JP6962177B2 - タービンハウジングの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タービンハウジングの製造方法に関する。
特許文献1には、ターボチャージャにおけるタービンハウジングが記載されている。特許文献1のタービンハウジングは、タービンホイールが収容される収容部、収容部に接続されるとともに収容部を取り囲むように円弧状に延びるスクロール通路、収容部に接続されて排気を外部に排出する排出通路、及びタービンホイールを迂回するようにスクロール通路と排出通路とを接続するバイパス通路を備えている。
また、特許文献1には、上記タービンハウジングを鋳造で製造する方法が記載されている。この鋳造方法においては、収容部、スクロール通路、及びバイパス通路に対応した形状の砂製の第1中子と、排出通路に対応した形状の砂製の第2中子とを用いる。そして、タービンハウジングの外面形状に対応した形状の鋳型の内部の空間に、第1中子及び第2中子を配置する。このとき、第1中子における収容部に対応する部分の先端及びバイパス通路に対応する部分の先端を第2中子に嵌め合わせて、両中子を互いに位置決めする。その状態で、鋳型の内部の空間における第1中子及び第2中子以外の空間に溶融した金属を流す。溶融した金属が固まった後において、その固まった金属を鋳型の内部から取り出して中子を崩す。こうして所望の形状のタービンハウジングが形成される。
特開平4−081523号公報
特許文献1のタービンハウジングの鋳造方法においては、第1中子及び第2中子を鋳型の内部の空間に配置したときに、鋳型に対する第1中子及び第2中子の位置決め誤差が生じたり、第1中子と第2中子との位置関係に誤差が生じたりする。このような誤差が生じると、タービンハウジングの外面に対して内部に区画される各通路の延設方向が、設計時の延設方向に対してずれることがある。特に、タービンハウジングの外面に対するバイパス通路の延設方向が設計時の延設方向からずれてしまうと、バイパス通路を流通してタービンハウジングよりも下流側に排出される排気の流れが設計した排気の流れとは変わってしまうおそれがある。
上記課題を解決するためのタービンハウジングの製造方法は、タービンホイールが収容される収容部、前記収容部に接続されるとともに前記収容部を取り囲むように円弧状に延びるスクロール通路、前記収容部に接続されていて排気を外部に排出する排出通路、及び前記タービンホイールを迂回するように前記スクロール通路と前記排出通路とを接続するバイパス通路を備えるターボチャージャにおけるタービンハウジングの製造方法であって、前記収容部及び前記スクロール通路に対応した形状の第1中子、前記排出通路に対応した形状の第2中子、及び前記バイパス通路に対応した形状よりも細い第3中子を製作する製作工程と、前記製作工程の後、前記タービンハウジングの外面形状に対応した形状の鋳型の内部の空間に前記第1中子及び前記第2中子を配置するとともに、当該空間における前記バイパス通路に対応した位置内に前記第3中子を配置して、当該第3中子によって前記第1中子及び前記第2中子の位置関係を定める配置工程と、前記配置工程の後、前記鋳型の内部の空間における前記第1中子、前記第2中子、及び前記第3中子以外の空間に溶融した金属を流して固める鋳造工程と、前記鋳造工程の後、固まった金属の内部から前記第1中子、前記第2中子、及び前記第3中子を除去する除去工程と、前記除去工程の後、前記第3中子が位置していたことにより形成された孔の周りの壁部を切削して前記バイパス通路を形成する切削工程とを備える。
上記構成では、仮に、第3中子が位置していたことにより形成される孔の延設方向が設計時の延設方向からずれたとしても、切削工程によってバイパス通路が形成されるため、タービンハウジングの外面に対するバイパス通路の延設方向が設計時の延設方向から過度にずれることがない。すなわち、第3中子の位置ずれが、バイパス通路の延設方向のずれとして顕在化することは、ほぼない。その結果、バイパス通路を流通してタービンハウジングよりも下流側に排出される排気の流れと設計した排気の流れとが変わってしまうことを抑制できる。
なお、上記構成では、第1中子と第2中子との位置関係が第3中子によって定められていて、これら3つの中子の位置関係がある程度定まっている。したがって、例えば上述した特許文献1のタービンハウジングの鋳造方法と比較して、鋳型内における各中子の互いの位置が過度に不安定になることはない。
