予め定められた通信プロトコルに対応したNIC(Network interface controller)として機能するための回路等を有する。係る通信プロトコルとして、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)が挙げられるが、採用可能な通信プロトコルこれに限られるものでなく、適宜変更可能である。通信部5は、評価装置10との通信を介してセンサ4の出力に応じて生成されたデータを評価装置10に送信する。
以下、出力データと記載した場合、センサ4の出力に応じて生成されたデータをさす。出力データは、センサ4が検出したセンシング値を示す情報を含む。センシング値は、センサ4が設けられた設備9の状態に応じて導出された値である。例えば、センサ4が温度センサ位である場合、センシング値は、温度(例えば、摂氏の温度)を示す。また、センサ4が振動センサである場合、センシング値は、振動の大きさを示す。その他、センシング値の具体的内容は、センサ4の具体的態様に応じたものになる。
なお、図1では、1つの施設3に対して1つの通信部5が図示されているが、複数のセンサ4a,4b,…の一部又は全部に対して個別に通信部5と同様に機能する通信のための構成が設けられていてもよい。また、図示しないが、センサ4の出力がアナログである場合、通信部5によるデジタル通信を介して伝送可能な出力データを生成するためのアナログ/デジタル変換回路がセンサ4と通信部5の間又はセンサ4に設けられる。
なお、プラント2の構成のうち、実施形態に係る評価システム1に含まれる構成は、センサ4と通信部5である。施設3及び設備9は、プラント2においてセンサ4が設けられる構成を説明するために図示されている。
評価装置10は、プラント2の稼働状況に係る評価を行う。図1に示すように、評価装置10は、通信部11と、取得部12と、評価部13と、報知部14とを備える。通信部11は、通信部5の通信プロトコルに対応するNICとして機能するための回路等を有する。通信部11は、通信部5と通信を行い、出力データを受信する。実施形態では、通信部5と通信部11との間の通信回線は、電波等の電磁波を利用した無線の通信回線である。このように、実施形態では、複数のセンサ4a,4b,4c,4d,…と取得部12とは、通信部5及び通信部11による無線通信を介して接続される。
取得部12は、複数の4a,4b,4c,4d,…が個別に出力するセンシング値を取得する。具体的には、取得部12は、通信部11が受信した出力データを取得することでセンシング値を取得する。評価部13は、取得部12が取得したセンシング値に基づいてプラント2の稼働状況を評価する。報知部14は、評価部13が評価したプラント2の稼働状況の評価に係る報知を行う。
実施形態に係る評価装置10は、通信部11、取得部12、評価部13及び報知部14としての機能を奏するよう設けられた情報処理装置である。係る情報処理装置の構成例について、図2を参照して説明する。
図2は、評価装置10の構成例を示すブロック図である。評価装置10は、通信部11と、記憶部31と、演算部32と、入力部33と、出力部34とを備える。記憶部31は、評価装置10が行う各種の処理で読み出されるソフトウェア・プログラム及びデータを記憶する。以下、プログラム等と記載した場合、係るソフトウェア・プログラム及びデータをさす。具体的には、記憶部31は、例えばハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)やソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)、フラッシュメモリのような記憶装置を含み、係る記憶装置に当該データを記憶する。
なお、図示しないが、端末20(図1参照)も、評価装置10が備える、通信部11、記憶部31、演算部32、入力部33及び出力部34と同様に機能可能な通信部、記憶部、演算部、入力部及び出力部を備える情報処理装置である。具体的には、端末20は、例えばスマートフォンやタブレットのような携帯型の端末であるが、これに限られるものでなく、据え置き型のPC(Personal Computer)であってもよい。
図2では、プログラム等の一例として、評価プログラム31a、センシングデータ31b及び評価基準データ31cが例示されている。評価プログラム31aは、演算部32を取得部12、評価部13として機能させるためのソフトウェア・プログラムである。センシングデータ31bは、時間の経過に応じて取得された出力データを累積した累積データである。評価基準データ31cは、センシングデータ31bに基づいた評価に際して参照されるデータである。
演算部32は、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置を含み、上述のプログラム等を利用した演算処理によって取得部12、評価部13として機能し、各種の処理を行う。また、実施形態では、演算部32は、出力データの取得に応じてセンシングデータ31bを生成、更新する。これによって、演算部32は、センシングデータ31bから、過去の任意のタイミングにおけるセンシング値を取得可能になる。
入力部33は、評価装置10の管理者からの入力操作を受け付けるための構成を有する。係る構成として、例えばキーボード、マウス等が挙げられるが、これに限られるものでなく、各種の入力装置を採用可能である。
出力部34は、演算部32が行った処理内容に応じた各種の出力を行う。出力部34は、例えば表示出力部34a、音声出力部34b等を構成に含む。表示出力部34aは、例えば液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置を1つ以上有し、演算部32が行った処理内容に応じた画像を表示する。音声出力部34bは、例えばスピーカ等、音声を出力可能な構成を有し、演算部32が行った処理内容に応じた音声を出力する。表示出力部34a、音声出力部34bは、報知部14として機能する。
以下、評価部13の処理内容について順次説明する。まず、評価部13は、変換処理を行う。変換処理は、センシング値を評価値に変換する処理である。
以下、図3と図4を参照し、変換処理について説明する。図3は、センシング値と評価値との関係の一例を示すグラフである。図3では、センシング値の分布をヒストグラムで示し、センシング値に応じた評価値を線グラフで示している。
図3で例示するセンシング値は、評価値を導出する根拠として採用された正常時のセンシング値である。評価値は、ヒストグラムが示す正常時のセンシング値の分布に基づいて決定される。当該センシング値の正常値範囲は、当該分布に基づいたカーネル密度推定によって導出できる。
具体的には、図3で例示するセンシング値は、ほとんどが25から50の範囲内に分布している。ここで、一点鎖線C1が示すセンシング値の中央値をタウ(τ)とし、センシング値の分散をシグマ(σ)とする。この場合、センシング値の正常値範囲の下限E1はτ-σとして表せる。また、この場合、センシング値の正常値範囲の上限E2はτ+σとして表せる。下限E1から上限E2までのセンシング値の正常値範囲から外れたセンシング値が検出された場合、当該センシング値を出力するセンサ4が設けられた設備9に何らかの異常が生じている可能性が示唆される。
実施形態の評価値は、百分率で表され、値が大きいほど、設備9に何らかの異常が生じている可能性が大きくなる。例えば、センシング値が下限E1を下回ると、評価値は0を超えた値として導出される。図3では、センシング値がτ-σからτ-3σに向かって下がるに従って評価値が漸増する設定が例示されている。また、図3ではτ-3σを評価下限E3として示している。また、センシング値が上限E2を上回ると、評価値は0を超えた値として導出される。図3では、センシング値がτ+σからτ+3σに向かって上がるに従って評価値が漸増する設定が例示されている。また、図3ではτ+3σを評価上限E4として示している。このように、実施形態では、評価下限E3から下限E1までの範囲内及び上限E2から評価上限E4までの範囲内では、センシング値の正常値範囲からの乖離の度合いに応じて評価値が大きくなるように設定されている。すなわち、評価値が大きくなるほど、センシング値が正常値範囲から乖離していることが示され、当該センシング値を出力するセンサ4が設けられた設備9に何らかの異常が生じている可能性がより強く示唆される。評価下限E3以下のセンシング値又は評価上限E4以上のセンシング値が得られた場合、評価値は最大(100)で飽和する。
このように、実施形態の評価値は、設備9の稼働状況を示す値である。実施形態の評価値は、設備9の正常動作時を含む最も安定した状態(0)から設備9の異常動作時を含む最も警戒すべき状態(100)までの範囲を百分率として導出される。
