JP6885287B2 - 石英ルツボの不純物分析方法 - Google Patents

石英ルツボの不純物分析方法 Download PDF

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Description

本発明は、石英ルツボの表面近傍に含まれる不純物の分析方法及びこれに用いる不純物回収用治具に関する。
チョクラルスキー法(CZ法)によるシリコン単結晶の製造では石英ルツボが用いられている。CZ法では、多結晶シリコン原料を石英ルツボ内で加熱溶融し、回転する石英ルツボ内のシリコン融液に種結晶を浸漬させた後、種結晶を徐々に引き上げて単結晶を成長させる。CZ法によれば、大口径のシリコン単結晶を高い歩留りで製造することが可能である。
シリコン単結晶の引き上げ工程中、シリコン融液と接触している石英ルツボの内表面は徐々に溶損する。そのため、石英ルツボの表層部に含まれる不純物はシリコン融液に溶解してシリコン単結晶中に取り込まれ、結晶品質に影響を与える。半導体デバイス用の高品質なシリコン単結晶を製造するためには、シリコン融液に接触するルツボ内表面近傍の不純物を極力排除する必要があり、石英ルツボの表層に含まれる不純物の濃度管理は非常に重要である。
石英ルツボの表層部の不純物濃度の許容範囲はルツボの部位ごとに異なるため、狭い面積領域の分析が求められる。また、不純物元素によっては石英ルツボ中で拡散し、結晶品質に影響を与えることが知られている。このような不純物の拡散の程度を把握するためにも、ルツボ内表面から深さ方向の不純物濃度分布の分析も求められる。
従来の化学的分析法としては、石英ルツボを微粉末化したものを薬液に溶かして分析する方法が一般的である。また、特許文献1に記載されているように、ルツボ内を密閉し、フッ酸の蒸気を接触させてルツボ内面全体を溶解する方法も知られている。また特許文献2は、シリコンウェーハの表面に案内板の主面に形成された渦巻き状の溝を沿わせ、この溝内に分析液を流して取り出すことにより分析用試料を調整する方法が記載されている。
特許文献3は、石英中の金属分析方法及び分析用治具に関し、例えば半導体装置を形成する基板に対して熱処理をする熱処理装置に組み込まれる石英チューブなどの石英製品の一部に分析用治具を取り付けて当該治具の貯留空間に貯めたエッチング液に石英を溶かし込み、このエッチング液に含まれる金属を例えば誘導結合プラズマ質量分析装置を用いて分析することが記載されている。また特許文献3には、分析用治具を構成する環状部材を石英チューブの内周面に密着させた際に環状部材と当該内周面との間に隙間ができないように、当該環状部材の裏面側の形状を当該内周面の形状に対応させた曲面形状にすることが記載されている。さらに、環状部材の裏面側に柔軟性のあるシール材を設けることや、環状部材を石英チューブの内周面に密着させるために磁石の磁力を利用することが記載されている。
特開平5−105574号公報 特開平11−118683号公報 特開2005−114582号公報
しかしながら、特許文献1に記載の分析方法では、特定の狭い面積領域内の不純物濃度を分析することはできない。また特許文献2に記載の分析方法は、シリコンウェーハの表面に形成された酸化膜表面及び酸化膜中における極微量の不純物を分析する方法であり、石英ルツボの湾曲した表面の特定の狭い領域を分析することは難しい。また、表面から例えば深さ1mm程度の範囲内の不純物濃度プロファイルを段階的に分析することも難しい。
特許文献3に記載の分析方法は、任意の場所に取り付けることができる分析用治具を用いて石英チューブの一部をエッチング液に浸漬させ、このエッチング液に溶け込んだ金属を分析するので、石英製品を粉砕したり一部を切り取ったりすることなく分析することが可能である。しかし、この方法では分析用治具の取り付けが不十分であり、十分な量のエッチング液を長時間にわたり液漏れなく保持して分析を実施することが困難であり、そのため極表面の金属不純物濃度しか測定することができない。
したがって、本発明の目的は、石英ルツボの表面の特定の狭い面積領域内の深さ方向の不純物濃度プロファイルを簡単かつ正確に分析することが可能な石英ルツボの不純物分析方法を提供することにある。また、本発明の目的は、そのような不純物分析方法に好ましく用いられ、石英ルツボの表面の特定の狭い領域内の不純物の回収が容易な不純物回収用治具を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明による石英ルツボの不純物分析方法は、石英ルツボの表面の一部のサンプリング領域にフッ酸を含むエッチング液を所定時間接触させて前記表面を溶かす工程と、前記エッチング液を回収する工程とを交互に複数回繰り返すと共に、回収された各エッチング液に含まれる不純物の濃度を測定することにより、前記石英ルツボの前記表面から深さ方向の不純物濃度プロファイルを測定することを特徴とする。
