JP6895080B2 - 床構造及びその施工方法 - Google Patents

床構造及びその施工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6895080B2
JP6895080B2 JP2017194895A JP2017194895A JP6895080B2 JP 6895080 B2 JP6895080 B2 JP 6895080B2 JP 2017194895 A JP2017194895 A JP 2017194895A JP 2017194895 A JP2017194895 A JP 2017194895A JP 6895080 B2 JP6895080 B2 JP 6895080B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lower support
support member
spacer
floor
face material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017194895A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019065668A (ja
Inventor
亮介 佐藤
亮介 佐藤
昇平 木村
昇平 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui House Ltd
Original Assignee
Sekisui House Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui House Ltd filed Critical Sekisui House Ltd
Priority to JP2017194895A priority Critical patent/JP6895080B2/ja
Publication of JP2019065668A publication Critical patent/JP2019065668A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6895080B2 publication Critical patent/JP6895080B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、床構造及びその施工方法に関する。
複数階構造の木造建築物においては、下階の柱の上に床梁が固定され、床梁の上に天井面材が固定されている。また、床梁の上には、上階の上柱が立設される。特許文献1には、床梁と天井面材と上柱とを有する床構造が開示されている。
特許文献1では、床梁と上柱との固定に治工具を用いた床構造が開示されている。治工具は、パイプ状の部分と平板状の部分とが接合された構造となっており、パイプ状の部分が、床梁に設けられた凹部に嵌め込まれ、平板状の部分が上柱に設けられたスリットに嵌め込まれて、ピン部材により床梁及び上柱のそれぞれに固定されている。
特許文献1の床構造では、床梁の上面よりも上方には治工具における平板状の部分だけが突出するようにし、これにより隣り合う天井面材の端面同士が平板状の部分の板厚分だけ離間して近接配置される構造となっている。
特開2003−268886号公報
しかしながら、特許文献1に開示の床構造では、床梁と上柱との間で天井面材が挟み込まれた構造となっているため、天井面材として耐圧縮力を備えた板材を用いることが必要であり、材料選択及び施工コストの観点から改善の余地がある。即ち、特許文献1の床構造では、上階からの荷重が上柱を通して天井面材にもかかることとなり、これに抗する耐圧縮力を有する天井面材を用いなければ、天井面材が圧縮変形を起こしかねない。
本発明は、上記のような問題の解決を図ろうとなされたものであって、下方の下部支持部材の上に載置された面材に対して、上方の上部部材からの荷重がかかることを回避することで、面材の材料選択の範囲を広くし、施工コストの上昇を抑えることができる床構造及びその施工方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る床構造は、下階と上階との間に設けられる床構造であって、前記下階と前記上階との間に設けられた面材と、柱又は梁であって、前記面材を前記下階側から支持する下部支持部材と、柱又は梁であって、前記下部支持部材の上方に配置された上部部材と、前記下部支持部材の上面及び前記上部部材の下面との間に介挿されたスペーサと、を備え、前記面材の縁部は、前記下部支持部材の前記上面上に載置されているとともに、前記面材の縁端は、前記下部支持部材に対する前記面材の載置方向からの平面視において、前記下部支持部材と前記上部部材とが重なる領域であって、前記スペーサの周囲に配置されており、前記下部支持部材に対する前記面材の載置方向において、前記スペーサの高さ寸法である前記下部支持部材の上面と前記上部部材の下面との間の間隔は、前記面材の厚み寸法よりも大きく、前記スペーサは、前記下部支持部材及び前記上部部材よりも高い圧縮強度を有する。
上記態様に係る床構造では、上記平面視において下部支持部材と上部部材とが重なる領域(下部支持部材と上部部材との間)に、面材の厚み寸法よりも高さ寸法が高いスペーサが介挿されているので、上部部材と面材との間に隙間を空けることができる。そして、面材縁端は、上記平面視において下部支持部材と上部部材とが重なる領域における、スペーサの周囲に配置されており、下部支持部材とスペーサとの間に面材が挟まれないようになっている。よって、上部部材を通じて建物の上部から加わる荷重が面材にかかることがなく、面材に用いる材料選択の範囲を広くすることができ、また面材の材料コストの低減を図ることも可能である。
また、上記態様に係る床構造では、下部支持部材及び上部部材よりも高い圧縮強度を有するスペーサを採用しているので、長期の使用によってもスペーサが圧縮変形などすることが防がれ、上部部材からの荷重が面材にかかることを抑制することができる。
