以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。図1は、この発明の一実施形態に係る洗濯機1の縦断面図である。図1における上下方向を洗濯機1の上下方向Zといい、上下方向Zに直交する方向を洗濯機1の横方向XYという。上下方向Zは、垂直方向でもあり、横方向XYは、水平方向でもある。上下方向Zのうち、上側を上側Z1といい、下側を下側Z2という。
洗濯機1は、その外殻を構成するボックス状の筐体2を含む。筐体2の上面部には扉3が設けられ、扉3を開くと、筐体2の内部空間2Aが上側Z1へ露出される。内部空間2Aは、筐体2の底壁2Bによって下側Z2から塞がれる。底壁2Bには、内部空間2Aの水を機外へ排出するための排水路2Cが形成される。洗濯機1は、内部空間2Aに配置された洗濯槽4と、底壁2Bに内蔵されたモータ5と、内部空間2Aに配置された水流発生ユニット6とを含む。
洗濯槽4は、上下方向Zに延びる中心軸線Jを有する有底円筒状に形成される。以下では、中心軸線Jまわりの周方向を周方向Qといい、中心軸線Jを基準とした径方向を径方向Rという。周方向Qおよび径方向Rは、横方向XYに含まれる。径方向Rのうち、中心軸線Jから離れる方向を径方向外側R1といい、中心軸線Jに近づく方向を径方向内側R2という。
洗濯槽4は、円筒状の円周壁10と、円周壁10の下端縁に接続された円板状の底壁11と、駆動軸12と、支持部材13とを含む。洗濯槽4には、円周壁10によって径方向外側R1から取り囲まれて底壁11によって下側Z2から塞がれた内部空間4Aが形成される。内部空間4Aは、中心軸線Jを有する円筒状の空間である。円周壁10の内周面は、洗濯槽4の内周面4Bを構成する。洗濯槽4には、円周壁10の上端縁によって縁取られて内部空間4Aを上側Z1へ露出させる開口部4Cが形成される。開口部4Cは、筐体2の上面部の扉3の下側Z2に位置する。
底壁11は、例えば樹脂製であるが、底壁11において中心軸線Jと一致した中心部には、金属製であってもよいし、樹脂部品と金属部品とを上下に重ね合わせることによって構成されてもよい。当該中心部には、底壁11を上下方向Zに貫通した貫通穴11Aが形成される。洗濯槽4には、貫通穴11Aを取り囲んで底壁11から下側Z2に延びる管状の支持軸14が接続される。支持軸14は、筐体2の底壁2Bによって支持される。この状態の洗濯槽4は、支持軸14を伴って中心軸線Jまわりに回転可能である。上下方向Zに延びる伝達軸15が、支持軸14内に同軸状で挿入され、この状態において、支持軸14に対して中心軸線Jまわりに相対回転可能である。
駆動軸12は、金属製であり、中心軸線Jに一致した中心軸線を有して上下方向Zに延びる柱状に形成される。駆動軸12の上端部には係合部12Aが形成される。係合部12Aを横方向XYに沿って切断したときの断面は、六角形などの略多角形状である。駆動軸12において上端部と下端部との間の途中部12Bは、上端部および下端部よりも太い円筒状に形成される。途中部12Bの外周面の上端部には、周方向Qに延びる環状の溝12Cが1つ形成される。
駆動軸12は、底壁11の貫通穴11Aに挿通されることによって、中心軸線Jにおいて底壁11を貫通する。駆動軸12において係合部12Aが形成された上端部は、底壁11よりも上側Z1に突出することによって洗濯槽4の内部空間4Aに下側Z2から突出する。駆動軸12の途中部12Bの溝12Cが、貫通穴11Aから上側Z1にはみ出して配置される。貫通穴11Aにおける底壁11の内周面と途中部12Bの外周面との隙間には、軸受16が配置される。これにより、駆動軸12は、中心軸線Jまわりに回転可能な状態で、底壁11によって支持される。駆動軸12の下端部は、底壁11よりも下側Z2に突出して支持軸14の内部に上側Z1から挿入され、支持軸14内において伝達軸15に対して一体回転可能に連結される。駆動軸12と伝達軸15とは一体形成されてもよい。
支持部材13は、例えば樹脂製であり、洗濯槽4の内周面4Bの下端部を縁取りつつ周方向Qに延びる円環状に形成される。支持部材13は、内周面4Bに沿って上下に延びる縦部分13Aと、縦部分13Aの下端部から径方向内側R2に突出した横部分13Bとを一体的に含む。そのため、周上1箇所で切断したときの支持部材13の断面は、略L字状に形成される。支持部材13には、縦部分13Aを上下方向Zに貫通した複数の切欠き13Cが、周方向Qに並んで形成される。各切欠き13Cでは、横部分13Bよりも上側Z1の部分が径方向Rの両側へ向けて開放される。
