JP6894590B2 - 基準点特定装置、加工プログラム生成システム、基準点特定方法 - Google Patents
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Description
CAMシステムに工作機械の加工プログラムを生成させる場合、作業者は、CAMシステムにおける対話式自動プログラミング装置に対し、完成品の立体形状データや、立体形状の各部位に対応する寸法を含む諸元データを対話形式に沿って入力する。そして作業者は、入力された諸元データに応じてCAMシステムの表示画面上に表示される形状モデルを視認し、想定どおりの形状や寸法となっているかを確認する。そして、想定どおりとなっていない箇所が見つかった場合には、諸元データの修正を行ない、諸元データが出来上ると、CAMシステムは、この諸元データを基に自動プログラムを生成する。
このような加工プログラムを生成するためにワークにおける各種情報を入力するシステムとして例えば特許文献1の技術がある。
図1は、第1の実施形態に係る基準点特定装置を用いた制御用データ生成装置の構成を示す概略ブロック図である。
本実施形態に係る制御用データ生成装置10は、ワークを測定した測定結果から、ワークの立体形状データや寸法データを生成して出力する機能を有するとともに、工作機械における座標系である機械座標におけるワークの基準点を特定する機能を有する。
制御用データ生成装置10は、パレットPを支持するテーブル11と、テーブル11を回転させるモータ12と、立設される測定機器固定部13と、測定機器固定部13に取り付けられた2つのカメラ14と、測定機器固定部13に取り付けられたレーザスキャナ15と、制御装置16とを備える。なお、カメラ14およびレーザスキャナ15の設置数および位置関係は、これに限られない。また、制御用データ生成装置10は、工作機械の構成の一部であってもよい。
2つのカメラ14は、互いの撮像方向に伸びる直線がテーブル11の回転軸上で交差するように設けられる。
レーザスキャナ15は、テーブル11の回転軸に沿ってレーザを走査させ、その反射光に基づいてテーブル11の上に載置された物体の空間位置を特定する。例えば、レーザスキャナ15は、レーザの照射時刻から反射光の検知時刻までの時間から、物体の空間位置を特定することができる。レーザスキャナ15は、特定した空間位置を示す検知情報を出力する。
制御装置16は、モータ12、カメラ14およびレーザスキャナ15の制御を行う。制御装置16は、情報を表示するためのディスプレイ17を備える。
ここで、ワークWは、例えば鋳造された物体であり、最終的な形状や寸法にある程度近い状態のものである。この実施形態においては、ワークWが鋳物であり、このワークWに対して切削加工することで、最終的な形状に加工される場合について説明する。
制御装置16は、カメラ制御部101、スキャナ制御部102、割出部103、測定部104、形状データ生成部105、表示制御部106、指定部107、入力部108、データ出力部109を備える。
カメラ制御部101は、カメラ14に撮像指示を出力し、またカメラ14から撮像画像を取得する。
スキャナ制御部102は、レーザスキャナ15に走査指示を出力し、またレーザスキャナ15から検知情報を取得する。
割出部103は、モータ12に回転角度を示す割出指示を出力する。これにより、モータ12が回転し、テーブル11が指定の回転角度に割り出される。
ここで、具体的な立体形状の測定方法について説明する。
測定部104は、カメラ制御部101が2つのカメラ14からそれぞれ取得した2つの撮像画像の対応する画素を探索する。視差の探索方法の例としては、ブロックマッチング法などが挙げられる。測定部104は、探索した対応する各画素間の距離を視差として算出する。そして、測定部104は、算出した視差と、2つのカメラ14のカメラパラメータとを用いて、三角測量法により、ワークWのうち撮像画像に写った面の空間位置を特定する。なお、カメラパラメータは、カメラ14の設置座標、視線角度、および撮像倍率を含むパラメータである。また測定部104は、スキャナ制御部102から取得した検知情報から、ワークWのうちレーザが照射された面の空間位置を特定する。