JP7012525B2 - 梁構造 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 (1)公開日 平成29年7月14日 公開した場所 コンクリート工学年次大会2017(仙台) 第39回コンクリート工学講演会 仙台国際センター(宮城県仙台市青葉区青葉山無番地)第8会場(会議室2/展示棟1階)にて、講演発表 (2)公開日 平成29年7月20日 公開した場所 2017年度日本建築学会大会(中国) 学術講演梗概集 建築デザイン発表梗概集を収録したDVDを一般社団法人日本建築学会により発行、配布 (3)公開日 平成29年8月31日 公開した場所 2017年度日本建築学会大会(中国) 学術講演会 広島工業大学 「三宅の森 Nexus21」505室(広島県広島市佐伯区三宅2-1-1)にて、講演発表
本発明は、梁の構造に関する。
マンションなどの超高層RC建物においては、現場生産性向上技術として、プレキャストコンクリート(PCa)を採用するケースが多くなっている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)。
また、PCa部材の組合せは、案件ごとに工程、コスト等を勘案して選択することになるが、PCa部材を用いた場合であっても、柱梁接合部や梁中央部、あるいはその両方を在来型枠+現場打コンクリートで施工することが一般的である。
特開平08-296272号公報 特開2009-138453号公報 特開2006-322272号公報 特開2017-25680号公報
しかしながら、将来的に熟練工の不足などが予想され、PCa部材を用いた場合においても、現場での型枠労務等をなくすなど、さらなる施工の省力化が強く求められている。
本発明は、上記事情に鑑み、より効率的に構築することを可能にする梁構造を提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の梁構造は、互いに接合する一方のハーフPCa部材と他方のハーフPCa部材がそれぞれ、凹所を設けて接合端面側が断面コ字状に形成されるとともに、前記凹所に主筋を突出させて形成されており、前記一方のハーフPCa部材と前記他方のハーフPCa部材が互いの接合端面同士を突き合わせるように所定位置に配設され、前記一方のハーフPCa部材と前記他方のハーフPCa部材の上方に主筋を配設するとともに、互いの凹所の上方に配された主筋同士に重ねるように添筋が設けられ、且つ、前記一方のハーフPCa部材と前記他方のハーフPCa部材の前記凹所内に突出して配された主筋同士に重ねるように添筋が設けられるとともに、上方の主筋と下方の主筋と前記添筋を囲繞するように前記凹所内に複数のせん断補強筋が設けられ、前記一方のハーフPCa部材及び前記他方のハーフPCa部材の上方と、互いの前記凹所内とに、前記主筋と前記添筋と前記せん断補強筋を埋設するようにコンクリートが打設充填され、前記一方のハーフPCa部材と前記他方のハーフPCa部材とが前記添筋による重ね継手を備えて一体に接合されており、前記添筋は、一部の主筋のみに設けられていることを特徴とする。

本発明の梁構造においては、梁構造の上端側と下端側の前記一方のハーフPCa部材と前記他方のハーフPCa部材の主筋同士が前記添筋による重ね継手で繋げられていることが望ましい。
本発明の梁構造において、前記添筋による重ね継手は、前記主筋に対し前記添筋が小径であることがより望ましい。
本発明の梁構造においては、梁構造の下端側の前記一方のハーフPCa部材と前記他方のハーフPCa部材のそれぞれの主筋が上下方向及び/又は幅方向に折り曲げ加工され、該折り曲げ加工した主筋同士が前記添筋による重ね継手で繋げられていることがさらに望ましい。
本発明の梁構造によれば、より効率的に構築することが可能になる。
本発明の一実施形態に係る梁構造(PCa梁)を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る梁構造のハーフPCa部材を示す図であり、(a)が平面図、(b)が(a)のX1-X1線矢視図、(c)が(a)のX2-X2線矢視図、(d)が(a)のX3-X3線矢視図である。 本発明の一実施形態に係る梁構造の曲げせん断実験で用いた試験体の概要を示す図である。 本発明の一実施形態に係る梁構造の曲げせん断実験における試験体への載荷方法の概要を示す図である。 本発明の一実施形態に係る梁構造の曲げせん断実験の結果であり、各試験体の最終破壊状況を示す図である。 本発明の一実施形態に係る梁構造の曲げせん断実験の結果であり、各試験体のせん断力と部材角の関係を示す図である。 本発明の一実施形態に係る梁構造の曲げせん断実験の結果であり、No.1の試験体の主筋と添筋の軸方向応力度分布を示す図である。 主筋と添筋の付着応力度分布の仮定を示す図である。 主筋と添筋の付着応力度の実験結果と評価結果の関係を示す図である。
