JP6959174B2 - 通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、2以上の通信機によって通信が確立される通信システムに関する。
従来、無線通信を不正成立させてしまう方法として、中継器を使用した不正行為(中継器使用不正行為:特許文献1等参照)がある。この不正行為は、例えば端末が通信マスタから遠い場所に位置する際に、この端末を複数の中継器によって通信マスタと繋いで電波を中継し、これら2者間の通信を成立させる行為である。よって、ユーザが気付かないところで通信が成立されてしまうので、第三者によって通信マスタが不正に使用されてしまう可能性がある。
特開2006−161545号公報
ここで、通信正否の判定手法として、例えばブルートゥース(Bluetooth:登録商標)を用いて各チャネルの中心周波数の位相から測距を行い、測定した距離から通信の正否を判定する手法が考案されている。しかし、この判定手法の場合、例えば「なりすまし」により正当な距離が演算されてしまう可能性があるので、他の判定手法が必要とされていた。
本発明の目的は、より精度のよい通信の正否判定を可能にした通信システムを提供することにある。
前記問題点を解決する通信システムは、第1通信機及び第2通信機の一方から他方に、同じ周波数の電波を複数回送信させる電波送信部と、前記電波送信部から同じ周波数で複数回送信される電波の各々の伝搬特性を測定する伝搬特性測定部と、同じ周波数の伝搬特性を複数回測定することで得られる測定結果から通信の正否を判定する通信正否判定部とを備えた。
本構成によれば、同じ周波数において伝搬特性を複数回測定することにより、正規通信及び不正通信の各々の通信に応じた測定結果が得られる。よって、第1通信機及び第2通信機の通信において、より精度よく通信の正否判定を行うことが可能となる。
前記通信システムにおいて、前記伝搬特性は、受信した複素信号からなる電波を演算することで得られる位相特性であることが好ましい。この構成によれば、受信電波から測定した位相特性を用い、精度よく通信の正否判定を行うことが可能となる。
前記通信システムにおいて、前記通信正否判定部は、同じ周波数で複数回送信された各電波の伝搬特性から、判定パラメータとして各電波の伝搬特性間の差分を算出し、当該差分を基に通信の正否を判定することが好ましい。この構成によれば、複数回測定により得た伝搬特性の間の差分を求めるという簡素な演算によって、通信の正否判定を行うことが可能となる。
前記通信システムにおいて、前記電波送信部は、前記第1通信機及び前記第2通信機の間で送信される電波として、周期的なデジタル符号からなる周期信号を生成する波形生成部を備え、前記伝搬特性測定部は、受信した電波をフーリエ変換するフーリエ変換部と、受信した電波をフーリエ変換することによって求まる周波数スペクトルの伝搬特性において、DC成分付近の位相を基に当該DC成分の位相を補間することにより、DC成分伝搬特性を抽出するDC成分抽出部とを備え、前記通信正否判定部は、同じ周波数において複数得られた前記DC成分伝搬特性を基に、通信の正否を判定することが好ましい。この構成によれば、周期的なデジタル符号からなる周期信号を電波として送信して通信の正否判定を行うので、伝搬特性として求められる周波数スペクトルが周期的に立つことになる。このため、位相スペクトルのDC成分を補間する場合には、一定周期で立ち上がる周波数スペクトルの傾向を踏まえてDC成分の位相を補間することが可能となるので、SN(SN比:信号雑音比)の高いデータのみを使用して、DC成分の位相を抽出することが可能となる。よって、通信の正否判定を精度よく行うのに有利となる。
前記通信システムにおいて、前記DC成分抽出部によって抽出された複数周波数分の前記DC成分伝搬特性を合成する合成部と、合成により得られた伝搬特性を逆フーリエ変換した演算結果から、前記第1通信機及び前記第2通信機の間の距離を演算する測距部とを備えることが好ましい。この構成によれば、一定周期で立ち上がる周波数スペクトルを基にDC成分の位相が補間される。このため、SN(SN比:信号雑音比)の高いデータのみを使用して、DC成分の位相を抽出することが可能となり、結果、逆フーリエ変換の演算結果が精度よく求まる。よって、第1通信機及び第2通信機の間の距離を精度よく求めることが可能となる。
本発明によれば、第1通信機及び第2通信機の通信において、より精度のよい通信の正否判定を行うことができる。