本発明によれば、石英ルツボの表面の特定の狭い面積領域内の深さ方向の不純物濃度プロファイルを正確に測定することができる。
本発明による不純物分析方法は、前記エッチング液に溶け込んだシリコンの量から前記石英ルツボの前記表面のエッチング深さを求めることが好ましい。これにより、非常に僅かなエッチング深さを求めることができ、深さ方向の不純物濃度プロファイルの測定精度を高めることができる。
本発明による不純物分析方法は、前記エッチング回数の増加と共にエッチング深さを増加させることが好ましい。ルツボの表面近くでは金属不純物濃度が高く且つその変化が大きいのに対して、ルツボの表面から離れた領域では金属不純物濃度が低く且つその変化も小さい傾向があるので、表面近くでは深さ方向に細かいピッチでエッチング液を回収することにより、深さ方向の不純物濃度プロファイルの分析精度を高めることができる。
本発明による不純物分析方法は、前記石英ルツボの表面にエッチング液を接触させている間、前記石英ルツボと共に前記エッチング液を振とうさせることが好ましい。これにより、石英ルツボの曲面と接触するエッチング液が撹拌されるのでサンプリング面の溶解効率を高めることができ、エッチング液の濃度の偏りを防止し石英ルツボ表面を均一にエッチングすることができる。
本発明による不純物分析方法は、前記石英ルツボの任意の位置から切り出したルツボサンプルを用いて前記不純物濃度プロファイルを測定することが好ましい。単結晶引き上げ用石英ルツボは大型かつ大重量であるため、そのままでは分析時の取り扱いが困難であるが、石英ルツボの任意の位置から切り出したルツボ片を分析サンプルとして用いることで深さ方向の不純物濃度プロファイルを容易かつ正確に測定することができる。
本発明による不純物分析方法は、前記石英ルツボの表面に不純物回収用治具を設置して前記サンプリング領域内に前記エッチング液の貯留空間を形成することが好ましい。これにより、石英ルツボの表面の特定の狭い面積領域内の不純物を容易に回収することができ、深さ方向の不純物濃度プロファイルを容易かつ正確に測定することができる。
本発明による不純物分析方法は、前記石英ルツボの前記表面から深さ方向の不純物濃度プロファイルを測定した後、前記石英ルツボから前記不純物回収用治具を取り外して過酸化水素水及びフッ酸による加熱洗浄を行うことが好ましく、前記石英ルツボの前記表面に設置する前に前記不純物回収用治具を純水で予備洗浄することが好ましい。これにより、石英ルツボに含まれる微量の不純物の測定精度を高めることができる。
本発明において、前記不純物回収用治具は、前記石英ルツボの前記表面に設置され、前記サンプリング領域上に前記エッチング液の貯留空間を形成する環状の側壁部材を含む治具本体と、前記側壁部材と前記石英ルツボの表面との間に設けられて前記エッチング液の貯留空間からの前記エッチング液の漏洩を防止するシール材と、前記治具本体を前記石英ルツボの前記表面に押し付けて固定する押さえ部材とを備え、前記ルツボサンプルの表面と対向する前記側壁部材の下端面は、前記石英ルツボの前記表面の曲面形状にフィットする曲面形状を有することが好ましい。これにより、石英ルツボの表面にエッチング液を液漏れなく安定的に保持することができ、エッチング液の回収も容易に行うことができる。
本発明において、前記石英ルツボの前記表面にフィットする前記側壁部材の下端面の曲面形状は、前記サンプルのサンプリング面の曲率半径と前記側壁部材の下端面の曲率半径との差が25%以下であることが好ましい。これにより、エッチング液の漏れを防止することができる。
本発明において、前記治具本体は、前記側壁部材の上側開口を覆う第1の蓋部材をさらに含むことが好ましい。この場合において、前記第1の蓋部材は前記エッチング液の注入口を有し、前記治具本体は、前記注入口を閉じる第2の蓋部材をさらに含むことが好ましい。この構成によれば、エッチング液の汚染と揮発を防止することができる。
本発明において、前記治具本体はフッ素樹脂からなり、前記シール材はショア硬さが78以下のフッ素ゴムからなることが好ましい。この構成によれば、不純物回収用治具の汚染と液漏れを防止することができる。
本発明において、前記側壁部材は円筒形状を有し、前記サンプリング領域を規定する前記側壁部材の下側開口の直径は、6.4cm以上20cm以下であることが好ましい。下側開口の直径が6.4cmよりも小さい場合にはサンプリング領域が小さすぎるため不純物濃度を正しく測定することができず、また20cmよりも大きい場合にはエッチング液の増加により深さ方向のエッチング量の制御が難しくなるからである。