以下、図1から図9を参照し、本発明の一実施形態に係る梁構造について説明する。
本実施形態のPCa梁(梁構造/梁部材)Aは、図1に示すように、一方の柱に一端部を接合してスパン中央側に延設された一方のハーフPCa部材1と、他方の柱に一端部を接合してスパン中央側に延設された他方のハーフPCa部材2とを備え、一方のハーフPCa部材1の他端部1aと他方のハーフPCa部材2の他端部2aを一体に接合するとともに互いのハーフPCa部材1、2の上方に主筋3等を配筋しつつコンクリート4を打設して一体形成されている。
一方、本実施形態のPCa梁Aにおいては、図1及び図2に示すように、互いに接合する一方のハーフPCa部材1と他方のハーフPCa部材2の各ハーフPCa部材が、接合面端側の他端部1a、2a側に上方及び接合端面に開口する凹所5を設け、この接合端面側が断面コ字状に形成されている。また、各ハーフPCa部材1、2は、凹所5に主筋6を軸方向に突出させて形成されている。
さらに、各ハーフPCa部材1、2は、凹所5を形成する内面に複数のシアコッター7が規則的に配置して設けられている。なお、図1において符号8の領域にシアコッターが設けられている。
本実施形態のPCa梁Aは、図1に示すように、一方のハーフPCa部材1と他方のハーフPCa部材2が互いの接合端面同士を突き合わせるように所定位置に配設され、一方のハーフPCa部材1と他方のハーフPCa部材1の上方に主筋3を配設し、これら互いの凹所5の上方に配された主筋3同士に重ねるように添筋10が設けられている。また、一方のハーフPCa部材1と他方のハーフPCa部材2の互いの凹所5内に突出して配された主筋6同士に重ねるように添筋11が設けられ、且つ、上方の主筋3と下方の主筋6と添筋10、11を囲繞するように凹所5内に軸方向に所定の間隔をあけて複数のスターラップ(せん断補強筋)12が設けられている。
そして、本実施形態のPCa梁Aにおいては、一方のハーフPCa部材1及び他方のハーフPCa部材2の上方と、互いの凹所5内とに、主筋3、6と添筋10、11とスターラップ12を埋設するようにコンクリート4が打設充填され、一方のハーフPCa部材1と他方のハーフPCa部材2とが添筋10、11による重ね継手を用いて一体に接合されている。
なお、本実施形態では、図1に示すように、PCa梁Aの上端側と下端側の主筋3、6を添筋10、11による重ね継手で継ぎ、これら主筋3、6の上下方向の間の主筋は添筋で継いでいない。これは次のような考え方に基づいている。梁端部の応力は大きく、梁の中央部分(梁の長さ方向中央部分)の応力は小さい。このため、例えば、梁端部で主筋を10本設け、梁の中央部分で主筋を5~6本とするなど、梁端部よりも中央部分の主筋の配筋数を少なくする。そして、添筋は、中央部分の主筋に対して必要本数分だけ配筋すればよいため、半分の5本(あるいは、実験では厳しい状況として4本)となっている。
また、本実施形態において、中央部分で不要となる主筋は、途中でカットオフしている。このカットオフ長さは、付着により必要な長さとして計算し、主に上端側の主筋3と下端側の主筋6の上下方向の間の主筋(2段筋/内側の鉄筋)は中央部分で不要なのでカットオフする。一方、上端側の主筋3と下端側の主筋6(1段筋/外側の鉄筋)は中央まで伸ばして添筋10、11(径落とし重ね継手)で継ぐ。なお、従来では圧接や機械式継手で継いでいる。
さらに、本実施形態では、図1に示すように、下端の主筋6を上下方向に折り曲げ加工している。なお、下端の主筋6を幅方向(横方向)や上下方向及び幅方向に折り曲げ加工してもよい。この主筋6の曲げ加工は、例えば、曲げ角度(勾配)を0~1/6の範囲、横曲げ幅t1を350~700mm(下記の試験体では250mm)程度、上曲げ幅t1(下記の試験体では35mm)を60~100mm程度とすることが好ましい。
