JP7093628B2 - 耐水性ミルブランク - Google Patents
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Description
[1]37℃の水に1週間浸漬させた際の3点曲げ強さの低下率が20%以下である、歯科用ミルブランク。
[2]水に対する接触角が60°以上である、前記[1]に記載の歯科用ミルブランク
[3]フッ素含有有機基を有するシランカップリング剤(b-1)で表面処理されてなる無機充填材を含む、前記[1]又は[2]に記載の歯科用ミルブランク。
[4]前記シランカップリング剤(b-1)が、下記一般式(I)
R1 n-SiX4-n (I)
[式中、R1は炭素数1~12のパーフルオロ炭化水素基、又は炭素数1~6のパーフルオロアルキル基を有する炭素数1~12の炭化水素基であり、Xは炭素数1~4のアルコキシ基、アセトキシ基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、又は水素原子を示し、nは0~3の整数であり、但し、R1及びXが複数ある場合にはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
で表されるシランカップリング剤である、前記[3]に記載の歯科用ミルブランク。
[5]前記無機充填材が、さらに、重合性単量体と共重合し得る官能基を有するシランカップリング剤(b-2)で表面処理されてなる無機充填材である、前記[3]又は[4]のいずれかに記載の歯科用ミルブランク。
[6]無機充填材をプレス成形して無機充填材成形体を得る工程、
前記無機充填材成形体と重合性単量体(c)及び重合開始剤(d)を接触させて重合硬化させる工程、及び
前記無機充填材及び/又は前記無機充填材成形体を、フッ素含有有機基を有するシランカップリング剤(b-1)で表面処理する工程を含む、
歯科用ミルブランクの製造方法。
[7]無機充填材を、フッ素含有有機基を有するシランカップリング剤(b-1)で表面処理する工程、
前記無機充填材と重合性単量体(c)を混練させてペーストを得る工程、及び
前記ペーストを金型に填入し、加圧圧縮した後に重合硬化させる工程を含む、
歯科用ミルブランクの製造方法。
[8]前記シランカップリング剤(b-1)が、下記一般式(I)
R1 n-SiX4-n (I)
[式中、R1は炭素数1~12のパーフルオロ炭化水素基、又は炭素数1~6のパーフルオロアルキル基を有する炭素数1~12の炭化水素基であり、Xは炭素数1~4のアルコキシ基、アセトキシ基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、又は水素原子を示し、nは0~3の整数であり、但し、R1及びXが複数ある場合にはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
で表されるシランカップリング剤である、前記[6]又は[7]に記載の歯科用ミルブランクの製造方法。
R1 n-SiX4-n (I)
[式中、R1は炭素数1~12のパーフルオロ炭化水素基、又は炭素数1~6のパーフルオロアルキル基を有する炭素数1~12の炭化水素基であり、Xは炭素数1~4のアルコキシ基、アセトキシ基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、又は水素原子を示し、nは0~3の整数、但し、R1及びXが複数ある場合にはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
で表されるものを用いることが好ましい。
メチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、2,3-ジブロモプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、10-ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、エリトリトールモノ(メタ)アクリレート、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N-(ジヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルオキシドデシルピリジニウムブロマイド、(メタ)アクリロイルオキシドデシルピリジニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシヘキサデシルピリジニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシデシルアンモニウムクロライド、10-メルカプトデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレート、2,2-ビス[4-(3-アクリロイルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4-〔3-メタクリロイルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ〕フェニル]プロパン(通称Bis-GMA)、2,2-ビス〔4-(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル〕プロパン、2,2-ビス〔4-(メタ)アクリロイルオキシポリエトキシフェニル〕プロパン、1,2-ビス〔3-(メタ)アクリロイルオキシ2-ヒドロキシプロポキシ〕エタン、ペンタエリトリトールジ(メタ)アクリレート、[2,2,4-トリメチルヘキサメチレンビス(2-カルバモイルオキシエチル)]ジメタクリレート(通称UDMA)、2,2,3,3,4,4-ヘキサフルオロ-1,5-ペンチルジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、N,N’-(2,2,4-トリメチルヘキサメチレン)ビス〔2-(アミノカルボキシ)プロパン-1,3-ジオール〕テトラ(メタ)アクリレート、1,7-ジアクリロイルオキシ-2,2,6,6-テトラアクリロイルオキシメチル-4-オキシヘプタン等が挙げられる。
[2,2,4-トリメチルヘキサメチレンビス(2-カルバモイルオキシエチル)]ジメタクリレート(UDMA)70質量部及びトリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDMA)30質量部に、加熱重合開始剤であるベンゾイルペルオキシド1質量部を溶解させることによって、重合性単量体含有組成物(C-1)を調製した。
[2,2,4-トリメチルヘキサメチレンビス(2-カルバモイルオキシエチル)]ジメタクリレート(UDMA)100質量部に、加熱重合開始剤である1,1,3,3-テトラメチルブチルヒドロペルオキシド1質量部を溶解させることによって、重合性単量体含有組成物(C-2)を調製した。
市販の無機超微粒子(日本アエロジル株式会社製、アエロジルOX-50、平均一次粒子径40nm、BET比表面積50m2/g)100gを水500mLに分散し、1,1,1-トリフルオロ-3-[ジメトキシ(メチル)シリル]プロパン2.0g、加えて室温(約25℃)で2時間攪拌した。その後、γ-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(以下、γ-MPSと称することがある)3.5g、及び微量の顔料(和光純薬株式会社製、酸化チタン(日局)、戸田工業株式会社製、酸化鉄黒、酸化鉄赤、酸化鉄黄)を加えてさらに室温で2時間攪拌した。スプレードライヤー(ビュッヒ社製B290型)を用いて噴霧乾燥後、90℃で3時間乾燥することによって、表面処理された粉末状の無機粒子(A-1)を得た。
市販の無機超微粒子(日本アエロジル株式会社製、アエロジルOX-50、平均一次粒子径40nm、BET比表面積50m2/g)100gを水500mLに分散し、無機粒子(A-2)では、トリメトキシ(1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシル)シランを3.5g、無機粒子(A-3)では、トリメトキシ(ペンタフルオロフェニル)シランを3.5g加えて、それぞれ室温(約25℃)で2時間攪拌した。その後、どちらの製造例でもγ-MPS3.5g、及び微量の顔料を加えてさらに室温で2時間攪拌した。スプレードライヤー(ビュッヒ社製B290型)を用いて噴霧乾燥後、90℃で3時間乾燥することによって、表面処理された粉末状の無機粒子(A-2)、及び(A-3)を得た。
