JP7077104B2 - 汚泥焼却設備及び汚泥焼却方法 - Google Patents

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Description

本発明は、汚泥焼却設備及び汚泥焼却方法に関する。特に、焼却炉の汚泥燃焼により発生する燃焼排ガスが排出される排ガス流路(煙道)内部の圧力を計測することで、排ガス流路の閉塞又は焼却炉内部に有する流動床の流動不良を防止する薬剤の投入を制御する汚泥焼却設備および汚泥焼却方法に関する。
下水処理場に代表される水浄化システムは、下水浄化工程、汚泥処理工程、及び汚泥焼却工程を含んでいる。下水浄化工程は、ゴミや生汚泥などを分離した下水と微生物を含む活性汚泥を混合・曝気した後、活性汚泥を下水から分離し、最後に活性汚泥を分離した下水を塩素消毒する工程を有する。また、汚泥処理工程は、下水浄化工程で生じる生汚泥や活性汚泥の一部(余剰汚泥)を含む下水汚泥を、濃縮、脱水する工程からなり、中には乾燥させる工程を有する場合もある。なお、汚泥処理工程を経た下水汚泥は、汚泥焼却工程により焼却されることで、減容化される。
上述した汚泥焼却工程において、下水汚泥は、例えば流動焼却炉により焼却される。流動焼却炉は、珪砂などの流動媒体(以下、流動砂)に空気を吹き込んで炉内で流動床を形成し、焼却炉内で下水汚泥を加熱焼却する設備である。流動焼却炉内で下水汚泥を焼却すると、流動焼却炉の排出口から焼却灰が排ガスとともに排出される。排ガスとともに排出される焼却灰は、多種多様な成分からなり、経験的にリンやリンの化合物の含有率が高いほど、焼却灰が焼却炉の排出口以降の煙道や機器内部に付着、堆積して閉塞させる事象や、焼却灰が流動砂表面に付着し、流動砂粒子同士が結合、造粒し適正な流動状態を維持できなくなる事象(流動不良)が発生しやすいことが知られている。これら事象は、リンの揮散、凝縮によるとするものや、低融点のリン化合物が液状化することによるとするものなどがあるが、その事象の全てが明らかになっているわけではない。これら事象は、汚泥焼却設備における安定運転に支障をきたすものであり、下水の高度処理が進み始めている最近は汚泥中のリン濃度が高まっているようで、その対策が急務である。
汚泥焼却工程において発生する焼却灰が付着、堆積することに起因した煙道の閉塞を防止する方法として、例えば下水汚泥にポリ硫酸第二鉄などの薬剤を添加することが挙げられる(特許文献1参照)。また、下水汚泥に含まれる物質(元素)の含有量や成分比に基づいた添加量の薬剤を下水汚泥に添加することで、汚泥の成分を調整することも提案されている(特許文献2、3参照)。さらには、例えば焼却時に発生する焼却灰の色や焼却灰に含まれる特定の化合物(酸化物)の組成に基づいて、薬剤の添加量を調整する方法も提案されている(特許文献4参照)。
特許第3664592号公報 特許第4514529号公報 特許第5976152号公報 特許第5881260号公報
例えば特許文献1の場合、鉄系薬剤の添加量を、汚泥の乾燥汚泥換算重量の3~6%とすることが開示されている。しかしながら、特許文献1の場合、汚泥に対する鉄系薬剤の添加量は、汚泥に含まれる物質や化合物の含有量を考慮しておらず、また、汚泥に含まれる物質や化合物の含有量が一定であるとは限らない。その結果、汚泥に添加する鉄系薬剤の添加量が必ずしも適切なものであるとは言い難い。
同様にして、特許文献2や特許文献3の場合、下水汚泥に含まれる物質の含有量や成分比を参照して適正添加量を導きだそうとしているが、下水汚泥に含まれる物質の形態は一様ではなく、様々な化合物として存在し、また、汚泥焼却工程において、その形態も変化(例えば酸化)する。したがって、変化後の物質の融点や沸点等の性状を正確に把握することは困難であり、下水汚泥の物質含有量や成分比から焼却灰の性状や挙動を正確に予測することは困難であり、これを基に算出した薬剤の添加量が適正でない場合があった。
例えば汚泥に鉄系薬剤を添加する場合には、汚泥焼却工程に係る費用が高価になることは周知であり、汚泥に含まれる物質や化合物の含有量が変化し鉄系薬剤の添加量が少ない状態となる場合には、焼却灰が付着堆積することに起因した煙道の閉塞や焼却灰の流動砂の表面への付着などが発生してしまう。或いは、汚泥に含まれる物質や化合物の含有量が変化し鉄系薬剤の添加量が多い状態となる場合には、焼却灰が付着堆積することに起因した煙道の閉塞や焼却灰の流動砂の表面への付着などの発生を防止できるが、鉄系薬剤を添加することで、汚泥焼却工程に係る費用が必要以上に嵩むことになる。
また、特許文献4のように、焼却灰の色や焼却灰に含まれる特定の化合物の組成により鉄系薬剤の添加量を決定する場合、焼却灰に含まれる化合物の組成は複雑であり、煙道閉塞や流動不良発生の事象と機構の全てが明らかになっているわけではないことから、鉄系薬剤を適切に添加できているかを判断することは難しい場合があった。
本発明は、下水汚泥を焼却したときに発生する焼却灰が煙道に付着、堆積することに起因した煙道の閉塞を確実に防止するとともに、焼却灰が流動砂表面に付着し、流動砂粒子同士が結合、造粒することに起因する流動不良も確実に防止することができるようにした汚泥焼却設備及び汚泥焼却方法を提供することを目的とする。つまり、汚泥焼却設備を構成する機器や要素に付着、堆積する、汚泥由来の焼却排ガスに含有される化合物を有害化合物とみなし、その有害化合物が汚泥焼却設備の機器や要素に付着、堆積することに起因した排ガス流路の閉塞や流動不良を防止する薬剤を適切な量供給可能とする汚泥焼却設備および汚泥焼却方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の汚泥焼却設備の一態様は、下水汚泥を焼却する流動焼却炉と、前記下水汚泥の焼却により焼却排ガスが生成されてから、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰が除去された直後までの異なる複数の位置で圧力を測定する複数の圧力測定手段と、前記異なる複数の位置で測定された圧力に基づいて、前記焼却排ガスの排ガス流路の閉塞又は前記流動焼却炉内部に有する流動床の流動不良を防止する薬剤を前記下水汚泥に供給する、又は前記薬剤の前記下水汚泥への供給を停止する供給装置と、を有し、前記複数の圧力測定手段は、前記流動焼却炉の排出口近傍に配置される第1の圧力測定手段と、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰を分離する集塵装置、又は前記集塵装置に設けられた前記焼却排ガスの導入口近傍に配置される第2の圧力測定手段と、を含み、前記第1及び第2の圧力測定手段により測定された圧力値の差を算出する演算部を有し、前記供給装置は、前記演算部より算出された前記圧力値の差に基づいて、前記薬剤を前記下水汚泥に供給する、又は前記薬剤の前記下水汚泥への供給を停止することを特徴とする。
また、本発明の汚泥焼却設備の一態様は、下水汚泥を焼却する流動焼却炉と、前記下水汚泥の焼却により焼却排ガスが生成されてから、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰が除去された直後までの異なる複数の位置で圧力を測定する複数の圧力測定手段と、前記異なる複数の位置で測定された圧力に基づいて、前記焼却排ガスの排ガス流路の閉塞又は前記流動焼却炉内部に有する流動床の流動不良を防止する薬剤を前記下水汚泥に供給する、又は前記薬剤の前記下水汚泥への供給を停止する供給装置と、を有し、前記複数の圧力測定手段は、前記流動焼却炉から排出される前記焼却排ガスの排出路に配置される第1の圧力測定手段と、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰を分離する集塵装置に前記焼却排ガスを導入する排出路に配置される第2の圧力測定手段と、を含み、前記第1及び第2の圧力測定手段により測定された圧力値の差を算出する演算部を有し、前記供給装置は、前記演算部より算出された前記圧力値の差に基づいて、前記薬剤を前記下水汚泥に供給する、又は前記薬剤の前記下水汚泥への供給を停止することを特徴とする。
この場合、前記演算部は、前記第1の圧力測定手段により測定された第1圧力値及び前記第2の圧力測定手段により測定された第2圧力値を、各々時系列で複数求めた後、複数求めた第1圧力値及び第2圧力値を各々平均した値を用いて、前記圧力値の差を求めることが好ましい。
