JP6942160B2 - 防水シート張付け装置および防水シート張付け方法 - Google Patents

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本発明は防水シート張付け装置および防水シート張付け方法に係り、特にシートレール上における防水シートの配置長さと吹付けコンクリート面の内周長の差を解消することで、防水シートを吹付けコンクリート面へ容易に位置合わせ可能な、防水シート張付け装置、およびシートレール上における防水シートに適切な緩みを付与することで、吹付けコンクリート面の凹凸に追従可能な、防水シート張付け方法に関する。
山岳トンネル工事において、トンネルの防水性を確保するため、吹付けコンクリート施工後のトンネル内壁に防水シートを張付けするシート防水工が多用されている。
従来技術では、防水シートをシート台車の外周面やアーチ状のレール材の外周面に掛け渡し、続いて作業員が防水シートの固定用不織布(いわゆる耳部)を持ち上げて吹付けコンクリート面へ押し付けながらコンクリート釘を打ち込んで固定する。固定作業では、まず防水シートの中央をトンネル天端中央部に固定し、続いて天端中央部から肩部、肩部から側部へと順次固定してゆく。
特許文献1には、幅方向に内外に折り畳んだのち長さ方向に内外に折り畳んだ防水シートをシート台車側方の路盤上に配置し、これを反対側へウィンチで牽引してシート台車の外周面に掛け渡し、続いてシート台車の前端部から後方へ展開する技術が開示されている。
特開2016−69862号公報
従来技術には以下の問題点がある。
<1>シート台車やレール材上のシート配置面と吹付けコンクリート面との間にクリアランスが存在する構成上、配置面の曲率半径が吹付けコンクリート面の曲率半径より小さくなる。このため、配置面上の防水シートと吹付けコンクリート面との間に、シート固定位置のギャップGが生じる(図5)。このギャップGは天端中央から側部に行くにしたがって大きくなる。そこで従来技術では、防水シート固定時、このギャップGを解消するために、作業員がシート台車上から防水シートの耳部を手で掴み引き上げて位置合わせしている。しかし、防水シートの耳部は掴み代が小さい一方、幾層にも折り畳んだ防水シートは重量が大きいため、引き上げが困難で作業員の肉体的負担が非常に大きい。特に防水シートが垂直方向に垂れ下がる肩部では、作業員の腕に数十kg単位の負荷がかかる。
<2>ギャップGの解消が不十分で、吹付けコンクリート面上の防水シートに適切な緩みを確保できないと、覆工打設時に防水シートが下方に引き込まれることで、アーチ頂部において防水シートの背面に空洞が生じる。これはトンネル構造上の弱点となると共に、凍上によるひび割れや漏水を誘発するおそれがある。
<3>防水シートを長くすると重量が大きくなり、引き上げて位置合わせすることが困難となるため、張付けできる防水シートの幅に限界がある。このため施工スパンが短く、防水シート同士の溶着箇所が多いため、施工効率が悪い。
<4>防水シートの溶着箇所が多いため、溶着箇所からの漏水リスクが高い。
<5>昨今の山岳トンネル工事では急速施工が求められており、これに応じて掘削や覆工などの各工程において施工の迅速化が進んでいるにもかかわらず、シート防水工がボトルネックとなって工事全体の迅速化を妨げている。
本発明の目的は、以上のような従来技術の課題を解決可能な防水シート張付け装置および防水シート張付け方法を提供することにある。
本発明の防水シート張付け装置は、アーチ状のシートレールを有するシート架台と、シート架台に付設した複数の引込装置と、を備え、複数の引込装置によって、シートレール上に配置した防水シートを、シートレールの内側方向に部分的に引き込み可能に構成したことを特徴とする。
この構成によれば、シートレール上における防水シートの配置長さと吹付けコンクリート面の内周長との差を解消し、防水シートを容易に吹付けコンクリート面へ位置合わせすることができる。
本発明の防水シート張付け装置は、シートレールに沿ってシートレールの外側に配置した膨張体架台と、膨張体架台上に配置した中空状の膨張体と、を有し、膨張体の膨張によって、膨張体をトンネルの内面に近接可能に構成してもよい。
この構成によれば、膨張体によって防水シートを吹付けコンクリート面に押し付けた状態で釘打ち固定できるため、施工が容易で作業員の作業負担が少ない。
本発明の防水シート張付け装置は、引込装置が、シートレールの内側方向へ伸縮自在な伸縮部と、伸縮部の頭部に接続した押下部と、を有し、伸縮部を短縮することで、押下部をシートレールのレール面より内側へ引込可能に構成してもよい。
