本明細書に記載される開示の実施形態は、本発明が網羅的であるか、または以下の詳細な説明に開示される精密な形態に限定されることを意図しない。むしろ選択され、説明される実施形態の目的は、本発明の原理及び実施に関する他の当業者による評価及び理解が促進され得るようにすることである。
例えば、本開示のいくつかの実施形態は、感覚修正量の、化合物SG101~104(上記の構造を有する)のうちの1つ以上を有する組成物を対象とする。したがって、いくつかの実施形態では、SG101~104のうちの1つ以上は、感覚修正剤として使用され得る。一実施形態では、SG101~104のうちの1つ以上は、甘味料組成物、飲料、食品製品等に存在する場合、甘味閾値を下回るレベルで存在する感覚修正をもたらす。一態様では、そのような感覚修正は、水中で約1.5以下、1.0以下、または0.5以下のSEVをもたらす濃度で消耗品中に存在し得る。例えば、水中500ppmの濃度で1.5以下のSEVを有するSG101~104のうちの1つ以上は、甘味料中約400ppm~500ppm以下の濃度で使用される場合、感覚修正剤であり得る。
一実施形態では、ステビオール配糖体は、感覚特徴の時間的側面を修正する量で存在する。感覚特徴の時間的側面は、経時的な特徴の知覚を指す。これには、特徴の開始時間、すなわち、特徴のピークに到達するまでにかかる時間が含まれる。特徴の残存時間、すなわち、感覚特徴のピークからそれがもはや知覚されなくなるレベルまでの時間も含まれる。時間的側面にはまた、知覚された甘味を時間の関数として示す時間-強度プロファイルが含まれ得る。これらの特徴は全て、感覚特徴の時間的プロファイルに寄与し得る。
したがって、いくつかの実施形態では、SG101~SG104のうちの1つ以上は、感覚修正剤として使用され得る。感覚修正剤は、ある特定の量で加糖消耗品、例えば、甘味料組成物、飲料、食品製品等の感覚特徴を変化させる化合物または組成物である。感覚修正剤が変化させることができる感覚特徴の非限定例としては、苦味、酸味、しびれ、渋さ、金属味、後ひき、ぱさつき、甘味、甘味の時間的側面、ならびにリコリス、バニラ、プルーン、綿あめ、及び糖蜜フレーバーノートなどのフレーバーノートが挙げられる。感覚修正剤は、甘味を増強するなど、感覚特徴を増強することができるか、苦味を低減するなど、感覚特徴を抑制することができるか、または例えば、甘味の長引きを低減することによって感覚特徴の時間的側面を変化させることができる。いくつかの実施形態では、SG101~104のうちの少なくとも1つを含む複数のステビオール配糖体を有する組成物において用いられる量は、少なくとも1つの感覚特徴を変更し、例えば、組み合わせは、組成物中のステビオール配糖体のうちの1つ以上と比較して、低減した苦味または増加した甘味を有することができ、予想よりも良好な組成物中の感覚特徴をもたらす。一実施形態では、本明細書に記載されるSG101~104のうちの1つ以上は、甘味料組成物、飲料、食品製品等に存在する場合、甘味閾値を下回るレベルで存在するときに感覚修正をもたらす。一態様では、そのような感覚修正は、水中で約1.5以下、1.0以下、または0.5以下のSEVをもたらす濃度で消耗品中に存在し得る。例えば、水中500ppmの濃度で1.5以下のSEVを有するSG101~104のうちの1つ以上は、甘味料組成物中500ppm以下の濃度で使用される場合、風味修正剤であり得る。
スクロースの甘味時間的プロファイルは、非常に望ましいと思われる。レバウディオサイドAを含むいくつかの非栄養甘味料の甘味は、より速く甘味が開始するスクロースよりも「きれが良い」と思われる。すなわち、より迅速に甘味のピークに到達し、より短い開始時間を有する。そのような早発性甘味料はまた、「スパイキー」と称され得る。いくつかの非栄養甘味料は、スクロースよりも長く残存する甘味を有し得る。すなわち、風味は、甘味のピークから甘味がもはや知覚されないレベルまで消散するまでにより長くかかる。スクロースのものにより近い甘味の時間的プロファイルを有する甘味料組成物は、より望ましいと思われる。したがって、一実施形態では、組成物中のSG101~104のうちの1つ以上は、増強された甘味を提供する。
感覚修正剤はまた、1種以上の他の化合物と組み合わせて使用される場合、感覚特徴の強度に相乗効果を有し得る。相乗効果は、化合物の組み合わせが、別個の化合物の感覚特徴と比較した場合、感覚特徴に対する増強された(相加を超える)効果を有する。単純な例として、レバウディオサイドAが、飲料中400ppmの濃度で5のスクロース相当値(SEV)を有し、感覚修正剤が、飲料中400ppmの濃度で1のSEVを有する場合、飲料中400ppmでのReb A及び感覚修正剤の50/50組成物(すなわち、200ppm Reb A及び200ppmの感覚修正剤)は、3のSEVを有すると予想される。しかしながら、感覚修正剤は、飲料が3超のSEVを有し、200ppmのReb A及び200ppmの感覚修正剤を伴う場合、相乗甘味効果を有すると思われる。感覚修正剤は、甘味以外の特徴を含む、任意の感覚特徴に対する相乗効果を有し得、複数の感覚特徴に対する相乗効果を有し得る。
例えば、本開示のいくつかの実施形態は、感覚修正量の、以下の化合物のうちの1つ以上を有する甘味料組成物を対象とする。
いくつかの実施形態では、SG101~SG104のうちの1つ以上を含む組成物は、甘味料として使用することができ、すなわち、化合物SG101~104のうちの1つ以上は、飲料または他の加糖組成物中で1.5超のSEVをもたらす濃度で使用される。いくつかの実施形態では、SG101~104のうちの1つ以上を含む組成物は、1,500ppm以下、1,000以下、800以下、700以下、600以下、500以下、400以下、300以下、200以下、または100以下の濃度で使用されるとき、約2、3、4、5、6、7、8、9、または10超のSEVを有する。
構造的に、化合物SG101~104は、単一ステビオール塩基である中心分子部分と、下に示される塩基上の原子番号付けに従い、ステビオール塩基のC13及びC19原子に付着したグルコピラノシル残基と、を有する。つまり、グルコピラノシル残基は、以下の式における基R2及びR1を表す。
化合物SG101~104は、ステビオール部分の13番の炭素(C13)を介して付着した4つのグルコピラノシル残基の第1の基を有することを特徴とし得る。つまり、R2は、4つのグルコピラノシル残基を有する基(第1の基)である。4つのグルコピラノシル残基の第1の基は、分枝鎖(非直鎖)構造を有し得、少なくとも2つのグルコピラノース残基が、単一のグルコピラノース残基に結合されることを意味する。化合物SG101~104はまた、ステビオール部分の19番炭素(C19)を介して付着した2つまたは3つのグルコピラノース残基の第2の基を有することを特徴とし得る。つまり、R1は、2つまたは3つのグルコピラノシル残基を有する基である。2つまたは3つのグルコピラノース残基の第2の基は、直鎖または分枝鎖構造を有し得る。この点において、化合物は、合計6つのグルコピラノース残基(化合物SG101及びSG102と同様)、または合計7つのグルコピラノース残基(化合物SG103及びSG104と同様)を有すると特徴付けられ得る。
化合物SG101及びSG103(C56H90O33)の完全プロトン化形態の分子量は、1291.29であり、化合物SG102及びSG104(C62H100O38)の完全プロトン化形態の分子量は、1453.43である。
第1及び第2の基のグルコピラノース単位は、例えば一次、二次、三次等の用語を使用して、ステビオール部分に対するそれらの位置に関して記載され得る。例えば、第1の基(R2)において、エーテル結合は、一次グルコピラノース残基の1Cをステビオール部分のC13に付着させることができる。二次グルコピラノース残基は、一次グルコピラノースに付着され得る。つまり、1つのグルコピラノース残基は、二次グルコピラノース残基と、ステビオール部分のC13との間に存在し得る。化合物SG103及びSG104は、一次グルコピラノース残基に付着した2つの二次グルコピラノース残基を有する化合物を例示する。化合物SG101及びSG102は、一次グルコピラノース残基に付着した3つの二次グルコピラノース残基を有する化合物を例示する。三次グルコピラノース残基は、二次グルコピラノースに付着され得る。つまり、2つのグルコピラノース残基は、三次グルコピラノース残基と、ステビオール部分のC13との間に存在し得る。化合物SG103及びSG104は、二次グルコピラノース残基に結合した1つの三次グルコピラノシル残基を有する化合物を例示する。
第1の基(R2)のグルコピラノース単位はまた、それらの相互の化学結合によって説明され得る。第1の基における化学結合は、1→2グリコシド、1→3グリコシド結合、及び1→6グリコシド結合を含み得る。化合物SG101及びSG102は、二次グルコピラノース残基と一次グルコピラノース残基との間に1→2グリコシド、1→3グリコシド結合、及び1→6グリコシド結合を有する化合物を例示する。化合物SG103及びSG104は、二次グルコピラノース残基と一次グルコピラノース残基との間に1→2グリコシド及び1→3グリコシド結合を有する化合物、ならびに三次グルコピラノース残基と二次グルコピラノース残基との間に1→6グリコシド結合を有する化合物を例示する。
第2の基(R1)において、エーテル結合は、一次グルコピラノース残基の1Cを、ステビオール部分のC19に付着させることができる。1つ以上の二次グルコピラノース(複数可)残基は、第2の基における一次グルコピラノースに付着し得る。化合物SG101及びSG103は、一次グルコピラノース残基に付着した1つの二次グルコピラノース残基を有する化合物を例示する。化合物SG102及びSG104は、一次グルコピラノース残基に付着した2つの二次グルコピラノース残基を有する化合物を例示する。
第2の基(R1)のグルコピラノース単位はまた、それらの相互の化学結合によって説明され得る。第2の基における化学結合は、1→2グリコシド及び1→3グリコシド結合を含み得る。化合物SG101及びSG103は、1→2グリコシド結合を有する化合物を例示し、化合物SG102及びSG104は、二次グルコピラノース残基(複数可)と一次グルコピラノース残基との間に1→2グリコシド及び1→3グリコシド結合を有する化合物を例示する。
いくつかの実施形態では、化合物SG101~104は、発酵工程において産生され得る。例えば、発酵工程は、Reb M及びReb Dなどの1つ以上のステビオール配糖体の産生のために操作された、遺伝子改変生物を使用することができる。特に、化合物SG101~104のうちの1つ以上の産生は、化合物SG101~104のうちの1つ以上の合成のための経路を提供する酵素の組を有する、操作された微生物菌株を使用して実行され得る。化合物SG101~104とは異なる1つ以上の他のステビオール配糖体はまた、操作された微生物菌株または操作された微生物菌株からの酵素調製物によって産生され得る。
一実施形態では、ステビオール配糖体の産生に有用な操作された酵母は、以下の酵素:ゲラニルゲラニルジホスフェート合成酵素(GGPPS)、ent-コパルイルジホスフェート合成酵素(CDPS)、カウレンオキシダーゼ(KO)、カウレン合成酵素(KS);ステビオール合成酵素(KAH)、チトクロームP450還元酵素(CPR)、UGT74G1、UGT76G1、UGT91D2、UGT85C2、及びEUGT11を発現する。WO2014/122227は、これらの酵素を発現する、操作された酵母菌株を説明している。UDP-グルコシルトランスフェラーゼは、ポリペプチド、例えば、UGT74G1、UGT85C2、UGT76G1、UGT91D2、及びEUGT11をコードする遺伝子であり得、これらの遺伝子は、(a)ステビオール配糖体の19-OグルコースのC2’のβ1,2グルコシル化が可能なポリペプチドをコードする遺伝子、(b)ステビオール配糖体の13-OグルコースのC2’のβ1,2グルコシル化が可能なポリペプチドをコードする遺伝子、(c)ステビオール配糖体の19-OグルコースのC3’のβ1,3グルコシル化が可能なポリペプチドをコードする遺伝子、(d)ステビオール配糖体の13-OグルコースのC3’のβ1,3グルコシル化が可能なポリペプチドをコードする遺伝子、(i)ステビオールまたはステビオール配糖体の13-OHのグルコシル化が可能なポリペプチドをコードする遺伝子、(j)ステビオールまたはステビオール配糖体のC-19カルボキシルのグルコシル化が可能なポリペプチドをコードする遺伝子などの、多くの反応を実行することができるポリペプチドをコードする。例えば、UGT85C2は、反応(i)を実行し、UGT74G1は、反応(j)を実行し、UGT91D2は、反応(a、弱い)、(b)を実行し、UGT76G1は、反応(c)及び(d)を実行し、EUGT11は、(a)、(b、あまり良好でない)を実行する。
発酵は、化合物SG101~104の産生に適した条件下、及び培地中で実行され得る。他のステビオール配糖体は、レバウディオサイドM、レバウディオサイドD、レバウディオサイドA、及びレバウディオサイドBなどの操作された微生物によって産生され得る。化合物SG101~104は、レバウディオサイドM及びレバウディオサイドDなどのステビオール配糖体の量より少ない量で産生され得る。発酵条件は、一般に、酸素(好気性条件)、より低いpH、炭素源、及び栄養素(窒素)塩基を使用する。発酵は、供給バッチまたは連続工程を使用して実行され得る。
発酵は、塩基培地における第1成長相、続いてグルコースを含有する定義された供給培地(微量金属、ビタミン、及び塩を含む)より長い供給相を使用して実行され得る。発酵最小培地は、グルコース(5g/L)、硫酸アンモニウム(5g/L)、リン酸二水素カリウム(3g/L)、硫酸マグネシウム(0.5g/L)、微量元素、及びビタミン(例えば、Verduyn,C.et al.(1992)Yeast 8,501-517を参照)。発酵培地のpHは、約pH5及び約30℃の温度で保持され得る。
任意に、発酵は、ステビオール(複数可)を含有する培地中で実行され得る。この培地を使用して、微生物は、官能性EUGT1 1、官能性UGT74G1、官能性UGT85C2、官能性UGT76G1、及び官能性UGT91D2をコードする遺伝子を含有し、発現する。化合物SG101~104、レバウディオサイドA、レバウディオサイドD、及びレバウディオサイドMは、発酵培地から得ることができる。
別のオプションとして、化合物SG101~104のうちの1つ以上の調製は、本明細書に記載される生物などの1つ以上の遺伝子操作された生物(複数可)からの酵素調製を使用して実行され得る。例えば、一実施形態では、ゲラニルゲラニルジホスフェート合成酵素(GGPPS)、ent-コパリルジホスフェート合成酵素(CDPS)、カウレンオキシダーゼ(KO)、カウレン合成酵素(KS)、ステビオール合成酵素(KAH)、チトクロームP450還元酵素(CPR)、UGT74G1、UGT76G1、UGT85C2、UGT91 d2、及びEUGT11酵素発現する遺伝子操作された微生物を使用して、酵素組成物を作製する。例えば、生物は、細胞膜を破壊して酵素を組成物中に放出する試薬で処置され得るか、または酵素が生物の成長培地中に分泌される場合、その培地を使用して組成物を調製することができる。次いで、酵素含有組成物を、少なくとも1つの酵素反応、または典型的に一連の中間体を通して複数の酵素反応に供される1種以上の前駆体化合物(例えば、ステビオール配糖体前駆体)と接触させて、化合物SG101~104のうちの1つ以上を含む組成物を提供する。
代替として、酵素組成物は、複数の操作された生物からの細胞抽出物を組み合わせることによって調製され、各生物は、ステビオール配糖体前駆体の、化合物SG101~104のうちの1つ以上への酵素変換のために、所望の数よりも少ない酵素(例えば、1つまたは2つ)を発現する。複数の生物からの抽出物を、酵素組成物の調製のために組み合わせることができる。
発酵期間に続いて、化合物SG101~104のうちの1つ以上を含むステビオール配糖体を含有する組成物は、様々な技法を使用して培養培地から得ることができる。いくつかの実施形態では、透過剤などの化合物を発行培地に添加して、細胞から及び培地中へのステビオール配糖体の除去を向上させることができる。
次いで、発酵培地を遠心分離または濾過して、操作された細胞を除去することができる。発酵培地を任意に処理して、例えば膜透析によって低分子量成分(グルコース、塩基性栄養素、及び塩)を除去することができる。所望の使用に応じて、任意に他のステビオール配糖体を有する化合物SG101~104のうちの1つ以上を含む組成物を使用することができる。