なお、前記流動焼却炉の排出口近傍に配置される第1の温度測定手段と、前記集塵装置、又は前記集塵装置に設けられた前記焼却排ガスの導入口近傍に配置される第2の温度測定手段と、前記集塵装置から排出される前記焼却排ガスの流量を測定する流量測定手段と、を有し、前記演算部は、前記第1及び第2の温度測定手段にて測定された各温度、前記第1及び第2の圧力測定手段により測定された各圧力、及び前記流量測定手段により測定された流量を用いて前記圧力値の差を補正し、前記供給装置は、補正した前記圧力値の差に基づいて、前記薬剤を前記下水汚泥に供給する、又は前記薬剤の前記下水汚泥への供給を停止することが好ましい。
また、本発明の汚泥焼却設備の一態様は、下水汚泥を焼却する流動焼却炉と、前記下水汚泥の焼却により焼却排ガスが生成されてから、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰が除去された直後までの異なる複数の位置で圧力を測定する複数の圧力測定手段と、前記異なる複数の位置で測定された圧力に基づいて、前記焼却排ガスの排ガス流路の閉塞又は前記流動焼却炉内部に有する流動床の流動不良を防止する薬剤の前記下水汚泥への供給量の調整演算を行う演算部と、前記演算部による調整演算の結果に基づいて、前記薬剤の前記下水汚泥への供給量を調整する供給装置と、を有し、前記複数の圧力測定手段は、前記流動焼却炉の排出口近傍に配置される第1の圧力測定手段と、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰を分離する集塵装置、又は前記集塵装置に設けられた前記焼却排ガスの導入口近傍に配置される第2の圧力測定手段と、を含み、前記演算部は、前記第1及び第2の圧力測定手段により測定された圧力値の差を算出した後、算出した前記圧力値の差に基づいて前記下水汚泥に供給される前記薬剤の供給量の調整演算を行うものである。
また、本発明の汚泥焼却設備の一態様は、下水汚泥を焼却する流動焼却炉と、前記下水汚泥の焼却により焼却排ガスが生成されてから、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰が除去された直後までの異なる複数の位置で圧力を測定する複数の圧力測定手段と、前記異なる複数の位置で測定された圧力に基づいて、前記焼却排ガスの排ガス流路の閉塞又は前記流動焼却炉内部に有する流動床の流動不良を防止する薬剤の前記下水汚泥への供給量の調整演算を行う演算部と、前記演算部による調整演算の結果に基づいて、前記薬剤の前記下水汚泥への供給量を調整する供給装置と、を有し、前記複数の圧力測定手段は、前記流動焼却炉から排出される前記焼却排ガスの排出路に配置される第1の圧力測定手段と、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰を分離する集塵装置に前記焼却排ガスを導入する排出路に配置される第2の圧力測定手段と、を含み、前記演算部は、前記第1及び第2の圧力測定手段により測定された圧力値の差を算出した後、算出した前記圧力値の差に基づいて前記下水汚泥に供給される前記薬剤の供給量の調整演算を行うものである。
この場合、前記演算部は、前記第1の圧力測定手段により測定された第1圧力値及び前記第2の圧力測定手段により測定された第2圧力値を、各々時系列で複数求めた後、複数求めた第1圧力値及び第2圧力値を各々平均した値を用いて、前記圧力値の差を求めることが好ましい。
なお、前記流動焼却炉の排出口近傍に配置される第1の温度測定手段と、前記集塵装置、又は前記集塵装置に設けられた前記焼却排ガスの導入口近傍に配置される第2の温度測定手段と、前記集塵装置から排出される前記焼却排ガスの流量を測定する流量測定手段と、を有し、前記演算部は、前記第1及び第2の温度測定手段にて測定された各温度、前記第1及び第2の圧力測定手段にて測定された各圧力、及び前記流量測定手段により測定された流量を用いて前記圧力値の差を補正し、補正した前記圧力値の差を用いて、前記薬剤の供給量の調整演算を行うことが好ましい。
この場合、前記供給装置は、前記下水汚泥が前記流動焼却炉に投入されるまでの間に前記薬剤を前記下水汚泥に供給する、又は前記流動焼却炉に前記薬剤を直接供給するものである。
なお、前記供給装置は、前記下水汚泥における含有水分の処理が進められる間のタイミングである、前記下水汚泥を濃縮処理する前、前記下水汚泥を脱水処理する前、前記下水汚泥を乾燥処理する前、又は前記下水汚泥を前記流動焼却炉に投入する前の少なくともいずれか1つのタイミングで、前記薬剤を前記下水汚泥に供給することが好ましい。
本発明の汚泥焼却方法の一態様は、流動焼却炉の内部で下水汚泥を焼却することにより焼却排ガスが生成されてから、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰が除去された直後までの異なる複数の位置で圧力を測定する工程と、前記異なる複数の位置で測定された圧力に基づいて、前記焼却排ガスの排ガス流路の閉塞又は前記流動焼却炉内部に有する流動床の流動不良を防止する薬剤を前記下水汚泥に供給する、又は前記薬剤の前記下水汚泥への供給を停止する供給工程と、を有し、前記異なる複数の位置で圧力を測定する工程は、前記流動焼却炉の排出口近傍の圧力を測定する第1の圧力測定工程と、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰を分離する集塵装置、又は前記集塵装置に設けられた前記焼却排ガスの導入口近傍の圧力を測定する第2の圧力測定工程と、を含み、前記第1及び第2の圧力測定工程により測定された圧力値の差を算出する演算工程を有し、前記供給工程は、前記演算工程より算出された前記圧力値の差に基づいて、前記薬剤を前記下水汚泥に供給する、又は前記薬剤の前記下水汚泥への供給を停止することを特徴とする。
また、本発明の汚泥焼却方法の一態様は、流動焼却炉の内部で下水汚泥を焼却することにより焼却排ガスが生成されてから、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰が除去された直後までの異なる複数の位置で圧力を測定する工程と、前記異なる複数の位置で測定された圧力に基づいて、前記焼却排ガスの排ガス流路の閉塞又は前記流動焼却炉内部に有する流動床の流動不良を防止する薬剤を前記下水汚泥に供給する、又は前記薬剤の前記下水汚泥への供給を停止する供給工程と、を有し、前記異なる複数の位置で圧力を測定する工程は、前記流動焼却炉から排出される前記焼却排ガスの排出路の圧力を測定する第1の圧力測定工程と、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰を分離する集塵装置に前記焼却排ガスを導入する排出路の圧力を測定する第2の圧力測定工程と、を含み、前記第1及び第2の圧力測定工程により測定された圧力値の差を算出する演算工程を有し、前記供給工程は、前記演算工程より算出された前記圧力値の差に基づいて、前記薬剤を前記下水汚泥に供給する、又は前記薬剤の前記下水汚泥への供給を停止することを特徴とする。
この場合、前記演算工程は、前記第1の圧力測定工程により測定された第1圧力値及び前記第2の圧力測定工程により測定された第2圧力値を、各々時系列で複数求めた後、複数求めた第1圧力値及び第2圧力値を各々平均した値を用いて、前記圧力値の差を求めることが好ましい。
なお、前記流動焼却炉の排出口近傍の温度を測定する第1の温度測定工程と、前記集塵装置、又は前記集塵装置に設けられた前記焼却排ガスの導入口近傍の温度を測定する第2の温度測定工程と、前記集塵装置から排出される前記焼却排ガスの流量を測定する流量測定工程と、を有し、前記演算工程は、前記第1及び第2の温度測定工程にて測定された各温度、前記第1及び第2の圧力測定工程により測定された各圧力、及び前記流量測定工程により測定された流量を用いて前記圧力値の差を補正し、前記供給工程は、補正した前記圧力値の差に基づいて、前記薬剤を前記下水汚泥に供給する、又は前記薬剤の前記下水汚泥への供給を停止することが好ましい。
