JP6981845B2 - 戸先框用遮光部材及び窓装置 - Google Patents

戸先框用遮光部材及び窓装置 Download PDF

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本発明は、窓枠内に建て込まれた障子を構成する戸先框を遮光するために利用する、戸先框用遮光部材に関する。
建物躯体の開口部には、採光や換気などを目的として、窓装置を設けることが行われている。このような窓装置を構成する窓枠の枠材や窓障子用の框材は、一般的にアルミニウム合金から造られている。ただし、アルミニウム合金は熱伝導率が高いため、枠材や框材の室内側部分の表面の温度は外気の温度に近くなり、そのままでは室内の冷暖房効果を損なう可能性があるだけでなく、冬期に結露が生じて、床やカーテンなどを汚損する可能性がある。
このような事情に鑑みて、特開平10−184199号公報には、枠材や框材を、アルミニウム合金製の室外側フレームと合成樹脂製の室内側フレームとを連結して構成する構造が開示されている。このような従来構造の第1例では、室内側フレームを構成する合成樹脂の熱伝導率が低いため、室内側フレームの温度を、外気の温度に拘らず一定に保ち易くすることができる。このため、室内の冷暖房効果を向上させられるとともに、結露の発生を防止できる。ただし、このような従来構造の第1例では、枠材や框材の全体をアルミニウム合金製とした場合に比べて、耐久性や耐候性が低くなる。また、例えば窓装置の躯体取り付け作業時には、溶接による火花の影響や傷などの配慮も必要になる。
このような事情に鑑みて、特開平10−196228号公報には、枠材や框材を、アルミニウム合金製の室外側フレーム及び室内側フレームと、これら室外側フレームと室内側フレームとを連結する合成樹脂製の断熱材とから構成する構造が開示されている。このような従来構造の第2例では、室外側フレームと室内側フレームとの間には、熱伝導率が低い合成樹脂製の断熱材が存在するため、これら室外側、室内側両フレーム同士の間での熱伝達量が少なくなる。このため、室内側フレームの温度を、外気の温度に拘らず一定に保ち易くすることができる。従って、室内の冷暖房効果を向上させられるとともに、結露の発生を防止できる。また、室内側フレームを合成樹脂製とした場合に比べて、耐久性及び耐候性の向上を図れる。さらに、窓装置の躯体取り付け作業時においても、溶接による火花の影響や傷などの配慮も軽減される。
特開平10−184199号公報 特開平10−196228号公報
ところが、上述したような従来構造の第2例の構造では、障子を構成する室外側フレームが、日射を受けることで長手方向に伸長し、反りを発生させる可能性がある。
加えて、従来構造の第2例に関して、断熱性能のさらなる向上を図るために、窓枠内に建て込まれる内障子と外障子との間で、それぞれの障子の断熱ライン(断熱材)の面外方向に関する位置を、互いに近づける(外障子の断熱ラインを室内側に近づけ、内障子の断熱ラインを室外側に近づける)ことが考えられる。ところが、このような構成を採用した場合、次のような問題を生じる可能性がある。
すなわち、内障子に関して断熱ラインを室外側に近づけるためには、内障子を構成する戸先框を、面外方向に関する寸法の大きいホロー形材の室内側戸先框と、面外方向の寸法の小さいソリッド形材の室外側戸先框とを、断熱材により面外方向に連結することにより構成することが考えられる。ところが、このような構成を採用した場合、内障子を構成する戸先框の室外側部分が、ソリッド形材の室外側戸先框により構成されるため、日射を受けることで長手方向に伸長し、ホロー形材に比べて反りを発生し易くなるとともに、その反り量が大きくなる。この結果、内障子の開閉動作がスムーズに行えなくなる可能性がある。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、障子を構成する戸先框に、日射に起因した反りが発生することを防止することにある。
本発明の戸先框用遮光部材は、窓枠内に建て込まれた障子を構成する戸先框を遮光するために用いる。
前記戸先框は、室内側に配置された室内側戸先框と、室外側に配置された室外側戸先框と、前記室内側戸先框と前記室外側戸先框とを面外方向に連結する断熱材と、を備える。
そして、本発明の戸先框用遮光部材にあっては、前記戸先框のうちの前記室外側戸先框、又は、前記窓枠のうちで前記障子を閉鎖位置に移動させた際に前記戸先框が突き当てられる竪枠に取り付けられて、前記室外側戸先框を室外側から覆う。
本発明の戸先框用遮光部材は、前記戸先框用遮光部材の取付状態で、面内方向に関して前記障子の中央側に位置する部分に、面外方向に関して室内側に向かうほど、面内方向に関して前記障子の中央側に向かう方向に傾斜した傾斜面を設けている。
また、前記戸先框用遮光部材を、前記室外側戸先框に取り付ける場合には、前記障子を面内方向に移動させる際に手指を掛けるための引手部をさらに設けることができる。
さらに、前記戸先框用遮光部材として、アルミニウム合金の押出型材製で、中空部を有する断面筒状のものを使用することができる。
本発明の窓装置は、窓枠と、前記窓枠内に建て込まれる障子とを備えるものであり、前記障子を構成する戸先框は、室内側に配置された室内側戸先框と、室外側に配置された室外側戸先框と、前記室内側戸先框と前記室外側戸先框とを面外方向に連結する断熱材と、を備えている。
そして、本発明の窓装置にあっては、前記室外側戸先框に、この室外側戸先框の室外側面を覆うように、本発明の戸先框用遮光部材を取り付けている。
本発明の窓装置は、窓枠と、前記窓枠内に建て込まれる障子とを備えるものであり、前記窓枠を構成する竪枠は、前記障子を閉鎖位置に移動させた際に、前記障子を構成する戸先框が突き当てられるものである。
また、前記戸先框は、室内側に配置された室内側戸先框と、室外側に配置された室外側戸先框と、前記室内側戸先框と前記室外側戸先框とを面外方向に連結する断熱材と、を備えるものである。
そして、本発明の窓装置にあっては、前記内障子を閉鎖位置に移動させた際に前記室外側戸先框を室外側から覆うように、前記竪枠に対し、本発明の戸先框用遮光部材を取り付けている。
