説明される技法は、アクティブミキサの改良されたブロードバンド動作のための技法をサポートする、改善された方法、システム、デバイス、または装置に関する。一般に、説明される技法は、入力局部発振器(LO)信号の振幅に実質的に無関係である直流(DC)電流をアクティブミキサにおいて生成することを実現する。ある例では、ミキサバイアス回路は、アクティブミキサに対するバイアス電圧を生成することができ、バイアス電圧の大きさは、AC LO信号の振幅に少なくとも一部依存する。説明される例のアクティブミキサは、LO信号の振幅の範囲にわたって実質的に一定の利得および線形性をもたらし得る。
一部アクティブミキサは線形性に問題があり、すべてのタイプのアクティブミキサをmm波周波数において使用することはできない。たとえば、ダブルバランスドキルバートミキサは、相互コンダクタンス(gm)デバイスがその各々に電気的に結合される2つのスイッチデバイスを含み、無線周波数(RF)信号が、各gmデバイスにおける入力であり得る。スイッチデバイスおよびgmデバイスは、1つまたは複数の金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)を含むことがあり、gmデバイスは、各スイッチデバイスのそれぞれのソース端子に電気的に結合されることがある。しかしながら、gmデバイスをスイッチデバイスのソース端子に結合することは、mm波周波数において許容できない非線形性をもたらす。
従来の修正は、gmデバイスを除去し、代わりに、スイッチデバイスにRF信号を直接結合するための変圧器を使用することである。従来の修正は、ミキサの電流、利得、および線形性がLO信号の振幅に強く依存しないように、ダブルバランスドギルバートミキサ内で一定のDC電流を維持するためのテール電流源を追加する。LO信号の振幅は、ミキサが使用される周波数範囲、周辺温度、特定の周波数におけるプロセスコーナーなどの、1つまたは複数の要因により変化し得る。
しかしながら、テール電流源の使用は、低い周波数におけるテール電流源の高いインピーダンスにより、そのようなミキサの線形性に影響を及ぼす。具体的には、スイッチデバイスのソース端子で生成される低周波の2次相互変調(IM2)成分が、そのようなミキサの3次インターセプト(IP3)を劣化させる。テール電流源がスイッチデバイスのゲートに対する電流ミラーバイアスのために除去される場合、IP3はさらに改善され得る。しかしながら、アクティブギルバートミキサにおける直流(DC)電流は、スイッチデバイスがMOSFET、バイポーラ接合トランジスタ(BJT)などを使用して実装されることにより、LO振幅に強く依存するようになる。MOSFETおよびBJTは非線形デバイスであるので、MOSFETのゲート端子またはBJTのベース端子に印加される正弦波(たとえば、LO信号)からDC電流を生成する。したがって、従来のミキサ構成は、mm波周波数において十分に一定の利得および線形性をもたらすことが不可能である。
本明細書で説明される技法は、従来のアクティブミキサ構成の問題を改善する。本明細書で説明される例は、入力LO信号の振幅とは実質的に無関係なアクティブミキサに対するDC電流を生成することができ、ミリメートル波(mm波)周波数の範囲にわたって実質的に一定の利得および線形性をもたらすアクティブミキサが得られる。これらの利点を達成するために、バイアス回路および合成器回路が、ミキサコア回路に電気的に結合される。バイアス回路は、LO信号の振幅と逆相関的な関係を有するバイアス電圧の大きさを生成し得る。バイアス回路はまた、LO信号の振幅と正相関的な関係を有するバイアス電圧の大きさを生成し得る。合成器回路は、バイアス電圧とLO信号の合成であるバイアスされたLO信号を生成する。バイアスされたLO信号は、ミキサコア回路内のスイッチ回路の入力に印加される。ミキサコア回路内のスイッチ回路は、入力LO信号の振幅とは実質的に無関係である、アクティブミキサを通じて生成されるDC電流を生成する。
本開示の態様は、最初にワイヤレス通信システムの文脈で説明される。LO信号の振幅とは実質的に無関係なアクティブミキサの改良されたブロードバンド動作のための技法が説明される。本開示の態様は、アクティブミキサの改良されたブロードバンド動作のための技法に関する、装置図、システム図、およびフローチャートを参照することによってさらに示され、それらを参照して説明される。
図1は、本開示の様々な態様による、ワイヤレス通信システム100の例を示す。ワイヤレス通信システム100は、基地局105と、UE115と、コアネットワーク130とを含む。いくつかの例では、ワイヤレス通信システム100は、LTE(または、LTE-Advanced)ネットワーク、またはNew Radio(NR)ネットワークであり得る。いくつかの場合、ワイヤレス通信システム100は、拡張ブロードバンド通信、超高信頼(すなわち、ミッションクリティカル)通信、低レイテンシ通信、および低コストで低複雑度のデバイスとの通信をサポートし得る。基地局105、UE115、または両方、ならびにワイヤレスに通信する他のデバイスが各々、1つまたは複数のアクティブミキサを含み得る。アクティブミキサは、ミキサバイアス回路および合成器回路に電気的に結合されるミキサコア回路を含み得る。ミキサバイアス回路は、LO信号の振幅と逆相関的な関係を有する大きさをもつバイアス電圧(たとえば、DC電圧)を生成し得る。たとえば、NMOSの実装形態では、ミキサバイアス回路は、AC LO信号の振幅が減少するときにバイアス電圧の大きさを増大させることができ、AC LO信号の振幅が増大するときにバイアス電圧の大きさを減少させることができる。ミキサバイアス回路はまた、LO信号の振幅と正相関的な関係を有する大きさをもつバイアス電圧を生成し得る。たとえば、PMOSの実装形態では、ミキサバイアス回路は、AC LO信号の振幅が増大するときにバイアス電圧の大きさを増大させることができ、AC LO信号の振幅が減少するときにバイアス電圧の大きさを減少させることができる。合成器回路は、バイアス電圧とLO信号の合成であるバイアスされたLO信号を生成し得る。合成器回路は、入力LO信号の振幅とは実質的に無関係なDC電流をミキサ内で生成するために、バイアスされたLO信号をミキサコア回路内のスイッチ回路の入力に印加し得る。
基地局105は、1つまたは複数の基地局アンテナを介してUE115とワイヤレスに通信し得る。各基地局105は、それぞれの地理的カバレッジエリア110に通信カバレッジを提供することができる。ワイヤレス通信システム100に示されている通信リンク125は、UE115から基地局105へのアップリンク(UL)送信、または基地局105からUE115へのダウンリンク(DL)送信を含み得る。制御情報およびデータは、様々な技法に従ってアップリンクチャネルまたはダウンリンク上で多重化され得る。制御情報およびデータは、たとえば、時分割多重(TDM)技法、周波数分割多重(FDM)技法、またはハイブリッドTDM-FDM技法を使用して、ダウンリンクチャネル上で多重化され得る。いくつかの例では、ダウンリンクチャネルの送信時間間隔(TTI)の間に送信される制御情報は、カスケード方式で異なる制御領域に(たとえば、共通制御領域と1つまたは複数のUE固有制御領域とに)分散され得る。
UE115はワイヤレス通信システム100全体にわたって分散していることがあり、各UE115は固定式または移動式であり得る。UE115は、移動局、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、または何らかの他の適切な用語で呼ばれることもある。UE115はまた、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデム、ワイヤレス通信デバイス、ハンドヘルドデバイス、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、コードレス電話、個人向け電子デバイス、ハンドヘルドデバイス、パーソナルコンピュータ、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、Internet of things(IoT)デバイス、Internet of Everything(IoE)デバイス、マシンタイプ通信(MTC)デバイス、家電機器、自動車などであり得る。
いくつかの場合、UE115はまた、(たとえば、ピアツーピア(P2P)プロトコルまたはデバイスツーデバイス(D2D)プロトコルを使用して)他のUEと直接通信することが可能であり得る。D2D通信を利用するUE115のグループのうちの1つまたは複数は、セルのカバレッジエリア110内にあり得る。そのようなグループの中の他のUE115は、セルのカバレッジエリア110の外にあり、またはさもなければ基地局105から送信を受信することが不可能であり得る。いくつかの場合、D2D通信を介して通信するUE115のグループは、各UE115がグループの中の他のすべての他のUE115に送信する1対多(1:M)システムを利用し得る。いくつかの場合、基地局105は、D2D通信のためのリソースのスケジューリングを円滑にする。他の場合には、D2D通信は、基地局105とは無関係に実行される。