一実施形態の通信システムの構成図。 通信システムの電波送信部及び電波受信部の構成図。 通信システムにおいて距離演算を行う要素の構成図。 測距の手順を示すフローチャート。 パワースペクトル図。 (a)〜(c)は位相スペクトル図。 補間されたDC成分の位相を示す位相スペクトル図。 複数チャネルの振幅及び位相を示す特性図。 逆フーリエ変換の演算結果を示す波形図。 通信の正否判定の際に実行される処理フロー図。 正規通信時及び不正通信時の判定パラメータを求める計算式。 正規通信と不正通信とで判定パラメータが取り得る範囲の説明図。
以下、通信システムの一実施形態を図1〜図12に従って説明する。
図1に示すように、通信システム1は、第1通信機2と第2通信機3とを無線通信させるものである。本例の場合、例えば第1通信機2が車両の電子キーであり、例えば第2通信機3が車両である。第1通信機2及び第2通信機3の通信は、例えばブルートゥース(Bluetooth:登録商標)であることが好ましい。
通信システム1は、無線通信を行う第1通信機2及び第2通信機3の間の距離Lを測定する機能(測距システム4)を備える。本例の測距システム4は、無線によって接続された第1通信機2及び第2通信機3の間で電波Siを複数チャネルに亘り送受信し、これら各チャネルにおいて伝搬特性(振幅及び位相)を求める。そして、求めた複数チャネルの伝搬特性を合成し、合成により得られた伝搬特性を逆フーリエ変換することにより、等価的にインパルスの伝搬時間Tx、すなわち距離Lを演算する。
図2に示すように、測距システム4は、電波Siの送信側となる電波送信部6と、電波Siの受信側となる電波受信部7とを備える。電波送信部6は、波形生成部8、変調部9、DAコンバータ10、ミキサ11、発振器12及び送信アンテナ13を備える。
波形生成部8は、第1通信機2及び第2通信機3の間で送信される電波Siとして、周期的な2値化符号からなる周期信号Skを生成し、これを変調部9に出力する。周期信号Skは、2値化符号の「0」及び「1」が周期Tごとに切り替わる信号である。変調部9は、GFSK(Gaussian Frequency Shift Keying)からなる。周期信号Skは、変調部9で変調されて、DAコンバータ10でD/A変換された後、そのベースバンド信号Sbがミキサ11で発振器12の搬送波と重畳されて、送信アンテナ13から送信される。
電波受信部7は、受信アンテナ16、ミキサ17、発振器18、ADコンバータ19及び伝搬特性測定部20を備える。電波受信部7は、電波送信部6から送信された周期信号Skの電波Siを受信アンテナ16で受信すると、受信電波をミキサ17でベースバンド信号Sbに変換し、これをADコンバータ19でA/D変換する。
伝搬特性測定部20は、フーリエ変換部21及びDC成分抽出部22を備える。フーリエ変換部21は、A/D変換後の信号をフーリエ変換(FFT変換)する。DC成分抽出部22は、伝搬特性のDC成分を抽出するものであって、本例の場合、伝搬特性として振幅及び位相のDC成分(DC成分伝搬特性)を抽出する。特に、本例のDC成分抽出部22は、受信した電波Siをフーリエ変換することによって求まる周波数スペクトルの伝搬特性において、DC成分付近の位相を基にDC成分の位相を補間して、DC成分伝搬特性を算出する。DC成分は、フーリエ変換後(FFT変換後)の周波数スペクトルにおいて周波数が「0」のときの特性値である。
測距システム4は、通信時の伝搬特性の測定を、通信されるチャネルの全てで実行する。通信がブルートゥースの場合、複数のチャネル(例えば40チャネル)が存在するので、全てのチャネル(CH1,CH2,…,CHn)において伝搬特性の測定が実行される。このように、本例の場合、電波Siを複数チャネルで送信することにより、電波Siを複数周波数で送信する。また、本例の場合、第1通信機2から第2通信機3に電波Siを送信して伝搬特性を測定するとともに、第2通信機3から第1通信機2にも電波Siを送信して伝搬特性を測定する。すなわち、第1通信機2及び第2通信機3の両方で伝搬特性の測定を行う。この場合、第1通信機2及び第2通信機3の両方に、電波送信部6及び電波受信部7が各々設けられることになる。
図3に示すように、測距システム4は、乗算部23、合成部24、逆フーリエ変換部25及び測距部26を備える。なお、乗算部23、合成部24、逆フーリエ変換部25及び測距部26の機能群は、第1通信機2及び第2通信機3のどちらに設けられていてもよい。
乗算部23は、第1通信機2から第2通信機3に電波送信して測定された伝搬特性と、第2通信機3から第1通信機2に電波送信して測定された伝搬特性とを乗算する。このように、本例の乗算部23は、第1通信機2から第2通信機3に電波送信して求まったFFT結果と、第2通信機3から第1通信機2に電波送信して求まったFFT結果とを乗算する。
合成部24は、抽出されたDC成分伝搬特性を複数チャネル分合成する。本例の合成部24は、各チャネルの伝搬特性を並べたベクトルからなる周波数データH(f)を求める。