洗濯槽4には、例えば底壁11において貫通穴11Aを避けた部分を上下方向Zに貫通した排水口4Dが形成される。このような洗濯槽4は、支持軸14および伝達軸15から分離することによって筐体2から離脱可能であってもよく、この場合、扉3が開いた状態における筐体2の内部空間2Aから取り出される。離脱した洗濯槽4は、内部空間2Aに収容されて支持軸14および伝達軸15に連結されることによって筐体2に装着される。
モータ5が発生した駆動力は、公知の伝達機構(図示せず)を介して支持軸14および伝達軸15のそれぞれに対して選択的に伝達される。これにより、洗濯槽4および駆動軸12のそれぞれが、中心軸線Jまわりに別々に駆動回転される。
水流発生ユニット6は、洗濯槽4の内部空間4Aにおいて底壁11に隣接した下側領域4Eに配置される。水流発生ユニット6は、例えば金属製の水流発生部材20と、例えば樹脂製のカバー部材21と、ロック解除機構22とを含む。図2は、カバー部材21が取り除かれた状態における水流発生ユニット6の斜視図である。水流発生部材20は、上下方向Zに一致した板厚方向と中心軸線Jに一致した中心軸線とを有する円板状のベース部25と、ベース部25の上面部において径方向Rの中央に設けられた中央部26と、ベース部25の上面部に設けられた複数(ここでは12個)の羽根部27とを一体的に含む。中央部26は、ベース部25の上面部から上側Z1に突出した円筒状に形成され、その上端部26Aは、周方向Qの全域にわたって径方向内側R2へ折り曲げられる(後述する図4を参照)。
各羽根部27は、周方向Qに一致した板厚方向を有した板状に形成され、全ての羽根部27は、周方向Qに並んだ状態においてベース部25の上面部から上側Z1に立ち上がり、ベース部25の外周面から径方向外側R1へ放射状に延びてベース部25の外周縁に接続される。各羽根部27は、図2に示すように径方向Rに沿った平板状に形成されてもよく、例えば径方向外側R1へ向かうにつれて周方向Qにずれるように湾曲して形成されてもよい。ベース部25は、周方向Qに隣り合う羽根部27における径方向内側R2の端部間に1つずつ架設された複数の架設部28を含んでもよい。各架設部28は、周方向Qに延びる円弧状に形成される。各架設部28は、その周方向Qにおける中央部から径方向内側R2に突出して中央部26の外周面に接続された接続部28Aを有する。架設部28によって各羽根部27が倒れないように補強される。
水流発生部材20には、周方向Qに隣り合う羽根部27同士によって挟まれてベース部25によって下側Z2から塞がれた水路29が複数(ここでは12個)形成される。これらの水路29は、周方向Qに並んで配置される。各水路29は、径方向外側R1へ向かうにつれて周方向Qに広がる扇状に形成され、架設部28によって径方向内側R2から塞がれるが、上側Z1へ開放されるとともに、径方向外側R1にも開放される。
完成状態における水流発生ユニット6の斜視図である図3を参照して、カバー部材21は、中心軸線Jと一致した中心軸線を有する円盤状に形成される。カバー部材21は、径方向Rの中央に位置して上側Z1へ略半球状に膨出した中央部21Aと、中央部21Aを取り囲む円環状に形成された上側対向部21Bと、上側対向部21Bの外周縁から全周にわたって下側Z2に折り曲げられた円環状の外側対向部21Cとを一体的に含む。
中心軸線Jを通る縦断面を示した図4を参照して、中央部21Aの上部には、下側Z2へ半球状に窪んだ凹部21Dと、凹部21Dから放射状に延びた複数(ここでは3つ)の窪み21Eとが形成される。各窪み21Eは、中央部21Aから上側Z1および径方向外側R1へ開放される。凹部21Dの底において中心軸線Jと一致する部分には、中央部21Aを上下方向Zに貫通した挿通穴21Fが形成される。中央部21Aの下側Z2つまり裏側には、上側対向部21Bによって取り囲まれて上側Z1へ窪んだ凹状のスペース35が形成される。スペース35は、カバー部材21の下面部から下側Z2に開放される。挿通穴21Fは、スペース35に上側Z1から連通した状態にある。中央部21Aには、スペース35において中心軸線Jと同軸状に配置された円筒状の筒部21Gが一体的に設けられる。筒部21Gの下端は、上側対向部21Bよりも下側Z2に位置する。
