JP6895083B2 - 非水系二次電池 - Google Patents

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本発明は、非水系二次電池に関する。
非水系二次電池では、従来、電池性能の向上や過充電耐性の向上を目的として、電池内に無機リン酸塩を添加することがなされている。例えば特許文献1には、正極に所定の割合でリン酸三リチウム(LiPO)を含有させることにより、電池の出力特性や耐久性を向上し得る旨が記載されている。
特開2015−103332号公報
しかしながら、本発明者らの検討によれば、たとえ正極中のLiPOの含有割合が同じであっても、出力特性や過充電耐性がバラついて、所望の効果を得られないことがあった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、高出力特性と過充電耐性とを兼ね備えた非水系二次電池を安定的に提供することにある。
本発明者らの検討により、上記した出力特性や過充電耐性のバラつきは、正極活物質層内のLiPOの分散性の違いに起因していることが判明した。
図1(A),(B)は、LiPO(LPO)の含有割合が同じで、かつLiPOの分散性が異なる正極活物質層の模式図である。図1(A)は、正極活物質層内でLiPOの分散性が良好な場合を表している。図1(A)では、LiPOが正極活物質層の全体に均質に含まれている。これに対し、図1(B)は、正極活物質層内でLiPOの分散性が悪い場合を表している。図1(B)では、LiPOが片側に偏在している。詳しくは、図1(B)の右側にLiPOが多く存在し、LiPOの含有割合が高くなっている。図1(B)の左側では、LiPOが少なく、局所的にLiPOの含有割合が低くなっている。
しかしながら、このような正極活物質層の質的な差異、すなわち、LiPOの分散性を表す評価指標は、従来明らかになっていなかった。そこで、本発明者らはLiPOの分散性を表す評価指標を創出し、これに基づいて正極活物質層を評価することを考えた。そして、更なる鋭意検討を重ね、本発明を完成させた。
本発明により、正極と、負極と、非水電解質と、を備える非水系二次電池が提供される。上記正極は、正極集電体と、上記正極集電体の上に固着された正極活物質層と、を備える。上記正極活物質層は、正極活物質と、LiPOと、結着剤と、を含み、以下の(手順1)〜(手順4)で求められる上記LiPOの含有量のバラつき(4σバラつき)が、1.89%以上58.91%以下である。
(手順1)上記正極活物質層を、Φ40mmの大きさで、合計8つ切り出す。
(手順2)切り出した上記正極活物質層を、酸性溶媒にそれぞれ浸漬させて、上記酸性溶媒中にリン原子を抽出する。
(手順3)誘導結合プラズマ発光分光法で上記酸性溶媒を分析し、上記リン原子をそれぞれ定量する。
(手順4)上記リン原子の定量結果に基づいて、上記LiPOの含有量の算術平均値と4σ値とを算出し、上記4σ値を上記算術平均値で除すことにより、上記LiPOの含有量のバラつき(4σバラつき)を算出する。
上記4σバラつきは、LiPOの分散性を定量的に表す1つの評価指標である。上記4σバラつきの範囲を満たすようにLiPOが正極活物質層内に分散されていると、優れた出力特性を実現することができる。また、過充電時にはLiPOの添加の効果が適切に発揮されて、電池の発熱を抑えることができる。このため、優れた過充電耐性を実現することができる。したがって、本発明によれば、高出力特性と過充電耐性とを安定的に兼ね備えた非水系二次電池を安定的に実現することができる。
LiPOの分散性を表す模式図であり、(A)は、分散性が良好な場合を、(B)は分散性が悪い場合をそれぞれ表している。 一実施形態に係る、正極活物質層の切り出し方法を表す模式図である。 LiPOの含有量のバラつき(4σバラつき)と10秒出力との関係を表すグラフである。 LiPOの含有量のバラつき(4σバラつき)と過充電時の温度上昇量(ΔT)との関係を表すグラフである。
以下、ここで開示される非水系二次電池の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
なお、本明細書において数値範囲をA〜B(ここでA,Bは任意の数値)と記載している場合は、A以上B以下を意味するものである。
本実施形態の非水系二次電池は、正極と、負極と、非水電解質と、を備える。
以下、各構成要素について順に説明する。
正極は、正極集電体と、正極集電体の上に固着された正極活物質層と、を備えている。正極集電体としては、導電性の良好な金属製のシート、例えばアルミニウム箔が好適である。正極活物質層は、多孔質構造である。正極活物質層は、少なくとも、正極活物質と、リン酸三リチウム(LiPO)と、結着剤(バインダ)と、を含んでいる。このような正極は、例えば、正極活物質とLiPOと結着剤とを適当な溶媒中で混練してなる正極ペーストを、正極集電体の表面に塗布し、乾燥することによって作製される。