また、本発明の汚泥焼却方法の一態様は、流動焼却炉の内部で下水汚泥を焼却することにより焼却排ガスが生成されてから、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰が除去された直後までの異なる複数の位置で圧力を測定する工程と、前記異なる複数の位置で測定された圧力に基づいて、前記焼却排ガスの排ガス流路の閉塞又は前記流動焼却炉内部に有する流動床の流動不良を防止する薬剤の前記下水汚泥への供給量の調整演算を行う演算工程と、前記調整演算の結果に基づいて、前記薬剤の前記下水汚泥への供給量を調整する供給工程と、を有し、前記異なる複数の位置で圧力を測定する工程は、前記流動焼却炉の排出口近傍の圧力を測定する第1の圧力測定工程と、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰を分離する集塵装置、又は前記集塵装置に設けられた前記焼却排ガスの導入口近傍の圧力を測定する第2の圧力測定工程と、を含み、前記演算工程は、前記第1及び第2の圧力測定工程により測定された圧力値の差を算出した後、算出した前記圧力値の差に基づいて前記下水汚泥に供給される前記薬剤の供給量の調整演算を行うことを特徴とする。
また、本発明の汚泥焼却方法の一態様は、流動焼却炉の内部で下水汚泥を焼却することにより焼却排ガスが生成されてから、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰が除去された直後までの異なる複数の位置で圧力を測定する工程と、前記異なる複数の位置で測定された圧力に基づいて、前記焼却排ガスの排ガス流路の閉塞又は前記流動焼却炉内部に有する流動床の流動不良を防止する薬剤の前記下水汚泥への供給量の調整演算を行う演算工程と、前記調整演算の結果に基づいて、前記薬剤の前記下水汚泥への供給量を調整する供給工程と、を有し、前記異なる複数の位置で圧力を測定する工程は、前記流動焼却炉から排出される前記焼却排ガスの排出路の圧力を測定する第1の圧力測定工程と、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰を分離する集塵装置に前記焼却排ガスを導入する排出路の圧力を測定する第2の圧力測定工程と、を含み、前記演算工程は、前記第1及び第2の圧力測定工程により測定された圧力値の差を算出した後、算出した前記圧力値の差に基づいて前記下水汚泥に供給される前記薬剤の供給量の調整演算を行うことを特徴とする。
この場合、前記演算工程は、前記第1の圧力測定工程により測定された第1圧力値及び前記第2の圧力測定工程により測定された第2圧力値を、各々時系列で複数求めた後、複数求めた第1圧力値及び第2圧力値を各々平均した値を用いて、前記圧力値の差を求めることが好ましい。
また、前記流動焼却炉の排出口近傍の温度を測定する第1の温度測定工程と、前記集塵装置、又は前記集塵装置に設けられた前記焼却排ガスの導入口近傍の温度を測定する第2の温度測定工程と、前記集塵装置から排出される前記焼却排ガスの流量を測定する流量測定工程と、を有し、前記演算工程は、前記第1及び第2の温度測定工程にて測定された各温度、前記第1及び第2の圧力測定工程にて測定された各圧力、及び前記流量測定工程により測定された流量を用いて前記圧力値の差を補正し、補正した前記圧力値の差を用いて、前記薬剤の供給量の調整演算を行うことを特徴とする。
この場合、前記供給工程は、前記下水汚泥が前記流動焼却炉に投入されるまでの間に実行される、又は前記流動焼却炉に直接供給するものである。
なお、前記供給工程は、前記下水汚泥における含有水分の処理が進められる間のタイミングである、前記下水汚泥を濃縮処理する前、前記下水汚泥を脱水処理する前、前記下水汚泥を乾燥処理する前、又は前記下水汚泥を前記流動焼却炉に投入する前の少なくともいずれか1つのタイミングで実行されることが好ましい。
本発明によれば、前記下水汚泥の焼却により焼却排ガスが生成されてから、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰が除去された直後までの異なる複数の位置で得られる圧力値の差を監視し、薬剤の供給を開始又は供給の停止、或いは薬剤の供給量を調整することで、下水汚泥を焼却したときに発生する焼却灰が煙道に付着、堆積することに起因した煙道の閉塞を防止することができる。また、これに合わせて、焼却灰が流動砂表面に付着し、流動砂粒子同士が結合、造粒することに起因する流動不良の発生も防止することができる。
水浄化システムの一例を示す模式図である。 汚泥処理設備及び汚泥焼却設備の一例を示す模式図である。 差圧ΔPと補正差圧ΔPxとの時間的変化を示す図である。 薬剤の添加の開始、停止や薬剤の添加量の調整を論理制御(逐次制御)にて行う場合の処理の流れを示すフローチャートの一例である。 添加される薬剤の添加量を調整したときの補正差圧の時間的変化を示すグラフである。
以下、本実施形態について図面を参照して説明する。図1は、水浄化システム10の一例を模式的に示す図である。図1に示すように、水浄化システム10は、例えば生活排水などの下水を浄化処理するシステムである。水浄化システム10は、下水浄化設備11、汚泥処理設備12及び汚泥焼却設備13を有する。下水浄化設備11は、例えば活性汚泥法を用いて下水を浄化する設備である。詳細には、下水浄化設備11は、沈砂池21、最初沈殿池(第一沈殿池)22、反応槽(曝気槽)23、最後沈殿池(第二沈殿池)24を含む。沈砂池21は、下水とともに流入する土砂や比較的大きなごみを除去する。最初沈殿池22は、沈砂池21から送り出される下水を例えば2~3時間かけて流し、下水に含まれる汚れを沈殿させる。最初沈殿池22で沈殿した汚れは、生汚泥25aとして回収される。反応槽23は、最初沈殿池22からの下水と活性汚泥とを混合し、反応槽23の内部を曝気・攪拌し、活性汚泥に含まれる微生物の働きによって下水に含まれる汚れ(有機物)を分解する。
最後沈殿池24は、反応槽23から送り出された下水を例えば3~4時間かけて流し、下水に含まれる活性汚泥を沈殿させる。最後沈殿池24で沈殿した活性汚泥の一部は、反応槽23に戻され、残りの活性汚泥は、余剰汚泥25bとして回収される。最後沈殿池24により活性汚泥が分離された下水は、図示を省略した塩素接触槽において塩素消毒された後、処理水として海や河川に放流される。
汚泥処理設備12は、下水浄化設備11において発生する下水汚泥25を濃縮、脱水、或いは、更に乾燥によって減量化する設備である。なお、下水汚泥25は水分を含んだ被処理物の一例であり、下水汚泥25は、最初沈殿池22から取り除かれた生汚泥25aと、最後沈殿池24で取り除かれた余剰汚泥25bと含むものである。汚泥処理設備12は、濃縮装置31、脱水機32、乾燥機33を含む。
濃縮装置31は、下水汚泥25を水分と汚泥成分とに分離、つまり下水汚泥25の固形分を濃縮する。脱水機32は、濃縮された下水汚泥25を例えば含水率75~80%程度まで脱水する。乾燥機33は、脱水機32で脱水された下水汚泥25を例えば含水率20~30%程度まで乾燥させる。汚泥処理工程を経た下水汚泥25は、汚泥焼却設備13によって焼却される。汚泥焼却設備13によって下水汚泥25を焼却したときに発生する焼却灰は、埋め立て処分されるか、資源として再利用される。なお、図1においては、濃縮装置31、脱水機32、乾燥機33を含む汚泥処理設備12としているが、濃縮装置31、脱水機32、乾燥機33の少なくともいずれか1つを省略、若しくは必要に応じて改質等の、その他工程や機器を追加した汚泥処理設備としてもよい。
図2は、汚泥処理設備12及び汚泥焼却設備13の一構成を模式的に示す図である。なお、図2中実線で示す矢印は、下水汚泥25や燃焼用空気等の供給路の他、焼却排ガスや焼却灰の排出路を示し、図2中破線で示す矢印は、焼却排ガスの排ガス流路の閉塞又は流動焼却炉内部に有する流動床の流動不良を防止する薬剤の供給路を、図2中二点鎖線で示す矢印は信号を示す。
汚泥焼却設備13は、流動焼却炉(流動床式焼却炉)37、空気予熱器38、集塵装置39、排煙処理装置40及び制御装置43を含む。周知のように、流動焼却炉37は、炉内に吹き込んだ燃焼用空気により流動化した流動砂を昇温バーナにより加熱し、炉内に投入された下水汚泥25を高温加熱された流動砂により加熱焼却する設備である。なお、流動焼却炉37としては、気泡式流動焼却炉、循環式流動焼却炉及び過給式流動焼却炉などがあるが、いずれの流動焼却炉であってもよい。
図示は省略するが、流動焼却炉37は、設備起動時に炉内を高温加熱する昇温バーナ、炉内を高温加熱する際や、汚泥を焼却する際に不足する熱量を補うために炉内に補助燃料を投入する補助燃料装置、炉内に燃焼用空気を送り込む散気装置を有する。なお、図2中符号45は、流動焼却炉37から排出される燃焼排ガスを空気予熱器38に送り出す排出路(煙道)である。
