JP7083091B2 - 皮膚外用剤および水溶液 - Google Patents
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Description
<α-リポ酸系化合物>
本発明の皮膚外用剤および水溶液は、必須成分としてα-リポ酸系化合物および/またはその薬理学的に許容できる塩を含んでいる。ここで、α-リポ酸系化合物とは、α-リポ酸そのもの、α-リポ酸とアミノ酸との酸アミドであるα-リポイルアミノ酸およびα-リポイルアミノ酸の金属キレート化合物を意味している。α-リポイルアミノ酸の金属キレート化合物は、α-リポ酸とアミノ酸がアミド結合し、さらに金属がキレート結合したものであり、下記式(1)で示されるものである。
本発明の皮膚外用剤および水溶液は、他の必須成分として胆汁酸系化合物および/またはその薬理学的に許容される塩を含んでいる。ここで、胆汁酸系化合物とは、胆汁酸および抱合胆汁酸を意味している。胆汁酸は、動物の胆汁の成分として存在する酸であり、ステロイド骨格を有するカルボン酸である。また、抱合胆汁酸は、胆汁酸と、グリシンのようなアミノ酸もしくはタウリンのようなアミノ基含有化合物とで形成される酸アミドである。
本発明の皮膚外用剤は、前記(A)成分および(B)成分を含むこと以外は、常法に従って調製することができる。たとえば、(A)成分と(B)成分をそれぞれ独立に他の所望の成分と混合してもよいし、または、事前に調製した両成分の混合物を他の所望の成分と混合してもよい。また、(A)成分および(B)成分のなかで水溶性の化合物を用いる場合には、両成分を含む水溶液を事前に調製しておき、その水溶液を皮膚外用剤の調製用に用いることもできる。
(A)成分としてヒスチジンジチオオクタナミド(Na/亜鉛)(DM-His.Zn:オガ リサーチ社製)、(B)成分としてデオキシコール酸Na(みどり化学社製)を使用し、両成分と精製水を加熱下に混合して溶解した後、冷却してそれぞれの濃度が0.5%の水溶液を調製した。その水溶液について、不快臭の発生状況および外観を下記の試験法に従って評価した。評価は、水溶液の調製直後と、その水溶液を室温で14日間、空気雰囲気下に保管した後に行った。
また、比較のために、デオキシコール酸Naを添加しない場合(比較例1)、デオキシコール酸Naに代えて臭気抑制効果がある化合物として公知の亜硫酸Naを添加した場合(比較例2)、高級脂肪酸塩であるステアリン酸Naを添加した場合(比較例3)およびカルボキシル基含有アニオン界面活性剤であるステアロイルグルタミン酸Naを添加した場合(比較例4)についても、下記表1に示す配合に従って水溶液を調製し、実施例1と同様にして評価した。
実施例1および比較例1~4の結果を表1に示す。
<臭いの評価>
水溶液の臭いを5名のパネラーにより官能評価した。評価基準は以下に示す4段階である。
(評価基準)
◎:不快臭が全くない。
○:かすかに不快臭を感じるが、皮膚外用剤の配合剤として許容されるレベルである。
△:弱い不快臭があり、皮膚外用剤の配合剤として改善が望まれるレベルである。
×:不快臭があり、皮膚外用剤の配合剤として改善が強く望まれるレベルである。
水溶液の調製直後および室温で空気雰囲気下に14日間保管した後に、水溶液を目視で観察し、以下の基準で評価した。
(評価基準)
◎:透明で均一に溶解している
○:わずかに析出物が確認される
△:はっきりと析出物が確認される
×:溶解しない
下記表2に示す組成にて、加熱混合して溶解し冷却して水溶液を得た。得られた水溶液に対して不快臭および溶解状態について、実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
以下に示す配合および手順にしたがって、化粧水(ローション)を調製した。調製された化粧水は、調製2週間後においても不快臭の発生は確認されなかった。
精製水 : 50.0
ヒスチジンジチオオクタナミド(Na/亜鉛)*1 0.05
デオキシコール酸Na*2 0.2
保湿剤 :1,2-ペンタンジオール 3.0
エタノール : 15.0
pH調整剤 :リン酸二水素ナトリウム 適量
リン酸水素二ナトリウム 適量
精製水 : 残量
以下に示す配合および手順にしたがって美容液を調製した。美容液のpHは7.4であった。調製された美容液は、調製2週間後においても不快臭の発生は確認されなかった。
A相 :水添大豆リン脂質 1.0
濃グリセリン 6.0
B相 :エタノール 15.0
1,3-ブチレングリコール 10.0
リン酸二水素ナトリウム 適量
リン酸水素二ナトリウム 適量
精製水 残量
C相 :精製水 50.0
ヒスチジンジチオオクタナミド(Na/亜鉛)*1 1.0
デオキシコール酸Na*2 0.5
防腐剤 :フェノキシエタノール 0.3
以下に示す配合および手順にしたがって水中油型クリームを調製した。クリームのpHは7.2であった。調製された水中油型クリームは、調製2週間後においても不快臭の発生は確認されなかった。
油相 :水添大豆リン脂質 3.0
濃グリセリン 10.0
スクワラン 5.0
水相 :精製水 50.0
ヒスチジンジチオオクタナミド(Na/亜鉛)*1 0.5
デオキシコール酸Na*2 0.5
防腐剤 :フェノキシエタノール 0.3
増粘相 :精製水 残量
1,3-ブチレングリコール 10.0
リン酸二水素ナトリウム 適量
リン酸水素二ナトリウム 適量
(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマー
2.5
以下に示す配合および手順にしたがって油中水型クリームを調製した。調製された油中水型クリームは、調製2週間後においても不快臭の発生は確認されなかった。
油相 :縮合リシノレイン酸ポリグリセリル 1.5
イソステアリン酸ポリグリセリル 0・5
ジペンタエリトリット脂肪酸エステル 2.0
シア脂 2.0
メチルフェニルポリシロキサン 3.0
スクワラン 8.0
パルミチン酸エチルヘキシル 4.0
ステアリン酸Mg 2.0
水相 :精製水 残量
ヒスチジンジチオオクタナミド(Na/亜鉛)*1 0.5
デオキシコール酸Na*2 0.2
フェノキシエタノール 0.3
ソルビトール 10.0
塩化Na 1.5
硫酸Mg 0.5
1,2-ペンタンジオール 2.0
1,3-ブチレングリコール 10.0
リン酸二水素ナトリウム 適量
リン酸水素二ナトリウム 適量
Claims (7)
- α-リポイルアミノ酸を構成するアミノ酸が、メチオニン、ヒスチジン、フェニルアラニン、γ-アミノ-n-酪酸、6-アミノヘキサン酸、アントラニル酸またはアミノエタンスルホン酸である請求項1記載の皮膚外用剤。
- 前記(B)成分の胆汁酸系化合物が、胆汁酸または抱合胆汁酸である請求項1または2に記載の皮膚外用剤。
- 前記(B)成分が、胆汁酸、デオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、ヒオデオキシコール酸、ウルソデオキシコール酸および/またはそれらの薬理学的に許容される塩である請求項1~3のいずれかに記載の皮膚外用剤。
- 前記(A)成分が、ヒスチジンジチオオクタナミド(Na/亜鉛)である請求項1~4のいずれかに記載の皮膚外用剤。
- α-リポイルアミノ酸を構成するアミノ酸が、メチオニン、ヒスチジン、フェニルアラニン、γ-アミノ-n-酪酸、6-アミノヘキサン酸、アントラニル酸またはアミノエタンスルホン酸である請求項6記載の水溶液。
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