本発明において、前記治具本体及び前記シール材の平面サイズは、前記ルツボサンプルよりも小さく、前記押さえ部材の平面サイズは、前記ルツボサンプルよりも大きいことが好ましい。この構成によれば、ルツボサンプル上に治具本体を確実に固定してエッチング液の漏洩を長時間にわたり防止することができる。
また、本発明による石英ルツボの不純物回収用治具は、石英ルツボの表面から深さ方向の一定範囲内に内包される不純物をエッチング液に溶かして回収するために用いるものであって、前記石英ルツボの任意の位置から切り出したルツボサンプルの表面に設置され、前記ルツボサンプルの表面の一部のサンプリング領域上に前記エッチング液の貯留空間を形成する環状の側壁部材を含む治具本体と、前記側壁部材と前記石英ルツボの表面との間に設けられて前記エッチング液の貯留空間からの前記エッチング液の漏洩を防止するシール材と、前記治具本体を前記石英ルツボの前記表面に押し付けて固定する押さえ部材とを備え、前記押さえ部材は、前記治具本体の上方に設けられた上板部と、前記ルツボサンプルの下方に設けられた下板部と、前記上板部と前記下板部とを連結する連結部とを有し、前記上板部及び前記下板部は、前記シール材を介して前記ルツボサンプル上に載置された前記治具本体を前記ルツボサンプルと共に挟み込んで固定することを特徴とする。
本発明によれば、石英ルツボの表面の特定の狭い面積領域にエッチング液を接触させることでき、長時間にわたりエッチング液を安定的に保持することができ、これにより不純物の回収が容易な不純物回収用治具を提供することができる。したがって、石英ルツボの表面の一部のサンプリング領域にエッチング液を所定時間接触させて溶解し、エッチング液を回収し、エッチング液に含まれる不純物の濃度を測定する工程を複数回繰り返して石英ルツボの表面から深さ方向の不純物濃度プロファイルを測定することができる。
本発明において、前記ルツボサンプルの表面と対向する前記側壁部材の下端の開口面は、前記石英ルツボの前記表面の曲面形状にフィットする曲面形状を有することが好ましい。この場合において、前記側壁部材は円筒形状を有し、前記サンプリング領域を規定する前記側壁部材の下側開口の直径は6.4cm以上20cm以下であることが好ましい。この構成によれば、ルツボサンプル上に治具本体を確実に固定してエッチング液の漏洩を長時間にわたり防止することができる。
本発明による不純物回収用治具は、前記シール材を介して前記ルツボサンプルの表面に設置され、前記押さえ部材によって前記ルツボサンプルの表面に固定された前記治具本体を前記ルツボサンプルと共に振とうさせる振とう機をさらに含むことが好ましい。これにより、治具本体内に保持され、石英ルツボの曲面と接触するエッチング液が撹拌されるのでサンプリング面の溶解効率を高めることができ、エッチング液の濃度の偏りを防止し石英ルツボ表面を均一にエッチングすることができる。
さらにまた、本発明による不純物回収装置は、上述した本発明による不純物回収用治具と、前記不純物回収用治具が取り付けられた前記ルツボサンプルを振とうさせる振とう機とを備えることを特徴とする。本発明によれば、治具本体内に保持され、石英ルツボの曲面と接触するエッチング液が撹拌されるのでサンプリング面の溶解効率を高めることができ、エッチング液の濃度の偏りを防止し石英ルツボ表面を均一にエッチングすることができる。
本発明によれば、石英ルツボの表面の特定の狭い面積領域内の深さ方向の不純物濃度プロファイルを簡単かつ正確に分析することが可能な石英ルツボの不純物分析方法及びこれに用いる不純物回収用治具を提供することができる。
図1は、本発明の好ましい実施の形態による石英ルツボの不純物回収用治具の構成を示す略分解斜視図である。 図2は、図1の不純物回収用治具の略断面図である。 図3は、図2の不純物回収用治具の組み立て状態(使用状態)を示す略断面図である。 図4は、石英ルツボの構成を示す略斜視図である。 図5は、不純物回収用治具を用いた石英ルツボの内表面の不純物分析方法を示すフローチャートである。 図6は、石英ルツボと治具の曲率半径差及びシール材の素材をパラメータとする9種類の治具を用いて石英ルツボの直胴部の内表面の不純物プロファイル分析を行った結果を示す表である。 図7は、シール材を分析した結果を示す表である。 図8は、不純物回収用治具を用いてルツボ内表面の不純物プロファイルを分析した結果を示す表である。 図9は、図8におけるエッチングの累積時間と累積深さとの関係を示すグラフである。 図10は、従来の方法でルツボ内表面の不純物プロファイルを分析した結果を示す表である。 図11は、図8及び図10に示した表中の各不純物元素の濃度プロファイルを個別に示すグラフであり、横軸は内表面からの深さ(μm)、縦軸は濃度(ppm)をそれぞれ示している。 図12は、側壁部材の開口直径が互いに異なる4種類の不純物回収用治具#1〜#4を用いて石英ルツボの内表面から深さ方向の金属不純物濃度プロファイル求めた結果を示す表である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい実施の形態による石英ルツボの不純物回収用治具の構成を示す略分解斜視図である。また図2は、図1の不純物回収用治具の略断面図であり、図3は、図2の不純物回収用治具の組み立て状態(使用状態)を示す略断面図である。