富化形態もしくは精製形態の化合物SG101~104のうちの1つ以上を含むステビオール配糖体を有する組成物を提供することが所望される場合、または化合物SG101~104のうちの1つ以上が、他のステビオール配糖体から分離されるか、もしくは互いから分離される場合、さらなる精製が実行され得る。ステビオール配糖体成分のそのような富化もしくは精製は、液体発酵培地上で実行され得るか、または次いで発酵培地は、精製前に乾燥させることができる。例えば、発酵培地は、凍結乾燥を使用して乾燥させて、後に処理され得る化合物SG101~104のうちの1つ以上を含有するステビオール配糖体を含む乾燥組成物(例えば、粉末または薄片)を形成することができる。
いくつかの実施形態では、化合物SG101~104のうちの1つ以上を含むステビオール配糖体が富化された乾燥発酵ブロスを、精製の出発物質として使用する。例えば、溶媒または溶媒の組み合わせを乾燥発酵ブロスに添加して、ステビオール配糖体を含む物質を溶解または懸濁することができる。ステビオール配糖体を溶解するための例示的な組み合わせは、水及びアルコールの混合物(例えば、50:50エタノール:水)である。溶解または懸濁を容易にするために、乾燥ブロス物質を室温より上の温度で、例えば40℃~60℃の範囲で加熱することができる。乾燥ブロス物質の機械的破壊もまた、例えば音波処理によって行うことができる。溶解または懸濁されたブロス物質は、例えば分取クロマトグラフィーによるさらなる精製前に、ミクロンまたはサブミクロンを使用して濾過され得る。
ステビオール配糖体化合物について富化された乾燥発酵ブロスは、例えば逆相液体クロマトグラフィーによって精製に供することができる。好適な樹脂を使用して、ステビオール配糖体化合物をカラムに保持することができ、水などの液体でカラムから洗い流す親水性化合物の除去を伴う。カラムからの化合物SG101~104のうちの1つ以上を含むステビオール配糖体の溶出は、アセトニトリルまたはメタノールなどの好適な溶媒または溶媒の組み合わせで達成することができる。
逆相カラムからの化合物SG101~104のうちの1つ以上を含むステビオール配糖体の溶出は、様々な目的のうちのいずれか1つに有用であり得る組成物を産生することができる。例えば、化合物SG101~104のうちの1つ以上を含む精製組成物は、経口摂取または経口使用のための甘味料組成物として使用することができる。組成物は、組成物中のステビオール配糖体に関して定義され得る。
例えば、化合物SG101~104のうちの1つ以上は、組成物中に存在する「総ステビオール配糖体」に関して定義され得る。「総ステビオール配糖体」は、組成物中に存在する全てのステビオール配糖体を指し、化合物SG101~104、及び化合物SG101~104とは異なるステビオール配糖体を含む。総ステビオール配糖体は、ステビオール配糖体の種類及び量に関して定義され得る。
化合物SG101~104とは異なる例示的なステビオール配糖体としては、レバウディオサイドM、レバウディオサイドD、レバウディオサイドA、レバウディオサイドB、レバウディオサイドN、及びステビオサイドが挙げられるが、これらに限定されない。これらの他のステビオール配糖体は、化合物SG101~104とともに発酵工程で産生され得る。組成物中のステビオール配糖体の量は、互いに関して、またはステビオール配糖体の総量に対して、例えばステビオール配糖体の総量の重量パーセンテージ、または重量パーセントとして表される比もしくは比の範囲、またはモルパーセントによって表され得る。例えば、SG101~104のうちの1つ以上の量は、0.01重量%~0.5重量%、0.5重量%~2.5重量%、2.5重量%~10重量%、10重量%~15重量%、15重量%~25重量%以上の範囲であり得る。
総ステビオール配糖体(TSG)は、乾燥(無水)ベースで組成物中の全てのステビオール配糖体の含有量の総和として算出される。本明細書で別途表されない限り、ステビオール配糖体の「量」は、ステビオール配糖体、またはその組み合わせの重量パーセンテージ(重量%)を指す。
いくつかの調製物において、化合物SG101~104のうちのいずれか1つは、組成物中のステビオール配糖体の総量の約0.05%~約5%(重量)の範囲で組成物中に存在する。化合物SG101は、化合物SG101~104の中で最も多い場合があり、組成物中のステビオール配糖体の総量の約2%~約4.5%、約3%~約4.25%、または約3.5%~約4.0%の範囲で存在し得る。化合物SG104は、化合物SG101~104の中で最も少ない場合があり、組成物中のステビオール配糖体の総量の約0.05%~約1%、約0.1%~約0.5%、または約0.15%~約0.25%の範囲で存在し得る。化合物SG102~103は、化合物SG101の量とSG104の量との間の量で、例えば組成物中のステビオール配糖体の総量の約0.1%~約1.5%、約0.25%~約0.1%、または約0.4%~約0.8%の範囲で個々に存在し得る。
化合物SG101~104の複合量はまた、組成物中のステビオール配糖体の総量に対して表され得る。例えば、化合物SG101~104の複合量は、組成物中のステビオール配糖体の総量の約0.01~50%、約0.05~40%、約0.1~25%、約0.5%~約10%、約1%~約8%、約2%~約7%、約4%~約6%、約0.001~10%、約0.001~5%、約0.001~1%、または約0.1~3%の範囲で存在し得る。一実施形態では、化合物SG101~104の複合量は、組成物中のステビオール配糖体の総量の、またはReb M及びReb D、もしくはReb M、Reb D、Reb A、及びReb Bの総量の0.001%~50%、0.01%~30%、0.1~10%、0.5~5%、0.01~1%、0.1~5%、または0.15~0.25%の範囲であり得る。SG101~104のうちの2つ以上の任意の組み合わせは、例えば、SG101及びSG102;SG101及びSG103;SG101及びSG104;SG102及びSG103;SG102及びSG104;SG103及びSG104;SG101、SG102及びSG103;SG101、SG102及びSG104;SG102、SG103及びSG104;またはSG101、SG102、SG103及びSG104を含む甘味料組成物または加糖組成物に使用され得る。いくつかの実施形態では、SG101~104のうちの1つ以上の個々の量は、甘味料組成物または甘味料組成物の総配糖体含有量の0.001%~50%、0.01~30%、0.1~10%、0.5~5%、0.001~1%、0.01~5%、0.1~3%、0.1~0.5%、または0.15~0.25%の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、SG101~104は、甘味料組成物または甘味料組成物の総配糖体含有量の少なくとも0.0001%、0.01%、0.1%、0.5%、1%、2%、3%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%の量で含まれ得る。
本明細書で論じられるように、組成物は、化合物SG101~104とは異なる1種以上の他のステビオール配糖体、ならびにステビオール配糖体ではない他の化合物を含み得る。これらの他のステビオール配糖体は、化合物SG101~104から精製されない場合、組成物中に保持され得る。例えば、他のステビオール配糖体は、一般的な発酵工程において産生される場合、化合物SG101~104とともに存在し得る。例示的なステビオール配糖体としては、レバウディオサイドM、レバウディオサイドD、レバウディオサイドA、レバウディオサイドB、レバウディオサイドN、及び/またはステビオサイドのようなものが挙げられる。いくつかの実施形態では、ステビオール配糖体レバウディオサイドM及びレバウディオサイドDは、優勢ステビオール配糖体として操作された生物によって産生され得るため、化合物SG101~104を含む組成物中のステビオール配糖体の主要部分を表し得る。レバウディオサイドMまたはレバウディオサイドDは、いくつかの実施形態では、化合物SG101~104のうちのいずれか1つを超える量で組成物中に存在し得る。例えば、レバウディオサイドMまたはレバウディオサイドDは、化合物SG101~104のうちのいずれか1つよりも約10倍~約500倍、約25倍~約250倍、または約50倍~約200倍多い範囲の量で存在する。
化合物SG101~104のうちの1つ以上を含むステビオール配糖体組成物は、レバウディオサイドM及びレバウディオサイドDの量に関して任意に表され得る。例えば、レバウディオサイドM及びレバウディオサイドDは、組成物中のステビオール配糖体の総量の、約90%(重量)以上、約92.5%(重量)以上、または約95%(重量)以上の総量で組成物中に存在し得る。レバウディオサイドMは、組成物中の優勢ステビオール配糖体であり得、例えば、組成物中のステビオール配糖体の総量の約45%~約70%、約50%~約65%、または約52.5%~約62.5%の範囲の量で存在し得る。レバウディオサイドDは、レバウディオサイドMよりも少ない量、例えば組成物中のステビオール配糖体の総量の約25%~約50%、約30%~約45%、または約32.5%~約42.5の範囲の量で存在し得る。
組成物は、より低い量で存在する他の既知のステビオール配糖体の量に関して任意に表され得る。例えば、組成物は、レバウディオサイドA、レバウディオサイドB、またはステビオサイドを、組成物中のステビオール配糖体の総量の約1%(重量)以下、約0.5%(重量)以下、約0.25%(重量)以下の量で含み得る。いくつかの実施形態では、甘味料組成物または飲料中のSG101~104の量は、SG101、SG102、SG103、及びSG104の総濃度をReb D及びRebの総濃度で割った比として表され得る。例えば、SG101の総配糖体の75重量%及びReb Mの総配糖体の25%を含有する組成物は、3の比を有するが、SG102の総配糖体の1%及びReb D+Reb Mの総配糖体の99%を含有する組成物は、約0.01の比を有する。いくつかの実施形態では、組成物は、0.0001~3.5、0.01~3、0.01~2、0.01~1、0.01~0.75、0.01~0.5、0.1~1、0.5~1、0.05~0.5、1~1.5、1~2、1~2.5、0.00001~1、0.001~1、0.0001~0.5、0.0001~0.4、0.0001~0.3、0.0001~0.2、0.0001~0.1、0.001~0.2、0.001~0.01、または0.001~0.1の範囲の、SG101~104のうちのいずれか1つに対するReb D及びReb Mの組み合わせの比を含み得る。いくつかの実施形態では、組成物は、0.0001~3.5、0.01~3、0.01~2、0.01~1、0.01~0.75、0.01~0.5、0.1~1、0.5~1、0.05~0.5、1~1.5、1~2、1~2.5、0.00001~1、0.001~1、0.0001~0.5、0.0001~0.4、0.0001~0.3、0.0001~0.2、0.0001~0.1、0.001~0.2、0.001~0.01、または0.001~0.1の範囲の、SG101~104の組み合わせに対するReb D及びReb Mの組み合わせの比を含み得る。
組成物は、1つ以上のステビオール配糖体(複数可)の組み合わせに関して任意に表され得る。有利に、化合物(複数可)SG101~104は、水溶液中のステビオール配糖体の溶解性を改善し得ること、及びしたがって溶液中により高い濃度のステビオール配糖体を有する組成物が調製され得ることが見出された。本明細書で使用される場合、「即時溶解性」は、室温(25℃)で脱イオン水と激しく混合されるステビオール配糖体またはステビオール配糖体の混合物の溶解性を指す。本明細書で使用される場合、「平衡溶解性」は、80℃で15分間脱イオン水と激しく混合され、室温(25℃)に冷却され、次いで最大4日間観察されるステビオール配糖体またはステビオール配糖体の混合物の溶解性を指す。沈殿物のない透明な溶液は、溶解性であるとみなされる。本明細書で別途示されない限り、「溶解性」という用語は、「平衡溶解性」を指す。
化合物(複数可)SG101~104の非存在下、レバウディオサイドDは、水中で非常に低い即時溶解性(室温で0.08%未満)を有する。80℃まで15分間加熱すると、レバウディオサイドDは、室温で少なくとも4日間にわたって平衡溶解性0.08%を有する。レバウディオサイドMは、レバウディオサイドDよりも高い溶解性を有する。レバウディオサイドMの即時溶解性は、約0.13%であり、その平衡溶解性は、室温で約0.2%である。
本開示に関連する実験研究において、化合物SG101~104のうちの1つ以上の添加は、組成物中のレバウディオサイドM及びレバウディオサイドDの水溶性を著しく改善する。例えば、レバウディオサイドM、レバウディオサイドD、及び化合物SG101~104のうちの1つ以上の混合物を有するステビオール配糖体組成物は、水中室温で少なくとも0.37%(重量)が即時溶解性である。いくつかの調製において、組成物は、約0.14%のrebD及び約0.21%のrebMを溶解性形態で含有し得る。レバウディオサイドM及びレバウディオサイドD以外のステビオール配糖体は、水性組成物中で不良な溶解性を有し、したがって化合物SG101~104のうちの1つ以上を使用して、レバウディオサイドM及びレバウディオサイドD以外の他のステビオール配糖体の溶解性を改善することもまた本開示の範囲内であることが理解される。
したがって、化合物(複数可)SG101~104のうちの1つ以上の存在は、1つ以上のステビオール配糖体の溶解性を5%以上、10%以上、15%以上、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、または70%以上、例えば約75%改善することができる。化合物SG101~104のうちの1つ以上は、化合物が少量、例えば、組成物中のステビオール配糖体の総量の6%未満、例えば約0.5%~約6%、または約4%~約6%存在する場合、1つ以上の他のステビオール配糖体の溶解性を改善することができるが、それらは6%超、例えば6%超、約8%超、または約10%超の量で存在して、化合物SG101~104とは異なるステビオール配糖体の溶解性のさらに優れた増強を提供することができる。
いくつかの実施形態では、化合物SG101~104のうちの1つ以上は、組成物中で富化され得る。「富化される」という用語は、組成物中に存在する1つ以上の他の化合物に対する化合物SG101~104のうちの1つ以上の量の増加を指す。例えば、化合物SG101~104のうちの1つ以上は、化合物が産生された発酵培地から富化され得る。実施形態では、化合物SG101~104のうちの1つ以上は、発酵組成物からのステビオール配糖体ではない成分の低減または排除によって、例えば本明細書に記載されるように富化方法を使用することによって富化され得る。化合物SG101~104のうちの1つ以上について富化される組成物は、別のステビオール配糖体組成物と組み合わせて、化合物SG101~104のうちの1つ以上ではないそれらのステビオール配糖体の溶解性を改善することができる。
いくつかの実施形態では、化合物SG101~104のうちの1つ以上は、他のステビオール配糖体に対する組成物中で富化され得る。例えば、ステビオール配糖体の組成物を富化して、組成物中の1つ以上の他のステビオール配糖体に対して化合物SG101~104のうちの1つ以上の量(複数可)を増加させることができる。化合物SG101~104のうちの1つ以上は、それらの分子量に基づいて富化することができ、Reb D及びReb Mなどの他のステビオール配糖体より高い場合がある。
例示的な実施形態では、高圧液体クロマトグラフィーを使用して、発酵中に産生されるステビオール配糖体の量と比較して、他のステビオール配糖体に対して化合物(複数可)SG101、SG102、SG103、及び/またはSG104について富化されるステビオール配糖体組成物を調製する。例えば、ステビオール配糖体組成物は、化合物SG101~104を、ステビオール配糖体の総量に対して6%超、約8%超、約10%超、約15%超、約20%超、約25%超、約30%超、約35%超、約40%超、約45%超、約50%超、約55%超、約60%超、約65%超、約70%超、約75%超、約80%超、約85%超、約90%超、約95%超、または99%超の量で含み得る。
例えば、富化工程に続いて、ステビオール配糖体組成物は、約10~30%、0.1~5%、2~10%、5~20%、10~20%、または15%~25%の範囲の化合物SG101~104の複合量、及び約70~90%、75%~99%、70%~95%、75%~85%、80%~95%、または85%~90%の範囲のReb D及びReb Mなどの他のステビオール配糖体の複合量を有し得る。