評価部13は、中央値(τ)と分散(σ)とに基づいて、センシング値を評価値に変換する。このようにセンシング値を評価値に変換する処理が、「複数のセンサ4が出力する複数のセンシング値に基づいて設備9の安定度を示す第1評価値を算出する第1処理」として機能する。中央値(τ)及び分散(σ)を示すデータは、複数のセンサ4の各々に個別に設けられる。係るデータは、評価基準データ31cに含まれる。なお、図3に示すセンシング値は、発電機に設けられた軸受の振動量を例としているが、センシング値はこの例に限られるものでない。例えば、センサ4が温度センサである場合、センシング対象の温度がセンシング値として得られる。また、センサ4が圧力センサである場合、検出された圧力を示す値がセンシング値として得られる。これらに限られず、センサ4の具体的対応に応じたセンシング値が得られる。センシング値の中央値(τ)は、各センサ4の検出項目と検出対象との組み合わせに対応した値になる。分散(σ)は、各センサ4の検出項目と検出対象との組み合わせに対応した値になる。評価部13は、複数のセンサ4の各々について、センシング値を評価値に変換する処理を個別に行う。
なお、センシング値の中央値(τ)と分散(σ)とに基づいた正常値範囲の下限E1及び上限E2並びに評価下限E3及び評価上限E4の設定はあくまで一例であってこれに限られるものでなく、係数や具体的な式については適宜変更可能である。
図4は、センシング値の時系列変化と評価値の時系列変化との関係の一例を示すグラフである。ここでは、図4に示すセンシング値と、図3に示すセンシング値とは、同じ設備9でセンシングしたものとして説明を行う。
図4に示すように、時間帯T1以前の時間帯におけるセンシング値は25から50の正常値範囲内であり、概ね50を有意に下回る値で安定している。係る時間帯の評価値は、0又は0を超える値であっても比較的低い値である。これに対し、時間帯T1に入るとセンシング値が有意に50を上回った後、25を下回るように下降し、しばらく25以下を示した後に急激に50を上回る瞬間を生じるように上昇する等、不安定に変化している。このような時間帯T1の評価値は、0を有意に上回り、当該センシング値を出力するセンサ4が設けられた設備9に何らかの異常が生じている可能性を示唆している。
なお、時間帯T1の後に生じている空白時間帯T2の大半は、センシング値が0となっているが、これは時間帯T1における評価値に基づいて設備9に何らかの異常があると判断されたことによって当該設備9又は当該設備9を含むプラント2が停止されたことによる。プラント2の停止中は、評価値も導出されない。空白時間帯T2を経て当該設備9を含むプラント2が再稼働することで、センシング値の出力及び評価値の導出が再開されている。図4に示す例では、再稼働直後には一時的にセンシング値及び評価値の揺らぎがあるものの、その後安定している。
センシング値の出力及び評価値の導出は、複数のセンサ4a,4b,4c,4d,…の各々のセンシング値毎に行われる。ここで、実施形態では、センシング値毎の評価値を第1評価値として導出する導出処理を第1処理とする。すなわち、評価部13は、複数のセンサ4が出力した複数のセンシング値に基づいて、第1処理を設備9毎に行う。第1評価値は、設備9の安定度を示す評価値となる。
また、実施形態の評価部13は、第1処理を予め定められた処理周期に従って周期的に行う。処理周期の時間長は任意であるが、設備9に異常が生じた場合にすみやかに評価値によって当該異常が示唆される程度の短期間(例えば、1秒未満)周期であることが望ましい。
(評価例1)
以下、実施形態におけるプラント2の評価に関する一連の処理の例を評価例1とし、図5から図9を参照して説明する。図5は、プラント2に含まれる複数の施設3と、施設3でセンシングされる項目と、センシングの対象となる設備9と、対応関係の一例を示す図である。図5は、プラント2が水力発電所である場合の対応関係を例示しているが、これに限られるものでない。図5に示す各事項は、プラント2に応じたものになる。
図5の処理パートP01のセンシング値は、第1処理である処理パートP02の処理により、処理パートP03の評価の値になる。
図5に示すように、プラント2(図1参照)には、発電機、水車及び水路の施設3(図1)が含まれる。発電機は、水車と連結されて水車の回転に応じて発電する。水車は、水路を利用して供給される水の流れに応じて回転する。水路は、当該水の供給及び供給後の放流に関する。
発電機は、水車と連結されて水車の回転に応じて発電する。水車は、水路を利用して供給される水の流れに応じて回転する。水路は、当該水の供給及び供給後の放流に関する。発電機では、1つ以上のセンシング項目、例えば温度、振動についてセンシングが行われる。水車では、水圧、振動の項目についてセンシングが行われる。水路では、水位の項目について、センシングが行われる。このように、センシング項目とは、センシング値のグループであり、センシング値の種別毎に分類される。
上述したように、各施設3は、複数の設備9を含む。実施形態では、図5に示すようにセンシング項目毎に複数の設備9がセンシングの対象になる。図5の設備9は例示であり、これに限られるものでない。センシングの項目毎にセンシングの対象になる設備9は、1つ以上あればよい。
具体的には、図5は、発電機において温度がセンシングされる設備9として、固定子コイルと、発電機を水冷冷却する冷却器の冷却水と、発電機を空冷冷却する冷却器の冷却風とを例示している。また、図5は、発電機において振動がセンシングされる設備9として、発電機のタービン軸を回転可能に軸支する複数の軸受のうち主要な2つの軸受(上部軸受及び下部軸受)を例示している。また、図5は、水車において水圧がセンシングされる設備9として、水車に供給された水を導く鉄管と、水車を収めるケーシングと、を例示している。水圧のセンシングとは、これらの設備9の内部の水圧をセンシングすることをさす。また、図5は、水車において振動がセンシングされる設備9として、水車を回転可能に軸支する軸受のうち主要な1つの軸受と、上カバーと、を例示している。上カバーは、上側から水車のケーシングに蓋をするように設けられた構造物である。また、図5は、水路において水位がセンシングされる設備9として、水車に供給される水を備蓄及び放流するダムと、水車から放流された水が流れ込む放水口と、を例示している。水位のセンシングとは、これらの設備9に流入して貯留されている水の水位をセンシングすることをさす。
このように、プラント2からは、各設備9のセンサ4がセンシングする項目毎にセンシング値が得られる。センシングの項目が温度である場合、当該センシング値を出力するセンサ4は温度センサである。センシングの項目が振動である場合、当該センシング値を出力するセンサ4は振動センサである。他のセンシング値についても同様に、センシング値に対応したセンサ4が設けられる。
センシング値se01からセンシング値se03は、温度の項目のセンシング値である。センシング値se01は、発電機の固定子の温度に応じて変化する。センシング値se02は、発電機の冷却水の温度に応じて変化する。センシング値se03は、発電機の冷却風の温度に応じて変化する。
センシング値se04及びセンシング値se05は、振動の項目のセンシング値である。センシング値se04は、発電機の上部軸受の振動に応じて変化する。センシング値se05は、発電機の下部軸受の振動に応じて変化する。
センシング値se06及びセンシング値se07は、水圧の項目のセンシング値である。センシング値se06は、水車の鉄管の水圧に応じて変化する。センシング値se07は、水車のケーシングの水圧に応じて変化する。
センシング値se08及びセンシング値se09は、振動の項目のセンシング値である。センシング値se08は、水車の軸受の振動に応じて変化する。センシング値se09は、水車の上カバーの振動に応じて変化する。
センシング値se10及びセンシング値se11は、水位の項目のセンシング値である。センシング値se10は、水路のダムの水位に応じて変化する。センシング値se11は、水路の放水口の水位に応じて変化する。
例えば、図5では、評価値xは、センシング値se01から導出され、評価値xは、センシング値se02から導出され、評価値xは、センシング値se03から導出される。これらの評価値x,x,xはそれぞれ、評価部13が行う第1処理によって導出される。
このように、評価値x,x,…,xは、例えば、1つの施設3において1つのセンシングの項目の対象となるn個の設備9の各々でセンシングされたセンシング値Se01,…,センシング値senから導出される。すなわち、nは、例えば1つの施設3における1つのセンシングの項目の対象となる設備9の数に対応する。具体例を挙げると、図5に示す発電機における温度の項目のセンシングという観点では、n=3(評価値x,x,x)である。