図1〜図3に示すように、この不純物回収用治具1は、石英ルツボの内表面から深さ方向の一定範囲内に内包される微量の金属不純物をエッチング液と共に回収するために用いられるものであって、石英ルツボの任意の位置から切り出したルツボ片(ルツボサンプル5)の表面上にフッ酸を含むエッチング液2の貯留空間11cを形成する略円筒形状の側壁部材11と、側壁部材11とルツボサンプル5の表面との間に設けられてエッチング液の貯留空間11cからのエッチング液2の漏洩を防止するシール材12と、側壁部材11の上側開口11aを覆う第1の蓋部材13と、第1の蓋部材13に設けられたエッチング液2の注入口13aを塞ぐ第2の蓋部材(栓部材)14と、側壁部材11、シール材12及び第1の蓋部材13の組み合わせをルツボサンプル5の表面に押し付けて固定する押さえ部材15とを備えている。
側壁部材11は、第1の蓋部材13と共に治具本体10を構成しており、ルツボサンプル5のサンプリング面5a上にシール材12を介して載置されることにより、エッチング液2の貯留空間を形成する。側壁部材11、第1の蓋部材13及び第2の蓋部材14は、汚染が少なく酸洗浄に適したフッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)からなることが好ましい。
また、シール材12は硬度の低いフッ素ゴムのOリングであることが好ましい。シール材12にフッ素系の素材を用いることにより、例えばニトリルゴムやシリコーンゴムなどを用いる場合に比べて汚染を防止して高感度な不純物分析を実施することができる。
シール材12のショア硬さは78以下であることが好ましい。シール材12のショア硬さが78よりも大きい場合にはルツボサンプル5のサンプリング面5aに対する側壁部材11のフィットが不十分となり、不純物回収用治具1内のエッチング液が漏れるおそれがあるが、78以下であれば側壁部材11の下端面をサンプリング面5aにフィットさせてエッチング液の漏れを防止することができる。
側壁部材11は円筒形状であり、上側開口11aと下側開口11bを有している。側壁部材11の上側開口11aは第1の蓋部材13で塞がれ、第1の蓋部材13に設けられた注入口13aは第2の蓋部材14によってさらに塞がれる。側壁部材11の下側開口11bはエッチング液と接触するルツボ表面のサンプリング領域を規定する。円形の下側開口11bの直径は、6.4cm以上20cm以下であることが好ましい。下側開口11bの直径が6.4cmよりも小さい場合には、サンプリング面のエッチング液2との接触面積が小さすぎるため、不純物濃度を正確に測定することができないからである。また下側開口11bの直径が20cmよりも大きい場合には、逆に不純物回収用治具の容量が大きすぎるため、不純物濃度を正確に測定することができないだけでなく、多くのエッチング液を必要とし、エッチング深さの制御が難しくなるからである。
エッチング液の漏れを防止するため、ルツボサンプル5の表面と対向する側壁部材11の下側開口11bの開口面は、ルツボサンプル5の表面の曲面形状にフィットする曲面形状を有することが好ましい。上側開口11aの開口面の形状は第1の蓋部材13を被せることができる限り特に限定されない。
押さえ部材15は、治具本体10の上方に配置される上板部16と、ルツボサンプル5の下方に配置される下板部17と、上板部16と下板部17とを連結する複数本の連結シャフト(連結部)18とを有している。連結シャフト18は、上板部16及び下板部17のネジ穴に挿入されて螺着されている。シール材12を介してルツボサンプル5上に載置された治具本体10は、上板部16と下板部17に挟圧保持されて固定される。上板部16には、第1の蓋部材13の注入口13aを露出させる開口部16aと、治具本体10が嵌合する凹部16bが形成されていることが好ましい。また下板部17には、ルツボサンプル5が嵌合する凹部17aが形成されていることが好ましい。
本実施形態において、ルツボサンプル5の平面サイズは治具本体10及びシール材12よりも大きいが、押さえ部材15を構成する上板部16及び下板部17の平面サイズはルツボサンプル5よりもさらに大きい。そのため、ルツボサンプル5上に治具本体10を確実に押し付けてエッチング液の漏洩を長時間にわたり防止することができる。
図4は、石英ルツボの構成を示す略斜視図である。