さらに、上記態様に係る床構造では、面材の縁部が下部支持部材の上面上に配置されているので、下階側からは面材の縁部(縁端)が見えることはなく(下部支持部材と面材との間に隙間が空くことがなく)、意匠性に優れる。これにより、上記態様に係る床構造では、あらわし仕様とすることが可能である。ここで、1つのスペーサの周囲に複数の面材の縁端が配置される場合にあっても、上記同様に、該面材の縁端は下部支持部材の上面上に配置されることとなり、下階側から見えないようにすることができ、高い意匠性を実現することができる。
従って、上記態様に係る床構造では、下方の下部支持部材の上に載置された面材に対して、上方の上部部材からの荷重がかかることを回避することで、面材の材料選択の範囲を広くし、施工コストの上昇を抑えることができる。
本発明の別態様に係る床構造は、上記態様であって、前記下部支持部材の前記上面上において、前記面材は、当該面材の縁端が前記スペーサの側部に対して隙間を空けた状態で配置されている。
上記態様に係る床構造では、面材の縁端がスペーサの側部に対して隙間を空けた状態となるように、面材が配置されているので、面材を予めプレカットするような場合において、プレカット時の寸法誤差が存在しても、上記隙間で当該寸法誤差を吸収させることができる。よって、上記態様に係る床構造では、所定範囲の寸法誤差を有する面材を用いた場合にも、現場での再加工(現物合わせ)の必要性を低減し、施工コストの低減を図ることができる。
本発明の別態様に係る床構造は、上記態様であって、前記スペーサは、筒状であって、前記上階側と前記下階側に開口を有する筒部材と、当該筒部材における上階側の開口を覆うように接合された上板部材と、前記筒部材における下階側の開口を覆うように接合された下板部材と、を有し、前記上板部材の上面が前記上部部材の前記下面と当接し、前記下板部材の下面が前記下部支持部材の前記上面と当接している。
上記態様に係る床構造では、上板部材と下板部材とで両開口が覆われた筒部材を以ってスペーサを構成しているので、下部支持部材と上部部材との間での圧縮荷重に対する圧縮強度が高く、また、筒部材を用いることにより、内部を空洞にすることができ、中実の部材を用いる場合よりも軽量化を図ることができる。
また、上記態様に係る床構造では、上板部材が上部部材の下面と当接し、下板部材が下部支持部材の上面と当接するようにしているので、スペーサと下部支持部材の上面及び上部部材の下面との各間での接触面積を大きくすることができ、上部部材を介した建物の上部からの荷重によっても、下部支持部材の上面や上部部材の下面にスペーサが減り込むことが抑制される。
本発明の別態様に係る床構造は、上記態様であって、前記下部支持部材に対する前記面材の載置方向からの平面視において、前記スペーサは、前記下部支持部材と前記上部部材とが重なる領域内に収まる状態で配置されている。
上記態様に係る床構造では、平面視で下部支持部材と上部部材とが重なる領域内に収まるようにスペーサを配置しているので、当該領域の周囲の領域における他の部材などとの干渉を回避することができる。また、下階側から見た場合に、スペーサが見えないので、意匠性に優れる。
本発明の別態様に係る床構造は、上記態様であって、前記下部支持部材に対する前記面材の載置方向において、前記下部支持部材と前記上部部材との間を接続する状態で配設され、前記下部支持部材と前記上部部材との間での引っ張り力に抗する耐引っ張り部材を、さらに備え、前記スペーサには、前記下部支持部材に対する前記面材の載置方向に前記耐引っ張り部材の挿通を許す挿通部が設けられており、前記耐引っ張り部材は、前記スペーサの前記挿通部を挿通した状態で配設されている。
上記態様に係る床構造では、耐引っ張り部材により下部支持部材と上部部材とを接続しているので、下部支持部材と上部部材との間に、互いを離間させるような引っ張り力が作用した場合にも、耐引っ張り部材の抗力により下部支持部材と上部部材との間の接続が維持される。よって、上記態様に係る床構造では、下部支持部材と上部部材との間の接続状態を維持するのに優れている。
また、上記態様に係る床構造では、スペーサに挿通部が設けられており、耐引っ張り部材が該挿通部を挿通するように配設されているので、平面視で下部支持部材と上部部材とが重なる領域内において、スペーサと耐引っ張り部材とを高いスペース効率を以って配設することができるとともに、下階側から耐引っ張り部材が見えないようにすることで高い意匠性を実現することができる。
本発明の一態様に係る床構造の施工方法は、柱又は梁である下部支持部材を配設する工程と、前記下部支持部材の上面の一部領域に、当該下部支持部材の前記上面に対して下面が当接する状態でスペーサを載置する工程と、前記スペーサの上に、当該スペーサの上面に対して下面が当接する状態で、柱又は梁である上部部材を載置する工程と、前記下部支持部材の前記上面上に縁部を載置し、縁端が、前記下部支持部材に対する前記上部部材の載置方向からの平面視において、前記下部支持部材と前記上部部材とが重なる領域であって、前記スペーサの周囲に位置するように、面材を配置する工程と、を備え、前記スペーサを載置する工程では、前記下部支持部材に対する前記面材の載置方向において、前記面材の厚み寸法よりも大きい高さ寸法を有するとともに、前記下部支持部材及び前記上部部材よりも高い圧縮強度を有するスペーサを用いる。
上記態様に係る床構造の施工方法では、スペーサを載置する工程において、面材の厚み寸法よりも高さ寸法が高いスペーサを用いているので、スペーサの上に上部部材を載置し、下部支持部材の上面上に面材を載置した際に、上部部材と面材との間に隙間を空けることができる。よって、上部部材を通じて建物の上部から加わる荷重が面材にかからない床構造を施工することができる。
また、上記態様に係る床構造の施工方法では、スペーサを載置する工程において、下部支持部材及び上部部材よりも高い圧縮強度を有するスペーサを用いているので、長期の使用によってもスペーサが圧縮変形などを生じない床構造を施工することができる。
さらに、上記態様に係る床構造の施工方法では、面材を配置する工程において、面材の縁端を下部支持部材の上面上であって、上記平面視で下部支持部材と上部部材とが重なる領域に配置することとしているので、下階側から面材の縁端が見えない(下部支持部材と面材との間に隙間が空かない)床構造を施工することができる。よって、上記態様に係る床構造の施工方法では、意匠性に優れた床構造を施工することができ、あらわし仕様の床構造を施工することが可能である。