次に、評価部13は、複数の評価値x,x,…,xに基づいて総合評価値rを算出する。以下、総合評価値rの算出方法について、図5及び図6を参照して説明する。
図6は、2つの評価値x,xに基づいた総合評価値rの算出例を模式的に示すグラフである。図6を参照した説明では、総合評価値rによってプラント2の評価が表されるものとする。
評価部13は、以下の式(1)に基づいて、総合評価値rを算出する。ここで、xは、式(2)のように表せる。式(1)及び式(2)におけるx,x,…,xは、例えば、図5の評価値x,x,xである。また、式(1)におけるpは、Lpノルムの重み付け値であり、1以上の実数が設定される。
Figure 0007108806000001
Figure 0007108806000002
式(1)及び式(2)に基づいて算出される総合評価値rは、当該算出で参照される複数の評価値の最大値以上になる。以下、総合評価値rに係る説明において「評価値の最大値」と記載した場合、式(1)及び式(2)に基づいた総合評価値rの算出で参照される複数の施設3の各々の評価値(x,x,…,x)のうち最大値であるものをさす。例えば、ある1つの評価値のみ0より大きく、他の評価値が全て0である場合、式(1)によれば、総合評価値rは当該ある1つの評価値と等しくなる。一方、複数の評価値が0より大きい場合、式(1)によれば、総合評価値rは、評価値が0より大きい複数の各々の評価値を超えた値になる。
式(1)及び式(2)におけるnは評価値の数に対応する。また、後述するが、式(1)におけるpは適宜、評価段階に応じた値(例えば、後述する第1値u、第2値v、第3値w)が設定される。以下、理解を容易にする目的で、図6では、n=2かつp=2である場合を例として説明を行う。
図6に示すように、n=2かつp=2であり、評価値xが30であり、評価値xが40である場合、評価部13は、式(1)によって総合評価値r=50を算出する。図6に示す算出例では、2つの評価値x,xのうち「評価値の最大値」が評価値xであり、総合評価値rと評価値xとの差は10である。このように、2つの評価値x,xの値が共に0より大きい場合、総合評価値rは、2つの評価値x,xを超えた値になる。ここで、実施形態では、評価値が大きいほど当該評価値を導出された対象に何らかの異常が生じている可能性が大きくなる。従って、評価部13は、評価値が大きい設備9が複数ある場合にプラント2の稼働状況の評価を単一の設備9の評価値が示す評価よりも下げることになる。なお、実施形態では、「評価値」が大きいと「評価」が下がり、「評価値」が小さいと「評価」が上がるので、「評価値」の大小と、「評価」の上下とは、負の相関関係がある。
pの値が1に近いほど、総合評価値rは「評価値の最大値」に対して相対的に大きくなる傾向がある。より具体的には、pの値が1又は1に近似する値(例えば、2未満)である場合、0でない評価値が導出された施設3の数が多くなるほど、「評価値の最大値」に対して総合評価値rは相対的に大きくなる。このような場合の例を、図7を参照して説明する。
図7は、2つの評価値x,xに基づいたプラント2の総合評価値rの算出においてp=1とした例を模式的に示すグラフである。n=2かつp=1であり、評価値xが30であり、評価値xが40である場合、評価部13は、式(1)によって総合評価値r=70を算出する。図7に示す算出例では、2つの評価値x,xのうち「評価値の最大値」が評価値xであり、総合評価値rと評価値xとの差は30になっている。
図8は、2つの評価値x,xに基づいたプラント2の総合評価値rの算出においてp=10とした例を模式的に示すグラフである。pの値が大きいほど、総合評価値rと「評価値の最大値」とは近似した値になる傾向がある。以下、図8を参照して説明する。
n=2かつp=10であり、2つの評価値x,xのうち一方の評価値xが30であり、他方の評価値xが40である場合、評価部13は、式(1)によってr=40.2197415を算出する。図8に示す算出例では、2つの評価値x,xのうち「評価値の最大値」が評価値xであり、総合評価値rと評価値xとの差は0.2197415になっている。
なお、図7、図8及び後述する図10は、図6に示す領域のうち、評価値x,xが0以上である限定領域Lの範囲に対応する図である。実施形態では、評価値x,x,…,xは、0以上の値を取るため、実質的に、限定領域Lよりも負の値側にある領域は利用されない。
図9では、n=2として、評価値xが10であり、xが10であり、異なるpの値のそれぞれの総合評価値rを上述の式(1)に基づいて算出して、記載している。p=1である場合、総合評価値rが、20.0である。p=2である場合、総合評価値rが14.1である。p=10である場合、総合評価値rが10.7である。p=無限大(∞)である場合、総合評価値rが10.0である。なお、pの値が異なることによる総合評価値rの比較を単純化する目的で、図9では、総合評価値rの値の小数点第二位を四捨五入している。
図6から図9を参照して説明したように、重み付け値(p)の値に応じて、評価値と総合評価値rとの関係が変化する。すなわち、重み付け値(p)が1を超えてより大きいほど、「評価値の最大値」と総合評価値rとの差は小さくなる。また、重み付け値(p)が1に近いほど、「評価値の最大値」と総合評価値rとの差は大きくなる。
例えば、複数の評価値がそれぞれ0ではないとして、これらの評価値の相乗効果が総合評価値rに現れるようにしたい場合がある。この場合、重み付け値(p)を1又は1により近い値とすることで、複数の評価値の各々の値よりも総合評価値rを有意に大きな値として算出できる。このような考え方は、例えば複数の施設3の各々の評価値に基づいたプラント2全体の総合評価値rの算出に適用できる。すなわち、プラント2に含まれる複数の施設3に異常が生じた場合、複数の施設3のうちの1つの施設3に異常が生じた場合に比して、プラント2全体の異常を示す総合評価値rをより大きな値として算出しやすくなる。従って、複数の施設3のうち1つの施設3に異常が生じた事態と、複数の施設3のそれぞれに異常が生じたという事態とが、総合評価値rの大きさで判別できる。その結果、総合評価値rの大きさで、複数の施設3のそれぞれに異常が生じたという事態が把握できる。
一方、複合的な要因を考慮しない場合、重み付け値(p)をより大きい値とする。例えば、発電機においてセンシングされた設備9の温度の総合評価値rでは、正常温度範囲から外れた設備9の有無と、正常温度範囲からの外れ度合とが分かればよい。この場合では、正常温度範囲内であれば評価値が0になるので、総合評価値rが0であるか否かによって正常温度範囲から外れた設備9の有無が判別できる。また、総合評価値rの大きさによって「正常温度範囲からの外れ度合」が把握できる。センシング項目の総合評価値rの算出には、このような考え方を適用できる。
このような考え方に基づき、後述する第2処理と、第3処理と、第4処理とは、同じ式(1)及び式(2)を利用するが、それぞれ異なる重み付け値(p)が設定されている。
評価部13は、上述の式(1)及び式(2)に基づいて、総合評価値rの算出処理を複数回行う。具体的には、評価部13は、第1処理と、第2処理と、第3処理と、第4処理とを行う。上述したように、第1処理は、上述の変換処理によってセンシング値を評価値に変換する処理である。第2処理では、第1処理で算出された総合評価値rをセンシング項目毎に選び、選ばれた第1処理で算出された総合評価値rを上記式(1)の評価値x,x,…,xとする。
言い換えれば、第2処理では、複数の設備9を含む施設3におけるセンシング値の種別毎に第1評価値が分類されて第1評価値のグループとして扱われる。図5では、例えば発電機では温度と振動がセンシング項目となっている。従って、発電機の温度の評価値x,x,xと、発電機の振動の評価値x,xとが分類されて異なるグループとして扱われる。また、水車では水圧と振動がセンシング項目となっている。従って、水車の水圧の評価値x,xと、水車の振動の評価値x,xとが分類されて異なるグループとして扱われる。なお、水路ではセンシング項目が水位となっており、他のセンシング項目がない。従って、水路の水位の評価値x,xがグループ化される。
第3処理では、第2処理で算出された総合評価値rを施設3毎に選び、選ばれた第2処理で算出された総合評価値rを上記式(1)の評価値x,x,…,xとする。第4処理は、第3処理で算出された全ての総合評価値rを上記式(1)の評価値x,x,…,xとする。
まず、図5を参照して、第2処理の概要について説明する。第2処理前の値は、図5の処理パートP03で表される。第2処理は、図5の処理パートP04で表される。第2処理の後の値は、図5の処理パートP05で表される。図5に示す例の場合、評価部13は、発電機の温度、発電機の振動、水車の水圧、水車の振動、水路の水位、のセンシング項目毎の、図5の処理パートP03の評価値に対して、第2処理を行う。第2処理における重み付け値(p)は、第1値uである。このことを、図5では処理パートP04の「Lpノルム(p=u)」で示している。
