JP6981403B2 - 神経分化能を亢進させる神経幹細胞用培地 - Google Patents
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Description
非特許文献1には、血球系の細胞であるヒト赤白血病細胞株K562細胞をグルタミン不含培地で培養した際に、赤血球への分化が促進されることが記載されている。
また非特許文献2には、ラットのグリオーマ細胞であるC6グリオーマ細胞をグルタミン不含培地で培養すると、オリゴデンドロサイト様の細胞への分化が促進されることが記載されている。
(1)L−グルタミンを実質的に含まない、神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞培養用培地。
(2)L−グルタミン濃度が100μM以下である、(1)に記載の培地。
(3)L−グルタミンを含まない、(1)又は(2)に記載の培地。
(4)ホロトランスフェリンを含む、(1)〜(3)のいずれかに記載の培地。
(5)L−トリプトファン、L−リジン、L−メチオニン、L−フェニルアラニン、L−スレオニン、L−バリン、L−ロイシン、L−イソロイシン及びL−ヒスチジンを含む、(1)〜(4)のいずれかに記載の培地。
(6)神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞の神経分化能を亢進するための培地である、(1)〜(5)のいずれかに記載の培地。
(7)無血清培地である、(1)〜(6)のいずれかに記載の培地。
(8)(1)〜(7)のいずれかに記載の培地中で、神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞を培養することを含む、神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞の培養方法。
(9)神経分化能が亢進した神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞を製造するための方法である、(8)記載の方法。
(10)培養期間が4日以上である、(8)又は(9)記載の方法。
(11)以下の工程を含む神経細胞の作製方法:
(I)(1)〜(7)のいずれかに記載の培地中で神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞を培養し、神経分化能が亢進した神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞を得ること;
(II)工程(I)で得た神経分化能が亢進した神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞を、神経細胞分化誘導条件下で培養し、神経細胞集団を得ること。
(12)(9)の方法により得られる、神経分化能が亢進した神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞。
(13)神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞、及び(1)〜(7)のいずれかに記載の培地を含んでなる、培養調製物。
本明細書中、神経幹細胞とは、神経系細胞(神経細胞及びグリア細胞(アストロサイト、オリゴデンドロサイトなど)、並びにそれらの前駆細胞)への複分化能(multipotency)を維持し、自己複製能を有する未分化な細胞を意味する。具体的には、神経幹細胞とは、神経細胞及びグリア細胞(アストロサイト、オリゴデンドロサイトなど)を最終的に生み出す能力を有し、かつ、初期化などの特別な操作を加えない限りにおいて、表皮系細胞、血球系細胞、筋肉細胞等の神経系以外の細胞を実質的に生み出さない細胞である。実質的に生み出さないとは、神経幹細胞の生み出す細胞のうち、90%以上が、神経細胞及びグリア細胞(アストロサイト、オリゴデンドロサイトなど)、並びにそれらの前駆細胞のいずれかである状態を指す。
また、神経幹細胞は、神経幹細胞で発現することが知られている遺伝子、その転写産物、タンパク質など(神経幹細胞マーカー)により確認することもできる。
神経幹細胞マーカーの例としては、細胞骨格タンパク質であるネスチン(Nestin;Science,276,66(1997))、SOX1(SRY(sex determining region Y)−box1)、SOX2(SRY(sex determining region Y)−box2)、Pax6(paired box 6)、Ki67、増殖細胞核抗原(PCNA)、脂肪酸結合タンパク質7(Fabp7、BLBPともいう)などが知られており、当業者は、これらのマーカーを適宜組み合わせて所望の神経幹細胞であることを確認することができる。
