JP7034456B2 - 引戸施錠装置及び引戸 - Google Patents
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Description
また、横方向部は、先端傾斜部の角度と比較して、傾斜度が小さい(プラス[斜め上方に傾斜している場合]及びマイナス[斜め下方に傾斜している場合]の角度を問わず、また、完全に水平[角度はゼロ度に相当する]である場合も含む)ものであればよい。
本引戸Dは、引戸本体Hと、当該引戸本体Hの下端部に設けられているシャッター装置Tを有している。引戸本体Hは、戸枠5の上枠5aに延設されている引戸レール(図示せず)に沿って、水平方向にスライド自在に吊設されている。
本引戸施錠装置Sは、錠前受具Uと引戸用錠前Jを主要部として構成されている。
戸枠5の縦枠5bの戸当り面には、錠箱20に対向して、錠前受具Uが取り付けられている。錠前受具Uは、ストライク11と、当該ストライク11が内装され、鎌部材31を受け入れる空間部を有する本体部12から構成されている。
本引戸用錠前Jは、鎌部材31と、第1リンク部材32と、第2リンク部材33と、操作板34(操作部材)と、トリガー35を主要部としており、各部材は、錠箱20に収納されている。また、本引戸用錠前Jには、後記シャッター装置Tの昇降機構50の一部を構成するスライドピース51が、錠箱20の後端部からその一部が突出するように取り付けられている(図2)。
錠箱20は、一面が開放されている変形六画形状の薄厚である箱本体21と、開放部を塞ぐ細長形状であるフロント25により、組み立てられている。この錠箱は、フロント25(以下、フロント25から離反する方向を「後方」(取付時には、戸尻側となる)という。)の側の長方形部21aと、後方側の台形部21bから形成されている。
上記のとおり、本引戸用錠前Jの施錠機構は、鎌部材31と、第1リンク部材32と、第2リンク部材33と、操作板34と、トリガー35を主要部として構成されることになる(図3)。
引戸本体Hの下側底部に取り付けられているシャッター装置Tは、支持枠61と、可動枠63と、当該可動枠63の下面に延設されている気密材65(閉塞部材)を備えている。シャッター装置Tは、本引戸施錠装置Sと連動する後記昇降機構50を介して、操作可能となっている。
シャッター装置Tを昇降させるための昇降機構50は、上記スライドピース51(図3)と、ロッド装置55(ロッド部材)と、当該ロッド装置55の移動をガイドするブラケット52から構成されている(図5)。
続いて、本引戸D及び本引戸施錠装置Sの使用方法について説明する。
まず、本引戸Dが解放されている状態では、トリガー35の被操作板係合部35aと操作板34の被トリガー係合部34aが係合している。そのため、操作板34の鉛直部34bが最上部に位置しており、第1リンク部材32の後端部は、第1鉛直長孔22fの最上部に位置するとともに、鎌部材31の後端部(第1リンク部材32の前端部)は、第1リンク横長孔22aの横方向部22cの終端部に位置することになる。また、第2リンク部材33の前端部及び操作板34の鉛直部34bが最上部に位置することになる。そのため、当該第2リンク部材33の後端部は、第2鉛直長孔22gの最下部に位置することになり、それに伴い、スライドピース51も最下部に位置することになる(図6(a))。
また、シャッター装置Tの昇降機構50のスライダエンド58の底面が、ステー66の突出部66aと当接しており、当該ステー66に作用している上向きの付勢力が減殺されている。そのため、可動枠63は上昇しており、戸枠5の下枠5cと、引戸本体Hとの間に間隙部Eが形成されている(図8)。
この状態で、本引戸Dの閉止動作を開始する。このとき、トリガー35の先端部が、縦枠5b(戸枠5)に当接すると、当該トリガー35の先端部は、錠箱20の内部に後退し、被操作板係合部35aと操作板34の被トリガー係合部34aの係合が解除される(図6(b))。すると、自重により操作板34が下降し、それに伴い、第1リンク部材32の後端部が降下する。そして、当該動作に連動して、鎌部材31の後端部(第1リンク部材32の前端部)は、第1リンク横長孔22aの前方に移動する。この動作に伴い、鎌部材31のアーム部31aの先端が、フロント25の鎌部材出没孔25aから突出し、支軸31bを中心に時計回りに回転運動を開始する。
開扉をする場合には、操作部71を操作し、操作板34を上方に移動させることにより、当該操作板34の鉛直部34b及び第1リンク部材32の後端部を上方に移動させる。当該動作に連動して、鎌部材31の後端部(第1リンク部材32の前端部)は、第1リンク横長孔22aの後方に移動する。この動作に伴い、鎌部材31は支軸31bを中心に反時計回りに回転運動を開始し、その先端部が、錠箱20のフロント25の鎌部材出没孔25aから後退し、徐々に錠箱20の内部に収納される。