図4に示すように、石英ルツボ3は、CZ法によるシリコン単結晶の引き上げ工程中にシリコン融液を保持する有底円筒状の容器であり、円筒状の直胴部3aと、緩やかに湾曲した底部3bと、直胴部3aと底部3bとをつなぐコーナー部3cとを有している。石英ルツボ3の壁厚はその部位(直胴部3a、コーナー部3c、底部3b)やルツボサイズによって多少異なるが、8〜15mmであることが好ましい。このような石英ルツボ3から切り出したルツボサンプル5の曲面形状はルツボの部位によって異なる。そのため、ルツボサンプル5のサンプリング面5aの曲面形状にフィットする側壁部材11を予めルツボの部位ごとに用意しておき、サンプリング面5aの曲面形状に合わせて側壁部材11の下端の開口面の形状を選択する必要がある。
ルツボサンプル5のサンプリング面5aの曲率半径と側壁部材11の下端の開口面の曲率半径との差(以下、単に「曲率半径差」という)は25%以下であることが好ましい。曲率半径差が25%よりも大きい場合には不純物回収用治具1内のエッチング液が漏れるおそれがあるが、25%以下であれば側壁部材11の下端面をルツボサンプル5のサンプリング面5aにフィットさせてエッチング液の漏れを長時間防止することができる。
以上の構成を有する不純物回収用治具1は、石英ルツボ3の任意の位置から切り出したルツボサンプル5のサンプリング面5aにエッチング液2を所定時間接触させるために用いられ、その後、エッチング液2は回収されて石英ルツボの内表面の金属不純物濃度の分析に用いられる。
図5は、不純物回収用治具1を用いた石英ルツボ3の内表面の不純物分析方法を示すフローチャートである。
図5に示すように、この石英ルツボ3の不純物分析方法は、治具本体10及びシール材12の予備洗浄する工程S11と、不純物回収用治具1を組み立ててルツボサンプル5上にセットする工程S12と、不純物回収用治具1内にエッチング液2を導入する工程S13と、所定時間経過後にエッチング液2を回収する工程S14とを備えている。そして、エッチング液2を導入する工程S13と、所定時間経過後にエッチング液2を回収する工程S14は、所定回数に達するまで交互に繰り返し行われ(S16N、S13、S14)、ルツボ表面から深さ方向の不純物分析が段階的に行われる。各段階で回収されたエッチング液2中の不純物の分析は個別に行われる(ステップS15)。エッチング液2の回収を所定回数行った後、不純物回収用治具はルツボサンプル5から取り外されて洗浄される(ステップS17)。
こうして、石英ルツボ3の表面の一部のサンプリング領域にフッ酸を含むエッチング液2を所定時間接触させてサンプリング面を溶かし込み、エッチング液2に含まれる不純物の濃度を測定することにより、石英ルツボ3の内表面から深さ方向の不純物濃度プロファイルを測定する。
不純物回収用治具1内へのエッチング液2の導入と回収とを交互に複数回繰り返す場合、エッチング液2の導入回数の増加と共にエッチング深さを増加させることが好ましい。ルツボの表面に近い範囲では金属不純物濃度が高く且つその変化が大きいのに対して、ルツボの表面から深く離れた範囲では金属不純物濃度が低く且つその変化も小さい傾向があるので、表面近くでは深さ方向に細かいピッチでエッチング液を回収して深さ方向の不純物濃度プロファイルの分析精度を高めることができる。
エッチング液2の導入及び回収にはピペット等を用いることができる。不純物回収用治具1内にエッチング液2を保持している間、図3に示すように振とう機20を用いて不純物回収用治具1を含むルツボサンプル全体を振とうさせることが好ましい。これにより、ルツボサンプル5の曲面と接触するエッチング液2が撹拌されるのでサンプリング面の溶解効率を高めることができる。エッチング液2でルツボ表面を溶かし込む処理は常温下で行ってもよく、高温下で行ってもよい。このように、振とう機20は、不純物回収用治具1の構成要素として見ることができ、あるいは、不純物回収用治具1と一緒に用いられて不純物を回収するための装置を構成するものである。
不純物の分析方法は特に限定されず、回収溶液を前処理した後、ICP−MS(誘導結合プラズマ質量分析法)により行うことが好ましいが、誘導結合プラズマ原子発光分析法(ICP−AES)やAAS(原子吸光分析法)により行ってもよい。
ルツボサンプル5のサンプリング面5aの表面のエッチング深さは回収溶液に含まれるシリコンの量から求めることができる。回収溶液中のシリコンの量からエッチング深さを求める方法は以下の通りである。まず、回収溶液中のSi量をICP−MS等で測定し、求められたSi量X[g]を石英(SiO)の重量Y=X×(28.09+2×16)/28.09[g]に変換する。次に、エッチング体積V[g/cm]=Y/2.2を求める。ここで、2.2[g/cm]は石英の比重である。
エッチング面積S[cm]は治具のサイズごとに異なる既知の値であるため、エッチング深さD[cm]は、エッチング体積V[cm]とエッチング面積S[cm]から以下のように求められる。