また、神経前駆細胞は、神経前駆細胞で発現することが知られている遺伝子、その転写産物、タンパク質など(神経前駆細胞マーカー)により確認することもできる。神経前駆細胞で発現する遺伝子としては、Tbr2、MASH1、ネスチン、NeuroD1等が挙げられるが、これらに限定されない。当業者は、これらのマーカーを適宜組み合わせて細胞が神経前駆細胞であることを確認することができる。
神経前駆細胞の例としては、SOX2陰性かつネスチン陽性である細胞が挙げられるが、これに限定されない。
神経細胞は、中枢神経系神経細胞及び末梢神経系神経細胞を包含する。神経細胞は、運動神経細胞であってもよく、感覚神経細胞であってもよく、介在神経細胞であってもよい。神経細胞の例としては、ドーパミン作動性神経細胞、ノルアドレナリン作動性神経細胞、アドレナリン作動性神経細胞、セロトニン作動性神経細胞、アセチルコリン作動性神経細胞、γアミノ酪酸作動性神経細胞、グルタミン酸作動性神経細胞などが挙げられるが、これらに限定されない。
分化した神経細胞のマーカーの例としては、MAP2(microtubule associated protein 2)、ニューロフィラメント、シナプシン1、βIIIチューブリン、NeuN(neuronal specific nuclear protein)、FOX3(Forkhead box protein)、カルビンジン、PSA−NCAM(polysialylated neural cell adhesion molecule)、Doublecortin、Peripherin等が挙げられる。
神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞が産生する細胞が、神経細胞か否かは、例えば、上述のマーカーにより確認することができる。
本発明の培地は、L−グルタミン(2−アミノ−4−カルバモイル酪酸)、L−アスパラギン(2−アミノ−3−カルバモイルプロピオン酸)及びL−アスパラギン酸(2−アミノブタン二酸)からなる群より選択される1以上のアミノ酸(本明細書中、「神経分化関連アミノ酸」ともいう)を実質的に含まないことを特徴とする。
選択される「神経分化関連アミノ酸」は、1種(L−グルタミン、L−アスパラギン、又はL−アスパラギン酸)であってもよく(この場合、本発明の培地は他の2種の神経分化関連アミノ酸を含有し得る)、2種(L−グルタミン及びL−アスパラギンの組み合わせ、L−グルタミン及びL−アスパラギン酸の組み合わせ、又はL−アスパラギン及びL−アスパラギン酸の組み合わせ)であってもよく(この場合、培地は他の1種の神経分化関連アミノ酸を含有し得る)、3種全て(L−グルタミン、L−アスパラギン、及びL−アスパラギン酸)であってもよい。
一態様として、本発明は、L−グルタミン、L−アスパラギン及びL−アスパラギン酸からなる群より選択されるいずれか1種のアミノ酸を実質的に含まないことを特徴とする培地を提供する。該態様において、本発明の培地は、選択されない他の2種の神経分化関連アミノ酸のいずれか一方、又は両方を含んでいてもよい。
本明細書中、「L−アスパラギンを実質的に含まない」とは、培地中にL−アスパラギンのみならず、L−アスパラギンの代替用ジペプチド(例、L−アラニルL−アスパラギン)をも実質的に含まないことを意味する。
本明細書中、「L−アスパラギン酸を実質的に含まない」とは、培地中にL−アスパラギン酸のみならず、L−アスパラギン酸の代替用ジペプチド(例、L−アラニルL−アスパラギン酸)をも実質的に含まないことを意味する。
「L−アスパラギンを実質的に含まない培地」とは、該培地中のL−アスパラギン濃度(L−アスパラギンとL−アスパラギン代替用ジペプチドとの合計濃度)が、通常、10μM以下、好ましくは100nM以下、更に好ましくは1nM以下であり、最も好ましくは0nMである培地を指す。
「L−アスパラギン酸を実質的に含まない培地」とは、該培地中のL−アスパラギン酸濃度(L−アスパラギン酸とL−アスパラギン酸代替用ジペプチドとの合計濃度)が、通常、10μM以下、好ましくは100nM以下、更に好ましくは1nM以下であり、最も好ましくは0nMである培地を指す。
本明細書中、選択された神経分化関連アミノ酸を含まないとは、該神経分化関連アミノ酸の濃度が0nMであることを指す。