従って、上記態様に係る床構造の施工方法では、下方の下部支持部材の上に載置された面材に対して、上方の上部部材からの荷重がかかることを回避することができ、面材の材料選択の範囲が広く、施工コストの上昇を抑えることができる床構造を施工することができる。
本発明の別態様に係る床構造の施工方法は、上記態様であって、前記面材を配置する工程では、前記下部支持部材の前記上面上において、前記面材の縁端が前記スペーサの側部に対して隙間を空けた状態で、前記面材を配置し、前記下部支持部材に前記面材を固定する。
上記態様に係る床構造の施工方法では、面材を配置する工程において、面材の縁端がスペーサの側部に対して隙間を空けた状態で、面材を配置するので、面材を予めプレカットするような場合において、プレカット時の寸法誤差が存在しても、スペーサの側部に対する隙間で当該寸法誤差を吸収させることができる。よって、よって、上記態様に係る床構造の施工方法では、所定範囲の寸法誤差を有する面材を用いた場合にも、現場での再加工の必要性を低減し、施工コストの低減を図ることができる。
本発明の別態様に係る床構造の施工方法は、上記態様であって、前記上部部材を載置する工程では、前記下部支持部材に対する前記面材の載置方向に延び、前記下部支持部材と前記上部部材との間での引っ張り力に抗する耐引っ張り部材を用いて、前記上部部材を前記下部支持部材に対して固定する。
上記態様に係る床構造の施工方法では、耐引っ張り部材を用いて上部部材を下部支持部材に対して固定することとしているので、下部支持部材と上部部材との間に、互いを離間させるような引っ張り力が作用した場合にも、耐引っ張り部材の抗力により下部支持部材と上部部材との間の接続が維持される床構造を施工することができる。
上記の各態様では、下方の下部支持部材の上に載置された面材に対して、上方の上部部材からの荷重がかかることを回避することで、面材の材料選択の範囲を広くし、施工コストの上昇を抑えることができる。
実施形態に係る床構造の一部を示す模式斜視図である。 図1のA部を−Y側から見た模式正面図である。 図1のA部を+Z側から見た模式平面図である。 (a)は、スペーサの構成を示す模式平面図であり、(b)は、スペーサの構成を示す模式側面図である。 (a)は、ほぞパイプの構成を示す模式正面図であり、(b)は、ほぞパイプの構成祖示す模式側面図である。 図2のVI−VI断面であって、縦床梁に対するほぞパイプの固定に係る構造を示す模式断面図である。 (a)は、実施形態に係る床構造の施工方法を示す工程図であり、(b)は、変形例1に係る施工方法を示す工程図である。 変形例2に係る床構造における下柱に対する天井面材の配置形態を示す模式平面図である。
以下では、本発明の実施形態について、図面を参酌しながら説明する。なお、以下で説明の形態は、本発明の一態様であって、本発明は、その本質的な構成を除き何ら以下の形態に限定を受けるものではない。
なお、図1〜図8において、+Z側が上階側を示し、−Z側が下階側を示す。また、図1〜図8では、X方向を横方向、Y方向を縦方向と仮に規定している。
[実施形態]
1.床構造1
本実施形態に係る床構造1について、図1を用い説明する。
図1に示すように、床構造1は、下柱2と、縦床梁3と、横床梁4,5と、天井面材6,7と、上柱8と、を備える。下柱2は、−Z側(下階側)において、Z方向に向けて延びている。縦床梁3は、下柱2の+Z側の上端面に載置されており、Y方向(縦方向)に延びている。
横床梁4は、縦床梁3に対して接合されており、縦床梁3との接合部分から+X側に向けて延びている。横床梁(下部支持部材)5は、縦床梁3に対して接合されており、縦床梁3との接合部分から、横床梁4とは反対側の−X側に向けて延びている。
なお、本実施形態では、縦床梁3と横床梁4,5とのZ方向高さを同じとしているが、これに限定されるものではない。
天井面材(面材)6,7は、各縁部が縦床梁3及び横床梁4,5の各上面上に載置され、釘やねじによって縦床梁3及び横床梁4,5に固定されている。なお、図1では、2枚の天井面材6,7だけを抜き出して図示しているが、床構造1では、3枚以上の天井面材を備える。
上柱(上部部材)8は、縦床梁3の上面上であって、Z方向からの平面視で下柱2と重なる状態で載置され、縦床梁3に対して固定されている。縦床梁3に対する上柱8の固定構造については、後述する。
2.縦床梁3に対する上柱8の固定構造と天井面材6,7,16,17の配置形態
縦床梁3に対する上柱8の固定構造と天井面材6,7,16,17の配置形態について、図2及び図3を用い説明する。図2は、図1のA部を−Y側から見た状態で示す模式正面図であり、図3は、図1のA部を+Z側から見た状態で示す模式平面図である。
図2に示すように、本実施形態に係る床構造1は、スペーサ9と、ほぞパイプ10と、ボルト11,12,13と、ナット14,15と、をさらに備える。ほぞパイプ(耐引っ張り部材)10は、Z方向に延びるパイプ状の部材である。
上柱8には、その下端面(下面)8aから+Z側に向けて凹部8bが設けられており、ほぞパイプ10の+Z側の一部が凹部8bに嵌め込まれている。ほぞパイプ10には、凹部8bに嵌め込まれた部分に孔部10aが開けられており、当該孔部10aをボルト11が挿通している。
ボルト11は、紙面に垂直な方向において、上柱8を挿通している。ボルト11とこれに螺合するナット(図示を省略。)とにより、ほぞパイプ10と上柱8とが固定されている。
同様に、縦床梁3には、その上面3aから−Z側に向けて凹部3bが設けられており、ほぞパイプ10の−Z側の一部が凹部3bに嵌め込まれている。ほぞパイプ10には、凹部3bに嵌め込まれた部分に孔部10b,10cが開けられており、当該孔部10b,10cをボルト12,13が挿通している。縦床梁3の−X側の側方において、ボルト12にはナット14が螺合し、ボルト13にはナット15が螺合している。
なお、縦床梁3には、それぞれがX方向に貫通し、ボルト12,13の挿通を許す孔部3c,3dが開けられている。孔部3c,3dは、凹部3bと連続している。