何れの発明を実施する場合にも、前記戸先框用遮光部材、前記室内側戸先框及び前記室外側戸先框をそれぞれ、アルミニウム合金製とすることができる。
アルミニウム合金としては、例えば、A6063S−T5材(JIS H 4100)、すなわち、0.20〜0.6重量%のSiと、0.35重量%以下のFeと、0.10重量%以下のCuと、0.10重量%以下のMnと、0.45〜0.9重量%のMgと、0.10重量%以下のCrと、0.10重量%以下のZnと、0.10重量%以下のTiと、個々が0.05重量%以下で合計が0.15重量%以下の不可避不純物とを含み、残りをAlとしたものを、好ましく使用できる。
また、前記断熱材として、例えばポリアミド6(ナイロン6)などの合成樹脂製で、帯状(板状)のものを使用することができる。
本発明によれば、戸先框用遮光部材により、室外側戸先框を遮光することができるため、障子を構成する戸先框に日射に起因した反りが発生することを防止できる。
図1は、本発明の実施の形態の第1例に係る窓装置を室外側から見た模式図である。 図2は、実施の形態の第1例に係る窓装置の面内方向片側半部における縦断面図である。 図3は、実施の形態の第1例に係る窓装置の横断面図である。 図4は、実施の形態の第1例を示す、図3の右端部拡大図である。 図5は、実施の形態の第1例に係る窓装置から戸先框用遮光部材を取り出して示す斜視図である。 図6は、実施の形態の第1例に関して、戸先框用遮光部材の取付手順を説明するために示す図である。 図7は、実施の形態の第2例に係る窓装置を示す、図3に相当する横断面図である。 図8は、実施の形態の第2例を示す、図7の右端部拡大図である。 図9は、実施の形態の第2例に係る窓装置から戸先框用遮光部材を取り出して示す斜視図である。
[実施の形態の第1例]
実施の形態の第1例について、図1〜図6を参照して説明する。
本例は、庭やベランダなどの外部への出入りを想定したテラスタイプの引き違い式の窓装置1に、本発明を適用した場合を示している。窓装置1は、矩形枠状の窓枠2と、窓枠2の内側に面内方向(窓枠2の幅方向、水平方向)に関する移動可能に建て込まれた外障子3及び内障子4とを備えている。
窓枠2は、面内方向に配置されて上辺を構成する上枠5と、同じく面内方向に配置されて下辺を構成する下枠6と、鉛直方向に配置されて左右の縦辺を構成する1対の竪枠7a、7bとを備えている。そして、上枠5及び下枠6の面内方向両端部と1対の竪枠7a、7bの上下方向両端部とを、それぞれタッピングねじなどを用いて連結することにより、窓枠2を矩形枠(角部が直角状である四角枠)状に構成している。
本例では、窓装置1の断熱性能を高めるべく、窓枠2の面外方向中間部に、複数の断熱材8a1(8a2)〜8d1(8d2)により構成される、矩形枠状の枠側断熱ライン9を設けている。このために、上枠5、下枠6、及び、1対の竪枠7a、7bのそれぞれを、アルミニウム合金製の室外側フレーム(室外側枠材)及び室内側フレーム(室内側枠材)を、合成樹脂製の断熱材によって面外方向に連結した連結構造としている。
アルミニウム合金としては、例えば、A6063S−T5材(JIS H 4100)、すなわち、0.20〜0.6重量%のSiと、0.35重量%以下のFeと、0.10重量%以下のCuと、0.10重量%以下のMnと、0.45〜0.9重量%のMgと、0.10重量%以下のCrと、0.10重量%以下のZnと、0.10重量%以下のTiと、個々が0.05重量%以下で合計が0.15重量%以下の不可避不純物とを含み、残りをAlとしたものを、好ましく使用できる。また、断熱材8a1(8a2)〜8d1(8d2)を構成する合成樹脂としては、ポリアミド6(ナイロン6)や、これにガラス繊維を含有したものなどを利用できる。
次に、窓枠2を構成する枠材ごとに、構造を具体的に説明する。
[上枠5の構造]
上枠5は、窓枠2の上辺を構成し、面内方向(図1及び図3の左右方向、図2の表裏方向)に配置されている。上枠5は、図2に示したように、それぞれがアルミニウム合金製である、室外側に配置された室外側上枠10及び室内側に配置された室内側上枠11を、上下方向に離隔する状態で互いに平行に配置された、合成樹脂製で帯状(板状)の1対の断熱材8a1、8a2により、面外方向(図1の表裏方向、図2の左右方向、図3の上下方向)に連結することにより構成されている。
このために、面外方向に対向する室外側上枠10の室内側面と室内側上枠11の室外側面とに、それぞれ上下方向に間隔をあけて係止凹溝12a、12bを形成している。そして、断熱材8a1、8a2のそれぞれの幅方向(面外方向)両端部を、互いに整合する位置に設けられた係止凹溝12a、12b同士の間に挿入した状態で、これら係止凹溝12a、12bの上下方向幅を縮める(かしめる)ことで、室外側上枠10と室内側上枠11とを断熱材8a1、8a2を介して連結している。本例では、室外側上枠10、室内側上枠11及び1対の断熱材8a1、8a2が、上枠5の全長にわたり設けられている。
室外側上枠10には、外障子3の上辺を案内するための上部外レール13が設けられている。これに対し、室内側上枠11には、内障子4の上辺を案内するための上部内レール14が設けられている。
1対の断熱材8a1、8a2は、上枠5の面外方向中央部に位置しており、かつ、外障子3及び内障子4の上方(面外方向に関して外障子3及び内障子4とそれぞれ整合する部分)に配置されている。1対の断熱材8a1、8a2の間には、スポンジ状の発泡ポリエチレン15が配置されている。
上部外レール13と上部内レール14との間部分には、下方に位置する断熱材8a1を下方から覆うように、上枠カバー16が配置されている。上枠カバー16は、硬質の塩化ビニル(PVC)製で、断面略T字形に構成されており、上枠5の下面に支持されている。具体的には、上枠カバー16は、その室外側端部を室外側上枠10の下面に形成された係合溝10aに係合させるとともに、その室内側端部を室内側上枠11の下面に対して下方からねじ17で固定することで、上枠5に支持されている。本例では、上枠カバー16の下端部が、面外方向に関して、外障子3の上端部の室内側面と内障子4の上端部の室外側面との間に進入している。
[下枠6の構造]
