JP6911745B2 - 導電性粘着剤、粘着性コネクタ、および粘着性端子部材 - Google Patents

導電性粘着剤、粘着性コネクタ、および粘着性端子部材 Download PDF

Info

Publication number
JP6911745B2
JP6911745B2 JP2017247375A JP2017247375A JP6911745B2 JP 6911745 B2 JP6911745 B2 JP 6911745B2 JP 2017247375 A JP2017247375 A JP 2017247375A JP 2017247375 A JP2017247375 A JP 2017247375A JP 6911745 B2 JP6911745 B2 JP 6911745B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive
conductive
resin
group
functional group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017247375A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018172629A (ja
Inventor
智文 石
智文 石
広一 戸崎
広一 戸崎
岳 柏村
岳 柏村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink SC Holdings Co Ltd filed Critical Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Publication of JP2018172629A publication Critical patent/JP2018172629A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6911745B2 publication Critical patent/JP6911745B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Connections Effected By Soldering, Adhesion, Or Permanent Deformation (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)

Description

本発明は、印刷によりパターン形成可能な導電性粘着剤、およびこれを用いた粘着性コネクタ、および端子部材に関する。
近年の回路性能や通信機能の向上、端末の軽薄短小化を背景として、現在多種多様なモバイル型電子デバイスが日常生活の広範囲に浸透しつつある。それら電子デバイスの多くは、個々の機器同士或いは同一機器内の構成基板同士の接続に、USBコネクタやプリント基板のエッジコネクタ等に代表されるプラグ型(または嵌合型)コネクタを採用している。プラグ型は、手または簡易な器具により容易に繰り返し脱着可能な点で、はんだ付けや圧着等の半永久的な接合法と比較して優れている(特許文献1〜4)。
特許文献5には、陽極層と導電層と光電変換層と陰極層とがこの順序で配置される電子デバイスに関する発明が記載されており、前記導電層は、導電性有機高分子化合物と水性エマルジョン粘着剤とを含む導電性粘着剤組成物から形成する旨が開示されている。
また、特許文献6には、導電性フィラーとして炭素系導電材(カーボンナノチューブやカーボンマイクロコイル)を分散させた導電粘着剤を金属蒸着織布上に塗布してなる導電性粘着テープが開示されている。
さらに特許文献7には、ウレタン系ポリマー、粘着付与樹脂、およびカーボンナノ材料を含む導電粘着性組成物が、
また特許文献8には、アクリル系樹脂を含む粘着性樹脂およびエネルギー線重合性基を有する重合性化合物、および炭素系フィラーを含有する、エネルギー線架橋型の導電粘着組成物が、それぞれ開示されている。
特開2008−262880号公報 特開2008−084830号公報 特開2011−090885号公報 特開2014−010982号公報 WO2012/053373 特開2001−172582号公報 特開2015−124372号公報 特開2016−89021号公報
しかし、プラグ型コネクタは、雄雌2種の端子を主に人間が手で互いに差し込むことで接続を行うため、その作業ができるようにプラグ型コネクタには必然的にある程度の大きさが必要となる。その結果、そのようなプラグ型コネクタを使う場合、筺体内にはプラグ型コネクタの大きさ、および形状に応じた比較的大きな立体的容積を確保しなければならないという問題が存在する。このことは、近年の特に機器の薄さやフラット形状への要求が厳しいモバイル型電子デバイスにおいて、設計自由度確保の点で大きな障害となっていた。
また、特許文献5〜8に開示される導電性粘着剤組成物は、基材上の全面に塗布、乾燥架橋しての使用を前提としたものであり、印刷法等で精密な導電性粘着剤のパターンを形成することは開示されていない。
ところで、一般に粘着特性は乾燥(硬化)後の厚みに依存する。従って、より大きな剥離力を発現する粘着剤層を形成するためには、厚い粘着剤層を形成することが効果的である。
しかし、特許文献5〜8に開示されている導電性粘着剤組成物は、溶剤(導電性フィラーにとっては液状分散媒)で希釈し固形分を最大でも42質量%程度とすることによって、流動性を確保し、塗布できるようにしている。塗布液のウェット厚みを任意に調整可能なスリットコーター等を用いた全面塗布の場合、このような低固形分の導電性粘着剤組成物を用いても、厚い粘着層を形成できる。しかし、印刷法等を用いた精密パターン形成ではおのずと粘着剤液の塗布厚みが低く制限されるため、十分な粘着特性を得るのに必要な導電粘着層厚みを得ることができないという問題があった。
またそればかりか、低固形分であること、即ち、含まれる溶剤が多いことにより加熱乾燥時の溶剤揮発に伴い、粘着剤層表面に導電性フィラーに起因する凹凸が発生しやすく、表面の初期タックを大きく損なうという問題もあった。
本発明の目的は、従来プラグ型コネクタと同様に、人間が手で簡単に導体回路端子間を可逆的に着脱可能に接続し得るコネクタであって、従来プラグ型コネクタとは異なり、筐体内においてさほど大きな立体的容積を必要とはしない、従来プラグ型コネクタに比べて比較的薄く平坦なコネクタを、粘着剤を用い印刷という簡便な方法で提供することである。
本発明は、樹脂(A)と、硬化剤(B)と導電性カーボンフィラー(C)とを含み、下記条件(1)〜(6)を全て満たす導電性粘着剤に関する。
(1)前記樹脂(A)は、主鎖にポリエステル構造を含む。
(2)前記樹脂(A)は、水酸基、カルボキシル基、および(メタ)アクリロイル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する。
(3)前記樹脂(A)は、25℃において液状である。
(4)前記樹脂(A)は、数平均分子量1,000〜40,000である。
(5)前記硬化剤(B)は、前記樹脂(A)が有する前記官能基と反応し得る官能基を有する。
(6)導電性粘着剤は、130℃で1時間加熱した場合の不揮発分が75質量%以上100質量%以下である。
また本発明の導電性粘着剤は、前記樹脂(A)が下記一般式1〜3のいずれかで示される繰返し構造を含むことが好ましい。
Figure 0006911745