空気予熱器38は、流動焼却炉37から排出される燃焼排ガスと、送風機46から流動焼却炉37が有する散気装置に向けて送り込まれる燃焼用空気との間で熱交換を行う。空気予熱器38による熱交換により、散気装置に向けて送り込まれる燃焼用空気は、例えば600~650℃に予熱される。例えば、流動焼却炉37から排出される燃焼排ガスの温度は800~900℃であり、空気予熱器38から送り出される燃焼排ガスの温度は熱交換により500~700℃に低下する。ここで、図2中符号47は空気予熱器38にて熱交換された燃焼排ガスを集塵装置39に排出する排出路(煙道)である。また、図2中符号48は送風機46から送り出された空気を空気予熱器38に供給する供給路、図2中符号49は予熱された燃焼用空気を流動焼却炉37の散気装置に供給する供給路である。
集塵装置39は、空気予熱器38から排出される燃焼排ガスに含まれる焼却灰を分離・回収する装置である。集塵装置39としては、一例としてセラミックフィルタを用いた集塵装置が挙げられる。集塵装置39において分離・回収された焼却灰は、灰ホッパ41に集積される。なお、図2中符号52は、集塵装置39により焼却灰が取り除かれた燃焼排ガスを排煙処理装置40に送り出す排出路であり、符号53は集塵装置39により分離・回収された焼却灰を灰ホッパ41に排出する排出路である。
排煙処理装置40は、例えば燃焼排ガス中に含まれる硫黄酸化物や、煤塵などの大気汚染物質を除去する。
灰ホッパ41は、集塵装置39により集塵された焼却灰を集積し、例えばトラックなどの荷台等に排出するものである。
制御装置43は、例えば、PLC(programmable logic controller)等から構成される。なお、制御装置43は、請求項における演算部の機能を有する。ここで、制御装置43は、汚泥焼却設備の各部を制御するのに使用する制御装置を兼用して使用してもよいし、本発明を実施するために専用の制御装置としてもよい。制御装置43は、汚泥焼却設備13の各通路に設けた計測機器(焼却排ガスが生成されてから、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰が除去された直後までの異なる複数の位置で圧力、温度、流量などを計測する各測定手段)からの信号を受けて、後述する供給装置54による下水汚泥25への薬剤添加の開始や停止、薬剤添加量の調整などの制御を行う。なお、下水汚泥25に添加する薬剤の初期添加量や調整量は、例えば予め行った実験や統計などを参照して予め決定した値を使用してもよいし、2度目の判定処理以降は、過去の薬剤添加量や調整量と後述する複数の圧力センサ55,57により得られる圧力値の差(差圧)の関係を参照するなどして決定してもよい。
焼却灰は、多種多様な成分からなり、経験的にリンやリンの化合物の含有率が高いほど、焼却灰が焼却炉の排出口以降の煙道や機器内部に付着、堆積して閉塞させる事象や、焼却灰が流動砂表面に付着し、流動砂粒子同士が結合、造粒し適正な流動状態を維持できなくなる事象(流動不良)が発生しやすいことが知られている。その機構は、リンの揮散、凝縮によるとするものや、低融点のリン化合物が液状化することによるとするものなどがあるが、その機構の全てが明らかになっているわけではない。
例えば鉄(Fe)、カルシウム(Ca)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)の何れか1つを含む化合物を薬剤として下水汚泥25に添加することで、上記事象の発生を防止する効果があることが挙げられる。なお、Feを含む化合物としては、ポリ硫酸第二鉄などが挙げられる。また、Caを含む化合物としては、炭酸カルシウム、消石灰、生石灰などが挙げられる。また、Alを含む化合物としては、ポリ塩化アルミニウムなどが挙げられる。また、Mgを含む化合物としては、酸化マグネシウムなどが挙げられる。
供給装置54は、薬剤を下水汚泥25に添加する装置である。なお、薬剤が、汚泥処理設備12で処理されていく下水汚泥25に添加されるタイミングは、下水汚泥25を濃縮処理する前、濃縮処理された下水汚泥25を脱水処理する前、脱水処理された下水汚泥25を乾燥処理する前、又は乾燥処理された下水汚泥25を流動焼却炉37に投入する前の少なくともいずれか1つのタイミング、又は流動焼却炉37に直接投入することが好ましいが、下水浄化工程のいずれかの箇所への供給や、図示しない汚泥処理工程や、汚泥焼却工程から下水浄化工程へ返送される返流水への供給を否定するものではない。
上述した汚泥焼却設備13において、流動焼却炉37は、焼却排ガスの排出口近傍に圧力センサ55及び温度センサ56を有する。ここで、圧力センサ55及び温度センサ56が配置される位置を、流動焼却炉37の焼却排ガスの排出口近傍としているが、流動焼却炉37から排出される燃焼排ガスの排出路45に設けてもよい。
また、集塵装置39は、圧力センサ57及び温度センサ58を燃焼排ガスの導入口近傍に有する。ここで、圧力センサ57及び温度センサ58が配置される位置を、集塵装置39の焼却排ガスの導入口近傍としているが、集塵装置39に燃焼排ガスが導入される排出路47に設けてもよい。さらに、集塵装置39から燃焼排ガスが導出される導出口、つまり排出路52の上流側に設けてもよい。なお、圧力センサ57及び温度センサ58が配置される位置は、フィルタを用いる集塵装置39であれば、焼却灰を除去するフィルタ前後で圧力差が生じることから、集塵装置39の焼却排ガスの導入口近傍や、集塵装置39に燃焼排ガスが導入される排出路47に配置することが好ましいが、上述の排出路52の上流側に設けてもよい。そして、重力式、慣性式など、フィルタを用いずに焼却灰を分離する集塵装置の場合には、圧力センサ57及び温度センサ58が配置される位置は、集塵装置39の焼却排ガスの導入口近傍や、集塵装置39に燃焼排ガスが導入される排出路47に配置する他に、集塵装置39の排出口近傍に配置することができる。
さらに、排出路52は、燃焼排ガスの流量を測定する流量計59を有する。なお、流量計59を集塵装置39から排出される燃焼排ガスの排出路52に設けているが、空気予熱器38及び集塵装置39間の排出路47に設けることも可能である。
上述した制御装置43は、以下の演算処理を実行する。なお、この演算処理は、圧力センサ55,57、温度センサ56,58及び流量計59から出力された信号を用いて実施される。以下、圧力センサ55により測定された圧力を流動焼却炉37の圧力P1(単位:kPaG)、温度センサ56により測定された温度を流動焼却炉37の温度T1(単位:℃)と称する。また、圧力センサ57により測定された圧力を集塵装置39の圧力P2(単位:kPaG)、温度センサ58により測定された温度を集塵装置39の温度T2(単位:℃)と称する。さらに、流量計59で測定した焼却排ガスの流量をF1(単位:m/h)と称する。
まず、流動焼却炉37及び集塵装置39間の圧力値の差ΔP(単位:kPa)は、以下の(1)式を用いて算出される。以下では、圧力値の差ΔPを差圧ΔPと称する。
ΔP=P1-P2 ・・・(1)
上述した(1)式に用いる流動焼却炉37の圧力P1や集塵装置39の圧力P2は、例えば所定のサンプリング周期で測定し、所定のサンプリング周期にて測定した複数の値を移動平均等により求めた値としてもよい。
ここで、流動焼却炉37及び集塵装置39間の焼却排ガスの煙道(排出路)においては、焼却排ガスの流量、温度及び圧力が大きく変動する。したがって、上述した差圧ΔPは、流動焼却炉37や集塵装置39の内部の圧力P1、P2を計測する場所での温度やアクティブ圧力、集塵装置39から排出される流動焼却炉37から足し引きされない焼却排ガスの流量などを用いて補正する必要がある。
例えば補正した差圧(以下、補正差圧)をΔPxとした場合、補正差圧ΔPxは、以下の(2)式を用いて算出される。
Figure 0007077104000001
(2)式において、記号Fx(単位:m/h)は基準となる流量(以下、基準流量)、記号Px(単位:kPaG)は基準となる圧力(以下、基準圧力)、記号Tx(単位:℃)は基準となる温度(以下、基準温度)である。なお、基準流量Fx、基準圧力Px及び基準温度Txは、汚泥焼却設備13を設計する際に用いた値(設計値)や汚泥焼却設備13の試運転時の実測値を用いることが好ましい。また、記号nは係数であり、例えばn=1.0~2.0の範囲内の値が用いられる。係数nは、汚泥焼却設備13の試運転時に得られるデータから設定される値であることが好ましい。