ワイヤレス通信システム100は、700MHzから2600MHz(2.6GHz)の周波数帯域を使用する超高周波(UHF)周波数領域で動作し得るが、いくつかの場合、WLANネットワークは、4GHzもの高い周波数を使用し得る。この領域は、波長が約1デシメートルから1メートルの長さに及ぶので、デシメートル帯域として知られることもある。UHF波は、主に見通し線によって伝搬することがあり、建物および環境的な地物によって遮断されることがある。しかしながら、これらの波は、屋内に位置するUE115にサービスを提供するのに十分に壁を貫通し得る。UHF波の送信は、スペクトルの短波(HF)または超短波(VHF)部分の、より低い周波数(および、より長い波)を使用する送信と比較して、より小型のアンテナおよびより短い距離(たとえば、100km未満)によって特徴付けられる。いくつかの場合、ワイヤレス通信システム100は、スペクトルの極高周波(EHF)部分(たとえば、30GHzから300GHzまで)も利用し得る。この領域は、波長が約1ミリメートルから1センチメートルの長さに及ぶので、ミリメートル帯域として知られることもある。したがって、EHFアンテナは、UHFアンテナよりもさらに小型であり、より間隔が密であり得る。いくつかの場合、これは、UE115内の(たとえば、指向性ビームフォーミングのための)アンテナアレイの使用を容易にし得る。しかしながら、EHF送信は、UHF送信よりもさらに大きい大気減衰およびより短い距離を受けることがある。
したがって、ワイヤレス通信システム100は、UE115と基地局105との間のミリメートル波(mm波)通信をサポートし得る。mm波またはEHF帯域において動作するデバイスは、ビームフォーミングを可能にするために複数のアンテナを有し得る。すなわち、基地局105は、UE115との指向性の通信のためのビームフォーミング動作を行うために、複数のアンテナまたはアンテナアレイを使用し得る。(空間フィルタリングまたは指向性送信と呼ばれることもある)ビームフォーミングは、ターゲット受信機(たとえば、UE115)の方向にアンテナビーム全体をシェーピングし、かつ/またはステアリングするために、送信機(たとえば、基地局105)において使用され得る信号処理技法である。これは、特定の角度における送信信号が強め合う干渉を受ける一方で、他の角度における送信信号が弱め合う干渉を受けるように、アンテナアレイ内の要素を組み合わせることによって達成され得る。
多入力多出力(MIMO)ワイヤレスシステムは、送信機(たとえば、基地局)と受信機(たとえば、UE)との間の送信方式を使用し、送信機と受信機の両方が、複数のアンテナを備える。ワイヤレス通信システム100のいくつかの部分は、ビームフォーミングを使用し得る。たとえば、基地局105は、基地局105がUE115との通信におけるビームフォーミングのために使用し得るアンテナポートのいくつかの行および列を有するアンテナアレイを有し得る。信号は、異なる方向において複数回送信され得る(たとえば、各送信は、異なるようにビームフォーミングされ得る)。mm波受信機(たとえば、UE115)は、同期信号を受信しながら、複数のビーム(たとえば、アンテナサブアレイ)を試すことができる。
いくつかの場合、基地局105またはUE115のアンテナは、ビームフォーミングまたはMIMO動作をサポートし得る1つまたは複数のアンテナアレイ内に位置し得る。1つまたは複数の基地局アンテナまたはアンテナアレイは、アンテナタワーなどのアンテナアセンブリにおいて併置され得る。いくつかの場合、基地局105と関連付けられるアンテナまたはアンテナアレイは、多様な地理的位置に位置し得る。基地局105は、UE115との指向性通信のためのビームフォーミング動作を行うために、複数のアンテナまたはアンテナアレイを使用し得る。
本明細書で説明される技法は、従来のアクティブミキサ構成の問題を改善する。UE115、基地局105などのワイヤレス通信デバイスは各々、1つまたは複数のアクティブミキサを含み得る。アクティブミキサは、ミキサバイアス回路および合成器回路に電気的に結合されるミキサコア回路を含み得る。ミキサバイアス回路および合成器回路は、アクティブミキサの一部であることがあり、または別個の回路であることがある。バイアス回路は、LO信号の振幅と逆相関的な関係を有する大きさをもつバイアス電圧を生成し得る。バイアス回路はまた、LO信号の振幅と正相関的な関係を有する大きさをもつバイアス電圧を生成し得る。合成器回路は、バイアス電圧とLO信号の合成であるバイアスされたLO信号を生成し得る。バイアスされたLO信号が、入力LO信号の振幅とは実質的に無関係なDC電流をミキサコア回路内で生成するために、ミキサコア回路内のスイッチ回路の入力に印加される。この非依存性により、本明細書で説明されるようなミキサコア回路は、従来のミキサと比較して、mm波周波数の範囲にわたって利得および線形性が改善されている。
図2は、アクティブミキサの改良されたブロードバンド動作のためのワイヤレス通信システム200の例を示す。ワイヤレス通信システム200は、カバレッジ110-aを有する基地局105-aを含むことがあり、UE115-aは、通信リンク125を介して基地局105-aと通信することがある。基地局105-aは基地局105の例であり、UE115-aは図1のUE115の例である。基地局105-aおよびUE115-aは各々、ワイヤレス媒体を通じた送信のために信号をmm波周波数にアップコンバートするための、かつ、処理のためにワイヤレス媒体を通じて受信された信号をmm波周波数からより低い周波数(たとえば、中間周波数(IF)など)にダウンコンバートするための、1つまたは複数のアクティブミキサを含み得る。基地局105-aおよびUE115-a以外のデバイスはまた、本明細書で説明されるようなアクティブミキサを含み得る。
図3は、アクティブミキサの改良されたブロードバンド動作のためのアクティブミキサの回路ブロック図300の例を示す。アクティブミキサの回路ブロック図300は、ミキサバイアス回路305、合成器回路310、および電圧バイアスされたミキサコア回路315を含み得る。ミキサバイアス回路305は、LO信号320を受けて合成器回路310への出力のためのバイアス電圧325を生成するための、入力を有し得る。LO信号320は、特定の周波数で発振する、正弦波などの交流(AC)波形であり得る。電圧制御発振器(VCO)、電圧制御水晶発振器(VCXO)、または位相ロックループ(PLL)などの発振器回路が、LO信号320を生成するために使用され得る。mm波周波数などのより高い周波数では、発振器回路は、電流モード論理(CML)などの低電圧スイング論理回路を利用し得る。
合成器回路310は、LO信号320およびバイアス電圧325を受け取るための入力を有し、バイアスされたLO信号330を出力し得る。電圧バイアスされたミキサコア回路315は、バイアスされたLO信号330および入力信号335を受け取るための入力を有し、出力信号340を出力し得る。いくつかの例では、ミキサコア回路315は、より高い周波数を有する出力信号340を生成するために入力信号335上でアップコンバージョンを実行し得る(たとえば、中間周波数から無線周波数にアップコンバートする)。他の例では、ミキサコア回路315は、より低い周波数を有する出力信号340を生成するために入力信号335上でダウンコンバージョンを実行し得る(たとえば、無線周波数から中間周波数にダウンコンバートする)。本明細書で説明されるように、中間周波数は、無線周波数(たとえば、mm波周波数)より低い周波数であることがあり、ベースバンド周波数を含むことがある。
ミキサバイアス回路305は、LO信号320の振幅の変動を考慮し得る。温度、周波数、およびプロセスコーナーが、LO信号の振幅に影響を及ぼし得る。たとえば、電圧バイアスされたミキサコア回路315は、広い周波数範囲(たとえば、28GHzから40GHz)にわたって動作することがあり、回路の制約により、LO信号320の振幅はその周波数範囲にわたって変化することがある。たとえば、28GHzにおけるLO信号320のピーク振幅は800ミリボルト(mV)であることがあり、40GHzにおけるLO信号320のピーク振幅は300mVであることがある。LO信号の振幅の変動が出力信号340に悪影響を及ぼすことを防ぐために、ミキサバイアス回路305は、LO信号320の振幅と逆相関的な関係または正相関的な関係を有する大きさをもつバイアス電圧325を生成し得る。逆相関的な関係または正相関的な関係は、線形の関係、非線形の関係、対数の関係、指数の関係などであり得る。線形の関係は、LO信号320の振幅(たとえば、ピークトゥピーク、二乗平均平方根(RMS)など)の変化とバイアス電圧325の変化との間の特定の係数(たとえば、-0.5x、-0.75x、-1x、-1.25x、-1.5xなど)に相当し得る。逆相関的な関係または正相関的な関係は、LO信号320の振幅の増大または減少をオフセットするために、バイアス電圧325に対して使用され得る。たとえば、ミキサバイアス回路305は、LO信号320の振幅(たとえば、ピークトゥピーク電圧、RMS電圧など)の変化を検出し、バイアス電圧325の電圧レベルに反対の変化を生成し得るので、電圧バイアスされたミキサコア回路315を通じて生成されるDC電流に対するLO信号320の振幅の変化の影響は、バイアス電圧325における対応する変化の影響によってオフセットされる。したがって実質的に、ミキサバイアス回路305は、LO信号320の振幅に基づいてバイアス電圧325を調整し得る。したがって、電圧バイアスされたミキサコア回路315を通じて生成されるDC電流は、入力LO信号の振幅とは実質的に無関係であることがあり、mm波周波数の範囲にわたって実質的に一定の利得および線形性をもたらすアクティブミキサが得られる。ミキサバイアス回路305、合成器回路310、および電圧バイアスされたミキサコア回路315の回路図が、以下で説明される。図4および図5はその実装において1つまたは複数のNMOSトランジスタを利用する回路図を表すことができ、図6はその実装において1つまたは複数のPMOSトランジスタを利用する回路図を表すことができる。
図4は、アクティブミキサの改良されたブロードバンド動作のための例示的な回路図300-aを示す。それぞれ図3のミキサバイアス回路305、合成器回路310、および電圧バイアスされたミキサコア回路315の例である、ミキサバイアス回路305-a、合成器回路310-a、および電圧バイアスされたミキサコア回路315-aの回路要素が図示されている。
