以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態により本発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
〔実施形態〕
図1は、実施形態におけるアナログ電子時計システムの全体構成図である。図2は、実施形態におけるアナログ電子時計のブロック図である。図3は、実施形態における端末機器のブロック図である。図4は、時計側記憶部に記憶されている情報を示す図である。
実施形態にかかるアナログ電子時計システム1は、アナログ電子時計2と、端末機器3とを備える。アナログ電子時計システム1は、アナログ電子時計2と端末機器3との間で、アラームに関するアラーム情報を互いに送受信することで、端末機器3からアナログ電子時計2に対するアラーム情報の設定を行うものである。本実施形態におけるアナログ電子時計システム1は、アナログ電子時計2と端末機器3との間の通信手段として、近距離無線通信手段の1つであるBluetooth(登録商標)を用いる場合について説明するが、通信手段はこれに限定されるものではなく、他の近距離無線通信手段や広域通信網等を用いてもよい。また、アナログ電子時計システム1は、アナログ電子時計2と端末機器3との間で、時(24時間)、分、秒である時分秒に関する情報、年月日に関する年月日情報および曜日に関する曜日情報を含む時刻に関する情報を互いに送受信することで、アナログ電子時計2の時計内部時刻の補正を行うこともできる。
アナログ電子時計2は、図1に示すように、後述するアナログ表示部24を有する時計であり、アナログ表示部24における秒針24b、分針24c、時針24dおよび日板24e(以下、単に「指針等24b〜24e」と称する)と、文字板24aとの位置関係に対応する時刻をユーザーに認識させるものである。アナログ電子時計2は、図1および図2に示すように、時計側通信部21と、操作部22と、駆動機構部23と、アナログ表示部24と、時計側制御部25と、発電部26と、時計側電源部27と、時計側記憶部28と、アラーム部29とを有する。本実施形態におけるアナログ電子時計2は、ユーザーが腕に装着する腕時計として説明するが、置き時計や掛け時計であってもよい。
時計側通信部21は、図2に示すように、少なくともアラーム情報、時分秒情報、年月日情報および曜日情報を送受信することができるものである。時計側通信部21は、近距離無線通信規格の1つであるBluetooth(登録商標)規格の電波を送受信するアンテナ21aを有する。時計側通信部21は、アンテナ21aを介して、少なくとも外部である端末機器3との間でBluetooth(登録商標)通信を行うための図示しないBluetooth(登録商標)モジュールを有する。
操作部22は、アナログ電子時計2を操作するものであり、後述するアラーム許否情報をONまたはOFFのいずれかに切り替えるものである。本実施形態における操作部22は、図1および図2に示すように、リューズ22aとスイッチ22bとを有する。リューズ22aおよびスイッチ22bは、図示しないセンサにより状態が検出されている。リューズ22aおよびスイッチ22bの動作は、時計側制御部25に出力される。
リューズ22aは、アナログ電子時計2の外装ケース2aの外周面に設けられており、円柱形状に形成されている。リューズ22aは、軸方向、すなわちアナログ表示部24の径方向に移動自在であり、軸方向周りに回転自在である。本実施形態におけるリューズ22aは、アナログ電子時計2のモードを切り替えるものである。本実施形態におけるモードは、アラームモードを含む複数のモードを有する。リューズ22aは、0段の状態から、軸方向の一方、すなわち径方向外側に1段引くことで1段の状態とし、モードの変更が可能な状態となり、リューズ22aを軸方向周りに回転させるとモードを切り替えることができる。このとき、ユーザーは、秒針24bの文字板24aに対する位置により、現在のモードを認識することができる。本実施形態においては、アナログ表示部24にアラームモードに関するアラームマーク24hと、アラームマーク24hを挟んでONおよびOFFが記載されている。ユーザーは、モードの切り替え時に、秒針24bがアラームマーク24hを挟んだONあるいはOFFに対応する位置に位置していると、アラームモードであることを認識でき、さらに秒針24bがONに対応する位置に位置しているとアラーム許否情報がONであることを認識でき、OFFに対応する位置に位置しているとアラーム許否情報がOFFであることを認識できる。また、リューズ22aは、1段の状態から、軸方向の一方、すなわち径方向外側にさらに1段引くことで2段の状態とすることで、時刻修正モードとなり、リューズ22aを軸方向周りに回転させることで、指針等24b〜24eを強制的に回転させることができる指針回転部でもある。
スイッチ22bは、アナログ電子時計2の外装ケース2aの外周面に設けられており、円柱形状に形成されている。本実施形態におけるスイッチ22bは、アラーム許否情報をONあるいはOFFに切り替えるものである。
駆動機構部23は、時計側制御部25から出力される駆動信号に応じて回転駆動(例えば、1制御パルスごとに180度)する図示しない複数のステップモータと、輪列とを有する。駆動機構部23は、各ステップモータの回転力を輪列が伝達することで、指針等24b〜24eを予め設定されている1回の回転量ごとに回転させる。本実施形態においては、1つステップモータにより秒針24bおよび分針24cを回転させ、他の1つのステップモータにより時針24dおよび日板24eを回転させる。
アナログ表示部24は、アナログ電子時計2のうち外部から視認可能な位置に配置されている。アナログ表示部24は、図1および図2に示すように、文字板24aと、秒針24bと、分針24cと、時針24dと、日板24eとを有する。文字板24aは、円盤状に形成されており、外光を透過するものである。文字板24aは、インデックス24fと、日窓24gと、アラームマーク24hとが形成されている。インデックス24fは、秒針24b、分針24cおよび時針24dとの相対位置により、ユーザーに現在時刻を認識させるものである。本実施形態におけるインデックス24fは、文字板24aに対して周方向に等間隔に形成されている。日窓24gは、文字板24aの上下方向において日板24eと対向する位置に形成されており、文字板24aを上下に貫通するものである。本実施形態における日窓24gは、矩形形状であり、文字板24aにおいて「3時」の位置に形成されている。秒針24b、分針24cおよび時針24dは、図示しないフレームに回転自在に支持されており、文字板24aの上側、例えば文字板24aの中心部において同軸上を回転する。秒針24b、分針24cおよび時針24dは、文字板24a上のインデックス24fに対する位置を指し示すことで、表示時刻の秒、分、時を指し示す。日板24eは、フレームに回転自在に支持されており、文字板24aの下側を回転する。日板24eは、日窓24gにより文字板24aの上側に露出可能であり、日窓24gを介して、時刻のうち「日」を指し示す。秒針24bは現在時刻のうち「秒」を指し、分針24cは現在時刻のうち「分」を指し、時針24dは現在時刻のうち「時」を指すものである。本実施形態における秒針24b、分針24cおよび時針24dは、時針24d、分針24c、秒針24bの順で、回転半径方向において文字板24aの中心からの長さが短く形成されている。