市販の多能性幹細胞培養用の基礎培地である、StemFit(登録商標)AK培地(味の素)、Essential 8培地(Life Technologies)、mTeSR1培地(STEMCELL Technologies)、TeSR2培地(STEMCELL Technologies)、RHB培地(StemCells,Inc.)、TeSRTM−E6(STEMCELL Technologies)、hESF−GRO培地(ニプロ株式会社)、HESF−DIF培地(ニプロ株式会社)、CSTI−7(株式会社細胞科学研究所)、Essential 6培地(Life Technologies)等の組成から、選択された神経分化関連アミノ酸を除去したものを基礎培地として調製することもできる。
L−ロイシン 0.005−100mM、好ましくは0.5−20mM;
L−リジン 0.005−100mM、好ましくは1−20mM;
L−フェニルアラニン 0.005−100mM、好ましくは0.5−10mM;
L−イソロイシン 0.005−100mM、好ましくは0.5−20mM;
L−スレオニン 0.005−100mM、好ましくは0.5−10mM;
L−ヒスチジン 0.005−100mM、好ましくは0.5−10mM
L−メチオニン 0.005−100mM、好ましくは0.5−5mM;
L−トリプトファン 0.005−100mM、好ましくは0.05−1mM;
L−バリン 0.005−100mM、好ましくは0.5−10mM。
本発明の培地が、L−グルタミン及び/又はL−アスパラギン酸を実質的に含まず、L−アスパラギンを含む場合、L−アスパラギンの培地中の濃度は、0.05−1.0mMであることが好ましい。
本発明の培地が、L−グルタミン及び/又はL−アスパラギンを実質的に含まず、L−アスパラギン酸を含む場合、L−アスパラギン酸の培地中の濃度は、0.05−1.0mMであることが好ましい。
本発明の培地は、さらに培地添加物を含有してもよい。培地添加物としては、ビタミン類、サイトカイン及び成長因子などのタンパク質、L−アスコルビン酸、リン酸L−アスコルビルマグネシウム、ピルビン酸ナトリウム、2−アミノエタノール(エタノールアミン)、グルコース、炭酸水素ナトリウム、HEPES、インスリン、プロゲステロン、セレン酸ナトリウム、プトレシン等が挙げられるが、これらに限定されない。添加物は自体公知の濃度範囲内で含まれることが好ましい。本発明の培地は、L−アスコルビン酸を含んでもよく、含まなくてもよい。
本発明の培地がホロトランスフェリンを含む場合、培地に含まれるホロトランスフェリンの濃度は、神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞の神経分化能の亢進等の所望の効果を達成し得る限り特に制限されないが、0.01〜100μg/ml、好ましくは0.1〜6.5μg/ml、さらに好ましくは0.1〜5μg/mlである。
ヒトトランスフェリンをコードする核酸配列としてはNM_001063(NCBI Accession No.)が、ヒトトランスフェリンのアミノ酸配列としてはNP_001054が挙げられるが、これらに限定されない。
ホロトランスフェリンは、市販の試薬(Sigma Aldrich)を用いることもできる。
本発明は、上記本発明の培地中で神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞を培養することを含む、神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞の培養方法(本明細書中、本発明の培養方法ともいう)を提供する。
細胞接着性の培養器は、培養器の表面の細胞との接着性を向上させる目的で、細胞外マトリックス(ECM)等の任意の細胞支持用基質又はそれらの機能をミミックする人工物でコーティングされたものであり得る。
神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞を継代する場合、自体公知の方法により神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞を分散処理してもよい。細胞を分散処理する方法の例としては、キレート剤(例、EDTA)や酵素(例、トリプシン、コラゲナーゼ)等による処理、機械的な分散(例、ピペッティング)などの操作が挙げられる。
本発明は、上記本発明の培地中で神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞を培養し、続いて神経細胞への分化誘導培養を行い神経細胞集団を得ることを特徴とする、神経細胞作製方法(本明細書中、本発明の神経細胞作製方法ともいう)を提供する。