D=V/S=Y/2.2/S
=X×(28.09+2×16)/28.09/2.2/S
=0.972X/S
使用済みの不純物回収用治具1に対しては、過酸化水素水を含むフッ酸による加熱洗浄が行われることが好ましい(ステップS16)。また洗浄済みの不純物回収用治具1は、過酸化水素水を含むフッ酸の希釈溶液に浸漬して保管され、使用開始時には超純水の流水による洗浄が行われる(ステップS11)。このように、石英ルツボ3の不純物分析に使用する不純物回収用治具1は、汚染を防止して高感度分析を実施するため、予め過酸化水素水を含むフッ酸による加熱洗浄が行われたものであることが望ましい。
以上説明したように、本実施形態による石英ルツボの不純物分析方法は、不純物回収用治具1を用いてルツボサンプル5のサンプリング面5a上にエッチング液2の貯留空間11cを形成し、貯留空間11c内へのエッチング液2の導入と回収とを交互に繰り返すので、石英ルツボ3の内表面の特定の狭い面積領域内の深さ方向の不純物濃度プロファイルを容易かつ正確に測定することができる。また本実施形態による不純物回収用治具1は、押さえ部材15が治具本体10及びシール材12をルツボサンプル5と一緒に挟み込んで固定するので、十分な量のエッチング液2を液漏れなく長時間保持することができ、これによりエッチング液2の導入及び回収を繰り返し行うことができる。したがって、石英ルツボの内表面の特定の狭い面積領域内の深さ方向の不純物濃度プロファイルを容易かつ正確に分析することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては、不純物回収用治具1を用いて石英ルツボ3の内表面の不純物を分析する場合を例に挙げたが、石英ルツボ3の外表面の不純物を分析する場合に適用することも可能である。
<評価試験1:治具本体の形状・寸法及びシール材の素材の評価>
石英ルツボのサンプリング面と側壁部材11の下端開口面との曲率半径差及びシール材12の素材をパラメータとする9種類の不純物回収用治具1を用いて石英ルツボ3の内表面の不純物濃度分析を行った。分析対象の石英ルツボ3の口径は32インチ、高さ500mm、内表面積は約14×10cmであり、ルツボサンプルは石英ルツボ3の直胴部3a(壁部)から切り出したものを用いた。不純物分析に使用した不純物回収用治具1の下側開口11bの直径は6.4cm、シール材12の肉厚は5.7mmとした。サンプリング面からの不純物の採取では、治具本体10内にエッチング液を入れて24時間保持した後、このエッチング液を回収し、この回収溶液を前処理した後、ICP−MSで分析を実施した。分析元素はNa,Mg,Al,K,Ca,Ti,Cr,Fe,Ni,Cu,Znとした。その結果を図6及び図7示す。
条件1、2はシール材12としてショア硬さが70のニトリルゴムを用い、条件1では曲率半径差を25%、条件2では曲率半径差を38%とした。その結果、条件1ではエッチング液の漏洩は見られなかったが、不純物濃度が非常に高く、回収溶液の汚染が確認された。また条件2ではエッチング液の漏洩が見られると共に、回収溶液の汚染も確認された。図7に示すように、ニトリルゴムではCa及びZnの汚染濃度が特に高かった。
条件3〜5はシール材12としてシリコーンゴムを用い、特に条件3、4はショア硬さが50のシリコーンゴムを用いた。また、条件5はショア硬さが80のシリコーンゴムを用いた。条件3及び5の曲率半径差は25、条件4の曲率半径差は38とした。その結果、条件3ではエッチング液の漏洩は見られなかったが、回収溶液の汚染が確認された。条件4及び5ではエッチング液の漏洩が見られると共に、回収溶液の汚染も確認された。図7に示すように、シリコーンゴムではAl、Ca及びTiの汚染濃度が高かった。
条件6〜9はシール材12としてフッ素ゴムを用い、特に条件6、8はショア硬さが72のフッ素ゴム、条件7はショア硬さが74、条件9はショア硬さが78のフッ素ゴムを用いた。条件6〜9の曲率半径差はそれぞれ38、0、13、25とした。その結果、条件6では曲率半径差が大きいためエッチング液の漏洩が見られたが、回収溶液の汚染は確認さなかった。一方、条件7〜9ではエッチング液の漏洩がなく、また図7に示すように回収溶液の汚染も確認されなかった。
以上の結果から、シール材12としてフッ素ゴムを用いることで汚染を防止できることが分かった。またシール材のショア硬さを78以下とし、曲率半径差を25%以下とすることでエッチング液の漏洩を防止できることが分かった。
<評価試験2:ルツボの深さ方向の不純物プロファイル分析>
本発明による不純物回収用治具1を用いて石英ルツボの内表面の深さ方向の不純物濃度プロファイルを分析した。エッチング液による不純物の回収では、エッチング液の導入と回収を交互に10回繰り返した。分析元素はNa,K,Li,Al,Ca,Fe,Cuとした。その結果を図8に示す。
