JP6912100B2 - 抗ウイルス活性等の生理活性を有するヌクレオシド誘導体 - Google Patents

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Description

本発明は、抗ウイルス活性を示すヌクレオシド誘導体、及び該誘導体を有効成分とする抗ウイルス剤に関する。
B型肝炎ウイルス(HBV)が感染すると、急性又は劇症的に肝炎が生じ、時に死に至ることがある。また、慢性的に肝炎を発症させ、肝硬変、そして肝細胞癌へと進行する場合もある。その感染者数は全世界で約2億6千万人いると推定され、東南アジアを中心として罹患率は非常に高く、その有効な治療方法の開発が世界的に希求されている。
HBVは、不完全2本鎖DNAウイルスであり、その生活環においてRNAからDNAを合成する逆転写を行うことが知られている。一方、宿主となるヒトにおいては、逆転写は行われないので、この段階を阻害することにより、HBVの複製のみを阻止できることが可能となる。そして、このような観点からのHBV感染症の治療薬として、ヌクレオシド誘導体製剤が開発されている(特許文献1、2)。
また同様に、有効な治療法の開発が世界的に強く求められている感染症として、AIDSがある。AIDSの原因となるヒト免疫不全ウイルス(HIV)も、逆転写により複製される。そのため、HIVの複製を阻害するヌクレオシド誘導体製剤が多々開発されている(特許文献3〜7)。
特開2004−244422号公報 特開2008−273960号公報 特開2001−335592号公報 特開2001−335593号公報 国際公開2003/068796号 特開2004−107329号公報 国際公開2005/090349号
現状のヌクレオシド誘導体製剤において、その多くが宿主細胞、すなわち服用するヒトの細胞に対しても毒性を有しており、中長期の服用による副作用が問題となっている。また、服用期間にヌクレオシド誘導体への耐性株が生じることもある。そのため、HBV等のウイルス感染症に対する有効な治療方法は確立されていないのが現状である。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、抗ウイルス活性を有し、宿主細胞に対する毒性が低いヌクレオシド誘導体を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記一般式(1)で表されるヌクレオシド誘導体において、R及びR2が、フッ素及び水素であり、Rはシアノ基であり、Rはアミノ基であり、Rは窒素であり、かつR及びRは共に水素である化合物は、HBVに対して優れた抗ウイルス活性を発揮すること、さらにはエンテカビル耐性HBVに対しても抗ウイルス活性を発揮しうることを見出した。また、前記化合物は、HIVに対しても抗ウイルス活性を示した。一方、ウイルスの宿主となる細胞に対しては、細胞毒性が低いことも明らかにした。
さらに、前記同様、下記一般式(1)で表されるヌクレオシド誘導体において、R及びR2は共に水素であり、Rはシアノ基、メチル基、モノフルオロメチル基、エテニル基又はエチニル基であり、Rはアミノ基であり、Rは窒素であり、かつR及びRは共に水素である化合物は、優れた抗ウイルス活性を発揮する一方、ウイルスの宿主となる細胞に対しては、細胞毒性が低いことも明らかにし、本発明を完成するに至った。
Figure 0006912100
すなわち、本発明は、抗ウイルス活性を有するヌクレオシド誘導体、及び該誘導体を有効成分とする抗ウイルス剤に関し、より詳しくは、以下を提供するものである。
<1> 前記一般式(1)で表されるヌクレオシド誘導体。
[前記式中、Rは、水素原子又はハロゲン原子を示す。Rは、水素原子又はハロゲン原子を示す。Rは、シアノ基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル基、ハロゲン原子又はアジド基を示す。Rは、アミノ基、水素原子、ハロゲン原子又はヒドロキシ基を示す。Rは、窒素原子又はメチン基を示す。Rは、水素原子又はヒドロキシ基を示す。Rは、水素原子又はヒドロキシ基を示す。]
<2> <1>に記載のヌクレオシド誘導体を有効成分とする、抗ウイルス剤。
<3> 抗B型肝炎ウイルス剤である、<2>に記載の抗ウイルス剤。
<4> 抗ヒト免疫不全ウイルス剤である、<2>に記載の抗ウイルス剤。
本発明によれば、HIV及びHBV等に対して抗ウイルス活性を有し、宿主細胞に対して毒性が低いヌクレオシド誘導体を提供することが可能となる。また、既存のヌクレオシド誘導体(エンテカビル等)に対して耐性を示すHBVに対しても抗ウイルス活性を発揮しうるヌクレオシド誘導体を提供することも可能となる。
(ヌクレオシド誘導体)
後述の実施例において示す通り、下記式で表されるヌクレオシド誘導体は、B型肝炎ウイルス(HBV)又はヒト免疫不全ウイルス(HIV)に対して抗ウイルス活性を有することが明らかになった。したがって、本発明は、抗ウイルス活性を有する、下記一般式(1)で表されるヌクレオシド誘導体を提供するものである。
Figure 0006912100
前記式中、Rは、水素原子又はハロゲン原子を示す。Rは、水素原子又はハロゲン原子を示す。Rは、シアノ基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル基、ハロゲン原子又はアジド基を示す。Rは、アミノ基、水素原子、ハロゲン原子又はヒドロキシ基を示す。Rは、窒素原子又はメチン基を示す。Rは、水素原子又はヒドロキシ基を示す。Rは、水素原子又はヒドロキシ基を示す。
本発明において「抗ウイルス活性」とは、HBV等のウイルスが感染した細胞(宿主細胞)において、当該ウイルスを消滅させる又はその増殖を抑制する活性を意味し、例えば、宿主細胞におけるウイルス複製を抑制する活性が挙げられる。かかる活性は、宿主細胞におけるウイルスのコピー数等を指標として算出されるEC50値にて評価することができる。例えば、抗HIV活性及び抗HBV活性については、それぞれ試験例1〜3に記載の方法により得られる、被験化合物投与1週間後又は2週間後の測定値により評価することができる。本発明のヌクレオシド誘導体は、抗ウイルス活性のEC50値が0.2μM以下であることが好ましく、0.1μM以下であることがより好ましく、0.07μM以下であることがより好ましく、0.05μM以下であることがさらに好ましく、0.02μM以下であることがより好ましく、0.01μM以下であることがさらに好ましく、0.005μM以下(例えば、0.004μM以下、0.003μM以下、0.002μM以下、0.001μM以下)であることがより好ましい。また、本発明のヌクレオシド誘導体が抗ウイルス活性を奏する対象としては特に制限はないが、好ましくは、逆転写酵素(EC2.7.7.49)を有するウイルスであり、RNAウイルスであっても、DNAウイルスであってもよい。好ましくは、HIV、HBVである。
なお、HBVとしては、A(A2/Ae、A1/Aa)、B(Ba、B1/Bj)、C(Cs、Ce)、D〜H及びJの遺伝子型が知られているが、本発明のヌクレオシド誘導体は、少なくとも1つの遺伝子型のHBVに対して抗ウイルス活性を有するものであればよい。上記の遺伝子型のうちHBV/Ceは、既存のヌクレオシド誘導体製剤であるエンテカビルに対して耐性を示す遺伝子型であることが知られている。したがって、本発明のヌクレオシド誘導体は、好ましくは、HBV/Ceに対して抗ウイルス活性を有するヌクレオシド誘導体である。
また、本発明のヌクレオシド誘導体は、細胞毒性が低いことが好ましい。本発明において「細胞毒性」とは、細胞を殺傷する、その機能を阻害する、またはその増殖を抑制する活性を意味する。かかる活性は、後述の実施例に示すように、細胞の生存数等を指標として算出されるCC50値にて評価することができる。本発明のヌクレオシド誘導体は、CC50値が、10μM以上であることが好ましく、50μM以上であることがより好ましく、100μM以上であることがさらに好ましい。
本発明のヌクレオシド誘導体において、「置換基を有していてもよいアルキル基」におけるアルキル基としては特に制限はないが、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基が好ましく、メチル基又はエチル基がより好ましく、さらにメチル基が好ましい。「置換基を有していてもよいアルキル基」における置換基としては特に制限はなく、例えば、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、シアノ基、アミノ基が挙げられるが、好ましくは、ヒドロキシ基、ハロゲン原子(より好ましくは、フッ素原子)である。より具体的には、「置換基を有していてもよいアルキル基」は、モノフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基が好ましい。
「置換基を有していてもよいアルケニル基」におけるアルケニル基としては特に制限はないが、炭素数2以上の直鎖状、分岐状、又は環状のアルケニル基が好ましく、炭素数2〜6の直鎖状、分岐状、又は環状のアルケニル基がより好ましく、エテニル基がさらに好ましい。「置換基を有していてもよいアルケニル基」における置換基としては特に制限はなく、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、シアノ基、アミノ基が挙げられる。
「置換基を有していてもよいアルキニル基」におけるアルキニル基としては特に制限はないが、炭素数2以上の直鎖状、分岐状、又は環状のアルケニル基が好ましく、炭素数2〜6の直鎖状、分岐状、又は環状のアルキニル基がより好ましく、エチニル基がさらに好ましい。「置換基を有していてもよいアルケニル基」における置換基としては特に制限はなく、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、シアノ基、アミノ基が挙げられる。
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を意味するが、フッ素原子、塩素原子又は臭素原子が好ましい。
本発明のヌクレオシド誘導体に抗ウイルス活性を発揮させつつ、当該誘導体の細胞毒性を低下させることができるという観点から、前記一般式(1)で表されるヌクレオシド誘導体にて、Rは、水素、フッ素、塩素又は臭素であることが好ましく、Rは、水素、フッ素、塩素又は臭素であることが好ましく、Rは、シアノ基、メチル基、エテニル基、エチニル基、モノフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基であることが好ましく、Rは、アミノ基、フッ素、塩素又はヒドロキシル基であることが好ましく、Rは、窒素、メチン基であることが好ましく、Rは、水素又はヒドロキシル基であることが好ましく、Rは、水素又はヒドロキシル基であることが好ましい。
より具体的に、好適な官能基を有するヌクレオシド誘導体の例としては、以下の化合物が挙げられる。
は、フッ素、塩素又は臭素であり、Rは水素であり、Rは、シアノ基、エテニル基、エチニル基又はヒドロキシメチル基であり、Rは、アミノ基、フッ素、塩素又はヒドロキシル基であり、Rは、窒素又はメチン基であり、Rは水素であり、かつ、Rは水素である、前記一般式(1)で表されるヌクレオシド誘導体、
は水素であり、Rは、フッ素、塩素又は臭素であり、Rは、シアノ基、エテニル基、エチニル基又はヒドロキシメチル基であり、Rは、アミノ基、フッ素、塩素又はヒドロキシル基であり、Rは、窒素又はメチン基であり、Rは水素であり、かつ、Rは水素である、前記一般式(1)で表されるヌクレオシド誘導体、
はフッ素であり、Rはフッ素であり、Rは、シアノ基、エテニル基、エチニル基又はヒドロキシメチル基であり、Rは、アミノ基、フッ素、塩素又はヒドロキシル基であり、Rは、窒素又はメチン基であり、Rは水素であり、かつ、Rは水素である、前記一般式(1)で表されるヌクレオシド誘導体、
は水素であり、Rは水素であり、Rは、シアノ基、メチル基、モノフルオロメチル基、エテニル基又はエチニル基であり、Rはアミノ基であり、Rはメチン基であり、Rは水素であり、かつ、Rは水素である、前記一般式(1)で表されるヌクレオシド誘導体、
は、フッ素、塩素又は臭素であり、Rは水素であり、Rは、シアノ基、エテニル基、エチニル基又はヒドロキシメチル基であり、Rは、アミノ基、フッ素、塩素又はヒドロキシル基であり、Rは、窒素又はメチン基であり、Rは水素であり、かつ、Rはヒドロキシル基である、前記一般式(1)で表されるヌクレオシド誘導体、
は水素であり、Rは、フッ素、塩素又は臭素であり、Rは、シアノ基、エテニル基、エチニル基又はヒドロキシメチル基であり、Rは、アミノ基、フッ素、塩素又はヒドロキシル基であり、Rは、窒素又はメチン基であり、Rは水素であり、かつ、Rはヒドロキシル基である、前記一般式(1)で表されるヌクレオシド誘導体、
は、フッ素、塩素又は臭素であり、Rは水素であり、Rは、シアノ基、エテニル基、エチニル基又はヒドロキシメチル基であり、Rは、アミノ基、フッ素、塩素又はヒドロキシル基であり、Rは、窒素又はメチン基であり、Rはヒドロキシル基であり、かつ、Rは水素である、前記一般式(1)で表されるヌクレオシド誘導体、