ミキサバイアス回路305-aは、電流源420、差動増幅器425、および相互コンダクタンス回路430を含み得る。相互コンダクタンス回路430は、1つまたは複数のNMOSトランジスタからなり得る。いくつかの例では、差動増幅器425は、演算増幅器、単段演算相互コンダクタンス増幅器(OTA)などであり得る。相互コンダクタンス回路430は、電界効果トランジスタ(FET)、MOSFET、バイポーラ接合トランジスタ(BJT)、または他のタイプのトランジスタであり得る。電流源420は、固定された量の電流をもたらすために、基準電流Irefを出力し得る。基準電流は、バンドギャップ電流、定電流、絶対温度に比例する(PTAT:proportional to absolute temperature)電流、温度に依存する電流などであり得る。LO信号は、正弦波または他の交流信号であることがあり、ノード450における入力であることがある。ノード450はノード435に電気的に結合されることがあり、ノード435は相互コンダクタンス回路430の入力に電気的に結合されることがある。相互コンダクタンス回路430は、ノード435における信号に少なくとも一部基づいて、相互コンダクタンス回路430を通る電流の流れを制御し得る。
差動増幅器425は、基準電圧(Vref)を受け取るための第1の入力と、Vrefと比較するノード445における電圧を受け取るための第2の入力とを有し得る。差動増幅器425は、ノード415において、電圧Vrefとノード445における電圧との差に少なくとも一部基づくバイアス電圧を生成し得る。いくつかの例では、ミラー補償効果をもたらすために、ノード415とノード445との間にキャパシタ405が結合され得る。
ノード415、435、および445は、差動増幅器425のためのフィードバックループを形成し得る。フィードバックループは、差動増幅器425に、ノード450-aにおいて受信されるLO信号の振幅に対して逆相関的な関係を有する大きさをもつバイアス電圧Vbiasを出力させ得る。電流源420は、固定された電流を相互コンダクタンス回路430へと流すことができ、大きな出力抵抗(たとえば、理論的には無限大の出力抵抗)を有する。固定された電流および大きな出力抵抗により、450-aにおけるAC電圧振幅の増大はノード445における電圧の低下につながり、これにより、差動増幅器425を通るフィードバックループが、ノード445における電圧をVrefと同じ電圧に維持しようとしてVbiasを低下させる。逆相関的に、ノード450-aにおけるAC電圧振幅の減少はノード445における電圧の上昇につながり、これにより、差動増幅器425を通るフィードバックループが、ノード445における電圧をVrefと同じ電圧に維持しようとしてVbiasを増大させる。
合成器回路310-aは、バイアス電圧Vbiasを受け取るためのノード415およびLO信号を受け取るためのノード450に電気的に結合され得る。図示される例では、LO信号320は、各々が差動入力を表す、ノード450-aにおけるLO+およびノード450-bにおけるLO-とともに差動的に入力され得る。合成器回路310-aは、電圧バイアスされたミキサコア回路315-aの1つまたは複数のスイッチ回路に、ノード455-aにおけるバイアスされたLO信号を出力し得る。ノード455-aは、スイッチ回路410-aおよび410-dの入力に(たとえば、MOSFETのそれぞれのゲート端子、BJTのそれぞれのベース端子などを介して)電気的に結合されることがあり、ノード455-bは、スイッチ回路410-bおよび410-cの入力に電気的に結合されることがある。バイアスされたLO信号は、DC電圧VbiasおよびAC LO信号の合成であり得る。
図4に示される電圧バイアスされたミキサコア回路315-aは、入力信号(たとえば、RF信号)のためのノード470、ならびに差動出力信号(たとえば、中間周波数信号IF+およびIF-)の出力のための差動ノード485および490を伴う、変圧器460を有するダブルバランスドアクティブミキサ構成にある。RF信号はmm波周波数帯域内にあり得る。ダウンコンバージョンのために、電圧バイアスされたミキサコア回路315-aは、ノード470においてRF入力信号を受け取り、ノード485および490においてダウンコンバートされた信号を出力し得る。アップバージョンのために、電圧バイアスされたミキサコア回路315-aは、ノード470において中間周波数入力信号を受け取り、ノード485および490においてRF信号を出力し得る。
電圧バイアスされたミキサコア回路315-aのスイッチ回路410-a、410-b、410-c、および410-dのノード455におけるバイアスされたLO信号入力のDC電圧Vbiasは、これらのスイッチ回路に、変圧器460を通じて、LO信号の振幅とは無関係なDC電流において動作させ得る。図示されるように、変圧器460は、スイッチ回路410のペアに電気的に結合される。ノード465-aにおいて、変圧器460は、第1のスイッチングペア480-aを形成するスイッチ回路410-aおよび410-bのそれぞれの入力に電気的に結合され、ノード465-bにおいて、変圧器460は、第2のスイッチングペア480-bを形成するスイッチ回路410-cおよび410-dのそれぞれの入力に電気的に結合される。変圧器460は、従来の方法におけるようにテール電流源に接続されるのではなく、ノード475におけるグラウンドにも結合される。
この構成では、電圧バイアスされたミキサコア回路315-aにおいて生成される一定の総DCバイアス電流を維持するために、Vbiasは、LO信号振幅の変化に対応する、LO信号振幅との逆相関的な関係を有し得る。ある例では、Vbiasは、LO信号振幅が減少するときに増大し、LO信号振幅が増大するときに減少し得る。有益なことに、電圧バイアスされたミキサコア回路315-aにおいて生成されるDC電流は、LO信号の振幅とは実質的に無関係であるので、電圧バイアスされたミキサコア回路315-aが、mm波周波数の範囲にわたって一定の利得と改善された線形性とを同時にもたらすことが可能になる。
ミキサバイアス回路305は、これらと同じ利点を達成する他の構成において構成され得る。図5は、アクティブミキサの改良されたブロードバンド動作のためのアクティブミキサの例示的な回路図300-bを示す。例示的な回路図300-bは、図3および図4において説明されるような、ミキサバイアス回路305および305-aの例であるミキサバイアス回路305-bを含み得る。図4に示されるものと同じである図5に示される回路要素は、図4において説明されるものと同じ機能を実行し、その説明はここでは繰り返されない。
この例では、ミキサバイアス回路305-bは、複数の相互コンダクタンス回路にわたってLO+およびLO-へ負荷容量を等しく、または実質的に等しく分割するための、差動駆動回路を含み得る。図5において、ミキサバイアス回路305-bは、複数の相互コンダクタンス回路430-aおよび430-bを含む差動駆動回路を含むことがあり、一方、図4のミキサバイアス回路305-aは、単一の相互コンダクタンス回路430のみを含む。LO信号は、ノード450-aにおけるLO+入力およびノード450-cにおけるLO-入力とともに、相互コンダクタンス回路430-aおよび430-bへ差動的に入力され得る。図示される例では、現在のソース420-aは基準電流Irefを出力し得る。差動増幅器425-aは、ノード445-aにおける電圧を、他の出力において受け取られる基準電圧Vrefと比較し得る。差動増幅器425-aは、上で説明されたのと同様の方式での電圧バイアスされたミキサコア回路315-bによる使用のために、ノード415-aにおけるバイアス電圧Vbiasを合成器回路310-bに出力し得る。追加の相互コンダクタンス回路430-bという負担で、ミキサバイアス回路305-bは、LO+およびLO-に等しく、または実質的に等しく負荷容量を分割することができる。
図6は、アクティブミキサの改良されたブロードバンド動作のための例示的な回路図300-cを示す。それぞれ図3のミキサバイアス回路305、合成器回路310、および電圧バイアスされたミキサコア回路315の例である、ミキサバイアス回路305-c、合成器回路310-c、および電圧バイアスされたミキサコア回路315-cの回路要素が図示されている。
ミキサバイアス回路305-cは、電流源605、差動増幅器610、および相互コンダクタンス回路615を含み得る。相互コンダクタンス回路615は、1つまたは複数のpチャネルMOSFET(PMOS)からなり得る。相互コンダクタンス回路615のPMOSのドレインは、電流源605および差動増幅器610の非反転入力に電気的に接続され得る。いくつかの例では、差動増幅器610は、演算増幅器、単段演算相互コンダクタンス増幅器(OTA)などであり得る。差動増幅器610は、基準電圧(Vref)を受け取るための第1の入力と、Vrefと比較するノード620における電圧を受け取るための第2の入力とを有し得る。差動増幅器610の第1の入力は反転入力であることがあり、第2の入力は非反転入力であることがある。差動増幅器610は、ノード625において、電圧Vrefとノード620における電圧との差に少なくとも一部基づくバイアス電圧Vbiasを生成し得る。
合成器回路310-cは、Vbiasを受け取るためのノード625およびLO信号を受け取るためのノード630-aに電気的に結合され得る。図示される例では、LO信号320は、各々が差動入力を表す、ノード630-aにおけるLO+およびノード630-bにおけるLO-とともに差動的に入力され得る。LO信号は、正弦波または他の交流信号であり得る。合成器回路310-cは、ノード635-aにおけるバイアスされたLO信号を電圧バイアスされたミキサコア回路315-cの1つまたは複数のスイッチ回路に出力し得る。ノード635-aはPMOS640-aおよび640-dの入力に電気的に結合されることがあり、ノード630-bはPMOS640-bおよび640-cの入力に電気的に結合されることがある。バイアスされたLO信号は、DC電圧VbiasおよびAC LO信号の合成であり得る。