そして、測定部104は、割出部103が指示した回転角度ごとに、特定した空間位置の座標を回転させることで、ワークWの全ての面の空間位置を特定する。なお、ワークWの同一部分の空間位置が重複して計測されている場合、測定部104は、平均値の算出によりその部分の空間位置を特定する。ここで、空間位置は、工作機械における機械座標に対応している。すなわち、パレットP上に治具Jによって固定されたワークは、加工プログラム生成装置によって生成された加工プログラムに従って加工を行なう工作機械によって、この固定された状態において加工される。そのため、測定部104によって測定される空間位置は、工作機械における機械座標に対応している。
形状データ生成部105は、立体形状データが示す立体形状において、基準点として設定可能な基準候補位置を検出する。基準候補位置としては、立体形状データが示す立体形状におけるいずれの位置であってもよく、立体形状の面上のいずれかの位置や、立体形状におけるエッジの位置であってもよい。
表示制御部106は、立体形状データをディスプレイ17に出力する。これにより、ディスプレイ17の画面上には、立体形状データに対応した立体形状が表示される。
表示制御部106は、立体形状とともに基準候補位置を立体形状の部位のうち基準候補位置以外の部位とは異なる表示態様で表示画面上に出力する。ここで異なる表示態様としては、例えば、立体形状のうち基準候補位置以外の部位を表示する線(実線、破線等)と区別可能な大きさの点を表示したり、基準候補位置以外の部位とは異なる色で基準候補位置を表示したり、基準候補位置を点滅表示させたりすることができる。
この入力部108は、例えば、マウス、キーボード、ディスプレイ17上のタッチパネル等を用いることができる。
データ出力部109は、入力部108から入力された位置に基づいてワークの基準位置を表す基準位置データを出力する。より具体的には、データ出力部109は、ディスプレイ17の表示画面上に表示された立体形状のいずれかの位置に対して入力部108によって入力された位置を基準位置データとして出力する。
また、データ出力部109は、出力対象のデータ(立体形状データ、基準位置データ等)を含む諸元データを、加工プログラムを生成する加工プログラム生成装置に出力する。諸元データには、例えば、ワークの形状を表す形状データ、ワークの各部位の寸法、ワークの材質、ワークに対する切削条件、加工形状、加工位置等を含む情報である。この諸元データを用いることで加工プログラムが生成される。加工プログラム生成装置としては、例えば、立体形状データに基づいて加工プログラムを自動生成するCAMシステムを用いることができる。なお、加工プログラムとは、工作機械を制御するためのNC(Numerical Control)データである。
立体形状データにおける各部位の寸法は、計測された空間位置に基づき、複数の空間位置に基づいて算出することができる。例えば、ワークの直線状の部位においては、その直線の一方の端点からもう一方の端点までの距離を算出することで寸法を得ることができる。円状(円環状)の部位においては、その部位の空間位置をつなぐ輪郭を検出し、この輪郭に応じた曲率や半径又は直径を求め、これらに応じて円状であるかを判定し、円上である場合には、直径を寸法として得ることができる。また、2つの直線形状がなす角がある場合には、角度を検出することもできる。この寸法の算出は、形状データ生成部105が行なうようにしてもよい。
図3は、第1の実施形態に係る測定データ生成方法を示すフローチャート、図4、図5は、ディスプレイ17に表示される画面の一例を示す図である。
まず作業者は、パレットPに治具Jおよび加工前のワークWを取り付け、加工・干渉対象物Waを作成する(ステップS1)。次に、作業者は、加工・干渉対象物Waをテーブル11に設置する(ステップS2)。次に、作業者は、制御用データ生成装置10を操作し、制御用データ生成装置10に基準点特定プログラムを実行させる。