この構成によれば、簡易な構造でもって確実に防水シートを引き込むことができる。
本発明の防水シート張付け装置は、シートレールが、並列配置した2本のレール材と、2本のレール材の間を梯子状に連結した複数の連結材と、2本のレール材間に回転可能に付設した複数のローラと、を有していてもよい。
この構成によれば、ローラによって防水シートを円滑にシートレール上に掛け渡すことができる。
本発明の防水シート張付け方法は、トンネルの吹付けコンクリート面の断面形状に対応したアーチ状のシートレール上に防水シートを配置する、シート配置工程と、シートレール上に配置した防水シートを、シートレールの内側方向に部分的に引き込む、引込工程と、を備え、引込工程によって、シートレール上における防水シートに緩みを付与した後に、防水シートを吹付けコンクリート面へ張付けることを特徴とする。
この構成によれば、シートレール上における防水シートに適切な緩みを付与し、吹付けコンクリート面の凹凸に追従させることで防水シートが突っ張るのを防ぐことができる。
本発明の防水シート張付け方法は、シート配置工程において、防水シートをシートレールに沿って周方向に滑らせて配置してもよい。
この構成によれば、防水シートを円滑にシートレール上に掛け渡すことができる。
本発明の防水シート張付け装置は、吹付けコンクリート面及び防水シートに、両者の位置合わせ用の識別手段を付してもよい。
この構成によれば、吹付けコンクリート面と防水シートの相対位置を目視で把握できるため、防水シートの位置合わせが更に容易になる。
以上の構成より、本発明の防水シート張付け装置および防水シート張付け方法は次の効果の少なくともひとつを備える。
<1>複数の引込装置によって防水シートを内側方向に部分的に引き込むことで、シートレールに配置した防水シートの長さと吹付けコンクリート面の内周長とのギャップGを解消して防水シートを容易に吹付けコンクリート面へ位置合わせすることができる。このため、防水シートを人力で天端側へ引き上げる作業が不要であり、作業員への肉体的負担が小さく施工効率が高い。
<2>適切な緩み量をもって防水シートを張付けることができる。このため、コンクリート打設時に防水シートが下方へ引き込まれることを防ぎ、アーチ頂部への背面空洞の発生を防止することができる。
<3>人力による防水シートの引き上げ作業が不要なため、重量が大きい10m超の長スパンの防水シートを一度に張付けることができる。このため、施工効率が非常に高い。
<4>防水シートを長スパン化することで、防水シート同士の溶着箇所を従来の1/5程度に減らし、溶着部からの漏水リスクを低減することができる。
<5>全体工程のボトルネックとなっていたシート防水工の施工効率を高めることで、全体工期を短縮して急速施工を実現できる。
本発明の防水シート張付け装置の説明図。 本発明の防水シート張付け装置の説明図。 引込工程の説明図。 接続工程及び展開工程の説明図。 従来技術の説明図。
以下、図面を参照しながら本発明の防水シート張付け装置および防水シート張付け方法について詳細に説明する。
なお、防水シートの「張付け」とは、防水シートをトンネルの吹付けコンクリート面の凹凸に応じて適切に伸ばして広げる行為を含めて呼称する。
また、防水シート張付け装置の説明における「上下」「左右」等の各方位は、防水シート張付け装置の供用時における、トンネル断面視における各方向を意味する。防水シート張付け装置の「前方」とは、防水シート張付け装置の供用時における切羽側、すなわち図1及び図2における手前側を、「後方」とはその反対方向を意味する。防水シート張付け装置の「内側」とは、トンネル断面における中心方向を、「外側」とはその反対方向を意味する。
防水シートの「長さ」「長さ方向」とは、防水シートを展開した状態においてトンネル周方向に対応する寸法と方向を、「幅」「幅方向」とはトンネル軸方向に対応する寸法と方向を意味する。
[防水シート張付け装置]
<1>全体の構成(図1)。
本発明の防水シート張付け装置1は、トンネル工事の防水シート工に用いる装置である。
防水シート張付け装置1は、シート架台10と、シート架台10のシートレール11に付設した複数の引込装置20と、を少なくとも備える。
本例では、シート架台10の外側に、防水シートSを吹付けコンクリート面に押し付けるための押付手段30を更に備える。
防水シート張付け装置1は、シート台車Aなどの移動可能な装置に搭載して使用する。
<2>シート架台(図2)。
シート架台10は、防水シートSを吹付けコンクリート面に対向するアーチ状に配置する構成要素である。