さらに他の実施形態では、化合物SG101~104のうちの1つ以上は、他のステビオール配糖体から精製されて、他の成分を本質的に含まない化合物SG101~104(すなわち、本質的に他のステビオール配糖体及び非ステビオール配糖体を含まない化合物)のうちの1つ以上を含む組成物を提供する。そのような精製組成物は、他のステビオール配糖体組成物(複数可)に対する添加剤として、例えば他のステビオール配糖体の水溶性を増加させて、より高いステビオール配糖体濃度を有する組成物を形成するために有用となり得る。いくつかの実施形態では、そのような精製組成物は、甘味料組成物または加糖組成物中の唯一のステビオール配糖体(複数可)として単独で使用され得る。いくつかの実施形態では、SG101~104のうちのいずれか1つは、甘味料組成物または加糖組成物中の唯一のステビオール配糖体として単独で使用され得る。
したがって、本開示の実施形態は、水性組成物中のステビオール配糖体の溶解性を増強する方法を提供し、第1及び第2のステビオール配糖体を含む水性組成物を提供するステップを含む。組成物中、第1のステビオール配糖体は、第1のステビオール配糖体のステビオール部分に付着された4つのグルコース単位の分枝鎖を有する。また、第2のステビオール配糖体は、第1のステビオール配糖体とは異なる。例えば、提供するステップにおいて、第1のステビオール配糖体は、第2のステビオール配糖体とともに産生され得る。例えば第1及び第2のステビオール配糖体は、(例えば、細胞内または無細胞系における)酵素工程によって調製される。代替として、第1のステビオール配糖体は、第2のステビオール配糖体を有する組成物に添加され得る。第2のステビオール配糖体は、第1のステビオール配糖体を含む水性組成物中の第2のステビオール配糖体の溶解性よりも低い、第1のステビオール配糖体を欠く水性組成物中のその溶解性を有する。換言すれば、第2のステビオール配糖体の溶解性は、第1のステビオール配糖体が存在する場合に増加する。
したがって、本開示の他の実施形態は、第1及び第2のステビオール配糖体を含む水性組成物を提供するステップを含む、水性組成物中のステビオール配糖体の溶解性を増強する方法を提供し、ここで第2のステビオール配糖体は、レバウディオサイドA、レバウディオサイドB、レバウディオサイドM、レバウディオサイドD、レバウディオサイドI、レバウディオサイドQ、レバウディオサイドN、及びステビオサイドからなる群から選択される。例えば、提供するステップにおいて、第1のステビオール配糖体は、第2のステビオール配糖体とともに産生され得る。例えば第1及び第2のステビオール配糖体は、(例えば、細胞内または無細胞系における)酵素工程によって調製される。代替として、第1のステビオール配糖体は、第2のステビオール配糖体を有する組成物に添加され得る。第1のステビオール配糖体は、第2のステビオール配糖体とは異なり、一実施形態では、レバウディオサイドMよりも高い分子量を有する。化合物SG101~104は、第1のステビオール配糖体を例示する。また、第2のステビオール配糖体は、第1のステビオール配糖体を含む水性組成物中の第2のステビオール配糖体の溶解性よりも低い、第1のステビオール配糖体を欠く水性組成物中のその溶解性を有する。換言すれば、第2のステビオール配糖体の溶解性は、第1のステビオール配糖体が存在する場合に増加する。
化合物SG101~104は、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)または超高圧液体クロマトグラフィー(UHPLC)などの分取液体クロマトグラフィーを使用して精製され得る。化合物SG101~104のうちの1つ以上を有するステビオール配糖体組成物は、所望の比における水及びアルコール(例えば、メタノール)の混合物(例えば、60%水、40%メタノール、v/v)などの移動相で溶解され得る。組成物はまた、ステビオール配糖体物質の溶解を増強させるために加熱する、例えば約50℃で加熱することができる。この溶液を、例えば0.2μmフィルタを使用して、カラムへの注入前に濾過することもできる。Phenomenex Kinetex XB-C18 5μmのコアシェルシリカ固体支持体、ならびにイソブチル側鎖及びTMSエンドキャッピングを有するC18の固定相。カラムを通る流量は、カラム特性に基づき得(約20mL/分など)、最大圧は400バールである。化合物SG101~104は、カラムからのそれらの溶出時間によって特定され得る。例示的な流動条件において、化合物SG101~104は、60分以内にカラムから溶出し得る。当業者は、化合物SG101~104の溶出時間が、溶媒及び/または装置の変化に伴って変動し得ることを理解するであろう。当業者はまた、下に記載される工程が、記載されるステップのある特定の順序を想定するが、この順序は場合によって変化し得ることを理解するであろう。
甘味料組成物(甘味をつける組成物とも称される)は、本明細書で使用される場合、化合物SG101~104のうちの1つ以上を含む2つ以上のステビオール配糖体を含む組成物を指す。例えば、甘味料組成物は、化合物(複数可)SG101、SG102、SG103、及び/またはSG104を、Reb M及び/またはReb Dなどの別のステビオール配糖体とともに含み得る。複数のステビオール配糖体が甘味料組成物中に存在する場合、いくつかの実施形態では、化合物SG101~104は、組成物中に例えば、組成物中にステビオール配糖体の総量の約25%未満、約20%未満、約15%未満、または約10%未満の量で存在し得る。Reb M及び/またはReb Dなどの1つ以上の他のステビオール配糖体(複数可)は、組成物中により多くの量で、例えば組成物中のステビオール配糖体の総量の約75%超、約80%超、約85%超、約90%超、約95%、または約99%超で存在し得る。
一実施形態では、SG101~104のうちの1つ以上、例えば、Reb D、Reb M、Reb G、Reb O、Reb N、及び/もしくはReb E以外の、またはReb D、Reb M、Reb B、及び/もしくはReb A以外の、またはReb D及び/もしくはReb M以外の成分(例えば、SG101~104の1つ以上の化合物を含む)は、甘味料組成物中に、甘味料組成物の総含有量の約0.05~70重量%、例えば、約0.1~50、0.5~70、1~50、1~35、2~25、3~20、5~15、0.1~15、0.5~10、1~5%等で存在する。一実施形態では、Reb D、Reb M、Reb G、Reb O、Reb N、及び/またはReb E以外のステビオール配糖体(例えば、1つ以上の化合物SG101~104を含む)は、1:1~1:20、1:1.5~1:15、1:2~1:10、1:2.5~1:7.5、または1:3~1:5の全ての他の配糖体の総量の重量比である。
甘味料組成物は、任意に、別の甘味料、添加剤、液体担体、またはそれらの組み合せを含み得る。甘味料組成物を使用して、例えば食品、飲料、医薬品、口腔衛生組成物、栄養補助食品等の他の組成物(加糖性組成物)を甘くする。
加糖性組成物は、本明細書で使用される場合、ヒトまたは動物の口と接触する物質を意味し、口に取り込まれるが後に口から吐出される物質(口内洗浄液など)、及び飲まれる、食べられる、飲み込まれる、または他の方法で摂取され、かつ一般に許容される範囲で使用される場合、ヒトまたは動物消費に適した物質を含む。加糖性組成物は、加糖組成物に対する前駆体組成物であり、加糖性組成物を少なくとも1つの加糖組成物、ならびに任意に1つ以上の他の加糖性組成物及び/または他の成分と組み合わせることによって加糖組成物に変換される。
加糖組成物は、本明細書で使用される場合、少なくとも1つの加糖性組成物及び少なくとも1つの甘味料組成物を含む構成体から誘導される物質を意味する。いくつかの実施形態では、加糖組成物を、それ自体が甘味をつける組成物として使用して、なおもさらなる加糖性組成物を加糖することができる。いくつかの実施形態では、加糖組成物を、1つ以上の追加の甘味をつける組成物でさらに加糖される加糖性組成物として使用され得る。例えば、甘味料成分を含まない飲料は、加糖性組成物の一種である。化合物SG101~104のうちの少なくとも1つを、任意にReb M及び/またはReb Dなどの別のステビオール配糖体とともに含む甘味料組成物を、無糖飲料に添加し、それにより加糖飲料を提供することができる。加糖飲料は、加糖組成物の一種である。
いくつかの調製物において、化合物SG101~104を含むステビオール配糖体は、甘味をつける組成物中の単独の甘味料成分を提供する。
いくつかの実施形態では、甘味をつける組成物は、化合物SG101~104を含むステビオール配糖体を、特定量のスクロースに相当する甘味強度を提供するために有効な量で含む。基準溶液中のスクロースの量は、Brix度(°Bx)で記載され得る。1Brix度は、100グラムの溶液中1グラムのスクロースであり、溶液の強度を重量パーセンテージ(%w/w)として表す。例えば、甘味料組成物は、加糖組成物中に存在するとき、約0.50~14Brix度の砂糖、例えば約5~約11Brix度、約4~約7Brix度、または約5Brix度などに相当する甘味を提供するために有効な量で、化合物SG101~104を含む1つ以上のステビオール配糖体を含有する。
甘味料組成物中のステビオール配糖体の量は変動し得る。化合物SG101~104を含むステビオール配糖体は、甘味料組成物が加糖組成物に組み込まれる場合、所望の甘味を付与する任意の量で甘味料組成物中に存在し得る。例えば、Reb M及び/またはReb Dは、化合物SG101~104のうちの1つ以上とともに、加糖組成物中に存在する場合、約1ppm~約10,000ppmの総ステビオール配糖体濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物中に存在する。別の実施形態では、ステビオール配糖体は、約10ppm~約1,000ppm、より具体的には約10ppm~約800ppm、約50ppm~約800ppm、約50ppm~約600ppm、または約200ppm~約500ppmの範囲のステビオール配糖体濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物中に存在する。
一実施形態では、Reb D、Reb M、Reb G、Reb O、Reb N、及び/もしくはReb E以外の、またはReb D、Reb M、Reb B、及び/もしくはReb A以外の、またはReb D及び/もしくはReb M以外のステビオール配糖体(例えば、1つ以上の成分SG101~104を含む)は、甘味料組成物中に、甘味料組成物の総含有量の約0.05~70重量%、例えば、約0.1~50、0.5~70、1~50、1~35、2~25、3~20、5~15、0.1~15、0.5~10、1~5%等で存在する。一実施形態では、Reb D、Reb M、Reb G、Reb O、Reb N、及び/もしくはReb E以外の、またはReb D、Reb M、Reb B、及び/もしくはReb A以外の、またはReb D及び/もしくはReb M以外のステビオール配糖体(例えば、1つ以上の化合物SG101~104を含む)は、加糖組成物中1:1~1:20、1:1.5~1:15、1:2~1:10、1:2.5~1:7.5、または1:3~1:5の全ての他の配糖体の総量の重量比である。
別途明示的に示されない限り、ppmは、重量ベースである。
いくつかの実施形態では、化合物SG101~104を含むステビオール配糖体を有する甘味料組成物はまた、1種以上の追加の非ステビオール配糖体甘味料化合物(複数可)を含有する。非ステビオール配糖体甘味料化合物は、任意の種類の甘味料、例えば、植物もしくは植物製品から得られる甘味料、または植物から得られる物理的もしくは化学修飾の甘味料、または合成甘味料であり得る。
例えば、例示的な非ステビオール配糖体甘味料としては、スクロース、フルクトース、グルコース、エリスリトール、マルチトール、ラクチトール、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、タガトース、トレハロース、ガラクトース、ラムノース、シクロデキストリン(例えば、α-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、及びγ-シクロデキストリン)、リブロース、トレオース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、マンノース、イドース、ラクトース、マルトース、転化糖、イソトレハロース、ネオトレハロース、パラチノースまたはイソマルツロース、エリトロース、デオキシリボース、グロース、イドース、タロース、エリトルロース、キシルロース、プシコース、ツラノース、セロビオース、グルコサミン、マンノサミン、フコース、フクロース、グルクロン酸、グルコン酸、グルコノラクトン、アベクオース、ガラクトサミン、キシロオリゴ糖(キシロトリオース、キシロビオース等)、ゲンチオオリゴ糖(ゲンチオビオース、ゲンチオトリオース、ゲンチオテトラオース等)、ガラクトオリゴ糖、ソルボース、ケトトリオース(デヒドロキシアセトン)、アルドトリオース(グリセルアルデヒド)、ニゲロオリゴ糖、フルクトオリゴ糖(ケストース、ニストース等)、マルトテトラオース、マルトトリオール、テトラサッカリド、マンナンオリゴ糖、マルトオリゴ糖(マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース、マルトヘキサオース、マルトヘプタオース等)、デキストリン、ラクツロース、メリビオース、ラフィノース、ラムノース、リボース、高フルクトースコーン/スターチシロップ(HFCS/HFSs)などの異性体化液糖(例えば、HFCS55、HFCS42、またはHFCS90)、カップリングシュガー、大豆オリゴ糖、グルコースシロップ、及びそれらの組み合わせが挙げられる。該当する場合、D構成またはL構成を使用することができる。
ステビオール配糖体(化合物SG101~104を含む)、及び炭水化物甘味料は、任意の重量比、例えば約1:14,000~約100:1など、例えば、約1:100などで存在し得る。炭水化物は、例えば飲料などの加糖組成物中に存在する場合、約100ppm~約140,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物中に存在する。
他の実施形態では、ステビオール配糖体(化合物SG101~104を含む)を含む甘味料組成物は、追加として、1つ以上の合成甘味料を含む。一実施形態では、合成甘味料は、スクロース、フルクトース、及び/またはグルコースを超える甘味能力を有するが、スクロース、フルクトース、及び/またはグルコースよりも低いカロリーを有する。例示的な合成非ステビオール配糖体甘味料としては、スクラロース、アセスルファムカリウム、アセスルファム酸及びその塩、アスパルテーム、アリテーム、サッカリン及びその塩、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、シクラメート、シクラミン酸及びその塩、ネオターム、アドバンターム、グルコシル化ステビオール配糖体(GSG)、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。甘味料組成物がステビオール配糖体(化合物SG101~104を含む)及び合成甘味料を含む実施形態では、例えば、飲料などの加糖組成物中に存在する場合、約0.3ppm~約3,500ppmの濃度を提供するのに合成甘味料は、有効な量で存在し得る。
甘味料組成物は、所望のカロリー含有量を提供するようにカスタマイズされ得る。例えば、甘味料組成物は、加糖性組成物(例えば、飲料など)に添加したときに所望の甘味を付与し、ひとり人分8oz当たり約120カロリーを有するように、「全カロリー」であり得る。代替として、甘味料組成物は、加糖性組成物(例えば、飲料など)に添加したときに所望の甘味を付与し、ひとり分8oz当たり約60カロリー未満を有するように、「中カロリー」であり得る。他の実施形態では、甘味料組成物は、加糖性組成物(例えば、飲料など)に添加したときに所望の甘味を付与し、ひとり分8oz当たり40カロリー未満を有するように、「低カロリー」であり得る。さらに他の実施形態では、甘味料組成物は、加糖性組成物(例えば、飲料など)に添加したときに所望の甘味を付与し、ひとり分8oz当たり5カロリー未満を有するように、「ゼロカロリー」であり得る。ノンカロリー組成物は、「非栄養」である。いくつかの実施形態では、低カロリー組成物はまた、「非栄養」と称され得る。