下枠6は、窓枠2の下辺を構成し、面内方向に配置されている。下枠6は、図2に示すように、それぞれがアルミニウム合金製である、室外側に配置された室外側下枠18及び室内側に配置された室内側下枠19を、上下方向に互いに離隔した状態で配置された、合成樹脂製で帯状の1対の断熱材8b1、8b2により、面外方向に連結することにより構成されている。
このために、面外方向に対向する室外側下枠18の室内側面と室内側下枠19の室外側面とに、それぞれ上下方向に間隔をあけて係止凹溝20a、20bを形成している。そして、断熱材8b1、8b2のそれぞれの幅方向(面外方向)両端部を、互いに整合する位置に設けられた係止凹溝20a、20b同士の間に挿入した状態で、これら係止凹溝20a、20bの上下方向幅を縮めることで、室外側下枠18と室内側下枠19とを断熱材8b1、8b2を介して連結している。室外側下枠18、室内側下枠19及び1対の断熱材8b1、8b2は、下枠6の全長にわたり設けられている。
室外側下枠18は、断面略矩形状の室外下枠本体21と、外障子3の下辺を案内するための下部外レール22aを有する断面逆Y字形の外レール部材22とを、ねじ23により結合することで構成されている。具体的には、室外下枠本体21の室外側部の上面に、外レール部材22をねじ23により固定している。このため、室外下枠本体21の室内側部は、外レール部材22よりも下方に位置している。これに対し、室内側下枠19は、全体が一体的に形成されており、断面略矩形状の室内下枠本体24の上面の室内側部分に、内障子4の下辺を案内するための下部内レール25が一体的に設けられている。また、室内側下枠19の室内側端部には、室内下枠本体24の上面の室内側端部に連続する状態で、断面クランク形の室内側立壁26が設けられている。断熱材8b1、8b2の幅方向両端部を係止するための係止凹溝20a、20bは、室外下枠本体21の室内側面及び室内下枠本体24の室外側面に、それぞれ形成されている。
1対の断熱材8b1、8b2は、下枠6の面外方向中央部に位置しており、かつ、外障子3及び内障子4の下方(面外方向に関して外障子3及び内障子4とそれぞれ整合する部分)に配置されている。このため、本例では、室外側下枠18の室内側端部よりも、外障子3の下端部(下框42)の室内側端部のほうが、室内側に位置している。また、室外下枠本体21の上面及び室内下枠本体24の上面は、それぞれ略水平に配置されているが、室外下枠本体21の上面の方が、室内下枠本体24の上面よりも下方に位置している。このため、室外下枠本体21の上面と室内下枠本体24の上面とを面外方向に連続させるように設けられた、断熱材8b1の上面は、室外側に向かうほど下方に向かう方向に傾斜している。
本例では、下部外レール22aと下部内レール25との間部分に、断熱材8b1を上方から覆うように、下枠カバー27を配置している。下枠カバー27は、面内方向に関して外障子3が閉鎖状態で位置する片側半部(図1の右側半部及び図3の左側半部)に配置された第1下枠カバー28と、面内方向に関して内障子4が閉鎖状態で位置する他側半部(図1の左側半部及び図3の右側半部)に配置された第2下枠カバー29とから構成されている。
第1下枠カバー28は、室外側に配置された塩化ビニル(PVC)製の第1室外側下枠カバー片30と、室内側に配置されたアルミニウム合金製の第1室内側下枠カバー片31とから構成されている。これに対し、第2下枠カバー29は、室外側に配置されたアルミニウム合金製の第2室外側下枠カバー片32と、室内側に配置された塩化ビニル製の第2室内側下枠カバー片33とから構成されている。このように本例では、下枠6の面内方向片側半部と他側半部とで、塩化ビニル製の下枠カバー片とアルミニウム合金製の下枠カバー片との、面外方向に関する取付位置が反対になっている。なお、第1下枠カバー28及び第2下枠カバー29は、それぞれ固定ブロック34を介して、下枠6の上面に支持されている。
[竪枠7a、7bの構造]
左右の竪枠7a、7bのうち、面内方向に関して片側(図1の右側及び図3の左側)に配置された竪枠7aは、それぞれがアルミニウム合金製である室外側に配置された第1室外側竪枠35及び室内側に配置された第1室内側竪枠36を、面内方向に離隔する状態で互いに平行に配置された、合成樹脂製で帯状の1対の断熱材8c1、8c2により、面外方向に連結することにより構成されている。
このために、面外方向に対向する第1室外側竪枠35の室内側面と第1室内側竪枠36の室外側面とに、それぞれ面内方向に間隔をあけて係止凹溝37a、37bを形成している。そして、断熱材8c1、8c2のそれぞれの幅方向両端部を、互いに整合する位置に設けられた係止凹溝37a、37b同士の間に挿入した状態で、これら係止凹溝37a、37bの面内方向幅を縮めることで、第1室外側竪枠35と第1室内側竪枠36とを断熱材8c1、8c2を介して連結している。本例の場合には、このような状態で、断熱材8c1、8c2が、外障子3の側方(面外方向に関して外障子3と整合する室外寄り部分)に配置されている。
左右の竪枠7a、7bのうち、面内方向に関して他側(図1の左側及び図3の右側)に配置された竪枠7bは、それぞれがアルミニウム合金製である室外側に配置された第2室外側竪枠38及び室内側に配置された第2室内側竪枠39を、面内方向に離隔する状態で互いに平行に配置された、合成樹脂製で帯状の1対の断熱材8d1、8d2により、面外方向に連結することにより構成されている。
このために、面外方向に対向する第2室外側竪枠38の室内側面と第2室内側竪枠39の室外側面とに、それぞれ面内方向に間隔をあけて係止凹溝40a、40bを形成している。そして、断熱材8d1、8d2のそれぞれの幅方向両端部を、互いに整合する位置に設けられた係止凹溝40a、40b同士の間に挿入した状態で、これら係止凹溝40a、40bの面内方向幅を縮めることで、第2室外側竪枠38と第2室内側竪枠39とを断熱材8d1、8d2を介して連結している。本例の場合には、このような状態で、断熱材8d1、8d2が、内障子4の側方(面外方向に関して内障子4と整合する室内寄り部分)に配置されている。
上述のような各枠材を連結することで構成される本例の窓枠2には、四方に配置された断熱材8a1(8a2)、8b1(8b2)、8c1(8c2)、8d1(8d2)により構成される枠側断熱ライン9が形成されている。このような窓枠2の内側に、面内方向に移動可能に建て込まれる外障子3及び内障子4の構造について、以下、それぞれ具体的に説明する。