時計側制御部25は、アナログ電子時計2に含まれる各種回路や機構等を制御するものであり、少なくとも時計内部時刻に基づいて駆動機構部23による指針等24b〜24eの回転を制御するものである。時計側制御部25は、図示しないRTC(Real Time Clock)から出力されたクロック信号に含まれるパルスを図示しないカウンタによりカウントし、カウントされたパルス数に応じた時計内部時刻を決定し、時計内部時刻に基づいて駆動機構部23に制御信号を出力する。時計側制御部25は、時計側記憶部28に記憶されたプログラムにしたがって各種の情報処理を行う。ここで、時計側制御部25のハードウェア構成は、周知のアナログ電子時計の制御部のハードウェア構成と同一であり、例えば、図示しない演算部、RAM、ROMを有する。なお、時計内部時刻は、時と、分と、秒と、曜日情報に基づく曜日と、月日情報に基づく月日とを含むものである。
発電部26は、ソーラーパネルであり、アナログ電子時計2の外部から内部に入射した光により発電を行うものである。発電部26は、光発電素子の集合体であり、文字板24aの下方向側に受光面が文字板24aと対向して配置されている。発電部26は、図示しない風防および文字板24aを透過した光を受光することで発電する。発電した電力は、アナログ電子時計2の各機器に電力を供給、あるいは時計側電源部27に充電される。
時計側電源部27は、アナログ電子時計2の電力源であり、時計側通信部21、駆動機構部23、時計側制御部25等、アナログ電子時計2内の各部に対して電力を供給する。時計側電源部27は、充放電可能な二次電池、例えば、リチウムイオン電池等を含むものである。時計側電源部27は、充電および放電を管理する図示しないバッテリーマネジメント回路により、発電部26が発電した電力を充電、あるいはアナログ電子時計2内の各部に対して電力を供給するために放電する。
時計側記憶部28は、時計側制御部25が実行する各種のプログラム、初期設定情報、アラーム情報、アラーム許否情報等を記憶するものである。時計側記憶部28は、例えば、フラッシュメモリやEEPROM等である。ここで、アラーム情報は、図4に示すように、ID情報、アラーム時刻情報、アラーム要否情報、アラーム繰り返し情報を1組として複数の組(同図では、3組)が記憶されている。ID情報は、各アラーム情報の識別情報である。本実施形態におけるID情報は、アラーム優先情報であり、順番が早い順に優先度が高く設定されている。アラーム時刻情報は、時刻に関する時刻情報であり、本実施形態では、時、分に関する時分情報である。アラーム時刻情報は、時計内部時刻のうち時および分と一致すると、アラーム部29が作動するための情報である。アラーム要否情報は、アラーム部29によるアラームが要求されているか否かを判断するための情報であり、ONあるいはOFFのいずれかである。アラーム繰り返し情報は、アラーム時刻情報と時計内部時刻とが最初に一致した場合のみ、アラーム部29によりアラームを行う1回アラームか、アラーム時刻情報と時計内部時刻とが一致した場合にアラーム部によりアラームを行うことを繰り返す繰り返しアラームかを判断するための情報である。本実施形態におけるアラーム繰り返し情報は、曜日に関する情報であり、曜日が設定されていない場合は1回アラームに対応し、複数の曜日あるいは毎日が設定されている場合は繰り返しアラームに対応する。本実施形態における各アラーム情報は、第一アラームとしてID情報が01、アラーム時刻情報が11:30、アラーム要否情報がON、アラーム繰り返し情報が繰り返しアラーム(月曜日に対応する「Mon」、火曜日に対応する「Tue」、水曜日に対応する「Wed」)であり、第二アラームとしてID情報が02、アラーム時刻情報が07:56、アラーム要否情報がOFF、アラーム繰り返し情報が1回アラーム(設定無し)であり、第三アラームとしてID情報が03、アラーム時刻情報が18:07、アラーム要否情報がON、アラーム繰り返し情報が繰り返しアラーム(全曜日に対応する「Everyday」)である。アラーム許否情報は、時計側記憶部28に記憶されているアラーム部29によるアラームを許可するか否かを判断するための情報であり、ONあるいはOFFのいずれかである。
アラーム部29は、アラーム情報および時計内部時刻に基づいて、所定時刻であることを外部にアラームする、すなわちユーザーに報知するものである。アラーム部29は、アラーム制御部29aと、スピーカー29bと、振動モータ29cとを有する。アラーム制御部29aは、アラーム時刻情報が時計内部時刻と一致する否かを判断するものである。アラーム制御部29aは、スピーカー29bおよび/または振動モータ29cを駆動させるものであり、原則、アラーム許否情報がON、アラーム要否情報がON、アラーム時刻情報が時計内部時刻と一致する場合は、スピーカー29bおよび/または振動モータ29cを駆動させる。スピーカー29bは、アナログ電子時計2を装着しているユーザーに対して音を出力するものであり、予め設定されているリズム、メロディー、音量の音をアナログ電子時計2の外部に出力するものである。振動モータ29cは、アナログ電子時計2を装着しているユーザーに対して振動を出力するものであり、予め設定されているリズム、強度の振動を出力し、アナログ電子時計2の外装ケース2aを振動させるものである。なお、スピーカー29bに対するリズム、メロディー、音量および振動モータ29cに対するリズム、強度は、各アラーム情報が、アラーム作動時情報として有していてもよい。
端末機器3は、アナログ電子時計2に対してアラーム情報を設定するものである。端末機器3は、アナログ電子時計2とは別個であり、一部の機能として、アナログ電子時計システム1としての機能を有し、他の機能、例えば、電話機能、インターネット接続機能などを有している。端末機器3は、スマートフォン、タブレットなどの端末機器であるがこれに限定されるものではなく、ノートパソコンなどのパーソナルコンピュータであってもよい。端末機器3は、図1および図3に示すように、撮像部31と、タッチパネル表示部32と、端末側通信部33と、端末側制御部34と、端末側電源部35と、端末側記憶部36と、内蔵時計部37と、音声入出力部38とを含んで構成されている。なお、端末機器3は、要求される機能に応じて、例えば、振動モータなどが追加されてもよい。