シート架台10は、アーチ状のシートレール11と、シートレール11の内側に連結した基台12と、を備える。
基台12は、シート台車Aの作業デッキ上に配置してシートレール11を支持するための台である。本例では基台12として、シートレール11の内側に階段状に組んだ鋼材を採用する。
<2.1>シートレール。
シートレール11は、防水シートSをトンネルの周方向に展開する構成要素である。
シートレール11は、全体としてトンネルの吹付けコンクリート面に対応したアーチ状を呈する。より詳細には、シートレール11のレール面が、吹付けコンクリート面の内、少なくともスプリングライン(S.L.)より上方の内周面と概ね相似した形状を呈する。
シートレール11の前後方向の奥行きは、少なくとも長手方向に折り畳んだ防水シートSの折り幅以上あればよい。
本例ではシートレール11として、並列配置した2本のレール材11aと、2本のレール材11aの間を梯子状に連結した複数の連結材11bと、2本のレール材11a間に回転可能に付設した複数のローラ11cとの組み合わせを採用する。複数のローラ11cによって、防水シートSをトンネルの周方向に沿って円滑に展開することが可能となる。
ただしシートレール11の構造はこれに限らず、少なくとも防水シートSをトンネル周方向に沿ってアーチ状に配置可能な構造を有していればよい。
<3>引込装置(図2)。
引込装置20は、シートレール11上の防水シートSを内側方向に引き込む構成要素である。
複数の引込装置20を、シート架台10のシートレール11に沿って放射状に配置する。
本例では引込装置20として、シートレール11に対して内側方向へ伸縮自在な電動シリンダの伸縮部21と、伸縮部21の頭部に接続した押下部22の組み合わせからなる略逆L字形状の部材を採用する。
伸縮部21は、基台12の後側の支柱に沿って固定する。
伸縮部21を最大に伸長した状態において、押下部22の下面がシートレール11より外側に位置し、伸縮部21を最大に短縮した状態において、押下部22の下面がシートレール11より内側に位置するように構成する。また、2本のレール材11aのうち後側のレール材11aには、押下部22の内側への移動を許容するための切り込みを設ける。
以上の構成により、シートレール11上に防水シートSを展開した状態において、伸縮部21を短縮することで、押下部22が防水シートSを部分的にシートレール11より内側に引き込むことが可能となる(図3)。
なお、引込装置20の構造は上記に限らず、少なくともシートレール11上の防水シートSを部分的に内側に引込可能な構造を有していれば、他の構造であってもよい。例えば、伸縮部21は油圧シリンダや他の伸縮装置であってもよい。
<4>押付手段(図2)。
押付手段30は、防水シートSを吹付けコンクリート面に押し付ける構成要素である。
押付手段30は、膨張体31と、膨張体31を支持する膨張体架台32とを備える。
膨張体架台32は、シート架台10のシートレール11に沿って、その外側に配置する。
本例では膨張体架台32として、アルミニウム製のパイプを梯子状に組んだアーチ体を採用し、基台12の支柱の一部を、シートレール11の後方からシートレール11の外側へ突出させ、ここに膨張体架台32を固定する。
<4.1>膨張体。
膨張体31は、シート架台10の外周方向に膨張可能な構成要素である。
本例では膨張体31として、気体で膨張するチューブ状のバルーンを採用する。膨張体31の長さはシートレール11の長さに対応する。
膨張体31はコンプレッサやブロアなどの送気手段(不図示)と送気管で連結する。送気手段を操作して膨張体31の内部に気体を圧送することで、膨張体31は主に外周方向に膨張する。
なお、膨張体31の構造は上記に限らず、例えば独立した複数の膨張体31をアーチ状に連結配置してもよいし、複数の膨張体31を膨張体架台32上に部分的に配置してもよい。
[防水シート張付け方法]
<1>全体の構成。
本発明の防水シート張付け方法は、シートレール11上に防水シートSを配置するシート配置工程と、防水シートSをシートレール11の内側方向に部分的に引き込む引込工程と、を少なくとも備える。
本例では、装置配置工程、シート配置工程、引込工程、接続工程、膨張工程、展開工程、及び固定工程を備える例について説明する。
<1.1>防水シート。
本例では、防水シートSとして、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)製シートの一面に長繊維不織布を張り合わせたシート材を採用する。
防水シートSの全体幅は施工スパンに応じて任意に選択する。防水シートSの長さは吹付けコンクリート面の内周長に対応させる。