逆フーリエ変換部25は、合成後の伝搬特性を逆フーリエ変換するものである。逆フーリエ変換部25は、合成部24により求められた周波数データH(f)を逆フーリエ変換し、その演算結果として時間データy(t)を求める。
測距部26は、合成により得られた伝搬特性を逆フーリエ変換した演算結果(逆フーリエ変換部25の演算結果)から、第1通信機2及び第2通信機3の間の距離Lを算出する。本例の測距部26は、逆フーリエ変換部25により求められた時間データy(t)から、第1通信機2及び第2通信機3の間の距離Lを算出する。
通信システム1は、第1通信機2及び第2通信機3において確立した通信の正否を判定して不正通信の成立を防止する機能(通信不正成立防止システム28)を備える。本例の通信不正成立防止システム28は、同じ周波数の伝搬特性を複数回測定し、その測定結果のばらつきから通信の正否判定を実行するものである。
本例の場合、電波送信部6は、通信正否を判定するにあたり、同じ周波数で電波Siを複数回送信させる。本例の電波送信部6は、同一チャネルで電波Siを複数送信させるように作動する。なお、通信正否の判定に使用する同一チャネルは、通信システム1(測距システム4)に設定されたチャネルであれば、どのチャネルでもよい。
また、本例の伝搬特性測定部20は、通信正否を判定するにあたり、電波送信部6から複数回送信される電波Siの伝搬特性を測定する。すなわち、伝搬特性測定部20は、電波送信部6によって同一チャネルで電波Siが複数回送信された場合に、これら電波Siの各々の伝搬特性を測定する。なお、伝搬特性は、前述したように、受信電波をフーリエ変換し、その演算結果からDC成分を抽出することに算出される。伝搬特性は、例えば位相特性(位相∠θ(f))であることが好ましい。
通信システム1は、同じ周波数の伝搬特性を複数回測定することで得られる測定結果から通信の正否を判定する通信正否判定部29を備える。本例の通信正否判定部29は、同じ周波数で電波Siを複数回送信してこれらの伝搬特性を測定することで得られる複数の伝搬特性から、通信の正否判定に使用される判定パラメータRxを算出し、この判定パラメータRxを基に通信の正否を判定する。
次に、図4〜図12を用いて、本実施例の測距システム4の作用及び効果を説明する。
[測距の作動]
図4に示すように、ステップ101において、第1通信機2は、電波Siを第2通信機3に送信して、第2通信機3に伝搬特性を測定させる。本例の場合、まず波形生成部8は、「0」及び「1」が周期的に繰り返される周期信号Skを生成し、これを変調部9に出力する。変調部9は、「0」及び「1」の繰り返し信号の周期信号SkをGFSK変調し、これをDAコンバータ10に出力する。DAコンバータ10は、変調後の信号をD/A変換する。DAコンバータ10でD/A変換されたベースバンド信号Sbは、ミキサ11で搬送波に乗せられ、送信アンテナ13から電波Siとして送信される。なお、電波Siが複数チャネルで送信される場合、各チャネルの電波Siは、各々対応するキャリアに乗せられて送信される。
第2通信機3は、第1通信機2から送信された電波Siを受信アンテナ16で受信する。受信アンテナ16で受信した信号は、ミキサ17を通じてベースバンド信号Sbに変換する。ベースバンド信号Sbは、ADコンバータ19によってA/D変換され、フーリエ変換部21に出力される。フーリエ変換部21は、A/D変換後の信号をフーリエ変換し、ベースバンド信号Sbの周波数スペクトル(伝搬特性)を測定する。そして、以降、ベースバンド信号SbのDC成分伝搬特性を求めていき、この伝搬特性に基づき、電波受信部7が受信した受信電波の中心周波数の伝搬特性を測定することができる。
図5及び図6に示すように、伝搬特性は、周波数スペクトルの要素として振幅データP(f)(図5参照)と位相データ∠θ(f)(図6参照)とから構築される。振幅データP(f)は、図5に示すようなパワースペクトルで表される。本例の場合、周期Tで「0」,「1」が繰り返される周期信号Skを送信して測距するので、パワースペクトルは、1/T周期でスペクトルが立つ波形をとる。すなわち、パワースペクトルは、DC成分である周波数「0」を頂点とした放物線に沿って値が変化する波形をとる。DC成分抽出部22は、フーリエ変換後のパワースペクトルからDC成分(周波数「0」)の振幅P0を抽出する。なお、以降、振幅データと振幅とは同義であり、位相データと位相とは同義である。