まず、発電機の温度についての第2処理を説明する。評価部13は、図5に示す発電機における温度のセンシング値se01,se02,se03の各々から導出された評価値x,x,xを処理の対象とする。従って、この場合のnは、3である。評価部13は、係る評価値x,x,xと、n=3と、p=uと、を上述の式(1)及び式(2)に当てはめて総合評価値rを算出する。
次に、発電機の振動についての第2処理を説明する。評価部13は、図5に示す発電機における振動のセンシング値se04,se05の各々から導出された評価値x,xを処理の対象とする。従って、この場合のnは、2である。評価部13は、係る評価値x,xと、n=2と、p=uと、を上述の式(1)及び式(2)に当てはめて総合評価値rを算出する。
次に、水車の水圧についての第2処理を説明する。評価部13は、図5に示す水車における水圧のセンシング値se06,se07の各々から導出された評価値x,xを処理の対象とする。従って、この場合のnは、2である。評価部13は、係る評価値x,xと、n=2と、p=uと、を上述の式(1)及び式(2)に当てはめて総合評価値rを算出する。
次に、水車の振動についての第2処理を説明する。評価部13は、図5に示す水車における振動のセンシング値se08,se09の各々から導出された評価値x,xを処理の対象とする。従って、この場合のnは、2である。評価部13は、係る評価値x,xと、n=2と、p=uと、を上述の式(1)及び式(2)に当てはめて総合評価値rを算出する。
次に、水路の水位についての第2処理を説明する。評価部13は、図5に示す水路における水位のセンシング値se10,se11の各々から導出された評価値x,xを処理の対象とする。従って、この場合のnは、2である。評価部13は、係る評価値x,xと、n=2と、p=uと、を上述の式(1)及び式(2)に当てはめて総合評価値rを算出する。
次に、第3処理の概要について説明する。第3処理及び第3処理前後の値の関係は、例えば図5の処理パートP07から処理パートP09までの範囲内で表される。上述の通り、第3処理は、施設3毎の安定度を示す総合評価値rを算出する処理である。図5に示す例の場合、評価部13は、発電機と、水車と、水路、について個別に第3処理を行う。第3処理における重み付け値(p)は、第2値vである。このことを、図5では処理パートP08の「Lpノルム(p=v)」で示している。
次に、図5を参照して、施設3毎の第3処理を説明する。まず、発電機についての第3処理を説明する。評価部13は、第2処理で算出された発電機の温度の総合評価値rを、当該第3処理における評価値xとして扱う。また、評価部13は、発電機の振動の総合評価値rを、当該第3処理における評価値xとして扱う。従って、この場合のnは、2である。このように、第2処理で算出された総合評価値rが第3処理における評価値x,x,…,xとして扱われることを、図5では処理パートP06のイコール(=)で示している。評価部13は、係る評価値x,xと、n=2と、p=vと、を上述の式(1)及び式(2)に当てはめて総合評価値rを算出する。
次に、水車についての第3処理を説明する。評価部13は、第2処理で算出された水車の水圧の総合評価値rを、当該第3処理における評価値xとして扱う。また、評価部13は、水車の振動の総合評価値rを、当該第3処理における評価値xとして扱う。従って、この場合のnは、2である。評価部13は、係る評価値x,xと、n=2と、p=vと、を上述の式(1)及び式(2)に当てはめて総合評価値rを算出する。
次に、水路についての第3処理を説明する。評価部13は、第2処理で算出された水路の水位の総合評価値rを、当該第3処理における評価値xとして扱う。従って、この場合のnは、1である。評価部13は、係る評価値xと、n=1と、p=vと、を上述の式(1)及び式(2)に当てはめて総合評価値rを算出する。なお、n=1である場合、総合評価値rは、評価値xと同値になる。
次に、第4処理の概要について説明する。第4処理前の値は、図5の処理パートP11で表される。第4処理は、図5の処理パートP12で表される。第4処理後の値は、処理パートP13で表される。第4処理における重み付け値(p)は、第3値wである。このことを、図5では処理パートP12の「Lpノルム(p=w)」で示している。
図5に示す例の場合、プラント2は、複数の施設3としての発電機と水車と水路とを含む。評価部13は、第3処理で算出された発電機の総合評価値rを評価値xとして扱う。また、評価部13は、第3処理で算出された水車の総合評価値rを評価値xとして扱う。また、評価部13は、第3処理で算出された水路の総合評価値rを評価値xとして扱う。従って、この場合のnは、3である。評価部13は、係る評価値x,x,xと、n=3と、p=wと、を上述の式(1)及び式(2)に当てはめて総合評価値rを算出する。図5の処理パートP13に示す総合評価値rは、プラント2の安定度を示す。
第2処理における重み付け値(p)である第1値uと、第3処理における重み付け値(p)である第2値vと、第4処理における重み付け値(p)である第3値wと、は、それぞれ予め定められている。第1値u、第2値v及び第3値wを示すデータは、評価基準データ31cに含まれる。ここで、第2処理における重み付け値(p)である第1値uと、第3処理における重み付け値(p)である第2値vと、第4処理における重み付け値(p)である第3値wと、は異なる。これによって、プラント2の安定度の評価におけるセンシング項目毎の総合評価値rの重み付けと、施設3毎の総合評価値rの重み付けとを、プラント2の総合評価値rの重み付けと異なるものとすることができる。
実施形態における第1値uと第2値vと第3値wとの関係は、u>v>wである。pの値が1又は1に近似する値(例えば、2未満)である場合、0でない評価値が多くなるほど、「評価値の最大値」よりも総合評価値rは相対的に大きくなる。ここで、評価値x,x,…,xに0でないものが複数含まれる場合とは、理想的(0)でない評価値によって何らかの異常が示唆される可能性がある評価対象が複数発生している場合である。
まず、第4処理によってプラント2の総合評価値rが算出される事象例を挙げる。係る事象例では、当該総合評価値rの算出で参照される評価値x,x,…,xには、複数の施設3の状況が反映される。ここで、複数の施設3で何らかの異常が生じ、複数の施設3の各々の評価値x,x,…,xに0でないものが複数含まれる場合を想定する。この場合、複数の施設3のうち1つの施設3で異常が生じている他の場合に比して、プラント2はより深刻な状況となっている可能性が高い。この場合、当該他の場合に比してより総合評価値rを大きくすることで、プラント2の状況の深刻さを表すことが望ましい。従って、実施形態では、プラント2の総合評価値rの算出における重み付け値をより小さな重み付け値(例えば、p=w)としている。これによって、この場合により大きい総合評価値rが算出されるようになる。その結果、複数の施設3で何らかの異常が生じている場合、プラント2の深刻な状況が適切に表されるようにすることができる。
次に、第3処理によって1つの施設3の総合評価値rが算出される事象例を挙げる。係る事象例では、当該総合評価値rの算出で参照される評価値x,x,…,xには、当該施設3における複数のセンシング項目毎の観点での当該施設3の状況が反映される。ここで、複数のセンシング項目の観点で異常とみなせる状況が生じ、複数の評価値x,x,…,xに0でないものが複数含まれる場合を想定する。この場合、1つのセンシング項目の観点に限って異常が生じている他の場合よりも注視すべきではあるが、あくまで1つの施設3に関するものである。ここで、1つの施設3の総合評価値rを算出する段階での各センシング項目の評価値は、プラント2の総合評価値rを算出する段階での各施設3の評価値よりも「プラント2全体の評価との関連性の強さ」が弱いと考えられる。そこで、実施形態では、各施設3の総合評価値rの算出における重み付け値(例えば、p=v)を、プラント2の総合評価値rの算出における重み付け値(例えば、p=w)よりも大きくしている。