図8に示すように、表面からの深さが5μmから1312μmまで10段階の不純物濃度の測定を行ったところ、各深さレベルで各金属不純物の濃度を測定することができ、この結果から、769μmまでは徐々に濃度が低下するものの、1034μmよりも深い範囲で金属不純物の濃度が高くなっていることが分かった。特に、深さが1312μmのときのAl濃度が4.080ppmと非常に高いことが分かった。さらに、各金属不純物の濃度は表面付近で高いことが分かった。不純物汚染は表面から汚染され、内部に拡散するので、汚染量の多い表面に近い部分を密に分析することで深さ方向の不純物濃度プロファイルの分析精度を高めることが可能である。
図9は、図8のエッチング時間と累積深さとの関係を示すグラフであり、横軸はエッチング時間(min)、縦軸は累積深さ(μm)をそれぞれ示している。図示のように、エッチング深さは同一条件下であればエッチング時間に比例することが分かる。したがって、所定のエッチング深さを得るためには、このグラフの関係に基づいて、ルツボの表面をエッチング液に所定時間接触させればよく、エッチング回数の増加と共にエッチング時間を増加させる場合には、エッチング回数の増加と共にエッチング深さを増加させることができる。
比較例として、ルツボ内表面から深さ1mmまでの表層部を粉末化して測定した従来の測定方法により分析した。その結果を図10に示す。図示に示すように、従来の測定方法では、表面から深さ1mmまでの広い範囲であっても非常に平均化された濃度しか測定することができない。
図11は、図8及び図10に示した各金属不純物の濃度プロファイルを示すグラフであり、横軸は内表面からの深さ(μm)、縦軸は濃度(ppm)をそれぞれ示している。特に、グラフ中のプロットは図8の結果、直線は図10の比較例の結果を示している。
図11に示すように、Naの濃度は極表面で非常に高いが、その後は0.05ppm前後を維持している。Kの濃度も極表面で高いが、深さが1312μmの位置での濃度も非常に高い。NaやKは製造環境からの汚染のため、表面の値が上昇しているものと推測される。
Liの濃度は、極表面から深さ方向に向かって徐々に低くなるが、深さが1312μmの位置で非常に高くなっている。Liは拡散しやすい元素であり、外層原料からの拡散により表面側の値が平均的に上昇しているものと考えられる。
Caの濃度は、極表面で高く、また深さが1312μmの位置での濃度も非常に高いが、それ以外は非常に低くなっている。Caは製造環境からの汚染のため、表面の値が上昇しているものと推測される。
Alの濃度は深さが1312μmの位置に非常に高く、それ以外は以上に低いことが分かる。この石英ルツボは合成石英層が約1000μmであるため、合成石英層のAlは低く、天然石英層のAlが高いことがはっきりとわかるグラフである。
Feの濃度は表面付近が高いが、その後の濃度は低くなっている。Feも製造環境からの汚染のため表面の値が上昇しているものと推測される。
Cuの濃度は0.005〜0.01ppmであり、全体的に非常に低い濃度である。この結果からもCuは外層原料からの拡散の影響が小さいことが確認できる。
<評価試験3:ルツボの狭い面積領域内の不純物プロファイル分析>
側壁部材11の下側開口11bの直径(サンプリング領域の面積)が互いに異なる4種類の不純物回収用治具#1〜#4を用いて石英ルツボの内表面の不純物プロファイル分析を行った。治具#1〜#4の開口直径はそれぞれ、1.6cm、6.4cm、10.1cm、20.0cmとした。サンプリング領域の面積に換算すると、それぞれ、2.0cm、32.2cm、80.1cm、314.0cmとなる。エッチング液の導入と回収を4回繰り返し行った結果、各エッチング工程でのエッチング深さレベルは1μm、5μm、19〜23μm、51〜52μmとなった。その結果を図12に示す。
図12から明らかなように、開口直径が1.6mmである治具#1では、ほとんどの測定値が定量下限値未満となり、正確な測定ができなかった。不純物回収用治具#1ではサンプリング領域が小さすぎるため十分な量の金属不純物を採取することができなかったと考えられる。
一方、開口直径が6.4cmである治具#2では、Cuの測定値が定量下限値未満となったが、それ以外の元素では正確な測定値が求められた。開口直径が10.1cmの治具#3でもCuの測定値が定量下限値未満となったが、それ以外の元素では正確な測定値が求められた。開口直径が20.0cmの治具#4では、すべての元素の測定値が定量下限値以上となった。
1 不純物回収用治具
2 エッチング液
3 石英ルツボ
3a 石英ルツボの直胴部
3b 石英ルツボの底部
3c 石英ルツボのコーナー部
5 ルツボサンプル
5a サンプリング面
10 治具本体
11 側壁部材