図6に示される電圧バイアスされたミキサコア回路315-cは、入力信号(たとえば、RF信号)のためのノード650、ならびに差動出力信号(たとえば、中間周波数信号IF+およびIF-)の出力のための差動ノード655および660を伴う、変圧器645を有するダブルバランスドアクティブミキサ構成にある。RF信号はmm波周波数帯域内にあり得る。ダウンコンバージョンのために、電圧バイアスされたミキサコア回路315-cは、ノード650においてRF入力信号を受け取り、ノード655および660においてダウンコンバートされた信号を出力し得る。アップバージョンのために、電圧バイアスされたミキサコア回路315-cは、ノード650において中間周波数入力信号を受け取り、ノード655および660においてRF信号を出力し得る。
この構成では、電圧バイアスされたミキサコア回路315-cにおいて生成される一定の総DCバイアス電流を維持するために、Vbiasは、LO信号振幅の変化に対応する、LO信号振幅との正相関的な関係を有し得る。ある例では、Vbiasは、LO信号振幅が増大するときに増大し、LO信号振幅が減少するときに減少し得る。したがって、電圧バイアスされたミキサコア回路315-cのPMOS640-a、640-b、640-c、および640-dのノード635におけるバイアスされたLO信号のDC電圧Vbiasは、これらのPMOSに、変圧器645を通じて、LO信号の振幅とは無関係なDC電流で動作させ得る。有益なことに、電圧バイアスされたミキサコア回路315-cにおいて生成されるDC電流は、LO信号の振幅とは実質的に無関係であるので、電圧バイアスされたミキサコア回路315-cが、mm波周波数の範囲にわたって一定の利得と改善された線形性とを同時にもたらすことが可能になる。
電圧バイアスされたミキサバイアス回路315は、他の構成において構成されることがあり、これらと同じ利点を達成することがある。図7A~図7Bは、アクティブミキサの改良されたブロードバンド動作のための例示的な回路構成700-aおよび700-bを示す。図7Aでは、電圧バイアスされたミキサコア回路315-dは、LO信号を差動的に受け取るシングルバランスドアクティブミキサであり得る。図7Bにおいて、電圧バイアスされたミキサコア回路315-eは、シングルトランジスタアクティブミキサ構成にあり得る。図7Aおよび図7Bの各々において、図4および図5に示されるものと同様のミキサバイアス回路305が含まれ得るが、図示されていない。図7Aおよび図7Bの各々において、合成器回路310-dおよび310-eは、点線のボックス内の回路要素を含み、電圧バイアスされたミキサコア回路315-dおよび315-eは、点線のボックスに含まれない回路要素を含む。
図7Aを参照すると、合成器回路310-dは、LO信号の差動入力を受け取るためのノード705-aおよび705-b、ならびにミキサバイアス回路305によって出力されるバイアス電圧Vbiasを受け取るためのノード710を含み得る。合成器回路310-dは、ノード455-cおよびノード455-dにおける電圧バイアスされたミキサコア回路315-dへの入力のためのバイアスされたLO信号を生成し得る。この例では、ダウンコンバージョンのための入力RF信号などの入力信号は、ノード715-aまたは715-bのうちの1つを使用して電圧バイアスされたミキサコア回路315-dへの入力であり得る。点線で示されているノード715-b、および同様に点線で示されている変圧器460-aは任意選択であり、両方が電圧バイアスされたミキサコア回路315-dから取り除かれ得る。その構成では、入力信号(たとえば、ダウンコンバージョンのためのRF信号またはアップコンバージョンのためのIF信号)は、キャパシタ720を介してスイッチ回路410-eおよび410-fに電気的に結合されるノード715-aにおいて受信され得る。別の構成では、ノード715-aおよび関連するキャパシタ720が、電圧バイアスされたミキサコア回路315-dから取り除かれることがあり、入力はノード715-bにおいて受け取られることがある。電圧バイアスされたミキサコア回路315-dは、中間周波数信号IF-およびIF+などの、出力信号をそれぞれ出力するための差動ノード725-aおよび725-bを含むことがある。別の例では、ノード715-aまたは715-bにおける入力信号は中間周波数信号であることがあり、出力信号はノード725-aおよび725-bにおける無線周波数信号出力であることがある。
図7Bを参照すると、合成器回路310-eは、合成されたLOおよび入力信号(RF信号として図示される)のためのノード750、ならびにミキサバイアス回路305によって出力されるバイアス電圧Vbiasを受け取るためのノード755を含み得る。合成器回路310-eは、スイッチ回路410-gのノード760における電圧バイアスされたミキサコア回路315-eへの入力のためのバイアスされたLO信号を生成し得る。電圧バイアスされたミキサコア回路315-eは、出力信号(たとえば、ダウンコンバージョンの間のIF信号、アップコンバージョンの間のRF信号)を出力するためのノード765を含み得る。この例では、バイアスされたLO信号は、入力LO信号の振幅とは実質的に無関係であるDC電流を、スイッチ回路410-gを通じて生成し得る。
有益なことに、電圧バイアスされたミキサコア回路315を、ミキサバイアス回路305および合成器回路310とともに含むアクティブミキサは、実質的に一定の利得および線形性をもたらし、LO信号の振幅とは実質的に無関係であり得る。
図8は、アクティブミキサの改良されたブロードバンド動作のためのワイヤレス通信デバイス800の例示的なブロック図を示す。一般に、送信機および受信機における信号は、増幅器、フィルタ、アップコンバータ、ダウンコンバータなどの1つまたは複数の段によって生成され調整され得る。これらの回路ブロックは、図8に示される構成と異なるように配置され得る。さらに、図8に示されない他の回路ブロックも、送信機および受信機における信号を生成して調整するために使用され得る。図8のいくつかの回路ブロックは省略されてもよい。
図8に示される設計では、ワイヤレスデバイス800は、トランシーバ820とデータプロセッサ810とを含む。データプロセッサ810は、データおよびプログラムコードを記憶するためのメモリ(図示せず)を含み得る。トランシーバ820は、双方向通信をサポートする送信機830および受信機850を含む。通常、ワイヤレスデバイス800は、任意の数の通信システムおよび周波数帯域のための任意の数の送信機および任意の数の受信機を含み得る。トランシーバ820のすべての部分または一部は、1つまたは複数のアナログ集積回路(IC)、RF IC(RFIC)、混合信号ICなどの上に実装され得る。
送信機または受信機は、スーパーヘテロダインアーキテクチャまたはダイレクトコンバージョンアーキテクチャで実装され得る。スーパーヘテロダインアーキテクチャでは、信号は、たとえば、受信機の場合、ある段ではRFから中間周波数(IF)へ、次いで、別の段ではIFからベースバンドへ、無線周波数(RF)とベースバンドとの間で複数の段において周波数変換される。ダイレクトコンバージョンアーキテクチャでは、信号は、1つの段において、RFとベースバンドとの間で周波数変換される。スーパーヘテロダインアーキテクチャおよびダイレクトコンバージョンアーキテクチャは、異なる回路ブロックを使用すること、および/または異なる要件を有することがある。図8に示される設計では、送信機830および受信機850は、ダイレクトコンバージョンアーキテクチャで実装される。
送信経路では、データプロセッサ810は、送信されるべきデータを処理し、IおよびQアナログ出力信号を送信機830に提供する。示される例示的な実施形態では、データプロセッサ810は、データプロセッサ810により生成されるデジタル信号を、さらなる処理のために、IおよびQアナログ出力信号、たとえばIおよびQ出力電流へと変換するための、デジタルアナログ変換器(DAC)814aおよび814bを含む。
送信機830内では、ローパスフィルタ832aおよび832bが、それぞれ、IおよびQのアナログ出力信号をフィルタリングして、前のデジタル-アナログ変換によって引き起こされた不要なイメージを除去する。増幅器(Amp)834aおよび834bが、それぞれローパスフィルタ832aおよび832bからの信号を増幅し、IおよびQベースバンド信号を提供する。アップコンバータ840は、上で説明されたようなミキサバイアス回路305、合成器回路310、および電圧バイアスされたミキサコア回路315を含み得る。アップコンバータ840は、送信(TX)局部発振(LO)信号生成器890からのIおよびQ TX LO信号で、IおよびQベースバンド信号をアップコンバートすることができ、アップコンバートされた信号を提供する。フィルタ842は、アップコンバートされた信号をフィルタリングして、周波数アップコンバージョンにより引き起こされる不要なイメージならびに受信周波数帯域の中のノイズを除去する。電力増幅器(PA)844は、所望の出力電力レベルを得るために、フィルタ842からの信号を増幅して、送信RF信号を提供する。送信RF信号は、デュプレクサまたはスイッチ846を通じて経路を定められ、アンテナ848を介して送信される。