1は多価カルボン酸成分の残基、R2は多価アルコール成分の残基を示す。
Figure 0006911745

1は多価カルボン酸成分の残基、RおよびRはアルキレン基を示す。またm+n≧1かつm≧0、n≧0である。
Figure 0006911745

は環状エステルの開環後の残基を示す。
前記R1は、脂肪族系多価カルボン酸成分の残基であることが好ましく、炭素数4〜10のアルキレン基であることがより好ましい。
また、前記R2は、脂肪族系多価アルコール成分の残基であることが好ましく、炭素数4〜10のアルキレン基であることが好ましい。
また、前記Rは、炭素数2〜5のアルキレン基であることが好ましい。
また、環状エステルの炭素数は5〜10であることが好ましい。
また、本発明の導電性粘着剤は、前記硬化剤(B)の有する官能基が、ブロック化されていないイソシアネート基、ブロック化されているイソシアネート基、エポキシ基、酸無水物基、アミノ基、およびチオール基からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
また、本発明の導電性粘着剤は、樹脂(A)の官能基に対する硬化剤(B)の官能基の比率「(B)/(A)」が0.5〜1.5であることが好ましい。
また、本発明の導電性粘着剤は、導電性粘着剤の不揮発分100質量%中、導電性カーボンフィラー(C)を2〜50質量%含有することが好ましい。
また、本発明は、第1の粘着性端子部材と第2の端子部材とを具備し、下記条件(11)〜(17)の全てを満たす粘着性コネクタに関する。
(11)第1の粘着性端子部材は、第1の絶縁性基材と第1の導電性回路と粘着性端子とを具備する。
(12)前記第1の導電性回路は、前記第1の絶縁性基材の表面の一部に位置する(配設されている)。
(13)前記粘着性端子は、前記第1の導電性回路の表面の一部を覆うように位置する(配設されている)。
(14)前記粘着性端子は、前記本発明の導電性粘着剤から形成される硬化物である。
(15)第2の端子部材は、第2の絶縁性基材と第2の導電性回路とを具備する。
(16)前記第2の導電性回路は、前記第2の絶縁性基材の表面の一部に位置する(配設されている)。
(17)前記第1の粘着性端子部材を構成する前記粘着性端子は、前記第2の端子部材を構成する前記第2の導電性回路の一部と剥離可能に接続されている。
また、本発明は、下記条件(11)〜(14)の全てを満たす第1の粘着性端子部材に関する。
(11)前記第1の粘着性端子部材は、第1の絶縁性基材と第1の導電性回路と粘着性端子とを具備する。
(12)前記第1の導電性回路は、前記第1の絶縁性基材の表面の一部に位置する(配設されている)。
(13)前記粘着性端子は、前記第1の導電性回路の表面の一部に覆うように位置する(配設されている)。
(14)前記粘着性端子は、前記本発明の導電性粘着剤から形成される硬化物である。
本発明により、従来プラグ型コネクタと同様に、人間が手で簡単に導体回路端子間を可逆的に着脱可能に接続し得るコネクタであって、従来プラグ型コネクタとは異なり、筐体内においてさほど大きな立体的容積を必要とはしない、従来プラグ型コネクタに比べて比較的薄く平坦なコネクタを、粘着剤を用い印刷という簡便な方法で提供することができるようになった。
即ち、本発明の導電性粘着剤を用い、スクリーン印刷法等の簡便な方法でパターン形成することにより、導電性および粘着性に優れる粘着性端子を形成できる。回路中の任意の位置に配置された回路端子間を、前記粘着性端子で貼り付けることによって、極めて簡便に、機械的かつ電気的に接続することが可能である。そして、前記粘着性端子を回路端子から剥がすことによって、前記接続を容易に解くことができ、再度貼り合せれば再接続できる。
本発明の第1の粘着性端子部材を説明するための図である。 本発明における第2の端子部材を説明するための図である。 本発明の粘着性コネクタを説明するための図である。
以下、本発明を実施するための形態を具体的に説明する。
なお、本発明における粘度とは、EH型粘度計を用いて、ローターNo.7、回転速度5rpmで測定した数値を意味する。
また、本発明における数平均分子量は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)測定におけるポリスチレン換算分子量である。
[樹脂(A)]
本発明における樹脂(A)は、前述の通り、(1)主鎖にポリエステル構造を含み、(2)特定の官能基を有し、(3)25℃で液状であり、(4)特定の数平均分子量を有すものである限り特に制限は受けず、また前記条件を満たすものを1種単独で或いは2種以上併用して用いることが可能である。
<(1)主鎖にポリエステル構造を含む>
本発明における樹脂(A)は、主鎖にポリエステル構造を含むものであり、下記一般式1〜3のいずれかで示される構造を含むものが好ましい。これらの構造を有する樹脂を使用することにより、後述する導電性カーボンフィラー間の導電パス形成が促進され優れた導電性が発現されるとともに、高い粘着性をも発現することが可能となる点で好ましい。
Figure 0006911745
1は多価カルボン酸成分の残基、R2は多価アルコールの残基を示す。
多価カルボン酸成分の残基とは、多価カルボン酸成分からカルボキシル基や酸無水物基を除いた部分である。また、多価カルボン酸とメタノール等とのエステルが多価カルボン酸成分の一種として用いられる場合も同様に、残基とは多価カルボン酸からからカルボキシル基を除いた部分である。
多価アルコールの残基とは、多価アルコールから水酸基を除いた部分である。
一般式1で示される繰返し構造を有する含む樹脂は、多価カルボン酸成分と多価アルコールとの縮合反応により得ることができる。
多価カルボン酸成分としては、カルボキシル基を複数有するもの、酸無水物基を有するものの他、多価カルボン酸とメタノール等とのエステルも使用できる。多価カルボン酸成分としては、脂肪族系多価カルボン酸成分、芳香族系多価カルボン酸成分が挙げられ、粘着力向上にために柔軟な骨格を有する脂肪族系多価カルボン酸成分が好ましい。
脂肪族系多価カルボン酸成分としては、アルキレン基を有する脂肪族系多価カルボン酸が挙げられ、アルキレン基は分岐を有していてもよいし有しなくてもよい。アルキレン基の炭素数は4〜10であることが好ましい。このような脂肪族系多価カルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸が挙げられ、これらを併用しても構わない。
芳香族系多価カルボン酸として、イソフタル酸、テレフタル酸等およびこれらの無水物、ハロゲン化物、エステル化合物等が使用でき、これらを併用しても構わない。
また、脂肪族系多価カルボン酸成分と芳香族系多価カルボン酸とを併用することもできる。
2は、前述の通り多価アルコールの残基であり、多価アルコールとしては、脂肪族系多価アルコール、芳香族系多価アルコールが挙げられ、粘着力向上のために柔軟な骨格を有する脂肪族系多価アルコールが好ましい。
脂肪族系多価アルコールとしては、アルキレン基を有するものが挙げられ、アルキレン基は分岐を有していてもよいし有しなくてもよい。アルキレン基の炭素数は4〜10であることが好ましい。
このような脂肪族系多価アルコールのうち、アルキレン基を有するものとしては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−へキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1、10−デカンジオール、ネオペンチルグリコール等が挙げられ、これらを併用しても構わない。
芳香族系多価アルコールとしては、1,2−ベンゼンジオール、1,3−ベンゼンジオール、1,4−ベンゼンジオール、1、4−ナフタレンジオール、1,5−ナフタレンジオール、1,6−ナフタレンジオール、2,7−ナフタレンジオール、ベンゼン−1,4−ジメタノール、ビスフェノールA等を用いることができ、これらを併用しても構わない。
また、脂肪族系多価アルコールと芳香族系多価アルコールとを併用することもできる。
次に下記一般式2で示す構造を有する場合について説明する。
1は多価カルボン酸成分の残基、RおよびRはアルキレン基を示す。アルキレン基は分岐を有していてもよいし有しなくてもよい。アルキレン基の炭素数は2〜5であることが好ましい。また、m+n≧1かつm≧0、n≧0である。
Figure 0006911745
一般式2で示される構造を有する樹脂は、多価カルボン酸成分と多価アルコールとしてのオキシアルキレンジオールとの縮合反応により得ることができる。
多価カルボン酸成分としては、一般式1の場合に例示したものが同様に例示できる。
オキシアルキレンジオールとしては、ジエチレングリコール、ジエチレングリコール以外のポリエチレングリコール、三菱化学社製のPTMG(ポリテトラメチレングリコール)、旭化成製のPTXG(テトラヒドロフランおよびネオペンチルグリコールの共重合体)等があげられ、これらを併用しても構わない。
例えば、多価アルコールとしてジエチレングリコールを用いた場合、Rは炭素数2のアルキレン、m=2、n=0となる。
さらに、一般式1の場合に例示した脂肪族系多価アルコールや芳香族系多価アルコールも併用することもできる。
なお、−(R-O)-(R-O)−を便宜上、多価アルコール成分の残基ということがある。
次に下記一般式3で示す構造を有する場合について説明する。
は環状エステルの開環後の残基を示し、環状エステルの炭素数は5〜10であることが好ましい。
Figure 0006911745
環状エステルとしては、ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、3−エチル−2−ケト−1,4−ジオキサン等があげられる。また、これらを併用しても構わない。
<(2)特定の官能基を有する>
本発明における樹脂(A)は、水酸基、カルボキシル基、および(メタ)アクリロイル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する。上記官能基は1分子中に1種のみを有するものであってもよいし、1分子中に2種以上を同時に有してもよい。
これら官能基は、後述する硬化剤(B)と反応し、形成される導電粘着塗膜の凝集力を向上する機能を担う。導電粘着塗膜の凝集力を向上し、着脱(貼る・剥がす)を繰り返す際、糊残りし難くなるよう、上記官能基は1分子中に平均で2個以上有することが好ましい。
一般式1、2の場合、多価カルボン酸成分のカルボキシル基に比して、相対的に水酸基が多くなる条件にて多価アルコールを反応させることにより、水酸基を有する樹脂を得ることができる。
一般式1、2の場合、多価カルボン酸成分のカルボキシル基に比して、相対的に水酸基が少なる条件にて多価アルコールを反応させることにより、カルボキシル基を有する樹脂を得ることができる。
多価アルコール成分として、カルボキシル基も有するものを併用し、多価カルボン酸成分のカルボキシル基に比して、相対的に水酸基が多くなる条件にて多価アルコールを反応させることにより、水酸基およびカルボキシル基を有する樹脂を得ることもできる。