さらに、例えば、下型枠を兼ねるハーフPCa部材1、2の厚さは80~100mm程度、ハーフPCa部材1、2の接合部分の凹所5の軸方向長さは900~1400mm程度、添筋10、11の長さは1800~2600mm程度とすることが好ましい。
ここで、上記構成からなる本実施形態のPCa梁の曲げせん断実験を行った結果について説明する。
はじめに、表1に試験体一覧、図1及び図3に試験体概要を示している。
なお、図3に示すように主筋にD19、添筋にD16を用いて試験体を形成したが、例えば、実物は主筋にD41、添筋にD35を用いることを検討しており、本発明は特に主筋や添筋の径を限定する必要はない。
Figure 0007012525000001
本実施形態のPCa梁Aの試験体は全4体とし、実大の約40%縮小モデルとした。試験体はハーフPCa部材、あと打ちコンクリート及びスタブからなり、左右の部材の主筋に沿うように添筋を配し、主筋との重ね継手とした。
一対のハーフPCa部材の凹所が形成された他端部側は、厚さ35mmのPCa型枠として用い、ひび割れ防止用の溶接金網(φ2.6@50)を配した。また、あと打ちコンクリートと接する面には深さ5mmのシアコッターを設けた。
実験パラメータは、部材断面と内法スパンとした。
主筋にはSD490-D19の鉄筋を用い、その配筋は上下端同様で2段配筋とした。下端1段目主筋を折り曲げており、試験体端部と中央部で部材断面が異なる。添筋にはSD490-D16の鉄筋を用い、上端及び下端の配筋は同仕様とした。
せん断補強筋には高強度鉄筋(KSS785-S6)を用い,その配筋は@50とした。内法スパンは試験体No.1~3で2500mm、No.4で2000mmとした。せん断スパン比(M/Q)は試験体No.順に、4.9、7.1、3.8、3.0である。
表2に試験体の材料特性を示す。
Figure 0007012525000002
コンクリートの設計基準強度Fは全て48N/mmで計画した。
図4に載荷概要(載荷装置)を示す。
載荷は長期荷重下で地震力により逆対称曲げを受ける梁を模擬し、部材中央に長期荷重を与えながら、左右スタブが平行に変位するようにした。載荷履歴は左右スタブの変位から求めた部材角Rを制御し、R=±0.125%radからR=±3%radまで正負交番漸増繰返しとし,最終的には正方向に1/20radまで載荷した。
以下、実験結果を示す。
図5は最終破壊状況を示している。
全ての試験体で初期に導入した長期荷重載荷時にはひび割れは確認されなかった。 その後、部材角R=+1/800rad時に試験体端部の曲げひび割れが生じた。R=1/100程度で試験体中央部のせん断ひび割れが顕著になった。
ハーフPCa部材とあと打ちコンクリートの鉛直打継面を通るひび割れ幅が大きく、R=+1/20rad時に最大で3.5mm程度となった。但し、このひび割れ発生によるせん断力の低下は見られなかった。一方で、水平打継面及び左右のハーフPCa部材を突合せた試験体中央のひび割れ状況は一般部と同様であった。
図6にせん断力Qと部材角Rの関係を、正載荷時のみを抽出して示す。
ただし、負載荷も以下と同様の傾向であることを確認している。図中に主筋と添筋に貼付した歪ゲージより鉄筋が降伏歪度に達した点、及び最大せん断力Qmaxを示し、計算値として曲げ降伏耐力Q、及び降伏点剛性αSを併せて示す。
は危険断面位置が曲げ降伏モーメントMに達したときのせん断力である。Mは上下端で異なるが、最小値を用いた。αSはいわゆる菅野式により危険断面で導出し、長期荷重を考慮して50kNシフトさせている。
図6に示す通り、2段目主筋の降伏まで剛性の大きな低下は確認されていない。試験体No.1、No.3、No.4は部材角R=+1/67rad時から降伏が生じ、R=-1/50rad時には両端部の全主筋が降伏した。その後、No.1、No.3ではRの増大に伴いせん断力Qは増大し、R=1/20rad時に最大せん断力Qmaxに達した。No.4ではR=1/20rad時に下端添筋の降伏も確認され、Qmaxに達した。
No.2はR=+1/50rad時から主筋の降伏が生じ、R=1/20rad時には両端部の全主筋が降伏し、その後、Qmaxに達した。なお、全試験体でせん断補強筋は降伏していない。
破壊性状に関し、全試験体でせん断力Qと部材角Rの関係は実験終了時まで安定しており、耐力の低下も認められなかった。このことから、曲げ破壊であったものと判断できる。