まずカメラ制御部101は、2つのカメラ14に撮像指示を出力し、2つのカメラ14から撮像画像を取得する(ステップS5)。またスキャナ制御部102は、レーザスキャナ15に走査指示を出力し、レーザスキャナ15から検知情報を取得する(ステップS6)。次に、測定部104は、カメラ14から取得した撮像画像およびスキャナ制御部102から取得した検知情報に基づいて、ワークWの空間位置を測定する(ステップS7)。次に、測定部104は、測定した空間位置を、テーブル11の回転軸回りに、現在のテーブル11の割出角度だけ回転させることで、テーブル11の基準角度を基準としたワークWの空間位置を特定する(ステップS8)。
次に、割出部103は、モータ12にテーブル11を単位角度だけ回転させる割出指示を出力する(ステップS9)。
このように、基準候補位置をディスプレイ17に表示することにより、作業者は、ワーク上におけるどの位置を基準点として指定可能であるかを簡単に把握することができる。
また、表示制御部106は、ディスプレイ17の表示画面上に入力装置によって操作可能なポインタ(符号405)を表示する。
例えば、上述した実施形態では、制御用データ生成装置10は、カメラ14の撮像画像およびレーザスキャナ15の検知情報に基づいて、ワークWの形状を測定するが、これに限られない。例えば、他の実施形態では、制御用データ生成装置10は、カメラ14の撮像画像のみ、またはレーザスキャナ15の検知情報のみに基づいて、ワークWの形状を測定してもよい。また、他の実施形態では、制御用データ生成装置10は、プローブをワークWに接触させることで、接触方式による形状測定を行っても良い。
コンピュータ90は、CPU91、メインメモリ92、ストレージ93、インタフェース94を備える。
上述の制御用データ生成装置10は、コンピュータ90に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ93に記憶されている。CPU91は、プログラムをストレージ93から読み出してメインメモリ92に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。
さらに、当該プログラムは、前述した機能をストレージ93に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
11 テーブル
12 モータ
13 測定機器固定部
14 カメラ
15 レーザスキャナ
16 制御装置
101 カメラ制御部
102 スキャナ制御部
103 割出部
104 測定部
105 形状データ生成部
106 表示制御部
107 指定部
108 入力部
109 データ出力部
W ワーク
J 治具
P パレット
Claims (6)
- ワークが載置されるテーブルを鉛直軸回りに回転させるモータの回転角度を示す割出指示を出力する割出部と、
互いの撮像方向に延びる直線が前記テーブルの回転軸上で交差するように設置された2つのカメラに撮像指示を出力するカメラ制御部と、
前記テーブルの回転軸に沿ってレーザを走査させ、前記レーザの反射光に基づいて前記テーブル上に載置された前記ワークの空間位置を特定するレーザスキャナに走査指示を出力するスキャナ制御部と、
前記割出部が前記回転角度が基準角度となる割出指示を出力した後、単位角度だけ回転させる割出指示を出力することを繰り返して前記テーブルが1周する間に、前記割出部が割出指示を出力するごとに、前記カメラ制御部が撮像指示を出力することにより前記2つのカメラから得られる撮像画像から求められる視差と、前記2つのカメラのカメラパラメータとから三角測量法により前記ワークのうち撮像画像に写った面の空間位置を特定し、前記スキャナ制御部が前記走査指示を出力することにより前記レーザスキャナが特定した空間位置を示す検知情報から前記ワークのうち前記レーザが照射された面の空間位置を特定し、前記基準角度と、前記割出部が出力する割出指示が示す回転角度と、前記割出部が出力する割出指示が示す回転角度の各々に対応する前記ワークのうち撮像画像に写った面の空間位置及び前記ワークのうち前記レーザが照射された面の空間位置とに基づいて、前記ワークを加工する工作機械の機械座標における前記ワークの全ての面の空間位置を特定し、特定した前記ワークの全ての面の空間位置を測定結果として出力する測定部と、
前記測定部によって得られた測定結果に基づいて、前記ワークの立体形状を示す立体形状データを生成する形状データ生成部と、