また、水酸基を有する樹脂を得た後、イソシアネート基のように水酸基と反応し得る官能基と(メタ)アクリロイル基とを有する化合物を、水酸基を有する樹脂に反応させることによって、(メタ)アクリロイル基を有する樹脂を得ることができる。
一般式3の場合、環状エステルの開環後の末端は水酸基になるので、前記水酸基と無水コハク酸のような化合物とを反応させれば、カルボキシル基を導入できる。
また、(メタ)アクリロイル基は前記と同様の方法で導入できる。
また、樹脂(A)は上記に例示した樹脂と、該樹脂の官能基と反応する別種の官能基を1つ以上有する化合物との反応生成物であってもいい。
例えば、水酸基を有するポリエステル樹脂とジイソシアネート化合物とを水酸基過剰の条件にて反応させた反応生成物であるポリエステルポリウレタンポリオール樹脂があげられる。
この際用いられるジイソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、水添メチレンジフェニルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどがあげられるが、これらに限定されない。
また、これ以外の反応生成物であっても、例えば上記に例示した樹脂を原料とした反応生成物であって、水酸基、カルボキシル基、および(メタ)アクリロイル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有し、数平均分子量が1,000〜40,000であり、25℃において液状であるものであれば限定されず用いることができる。
水酸基および酸価の合計は、3mgKOH/g以上112mgKOH/g以下であることが好ましい。形成される導電粘着塗膜の凝集力を向上の点から官能基価は3mgKOH/g以上であることが好ましい。適度な架橋密度の導電粘着塗膜を形成し、導電粘着塗膜としての粘着性の発現の点から、官能基価は112mgKOH/g以下であることが好ましい。
また、同様の理由で、(メタ)アクリロイル基は3mgKOH/g以上112mgKOH/g以下であることが好ましい。
<(3)25℃で液状>
本発明における樹脂(A)は25℃において液状であるものに限られる。但し、本発明における液状とは、空気との相境界が容易に視認可能であり(気体ではない)、かつ傾斜または攪拌により流動し容器に合わせて形を変えうる(固体でもない)流体的性状のことである。上記の限りにおいて特に制限されるものではないが、樹脂(A)の粘度としては、スクリーン印刷に使用する場合には100〜10,000,000mPa・sであることが好ましい。
<(4)特定の数平均分子量>
本発明における樹脂(A)の数平均分子量は1,000〜40,000であり、2,000〜40,000であることが好ましい。形成される導電粘着塗膜の粘着力の点から1,000以上であることが重要であり、硬化速度および形成される導電粘着塗膜の凝集力の点から40,000以下であることが重要である。
本発明における樹脂(A)のうち、一般式1に該当するものとしてはクラレ社製のクラレポリオールPシリーズ(2官能液状ポリエステルポリオール)、Fシリーズ(3官能液状ポリエステルポリオール)が挙げられる。一般式3に該当するものとしてはダイセル有機合成カンパニー製のプラクセル 200シリーズ(2官能液状ポリエステルポリオール)、300シリーズ(3官能液状ポリエステルポリオール)、400シリーズ(4官能液状ポリエステルポリオール)等が挙げられる。
[硬化剤(B)]
本発明における硬化剤(B)は、前記樹脂(A)と反応し粘着性端子にとって必要な凝集力を付与するために使用される。本発明における硬化剤(B)は、前記樹脂(A)が有する前記官能基と反応し得る官能基を有するものであれば特に制限されず用いることができるが、前記樹脂(A)と架橋構造を形成するため、官能基数2〜10であることが望ましい。凝集力の点から官能基数は2以上が好ましく、粘着力の点からで官能基数は10以下が好ましい。
本発明における硬化剤(B)は、ブロック化されていないイソシアネート基、ブロック化されているイソシアネート基、エポキシ基、酸無水物基、アミノ基、およびチオール基からなる群より選ばれる少なくとも1種を有するものであることが、導電性粘着剤の加熱プロセスにおける反応速度の向上および高い凝集力の発現の点で好ましい。
ブロック化されていないイソシアネート基を有する硬化剤としては、例えばヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、水添メチレンジフェニルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートおよびこれらのアロファネート体、ビウレット体、イソシアヌレート体、プレポリマー体およびアダクト体があげられる。これらブロック化されていないイソシアネート基を有する硬化剤は、樹脂(A)との反応性の観点から、樹脂(A)が水酸基、カルボキシル基から選ばれる1種以上を有する場合に特に好適に用いることができる。
ブロック化されているイソシアネート基を有する硬化剤としては、上記ブロック化されていないイソシアネート基を有する硬化剤とブロック剤との反応生成物であるブロック化イソシアネートがあげられる。このブロック化されているイソシアネート基を有する硬化剤に用いられるブロック剤の例としては、フェノール、クレゾール等のフェノール系化合物、ε−カプロラクタム等のラクタム系化合物、エチルメチルケトンオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム系化合物、イミダゾール、2−エチルー4−メチルイミダゾール、ピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール等の複素環系化合物、マロン酸ジエチル、マロン酸ジメチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸メチル等の活性メチレン化合物があげられる。これらブロック化されているイソシアネート基を有する硬化剤は、樹脂(A)との反応性の観点から、樹脂(A)が水酸基、カルボキシル基から選ばれる1種以上を有する場合に特に好適に用いることができる。
エポキシ基を有する硬化剤としては、1分子中にエポキシ基を1つ以上有する化合物であって前記樹脂(A)に該当しないものであれば特に制限なく使用することができる。このようなエポキシ樹脂としては、エピクロロヒドリンを原料とする縮合反応生成物であるグリシジルエーテル化合物、グリシジルエステル化合物、グリシジルアミン化合物や、炭素−炭素二重結合を含有する化合物の酸化反応生成物であるオレフィンオキサイド化合物などがあげられる。具体的には、DIC社製エピクロンシリーズ、三菱化学社製jERシリーズ、新日鐵住金化学社製エポトートシリーズ、ダイセル社製セロキサイドシリーズおよびEHPEシリーズ、三菱ガスケミカル社製TETRADシリーズ、ナガセケムテックス社製デナコールシリーズ、大阪ガスケミカル社製オグソールEGシリーズ、PGシリーズおよびCGシリーズ、ADEKA社製アデカレジンシリーズなどがあげられる。これらエポキシ基を有する硬化剤は、樹脂(A)との反応性の観点から、樹脂(A)がカルボキシル基から選ばれる1種以上を有する場合に特に好適に用いることができる。
酸無水物基を有する硬化剤としては、1分子中に酸無水物基を1つ以上有する化合物であって前記樹脂(A)に該当しないものであれば特に制限なく使用することができる。具体的には、コハク酸無水物、オクテニルコハク酸無水物、3−ドデセニルコハク酸無水物、マレイン酸無水物、フタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、4−メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチルビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、イタコン酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸二無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、4,4‘−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4‘−ジフェニルメタンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4‘−ジフェニルプロパンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4‘−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、グリセリンビスアンヒドロトリメリテートモノアセテートなどがあげられる。これら酸無水物基を有する硬化剤は、樹脂(A)との反応性の観点から、樹脂(A)が水酸基を有する場合に特に好適に用いることができる。
アミノ基を有する硬化剤としては、1分子中に第一級アミノ基または第二級アミノ基を1つ以上有する化合物であれば特に制限なく使用することができる。具体的には、三菱化学社製jERキュアシリーズ、BASFジャパン社製VersamineおよびVersamideシリーズ、日本化薬社製カヤハードシリーズ、ADEKA社製アデカハードナーシリーズなどが挙げられる。これらアミノ基を有する硬化剤は、樹脂(A)との反応性の観点から、樹脂(A)が(メタ)アクリロイル基から選ばれる1種以上を有する場合に特に好適に用いることができる。
チオール基を有する硬化剤としては、1分子中にチオール基を1つ以上有する化合物であれば特に制限なく使用することができる。具体的には、昭和電工製カレンズMTシリーズ、SC有機化学社製TMMP、PEMP、EGMP−4およびDPMPなどがあげられる。これらチオール基を有する硬化剤は、樹脂(A)との反応性の観点から、樹脂(A)が(メタ)アクリロイル基から選ばれる1種以上を有する場合に特に好適に用いることができる。
本発明の導電性粘着剤は、樹脂(A)と硬化剤(B)とを、樹脂(A)の官能基に対する硬化剤(B)の官能基の比率「(B)/(A)」が0.5〜1.5の範囲で含有することが好ましく、0.5〜1の範囲で含有することが特に好ましい。形成される導電性粘着塗膜の凝集力を向上し、着脱(貼る・剥がす)を繰り返す際、糊残りし難くなるよう、前記官能基価比率「(B)/(A)」は0.5以上であることが好ましい。また、形成される導電粘着塗膜の粘着力および導電性の点から前記官能基価比率「(B)/(A)」が1.5以下であることが好ましい。導電性粘着剤として必要な凝集力、および導電性が得られる限りにおいて制限されない。
[導電性カーボンフィラー(C)]