計算値との比較において、図6に示す通り、危険断面での曲げ降伏耐力Qは、1段目主筋と2段目主筋の歪が降伏歪度に達したせん断力の間となった。また、図6から、降伏点剛性αSは、試験体No.1、No.2、No.3の主筋の歪が降伏歪度に達した点を良く捉えている。一方で、試験体No.4に対してはせん断力Qが大きくなると、剛性を大きく評価した。これは、内法スパンLが小さくせん断変形が大きかったためと考えられる。
以上の結果から、部材中央で添筋を用いて一体化したハーフPCa梁(梁構造)に対して、鉄筋コンクリートと同様に部材を一体とした有効断面を用いると、剛性は精度よく評価でき、曲げ降伏耐力の計算値は1段目主筋と2段目主筋の降伏荷重の間の値となることが確認された。
次に、部材中央に添筋重ね継手を有するハーフPCa梁の主筋と添筋の軸方向応力度分布と付着応力度について検討した結果について説明する。
図7に試験体No.1の試験体端部全主筋降伏時における主筋と添筋の軸方向応力度分布を示す。
軸方向応力度は、鉄筋の材料試験からBi-Linearに仮定した応力度と歪度の関係を用いて、鉄筋の歪度から求めた。図中には主筋の降伏応力度σを併せて示す。また、後述する主筋の軸方向応力度の評価結果を併せて示す。
図7に示す通り、1段目主筋はテンションシフトし、下端添筋には長期荷重により大きな引張応力度が作用することが確認された。これは既往の研究と同様の結果である。
次に、梁が曲げ破壊したときの主筋、添筋の付着応力度と軸方向応力度を評価し、実験結果と比較する。
主筋と添筋の付着応力度は以下の仮定を用いて評価する。
すなわち、せん断力はトラス機構により伝達され、一般断面では下記の式(1)が成立つとする。また、主筋、添筋の付着応力度は同一断面で一定とし、1段目主筋のみテンションシフトを考慮する。ただし、長期荷重による曲げモーメントの影響は試験体中央でのみ考慮することとする。
付着応力度分布の仮定を図8に示す。また、実験での鉄筋の付着応力度τは下記の式(2)よって求める。
Figure 0007012525000003
Figure 0007012525000004
ここで、Qは試験体両端部全主筋が降伏したとき試験体中央に作用していたせん断力(N)、jは応力中心間距離で部材端部での有効せいdに7/8を乗じた値(mm)である。τは歪ゲージより求め、△εは隣接する歪ゲージの歪度の差、EAはその鉄筋の軸剛性(N)、ψはその鉄筋の周長(mm)、△lは隣接する歪ゲージ間距離(mm)である。
2段目主筋の付着応力度τは、試験体端部で降伏応力度σに達し、図8に示すように、鉄筋の軸方向応力度を直線分布と仮定すると、下記の式(3)により求めることができる。そして、式(1)を用いて、式(4)により1段目主筋付着応力度τを求める。
Figure 0007012525000005
Figure 0007012525000006
ここで、aは主筋断面積(mm)、ψは2段目主筋周長(mm)、lは2段目主筋長さ(mm)である。ψは1段目主筋周長(mm)である。
さらに、下記の式(5)により、1段目主筋と添筋が重なる断面での1段目主筋軸方向応力度σを求め、式(3)と同様に、下記の式(6)から1段目主筋付着応力度τ’を求める。また、添筋について、図8より式(1)を用い、下記の式(7)、式(8)によって添筋付着応力度τ、τ’を求める。ここで、ψは添筋周長(mm)である。
Figure 0007012525000007
Figure 0007012525000008
Figure 0007012525000009
Figure 0007012525000010
最後に、下記の式(9)により試験体中央の添筋の軸方向応力度σを求める。また、長期荷重による応力を考慮し、下端筋軸方向応力度σ を下記の式(10)で求める。ここで、Mは長期荷重による試験体中央の曲げモーメント(Nmm)である。
Figure 0007012525000011
Figure 0007012525000012
以上により、主筋と添筋の付着応力度τと軸方向応力度σが求められる。
表3に算出の結果を示す。図9に実験結果と評価結果の対応を示す。また、図7に評価したσを併せて示す。
なお、図9には試験体左右で全主筋が降伏したときに引張力が作用する鉄筋のみを示している。
Figure 0007012525000013
図7で評価した軸方向応力度と実験値を比較すると、2段目下端主筋で軸方向応力度をやや過小に評価しているが顕著な差ではないものと判断でき、主筋の各応力度を精度よく評価できることが確認された。