市販の無機超微粒子(日本アエロジル株式会社製、アエロジルOX-50、平均一次粒子径40nm、BET比表面積50m2/g)100gを水500mLに分散し、γ-MPS7.0g、微量の顔料を加えてさらに室温(約25℃)で2時間攪拌した。スプレードライヤー(ビュッヒ社製B290型)を用いて噴霧乾燥後、90℃で3時間乾燥することによって、表面処理された粉末状の無機粒子(A-4)を得た。
市販の無機超微粒子(堺化学工業株式会社製、Sciqas、平均一次粒子径100nm、BET比表面積21.5m2/g)100gを水500mLに分散し、上記無機粒子(A-1)~(A-4)とそれぞれ同様の方法で表面処理することにより、無機粒子(A-5)~(A-8)を得た。
市販のバリウムボロアルミノシリケートガラス粉末(ショット社製GM27884、NF180、平均粒子径180nm、破砕状)100gを水500mLに分散し、上記無機粒子(A-1)~(A-4)とそれぞれ同様の方法で表面処理することにより、無機粒子(A-9)~(A-12)を得た。
市販のバリウムボロアルミノシリケートガラス粉末(ショット社製GM27884、UF2.0、平均粒子径2.0μm、破砕状)100gを水500mLに分散し、上記無機粒子(A-1)、(A-4)とそれぞれ同様の方法で表面処理することにより、無機粒子(A-13)、(A-14)を得た。
表面処理された粉末状の無機粒子(A-1)の30.0gを、35mm×25mmの長方形の穴を持つプレス用金型の下パンチ棒の上に敷いた。タッピングにより該無機粒子をならした後に、上パンチ棒を上にセットし、プレス機を用いて一軸プレス(面圧68.6MPa(荷重60.0kN)、時間は1分間)を行った。上パンチ棒と下パンチ棒を金型から外して、該無機粒子の粉末が凝集した無機充填材成形体(プレス成形体)を取り出した。該プレス成形体の大きさは、35mm×25mm×29.8mmの角柱状であり、成形体の密度は1.15g/cm3であった。該プレス成形体を、ポリエチレン製の袋体の内部に設置し、実施例1-1の場合は、重合性単量体含有組成物(C-1)を、実施例1-2の場合は、重合性単量体含有組成物(C-2)を袋体の内部に導入し、袋体内部を減圧(0.001kPa以下)することによって、該プレス成形体に重合性単量体含有組成物(C-1)、又は(C-2)を含浸させた。次いで、各重合性単量体含有組成物が含浸されたこれらの2種のプレス成形体を、熱風乾燥器を用いて55℃で18時間加熱した後、さらに110℃で3時間加熱して、それぞれ重合性硬化物を得た。
表面処理された粉末状の無機粒子(A-2)の30.0gを用い、35mm×25mm×29.1mmの角柱状で、密度が1.18g/cm3のプレス成形体を製造して用いたこと以外は、実施例1-1、1-2と同様の方法で、それぞれ重合性硬化物を得た。
表面処理された粉末状の無機粒子(A-3)の30.0gを用い、35mm×25mm×31.2mmの角柱状で、密度が1.10g/cm3のプレス成形体を製造して用いたこと以外は、実施例1-1、1-2と同様の方法で、それぞれ重合性硬化物を得た。
表面処理された粉末状の無機粒子(A-4)の30.0gを用い、35mm×25mm×32.7mmの角柱状で、密度が1.05g/cm3のプレス成形体を製造して用いたこと以外は、実施例1-1、1-2と同様の方法で、それぞれ重合性硬化物を得た。
表面処理された粉末状の無機粒子(A-5)の30.0gを用い、35mm×25mm×29.1mmの角柱状で、密度が1.18g/cm3のプレス成形体を製造して用いたこと以外は、実施例1-1、1-2と同様の方法で、それぞれ重合性硬化物を得た。
表面処理された粉末状の無機粒子(A-6)の30.0gを用い、35mm×25mm×28.6mmの角柱状で、密度が1.20g/cm3のプレス成形体を製造して用いたこと以外は、実施例1-1、1-2と同様の方法で、それぞれ重合性硬化物を得た。
表面処理された粉末状の無機粒子(A-7)の30.0gを用い、35mm×25mm×29.8mmの角柱状で、密度が1.15g/cm3のプレス成形体を製造して用いたこと以外は、実施例1-1、1-2と同様の方法で、それぞれ重合性硬化物を得た。
表面処理された粉末状の無機粒子(A-8)の30.0gを用い、35mm×25mm×32.3mmの角柱状で、密度が1.06g/cm3のプレス成形体を製造して用いたこと以外は、実施例1-1、1-2と同様の方法で、それぞれ重合性硬化物を得た。
表面処理された粉末状の無機粒子(A-9)の30.0gを用い、35mm×25mm×25.4mmの角柱状で、密度が1.35g/cm3のプレス成形体を製造して用いたこと以外は、実施例1-1、1-2と同様の方法で、それぞれ重合性硬化物を得た。