は水素であり、Rは、フッ素、塩素又は臭素であり、Rは、シアノ基、エテニル基、エチニル基又はヒドロキシメチル基であり、Rは、アミノ基、フッ素、塩素又はヒドロキシル基であり、Rは、窒素又はメチン基であり、Rはヒドロキシル基であり、かつ、Rは水素である、前記一般式(1)で表されるヌクレオシド誘導体、
はフッ素であり、Rはフッ素であり、Rは、シアノ基、エテニル基、エチニル基又はヒドロキシメチル基であり、Rは、アミノ基、フッ素、塩素又はヒドロキシル基であり、Rは、窒素又はメチン基であり、Rは水素であり、かつ、Rはヒドロキシル基である、前記一般式(1)で表されるヌクレオシド誘導体、
はフッ素であり、Rはフッ素であり、Rは、シアノ基、エテニル基、エチニル基又はヒドロキシメチル基であり、Rは、アミノ基、フッ素、塩素又はヒドロキシル基であり、Rは、窒素又はメチン基であり、Rはヒドロキシル基であり、かつ、Rは水素である、前記一般式(1)で表されるヌクレオシド誘導体。
さらに、好適な官能基を有するヌクレオシド誘導体の例としては、
及びR2は、フッ素及び水素、水素及びフッ素、又はフッ素及びフッ素であり、Rはシアノ基であり、Rはアミノ基であり、Rは窒素であり、かつR及びRは共に水素である、前記一般式(1)で表されるヌクレオシド誘導体、
及びR2は、塩素及び水素、又は、水素及び塩素であり、Rはシアノ基であり、Rはアミノ基であり、Rは窒素であり、かつR及びRは共に水素である、前記一般式(1)で表されるヌクレオシド誘導体、
及びR2は共に水素であり、Rはシアノ基、メチル基、モノフルオロメチル基、エテニル基又はエチニル基であり、Rはアミノ基であり、Rは窒素であり、かつR及びRは共に水素である、前記一般式(1)で表されるヌクレオシド誘導体
が挙げられる。
本発明のヌクレオシド誘導体には、薬理学上許容される塩、水和物又は溶媒和物も含まれる。このような薬理学上許容される塩としては、特に制限はなく、ヌクレオシド誘導体の構造等に応じて適宜選択することができ、例えば、酸付加塩(塩酸塩、硫酸塩、臭化水素塩、硝酸塩、硫酸水素酸塩、リン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、樟脳スルホン酸塩、スルファミン酸塩、マンデル酸塩、プロピオン酸塩、グリコール酸塩、ステアリン酸塩、リンゴ酸塩、アスコルビン酸塩、パモン酸塩、フェニル酢酸塩、グルタミン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、スルファニル酸塩、2−アセトキシ安息香酸塩、エタンジスルホン酸塩、シュウ酸塩、イセチオン酸塩、ギ酸塩、トリフルオロ酢酸塩、エチルコハク酸塩、ラクトビオン酸塩、グルコン酸塩、グルコヘプトン酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ラウリル硫酸塩、アスパラギン酸塩、アジピン酸塩、ヨウ化水素酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、ピクリン酸塩、チオシアン酸塩、ウンデカン酸塩等)、塩基付加塩(ナトリウム塩、カリウム塩、亜鉛塩、カルシウム塩、ビスマス塩、バリウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩、銅塩、コバルト塩、ニッケル塩、カドミウム塩、アンモニウム塩、エチレンジアミン塩、N−ジベンジルエチレンジアミン塩)が挙げられる。また、水和物又は溶媒和物としては、特に制限はなく、例えば、ヌクレオシド誘導体又はその塩1分子に対し、0.1〜3分子の水又は溶媒が付加したものが挙げられる。
本発明のヌクレオシド誘導体には、互変異性体、幾何異性体、不斉炭素に基づく光学異性体、立体異性体等の総ての異性体及び異性体混合物が含まれる。さらに、本発明のヌクレオシド誘導体が生体内で酸化、還元、加水分解、アミノ化、脱アミノ化、水酸化、リン酸化、脱水酸化、アルキル化、脱アルキル化、抱合等の代謝を受けてなお所望の活性を示す化合物をも包含し、また本発明は生体内で酸化、還元、加水分解等の代謝を受けて本発明のヌクレオシド誘導体を生成する化合物(所謂、プロドラッグの形態)をも包含する。さらに、本発明のヌクレオシド誘導体は、後述の通り、公知の製剤学的方法により製剤化することができる。
また、本発明のヌクレオシド誘導体の合成に関し、その方法は後述の実施例において詳細に示されているので、当業者であれば、実施例の記載を参照しつつ、反応原料、反応試薬、反応条件(例えば、溶媒、反応温度、触媒、反応時間)等を適宜選択しつつ、必要に応じてこれらの方法に適宜、修飾ないし改変を加えることにより、本発明のヌクレオシド誘導体を合成することは可能である。
例えば、本発明の前記式(1)で表されるヌクレオシド誘導体を合成するため、後述の実施例においてその具体例を示すとおり、先ず、以下に示すとおり、化合物1から化合物9(反応中間体:化合物(E)−9及び(Z)−9)を経て、化合物16が合成される。
Figure 0006912100
Figure 0006912100
Figure 0006912100
Figure 0006912100
また上記同様に、本発明の下記式(1)で表されるヌクレオシド誘導体(R及びR2が共に同じ原子である場合)を合成するため、例えば、先ず、前記化合物(E)−8から化合物16(例えば、下記化合物16−FF)が合成される。なお、下記反応式においては、R及びR2が共にフッ素原子である例を示す。
Figure 0006912100
そして、以下に示すように、このようにして調製される化合物16に、光延反応にてプリン環を付加することにより、化合物17が合成され、更に該化合物から保護基を外すことにより、化合物18(Rがシアノ基である本発明のヌクレオシド誘導体)が合成される。
Figure 0006912100
また、上述の化合物18(Rがシアノ基である本発明のヌクレオシド誘導体)から、例えば、以下に示すように、Rを他の官能基に変換することもできる。
Figure 0006912100
Figure 0006912100
Figure 0006912100
また、本発明のヌクレオシド誘導体は、例えば、下記反応工程によっても合成することができる。
Figure 0006912100
さらにまた、本発明のヌクレオシド誘導体は、例えば、下記反応工程によっても合成することができる。
Figure 0006912100
以上、本発明のヌクレオシド誘導体の合成方法の好適な実施形態について説明したが、本発明の合成方法はそれらに限定されるものではない。また、このようにして合成されたヌクレオシド誘導体は、一般のヌクレオシド、ヌクレオチドの単離・精製に使用されている方法(逆相クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、吸着クロマトグラフィー、再結晶法)を適宜単独又は組み合わせて用いることにより、分離、精製することができる。
(抗ウイルス剤、ウイルス感染症の予防方法、治療方法)
後述の実施例において示す通り、本発明のヌクレオシド誘導体は、抗ウイルス活性を有する。したがって、本発明のヌクレオシド誘導体を有効成分とする抗ウイルス剤を提供することができる。
本発明の抗ウイルス剤並びに後述の予防方法、治療方法が対象とする感染症としては特に制限はなく、例えば、HIV感染症、HBV感染症が挙げられる。より具体的には、HIV感染症として、後天性免疫不全症候群(AIDS)、AIDS関連合併症(ARC)、持続性の広汎性リンパ腫(PGL)、AIDS関連の神経学的症状、抗HIV抗体陽性及びHIV陽性症状、カポジ肉腫、血小板減少紫斑症、日和見感染症が挙げられ、HBV感染症として、B型肝炎(慢性肝炎、急性肝炎、劇症肝炎)、肝硬変、肝繊維化、肝細胞癌が挙げられる。
本発明の抗ウイルス剤は、公知の製剤学的方法により製剤化することができる。例えば、カプセル剤、錠剤、丸剤、液剤、散剤、顆粒剤、細粒剤、フィルムコーティング剤、ペレット剤、トローチ剤、舌下剤、咀嚼剤、バッカル剤、ペースト剤、シロップ剤、懸濁剤、エリキシル剤、乳剤、塗布剤、軟膏剤、硬膏剤、パップ剤、経皮吸収型製剤、ローション剤、吸引剤、エアゾール剤、注射剤、坐剤等として、経口的又は非経口的に使用することができる。
これら製剤化においては、薬理学上許容される担体又は媒体、具体的には、滅菌水や生理食塩水、植物油、溶剤、基剤、乳化剤、懸濁剤、界面活性剤、安定剤、香味剤、芳香剤、賦形剤、ベヒクル、防腐剤、結合剤、希釈剤、等張化剤、無痛化剤、増量剤、崩壊剤、緩衝剤、コーティング剤、滑沢剤、着色剤、甘味剤、粘稠剤、矯味矯臭剤、溶解補助剤、あるいはその他の添加剤等と適宜組み合わせることができる。より具体的には、担体として、乳糖、カオリン、ショ糖、結晶セルロース、コーンスターチ、タルク、寒天、ペクチン、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、レシチン、塩化ナトリウム等の固体状担体、グリセリン、落花生油、ポリビニルピロリドン、オリーブ油、エタノール、ベンジルアルコール、プロピレングリコール、水等の液状担体も挙げられる。
また、本発明の抗ウイルス剤は、公知の他の抗ウイルス剤と併用してもよい。このような公知の抗ウイルス剤としては、対象疾患がHIV感染症である場合には、例えば、逆転写酵素阻害剤(例えば、AZT、ddC、ddI、d4T、3TC(ラミブジン)等のヌクレオシドアナログ製剤)、HIVプロテアーゼ阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、HIV融合阻害剤が挙げられる。対象疾患がHBV感染症である場合には、例えば、エンテカビル、3TC、アデフォビル等の公知のヌクレオシドアナログ製剤、インターフェロン(IFN)が挙げられる。また、このような薬剤を用いた抗ウイルス療法の他、対象疾患がHBV感染症である場合には、免疫療法(副腎皮質ステロイドホルモン離脱療法、プロパゲルニウム製剤内服等)、肝庇護療法(グリチルリチン製剤の静注、胆汁酸製剤の内服等)との併用療法に、本発明の抗ウイルス剤を用いることもできる。
本発明の抗ウイルス剤の好ましい投与形態としては特に制限はなく、経口投与又は非経口投与、より具体的には、静脈内投与、動脈内投与、腹腔内投与、皮下投与、皮内投与、気道内投与、直腸投与及び筋肉内投与、輸液による投与が挙げられる。
本発明の抗ウイルス剤は、主にヒトを対象として使用することができるが、実験用動物等のヒト以外の動物も対象とすることができる。
本発明の抗ウイルス剤を投与する場合、その投与量は、対象の年齢、体重、症状、健康状態、重篤状態、薬物に対する忍容性、投与形態等に応じて、適宜選択される。1日当たりの本発明の抗ウイルス剤の投与量は、有効成分であるヌクレオシド誘導体の量として、通常0.00001〜1000mg/kg体重、好ましくは0.0001〜100mg/kg体重であり、1回又は複数回に分けて対象に投与される。
本発明の抗ウイルス剤の製品又はその説明書は、ウイルス感染症を治療又は予防するために用いられる旨の表示を付したものであり得る。ここで「製品又は説明書に表示を付した」とは、製品の本体、容器、包装等に表示を付したこと、又は製品の情報を開示する説明書、添付文書、宣伝物、その他の印刷物等に表示を付したことを意味する。また、ウイルス感染症を治療するために用いられる旨の表示においては、本発明のヌクレオシド誘導体を投与することにより、ウイルスの逆転写酵素反応を阻害し、当該ウイルスの複製を抑制できることも本発明の抗ウイルス剤の作用機序に関する情報として含むことができる。
このように本発明は、本発明の抗ウイルス剤を対象に投与することによって、感染症を予防又は治療することができる。したがって、本発明は、本発明のヌクレオシド誘導体を投与することを特徴とする、ウイルス感染症を予防又は治療するための方法をも提供するものである。
本発明のヌクレオシド誘導体を投与する対象としては特に制限はなく、例えば、HIV、HBV等のウイルス感染症患者、感染症が発症する前のウイルス保有者、感染する前の者が挙げられる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
下記式で表される化合物(化合物(E)−18−F及び化合物(Z)−18−F)を、以下に示す工程により合成した。
Figure 0006912100
なお、化合物(E)−18−Fは、前記化学式において、Rはフッ素原子であり、Rは水素原子であり、Rはシアノ基であり、かつRはアミノ基であり、Rは窒素原子であり、Rは水素原子であり、かつRは水素原子である。化合物(Z)−18−Fは、前記化学式において、Rは水素原子であり、Rはフッ素原子であり、Rはシアノ基であり、かつRはアミノ基であり、Rは窒素原子であり、Rは水素原子であり、かつRは水素原子である。また、下記各合成工程にて得られた化合物が、所望の構造を有する化合物であることは、H核磁気共鳴(NMR)スペクトルを測定することにより確認した。それらの結果も併せて以下に示す。
(S)−1−((4S,5R)−5−((R)−1−Hydroxy−2−(trityloxy)ethyl)−2,2−dimethyl−1,3−dioxolan−4−yl)prop−2−yn−1−ol (化合物2)
先ず、下記に示す通り、化合物1から化合物2を合成した。
Figure 0006912100