[外障子3の全体構造]
外障子3は、上辺を構成する上框41と、下辺を構成する下框42と、それぞれが左右の縦辺を構成する縦框である召し合わせ框43及び戸先框44とにより、矩形板状のガラスパネル45の四辺を囲むことにより構成されている。また、ガラスパネル45の三方を取り囲むように、外障子3を構成する各框41〜44により構成される框枠体46に、複数の断熱材47a1(47a2)〜47c1(47c2)により構成された框側断熱ライン48aを設けている。そして、このために、框枠体46を構成する上框41、下框42及び戸先框44のそれぞれを、アルミニウム合金製の室外側フレーム(室外側框材)及び室内側フレーム(室内側框材)を、合成樹脂製の断熱材によって面外方向に連結した連結構造としている。また、断熱性能の向上を図るべく、框側断熱ライン48aの面外方向に関する形成位置を、窓枠2に設けられた枠側断熱ライン9と重畳させている。具体的には、外障子3の面外方向室内側に框側断熱ライン48aを形成している。なお、このため、戸車49は面外方向室外側に設けられている。
なお、框枠体46を構成する各框41〜44に関しても、アルミニウム合金として、例えば、A6063S−T5材(JIS H 4100)を使用することができ、断熱材を構成する合成樹脂としては、ポリアミド6(ナイロン6)や、これにガラス繊維を含有したものなどを利用できる。また、図示の例では、ガラスパネル45として、複層(3層)ガラスを使用した例を示しているが、2層ガラスや断熱性能を有する単層ガラスを使用することもできる。
[外障子3を構成する上框41の構造]
上框41は、図2に示すように、それぞれがアルミニウム合金製である、室外側に配置された室外側上框50及び室内側に配置された室内側上框51を、上下方向に離隔する状態で互いに平行に配置された合成樹脂製で帯状の1対の断熱材47a1、47a2により、面外方向に連結することにより構成されている。
このために、面外方向に対向する室外側上框50の室内側面と室内側上框51の室外側面とに、それぞれ上下方向に間隔をあけて係止凹溝52a、52bを形成している。そして、断熱材47a1、47a2のそれぞれの幅方向両端部を、互いに整合する位置に設けられた係止凹溝52a、52b同士の間に挿入した状態で、これら係止凹溝52a、52bの上下方向幅を縮めることで、室外側上框50と室内側上框51とを断熱材47a1、47a2を介して連結している。本例では、このような状態で、上框41の下端部に、ガラスパネル45の上辺が挿入されるガラス溝53aが設けられている。また、断熱材47a1、47a2は、ガラスパネル45の上方(面外方向に関してガラスパネル45と整合する部分)に配置されており、下方に配置された断熱材47a1は、ガラス溝53aの底部の一部(室内側半部)を構成している。また、室外側上框50の上端部には、上面に開口する状態で、上部外レール13と係合可能な上部外案内溝54が設けられている。
[外障子3を構成する下框42の構造]
下框42は、図2に示すように、それぞれがアルミニウム合金製である、室外側に配置された室外側下框55及び室内側に配置された室内側下框56を、上下方向に離隔する状態で互いに平行に配置された合成樹脂製で帯状の1対の断熱材47b1、47b2により、面外方向に連結することにより構成されている。
このために、面外方向に対向する室外側下框55の室内側面と室内側下框56の室外側面とに、それぞれ上下方向に間隔をあけて係止凹溝57a、57bを形成している。そして、断熱材47b1、47b2のそれぞれの幅方向両端部を、互いに整合する位置に設けられた係止凹溝57a、57b同士の間に挿入した状態で、これら係止凹溝57a、57bの上下方向幅を縮めることで、室外側下框55と室内側下框56とを断熱材47b1、47b2を介して連結している。本例では、このような状態で、下框42の上端部に、ガラスパネル45の下辺が挿入されるガラス溝53bが設けられている。また、断熱材47b1、47b2は、ガラスパネル45の下方(面外方向に関してガラスパネル45と整合する部分)に配置されており、上方に配置された断熱材47b1は、ガラス溝53bの底部の一部(室内側半部)を構成している。また、室外側下框55には、下部外レール22aと係合可能な戸車49が設けられている。
[外障子3を構成する召し合わせ框43の構造]
召し合わせ框43は、図3に示すように、全体がアルミニウム合金製で、外障子3を構成するその他の框枠材41、42、44のように、断熱材を備えていない。召し合わせ框43の面内方向に関する片側端部には、ガラスパネル45の側辺を挿入するためのガラス溝53cが設けられている。
[外障子3を構成する戸先框44の構造]
戸先框44は、図3に示すように、それぞれがアルミニウム合金製である、室外側に配置された中空部を有するホロー形材より成る室外側戸先框58、及び、室内側に配置された中空部を有しないソリッド形材より成る室内側戸先框59を、面内方向に離隔する状態で互いに平行に配置された、合成樹脂製で帯状の1対の断熱材47c1、47c2により、面外方向に連結することにより構成されている。
このために、面外方向に対向する室外側戸先框58の室内側面と室内側戸先框59の室外側面とに、それぞれ面内方向に間隔をあけて係止凹溝60a、60bを形成している。そして、断熱材47c1、47c2のそれぞれの幅方向両端部を、互いに整合する位置に設けられた係止凹溝60a、60b同士の間に挿入した状態で、これら係止凹溝60a、60bの面内方向幅を縮めることで、室外側戸先框58と室内側戸先框59とを断熱材47c1、47c2を介して連結している。本例では、このような状態で、戸先框44の面内方向に関する他側端部に、ガラスパネル45の側辺が挿入されるガラス溝53dが設けられている。また、断熱材47c1、47c2は、ガラスパネル45の側方(面外方向に関してガラスパネル45と整合する部分)に配置されており、面内方向に関して他側に配置された断熱材47c1は、ガラス溝53dの底部の一部を構成している。
[内障子4の全体構造]