受信経路において、アンテナ848は、基地局によって送信された信号を受信し、受信されたRF信号を提供し、受信されたRF信号は、デュプレクサまたはスイッチ846を通じて経路を定められ、低雑音増幅器(LNA)852に提供される。受信されたRF信号は、LNA852によって増幅され、フィルタ854によってフィルタリングされて、所望のRF入力信号を得る。ダウンコンバータ860は、上で説明されたようなミキサバイアス回路305、合成器回路310、およびミキサコア回路315を含み得る。ダウンコンバータ860は、受信(RX)LO信号生成器880からIおよびQ RX LO信号でRF入力信号をダウンコンバートし、IおよびQベースバンド信号を提供し得る。IおよびQベースバンド信号は、増幅器862aおよび862bによって増幅され、IおよびQアナログ入力信号を得るためにローパスフィルタ864aおよび864bによってさらにフィルタリングされ、IおよびQアナログ入力信号はデータプロセッサ810に提供される。示された例示的な実施形態では、データプロセッサ810は、データプロセッサによってさらに処理されるべきデジタル信号へとアナログ入力信号を変換するための、アナログデジタル変換器(ADC)816aおよび816bを含む。
TX LO信号生成器890は、周波数アップコンバージョンのために使用されるIおよびQ TX LO信号を生成する。RX LO信号生成器880は、周波数ダウンコンバージョンのために使用されるIおよびQ RX LO信号を生成する。各LO信号は、特定の基本周波数を有する周期的な信号である。PLL892は、データプロセッサ810からタイミング情報を受け取り、LO信号生成器890からのTX LO信号の周波数および/または位相を調整するために使用される制御信号を生成する。同様に、PLL882は、データプロセッサ810からタイミング情報を受け取り、LO信号生成器880からのRX LO信号の周波数および/または位相を調整するために使用される制御信号を生成する。
図9は、本開示の様々な態様による、アクティブミキサの改良されたブロードバンド動作のための技法をサポートするワイヤレスデバイス905のブロック図900を示す。ワイヤレスデバイス905は、図1を参照して説明されたような、ユーザ機器(UE)115または基地局105の態様の例であり得る。ワイヤレスデバイス905は、受信機910と、通信マネージャ915と、送信機920とを含み得る。ワイヤレスデバイス905はまた、プロセッサを含み得る。これらの構成要素の各々は、(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)互いに通信していることがある。
受信機910は、パケット、ユーザデータ、または様々な情報チャネル(たとえば、制御チャネル、データチャネル、およびアクティブミキサの改良されたブロードバンド動作に関する情報など)と関連付けられる制御情報などの情報を受信することができる。情報は、デバイスの他の構成要素に渡され得る。受信機910は、図12を参照して説明されるトランシーバ1235の態様の例であり得る。
通信マネージャ915は、図12を参照して説明される通信マネージャ1215の態様の例であり得る。
通信マネージャ915および/またはその様々な副構成要素のうちの少なくともいくつかは、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。プロセッサによって実行されるソフトウェアで実装される場合、通信マネージャ915および/またはその様々な副構成要素のうちの少なくともいくつかの機能は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または本開示において説明される機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せによって実行され得る。通信マネージャ915および/またはその様々な副構成要素のうちの少なくともいくつかは、機能の一部が1つまたは複数の物理デバイスによって異なる物理的位置において実装されるように分散されることを含めて、様々な場所に物理的に位置し得る。いくつかの例では、通信マネージャ915および/またはその様々な副構成要素のうちの少なくともいくつかは、本開示の様々な態様による別個のおよび異なる構成要素であり得る。他の例では、通信マネージャ915および/またはその様々な副構成要素のうちの少なくともいくつかは、限定はされないが、受信機、送信機、トランシーバ、本開示において説明された1つもしくは複数の他の構成要素、または本開示の様々な態様によるこれらの組合せを含む、1つまたは複数の他のハードウェア構成要素と結合され得る。
通信マネージャ915は、交流(AC)局部発振器(LO)信号の振幅に少なくとも一部依存する大きさをもつバイアス電圧を生成し、アクティブミキサ内で直流(DC)電流を生成し、生成されたDC電流がバイアス電圧およびAC LO信号に依存し、アクティブミキサによって、AC LO信号に基づいて無線周波数と中間周波数との間で信号を変換することができる。
送信機920は、デバイスの他の構成要素によって生成された信号を送信し得る。いくつかの例では、送信機920は、トランシーバモジュールにおいて受信機910と併置され得る。たとえば、送信機920は、図12を参照して説明されるトランシーバ1235の態様の例であり得る。送信機920は、単一のアンテナを含むことがあり、またはアンテナのセットを含むことがある。
図10は、本開示の様々な態様による、アクティブミキサの改良されたブロードバンド動作のための技法をサポートするワイヤレスデバイス1005のブロック図1000を示す。ワイヤレスデバイス1005は、図1および図9を参照して説明されたような、ワイヤレスデバイス905、またはUE115、または基地局105の態様の例であり得る。ワイヤレスデバイス1005は、受信機1010と、通信マネージャ1015と、送信機1020とを含み得る。ワイヤレスデバイス1005はまた、プロセッサを含み得る。これらの構成要素の各々は、(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)互いに通信していることがある。
受信機1010は、パケット、ユーザデータ、または様々な情報チャネル(たとえば、制御チャネル、データチャネル、およびアクティブミキサの改良されたブロードバンド動作に関する情報など)と関連付けられる制御情報などの情報を受信することができる。情報は、デバイスの他の構成要素に渡され得る。受信機1010は、図12を参照して説明されるトランシーバ1235の態様の例であり得る。
通信マネージャ1015は、図12を参照して説明される通信マネージャ1215の態様の例であり得る。通信マネージャ1015はまた、ミキサバイアス構成要素1025とアクティブミキサ構成要素1030とを含み得る。
ミキサバイアス構成要素1025は、交流(AC)局部発振器(LO)信号の振幅に対して逆相関的な関係を有する大きさをもつバイアス電圧を生成し、AC LO信号の振幅に基づいてバイアス電圧の大きさを逆相関的に制御することができる。ミキサバイアス構成要素1025はまた、AC LO信号の振幅に少なくとも一部依存する大きさをもつバイアス電圧を生成し、AC LO信号の振幅との正相関的な関係に少なくとも一部基づいてバイアス電圧の大きさを制御することができる。
アクティブミキサ構成要素1030は、アクティブミキサ内で直流(DC)電流を生成し、生成されたDC電流がバイアス電圧およびAC LO信号に依存し、アクティブミキサによって、AC LO信号に基づいて無線周波数と中間周波数との間で信号を変換することができる。いくつかの場合、無線周波数と中間周波数との間で信号を変換することは、中間周波数から無線周波数に信号をアップコンバートすることを含む。いくつかの場合、無線周波数と中間周波数との間で信号を変換することは、無線周波数から中間周波数に信号をダウンコンバートすることを含む。
送信機1020は、デバイスの他の構成要素によって生成された信号を送信し得る。いくつかの例では、送信機1020は、トランシーバモジュールにおいて受信機1010と併置され得る。たとえば、送信機1020は、図12を参照して説明されるトランシーバ1235の態様の例であり得る。送信機1020は、単一のアンテナを含むことがあり、または送信機1020は、アンテナのセットを含むことがある。
図11は、本開示の様々な態様による、アクティブミキサの改良されたブロードバンド動作のための技法をサポートする通信マネージャ1115のブロック図1100を示す。通信マネージャ1115は、図9、図10、および図12を参照して説明される、通信マネージャ915、通信マネージャ1015、または通信マネージャ1215の態様の例であり得る。通信マネージャ1115はまた、ミキサバイアス構成要素1120と、アクティブミキサ構成要素1125と、合成器構成要素1130とを含み得る。これらのモジュールの各々は、(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)互いに直接または間接的に通信し得る。
ミキサバイアス構成要素1120は、交流(AC)局部発振器(LO)信号の振幅に対して逆相関的な関係を有する大きさをもつバイアス電圧を生成し、AC LO信号の振幅に基づいてバイアス電圧の大きさを逆相関的に制御することができる。ミキサバイアス構成要素1120はまた、AC LO信号の振幅に少なくとも一部依存する大きさをもつバイアス電圧を生成し、AC LO信号の振幅との正相関的な関係に少なくとも一部基づいてバイアス電圧の大きさを制御することができる。
アクティブミキサ構成要素1125は、アクティブミキサ内で直流(DC)電流を生成し、生成されたDC電流がバイアス電圧およびAC LO信号に依存し、アクティブミキサによって、AC LO信号に基づいて無線周波数と中間周波数との間で信号を変換することができる。いくつかの場合、無線周波数と中間周波数との間で信号を変換することは、中間周波数から無線周波数に信号をアップコンバートすることを含む。いくつかの場合、無線周波数と中間周波数との間で信号を変換することは、無線周波数から中間周波数に信号をダウンコンバートすることを含む。
合成器構成要素1130は、アクティブミキサ構成要素1125への入力に対するバイアスされたLO信号を生成することができ、バイアスされたLO信号は、バイアス電圧とAC LO信号の合成である。