すなわち、アルゴン気流下−80℃において、化合物1[J.Org.Chem.2004,69,2634.(参照)](12.6g,29.13mmol)のTHF(150mL)溶液に臭化エチニルマグネシウム(0.5mol/L in THF,233mL,116.5mmol)を滴下して30分間攪拌した。反応混合物を室温にもどし、さらに14時間攪拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにより抽出した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジエチルエーテル=1/2)により精製し化合物2(11.96g,90%)を白色固体として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz);δ1.33(3H、s)、1.34(3H,s),3.11(1H、d、J=3.6Hz)、3.32(1H、dd、J=10.0and7.2Hz)、3.50(1H、dd、J=10.0 and 2.8Hz)、3.80−3.90(1H,m)、4.04(1H,d、J=4.4Hz)、4.14(1H,dd、J=10.0 and 5.6Hz)、4.27(1H,dd、J=8.4 and 5.6Hz),4.59−4.63(1H,m)、7.23−7.44(15H、m)。
(R)−1−((4R,5R)−5−((S)−1−((tert−Butyldimethylsilyl)oxy)prop−2−yn−1−yl)−2,2−dimethyl−1,3−dioxolan−4−yl)−2−(trityloxy)ethan−1−ol (化合物3)
次に、前記工程にて得られた化合物2から、下記に示す通り、化合物3を合成した。
Figure 0006912100
すなわち、アルゴン気流下0℃において、化合物2(11.96g,26.1mmol)及びイミダゾール(5.33g,78.24mmol)の塩化メチレン(200mL)溶液にTBSCl(4.91g,32.6mmol)を加え45分間攪拌した。反応混合物を室温にし、さらに48時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後塩化メチレンにより抽出した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジエチルエーテル=7/1)により精製し、化合物3(13.54g,91%)を白色泡状物質として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz);δ0.22(3H,s),0.24(3H,s),0.93(9H,s),1.33(3H,s),1.38(3H,s),2.49(1H,d,J=2.4Hz),3.18(1H,d,J=4.8Hz),3.30(1H,dd,J=9.6 and 5.6Hz),3.37(1H,dd,J=9.6 and 2.4Hz),3.99−4.05(1H,m),4.21(1H,t,J=2.0Hz),4.28(1H,dd,J=9.6 and 5.6Hz),4.69(1H,dd,J=5.6 and 2.0Hz),7.20−7.31(9H,m),7.46−7.49(6H,m)。
1−((4S,5R)−5−((S)−1−((tert−Butyldimethylsilyl)oxy)prop−2−yn−1−yl)−2,2−dimethyl−1,3−dioxolan−4−yl)−2−(trityloxy)ethan−1−one (化合物4)
次に、前記工程にて得られた化合物3から、下記に示す通り、化合物4を合成した。
Figure 0006912100
すなわち、アルゴン気流下0℃において、化合物3(8.36g,14.6mmol)、EDC塩酸塩(5.6g,29.2mmol)、ピリジン(2.13mL,26.3mmol)及びDMSO(15mL)のベンゼン(150mL)溶液に、ジクロロ酢酸(2.17mL,26.3mmol)を滴下し30分間攪拌した。反応混合物を室温に戻しさらに20時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び酢酸エチルで分液した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジエチルエーテル=7/1)により精製し、化合物4(7.5g,90%)を泡状物質として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz);δ0.04(3H、s)、0.08(3H,s)、0.84(9H,s)、1.30(3H,s)1.44(3H,s)、2.18(1H、d、J=2.4Hz)、4.29(1H、d、J=17.2Hz)、4.12(1H,d、J=17.2Hz),4.42(1H,dd、J=7.6 and 4.4Hz)、4.55(1H,dd、J=4.8 and 1.6Hz)、4.62(1H、d、J=7.2Hz)、7.22−7.32(9H,m)、7.43−7.47(6H、m)。
(S)−1−((4S,5R)−5−(1−Methoxy−3−(trityloxy)prop−1−en−2−yl)−2,2−dimethyl−1,3−dioxolan−4−yl)prop−2−yn−1−ol (化合物5)
次に、前記工程にて得られた化合物4から、下記に示す通り、化合物5を合成した。
Figure 0006912100
すなわち、アルゴン気流下−80℃において、メトキシメチルトリフェニルホスホニウムクロリド(47.4g,138.4mmol)の無水THF(200mL)懸濁液に、ブチルリチウム(2.66mol/Lヘキサン溶液、49.5mL,131.6mmol)を滴下した。反応混合物を室温に戻した後、さらに2時間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、化合物4(15.8g,27.7mmol)のTHF(150mL)溶液を滴下した後、室温に戻し22時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液及び酢酸エチルにより分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムにより乾燥した。有機層を減圧留去した後、得られた残渣をTHF(100mL)に溶解させた。反応液にフッ化テトラブチルアンモニウム(1.0mol/L THF溶液、30.5mL,30.5mmol)を加え、室温にて5時間攪拌した。反応混合物を和塩化アンモニウム水溶液および酢酸エチルにより分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムにより乾燥した。有機層を減圧留去した後、得られた残渣をシリカゲルラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5/1)により精製し、化合物5(10.34g,77%)を泡状物質として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz);δ1.31(1.8H、s)、1.42(1.8H、s)、1.33(1.2H、s)、1.39(1.2H、s)、2.30(0.4H、7d、J=2.0Hz)、2.42(0.6H、d、J=2.0Hz)、3.20(0.4H、d、J=5.6Hz)、3.48(0.6H,d、J=5.6Hz)、3.68(1.2H、s)、3.70−3.72(2.4H,m)、3.94(0.6H,d、J=10.4Hz)、4.00−4.03(0.6H、m)、4.17−4.25(1.4H、m)、4.36−4.38(0.8H,m)、4.51(0.6H,d、J=5.6Hz)、5.10(0.4H、d、J=6.4Hz)、6.21(1.2H、s)、6.46(1.8H、s)7.21−7.25(4H,m)、7.29−7.33(5H,m)、7.45−7.49(6H,m)。
(3aS,4S,7aS)−4−Ethynyl−6−methoxy−2,2−dimethyl−7−(phenylselanyl)−7−((trityloxy)methyl)tetrahydro−4H−[1,3]dioxolo[4,5−c]pyran (化合物6)
次に、前記工程にて得られた化合物5から、下記に示す通り、化合物6を合成した。
Figure 0006912100
すなわち、アルゴン気流下−80℃において化合物5(14.6g,30.12mmol)及びピリジン(24.4mL,301.2mmol)の塩化メチレン(200mL)溶液に、塩化フェニルセレネニル(6.07g,31.6mmol)を加え4.5時間攪拌した。反応混合物を室温に戻し、さらに20時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び塩化メチレンにより分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムにより乾燥した。有機層を減圧留去した後、得られた残渣をシリカゲルラムクロマトグラフィー(トルエン)により精製し、化合物6(16.24g,84%)を泡状物質として得た。
H−NMR(CDCl,500MHz);δ1.19(1.5H,s)、1.22(1.5H,s)、1.48(1.5H,s)、1.51(1.5H,s)、2.53(0.5H、d、J=1.8Hz)、2.54(0.5H、d、J=2.3Hz)、3.32−3.36(1H,m)、3.46(1.5H、s)、3.50(1.5H、s)、3.54−.60(1H,m)、3.80(0.5H,d、J=7.2Hz)、4.01(0.5H,d、J=4.5Hz)、4.19−4.23(1.5H,m)、4.40(0.5H,d、J=3.5Hz)、4.72(0.5H,s)、4.77(0.5H,s)、7.15−7.33(12H,m)、7.40−7.45(6H,m)、7.59−7.61(2H,m)。
(3aS,4S,7aS)−6−Methoxy−2,2−dimethyl−7−(phenylselanyl)−4−((phenylthio)ethynyl)−7−((trityloxy)methyl)tetrahydro−4H−[1,3]dioxolo[4,5−c]pyran (化合物7)
次に、前記工程にて得られた化合物6から、下記に示す通り、化合物7を合成した。
Figure 0006912100
すなわち、アルゴン気流下−80℃において化合物6(4.05g,5.87mmol)の無水THF(60mL)溶液に、LDA(1.5mol/L THF溶液、7.83mL,11.75mmol)を滴下し、10分間攪拌した。反応液を10分間室温で攪拌した後、再度−80℃に冷却し、S−フェニルベンゼンスルホノチオアート(2.94g,11.75mmol)のTHF(25mL)溶液を滴下した。反応混合物を30分間−80℃で攪拌した後、更にLDA(3.92mL,5.87mmol)を加えた。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液および酢酸エチルにより分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムにより乾燥した。有機層を減圧留去した後、得られた残渣をシリカゲルラムクロマトグラフィー(トルエン)により精製し、化合物7(3.46g,79%)を泡状物質として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz);δ1.21(1.8H,s),1.23(1.2H,s)、1.48(1.2H,s)、1.52(1.8H,s)、3.35(0.4H,d、J=10.0Hz),3.39(0.6H,d、J=10.4Hz),3.48−3.52(3.6H,m),3.58(0.4H,d、J=10.0Hz),3.80(0.6H,d、J=10.4Hz),4.07(0.6H,d,J=4.8Hz),4.20(0.4H,dd、J=8.8 and 4.8Hz),4.39(0.6H,d,J=9.2Hz),4.40(0.4H,d,J=8.8Hz),4.44(0.4H、d、J=4.8Hz),4.74(0.6H,s),4.80(0.4H,s),7.16−7.20(6H.m)、7.22−7.31(4H,7.33−7.36(4H,m)、7.39−7.46(9H,m),7.62−7.64(2H,m)。
(3aS,4S,6S,7S,7aR,E)−6−methoxy−2,2−dimethyl−8−((phenylthio)methylene)−7−((trityloxy)methyl)tetrahydro−4H−4,7−methano[1,3]dioxolo[4,5−c]pyran及び(3aS,4S,6S,7S,7aR,Z)−6−Methoxy−2,2−dimethyl−8−((phenylthio)methylene)−7−((trityloxy)methyl)tetrahydro−4H−4,7−methano[1,3]dioxolo[4,5−c]pyran(化合物(E)−8及び化合物(Z)−8)
次に、前記工程にて得られた化合物7から、下記に示す通り、化合物(E)−8及び化合物(Z)−8を合成した。
Figure 0006912100
すなわち、酸素気流下室温において、化合物7(3.46g,4.62mmol)及びトリストリメチルシリルシラン(2.85mL,9.25mmol)のトルエン(90mL)溶液にトリエチルボラン(1.0mol/L THF溶液、9.25mL,9.25mmol)を加え30分間攪拌した。反応混合物を減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物(Z)−8(ヘキサン/酢酸エチル=6/1,277mg,10%,泡状物質)及び化合物(E)−8(ヘキサン/酢酸エチル=4/1,2.36g,86%,泡状物質)をそれぞれ得た。