防水シートSの長繊維不織布側の面には、所定の間隔で「ヒレ」と呼ばれる釘留め用の耳部を設ける。本例では耳部として防水シート本体に熱溶着した帯状シートを採用する。
なお、防水シートSの構成はこれに限らず、所定の遮水性能と強度を備えれば、他の公知の各種シート材を採用してもよい。
<1.2>防水シートの折り畳み。
防水シートSは、幅方向に内外相互に折り返して複数層に折り畳み、これをロール状に巻いておく。防水シートSの折幅は、シートレール11の幅以下とする。
この他、特許文献1のように、防水シートSを幅方向に相互に折り畳んだ後、長さ方向に折り畳んだものを使用してもよい。
<2>装置配置工程。
装置配置工程は、防水シート張付け装置1を配置する工程である。
防水シート張付け装置1を乗せたシート台車Aを、防水シート張付け装置1の前方が切羽側を向く方向に向け、防水シート張付け装置1が、前防水シート区間における防水シートS’の最終端の直下に位置するように配置する。
シート台車A側方の路面に防水シートS設置用の架台を配置し、ロール状に巻いた防水シートSの中心に芯材を通して架台上に回転引き出し可能に搭載する。
<3>シート配置工程。
シート配置工程は、防水シートSをシートレール11上に配置する工程である。
ロール状の防水シートSの一端を挟持金具等でワイヤに接続し、ワイヤをシートレール11上に経由させてシート台車Aの反対側へ掛け渡し、シート台車A内に固定したウィンチと接続する。
ウィンチでワイヤを巻き取ると、防水シートSが回転して架台から引き出され、シートレール11上を周方向に牽引されて、シートレール11上に掛け渡される。
配置後、防水シートSから挟持金具を取り外す。
<4>引込工程(図3)。
引込工程は、防水シートSをシートレール11の内側方向に引き込む工程である。
複数の引込装置20の伸縮部21を短縮して、押下部22をシートレール11の内側方向に引き込む。引き込み作業は、天端中央部寄りの引込装置20から肩部方向へと順次行うことが望ましい。
各引込装置20における押下部22の引き込み量は、防水シートSの配置長さと吹付けコンクリート面の内周長とのギャップG量を勘案して設定する。
伸縮部21を短縮すると、シートレール11上の防水シートSが押下部22の下面によって部分的にシートレール11の内側に引き込まれ、防水シートSの両側部が天端側に引き上げられる。
これによって、シートレール11に配置した防水シートSの長さを、吹付けコンクリート面の内周長に近づけることで、防水シートSの配置を吹付けコンクリート面上の張付け位置に対応させることができる。
<5>接続工程(図4(a))。
接続工程は、防水シートSの端部を前防水シート区間の防水シートS’と接続する工程である。
引込装置20の伸縮部21を短縮した状態で、シートレール11上に展開した防水シートSの長手方向の端辺を引き出し、前防水シート区間の防水シートS’の最終端に接続する。
詳細には、引き出した防水シートSの前端側の耳部を、前防水シート区間の防水シートS’の後端側の耳部と重ね合わせ、コンクリート釘で吹付けコンクリート面に固定し、吹付けコンクリート面から垂れ下がった前防水シート区間の防水シートS’の最終端を、引き出した防水シートSの前端部と拝み合わせ、両者を溶着機で挟み込んで溶着する。
なお、溶着作業は防水シートSを複数スパン張付けた後にまとめて行ってもよい。
本発明の防水シート張付け方法は、先行する引込工程によって、防水シートSの設置位置を吹付けコンクリート面上の取り付け位置と対応させているため、防水シートSの接続に先立って周方向の位置合わせのために防水シートSを引っ張り上げる必要がない。このため、作業員の肉体的負担が少なく施工性が非常によい。
<6>膨張工程。
膨張工程は、膨張体31を膨張させる工程である。
コンプレッサ等の送気手段を稼働して膨張体31の内部に気体を圧送する。
すると、膨張体31が吹付けコンクリート面方向に膨張して、防水シートSを吹付けコンクリート面に押し付ける。なお、防水シートSは必ずしも吹付けコンクリート面に完全に押し付ける必要はなく、吹付けコンクリート面に近接させるだけでもよい。
<7>展開工程(図4(b))。
展開工程は、防水シートSを展開する工程である。
シート台車Aを防水シート張付け装置1ごとトンネルの切羽側へ移動させる。
すると、シートレール11上の防水シートSが、吹付けコンクリート面に固定された前防水シート区間の防水シートS’に引っ張られて順次展開する。
防水シートSの耳部が膨張体31の手前まで引き出されたら移動を止める。
<8>固定工程。