本発明における導電性カーボンフィラー(C)は粉体抵抗として10〜10−4Ω・cmの体積抵抗値を有する導電性の炭素同素体からなるフィラーが好ましく、形状としても球状、フレーク状、凝集塊状、鱗状、鱗片状、針状、繊維状、多孔質状等のものを、特に制限なく使用することができる。
導電性カーボンフィラーの平均粒子径としては、10nm〜30μmであることが好ましく、導電性粘着剤としての導電性と粘着性の両立がより容易になるという点から10nm〜20μmであることが特に好ましい。このような導電性カーボンフィラーの具体例としては、ランプブラック、オイルファーネスブラック、ガスファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、グラフェン、単層及び多層カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンマイクロコイル、カーボン短繊維フィラー等があげられる。市販品としては、Cabot社製Vulcanシリーズ、デンカ社製デンカブラック、ライオンスペシャリティケミカルズ社製ECシリーズ、東海カーボン社製トーカブラック、東京化成工業社製グラフェンナノプレートレットシリーズおよび酸化グラフェン、名城ナノカーボン社製単層カーボンナノチューブECシリーズ、ゼオンナノテクノロジー社製ZEONANOシリーズ、東レ社製トレカミルドファイバーなどがあげられる。
なお、粉体抵抗は以下のようにして求める。適量の導電性カーボンフィラーを三菱化学アナリティック製粉体抵抗測定システム「MCP−PD51型」および四探針プローブを用いて、2.0MPa加圧時の体積抵抗値を測定し、これを粉体抵抗とした。
また、平均粒子径は以下のようにして求める。JISM8511(2014)記載のレーザ回折・散乱法に準拠し、レーザ回折・散乱式粒度分布測定装置(日機装株式会社製:マイクロトラック9220FRA)を用い、分散剤として市販の界面活性剤ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社製:トリトンX−100)を0.5体積%含有する水溶液に導電性カーボンフィラーを適量投入し、撹拌しながら40Wの超音波を180秒照射した後、測定を行った。求められたメディアン径(D50)の値を導電性カーボンフィラーの平均粒径とした。
本発明の導電性粘着剤は、後述する導電性粘着剤の不揮発分100%質量中、導電性カーボンフィラー(C)を2〜50質量%含有することが好ましく、3〜35質量%含有することが特に好ましい。形成される導電性粘着塗膜の導電性を高め、端子間の良好な導通接続性の点から導電性カーボンフィラー(C)の含有量は2質量%以上であることが好ましい。また、印刷適性および形成される導電性粘着塗膜の粘着力の点から導電性カーボンフィラー(C)の含有量は50質量%以下であることが好ましい。
本発明の導電性粘着剤には、上記樹脂(A)と、それと反応し得る硬化剤(B)および導電性カーボンフィラー(C)の他、本発明の効果を補助する目的で必要に応じて以下の添加剤を添加することができる。添加剤としては、溶剤、反応性希釈剤、粘着付与剤、充填剤、増粘剤、チクソトロピー付与剤、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、熱ラジカル発生剤、光ラジカル発生剤、可塑剤、防腐剤、殺菌剤、消泡剤、レベリング剤、顔料分散剤、シランカップリング剤、イオン液体等の各種の添加剤が挙げられ、本発明の効果を妨げない範囲で使用することができる。
中でもイオン液体は形成される導電性粘着塗膜の粘着性を持続し、端子の良好な繰り返し接続の点で好ましい。また、イオン液体は水酸基などの官能基を有するものであってもよい。このようなイオン液体の具体例としては、イミダゾールトリフルオロスルホンメタン、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1-ブチル3-メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、及びジエチルメチルアンモニウムトリフオロメタンスルホネートなどがあげられる。市販品としては、広栄化学社製ILシリーズ、第一工業製薬社製ELEXCELシリーズ、日本乳化剤株式会社製アミノイオンシリーズなどがあげられる。
本発明の導電性粘着剤は、130℃で1時間加熱した場合の不揮発分が75質量%以上100質量%以下である。この際の不揮発分測定条件は下記の方法によって求めることができる。
外径40mmの浅型金属容器にゼムクリップを1個入れ秤量した後(この際の質量を(a)とする)、導電性粘着剤約300mgを入加えて再度秤量し、メンタム缶全体に均一に導電性粘着剤を行き渡らせるため、ここに更に溶剤として2−ブタノン約1gを加えて、前記ゼムクリップで均一に全体をなじませた後、熱風乾燥オーブン130℃で1時間加熱後の質量を測定する(この際の質量を(c)とする)。下記計算式より導電性粘着剤の不揮発分(d)を求めることができる。
(d)=((c)−(a))/((b)−(a))×100
不揮発分が75質量%以上100質量%以下であることにより、本発明の導電性粘着剤は、スクリーン印刷等による塗布膜厚が薄く制限されたパターニング方法においても、比較的厚い導電粘着塗膜を形成できる。このことは必要な粘着力の発現に有利となるばかりか、粘着力とトレードオフの関係にある導電性とのバランスを高いレベルで両立することが可能である。
本発明の導電性粘着剤は、上記原料を公知の混合・分散装置を用いて湿式混合・分散することにより製造することができる。混合・分散装置としては、例えばホモディスパー、ホモジナイザー、プラネタリーミキサー、トリミックスミキサー、ヘンシェルミキサー、ニーダー、バンバリーミキサー、遊星式攪拌装置、フーバーマーラー、二軸混練機、ビーズミル、サンドミル、三本ロールミル等があげられるが、これらのうち1つの装置を単独で用いても、2つ以上の装置を併用して混合・分散しても良い。これらの中でも作業性の観点でプラネタリーミキサー、二軸押出機、遊星式攪拌装置、三本ロールミルが好ましく、分散に際し大きなせん断力が得られる点で三本ロールミルがより好ましい。
本発明の導電性粘着剤は、公知の印刷または塗布方法により、後述するように絶縁性基材1の表面の一部に位置するよう設けられているとともに、導電性回路2の表面の一部を覆うように、パターニング塗布される。
このような印刷または塗布方法としては、例えばオフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、ステンシル印刷、インクジェット印刷、パッド印刷、反転オフセット印刷、グラビアオフセット印刷、スクリーンオフセット印刷、マイクロコンタクト印刷、ディスペンサー塗布、ジェットディスペンサー塗布、マイクロニードル塗布、スプレーマスキング塗布などがあげられる。これらの中でも、より粘着力に優れた厚膜の形成が可能でありパターニング精度にも優れる点から、スクリーン印刷が好ましい。
本発明の導電性粘着剤は、公知の加熱乾燥装置を用いて加熱処理を行うことにより硬化しその特性を発現することができる。このような加熱乾燥装置としては、熱風乾燥オーブン、減圧加熱乾燥オーブン、真空加熱乾燥オーブン、電気炉オーブン、赤外線乾燥オーブンなどが挙げられる。これら加熱乾燥装置の形態としては、バッチ式であってもよく、コンベア方式などの連続式であってもよい。また、加熱に際し有機化合物等の可燃性ガスが発生する場合があることから、防爆機構を備えたものであることが特に好ましい。
本発明の導電性粘着剤を硬化して得られる粘着性塗膜は、公知の粘着剤シートを使用するのと同様に人間が装置の回路端子や金属電極に手で貼り合わせることによって、簡便に導通接続を行うことが可能であるが、必要に応じてハンドローラーなどの器具や貼り付けの位置合わせを行うための治具、装置を用いてもよい。また、導電性粘着剤を硬化して得られる粘着性塗膜の接着保持機能を補助する目的で、必要に応じバンドによる締付や筐体による挟み込み等を併用してもよい。
<第1の端子部材>
図に基づきながら、第1の端子部材について説明する。
第1の端子部材(あ)は、図1(a1)、(a2)に示すように、第1の導電性回路2が第1の絶縁性基材1の表面の一部に位置するよう設けられている。図1(a2)は、図1(a1)の部材をI−I’で切った場合の断面図を表す。
第1の端子部材(あ)を構成する第1の絶縁性基材1としては、電気的に絶縁性である固形材料であれば特に制限なく用いることができるが、例えば樹脂基材、紙基材、ガラス基材、セラミックス基材などがあげられる。
前記樹脂基材の素材としてはPETなどのポリエステル樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ナイロンなどのポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、メラミン樹脂、ポリイソプレン樹脂架橋体などの天然ゴム、ポリブタジエン樹脂架橋体やEPDM樹脂架橋体などの合成ゴムなどがあげられる。
前記ガラス基材の素材としては、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、耐熱ガラス、アルミノシリケートガラスなどがあげられる。
前記セラミックス基材の素材としては、アルミナ、ジルコニア、窒化ケイ素、窒化ホウ素などがあげられる。
これら第1の絶縁性基材の形状としてはフィルム状や板状でもよく、立体成型物であってもよい。またこれら絶縁性基材のうち、薄く軽量で柔軟かつ各種耐久性に優れることから、樹脂フィルムであることが好ましいが、これに限定されない。また、基材への導電性粘着剤の硬化物の投錨性を補助するため、予めUVオゾン処理、プラズマ処理、コロナ処理または易接着コーティング処理などの公知の基材処理が施されていることも好ましい。
第1の端子部材(あ)を構成する第1の導電性回路2としては、印刷法やフォトリソグラフィ−エッチング法などにより任意の回路形状にパターン化され、前記第1の絶縁性基材1の表面の一部に位置する(配設されている)導電性薄膜であれば特に制限なく用いることができる。
印刷法により前記第1の導電性回路2を形成する場合は、前記導電性粘着剤のパターニング塗布方法と同様の方法により、前記第1の絶縁性基材上に第1の導電性回路を直接形成することができる。印刷法により前記第1の導電性回路を形成する際の材料としては、公知の導電性銀インキ、導電性銅インキ、導電性カーボンインキ等の導電性インキや、導電性高分子溶液を用いることができる。
フォトリソグラフィ−エッチング法は、前記第1の絶縁性基材と導電性薄膜との積層体を得、前記導電性薄膜を所望の形状にエッチングすることにより前記導電性回路2を形成する方法である。具体的には、前記導電性薄膜上に、インキ型またはドライフィルム型エッチングレジストを用いて公知のフォトリソグラフィ法によりパターニングされたレジスト層を形成し、パターニングされたレジスト層の無い部分の導電性薄膜をエッチング液により除去し、最後にレジスト層を剥離することによって所望の形状にパターニングされた導電性薄膜である第1の導電性回路2を得ることができる。第1の導電性回路2は粘着性を有しない。