図12は、本開示の様々な態様による、アクティブミキサの改良されたブロードバンド動作のための技法をサポートするデバイス1205を含むシステム1200の図を示す。デバイス1205は、たとえば、図1、図9、および図10を参照して上で説明されたような、ワイヤレスデバイス905、ワイヤレスデバイス1005、もしくはUE115の構成要素の例であり得るか、またはそれらの構成要素を含み得る。デバイス1205は、UE通信マネージャ1215と、プロセッサ1220と、メモリ1225と、ソフトウェア1230と、トランシーバ1235と、アンテナ1240と、I/Oコントローラ1245とを含む、通信を送信および受信するための構成要素を含む、双方向の音声およびデータ通信のための構成要素を含み得る。これらの構成要素は、1つまたは複数のバス(たとえば、バス1210)を介して電子通信していることがある。デバイス1205は、1つまたは複数の基地局105とワイヤレスに通信し得る。
プロセッサ1220は、インテリジェントハードウェアデバイス(たとえば、汎用プロセッサ、DSP、中央処理装置(CPU)、マイクロコントローラ、ASIC、FPGA、プログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理構成要素、個別ハードウェア構成要素、またはそれらの任意の組合せ)を含み得る。いくつかの場合、プロセッサ1220は、メモリコントローラを使用してメモリアレイを動作させるように構成され得る。他の場合には、メモリコントローラは、プロセッサ1220に統合され得る。プロセッサ1220は、様々な機能(たとえば、アクティブミキサの改良されたブロードバンド動作をサポートする機能またはタスク)を実行するためにメモリに記憶されたコンピュータ可読命令を実行するように構成され得る。
メモリ1225は、ランダムアクセスメモリ(RAM)と読取り専用メモリ(ROM)とを含み得る。メモリ1225は、実行されると、プロセッサに、本明細書で説明される様々な機能を実行させる命令を含む、コンピュータ可読のコンピュータ実行可能ソフトウェア1230を記憶し得る。いくつかの場合、メモリ1225は、特に、周辺構成要素またはデバイスとの相互作用などの、基本的なハードウェアおよび/またはソフトウェア動作を制御し得る基本入出力システム(BIOS)を含み得る。
ソフトウェア1230は、アクティブミキサの改良されたブロードバンド動作をサポートするためのコードを含む、本開示の態様を実施するためのコードを含み得る。ソフトウェア1230は、システムメモリまたは他のメモリなどの非一時的コンピュータ可読媒体に記憶され得る。いくつかの場合、ソフトウェア1230は、プロセッサによって直接実行可能ではないことがあるが、(たとえば、コンパイルおよび実行されると)本明細書で説明される機能をコンピュータに実行させることがある。
トランシーバ1235は、上で説明されたように、1つまたは複数のアンテナ、有線リンク、またはワイヤレスリンクを介して双方向に通信し得る。たとえば、トランシーバ1235はワイヤレストランシーバを表すことがあり、別のワイヤレストランシーバと双方向に通信することがある。トランシーバ1235はまた、送信のためにパケットを変調するとともに変調されたパケットをアンテナに提供するための、かつアンテナから受信されたパケットを復調するための、モデムを含み得る。
いくつかの場合、ワイヤレスデバイスは単一のアンテナ1240を含み得る。しかしながら、いくつかの場合、デバイスは、複数のワイヤレス送信を同時に送信または受信することが可能であり得る複数のアンテナ1240を有し得る。
I/Oコントローラ1245は、デバイス1205に対する入力および出力の信号を管理し得る。I/Oコントローラ1245はまた、デバイス1205に統合されない周辺機器を管理し得る。いくつかの場合、I/Oコントローラ1245は、外部周辺装置への物理接続またはポートを表し得る。いくつかの場合、I/Oコントローラ1245は、iOS(登録商標)、ANDROID(登録商標)、MS-DOS(登録商標)、MS-WINDOWS(登録商標)、OS/2(登録商標)、UNIX(登録商標)、LINUX(登録商標)、または別の知られているオペレーティングシステムなどのオペレーティングシステムを利用し得る。
図13は、本開示の様々な態様による、アクティブミキサの改良されたブロードバンド動作のための技法をサポートするデバイス1305を含むシステム1300の図を示す。デバイス1305は、たとえば、図1、図10および図11を参照して上で説明されたワイヤレスデバイス1005、ワイヤレスデバイス1105、もしくは基地局105の構成要素の例であり得るか、またはそれを含み得る。デバイス1305は、基地局通信マネージャ1315と、プロセッサ1320と、メモリ1325と、ソフトウェア1330と、トランシーバ1335と、アンテナ1340と、ネットワーク通信マネージャ1345と、基地局通信マネージャ1350とを含む、通信を送信および受信するための構成要素を含む、双方向の音声およびデータ通信のための構成要素を含み得る。これらの構成要素は、1つまたは複数のバス(たとえば、バス1310)を介して電子通信していることがある。デバイス1305は、1つまたは複数のUE115とワイヤレスに通信し得る。
基地局通信マネージャ1315は、他の基地局105との通信を管理することができ、他の基地局105と協調してUE115との通信を制御するためのコントローラまたはスケジューラを含み得る。たとえば、基地局通信マネージャ1315は、ビームフォーミングまたはジョイント送信などの様々な干渉緩和技法のために、UE115への送信のためのスケジューリングを協調させ得る。いくつかの例では、基地局通信マネージャ1315は、基地局105間で通信を行うために、Long Term Evolution(LTE)/LTE-Aワイヤレス通信ネットワーク技術内のX2インターフェースを提供し得る。
プロセッサ1320は、インテリジェントハードウェアデバイス(たとえば、汎用プロセッサ、DSP、CPU、マイクロコントローラ、ASIC、FPGA、プログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理構成要素、個別ハードウェア構成要素、またはそれらの任意の組合せ)を含み得る。いくつかの場合、プロセッサ1320は、メモリコントローラを使用してメモリアレイを動作させるように構成され得る。他の場合には、メモリコントローラは、プロセッサ1320に統合され得る。プロセッサ1320は、様々な機能(たとえば、アクティブミキサの改良されたブロードバンド動作をサポートする機能またはタスク)を実行するためにメモリに記憶されたコンピュータ可読命令を実行するように構成され得る。
メモリ1325は、RAMとROMとを含み得る。メモリ1325は、実行されると、プロセッサに本明細書で説明される様々な機能を実行させる命令を含むコンピュータ可読のコンピュータ実行可能ソフトウェア1330を記憶し得る。いくつかの場合、メモリ1325は、とりわけ、周辺構成要素またはデバイスとの相互作用などの、基本的なハードウェアおよび/またはソフトウェア動作を制御し得るBIOSを含み得る。
ソフトウェア1330は、アクティブミキサの改良されたブロードバンド動作をサポートするためのコードを含む、本開示の態様を実施するためのコードを含み得る。ソフトウェア1330は、システムメモリまたは他のメモリなどの非一時的コンピュータ可読媒体に記憶され得る。いくつかの場合、ソフトウェア1330は、プロセッサによって直接実行可能でないことがあるが、(たとえば、コンパイルされ、実行されると)本明細書で説明される機能をコンピュータに実行させ得る。
トランシーバ1335は、上で説明されたように、1つまたは複数のアンテナ、有線リンク、またはワイヤレスリンクを介して双方向に通信し得る。たとえば、トランシーバ1335はワイヤレストランシーバを表すことがあり、別のワイヤレストランシーバと双方向に通信することがある。トランシーバ1335はまた、パケットを変調し、変調されたパケットを送信のためにアンテナに与え、かつアンテナから受信されたパケットを復調するためのモデムも含み得る。
いくつかの場合、ワイヤレスデバイスは単一のアンテナ1340を含み得る。しかしながら、いくつかの場合、デバイスは、複数のワイヤレス送信を同時に送信または受信することが可能であり得る2つ以上のアンテナ1340を有し得る。
ネットワーク通信マネージャ1345は、(たとえば、1つまたは複数の有線バックホールリンクを介して)コアネットワークとの通信を管理し得る。たとえば、ネットワーク通信マネージャ1345は、1つまたは複数のUE115などのクライアントデバイスのためのデータ通信の転送を管理し得る。
基地局通信マネージャ1350は、他の基地局105との通信を管理することができ、他の基地局105と協調してUE115との通信を制御するためのコントローラまたはスケジューラを含み得る。たとえば、基地局通信マネージャ1350は、ビームフォーミングまたはジョイント送信などの様々な干渉緩和技法のために、UE115への送信のためのスケジューリングを協調させ得る。いくつかの例では、基地局通信マネージャ1350は、基地局105間の通信を行うために、LTE/LTE-Aワイヤレス通信ネットワーク技術内のX2インターフェースを提供し得る。
図14は、本開示の様々な態様による、アクティブミキサの改良されたブロードバンド動作のための方法1400を示すフローチャートを示す。方法1400の動作は、本明細書で説明されたようなUE115もしくは基地局105またはその構成要素によって実施され得る。たとえば、方法1400の動作は、図9~図11を参照して説明されたような通信マネージャによって実行され得る。いくつかの例では、UE115または基地局105は、以下で説明される機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するためのコードのセットを実行することができる。加えて、または代わりに、UE115または基地局105は、専用ハードウェアを使用して以下で説明される機能の態様を実行することができる。