固定工程は、防水シートSを吹付けコンクリート面に固定する工程である。
防水シートSの耳部を吹付けコンクリート面に当て、コンクリート釘を打ち込んで固定する。同様に所定の間隔で耳部の複数個所にコンクリート釘を打ち込む。
耳部が吹付けコンクリート面の間近まで引き出され、しかも膨張体31によって支持されているため、固定作業が非常に楽である。
固定後、次の耳部が膨張体31付近に引き出されるまでシート台車Aを切羽側へ移動させ、同様にコンクリート釘による固定作業を繰り返す。
<9>作業の繰り返し。
1スパン分の防水シートSを張付け終えたら、膨張体31の空気を抜いて萎ませる。
引き続き<3>〜<8>の作業を繰り返す。
[押付手段を備えない例]
本発明の防水シート張付け装置1は押付手段30を備えなくてもよい。
本例の場合、防水シート張付け方法は膨張工程を有さず、展開工程では作業員が防水シートSの耳部を持って吹付けコンクリート面に押し当てて固定する。
[識別手段を有する例]
本発明の防水シート張付け方法は、吹付けコンクリート面及び防水シートに、位置合わせ用の識別手段を付してもよい。
本例では、防水シートSの長さ方向における所定位置、例えば肩部に対応する部分に、位置合わせ用の識別ラインを付す。識別ラインは例えば印刷してもよいし、油性インク等で描線してもよい。
一方、吹付けコンクリート面における防水シートSの識別ラインに対応すべき位置に、トンネル奥行き方向に沿って識別マーキングを付す。識別マーキングは例えばスプレーによる着色などであってもよい。
本例の場合、識別ラインと識別マーキングとを目視で照合することで、引込工程による防水シートSの位置合わせと、接続工程による防水シートSの固定作業が容易になり、施工精度が向上する。
1 防水シート張付け装置
10 シート架台
11 シートレール
11a レール材
11b 連結材
11c ローラ
12 基台
20 引込装置
21 伸縮部
22 押下部
30 押付手段
31 膨張体
32 膨張体架台
A シート台車
S 防水シート

Claims (6)

  1. トンネル工事の防水シート工に用いる、防水シート張付け装置であって、
    アーチ状のシートレールを有するシート架台と、
    前記シート架台に付設した複数の引込装置と、を備え、
    前記複数の引込装置がそれぞれ、前記シートレールの内側方向へ伸縮自在な伸縮部と、前記伸縮部の頭部に接続した押下部と、を有し、
    前記複数の引込装置の前記伸縮部を短縮して前記押下部を前記シートレールのレール面より内側へ引込むことによって、前記シートレール上に配置した防水シートを、前記シートレールの内側方向に部分的に引き込み可能に構成したことを特徴とする、
    防水シート張付け装置。
  2. 前記シートレールに沿って前記シートレールの外側に配置した膨張体架台と、前記膨張体架台上に配置した中空状の膨張体と、を有し、前記膨張体の膨張によって、前記膨張体をトンネルの内面に近接可能に構成したことを特徴とする、請求項1に記載の防水シート張付け装置。
  3. 前記シートレールが、並列配置した2本のレール材と、前記2本のレール材の間を梯子状に連結した複数の連結材と、前記2本のレール材間に回転可能に付設した複数のローラと、を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の防水シート張付け装置。
  4. トンネル工事における防水シート張付け方法であって、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の防水シート張付け装置を用い、
    トンネルの吹付けコンクリート面の断面形状に対応した前記シートレール上に防水シートを配置する、シート配置工程と、
    前記シートレール上に配置した防水シートを、前記複数の引込装置によって前記シートレールの内側方向に部分的に引き込む、引込工程と、を備え、
    前記引込工程によって、前記シートレール上における防水シートに緩みを付与した後に、防水シートを吹付けコンクリート面へ張付けることを特徴とする、
    防水シート張付け方法。
  5. 前記シート配置工程において、防水シートを前記シートレールに沿って周方向に滑らせて配置することを特徴とする、請求項に記載の防水シート張付け方法。
  6. 吹付けコンクリート面及び防水シートに、両者の位置合わせ用の識別手段を付したことを特徴とする、請求項またはに記載の防水シート張付け方法。
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