前記第1の絶縁性基材と導電性薄膜との積層体の作成法としては絶縁性基材に対し導電性箔をラミネートもしくは熱圧着する方法、絶縁性基材に対し電解めっきおよび/または無電解めっきにより導電性薄膜を形成する方法、絶縁性基材に対し蒸着・スパッタリング、化学気相成長法などにより導電性薄膜を形成する方法、導電性箔に対し溶融状態または前駆体状態の絶縁性樹脂をキャストし絶縁性基材を形成する方法などがあげられ、導電性薄膜の種類に適した方法を選択することができる。
導電性薄膜の素材としては、銅、銀、金、ニッケル、アルミやこれらを含む各種合金などの金属や、インジウム錫酸化物(ITO)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)、アルミドープ酸化亜鉛(AZO)などの導電性酸化物があげられる。
<第1の粘着性端子部材>
図に基づきながら、本発明の第1の粘着性端子部材について説明する。
本発明の第1の粘着性端子部材(い)は、図1(a3)、(a4)に示すように、前記第1の端子部材(あ)と粘着性端子5とを具備する。図1(a4)は、図1(a3)の部材をII−II’で切った場合の断面図を表す。図1(a3)、(a4)に示すように、前記粘着性端子5は、前記第1の絶縁性基材1の表面の一部に位置するよう設けられているとともに、前記第1の導電性回路2の表面の一部を覆うように設けられている。そして、前記粘着性端子5は、前述の本発明の導電性粘着剤から形成される硬化物である。
言い換えると、前記第1の絶縁性基材1の表面の一部(図1(a1)の「イ」周辺域)、前記第1の導電性回路2の表面の一部(図1(a1)の「イ」周辺域)を覆うように、前述の本発明の導電性粘着剤を前術のパターニング方法によりパターニングし、前術の加熱処理方法により硬化し、導電性粘着塗膜、即ち粘着性端子5を形成し、図1(a3)、(a4)に示すような本発明の第1の粘着性端子部材(い)を得ることができる。
本発明の第1の粘着性端子部材の他の態様について説明する。
本発明の第1の粘着性端子部材(い)は、図1(a5)、(a6)に示すように、前記第1の端子部材(あ)と粘着性端子5とを具備する。図1(a6)は、図1(a5)の部材をII−II’で切った場合の断面図を表す。図1(a5)、(a6)に示すように、前記粘着性端子5は、前記第1の導電性回路2の表面の一部を覆うように設けられている。そして、前記粘着性端子5は、前述の本発明の導電性粘着剤から形成される硬化物である。
言い換えると、図1(a5)、(a6)に示す態様は、前記粘着性端子5が前記第1の絶縁性基材1の表面の一部に位置するよう設けられてはいないという点を除き、図1(a3)、(a4)に示す態様と同様である。
第1の絶縁性基材1の同一の表面に複数の第1の導電性回路2が設けられる場合、各第1の導電性回路2上に設けられる各粘着性端子5は、図1(a3)、(a4)に示す態様、または図1(a5)、(a6)に示す態様をそれぞれ独立に選択することができる。
<第2の端子部材>
図に基づきながら、第2の端子部材について説明する。
第2の端子部材(う)は、図2(b1)、(b2)に示すように、導電性回路4が絶縁性基材3の表面の一部に位置するよう設けられている。図2(b2)は、図2(b1)の部材をII−II’で切った場合の断面図を表す。
第2の端子部材(う)を構成する第2の絶縁性基材3、第2の導電性回路4としては、前記第1の端子部材(あ)を構成する第1の絶縁性基材1、第1の導電性回路2について例示したものと同様のものを例示することができる。第2の絶縁性基材3は第1の絶縁性基材1と、第2の導電性回路4は第1の導電性回路2とそれぞれ同一種類のものを用いても良いし、異なる種類のものを用いてもよい。第1の粘着性端子部材(い)と第2の端子部材とを貼り合せ、本発明の粘着性コネクタとして用いることができる。即ち、前記第1の粘着性端子部材(い)を構成する前記粘着性端子5を、前記第2の端子部材(う)を構成する前記第2の導電性回路4の一部と剥離可能に接続することにより、本発明の粘着性コネクタとして用いることができる。貼り合わせの容易さの観点から、第1の端子部材(あ)の第1の絶縁性基材1または第2の端子部材(う)の第2の絶縁性基材3の少なくとも一方は可撓性のあることが好ましいが、これに限定されない。
<粘着性コネクタ>
図に基づきながら、本発明の粘着性コネクタについて説明する。
本発明の粘着性コネクタ(え)は、図3(c1)、(c2)に示すように、第1の粘着性端子部材(い)の粘着性端子5に第2の端子部材(う)を貼り合せることにより、第1の端子部材(あ)と第2の端子部材(う)とを着脱可能に電気的に接続し固定する。
粘着性端子5は、第1の導電性回路2の表面の一部、所望の箇所に形成されているので、第1の絶縁性基材1の同一面上に設けられる複数系統の導電性回路2を、短絡することなく適切に、第2の絶縁性基材3の同一面上に設けられる複数系統の第2の導電性回路4と同時に導通接続することが可能である。
なお、第1の導電性回路2と第2の導電性回路4との間に導電性接着剤を挟んでから前記導電性接着剤を硬化する場合も、第1の端子部材(あ)と第2の端子部材(う)との電気的接続は可能である。しかし、第1の端子部材(あ)と第2の端子部材(う)とを簡単に剥がすことはできない。このような導電性接着剤の利用に比べ、既に硬化していながら粘着性を有する粘着性端子を利用する本発明の粘着性コネクタは簡単に着脱でき、再接続できる。
本発明の粘着性コネクタの他の態様について説明する。
第の粘着性端子部材(い)として、図3(a5)、(a6)に示す態様のものを用いると、図3(c3)に示すような粘着性コネクタを得ることができる。
以下に、実施例により本発明をより詳細に説明するが、以下の実施例は本発明を何ら制限するものではない。なお、実施例中の「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を表す。
また実施例中の「官能基価」は各原料の官能基1つあたりの分子量(これを官能基当量とする)を基に、以下の計算式によって原料1gあたりの官能基量を等モル量の水酸化カリウム換算質量(mg)として表したものである。
(官能基価)[mgKOH/g]=(56.1×1000)/(官能基当量)
上記官能基価は、例えば官能基がカルボキシル基である場合は酸価、官能基が水酸基である場合は水酸基価、官能基がアミノ基である場合はアミン価などと表現される量の総称であり、互いに異なる官能基をもつ物質同士の官能基比率を比較する際には、上記官能基価が同じ値であれば同モル量の官能基を有すると考えてよい。すなわち樹脂(A)の有する官能基と硬化剤(B)有する官能基の比率(官能基比率)は官能基価を用いて次のようにして計算できる。
官能基比率(B)/(A)=(硬化剤(B)の官能基価)/(樹脂(A)の官能基価)
上記官能基価は、官能基がカルボキシル基や水酸基などの定量に水酸化カリウムの滴定を用いる場合は、例えばJIS K 0070に定められた公知公用の測定法を用いて中和に用いた水酸化カリウムの適定量から測定値(酸価および水酸基価)を直接求めることもでき、上記の計算式による計算値と同様に扱うことができる。
また、(メタ)アクリロイル基やイソシアネート基など、官能基価の定量に上記の水酸化カリウムによる滴定を使用しない場合にも、官能基量を表すそれぞれの測定値から導かれた上記官能基当量ならびに上記計算式を用いて、便宜的に水酸化カリウム換算量として算出することができる。以下に具体的な計算例を示す。
計算例(1):アクリロイル基を有する化合物として、前記のGPCによる測定での数平均分子量が3,000、官能基数(1分子中に含まれる官能基(=この場合はアクリロイル基)の数)が2のジアクリレート化合物「X」について計算する。ジアクリレート化合物「X」の官能基当量は、前記数平均分子量および官能基数から、以下のように導かれる。
(ジアクリレート化合物「X」の官能基当量)=3,000/2=1,500
このジアクリレート化合物「X」の官能基当量と上記官能基価の計算式から、下記のようにジアクリレート化合物「X」の官能基価を算出することができる。
(ジアクリレート化合物「X」の官能基価)[mgKOH/g]
=(56.1×1000)/1,500=37.4
計算例(2):イソシアネート基を有する化合物として、JIS K 6806(イソシアネート基をn−ジブチルアミンと反応させ、残ったn−ジブチルアミンを塩酸水溶液で滴定する方法)に定められた方法で測定されたイソシアネート量が23%である3官能イソシアネート化合物「Y」について計算する。3官能イソシアネート化合物「Y」の官能基当量は、上記イソシアネート量(%)とイソシアネート基の分子量(NCO=44g/mоl)から以下のように導かれる。
(3官能イソシアネート化合物「Y」の官能基当量)
=1/(0.23/44)=191.3
この3官能イソシアネート化合物「Y」の官能基当量と上記官能基価の計算式から、下記のように3官能イソシアネート化合物「Y」の官能基価を算出することができる。
(3官能イソシアネート化合物「Y」の官能基価)[mgKOH/g]
=(56.1×1000)/191.3=293.3
また、実施例中の「粘度」は東機産業社製コーンプレート粘度計「TVE−22H」を用いて、ローターNo.7使用時の20℃・5rpmにおいて測定したものである。
<樹脂(A)>
[一般式1にて示される実施例用 樹脂(A1)〜(A14)]
・樹脂(A1):クラレ社製 液状ポリエステルポリオール、クラレポリオール P2030。イソフタル酸と3−メチル−1,5−ペンタンジオールとの反応生成物。数平均分子量:2,000、粘度:3,000mPa・s、不揮発分100%、官能基価:56mgKOH/g。
・樹脂(A2):クラレ社製 脂肪族液状ポリエステルポリオール、クラレポリオール P2010。アジピン酸と3−メチル−1,5−ペンタンジオールとの反応生成物。数平均分子量:2,000、粘度:3,000mPa・s、不揮発分100%、官能基価:56mgKOH/g。
・樹脂(A3):クラレ社製 脂肪族液状ポリエステルポリオール、クラレポリオール P1010。アジピン酸と3−メチル−1,5−ペンタンジオールとの反応生成物。数平均分子量:1,000、粘度:1,500mPa・s、不揮発分100%、官能基価:112mgKOH/g。
・樹脂(A4):クラレ社製 脂肪族液状ポリエステルポリオール、クラレポリオール P6010。アジピン酸と3−メチル−1,5−ペンタンジオールとの反応生成物。数平均分子量:6,000、粘度:9,000mPa・s、不揮発分100%、官能基価:19mgKOH/g。
・樹脂(A5):アジピン酸と3−メチル−1,5−ペンタンジオールとの反応生成物。数平均分子量は40,000、粘度:60,000mPa・s、不揮発分は100%、官能基価:3mgKOH/g。