撮像部31は、端末機器3の裏面(タッチパネル表示部32の後述する表示部32aが設けられている面と反対側の面)に配置されており、端末側電源部35からの電力により駆動する撮像素子が面状に配列されたCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどの撮像センサ31aを有するものである。撮像センサ31aは、露光ごとに、入射される光に応じた出力値に基づいて画像を生成し、画像信号として端末側制御部34に出力する。撮像部31は、撮像センサ31aの撮像条件、すなわち露光タイミング、露光時間などに基づいて、各撮像素子を駆動制御する。
タッチパネル表示部32は、表示部32aおよび入力部32bとして機能するディスプレイである。タッチパネル表示部32は、端末機器3の表面に配置されており、端末側電源部35からの電力により駆動する液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどである表示部32aと、静電容量方式、超音波表面弾性波方式、抵抗膜方式などのタッチパネルである入力部32bとが一体化されたものである。
表示部32aは、アラーム情報を表示するものである。本実施形態における表示部32aは、現在のアラーム情報を表示するとともに、入力部32bによりアラーム情報を設定変更することが可能なアラーム表示設定画面や、撮像部31により撮像された画像などが表示される。アラーム表示設定画面は、図1に示すように、複数のアラーム情報画面A1〜A3により構成されている。各アラーム情報画面A1〜A3は、アラームアイコン領域a1と、第1設定領域a2と、第2設定領域a3と、第3設定領域a4とにより構成されている。アラームアイコン領域a1は、ユーザーに対してアラーム情報が表示されていることを認識させるアイコン画像が表示される領域である。第1設定領域a2は、ユーザーに対してアラーム時刻情報が表示されていることを認識させる領域である。第2設定領域a3は、ユーザーに対してアラーム要否情報が表示されていることを認識させる領域であり、アラーム要否情報がONの場合のONアイコン画像あるいはアラーム要否情報がOFFの場合のOFFアイコン画像が表示される領域である。第3設定領域a4は、ユーザーに対してアラーム繰り返し情報が表示されていることを認識させる領域であり、アラーム繰り返し情報が1回アラームの場合の設定無しアイコン画像あるいは繰り返しアラームの場合の設定有りアイコン画像(例えば、「Mon」、「Tue」、「Wed」、「Everyday」などのテキストアイコン)が表示される領域である。
入力部32bは、アラーム情報を設定するものである。入力部32bは、ユーザーが任意の位置を押圧することで、操作入力位置に対する操作入力信号を端末側制御部34に出力するものである。本実施形態における入力部32bは、ユーザーがアラーム情報を設定、あるいは既に設定されたアラーム情報を変更するためのものである。ユーザーは、入力部32bのうち、第1設定領域a2に対応する領域をタッチすることで、各アラーム情報のうちアラーム時刻情報を設定変更することができ、第2設定領域a3に対応する領域をタッチすることで、各アラーム情報のうちアラーム要否情報を設定変更することができ、第3設定領域a4に対応する領域をタッチすることで、各アラーム情報のうちアラーム繰り返し情報を設定変更することができる。
端末側通信部33は、図3に示すように、少なくともアラーム情報、時分秒情報、年月日情報および曜日情報を送受信することができるものである。端末側通信部33は、近距離無線通信規格の一つであるBluetooth(登録商標)規格の電波を送受信するアンテナ33aを有する。端末側通信部33は、アンテナ33aを介して、少なくとも外部であるアナログ電子時計2との間でBluetooth(登録商標)通信を行うための図示しないBluetooth(登録商標)モジュールを有する。
端末側制御部34は、タッチパネル表示部32を含む端末機器3を構成する機器を制御するものである。端末側制御部34は、アラーム情報表示設定を行う専用のアプリケーションを実行することで、時計側記憶部28に記憶されるアラーム情報を設定するものである。ここで、端末側制御部34のハードウェア構成は、周知の端末機器の制御部のハードウェア構成と同一であり、例えば、図示しない演算部、RAM、ROMを有する。
端末側電源部35は、端末機器3の電力源であり、撮像部31と、タッチパネル表示部32と、端末側通信部33と、端末側制御部34と、端末側記憶部36と、内蔵時計部37と、音声入出力部38などの端末機器3を構成する各種の機器に対して電力を供給する。端末側電源部35は、少なくとも充放電可能なバッテリを有する。
端末側記憶部36は、端末側制御部34が実行するアラーム情報表示設定を行う専用のアプリケーションに対応するプログラムを含む各種のプログラム、初期設定情報などを記憶するものである。端末側記憶部36は、例えば、フラッシュメモリやEEPROM等である。
内蔵時計部37は、端末内部時刻を計時して保持するカウンタである。端末機器3では、端末側制御部34により端末内部時刻(年月日および曜日を含む)が読み出され、タッチパネル表示部32の表示面32aに表示される。端末内部時刻は、端末側通信部33によって端末機器3と基地局との通信が行われている際に、基地局から取得される基地局側時刻情報に基づいて、端末側制御部34により随時更新が行われる。
音声入出力部38は、主にユーザーと端末機器3との間で音声を介して情報を伝達するものである。音声入出力部38は、マイク38aと、スピーカー38bとを有する。マイク38aは、主に、ユーザーの音声を入力するものであり、音波を音声信号に変換し、端末側制御部34などに出力するものである。スピーカー38bは、主に、ユーザーに対して音声を出力するものであり、端末側制御部34などから出力された音声信号を音波に変換し、端末機器3の外部に出力するものである。
次に、本実施形態におけるアナログ電子時計システム1によるアラームの動作について説明する。図5は、実施形態におけるアナログ電子時計のアラーム設定のシーケンス図である。まず、アナログ電子時計システム1によるアナログ電子時計2のアラーム設定について説明する。
まず、ユーザーは、端末機器3においてアラーム情報表示設定を行う専用のアプリケーションを起動する。ここで、アプリケーション、すなわちアプリの起動は、例えば、ユーザーが表示面32aに表示されたアプリに対応する起動ボタンのアイコンを押下する(表示面32aのうち、起動ボタンのアイコン表示位置に対して操作入力する)。ここで、本実施形態における端末機器3の端末側通信部33は、アプリの起動前、あるいはアプリの起動により、アナログ電子時計2の時計側通信部21との間で、Bluetooth(登録商標)通信を確立する。
次に、端末機器3の端末側制御部34は、図5に示すように、アプリが起動しているか否かを判断する(ステップST301)。