ここで、流動焼却炉37の圧力P1及び集塵装置39の圧力P2は、所定時間において得られる値としてもよいし、所定のサンプリング周期で測定した瞬時値である複数の値を移動平均等することにより求めた値としてもよい。
なお、上述した(2)式では、Pave(単位:kPaG)として、流動焼却炉37および集塵装置39の圧力の平均値やを、Tave(単位:℃)として、流動焼却炉37および集塵装置39の温度の平均値を使用しているが、簡易的にいずれか片方の圧力センサや温度センサから得られる値を、PaveやTaveとして用いることも可能である。
図3は、流動焼却炉37及び集塵装置39間の差圧ΔP及び補正差圧ΔPxの時間変化を示す。なお、図3においては、1分間隔で、差圧ΔP及び補正差圧ΔPxを求めた場合を示している。図3に示すように、差圧ΔPが時間経過とともに上下動している一方で、補正差圧ΔPxは、略同一の値となっている。これは、ΔPの変動が排ガスの流量や温度や圧力の変化に起因しているものであり、実際には煙道の差圧、すなわち煙道への焼却灰の付着の程度(閉塞具合)に変化がないことを示している。このように、補正差圧ΔPxを用いることで、煙道が閉塞しているか否か、又は煙道の閉塞具合を誤りなく判別することができる。
次に、薬剤の添加の開始、停止や薬剤の添加量の調整を論理制御にて行う場合の処理の流れの一例について、図4のフローチャートを用いて説明する。なお、制御方法は、一例として示す論理制御によってもよいし、例えば、PID制御やFUZZY推論などの、温度、圧力、流量などで補正された補正差圧などに基づく線形制御(例えばフィードバック制御)によってもよい。また、複数の制御方法を組み合わせて用いることもできる。以下では、供給装置54により下水汚泥に供給される薬剤の供給量を薬剤の添加量と称し、また、下水汚泥に供給される薬剤の調整量を添加調整量と称する。
ステップS101は、差圧を演算する処理である。流動焼却炉37の排出口の近傍に設置された圧力センサ55及び温度センサ56は、制御装置43に測定結果を示す信号を出力する。例えば、集塵装置39の導入口近傍に設置された圧力センサ57及び温度センサ58は、制御装置43に測定結果を示す信号を出力する。同時に、集塵装置39から排出される焼却排ガスの排出路52に設置された流量計59は、制御装置43に測定結果を示す信号を出力する。制御装置43は、圧力センサ55の測定結果から得られる流動焼却炉37の圧力P1と、圧力センサ57の測定結果から得られる集塵装置39の圧力P2から差圧ΔPを演算する。
ステップS102は、補正差圧を演算する処理である。制御装置43は、ステップS101で得られた圧力および温度の測定値、及び差圧ΔP、流量F1とを、上述した(2)式に代入することで、補正差圧ΔPxを求める。なお、ステップS102の処理を必ずしも行う必要はなく、ステップS101を行った後に、以降の処理を行うことも可能である。以下、補正差圧を圧力損失と称して説明する。
ステップS102は、補正差圧を演算する処理である。制御装置43は、圧力の測定値P1、P2、および温度の測定値T1、T2、及びステップS101で得られた差圧ΔP、流量の測定値F1とを、上述した(2)式に代入することで、補正差圧ΔPxを求める。なお、ステップS102の処理を必ずしも行う必要はなく、ステップS101を行った後に、以降の処理を行うことも可能である。
ステップS102の処理が実行されると、制御装置43は、以下に示す複数の処理を同時に実行する。以下、ステップS103及びステップS104の処理を第1演算処理、ステップS105及びステップS106の処理を第2演算処理、ステップS107及びステップS108の処理を第3演算処理、ステップS109及びステップS110の処理を第4演算処理と称する。また、制御装置43は、上述した第1~第4演算処理の他に、ステップS115及びステップS116に示す第5演算処理を実行する。
<第1演算処理>
ステップS103は、今回算出した補正差圧ΔPxが目標値P以上で、且つ前回の添加調整量をマイナスの値にしたか否かを判定する処理である。制御装置43は、記憶装置から目標値P及び前回の添加調整量を読み出す。今回算出した補正差圧ΔPxが目標値P以上で、且つ前回の添加調整量をマイナスの値としていれば、制御装置43は、ステップS103の判定結果をYesとする。この場合、ステップS104に進む。一方、今回算出した補正差圧ΔPxが目標値P以上でない、又は前回の添加調整量をマイナスの値としていない場合には、制御装置43は、ステップS103の判定結果をNoとする。
ステップS104は、今回の添加調整量を決定する処理である。制御装置43は、ステップS103で読み出した前回の添加調整量や、今回算出した補正差圧ΔPxや目標値Pの他、薬剤を投入することでの補正差圧の変化量などに基づいて、今回の添加調整量を決定する。例えば、前回の添加調整量-Aとした後の補正差圧ΔPxの演算で、今回算出した補正差圧ΔPxが目標値P以上である場合には、薬剤の添加量が少ないと判断できる。したがって、このような場合には、今回算出した補正差圧ΔPxが目標値Pに近づくように、薬剤の添加調整量が決定される。一例として、薬剤の添加調整量が+B(B<A)に決定される。
つまり、第1演算処理では、薬剤の添加量の減少により補正差圧ΔPxが目標値P以上である場合に補正差圧ΔPxを目標値Pに近づけるために、薬剤の添加量を増加させるように薬剤の添加調整量を決定する。
<第2演算処理>
ステップS105は、今回算出した補正差圧ΔPxが目標値P未満で、且つ前回の添加調整量をプラスの値にしたか否かを判定する処理である。制御装置43は、記憶装置から補正差圧ΔPx及び前回の添加調整量を読み出す。今回算出した補正差圧ΔPxが目標値P未満で、且つ前回の添加調整量をプラスの値としていれば、制御装置43は、ステップS105の判定結果をYesとする。この場合、ステップS106に進む。一方、今回算出した補正差圧ΔPxが目標値P未満でない、又は前回の添加調整量をプラスの値としていない場合には、制御装置43は、ステップS105の判定結果をNoとする。
ステップS106は、今回の添加調整量を決定する処理である。制御装置43は、ステップS105で読み出した前回の添加調整量や、今回算出した補正差圧ΔPxや目標値Pの他、薬剤を投入することでの補正差圧ΔPxの変化量などに基づいて、今回の添加調整量を決定する。例えば、前回の添加調整量+Aとした後の補正差圧ΔPxの演算で、今回算出した補正差圧ΔPxが目標値P未満である場合には、薬剤の添加量が多いと判断できる。したがって、このような場合には、今回算出した補正差圧ΔPxが目標値Pに近づくように、薬剤の添加調整量が決定される。一例として、薬剤の添加調整量が-B(B<A)に決定される。
つまり、第2演算処理では、薬剤の添加量の増加により補正差圧ΔPxが目標値P未満である場合に補正差圧ΔPxを目標値Pに近づけるために、薬剤の添加量を減少させるように薬剤の添加調整量を決定する。
<第3演算処理>
ステップS107は、今回算出した補正差圧ΔPxが閾値L未満であるか否かを判定する処理である。なお、閾値Lは、目標値Pに対してL<Pを満足する値であり、汚泥焼却設備13におけるシミュレーションや実験などから求められる値、又は汚泥焼却設備13を運転している際に得られるデータから求められる値である。制御装置43は、記憶装置から閾値Lを読み出す。今回算出した補正差圧ΔPxが閾値L未満である場合には、制御装置43は、ステップS107の判定結果をYesとする。この場合、ステップS108に進む。一方、今回算出した補正差圧ΔPxが閾値L未満でない場合には、制御装置43は、ステップS107の判定結果をNoとする。
ステップS108は、今回の添加調整量を決定する処理である。制御装置43は、薬剤を投入することでの補正差圧の変化量などに基づいて、今回の添加調整量を決定する。例えば、今回算出した補正差圧ΔPxが閾値L未満である場合には、今回算出した補正差圧ΔPxが目標値Pに近づくように、薬剤の添加調整量が決定される。一例として、薬剤の添加調整量が-Bに決定される。
つまり、第3演算処理では、前回の添加調整量に関係なく、補正差圧ΔPxが閾値L未満である場合に、補正差圧ΔPxを目標値Pに近づけるために、薬剤の添加量を減少させるように薬剤の添加調整量を決定する。
<第4演算処理>