・樹脂(A6):クラレ製脂肪族液状ポリエステルポリオール、クラレポリオール F2010。アジピン酸とトリメチロールプロパンと3−メチル−1,5−ペンタンジオールとの反応生成物。数平均分子量:2,000、粘度:7,200mPa・s、不揮発分100%、官能基価:56mgKOH/g。
<樹脂(A7)>
樹脂(A2)100.0部に無水コハク酸10.0部を反応させ、カルボキシル基を有する樹脂(A7)を得た。樹脂(A7)の数平均分子量は40,000、粘度:60,000mPa・s、不揮発分:100%、官能基価:3mgKOH/gであった。
<樹脂(A8)>
ジオクチル錫ジラウレートの存在下、樹脂(A2)100.0部に2−イソシアナトエチルメタクリレート(昭和電工製カレンズMOI)15.5部を加え、加熱し、赤外分光光度計(日本分光製FT/IR−4000)による測定で遊離NCOに帰属される2270cm−1のピークが消滅するまで反応させ、アクリロイル基を有する樹脂(A8)を得た。樹脂(A8)の数平均分子量:2,300、粘度:3,000mPa・s、不揮発分:100%、官能基価:56mgKOH/gであった。
<樹脂(A9)>
ジオクチル錫ジラウレートの存在下、樹脂(A2)100.0部に1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート6.6部を加え、赤外分光光度計による測定で遊離NCOに帰属される2270cm−1のピークが消滅するまで反応させ、水酸基を有する樹脂(A9)を得た。樹脂(A9)の数平均分子量:10,000、粘度:15,000mPa・s、不揮発分:100%、官能基価:11mgKOH/gであった。
<樹脂(A10)>
ドデカン二酸と3−メチル−1,5−ペンタンジオールとの反応生成物。数平均分子量:2,000、粘度:3,000mPa・s、不揮発分:100%、官能基価:56mgKOH/g。
<樹脂(A11)>
ドデカン二酸と1,10−デカンジオールとの反応生成物。数平均分子量:2,000、粘度:3,000mPa・s、不揮発分:100%、官能基価:56mgKOH/g。
<樹脂(A12)>
アジピン酸:テレフタル酸=1:1(モル)と3−メチル−1,5−ペンタンジオールとを反応させた水酸基を有する反応生成物に、さらに1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートを反応させたポリエステルポリウレタン樹脂(A12)。数平均分子量:10,000、粘度:15,000mPa・s、不揮発分:100%、官能基価:11mgKOH/g。
<樹脂(A13)>
アジピン酸:テレフタル酸=3:1(モル)と3−メチル−1,5−ペンタンジオールとを反応させた水酸基を有する反応生成物に、さらに1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートを反応させたポリエステルポリウレタン樹脂(A13)。数平均分子量:10,000、粘度:15,000mPa・s、不揮発分:100%、官能基価:11mgKOH/g。
<樹脂(A14)>
アジピン酸と1,4-ブタンジオールとの反応生成物。数平均分子量:2,000、粘度:3,000mPa・s、不揮発分:100%、官能基価:56mgKOH/g。
[一般式2にて示される実施例用 樹脂(A15)〜(A20)]
<樹脂(A15)>
アジピン酸とジエチレングリコールとの反応生成物。数平均分子量:10,000、粘度:15,000mPa・s、不揮発分:100%、官能基価:11mgKOH/g。
<樹脂(A16)>
アジピン酸とポリエチレングリコール(和光純薬製ポリエチレングリコール300)との反応生成物。数平均分子量:10,000、粘度:15,000mPa・s、不揮発分:100%、官能基価:11mgKOH/g。
<樹脂(A17)>
樹脂(A15)100.0部に、無水コハク酸2.0部を反応させ、カルボキシル基を有する樹脂(A17)を得た。樹脂(A17)の数平均分子量:10,000、粘度:15,000mPa・s、不揮発分:100%、官能基価:11mgKOH/gであった。
<樹脂(A18)>
ジオクチル錫ジラウレートの存在下、樹脂(A15)100.0部に2−イソシアナトエチルメタクリレート(昭和電工製カレンズMOI)3.1部を加え、樹脂(A8)の場合と同様にしてイソシアネート基が消失するまで反応させ、アクリロイル基を有する樹脂(A19)を得た。樹脂(A18)の数平均分子量:10,300、粘度:15,000mPa・s、不揮発分:100%、官能基価:11mgKOH/gであった。
<樹脂(A19)>
アジピン酸とポリテトラメチレングリコール(三菱化学製PTMG2000)との反応生成物。数平均分子量:10,000、粘度:15,000mPa・s、不揮発分:100%、官能基価:11mgKOH/g。
<樹脂(A20)>
アジピン酸と、テトラヒドロフランとネオペンチルグリコールの共重合体、PTXG(旭化成製)との反応生成物。数平均分子量:10,000、粘度:15,000mPa・s、不揮発分:100%、官能基価:11mgKOH/g。
[一般式3にて示される実施例用 樹脂(A21)〜(A24)]
・樹脂(A21):ダイセル・有機合成カンパニー製ポリカプロラクトンジオール、プラクセル プラクセルL212AL、数平均分子量1,250、粘度:1,800mPa・s、不揮発分100%、官能基価90mgKOH/g。
<樹脂(A22)>
樹脂(A21)100.0部にε−カプロラクトン700.0部を加え、オクチル酸亜鉛の存在下に160℃に加熱し、ガスクロマトグラフィで反応系中のε−カプロラクトン濃度が1%未満になるまで反応させ、樹脂(A22)を得た。樹脂(A22)の数平均分子量:10,000、粘度:15,000mPa・s、不揮発分:100%、官能基価:11mgKOH/gであった。
<樹脂(A23)>
樹脂(A21)100.0部にε−カプロラクトン3100部を加え、オクチル酸亜鉛の量をに変えた以外は、前記樹脂(A22)の場合と同様にして樹脂(A23)を得た。樹脂(A23)の数平均分子量は40,000、粘度60,000mPa・s、不揮発分は100%、官能基価:3mgKOH/gであった。
<樹脂(A24)>
ジオクチル錫ジラウレートの存在下、樹脂(A21)100.0部に、2−イソシアナトエチルメタクリレート(昭和電工製カレンズMOI)0.8部を加え、樹脂(A8)の場合と同様にしてイソシアネート基が消失するまで反応させ、アクリロイル基を有する樹脂(A24)を得た。樹脂(A24)の数平均分子量は10,300、粘度15,000mPa・s、不揮発分:100%、官能基価:11mgKOH/gであった。
Figure 0006911745
比較例用<樹脂(A25)〜(A29)>
・樹脂(A25):根上工業社製アクリル系固形粘着樹脂、AS−3000の75%ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート溶液、数平均分子量150,000、粘度8,000,000mPa・s、不揮発分75%、水酸基含有(官能基価7mgKOH/g)
・樹脂(A26):根上工業社製アクリル系固形粘着樹脂、AS−3000の30%ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート溶液、数平均分子量150,000、粘度200,000mPa・s、不揮発分30%、水酸基含有(官能基価7mgKOH/g)
・樹脂(A27):綜研化学社製液状アクリル樹脂、アクトフローUT−1001、数平均分子量3,500、粘度8,000mPa・s、不揮発分100%、水酸基含有(官能基価58mgKOH/g)
・樹脂(A28):旭硝子ケミカル社製液状ポリエーテルポリオール樹脂、エクセノール720、数平均分子量700、粘度100mPa・s、不揮発分100%、水酸基含有(官能基価160mgKOH/g)
・樹脂(A29):DIC社製液状エポキシ樹脂、EPICRON EXA−4850−150、数平均分子量900、粘度15,000mPa・s、不揮発分100%、エポキシ基含有(官能基価125mgKOH/g)
・樹脂(A30):DIC社製液状ポリエステル、ポリサイザー W−2310、数平均分子量2,300、粘度:3,500mPa・s、不揮発分100%、水酸基、カルボキシル基、および(メタ)アクリロイル基からなる群より選ばれるいずれの官能基ももたない。
・樹脂(A31):クラレ社製 脂肪族液状ポリエステルポリオール、クラレポリオール P4010。アジピン酸と3−メチル−1,5−ペンタンジオールとの反応生成物。数平均分子量:4,000、粘度:5,000mPa・s、不揮発分100%、官能基価:28mgKOH/g。
<硬化剤(B)>
・硬化剤(B1):住化コベストロウレタン社製ヘキサメチレンジイソシアネート3量体、デスモジュール N3300、ブロック化されていないイソシアネート基含有(官能基価283mgKOH/g)、不揮発分100%
・硬化剤(B2):新日本理化社製脂環式酸無水物、リカシッドMH−700、酸無水物基含有(官能基価164mgKOH/g)、不揮発分100%
・硬化剤(B3):Baxeneden Chemicals社製ブロックイソシアネート溶液、Trixene BI7982、ブロック化されているイソシアネート基含有(官能基価195mgKOH/g)、不揮発分70%
・硬化剤(B4):Baxeneden Chemicals社製ブロックイソシアネート溶液、BL3475、ブロック化されているイソシアネート基含有(官能基価146mgKOH/g)、不揮発分75%
・硬化剤(B5):ADEKA社製ポリアミドアミン、アデカハードナーEH−4024W、アミノ基含有(官能基価200mgKOH/g)、不揮発分100%
・硬化剤(B6):昭和電工社製4官能チオール、カレンズMT PE1、チオール基含
有(官能基価412mgKOH/g)、不揮発分100%
・硬化剤(B7):三菱ガスケミカル社製多官能エポキシ化合物、TETRAD−X、エポキシ基含有(官能基価623mgKOH/g)、不揮発分100%
・硬化剤(B8):Baxeneden Chemicals社製ブロックイソシアネート溶液、BI7960、ブロック化されているイソシアネート基含有(官能基価195mgKOH/g)、不揮発分70%
<導電性カーボンフィラー(C)>
・導電性カーボンフィラー(C1):ライオンスペシャリティケミカル社製、EC−600JD
・導電性カーボンフィラー(C2):ライオンスペシャリティケミカル社製、EC−300J
・導電性カーボンフィラー(C3):CABOT社製、VULCAN XC72
・導電性カーボンフィラー(C4):電気化学工業社製、デンカブラック粒状
<その他の成分(D)>
・その他の成分(D1):2−オクチル−プロピオネート(以下、ORO−Pという)、不揮発分0%
・その他の成分(D2):荒川化学工業社製の粘着付与剤「エステルガムH」をORO−Pに溶解した溶液、不揮発分80%。
・その他の成分(D3):広栄化学社製イオン液体、IL-A2、不揮発分100%
・その他の成分(D4):1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、不揮発分100%