内障子4は、上辺を構成する上框61と、下辺を構成する下框62と、それぞれが左右の縦辺を構成する縦框である召し合わせ框63及び戸先框64とにより、矩形板状のガラスパネル65の四辺を囲むことにより構成されている。また、本例では、ガラスパネル65の周囲を取り囲むように、内障子4を構成する各框61〜64により構成される框枠体66に、複数の断熱材47d1(47d2)〜47g1(47g2)により構成された框側断熱ライン48bを設けている。そして、このために、框枠体66を構成する上框61、下框62、召し合わせ框63及び戸先框64のそれぞれを、アルミニウム合金製の室外側フレーム(室外側框材)及び室内側フレーム(室内側框材)を、合成樹脂製の断熱材によって面外方向に連結した連結構造としている。また、断熱性能の向上を図るべく、框側断熱ライン48bの面外方向に関する形成位置を、窓枠2に設けられた枠側断熱ライン9と重畳させている。具体的には、内障子4の面外方向室外側に框側断熱ライン48bを形成している。なお、このため、戸車49は面外方向室内側に設けられている。
なお、框枠体66を構成する各框61〜64に関しても、アルミニウム合金として、例えば、A6063S−T5材(JIS H 4100)を使用することができ、断熱材を構成する合成樹脂としては、ポリアミド6(ナイロン6)や、これにガラス繊維を含有したものなどを利用できる。また、図示の例では、ガラスパネル65として、複層(3層)ガラスを使用した例を示しているが、2層ガラスや断熱性能を有する単層ガラスを使用することもできる。
[内障子4を構成する上框61の構造]
上框61は、図2に示すように、それぞれがアルミニウム合金製である、室外側に配置された室外側上框67及び室内側に配置された室内側上框68を、上下方向に離隔する状態で互いに平行に配置された、合成樹脂製で帯状の1対の断熱材47d1、47d2により、面外方向に連結することにより構成されている。
このために、面外方向に対向する室外側上框67の室内側面と室内側上框68の室外側面とに、それぞれ上下方向に間隔をあけて係止凹溝69a、69bを形成している。そして、断熱材47d1、47d2のそれぞれの幅方向両端部を、互いに整合する位置に設けられた係止凹溝69a、69b同士の間に挿入した状態で、これら係止凹溝69a、69bの上下方向幅を縮めることで、室外側上框67と室内側上框68とを断熱材47d1、47d2を介して連結している。本例では、このような状態で、上框61の下端部に、ガラスパネル65の上辺が挿入されるガラス溝70aが設けられている。また、断熱材47d1、47d2は、ガラスパネル65の上方(面外方向に関してガラスパネル65と整合する部分)に配置されており、下方に配置された断熱材47d1は、ガラス溝70aの底部の一部(室外側半部)を構成している。また、室内側上框68の上端部には、上面に開口する状態で、上部内レール14と係合可能な上部内案内溝71が設けられている。
[内障子4を構成する下框62の構造]
下框62は、図2に示すように、それぞれがアルミニウム合金製である、室外側に配置された室外側下框72及び室内側に配置された室内側下框73を、上下方向に離隔する状態で互いに平行に配置された、合成樹脂製で帯状の1対の断熱材47e1、47e2により、面外方向に連結することにより構成されている。
このために、面外方向に対向する室外側下框72の室内側面と室内側下框73の室外側面とに、それぞれ上下方向に間隔をあけて係止凹溝74a、74bを形成している。そして、断熱材47e1、47e2のそれぞれの幅方向両端部を、互いに整合する位置に設けられた係止凹溝74a、74b同士の間に挿入した状態で、これら係止凹溝74a、74bの上下方向幅を縮めることで、室外側下框72と室内側下框73とを断熱材47e1、47e2を介して連結している。本例では、このような状態で、下框62の上端部に、ガラスパネル65の下辺が挿入されるガラス溝70bが設けられている。また、断熱材47e1、47e2は、ガラスパネル65の下方(面外方向に関してガラスパネル65と整合する部分)に配置されており、上方に配置された断熱材47e1は、ガラス溝70bの底部の一部(室外側半部)を構成している。また、室内側下框73には、下部内レール25と係合可能な戸車49が設けられている。
[内障子4を構成する召し合わせ框63の構造]
召し合わせ框63は、図3に示すように、それぞれがアルミニウム合金製である、室外側に配置された室外側召し合わせ框75及び室内側に配置された室内側召し合わせ框76を、面内方向に離隔する状態で互いに平行に配置された、合成樹脂製で帯状の1対の断熱材47f1、47f2により、面外方向に連結することにより構成されている。
このために、面外方向に対向する室外側召し合わせ框75の室内側面と室内側召し合わせ框76の室外側面とに、それぞれ面内方向に間隔をあけて係止凹溝77a、77bを形成している。そして、断熱材47f1、47f2のそれぞれの幅方向両端部を、互いに整合する位置に設けられた係止凹溝77a、77b同士の間に挿入した状態で、これら係止凹溝77a、77bの面内方向幅を縮めることで、室外側召し合わせ框75と室内側召し合わせ框76とを断熱材47f1、47f2を介して連結している。本例では、このような状態で、召し合わせ框63の面内方向に関する他側端部に、ガラスパネル65の側辺が挿入されるガラス溝70cが設けられている。また、断熱材47f1、47f2は、ガラスパネル65の側方(面外方向に関してガラスパネル65と整合する部分)に配置されており、面内方向に関して他側に配置された断熱材47f1は、ガラス溝70cの底部の一部を構成している。
[内障子4を構成する戸先框64の構造]
戸先框64は、図3及び図4に示したように、それぞれがアルミニウム合金製である、室外側に配置された中空部を有しないソリッド形材より成る室外側戸先框78、及び、室内側に配置された中空部を有するホロー形材より成る室内側戸先框79を、面内方向に離隔する状態で互いに平行に配置された、合成樹脂製で帯状の1対の断熱材47g1、47g2により、面外方向に連結することにより構成されている。