ステップS109は、今回算出した補正差圧ΔPxが閾値H以上であるか否かを判定する処理である。なお、閾値Hは、目標値Pに対してH>Pを満足する値であり、汚泥焼却設備13におけるシミュレーションや実験などから求められる値、又は汚泥焼却設備13を運転している際に得られるデータから求められる値である。制御装置43は、記憶装置から閾値Hを読み出す。今回算出した補正差圧ΔPxが閾値H以上である場合には、制御装置43は、ステップS109の判定結果をYesとする。この場合、ステップS110に進む。一方、今回算出した補正差圧ΔPxが閾値H以上でない場合には、制御装置43は、ステップS109の判定結果をNoとする。
ステップS110は、今回の添加調整量を決定する処理である。制御装置43は、薬剤を投入することでの補正差圧の変化量などに基づいて、今回の添加調整量を決定する。例えば、今回算出した補正差圧ΔPxが閾値H以上である場合には、今回算出した補正差圧ΔPxが目標値Pに近づくように、薬剤の添加調整量が決定される。一例として、薬剤の添加調整量が+B4に決定される。
つまり、第4演算処理では、前回の添加調整量に関係なく、補正差圧ΔPxが閾値H以上である場合に、補正差圧ΔPxを目標値Pに近づけるために、薬剤の添加量を増加させるように薬剤の添加調整量を決定する。
<第5演算処理>
ステップS115は、今回算出した補正差圧ΔPxが閾値H(H>H)以上であるか否かを判定する処理である。制御装置43は、記憶装置から閾値Hを読み出す。今回算出した補正差圧ΔPxが閾値Hを超過する場合には、制御装置43は、ステップS115の判定結果をYesとする。この場合、ステップS116に進む。一方、今回算出した補正差圧ΔPxが閾値Hを超過しない場合には、制御装置43は、ステップS115の判定結果をNoとする。
ステップS116は、警告を行う処理である。一例として、制御装置43は、汚泥焼却設備13に設けられたスピーカによる警告音の発生を指示したり、汚泥焼却設備13に設置される表示装置や制御装置による警告表示を指示する。
つまり、第5演算処理では、薬剤の添加の有無などに関係なく、補正差圧ΔPxが閾値Hを超過する場合、言い換えれば、煙道が閉塞されかけていることが判定できる。そして、煙道が閉塞されるほど焼却灰が煙道内面に付着、堆積することが発生しているならば、流動床を形成する流動砂表面に焼却灰が付着して流動不良が発生しかかっていることを十分に想定でき、それを判定する。したがって、この第5演算処理を行うことで、汚泥焼却設備13が正常に稼働しているか否かを判定することができる。
第1演算処理から第4演算処理の各処理を同時に実行した後、制御装置43は、以下の処理を実行する。第1演算処理のステップS103、第2演算処理のステップS105、第3演算処理のステップS107及び第4演算処理のステップS109の判定処理のいずれもがNoである場合、制御装置43は、ステップS118の処理を実行し、今回の添加調整量を±0とする。一方、第1演算処理、第2演算処理、第3演算処理又は第4演算処理の何れかの演算処理で添加調整量が決定される場合には、制御装置43は、決定された添加調整量を今回の添加調整量とする。そして、制御装置43は、決定された添加調整量もしくは今回の薬剤添加量の信号を供給装置54に出力する。供給装置54は、制御装置43からの添加調整量の信号を受けて、下水汚泥に対する薬剤の供給開始、供給停止、又は薬剤の添加量の調整を実行する。この際に、入力された添加調整量により薬剤の供給量が0以下となる場合には、供給装置54は、下水汚泥に対する薬剤の供給を停止する。また、入力された添加調整量により、薬剤の供給量が0を超過した時には、供給装置54は、下水汚泥に対する薬剤の供給を開始する。
図5では、縦軸に補正差圧ΔPxを、横軸に経過時間を図3と異なり非常に長くとり、経過時間目盛り左から2個から少しずつ閉塞が始まり、経過時間t2の直前で閉塞が解除される状況を示している。図5では破線は薬剤の添加量を示している。図5に示すように、補正差圧ΔPxが上昇し、例えば時間t1において下水汚泥に添加する薬剤の添加量を増加させた。薬剤の添加量を増加させた後、時間t2において補正差圧ΔPxが低下した。薬剤の添加量の増加により、排出経路内への焼却灰の付着、堆積が改善していると推測できる。なお、図5の場合には、補正差圧ΔPxが低下した後も、下水汚泥に添加する薬剤の添加量は一定のままとしている。
このように、本実施形態では、煙道が閉塞に至っていない場合を想定し、補正差圧ΔPx(圧力損失)が目標値に収束されるように、薬剤の添加の開始や停止、及び添加している薬剤の添加量の調整を行うことで、煙道への焼却灰の付着や堆積による煙道の閉塞を防止している。しかしながら、流動焼却炉37における下水汚泥の焼却において、流動焼却炉37から集塵装置39までの煙道における該煙道の圧力損失が大きいほど、該煙道内に焼却灰が付着、堆積されていると推測でき、さらに、煙道が閉塞されるほど焼却灰が煙道内面に付着、堆積することが発生しているならば、流動床を形成する流動砂表面に焼却灰が付着して流動不良が発生しかかっていると推測でき、また、その推測結果に基づいて薬剤の添加の開始や停止、およびその添加量を判定することができる。その結果、流動砂粒子の表面に焼却灰や焼却灰の成分が付着、積層することを防止することが可能となる。また、薬剤を添加している場合であっても、焼却排ガス煙道の圧力損失によって焼却後の排ガスの流路内に付着堆積しているか否かの判定を行い、同時に、添加される薬剤の添加量を調整できるので、下水汚泥25の焼却時の薬剤の使用量を抑制でき、薬剤に係るコストを抑制することが可能となる。
本実施形態では、流動焼却炉から集塵装置までの煙道における該煙道の圧力損失分を複数の圧力計測値、温度計測値と排ガス流量値により補正して指標(補正差圧ΔPx)を求めているが、流動焼却炉から集塵装置までの煙道に設置された計測器に応じた簡略化された類似の指標を使用してもよい。
本実施形態では、制御装置43から出力された添加開始信号や調整開始信号や、添加調整量信号もしくは添加量信号を受けて、供給装置54は、薬剤の添加を自動的に開始したり、停止したり、添加する薬剤の添加量を自動的に調整している。しかしながら、補正差圧ΔPxの値や、その変化に基づいて供給装置54による薬剤の添加や、添加する薬剤の添加量の調整を手動で行うことも可能である。
本実施形態では、差圧ΔPや、補正差圧ΔPxを求める際、圧力計測値を、所定のサンプル数用いた移動平均により求めているが、一次遅れフィルタを用いるなど他の信号処理方法を使用してもよく、ここに示した信号処理の一例が信号処理の方法を限定するものではない。
本実施形態では、図4に示す処理を実施することで、薬剤の添加の開始や停止、又は薬剤の添加量の調整を行っているが、補正差圧に対して上限値(上限値>H)及び下限値(下限値<L)を予め設定しておき、算出される補正差圧ΔPxが上限値を超過する、又は下限値未満となる場合には、制御インターバル時間内であっても薬剤の添加量を調整してもよい。なお、この場合、下限値のみを設定しておき、補正差圧が下限値未満となる場合に薬剤の添加量を調整してもよい。
また、算出された圧力損失(補正差圧ΔPx)が著しく高い値となる場合は、この防止効果の発現が遅れ、煙道閉塞や流動不良のリスクが高いことを示している。したがって、算出される圧力損失が目標値よりも著しく高い所定値以上となる場合には、制御装置43は、汚泥焼却設備13を一旦停止するように制御することも可能である。
また、前記焼却設備13を一旦停止する制御は、自動停止でなくてもよく、汚泥焼却設備に設けられたスピーカによる警告音の発生や、汚泥焼却設備13に設置される表示装置や制御装置接続される表示装置による警告表示によって焼却設備オペレーターに状況判断を促し、焼却設備オペレーターが焼却設備13を一旦停止して煙道清掃を行うなどの処置が必要と判断した場合に、焼却設備オペレーターの手動操作によって焼却設備を停止するようにしてもよい。
本実施形態では、汚泥焼却設備を構成する機器や要素に付着、堆積する、汚泥由来の焼却排ガスに含有される化合物を有害化合物とみなし、その有害化合物が汚泥焼却設備の機器や要素に付着、堆積することに起因した排ガス流路の閉塞や流動不良を防止する薬剤を適切な量供給可能とする汚泥焼却設備および汚泥焼却方法を提供することを目的とすることから流動焼却炉を対象としているが、下水汚泥を焼却したときに発生する焼却灰が煙道に付着、堆積することに起因した煙道の閉塞を防止するという目的に限定して、流動焼却炉以外の焼却炉(例えばストーカー式)への適用を否定するものではない。
10…水浄化システム、11…下水浄化設備、12…汚泥処理設備、13…汚泥焼却設備、37…流動焼却炉、38…空気予熱器、39…集塵装置、41…灰ホッパ、45,47…排出路、43…制御装置、54…供給装置