加糖組成物に甘味をつけるように使用される甘味料組成物の総量の重量比は、広範囲にわたって変動し得る。多くの実施形態では、この重量比は、1:10,000~10:1の範囲である。
ステビオール配糖体(化合物SG101~104を含む)に加えて、甘味料組成物は、任意に、液体担体、結合剤マトリックス、追加の添加剤、及び/または同様のものを含み得る。いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、炭水化物、ポリオール、アミノ酸及びそれらの対応する塩、ポリアミノ酸及びそれらの対応する塩、糖酸及びそれらの対応する塩、ヌクレオチド、有機酸、無機酸、有機酸塩及び有機塩基塩を含む有機塩、無機塩、苦い化合物、風味剤、及び風味成分、渋い化合物、タンパク質、またはタンパク質加水分解物、界面活性剤、乳化剤、計量剤、ガム、抗酸化剤、着色剤、フラボノイド、アルコール、ポリマー、ならびにそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない添加剤を含有する。いくつかの実施形態では、添加剤は、甘味料の時間及び風味プロファイルを改善して、スクロースと同様の味などの好ましい味を有する甘味料組成物を提供するように作用する。
一実施形態では、ステビオール配糖体(化合物SG101~104を含む)を有する甘味料組成物は、1つ以上のポリオールを含有する。「ポリオール」という用語は、本明細書で使用される場合、複数のヒドロキシル基を含有する分子を指す。いくつかの実施形態では、ポリオールは、それぞれ2、3、及び4つのヒドロキシル基を含有するジオール、トリオール、またはテトラオールであり得る。ポリオールはまた、4超のヒドロキシル基、例えばそれぞれ5、6、7、またはさらに多くのヒドロキシル基を含有するペンタオール、ヘキサオール、ヘプタオール等を含有することができる。追加として、ポリオールはまた、糖アルコール、多価アルコール、OH官能性を含むポリマー、または炭水化物の還元形態である多価アルコールであり得、カルボニル基(アルデヒドまたはケトン、還元糖)は、一次または二次ヒドロキシル基に還元されている。
例示的なポリオールとしては、エリスリトール、マルチトール、ソルビトール、ラクチトール、キシリトール、イソマルト、プロピレングリコール、グリセロール(グリセリン)、トレイトール、ガラクチトール、パラチノース、還元イソマルトオリゴ糖、還元キシロオリゴ糖、還元ゲンチオオリゴ糖、還元マルトースシロップ、還元グルコースシロップ、及び糖アルコール、または甘味料組成物の味に悪影響を及ぼさない還元可能な任意の他の炭水化物が挙げられる。
ポリオールの例示的な量は、加糖組成物中に存在する場合、加糖組成物の総重量に基づいて、約100ppm~約250,000ppmの範囲の濃度、より具体的には約400ppm~約80,000ppm、または約5,000ppm~約40,000ppmを提供する。
例示的なアミノ酸添加剤としては、少なくとも1つのアミノ官能性及び少なくとも1つの酸官能性を含む任意の化合物が挙げられる。例としては、アスパラギン酸、アルギニン、グリシン、グルタミン酸、プロリン、トレオニン、テアニン、システイン、シスチン、アラニン、バリン、チロシン、ロイシン、アラビノース、トランス-4-ヒドロキシプロリン、イソロイシン、アスパラギン、セリン、リジン、ヒスチジン、オルニチン、メチオニン、カルニチン、アミノ酪酸(α-、β-、及び/またはδ-アイソマー)、グルタミン、ヒドロキシプロリン、タウリン、ノルバリン、サルコシン、及びナトリウム塩もしくはカリウム塩または酸塩などのそれらの塩形態が挙げられるが、これらに限定されない。
アミノ酸の例示的な量は、加糖組成物の総重量に基づいて、約10ppm~約50,000ppm、またはより具体的には約1,000ppm~約10,000ppm、約2,500ppm~約5,000ppm、もしくは約250ppm~約7,500ppmの範囲の濃度を提供する。
例示的な糖酸添加剤としては、アルドン酸、ウロン酸、アルダル酸、アルギニン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルカル酸、ガラクタル酸、及びそれらの塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、または他の生理学的に許容される塩)、ならびにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
例示的なヌクレオチド添加剤としては、イノシンモノホスフェート(「IMP」)、グアノシンモノホスフェート(「GMP」)、アデノシンモノホスフェート(「AMP」)、シトシンモノホスフェート(CMP)、ウラシルモノホスフェート(UMP)、イノシンジホスフェート、グアノシンジホスフェート、アデノシンジホスフェート、シトシンジホスフェート、ウラシルジホスフェート、イノシントリホスフェート、グアノシントリホスフェート、アデノシントリホスフェート、シトシントリホスフェート、ウラシルトリホスフェート、それらのアルカリ塩またはアルカリ土類金属塩、及びそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に記載されるヌクレオチドはまた、ヌクレオチド関連添加剤、例えばヌクレオシドまたは核酸塩基(例えば、グアニン、シトシン、アデニン、チミン、ウラシル)などを含み得る。いくつかの実施形態では、ヌクレオチドは、加糖組成物の総重量に基づいて約5ppm~約1,000ppmの範囲の濃度を提供するために、甘味料組成物中に存在し得る。
例示的な有機酸添加剤としては、-COOH部分を含む任意の化合物、例えば、C2-C30カルボン酸、置換ヒドロキシルC2-C30カルボン酸、酪酸(エチルエステル)、置換酪酸(エチルエステル)、安息香酸、置換安息香酸(例えば、2,4-ジヒドロキシ安息香酸)、置換桂皮酸、ヒドロキシ酸、置換ヒドロキシ安息香酸、アニス酸、置換シクロヘキシルカルボン酸、タンニン酸、アコニチン酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、イソクエン酸、グルコン酸、グルコヘプタン酸、アジピン酸、ヒドロキシクエン酸、リンゴ酸、フルータル酸(リンゴ酸、フマル酸、及び酒石酸のブレンド)、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、クロロゲン酸、サリチル酸、クレアチン、カフェイン酸、胆汁酸、酢酸、アスコルビン酸、アルギニン酸、エリソルビン酸、ポリグルタミン酸、グルコノデルタラクトン、及びそれらのアルカリ塩またはアルカリ土類金属塩、それらの誘導体などが挙げられる。さらに、有機酸添加剤はまた、D構成またはL構成のいずれかであり得る。有機酸の塩もまた企図される。例示的な実施形態では、有機酸またはその塩は、甘味料組成物の総重量に基づいて、約10ppm~約5,000ppmの量で甘味料組成物中に存在する。
例示的な無機酸添加剤としては、リン酸、亜リン酸、ポリリン酸、塩酸、硫酸、カルボン酸、二水素リン酸ナトリウム、及びそれらのアルカリ塩またはアルカリ土類金属塩(例えば、イノシトールヘキサホスフェートMg/Ca)が挙げられるが、これらに限定されない。
例示的な苦い化合物添加剤としては、カフェイン、キニン、ウレア、苦いオレンジ油、ナリンジン、カシア、及びそれらの塩が挙げられるが、これらに限定されない。
例示的な風味剤及び風味成分添加剤としては、バニリン、バニラ抽出物、マンゴ抽出物、シナモン、シトラス、ココナッツ、ショウガ、ビリジフロロール、アーモンド、メントール(ミントを含まないメントールを含む)、グレープ皮抽出物、及びグレープシード抽出物が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、風味剤は、加糖組成物の総重量に基づいて、例えば、飲料などの加糖組成物中に存在する場合、約0.1ppm~約4,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物中に存在する。
例示的なポリマー添加剤としては、キトサン、ペクチン、ペクチン酸、ポリウロン酸、ポリガラクツロン酸、デンプン、食品ハイドロコロイドまたはそれらの粗抽出物(例えば、セネガルアカシアガム(Fibergum(商標)、acacia seyalガム、カラギーナン)、ポリ-L-リジン(例えば、ポリ-L-a-リジンまたはポリ-L-e-リジン)、ポリ-L-オルニチン(例えば、ポリ-L-a-オルニチンまたはポリ-L-e-オルニチン)、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ(エチレングリコールメチルエーテル)、ポリアルギニン、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリエチレンイミン、アルギニン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール、及びポリエチレングリコールアルギン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム及びその塩、ならびに他のカチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーが挙げられる。いくつかの実施形態では、ポリマー添加剤は、加糖組成物の総重量に基づいて、例えば、飲料などの加糖組成物中に存在する場合、約30ppm~約2,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物中に存在する。
例示的なタンパク質またはタンパク質加水分解物添加剤としては、ウシ血清アルブミン(BSA)、ホエイタンパク質、溶解性コメタンパク質、大豆タンパク質、タンパク質単離物、タンパク質加水分解物、タンパク質加水分解物の反応産物、糖タンパク質、及び/またはアミノ酸を含有するプロテオグリカン、コラーゲン(例えば、ゼラチン)、部分的に加水分解されたコラーゲン(例えば、加水分解されたフィッシュコラーゲン)、及びコラーゲン加水分解物(例えば、ブタコラーゲン加水分解物)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、タンパク質加水分解物は、加糖組成物の総重量に基づいて、例えば、飲料などの加糖組成物中に存在する場合、約200ppm~約50,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物中に存在する。
例示的な界面活性剤添加剤としては、ポリソルベート(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(ポリソルベート80)、ポリソルベート20、ポリソルベート60)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチル、またはジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、セチルピリジニウム塩化物(ヘキサデシルピリジニウム塩化物)、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム臭化物、コール酸ナトリウム、カルバモイル、コリン塩化物、グリココール酸ナトリウム、タウロデオキシコール酸ナトリウム、ラウリン酸アルギネート、ステアロイル乳酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、レシチン、スクロースオレイン酸エステル、スクロースステアリン酸エステル、スクロースパルミチン酸エステル、スクロースラウリン酸エステル、及び他の乳化剤等が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、界面活性剤添加剤は、加糖組成物の総重量に基づいて、例えば、飲料などの加糖組成物中に存在する場合、約30ppm~約2,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物中に存在する。
例示的なフラボノイド添加剤は、フラボノール、フラボン、フラボノン、フラバン-3-オール、イソフラボン、またはアントシアニジンとして分類される。フラボノイド添加剤の非限定例としては、カテキン(例えば、緑茶抽出物、例えばPolyphenon(商標)60、Polyphenon(商標)30、及びPolyphenon(商標)25(Mitsui Norin Co.,Ltd.,日本)、ポリフェノール、ルチン(例えば、酵素修飾ルチンSanmelin(商標)AO(San-fi Gen F.F.I.,Inc.,大阪、日本)、ネオヘスペリジン、ナリンギン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン等が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、フラボノイド添加剤は、加糖組成物の総重量に基づいて、例えば、飲料などの加糖組成物中に存在する場合、約0.1ppm~約1,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物中に存在する。
例示的なアルコール添加剤としては、エタノールが挙げられるが、これに限定されない。いくつかの実施形態では、アルコール添加剤は、加糖組成物の総重量に基づいて、例えば、飲料などの加糖組成物中に存在する場合、約625ppm~約10,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物中に存在する。
甘味料組成物はまた、組成物に対する実際のまたは知覚される健康利益を提供する、1つ以上の機能的成分を含有し得る。機能的成分としては、サポニン、抗酸化剤、食物繊維源、脂肪酸、ビタミン、グルコサミン、ミネラル、保存剤、水和剤、プロバイオティクス、プレバイオティクス、体重管理剤、骨粗鬆症管理剤、フィトエストロゲン、長鎖一次脂肪族飽和アルコール、フィトステロール、及びそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
サポニンは、アグリコン環構造及び1つ以上の糖部分を含むグリコシド植物産物である。非極性アグリコン及び水溶性糖部分の組み合わせは、サポニン界面活性剤特性を付与し、それらを水溶液中で振動させたときに発泡体を形成させる。
本明細書で使用される場合、「抗酸化剤」は、細胞及び生分子に対する酸化的損傷を阻害、抑制、または低減する任意の物質を指す。理論に束縛されないが、抗酸化剤は、それらが有害な反応を引き起こし得る前に、フリーラジカルを安定化することによって細胞または生分子に対する酸化的損傷を阻害、抑制、または低減すると考えられる。そのようなものとして、抗酸化剤は、いくつかの変性疾患の発症を予防または延期することができる。
好適な抗酸化剤の例としては、ビタミン、ビタミン共因子、ミネラル、ホルモン、カロテノイド、カロテノイドテルペノイド、非カロテノイドテルペノイド、フラボノイド、フラボノイドポリフェノール(例えば、ビオフラボノイド)、フラボノール、フラボン、フェノール、ポリフェノール、フェノールのエステル、ポリフェノールのエステル、非フラボノイドフェノール、イソチオシアネート、及びそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、抗酸化剤は、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ユビキノン、ミネラルセレニウム、マンガネーゼ、メラトニン、α-カロテン、β-カロテン、リコペン、ルテイン、ゼアンチン、クリポキサンチン、レスベラトール、ユーゲノール、ケルセチン、カテキン、ゴシポール、ヘスペレチン、クルクミン、フェルラ酸、チモール、ヒドロキシチロソール、ツメル酸、タイム、オリーブオイル、リポ酸、グルタチノン、グルタミン、オキサル酸、トコフェロール誘導化合物、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、tert-ブチルヒドロキノン、酢酸、ペクチン、トコトリエノール、トコフェロール、コエンザイムQ10、ゼアキサンチン、アスタキサンチン、カンタキサンチン、サポニン、リノモイド、ケンフェロール、ミリセチン、イソラムネチン、プロアントシアニジン、ケルセチン、ルチン、ルテオリン、アピゲニン、タンゲリチン、ヘスペレチン、ナリンゲニン、エロジクチオール、フラバン-3-オール(例えば、アントシアニジン)、ガロカテキン、エピカテキン及びそのガレート形態、エピガロカテキン及びそのガレート形態(ECGC)、テアフラビン及びそのガレート形態、テアルビギン、イソフラボンフィトエストロゲン、ゲニステイン、ダイゼイン、グリシテイン、アニトシアニン、シアニジン、デルフィニジン、マルビジン、ペラルゴニジン、ペオノジン、ペツニジン、エラジン酸、没食子酸、サリチル酸、ロスマリン酸、桂皮酸及びその誘導体(例えば、フェルラ酸)、クロロゲン酸、チコール酸、ガロタンニン、エラギタンニン、アントキサンチン、ベタシアニン及び他の植物顔料、シリマリン、クエン酸、リグナン、栄養阻害剤、ビリルビン、尿酸、R-a-リポ酸、N-アセチルシステイン、エンブリカニン、リンゴ抽出物、リンゴ皮抽出物(アップルフェノン)、ルイボス抽出物レッド、ルイボス抽出物グリーン、サンザシ抽出物、レッドラズベリー抽出物、グリーンコーヒー抗酸化物(GCA)、アロニア抽出物20%、グレープシード抽出物(VinOseed)、ココア抽出物、ホップ抽出物、マンゴスチン抽出物、マンゴスチン果皮抽出物、クランベリー抽出物、ザクロ抽出物、ザクロ果皮抽出物、ザクロシード抽出物、サンザシ抽出物、ポメラザクロ抽出物、桂皮抽出物、グレープスキン抽出物、ビルベリー抽出物、マツ樹皮抽出物、ピクノゲノール、エルダーベリー抽出物、マルベリー根抽出物、クコ(ゴジ)抽出物、ブラックベリー抽出物、ブルーベリー抽出物、ブルーベリー葉抽出物、ラズベリー抽出物、ターメリック抽出物、シトラスビオフラボノイド、ブラックカラント、ショウガ、アサイー粉末、グリーンコーヒー豆抽出物、緑茶抽出物、及びフィチン酸、またはそれらの組み合わせである。代替実施形態では、抗酸化剤は、例えば、ブチルヒドロキシトルエンまたはブチルヒドロキシアニソールなどの合成抗酸化剤である。好適な抗酸化剤の他の供給源としては、果物、野菜、茶、ココア、チョコレート、スパイス、ハーブ、コメ、家畜からの内臓肉、酵母、全粒穀物、またはシリアル穀物が挙げられるが、これらに限定されない。