(I)本発明の培地中で神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞を培養し、神経細胞分化能が亢進した神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞を得ること;
(II)工程(I)で得た神経分化能が亢進した神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞を、神経細胞分化誘導条件下で培養し、神経細胞集団を得ること。
細胞接着性の培養器は、培養器の表面の細胞との接着性を向上させる目的で、細胞外マトリックス(ECM)等の任意の細胞支持用基質又はそれらの機能をミミックする人工物でコーティングされたものであり得る。
分化誘導培地を用いる場合、工程(II)において、神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞を分散処理し、分散処理した細胞を分化誘導培養に付すことが好ましい。分化誘導培地を用いる場合、工程(II)は、細胞接着性の容器を用いることが好ましい。
分化誘導培地は、EGF及びbFGF等の神経幹細胞の未分化性を維持する物質を含まないことが好ましい。
神経細胞集団からの神経細胞の単離は、自体公知の方法により行うことができる。
神経細胞集団から神経細胞を単離する方法の例としては、所望の神経細胞特異的に存在する細胞外抗原に対する抗体を用いてフローサイトメトリーにより単離する方法、所望の神経細胞特異的に存在する細胞外抗原に対する抗体を結合させたマイクロビーズにより単離する方法等が挙げられるが、これらに限定されない。
神経細胞集団の単離は、混入が予測される神経前駆細胞及び神経幹細胞を除去することによっても達成され得る。
本発明は、上記本発明の培養方法によって得られる、神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞(本発明の神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞)を提供する。
本発明の神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞は、神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞を本発明の培地中で、通常は、2日以上、好ましくは4日以上、より好ましくは8日以上培養することにより得ることができる。その他の培養条件は、本発明の培養方法の記載に準ずる。
本発明は、上記本発明の培地及び神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞を含む、神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞培養調製物(本発明の培養調製物)を提供する。
(1)Long−term self−renewing neuro epithelial−like stem cells(以下LtNES細胞)誘導法
iPS細胞よりEB(embryoid body)を形成させ、E6培地(Life TechnologiesまたはSTEMCELL Technologies)からアスコルビン酸及びトランスフェリンを除いた組成に相当する培地にトランスフェリン(終濃度0.5〜10μg/mL)、エタノールアミン(終濃度5〜50μM)、ヒト血清アルブミン(終濃度0.1〜5mg/mL)を添加した培地中にて、4日間培養した。ポリ−L−オルニチン(PO)コートしたdishにEBを播種し、上記培地中で10日程度培養し、Rosette様の構造が形成されることを確認した。Rosette部分をくり抜き、ニューロスフィアとして上記培地中で浮遊培養を7日程度行った。ニューロスフィアをトリプシン/EDTAにて分散し、PO/ラミニンコートしたdish上でRHB−A培地中にて培養し、LtNES細胞を作成した。
E6培地(Life TechnologiesまたはSTEMCELL Technologies)からアスコルビン酸、トランスフェリン及びL−グルタミンを除いた組成に相当する培地に、トランスフェリン(終濃度0.5〜10μg/mL)、エタノールアミン(終濃度5〜50μM)、ヒト血清アルブミン(終濃度0.1〜5mg/mL)、20ng/mL bFGFを添加して、L−グルタミン不含培地(ΔGln培地)を作製した。また、Lグルタミン(0.3−3.0mM)を含有すること以外は、ΔGln培地と組成が同一な対照培地(Full培地)を作製した。