Claims (20)

  1. 下水汚泥を焼却する流動焼却炉と、
    前記下水汚泥の焼却により焼却排ガスが生成されてから、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰が除去された直後までの異なる複数の位置で圧力を測定する複数の圧力測定手段と、
    前記異なる複数の位置で測定された圧力に基づいて、前記焼却排ガスの排ガス流路の閉塞又は前記流動焼却炉内部に有する流動床の流動不良を防止する薬剤を前記下水汚泥に供給する、又は前記薬剤の前記下水汚泥への供給を停止する供給装置と、
    を有し、
    前記複数の圧力測定手段は、前記流動焼却炉の排出口近傍に配置される第1の圧力測定手段と、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰を分離する集塵装置、又は前記集塵装置に設けられた前記焼却排ガスの導入口近傍に配置される第2の圧力測定手段と、を含み、
    前記第1及び第2の圧力測定手段により測定された圧力値の差を算出する演算部を有し、
    前記供給装置は、前記演算部より算出された前記圧力値の差に基づいて、前記薬剤を前記下水汚泥に供給する、又は前記薬剤の前記下水汚泥への供給を停止することを特徴とする汚泥焼却設備。
  2. 下水汚泥を焼却する流動焼却炉と、
    前記下水汚泥の焼却により焼却排ガスが生成されてから、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰が除去された直後までの異なる複数の位置で圧力を測定する複数の圧力測定手段と、
    前記異なる複数の位置で測定された圧力に基づいて、前記焼却排ガスの排ガス流路の閉塞又は前記流動焼却炉内部に有する流動床の流動不良を防止する薬剤を前記下水汚泥に供給する、又は前記薬剤の前記下水汚泥への供給を停止する供給装置と、
    を有し、
    前記複数の圧力測定手段は、前記流動焼却炉から排出される前記焼却排ガスの排出路に配置される第1の圧力測定手段と、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰を分離する集塵装置に前記焼却排ガスを導入する排出路に配置される第2の圧力測定手段と、を含み、
    前記第1及び第2の圧力測定手段により測定された圧力値の差を算出する演算部を有し、
    前記供給装置は、前記演算部より算出された前記圧力値の差に基づいて、前記薬剤を前記下水汚泥に供給する、又は前記薬剤の前記下水汚泥への供給を停止することを特徴とする汚泥焼却設備。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の汚泥焼却設備において、
    前記演算部は、前記第1の圧力測定手段により測定された第1圧力値及び前記第2の圧力測定手段により測定された第2圧力値を、各々時系列で複数求めた後、複数求めた第1圧力値及び第2圧力値を各々平均した値を用いて、前記圧力値の差を求めることを特徴とする汚泥焼却設備。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の汚泥焼却設備において、
    前記流動焼却炉の排出口近傍に配置される第1の温度測定手段と、
    前記集塵装置、又は前記集塵装置に設けられた前記焼却排ガスの導入口近傍に配置される第2の温度測定手段と、
    前記集塵装置から排出される前記焼却排ガスの流量を測定する流量測定手段と、
    を有し、
    前記演算部は、前記第1及び第2の温度測定手段にて測定された各温度、前記第1及び第2の圧力測定手段により測定された各圧力、及び前記流量測定手段により測定された流量を用いて前記圧力値の差を補正し、
    前記供給装置は、補正した前記圧力値の差に基づいて、前記薬剤を前記下水汚泥に供給する、又は前記薬剤の前記下水汚泥への供給を停止することを特徴とする汚泥焼却設備。
  5. 下水汚泥を焼却する流動焼却炉と、
    前記下水汚泥の焼却により焼却排ガスが生成されてから、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰が除去された直後までの異なる複数の位置で圧力を測定する複数の圧力測定手段と、
    前記異なる複数の位置で測定された圧力に基づいて、前記焼却排ガスの排ガス流路の閉塞又は前記流動焼却炉内部に有する流動床の流動不良を防止する薬剤の前記下水汚泥への供給量の調整演算を行う演算部と、
    前記演算部による調整演算の結果に基づいて、前記薬剤の前記下水汚泥への供給量を調整する供給装置と、
    を有し、
    前記複数の圧力測定手段は、前記流動焼却炉の排出口近傍に配置される第1の圧力測定手段と、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰を分離する集塵装置、又は前記集塵装置に設けられた前記焼却排ガスの導入口近傍に配置される第2の圧力測定手段と、を含み、
    前記演算部は、前記第1及び第2の圧力測定手段により測定された圧力値の差を算出した後、算出した前記圧力値の差に基づいて前記下水汚泥に供給される前記薬剤の供給量の調整演算を行うことを特徴とする汚泥焼却設備。
  6. 下水汚泥を焼却する流動焼却炉と、
    前記下水汚泥の焼却により焼却排ガスが生成されてから、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰が除去された直後までの異なる複数の位置で圧力を測定する複数の圧力測定手段と、
    前記異なる複数の位置で測定された圧力に基づいて、前記焼却排ガスの排ガス流路の閉塞又は前記流動焼却炉内部に有する流動床の流動不良を防止する薬剤の前記下水汚泥への供給量の調整演算を行う演算部と、
    前記演算部による調整演算の結果に基づいて、前記薬剤の前記下水汚泥への供給量を調整する供給装置と、
    を有し、
    前記複数の圧力測定手段は、前記流動焼却炉から排出される前記焼却排ガスの排出路に配置される第1の圧力測定手段と、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰を分離する集塵装置に前記焼却排ガスを導入する排出路に配置される第2の圧力測定手段と、を含み、
    前記演算部は、前記第1及び第2の圧力測定手段により測定された圧力値の差を算出した後、算出した前記圧力値の差に基づいて前記下水汚泥に供給される前記薬剤の供給量の調整演算を行う
    ことを特徴とする汚泥焼却設備。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の汚泥焼却設備において、
    前記演算部は、前記第1の圧力測定手段により測定された第1圧力値及び前記第2の圧力測定手段により測定された第2圧力値を、各々時系列で複数求めた後、複数求めた第1圧力値及び第2圧力値を各々平均した値を用いて、前記圧力値の差を求めることを特徴とする汚泥焼却設備。
  8. 請求項5から請求項7の何れか1項に記載の汚泥焼却設備において、
    前記流動焼却炉の排出口近傍に配置される第1の温度測定手段と、
    前記集塵装置、又は前記集塵装置に設けられた前記焼却排ガスの導入口近傍に配置される第2の温度測定手段と、
    前記集塵装置から排出される前記焼却排ガスの流量を測定する流量測定手段と、
    を有し、
    前記演算部は、前記第1及び第2の温度測定手段にて測定された各温度、前記第1及び第2の圧力測定手段にて測定された各圧力、及び前記流量測定手段により測定された流量を用いて前記圧力値の差を補正し、補正した前記圧力値の差を用いて、前記薬剤の供給量の調整演算を行う
    ことを特徴とする汚泥焼却設備。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の汚泥焼却設備において、
    前記供給装置は、前記下水汚泥が前記流動焼却炉に投入されるまでの間に前記薬剤を前記下水汚泥に供給する、又は前記流動焼却炉に前記薬剤を直接供給することを特徴とする汚泥焼却設備。
  10. 請求項9に記載の汚泥焼却設備において、