図6に示すように、位相データ∠θ(f)は、同図に示すような位相スペクトルで表される。本例の場合、周期Tで「0」,「1」が繰り返される周期信号Skを送信して測距するので、位相スペクトルは、1/T周期でスペクトルが立つ波形をとる。ここで、図6(a)に示すように、例えばベースバンド信号Sbの伝搬による位相変化特性は、値が比例増加していくような直線状をとる。ところで、電波送受信時、A/D変換やD/A変換のサンプリングタイミングの際に遅延が生じるが、仮に遅延が発生した場合には、図6(b)に示すように、位相変化特性の傾きは変化するものの、DC成分である周波数「0」の位相は変化しない。このように、周波数「0」の位相には遅延の誤差が現れないので、この位相を電波(送信チャネルの中心周波数)の位相として抽出すれば、遅延の誤差をキャンセルできることが分かる。しかし、図6(c)に示すように、実際のところ、周波数「0」の成分にはオフセットによる誤差が生じ、正しく「0」成分を抽出することができない。このように、測距にDC成分の伝搬特性のみ使用するのは、DC成分の位相には誤差がのらないが、それ以外の成分には誤差が入っているため、使えないからである。
そこで、図7に示すように、本例のDC成分抽出部22は、位相スペクトルのDC成分(周波数「0」)の直近前後の位相θm,θpを利用して、DC成分の位相θ0を算出する。本例の場合、DC成分(周波数「0」)の1つ前の位相スペクトルの位相θmと、DC成分(周波数「0」)の1つ後の位相スペクトルの位相θpとの平均を求め、これをDC成分の位相θ0(=(θm+θp)/2)として割り出す。このようにして、本例のDC成分抽出部22は、周波数スペクトルの伝搬特性において、DC成分付近の位相を基にDC成分の位相を補間することにより、DC成分伝搬特性を抽出する。そして、DC成分抽出部22は、パワースペクトルのDC成分と、補間により求めた位相スペクトルのDC成分とを、DC成分伝搬特性として算出する。
このように、本例の場合、伝搬特性を測定するにあたり、2値化符号の「0」、「1」が周期Tの間隔で繰り返された周期信号Skを基に生成された電波Siを送信するので、伝搬特性として求められた周波数スペクトル(パワースペクトル及び位相スペクトル)においては、スペクトル成分が1/T間隔で周期的に立つことになる。このため、DC成分の位相θ0を補間するにあたっては、例えばDC成分の前後の位相θm,θpの2値の平均をとるという演算を通じて、位相θ0を抽出することが可能となる。このため、SN(SN比:信号雑音比)の高いデータのみ使用することが可能となるので、位相θ0がばらつきの少ない精度のよい値となる。
図4に戻り、ステップ102において、第2通信機3は、電波Siを第1通信機2に送信して、第1通信機2に伝搬特性(振幅及び位相)を測定させる。すなわち、第2通信機3から第1通信機2に電波Siを送信して、第1通信機2においても伝搬特性(振幅及び位相)を測定する。なお、伝搬特性の測定は、第1通信機2から第2通信機3に電波送信して行う場合と同様であるので、説明を省略する。
第1通信機2及び第2通信機3の通信の往復で伝搬特性が各々測定されると、乗算部23は、第1通信機2から第2通信機3に電波送信して測定された伝搬特性(FFT結果)と、第2通信機3から第1通信機2に電波送信して測定された伝搬特性(FFT結果)とを乗算する。これにより、測距システム4の各デバイスにクロック誤差やPLLの初期位相誤差が発生していても、これら誤差は送信側と受信側とで逆符号の位相誤差で現れていることから、FFT結果の乗算により、これら誤差がキャンセルされる。
ここで、図8に示すように、例えばチャネルCH1の電波が通信された場合には、CH1の中心周波数f1の伝搬特性H(f1)、すなわちCH1のベースバンド信号SbのDC成分伝搬特性が得られる。伝搬特性H(f1)は、大きさが振幅特性、位相角が位相特性を表す複素数として得られる。伝搬特性H(f1)は、次式(1)により表される。なお、次式では、P(f1)がCH1の振幅データであり、∠θ(f1)が位相データである。
H(f1)=P(f1)∠θ(f1) … (1)
図4に戻り、ステップ103において、測距システム4(第1通信機2及び第2通信機3)は、通信の各チャネルで、順次、伝搬特性を測定する。通信がブルートゥースの場合、複数のチャネル(例えば40チャネル)が存在するので、各チャネルの全てにおいて通信(往復)の伝搬特性が測定される。このため、例えばCH2〜CHnの電波が送受信された場合には、各チャネルの中心周波数f2〜fnの各伝搬特性H(f2)〜H(fn)が得られる。複数周波数の伝搬特性を測定するのは、1つの周波数の伝搬特性ではインパルスを作ることができないからである。
ステップ104において、合成部24は、全チャネルの往復の伝搬特性を合成する。本例の場合、合成部24は、各チャネルの伝搬特性を並べたベクトルを作る。本例では、各チャネルの伝搬特性を並べたベクトル、すなわち周波数データH(f)として、[H(f1),H(f2),…,H(fn)]を得る。