次に、第2処理によってある施設3における1つのセンシング項目の総合評価値rが算出される事象例を挙げる。係る事象例では、当該総合評価値rの算出で参照される評価値x,x,…,xには、当該施設3において当該1つのセンシング項目に該当するセンシングが行われる複数の設備9の状況が反映される。ここで、複数の設備9に異常が生じ、複数の評価値x,x,…,xに0でないものが複数含まれる場合を想定する。この場合、1つのセンシング項目の観点に限って異常が生じている他の場合よりも注視すべきではあるが、あくまで1つの施設3内における1つのセンシング項目に関するものである。ここで、センシング項目毎の総合評価値rを算出する段階で参照される「センシング値を変換して得られた評価値」は、各施設3の総合評価値rを算出する段階でのセンシング項目毎の評価値よりも「プラント2全体の評価との関連性の強さ」が弱いと考えられる。そこで、実施形態では、センシング項目の総合評価値rの算出における重み付け値(例えば、p=u)を、各施設3の総合評価値rの算出における重み付け値(例えば、p=v)よりも大きくしている。
このように、重み付け値(p)の設定によって、各々の算出処理において参照される評価値と「プラント2全体の評価との関連性の強さ」とがより適切に考慮された総合評価値rの算出を第2処理、第3処理及び第4処理の各々で行うことができる。実施形態では、例えばu=100、v=50、w=25であるが、これに限られるものでない。例えば、wをより1に近い値(例えば、5等)としてもよいし、25より大きな値であってもよい。他の値についても、より小さな値であってもよいし、より大きな値であってもよい。また、第1値uと第2値vと第3値wとの関係が、u>v>wとなる関係は必須でなく、例えばプラント2のうち特定の施設3や特定のセンシング項目が、プラント2全体の評価との関連性がより強い場合等において、u>v>wの関係が成立しない第1値uと第2値vと第3値wとの関係となるようにu,v,wの各々の値が設定されてもよい。
センシング値からプラント2の総合評価値rが算出されるまでの流れを、図5を参照して説明する。まず、処理パートP01で示すように、各設備9で個別にセンサ4がセンシングを行い、センシング値se01からse11を出力する。取得部12は、係るセンシング値se01からse11を取得する。
処理パートP02で示すように、評価部13は、第1処理として、上述の変換処理を行う。これによって、処理パートP03に示すように、センシング値se01からse11の各々に応じた評価値が導出される。
処理パートP03の評価値は、第2処理の評価値x,x,…,xとして扱われる。処理パートP04で示すように、評価部13は、p=uとした第2処理を行う。これによって、処理パートP05で示すように、施設3のセンシング項目毎の総合評価値rが算出される。図5では、第2処理で行われるセンシング項目毎の総合評価値rの算出において各総合評価値rの算出処理に関わる範囲を処理パートP03から処理パートP05までの範囲内の太線の矩形で示している。係る太線の矩形は、発電機の温度、発電機の振動、水車の水圧、水車の振動、水路の水位のそれぞれのセンシング項目毎に、個別に示されている。
処理パートP06を挟んで表される処理パートP05と処理パートP07との関係で示すように、第2処理で算出された総合評価値rは、第3処理の評価値x,x,…,xとして扱われる。処理パートP08で示すように、評価部13は、p=vとした第3処理を行う。これによって、処理パートP09で示すように、施設3毎の総合評価値rが算出される。図5では、第3処理で行われる施設3毎の総合評価値rの算出において各総合評価値rの算出処理に関わる範囲を処理パートP07から処理パートP09までの範囲内の太線の矩形で示している。係る太線の矩形は、発電機、水車、水路のそれぞれの施設3毎に個別に示されている。
処理パートP10を挟んで表される処理パートP09と処理パートP11との関係で示すように、第3処理で算出された総合評価値rは、第4処理の評価値x,x,…,xとして扱われる。処理パートP12で示すように、評価部13は、p=wとした第4処理を行う。これによって、処理パートP13で示すように、プラント2の総合評価値rが算出される。図5では、第4処理で行われるプラント2の総合評価値rの算出に関わる範囲を処理パートP11から処理パートP13までの範囲内の太線の矩形で示している。
なお、プラント2の総合評価値rの算出に係る処理は、プラント2の安定度の総合的な指標としての総合評価値rを得るだけに留まらず、プラント2に何らかの異常がある場合に異常の具体的内容を特定するための処理としても利用できる。以下、図5から図9を参照して説明した評価例1とは別の評価例2について、図10を参照して説明する。
(評価例2)
図10は、それぞれ異なる総合評価値rである総合評価値r1,r2,r3,r4が算出された場合の事例を説明するためのグラフである。図10を参照した説明では、評価値x,xは、2つの施設3の評価値である。
プラント2の総合評価値r1は、x=10,x=10の場合の総合評価値rであり、約11.5である。プラント2の総合評価値r2は、x=90,x=10の場合の総合評価値rであり、約90.0(90.00030843)である。プラント2の総合評価値r3は、x=20,x=90の場合の総合評価値rであり、約90.0(90.0097525)である。プラント2の総合評価値r4は、x=90,x=90の場合の総合評価値rであり、約103.4(103.3828519)である。このように、総合評価値r1と、総合評価値r2と、総合評価値r3と、総合評価値r4とは、それぞれ異なる評価値x,xから算出されたものである。すなわち、総合評価値r1が算出される場合と、総合評価値r2が算出される場合と、総合評価値r3が算出される場合と、総合評価値r4が算出される場合とでは、当該2つの施設3の状況がそれぞれ異なる。なお、図10を参照した説明は、p=5であるものとするが、これはあくまで例であってpの値をこれに限定するものでない。
例えば、評価値xが第3処理で算出された発電機の総合評価値rに対応する評価値であり、評価値xが第3処理で算出された水車の総合評価値rに対応する評価値であるとする。この場合、第4処理で総合評価値r4が算出されたとき、発電機と水車の両方に何らかの異常が現れるような、複合的な問題がプラント2に生じている可能性が高い。
上述の例と同様に、評価値xが第3処理で算出された発電機の総合評価値rに対応する評価値であり、評価値xが第3処理で算出された水車の総合評価値rに対応する評価値であるとする。ここで、総合評価値r2が算出されたとき、発電機に何らかの異常が生じている可能性が高い。また、総合評価値r3が算出されたとき、水車に何らかの異常が生じている可能性が高い。このように、総合評価値r2が算出されたときと、総合評価値r3が算出されたときでは、実際に異常が生じている施設3が異なる。一方、総合評価値rの値の大きさが示唆するプラント2の安定度の度合いの観点では、総合評価値r2及び総合評価値r3はともに約90.0であり、差はほとんどない。これは、「1つの施設3の異常に対処すればよいレベル」という観点で見た場合、総合評価値r2が算出されたときと、総合評価値r3が算出されたときが同等であることによる。
言い換えれば、「約90.0」という総合評価値r2及び総合評価値r3の大きさだけで見た場合、総合評価値r2が算出されたときと総合評価値r3が算出されたときとは区別されない。実際には、総合評価値r2が算出されたとき、発電機に何らかの対処をすべきと考えられる。また、総合評価値r3が算出されたとき、水車に何らかの対処をすべきと考えられる。そこで、評価例2では、総合評価値rの値の大きさの観点で同等であっても実際に対処すべき対象が異なる場合を考慮し、総合評価値rの値の決定要因が何であったのかを補足的に示す情報提供が行われることが望ましい。係る情報提供の具体例については、後述する図11を参照した説明で例示する。
なお、上述の総合評価値r4は、約103.4であり、総合評価値r2及び総合評価値r3(約90.0)よりも大きい。これは、総合評価値r4が算出されたときが「複数の施設3の異常に対処が必要なレベル」であることから、「1つの施設3の異常に対処すればよいレベル」である総合評価値r2及び総合評価値r3よりも大きな値として算出されているものである。このような総合評価値r4の大きさと総合評価値r2及び総合評価値r3の大きさとの差は、上述の評価例1におけるプラント2の総合評価値rの大きさに関する考え方と同様である。
なお、上述の例と同様の評価値x,xに基づいて総合評価値r1が算出された場合については、総合評価値r2,総合評価値r3,総合評価値r4が算出された場合に比してプラント2の安定度に大きな問題はないといえる。
以上、図10を参照した説明におけるnの値の例はn=2であったが、これに限られるものでない。実際には、評価部13は、nの値、すなわち、プラント2に含まれる施設3の種類に応じた評価値x,x,…,xに基づいたより多元的な情報に基づいた総合評価値rの算出を行える。