上側対向部21Bには、上側対向部21Bを上下方向Zに貫通した流入口21Hが複数形成される。これらの流入口21Hは、上側対向部21Bにおいて周方向Qにおける全域において均等に分布する。流入口21Hは、中央部21Aと上側対向部21Bとの境界に跨って形成されてもよい。
図3を参照して、外側対向部21Cは、上側対向部21Bの外周縁に下側Z2から接続された上領域21Iと、上領域21Iの下端から径方向外側R1へ向けて下側Z2へずれるように傾斜した途中領域21Jと、途中領域21Jの下端から上下方向Zに沿って下側Z2へ延びた下領域21Kとを一体的に含む。カバー部材21の上面部には、上側対向部21Bの外周部と上領域21Iとに跨って下側Z2へ窪んだ複数の窪み21Lが、周方向Qに等間隔で並んで配置される。これにより、上領域21Iは、各窪み21Lにおいて途切れるように形成される。各窪み21Lの底は、途中領域21Jの上面と面一になるように、途中領域21Jに上側Z1から連続する。
上領域21Iにおいて周方向Qに隣り合う窪み21Lの間の部分には、上領域21Iを径方向Rに貫通した流出口21Mが1つずつ形成される。各流出口21Mは、周方向Qに長手の長方形状に形成される。流出口21Mの数は、水流発生部材20の水路29の数と同じか、水路29の数よりも多い。各流出口21Mの周囲における上領域21Iは、径方向外側R1から見て、上下の向きが逆になった略U字状に形成される。カバー部材21において、流出口21Mにおける周方向Qの両端部には、径方向外側R1へ張り出した第1張出部21Nが1つずつ設けられ、流出口21Mの上端部には、径方向外側R1へ張り出した第2張出部21Oが設けられる。
各第1張出部21Nは、径方向Rに延びる辺と、この辺の径方向外側R1の端から下側Z2へ延びる別の辺とを有する三角形の板状に形成され、周方向Qに一致した板厚方向を有する(図1も参照)。周方向Qに隣り合う流出口21Mにおいて最寄りの位置にある2つの第1張出部21Nによって周方向Qから挟まれた部分が、1つの窪み21Lである。当該2つの第1張出部21Nの上端部は、互いに離れる方向に湾曲して形成されてもよい。第2張出部21Oは、上側対向部21Bの外周部において、隣り合う窪み21Lの間の部分であり、各流出口21Mの周方向Qの両端部における一対の第1張出部21Nの上端間に架設される。第1張出部21Nおよび第2張出部21Oのそれぞれにおける径方向外側R1の端面は、流出口21Mの周囲における上領域21Iの外周面を構成する。
下領域21Kの外周面には、径方向外側R1へ突出した係合部21Pが一体的に設けられる。係合部21Pは、単数でも複数でもよく、複数設けられる場合の係合部21Pは、周方向Qに並んで形成される。
このようなカバー部材21は、水流発生部材20を上側Z1から覆う。カバー部材21では、図4を参照して、上側対向部21Bが、水流発生部材20において上側Z1へ開放された全ての水路29に対して上側Z1から対向した状態にあり、外側対向部21Cが、全ての水路29に対して径方向外側R1から対向した状態にある。また、カバー部材21の中央部21Aのスペース35は、水流発生部材20の中央部26の真上に位置する。
ロック解除機構22は、結合部40と、ロック部41と、昇降部42とを含む。結合部40は、例えば樹脂製である。結合部40は、中心軸線Jに一致した中心軸線を有する筒部40Aと、筒部40Aの上端から径方向外側R1に張り出した環状のフランジ部40Bとを一体的に含む。
筒部40Aには、その下端面から上側Z1へ凹んだ第1凹部40Cと、第1凹部40Cの底面からさらに上側Z1へ凹んだ第2凹部40Dとが形成される。横方向XYに沿って切断したときの第1凹部40Cの断面は、円形状に形成される。横方向に沿って切断したときの第2凹部40Dの断面は、駆動軸12の係合部12A(図1参照)の断面にほぼ一致した略多角形状に形成される。第2凹部40Dの断面は、第1凹部40Cの断面よりも小さい。結合部40には、第1凹部40Cにおける結合部40を径方向Rに貫通した円形状の保持穴40Eが、周方向Qに等間隔で並んで複数形成される。筒部40Aの外周面において保持穴40Eよりも上側Z1には、段差40Fが形成され、筒部40Aの外周面では、段差40Fよりも上側Z1の領域が、段差40Fよりも下側Z2の領域よりも大径である。