化合物(E)−8;H−NMR(CDCl,400MHz);δ1.40(3H,s)、1.673H,s)、3.42(3H,s)、3.64(1H,d、J=8.8Hz)、3..81(1H,d、J=9.6Hz)、4.30−4.32(2H,m)、4.57−4.59(1H,m)、5.31(1H,s)、6.24(1H,s)、7.20−7.25(7H、m)、7.28−7.38(7H、m)、7.51−7.54(6H,m)。
化合物(Z)−8;H−NMR(CDCl,400MHz);δ1.41(3H,s)、1.63(3H,s)、3.30−3.32(4H,m)、3.63(1H,d,J=9.6Hz),4.34−4.37(4H,m)、4.69(1H,s)、4.76(1H,d,J=8.0Hz),5.06(1H,s),5.86(1H,s)、7.21−7.25(8H,m)、7.25−7.30(6H、m)、7.44−7.46(6H,m)。
Tributyl((E)−((3aS,4S,6S,7S,7aR)−6−methoxy−2,2−dimethyl−7−((trityloxy)methyl)tetrahydro−4H−4,7−methano[1,3]dioxolo[4,5−c]pyran−8−ylidene)methyl)stannane及びTributyl((Z)−((3aS,4S,6S,7S,7aR)−6−methoxy−2,2−dimethyl−7−((trityloxy)methyl)tetrahydro−4H−4,7−methano[1,3]dioxolo[4,5−c]pyran−8−ylidene)methyl)stannane (化合物(E)−9及び化合物(Z)−9)
次に、前記工程にて得られた化合物(E)−8から、下記に示す通り、化合物(E)−9及び化合物(Z)−9を合成した。
Figure 0006912100
化合物(E)−8(3.24g,5.47mmol)、エチルジイソプロピルアミン(3.87mL,21.9mmol),水素化トリブチルスズ(5.89mL,21.9mmol)及びアゾビスイソブチロニトリル(898mg,5.47mmol)のトルエン(60mL)溶液を、アルゴン気流下25時間加熱還流した。反応混合物を減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムコルマトグラフィーにより精製し、化合物(Z)−9(ヘキサン/ジエチルエーテル=7/1,1.17g,28%,油状物質)及び(E)−9(ヘキサン/ジエチルエーテル=2/1,2.62g,62%,油状物質)をそれぞれ得た。
化合物(E)−9;H−NMR(CDCl,400MHz);δ0.51−0.65(6H,m)、0.78−0.88(9H,m)、1.08−1.18(6H,m),1.28−1.33(6H,m)、1.40(3H,s)、1.68(3H,s)、3.29(1H,d,J=8.0Hz),3.38(3H,s)、3.63(1H,d,J=8.0Hz),4.13(1H、d、J=2.0Hz),4.27(1H,dd、J=8.0 and 2.0Hz),4.36(1H,d、J=8.0Hz),5.33(1H,s)、5.65−5.74(1H,m)、7.20−7.31(9H,m),7.52−7.584(6H,m)。
化合物(Z)−9;H−NMR(CDCl,400MHz);δ0.71−0.88(15H,m),1.15−1.30(6H、m)、1.33(3H,s),1.34−1.43(6H、m)、1.56(3H,s),3.17(1H,d,J=9.2Hz),3.25(3H、s)、3.52(1H,d,J=9.2Hz),4.02(1H,br−s),4.19(1H,dd,J=8.4 and 2.0Hz),4.52(1H, d,J=8.4Hz),5.07(1H,s),5.36−5.51(1H,m)、7.14−7.24(9H,m)、7.40−7.42(6H,m)。
そして、前記工程にて得られた化合物(E)−9から、以下に示す一連の工程を経て、先ず化合物(E)−18−Fを合成した。
(3aS,4S,6S,7S,7aR,E)−8−(Fluoromethylene)−6−methoxy−2,2−dimethyl−7−((trityloxy)methyl)tetrahydro−4H−4,7−methano[1,3]dioxolo[4,5−c]pyran (化合物(E)−10−F)
先ず、前記工程にて得られた化合物(E)−9から、下記に示す通り、化合物(E)−10−Fを合成した。
Figure 0006912100
すなわち、アルゴン気流下0℃において、化合物(E)−9(1.91g,2.46mmol)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルピリジン(1.11g,5.41mmol)及びフッ化キセノン(584mg,3.45mmol)の塩化メチレン(50mL)溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸銀(663mg,2.58mmol)を加え、室温にて15分間攪拌した。反応混合物を塩化メチレン及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液により分液した後、有機層を無水硫酸ナトリウムにより乾燥した。有機層を減圧留去した後、得られた残渣をシリカゲルラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5/1)により精製し、化合物(E)−10−F(968mg,78%)を固体として得た。
H−NMR(CDCl,500MHz);δ1.39(3H、s)、1.66(3H、s)、3.40(3H、s)、3.51(1H,d,J=10.0Hz),3.75(1H,d,J=10.0Hz),4.29(1H,dd,J=8.0 and 2.0Hz),4.39(1H,t,J=2.0Hz),4.54(1H,d,J=8.0Hz),5.25(1H,s),6.60(1H,d,JC,F=82.2Hz)、7.22−7.26(3H,m),7.28−7.35(6H,m),7.49−7.51(6H,m)。
(1S,2R,3R,4S,E)−4−(Acetoxymethyl)−4−cyano−5−(fluoromethylene)cyclopentane−1,2,3−triyl triacetate (化合物(E)−11−F)
次に、前記工程にて得られた化合物(E)−10−Fから、下記に示す通り、化合物(E)−11−Fを合成した。
Figure 0006912100
すなわち、化合物(E)−10−F(1.99g,3.96mmol)のTHF(5mL)溶液に80%酢酸(30mL)を加え、80℃にて6時間攪拌した。反応混合物を減圧留去した後、エタノール(20mL)を用いて3回共沸し、減圧乾燥した。残渣にピリジン(40mL)及びヒドロキシルアミン塩酸塩(1.28g,19.8mmol)を加え、室温にて1時間攪拌した。反応混合物に無水酢酸(9.34mL,99mmol)を加えさらに12時間攪拌した。反応液にメタノール(10mL)を加え10分間攪拌した後減圧留去した。残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液およびクロロホルムにより分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムにより乾燥した後減圧留去した。残渣に酢酸ナトリウム(26mg)及び酢酸(60mL)を加え、48時間100℃に加熱した。反応液を減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)により精製し、化合物(E)−11−F(1.33g,90%)を固体として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz);δ2.12(3H,s),2.143H,s),2.153H,s),2.183H,s),4.16(1H,d、J=11.2Hz),4.35(1H,d、J=11.2Hz),5.29(1H,d,J=4.4Hz),5.45(1H,d、J=4.4Hz),6.01−6.04(1H、m)、7.02(1H,dd,JC、F=76.8Hz,J=2.4Hz)。
(5aS,7S,8R,8aR,E)−6−(Fluoromethylene)−8−hydroxy−7−(hydroxymethyl)−2,2,4,4−tetraisopropyltetrahydro−6H−cyclopenta[f][1,3,5,2,4]trioxadisilepine−7−carbonitrile (化合物(E)−12−F)
次に、前記工程にて得られた化合物(E)−11−Fから、下記に示す通り、化合物(E)−12−Fを合成した。
Figure 0006912100
すなわち、化合物(E)−11−F(1.33g,3.58mmol)に、メタノール性アンモニア(0℃飽和、35mL)を加え4℃にて20時間保存した。反応液を減圧留去した後、トルエン(20mL)により3回共沸した。真空ポンプにより24時間減圧乾燥させた残渣に、ピリジン(36mL)を加えアルゴン気流下−30℃に冷却した。反応液に1,3−ジクロロ−1,1,3,3−テトライソプロピルジシロキサン(1.24mL,3.94mmol)を滴下し、室温で16時間攪拌した。反応液にエタノール(10mL)を加え減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5/7)により精製し、化合物(E)−12−F(1.11g,69%)を固体として得た。
H−NMR(CDCl,DO、400MHz);δ0.90−1.09(28H,m)、3.97(1H,d,J=11.2Hz),4.02(1H,d,J=11.2Hz),4.27(1H,d,J=3.2Hz),4.42(1H,dd,J=6.0 and 3.2Hz),4.68−4.69(1H,m),6.70(1H,dd,JC,F=80.8Hz,J=2.8Hz)。
(1S,2R,3S,4S,E)−2−((Benzyloxy)methoxy)−1−(((benzyloxy)methoxy)methyl)−5−(fluoromethylene)−3,4−dihydroxycyclopentane−1−carbonitrile (化合物(E)−13−F)
次に、前記工程にて得られた化合物(E)−12−Fから、下記に示す通り、化合物(E)−13−Fを合成した。
Figure 0006912100
すなわち、アルゴン気流下、化合物(E)−12−F(1.11g,2.49mmol)、ベンジルクロロメチルエーテル(2.07mL,14.9mmol)、エチルジイソプロピルアミン(4.34mL,24.9mmol)及びヨウ化テトラブチルアンモニウム(1.84g,4.98mmol)の1,2−ジクロロエタン(25mL)溶液を72時間50℃に加熱攪拌した。反応液にメタノール(5mL)を加え30分間室温で攪拌した後、クロロホルム及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液により分液した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後減圧留去した。残渣のTHF(25mL)溶液を0℃に冷却し、フッ化テトラブチルアンモニウム(1.0mol/L THF溶液、4.98mL,4.98mmol)を加え2時間攪拌した。反応混合物を減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/3)により精製し、化合物(E)−13−F(748mg,68%)を油状物質として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz);δ2.51(1H,d,J=10.8Hz),2.96(1H,d,J=3.2Hz),3.82(1H,d,J=9.6Hz),3.92(1H,d,J=9.6Hz),4.08−4.09(1H,m),4.24(1H,d,J=3.6Hz),4.39−4.01(1H,m),4.57(2H,s),4.73−4.76(4H,m),4.96(1H,s),6.89(1H,dd,JC,F=79.6Hz、J=2.0Hz)、7.28−7.37(10H,m)。
(1S,2R,3R,4S,E)−2−((Benzyloxy)methoxy)−1−(((benzyloxy)methoxy)methyl)−4−((tert−butyldimethylsilyl)oxy)−5−(fluoromethylene)−3−hydroxycyclopentane−1−carbonitrile (化合物(E)−14−F)
次に、前記工程にて得られた化合物(E)−13−Fから、下記に示す通り、化合物(E)−14−Fを合成した。
Figure 0006912100