ほぞパイプ10と縦床梁3とは、ボルト12,13とナット14,15とにより固定されている。
スペーサ9は、縦床梁3と上柱8との間に介挿されている。スペーサ9の上面及び下面は、Z軸に対して直交する面に沿う状態で平面を以って形成されている。スペーサ9の上面は、上柱8の下端面8aに略隙間なく当接し、下面は、縦床梁3の上面3aに略隙間なく当接している。
天井面材6,7は、縁部が縦床梁3の上面3a上に載置されている。図3に示すように、天井面材6,7,16,17には、それぞれの隅部が切り欠かれている(切欠き部6b,7b,16b,17b)。これらの切欠き部6b,7b,16b,17bの形成により、天井面材6,7,16,17は、スペーサ9の側部に対して、隙間G,Gを空けた状態で、スペーサ9の周囲を囲み配置されている。
なお、隙間G,Gは、必ずしも一定の寸法の隙間ではなく、天井面材6,7,16,17の寸法精度や切欠き部6b,7b,16b,17bの加工精度によって変化する場合がある。即ち、隙間G,Gは、天井面材6,7,16,17の寸法精度や切欠き部6b,7b,16b,17bの加工精度などを考慮し、スペーサ9と天井面材6,7,16,17の縁端との間に応力が発生しないように設定されている。
図2に戻って、天井面材6,7の上面6a,7aは、上柱8の下端面8aに対して、隙間Gを空けた状態で配置されている。これは、スペーサ9におけるZ方向の高さ寸法、即ち、縦床梁3の上面3aと上柱8の下端面8aとの間の間隔を、天井面材6,7の厚み寸法よりも大きくしているためである。なお、図2では、図示を省略しているが、天井面材16,17についても、その上面が上柱8の下端面8aに対して、隙間Gを空けた状態で配置されている。
隙間Gについても、必ずしも一定の寸法の隙間ではなく、天井面材6,7,16,17の寸法精度やスペーサ9の寸法精度などによって変化する場合がある。即ち、隙間Gは、天井面材6,7,16,17の寸法精度やスペーサ9の寸法精度などを考慮し、天井面材6,7,16,17の上面6a,7aが上柱8の下端面8aに接触しないように設定されている。
3.スペーサ9の構成
スペーサ9の構成について、図4を用い説明する。図4(a)は、スペーサ9を+Z側(図2の上柱8側)から見た状態で示す模式平面図であり、図4(b)は、スペーサ9を−Y側から見た状態で示す模式側面図である。
図4(a)、(b)に示すように、スペーサ9は、+Z側及び−Z側に開口を有する筒部材91と、筒部材91の+Z側の開口を覆うように接合された平板状の上板部材90と、筒部材91の−Z側の開口を覆うように接合された平板状の下板部材92と、を有する。
なお、本実施形態において、筒部材91、上板部材90、及び下板部材92は、金属材料(例えば、SS400などの鋼板)を用い形成されている。このため、スペーサ9は、木材からなる縦床梁3や上柱8などよりも高い圧縮強度を有する。
上板部材90及び下板部材92には、それぞれの部材90,92を厚み方向に貫通する開口部9aが開けられている。開口部9aは、筒部材91の内側空間である内空間9bと外方空間とを連通するものである。そして、スペーサ9における開口部9a及び内空間9bは、ほぞパイプ10の挿通を許す挿通部となる。
図4(a)に示すように、スペーサ9における上板部材90及び下板部材92のX方向寸法は、Lであり、Y方向寸法は、Lである。これら寸法L,Lは、縦床梁3のX方向寸法(幅)、上柱8のX方向寸法及びY方向寸法よりも小さい寸法に設定されている。特に、スペーサ9のX方向寸法Lについては、天井面材6,7,16,17の各縁端の載置代が確保されるように設定されている。このように寸法L,Lを設定することにより、Z方向からの平面視において、上柱8と縦床梁3とが重なる領域内にスペーサ9が収まることとなる。
なお、本実施形態では、寸法Lと寸法Lとを、略同一(設計寸法は同一)の寸法(例えば、90mm〜100mm)としている。
図4(b)に示すように、Z方向において、スペーサ9における上面9cから下面9dまでの寸法Hは、上述のように、天井面材6,7,16,17の各厚み寸法よりも大きく設定されている。
4.ほぞパイプ10の構成
ほぞパイプ10の構成について、図5を用い説明する。図5(a)は、ほぞパイプ10を−Y側から見た状態で示す模式正面図であり、図5(b)は、細パイプ10を+X側から見た状態で示す模式側面図である。
図5(a)、(b)に示すように、ほぞパイプ10は、+Z側及び−Z側に開口を有するパイプにより構成されている。ほぞパイプ10は、金属材料(例えば、STK400などの炭素鋼鋼管)を用い形成されている。ほぞパイプ10の外径寸法は、スペーサ9における開口部9aの内径寸法よりも小さくなっている。
本実施形態に係る床構造1において、ほぞパイプ10は、縦床梁3と上柱8との間での想定される最大引っ張り力に抗することができる引っ張り強度を有するように構成されており、耐引っ張り部材として設けられている。
ほぞパイプ10は、+Z側の部分に開けられた孔部10a,10eを有する。孔部10a,10eは、ほぞパイプ10の内空間10dと外方空間とを連続する孔部である。
孔部10a及び孔部10eは、ボルト11の挿通を許す径寸法で形成されている。孔部10aは、Y方向でのボルト11の挿通を許し、孔部10eは、X方向でのボルト11の挿通を許す。即ち、本実施形態に係るほぞパイプ10では、上柱8との接合に際し、ボルト11の挿通方向を2通り選択できるようになっている。本実施形態では、一方の孔部である孔部10aにボルト11が挿通されている。
ほぞパイプ10は、−Z側の部分に開けられた孔部10b及び孔部10cも有する。孔部10bと孔部10cとは、Z方向に並んだ状態で設けられている。本実施形態において、孔部10bと孔部10cとは、同じ径寸法で形成されており、同じねじ径のボルト12及びボルト13の挿通を許すようになっている。
なお、本実施形態のほぞパイプ10では、X方向にボルト12,13の挿通を許すように孔部10b,10cが開けられている。
5.縦床梁3に対するほぞパイプ10の固定構造
縦床梁3に対するほぞパイプ10の具体的な固定構造について、図6を用い説明する。図6は、図2のVI−VI断面を示す模式断面図である。なお、図6では、断面構成の一部だけを図示している。