フランジ部40Bにおいて中心軸線Jを挟んだ2箇所には、フランジ部40Bを上下方向Zに貫通した挿通穴40Gが1つずつ形成される。フランジ部40Bの上面部において、挿通穴40Gよりも径方向外側R1かつフランジ部40Bの外周縁よりも径方向内側R2には、上側Z1へ突出しつつ周方向Qに延びる環状のリブ40Hが一体的に設けられる。フランジ部40Bの上面部においてリブ40Hよりも径方向外側R1の部分を、位置決め部40Iという。
結合部40では、筒部40Aが水流発生部材20の中央部26内に同軸状で収容され、フランジ部40Bが中央部26の上端部26Aに上側Z1から載った状態にある。水流発生部材20における各羽根部27の径方向内側R2の端部では、上端部27Aが上端部26Aよりも上側Z1にはみ出して配置され、フランジ部40Bを径方向外側R1から取り囲む。ボルトなどの締結部材(図示せず)がフランジ部40Bと上端部26Aとに組み付けられることによって、結合部40は水流発生部材20に固定される。結合部40では、保持穴40Eが形成された下端部が、各羽根部27よりも下側Z2に突出して配置される。水流発生部材20を覆ったカバー部材21では、筒部21Gの下端部が、周方向Qの全域にわたって、フランジ部40Bの上面部の位置決め部40Iに載った状態にある。これにより、カバー部材21は、水流発生部材20に対して下側Z2へずれないように上下方向Zにおいて位置決めされる。
ロック部41は、例えば金属製の球であり、結合部40の保持穴40Eに対応して複数存在し、各保持穴40Eに1つずつ嵌め込まれる。各ロック部41は、嵌め込まれた保持穴40Eから外れ不能な状態で、径方向Rに移動可能である。
昇降部42は、樹脂製であり、操作部44と連結部45とを含む。操作部44は、中心軸線Jと同軸状に配置された円盤状の円盤部44Aと、円盤部44Aの下面部の中央から下側Z2へ突出した円筒状の筒部44Bとを一体的に含む。円盤部44Aは、カバー部材21の中央部21Aの凹部21Dを上側Z1から塞ぐように、カバー部材21の上面部に配置される。円盤部44Aの上面部は、中央部21Aにおける凹部21Dの周縁部に滑らかにつながるように上側Z1へ凸湾曲して形成される。筒部44Bは、凹部21D内に収容される。筒部44Bにおける円環状の下端面の外周部を、位置決め部44Cという。
連結部45は、上部46と下部47とを含む。上部46は、中心軸線Jと一致した中心軸線を有して上下方向Zに延びる円柱状の軸部46Aと、軸部46Aの下端から径方向Rの両外側へ直線状に延び出た延設部46Bとを一体的に含む。軸部46Aの外周面において上下方向Zの途中には、段差46Cが形成され、軸部46Aの外周面では、段差46Cよりも上側Z1の領域が、段差46Cよりも下側Z2の領域よりも小径である。
軸部46Aは、カバー部材21の中央部21Aの凹部21Dの底における挿通穴21Fに下側Z2から挿通されることによって、カバー部材21を上下に貫通した状態にある。軸部46Aにおいて段差46Cよりも上側Z1の部分が、操作部44の筒部44Bの内部に対して下側Z2から挿通され、段差46Cが、筒部44Bの下端面に下側Z2から接触する。軸部46Aにおいて挿通穴21Fよりも下側Z2の部分と、延設部46Bとは、中央部21Aの下側Z2のスペース35に収容される。延設部46Bは、結合部40のフランジ部40Bに載り、延設部46Bの両端部は、フランジ部40Bにおける各挿通穴40Gと、周方向Qにおいて1つずつ同じ位置にある。ボルトなどの締結部材48が、操作部44と軸部46Aとに組み付けられることによって、上部46は、操作部44に固定され、操作部44から下側Z2に延びる。