すなわち、アルゴン気流下0℃において、化合物(E)−13−F(204mg,0.46mmol)及びイミダゾール(94mg,1.38mmol)の塩化メチレン(5mL)溶液にt−ブチルクロロジメチルシラン(167mg,1.1mmol)を加え、室温に戻して45時間攪拌した。反応液にメタノール(1mL)を加えた後、塩化メチレン及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液により分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)により精製し、化合物(E)−14−F(205mg,80%)を油状物質として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz);δ0.12(3H,s),0.13(3H,s),0.93(9H,s)、2.66(1H,d,J=2.4Hz),3.93(2H,s)、4.04−4.05(1H,m),4.20(1H,d,J=3.6HZ),4.45−4.47(1H,m)、4.56(2H,s),4.71−4.79(4H,m),4.96(2H,s),6.68(1H,dd、JC,F=79.6Hz,J=2.4Hz),7.30−7.36(10H,m)。
(1S,3R,5S,E)−5−((Benzyloxy)methoxy)−1−(((benzyloxy)methoxy)methyl)−3−((tert−butyldimethylsilyl)oxy)−2−(fluoromethylene)cyclopentane−1−carbonitrile (化合物(E)−15−F)
次に、前記工程にて得られた化合物(E)−14−Fから、下記に示す通り、化合物(E)−15−Fを合成した。
Figure 0006912100
すなわち、アルゴン気流下−40℃において、化合物(E)−14−F(229mg,0.41mmol)及びピリジン(100μL,1.23mmol)の塩化メチレン(8mL)溶液にトリフルオロメタンスルホン酸無水物(140μL,0.82mmol)を滴下し、室温に戻して2時間攪拌した。反応液を塩化メチレン及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液により分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥および減圧留去した。残渣にDMF(6mL)及びヨウ化リチウム(562mg,4.2mmol)を加え、遮光し室温で22時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び酢酸エチルで分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥および減圧留去した。残渣のトルエン(8mL)溶液にトリストリメチルシリルシラン(130μL,0.84mmol)及びトリエチルボラン(1.0mol/L THF溶液、420μL,0.42mmol)を加え20分間室温で攪拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=6/1)により精製し、化合物(E)−15−F(151mg,70%)を油状物質として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz);δ0.07(6H,s),0.90(9H,s),1.89−1.97(1H、m)、2.33−2.35(1H,m),3.85(1H,d.J=9.6Hz),3.931H,d.J=9.6Hz),4.19(1H,dd,J=10.4 and 6.0Hz),4.42−4.45(1H,m),4.57(2H,s),4.66(1H,d.J=12.0Hz),4.70(1H,d.J=12.0Hz),4.75(2H,s),4.86(1H,d,J=6.8Hz)、4.91(1H,d,J=6.8Hz)、6.71(1H、dd、JC,F=80.8Hz、J=2.4Hz),7.29−7.35(10H,m)。
(1S,3R,5S,E)−5−((Benzyloxy)methoxy)−1−(((benzyloxy)methoxy)methyl)−2−(fluoromethylene)−3−hydroxycyclopentane−1−carbonitrile (化合物(E)−16−F)
次に、前記工程にて得られた化合物(E)−15−Fから、下記に示す通り、化合物(E)−16−Fを合成した。
Figure 0006912100
すなわち、化合物(E)−15−F(147mg,0.27mmol)及び酢酸(16μL,0.27mmol)のTHF(6mL)溶液にフッ化テトラブチルアンモニウム(1.0mol/L THF溶液、540μL,0.54mmol)を加え室温で14時間攪拌した。反応混合物を減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/2)により精製し、化合物(E)−16−F(102mg,88%)を油状物質として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz);δ1.98−2.17(2H,m),2.72(1H,d,J=11.2Hz),3.37(1H,d,J=10.0Hz),3.94(1H,d,J=10.0Hz),4.53−4.55(1H,m),4.57(1H,d,J=11.6Hz),4.651H,d,J=11.6Hz),4.691H,d,J=11.6Hz),4.751H,d,J=11.6Hz),4.78(1H,d,J=6.0Hz),4.82(1H,d,J=6.0Hz),4.91(1H,d,J=7.2Hz),4.85(1H,d,J=7.2Hz),7.04(1H,d、JC,F=80.0Hz),7.34−7.40(10H,m)。
(1S,3S,5S,E)−3−(2−Amino−6−oxo−1,6−dihydro−9H−purin−9−yl)−2−(fluoromethylene)−5−hydroxy−1−(hydroxymethyl)cyclopentane−1−carbonitrile (化合物(E)−18−F)
次に、以下に示す通り、前記工程にて得られた化合物(E)−16−Fに、光延反応にてプリン環を付加することにより、化合物(E)−17−Fを合成し、更に該化合物から保護基を外すことにより、化合物(E)−18−Fを得た。
Figure 0006912100
すなわち先ず、アルゴン気流下−30℃において、化合物(E)−16−F(103mg,0.24mmol)、トリフェニルホスフィン(126mg,0.48mmol)及びN2,N2−ビス(t−ブトキシカルボニル)−2−アミノ−6−クロロプリン[J.Org.Chem.2000、65、7697.(参照)](178mg,0.48mmol)のトルエン(3mL)溶液に、アゾジカルボン酸ビス−(メトキシエチル)(112mg,0.48mmol)のトルエン(3mL)溶液を滴下し1時間攪拌した。反応混合物を室温に戻しさらに6時間攪拌した。反応液を飽和食塩水及び酢酸エチルにより分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後減圧留去した。残渣をリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=7/5)により粗精製し、化合物(E)−17−Fとその位置異性体との混合物を得た。混合物をHPLC(ヘキサン/酢酸エチル=1/1,20mL/min,保持時間8.02分)により精製し、化合物(E)−17−F(84mg,45%)を泡状物質として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz);δ1.47(18H,s),2.42−2.48(1H,m),2.55−2.61(1H,m),4.07(1H,d,J=12.0Hz),4.10(1H,d,J=12.0Hz),4.55−4.59(3H,m)、4.67(1H,d,J=11.6Hz),4.77(1H,d,J=11.6Hz),4.83(2H,s),4.88(1H,d,J=7.2Hz),4.93(1H,d,J=7.2Hz),5.73−5.77(1H,m)、6.67(1H,dd,JC,F=77.2Hz,J=2.0Hz)、7.26−7.36(10H,m),8.20(1H,s)。
Figure 0006912100
次に、化合物(E)−17−F(84mg,0.11mmol)のTHF(1mL)溶液に80%トリフルオロ酢酸(4mL)を加え72時間室温で攪拌した。反応液を減圧留去した後エタノール(5mL)により3回共沸させた。残渣にメタノール性アンモニア(0℃飽和、5mL)を加え4℃で14時間保存した。反応液を減圧留去した後、残渣を逆相HPLC(30%メタノール、10mL/min、保持時間8.72分)により精製し化合物(E)−18−F(28mg,81%)を固体として得た。
H NMR(DMSO−d6,500MHz)δ2.11−2.13(1H,n),2.48−2.50(1H,m)、3.78(1H、dd、J=11.5 and 6.3Hz),3.82(1H,dd,J=11.5 and 5.8Hz),4.43(1H,br−s)、5.52−5.56(1H,m),5.87(1H,t、J=6.3Hz),6.08(1H,d、J=4.6Hz),6.44(2H,br−s)、6.75(1H,dd、JC,F=79.0Hz,2.3Nz)、7.80(1H,s)、10.40(1H、br−s)。
また、上記にて得た化合物(Z)−9から、以下に示す一連の工程を経て、化合物(Z)−18−Fも合成した。
(3aS,4S,6S,7S,7aR,Z)−8−(Fluoromethylene)−6−methoxy−2,2−dimethyl−7−((trityloxy)methyl)tetrahydro−4H−4,7−methano[1,3]dioxolo[4,5−c]pyran (化合物(Z)−10−F)
先ず、上記にて得た化合物(Z)−9から、下記に示す通り、化合物(Z)−10−Fを合成した。
Figure 0006912100
すなわち、アルゴン気流下0℃において、化合物(Z)−9(3.73g,4.82mmol)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルピリジン(2.47g,12.05mmol)及びフッ化キセノン(1.14g,6.75mmol)の塩化メチレン(96mL)溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸銀(1.3g,5.06mmol)を加え、室温にて15分間攪拌した。反応混合物を塩化メチレン及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液により分液した後、有機層を無水硫酸ナトリウムにより乾燥した。有機層を減圧留去した後、得られた残渣をシリカゲルラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5/1)により精製し、化合物(Z)−10−F(1.01g,42%)を泡状物質として得た。
H−NMR(CDCl,500MHz);δ1.40(3H,s),1.61(3H,s),3.24(1H,d,J=9.6Hz),3.32(1H,s)、3.58(1H,d,J=9.6Hz),4.38(1H,dd,J=8.0 and 2.0Hz),4.76(1H,d,J=8.0Hz),4.82(1H,d,J=2.0Hz),5.03(1H,d,J=3.6Hz),6.17(1H,d,JC,F=83.2Hz),7.23−7.27(3H,m),7.29−7.33(6H,m),7.43−7.46(6H,m)。
(1S,2R,3R,4S,Z)−4−(Acetoxymethyl)−4−cyano−5−(fluoromethylene)cyclopentane−1,2,3−triyl triacetate (化合物(Z)−11−F)
次に、前記工程にて得られた化合物(Z)−10−Fから、下記に示す通り、化合物(Z)−11−Fを合成した。
Figure 0006912100
すなわち、化合物(Z)−10−F(1.17g,2.33mmol)のTHF(3mL)溶液に80%酢酸(30mL)を加え、80℃にて15時間攪拌した。反応混合物を減圧留去した後、エタノール(20mL)を用いて3回共沸し、減圧乾燥した。残渣にピリジン(30mL)及びヒドロキシルアミン塩酸塩(751mg,11.65mmol)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応混合物に無水酢酸(5.5mL,58.3mmol)を加えさらに12時間攪拌した。反応液にメタノール(10mL)を加え10分間攪拌した後減圧留去した。残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液およびクロロホルムにより分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムにより乾燥した後減圧留去した。残渣に酢酸ナトリウム(15mg)及び酢酸(30mL)を加え、48時間100℃に加熱した。反応液を減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/2)により精製し、化合物(Z)−11−F(588mg,68%)を固体として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz);δ2.11(3H,s),2.14(3H,s),2.15(3H,s),2.18(3H,s),4.16(1H,d、J=11.6Hz),4.35(1H,d、J=11.6Hz),5.29(1H,d,J=4.4Hz)、5.45(1H,t,J=4.4Hz),6.01−6.04(1H,m),7.02(1H,dd、JC,F=76.8Hz,J=2.0Hz)。