特定の抗酸化剤は、1分子当たり複数のフェノール基の存在を特徴とする、植物に見出される化学物質の群である、ポリフェノール(「ポリフェノール類」としても知られる)植物栄養素のクラスに属する。例えば、がん、心臓疾患、及び慢性炎症性疾患の予防、ならびに改善された精神の強さ及び身体の強さを含む、様々な健康利益がポリフェノールから誘導され得る。好適なポリフェノールとしては、カテキン、プロアントシアニジン、プロシアニジン、アントシアニン、ケルセリン、ルチン、レスベラトロール、イソフラボン、クルクミン、プニカラギン、エラギタンニン、ヘスペリジン、ナリンギン、シトラスフラボノイド、クロロゲン酸、他の類似物質、及びそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
組成物及び結合の両方に著しく異なる構造を有する多くのポリマー炭水化物は、食物繊維の定義内に含まれる。そのような化合物は、当業者に周知であり、その非限定例としては、非デンプンポリ多糖類、リグニン、セルロース、メチルセルロース、ヘミセルロース、β-グルカン、ペクチン、ガム、ゴム糊、蝋、イヌリン、オリゴ糖、フルクトオリゴ糖、シクロデキストリン、キチン、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「脂肪酸」は、任意の直鎖モノカルボン酸を指し、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、長鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、短鎖脂肪酸、脂肪酸前駆体(ω-9脂肪酸前駆体)、及びエステル化脂肪酸を含む。本明細書で使用される場合、「長鎖ポリ不飽和脂肪酸」は、長い脂肪族テールを有する任意のポリ不飽和カルボン酸または有機酸を指す。本明細書で使用される場合、「ω-3脂肪酸」は、その炭素鎖の終端メチル端からの第3の炭素-炭素結合として第1の二重結合を有する任意のポリ不飽和脂肪酸を指す。特定の実施形態では、ω-3脂肪酸は、長鎖ω-3脂肪酸を含み得る。本明細書で使用される場合、「ω-6脂肪酸」は、その炭素鎖の終端メチル端からの第6の炭素-炭素結合として第1の二重結合を有する任意のポリ不飽和脂肪酸を指す。
本明細書で使用される場合、少なくとも1つのビタミンは、本明細書で提供される甘味料及び加糖組成物の機能的成分としての、単一ビタミンまたは複数のビタミンであり得る。一般に、特定の実施形態に従い、少なくとも1つのビタミンは、健康及びウェルネスを促進するのに十分な量で甘味料組成物または加糖組成物中に存在する。
ビタミンは、人体が正常な機能のために少量で必要とする有機化合物である。炭水化物及びタンパク質などの他の栄養素とは異なり、体は、ビタミンを破壊することなく使用する。これまでに13種のビタミンが認識されており、1種以上が本明細書における機能的甘味料及び加糖組成物に使用され得る。好適なビタミンとしては、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB7、ビタミンB9、ビタミンB12、及びビタミンCが挙げられる。ビタミンの多くはまた、代替化学名を有し、それらの非限定例を下に提供する。
ある特定の実施形態では、機能的成分は、グルコサミンまたはコンドロイチン硫酸塩を含む。キトサミンとも呼ばれるグルコサミンは、グリコシル化タンパク質及び脂質の生化学合成における重要な前駆体であると考えられるアミノ糖である。D-グルコサミンは、軟骨内でグルコサミン-6-ホスフェートの形態で起こり、フルクトース-6-ホスフェート及びグルタミンから合成される。しかしながら、グルコサミンはまた、他の形態で使用可能であり、その非限定例としては、グルコサミン塩酸塩、グルコサミン硫酸塩、N-アセチル-グルコサミン、または任意の他の塩形態もしくはそれらの組み合わせが挙げられる。
ある特定の実施形態では、機能的成分は、少なくとも1つのミネラルを含む。ミネラルは、生きている生物によって必要とされる無機化学元素を含む。ミネラルは、広範囲の組成物で構成され(例えば、元素、単純塩、及び複合ケイ酸塩)、結晶構造も広く異なる。それらは食品及び飲料中に天然に存在し得るか、サプリメントとして添加され得るか、または食品もしくは飲料から別個に消費もしくは投与され得る。本開示の特定の実施形態では、ミネラルは、バルクミネラル、微量ミネラル、またはそれらの組み合わせから選択される。バルクミネラルの非限定例としては、カルシウム、クロリン、マグネシウム、リン、カリウム、ナトリウム、及び硫黄が挙げられる。微量ミネラルの非限定例としては、クロミウム、コバルト、銅、フルオリン、鉄、マンガネーゼ、モリブデン、セレニウム、亜鉛、及びヨードが挙げられる。ヨードは、一般に、微量ミネラルとして分類されるが、他の微量ミネラルよりも多い量を必要とし、多くの場合、バルクミネラルとして分類される。
ある特定の実施形態では、機能的成分は、少なくとも1つの保存剤を含む。本開示の特定の実施形態では、保存剤は、抗菌剤、抗酸化剤、抗酵素剤、またはそれらの組み合わせから選択される。抗菌剤の非限定例としては、亜硫酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩、ソルビン酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、バクテリオシン、塩、糖、酢酸、重炭酸ジメチル(DMDC)、エタノール、及びオゾンが挙げられる。
ある特定の実施形態では、機能的成分は、少なくとも1つの水和剤である。水和産物は、体が排泄を通して喪失する流体を置き換えるのを助ける。特定の実施形態では、水和産物は、体が運動中に喪失する流体を置き換えるのを助ける。したがって、特定の実施形態では、水和産物は、電解質であり、その非限定例としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、塩化物、リン酸塩、重炭酸塩、及びそれらの組み合わせが挙げられる。本開示の特定の実施形態では、水和産物は、筋肉によって燃焼されるエネルギー貯蔵を補助する炭水化物である。別の特定の実施形態では、水和剤は、細胞再水和をもたらす少なくとも1つのフラバノールである。フラバノールは、植物に存在する物質のクラスであり、一般に1つ以上の化学部分に付着した2-フェニルベンゾピロン分子骨格を含む。特定の実施形態では、水和剤は、運動耐性を増強するためのグリセロール溶液を含む。グリセロール含有溶液の摂取は、拡張した血液量、より低い心拍数、及びより低い直腸温度などの有益な生理学的効果をもたらすことが示されている。
ある特定の実施形態では、機能的成分は、少なくとも1つのプロバイオティクス、プレバイオティクス、及びそれらの組み合わせを含む。プロバイオティクスは、有効量で消費されるとき、健康に有益となる微生物を含む。望ましくは、プロバイオティクスは、人体の胃腸微生物相に有益な影響を及ぼし、栄養素とは別に健康利益を付与する。プロバイオティクスには、無制限に、細菌、酵母、及び真菌が含まれる。プロバイオティクスの例としては、ヒトに有益な効果をもたらす、Lactobacilli属、Bifidobacteria属、Streptococci属の細菌、またはそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。プレバイオティクスは、腸内の有益な細菌の成長を促進する組成物である。
ある特定の実施形態では、機能的成分は、少なくとも1つの体重管理剤である。本明細書で使用される場合、「体重管理剤」は、食欲抑制剤及び/または熱産生剤を含む。本明細書で使用される場合、「食欲抑制剤」、「食欲飽満組成物」、「飽満剤」、及び「飽満成分」という語句は同義である。「食欲抑制剤」という語句は、有効量で送達される場合、人の食欲を抑制、阻害、低減、または他の方法で縮小する多量栄養素、ハーブ抽出物、外生ホルモン、食欲低下剤、食欲不振誘発剤、医薬品、及びそれらの組み合わせを説明する。「熱産生剤」という語句は、有効量で送達される場合、人の熱産生または代謝を活性化または他の方法で増強する多量栄養素、ハーブ抽出物、外生ホルモン、食欲低下剤、食欲不振誘発剤、医薬品、及びそれらの組み合わせを説明する。
ある特定の実施形態では、機能的成分は、少なくとも1つの骨粗鬆症管理剤である。ある特定の実施形態では、骨粗鬆症管理剤は、少なくとも1つのカルシウム源である。特定の実施形態に従い、カルシウム源は、塩複合体、可溶化種、及び他の形態のカルシウムを含む、カルシウムを含有する任意の化合物である。特定の実施形態に従い、骨粗鬆症管理剤は、マグネシウム源である。マグネシウム源は、塩複合体、可溶化種、及び他の形態のマグネシウムを含む、マグネシウムを含有する任意の化合物である。他の実施形態では、骨粗鬆症剤は、ビタミンD、C、K、それらの前駆体、及び/またはβ-カロテン、ならびにそれらの組み合わせから選択される。
ある特定の実施形態では、機能的成分は、少なくとも1つのフィトエストロゲンである。一実施形態では、甘味料組成物は、少なくとも1つのフィトエストロゲンを含む。本明細書で使用される場合、「フィトエストロゲン」は、体内に導入されると任意の程度のエストロゲン様効果を引き起こす、任意の物質を指す。好適なフィトエストロゲンの例としては、イソフラボン、スチルベン、リグナン、レソルシル酸ラクトン、クメスタン、クメストロール、エコール、及びそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
イソフラボンは、ポリフェノールと呼ばれる植物栄養素の群に属する。一般に、ポリフェノール(「ポリフェノール類」としても知られる)は、1分子当たり複数のフェノール基の存在を特徴とする、植物に見出される化学物質の群である。好適なフィトエストロゲンイソフラボンとしては、ゲニステイン、ダイゼリン、グリシテイン、ビオカニンA、ホルモネチン、それらそれぞれのグリコシド及びグリコシド共役体、マテイレシノール、セコイソラリシレシノール、エンテロラクトン、エンテロジオール、組織状植物性タンパク質、及びそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
ある特定の実施形態では、機能的成分は、少なくとも1つの長鎖一次脂肪族飽和アルコールである。特定の実施形態における使用のための特定の長鎖一次脂肪族飽和アルコールの非限定例としては、8炭素原子1-オクタノール、9炭素1-ノナノール、10炭素原子1-デカノール、12炭素原子1-ドデカノール、14炭素原子1-テトラデカノール、16炭素原子1-ヘキサデカノール、18炭素原子1-オクタデカノール、20炭素原子1-エイコサノール、22炭素1-ドコサノール、24炭素1-テトラコサノール、26炭素1-ヘキサコサノール、27炭素1-ヘプタコサノール、28炭素1-オクタノソール、29炭素1-ノナコサノール、30炭素1-トリアコンタノール、32炭素1-ドトリアコンタノール、及び34炭素1-テトラコンタノールが挙げられるが、これらに限定されない。
ある特定の実施形態では、機能的成分は、少なくとも1つのフィトステロール、フィトスタノール、及びそれらの組み合わせである。本明細書で使用される場合、「スタノール」、「植物スタノール」、及び「フィトスタノール」という語句は同義である。ステロールは、C-3にヒドロキシル基を有するステロイドの下位群である。一般に、フィトステロールは、コレステロールのようなステロイド核内の二重結合を有するが、フィトステロールはまた、エチル基もしくはメチル基などのC-24における置換側鎖(R)、または追加の二重結合を含み得る。フィトステロールの構造は、当業者に周知である。当業者に周知のフィトステロールとしては、4-デスメチルステロール(例えば、β-シトステロール、カンペステロール、スチグマステロール、ブラシカステロール、22-デヒドロブラシカステロール、及びΔ5-アベナステロール)、4-モノメチルステロール、ならびに4,4-ジメチルステロール(トリテルペンアルコール)(例えば、シクロアルテノール、24-メチレンシクロアルテノール、及びシクロブラノール)が挙げられる。フィトスタノールの例としては、β-シトスタノール、カンペスタノール、シクロアルタノール、及び飽和形態の他のトリテリペンアルコールが挙げられる。
一般に、甘味料組成物または加糖組成物中の機能性成分の量は、特定の甘味料組成物または加糖組成物及び所望の機能性成分に応じて大きく異なる。当業者は、甘味料組成物または加糖組成物それぞれについての機能性成分の適量を容易に確認することができる。
化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体、または化合物SG101~104を含むステビオール配糖体を含有する甘味料組成物は、例えば、薬学的組成物、食用ゲルミックス及び組成物、歯科及び口腔衛生用組成物、食料品(糖菓、調味料、チューインガム、シリアル組成物、焼成製品、焼成用製品、調理補助品、乳製品、及び卓上甘味料組成物)、飲料、及び他の飲料製品(例えば、飲料ミックス、飲料濃縮物等)などの、任意の既知の食用材料(本明細書では「加糖性組成物」と称される)、あるいは摂取及び/またはヒトもしくは動物の口との接触が意図される他の組成物に導入可能である。
一実施形態では、加糖組成物は、加糖性組成物、及びさらに化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体を含有する成分に由来する。別の実施形態では、加糖組成物は、化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体を含有する甘味料組成物を含有する成分に由来する。加糖組成物は、場合により、1種以上の添加物、液状担体、結合剤、甘味料、機能性成分、他のアジュバント、及びそれらの組み合わせを含むことができる。
一実施形態では、薬学的組成物は、薬学的に活性な物質(そのプロドラッグ形態を含む)及び化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体を含有する。
別の実施形態では、薬学的組成物は、薬学的に活性な物質、及び化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体を含有する甘味料組成物を含有する。ステビオール配糖体甘味料組成物は、賦形剤材料として薬学的組成物中に存在することができ、薬学的に活性な物質または賦形剤材料の苦味もしくは別の望ましくない味を覆い隠すことができる。薬学的組成物は、錠剤、カプセル、液体、エアロゾル、粉末、発泡性の錠剤もしくは粉末、シロップ、エマルジョン、懸濁液、溶液の形態、または患者に薬学的組成物を提供するための他の任意の形態であってもよい。特定の実施形態では、薬学的組成物は、経口投与、頬側投与、舌下投与のための形態、または当該技術分野で既知の他の任意の投与経路のための形態であってもよい。