11a 側壁部材の上側開口
11b 側壁部材の下側開口
11c エッチング液の貯留空間
12 シール材
13 第1の蓋部材
13a 第1の蓋部材の注入口
14 第2の蓋部材
15 押さえ部材
16 上板部
16a 上板部の開口部
16b 上板部の凹部
17 下板部
17a 下板部の凹部
18 連結シャフト
20 振とう機

Claims (15)

  1. 石英ルツボの表面の一部のサンプリング領域にフッ酸を含むエッチング液を所定時間接触させて前記表面を溶かす工程と、前記エッチング液を回収する工程とを交互に複数回繰り返すと共に、回収された各エッチング液に含まれる不純物の濃度を測定することにより、前記石英ルツボの前記表面から深さ方向の不純物濃度プロファイルを測定し、前記エッチング液に溶け込んだシリコンの量から前記石英ルツボの前記表面のエッチング深さを求めることを特徴とする石英ルツボの不純物分析方法。
  2. 前記エッチング回数の増加と共にエッチング深さを増加させる、請求項1に記載の石英ルツボの不純物分析方法。
  3. 石英ルツボの表面の一部のサンプリング領域にフッ酸を含むエッチング液を所定時間接触させて前記表面を溶かす工程と、前記エッチング液を回収する工程とを交互に複数回繰り返すと共に、回収された各エッチング液に含まれる不純物の濃度を測定することにより、前記石英ルツボの前記表面から深さ方向の不純物濃度プロファイルを測定し、前記エッチング回数の増加と共にエッチング深さを増加させることを特徴とする石英ルツボの不純物分析方法。
  4. 前記石英ルツボの表面にエッチング液を接触させている間、前記石英ルツボと共に前記エッチング液を振とうさせる、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の石英ルツボの不純物分析方法。
  5. 前記石英ルツボの任意の位置から切り出したルツボサンプルを用いて前記不純物濃度プロファイルを測定する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の石英ルツボの不純物分析方法。
  6. 前記ルツボサンプルの表面に不純物回収用治具を設置して前記サンプリング領域内に前記エッチング液の貯留空間を形成する、請求項5に記載の石英ルツボの不純物分析方法。
  7. 前記ルツボサンプルの前記表面から深さ方向の不純物濃度プロファイルを測定した後、前記ルツボサンプルから前記不純物回収用治具を取り外して過酸化水素水及びフッ酸による加熱洗浄を行う、請求項6に記載の石英ルツボの不純物分析方法。
  8. 前記ルツボサンプルの前記表面に設置する前に前記不純物回収用治具を純水で予備洗浄する、請求項7に記載の石英ルツボの不純物分析方法。
  9. 前記不純物回収用治具は、
    前記ルツボサンプルの前記表面に設置され、前記サンプリング領域上に前記エッチング液の貯留空間を形成する環状の側壁部材を含む治具本体と、
    前記側壁部材と前記ルツボサンプル前記表面との間に設けられて前記エッチング液の貯留空間からの前記エッチング液の漏洩を防止するシール材と、
    前記治具本体を前記ルツボサンプルの前記表面に押し付けて固定する押さえ部材とを備え、
    前記ルツボサンプルの前記表面と対向する前記側壁部材の下端面は、前記ルツボサンプルの前記表面の曲面形状にフィットする曲面形状を有する、請求項6乃至8のいずれか一項に記載の石英ルツボの不純物分析方法。
  10. 前記ルツボサンプルの前記表面の曲率半径と前記側壁部材の下端面の曲率半径との差が25%以下である、請求項9に記載の石英ルツボの不純物分析方法。
  11. 前記治具本体は、前記側壁部材の上側開口を覆う第1の蓋部材をさらに含む、請求項9又は10に記載の石英ルツボの不純物分析方法。
  12. 前記第1の蓋部材は前記エッチング液の注入口を有し、
    前記治具本体は、前記注入口を閉じる第2の蓋部材をさらに含む、請求項11に記載の石英ルツボの不純物分析方法。
  13. 前記治具本体は、フッ素樹脂からなり、
    前記シール材は、ショア硬さが78以下のフッ素ゴムからなる、請求項9乃至12のいずれか一項に記載の石英ルツボの不純物分析方法。
  14. 前記側壁部材は円筒形状を有し、
    前記サンプリング領域を規定する前記側壁部材の下側開口の直径は、6.4cm以上20cm以下である、請求項9乃至13のいずれか一項に記載の石英ルツボの不純物分析方法。
  15. 前記治具本体及び前記シール材の平面サイズは、前記ルツボサンプルよりも小さく、
    前記押さえ部材の平面サイズは、前記ルツボサンプルよりも大きい、請求項9乃至14のいずれか一項に記載の石英ルツボの不純物分析方法。
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