(5aS,7S,8R,8aR,Z)−6−(Fluoromethylene)−8−hydroxy−7−(hydroxymethyl)−2,2,4,4−tetraisopropyltetrahydro−6H−cyclopenta[f][1,3,5,2,4]trioxadisilepine−7−carbonitrile (化合物(Z)−12−F)
次に、前記工程にて得られた化合物(Z)−11−Fから、下記に示す通り、化合物(Z)−12−Fを合成した。
Figure 0006912100
すなわち、化合物(Z)−11−F(587mg,1.58mmol)に、メタノール性アンモニア(0℃飽和、30mL)を加え4℃にて24時間保存した。反応液を減圧留去した後、トルエン(20mL)により3回共沸した。真空ポンプにより24時間減圧乾燥させた残渣に、ピリジン(30mL)を加えアルゴン気流下−30℃に冷却した。反応液に1,3−ジクロロ−1,1,3,3−テトライソプロピルジシロキサン(548μL,1.74mmol)を滴下し12時間攪拌した。反応液を室温に戻しさらに12時間攪拌した。反応液にエタノール(10mL)を加え減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5/7)により精製し、化合物(Z)−12−F(601mg,85%)を泡状物質として得た。
H−NMR(CDCl,DO、400MHz);δ1.03−1.12(28H,m),2.39(1H,dd、J=7.2 and 5.6Hz),3.22(1H,d,J=10.8Hz),3.73(1H,dd,J=10.8 and 7.2Hz),3.87(1H,dd,J=10.8 anf 5.6Hz)、4.02(1H,dd、J=10.8 and 4.4Hz),4.33(1H、t、J=4.0Hz)、5.01(1H,br−s),7.03(1H,dd,JC,F=78.4Hz,J=2.0Hz)。
(1S,2R,3S,4S,Z)−2−((Benzyloxy)methoxy)−1−(((benzyloxy)methoxy)methyl)−5−(fluoromethylene)−3,4−dihydroxycyclopentane−1−carbonitrile (化合物(Z)−13−F)
次に、前記工程にて得られた化合物(Z)−12−Fから、下記に示す通り、化合物(Z)−13−Fを合成した。
Figure 0006912100
すなわち、アルゴン気流下、化合物(Z)−12−F(594mg,1.33mmol)、ベンジルクロロメチルエーテル(1.48mL,10.7mmol)、エチルジイソプロピルアミン(2.79mL,16.0mmol)及びヨウ化テトラブチルアンモニウム(2.95g,7.98mmol)のトルエン(26mL)溶液を48時間80℃に加熱攪拌した。反応液にメタノール(5mL)を加え30分間室温で攪拌した後酢酸エチル及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液により分液した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後減圧留去した。残座をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で粗精製した後、残渣のTHF(30mL)溶液を0℃に冷却し、フッ化テトラブチルアンモニウム(1.0mol/L THF溶液、2.66mL,2.66mmol)を加え15時間攪拌した。反応混合物を減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/3)により精製し、化合物(Z)−13−F(467mg,79%)を油状物質として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz);δ2.56(1H,d,J=9.2Hz),3.10(1H,d,J=6.8Hz),7.57(1H,d,J=10.0Hz),3.61(1H,d,J=10.0Hz),4.04−4.08(1H,m),4.18−4.19(1H,m)、4.62(2H,s)、4.68−4.72(1H,m),4.76(2H,t,J=4.8Hz),4.79(2H,t,J=7.6Hz),4.95(1H,d,J=7.2Hz),5.02(1H,d,J=7.2Hz),7.04(1H,dd,JC,F=78.8Hz、J=2.0Hz)。
(1S,2R,3R,4S,Z)−2−((Benzyloxy)methoxy)−1−(((benzyloxy)methoxy)methyl)−4−((tert−butyldimethylsilyl)oxy)−5−(fluoromethylene)−3−hydroxycyclopentane−1−carbonitrile (化合物(Z)−14−F)及びその位置異性体(化合物(Z)−14’−F)
次に、前記工程にて得られた化合物(Z)−13−Fから、下記に示す通り、化合物(Z)−14−F及びその位置異性体 化合物(Z)−14’−Fを合成した。
Figure 0006912100
すなわち、アルゴン気流下0℃において、化合物(Z)−13−F(446mg,1.01mmol)及びイミダゾール(206mg,3.03mmol)の塩化メチレン(20mL)溶液にt−ブチルクロロジメチルシラン(379mg,2.51mmol)を加え、室温に戻して96時間攪拌した。反応液にメタノール(1mL)を加えた後、塩化メチレン及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液により分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)により精製し、化合物(Z)−14−F及びその位置異性体 化合物(Z)−14’−Fの混合物(510mg,91%,混合比率3:2)を油状物質として得た。
H−NMR(CDCl,D2O,400MHz);δ0.145(1.8H,s)、0.154(3H、s)、0.17(1.2H,s)、0.93(5.4H,s)、0.95(3.6H,s)、3.62(0.4H,d、J=9.6Hz),3.63(0.6H、d、J=9.6Hz)、3.69(1H,d,J=9.6Hz),3.98(0.6H,t、J=4.4Hz)、4.01(0.6H,d,J=4.4Hz),4.11(0.4H,dd、J=4.8 and 3.6Hz),4.15(0.4H,d,J=4.8Hz),4.61−4.63(2.4H,m),4.70−4.79(4.6H,m),4.88−4.98(2H,m)、6.96(0.6H,dd,JC,F=80.0Hz,J=1.6Hz),7.04(0.4H,dd,JC,F=79.2Hz,J=2.0Hz)、7.29−7.38(10H,m)。
(1S,3R,5S,E)−5−((Benzyloxy)methoxy)−1−(((benzyloxy)methoxy)methyl)−3−((tert−butyldimethylsilyl)oxy)−2−(fluoromethylene)cyclopentane−1−carbonitrile (化合物(Z)−15−F)
次に、前記工程にて得られた化合物(Z)−14−F及び化合物(Z)−14’ −Fから、下記に示す通り、化合物(Z)−15−Fを合成した。
Figure 0006912100
すなわち、アルゴン気流下0℃において、化合物(Z)−14−F及び(Z)−14’−Fの混合物(500mg,0.9mmol、混合比率3:2)並びにピリジン(291μL,3.6mmol)の塩化メチレン(20mL)溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(303μL,1.8mmol)を滴下し、室温に戻して40分間攪拌した。反応液を塩化メチレン及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液により分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥及び減圧留去した。残渣にDMF(13mL)及びヨウ化リチウム(1.2g,9.0mmol)を加え、遮光し、室温で22時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び酢酸エチルで分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥及び減圧留去した。残渣のトルエン(18mL)溶液にトリストリメチルシリルシラン(555μL,1.8mmol)及びトリエチルボラン(1.0mol/L THF溶液、900μL,0.9mmol)を加え30分間室温で攪拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=6/1)により精製し、化合物(Z)−15−F(262mg,54%)を油状物質として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz);δ0.08(3H,s),0.09(3H,s),0.89(9H,s),1.98−2.05(1H,m),2.29−2.37(1H,m),3.57(1H、d、J=10.0Hz),3.73(1H、d、J=10.0Hz),4.00(1H,t,J=6.8Hz)、4.57−4.70(4H,m)、4.79(2H,s),4.83−4.87(3H,m)、6.92(1H,dd,JC,F=80.4Hz,J=2.0Hz)、7.30−7.05(10H,m)。
(1S,3R,5S,Z)−5−((Benzyloxy)methoxy)−1−(((benzyloxy)methoxy)methyl)−2−(fluoromethylene)−3−hydroxycyclopentane−1−carbonitrile (化合物(Z)−16−F)
次に、前記工程にて得られた化合物(Z)−15−Fから、下記に示す通り、化合物(Z)−16−Fを合成した。
Figure 0006912100
化合物(Z)−15−F(260mg,0.48mmol)及び酢酸(27μL,0.48mmol)のTHF(10mL)溶液に、フッ化テトラブチルアンモニウム(1.0mol/L THF溶液、960μL,0.96mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/2)により精製し、化合物(Z)−16−F(170mg,83%)を油状物質として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz);δ2.01−2.04(2H,m),2.56(1H,d,J=8.8Hz),3.46(1H,d,J=10.0Hz),3.51(1H,d,J=10.0Hz),4.39−4.42(1H,m),4.60(1H,d,J=12.0Hz),4.65(1H,d,J=12.0Hz),4.69(1H,d,J=12.0Hz),4.75(1H,d,J=12.0Hz),4.79(1H,d、J=8.8Hz),4.80(1H,d、J=8.8Hz),4.90−4.94(3H,m),6.98(1H,dd,JC,F=79.6Hz,J=1.6Hz)、7.29−7.39(10H,m)。
(1S,3S,5S,Z)−3−(2−Amino−6−oxo−1,6−dihydro−9H−purin−9−yl)−2−(fluoromethylene)−5−hydroxy−1−(hydroxymethyl)cyclopentane−1−carbonitrile (化合物(Z)−18−F)
次に、以下に示す通り、前記工程にて得られた化合物(Z)−16−Fに、光延反応にてプリン環を付加することにより、化合物(Z)−17−Fを合成し、更に該化合物から保護基を外すことにより、化合物(Z)−18−Fを得た。
Figure 0006912100
すなわち先ず、アルゴン気流下−30℃において、化合物(Z)−16−F(167mg,0.39mmol)、トリフェニルホスフィン(257mg,0.98mmol)及びN2,N2−ビス(t−ブトキシカルボニル)−2−アミノ−6−クロロプリン(362mg,0.98mmol)のトルエン(4mL)溶液に、アゾジカルボン酸ビス−(メトキシエチル)(230mg,0.98mmol)のトルエン(4mL)溶液を滴下し4時間攪拌した。反応液を飽和食塩水及び酢酸エチルにより分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後減圧留去した。残渣をリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)により精製し、化合物(Z)−17−F(267mg,88%)を泡状物質として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz);δ1.46(18H,s)、2.54−2.57(2H,m)、3.94(1H,d,J=10.0Hz),4.13(1H,d,J=10.0Hz),4.63−4.70(4H,m),4.76(1H,d,J=11.6Hz),4.84(2H,s),4.90(1H,d,J=11.2Hz),4.93(1H,d,J=11.2Hz),5.78−5.82(1H,m),7.01(1H,dd,JC,F=78.0Hz,J=2.4Hz)、7.27−7.36(10H,m),8.10(1H,s)。
Figure 0006912100