図6に示すように、縦床梁3とほぞパイプ10との固定のために用いられるボルト12は、縦床梁3の+X側及び−X側にそれぞれ配される接合金物18,19の各孔部18a,19aも挿通する。
接合金物18,19は、縦床梁3と横床梁4,5(図6では、横床梁4だけを図示。)とを接合するために用いられる金物である。接合金物18,19のそれぞれは、Z方向からの平面視で略U字状をしている。縦床梁3との固定に供される孔部18a,19aは、接合金物18,19の胴部18d,19dに開けられている。
また、接合金物18,19の腕部18e,18f,19e,19fには、横床梁4,5との固定に供される孔部19b,18c,19b,19cが開けられている。
縦床梁3に対してほぞパイプ10及び接合金物18,19の固定に用いられるボルト12は、頭部12aと接合金物18の胴部18dとの間にワッシャ20を挟む状態で縦床梁3の孔部3c及び凹部3bとほぞパイプ10の孔部10bとを挿通する。そして、ナット14は、接合金物19の胴部19dとの間にワッシャ21を挟む状態で、ボルト12と螺合される。
なお、横床梁4には、接合金物18の腕部18e,18fが嵌め込まれる溝部4a,4bと、ボルト12の頭部12aとの干渉を避けるための凹部4cとが設けられている。
また、横床梁4には、側部4dに孔部4fが開けられ、側部4eに孔部4gが開けられており、中凸部4hに孔部4iが開けられている。孔部4f,4g,4iは、X方向において、接合金物18の孔部18b,18cに合致する位置に設けられている。
図6では、図示を省略する横床梁5についても同様の構成を有する。また、同じく図示を省略するボルト13およびその周辺構造についても、ボルト12及びその周辺構造と同じである。
6.床構造1の施工方法
床構造1の施工方法について、図1〜図6に加えて、図7(a)を用い説明する。図7(a)は、本実施形態に係る床構造1の施工方法を示す工程図である。
(i) 図1に示すように、下柱2の上端面上に、Y方向に延びる縦床梁3を載せ、互いを固定する(図7(a)のステップS1)。
(ii) 図6を用い説明したように、ボルト12,13とナット14,15とを用い、縦床梁3に対してほぞパイプ10を固定する(図7(a)のステップS2)。
なお、縦床梁3には、予め凹部3b及び孔部3c,3dが設けられている。
(iii) 図6を用い説明したように、縦床梁3に固定した接合金物18,19に対して横床梁4,5を固定する(図7(a)のステップS3)。接合金物18,19と横床梁4,5との固定は、接合金物18,19の孔部18b,18c,19b,19cと横床梁4,5の孔部4f,4g,4iに対してボルトを挿通させ、ボルトにナットを螺合させることでなされる。
(iv) 図2及び図3に示すように、縦床梁3の上面3a上にスペーサ9を載置する(図7(a)のステップS4)。このとき、先に縦床梁3に取り付けたほぞパイプ10は、スペーサ9の開口部9a及び内空間9b(挿通部)を挿通するようにする。
なお、スペーサ9については、縦床梁3に対してビスなどで固定することもできるが、本実施形態では、特に固定をしていない。
(v) 図1及び図3に示すように、縦床梁3及び横床梁4,5に対して、縁部が載置されるように天井面材6,7,16,17を載置し、釘やビスなどを用い固定する(図7(a)のステップS5)。縦床梁3に対する天井面材6,7,16,17の載置は、図3を用い説明したように、スペーサ9の側部に対して隙間G,Gが空くように行う。ただし、隙間G,Gは、一定の寸法ではなく、天井面材6,7,16,17の寸法誤差及び切欠き部6b,7b,16b,17bの加工誤差などで変化する。換言すると、隙間G,Gは、天井面材6,7,16,17の寸法誤差及び切欠き部6b,7b,16b,17bの加工誤差などを吸収するための隙間である。
(vi) 図2に示すように、予め凹部8b及びボルト11挿通用の孔部が設けられた上柱8を、スペーサ9の上面9c上に載置する。これにより、細パイプ10の+Z側の部分が凹部8bに嵌め込まれる。そして、図2に示すように、ボルト11を挿通させ、ナットを螺合させることにより、上柱8の固定が完了する(図7(a)のステップS6)。
以上のようにして、図1に示す床構造1が完成する。
7.効果
本実施形態に係る床構造1では、縦床梁(下部支持部材)3と上柱(上部部材)8との間に、天井面材(面材)6,7,16,17の厚み寸法よりも高さ寸法Hが高いスペーサ9を介挿しているので、天井面材6,7,16,17の上面6a,7aと上柱8の下端面8aの間に隙間Gを空けることができる。よって、上柱8を通じて建物の上部から加わる荷重が天井面材6,7,16,17にかかることがなく、天井面材6,7,16,17に用いる材料選択の範囲を広くすることができ、また、天井面材6,7,16,17の材料コストの低減を図ることも可能である。
また、本実施形態に係る床構造1では、縦床梁3及び上柱8よりも高い圧縮強度を有するスペーサ9を採用しているので、長期の使用によってもスペーサ9が圧縮変形などすることが防がれ、上柱8からの荷重が天井面材6,7,16,17にかかることを抑制することができる。
さらに、本実施形態に係る床構造1では、天井面材6,7,16,17の縁部が縦床梁3の上面3a上に配置されているので、下階側からは天井面材6,7,16,17の縁部(縁端)が見えることはなく(縦床梁3と天井面材6,7,16,17との間に隙間が空くことがなく)、意匠性に優れる。これにより、本実施形態に係る床構造1では、あらわし仕様とすることが可能である。
なお、本実施形態に係る床構造1では、1つのスペーサ9の周囲に4枚の面材6,7,16,17の縁端が配置されることとしたが、これら全ての面材6,7,16,17の縁端が縦床梁3の上面3a上に配置されているため、下階側から見えないようになっており、高い意匠性を奏することができる。
従って、本実施形態に係る床構造1では、下方の縦床梁3の上面3a上に載置・固定された天井面材6,7,16,17に対して、上方の上柱8を通した建物上部からの荷重がかかることを回避することで、天井面材6,7,16,17の材料選択の範囲を広くし、施工コストの上昇を抑えることができる。