下部47は、中心軸線Jと同軸状に配置された円筒状の筒部47Aと、筒部47Aの上端部において中心軸線Jを挟んだ2箇所に1つずつ設けられ、上側Z1へ突出したボス部47Bとを一体的に含む。筒部47Aの内周面には、径方向内側R2に突出して周方向Qに延びる環状の凸部47Cと、凸部47Cによって上側Z1から区画されて周方向Qに延びる環状の凹部47Dとが形成される。凹部47Dは、筒部47Aの下端面から下側Z2に露出される。下部47は、水流発生部材20の中央部26内に収容される。筒部47Aは、結合部40の筒部40Aを同軸状で取り囲んだ状態にある。各ボス部47Bの上端部は、結合部40のフランジ部40Bにおける各挿通穴40Gに対して下側Z2から1つずつ挿通される。ボルトなどの締結部材49が、上部46の延設部46Bと各ボス部47Bとに組み付けられることによって、下部47は、上部46に固定される。凸部47Cは、筒部40Aの外周面の段差40Fに下側Z2から対向した状態にある。
このような昇降部42は、図4に示すロック位置と、ロック位置よりも上側Z1の解除位置(図5参照)との間で昇降可能である。ロック位置の昇降部42では、操作部44の円盤部44Aの上面部が、中央部21Aにおける凹部21Dの周縁部に滑らかにつながった状態にある。また、ロック位置の昇降部42では、下部47の凸部47Cが上下方向Zにおいて各ロック部41と同じ位置にあり、各ロック部41を径方向外側R1から押圧することによって、各ロック部41の一部を、結合部40の第1凹部40Cにおける内周面から径方向内側R2へはみ出させる。また、ロック位置の昇降部42では、操作部44の筒部44Bの下端面の外周部に設けられた位置決め部44Cが、凹部21Dの底における挿通穴21Fの周縁部に載る。これにより、カバー部材21は、水流発生部材20に対して上側Z1へずれないように上下方向Zにおいて位置決めされる。解除位置の詳細については、追って説明する。
結合部40の筒部40Aと下部47の筒部47Aとの間には、バネなどの付勢部材50が配置される。付勢部材50は、筒部47Aの内周面において凸部47Cよりも上側Z1の部分と筒部40Aの外周面との径方向Rにおける隙間において、凸部47Cおよび筒部40Aの段差40Fによって上下方向Zに圧縮された状態で配置され、昇降部42を常に下側Z2へ付勢する。付勢部材50によって、筒部47Aが筒部40Aに連結され、昇降部42は、ロック位置へ向けて常に付勢される。なお、昇降部42が、自重によってロック位置へ向けて付勢されるのであれば、付勢部材50を省略できる。
以上のように、水流発生ユニット6では、水流発生部材20とカバー部材21とが、ロック解除機構22を介して連結される。この状態で、水流発生部材20とカバー部材21とは、中心軸線Jまわりに互いに相対回転可能である。また、水流発生ユニット6は、洗濯槽4に対して着脱可能である。
水流発生ユニット6を洗濯槽4に装着する場合には、まず、使用者は、扉3を開いて洗濯槽4の開口部4Cを上側Z1へ開放する(図1参照)。そして、使用者は、昇降部42がロック位置にある状態における操作部44の円盤部44Aを指でつまむことによって、水流発生ユニット6を移動させ、洗濯槽4の開口部4Cから洗濯槽4の内部空間4Aに収容する。なお、水流発生ユニット6がそのまま開口部4Cを通過できるように、水流発生ユニット6のカバー部材21の外径は、開口部4Cにおける洗濯槽4の内径と同じか、当該内径よりも小さい。使用者は、水流発生ユニット6のカバー部材21の中央部21Aにおいて円盤部44Aの周囲にある窪み21E(図3も参照)に指を差し込むことによって、円盤部44Aを容易につまむことができる。そのため、使用者は、水流発生ユニット6を片手で移動させることができる。
水流発生ユニット6を内部空間4Aにおいて下降させた使用者は、操作部44を上側Z1へ引っ張ることによって、昇降部42を、図5に示す解除位置まで上昇させる。その際、昇降部42の連結部45の上部46において、カバー部材21の中央部21Aの下側Z2のスペース35に配置された延設部46Bは、スペース35内において真上の中央部21Aへ向けて上昇しようとする。スペース35内における延設部46Bと中央部21Aとの間には、昇降部42のロック位置から解除位置までの上昇距離よりも上下に広い隙間51(図4参照)が確保される。そのため、延設部46Bが隙間51内において円滑に上昇することによって、昇降部42は、確実に解除位置まで上昇できる。