次に、化合物(Z)−17−F(264mg,0.34mmol)のTHF(3mL)溶液に80%トリフルオロ酢酸(12mL)を加え、72時間室温で攪拌した。反応液を減圧留去した後エタノール(5mL)により3回共沸させた。残渣にメタノール性アンモニア(0℃飽和、5mL)を加え、4℃で14時間保存した。反応液を減圧留去した後、残渣を逆相HPLC(30%メタノール、10mL/min、保持時間9.92分)により精製し、化合物(Z)−18−F(47mg,43%)を固体として得た。
H NMR(DMSO−d6,400MHz)δ2.16−2.23(1H,m),2.27−2.33(1H,m)、3.69(1H,dd,J=11.2 and 6.0Hz)、3.93(1H,dd、J=11.2 and 5.6Hz)、4.37−4.38(1H,m),5.63−5.67(1H,m)、5.83(1H,dd,J=6.0 and 5.6Hz)、6.04(1H,d,J=4.8Hz),6.41(2H,br−s)、7.18(1H,dd,JC,F=79.2Hz,J=2.8Hz)、7.70(1H、s)、10.6(1H、br−s)。
(実施例2)
また、下記式で表される化合物(化合物(E)−18−Cl)を、以下に示す工程により合成した。
Figure 0006912100
なお、化合物(E)−18−Clは、前記化学式において、Rは塩素原子であり、Rは水素原子であり、Rはシアノ基であり、かつRはアミノ基であり、Rは窒素原子であり、Rは水素原子であり、かつRは水素原子である。また、下記各合成工程にて得られた化合物が、所望の構造を有する化合物であることは、H核磁気共鳴(NMR)スペクトルを測定することにより確認した。それらの結果も併せて以下に示す。
(3aS,4S,6S,7S,7aR,E)−8−(Chloromethylene)−6−methoxy−2,2−dimethyl−7−((trityloxy)methyl)tetrahydro−4H−4,7−methano[1,3]dioxolo[4,5−c]pyran (化合物(E)−10−Cl)
先ず、下記に示す通り、上述の化合物(E)−9から化合物(E)−10−Clを合成した。
Figure 0006912100
アルゴン気流下において、化合物(E)−9(220mg,0.29mmol)のTHF(10mL)溶液に塩化銅(II)(115mg,0.86mmol)及び炭酸カルシウム(171mg,1.71mmol)を加えアルミホイルで遮光し、室温にて22時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液により分液した後、有機層を無水硫酸ナトリウムにより乾燥した。有機層を減圧留去した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)により精製し、化合物(E)−10−Cl(149mg,100%)を個体として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz);δ1.40(1H,s)、1.70(3H,s)、3.41(3H,s)、3.62(1H,d、J=9.2Hz)、3.79(1H,d,J=9.2Hz)、4.28(1H,dd,J=2.2 and 7.8Hz)、4.35(1H,d,J=2.2Hz)、4.55(1H,d,J=7.8Hz)、5.33(1H,s)、6.0(1H,s)、7.22−7.52(15H,m)。
(1S,2R,3R,4S,E)−4−(Acetoxymethyl)−4−cyano−5−(chloromethylene)cyclopentane−1,2,3−triyl triacetate (化合物(E)−11−Cl)
次に、前記工程にて得られた化合物(E)−10−Clから、下記に示す通り、化合物(E)−11−Clを合成した。
Figure 0006912100
化合物(E)−10−Cl(2.38g,4.58mmol)のTHF(5mL)溶液に80%酢酸(30mL)を加え、80℃にて6時間攪拌した。反応混合物を減圧留去した後、エタノール(20mL)を用いて3回共沸し、減圧乾燥した。残渣にピリジン(40mL)及びヒドロキシルアミン塩酸塩(1.48g,22.9mmol)を加え、室温にて1時間攪拌した。反応混合物に無水酢酸(8.65mL,91.7mmol)を加えさらに12時間攪拌した。反応液にメタノール(10mL)を加え10分間攪拌した後減圧留去した。残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及びクロロホルムにより分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムにより乾燥した後減圧留去した。残渣に酢酸ナトリウム(20mg)及び酢酸(40mL)を加え、48時間100℃に加熱した。反応液を減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)により精製し、化合物(E)−11−Cl(1.56g,88%)を固体として得た。
(5aS,7S,8R,8aR,E)−6−(Chloromethylene)−8−hydroxy−7−(hydroxymethyl)−2,2,4,4−tetraisopropyltetrahydro−6H−cyclopenta[f][1,3,5,2,4]trioxadisilepine−7−carbonitrile (化合物(E)−12−Cl)
次に、前記工程にて得られた化合物(E)−11−Clから、下記に示す通り、化合物(E)−12−Clを合成した。
Figure 0006912100
化合物(E)−11−Cl(1.33g,3.58mmol)に、メタノール性アンモニア(0℃飽和、35mL)を加え4℃にて20時間保存した。反応液を減圧留去した後、トルエン(20mL)により3回共沸した。真空ポンプにより24時間減圧乾燥させた残渣に、ピリジン(36mL)を加えアルゴン気流下−30℃に冷却した。反応液に1,3−ジクロロ−1,1,3,3−テトライソプロピルジシロキサン(1.24mL,3.94mmol)を滴下し、室温で16時間攪拌した。反応液にエタノール(10mL)を加え減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5/7)により精製し、化合物(E)−12−Cl(1.11g,69%)を固体として得た。
H−NMR(CDCl,DO、400MHz);δ1.00−1.10(28H,m)、1.91(1H,br−s)、3.07(1H,d,J=12.6Hz)、3.99−4.01(1H,m)、3.99−4.31(1H,m)、4.38(1H,dd,J=12.6 and 3.2Hz)、4.44(1H,dd,J=2.8 and 3.2Hz)、4.58(1H,t,J=3.2Hz)、6.45(1H,d,J=2.8Hz)。
(1S,2R,3S,4S,E)−2−((Benzyloxy)methoxy)−1−(((benzyloxy)methoxy)methyl)−5−(chloromethylene)−3,4−dihydroxycyclopentane−1−carbonitrile (化合物(E)−13−Cl)
次に、前記工程にて得られた化合物(E)−12−Clから、下記に示す通り、化合物(E)−13−Clを合成した。
Figure 0006912100
アルゴン気流下、化合物(E)−12−Cl(0.95g,2.05mmol)、ベンジルクロロメチルエーテル(2.26mL,16.4mmol)、エチルジイソプロピルアミン(4.28mL,24.6mmol)及びヨウ化テトラブチルアンモニウム(4.53g,12.3mmol)のトルエン(40mL)溶液を室温で30分攪拌した後、23時間80℃に加熱攪拌した。反応液にメタノール(5mL)を加え30分間室温で攪拌した後、酢酸エチル及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液により分液した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、減圧留去した。残渣のTHF(30mL)溶液にフッ化テトラブチルアンモニウム(1.0mol/L THF溶液、4.50mL,4.50mmol)と酢酸(0.12mL,2.05mmol)を加え、19時間攪拌した。反応混合物を減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/3)により精製し、化合物(E)−13−Cl(969mg,100%)を油状物質として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz);δ2.60(1H,br−s)、2.84(1H,br−s)、3.94(1H,d,J=9.6Hz)、4.12(1H,br−s)、4.13(1H,d,J=9.6Hz)、4.31(1H,d,J=2.8Hz)、4.32(1H,br−s)、4.55(2H,s)、4.71−4.77(4H,m)、4.97(2H,s)、6.56(1H,d,J=2.4Hz)、7.27−7.37(10H,m)。
(1S,2R,3R,4S,E)−2−((Benzyloxy)methoxy)−1−(((benzyloxy)methoxy)methyl)−4−((tert−butyldimethylsilyl)oxy)−5−(chloromethylene)−3−hydroxycyclopentane−1−carbonitrile (化合物(E)−14−Cl)
次に、前記工程にて得られた化合物(E)−13−Clから、下記に示す通り、化合物(E)−14−Clを合成した。
Figure 0006912100
アルゴン気流下0℃において、化合物(E)−13−Cl(899mg,1.95mmol)及びイミダゾール(399mg,5.86mmol)の塩化メチレン(30mL)溶液にt−ブチルクロロジメチルシラン(648mg,4.30mmol)を加え、2時間攪拌した。そして室温に戻し45時間攪拌した。反応液にメタノール(5mL)を加え10分攪拌させた後、塩化メチレン及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液により分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)により精製し、化合物(E)−14−Cl(864mg,77%)を油状物質として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz);δ0.13(3H,s)、0.14(3H,s)、0.95(9H,s)、2.55(1H,d,J=0.8Hz)、3.92(1H,d,J=9.4Hz)、4.07(1H,m)、4.23(1H,d,J=9.4Hz)、4.29(1H,d,J=3.2Hz)、4.38(1H,dd,J=2.4 and 2.8Hz)、4.54(1H,s)、4.55(1H,s)、4.72−4.80(4H,m)、5.00(2H,s)、6.33(1H,d,J=2.4Hz)、7,27−7.38(10H,m)。
(1S,3R,5S,E)−5−((Benzyloxy)methoxy)−1−(((benzyloxy)methoxy)methyl)−3−((tert−butyldimethylsilyl)oxy)−2−(chloromethylene)cyclopentane−1−carbonitrile (化合物(E)−15−Cl)
次に、前記工程にて得られた化合物(E)−14−Clから、下記に示す通り、化合物(E)−15−Clを合成した。
Figure 0006912100
アルゴン気流下0℃において、化合物(E)−14−Cl(797mg,1.39mmol)及びピリジン(453μL,5.55mmol)の塩化メチレン(25mL)溶液にトリフルオロメタンスルホン酸無水物(455μL,2.78mmol)を滴下し10分間攪拌した後、室温に戻して20分攪拌した。反応液を塩化メチレン及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液により分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥及び減圧留去した。残渣にDMF(25mL)及びヨウ化リチウム(1.86g,13.9mmol)を加え、0℃にて10分間攪拌した後、遮光し室温で19時間攪拌した。反応混合物を飽和食塩水及び酢酸エチルで分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥及び減圧留去した。残渣のトルエン(10mL)溶液にトリストリメチルシリルシラン(856μL,2.78mmol)及びトリエチルボラン(1.0mol/L THF溶液、1.39mL, 1.39mmol)を加え、1時間室温で攪拌した後、トリエチルボラン(1.0mol/L THF溶液、1.39mL,1.39mmol)を追加し、さらに5分攪拌した。反応液を酢酸エチル及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液により分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥及び減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=6/1)により精製し、化合物(E)−15−Cl(485mg,62%)を油状物質として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz);δ0.00(3H,s)、0.01(3H,s)、0.83(9H,s)、1.76−1.85(1H,m)、2.25−2.31(1H,m)、3.88(1H,d,J=9.6Hz)、4.04(1H,d,J=9.6Hz)、4.19(1H,dd,J=11.2 and 6Hz)、4.25−4.30(1H,m)、4.49(2H,s)、4.61(1H,s)、4.62(1H,s)、4.66(2H,s)、4.81(1H,d,J=16.6Hz)、4.84(1H,d、J=16,6Hz)、6.27(1H,d,J=2.4Hz)、7.22−7.23(1H,m)。