次に、端末側制御部34は、アプリが起動していると判断する(ステップST301:Yes)と、アナログ電子時計2に対して転送信号を送信する(ステップST302)。ここでは、端末側制御部34は、アナログ電子時計2の時計側記憶部28に記憶されているアラーム情報を取得するために、端末側通信部33により転送信号をアナログ電子時計2に送信する。なお、端末側制御部34は、アプリが起動していないと判断する(ステップST301:No)と、アプリが起動されるまでステップST301を繰り返す。
次に、アナログ電子時計2の時計側制御部25は、転送信号を受信したか否かを判断する(ステップST201)。ここでは、時計側制御部25は、時計側通信部21より転送信号を受信したか否かを判断する。
次に、時計側制御部25は、転送信号を受信したと判断する(ステップST201:Yes)と、アラーム許否情報がONであるか否か判断する(ステップST202)。ここでは、時計側制御部25は、端末機器3によりアラーム情報を設定する際に、ユーザーによりアラームを作動させない意志による操作がアナログ電子時計2に対して行われているか否かを判断する。なお、時計側制御部25は、転送信号を受信していないと判断する(ステップST201:No)と、転送信号を受信するまでステップST201を繰り返す。
次に、時計側制御部25は、アラーム許否情報がONであると判断する(ステップST202:Yes)と、各アラーム情報を端末機器3に送信する(ステップST203)。ここで、時計側制御部25は、ユーザーによりアラームを作動させない意志による操作がない場合に、アラーム要否情報を変更せずに、時計側通信部21により時計側記憶部28に記憶されている各アラーム情報を端末機器3に送信する。
また、時計側制御部25は、アラーム許否情報がOFFであると判断する(ステップST202:No)と、送信時の各アラーム要否情報をOFFとする(ステップST207)。ここでは、時計側制御部25は、ユーザーによりアラームを作動させない意志による操作があった場合に、各アラーム情報のアラーム要否情報がONを維持しつつ、各アラーム情報を端末機器3に送信する際に、各アラーム要否情報をOFFに変更する。そして、時計側制御部25は、アラーム要否情報をOFFとした各アラーム情報を端末機器3に送信する(ステップST203)。ユーザーは、各アラーム情報の設定変更を行う意志の前に、アナログ電子時計2に対してアラームを作動させない意志による操作を行っている場合、各アラーム情報がアラームを作動させない設定になっていると思っている。従って、各アラーム情報のアラーム要否情報がONのままで、アラーム表示設定画面における各アラーム情報画面A1〜A3の第2設定領域a3にONアイコン画像が表示されていると、ユーザーの意思と異なる表示がされていることとなるため、ユーザーに違和感を与えることとなる。そこで、アラーム要否情報をOFFとした各アラーム情報に基づいてアラーム表示設定画面における各アラーム情報画面A1〜A3を表示させることで、第2設定領域a3にOFFアイコン画像が表示されることとなり、ユーザーに違和感を与えることを抑制することができる。なお、アラーム制御部29aは、アナログ電子時計2は、アラーム許否情報がOFFであるため、各アラーム要否情報がONであっても、アラームを作動させない。
次に、端末側制御部34は、各アラーム情報を受信した否かを判断する(ステップST303)。ここでは、端末側制御部34は、端末側通信部33により各アラーム情報を受信したか否かを判断する。
次に、端末側制御部34は、各アラーム情報を受信したと判断する(ステップST303:Yes)と、アラーム表示設定画面を表示する(ステップST304)。ここでは、端末側制御部34は、受信した各アラーム情報に基づいた各アラーム情報画像A1〜A3のアラーム表示設定画面を表示部32aに表示する。なお、端末側制御部34は、各アラーム情報を受信していないと判断する(ステップST303:No)と、各アラーム情報を受信するまでステップST303を繰り返す。
次に、端末側制御部34は、各アラーム情報の設定変更があったか否かを判断する(ステップST305)。ここでは、端末側制御部34は、ユーザーが表示部32aにアラーム表示設定画面が表示された状態で、入力部32bにより各設定領域a2〜a4に対応する位置をタッチすることで、各アラーム情報に対する設定変更があったか否かを判断する。
次に、端末側制御部34は、各アラーム情報の設定変更があったと判断する(ステップST305:Yes)と、各アラーム情報をアナログ電子時計2に送信する(ステップST306)。ここで、端末側制御部34は、ユーザーによりアラーム情報が設定変更されると、端末側通信部33により更新された各アラーム情報をアナログ電子時計2に送信する。
また、端末側制御部34は、各アラーム情報の設定変更がないと判断する(ステップST305:No)と、本制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
次に、時計側制御部25は、端末機器3から各アラーム情報を受信すると、各アラーム情報を更新する(ステップST204)。ここでは、時計側制御部25は、時計側通信部21より、各アラーム情報を受信すると、受信した各アラーム情報により時計側記憶部28に記憶されている各アラーム情報を更新する。
次に、時計側制御部25は、各アラーム情報のアラーム要否情報のうち、ONのアラーム要否情報が1以上あるか否かを判断する(ステップST205)。ここでは、時計側制御部25は、更新された各アラーム情報のアラーム要否情報が1つでもONとなっているか否かを判断する。
次に、時計側制御部25は、各アラーム情報のアラーム要否情報のうち、ONのアラーム要否情報が1以上あると判断する(ステップST205:Yes)と、アラーム許否情報をONとする(ステップST206)。ここでは、時計側制御部25は、受け取ったアラーム情報のうち、1つでもアラーム要否情報がONであると、アラーム許否情報を強制的にONとする。ユーザーにより各アラーム情報のうち、アラームを作動させる設定となっているアラーム情報がある場合に、アラーム許否情報がOFFであるために、アラームを作動しないこととなることを回避するために、アラームの作動させる条件であるアラーム許否情報をONとし、時計側記憶部28のアラーム許否情報を更新する。これにより、時計側記憶部28のアラーム許否情報がOFFとなっていても、更新された各アラーム情報のうち、アラーム要否情報がONであるアラーム情報が1つでもあれば、アラーム許否情報をONとすることで、アラーム時刻情報と時計内部時刻とが一致するとアラームが作動するので、アラームが作動しないことによってユーザーに違和感を与えることを抑制することができる。