正極活物質は、電荷担体を可逆的に吸蔵及び放出可能な材料であればよい。正極活物質の好適例としては、リチウムニッケル含有複合酸化物、リチウムコバルト含有複合酸化物、リチウムニッケルコバルト含有複合酸化物、リチウムマンガン含有複合酸化物、リチウムニッケルコバルトマンガン含有複合酸化物等のリチウム遷移金属複合酸化物が挙げられる。高耐久の観点からは、通常使用時の作動電位が金属リチウム基準で4.2V以下である、所謂、4V級の正極活物質が好ましい。4V級の正極活物質の一好適例として、層状構造のリチウムニッケルコバルトマンガン含有複合酸化物が挙げられる。
正極活物質は、典型的には粒子状である。正極活物質の平均粒径(レーザー回折・光散乱法に基づく50体積%粒径(D50粒径)。以下同じ。)は、典型的には1〜20μm、例えば3〜10μm程度であるとよい。正極活物質の比表面積(窒素ガスを用いた定容量式吸着法により測定した表面積をBET法で解析したBET比表面積。以下同じ。)は、典型的には0.1〜5m/g、例えば0.5〜3m/gであるとよい。
LiPOは、例えば、(a)正極活物質の表面を被覆する;(b)非水電解質の酸化分解、典型的には非水電解質に含まれる支持塩の加水分解を抑制する;(c)フッ素含有支持塩、例えばフッ素含有リチウム塩の加水分解によって生成されるフッ酸(HF)を捕捉あるいは消費して、非水電解質の酸性度(pH)を緩和する;(d)対向する負極の表面に安定な皮膜を形成する;のうち少なくとも1つの作用を奏する材料である。LiPOは、かかる作用によって、正極活物質からの金属元素の溶出を抑制して、通常使用時の電池特性、例えば耐久性を向上する効果を奏する。また、過充電時には、電池温度の上昇を抑制して、過充電耐性を向上する効果を奏する。
LiPOは、典型的には粒子状である。LiPOの平均粒径は、概ね0.1〜30μm、典型的には1〜25μm、例えば2〜10μm程度であるとよい。LiPOの平均粒径は、典型的には正極活物質の平均粒径と同等(±1μm程度)か、正極活物質の平均粒径よりも小さいことが好ましい。これにより、上述した作用をより良く発揮することができる。LiPOの比表面積は、典型的には0.5〜30m/g、例えば1〜20m/gであるとよい。LiPOの比表面積は、典型的には正極活物質の比表面積と同等(±1m/g程度)か、正極活物質の比表面積よりも大きいことが好ましい。これにより、上述した作用をより良く発揮することができる。
結着剤は、正極活物質層を一体的に維持すると共に、正極集電体の上に正極活物質層を固着させる成分である。結着剤の好適例としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のハロゲン化ビニル樹脂や、ポリエチレンオキサイド(PEO)等のポリアルキレンオキサイドが挙げられる。
正極活物質層には、上記した正極活物質とLiPOと結着剤とに加えて、必要に応じて更なる任意成分を含んでいてもよい。任意成分の一例としては、例えば、導電材、増粘剤、pH調整剤等が挙げられる。導電材としては、例えば、アセチレンブラックやケッチェンブラック等のカーボンブラック、活性炭、黒鉛、炭素繊維等の炭素材料が挙げられる。増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)等のセルロース類が挙げられる。pH調整剤としては、例えば、リン酸等の酸性物質が挙げられる。
正極活物質層全体(100質量%)に占める正極活物質の割合は、概ね50〜95質量%、例えば80〜90質量%とするとよい。正極活物質層全体に占めるLiPOの割合は、概ね0.1〜20質量%、例えば0.5〜10質量%、好ましくは1〜10質量%とするとよい。LiPOの割合が所定値以上であると、LiPOの添加の効果をより良く発揮することができる。LiPOの割合が所定値以下であると、正極の内部抵抗をより良く低減することができる。
ここに開示される技術において、正極活物質層では、LiPOの含有量のバラつき(4σバラつき)は、1.89〜58.91%である。上記4σバラつきを1.89%以上とすることで、LiPOが所定のバラつきをもって正極活物質層内に分散される。このことにより、驚くべきことに、電池の出力特性を向上することができる。かかる観点からは、上記4σバラつきが、概ね5%以上、例えば10%以上であってもよい。また、上記4σバラつきを58.91%以下とすることで、LiPOの含有量のバラつき(偏在化)が抑えられる。このことにより、LiPOの添加の効果が適切に発揮されて、過充電時の電池温度の上昇を抑制することができる。かかる観点からは、上記4σバラつきが、概ね50%以下、例えば40%以下、好ましくは20%以下であってもよい。なお、4σバラつきは、典型的には、正極ペーストの混練条件や乾燥条件、例えば正極ペーストの固形分、混練時間、剪断速度、粘度、乾燥温度、乾燥速度等によって調整することができる。また、4σバラつきの算出方法については、後述する試験例で詳しく説明する。