内燃機関の概略図。 タービンハウジング周辺の構成を示す断面図。 鋳型内に各中子を配置した状態を示す説明図。 中間成形物を鋳型内から取り出した状態を示す説明図。
以下、本発明の実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。先ず、本発明のターボチャージャ50が適用された内燃機関100の概略構成について説明する。
図1に示すように、内燃機関100は、当該内燃機関100の外部から吸気を導入するための吸気通路11を備えている。吸気通路11には、燃料を吸気と混合させて燃焼させる気筒12が接続されている。気筒12には、当該気筒12から排気を排出するための排気通路13が接続されている。排気通路13の内部には、排気を浄化するための触媒21が設けられている。
内燃機関100は、吸気を圧縮するためのターボチャージャ50を備えている。ターボチャージャ50におけるアルミニウム合金製のコンプレッサハウジング51は、吸気通路11の途中に取り付けられている。また、ターボチャージャ50における鋳鉄製のタービンハウジング60は、排気通路13における触媒21よりも上流側に取り付けられている。ターボチャージャ50におけるコンプレッサハウジング51及びタービンハウジング60は、ターボチャージャ50における鋳鉄製のベアリングハウジング52を介して接続されている。
タービンハウジング60の内部には、排気の流れによって回転するタービンホイール96が収容されている。タービンホイール96は、当該タービンホイール96の回転軸線96aを中心に回転可能になっている。タービンホイール96には、連結シャフト97の一端部が接続されている。連結シャフト97の中央部分は、ベアリングハウジング52の内部に収容されている。連結シャフト97は、図示しないベアリングによって回転可能に支持されている。連結シャフト97の回転軸線は、タービンホイール96の回転軸線96aと同軸になっている。連結シャフト97の他端部には、コンプレッサホイール98が接続されている。コンプレッサホイール98は、コンプレッサハウジング51の内部に収容されている。コンプレッサホイール98の回転軸線は、タービンホイール96の回転軸線96aと同軸になっている。コンプレッサホイール98は、タービンホイール96の回転に伴って回転し、吸気を圧縮して気筒12側へと供給する。
次に、ターボチャージャ50におけるタービンハウジング60について具体的に説明する。
図2に示すように、タービンハウジング60は、タービンホイール96が収容されるハウジング本体70を備えている。ハウジング本体70は、全体として円柱形状の円柱部71と円柱部71の外周を取り囲むように延びている円弧部72とを備えている。円弧部72は、円柱部71の軸線方向において一方の端部側(図2における左側)に位置している。円弧部72は、円柱部71の軸線方向から見たときに、全体として円弧状に延びており、円弧部72の一端部(図2における下側の端部)が円柱部71の外周円の接線方向に突き出ている。
ハウジング本体70における円柱部71には、タービンホイール96を収容する略円柱形状の空間である収容部76が区画されている。収容部76は、タービンホイール96の回転軸線96aに沿うように延びている。収容部76の一方側(図2における左側)の端部は、円柱部71の一方側の端部まで延びており、円柱部71の一方側の端部において開口している。
ハウジング本体70における円弧部72には、収容部76に接続するスクロール通路77が区画されている。スクロール通路77は、収容部76を取り囲むように延びている。スクロール通路77は、円柱部71の軸線方向から見たときに、全体として円弧状に延びている。スクロール通路77は、ハウジング本体70における円柱部71まで延びて、スクロール通路77に接続されている。スクロール通路77における収容部76とは反対側の端部(図2における下側の端部)は、円弧部72の一端部(図2における下側の端部)まで延びており、円弧部72の一端部において開口している。
円弧部72の一端部からは、スクロール通路77の外側に向かって上流側フランジ81が張り出している。上流側フランジ81には、当該上流側フランジ81の厚み方向にボルト孔81aが貫通している。上流側フランジ81のボルト孔81aに図示しないボルトが挿通されることによって、上流側フランジ81がタービンハウジング60よりも上流側の排気通路13に固定されている。