また、異常の原因の推定は、施設3単位に限られるものでなく、より細かな単位でも行える。例えば、評価値x,x,…,xを第2処理で算出された総合評価値rに対応する評価値とすることで、施設3毎の異常の推定においてどのセンシング項目に対応する事象に関する問題が生じているかを推定できる。より具体的な例を挙げると、評価値xが第2処理で算出された発電機の温度の総合評価値rに対応する評価値であり、評価値xが第2処理で算出された発電機の振動の総合評価値rに対応する評価値であるとする。この場合、総合評価値r2が算出されたとき、発電機において熱を生じる構成(例えば、軸受等)に何らかの異常が生じて発熱している可能性が高い。また、総合評価値r3が算出されたとき、発電機において振動が生じる構成(例えば、発電機のタービン軸やタービンに連結されている他の施設3である水車等、回転する機構)に何らかの異常が生じている可能性が高い。同様の考え方で、評価値x,x,…,xを第1処理で導出された評価値とすることで、施設3のセンシング項目毎の異常の推定においてどの設備9に関する問題が生じているかを推定できる。
なお、図5から図10までの各図を参照した説明において例示されたプラント2の施設3、センシング項目及び設備9について、その具体的構成及び数についてはあくまで説明のための例に過ぎず、プラント2の具体的構成をこの例に限定するものでなく、プラント2の実態に応じたものとすることができる。
なお、総合評価値rは、百分率の上限(100)を超える値となってもよい。これによって、プラント2の異常時にその異常の度合いがより把握されやすくなる。
次に、プラント2の稼働状況の評価に係る報知について説明する。図11は、プラント2の稼働状況の評価に係る報知の一例を示す図である。表示出力部34aによる表示出力内容は、第1表示領域D1と、第2表示領域D2と、を含む。
第1表示領域D1では、複数のセンサ4a,4b,4c,4d,…の出力が示すセンシング値が表示される。図11に示す第1表示領域D1では、18のセンサ4の各々からの出力が示すセンシング値がアナログメータ形式で表示されているが、これは表示の一形態例であってこれに限られるものでない。第1表示領域D1に表示されるセンシング値の数及び種類並びに第1表示領域D1及び第2表示領域D2における表示形式、レイアウト等の具体的な態様については任意である。また、第1表示領域D1に一括表示できない数のセンサ4がプラント2に設けられている場合、第1表示領域D1に表示させるセンシング値を選択可能とするためのスクロールバー等が追加で設けられる。
第2表示領域D2は、プラント安定度表示部M1と、トレンドグラフ表示部M2とを含む。プラント安定度表示部M1では、プラント2の稼働状況の安定度を示す総合評価値rに対応した表示が行われる。具体的には、プラント安定度表示部M1には、例えば、プラント2の健全度を示す総合評価値rの最新の値が反映される。すなわち、第4評価値として算出された総合評価値rがプラント安定度表示部M1に表示される。図11で例示するように、第1表示領域D1に含まれる1つ1つのセンシング値に比して、プラント安定度表示部M1は、より大きくより目立つよう表示される。
なお、図11では、プラント安定度表示部M1において評価値が「安定度メータ」という名称のアナログメータ形式で表示されているが、これは表示の一形態例であってこれに限られるものでなく、適宜変更可能である。図11に示すプラント安定度表示部M1では、総合評価値rが100[%]になった場合に「警報レベル」であることが示されている。「警報レベル」は、プラント2の安定的な稼働を脅かす何らかの異常が生じたことを示す警報が音声出力部34b等によって発せられるか、発せられないとしても警報が発せられる程のレベルの異常が生じたことを示すものである。なお、プラント安定度表示部M1のアナログメータは、100[%]を超える値として120[%]が例示されているが、当該超える値は必須ではないし、100[%]を超える値であって120[%]未満の値であってもよいし、120[%]を超える値であってもよい。逆に、総合安定度が100[%]より小さくて、変動が少ない場合にプラント2の理想的な安定状況であることを逆説的に示している。
また、図11では、プラント安定度表示部M1において「リアルタイム」という文字列が付されている。係る文字列は、当該プラント安定度表示部M1によって表示されている総合評価値rが、上述の評価値と同様、プラント2の安定度が実質的にリアルタイムで確認できる程度の短期間(例えば、1秒未満)周期で更新されていることを表している。「警報レベル」や「リアルタイム」の文字列は必須でないし、文字列の具体的内容については適宜変更可能である。
プラント安定度表示部M1の表示によって、表示内容の確認者(プラント2における管理者、作業者等)にとって、プラント2の稼働状況が把握しやすくなる。なお、プラント安定度表示部M1に表示された評価値が単一の施設3の評価値によるものか、複数の施設3の評価値によるものであるのか否かを示す付加的な表示がさらにプラント安定度表示部M1又はプラント安定度表示部M1近傍で行われるようにしてもよい。これによって、プラント2に異常が生じている場合に対処すべき施設3をより直観的に把握しやすくなる。
トレンドグラフ表示部M2は、プラント安定度表示部M1の一定期間内の時系列変化を示す。実施形態では、評価部13は、少なくとも当該一定期間内に導出された評価値を示すデータを記憶部31に記憶させ、トレンドグラフ表示部M2の表示に際して当該データを参照する。図11では、トレンドグラフ表示部M2は、表示が行われている時点から48時間前までの期間におけるプラント安定度表示部M1の値の変化が線グラフで示されているが、トレンドグラフ表示部M2の具体的な表示態様は適宜変更可能である。
実施形態では、演算部32が評価部13として機能するとともに表示内容の決定に係る処理(表示データの生成処理)を行うが、これに限られるものでない。評価部13が評価値の導出を行い、評価値に基づいた報知内容の決定に係る処理を評価部13から独立した専用の構成が行うようにしてもよい。
図11に示すように、表示出力部34aによる表示出力内容は、第1表示領域D1、第2表示領域D2に含まれない内容をさらに含んでいてもよい。図11に示す表示内容は、第1表示領域D1、第2表示領域D2に加えて、さらに、リアルタイム評価値表示部A1、対象名表示部A2、トレンド表示部A3を含んでいる。リアルタイム評価値表示部A1には、0を超える設備9の各センシング項目の評価値の一部又は全部が一覧表示される。リアルタイム評価値表示部A1には、より高い評価値が導出されたセンシング項目の評価値が優先して表示されるようにしてもよいし、より高い総合評価値r(第3評価値)が導出された施設3に設けられた他の各センシング項目の評価値が優先して表示されるようにしてもよい。対象名表示部A2には、リアルタイム評価値表示部A1で一覧表示されたセンシング評価値がどの設備9のどの項目で得られた値であるのかを示す情報(文字列等)が表示される。トレンド表示部A3では、リアルタイム評価値表示部A1として選定して表示された評価値の一定期間内の時系列変化を示す表示が行われる。実施形態では、評価部13は、少なくとも当該一定期間内に導出されたセンシング評価値を示すデータをセンシングデータ31bとして記憶部31に記憶させ、トレンド表示部A3の表示に際してセンシングデータ31bを参照する。
第1表示領域D1の表示内容は、図10を参照して説明した異常の原因の推定と関連付けられていてもよい。例えば、プラント2に含まれる特定の施設3に異常が生じている可能性が高い場合、当該特定の施設3に含まれる設備9に設けられたセンサ4のセンシング値が第1表示領域D1により優先して表示されるようにしてもよい。具体例を挙げると、上述の評価例2において総合評価値r2が算出されたとき、発電機に設けられたセンサ4のセンシング値がより優先的に第1表示領域D1に表示される。また、上述の評価例2において総合評価値r3が算出されたとき、水車に設けられたセンサ4のセンシング値がより優先的に第1表示領域D1に表示される。
また、プラント安定度表示部M1の表示内容に反映可能な総合評価値rは、第4評価値としての総合評価値rに限られない。例えば、プラント2全体の総合評価値rの表示モードと、施設3単位での総合評価値rの表示モードと、施設3のセンシング項目単位での総合評価値rの表示モードと、を切り替え可能に設けられてもよい。このような切り替えのための設定入力部を表示出力部34aによる表示出力内容にさらに設けるようにしてもよいし、リアルタイム評価値表示部A1や第1表示領域D1に表示されているリアルタイム値をクリック操作することで、当該リアルタイム値に対応するセンシング値を出力するセンサ4が設けられた設備9を含む施設3単位又は施設3のセンシング項目単位の表示に切り替わるようにしてもよい。