図9より、仮定した付着応力度分布は試験体中央の1段目、2段目主筋の付着応力度を精度よく評価できることが確認された。
これは、図7の結果と対応する。添筋の付着応力度に関して、主筋と比べるとその精度は低く、試験体No.3では大きく評価する傾向にあった。一方で、全試験体に対して最大の付着応力度を概ね評価できていると判断できる。
これにより、主筋と添筋の付着応力度分布の評価法を提案し、主筋については仮定した付着応力度分布によって精度よく評価することができた。一方、添筋について、評価精度は低下するが最大の付着応力度を概ね捉える結果であった。
したがって、本実施形態のPCa梁(梁構造/梁部材)においては、互いに接合する一方のハーフPCa部材と他方のハーフPCa部材がそれぞれ、凹所を設けて接合端面側を断面コ字状に形成するとともに凹所に主筋を突出させて形成し、凹所内に突出して配された主筋同士に重ねるように添筋を設け、一方のハーフPCa部材及び他方のハーフPCa部材の上方と、互いの凹所内とに、主筋と添筋を埋設するようにコンクリートを打設充填し、一方のハーフPCa部材と他方のハーフPCa部材とを添筋による重ね継手を備えて一体に接合する。
これにより、現場での型枠労務をゼロにすることができ、しかも、正しい位置にセットしてグラウトを充填するという手間のかかる機械式継手から、細径鉄筋を添えて結束するだけという径落し重ね継手にすることで鉄筋労務も大幅に削減することが可能になる。
よって、本実施形態のPCa梁によれば、従来と比較し、大幅に効率的にPCa梁を構築することが可能になる。
以上、本発明に係る梁構造の一実施形態について説明したが、本発明は上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 一方のハーフPCa部材
1a 他端部
2 他方のハーフPCa部材
2a 他端部
3 主筋
4 コンクリート
5 凹所
6 主筋
7 シアコッター
8 シアコッター設置領域
10 添筋
11 添筋
12 スターラップ(せん断補強筋)
A PCa梁(梁構造/梁部材)

Claims (4)

  1. 互いに接合する一方のハーフPCa部材と他方のハーフPCa部材がそれぞれ、凹所を設けて接合端面側が断面コ字状に形成されるとともに、前記凹所に主筋を突出させて形成されており、
    前記一方のハーフPCa部材と前記他方のハーフPCa部材が互いの接合端面同士を突き合わせるように所定位置に配設され、
    前記一方のハーフPCa部材と前記他方のハーフPCa部材の上方に主筋を配設するとともに、互いの凹所の上方に配された主筋同士に重ねるように添筋が設けられ、
    且つ、前記一方のハーフPCa部材と前記他方のハーフPCa部材の前記凹所内に突出して配された主筋同士に重ねるように添筋が設けられるとともに、上方の主筋と下方の主筋と前記添筋を囲繞するように前記凹所内に複数のせん断補強筋が設けられ、
    前記一方のハーフPCa部材及び前記他方のハーフPCa部材の上方と、互いの前記凹所内とに、前記主筋と前記添筋と前記せん断補強筋を埋設するようにコンクリートが打設充填され、
    前記一方のハーフPCa部材と前記他方のハーフPCa部材とが前記添筋による重ね継手を備えて一体に接合されており、
    前記添筋は、一部の主筋のみに設けられていることを特徴とする梁構造。
  2. 請求項1記載の梁構造において、
    梁構造の上端側と下端側の前記一方のハーフPCa部材と前記他方のハーフPCa部材の主筋同士が前記添筋による重ね継手で繋げられていることを特徴とする梁構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載の梁構造において、
    前記添筋による重ね継手は、前記主筋に対し前記添筋が小径であることを特徴とする梁構造。
  4. 請求項1または請求項2に記載の梁構造において、
    梁構造の下端側の前記一方のハーフPCa部材と前記他方のハーフPCa部材のそれぞれの主筋が上下方向及び/又は幅方向に折り曲げ加工され、該折り曲げ加工した主筋同士が前記添筋による重ね継手で繋げられていることを特徴とする梁構造。
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