ブロック1405において、UE115または基地局105は、交流(AC)局部発振器(LO)信号の振幅に少なくとも一部依存する大きさをもつバイアス電圧を生成することができる。ブロック1405の動作は、図1~図8を参照して説明された方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1405の動作の態様は、図9~図11を参照して説明されたように、ミキサバイアス構成要素によって実行され得る。
ブロック1410において、UE115または基地局105は、アクティブミキサ内の直流(DC)電流を生成することができ、生成されたDC電流はバイアス電圧およびAC LO信号に依存する。いくつかの例では、バイアス回路は、LO信号の振幅と逆相関的な関係をもつバイアス電圧を生成する。逆相関的な関係では、バイアス回路は、LO信号の振幅が減少するときにバイアス電圧を上げ、LO信号の振幅が増大するときにバイアス電圧を下げることができる。他の例では、バイアス回路は、LO信号の振幅と正相関的な関係を有するバイアス電圧を生成することができる。正相関的な関係では、バイアス回路は、LO信号の振幅が増大するときにバイアス電圧を上げ、LO信号の振幅が減少するときにバイアス電圧を下げることができる。ブロック1410の動作は、図1~図8を参照して説明された方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1410の動作の態様は、図9~図11を参照して説明されたようなアクティブミキサ構成要素によって実行され得る。
ブロック1415において、UE115または基地局105は、アクティブミキサによって、AC LO信号に少なくとも一部基づいて無線周波数と中間周波数との間で信号を変換することができる。ブロック1415の動作は、図1~図8を参照して説明された方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1415の動作の態様は、図9~図11を参照して説明されたようなアクティブミキサ構成要素によって実行され得る。
図15は、本開示の様々な態様による、アクティブミキサの改良されたブロードバンド動作のための方法1500を示すフローチャートを示す。方法1500の動作は、本明細書で説明されたようなUE115もしくは基地局105またはその構成要素によって実施され得る。たとえば、方法1500の動作は、図9~図11を参照して説明されたような通信マネージャによって実行され得る。いくつかの例では、UE115または基地局105は、以下で説明される機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するためのコードのセットを実行することができる。加えて、または代わりに、UE115または基地局105は、専用ハードウェアを使用して以下で説明される機能の態様を実行することができる。
ブロック1505において、UE115または基地局105は、交流(AC)局部発振器(LO)信号の振幅に少なくとも一部依存する大きさをもつバイアス電圧を生成することができる。ブロック1505の動作は、図1~図8を参照して説明された方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1505の動作の態様は、図9~図11を参照して説明されたように、ミキサバイアス構成要素によって実行され得る。
ブロック1510において、UE115または基地局105は、アクティブミキサ内の直流(DC)電流を生成することができ、生成されたDC電流はバイアス電圧およびAC LO信号に依存する。ブロック1510の動作は、図1~図8を参照して説明された方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1510の動作の態様は、図9~図11を参照して説明されたようなアクティブミキサ構成要素によって実行され得る。
ブロック1515において、UE115または基地局105は、アクティブミキサによって、AC LO信号に少なくとも一部基づいて無線周波数と中間周波数との間で信号を変換することができる。ブロック1515の動作は、図1~図8を参照して説明された方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1515の動作の態様は、図9~図11を参照して説明されたようなアクティブミキサ構成要素によって実行され得る。
ブロック1520において、UE115または基地局105は、AC LO信号の振幅に少なくとも一部基づいてバイアス電圧の大きさを逆相関的に、または正相関的に制御することができる。いくつかの例では、バイアス回路は、LO信号の振幅と逆相関的な関係を有するバイアス電圧を生成する。逆相関的な関係では、バイアス回路は、LO信号の振幅が減少するときにバイアス電圧を上げ、LO信号の振幅が増大するときにバイアス電圧を下げることができる。他の例では、バイアス回路は、LO信号の振幅と正相関的な関係を有するバイアス電圧を生成することができる。正相関的な関係では、バイアス回路は、LO信号の振幅が増大するときにバイアス電圧を上げ、LO信号の振幅が減少するときにバイアス電圧を下げることができる。ブロック1520の動作は、図1~図8を参照して説明された方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1520の動作の態様は、図9~図11を参照して説明されたように、ミキサバイアス構成要素によって実行され得る。
上で説明された方法は、可能な実装形態を説明しており、動作およびステップは、並べ替えられるか、または別様に修正されてもよく、他の実装形態が可能であることに留意されたい。さらに、方法のうちの2つ以上からの態様が組み合わされてもよい。
本明細書で説明される技法は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)、および他のシステムなどの、様々なワイヤレス通信システムのために使用され得る。「システム」および「ネットワーク」という用語は、しばしば、互換的に使用される。符号分割多元接続(CDMA)システムは、CDMA2000、Universal Terrestrial Radio Access(UTRA)などの無線技術を実装し得る。CDMA2000は、IS-2000規格、IS-95規格、およびIS-856規格を対象とする。IS-2000リリースは、通常、CDMA2000 1X、1Xなどと呼ばれることがある。IS-856(TIA-856)は、通常、CDMA2000 1xEV-DO、High Rate Packet Data(HRPD)などと呼ばれる。UTRAは、Wideband CDMA(WCDMA(登録商標))およびCDMAの他の変形を含む。時分割多元接続(TDMA)システムは、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))などの無線技術を実装し得る。
直交周波数分割多元接続(OFDMA)システムは、Ultra Mobile Broadband(UMB)、Evolved UTRA(E-UTRA)、米国電気電子技術者協会(IEEE)802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、Flash-OFDMなどの無線技術を実装し得る。UTRAおよびE-UTRAは、Universal Mobile Telecommunications system(UMTS)の一部である。3GPP Long Term Evolution(LTE)およびLTE-Advanced(LTE-A)は、E-UTRAを使用するUniversal Mobile Telecommunications System(UMTS)のリリースである。UTRA、E-UTRA、UMTS、LTE、LTE-A、NR、およびGlobal System for Mobile communications(GSM(登録商標))は、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)と称する組織からの文書に記載されている。CDMA2000およびUMBは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)と称する組織からの文書に記載されている。本明細書で説明される技法は、上述のシステムおよび無線技術、ならびに他のシステムおよび無線技術に使用され得る。LTEまたはNRシステムの態様が例として説明されることがあり、説明の大部分においてLTEまたはNR用語が使用されることがあるが、本明細書で説明される技法はLTEまたはNR適用例以外に適用可能である。
本明細書で説明されるそのようなネットワークを含むLTE/LTE-Aネットワークでは、evolved node B(eNB)という用語は一般に、基地局を表すために使用され得る。本明細書で説明する1つまたは複数のワイヤレス通信システムは、異なるタイプのevolved node B(eNB)が様々な地理的領域にカバレッジを提供する、異種LTE/LTE-AまたはNRネットワークを含み得る。たとえば、各eNB、gNB、または基地局は、マクロセル、スモールセル、または他のタイプのセルのための通信カバレッジを提供し得る。「セル」という用語は、文脈に応じて、基地局、基地局に関連付けられるキャリアもしくはコンポーネントキャリア、またはキャリアもしくは基地局のカバレージエリア(たとえば、セクタなど)を表すために使用され得る。