以上、評価装置10が備える出力部34による報知を例とした説明を行ってきたが、報知は端末20(図1参照)によって行われてもよい。図1に示すように、端末20は、通信部21と、報知部22とを備える。通信部21は、通信部11と同様の構成であり、通信部11と通信を行うことで表示出力部34aの表示内容に対応したデータや音声出力部34bの音声出力内容に対応したデータを評価装置10から取得する。報知部22は、出力部34と同様の構成であり、上述のように説明された表示出力部34aと同様の表示出力や音声出力部34bと同様の音声出力を行う。このように、端末20は、プラント2の稼働状況の評価に係る報知を行う報知部22を備える。また、報知部22は、プラント2の稼働状況の評価に係る情報を表示する構成として、表示出力部34aと同様の構成を含む。
図1では、通信部11が通信部5及び通信部21と通信を行っているが、通信部5と通信を行う構成と通信部21と通信を行う構成とは別個の構成であってもよい。
なお、温度の基準の1つとして気温がある。このため、気温と同一の温度(例えば、20[℃])である場合に評価値が0となるものとする場合があるが、気温と同一の温度は周囲の温度に影響を受けるものであり、特に季節によって大きく変化する。このため、季節によって分散の上限又は下限が変更されるようあらかじめ条件付けがされていてもよい。この場合、当該条件付けに対応したデータが予め評価基準データ31cに含まれている。また、季節を特定可能なカレンダーとして機能するソフトウェア・プログラムや回路(タイマー回路等)が予め評価装置10に設けられる。
図12は、季節に応じた分散の上限の変更例を示すグラフである。図12は、温度センサであるセンサ4によって温度がセンシングされる場合を想定している。図12では、評価上限E4に対してより遠い値の第1上限E21とより近い値の第2上限E22とが個別に設定されている。第1上限E21と第2上限E22は、ともに上述の上限E2として機能する。すなわち、第1上限E21と第2上限E22との間の変動量SCが、上限E2の季節変動量である。なお、図12では第1上限E21と第2上限E22の2つのみ端的に示しているが、季節を特定可能なカレンダーとして機能するソフトウェア・プログラムや回路(タイマー回路等)等に応じて、評価部13が第1上限E21と第2上限E22との間で多段階的又は無段階的に適用される上限E2を変更するようにしてもよい。
また、図10を参照して説明した異常の原因の推定には、クラスタリングのようなデータ分析をさらに組み合わせてもよい。以下、図13を参照して、データ分析の一例について説明する。
図13は、k-means法によるデータ分析と総合評価値rとの関係の一例を示す模式図である。図13を参照した説明では、横軸の評価値xが発電機の振動の評価値であり、縦軸の評価値xが発電機の温度の評価値である場合を例として説明するが、これに限られるものでない。
k-means法は、非階層型クラスタリングの一手法であり、既存のデータ群に対して所定数のクラスタを割り当て、最適化問題を演算によって解き、当該既存のデータ群を当該所定数の部分データ(事例クラス)に分類する手法である。当該最適化問題のアルゴリズムは既知のものと同様であるため、具体的な説明を割愛する。
図13では、分類の結果として、事例クラスGaと、事例クラスGbと、事例クラスGcとを例示している。事例クラスGaは、総合評価値ra,rb,rc,rd,reを含む。事例クラスGbは、総合評価値rf,rg,rhを含む。事例クラスGcは、総合評価値ri,rj,rk,rlを含む。総合評価値ra,rb,rc,rd,re,rf,rg,rh,ri,rj,rk,rlは、過去にプラント2に異常が生じた時の評価値x,xに基づいて算出された総合評価値rである。すなわち、この場合の既存のデータ群は、過去にプラント2に異常が生じた場合に算出された総合評価値r(例えば、第4評価値)である。
事例クラスGaは、発電機の軸受に故障が生じた場合の事例クラスである。事例クラスGaは、既存のデータ群のうち、評価値xが示す発電機の温度に異常が生じた場合に算出された総合評価値rを含むようクラスタの中心が設定されている。事例クラスGbは、水車に故障が生じた場合の事例クラスである。事例クラスGbは、既存のデータ群のうち、評価値xが示す発電機の振動に異常が生じた場合に算出された総合評価値rを含むようクラスタの中心が設定されている。事例クラスGcは、軸受と水車の両方に故障が生じた場合の事例クラスである。事例クラスGcは、既存のデータ群のうち、発電機の振動と温度の両方に異常が生じた場合に算出された総合評価値rを含むようクラスタの中心が設定されている。
なお、k-means法は、分類を行うために所定数のクラスタを割り当てる処理でクラスタの初期位置をランダムとした場合、そのランダム値に大きく依存した分類が行われる傾向がある。このため、実際にプラント2に生じていた具体的な異常と、当該異常が生じていた時の総合評価値rと、の相関がより強くなるように、クラスタの初期位置を手動で設定することで、より高精度な分類を行える。また、クラスタの数(所定数)についても同様に、分類すべき故障の種類に対応したものとすることで、より高精度な分類を行える。
このようなデータ分析を上述の多段階的なプラント2の総合評価値rの算出に組み合わせることで、プラント2に何らかの異常が生じた場合における具体的な異常の内容の推定の精度をより高められる。例えば、最新の総合評価値rがいずれかの事例クラスGa,Gb,Gc内に含まれる総合評価値rであれば、その事例クラスに対応する異常が生じていることがより強く示唆される。
また、図13に示すように、最新の総合評価値rが事例クラスGa,Gb,Gcのいずれにも含まれない場合であっても、最新の総合評価値rと事例クラスGa,Gb,Gcの各々との関係に基づいて、どのような異常が生じているかの推定の事例毎の確からしさを導出できる。例えば、図13では、事例クラスGa,Gb,Gcよりも大きな枠組みで既存のデータ群を分類する境界線La,Lb,Lfが示されている。境界線Laは、発電機の軸受に故障が生じている傾向を示す総合評価値rと、水車に故障が生じている傾向を示す総合評価値rと、の境界線である。境界線Lbは、発電機の軸受に故障が生じている傾向を示す総合評価値rと、当該軸受及び水車に故障が生じている傾向を示す総合評価値rと、の境界線である。境界線Lfは、水車に故障が生じている傾向を示す総合評価値rと、発電機の軸受及び当該水車に故障が生じている傾向を示す総合評価値rと、の境界線である。図13に示す総合評価値rは、境界線Laと境界線Lbで囲われた範囲内に含まれることから、発電機の軸受に故障が生じている可能性が他の故障の可能性よりも相対的に強めに示唆されることになる。
境界線La,Lb,Lfは、事例クラスGa,Gb,Gcの中心同士の位置関係によって導出されるものであってもよいし、他の手法によってもよい。他の手法は、k-means法以外の非階層型クラスタリングであってもよいし、ウォード法のような階層型クラスタリングであってもよいし、その他のクラスタリング手法であってもよい。また、事例クラスGa,Gb,Gcの導出についても、k-means法によるものに限られず、他の手法によってもよい。
さらに、時間の経過に応じて新たに算出される総合評価値rをデータ分析の対象に加えて再度分類を行う所謂機械学習的なアルゴリズムを当該データ分析に組み込んでもよい。
図13を参照して説明したようなデータ分析を実施形態に適用する場合、記憶部31は、係るデータ分析のためのソフトウェア・プログラム及びデータをさらに記憶する。演算部32は、係るソフトウェア・プログラム及びデータを読み出して実行処理し、係るデータ分析をさらに行う。
以上、実施形態によれば、評価装置10は、各施設3に含まれる複数の設備9に設けられた複数のセンサ4が個別に出力するセンシング値を取得する取得部12と、評価部13とを含む。評価部13は、第1処理と、第2処理と、第3処理と、第4処理とを行う。これによって、単純なセンシング値の取得及びその羅列的な報知のみである場合に比して、第4評価値等の総合評価値rの確認者がプラント2の全体的な安定度をより把握しやすくなる。また、第2処理における重み付け値(p)である第1値uと、第3処理における重み付け値(p)である第2値vと、第4処理における重み付け値(p)である第3値wと、が異なる。これによって、プラント2の安定度の評価におけるセンシング項目毎の総合評価値rの重み付けと、施設3毎の総合評価値rの重み付けとを、プラント2の総合評価値rの重み付けと異なるものとすることができる。このため、第4評価値のように、プラント2全体の評価を直接的に示すものについて、例えば重み付け値を1又はより1に近い値とすることで、算出で参照される評価値の相乗効果が総合評価値rに現れるようすることができる。従って、第4評価値によるプラント2全体の評価において複数の施設3の状況による複合的な要因の有無を表せる。一方、第2評価値のように、プラント2全体の評価との関連性の強さの観点で複合的な要因を考慮する必要性がより低いものについては、例えば重み付け値をより大きな値とすることで、算出で参照される評価値が示す「異常の有無」と「異常の度合い」を総合評価値rで表せる。第3評価値についても、第2処理における重み付け値と第4処理に重み付け値との中間的な重み付け値を設定することで、第2評価値よりもプラント2全体の評価との関連性が強く、第4評価値よりもプラント2全体の評価との関連性が弱い値として第3評価値を算出できる。このように、プラント2の全体的な安定度を把握するための指標の導出において、プラント2全体の評価との関連性の強さに応じた重み付けを任意に行える。よって、確認者に対するプラント2の状況の把握をより支援できる。