表面処理された粉末状の無機粒子(A-10)の30.0gを用い、35mm×25mm×24.7mmの角柱状で、密度が1.39g/cm3のプレス成形体を製造して用いたこと以外は、実施例1-1、1-2と同様の方法で、それぞれ重合性硬化物を得た。
表面処理された粉末状の無機粒子(A-11)の30.0gを用い、35mm×25mm×26.0mmの角柱状で、密度が1.32g/cm3のプレス成形体を製造して用いたこと以外は、実施例1-1、1-2と同様の方法で、それぞれ重合性硬化物を得た。
表面処理された粉末状の無機粒子(A-12)の30.0gを用い、35mm×25mm×27.0mmの角柱状で、密度が1.27g/cm3のプレス成形体を製造して用いたこと以外は、実施例1-1、1-2と同様の方法で、それぞれ重合性硬化物を得た。
表面処理された粉末状の無機粒子(A-13)の30.0gを用い、35mm×25mm×22.1mmの角柱状で、密度が1.55g/cm3のプレス成形体を製造して用いたこと以外は、実施例1-1、1-2と同様の方法で、それぞれ重合性硬化物を得た。
表面処理された粉末状の無機粒子(A-14)の30.0gを用い、35mm×25mm×23.6mmの角柱状で、密度が1.45g/cm3のプレス成形体を製造して用いたこと以外は、実施例1-1、1-2と同様の方法で、それぞれ重合性硬化物を得た。
接触角測定
各実施例及び比較例で作製した重合性硬化物を、ダイヤモンドカッター(アイソメット1000、Buehler社製)を用いて切断し、12.00mm×12.00mm×1.40mmのサイズの試験片とした後、耐水研磨紙(#1000、#2000、#3000)3枚を用いて厚さ1.20mmに仕上げた。得られた試験片を、接触角計(DMo-1101、協和界面化学株式会社)を使用し、水滴1μLを各々の試験片に滴下し、その接触角を測定した。
各実施例及び比較例で作製した重合性硬化物の3点曲げ強さを以下の方法により測定した。すなわち、製造した歯科用ミルブランクから、ダイヤモンドカッターを用いて、試験片(1.2mm×4.0mm×14.0mm)を作製した。後に、耐水研磨紙(#1000、#2000)2枚を用いて厚さ1.20mmに仕上げた。これらの試験片は、1検体につき20本作製し、10本を水中浸漬せずに、もう10本は37℃の恒温内で、1週間水中浸漬させて測定に用いた。これらを万能試験機(株式会社島津製作所製)にセットし、クロスヘッドスピード1mm/分、支点間距離12mmの条件で3点曲げ試験法(JDMAS 245:2017の規定を準用)により、それぞれの試験片の3点曲げ強さを測定した。水中浸漬しないものを「初期曲げ強さ」、37℃の恒温内で1週間水中浸漬したものを「浸水後曲げ強さ」として、以下の計算式により、3点曲げ強さの低下率を算出した。
3点曲げ強さの低下率(%)={(浸水後曲げ強さ)-(初期曲げ強さ)}/(初期曲げ強さ)×100
Claims (7)
- 37℃の水に1週間浸漬させた際の3点曲げ強さの低下率が10%以下であり、
水に対する接触角90°以上であり、
重合性単量体(c)の重合硬化物と、
フッ素含有有機基を有するシランカップリング剤(b-1)、及び重合性単量体と共重合し得る官能基を有するシランカップリング剤(b-2)によって表面処理されてなる無機充填材とを含み、
前記表面処理が、前記シランカップリング剤(b-1)及びシランカップリング剤(b-2)による表面処理のみであり、
前記重合性単量体(c)が、二官能性(メタ)アクリレートを含み、
前記シランカップリング剤(b-2)の重合性単量体と共重合し得る官能基が、(メタ)アクロイルオキシ基、ビニル基、又はグリシドキシ基であり、
前記無機充填材が、ガラス又はシリカを含み、
前記フッ素含有有機基を有するシランカップリング剤(b-1)が、1,1,1-トリフルオロ-3-[ジメトキシ(メチル)シリル]プロパン」、トリメトキシ(1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシル)シラン、トリメトキシ(1H,1H,2H,2H-トリデカフルオロ-n-オクチル)シラン、及び
下記一般式(I)で表されるシランカップリング剤からなる群より選ばれる少なくとも1種である、歯科用ミルブランク。
R 1 n -SiX 4-n (I)