また、時計側制御部25は、各アラーム情報のアラーム要否情報がすべてOFFであると判断する(ステップST205:No)と、アラーム許否情報をOFFとする(ステップST208)。ここでは、時計側制御部25は、ユーザーにより各アラーム情報のうち、アラームを作動させる設定となっているアラーム情報がない場合に、アラーム許否情報をOFFとし、時計側記憶部28のアラーム許否情報を更新する。ここで、各アラーム情報のアラーム要否情報がすべてOFFであっても、アラーム許否情報をOFFとしない場合は、ユーザーがアラームモードにおいて、アラーム許否情報をONとする、すなわちアラームを作動させるために操作する際に、秒針24bがONに対応する位置に位置しており、アラーム許否情報がONであることを認識することとなる。これは、ユーザーが端末機器3において各アラーム情報をアラームを作動させない設定として、ユーザーが実際にアラームを作動させたいと思った際に、アラームモードにおいて針24bがONに対応する位置に位置しており、アラーム許否情報がONであることを認識することは、ユーザーがアラームモードとした目的に対して、実際の状況において目的がすでに達成されていることとなり、違和感を与えることとなる。従って、ユーザーにより各アラーム情報がアラームを作動させる設定となっているアラーム情報がない場合に、アラーム要否情報をOFFとすることで、ユーザーに違和感を与えることを抑制することができる。
次に、アナログ電子時計2のアラームの作動について説明する。図6は、実施形態におけるアナログ電子時計のアラームの作動のフロー図である。
まず、アラーム制御部29aは、図6に示すように、時計内部時刻における秒が00であるか否かを判断する(ステップST210)。ここでは、アラーム制御部29aは、時計内部時刻を取得し、アラームを作動させるためのトリガーである時計内部時刻における時および分に変化があったか否かを判断する。
次に、アラーム制御部29aは、時計内部時刻における秒が00であると判断する(ステップST210:Yes)と、後述する第一アラーム判定を実行する(ステップST211)。なお、アラーム制御部29aは、時計内部時刻における秒が00でないと判断する(ステップST210:No)と、本制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。つまり、アラーム制御部29aは、時計内部時刻における秒が00となるごとに、アラームの作動を判断する。
次に、アラーム制御部29aは、第一アラーム判定を実行後、後述する第二アラーム判定を実行する(ステップST212)。
次に、アラーム制御部29aは、第二アラーム判定を実行後、後述する第三アラーム判定を実行する(ステップST213)。
次に、アラーム制御部29aは、各アラーム情報のアラーム要否情報のうち、ONのアラーム要否情報が1以上あるか否かを判断する(ステップST214)。ここでは、アラーム制御部29aは、アラームを作動させる判断時において、各アラーム情報のアラーム要否情報が1つでもONとなっているか否かを判断する。
次に、アラーム制御部29aは、各アラーム情報のアラーム要否情報のうち、ONのアラーム要否情報が1以上あると判断する(ステップST214:Yes)と、リューズ22aが0段であるか否かを判断する(ステップST215)。ここでは、アラーム制御部29aは、リューズ22aが0段、すなわちアナログ電子時計2がモードの切り替え状態や、指針等24b〜24eを強制的に回転させる状態などでなくアラームを作動させてもよい状態、すなわちアナログ電子時計2がアラーム禁止状態でないか否かを判断する。
また、アラーム制御部29aは、各アラーム情報のアラーム要否情報がすべてOFFであると判断する(ステップST214:No)と、時計側制御部25によりアラーム許否情報をOFFとする(ステップST216)。そして、アラーム制御部29aは、本制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
次に、アラーム制御部29aは、リューズ22aが0段であると判断する(ステップST215:Yes)と、時計側電源部27の充電状態が低いか否かを判断する(ステップST217)。ここでは、アラーム制御部29aは、時計側電源部27の二次電池の充電状態がアラームを作動させても、アナログ電子時計2の他の機器に影響を与えない状態、すなわちアナログ電子時計2がアラーム禁止状態でないか否かを判断する。
次に、アラーム制御部29aは、時計側電源部27の充電状態が高いと判断する(ステップST217:No)と、第一アラームに対して要作動と判定されている否かを判断する(ステップST218)。ここでは、アラーム制御部29aは、第一アラーム情報に基づいてアラームを作動させてもよいと判断されているか否かを判断する。
次に、アラーム制御部29aは、第一アラームに対して要実施と判定されていると判断する(ステップST218:Yes)と、第一アラーム情報に基づいてアラームを作動する(ステップST219)。ここでは、アラーム制御部29aは、アラーム許否情報がONであり、第一アラーム情報のアラーム要否情報がONであり、第一アラーム情報のアラーム時刻情報と内部時計時刻とが一致したので、スピーカー29bおよび/または振動モータ29cを駆動する。そして、アラーム制御部29aは、本制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。つまり、アラーム制御部29aは、第一アラーム情報に基づいてアラームを作動させた場合、第二アラーム情報および第三アラーム情報のアラーム時刻情報が第一アラーム情報と一致していても、第一アラーム情報を第二アラーム情報および第三アラーム情報よりも優先し、第二アラーム情報および第三アラーム情報に基づいてアラームを作動させない。従って、各アラーム情報のうち、優先順位の高いアラーム情報のみに基づいてアラームを作動させ、優先順位の低いアラーム情報に基づいてアラームを作動させないので、ユーザーのアラームを作動させたい優先順位に基づいたアラームを作動させることができる。
次に、アラーム制御部29aは、第一アラームに対して要作動と判定されていないと判断する(ステップST218:No)と、第二アラームに対して要作動と判定されている否かを判断する(ステップST220)。ここでは、アラーム制御部29aは、第二アラーム情報に基づいてアラームを作動させてもよいと判断されているか否かを判断する。
次に、アラーム制御部29aは、第二アラームに対して要作動と判定されていると判断する(ステップST220:Yes)と、第二アラーム情報に基づいてアラームを作動する(ステップST221)。ここでは、アラーム制御部29aは、アラーム許否情報がONであり、第二アラーム情報のアラーム要否情報がONであり、第二アラーム情報のアラーム時刻情報と内部時計時刻とが一致したので、スピーカー29bおよび/または振動モータ29cを駆動する。そして、アラーム制御部29aは、本制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。つまり、アラーム制御部29aは、第二アラーム情報に基づいてアラームを作動させた場合、第三アラーム情報のアラーム時刻情報が第二アラーム情報と一致していても、第二アラーム情報を第三アラーム情報よりも優先し、第三アラーム情報に基づいてアラームを作動させない。従って、各アラーム情報のうち、優先順位の高いアラーム情報のみに基づいてアラームを作動させ、優先順位の低いアラーム情報に基づいてアラームを作動させないので、ユーザーのアラームを作動させたい優先順位に基づいたアラームを作動させることができる。