本実施形態に係る床構造1では、図3を用い説明したように、天井面材6,7,16,17における切欠き部6b,7b,16b,17bの縁端がスペーサ9の側部に対して隙間G,Gを空けた状態となるように、天井面材6,7,16,17が配置されているので、天井面材6,7,16,17を予めプレカットするような場合や、切欠き部6b,7b,16b,17bを加工する場合において、プレカット時及び加工時の寸法誤差が存在しても、上記隙間G,Gで当該寸法誤差を吸収させることができる。よって、本実施形態に係る床構造1では、所定範囲の寸法誤差を有する天井面材6,7,16,17を用いた場合にも、現場での再加工の必要性を低減し、施工コストの低減を図ることができる。
本実施形態に係る床構造1では、図4を用い説明したように、上板部材90と下板部材92とで両開口が覆われた筒部材91を以ってスペーサ9を構成しているので、縦床梁3と上柱8との間での圧縮荷重に対する圧縮強度が高く、また、筒部材91を用いることにより、内部に内空間9bを構成することができ、中実の部材を用いる場合よりも軽量化を図ることができる。
また、本実施形態に係る床構造1では、スペーサ9における上板部材90が上柱8の下端面8aと当接し、下板部材92が縦床梁3の上面3aと当接するようにしているので、スペーサ9と縦床梁3の上面3a及び上柱8の下端面8aとの各間での接触面積を大きくすることができ、上柱8を介して建物の荷重がかかっても、縦床梁3の上面3aや上柱8の下端面8aにスペーサ9が減り込むことが抑制される。
本実施形態に係る床構造1では、図2及び図3を用い説明したように、+Z側からの平面視で縦床梁3と上柱8とが重なる領域内に収まるようにスペーサ9を配置しているので、当該領域の周囲の領域における他の部材などとの干渉を回避することができる。また、下階側から見た場合に、スペーサ9が見えないので、意匠性に優れる。
本実施形態に係る床構造1では、金属材料(一例として、SS400などの鋼板)からなるスペーサ9を採用しているので、スペーサ9の加工性に優れるとともに、高い圧縮強度を確保することができる。
本実施形態に係る床構造1では、図2を用い説明したように、ほぞパイプ(耐引っ張り部材)10により縦床梁3と上柱8とを接続しているので、縦床梁3と上柱8との間に、互いを離間させるようなZ方向の引っ張り力が作用した場合にも、ほぞパイプ10の抗力により縦床梁3と上柱8との間の接続が維持される。よって、本実施形態に係る床構造1では、縦床梁3と上柱8との間の接続状態を維持するのに優れている。
本実施形態に係る床構造1では、スペーサ9に挿通部(開口部9a、内空間9b)が設けられており、ほぞパイプ10が該挿通部を挿通する構成を採用しているので、+Z側からの平面視で縦床梁3と上柱8とが重なる領域内において、スペーサ9とほぞパイプ10とを高いスペース効率を以って配設することができ、また、下階側からほぞパイプ10が見えないようにすることもでき、高い意匠性を実現することができる。
[変形例1]
変形例1に係る床構造の施工方法について、図7(b)を用い説明する。図7(b)は、上記実施形態の説明で用いた図7(a)に対応する工程図である。
図7(b)に示すように、本変形例に係る床構造の施工方法では、ステップS11からステップS14の各工程は、上記実施形態のステップS1からステップS4の各工程に対応するものであり、その施工順も同じである。
本変形例に係る施工方法で上記実施形態に係る施工方法と異なる点は、スペーサ9上に上柱8を固定して(ステップS15)から、天井面材6,7,16,17を載置・固定する(ステップS16)ところである。
建築物の施工においては、梁や柱の配設などにクレーンなどの重機を使用することが通常であるが、本変形例に係る施工方法では、クレーンを使用する工程を分散させることなく連続的に実行するものである。これにより、施工における効率を高めることができる。
なお、本変形例に係る施工方法では、ステップS15とステップS16との順序が上記実施形態に係る施工方法と異なるだけであるので、上述のような実施形態の各効果をそのまま得ることができる。
[変形例2]
変形例2に係る床構造31について、図8を用い説明する。なお、図8は、上記実施形態の説明で用いた図3に対応する模式平面図であって、上柱8の図示を省略している。
図8に示すように、本変形例に係る床構造31では、Z方向に延びる下柱(下部支持部材)22の上端面22a上にスペーサ9が載置されている。本変形例においても、スペーサ9には、開口部9aを含む挿通部が設けられており、ほぞパイプ10が挿通されている。
下柱22の上端面22a上において、スペーサ9は、略中央の領域に載置されており、周囲に天井面材(面材)26,27の縁部を載置する領域が残されている。
天井面材26,27は、U字状の切欠き部26b,27bが設けられている。天井面材26,27の切欠き部26b,27bは、天井面材26,27の縁端が、下柱22の上端面22a上において、スペーサ9の側部に対して隙間を空けて配置されるようにするためのものである。
図8では、詳細な図示を省略しているが、上記実施形態に係る床構造1と同様に、スペーサ9におけるZ方向(紙面に垂直な方向)の高さ寸法Hは、天井面材26,27の厚み寸法よりも大きく設定されている。これにより、上記実施形態に係る床構造1と同様に、上柱8を通して建物上部からの荷重が天井面材26,27にかかることが防がれ、天井面材26,27の材料選択の範囲を広くすることができ、また、天井面材26,27の部材コストの低減を図ることが可能となる。
なお、本変形例では、下部支持部材として下柱22を適用すること、及び天井面材26,27の切欠き部26b,27bの形態が上記実施形態と異なる他は、上記実施形態と同様の構成を採用している。このため、上記実施形態に係る床構造1及びその施工方法が奏する効果をそのまま奏することができる。
[その他の変形例]
上記実施形態及び上記変形例1,2では、金属材料からなるスペーサ9及びほぞパイプ10を用いることとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、強化樹脂やセラミックスなどからなるスペーサやほぞパイプなどを用いることもできる。