ハウジング本体70における円柱部71には、収容部76に接続する排出通路78が区画されている。排出通路78は、全体として円柱部71の軸線方向に延びている。排出通路78の他方側の端部(図2における右側の端部)は、円柱部71の他方側の端部まで延びており、円柱部71の他方側の端部において開口している。
円柱部71の他方側(図2における右側)の端部からは、円柱部71の径方向外側に向かって下流側フランジ82が張り出している。下流側フランジ82における円柱部71の他方側の面は、円柱部71における他方側の端面と面一になっている。下流側フランジ82における円柱部71の他方側の面と円柱部71における他方側の端面とが、タービンハウジング60における固定端面60aを構成している。タービンハウジング60における固定端面60aは、タービンハウジング60よりも下流側の排気通路13の端面13aと面接触している。このようにタービンハウジング60の固定端面60aと排気通路13の端面13aとが面接触した状態で、タービンハウジング60は、タービンハウジング60よりも下流側の排気通路13と固定されている。
ハウジング本体70には、タービンホイール96を迂回するようにスクロール通路77と排出通路78とを接続するバイパス通路79が区画されている。バイパス通路79は、略直線状に延びている。バイパス通路79の延設方向は、当該バイパス通路79が下流側ほどタービンホイール96の回転軸線96aに近づくように回転軸線96aに対して傾いている。なお、この実施形態では、タービンハウジング60に排気通路13を固定したときに、バイパス通路79の中心軸線が、排気通路13に位置する触媒21の上流端の略中央を通過するように、バイパス通路79の延設方向が定められている。
図2に示すように、ターボチャージャ50は、バイパス通路79を開閉するウェイストゲートバルブ91を備えている。ウェイストゲートバルブ91は、タービンハウジング60における排出通路78内に配置されている。ウェイストゲートバルブ91は、略棒状のシャフト92を備えている。シャフト92の一方側の端部(紙面奥側の端部)は、タービンハウジング60におけるハウジング本体70の壁部に回動可能に支持されている。シャフト92の他方側の端部(紙面手前側の端部)からは、シャフト92の径方向外側に向かって略板状の弁板93が突出している。ウェイストゲートバルブ91は、シャフト92が周方向一方側(図2における反時計周り側)に回動して弁板93がバイパス通路79における下流端外周の壁部である当接面79aに当接することで、バイパス通路79を閉状態にする。一方、ウェイストゲートバルブ91は、シャフト92が周方向他方側(図2における時計周り側)に回動して弁板93が当接面79aから離間することで、バイパス通路79を開状態にする。
次に、タービンハウジング60の製造方法について説明する。
先ず、製作工程において、その後の工程で用いる砂製の第1中子31、第2中子32、及び第3中子33を製作する。製作工程においては、図示は省略するが、第1中子31、第2中子32、及び第3中子33の外形に合わせて成形された金属製の中子用金型の内部に砂を充填し、砂を固める。そして、中子用金型から固まった砂を取り出すことで、第1中子31、第2中子32、及び第3中子33が形成される。
図3に示すように、第1中子31は、収容部76に対応した形状の収容部対応部31aを備えている。収容部対応部31aには、スクロール通路77に対応した形状のスクロール通路対応部31bが接続されている。なお、収容部対応部31aの延設方向一方側(図3における左側)への延設長さは、タービンハウジング60を成形した場合における収容部76の延設方向一方側への延設長さよりも長くなっている。また、収容部対応部31aの延設方向他方側(図3における右側)の端面からは、当該収容部対応部31aの延設方向の他方側に向かって略円柱形状の突部31dが突出している。突部31dの外径は、収容部対応部31aの延設方向他方側の端部の外径よりも小さくなっている。
図3に示すように、第1中子31におけるスクロール通路対応部31bからは、バイパス通路79に対応した形状よりも細い略棒状の第3中子33が突出している。すなわち、本実施形態では、第1中子31及び第3中子33が一体になっている。第3中子33は、収容部対応部31aの延設方向に沿うように直線的に延びている。第1中子31におけるスクロール通路対応部31bと第3中子33との接続位置は、タービンハウジング60を成形した場合におけるスクロール通路77とバイパス通路79との接続位置の範囲内にある。また、第3中子33の全体的な位置は、タービンハウジング60を成形した場合におけるバイパス通路79の範囲内にある。