解除位置の昇降部42では、操作部44の円盤部44Aが、カバー部材21の中央部21Aの凹部21Dから上側Z1へはみ出した状態にある。また、解除位置の昇降部42における連結部45の下部47では、凸部47Cが各ロック部41よりも上側Z1にずれて、凹部47Dが上下方向Zにおいて各ロック部41と同じ位置にある。そのため、各ロック部41は、径方向外側R1に移動して凹部47Dによって受け入れられることによって、結合部40の第1凹部40Cにおける内周面からはみ出なくなる。
使用者は、昇降部42が解除位置にある状態における水流発生ユニット6を洗濯槽4の内部空間4Aにおいてさらに下降させる。すると、図6を参照して、洗濯槽4の底壁11に取り付けられた駆動軸12の係合部12Aが、水流発生ユニット6の結合部40の第1凹部40Cおよび第2凹部40Dに対して下側Z2からこの順番で挿入される。すると、駆動軸12の途中部12Bが、結合部40の内周面における第1凹部40Cと第2凹部40Dとの間の段差40Jに下側Z2から接触する。また、水流発生ユニット6のカバー部材21の外周部における各係合部21Pが、洗濯槽4内の下部に固定された支持部材13におけるいずれかの切欠き13Cに上側Z1から1つずつ嵌って洗濯槽4に係合する。これによって、カバー部材21が、周方向Qにおいて位置決めされる。また、カバー部材21の外側対向部21Cが支持部材13の横部分13Bに載ることによって、カバー部材21が上下方向Zにおいても位置決めされる。このように駆動軸12の係合部12Aが第2凹部40Dまで挿入されると、水流発生ユニット6の下降が停止する。このとき、水流発生ユニット6における各ロック部41は、上下方向Zにおいて途中部12Bの溝12Cと同じ位置にある。
次に、使用者が水流発生ユニット6の操作部44から指を離すと、図6に示すように、昇降部42は、付勢部材50(図4参照)の付勢力によってロック位置まで下降する。すると、昇降部42の連結部45の下部47における凸部47Cが、各ロック部41を径方向外側R1から押圧するので、各ロック部41の一部が結合部40の第1凹部40Cにおける内周面から径方向内側R2へはみ出て駆動軸12の溝12Cに嵌り込む。これにより、結合部40は、駆動軸12に対して上下方向Zに相対移動不能に固定される。つまり、各ロック部41を有するロック解除機構22は、いわゆるボールロック機構である。また、駆動軸12において略多角形状の断面を有する係合部12Aが、結合部40において係合部12Aと同じ断面を有する第2凹部40Dに挿入されることによって、結合部40は、駆動軸12に対して周方向Qに相対移動不能に固定される。そのため、結合部40は、駆動軸12にロックされることによって結合され、水流発生部材20が駆動軸12によって中心軸線Jまわりに一体回転可能に支持される。
このように結合部40において駆動軸12にロックされた水流発生ユニット6は、洗濯槽4の内部空間4Aの下端部に配置されて支持部材13の縦部分13Aによって取り囲まれ、水流発生ユニット6では、水流発生部材20が駆動軸12に対して装着された状態にある。水流発生ユニット6では、カバー部材21の外周部における各流出口21Mが、洗濯槽4の内周面4Bの下端部に径方向内側R2から臨み、各流出口21Mの上端部における第2張出部21Oが、内周面4Bに対して隙間52を隔てて径方向内側R2から対向した状態にある。
扉3(図1参照)が開いた状態において、使用者が、洗濯槽4に装着された水流発生ユニット6における操作部44を上側Z1へ引っ張ると、昇降部42が解除位置まで上昇する(図5参照)。すると、水流発生ユニット6の各ロック部41が駆動軸12の溝12Cから径方向外側R1へ外れるので、駆動軸12に対する水流発生ユニット6のロックが解除される。そこで、使用者が、操作部44を引き続き上側Z1へ引っ張ると、水流発生ユニット6が上昇し、駆動軸12の係合部12Aが水流発生ユニット6の結合部40の第2凹部40Dおよび第1凹部40Cから外れる。これにより、水流発生ユニット6における水流発生部材20が駆動軸12から離脱される。そして、使用者が水流発生ユニット6を洗濯槽4の開口部4Cよりも上側Z1まで移動させると、水流発生ユニット6は洗濯槽4から完全に離脱された状態になる。