本明細書で用いられる場合、「薬学的に活性な物質」とは、任意の薬物、製剤、薬品、予防薬、治療薬、または生物学的活性を有する他の物質を意味する。
薬学的に活性な物質は、これらのプロドラッグ形態も含む。本明細書で用いられる場合、「賦形剤材料」とは、存在する薬学的に活性な物質(複数可)(そのプロドラッグを含む)と組み合わせて使用される、薬学的に活性な組成物中で使用される任意の他の成分を意味する。賦形剤としては、活性成分のビヒクルとして使用される不活性物質、例えば、薬学的に活性な物質の取扱いを容易にし、安定性、分散性、湿潤性、及び/または放出動態を促進する任意の材料などが含まれるが、これらに限定されない。
好適な薬学的に活性な物質としては、胃腸管もしくは消化器系用、心血管系用、中枢神経系用、疼痛もしくは意識用、筋骨格障害用、眼用、耳、鼻及び中咽頭用、呼吸器系用、内分泌障害用、生殖器系もしくは泌尿器系用、避妊用、産婦人科用、皮膚用、感染症及び寄生虫感染症用、免疫学用、アレルギー性疾患用、栄養用、新生物疾患用、診断用、安楽死用の薬剤、または他の生物学的機能もしくは障害用の薬剤が挙げられるが、これらに限定されない。
好適な薬学的に活性な物質の例としては、制酸薬、逆流抑制剤、整腸剤、抗ドーパミン薬、プロトンポンプ阻害薬、細胞保護剤、プロスタグランジン類似体、緩下剤、鎮痙薬、止痢薬、胆汁酸封鎖薬、オピオイド、ベータ受容体遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、利尿薬、強心配糖体、抗不整脈薬、硝酸塩、抗狭心症薬、血管収縮剤、血管拡張薬、末梢活性剤、ACE阻害薬、アンジオテンシン受容体遮断薬、アルファ遮断薬、抗凝血剤、ヘパリン、抗血小板薬、線維素溶解剤、抗血友病因子、止血剤、脂質低下剤、スタチン類、催眠剤、麻酔剤、統合失調症薬、抗うつ薬、制吐薬、抗痙攣薬、抗てんかん薬、抗不安薬、バルビツール酸塩、運動障害薬、興奮剤、ベンゾジアゼピン、シクロピロロン、ドーパミン拮抗薬、抗ヒスタミン薬、コリン作動薬、抗コリン薬、催吐薬、カンナビノイド、鎮痛薬、筋弛緩剤、抗生物質、アミノグリコシド、抗ウィルス剤、抗真菌薬、抗炎症剤、抗緑内障薬(anti-gluacoma drug)、交感神経作用薬、ステロイド、耳垢溶解薬、気管支拡張剤、NSAIDS、鎮咳薬、粘液溶解薬、うっ血除去剤、コルチコステロイド、アンドロゲン、抗アンドロゲン薬、ゴナドトロピン、成長ホルモン、インスリン、糖尿病治療薬、甲状腺ホルモン、カルシトニン、ジホスポナート(diphosponates)、バソプレシン類似体、アルカリ化剤、キノロン、抗コリンエステラーゼ、シルデナフィル、経口避妊薬、ホルモン補充療法、骨調節物質、卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモン、ガモレン酸、プロゲストゲン、ドーパミン作動薬、エストロゲン、プロスタグランジン、ゴナドレリン、クロミフェン、タモキシフェン、ジエチルスチルベストロール、抗らい菌薬、抗結核薬、抗マラリア薬、駆虫薬、抗原虫薬、抗血清、ワクチン、インターフェロン、強壮剤、ビタミン、細胞障害性薬、性ホルモン、アロマターゼ阻害薬、ソマトスタチン阻害剤、もしくは同種の物質、またはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。このような成分は一般に安全であると認められており(GRAS)、及び/または米国食品医薬品局(FDA)により認可されている。
薬学的組成物は、化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体を含有する甘味料組成物に加えて、他の薬学的に許容される賦形剤材料も含有してもよい。
他の好適な賦形剤材料の例としては、他の甘味付与化合物、接着防止剤、結合剤(例えば、微結晶セルロース、トラガカントゴム、またはゼラチン)、液状担体、コーティング剤、崩壊剤、充填剤、希釈剤、軟化剤、乳化剤、香味剤、着色剤、アジュバント、滑沢剤、機能性物質(例えば、栄養素)、粘性調整剤、充填剤、勾配剤(例えば、コロイド状二酸化ケイ素)、表面活性剤、浸透剤、希釈剤、もしくは他の任意の非活性成分、またはそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、本開示の薬学的組成物は、炭酸カルシウム、着色剤、漂白剤、保存料、及び香味料、トリアセチン、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸塩、天然もしくは人工香味料、精油、植物抽出物、果実エッセンス、ゼラチン、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される賦形剤材料を含んでもよい。
一実施形態では、食用ゲルまたは食用ゲルミックスは、化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体を含有する甘味料組成物を含有する。食用ゲルまたは食用ゲルミックスには、場合により、添加物、機能性成分、またはそれらの組み合わせを含むことができる。化合物SG101~104の1種以上、または化合物SG101~104と、Reb DもしくはReb Mなどの他の1種以上のステビオール配糖体との混合物は、本開示の甘味料組成物を構成することができる。しかし、多くの実施形態では、甘味料組成物は、化合物SG101~104の1種以上を含有するか、または化合物SG101~104と、Reb DもしくはReb Mなどの他の1種以上のステビオール配糖体と、ステビオール配糖体ではない他の1種以上の成分(複数可)との混合物を含有する。
食用ゲルは、ヒトまたは動物が食べることができるゲルである。ゲルは、固形のゼリー様物質の外観を呈することが多い。特定の実施形態で使用するための食用ゲル組成物の非限定的例としては、ゲルデザート、プディング、ゼリー、ペースト、トライフル、アスピック、マシュマロ、グミキャンディなどが挙げられる。食用ゲルミックスは、一般に、粉末または顆粒状の固体であり、これに液体を加えて食用ゲル組成物を形成してもよい。市場で見られる食用ゲル製品は典型的に、ショ糖で甘味が付与されているので、低カロリーまたはノンカロリーの代替物を提供するため、代替的甘味料を用いて食用ゲルに甘味を付与することが望ましい。
特定の実施形態で使用するためのゲル化成分の非限定的例としては、ゼラチン、アルギナート、カラギーナン、ゴム、ペクチン、コンニャク、寒天、食用の酸、レンネット、デンプン、デンプン誘導体、及びそれらの組み合わせが挙げられる。食用ゲルミックスまたは食用ゲル組成物中で使用されるゲル化成分の量が、多数の因子、例えば、使用される特定のゲル化成分、使用される特定の液体ベース、及び所望のゲル特性などに応じて大幅に異なることは当業者に周知である。
化合物SG101~104を含むステビオール配糖体を含有する甘味料組成物、及びゲル化剤に加え、他の成分を用いて、食用ゲルミックス及び食用ゲルを調製してもよい。特定の実施形態で使用するための他成分の非限定的例としては、食用の酸、食用の酸の塩、緩衝系、充填剤、捕捉剤、架橋剤、1種以上の香味料、1種以上の着色剤、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
一実施形態では、歯科用組成物は、化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体を含有する甘味料組成物を含有する。歯科用組成物は、一般に、活性歯科用物質及び基剤材料を含む。化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体を含有する甘味料組成物は、歯科用組成物に甘味を付与する基剤材料として使用できる。歯科用組成物は、例えば、口中清涼剤、うがい剤、口中洗浄剤、練り歯磨き、歯の研磨剤、歯磨剤、マウススプレー、歯のホワイトニング剤、デンタルフロス、1つ以上の口腔内の適応(例えば、歯肉炎)を治療する組成物等などの、口腔内で使用される任意の経口組成物の形態であってもよい。
本明細書で用いられる場合、「活性歯科用物質」とは、歯または歯茎の美的外観及び/または健康を改善するため、またはう蝕を予防するために使用できる任意の組成物を意味する。本明細書で用いられる場合、「基剤材料」は、活性歯科用物質のビヒクルとして使用される任意の不活性物質、例えば、活性歯科用物質の取扱いを容易にし、安定性、分散性、湿潤性、泡立ち、及び/または放出動態を促進する任意の材料を意味する。
好適な活性歯科用物質としては、歯垢を除去する物質、歯から食物を除去する物質、口臭を除去及び/または覆い隠すための物質、虫歯を予防する物質、及び歯茎(すなわち、歯肉)の疾患を予防する物質が挙げられるが、これらに限定されない。好適な活性歯科用物質の例としては、う蝕予防薬、フッ化物、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化第一スズ、過酸化水素、過酸化カルバミド(すなわち、過酸化尿素)、抗菌剤、歯垢除去剤、しみ抜き剤、抗歯石剤、研磨剤、重曹、過炭酸塩、アルカリ及びアルカリ土類金属の過ホウ酸塩、もしくは同種の物質、またはそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。このような成分は一般に安全であると認められており(GRAS)、及び/または米国食品医薬品局(FDA)により認可されている。
特定の実施形態では、歯科用組成物は、化合物SG101~104を含むステビオール配糖体を含有する甘味料組成物、及び活性歯科用物質を含有する。一般に、甘味料の量は、特定の歯科用組成物の性質、及び所望される甘味の程度によって大きく異なる。当業者は、そのような歯科用組成物に対する甘味料の好適な量を判断することができるであろう。特定の一実施形態では、化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体は、歯科用組成物の約1~約5,000ppmの範囲の総量で歯科用組成物中に存在し、また、少なくとも1種の添加物が、歯科用組成物の約0.1~約100,000ppmの範囲の量で歯科用組成物中に存在する。
食料品には、糖菓、調味料、チューインガム、シリアル、焼成品、及び乳製品が含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態では、糖菓は、化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体を含有する甘味料組成物を含有する。本明細書で用いられる場合、「糖菓」とは、砂糖菓子、キャンディ、菓子類、または類似の用語を意味することができる。糖菓は、一般に、ベース組成物成分及び甘味料成分を含有する。化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体を含有する甘味料組成物は、甘味料成分として使用することができる。糖菓は、典型的に糖が豊富であると知覚されるか、または典型的に甘い、任意の食物形態であってもよい。特定の実施形態によれば、糖菓は、ペイストリーなどのベーカリー製品;ヨーグルト、ゼリー、飲用ゼリー、プディング、ババロア、ブラマンジェ、ケーキ、ブラウニー、ムース等、ティータイムまたは食後に食べる加糖食品などのデザート;冷凍食品;冷たい糖菓、例えば、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイスなどのアイスクリームタイプ(甘味料及び他の様々な原料を乳製品に添加し、得られた混合物を攪拌して冷凍した食品)、及びシャーベット、デザートアイス等などのアイス糖菓タイプ(他の様々な原料を砂糖を含む液体に添加し、得られた混合物を攪拌して冷凍した食品);一般的な糖菓、例えば、クラッカー、ビスケット、餡やジャム入りパン、ハルバ(halvah)、アルファホル(alfajor)等の焼き糖菓または蒸し糖菓;餅及び米菓;卓上用製品;チューインガム(例えば、ジェツロン(jetulong)、グッタカイ(guttakay)ゴム、または特定の食用植物に由来するかもしくは合成の樹脂もしくはワックスなどを含む、実質的に水不溶性のチュアブルガムベース、例えば、チクルまたはその代替品を含有する組成物を含む)、ハードキャンディ、ソフトキャンディ、ミント、ヌガーキャンディ、ジェリービーンズ、ファッジ、トフィー、タフィー、スイスミルクタブレット、リコリス(licorice)キャンディ、チョコレート、ゼラチンキャンディ、マシュマロ、マジパン、ディビニティ(divinity)、綿菓子等のような一般的な砂糖菓子;果実風味ソース、チョコレートソース等などのソース;食用ゲル;バタークリーム、小麦粉ペースト、ホイップクリーム等などのクリーム;イチゴジャム、マーマレード等などのジャム;及び甘いパン等を含むパン、または他のデンプン製品、ならびにこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で用いられる場合、「ベース組成物」とは、食品とすることができ、かつ甘味料成分を担持するためのマトリックスを提供ことができる、任意の組成物を意味する。
特定の一実施形態では、化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体は、糖菓中、糖菓の約30ppm~~約6000ppm、約1ppm~約10,000ppm、または約10ppm~約5000ppm、約500ppm~約5000ppm、約100ppm~約5000ppm、約100ppm~約7000ppm、約200ppm~約4000ppm、約500ppm~7500ppm、約1000ppm~約8000ppm、約2000ppm~約5000ppm、約3000ppm~約7000ppm、または約4000ppm~約6000ppmの範囲の量で存在する。
別の実施形態では、調味料は、化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体を含有する。別の実施形態では、調味料は、化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体を含有する甘味料組成物を含有する。本明細書で用いられる場合、調味料とは、食物または飲料の風味を高めるかまたは改善するために用いられる組成物である。調味料の非限定的な例としては、ケチャップ(catsup);マスタード;バーベキューソース;バター;チリソース;チャツネ;カクテルソース;カレー;ディップ;フィッシュソース;西洋ワサビ;ホットソース;ゼリー、ジャム、マーマレード、または保存食品;マヨネーズ;ピーナッツバター;レリッシュ(relish);レムラード;サラダドレッシング(例えば、オイルアンドビネガー、シーザー、フレンチ、ランチ、ブルーチーズ、ロシアン、サザンアイランド、イタリアン、及びバルサミコビネグレット)、サルサ;ザワークラウト;醤油;ステーキソース;シロップ;タルタルソース;及びウースターソースが挙げられる。
一実施形態では、チューインガム組成物は、化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体を含有する甘味料組成物を含有する。チューインガム組成物は、一般に、水溶性部分と水不溶性のチュアブルガムベース部分とを含有する。典型的に甘味料または甘味料組成物を含む水溶性部分は、噛んでいる間、ある期間にわたり香味剤の一部と共に消失するが、不溶性のガムベース部分は口の中に残る。一般に、不溶性のガムベースによって、ガムをチューインガムとみなすか、風船ガムとみなすか、または機能性ガムとみなすかが決定される。
特定の一実施形態では、チューインガム組成物は、化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体を含有する甘味料組成物と、ガムベースとを含む。特定の一実施形態では、化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体は、チューインガム組成物中に、チューインガム組成物の約1ppm~約10,000ppmの範囲の総量で存在する。
一実施形態では、シリアル組成物は、化合物SG101~104を含むステビオール配糖体を含有する甘味料組成物を含有する。シリアル組成物は、典型的に、主食または軽食として食べられる。特定の実施形態で使用するためのシリアル組成物の非限定的例としては、インスタントシリアル及びホットシリアルが挙げられる。インスタントシリアルは、消費者がさらに加工(すなわち、調理)することなく食べてもよいシリアルである。インスタントシリアルの例としては、朝食用シリアル及びスナックバーが挙げられる。朝食用シリアルは、典型的に、シュレディッド状、フレーク状、パフ状、または押出された形態を生じるよう加工される。朝食用シリアルは、一般に、冷たいままで食べられ、ミルク及び/または果実と組み合わされることが多い。スナックバーには、例えば、エネルギーバー、ライスケーキ、グラノーラバー、及び栄養バーが含まれる。ホットシリアルは、一般に、食べる前に、通常、ミルクまたは水のいずれかで調理される。ホットシリアルの非限定的な例としては、グリッツ、ポリッジ、ポレンタ、米、及びロールドオートが挙げられる。