    前記供給装置は、前記下水汚泥における含有水分の処理が進められる間のタイミングである、前記下水汚泥を濃縮処理する前、前記下水汚泥を脱水処理する前、前記下水汚泥を乾燥処理する前、又は前記下水汚泥を前記流動焼却炉に投入する前の少なくともいずれか1つのタイミングで、前記薬剤を前記下水汚泥に供給することを特徴とする汚泥焼却設備。
  11. 流動焼却炉の内部で下水汚泥を焼却することにより焼却排ガスが生成されてから、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰が除去された直後までの異なる複数の位置で圧力を測定する工程と、
    前記異なる複数の位置で測定された圧力に基づいて、前記焼却排ガスの排ガス流路の閉塞又は前記流動焼却炉内部に有する流動床の流動不良を防止する薬剤を前記下水汚泥に供給する、又は前記薬剤の前記下水汚泥への供給を停止する供給工程と、
    を有し、
    前記異なる複数の位置で圧力を測定する工程は、前記流動焼却炉の排出口近傍の圧力を測定する第1の圧力測定工程と、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰を分離する集塵装置、又は前記集塵装置に設けられた前記焼却排ガスの導入口近傍の圧力を測定する第2の圧力測定工程と、を含み、
    前記第1及び第2の圧力測定工程により測定された圧力値の差を算出する演算工程を有し、
    前記供給工程は、前記演算工程より算出された前記圧力値の差に基づいて、前記薬剤を前記下水汚泥に供給する、又は前記薬剤の前記下水汚泥への供給を停止することを特徴とする汚泥焼却方法。
  12. 流動焼却炉の内部で下水汚泥を焼却することにより焼却排ガスが生成されてから、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰が除去された直後までの異なる複数の位置で圧力を測定する工程と、
    前記異なる複数の位置で測定された圧力に基づいて、前記焼却排ガスの排ガス流路の閉塞又は前記流動焼却炉内部に有する流動床の流動不良を防止する薬剤を前記下水汚泥に供給する、又は前記薬剤の前記下水汚泥への供給を停止する供給工程と、
    を有し、
    前記異なる複数の位置で圧力を測定する工程は、前記流動焼却炉から排出される前記焼却排ガスの排出路の圧力を測定する第1の圧力測定工程と、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰を分離する集塵装置に前記焼却排ガスを導入する排出路の圧力を測定する第2の圧力測定工程と、を含み、
    前記第1及び第2の圧力測定工程により測定された圧力値の差を算出する演算工程を有し、
    前記供給工程は、前記演算工程より算出された前記圧力値の差に基づいて、前記薬剤を前記下水汚泥に供給する、又は前記薬剤の前記下水汚泥への供給を停止することを特徴とする汚泥焼却方法。
  13. 請求項11又は請求項12に記載の汚泥焼却方法において、
    前記演算工程は、前記第1の圧力測定工程により測定された第1圧力値及び前記第2の圧力測定工程により測定された第2圧力値を、各々時系列で複数求めた後、複数求めた第1圧力値及び第2圧力値を各々平均した値を用いて、前記圧力値の差を求めることを特徴とする汚泥焼却方法。
  14. 請求項11から請求項13の何れか1項に記載の汚泥焼却方法において、
    前記流動焼却炉の排出口近傍の温度を測定する第1の温度測定工程と、
    前記集塵装置、又は前記集塵装置に設けられた前記焼却排ガスの導入口近傍の温度を測定する第2の温度測定工程と、
    前記集塵装置から排出される前記焼却排ガスの流量を測定する流量測定工程と、
    を有し、
    前記演算工程は、前記第1及び第2の温度測定工程にて測定された各温度、前記第1及び第2の圧力測定工程により測定された各圧力、及び前記流量測定工程により測定された流量を用いて前記圧力値の差を補正し、
    前記供給工程は、補正した前記圧力値の差に基づいて、前記薬剤を前記下水汚泥に供給する、又は前記薬剤の前記下水汚泥への供給を停止することを特徴とする汚泥焼却方法。
  15. 流動焼却炉の内部で下水汚泥を焼却することにより焼却排ガスが生成されてから、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰が除去された直後までの異なる複数の位置で圧力を測定する工程と、
    前記異なる複数の位置で測定された圧力に基づいて、前記焼却排ガスの排ガス流路の閉塞又は前記流動焼却炉内部に有する流動床の流動不良を防止する薬剤の前記下水汚泥への供給量の調整演算を行う演算工程と、
    前記調整演算の結果に基づいて、前記薬剤の前記下水汚泥への供給量を調整する供給工程と、
    を有し、
    前記異なる複数の位置で圧力を測定する工程は、前記流動焼却炉の排出口近傍の圧力を測定する第1の圧力測定工程と、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰を分離する集塵装置、又は前記集塵装置に設けられた前記焼却排ガスの導入口近傍の圧力を測定する第2の圧力測定工程と、を含み、
    前記演算工程は、前記第1及び第2の圧力測定工程により測定された圧力値の差を算出した後、算出した前記圧力値の差に基づいて前記下水汚泥に供給される前記薬剤の供給量の調整演算を行うことを特徴とする汚泥焼却方法。
  16. 流動焼却炉の内部で下水汚泥を焼却することにより焼却排ガスが生成されてから、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰が除去された直後までの異なる複数の位置で圧力を測定する工程と、
    前記異なる複数の位置で測定された圧力に基づいて、前記焼却排ガスの排ガス流路の閉塞又は前記流動焼却炉内部に有する流動床の流動不良を防止する薬剤の前記下水汚泥への供給量の調整演算を行う演算工程と、
    前記調整演算の結果に基づいて、前記薬剤の前記下水汚泥への供給量を調整する供給工程と、
    を有し、
    前記異なる複数の位置で圧力を測定する工程は、前記流動焼却炉から排出される前記焼却排ガスの排出路の圧力を測定する第1の圧力測定工程と、前記焼却排ガスに含まれる焼却灰を分離する集塵装置に前記焼却排ガスを導入する排出路の圧力を測定する第2の圧力測定工程と、を含み、
    前記演算工程は、前記第1及び第2の圧力測定工程により測定された圧力値の差を算出した後、算出した前記圧力値の差に基づいて前記下水汚泥に供給される前記薬剤の供給量の調整演算を行うことを特徴とする汚泥焼却方法。
  17. 請求項15又は請求項16に記載の汚泥焼却方法において、
    前記演算工程は、前記第1の圧力測定工程により測定された第1圧力値及び前記第2の圧力測定工程により測定された第2圧力値を、各々時系列で複数求めた後、複数求めた第1圧力値及び第2圧力値を各々平均した値を用いて、前記圧力値の差を求めることを特徴とする汚泥焼却方法。
  18. 請求項15から請求項17の何れか1項に記載の汚泥焼却方法において、
    前記流動焼却炉の排出口近傍の温度を測定する第1の温度測定工程と、
    前記集塵装置、又は前記集塵装置に設けられた前記焼却排ガスの導入口近傍の温度を測定する第2の温度測定工程と、
    前記集塵装置から排出される前記焼却排ガスの流量を測定する流量測定工程と、
    を有し、
    前記演算工程は、前記第1及び第2の温度測定工程にて測定された各温度、前記第1及び第2の圧力測定工程にて測定された各圧力、及び前記流量測定工程により測定された流量を用いて前記圧力値の差を補正し、補正した前記圧力値の差を用いて、前記薬剤の供給量の調整演算を行う
    ことを特徴とする汚泥焼却方法。
  19. 請求項11から請求項18のいずれか1項に記載の汚泥焼却方法において、
    前記供給工程は、前記下水汚泥が前記流動焼却炉に投入されるまでの間に実行される、又は前記流動焼却炉に直接供給することを特徴とする汚泥焼却方法。
  20. 請求項19に記載の汚泥焼却方法において、
    前記供給工程は、前記下水汚泥における含有水分の処理が進められる間のタイミングである、前記下水汚泥を濃縮処理する前、前記下水汚泥を脱水処理する前、前記下水汚泥を乾燥処理する前、又は前記下水汚泥を前記流動焼却炉に投入する前の少なくともいずれか1つのタイミングで実行されることを特徴とする汚泥焼却方法。
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