ステップ105において、逆フーリエ変換部25は、合成後の伝搬特性(周波数データH(f))を逆フーリエ変換する。本例の場合、ベクトル(周波数データH(f))を入力データとして、これを逆フーリエ変換し、その演算結果を取得する。逆フーリエ変換の演算結果は、時間データy(t)として取得することができる。時間データy(t)は、[y(t1),y(t2),…,y(tn)]で表される。なお、t1〜tnは、各伝搬特性H(f1)〜H(fn)に対応した時間データである。
図9に示すように、測距部26は、逆フーリエ変換の演算結果を基に、電波Siの伝搬時間Tx、すなわち第1通信機2及び第2通信機3の距離Lを演算する。逆フーリエ変換を演算すると、同図に示すようなパルス30を取得できる。なお、マルチパスの影響により複数のパルス30が出現した場合には、最短時間のもの(パルス30a)を対象パルスとして取得する。測距部26は、パルス30aの位置から伝搬時間Txを算出し、これを距離Lに換算する。
なお、パルス30の選択は、最短時間のものを選ぶ方式に限定されない。例えば、パルス30のピーク値が最も高いものを対象パルスとして取得してもよい。このように、パルス30の選択の仕方は、様々な方法が採用できる。
[不正通信検出の作動]
図10に示すように、ステップ201において、電波送信部6は、測距時と同様の処理を通じて伝搬特性(DC成分伝搬特性)を得るにあたり、同じ周波数で電波Siを複数回送信させる(本例は2回)。本例の場合、電波送信部6は、同じチャネルで電波Siを複数回送信する。なお、測距で電波送信が1度済んでいるのであれば、このステップでは、残りの必要な回数の電波送信のみ実施するようにしてもよい。
ステップ202において、通信正否判定部29は、同じ周波数の電波Siの各伝搬特性を取得する。すなわち、同じ周波数のDC成分伝搬特性が伝搬特性測定部20によって複数回測定されるので、これらDC成分伝搬特性を取得する。なお、本例の場合、通信正否の判定に使用するDC成分伝搬特性は、同一周波数(同一チャネル)においての複数のDC成分の位相特性(位相∠θ(f))であるとする。
ステップ203において、通信正否判定部29は、同じ周波数の複数のDC成分伝搬特性を基に、通信正否の判定に用いる判定パラメータRxを算出する。本例の判定パラメータRxは、測定した複数のDC成分伝搬特性の差分の絶対値である。ここで、DC成分伝搬特性の測定回数が「2回」の場合、判定パラメータRxは、1回目に測定された位相∠θ(f)と、2回目に測定された位相∠θ(f)との差分の絶対値「|∠θ(f)−∠θ(f)|」である。
図11に示すように、正規通信時の1回目に測定された位相を「θ1」とし、正規通信時の2回目に測定された位相を「θ2」とし、不正通信時の1回目に測定された位相を「θ1’」とし、不正通信時の2回目に測定された位相を「θ2’」とする。正規通信の場合、位相θ1と位相θ2との間に大きな差はないはずである。よって、位相θ1の真値からの誤差を「dθ1」とし、位相θ2の真値から誤差を「dθ2」とした場合、判定パラメータRxとして位相θ1,θ2の差分(差の絶対値)をとったとしても、それは真値からの誤差dθ1,dθ2の差で済む。すなわち、dθ1の最大値をdθ1maxとし、dθ2の最大値をdθ2maxとした場合、これらは誤差の最大値であるdθmaxとなり、判定パラメータRx(位相θ1,θ2の差の絶対値)の最大値は誤差の最大値dθmaxの2倍の値となるはずである。
一方、不正通信の方法として、例えば各チャネルに対してランダムに位相回転(遅延)を加えた方法である場合、位相θ1’と位相θ2’との差をとると、これは単なる2値の差とはならない。すなわち、位相θ1’において正規の通信システム1で発生する真値からの誤差を「dθ1’」とし、位相θ2’ において正規の通信システム1で発生する真値からの誤差を「dθ2’」とし、不正通信時の1回目の位相回転の値を「φ1」とし、不正通信時の2回目の位相回転の値を「φ2」とした場合、判定パラメータRxとして位相θ1’,θ2’の差分(差の絶対値)をとると、それはdθ1’及びdθ2’の差に位相回転の差(φ1−φ2)が加わった絶対値となる。よって、判定パラメータRx(位相θ1’,θ2’の差の絶対値)の最大値は、2πとなる。
このため、図12に示すように、正規通信時の判定パラメータRxは、2dθmaxという小さな値で収まる。一方、不正通信時の判定パラメータRxは、最大で「2π」という大きな値をとる。よって、判定パラメータRxが閾値Rk未満か否かを確認すれば、通信が正規通信又は不正通信のいずれであるのかを識別することができる。なお、閾値Rkは、正規通信時の測定値ばらつきを許容する値であることが好ましい。