このように、使用者によって水流発生ユニット6の操作部44が上下に操作されると、結合部40、ロック部41および昇降部42によって構成されたロック解除機構22が、結合部40を駆動軸12に対してロックしたり、そのロックを解除したりする。これにより、水流発生部材20が駆動軸12に対して着脱可能になり、水流発生ユニット6が洗濯槽4に対して着脱可能になる。
特に、水流発生ユニット6では、カバー部材21がロック解除機構22の位置決め部40Iおよび44Cによって水流発生部材20に対して上下方向Zにおいて位置決めされた状態にある。そのため、水流発生ユニット6の離脱時には、使用者が駆動軸12に対する結合部40のロックを解除した後に操作部44を掴んで持ち上げると、カバー部材21と水流発生部材20とがロック解除機構22によって一体化された状態で、水流発生ユニット6の全体(図3参照)が持ち上がり、洗濯槽4から離脱される。また、水流発生ユニット6の装着時には、使用者は、水流発生ユニット6の全体を洗濯槽4内の下側領域4Eまで下降させて操作部44を操作すれば、ロック解除機構22によって結合部40が駆動軸12に対してロックされることにより、水流発生部材20を駆動軸12に装着され、水流発生ユニット6の全体が洗濯槽4に装着される。このように水流発生ユニット6の全体を一度に移動させることができるので、水流発生部材20とカバー部材21とを洗濯槽4に対して容易に着脱できるし、水流発生ユニット6の装着時におけるカバー部材21の付け忘れを防止できる。
次に、洗濯機1で実行される洗濯運転について説明する。洗濯運転は、洗い工程と、洗い工程後のすすぎ工程と、脱水工程とを含む。すすぎ工程および脱水工程は、複数回実施されてもよく、その場合、脱水工程は、各すすぎ工程の後に実施されてもよい。
洗濯運転の開始に先立って、使用者は、扉3(図1参照)を開いて洗濯槽4の開口部4Cを上側Z1へ開放し、洗濯物Sを開口部4Cから洗濯槽4の内部空間4Aに収容してから扉3を閉じる。この際、必要に応じて、内部空間4Aに洗剤が投入されてもよい。そして、使用者が、例えば扉3の表面に設けられたスイッチなどの操作部(図示せず)を操作すると、洗い工程が開始される。
洗い工程の最初に、例えば扉3に設けられた給水機構(図示せず)によって、洗濯槽4の内部空間4Aへの給水が実行される。給水機構は、蛇口につながった給水路と、制御部24の制御によって給水路を開閉する給水弁とを含む。なお、前述したように洗濯物Sを洗濯槽4内に投入する際に、例えばバケツで汲んだ水を洗濯槽4に注ぐことによって給水してもよい。洗濯槽4が筐体2に対して着脱可能である場合には、予め水を汲んで内部空間4Aに溜めておいた洗濯槽4を、洗濯運転の開始に先立って筐体2に装着してもよく、この場合には、洗濯槽4自体がバケツとなる。
洗濯槽4の内部空間4Aに所定水位まで水が溜まると、モータ5の駆動が開始されることによって、伝達軸15が駆動回転される(図1参照)。これにより、水流発生ユニット6において駆動軸12を介して伝達軸15に連結された水流発生部材20が、中心軸線Jを回転軸線として、駆動軸12および伝達軸15と一体で駆動回転される。このとき、洗濯槽4は静止した状態にある。
水流発生部材20の回転に伴い、水流発生部材20における全ての羽根部27も回転する。すると、隣り合う羽根部27の間の水路29では、水が、遠心力によって径方向外側R1へ押し出されて、カバー部材21の外側対向部21Cの流出口21Mから流出する。流出口21Mが洗濯槽4の内周面4Bに臨んで配置されるので、流出口21Mから流出した水は、洗濯槽4の内周面4Bにおいて向きを変えて水流発生部材20およびカバー部材21よりも上側Z1へ流れる。洗濯槽4の内部空間4Aにおいて水流発生部材20およびカバー部材21よりも上側Z1にある水は、カバー部材21の上側対向部21Bの流入口21Hを通過して流れ落ちることによって、水路29に流入する。