・その他の成分(D5):広栄化学社製反応性イオン液体、IL-OH2、水酸基含有(官能基価139mgKOH/g)、不揮発分100%
・その他の成分(D6):広栄化学社製反応性イオン液体、IL-OH9、水酸基含有(官能基価172mgKOH/g)、不揮発分100%
(導電性粘着剤の作成)
[実施例1]
<導電性粘着剤(E1)の作成>
樹脂(A1)100部と硬化剤(B1)28.8部、導電性カーボンフィラー(C1)9.0部を撹拌混合し、3本ロールミルで混練することで導電性粘着剤(E1)を作製した。
[実施例2〜57]
<導電性粘着剤(E2)〜(E57)の作成>
表2〜5に記載した材料および組成に変更した以外は、実施例1と同様の方法を用いて導電性粘着剤(E2)〜(E57)を得た。
[比較例1]
<導電性粘着剤(E58)の作成>
樹脂(A1)の代わりに樹脂(A25)を用いた以外は実施例1と同様の方法を用いて導電性粘着剤の作成を試みたが、得られた導電性粘着剤(E58)は流動性の無い粘土状半固形物であり、実用には適さないことが明らかであった。
[比較例2〜7]
<導電性粘着剤(E59)〜(E64)の作成>
表6に記載した材料および組成に変更した以外は、実施例1と同様の方法を用いて導電性粘着剤(E59)〜(E64)を得た。
<(1)実施例1〜57、および比較例2〜7の不揮発分>
外径40mmの浅型金属容器にゼムクリップを1個入れ秤量した後(この際の質量を(a)とする)、導電性粘着剤(E1)〜(E57)、(E59)〜(E64)約300mgを入加えて再度秤量した(この際の質量を(b)とする)。メンタム缶全体に均一に導電性粘着剤を行き渡らせるため、ここに更に2−ブタノン約1gを加えて、前記ゼムクリップで均一に全体をなじませた後、熱風乾燥オーブン130℃1時間加熱後の質量を測定した(この際の質量を(c)とする)。下記計算式より導電性粘着剤(E1)〜(E64)の不揮発分(d)%を計算した。
(d)=((c)−(a))/((b)−(a))×100
<(2)実施例1〜57、および比較例2〜7の硬化物膜厚>
ポリエステルフィルム(東洋紡社製、コスモシャインA4100、厚み75μm)基材上に、導電性粘着剤(E1)〜(E57)、(E59)〜(E64)をスクリーン印刷機(ミノスクリーン社製、ミノマットSR5575半自動スクリーン印刷機)によって7cm×10cmの長方形ベタ状に印刷した後、熱風乾燥オーブンで130℃で30分加熱することで導電性粘着剤(E1)〜(E57)、(E59)〜(E64)の硬化物(F1)〜(F57)、(F59)〜(F64)を得た。
得られた導電性粘着剤の硬化物に対し、日本工業規格(JIS)B7503に規定されたダイヤルゲージを用いて導電性粘着剤印刷部の膜厚(e)と非印刷部の膜厚(f)をそれぞれ測定し、下記計算式より導電性粘着剤の硬化物(F1)〜(F64)の膜厚(g)を計算した。
(g)=(e)−(f)
<(3)実施例1〜57、および比較例2〜7の体積固有抵抗>
上記導電性粘着剤の硬化物(F1)〜(F57)、(F59)〜(F64)および測定した各硬化物膜厚の測定値(μm)を使用し、抵抗率計(三菱化学アナリテック社製、ロレスタGP MCP−T610型抵抗率計、JIS−K7194準拠、4端子4探針法定電流印加方式)(0.5cm間隔の4端子プローブ)を用いて、上記硬化物膜厚測定で得られた導電性粘着剤の硬化物(F1)〜(F57)、(F59)〜(F64)の体積固有抵抗(Ω・cm)を測定した。
(評価基準)
◎:体積固有抵抗 1×10Ω・cm未満
○:体積固有抵抗 1×10Ω・cm以上、1×10未満
△:体積固有抵抗 1×10Ω・cm以上、1×10未満
×:体積固有抵抗 1×10Ω・cm以上
<(4)実施例1〜57、および比較例2〜7の剥離接着力試験>
上記導電性粘着剤の硬化物(F1)〜(F57)、(F59)〜(F64)を裁断することで導電性粘着剤塗布部として2cm×10cmの短冊状とし、2kgローラーを用いてステンレス板にラミネートすることで測定サンプルを作成した。
これを引張試験機(島津製作所社製、小型卓上試験機 EzTest EZ−LX)を用い日本工業規格(JIS)Z0237:2009に規定された「粘着テープ・粘着シート試験方法」に基づいて、上記導電性粘着剤の硬化物(F1)〜(F57)、(F59)〜(F64)のステンレス板に対する180°引きはがし試験を行い、貼り合わせ時から1時間後の剥離接着力を測定した。
(評価基準)
◎:剥離接着力 3N/cm以上
○:剥離接着力 1.5N/cm以上、3N/cm未満
△:剥離接着力 0.5N/cm以上、1.5N/cm未満
×:剥離接着力 0.5N/cm未満
<(5)実施例1〜50、および比較例2〜7の粘着性コネクタの初期電気的接続試験>
ポリイミド銅張積層版(新日鐵住金化学社製 エスパネックス、ポリイミド厚み25μm、銅箔厚み18μm)のエッチングにより、図1(a1)、(a2)に示すデザインの、絶縁基材1の表面の一部に導電性回路2が配された第1の端子部材(G0)を得た。
次いで第1の端子部材(G0)上の一部(「イ」周辺部)に導電性粘着剤(E1)〜(E64)をスクリーン印刷機(ミノスクリーン社製、ミノマットSR5575半自動スクリーン印刷機)によって印刷した後、熱風乾燥オーブンで130℃で30分加熱した。
これにより、導電性粘着剤から形成された硬化物(F1)〜(F57)、(F59)〜(F64)である粘着端子5により前記導電性回路の一部が覆われている図1(a3)、(a4)に示すデザインの第1の粘着性端子部材(G1)〜(G57)、(G59)〜(G64)を得た。
前記第1の端子部材(G0)と同じものを第2の端子部材とし、図3(c1)、(c2)に示すように、前記粘着性端子部材(G1)〜(G57)、(G59)〜(G64)の粘着性端子5上に、第2の端子部材を構成している導電性回路4を向い合わせて重ね、2kgローラーを1往復して貼り合せることにより、粘着性コネクタ(H1)〜(H57)、(H59)〜(H64)を得た。
粘着性コネクタ(H1)〜(H57)、(H59)〜(H64)の両端(ア、エ)間の抵抗値を小型デジタルテスター(ファントム社製ミニデジタルテスター)を用いて計測することで、粘着性コネクタの接続抵抗を評価した。
(評価基準)
◎:粘着性コネクタの接続抵抗 50kΩ未満
○:粘着性コネクタの接続抵抗 50kΩ以上 200kΩ未満
△:粘着性コネクタの接続抵抗 200kΩ以上 500kΩ未満
×:粘着性コネクタの接続抵抗 500kΩ以上
<(6)実施例1〜50、および比較例2〜7の粘着性コネクタの電気的再接続試験>
前記(5)記載の粘着性コネクタ(H1)〜(H57)、(H59)〜(H64)について、粘着性端子5と導電性回路4とを貼り合せ、1時間経過した後、第2の端子部材を粘着性端子部材(G1)〜(G57)、(G59)〜(G64)から引き剥がし、両部材を前記(5)記載の方法と同様にして再度貼り合せ、粘着性コネクタ(H1)〜(H57)、(H59)〜(H64)の両端(ア、エ)間の抵抗値を同様に測り、同様の基準で評価した。
<(7)実施例1〜57、および比較例2〜7の粘着性コネクタの電気的繰り返し接続試験>
前記(5)記載の粘着性コネクタ(H1)〜(H57)について、前記(6)記載の方法を1時間おきに繰り返して抵抗値を測り、粘着性コネクタの接続抵抗が500kΩ以上になるまでの回数を再接続回数として評価した。
(評価基準)
◎:再接続回数 10回以上
○:再接続回数 5回以上 10回未満
△:再接続回数 2回以上 5回未満
×:再接続回数 2回未満
Figure 0006911745
Figure 0006911745
Figure 0006911745
Figure 0006911745
Figure 0006911745
比較例1に示すように、固形のアクリル樹脂を溶剤に溶かして使用する場合、不揮発分比率が高いと組成物の流動性が損なわれるため印刷が極めて困難となる。また、比較例2に示すように、固形のアクリル樹脂を溶剤に溶かして使用する場合、印刷できるように不揮発分比率を下げると必要な導電性を発現するために十分な厚みの粘着性端子を得ることができないため、実施例2と比較して剥離接着力および接続性が不良となった。
また比較例3では、25℃において液状である樹脂を用いてはいるものの、ポリエステル構造を含まないため、実施例2と比較して体積固有抵抗および接続性が不良であった。
さらに比較例4および5では分子量が1,000未満であることから剥離接着力についても著しく劣っていた。比較例6においては、ポリエステル構造を含むため体積固有抵抗は良好であったが、水酸基、カルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基、および(メタ)アクリロイル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を含まないため、実施例2と比較して顕著に剥離接着力および通接続性が不良であった。
さらに比較例7では液状である樹脂を用いてはいるが、比較例1と同様に不揮発分比率が低いため必要な導電性粘着剤膜厚を得ることができず、実施例2と比較して剥離接着力および導通接続性が不良となった。
一方、実施例1〜57の結果から、本発明の導電性粘着剤は、体積固有抵抗が低く良好な導電性を保ちながら剥離接着力および接続性に優れていた。これは25℃において液状の樹脂を用いているため不揮発分比率が高く保ちながら良好な印刷性を発現することが可能であり、このため印刷された硬化物が厚膜となり剥離接着力に優れることと、ポリエステル構造を有することから、導電性カーボンフィラーに対し過剰な分散性を示さず導電性カーボンフィラー間の連結による導通経路の形成を促すため、導電性にも優れることが要因であると考えられる。
また実施例1〜57の結果から、本発明の導電性粘着剤の印刷硬化物を粘着性端子として用いた場合、導電性回路間の電気的接続性に優れた粘着性コネクタが得られ、端子の着脱および再接続も可能であった。このことから、本発明の導電性粘着剤の印刷硬化物を用いた粘着性端子および粘着性コネクタは、電子回路の可逆的な導通接合を特別な装置を用いることなく常温で行うことができ、また設置個所の制限が少なく平坦性が高いため、従来プラグ型コネクタによる接続が必要であった電子機器の軽薄短小化および設計自由度の向上に極めて有用である。
本発明の粘着性コネクタは、粘着性コネクタは粘着的な貼り付けのみで接続されるので、従来のプラグ型コネクタが機器の端部への配置を必要とするという配置位置の制約もなく、機器やデバイスの端部のみならずあらゆる面に配置することが可能であり、設計自由度の向上に寄与する。また加えて、近年注目されているウェアラブルデバイスなどの極めて柔軟性や可動性の高いデバイスに対しても、硬質な端子の実装が必要であった従来型のコネクタと比較して、粘着材層のもつ応力緩和特性を活かした破損・脱離しにくく機器の柔軟性を損なわない接続端子の実現が期待される。
1、3:第1、第2の絶縁性基材
2、4:第1、第2の導電性回路
5:粘着性端子