次に、アラーム制御部29aは、第二アラームに対して要作動と判定されていないと判断する(ステップST220:No)と、第三アラームに対して要作動と判定されている否かを判断する(ステップST222)。ここでは、アラーム制御部29aは、第三アラーム情報に基づいてアラームを作動させてもよいと判断されているか否かを判断する。
次に、アラーム制御部29aは、第三アラームに対して要作動と判定されていると判断する(ステップST222:Yes)と、第三アラーム情報に基づいてアラームを作動する(ステップST223)。ここでは、アラーム制御部29aは、アラーム許否情報がONであり、第三アラーム情報のアラーム要否情報がONであり、第三アラーム情報のアラーム時刻情報と内部時計時刻とが一致したので、スピーカー29bおよび/または振動モータ29cを駆動する。そして、アラーム制御部29aは、本制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
また、アラーム制御部29aは、リューズ22aが0段でないと判断する(ステップST215:No)と、あるいは時計側電源部27の充電状態が低いと判断する(ステップST217:Yes)と、本制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。ここでは、アラーム制御部29aは、アナログ電子時計2がアラーム禁止状態であると判断すると、アラーム情報のアラーム時刻情報が第一アラーム情報と一致していても、アラームを作動させない。これにより、アナログ電子時計2が、アラームを作動させるべきではない状態にある場合に、アラームを作動させないので、アラームを作動することで発生する悪影響、例えば、ユーザーがアナログ電子時計2を操作している際にアラームが作動することで、アラームが操作に基づいたものであると勘違いすることや、アラームが作動することで大きな電力を消費することとなって、駆動機構部23に電力を供給できないことにより、指針等24b〜24eが時計内部時刻に基づいて回転しないなどを抑制することができる。
次に、アラーム制御部29aは、リューズ22aが0段であると判断する(ステップST215)と、時計側電源部27の充電状態が低いか否かを判断する(ステップST217)。ここでは、アラーム制御部29aは、時計側電源部27の二次電池の充電状態がアラームを作動させても、アナログ電子時計2の他の機器に影響を与えない状態、すなわちアナログ電子時計2がアラーム禁止状態でないか否かを判断する。
次に、各アラームに対するアラーム判定について説明する。図7は、各アラームに対するアラーム判定のフロー図である。アラーム判定は、アラームごとに行われる。本実施形態では、ステップST211〜ステップST213それぞれで実行される。
まず、アラーム制御部29aは、アラーム要否情報がONであるか否かを判断する(ステップST230)。ここでは、アラーム制御部29aは、ユーザーがアラームを作動させる意思があるか否かを判断する。
次に、アラーム制御部29aは、アラーム要否情報がONであると判断する(ステップST230:Yes)と、時計内部時刻がアラーム時刻情報と一致しているか否かを判断する(ステップST231)。ここでは、アラーム制御部29aは、ユーザーがアラームを作動させる意思があると判断すると、時計内部時刻の時および分とアラーム時刻情報の時および分とが一致するか否かを判断する。なお、アラーム制御部29aは、アラーム要否情報がOFFであると判断する(ステップST230:No)と、本制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。つまり、アラーム制御部29aは、ユーザーが端末機器3においてアラームを作動させないと設定すると、アラーム判定を要作動とはしない。
次に、アラーム制御部29aは、時計内部時刻がアラーム時刻情報と一致していると判断する(ステップST231:Yes)と、曜日設定があるか否かを判断する(ステップST232)。ここでは、アラーム制御部29aは、アラーム情報のアラーム繰り返し情報が繰り返しアラームであるか否かを判断する。
次に、アラーム制御部29aは、曜日設定があると判断する(ステップST232:Yes)と、曜日が一致しているか否かを判断する(ステップST233)。ここでは、アラーム制御部29aは、アラーム情報に設定されている曜日と、時計内部時刻のうち曜日に基づいて設定されているアナログ電子時計2の曜日とが一致するか否かを判断する。
次に、アラーム制御部29aは、曜日が一致すると判断する(ステップST233:Yes)と、アラーム許否情報がONであるか否か判断する(ステップST234)。ここでは、アラーム制御部29aは、時計内部時刻とアラーム時刻情報とが一致し、曜日が一致すると、さらにユーザーによるアナログ電子時計2に対するアラームを作動させる意思があったか否かを判断する。例えば、アラーム制御部29aは、アナログ電子時計2に設定されている曜日が月曜日の場合、アラーム繰り返し情報が月曜日あるいは毎日であると、現在の曜日がアラーム繰り返し情報と一致すると判断する。また、アラーム制御部29aは、曜日設定がないと判断する(ステップST232:No)と、アラーム許否情報がONであるか否か判断する(ステップST234)。なお、アラーム制御部29aは、曜日が一致しないと判断する(ステップST233:No)と、本制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。つまり、アラーム制御部29aは、時計内部時刻とアラーム時刻情報とが一致し、曜日が一致していない場合は、アラーム判定を要作動とはしない。
次に、アラーム制御部29aは、アラーム許否情報がONであると判断する(ステップST234:Yes)と、アラーム判定を要作動とする(ステップST235)。ここでは、アラーム制御部29aは、ユーザーによるアナログ電子時計2に対するアラームを作動させる意思がある場合、アラームを作動させるべく、アラーム判定を要作動として、記憶、あるいは時計側記憶部28に記憶させる。なお、アラーム制御部29aは、アラーム許否情報がOFFであると判断する(ステップST234:No)と、アラーム繰り返し情報が1回アラームであるか否かを判断する(ステップST236)。つまり、アラーム制御部29aは、ユーザーがアナログ電子時計2においてアラームを作動させないと設定すると、アラーム判定を要作動はとしない。これにより、アラーム要否情報がONであり、アラーム時刻情報と時計内部時刻とが一致しても、アラーム許否情報がOFFであるとアラームを作動させない。