[式中、R 1 はパーフルオロアリール基であり、Xは炭素数1~4のアルコキシ基、アセトキシ基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、又は水素原子を示し、nは1~3の整数であり、但し、R 1 及びXが複数ある場合にはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。] - Xが炭素数1~4のアルコキシ基である、請求項1に記載の歯科用ミルブランク。
- 前記シランカップリング剤(b-2)の重合性単量体と共重合し得る官能基が、(メタ)アクロイルオキシ基である、請求項1又は2に記載の歯科用ミルブランク。
- 無機充填材をプレス成形して無機充填材成形体を得る工程、
前記無機充填材成形体と重合性単量体(c)及び重合開始剤(d)を接触させて重合硬化させる工程、及び
前記無機充填材及び/又は前記無機充填材成形体を、フッ素含有有機基を有するシランカップリング剤(b-1)及びシランカップリング剤(b-2)のみで表面処理する工程を含み、
前記重合性単量体(c)が、二官能性(メタ)アクリレートを含み、
前記シランカップリング剤(b-2)の重合性単量体と共重合し得る官能基が、(メタ)アクロイルオキシ基、ビニル基、又はグリシドキシ基であり、
前記無機充填材が、ガラス又はシリカを含み、
前記フッ素含有有機基を有するシランカップリング剤(b-1)が、1,1,1-トリフルオロ-3-[ジメトキシ(メチル)シリル]プロパン」、トリメトキシ(1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシル)シラン、トリメトキシ(1H,1H,2H,2H-トリデカフルオロ-n-オクチル)シラン、及び
下記一般式(I)で表されるシランカップリング剤からなる群より選ばれる少なくとも1種である、
歯科用ミルブランクの製造方法。
R 1 n -SiX 4-n (I)
[式中、R 1 はパーフルオロアリール基であり、Xは炭素数1~4のアルコキシ基、アセトキシ基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、又は水素原子を示し、nは1~3の整数であり、但し、R 1 及びXが複数ある場合にはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。] - 無機充填材を、フッ素含有有機基を有するシランカップリング剤(b-1)及びシランカップリング剤(b-2)のみで表面処理する工程、
前記無機充填材と重合性単量体(c)を混練させてペーストを得る工程、及び
前記ペーストを金型に填入し、加圧圧縮した後に重合硬化させる工程を含み、
前記重合性単量体(c)が、二官能性(メタ)アクリレートを含み、
前記シランカップリング剤(b-2)の重合性単量体と共重合し得る官能基が、(メタ)アクロイルオキシ基、ビニル基、又はグリシドキシ基であり、
前記無機充填材が、ガラス又はシリカを含み、
前記フッ素含有有機基を有するシランカップリング剤(b-1)が、1,1,1-トリフルオロ-3-[ジメトキシ(メチル)シリル]プロパン」、トリメトキシ(1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシル)シラン、トリメトキシ(1H,1H,2H,2H-トリデカフルオロ-n-オクチル)シラン、及び
下記一般式(I)で表されるシランカップリング剤からなる群より選ばれる少なくとも1種である、
歯科用ミルブランクの製造方法。
R 1 n -SiX 4-n (I)
[式中、R 1 はパーフルオロアリール基であり、Xは炭素数1~4のアルコキシ基、アセトキシ基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、又は水素原子を示し、nは1~3の整数であり、但し、R 1 及びXが複数ある場合にはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。] - Xが炭素数1~4のアルコキシ基である、請求項4又は5に記載の歯科用ミルブランクの製造方法。
- 前記シランカップリング剤(b-2)の重合性単量体と共重合し得る官能基が、(メタ)アクロイルオキシ基である、請求項4~6のいずれか1項に記載の歯科用ミルブランクの製造方法。
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