負極は、従来と同様でよく特に限定されない。負極は、典型的には、負極集電体と、負極集電体の上に固着された負極活物質層と、を備えている。負極集電体としては、導電性の良好な金属製のシート、例えば銅箔が好適である。負極活物質層は、多孔質構造である。負極活物質層は、少なくとも、電荷担体を可逆的に吸蔵及び放出可能な負極活物質を含んでいる。負極活物質の好適例としては、例えば、黒鉛等の炭素材料が挙げられる。負極活物質層は、負極活物質以外の任意成分、例えば結着剤や増粘剤等をさらに含んでいてもよい。
非水電解質は、従来と同様でよく特に限定されない。非水電解質は、典型的には支持塩と非水溶媒とを含み、室温(25℃)で液体状態を示す非水電解液である。支持塩は、非水溶媒中で解離して電荷担体を生成する。支持塩としては、典型的にはリチウム塩、例えば、LiPF、LiBF等のフッ素含有リチウム塩を好適に用いることができる。非水溶媒としては、例えば、非フッ素またはフッ素化のカーボネートを好適に用いることができる。カーボネートとしては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、モノフルオロエチレンカーボネート(FEC)等の環状カーボネートや、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、メチル−2,2,2−トリフルオロエチルカーボネート(MTFEC)等の鎖状カーボネートが挙げられる。
本実施形態の非水系二次電池では、正極活物質層内のLiPOの含有量のバラつき(4σバラつき)が上記範囲を満たすことによって、正極活物質層内に良好な導電パスが形成され、安定して内部抵抗を低く抑えることができる。したがって、通常使用時には優れた電池性能、例えば優れた出力特性を発揮することができる。さらに、過充電時には電池温度の上昇を抑制して、優れた過充電耐性を発揮することができる。
本実施形態の非水系二次電池は、例えばハイレート充放電を繰り返す使用態様が想定される用途で好ましく用いることができる。例えば、プラグインハイブリッド自動車、ハイブリッド自動車、電気自動車等の車両に搭載されるモーター駆動のための動力源として、好ましく用いることができる。
以下、本発明に関する試験例を説明するが、本発明をかかる具体例に示すものに限定することを意図したものではない。
本実施例では、混練条件の異なる13種類の正極ペーストを調製し、正極を作製した。そして、得られた正極を用いてリチウムイオン二次電電池を構築し、電池の性能を評価した。
<正極の作製>
まず、正極活物質としてのリチウムニッケルコバルトマンガン含有複合酸化物(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)と、リン酸三リチウム(LPO、LiPO)と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、有機溶媒としてのN−メチル−2−ピロリドン(NMP)とを混練して、正極ペーストを調製した。なお、正極ペーストの混練時には、固形分を50〜65%の範囲で調整し、粘度を2000〜30000mPa・sの範囲で調整するようにした。そして、得られた正極ペーストをアルミニウム箔(正極集電体)の表面に塗布し、乾燥させることによって、13種類の正極を作製した。なお、正極ペーストの乾燥時には、乾燥温度を100〜200℃の範囲で調整するようにした。
<正極活物質層のバラつきの評価>
以下の手順で、正極活物質層におけるLiPOの含有量のバラつき(4σバラつき)をそれぞれ評価した。
・手順1:打ち抜きポンチを用いて、Φ40mmの大きさで、正極から正極活物質層を合計8つ打ち抜いた。なお、図2に示すように、正極活物質層を打ち抜く位置は、正極ペーストの塗布方向において、塗り始め側で4か所、塗り終わり側で4か所とした。すなわち、塗布方向に最も離れた位置から、塗布方向の中間位置を基準とする線対称となるようにサンプリングを行った。
・手順2:Φ40mmの大きさで打ち抜いた正極活物質層を、酸性溶媒(例えば硫酸)にそれぞれ浸漬させて、酸性溶媒中にリン原子を抽出した。
・手順3:誘導結合プラズマ発光分光法(ICP−OES:Inductively Coupled Plasma−Optical Emission Spectrometry)で上記酸性溶媒の全量を分析し、それぞれリン原子を定量した。なお、分析装置としては、ここでは、株式会社島津製作所製のICP発光分析装置、型式「ICPS-8100」を使用した。