このために、面外方向に対向する室外側戸先框78の室内側面と室内側戸先框79の室外側面とに、それぞれ面内方向に間隔をあけて係止凹溝80a、80bを形成している。そして、断熱材47g1、47g2のそれぞれの幅方向両端部を、互いに整合する位置に設けられた係止凹溝80a、80b同士の間に挿入した状態で、これら係止凹溝80a、80bの面内方向幅を縮めることで、室外側戸先框78と室内側戸先框79とを断熱材47g1、47g2を介して連結している。本例では、このような状態で、戸先框64の面内方向に関する片側端部に、ガラスパネル65の側辺が挿入されるガラス溝70dが設けられている。また、断熱材47g1、47g2は、ガラスパネル65の側方(面外方向に関してガラスパネル65と整合する部分)に配置されており、面内方向に関して片側に配置された断熱材47g1は、ガラス溝70dの底部の一部を構成している。
上述したように、内障子4を構成する戸先框64では、室外側に配置された室外側戸先框78が中空部を有しないソリッド形材であり、中空部を有するホロー形材に比べて強度が弱いため、そのままでは、室外側戸先框78が、日射の影響により長手方向に伸長し、反りが発生する可能性がある。そこで、本例では、室外側戸先框78の室外側面を覆うように、戸先框用遮光部材81を室外側戸先框78に取り付けている。戸先框用遮光部材81は、ソリッド形材より成る室外側戸先框78に日射が直接当たらないようにするためのもので、アルミニウム合金の押出型材製である。
戸先框用遮光部材81は、中空部を有するホロー形材であり、断面略矩形筒状に構成された本体部82と、1対の取付板部83a、83bとを備えている。本体部82は、面外方向に関して互いに平行に配置された裏板部84及び正面板部85と、これら裏板部84及び正面板部85の面内方向端部同士を連結する1対の側板部86a、86bとを備えている。1対の側板部86a、86bのうち、裏板部84及び正面板部85の面内方向片側端部同士を連結し、かつ、戸先框用遮光部材81の面内方向片側(内障子4の中央側)に位置する一方の側板部86aは、面外方向に関して室内側(裏板部84側)に向かうほど、面内方向片側(内障子4の中央側)に向かう方向に傾斜している。このため、本例では、一方の側板部86aの幅方向片側面が傾斜面となっている。そして、このような傾斜面を設けることで、戸先框用遮光部材81を設けたことに起因して、ガラスパネル65を通じた視認範囲(視野角)が狭くならないようにしている。また、一方の側板部86aの室内側端部は、裏板部84の面内方向片側端部よりも室内側に突出しており、裏板部84と室外側戸先框78との間の開口部を塞いでいる。これに対し、裏板部84及び正面板部85の面内方向他側端部同士を連結する他方の側板部86bは、裏板部84及び正面板部85に対してそれぞれ直角に配置されている。また、他方の側板部86bの室内側端部は、裏板部84の面内方向他側端部に連結されている。
裏板部84は、平板状に構成されている。これに対し、正面板部85は、断面クランク形状に構成されており、面内方向中間部には、室内側に向けて凹んだ矩形凹溝状の引手部87が、上下方向に全長にわたり設けられている。引手部87は、内障子4を室外側から面内方向に移動させる際に、手指を掛けるために用いるものである。
1対の取付板部83a、83bは、裏板部84の室内側面から室内側に突出するように設けられており、面内方向に互いに離隔するとともに平行に配置されている。また、1対の取付板部83a、83bは、裏板部84に対して直角に配置されている。1対の取付板部83a、83bのうち、面内方向片側に配置された取付板部83aは、断面略L字形に構成されており、先端部に面内方向片側に向けて直角に折れ曲がった係止部88aが設けられている。これに対し、面内方向他側に配置された取付板部83bは、平板状に構成されている。また、面内方向片側に配置された取付板部83aの方が、面内方向他側に配置された取付板部83bよりも、室内側への突出量が大きくなっている。
本例では、上述のような構成を有する戸先框用遮光部材81を、取付板部83aと同大かつ同形状のアタッチメント89を利用して、室外側戸先框78に取り付ける。このために、図6の(A)に示すように、アタッチメント89を、戸先框用遮光部材81を構成する取付板部83bに対し、裏板90とねじ91を用いて固定する。具体的には、取付板部83aの面内方向片側に裏板90を配置し、かつ、取付板部83aの面内方向他側にアタッチメント89を配置する。この際、アタッチメント89の先端部(室内側端部)に設けられた係止部88bは、取付板部83aの先端部に設けられた係止部88aとは、面内方向に関して反対側に向けておく。そして、アタッチメント89及び取付板部83aを幅方向に挿通したねじ91を、裏板90の雌ねじ孔90aに対して螺合する。なお、アタッチメント89として、取付板部83aよりも長さ寸法が短いピース材を複数使用することもできる。
次いで、アタッチメント89が取り付けられた戸先框用遮光部材81を、室外側戸先框78の室外側面に対して取り付ける。具体的には、取付板部83a及びアタッチメント89の先端部に設けられた1対の係止部88a、88bを、室外側戸先框78の室外側面に形成された、奥部に比べて開口部の面内方向幅の狭いあり溝状の係止凹溝92に係止する。係止方法は特に問わないが、たとえば、図6の(B)に示すように、戸先框64の長手方向(上下方向)端部の係止凹溝92の開口部から、1対の係止部88a、88bを係止凹溝92の内側にスライドさせるように挿入(嵌合)して取り付けることができる。あるいは、図6の(C)に示すように、アタッチメント89の先端部に設けた係止部88bを、係止凹溝92(の面内方向他側の凹溝)に係止した状態で、戸先框用遮光部材81を戸先框64に対して回動させた後、取付板部83aを面内方向に関してアタッチメント89側に弾性変形させつつ、取付板部83aの先端部に設けた係止部88aを係止凹溝92(の面内方向片側の凹溝)に係止することができる。いずれにしても、戸先框用遮光部材81を室外側戸先框78に取り付けた状態で、戸先框用遮光部材81は、室外側戸先框78の室外側面を全面にわたり覆っている。このため、室外側戸先框78が、外部に露出することはない。また、戸先框用遮光部材81は、室外側戸先框78に対して面内方向及び面外方向に相対移動することはないため、戸先框用遮光部材81に設けられた引手部87を利用して、内障子4の開閉動作を行うことが可能になる。