第2中子32は、排出通路78に対応した形状になっている。第2中子32の延設方向他方側(図3における右側)への延設長さは、タービンハウジング60を成形した場合における排出通路78の延設方向他方側への延設長さよりも長くなっている。第2中子32のうち、タービンハウジング60を成形した場合における当接面79aの周辺部分は、当該当接面79aよりも第2中子32の延設方向他方側に位置している。また、第2中子32のうち、タービンハウジング60を成形した場合における当接面79aの周辺部分には、第2中子32の延設方向他方側に向かって位置決め凹部32dが窪んでいる。位置決め凹部32dは、バイパス通路79に対応した形状よりも細く、第3中子33と略同じ幅になっている。第2中子32における位置決め凹部32dの位置は、タービンハウジング60を成形した場合における排出通路78とバイパス通路79との接続位置の範囲内にある。第2中子32のうち、タービンハウジング60を成形した場合における収容部76側に対応する面からは、排出通路78の延設方向他方側に向かって略円柱形状の凹部32eが窪んでいる。凹部32eの内径は、第1中子31における突部31dの外径と略同じになっている。
その後、配置工程では、略四角柱状の金属製の金型である鋳型40を用いる。鋳型40の内部には、タービンハウジング60の外面形状に対応した形状の内部空間41が区画されている。内部空間41の一方側(図3における左側)の端部は、タービンハウジング60を成形した場合における円柱部71の軸線方向一方側の端部よりも一方側に向かって長く延びている。また、内部空間41の他方側(図3における左側)の端部は、タービンハウジング60を成形した場合における固定端面60aよりも他方側に向かって長く延びている。なお、図示は省略しているが、鋳型40は、複数の型を組み合わせて構成されている。
配置工程において、鋳型40の内部空間41に第1中子31、第2中子32、及び第3中子33を配置する。具体的には、第1中子31を、内部空間41における収容部76及びスクロール通路77に対応した位置に配置する。また、第1中子31を鋳型40内に配置することにより、第3中子33が内部空間41におけるバイパス通路79に対応した位置である仮想領域R内に配置される。そして、第2中子32を、内部空間41における排出通路78に対応した位置に配置する。このとき、第2中子32における凹部32eと第1中子31における突部31dとの位置を合わせて配置する。また、第2中子32における位置決め凹部32dと第3中子33における先端との位置とを合わせて配置する。すると、第3中子33によって、第1中子31及び第2中子32の位置関係が定まる。
その後、鋳造工程において、鋳型40の内部空間41における第1中子31、第2中子32、及び第3中子33以外の空間に溶融した鋳鉄を流し、鋳型40の内部空間41において鋳鉄を固める。
図4に示すように、その後、除去工程において、鋳型40の内部空間41から固まった鋳鉄を取り出す。そして、固まった鋳鉄の内部の第1中子31、第2中子32、及び第3中子33を崩して砂を排出する。こうして完成品であるタービンハウジング60と略同じ外面160aを有する中間成形物160が形成される。
中間成形物160における一方側(図4における左側)の端部は、タービンハウジング60を成形した場合における円柱部71の軸線方向一方側(図4における左側)の端部よりも一方側に向かって長く延びている。すなわち、中間成形物160における一方側の端部は、その後の切削加工によって削られる第1削り代161として機能する。また、中間成形物160における他方側(図4における右側)の端部は、タービンハウジング60を成形した場合における固定端面60aよりも他方側に向かって長く延びている。すなわち、中間成形物160における他方側の端部は、その後の切削加工によって削られる第2削り代162として機能する。中間成形物160のうち、タービンハウジング60を成形した場合における当接面79aの周辺部分は、当該当接面79aよりも中間成形物160における他方側に向かって長く延びている。すなわち、中間成形物160のうち、タービンハウジング60を成形した場合における当接面79aの周辺部分は、その後の切削加工によって削られる第3削り代163として機能する。また、中間成形物160のうち、タービンハウジング60を成形した場合におけるバイパス通路79は、この段階ではまだ区画されてなく、第3中子33が存在していたことによって形成された形成孔165の周辺の壁部として第4削り代164が存在している。