(1S,3R,5S,E)−5−((Benzyloxy)methoxy)−1−(((benzyloxy)methoxy)methyl)−2−(chloromethylene)−3−hydroxycyclopentane−1−carbonitrile (化合物(E)−16−Cl)
次に、前記工程にて得られた化合物(E)−15−Clから、下記に示す通り、化合物(E)−16−Clを合成した。
Figure 0006912100
化合物(E)−15−Cl(472mg,0.85mmol)及び酢酸(48μL,0.85mmol)のTHF(10mL)溶液にフッ化テトラブチルアンモニウム(1.0mol/L THF溶液、1.69mL,1.69mmol)を加え室温で30分間攪拌した。反応混合物を減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)により精製した後、トルエン(10mL)で2回共沸し、化合物(E)−16−Cl(298mg,79%)を油状物質として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz);δ2.01−2.07(1H,m)、2.09−2.20(1H,m)、2.69(1H,d,J=11.2Hz)、3.52(1H,d,J=10.0Hz)、4.07(1H,d,J=10.0Hz)、4.56−4.59(2H,m)、4.57(1H,d,J=11.6Hz)、4.64(1H,d,J=11.6Hz)、4.69(1H,d,J=11.6Hz)、4.75(1H,d,J=11.6Hz)、4.77(1H,d,J=6.8Hz)、4.89(1H,d,J=6.8Hz)、4.91(1H,d,J=6.8Hz)、4.96(1H,d,J=6.8Hz),6.70(1H,d,J=0.8Hz)、7.30−7.40(10H,m)。
次に、以下に示す通り、前記工程にて得られた化合物(E)−16−Clに、光延反応にてプリン環を付加することにより、化合物(E)−17−Clを合成し、更に該化合物から保護基を外すことにより、化合物(E)−18−Clを得た。
Figure 0006912100
すなわち先ず、アルゴン気流下−30℃において、化合物(E)−16−Cl(237mg,0.53mmol)、トリフェニルホスフィン(187mg,0.80mmol)及びbi(Boc)−2−アミノ−6−クロロプリン(296mg,0.80mmol)のトルエン(5mL)溶液に、アゾジカルボン酸ビス−(メトキシエチル)(210mg,0.80mmol)のトルエン(5mL)溶液を滴下し10分間攪拌した。反応混合物を室温に戻しさらに70時間攪拌した。反応液を飽和食塩水及び酢酸エチルにより分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)により粗精製し、化合物(E)−17−Clとその位置異性体との混合物を得た。混合物をHPLC(ヘキサン/酢酸エチル =1/1,20mL/min,保持時間6.28分)により精製し、化合物(E)−17−Cl(312mg,58%)を泡状物質として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz);δ1.46(18H,s)、2.39−2.45(1H,m)、2.60−2.67(1H,m)、4.14(1H,d,J=10.4Hz)、4.20(1H,d,J=10.4Hz)、4.58−4.64(2H,m)、4.66(1H,d,J=3.4Hz)、4.69(1H,d,J=3.4Hz)、4.83(1H,d,J=6.8Hz)、4.86(1H,d,J=6.8Hz)、4.91(1H,d,J=7.2Hz)、4.96(1H,d,J=7.2Hz)、6.14(1H,d,J=2.0Hz)、7.28−7.40(10H,m)、8.13(1H,s)。
(1S,3S,5S,E)−3−(2−Amino−6−oxo−1,6−dihydro−9H−purin−9−yl)−2−(fluoromethylene)−5−hydroxy−1−(hydroxymethyl)cyclopentane−1−carbonitrile (化合物(E)−18−Cl)
Figure 0006912100
次に、化合物(E)−17−Cl(168mg,0.21mmol)のTHF(2mL)溶液に80%トリフルオロ酢酸(35mL)を加え47時間室温で攪拌した。反応液を減圧留去した後エタノール(75mL)により5回共沸させた。残渣にメタノール性アンモニア(0℃飽和、5mL)を加え4℃で14時間保存した。反応液を減圧留去した後、残渣を逆相HPLC(5%メタノール、15mL/min、保持時間9.19分)により精製し、化合物(E)−18−Cl(36mg,51%)を固体として得た。
H−NMR(DMSO−d6,500MHz)δ2.11−2.16(1H,m)、2.56−2.64(1H,m)、3.83(1H,d,J=14.5Hz)、3.96(1 H,d,J=14.5Hz)、4.49(1H,br−s)、5.51−5,56(1H,m)、5.87(1H,br−s)、6.13(1H,br−s)、6.16(1H,d,J=3.0Hz)、6.44(2H,br−s)、7,82(1H,s)、10.61(1H,s)。
次に、本発明のヌクレオシド誘導体に関し、以下に示す方法にて、抗ウイルス活性及び細胞毒性を評価した。
試験例1:抗HIV活性の評価
野生型のHIV−1分子クローンとして、HIV−1LAIを用いた。また、被感染細胞として、MT−2細胞を用い、当該細胞を10%FCS含有、前記抗生剤添加RPMI−1640培地にて継続培養し、維持した。HIV−1LAIウイルスを、50%感染濃度(TCID50)の50倍量にて、MT−2細胞に暴露し、段階希釈後の各濃度の各ヌクレオシド誘導体を添加した培地と共に、1×10cells/mLの濃度になるよう、96穴細胞培養皿の各ウェルに播種した。そして、37℃、5%COの標準培養条件にて、各ヌクレオシド誘導体の存在下7日間培養した後、各ウェルの生存細胞数をMTTアッセイで定量化した。そして、得られた生存細胞数に基づき、EC50値を算出し、各ヌクレオシド誘導体の抗HIV活性を評価した。得られた結果を表1及び表2に示す。
試験例2:抗HBV活性の評価
供試細胞として、HepG2 2.2.15.7細胞を用いた。HepG2 2.2.15.7細胞は、ヒト肝ガン由来細胞株(HepG2細胞)にHBV遺伝子を導入することにより持続的にHBVを産生するように調製されたHepG2 2.2.15細胞を親株とする、また、HepG2 2.2.15.7細胞は、10%胎児ウシ血清、G418(500μg/ml)及び抗生剤(ペニシリンとカナマイシン)含有DMEMにおける継続培養にて維持した。
HepG2 2.2.15.7細胞は、ゲノムに統合されたDNAだけでなくエピソームとして産生されるHBV遺伝子を保持するHBV持続産生細胞である。そこで、各ヌクレオシド誘導体と共培養し、培養上清に放出されるウイルスのDNAコピー数及びHepG2 2.2.15.7細胞中に存在するウイルスのDNAコピー数を定量し、その減少度を抗HBV活性の評価の指標とした。
より具体的には、コラーゲンコートされた96穴細胞培養皿に細胞生存性90%以上のHepG2 2.2.15.7細胞を2×10cells/mlの濃度で播種し、細胞播種同日に、様々な濃度にて各ヌクレオシド誘導体を添加した。37℃、5%COの標準培養条件で3日培養した後、さらに各ヌクレオシド誘導体を含むfreshな培地に交換し、交換後3日目の培養上清から1Wアッセイ(培養開始から7日目のアッセイ)のために、HBV DNAを回収した。加えて、その上清回収後の細胞プレートに更に各ヌクレオシド誘導体を含むfreshな培地を添加して更に7日間培養を続け、2Wアッセイ(培養開始から14日目のアッセイ)のために、HepG2 2.2.15.7細胞から細胞内 HBV DNAを回収した。そして、これらのDNAを鋳型とし、定量的PCRを行い検量線からウイルスコピー数を求め、ヌクレオシド誘導体ごとの50%効果(EC50)を算出した。得られた結果を表1及び表2に示す。
HepG2 2.2.15.7細胞上清及び細胞内からのDNA抽出は、QIAamp MiniElute virus Spin Kit(QIAGEN社製)を用いて行い、抽出DNAのうち5μLをqPCRに使用した。PCR反応には、HBVコア蛋白領域を検出するPrimerDesign社の特異的TaqMan probeプライマーを用いた。PCR反応は、95℃で15分後、95℃で10秒と60℃で60秒を50サイクル行った。得られたCは、既知濃度のHBV DNA断片を10倍ごとに希釈(20から2×10コピー)した反応から得られた検量線を用いて、HBVコピー数へと変換した。
試験例3:抗HBV/Ce活性の評価
上記ヌクレオシド誘導体に関し、ETV耐性株(遺伝子型:HBV/Ce、表1においては「HBV ETVr」と表記する)をトランスフェクトしたHuh−7細胞に各々添加した。そして、その72時間後に各細胞から常法に沿ってDNAを抽出し、HBV遺伝子に対するプローブを用いたサザンブロットにて分析し、ウイルスのDNAコピー数を定量し、上記同様にEC50値を算出した。得られた結果を表1に示す。
試験例4:細胞毒性試験1
上記ヌクレオシド誘導体に関し、MT−2細胞及びHepG2細胞に対する細胞毒性試験も行った。段階希釈後の各濃度の各ヌクレオシド誘導体を添加した培地と共に、MT−2細胞に関しては1×10cells/mlの濃度になるよう、またHepG2細胞に関しては1×10cells/mlの濃度になるよう、各々播種した。このようにして様々な濃度の各ヌクレオシド誘導体の存在下、37℃、5%COの標準培養条件で7日間、これら細胞を培養した後、各ウェルの生存細胞数をMTTアッセイで定量化した。そして、得られた生存細胞数に基づき、各ヌクレオシド誘導体に関し、CC50を算出した。得られた結果を表1及び表2に示す。
試験例5:細胞毒性試験2
供試細胞として、PXB細胞を用いた。PXB細胞は、ヒト肝細胞キメラマウス由来新鮮ヒト肝細胞であり、PXB細胞用dHCGM培地にて維持した。なお、細胞及び培地は共に株式会社フェニックスバイオ製である。
コラーゲンコートされた96wellプレートに、PXB細胞を3×10cells/mlで播種し、段階希釈後の各濃度の化合物と37℃、5%COの標準培養条件で7日間培養した後、各ウェルの生存細胞数をMTTアッセイで定量化した。そして、得られた値に基づき、細胞傷害の程度を判定し、各化合物の細胞毒性としてCC50値を算出した。得られた結果を表1に示す。
Figure 0006912100
Figure 0006912100
表1に示した結果から明らかな通り、本発明のヌクレオシド誘導体は、HBVに対して、優れた抗ウイルス活性を示した。さらに、前記ヌクレオシド誘導体は、既存のヌクレオシド誘導体であるエンテカビルに対して耐性を示すHBVに対しても抗ウイルス活性を示すことが明らかになった。また、前記ヌクレオシド誘導体は、HIVに対しても抗ウイルス活性を有することが明らかになった。一方、前記ヌクレオシド誘導体の、ウイルスの宿主となる細胞に対する毒性は低かった。
また同様に、表2に示した本発明のヌクレオシド誘導についても、抗ウイルス活性を有する一方で、ウイルスの宿主となる細胞に対する毒性は低いことが確認された。
以上説明したように、本発明によれば、HBV、HIVに対して優れた抗ウイルス活性を有し、宿主細胞に対する毒性が低いヌクレオシド誘導体を提供することが可能となる。また、該ヌクレオシド誘導体は、既存のヌクレオシド誘導体に対して耐性を示すHBVに対しても、抗ウイルス活性を発揮し得る。したがって、本発明は、ウイルス感染症の予防又は治療において極めて有用である。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)で表されるヌクレオシド誘導体。
    Figure 0006912100
    [前記式中、Rは、水素又はハロゲン原子を示す。Rは、水素又はハロゲン原子を示すが、R 又はR の少なくとも1つがハロゲン原子である。Rは、シアノ基を示す。Rは、アミノ基、水素原子、ハロゲン原子又はヒドロキシ基を示す。Rは、窒素原子又はメチン基を示す。Rは、水素原子又はヒドロキシ基を示す。Rは、水素原子又はヒドロキシ基を示す。]
  2. 請求項1に記載のヌクレオシド誘導体を有効成分とする、抗ウイルス剤。
  3. 抗B型肝炎ウイルス剤である、請求項に記載の抗ウイルス剤。
  4. 既存のヌクレオシド誘導体製剤に対して耐性を示すB型肝炎ウイルスに対する、抗ウイルス剤である、請求項に記載の抗ウイルス剤。
  5. エンテカビルに対して耐性を示すB型肝炎ウイルスに対する、抗ウイルス剤である、請求項に記載の抗ウイルス剤。
  6. 抗ヒト免疫不全ウイルス剤である、請求項に記載の抗ウイルス剤。
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