ヒト多能性幹細胞より誘導したLtNES細胞をFull培地に懸濁し、細胞懸濁液を作製した。Full培地又はΔGln培地に対して1/10量の該細胞懸濁液を加え、37℃、5%CO2環境下で培養を行った。交換前の培地の持ち込みを減らすため、培養開始2時間後に培地交換を実施し、さらに培養を続けた。このため、交換前の培地は少なくとも1,000倍程度には希釈されていると見積もられる。LtNES細胞の継代には、TrypLE Select内で、37℃、1分間インキュベートを行い、培地で希釈し、その後ピペッティングを行い、単一の細胞とした。1.5x105cells/well(6well plate)で上記培地中に分散させた細胞を播種し37℃、5%CO2環境下で培養を行った。細胞数測定は、トリパンブルー(Life Technologies)による死細胞染色を行った上で、血球計算盤で行った。
培養4日後の神経幹細胞の顕微鏡像を図1Aに示す。ΔGln培地中で4日間培養した神経幹細胞は、Full培地で培養した神経幹細胞と同様の形態を示した。
L−グルタミン不含培地で培養した細胞の分化能を検証するため、分化誘導実験を行った。
実施例1と同様に、iPS細胞より神経幹細胞を誘導し、L−グルタミン不含培地(ΔGln培地)又は対照培地(Full培地)中で4日間培養を行った。
培養後、培地の代わりにTrypLE Selectを添加し、37℃、1分間インキュベートして細胞分散処理を行った。TrypLE Selectを培地で希釈後、ピペッティングを行い、ポリLオルニチン/フィブロネクチンでコートした48ウェルプレートに1.5x105cells/wellで播種した。L−グルタミンを含むDMEM/F−12(Life Technologies)に、1xN2サプリメント(Life Technologies)、1xB27サプリメント(Life Technologies)を添加した分化誘導培地中でDay4〜Day25までの21日間培養した。細胞の培養は、37℃、5%CO2雰囲気下のインキュベーター内で行った。培地交換は2日に一度行った。
分化誘導培養後の細胞からRNAを抽出し、cDNAに転写後、qPCRを行い、Neuro D1(Neurogenic differentiation 1)、synapsin 1の発現強度を測定した。また、分化誘導培養後の細胞を固定し、神経細胞マーカーであるβIIIチューブリンに対する抗体を用いた蛍光抗体法により免疫染色を行った。
免疫染色の結果を図1Cに示す。分化誘導後の細胞には、βIIIチューブリン陽性である分化した神経細胞が含まれていることが示された。ΔGln培地で培養した神経幹細胞は、Full培地中で培養した神経幹細胞より、多くの分化した神経細胞を産生した。従って、ΔGln培地は、神経幹細胞の分化促進作用を有することが示された。
qPCRの結果を図1Dに示す。L−グルタミンをΔGln培地で培養した神経幹細胞から誘導された神経細胞中では、神経細胞マーカーであるSynapsin1、及び神経前駆細胞マーカーであるNeuroD1の発現が亢進していた。
実施例1に記載の神経幹細胞培養方法に従って、対照培地(Full培地)又はL−グルタミン不含培地(ΔGln培地)中で、神経幹細胞を4日間培養した。培養した細胞を、4%-パラホルムアルデヒドりん酸緩衝液によって室温で20分間固定した。固定した細胞はPBS(Phosphate buffered saline)で洗浄した後、エタノール中で室温にて5分間インキュベートし、風乾させた。その後、細胞を0.4%クリスタルバイオレットメタノール溶液(和光純薬:038−04862)で20分間染色し、純水で洗浄を行った。1%SDS水溶液を350μL加えて20分間振とうすることでクリスタルバイオレットを溶出し、溶出液の570nm吸光度をマイクロプレートリーダーSH―9000(コロナ電気社)で測定することにより、細胞数の定量を行った。
結果を図1Bに示す。ΔGln培地中で4日間培養した時の神経幹細胞の数は、Full培地中で培養した場合よりも少なかった。従って、ΔGln培地は、神経幹細胞の増殖を抑制することが示された。
実施例1に記載の神経幹細胞培養方法に従って、対照培地(Full培地)又はL−グルタミン不含培地(ΔGln培地)中で、神経幹細胞を4日間培養した。その後20日(total 5継代)まで培養し、培養4日目、8日目、12日目、16日目、20日目で細胞数の計測を行った。
結果を図1Eに示す。ΔGln培地中で培養した神経幹細胞の数は直線的な増殖を示した(図1E)。
実施例1に記載の神経幹細胞培養方法に従って、対照培地(Full培地)又はL−グルタミン不含培地(ΔGln培地)中で、神経幹細胞を4日間以上培養した。培養した細胞を、培地除去後氷冷メタノールを用いて溶解し、回収した。細胞内のアミノ酸量、TCAサイクルに関するケト酸及び有機酸量を分析した。以下に、アミノ酸、ケト酸、有機酸の分析手順を示す。