その後、切削工程において、中間成形物160における第1削り代161を切削して、タービンハウジング60を成形した場合における円柱部71の軸線方向一方側(図4における左側)の端部を形成する。また、中間成形物160における第2削り代162を切削して、タービンハウジング60を成形した場合における固定端面60aを形成する。そして、中間成形物160における第3削り代163を切削して、タービンハウジング60を成形した場合における当接面79aを形成する。さらに、中間成形物160における第4削り代164を切削して、タービンハウジング60を成形した場合におけるバイパス通路79を形成する。こうしてタービンハウジング60が形成される。なお、本実施形態の切削工程では、治具によって中間成形物160を一度固定して取り外すまでの間において、中間成形物160における第2削り代162、第3削り代163、及び第4削り代164を切削する。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
図3に示すように、本実施形態では、第3中子33がバイパス通路79に対応した形状よりも細くなっている。仮に、比較構成として、第3中子33がバイパス通路79に対応した形状である場合には、鋳型40の内部空間41における仮想領域R全体に第3中子33が配置されることになる。この比較構成において、鋳型40の内部空間41に対する第1中子31、第2中子32、及び第3中子33の位置決め誤差が生じたり、第1中子31、第2中子32、及び第3中子33の互いの位置関係に誤差が生じたりすると、タービンハウジング60を成形した場合におけるバイパス通路79の延設方向が設計時の延設方向からずれることがある。例えば、図2に示すように、バイパス通路79の中心軸線が、排気通路13に位置する触媒21の上流端の略中央を通過するように、バイパス通路79の延設方向が設計されていた場合には、バイパス通路79の中心軸線が、排気通路13に位置する触媒21の上流端の略中央を通過しないようになるおそれがある。このような場合には、バイパス通路79を通過した排気によって触媒21の暖気が適切に行われず、触媒21の排気浄化性能が低下することもある。
本実施形態においても、除去工程までの工程において、中間成形物160における形成孔165の延設方向が設計時の延設方向からずれることはある。仮に、このようなずれが生じたとしても、本実施形態では、その後の切削工程において、完成品であるタービンハウジング60と同じ外面160aを有する中間成形物160における第4削り代164を切削して、タービンハウジング60を成形した場合におけるバイパス通路79を形成する。そのため、タービンハウジング60の外面に対するバイパス通路79の延設方向が設計時の延設方向から過度にずれることがない。すなわち、第3中子33の位置ずれが、バイパス通路79の延設方向のずれとして顕在化することは、ほぼない。その結果、バイパス通路79を流通してタービンハウジング60よりも下流側に排出される排気の流れと設計した排気の流れとが変わってしまうことを抑制できる。
なお、このようにタービンハウジング60の外面に対するバイパス通路79の延設方向が設計時の延設方向から過度にずれることがない場合には、ウェイストゲートバルブ91における弁板93の大きさを、当該ずれを考慮して大きめに設計しておく必要もない。そのため、本実施形態では、ウェイストゲートバルブ91の軽量化が期待できる。
図3に示すように、本実施形態の配置工程においては、第2中子32における凹部32eと第1中子31における突部31dとの位置を合わせて配置している。そのため、タービンハウジング60を成形した場合における収容部76周辺における第1中子31及び第2中子32の位置関係は、第1中子31及び第2中子32が直接当接することで定まる。とはいえ、第1中子31の突部31dと第2中子32の凹部32eとの嵌め合わせ関係のみでは、第1中子31と第2中子32との位置決めが十分とはいいにくい。そこで、本実施形態では、第2中子32における位置決め凹部32dと第3中子33における先端との位置とを合わせて配置している。そのため、タービンハウジング60を成形した場合におけるバイパス通路79周辺における第1中子31及び第2中子32の位置関係は、第3中子33によっても定まる。このようにして第1中子31、第2中子32、及び第3中子33の位置関係が定まる。したがって、本実施形態では、上記した第3中子33がバイパス通路79に対応した形状となった比較構成と比べて、鋳型40の内部空間41における第1中子31、第2中子32、及び第3中子33の互いの位置が過度に不安定になることがない。