前記立体形状データが示す形状のいずれかの位置に対して指定される位置を入力する位置入力部と、
前記位置入力部から入力された位置に基づいて前記ワークの基準位置を表す基準位置データを出力する基準位置データ出力部と、
を有する基準点特定装置。 - 前記立体形状データに基づく立体形状を表示装置の表示画面上に出力させる表示制御部を有し、
前記基準位置データ出力部は、前記表示画面上に表示された立体形状のいずれかの位置に対して前記位置入力部によって入力された位置を前記基準位置データとして出力する
請求項1記載の基準点特定装置。 - 前記形状データ生成部は、前記立体形状における基準点として設定可能な基準候補位置を検出し、
前記表示制御部は、前記立体形状とともに前記基準候補位置を前記立体形状の部位のうち基準候補位置以外の部位とは異なる表示態様で前記表示画面上に出力し、
前記位置入力部は、前記検出された基準候補位置から位置の指定入力を受け付ける
請求項2に記載の基準点特定装置。 - 前記形状データ生成部は、前記立体形状におけるエッジを検出し、
前記表示制御部は、前記立体形状とともに前記エッジを前記立体形状のエッジ以外の部位とは異なる表示態様で前記表示画面上に出力し、
前記位置入力部は、前記検出されたエッジのいずれかの位置に対して位置の指定入力を受け付ける
請求項2に記載の基準点特定装置。 - 請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の基準点特定装置と、
前記基準点特定装置の出力部から出力されるデータに基づいて、前記ワークに対して工具を相対移動させて前記ワークを切削加工する加工プログラムを生成する加工プログラム生成装置と
を有する加工プログラム生成システム。 - 基準点特定装置に用いられる基準点特定方法であって、
割出部が、ワークが載置されるテーブルを鉛直軸回りに回転させるモータの回転角度を示す割出指示を出力し、
カメラ制御部が、互いの撮像方向に延びる直線が前記テーブルの回転軸上で交差するように設置された2つのカメラに撮像指示を出力し、
スキャナ制御部が、前記テーブルの回転軸に沿ってレーザを走査させ、前記レーザの反射光に基づいて前記テーブル上に載置された前記ワークの空間位置を特定するレーザスキャナに走査指示を出力し、
前記割出部が、前記回転角度が基準角度となる割出指示を出力した後、単位角度だけ回転させる割出指示を出力することを繰り返して前記テーブルが1周する間に、
測定部が、前記割出部が割出指示を出力するごとに、前記カメラ制御部が撮像指示を出力することにより前記2つのカメラから得られる撮像画像から求められる視差と、前記2つのカメラのカメラパラメータとから三角測量法により前記ワークのうち撮像画像に写った面の空間位置を特定し、前記スキャナ制御部が前記走査指示を出力することにより前記レーザスキャナが特定した空間位置を示す検知情報から前記ワークのうち前記レーザが照射された面の空間位置を特定し、前記基準角度と、前記割出部が出力する割出指示が示す回転角度と、前記割出部が出力する割出指示が示す回転角度の各々に対応する前記ワークのうち撮像画像に写った面の空間位置及び前記ワークのうち前記レーザが照射された面の空間位置とに基づいて、前記ワークを加工する工作機械の機械座標における前記ワークの全ての面の空間位置を特定し、特定した前記ワークの全ての面の空間位置を測定結果として出力し、
形状データ生成部が、前記測定部によって得られた測定結果に基づいて、前記ワークの立体形状を示す立体形状データを生成し、
位置入力部が、前記立体形状データが示す形状のいずれかの位置に対して指定される位置を入力し、
基準位置データ出力部が、前記位置入力部から入力された位置に基づいて前記ワークの基準位置を表す基準位置データを出力する
基準点特定方法。
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JP2017023382A JP6894590B2 (ja) | 2017-02-10 | 2017-02-10 | 基準点特定装置、加工プログラム生成システム、基準点特定方法 |
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