〈アミノ酸の分析手順〉
試料溶液の誘導体化反応
検体を10μL採取し、内標準溶液を10μL加え、アミノタグワコー APDSタグワコー用ホウ酸緩衝液(和光純薬製)を60μL入れ振とうし、さらにアミノタグワコー アミノ酸分析試薬(LC/MS用)(和光純薬製)を20μL加え激しく振とうした。
その後、ブロックヒーターを用いて55℃で10分間加熱した。冷却後、反応溶液に希釈液を400μL加え振とうし、分析試料とした。
誘導体化反応溶液の分析
試料は、移動相としてA液にアミノタグワコー APDSタグワコー用溶離液(和光純薬製)、B液にアセトニトリル600μLと水400μLを混合したものを用い、固定相にC8カラムを使用してLC−MS/MSシステムに導入し、各アミノ酸の質量数で検出した。
また内標準として、アミノタグワコー APDSタグワコー用アミノ酸内部標準混合液(和光純薬製)No.1を650μl採取し、No.2 50μLを添加し、50μM Put−d8と水を1:1:8の割合で混合した物を用いた。
分析装置
分析装置は、API4000 LC/MS/MSシステム(AB SCIEX製)を用いた。
結果を図2に示す。ΔGln培地中で培養した細胞の細胞内アミノ酸含有量が変化しており、グリシン、アラニン、セリン、スレオニン、アスパラギンに関して有意な上昇が観察された。またグルタミン、グルタミン酸、アスパラギン酸に関して有意な減少が観察された。
〈ケト酸の分析手順〉
誘導体化試薬溶液の調製
O‐(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル)−ヒドロキシルアミン10mgを0.1%水酸化ナトリウム水溶液とアセトニトリルを等量ずつ混合した溶液1mLに溶解し誘導体化試薬溶液とした。
試料溶液の誘導体化反応
反応バイアルに試料溶液20μLを入れ、誘導体化試薬溶液20μLを加え、よく撹拌した後、氷水中で30分間静置し誘導体化反応を行った。その後、アセトンとアセトニトリルを等量ずつ混合した溶液を10μL加え、誘導体化反応を停止させた。その後、0.1%水酸化ナトリウム水溶液とアセトニトリルを等量ずつ混合した溶液50μLを加え、希釈した溶液を分析試料とした。
誘導体化反応溶液の分析
移動相としてA液に25mMギ酸水溶液、B液にアセトニトリル、固定相にPhカラムを使用し、分析試料をLC/MS/MSシステムに導入し、各ケト酸に対応した質量数で検出した。
分析装置
分析装置は、API4000 LC/MS/MSシステム(AB SCIEX製)を用いた。
〈有機酸の定量手順〉
誘導体化試薬溶液の調製
3−ピコリルアミン10mgを5%のトリエチルアミンを含むDMSO溶液に200mMになるように溶解し誘導体化試薬溶液とした。
縮合剤溶液の調製
4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルフォリニウム塩酸塩を50mMになるようにDMSOに溶解し縮合剤溶液とした。
内標準溶液の調製
各有機酸の安定同位体標識化合物の濃度が100μMになるように蒸留水に溶解し、内標準原液とした。各内標準原液を等量分取し、最終濃度が10μMになるように蒸留水を加え、内標準溶液とした。
試料溶液の誘導体化反応
反応バイアルに試料溶液100μLを入れ、内標準溶液10μLを加え、よく撹拌した後、ロータリーエバポレターで減圧乾固した。減圧乾固した試料に10μLの50%アセトニトリル溶液と15μLの誘導体化試薬溶液及び30μLの縮合剤溶液を加え、溶解した後、80℃で60分加熱し誘導体化を行った。反応溶液30μLをバイアルに分取し、50mMギ酸アンモニウム水溶液120μLを加え、希釈した溶液を分析試料とした。
誘導体化反応溶液の分析
移動相としてA液にpH6に調整した25mMギ酸アンモニウム水溶液、B液にアセトニトリル、固定相にC8カラムを使用し、分析試料をLC/MS/MSシステムに導入し、各有機酸に対応した質量数で検出した。
分析装置
分析装置は、API4000 LC/MS/MSシステム(AB SCIEX製)を用いた。
結果を図3に示す。ΔGln培地中で培養した細胞の細胞内のTCAサイクルに関連する有機酸含有量が変化しており、ピルビン酸に関して有意な上昇が観察された。またαケトグルタル酸、クエン酸、イソクエン酸、フマル酸、リンゴ酸に関して有意な減少が観察された。