図2に示すように、本実施形態では、タービンハウジング60における固定端面60aが排気通路13における端面13aと面接触して、タービンハウジング60と当該タービンハウジング60よりも下流側の排気通路13とが固定されている。そのため、タービンハウジング60のバイパス通路79の延設方向が設計時の延設方向と同じであっても、固定端面60aに対するバイパス通路79の延設方向が設計時の延設方向からずれてしまうと、バイパス通路79を流通してタービンハウジング60よりも下流側に排出される排気の流れと設計した排気の流れとが変わってしまうことがある。ここで、本実施形態の切削工程では、治具によって中間成形物160を一度固定して取り外すまでの間において、中間成形物160における第2削り代162及び第4削り代164を切削して、タービンハウジング60における固定端面60a及びバイパス通路79を形成している。そのため、本実施形態では、タービンハウジング60における固定端面60aに対するバイパス通路79の延設方向が設計時の延設方向からずれにくい。
また、本実施形態では、バイパス通路79を切削によって形成するため、鋳造工程においてバイパス通路79を形成する場合に比べて、バイパス通路79の内面における表面粗さを小さくできる。これにより、本実施形態では、バイパス通路79を流通する排気の圧力損失を抑制できる。
ところで、製作工程において、第1中子31及び第3中子33の製作に用いる中子用金型としては、例えば、第1中子31における収容部対応部31aの延設方向一方側に位置する第1の中子用金型と、第1中子31における収容部対応部31aの延設方向他方側に位置する第2の中子用金型とによって構成することが考えられる。この場合には、第1の中子用金型と第2の中子用金型との間から第1中子31及び第3中子33を取り出す際には、第1中子31における収容部対応部31aの延設方向に沿って、第1の中子用金型と第2の中子用金型とを離間することが考えられる。ここで、仮に、第3中子33が第1中子31における収容部対応部31aの延設方向に沿うように延びていない場合には、製作工程において、第1中子31における収容部対応部31aの延設方向に沿って、第1の中子用金型と第2の中子用金型とを離間することができない。そして、そのような第1中子31及び第3中子33を製作するために中子用金型の構成が複雑化して、第1中子31及び第3中子33を製作するためのコストが上昇することがある。
これに対して、本実施形態では、第3中子33が第1中子31における収容部対応部31aの延設方向に沿うように延びている。そのため、第1の中子用金型と第2の中子用金型との間から第1中子31及び第3中子33を取り出す際には、第1中子31における収容部対応部31aの延設方向に沿って、第1の中子用金型と第2の中子用金型とを離間することができる。そのため、本実施形態では、第3中子33が第1中子31における収容部対応部31aの延設方向に沿うように延びていない場合に比べて、中子用金型の構成が複雑化することがなく、第1中子31及び第3中子33を製作するためのコストが上昇しない。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態において、第3中子33は、第2中子32から突出していてもよい。すなわち、第3中子33及び第2中子32が一体になっていてもよい。この場合には、第1中子31において、第3中子33の幅と略同じ幅の位置決め凹部が設けられていればよい。
・上記実施形態において、第3中子33は、第1中子31及び第2中子32と一体になっていなくてもよく、第1中子31及び第2中子32とは別体の中子として構成されていてもよい。この場合には、第1中子31及び第2中子32において、第3中子33の幅と略同じ幅の位置決め凹部が設けられていればよい。
・上記実施形態において、第3中子33の太さは、バイパス通路79に対応した形状よりも細くなる範囲で適宜変更できる。
・上記実施形態において、第1中子31に対する第3中子33の全体的な位置は、適宜変更できる。具体的には、配置工程において、第3中子33が、内部空間41におけるバイパス通路79に対応した位置である仮想領域R内に配置されるような範囲で、第3中子33の位置を適宜変更できる。