次に、アラーム制御部29aは、アラーム繰り返し情報が1回アラームであるか否かを判断する(ステップST236)。ここでは、アラーム制御部29aは、アラーム繰り返し情報が1回アラームの場合は、アラームを作動した後、再度アラームを作動させないために、アラーム要否情報をOFFとすべく、アラーム繰り返し情報が1回アラームであるか否かを判断する。
次に、アラーム制御部29aは、アラーム繰り返し情報が1回アラームであると判断する(ステップST236:Yes)と、アラーム要否情報をOFFとし(ステップST237)、本制御周期を終了する。ここでは、アラーム制御部29aは、アラーム繰り返し情報が1回アラームでないと判断する(ステップST236:No)と、本制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。つまり、アラーム制御部29aは、アラーム繰り返し情報が繰り返しアラームのため、アラーム要否情報をOFFとしない。また、アラーム制御部29aは、アラーム繰り返し情報が1回アラームであり、アラーム許否情報がOFFでり、アラーム時刻情報と時計内部時刻とが一致すると、アラーム要否情報をOFFとする。つまり、アラーム制御部29aは、ユーザーがアナログ電子時計2においてアラームを作動させないと設定すると、アラーム繰り返し情報が1回アラームのアラーム情報におけるアラーム要否情報をOFFに更新する。これにより、アナログ電子時計2においてアラームを作動させないと設定することで、アラーム時刻情報と時計内部時刻とが一致しても1回アラームのアラームを作動させないとするユーザーの意思に対して、アラーム要否情報をOFFとすることで、再度アラーム時刻情報と時計内部時刻とが一致しても、アラームを作動させないことで、1回アラームのアラームが作動することによるユーザーの違和感を抑制することができる。
次に、アナログ電子時計2におけるアラーム許否情報の設定変更について説明する。図8は、実施形態におけるアナログ電子時計のアラーム許否情報の設定変更のフロー図である。まず、ユーザーは、アナログ電子時計2をアラームモードとする。ここでは、ユーザーは、リューズ22aを0段の状態から引くことで1段の状態とし、モードの変更が可能な状態として、リューズ22aを軸方向周りに回転させることで、アラームモードとする。
次に、時計側制御部25は、アラーム許否情報がONであるか否かを判断する(ステップST240)。ここでは、時計側制御部25は、時計側記憶部28に記憶されているアラーム許否情報がONであるか否かを判断する。
次に、時計側制御部25は、アラーム許否情報がONであると判断する(ステップST240:Yes)と、秒針24bをONに対応する位置に位置させる(ステップST241)。ここでは、時計側制御部25は、アラーム許否情報がONであると、駆動機構部23を介して、秒針24bのみを単独回転させ、アラームマーク24hと隣り合うONに対応する位置に移動させる。
また、時計側制御部25は、アラーム許否情報がONでないと判断する(ステップST240:No)と、秒針24bをOFFに対応する位置に位置させる(ステップST242)。ここでは、時計側制御部25は、アラーム許否情報がOFFであると、駆動機構部23を介して、秒針24bのみを単独回転させ、アラームマーク24hと隣り合うOFFに対応する位置に移動させる。
次に、時計側制御部25は、スイッチ22bが押圧されたか否かを判断する(ステップST243)。ここでは、時計側制御部25は、ユーザーがアラーム許否情報をONからOFFあるいはOFFからONに切り替えるために、スイッチ22bを押圧したか否かを判断する。
次に、時計側制御部25は、スイッチ22bが押圧されたと判断する(ステップST243:Yes)と、現在のアラーム許否情報がONであるか否かを判断する(ステップST244)。ここでは、時計側制御部25は、時計側記憶部28に記憶されているアラーム許否情報がONであるか否かを判断する。なお、スイッチ22bが押圧されていないと判断する(ステップST243:No)と、アラームモードが終了したか否かを判断する(ステップST251)。
次に、時計側制御部25は、アラーム許否情報がONであると判断する(ステップST244:Yes)と、アラーム許否情報をOFFとする(ステップST245)。ここでは、時計側制御部25は、ユーザーがアラーム許否情報をONからOFFに切り替える意志があるため、時計側記憶部28に記憶されているアラーム許否情報をOFFに更新する。
次に、時計側制御部25は、秒針24bをOFFに対応する位置に位置させる(ステップST246)。ここでは、時計側制御部25は、アラーム許否情報がOFFとなるので、駆動機構部23を介して、秒針24bのみを単独回転させ、アラームマーク24hと隣り合うOFFに対応する位置に移動させる。
また、時計側制御部25は、アラーム許否情報がONでないと判断する(ステップST244:No)と、各アラーム情報のアラーム要否情報のうち、ONのアラーム要否情報が1以上あるか否かを判断する(ステップST247)。ここでは、時計側制御部25は、アラーム許否情報がOFFである場合に、各アラーム情報のアラーム要否情報がすべてOFFであるか否かを判断する。
次に、時計側制御部25は、各アラーム情報のアラーム要否情報がすべてOFFであると判断する(ステップST247:No)と、秒針24bをデモ運針する(ステップST248)。ここでは、時計側制御部25は、各アラーム情報のアラーム要否情報のうち1つでもONのアラーム要否情報がある場合は、アラーム許否情報をONとすることをユーザーに認識させるために、駆動機構部23を介して、指針等24b〜24eを回転させる。ここで、デモ運針は、ユーザーにアラーム許否情報をONとすることを認識させることができれば、どのようなものでもよく、例えば、秒針24bを複数回回転させたり、秒針24bを時刻表示時における回転タイミング、回転量と異なる回転タイミング、回転量で移動させたりする。そして、時計側制御部25は、アラーム許否情報をOFFとし(ステップST245)、秒針24bをOFFに対応する位置に位置させる(ステップST246)。ユーザーにより各アラーム情報のうち、アラームを作動させる設定となっているアラーム情報がない場合は、ユーザーによりアラーム許否情報をONとしても、各アラーム情報のアラーム要否情報はOFFに維持されるためアラームが作動しないこととなる。この場合、ユーザーがアナログ電子時計2に対してアラームを作動させる意志による操作を行っていても、アラーム要否情報がOFFのためアラームが作動しないこととなるので、ユーザーに違和感を与えることとなる。そこで、ユーザーによりアナログ電子時計2に対してアラームを作動させる意志による操作が行われても、各アラーム情報のアラーム要否情報がすべてOFFである場合は、ユーザーに対してデモ運針を行うことにより注意喚起を行い、アラーム許否情報をOFFとすることで、ユーザーに違和感を与えることを抑制することができる。