図10に戻り、ステップ204において、通信正否判定部29は、判定パラメータRxが閾値Rk未満か否かを判定する。このとき、判定パラメータRxが閾値Rk未満であればステップ205に移行し、判定パラメータRxが閾値Rk以上であればステップ206に移行する。
ステップ205において、通信正否判定部29は、判定パラメータRxが閾値Rk未満の場合、第1通信機2及び第2通信機3の間の通信を正規通信と判定する。このため、測距時に算出された距離Lが有効にされる。よって、例えば第1通信機2と第2通信機3との間で認証が行われた場合に、その認証が成立すれば、第1通信機2及び第2通信機3の無線通信が確立に移行される。
ステップ206において、通信正否判定部29は、判定パラメータRxが閾値Rk以上の場合、第1通信機2及び第2通信機3の間の通信を不正通信と判定する。このため、測距時に算出された距離Lが無効にされ、仮に第1通信機2及び第2通信機3の無線による認証が成立しても、その認証は成立に移行しない。よって、不正な通信確立が防止される。
さて、本例の場合、同じ周波数において伝搬特性を複数回測定することにより、正規通信及び不正通信の各々の通信に応じた測定結果が得られる。よって、第1通信機及び第2通信機の間の通信において、より精度のよい通信の正否判定を行うことができる。
不正正否の判定に用いる伝搬特性は、受信した複素信号からなる電波Siを演算することで得られる位相特性(位相∠θ(f))である。よって、受信電波から測定した位相特性(位相∠θ(f))を用い、精度よく通信の正否判定を行うことができる。
通信正否判定部29は、同じ周波数で複数回送信された各電波Siの伝搬特性から、判定パラメータRxとして各電波Siの伝搬特性の差分(差の絶対値)を算出し、その差分を基に通信の正否を判定する。よって、複数回測定により得た伝搬特性の間の差分を求めるという簡素な演算によって、通信の正否判定を行うことができる。
電波送信部6には、波形生成部8が設けられ、伝搬特性測定部20には、フーリエ変換部21及びDC成分抽出部22が設けられる。通信正否判定部29は、同じ周波数において複数得られたDC成分伝搬特性を基に、通信の正否を判定する。本例の場合、周期的なデジタル符号(2値符号)からなる周期信号Skを電波Siとして送信して通信の正否判定を行うので、伝搬特性として求められる周波数スペクトルが周期的に立つことになる。このため、位相スペクトルのDC成分を補間する場合には、一定周期で立ち上がる周波数スペクトルの傾向を踏まえてDC成分の位相を補間することが可能となるので、SN(SN比:信号雑音比)の高いデータのみを使用して、DC成分の位相を抽出することが可能となる。よって、通信の正否判定を精度よく行うことができる。
通信システム1には、第1通信機2及び第2通信機3の間の距離Lを測定する機能(合成部24及び測距部26)が設けられる。ところで、本例の場合、一定周期で立ち上がる周波数スペクトルを基にDC成分の位相∠θ(f)が補間される。このため、SN(SN比:信号雑音比)が高いデータのみを使用して、DC成分の位相を抽出することが可能となり、結果、逆フーリエ変換の演算結果が精度よく求まる。よって、第1通信機2及び第2通信機3の間の距離Lを精度よく求めることができる。
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・通信の正否判定は、1つのチャネルのみで行われることに限らず、複数のチャネルに亘って実施されてもよい。この場合、各チャネルにおいて判定パラメータRxの妥当性を確認することが可能となるので、通信の正否判定の精度確保に一層有利となる。
・同一チャネルで3以上の伝搬特性を測定することにより、判定パラメータRxを複数算出し、これら判定パラメータRxから通信の正否判定を実施してもよい。この場合の判定方法としては、例えば閾値未満(閾値以下)となる判定パラメータRxが一定数以下となることや、閾値を超える(閾値以上)となる判定パラメータRxが一定数以上となることなどが成立したとき、通信を不正通信と判定するとよい。また、閾値未満となる判定パラメータRxの個数と閾値以上となる判定パラメータRxの個数との比率から、通信の正否判定を実施してもよい。
・通信の正否判定の結果が特定の条件を満足するまで再通信を繰り返して最終的な判定結果の決定を行ってもよい。例えば、不正通信の判定結果がn回発生(n回連続発生)した場合に不正通信の判定を確定とし、正規通信の判定結果がk回発生(k回連続発生)した場合に正規通信の判定を確定とし、どちらかを満足するまで再通信を繰り返すようにしてもよい。また、不正通信や正規通信の判定結果が出た場合に、通信を再度実施し、連続で一定回数以上、同じ判定となれば、判定結果を確定するようにしてもよい。