・上記実施形態において、例えば、製作工程における中子用金型の構成が過度に複雑化しないのであれば、第3中子33の延設方向が第1中子31の延設方向に沿っていなくてもよい。
・上記実施形態において、例えば、第2中子32における位置決め凹部32dと第3中子33における先端との位置関係によって、第1中子31、第2中子32、及び第3中子33の位置関係が十分に定まるのであれば、第1中子31の突部31dや第2中子32の凹部32eを省略してもよい。
・上記実施形態において、中間成形物160における第1削り代161、第2削り代162、第3削り代163、及び第4削り代164の大きさは適宜変更できる。例えば、タービンハウジング60における各通路の延設方向と設計時の延設方向とずれが比較的小さいのであれば、第1削り代161、第2削り代162、第3削り代163、及び第4削り代164を小さくしてもよい。この場合には、鋳型40の形状や第1中子31、第2中子32、及び第3中子33の形状を変更すればよい。さらに、第1削り代161、第2削り代162、及び第3削り代163については省略してもよい。この場合には、鋳型40における内部空間41がタービンハウジング60の外面形状と略同じ大きさになっていればよい。また、この内部空間41に合わせて、第1中子31、第2中子32、及び第3中子33の形状を変更すればよい。
・上記実施形態において、タービンハウジング60の材質は適宜変更できる。例えば、タービンハウジング60の材質は鋳鋼としてもよい。
・上記実施形態において、鋳型40は、砂を固めた砂型としてもよい。
R…仮想領域、11…吸気通路、12…気筒、13…排気通路、13a…端面、21…触媒、31…第1中子、31a…収容部対応部、31b…スクロール通路対応部、31d…突部、32…第2中子、32d…位置決め凹部、32e…凹部、33…第3中子、40…鋳型、41…内部空間、50…ターボチャージャ、51…コンプレッサハウジング、52…ベアリングハウジング、60…タービンハウジング、60a…固定端面、70…ハウジング本体、71…円柱部、72…円弧部、76…収容部、77…スクロール通路、78…排出通路、79…バイパス通路、79a…当接面、81…上流側フランジ、81a…ボルト孔、82…下流側フランジ、91…ウェイストゲートバルブ、92…シャフト、93…弁板、96…タービンホイール、96a…回転軸線、97…連結シャフト、98…コンプレッサホイール、100…内燃機関、160…中間成形物、160a…外面、161…第1削り代、162…第2削り代、163…第3削り代、164…第4削り代、165…形成孔。

Claims (2)

  1. タービンホイールが収容される収容部、前記収容部に接続されるとともに前記収容部を取り囲むように円弧状に延びるスクロール通路、前記収容部に接続されていて排気を外部に排出する排出通路、及び前記タービンホイールを迂回するように前記スクロール通路と前記排出通路とを接続するバイパス通路を備えるターボチャージャにおけるタービンハウジングの製造方法であって、
    前記収容部及び前記スクロール通路に対応した形状の第1中子、前記排出通路に対応した形状の第2中子、及び前記バイパス通路に対応した形状よりも細い第3中子を製作する製作工程と、
    前記製作工程の後、前記タービンハウジングの外面形状に対応した形状の鋳型の内部の空間に前記第1中子及び前記第2中子を配置するとともに、当該空間における前記バイパス通路に対応した位置内に前記第3中子を配置して、当該第3中子によって前記第1中子及び前記第2中子の位置関係を定める配置工程と、
    前記配置工程の後、前記鋳型の内部の空間における前記第1中子、前記第2中子、及び前記第3中子以外の空間に溶融した金属を流して固める鋳造工程と、
    前記鋳造工程の後、固まった金属の内部から前記第1中子、前記第2中子、及び前記第3中子を除去する除去工程と、
    前記除去工程の後、前記第3中子が位置していたことにより形成された孔の周りの壁部を切削して前記バイパス通路を形成する切削工程とを備える
    ことを特徴とするタービンハウジングの製造方法。
  2. 前記バイパス通路における下流端外周の壁部を当接面としたとき、
    前記切削工程では、前記当接面の周辺部分を切削して前記当接面を形成し、
    前記孔の周りの壁部における削り代は、前記当接面の周辺部分の削り代よりも大きい部分を含んでいる
    請求項1に記載のタービンハウジングの製造方法。
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