化合物SG101~104を含むステビオール配糖体を含有する甘味料組成物は、例えば、ステビオール配糖体を含有する甘味料と食品グレードの油とを合わせ、この混合物をシリアルに塗布することにより、コーティングとしてシリアル組成物に加えることができる。異なる一実施形態では、ステビオール配糖体を含有する甘味料組成物及び食品グレードの油は、油または甘味料のいずれかを最初に塗布することにより、別々にシリアルに塗布されてもよい。ステビオール配糖体を含有する甘味料組成物を、艶出しとしてシリアル組成物に加えることもできる。ステビオール配糖体は、艶出し剤と食品グレードの油または脂とを合わせ、この混合物をシリアルに塗布することにより、艶出しとして加えることができる。さらに別の実施形態では、例えば、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、またはアルギンなどのガム系を艶出しに加えて、構造的な支持を提供してもよい。さらに、艶出しは、着色剤を含んでもよく、また、香味を含んでもよい。ステビオール配糖体を含有する甘味料組成物は、シリアル組成物に糖衣として加えることもできる。そのような一実施形態では、ステビオール配糖体を含有する甘味料組成物は、水及び糖衣用物質と合わせた後、シリアルに塗布される。
特定の一実施形態では、ステビオール配糖体は、シリアル組成物中、シリアル組成物の約0.02~約1.5重量パーセントの範囲の量で存在する。
別の実施形態では、焼成品は、化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体を含有する甘味料組成物を含有する。本明細書で用いられる場合、焼成品には、そのまま食べることのできる製品、ならびに食べる前に準備を必要とする、食べる前に焼くだけの製品、小麦粉類、及びミックス類が含まれる。焼成品の非限定的な例としては、ケーキ、クラッカー、クッキー、ブラウニー、マフィン、ロール、ベーグル、ドーナツ、シュトルーデル、ペイストリー、クロワッサン、ビスケット、パン、パン製品、及び丸パンが挙げられる。
例示的な焼成品は、3群、パンタイプのドウ生地(例えば、白パン、様々なパン、ソフトバンズ、ハードロール、ベーグル、ピザ生地、及びフラワートルティーヤ)と、甘い生地(例えば、デニッシュ、クロワッサン、クラッカー、パフペイストリー、パイクラスト、ビスケット、及びクッキー)と、バッター生地(例えば、スポンジケーキ、パウンドケーキ、デビルズフードケーキ、チーズケーキ、及びレイヤーケーキなどのケーキ生地、ドーナツ、または酵母で膨らませた他のケーキ、ブラウニー、及びマフィン)と、に分類することができる。ドウ生地は、一般に、小麦粉ベースであることを特徴とし、バッター生地は、より水分の多いベースである。
特定の実施形態による焼成品は、一般に、甘味料、水、及び脂肪の組み合わせを含有する。本開示の多くの実施形態に従って作られる焼成品は、ドウ生地またはバッター生地を作るために小麦粉も含有する。本明細書で用いられる「ドウ生地」という用語は、こねたり丸めたりするのに十分に固い、小麦粉及び他の成分の混合物である。本明細書で用いられる「バッター生地」という用語は、小麦粉と、ミルクまたは水などの液体と、他の成分とから構成され、スプーンから注いだり落としたりするのに十分にゆるいものである。
一実施形態では、乳製品は、化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体を含有する甘味料組成物を含有する。乳製品及び乳製品の製造方法は、当業者に周知である。本明細書で用いられる場合、乳製品は、ミルク、またはミルクから製造される食品を含む。実施形態での使用に好適な乳製品の非限定的な例としては、ミルク、ミルククリーム、サワークリーム、クレームフレーシュ、バターミルク、発酵バターミルク、粉乳、コンデンスミルク、エバミルク、バター、チーズ、カテージチーズ、クリームチーズ、ヨーグルト、アイスクリーム、フローズンカスタード、フローズンヨーグルト、ジェラート、ヴィア(via)、ピーマ(piima)、フィールミョルク(filmjOlk)、カイマック(kajmak)、ケフィア(kephir)、ヴィーリ(viili)、クミス(kumiss)、アイラグ(airag)、アイスミルク、カゼイン、アイラン(ayran)、ラッシー、コア(khoa)、またはそれらの組み合わせが挙げられる。ミルクは、哺乳類の子どもの栄養のためにメスの哺乳類の乳腺によって分泌される液体である。メスがミルクを産生する能力は、哺乳類を定義する特徴の1つであり、生まれたばかりの子がより多様な食物を消化できるようになるまでの主要な栄養源を提供する。特定の実施形態では、乳製品は、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ウマ、ロバ、ラクダ、水牛、ヤク、トナカイ、ムース、またはヒトの生乳に由来する。
特に望ましい一実施形態では、乳組成物は、化合物SG101~104を含むステビオール配糖体を含有する甘味料組成物を乳製品と組み合わせて含有する。特定の一実施形態では、化合物SG101~104を含むステビオール配糖体は、乳組成物中、乳組成物の約200~約20,000重量パーセントの範囲の総量で存在する。
化合物SG101~104を含むステビオール配糖体を含有する卓上甘味料組成物もまた本明細書で意図される。卓上組成物はさらに、他の様々な成分を含むことができ、それらには、少なくとも1つの充填剤、添加物、固結防止剤、機能性成分、またはそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
好適な「充填剤」には、マルトデキストリン(10 DE、18 DE、または5 DE)、固形コーンシロップ(20または36 DE)、ショ糖、果糖、グルコース、転化糖、ソルビトール、キシロース、リブロース、マンノース、キシリトール、マンニトール、ガラクチトール、エリスリトール、マルチトール、ラクチトール、イソマルト、マルトース、タガトース、乳糖、イヌリン、グリセロール、プロピレングリコール、ポリオール、ポリデキストロース、フルクトオリゴ糖、セルロース、及びセルロース誘導体等、及びそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。また、さらなる他の実施形態によれば、グラニュー糖(ショ糖)、または結晶果糖などのカロリーのある他の甘味料、他の炭水化物、または糖アルコールは、有意なカロリーを追加することなく良好な含量均一性が得られるため、充填剤として使用されることができる。
卓上甘味料組成物は、当該技術分野で既知の任意の形態で包装可能である。非限定的な形態としては、粉末形態、顆粒状形態、パケット、錠剤、サシェ、ペレット、キューブ、固形、及び液体が挙げられるが、これらに限定されない。乾燥ブレンド卓上甘味料配合物中の、化合物SG101~104を含むステビオール配糖体の量は様々であり得る。特定の一実施形態では、乾燥ブレンド卓上甘味料配合物は、卓上甘味料組成物の約1重量%~約10重量%の量のステビオール配糖体を含有してもよい。
卓上甘味料組成物は、液体形態で含ませてもよく、その場合、化合物SG101~104を含むステビオール配糖体を含有する甘味料組成物は、液状担体と組み合わされる。液体卓上機能性甘味料のための担体物質の好適な非限定的例には、水、アルコール、ポリオール、水中に溶解させたグリセリンベースまたはクエン酸ベース、及びそれらの混合物が含まれる。
一実施形態では、加糖組成物は、化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体を含有する飲料製品である。本明細書で用いられる場合、「飲料製品」は、そのまま飲める飲料、飲料濃縮物、飲料シロップ、フローズン飲料、または粉末飲料である。そのまま飲める飲料の好適なものには、炭酸飲料及び非炭酸飲料が含まれる。炭酸飲料には、強化発泡性飲料、コーラ、レモンライムフレーバー発泡性飲料、オレンジフレーバー発泡性飲料、ブドウフレーバー発泡性飲料、イチゴフレーバー発泡性飲料、パイナップルフレーバー発泡性飲料、ジンジャーエール、ソフトドリンク、及びルートビアが含まれるが、これらに限定されない。非炭酸飲料には、果実ジュース、果実フレーバージュース、ジュース飲料、ネクター(nectars)、野菜ジュース、野菜フレーバージュース、スポーツドリンク、エネルギードリンク、強化飲料水、ビタミン強化水、ニアウォーター飲料(例えば、天然香味料または合成香味料を含む水)ココナッツウォーター、ティータイプ飲料(例えば、紅茶、緑茶、ルイボス茶、ウーロン茶)、コーヒー、ココアドリンク、乳成分含有飲料(例えば、乳飲料、乳成分含有コーヒー、カフェオレ、ミルクティ、フルーツミルク飲料)、シリアル抽出物含有飲料、スムージー、及びそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
フローズン飲料の例には、アイシー(icee)、フローズンカクテル、ダイキリ、ピニャ・コラーダ、マルガリータ、ミルクセーキ、フローズンコーヒー、フローズンレモネード、グラニータ、及びスラッシーが含まれるが、これらに限定されない。
飲料濃縮物及び飲料シロップは、初期容量の液体マトリックス(例えば、水)及び所望の飲料成分を用いて調製することができる。その後、さらなる容量の水を加えることにより、無希釈濃度(Full strength)の飲料が調製される。粉末飲料は、液体マトリックスの不在下で、飲料成分の全てを乾燥混合することにより、調製される。その後、水を全量加えることにより、無希釈濃度の飲料が調製される。
一実施形態では、飲料は、化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体を含有する甘味料組成物を含有する。
化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体を含有する任意の甘味料組成物が、飲料に使用できる。別の実施形態では、飲料を調製する方法は、液体マトリックスと、化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体とを合わせることを含む。この方法はさらに、1種以上の甘味料、添加物及び/または機能性成分の添加を含むことができる。さらに別の実施形態では、飲料を調製する方法は、液体マトリックスと、化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体を含有する甘味料組成物とを合わせることを含む。
別の実施形態では、飲料は、化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体を含有する甘味料組成物を含有し、この場合、ステビオール配糖体は、約1ppm~約10,000ppm、例えば、約25ppm~約800ppmなどの範囲の量で飲料中に存在する。別の実施形態では、ステビオール配糖体は、約100ppm~約600ppmの範囲の量で飲料中に存在する。さらに別の実施形態では、ステビオール配糖体は、約100~約200ppm、約100ppm~約300ppm、約100ppm~約400ppm、または約100ppm~約500ppmの範囲の量で飲料中に存在する。さらに別の実施形態では、ステビオール配糖体は、約300~約700ppm、例えば、約400ppm~約600ppmなどの範囲の量で飲料中に存在する。特定の一実施形態では、ステビオール配糖体は、約500ppmの量で飲料中に存在する。
一実施形態では、組成物は飲料であり、飲料中の配糖体の総含量は、約50~1500ppm、または100~1200ppm、200~1000ppm、300~900ppm、350~800ppm、400~600ppm、または450~550ppmである。一実施形態では、Reb D、Reb M、Reb B及び/またはReb A以外のステビオール配糖体、あるいはReb D及び/またはReb B以外のステビオール配糖体、ならびに場合により、Reb G、Reb O、Reb N及び/またはReb E以外のステビオール配糖体、例えば、化合物SG101-104の1種以上が、少なくとも0.001、0.01、0.1、1、5、10、20、30、40、50、125、150、150、175、または200ppmの量を含む、少なくとも約0.001ppm~約1000ppm、例えば、約1~800ppm、1~600ppm、1~500ppm、50ppm~500ppm、10~100ppm、100~600ppm、200~500ppm、300~400ppm、0.1~10ppm、または0.1~50ppmの量で、飲料中に存在する。一実施形態では、Reb D、Reb M、Reb B及び/またはReb A以外のステビオール配糖体、あるいはReb D及び/またはReb B以外のステビオール配糖体、ならびに場合により、Reb G、Reb O、Reb N及び/またはReb E以外のステビオール配糖体、例えば、化合物SG101-104の1種以上が、約1~600ppm 10~400、50~200、75~150、5~200、10~100、20~90、30~80ppm等で飲料中に存在する。一実施形態では、Reb D、Reb M、Reb B及び/またはReb A以外のステビオール配糖体、例えば、化合物SG101-104の1種以上が、約1~600ppm 10~400、50~200、75~150、5~200、10~100、20~90、30~80ppm等で飲料中に存在する。
加糖性組成物に対し、より糖様の経時プロファイル、香味プロファイル、またはその両方を付与するための方法は、加糖性組成物を、本開示の甘味料組成物、すなわち、化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体を含有する甘味料組成物と組み合わせることを含む。
本方法はさらに、他の甘味料、添加物、機能性成分、及びそれらの組み合わせの添加も含む。本明細書で詳述されるいずれの甘味料、添加物、または機能性成分も使用されることができる。
本明細書で用いられる場合、「糖様」の特徴には、ショ糖のものと類似する任意の特徴が含まれ、これには、最大応答、香味プロファイル、経時プロファイル、適応挙動、口あたり、濃度/応答関数、味物質/及び香味/甘味相互作用、空間分布選択性、ならびに温度効果が含まれるが、これらに限定されない。
ある実施形態では、化合物SG101~104の1種以上を含むステビオール配糖体の凝集体である甘味料組成物が提供される。本明細書で用いられる場合、「甘味料凝集体」は、クラスター化され、共に保持される、複数の甘味料粒子を意味する。甘味料凝集体の例には、結合剤で保持された凝集体、押出物、及び顆粒が含まれるが、これらに限定されない。凝集体の製造方法は当業者に既知であり、米国特許第6,180,157号により詳細に開示されている。概説すると、特定の一実施形態による凝集体の調製方法は、化合物SG101~104を含むステビオール配糖体、甘味料組成物、及び結合剤を含むプレミックス溶液を溶媒中で調製する工程と、このプレミックスを、プレミックスの混合物が効果的に形成されるのに十分な温度に加熱する工程と、流動床アグロメレータによって、このプレミックスを流動担体上に添加する工程と、得られた凝集体を乾燥させる工程と、を含む。得られた凝集体の甘味度は、プレミックス溶液中の甘味料組成物の量を変えることにより変更されてもよい。
いくつかの実施形態では、甘味料組成物用に、実質的にダストがなく、実質的に自由に流動する、化合物SG101~104を含むステビオール配糖体の押出物または押出凝集体が提供される。このような粒子は、結合剤の使用の有無にかかわらず、押出し成形及び球形化プロセスを用いて形成されてもよい。
本明細書で用いられる場合、「押出物」または「押出甘味料組成物」は、円筒形で、自由に流動し、比較的ダストがない、機械的強度のある、化合物SG101~104を含むステビオール配糖体の顆粒を意味する。本明細書で用いられる場合、「球体」または「球形化甘味料組成物」という用語は、比較的球形の、滑らかな、自由に流動する、比較的ダストがない、機械的強度のある顆粒を意味する。押出物を製造する方法は、米国特許第6,365,216号に記載されている。