・判定パラメータRxの閾値Rkは、1つに限らず、2つ以上設けてもよい。例えば、閾値Rkを2つ(第1閾値<第2閾値の関係を持つ第1閾値及び第2閾値)設けた場合、判定パラメータRxが第1閾値未満であれば正規通信と判定し、第1閾値以上かつ第2閾値未満であれば、通信を再度行って通信の正否判定を行う。そして、このときの判定で判定パラメータRxが第2閾値以上となれば、不正通信と判定するようにしてもよい。
・判定パラメータRxは、2値の位相特性の差分に限定されない。例えば、同一チャネルで伝搬特性を複数測定(3回以上測定)した場合の分散や標準偏差など、測定値のばらつきを表すパラメータであれば、種々の値が適用できる。
・判定パラメータRxは、位相∠θ(f)のみから算出するのではなく、振幅P(f)及び位相∠θ(f)の両方から算出した複素数としてもよい。
・閾値Rkは、想定環境、システム、通信の正否判定に使用するロジック等に応じて、任意の値を適宜設定することができる。
・閾値Rkは、固定値に限らず、可変値としてもよい。この場合、例えば通信環境に発生するノイズを監視する構成とし、ノイズに応じた閾値Rkを設定するようにしてもよい。
・位相特性による通信の正否判定後、振幅特性の変動も判定し、「不正通信による影響」か「ノイズによる影響」かの最終判定をしてもよい。例えば、位相特性から求めた判定パラメータRxが閾値Rk以上の場合、振幅特性の変動が大きければ、ノイズによる影響を受けた変動と判定し、振幅特性の変動が小さければ、不正通信による影響と判定する。こうすれば、判定パラメータRxが閾値Rk以上となった場合に、それが不正通信によるものか、或いはノイズによるものかを切り分けることができる。
・通信の正否判定は、測距後に実施されることに限定されず、測距前や測距中など、実施されるタイミングは、特に限定されない。
・処理は、全てのチャネルを用いることに限定されず、一部のチャネルのみ使用する態様としてもよい。
・周期信号Skは、「0」,「1」が繰り返される信号に限定されない。例えば、「0」,「0」,「1」のデータ群が繰り返される信号など、2値化符号が周期的に繰り返されるものであれば、「0」,「1」の組み合わせは適宜変更できる。
・周期信号Skは、「0」,「1」の周期的な信号に限定されず、例えば「0」のみ、或いは「1」のみの信号でもよい。
・演算の順序は、フーリエ変換、DC成分抽出、乗算の順に限定されない。例えば、フーリエ変換、乗算、DC成分抽出の順序に変更してもよい。
・DC成分の位相θ0は、DC成分の前後の平均をとった値に限定されない。例えば、DC成分前後に限らず位相をいくつか抽出し、それらの値からDC成分の位相θ0を求めてもよい。
・第2通信機3は、電子キー機能を有する高機能携帯電話でもよい。
・複数周波数での電波送信は、電波Siを複数チャネルで送信することに限定されない。例えば、電波送信に使用するチャネルは1つでもよい。この場合、例えば送信する電波Siのベースバンド信号Sbを規定量、周波数シフトしたものをアップコンバートして電波送信する。そして、周波数シフトしないベースバンド信号Sbから測定された伝搬特性と、周波数シフトしたベースバンド信号Sbから測定された伝搬特性とを用いて、測距を実行してもよい。
・例えば、任意の周波数を「0」とし、これを逆フーリエ変換時に周波数データH(f)に加えてもよい。例えば、H(f)=[H(f1),H(f2),H(f3),…,H(fn)]を、H(f)=[H(f1),0,H(f2),0,H(f3),0,…,0,H(fn)]として逆フーリエ変換してもよい。こうすることで、逆フーリエ変換後の時間データサンプル数を増やすことができる。前述の例の場合、サンプル数は「n」→「2n−1」となる。
・電波の周波数は、種々の周波数が採用できる。
・デジタル符号は、2値化符号に限定されず、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)等の変調を用いる場合を想定して、他の符号に変更してもよい。
・変調部9は、GFSKに限定されず、単なるFSKなどの他の部材に変更してもよい。
・第1通信機2を車両とし、第2通信機3を電子キーとすることに限定されない。例えば、第1通信機2を無線通信式のパーソナルコンピュータとし、第2通信機3を無線LANルータとしてもよい。
・測距システム4は、電波を送受し合って測距を行うシステムに限定されない。例えば、第1通信機2及び第2通信機3の一方から他方のみに電波を送信して測距を行う単方向としてもよい。また、第1通信機2及び第2通信機3で電波を送受し合い、さらにもう一度、第1通信機2及び第2通信機3の一方から他方に電波を送信した上で、伝搬特性を求めて、2者間の測距を行ってもよい。