・手順4:まず、上記リン原子の定量結果に基づいて上記LiPOの含有量を算出した。LiPOの含有量は、正極活物質の単位質量あたりに対する割合(質量部)として算出した。次に、測定点数8で、LiPOの含有量の算術平均値と4σ値とを算出した。次に、上記4σ値を上記算術平均値で除すことにより、LiPOの含有量のバラつき(4σバラつき)を算出した。なお、上記4σ値は、上記算術平均値を基準(100%)として、単位を%で表している。
<リチウムイオン二次電電池の構築>
まず、上記作製した正極と、負極活物質としての天然黒鉛を含んだ負極とを、樹脂製のセパレータ(ポリオレフィン樹脂製、シャットダウン温度135℃)を介して積層し、電極体を作製した。また、非水電解液として、環状カーボネートと鎖状カーボネートとを含む混合溶媒中に、リチウム塩としてのLiPFを1mol/Lの濃度となるように溶解させたものを用意した。そして、上記電極体と上記非水電解液とを電池ケースに収容し、13種類の4V級のリチウムイオン二次電池を構築した。
<初期充放電>
次に、各リチウムイオン二次電池に対して、25℃の温度環境下で、以下の充放電操作:電池電圧が4.1Vとなるまで0.2Cのレートで定電流充電した後、電流が0.01Cのレートになるまで定電圧充電する;電池電圧が3.0Vとなるまで0.2Cのレートで定電流放電した後、電流が0.01Cのレートになるまで定電圧放電する;を行った。
<25℃、SOC56%での出力測定>
25℃の温度環境下で、上記作製したリチウムイオン二次電池をSOC(State of Charge)56%の状態に調整した。次に、SOC56%に調整した電池に対して、25℃の温度環境下で、10Cのレートで10秒間の定電流放電を行った。そして、放電開始から10秒後の電圧値と電流値との積から、出力(W)を算出した。結果を図3に示す。
図3に示すように、LiPOの含有量のバラつき(4σバラつき)を1.89%以上とすることで、出力を1000W以上とすることができ、4σバラつきが1.89%未満の場合に比べて、相対的に高い出力を実現することができた。この理由として、4σバラつきが1.89%未満の場合は、正極ペーストの調製において、凝集を解砕するために混練条件を変更した結果、バインダのマイグレーションが発生したことが考えられる。
<過充電時の温度上昇の測定>
上記リチウム二次電池の外表面に熱電対を取り付け、−10℃の恒温槽に設置した。次に、−10℃の温度環境下において、上記リチウム二次電池を過充電状態になるまで定電流充電した。これにより、正極と負極とを導通させて、電池をシャットダウン(SD)させた。そして、シャットダウンから30秒間の温度上昇量ΔT(℃)を測定した。結果を図4に示す。
図4に示すように、LiPOの含有量のバラつき(4σバラつき)を58.91%以下とすることで、温度上昇量ΔTを6.0℃以下とすることができ、4σバラつきが58.91%を超える場合に比べて、相対的に温度上昇を小さく抑えることができた。この理由として、4σバラつきが58.91%を超える場合は、LiPOが正極活物質層内に偏在しており、局所的にLiPOの添加の効果が薄くなったことが考えられる。
以上、本発明を詳細に説明したが、上記実施形態および実施例は例示にすぎず、ここに開示される発明には上述の具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。

Claims (1)

  1. 正極と、負極と、非水電解質と、を備え、
    前記正極は、正極集電体と、前記正極集電体の上に固着された正極活物質層と、を備え、
    前記正極活物質層は、
    正極活物質と、LiPOと、結着剤と、を含み、
    以下の(手順1)〜(手順4)で求められる前記LiPOの含有量のバラつき(4σバラつき)が、1.89%以上58.91%以下である、非水系二次電池。

    (手順1)前記正極活物質層を、Φ40mmの大きさで、合計8つ切り出す。
    (手順2)切り出した前記正極活物質層を、酸性溶媒にそれぞれ浸漬させて、前記酸性溶媒中にリン原子を抽出する。
    (手順3)誘導結合プラズマ発光分光法で前記酸性溶媒を分析し、前記リン原子をそれぞれ定量する。
    (手順4)前記リン原子の定量結果に基づいて、前記LiPOの含有量の算術平均値と4σ値とを算出し、前記4σ値を前記算術平均値で除すことにより、前記LiPOの含有量のバラつき(4σバラつき)を算出する。
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