本引戸施錠装置Sは、鎌部材31と、第1リンク部材32と、第2リンク部材33と、上下方向に移動可能に構成されている操作板34を基本的な構成部材としているため、簡易な構造で、小型化を実現することが可能となる。そのため、取り付けを行う引戸本体Hの厚さを薄くできることから、デザイン的に優れた構造とすることができる。
そのため、支承されている各部材の端部が、先端傾斜部22bの先端部に移動する過程において、鎌部材31が、錠箱20から突出して、ストライク係止部11aに掛止するにあたり、当該錠箱20方向に向かって回転運動することにより、本引戸施錠装置Sが取り付けられている引戸本体Hを戸枠5の縦枠5bに引き寄せる動作を行わせることが可能となる。よって、気密材6が設けられている引戸Dであっても、確実に施錠が可能となる。
H 引戸本体
S 引戸施錠装置
J 引戸用錠前
U 錠前受具
T シャッター装置
5 戸枠
11 ストライク
11a ストライク係止部
20 錠箱(筐体)
22 側板
22a 第1リンク横長孔(第1リンク部材横方向案内長孔)
22b 先端傾斜部
22c 横方向部
22d 鎌部材案内長孔
22e 操作板鉛直長孔
22f 第1鉛直長孔(第1リンク部材鉛直方向案内長孔)
22g 第2鉛直長孔
31 鎌部材
31a アーム部
32 第1リンク部材
33 第2リンク部材
34 操作板(操作部材)
35 トリガー
50 昇降機構
51 スライドピース
55 ロッド装置(ロッド部材)
56 ロッドバー
58 スライダエンド(ロッド部材の底面部)
61 支持枠
63 可動枠
65 気密材(閉塞部材)
66 ステー
Claims (5)
- 引戸用錠前と、引戸枠に配置される錠前受具と、を有し、
前記引戸用錠前の筐体内に回動可能に軸支した鎌部材を、回動させることにより出没自在とし、前記錠前受具の係止部に掛止可能となるように構成されている引戸施錠装置において、
前記引戸用錠前は、
鉛直方向に移動可能に構成されている操作部材と、
前記操作部材と前記鎌部材を連動させる第1リンク部材と、を備え、
前記筐体の側板には、鎌部材案内長孔又は鎌部材案内長溝と、第1リンク部材横方向案内長孔又は第1リンク部材横方向案内長溝と、が設けられ、
前記第1リンク部材横方向案内長孔又は前記第1リンク部材横方向案内長溝は、前記係止部側において下方向に傾斜している先端傾斜部と、前記先端傾斜部に接続し、前記先端傾斜部の角度と比較して傾斜度が小さい横方向部とから形成されているとともに、
前記鎌部材の支軸は、前記鎌部材案内長孔又は前記鎌部材案内長溝にスライド自在に挿通されており、
前記鎌部材の後端部及び前記第1リンク部材の前記錠前受具側の端部が、前記第1リンク部材横方向案内長孔又は前記第1リンク部材横方向案内長溝において、連動してスライド自在に支承され、かつ、
前記第1リンク部材の後端部が前記操作部材に支承されていることを特徴とする引戸施錠装置。 - 前記筐体の側板には、第1リンク部材鉛直方向案内長孔又は第1リンク部材鉛直方向案内長溝が設けられ、
前記第1リンク部材の後端部及び前記操作部材が、前記第1リンク部材鉛直方向案内長孔又は前記第1リンク部材鉛直方向案内長溝において、連動してスライド自在に支承されていることを特徴とする請求項1に記載の引戸施錠装置。 - 前記操作部材と連動する第2リンク部材を備えること、を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の引戸施錠装置。
- 請求項3に記載の引戸施錠装置を備え、
前記引戸用錠前が取り付けられている引戸本体と、
前記引戸本体の下端部に設けられている閉塞部材と、
前記引戸施錠装置の前記第2リンク部材と連動する前記閉塞部材の昇降機構と、を備えること、を特徴とする引戸。
- 前記閉塞部材の昇降機構は、
前記第2リンク部材の動作に追従するロッド部材と、
支持枠と、前記支持枠に揺動自在に支持されている揺動体と、前記揺動体の一端部が取り付けられており、底部に前記閉塞部材が設けられている可動体とを備え、
前記揺動体の他端部は、前記支持枠から出没自在であり、
前記揺動体の他端部は、前記ロッド部材の底面部と当接可能となるように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の引戸。
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