以上のような構成を有する本例の窓装置1によれば、内障子4と外障子3との間で、それぞれの框側断熱ライン48a、48bの面外方向に関する位置を互いに近づけた構造でありながら、内障子4を構成する戸先框64に、日射に起因した反りが発生することを防止できる。
すなわち、本例では、内障子4の框側断熱ライン48bと外障子3の框側断熱ライン48bとの面外方向に関する位置を近づけるために、内障子4を構成する戸先框64を、室内側に配置された中空部を有するホロー形材より成る室内側戸先框79と、室外側に配置された中空部を有しないソリッド形材より成る室外側戸先框78とを、断熱材47g1、47g2により面外方向に連結する構造を採用しているが、日射によって長手方向に伸長し易いソリッド形材より成る室外側戸先框78を、戸先框用遮光部材81により全長にわたり覆っている。このため、室外側戸先框78に日射が当たることを防止できるので、室外側戸先框78が長手方向に伸長することを有効に防止できる。また、断面矩形筒状の本体部82を有する戸先框用遮光部材81を室外側戸先框78に取り付けているため、室外側戸先框78の強度を向上させることもできる。従って、室外側戸先框78に反りが発生することを有効に防止でき、内障子4の開閉動作がスムーズに行えなくなることを防止できる。
さらに本例では、窓枠2のうち、外障子3が閉鎖状態で位置する面内方向片側部分と、内障子4が位置する面内方向他側部分とで、共通の枠側断熱ライン9を形成しているが、面内方向片側に位置する竪枠7aの断熱材8c1(8c2)と、面内方向他側に位置する竪枠7bの断熱材8d1(8d2)との、面外方向位置をずらしている。具体的には、面内方向片側に位置する竪枠7aの断熱材8c1(8c2)は、外障子3と対向する位置に設けているのに対し、面内方向他側に位置する竪枠7bの断熱材8d1(8d2)は、内障子4と対向する位置に設けている。加えて、上枠5及び下枠6を構成する断熱材8a1(8a2)、8b1(8b2)は、竪枠7aの断熱材8c1(8c2)及び竪枠7bの断熱材8d1(8d2)に対してそれぞれ面外方向に整合するように、面外方向中央部に設けている。従って、本例では、枠側断熱ライン9よりも室外側に存在する各枠材(室外側上枠10、室外側下枠18、第1室外側竪枠35、第2室外側竪枠38)の温度が外気の温度に近づいた(例えば冷やされた)場合にも、枠側断熱ライン9よりも室内側に存在する各枠材(室内側上枠11、室内側下枠19、第1室内側竪枠36、第2室内側竪枠39)の温度が、外気の温度に応じて変化することを有効に防止できる。このため、例えば、面外方向に関して外障子と整合する部分にのみ断熱ラインを形成した場合のように、内障子全体が断熱ラインよりも室内側に位置することに起因して、窓枠のうちで内障子を支持した各枠材の室内側部分(室内側フレーム)の温度が、外気の温度に応じて変化し易くなることを防止できる。
[実施の形態の第2例]
実施の形態の第2例について、図7〜図9を用いて説明する。
本例では、下方に腰壁などが設けられ、外部への出入りを想定しない窓タイプの引き違い式の窓装置1aに、本発明を適用した場合を説明する。本例では、戸先框用遮光部材81aを、内障子4を構成する戸先框64に対して直接取り付けずに、窓枠2aのうちで、内障子4を閉鎖位置に移動させた際に、内障子4を構成する戸先框64が突き当てられる側の竪枠7bに取り付けている。
戸先框用遮光部材81aは、内障子4を閉鎖位置に移動させた際に、戸先框64を構成する室外側戸先框78を室外側から覆うように、竪枠7bに対し取り付けられている。具体的には、戸先框用遮光部材81aを、竪枠7bを構成する第2室外側竪枠38に取り付けている。
戸先框用遮光部材81aは、アルミニウム合金の押出型材製で、平板状の遮光板本体93と、1対の脚部94a、94bとを備えている。遮光板本体93は、面外方向に関して室内側に向かうほど、面内方向片側(図7及び図8の左側、内障子4の中央側)に向かう方向に傾斜して配置されている。また、このように配置された遮光板本体93の面内方向他側面(図7及び図8の右側面、竪枠7b側を向いた面)から面内方向他側に突出するように、1対の脚部94a、94bが設けられている。具体的には、遮光板本体93の室外側端部から脚部94aが突出しており、遮光板本体93の面外方向中間部から脚部94bが突出している。このため、遮光板本体93は、戸先框用遮光部材81aのうちの面内方向片側(内障子4の中央側)に位置している。従って、本例でも、遮光板本体93の面内方向片側面が傾斜面となっているので、戸先框用遮光部材81aを設けたことに起因して、ガラスパネル65を通じた視認範囲(視野角)が狭くならないようにしている。1対の脚部94a、94bは、面外方向に互いに離隔するとともに平行に配置されている。また、1対の脚部94a、94bのそれぞれの先端部には、面外方向に関して室内側に直角に折れ曲がった突き当て部95a、95bが設けられている。1対の突き当て部95a、95bの面内方向他側面は、同一の仮想平面上に存在している。
本例では、上述のような構成を有する戸先框用遮光部材81aを、断面L字形の固定ブラケット96を利用して、竪枠7bの面内方向片側面(内側面)に取り付ける。具体的には、固定ブラケット96を構成する互いに直角に配置された1対の取付板部97a、97bのうち、一方の取付板部97aを、竪枠7b(第2室外側竪枠38)の面内方向片側面に対して当接させ、この取付板部97aに形成された通孔98を挿通したねじ99を、竪枠7b(または図示しない裏板等)に対して螺合する。これにより、竪枠7bの面内方向片側面の室外寄り部分に、固定ブラケット96を固定する。たとえば、固定ブラケット96は、竪枠7bの上端部、下端部、及び、上下方向中間部の3個所にそれぞれ固定することができる。その後、戸先框用遮光部材81aを、面内方向片側から竪枠7bに近づけて、面外方向に関して1対の脚部94a、94b同士の間に固定ブラケット96を配置する。この際、1対の脚部94a、94bの先端部に設けられた突き当て部95a、95bを、竪枠7bの面内方向片側面に突き当てる。また、固定ブラケット96を構成する他方の取付板部97bを、脚部94bの室外側面に当接させる。そして、脚部94bを室内側から面外方向に挿通したねじ100を、取付板部97bに形成された雌ねじ孔101に螺合する。これにより、戸先框用遮光部材81aを、固定ブラケット96を介して、竪枠7bの面内方向片側面に取り付ける。そして、このような取付状態で、戸先框用遮光部材81aは、内障子4を閉鎖位置に移動させた際に、室外側戸先框78の室外側面の全面を室外側から覆う。