上記実施形態及び上記変形例1,2では、+Z側からの平面視で正方形の外形状を有するスペーサ9を採用することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、平面視で円形や楕円形、あるいは三角形や五角形などの多角形の外形状を有するスペーサを採用することも可能である。
上記実施形態及び上記変形例1,2では、上部部材の一例として上柱9を採用することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、上部部材として梁を採用することもできる。
上記実施形態及び上記変形例1,2では、面材の一例として、木質の板材からなることを想定した天井面材6,7,16,17,26,27を採用することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、石膏ボードなどを採用することもできる。
上記実施形態及び上記変形例1,2では、耐引っ張り部材の一例として、ほぞパイプ10を採用することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、中実の棒材を用いることもできるし、平板状の板材を採用することもできる。
上記実施形態及び上記変形例1,2では、ほぞパイプ10と縦床梁3及び下柱22及び上柱8との固定に、ボルト11〜13とナット14,15とを用いることとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、ピンを挿通させることとしてもよい。
上記実施形態及び上記変形例1では、縦床梁3の上面3a上にスペーサ9を載置することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、横床梁4,5の上面上にスペーサを載置することもできる。
なお、上記実施形態及び上記変形例1,2において、“縦”及び“横”は仮に呼称しているものであって、縦横の関係が逆になってもよい。
上記実施形態及び上記変形例1,2では、スペーサ9とほぞパイプ10とは接合されていない構成を一例としたが、互いに接合されている構成を採用することも可能である。
1,31 床構造
3 縦床梁(下部支持部材)
6,7,16,17,26,27 天井面材(面材)
6a,7a 上面
6b,7b,16b,17b,26b,27b 切欠き部
8 上柱(上部部材)
8a 下端面(下面)
9 スペーサ
9a 開口部
10 ほぞパイプ(耐引っ張り部材)
22 下柱(下部支持部材)
22a 上端面(上面)
横方向隙間
縦方向隙間
高さ方向隙間

Claims (8)

  1. 下階と上階との間に設けられる床構造において、
    前記下階と前記上階との間に設けられた面材と、
    柱又は梁であって、前記面材を前記下階側から支持する下部支持部材と、
    柱又は梁であって、前記下部支持部材の上方に配置された上部部材と、
    前記下部支持部材の上面及び前記上部部材の下面との間に介挿されたスペーサと、
    を備え、
    前記面材の縁部は、前記下部支持部材の前記上面上に載置されているとともに、前記面材の縁端は、前記下部支持部材に対する前記面材の載置方向からの平面視において、前記下部支持部材と前記上部部材とが重なる領域であって、前記スペーサの周囲に配置されており、
    前記下部支持部材に対する前記面材の載置方向において、前記スペーサの高さ寸法である前記下部支持部材の上面と前記上部部材の下面との間の間隔は、前記面材の厚み寸法よりも大きく、
    前記スペーサは、前記下部支持部材及び前記上部部材よりも高い圧縮強度を有する、
    床構造。
  2. 請求項1に記載の床構造であって、
    前記下部支持部材の前記上面上において、前記面材は、当該面材の前記縁端が前記スペーサの側部に対して隙間を空けた状態で配置されている、
    床構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の床構造であって、
    前記スペーサは、筒状であって、前記上階側と前記下階側に開口を有する筒部材と、当該筒部材における上階側の開口を覆うように接合された上板部材と、前記筒部材における下階側の開口を覆うように接合された下板部材と、を有し、
    前記上板部材の上面が前記上部部材の前記下面と当接し、前記下板部材の下面が前記下部支持部材の前記上面と当接している、
    床構造。
  4. 請求項1から請求項3の何れかに記載の床構造であって、
    前記下部支持部材に対する前記面材の載置方向からの平面視において、前記スペーサは、前記下部支持部材と前記上部部材とが重なる領域内に収まる状態で配置されている、
    床構造。
  5. 請求項1から請求項4の何れかに記載の床構造であって、
    前記下部支持部材に対する前記面材の載置方向において、前記下部支持部材と前記上部部材との間を接続する状態で配設され、前記下部支持部材と前記上部部材との間での引っ張り力に抗する耐引っ張り部材を、さらに備え、
    前記スペーサには、前記下部支持部材に対する前記面材の載置方向に前記耐引っ張り部材の挿通を許す挿通部が設けられており、
    前記耐引っ張り部材は、前記スペーサの前記挿通部を挿通した状態で配設されている、
    床構造。
  6. 床構造の施工方法において、
    柱又は梁である下部支持部材を配設する工程と、
    前記下部支持部材の上面の一部領域に、当該下部支持部材の前記上面に対して下面が当接する状態でスペーサを載置する工程と、
    前記スペーサの上に、当該スペーサの上面に対して下面が当接する状態で、柱又は梁である上部部材を載置する工程と、
    前記下部支持部材の前記上面上に縁部を載置し、縁端が、前記下部支持部材に対する前記上部部材の載置方向からの平面視において、前記下部支持部材と前記上部部材とが重なる領域であって、前記スペーサの周囲に位置するように、面材を配置する工程と、
    を備え、