また、第1値uは、第2値v及び第3値wより大きい。また、第2値vは、第3値wより大きい。これによって、プラント2全体の評価を直接的に示す第4評価値を、第2評価値及び第3評価値よりも評価値の複合的な要因がより現れやすい値として算出できる。また、プラント2全体の評価との関連性が第2評価値よりも強い第3評価値を、第2評価値よりも評価値の複合的な要因がより現れやすい値として算出できる。
また、評価部13は、複数の設備9の一部又は全部(例えば、発電機及び水車)について第2処理を複数のセンシング項目毎に行い、第2処理が複数のセンシング項目毎に行われた施設3の第3処理では、当該複数のセンシング項目の第2評価値のLpノルムとして第3評価値を算出する。また、評価部13は、複数の施設3の一部又は全部(例えば、水路)について第2処理を1つのセンシング項目について行い、第2処理が1つのセンシング項目について行われた施設3の第3処理では、当該1つのセンシング項目の第2評価値のLpノルムとして第3評価値を算出する。これによって、施設3に含まれる設備9の数に応じた処理をより的確に行える。
また、図5の例で示すように、センサ4は、設けられた設備9の温度、湿度、圧力、振動、水位、容量、流量、動作速度及び開閉部(例えば、入口弁)の開閉状況のうち少なくとも1つを検知する。これによって、より多様な情報をプラント2の稼働状況に係る情報として利用可能になる。
また、複数のセンサ4の一部又は全部と取得部12とは無線通信を介して接続される。これによって、プラント2に対する評価装置10の設置条件をより緩和しやすくなる。また、センサ4を設けるための物理的な制約条件をより緩和しやすくなる。すなわち、センサ4と評価装置10とが必ずしも直結されている必要がなくなることで、センサ4及び評価装置10の設置に係る自由度がより向上する。
また、評価値は、例えば、設備9の正常動作時を含む最も安定した状態から、上述の警報レベルで警戒すべき状況のように施設3の異常動作時を含む状態までの範囲を百分率として導出された施設3の稼働状況を示す値である。これによって、0から100までの範囲内で表されたより直観的な数値情報でプラント2の稼働状況を把握できる。なお、「安定した状態」は、何の問題もない理想的な稼働状況のみをさすものでなく、その状態が維持される限り問題なく設備9及び当該設備9を含む施設3が稼働し続けられる状態全般をさす。以下、設備9等と記載した場合、設備9及び当該設備9を含む施設3をさす。また、「最も警戒すべき状態」は、プラント2の管理レベルとして設定されるものであり、例えば警報レベルのように異常を解消するための即時対処が必要なことを示す警報が音声等で報知される設備9等の稼働状況がこれに該当するが、これに限られるものでない。警報の音声報知は必須でないし、一時的又は新たに生じた事故等の事例に基づいて「最も警戒すべき状態」とされる設備9等の稼働状況が変更されることは当然あってよい。
また、実施形態の評価装置10は、プラント2の稼働状況の評価に係る報知を行う報知部14を備える。これによって、端末20を保有していない者でも報知内容を認知する機会を得られる。
また、報知部14は、プラント2の稼働状況の評価に係る情報を表示する表示出力部34aを含む。これによって、プラント2の管理者や作業者等は、表示出力部34aを視認することでプラント2の稼働状況の評価に係る情報を任意のタイミングで容易に確認できる。
なお、上記の実施形態はあくまで一例であり、本発明の技術的特徴を逸脱しない範囲内において適宜変更可能である。例えば、評価装置10は、情報処理装置に限られるものでなく、上述の機能のうち少なくとも取得部12、評価部13の機能を奏するよう設けられた専用の装置であってもよい。
センサ4の出力を評価装置10に伝送するための経路は、通信部5と通信部11とによる無線通信を介したものに限られない。通信部5と通信部11との間の通信回線の一部又は全部は、有線の通信回路を含んでいてもよいし、インターネット等の公共の通信回線網を含んでいてもよい。また、当該経路の一部又は全部は、専用に設けられた直結用のバスであってもよい。
また、図3では評価値の増減の次数が1次である場合を例としているが、評価値の増減の次数は任意である。また、評価値の高低と評価対象(プラント2、施設3、施設3のセンシング項目)の評価の高低との関係は上述の説明と逆でもよい。
また、センサ4が検知するのは、設備9の温度、振動、水圧、水位に限られない。例えば、センサ4は、設けられた設備9の湿度、水圧に限られない圧力、容量、流量、可動構成の動作速度及び開閉部の開閉状況のうち少なくとも1つを検知するものであってもよいし、他のセンシング項目を検知するものであってもよい。
1 評価システム
2 プラント
3 施設
4 センサ
9 設備
10 評価装置
5,11,21 通信部
12 取得部
13 評価部
14,22 報知部
20 端末

Claims (10)

  1. 複数の施設を含むプラントの稼働状況に係る評価を行う評価装置であって、
    各施設に含まれる複数の設備に設けられた複数のセンサが個別に出力するセンシング値を取得する取得部と、
    前記複数のセンサが出力する複数のセンシング値に基づいて設備の安定度を示す第1評価値を算出する第1処理を設備毎に行い、
    複数の設備の前記第1評価値のLpノルムとして、当該複数の設備を含む施設における、センシング値の種別毎に分類された前記第1評価値のグループ毎のセンシング項目の第2評価値を算出する第2処理を行い、
    1つの施設におけるセンシング項目に対応する前記第2評価値のLpノルムとして、当該1つの施設の安定度を示す第3評価値を算出する第3処理を施設毎に行い、
    複数の施設の前記第3評価値のLpノルムとして、前記プラントの安定度を示す第4評価値を算出する第4処理を行う評価部とを備え、
    前記第2処理におけるLpノルムの重み付け値である第1値と、前記第3処理におけるLpノルムの重み付け値である第2値と、前記第4処理におけるLpノルムの重み付け値である第3値とは異なる
    評価装置。
  2. 前記第1値は、前記第2値及び前記第3値より大きく、
    前記第2値は、前記第3値より大きい
    請求項1に記載の評価装置。
  3. 前記評価部は、
    前記複数の施設の一部又は全部について前記第2処理を複数のセンシング項目毎に行い、
    前記第2処理が複数のセンシング項目毎に行われた施設の前記第3処理では、当該複数のセンシング項目の前記第2評価値のLpノルムとして前記第3評価値を算出する
    請求項1又は2に記載の評価装置。
  4. 前記評価部は、
    前記複数の施設の一部又は全部について前記第2処理を1つのセンシング項目について行い、
    前記第2処理が1つのセンシング項目について行われた施設の前記第3処理では、当該1つのセンシング項目の前記第2評価値のLpノルムとして前記第3評価値を算出する
    請求項1又は2に記載の評価装置。
  5. 前記センサは、設けられた設備の温度、振動、水圧及び水位のうち少なくとも1つを検知する
    請求項1から4のいずれか一項に記載の評価装置。
  6. 前記複数のセンサの一部又は全部と前記取得部とは無線通信を介して接続される
    請求項1から5のいずれか一項に記載の評価装置。
  7. 前記第1評価値は、設備の正常動作時を含む最も安定した状態から設備の異常動作時を含む最も警戒すべき状態までの範囲を百分率として導出された設備の稼働状況を示す値である
    請求項1から6のいずれか一項に記載の評価装置。
  8. 前記プラントの稼働状況の評価に係る報知を行う報知部を備える
    請求項1から7のいずれか一項に記載の評価装置。
  9. 前記報知部は、前記プラントの稼働状況の評価に係る情報を表示する表示部を含む
    請求項8に記載の評価装置。
  10. 請求項1から8のいずれか一項に記載の評価装置と、前記プラントの稼働状況の評価に係る報知を行う報知部を備える端末とを備える、
    評価システム。
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