Claims (12)

  1. 樹脂(A)と、硬化剤(B)と導電性カーボンフィラー(C)とを含む導電性粘着樹脂組成物であって、下記条件(1)〜(6)を全て満たす導電性粘着剤。
    (1)前記樹脂(A)は、主鎖にポリエステル構造を含む。
    (2)前記樹脂(A)は、水酸基、カルボキシル基、および(メタ)アクリロイル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する。
    (3)前記樹脂(A)は、25℃において液状である。
    (4)前記樹脂(A)は、数平均分子量1,000〜40,000である。
    (5)前記硬化剤(B)は、前記樹脂(A)が有する前記官能基と反応し得る官能基を有する。
    (6)導電性粘着剤は、130℃で1時間加熱した場合の不揮発分が75質量%以上100質量%以下である。
  2. 樹脂(A)は、下記一般式1〜3のいずれかで示される繰り返し構造を含む、請求項1記載の導電性粘着剤。
    Figure 0006911745

    1は多価カルボン酸成分の残基、R2は多価アルコール成分の残基を示す。
    Figure 0006911745

    1は多価カルボン酸成分の残基、RおよびRはアルキレン基を示す。またm+n≧1かつm≧0、n≧0である。
    Figure 0006911745

    は環状エステルの開環後の残基を示す。
  3. 1が脂肪族系多価カルボン酸成分の残基である、請求項2記載の導電性粘着剤。
  4. 1が炭素数4〜10のアルキレン基である、請求項2または3記載の導電性粘着剤。
  5. 2が脂肪族系多価アルコール成分の残基である、請求項2〜4いずれか1項に記載の導電性粘着剤。
  6. 2が炭素数4〜10のアルキレン基である、請求項2〜5いずれか1項に記載の導電性粘着剤。
  7. が炭素数2〜5のアルキレン基である、請求項2〜6いずれか1項に記載の導電性粘着剤。
  8. 環状エステルの炭素数が5〜10である、請求項2記載の導電性粘着剤。
  9. 硬化剤(B)の有する官能基が、ブロック化されていないイソシアネート基、ブロック化されているイソシアネート基、エポキシ基、酸無水物基、アミノ基、およびチオール基からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜8いずれか1項に記載の導電性粘着剤。
  10. 樹脂(A)の官能基に対する硬化剤(B)の官能基の比率「(B)/(A)」が0.5〜1.5である、請求項1〜9いずれか1項に記載の導電性粘着剤。
  11. 第1の粘着性端子部材と第2の端子部材とを具備する粘着性コネクタであって、下記条件(11)〜(17)の全てを満たす粘着性コネクタ。
    (11)第1の粘着性端子部材は、第1の絶縁性基材と第1の導電性回路と粘着性端子とを具備する。
    (12)前記第1の導電性回路は、前記第1の絶縁性基材の表面の一部に位置する。
    (13)前記粘着性端子は、前記第1の導電性回路の表面の一部を覆うように位置する。
    (14)前記粘着性端子は、請求項1〜10いずれか1項に記載の導電性粘着剤から形成される硬化物である。
    (15)第2の端子部材は、第2の絶縁性基材と第2の導電性回路とを具備する。
    (16)前記第2の導電性回路は、前記第2の絶縁性基材の表面の一部に位置する。
    (17)前記第1の粘着性端子部材を構成する前記粘着性端子は、前記第2の端子部材を構成する前記第2の導電性回路の一部と剥離可能に接続されている。
  12. 下記条件(11)〜(14)の全てを満たす第1の粘着性端子部材。
    (11)前記第1の粘着性端子部材は、第1絶縁性基材と第1導電性回路と粘着性端子とを具備する。
    (12)前記第1導電性回路は、前記第1絶縁性基材の表面の一部に位置する。
    (13)前記第1粘着性端子は、前記第1導電性回路の表面の一部に覆うように位置する。
    (14)前記粘着性端子は、請求項1〜10いずれか1項に記載の導電性粘着剤から形成される硬化物である。
JP2017247375A 2017-03-31 2017-12-25 導電性粘着剤、粘着性コネクタ、および粘着性端子部材 Active JP6911745B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017072222 2017-03-31
JP2017072222 2017-03-31

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018172629A JP2018172629A (ja) 2018-11-08
JP6911745B2 true JP6911745B2 (ja) 2021-07-28

Family

ID=64107155

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017247375A Active JP6911745B2 (ja) 2017-03-31 2017-12-25 導電性粘着剤、粘着性コネクタ、および粘着性端子部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6911745B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020164778A (ja) * 2018-09-03 2020-10-08 日東電工株式会社 粘着剤組成物、粘着シート、及び接合体
CN116536005A (zh) * 2018-09-03 2023-08-04 日东电工株式会社 粘合剂组合物、粘合片和接合体
CN110699026B (zh) * 2019-10-22 2022-11-18 亿铖达(深圳)新材料有限公司 一种柔性环氧灌封胶

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6147760A (ja) * 1984-08-16 1986-03-08 Shin Etsu Polymer Co Ltd 異方導電接着剤
JP2802622B2 (ja) * 1987-12-15 1998-09-24 東洋紡績株式会社 導電性ペースト
JP2749402B2 (ja) * 1989-11-28 1998-05-13 日東電工株式会社 粘着剤組成物
JP2009007418A (ja) * 2007-06-26 2009-01-15 Toyo Ink Mfg Co Ltd 導電性感圧式接着剤組成物及び導電性感圧式接着シート
JP6897146B2 (ja) * 2017-02-24 2021-06-30 東洋インキScホールディングス株式会社 導電性粘着剤、粘着性コネクタ、および粘着性端子部材

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018172629A (ja) 2018-11-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6911745B2 (ja) 導電性粘着剤、粘着性コネクタ、および粘着性端子部材
TWI621686B (zh) 導電性接著劑、導電性接著片及配線元件
JP6287430B2 (ja) 導電性接着シート、電磁波シールドシートおよびプリント配線板
WO2011096222A1 (ja) 導電性インキ、および導電パターン付き積層体とその製造方法
KR101371102B1 (ko) 도전성 점착제 조성물, 그를 이용한 도전성 점착필름 및 회로기판
WO2019111623A1 (ja) 導電性ペースト
WO2010018712A1 (ja) 導電性接着剤およびそれを用いたled基板
JP5819712B2 (ja) 加熱硬化型導電性ペースト組成物
JP2016183335A (ja) 導電性接着剤、導電性接着シートおよび電磁波シールドシート
JP7232463B2 (ja) 腐食センサ、及び、腐食検出方法
JP5859823B2 (ja) 加熱硬化型導電性ペースト組成物
JP5353163B2 (ja) 導電性インク組成物及び該組成物を用いて集電極が形成された太陽電池セル
JP2017183207A (ja) 伸縮性導電部材の製造方法
JP6897146B2 (ja) 導電性粘着剤、粘着性コネクタ、および粘着性端子部材
JP2012216287A (ja) 導電性ペースト
JP2002327162A (ja) 異方導電性接着剤組成物、それを用いた回路端子の接続方法及び回路端子の接続構造
CN106042519B (zh) Fpc用导电性粘接片及使用该粘接片的fpc
TWI673725B (zh) 太陽能電池集電電極形成用導電性組成物、太陽能電池單元及太陽能電池模組
WO2012164836A1 (ja) 接着剤組成物及び接着フィルム
JP7124520B2 (ja) 配線シート
JP2019012663A (ja) 導電性組成物および導体膜の製造方法
JP2019012631A (ja) 導電性配線シートおよび配線シートの製造方法
JP6451879B2 (ja) 導電性接着シート、電磁波シールドシートおよびプリント配線板
JP6753455B2 (ja) 導電性樹脂組成物、導電性接着シート、およびプリント配線板
JP7101203B2 (ja) 導電性ペースト、導電パターン及び導電パターンの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200804

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210521

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210608

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210621

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6911745

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151