以上のような構成を有する本例の場合にも、内障子4と外障子3との間で、それぞれの框側断熱ライン48a、48bの面外方向に関する位置を互いに近づけた構造でありながら、内障子4を構成する戸先框64に、日射に起因した反りが発生することを防止できる。また本例の構造は、戸先框用遮光部材81aを、窓枠2aを構成する竪枠7bに取り付けるだけで良いので、既存の窓装置に戸先框用遮光部材81aを取り付けることもできる。
その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同じである。
本発明は、実施の形態の各例で説明したような、窓枠内に外障子及び内障子がともに面内方向に移動可能に建て込まれる構造(引き違い窓)が対象になるだけでなく、内障子のみが移動可能に建て込まれる構造(内動片引き窓)、及び、外障子のみが移動可能に建て込まれる構造(外動片引き窓)等に関しても対象になる。また、障子は、内障子に限定されるものではなく、外障子や、窓枠内に建て込まれるその他の種類の障子に適用することができる。
1、1a 窓装置
2、2a 窓枠
3 外障子
4 内障子
5 上枠
6 下枠
7a、7b 竪枠
8a1、8a2〜8d1、8d2 断熱材
9 枠側断熱ライン
10 室外側上枠
10a 係合溝
11 室内側上枠
12a、12b 係止凹溝
13 上部外レール
14 上部内レール
15 発泡ポリエチレン
16 上枠カバー
17 ねじ
18 室外側下枠
19 室内側下枠
20a、20b 係止凹溝
21 室外下枠本体
22 外レール部材
22a 下部外レール
23 ねじ
24 室内下枠本体
25 下部内レール
25a 張出板部
26 室内側立壁
27 下枠カバー
28 第1下枠カバー
29 第2下枠カバー
30 第1室外側下枠カバー片
31 第1室内側下枠カバー片
32 第2室外側下枠カバー片
33 第2室内側下枠カバー片
34 固定ブロック
35 第1室外側竪枠
36 第1室内側竪枠
37a、37b 係止凹溝
38 第2室外側竪枠
39 第2室内側竪枠
40a、40b 係止凹溝
41 上框
42 下框
43 召し合わせ框
44 戸先框
45 ガラスパネル
46 框枠体
47a1、47a2〜47g1、47g2 断熱材
48a、48b 框側断熱ライン
49 戸車
50 室外側上框
51 室内側上框
52a、52b 係止凹溝
53a〜53d ガラス溝
54 上部外案内溝
55 室外側下框
56 室内側下框
57a、57b 係止凹溝
58 室外側戸先框
59 室内側戸先框
60a、60b 係止凹溝
61 上框
62 下框
63 召し合わせ框
64 戸先框
65 ガラスパネル
66 框枠体
67 室外側上框
68 室内側上框
69a、69b 係止凹溝
70a〜70d ガラス溝
71 上部内案内溝
72 室外側下框
73 室内側下框
74a、74b 係止凹溝
75 室外側召し合わせ框
76 室内側召し合わせ框
77a、77b 係止凹溝
78 室外側戸先框
79 室内側戸先框
80a、80b 係止凹溝
81、81a 戸先框用遮光部材
82 本体部
83a、83b 取付板部
84 裏板部
85 正面板部
86a、86b 側板部
87 引手部
88a、88b 係止部
89 アタッチメント
90 裏板
90a 雌ねじ孔
91 ねじ
92 係止凹溝
93 遮光板本体
94a、94b 脚部
95a、95b 突き当て部
96 固定ブラケット
97a、97b 取付板部
98 通孔
99 ねじ
100 ねじ
101 雌ねじ孔

Claims (4)

  1. 窓枠内に建て込まれた障子を構成する戸先框を遮光するための戸先框用遮光部材であって、
    前記戸先框は、
    室内側に配置された室内側戸先框と、
    室外側に配置された室外側戸先框と、
    前記室内側戸先框と前記室外側戸先框とを面外方向に連結する断熱材と、を備えるものであり、
    前記戸先框のうちの前記室外側戸先框、又は、前記窓枠のうちで前記障子を閉鎖位置に移動させた際に前記戸先框が突き当てられる竪枠に取り付けられて、前記室外側戸先框を室外側から覆うものであり、取付状態で、面内方向に関して前記障子の中央側に位置する部分に、面外方向に関して室内側に向かうほど、面内方向に関して前記障子の中央側に向かう方向に傾斜した傾斜面が設けられている、ことを特徴とする戸先框用遮光部材。
  2. 前記戸先框用遮光部材が、前記室外側戸先框に取り付けられるものであり、前記障子を面内方向に移動させる際に手指を掛けるための引手部が設けられている、請求項1に記載した戸先框用遮光部材。
  3. 窓枠と、前記窓枠内に建て込まれる障子とを備えた窓装置であって、
    前記障子を構成する戸先框は、
    室内側に配置された室内側戸先框と、
    室外側に配置された室外側戸先框と、
    前記室内側戸先框と前記室外側戸先框とを面外方向に連結する断熱材と、を備えるものであり、
    前記室外側戸先框にこの室外側戸先框の室外側面を覆うように、請求項1〜のうちの何れか1項に記載した戸先框用遮光部材が取り付けられていることを特徴とする窓装置。
  4. 窓枠と、前記窓枠に建て込まれる障子とを備えた窓装置であって、
    前記窓枠を構成する竪枠は、前記障子を閉鎖位置に移動させた際に、前記障子を構成する戸先框が突き当てられるものであり、
    前記戸先框は、
    室内側に配置された室内側戸先框と、
    室外側に配置された室外側戸先框と、
    前記室内側戸先框と前記室外側戸先框とを面外方向に連結する断熱材と、を備えるものであり、
    前記障子を閉鎖位置に移動させた際に前記室外側戸先框を室外側から覆うように、前記竪枠に対し、請求項1に記載した戸先框用遮光部材が取り付けられていることを特徴とする窓装置。
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