別の実施形態では、化合物SG101~104を含むステビオール配糖体の顆粒化形態が提供される。本明細書で用いられる場合、「顆粒」、「顆粒化形態」、及び「顆粒状形態」という用語は同義であり、自由に流動する、実質的にダストがない、機械的強度のある、ステビオール配糖体甘味料組成物の凝集体を意味する。顆粒化方法は当業者に既知であり、PCT公開第WO01/60842号により詳細に記載されている。
化合物SG101~104を含むステビオール配糖体の産生のための発酵
化合物SG101~104、RebD、及びRebMを含むステビオール配糖体化合物を、遺伝子操作されたSaccharomyces cerevisiaeによって産生させた。Saccharomyces株であるEFSC3261及びEFSC3841は、国際出願第WO2014/122227号に記載されている。
2L(作業容量)の発酵槽で好気的に流加発酵を実施し、これは、基本培地(グルコース、硫酸アンモニウム、微量の金属、ビタミン、塩、及び緩衝液を含有する最少培地)中での約16時間の増殖段階と、それに続く、既知のグルコース含有流加培地を約100時間にわたって供給することと、を含む。炭素源及びエネルギー源としてグルコースを用い、微量の金属、ビタミン、及び塩と合わせた。pHをpH5~6付近で維持し、設定温度を30℃とした。酸素枯渇を防止し、エタノール生成を最小限にするために(グルコース制限条件)、供給速度を制御した。発酵用最少培地は、Verduyn C、Postma E、Scheffers WA、Van Dijken JP.(1992).Yeast 8,501-517に基づく。
化合物SG101~104の精製及びNMRスペクトロスコピー
化合物SG101~104(図2及び3に示される精製クロマトグラムにおいて、それぞれOPS1-1、OPS1-2、OPS1-4、及びOPS1-5として指名される)は以下のような分取液体クロマトグラフィーによって精製された。これらの化合物が豊富である乾燥発酵もろみ液を、精製のための出発物質として使用した。物質を50℃で超音波処理により50:50エタノール:水に溶解した。5mLの溶液を0.2μmナイロンシリンジ先端フィルタを通してろ過して、Agilent 1260 preparative LCに対する注入のための5mLのオートサンプラーバイアルに入れる。
化合物SG101(OPS1-1)及び化合物SG102(OPS1-2)分画は以下のように精製された:2.5mLの試料を、Phenomenex Kinetex XB-C18 5μm、21.2×250mmカラムに注入した。メタノールと水の混合物(40:60v/v)を溶媒として使用した。流量を20mL/分に設定し、最大圧力を400バールとした。図2は、SG101とSG102の精製クロマトグラムを示す。バイアル2は化合物SG101(OPS1-1)であり、バイアル4は化合物SG102(OPS1-2)である。複数の注入からの各々の化合物の精製分画をまとめてプールし、窒素下室温で乾燥させ、NMRによって分析される固体物質を産生する。
化合物SG103(OPS1-4)及び化合物SG104(OPS1-5)分画は以下のように精製された:2.5mLの試料を、Phenomenex Kinetex XB-C18 5μm、21.2×250mmカラムに注入した。メタノールと水の混合物(40:60v/v)を溶媒として使用した。流量を20mL/分に設定し、最大圧力を400バールとした。図3は、SG103とSG104の精製クロマトグラムを示す。バイアル2は化合物SG101(OPS1-1)であり、バイアル4は化合物SG102(OPS1-2)である。バイアル10はOPS1-4(SG103)を含み、バイアル9はOPS1-5(SG104)を含む。
複数の注入からの各々の化合物の精製分画をまとめてプールし、窒素下室温で乾燥させ、固体物質を産生する。SG103及びSG104を、50%エタノール中で可溶化して、この方法に再び注入して、SG103及びSG104の化合物のみを回収することによって再精製した。複数の注入からの各々の化合物の精製分画をまとめてプールし、窒素下室温で乾燥させ、NMRによって分析される固体物質を産生する。
全てのNMRスペクトルは、低温プローブ(5mmCPTCI 1H-13C/15N/D Z-GRD Z44909/0010)を備える800MHz Bruker Avance機器(1Hに対して800MHz、13Cに対して201MHz)によって得られた。SG101を550ulのDMSO-d6/D2O 1:1に溶解し、5mmチューブ中で実行した。SG102を60ulのD2Oに溶解し、1.7mmチューブ中で測定した。SG103及びSG104を200ulのD2O(化学シフト参照のための標準としてのTSP)に溶解し、3mmチューブ中で測定した。SG101及びSG102は25℃で測定し、SG101~104は40℃で測定した。
構造は、標準的な同種核及び異種核の多重パルスNMR実験の手段、すなわち、1H,1H-COSY、1H,1H-ROESY、1H,13C-HSQC、及び1H,13C-HMBCによって解明した。
発酵もろみ液から精製したステビオールグリコシド組成物
化合物SG101~104を含むステビオールグリコシド化合物の型及び量を決定するために、実施例1から調製したステビオールグリコシド組成物を分析した。
化合物SG101~104によるステビオールグリコシドの溶解度の向上
化合物SG101~104の存在は、たとえ低濃度であっても、組成物中のReb D及びReb Mの溶解度に対する顕著な効果を示した。純粋なReb D、Reb M、純粋なReb D/Reb Mの混合物について、即溶性及び平衡溶解度を調べ、これらの異性体を含む発酵組成物からのReb D及びReb Mの溶解度と比較した。
即溶性は、ステビオールグリコシドを脱イオン水と10分間室温で激しく混合することによって決定する。平衡溶解度は、ステビオールグリコシドを含む脱イオン水を80℃で15分間加熱し、室温に冷却し、4日間観察することによって決定する。沈殿を有さない透明な溶液を可溶性であるとみなす。結果を以下に示す。
Reb Dは非常に低い即溶性を有する(室温において<0.08%)。80℃15分間加熱すると、Reb Dは、少なくとも4日間室温で、0.08%可溶性にとどまる。表2はReb Dの即溶性及び平衡溶解度を反映する。
Reb MはReb Dよりも高い溶解度を有する。その即溶性は、少なくとも0.13%であり、加熱するとReb Mの平衡溶解度は、室温で少なくとも0.2%である。表3はReb Dの即溶性及び平衡溶解度を反映する。
Reb MがReb Dの可溶度を向上するかどうかを評価するために、種々の比のReb DとReb Mの混合物を使用した。Reb DをReb Mと混合することによって、即溶性における向上が全く見られなく、平衡溶解度における明らかな向上もまた見られなかった。表4は、Reb DとReb Mの混合物の即溶性及び平衡溶解度を反映する。
驚くべきことに、実施例1からの発酵に由来する、化合物SG101~104を含むステビオールグリコシド組成物は、純粋なReb DとReb Mの混合物を超える、顕著に向上した溶解度を有することが見出された。0.14%のReb D及び0.21%のrebMを含む、少なくとも0.37%の発酵ステビオールグリコシドが、室温の水において即溶性である。したがって、化合物SG101~104の存在において、純粋なReb Dに対して75%の向上が見られた。表5は、Reb D、Reb M、及び化合物SG101~104を含む発酵由来のステビオールグリコシドの即溶性及び平衡溶解度を反映する。
物質及び方法
グリコシド試料(SG101~104)は、発酵もろみ液から単離して精製され、純粋なReb A、B、及びDは、葉を起源とし、Reb Mは化学合成される。全ての試料は、示される濃度で逆浸透水中に溶解した。甘味料を含まない紅茶を、一連の実験において使用した。約2~3ミリリットルの各々の溶液が、2人の個人によって味見され、官能評価が実施された。一連の実験において、第3の個人もまた味見した。
試験A
3人の経験豊富な味見試験者からの味覚のコメント
200ppmにおけるReb M:Reb Mに典型的な中位の甘さ、かなり丸みのある、素早い立ち上がり、いくらか後を引く、いくらか苦い
400ppmにおけるReb M:200ppmよりも高い甘さ、より早い発生、綿菓子の甘さ-HFCSのより長い残存と非対称、鋭い苦味-しかし甘さを圧迫しない
200ppmにおけるSG101:甘くない、渋い、うんざりする-舌で感じる口内乾燥
Reb M(200ppm)+SG101(200ppm):SG101とReb Mを足したものよりもはるかに強い、糖蜜黒砂糖様(苦味)、400ppmのReb Mと同じように長くは残存しない、200ppmのReb Mより強いが、400ppmのReb Mほどではない甘さの度合い、少しとんがった甘さ
200ppmにおけるSG102:1-1よりも少し甘い、甘さは迅速な発生を有する
Reb M(200ppm)+SG102(200ppm):非常に迅速な前面の甘さ(SG101+Reb Mよりも良好)、素晴らしい中くらいの甘さ、良好な丸み、SG101+Reb Mよりも低い甘さの強さ、200ppmのReb Mよりも高いが、400ppmのReb Mほどではない甘さの強さ
200ppmにおけるSG103:200ppmのReb Mと同程度またはそれよりも甘い、よりスクロースっぽく、砂糖っぽい品質特性(ブドウ糖果糖液糖(HFCS)、綿菓子様)は、400ppmにおけるReb Mを連想させるが、同程度に甘くない、「満腹」感
Reb M(200ppm)+SG103(200ppm):400ppmよりも強い甘さだが、Reb Mほどとんがっていない、甘さはより早く現れる、少し苦い、または甘草の後味(バニラ)
200ppmにおけるSG104:200ppmのReb Mと同程度またはそれ以上甘い、より丸みのある甘さ、向上した糖の品質効果(感覚的にスクロース、バニラを連想させる)、「満腹」感
Reb M(200ppm)+SG104(200ppm):400ppmよりも強い甘さ、甘さはより早く現れる、少し苦いかまたは甘草の後味(バニラ)、(甘露の甘さ)、Reb Mと同様のとんがり
味覚のコメント
Reb M:素晴らしい繊細な甘さ、砂糖のように感じるが、長い非常に良好な残存を伴う
SG101:甘さがゼロ、水、ストレートの茶におけるよりも少なく見える
Reb M+SG101:200ppmのReb Mよりも少し甘いが、400ppmのReb Mと同程度には甘くない、200ppmのReb Mよりもより酸っぱく、より苦い
SG102:甘くない、少し渋さが少ない、いくらかのさらなる丸み
Reb M+SG102:200ppmのReb Mよりも少し甘いが、400ppmのReb Mと同程度には甘くない、いくらかのプルーン/レーズンの風味を増す
SG103:Reb Mそれ自体よりも遅い発生、Reb Mと同程度には甘くない、少し多い甘草の後味
Reb M+SG103:400ppmのReb Mよりもはるかに低い渋さ、400ppmのReb Mよりも甘く見える、Reb Mよりもスクロースっぽく、より早い発生、同程度にとんがっていない
SG104:Reb Mと同程度に甘く、Reb Mと比べて非常にスクロースっぽい、少しの後に残る甘草の感じ
Reb M+SG104:400ppmのReb Mよりもはるかに低い渋さ、Reb Mより甘い、Reb Mと比べて非常にスクロースっぽい
試験B
味覚のコメント
Reb M:純粋、甘い、とんがった甘さ
Reb M+SG101(50ppm):200ppmのReb Mのより少し甘い、「満腹」、200ppmにおけるReb Mそれ自体よりもスクロースっぽい
Reb M+SG101(100ppm):200ppmのReb Mよりもはっきりと甘いが、250ppmのReb Mと同程度には甘くない、「満腹」、よりスクロースっぽい
Reb M+SG101(400ppm):甘い、300ppmのReb Mに近い、少しより残存する、「満腹」、よりスクロースっぽい、とんがっていない
Reb M+SG101(498ppm):甘い、後に残る苦さ、「満腹」、よりスクロースっぽい、ほとんど焼けるよう
Reb M+SG101(600ppm):甘い(おそらくは400ppmのReb Mほどではない)、後に残る苦さ、「満腹」、よりスクロースっぽい、ほとんど焼けるよう
味覚のコメント
Reb M:200ppmのReb Mと同様の甘さ、200ppmのReb Mよりも少し多い丸み
Reb M+SG102(50ppm):200ppmのReb Mよりも甘い、丸み
Reb M+SG102(100ppm):300ppmのReb Mに近い甘さ、400ppmのReb Mと同程度まで甘くはない、丸み
Reb M+SG102(400ppm):非常に甘い、綿菓子の感覚、400ppmのReb Mに近い、非常に良好な丸み、SG101のように苦くない
Reb M+SG102(598ppm):非常に甘い、綿菓子の感覚、400ppmのReb Mよりも強い、非常に良好な丸み、SG101のように苦くない
味覚のコメント
Reb A+SG101(49ppm):200ppmのRebA(「200A」)より少し少ない甘さであるが、少ないとんがりと少し多い丸み、甘草について少し少なく、苦さについて少し低下、200ppmにおけるReb Mと同等の甘さではない
Reb A+SG101(100ppm):200Aよりも少し甘い、200Aよりも少ないとんがり、より多い丸み、よりスクロースっぽい、甘草について少し少なく、より苦い、甘さは200M(200ppmのReb M)と全く同じではない
Reb A+SG101(200ppm):全くとんがっていない、甘さにおいて250Aに近い、200Aよりも少ないとんがり、より多い丸み、よりスクロースっぽい、甘草についてはるかに少なく、より苦い、甘さは200Mと全く同じではない
Reb A+SG101(401ppm):甘さの点で250Aに近い、200Aよりも丸みがあり、よりスクロースっぽく、甘草についてはるかに少ない、苦さは元に戻る
Reb A+SG101(500ppm):甘さの点で250Aに近い、200Aよりも丸みがあり、よりスクロースっぽく、甘草についてはるかに少ない、苦さは元に戻る、渋みを加える
Reb A+SG101(600ppm):非常に苦い、おそらくは第2の型の苦さ、非常に渋い、金属っぽい
感覚のコメント
Reb A+SG102(56ppm):200Aと比べて、はるかに甘く、より苦くなく、甘草はまったく感じない、丸みを持った甘さ、とんがっていない、250Aの甘さに近づく
Reb A+SG102(100ppm):250Aに近い甘さ、丸みを持った甘さ、250Aよりも苦くなく、甘草をより感じない、200Mの甘さに近づく
Reb A+SG102(200ppm):250Aよりも甘い、おそらく300Aほど甘くない、丸みを持った甘さ、300Aと比べてはるかに苦くなく、はるかに甘草を感じない、200Mとほとんど同程度の甘さ
Reb A+SG102(400ppm):250Mよりも甘い、300Aより甘い、300Aと比べてはるかに苦くなく、はるかに甘草を感じない
Reb A+SG102(505ppm):400Aのように甘い、スクロースのような丸み、400Aと比べてはるかに甘草と苦さを感じない
Reb A+SG102(597ppm):400Aより甘く、より丸みを持ったバージョン、400Aと比べてはるかに甘草と苦さを感じない
まとめると、SG101及びSG102は、SG103及びSG104よりも甘くないが、4つの全ては、味覚調整剤としての利点を示す。例えば、200ppmにおける、SG101及びSG102に対するSEVは、それぞれ0.6及び1.0であり、500ppmにおけるSG101に対しては、SEV=1.6であり、400ppmにおいてSEV=1.2であり、400ppmにおけるSG102に対しては、SEV=1.5である(pH=3.0のクエン酸バッファ中で測定されるとき)。したがって、飲料中で、SG101は、500ppm未満において、味覚調整剤として使用でき、SG102は、<400ppmにおいて、味覚調整剤として使用できる。
試験された組み合わせは、有益な時間的な側面(すなわち、向上した甘さの発生時間)、または甘さの品質/特性(とんがりまたは人工的に対する「スクロースっぽい」または丸み)を示し、そのいくつかはまた、渋さ(「乾燥した口当たり」または「口をすぼめる」側面)を調整し、苦さ及び甘草の後味を減らす。
さらに、SG103とSG104は、良好な単独の甘味料である(以下を参照)。
全ての出版物、特許、及び特許出願は、参照により本明細書に組み込まれる。先行する明細書において、本発明が、ある特定の好ましいそれらの実施形態に関連して記載され、多くの詳細が例示の目的で説明されてきたが、本発明がさらなる実施形態を受け入れる余地があること、及び本明細書における詳細のいくらかは、本発明の基本的な原理を離れることなく、大幅に変わり得ることは、当業者にとって明らかであろう。