実施例1に記載の神経幹細胞培養方法に従って、対照培地(Full培地)又はL−グルタミン不含培地(ΔGln培地)中で、神経幹細胞を4日間培養した。培養した細胞を、4%パラホルムアルデヒドりん酸緩衝液によって室温で20分間固定した。固定した細胞はPBSで洗浄した後、apoptosisマーカーであるcleaved caspase−3に対する抗体及び核染色剤であるHoechst33342を用いて免疫染色を行った。結果を図4に示す。
L−グルタミン不含培地中で培養した神経幹細胞(ΔGln)、及びL−グルタミン含有培地中で培養した神経幹細胞(Control)のいずれにおいても、アポトーシスはほとんど観察されなかった。培地中のL−グルタミンの有無に関わらずアポトーシスはほとんど起こっていなかった。従って、L−グルタミン不含培地において、感受性の高い一部の細胞の細胞死が起こっているわけではないことが示された。
実施例1に記載のFull培地から、各必須アミノ酸(グルタミン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アラニン、グリシン、セリン又はプロリン)を除いた組成の培地を作製した。実施例1と同様に、iPS細胞より神経幹細胞を誘導し、各非必須アミノ酸除去培地又はFull培地中で8−12日間培養を行った。
培養後、培地の代わりにTrypLE Selectを添加し、37℃、1分間インキュベートして細胞分散処理を行った。TrypLE Selectを培地で希釈後、ピペッティングを行い、ポリLオルニチン/フィブロネクチンでコートした48ウェルプレートに1.5x105 cells/wellで播種した。DMEM/F−12(Life Technologies)に1xN2サプリメント(Life Technologies)、1xB27サプリメント(Life Technologies)を添加した培地中で20日間培養した。細胞の培養は、37℃、5%CO2雰囲気下のインキュベーター内で行った。培地交換は2日に一度行った。
培養後の細胞を固定し、神経細胞マーカーであるβIIIチューブリンに対する抗体を用いた蛍光抗体法により免疫染色を行った。βIIIチューブリン陽性細胞の神経突起長を画像解析により定量した結果を表1に示す。表1中の記号はコントロール(Full)を1としたときの相対的な平均神経突起長を、++:>1.5、+:1.5〜0.3、−:0.3>として示した。グルタミンを含まない培地、アスパラギン酸を含まない培地、及びアスパラギンを含まない培地は、神経幹細胞の神経分化能を亢進させる作用を示した。
Claims (8)
- L−トリプトファン、L−リジン、L−メチオニン、L−フェニルアラニン、L−スレオニン、L−バリン、L−ロイシン、L−イソロイシン、L−ヒスチジン、及びホロトランスフェリンを含み、
L−グルタミン及びL−グルタミン代替用ジペプチドを含まない、神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞培養用培地。 - 神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞の神経分化能を亢進するための培地である、請求項1に記載の培地。
- 無血清培地である、請求項1又は2に記載の培地。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の培地中で、神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞を培養することを含む、神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞の培養方法。
- 神経分化能が亢進した神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞を製造するための方法である、請求項4記載の方法。
- 培養期間が4日以上である、請求項4又は5記載の方法。
- 以下の工程を含む神経細胞の作製方法:
(I)請求項1〜3のいずれか一項に記載の培地中で神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞を培養し、神経分化能が亢進した神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞を得ること;
(II)工程(I)で得た神経分化能が亢進した神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞を、神経細胞分化誘導条件下で培養し、神経細胞集団を得ること。 - 神経幹細胞及び/又は神経前駆細胞、及び請求項1〜3のいずれか一項に記載の培地を含んでなる、培養調製物。
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