    前記スペーサを載置する工程では、前記下部支持部材に対する前記面材の載置方向において、前記面材の厚み寸法よりも大きい高さ寸法を有するとともに、前記下部支持部材及び前記上部部材よりも高い圧縮強度を有するスペーサを用いる、
    床構造の施工方法。
  7. 請求項6に記載の床構造の施工方法であって、
    前記面材を配置する工程では、前記下部支持部材の前記上面上において、前記面材の前記縁端が前記スペーサの側部に対して隙間を空けた状態で、前記面材を配置し、前記下部支持部材に前記面材を固定する、
    床構造の施工方法。
  8. 請求項6又は請求項7に記載の床構造の施工方法であって、
    前記上部部材を載置する工程では、前記下部支持部材に対する前記面材の載置方向に延び、前記下部支持部材と前記上部部材との間での引っ張り力に抗する耐引っ張り部材を用いて、前記上部部材を前記下部支持部材に対して固定する、
    床構造の施工方法。
JP2017194895A 2017-10-05 2017-10-05 床構造及びその施工方法 Active JP6895080B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017194895A JP6895080B2 (ja) 2017-10-05 2017-10-05 床構造及びその施工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017194895A JP6895080B2 (ja) 2017-10-05 2017-10-05 床構造及びその施工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019065668A JP2019065668A (ja) 2019-04-25
JP6895080B2 true JP6895080B2 (ja) 2021-06-30

Family

ID=66339209

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017194895A Active JP6895080B2 (ja) 2017-10-05 2017-10-05 床構造及びその施工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6895080B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117248666B (zh) * 2023-09-28 2024-04-02 唐山伟基建材有限公司 一种装配式外墙保温复合楼板

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5853871Y2 (ja) * 1978-08-31 1983-12-07 松下電工株式会社 吊床の床柱取付装置
DE3302044C3 (de) * 1983-01-22 1993-11-18 August Eich Feuerschutz-Trennwand
JPH0514475U (ja) * 1991-08-06 1993-02-26 ナシヨナル住宅産業株式会社 出入口用の壁パネルの支持構造
JP3889297B2 (ja) * 2002-03-15 2007-03-07 積水ハウス株式会社 床構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019065668A (ja) 2019-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11035114B2 (en) Pillar fixing metal fitting
JP5002308B2 (ja) 木質ラーメン構造における接合構造
JP4628212B2 (ja) 締結具
JP4095946B2 (ja) 木質部材の接合構造
JP4710067B2 (ja) 柱梁接合構造
JP3981037B2 (ja) 柱梁接合構造
JP6895080B2 (ja) 床構造及びその施工方法
JP5834376B1 (ja) 木質ラーメン構造体の施工方法
JP2010281192A (ja) 建築用接合金具、固定金具、及び、固定ピン
JP4853422B2 (ja) 複合梁と木製柱の接続による門型フレーム
JP6837826B2 (ja) 建物の補強構造及び補強方法
JP6850681B2 (ja) 柱梁接合構造
JP2020002646A (ja) 柱梁接合部材及び柱梁接合構造
JP6429239B2 (ja) 木質ラーメン構造体、及びその木質ラーメン構造体の補強金具
JP7233153B2 (ja) 耐力壁
JP5142575B2 (ja) 木造建築物及び木造建築物の耐震補強方法
JP6667273B2 (ja) テンションロッドの取り付け構造
JP2015194006A (ja) 耐力壁取付け用躯体の補強構造と補強方法
JP7308339B2 (ja) 耐力壁
JP6949691B2 (ja) あと付けブレースの接合構造
JP3787140B2 (ja) 壁体の構造
WO2022153848A1 (ja) 耐力パネルおよび躯体構造
JP5385098B2 (ja) 建築構造用部材
JP5019786B2 (ja) 木造建築物における柱梁接合構造及びその柱梁接合構造に使用される柱梁接合用金具
JP2005213891A (ja) 接合金物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200601

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210419

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210506

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210519

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6895080

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150