・通信システム1は、車両用の電子キーの認証を無線で行う電子キーシステムに使用されることに限定されず、種々のシステムや装置に適用してもよい。
・通信方式は、ブルートゥースに限定されず、例えば無線LANやUWB等の他の通信としてもよい。
次に、上記実施形態及び変更例ら把握できる技術的思想について記載する。
(イ)第1通信機及び第2通信機の一方から他方に、同じ周波数の電波を複数回送信させるステップと、前記電波送信部から同じ周波数で複数回送信される電波の各々の伝搬特性を測定するステップと、同じ周波数の伝搬特性を複数回測定することで得られる測定結果から通信の正否を判定するステップとを備えた通信方法。
1…通信システム、2…第1通信機、3…第2通信機、4…測距システム、6…電波送信部、8…波形生成部、20…伝搬特性測定部、21…フーリエ変換部、22…DC成分抽出部、24…合成部、26…測距部、28…通信不正成立防止システム、29…通信正否判定部、Si…電波、Ra…判定パラメータ、Sk…周期信号、L…距離。

Claims (5)

  1. 第1通信機及び第2通信機の一方から他方に、同じ周波数の電波を複数回送信させる電波送信部と、
    前記電波送信部から同じ周波数で複数回送信される電波の各々の伝搬特性を測定する伝搬特性測定部と、
    同じ周波数の伝搬特性を複数回測定することで得られる測定結果から通信の正否を判定する通信正否判定部とを備え
    前記電波送信部は、
    前記第1通信機及び前記第2通信機の間で送信される電波として、周期的なデジタル符号からなる周期信号を生成する波形生成部を備え、
    前記伝搬特性測定部は、
    受信した電波をフーリエ変換するフーリエ変換部と、
    受信した電波をフーリエ変換することによって求まる周波数スペクトルの伝搬特性において、DC成分付近の位相を基に当該DC成分の位相を補間することにより、DC成分伝搬特性を抽出するDC成分抽出部とを備え、
    前記通信正否判定部は、
    同じ周波数において複数得られた前記DC成分伝搬特性を基に通信の判定に用いる判定パラメータを算出し、
    前記判定パラメータが正規通信時の測定値ばらつきを許容する閾値未満である場合に正規通信と判定し、前記判定パラメータが前記閾値以上である場合に不正通信と判定する通信システム。
  2. 第1通信機及び第2通信機の一方から他方に、同じ周波数の電波を複数回送信させる電波送信部と、
    前記電波送信部から同じ周波数で複数回送信される電波の各々の伝搬特性を測定する伝搬特性測定部と、
    同じ周波数の伝搬特性を複数回測定することで得られる測定結果から通信の正否を判定する通信正否判定部とを備え、
    前記電波送信部は、
    前記第1通信機及び前記第2通信機の間で送信される電波として、周期的なデジタル符号からなる周期信号を生成する波形生成部を備え、
    前記伝搬特性測定部は、
    受信した電波をフーリエ変換するフーリエ変換部と、
    受信した電波をフーリエ変換することによって求まる周波数スペクトルの伝搬特性において、DC成分付近の位相を基に当該DC成分の位相を補間することにより、DC成分伝搬特性としての位相特性と振幅特性を抽出するDC成分抽出部とを備え、
    前記通信正否判定部は、同じ周波数において複数得られた前記位相特性を基に通信の正否を判定し、不正通信が判定された場合に、同じ周波数において複数得られた前記振幅特性を基に前記不正通信の判定がノイズによる影響を受けているかの最終判定を行う通信システム。
  3. 前記伝搬特性は、受信した複素信号からなる電波を演算することで得られる位相特性である請求項1に記載の通信システム。
  4. 前記通信正否判定部は、同じ周波数で複数回送信された各電波の伝搬特性から、判定パラメータとして各電波の伝搬特性間の差分を算出し、当該差分を基に通信の正否を判定する請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の通信システム。
  5. 前記DC成分抽出部によって抽出された複数周波数分の前記DC成分伝搬特性を合成する合成部と、
    合成により得られた伝搬特性を逆フーリエ変換した演算結果から、前記第1通信機及び前記第2通信機の間の距離を演算する測距部とを備える請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の通信システム。
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