基地局は、基地トランシーバ局、無線基地局、アクセスポイント、無線トランシーバ、NodeB、eNodeB(eNB)、次世代NodeB(gNB)、Home NodeB、Home eNodeB、もしくは何らかの他の好適な用語を含むことがあり、またはそのように当業者によって呼ばれることがある。基地局のための地理的カバレッジエリアは、カバレッジエリアの一部分のみを構成するセクタに分割され得る。本明細書で説明される1つまたは複数のワイヤレス通信システムは、異なるタイプの基地局(たとえば、マクロ基地局またはスモールセル基地局)を含み得る。本明細書で説明されるUEは、マクロeNB、スモールセルeNB、gNB、リレー基地局などを含む、様々なタイプの基地局およびネットワーク機器と通信することが可能であり得る。異なる技術のための重複する地理的カバレッジエリアがあり得る。
マクロセルは一般に、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーし、ネットワークプロバイダのサービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にし得る。スモールセルは、マクロセルと比較して、同じまたは異なる(たとえば、免許、免許不要などの)周波数帯域内でマクロセルとして動作し得る低電力基地局である。スモールセルは、様々な例によれば、ピコセル、フェムトセル、およびマイクロセルを含み得る。ピコセルは、たとえば、小さい地理的エリアをカバーすることができ、ネットワークプロバイダのサービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にし得る。フェムトセルも、小さい地理的エリア(たとえば、自宅)をカバーすることができ、フェムトセルとの関連性を有するUE(たとえば、限定加入者グループ(CSG)の中のUE、自宅内のユーザのためのUE、など)による制限付きアクセスを提供することができる。マクロセルのためのeNBは、マクロeNBと呼ばれることがある。スモールセルのためのeNBは、スモールセルeNB、ピコeNB、フェムトeNB、またはホームeNBと呼ばれることがある。eNBは、1つまたは複数の(たとえば、2つ、3つ、4つなどの)セル(たとえば、コンポーネントキャリア)をサポートし得る。
本明細書で説明される1つまたは複数のワイヤレス通信システムは、同期動作または非同期動作をサポートし得る。同期動作の場合、基地局は、同様のフレームタイミングを有することがあり、異なる基地局からの送信は、時間的にほぼ整合されることがある。非同期動作の場合、基地局は異なるフレームタイミングを有することがあり、異なる基地局からの送信は時間的に整合されないことがある。本明細書で説明される技法は、同期動作または非同期動作のいずれでも使用され得る。
本明細書で説明されるダウンリンク送信は、順方向リンク送信と呼ばれることもあり、アップリンク送信は、逆方向リンク送信と呼ばれることもある。たとえば、図1および図2のワイヤレス通信システム100および200を含む、本明細書で説明される各通信リンクは、1つまたは複数のキャリアを含むことがあり、各キャリアは、複数のサブキャリア(たとえば、異なる周波数の波形信号)から構成される信号であり得る。
添付の図面に関して本明細書に記載された説明は、例示的な構成を説明しており、実装され得るかまたは特許請求の範囲内に入るすべての例を表すとは限らない。本明細書で使用される「例示的」という用語は、「例、事例、または例示として働く」ことを意味し、「好ましい」または「他の例よりも有利な」を意味するものではない。詳細な説明は、説明された技法を理解することを目的とした具体的な詳細を含む。しかしながら、これらの技法は、これらの具体的な詳細を伴うことなく実践され得る。いくつかの事例では、説明された例の概念を不明瞭にすることを回避するために、よく知られている構造およびデバイスがブロック図の形態で示される。
添付の図面では、類似の構成要素または特徴は、同じ参照ラベルを有し得る。さらに、同じタイプの様々な構成要素が、参照ラベルの後に、ダッシュおよび類似の構成要素を区別する第2のラベルを続けることによって区別され得る。第1の参照ラベルのみが本明細書で使用される場合、説明は、第2の参照ラベルにかかわらず、同じ第1の参照ラベルを有する類似の構成要素のいずれにも適用可能である。
本明細書で説明される情報および信号は、多種多様な技術および技法のいずれかを使用して表され得る。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光場もしくは光学粒子、またはそれらの任意の組合せによって表され得る。
本開示に関して説明される様々な例示的なブロックおよびモジュールは、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGAもしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または本明細書で説明される機能を実施するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実施され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいが、代替として、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシーンであってもよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ(たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携した1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成)としても実装され得る。
本明細書で説明される機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せとして実装され得る。プロセッサによって実行されるソフトウェアにおいて実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとして、コンピュータ可読媒体に記憶され、またはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。他の例および実装形態は、本開示および添付の特許請求の範囲の範囲内に入る。たとえば、ソフトウェアの性質に起因して、上で説明された機能は、プロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、またはこれらのうちのいずれかの組合せによって実行されるソフトウェアを使用して実装されることが可能である。機能を実施する特徴はまた、異なる物理的位置において機能の部分が実装されるように分散されることを含めて、様々な場所に物理的に位置し得る。また、特許請求の範囲内を含めて本明細書で使用される場合、項目のリスト(たとえば、「のうちの少なくとも1つ」または「のうちの1つまたは複数」などの句で終わる項目のリスト)において使用される「または」は、たとえば、A、B、またはCのうちの少なくとも1つのリストがAまたはBまたはCまたはABまたはACまたはBCまたはABC(すなわち、AおよびBおよびC)を意味するような包括的リストを示す。また、本明細書で使用される「に基づいて」という句は、条件の閉集合を指すものと解釈されるべきではない。たとえば、「条件Aに基づいて」として説明された例示的なステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、条件Aと条件Bの両方に基づいてもよい。言い換えれば、本明細書で使用される「に基づいて」という句は、「に少なくとも部分的に基づいて」という句と同様に解釈されるものとする。
コンピュータ可読媒体は、非一時的コンピュータ記憶媒体と、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体の両方を含む。非一時的記憶媒体は、汎用コンピュータまたは専用コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であってよい。限定ではなく例として、非一時的コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、コンパクトディスク(CD)ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは、命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコード手段を担持または記憶するために使用され、汎用コンピュータもしくは専用コンピュータまたは汎用プロセッサもしくは専用プロセッサによってアクセスされ得る、任意の他の非一時的媒体を備え得る。また、任意の接続が、適正にコンピュータ可読媒体と呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、CD、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピーディスク(disk)およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。上記のもの組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
本明細書の説明は、当業者が本開示を作成または使用することを可能にするために与えられる。本開示の様々な修正は、当業者に容易に明らかになり、本明細書で定義される一般原理は、本開示の範囲から逸脱することなく他の変形形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で説明される例および設計に限定されず、本明細書で開示される原理および新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。