また、時計側制御部25は、各アラーム情報のアラーム要否情報のうち、ONのアラーム要否情報が1以上あると判断する(ステップST247:Yes)と、アラーム許否情報をONとする(ステップST249)。ここでは、時計側制御部25は、ユーザーがアラーム許否情報をOFFからONに切り替える意志があるため、時計側記憶部28に記憶されているアラーム許否情報をONに更新する。
次に、時計側制御部25は、秒針24bをONに対応する位置に位置させる(ステップST250)。ここでは、時計側制御部25は、アラーム許否情報がONとなるので、駆動機構部23を介して、秒針24bのみを単独回転させ、アラームマーク24hと隣り合うONに対応する位置に移動させる。
次に、時計側制御部25は、アラームモードが終了したか否かを判断する(ステップST251)。ここでは、時計側制御部25は、リューズ22aが1段の状態から0段の状態に戻されたか否か、あるいは軸方向に回転し、他のモードに移行したか否かを判断する。
次に、時計側制御部25は、アラームモードが終了したと判断する(ステップST251:Yes)と、アナログ電子時計2におけるアラーム許否情報の設定変更を終了する。また、時計側制御部25は、アラームモードが終了していないと判断する(ステップST251:No)と、スイッチ22bが押圧されたか否かを判断(ステップST243)し、ステップST243〜ステップST251を繰り返す。
以上のように、本実施形態におけるアナログ電子時計システム1では、アラーム許否情報がONであり、かつ、各アラーム情報に含まれるアラーム時刻情報と時計内部時刻とが一致するとアラームを行い、アラーム許否情報がOFFであり、かつ、各アラーム情報に含まれるアラーム時刻情報と時計内部時刻とが一致してもアラームを行わない。つまり、アナログ電子時計2の操作部22を操作することで、ON/OFFを切り替えることができるアラーム許否情報のON/OFFに応じて、アラームを作動させるか否かが決定される。従って、端末機器3により設定されたアラームの作動をユーザーがアナログ電子時計2を操作することで制御することができる。
また、本実施形態におけるアナログ電子時計システム1では、アラーム許否情報がONであり、かつ、各アラーム情報のうち、アラーム要否情報がONであるアラーム情報におけるアラーム時刻情報と時計内部時刻とが一致するとアラームを行い、アラーム許否情報がOFFであり、かつ、アラーム要否情報がONであると、アラーム時刻情報と時計内部時刻とが一致しても、アラームを行わない。つまり、端末機器3に対してユーザーがアラームを作動させるか否かを予め設定することができるが、アナログ電子時計2の操作部22を操作することで、アラーム許否情報をOFFとした場合は、ユーザーのアナログ電子時計2に対する操作を優先して、アラームを作動させない。これにより、ユーザーがアラームの作動に関して直近で意志を決定した行為、すなわちアラーム許否情報をOFFとした行為を、その前に行った行為、すなわち端末機器3においてアラーム要否情報をONとした行為よりも優先するので、アラームを作動させない意志に反してアラームが作動することがないので、ユーザーの違和感を抑制することができる。
なお、本実施形態におけるアナログ電子時計システム1は、アラーム情報のID情報をアラーム優先情報としたが、これに限定されるものではない。アラーム情報は、例えば、ID情報とは別個にアラーム優先情報を含んでいてもよい。この場合、ユーザーは、端末機器3を操作することで、各アラーム情報に対して任意に優先順位を設定することができる。または、アラーム優先情報は、アラーム繰り返し情報(例えば、1回アラームを優先)やアラーム作動時情報(回数が多いあるいは強度が高いものを優先)であってもよい。
また、本実施形態におけるアナログ電子時計システム1の時計側制御部25は、アナログ電子時計2の操作部22によりアラーム許否情報がONとなった際に、各アラーム情報のアラーム要否情報が全てOFFであると、各アラーム情報のアラーム要否情報をすべてONとしてもよい。この場合、ユーザーは、アナログ電子時計2を操作することで、何かしらのアラームを作動させたいというユーザーの意志に従うことができる。
また、本実施形態におけるアナログ電子時計システム1のアラーム制御部29aは、指針回転部であるリューズ22aにより、指針等24b〜24eが回転したのち、時計側通信部21により端末機器3から時刻情報を受信するまで、アラーム繰り返し情報に関わらず、アラーム時刻情報と時計内部時刻とが一致するとアラームを作動させてもよい。つまり、アラーム制御部29aは、現在の曜日がアラーム繰り返し情報と一致しないと判断して(ステップST233:No)も、アラーム許否情報がONであると判断する(ステップST234:Yes)と、アラーム判定を要作動とし(ステップST235)、アラームを作動させることとなる。ここで、ユーザーがリューズ22aにより指針等24b〜24eを回転させると、時計内部時刻の曜日、すなわちアラーム繰り返し情報と一致するか否かを判断する現在の曜日が正確なものではなくなる。そこで、アラーム制御部29aは、時計側通信部21により端末機器3から時刻情報を受信するまで、すなわち、端末機器3から曜日情報を含む時刻に関する情報を受信し、時計内部時刻を補正することができる状態となるまで、アラームを作動させることを優先させる。これにより、ユーザーが強制的にアナログ電子時計2の表示時刻を変更した場合に、直近のアラームが作動しないことを抑制することができ、ユーザーの違和感を抑制することができる。
なお、上記実施形態において、端末側記憶部36がアラーム情報を記憶してもよい。この場合は、アナログ電子時計2から端末機器3に対してアラーム情報が出力された場合、出力されたアラーム情報により、端末側記憶部36のアラーム情報を更新する。また、端末側記憶部36に記憶されているアラーム情報を端末側通信部33および時計側通信部21を介して時計側記憶部28に記憶させてもよい。
また、上記実施形態において、アラーム要否情報がすべてOFFの状態であることで、アラーム許否情報がOFFとなったのちに、ユーザーによりアラーム許否情報をONとする操作が行われても、上記デモ運針を行い、アラーム許否情報がOFFの状態を維持してもよい。
また、上記実施形態において、アラーム要否情報がすべてOFFの状態で、ユーザーによりアラーム許否情報をONとする操作が行われたら、すべてのアラーム要否情報をONとしてもよい。
また、上記実施形態において、端末機器3の表示部32aにアラーム許否情報を表示してもよい。この場合は、端末側制御部34は、表示部32aにアラーム表示設定画面を表示する際に、アラーム許否情報に対応するアラームアイコン領域にアラーム許否情報がONの場合のONアイコン画像あるいはアラーム許否情報がOFFの場合のOFFアイコン画像を表示する。