これにより、洗濯槽4の内部空間4Aには、水路29の外では上下に流れるように流入口21Hと流出口21Mとの間を循環する水流(図6の太い破線矢印を参照)が発生する。そのため、洗濯槽4内の洗濯物Sは、この水流によって、ふわっと優しく上げ下ろしされる。特に、上側Z1へ開放された水路29には、流入口21Hからの水が流れ込みやすいので、この水流の流量を増やして、洗濯物Sの上げ下ろしを促進できる。よって、従来は手洗いで行われた洗濯物Sの押し洗いが、洗濯機1において効果的に実現される。以上の結果、型崩れしやすいデリケートな洗濯物Sであっても傷めずに洗浄でき、洗浄効果の向上を図れる。ここで、カバー部材21の上側対向部21Bにおける流入口21Hは、カバー部材21の中央部21Aには形成されず、カバー部材21の外周縁と中心軸線Jとを結ぶ線分Lの中央領域LA(図5参照)からカバー部材21の外周部にわたって分布するとよい。これにより、カバー部材21の外周部側において洗濯物Sを均一に上下させることができるので、洗濯物Sの型崩れを一層低減できる。また、内部空間4Aに洗剤が投入された場合には、洗濯物Sの汚れが洗剤によって分解される。
ここで、周方向Qにおける流出口21Mの両端部において径方向外側R1へ張り出した第1張出部21Nは、水路29の水が水流発生部材20の回転に伴って流出口21Mから周方向Qへ流出することを抑制する。これにより、洗濯槽4の内部空間4Aに中心軸線Jまわりの旋回流が発生することが抑制される。そのため、洗濯物Sが、旋回流に乗ることによって、洗濯槽4の内周面4Bに接触して傷んだり、ねじれて型崩れしたりすることを抑制できる。なお、水流発生部材20の回転方向が、平面視における時計回りおよび反時計回りのどちらか一方だけである場合には、各流出口21Mでは、周方向Qにおける両端部に第1張出部21Nを設ける必要はなく、回転方向の下流側の端部だけに第1張出部21Nが設けられればよい。また、第1張出部21Nが洗濯槽4の内周面4Bに接触することによって、これらの間には径方向Rの隙間が存在しなくてもよく、この場合には、旋回流の発生を一層抑制できる。
また、流出口21Mの上端部において径方向外側R1へ張り出した第2張出部21Oは、流出口21Mから急激に上昇しようとする水流が発生することを抑制する。これにより、この水流が洗濯物Sに直接当たることによって洗濯物Sが型崩れすることを抑制できる。ただし、第2張出部21Oと洗濯槽4の内周面4Bとの間には径方向Rの隙間52が確保されるので、流出口21Mから流出した水は、この隙間52を通って上昇できる。そのため、第2張出部21Oを設けても、洗濯槽4内の洗濯物Sを押し洗いするための流入口21Hと流出口21Mとの間で循環する水流を確実に発生させることができる。
また、前述した位置決め部40Iおよび44Cによって、カバー部材21が水流発生部材20に対して上下方向Zに位置決めされるので、水流発生部材20においてカバー部材21の上側対向部21Bによって上側Z1から区画された各水路29の上下方向Zの寸法Dが安定する。これにより、各水路29が、安定した量の水流を流すことができるので、流入口21Hと流出口21Mとの間で循環する水流を安定して発生させることができる。これにより、洗濯機1は、安定した押し洗い性能を発揮できる。
水流発生ユニット6では、カバー部材21が、回転中の水流発生部材20を内部空間4Aにおいて上側Z1から覆った状態にある。洗濯槽4内の洗濯物Sは、カバー部材21の上側Z1に配置されるので、回転中の水流発生部材20に洗濯物Sが接触して傷むことを防止できる。
また、カバー部材21に設けられた係合部21Pが、支持部材13におけるいずれかの切欠き13Cにおいて洗濯槽4に係合することによって、中心軸線Jまわりの周方向Qにおいてカバー部材21を位置決めする。これにより、水流発生部材20の回転や洗濯槽4内の水流に伴ってカバー部材21が回転することが規制される。そのため、回転するカバー部材21に洗濯物Sが接触して傷むことを一層防止できる。
ここで、カバー部材21と回転中の水流発生部材20との擦動部分として、カバー部材21の中央部21Aの凹部21Dの底と水流発生部材20側の位置決め部44Cとが挙げられ、別の擦動部分として、カバー部材21の筒部21Gの下端と水流発生部材20側の位置決め部40Iとが挙げられる。これらの擦動部分には、水流発生部材20とカバー部材21との間の摩擦を低減させる摩擦低減部材55が設けられる。摩擦低減部材55は、凹部21Dの底に設けられて周方向Qにわたって位置決め部44Cに下側Z2から接触する円環状の摩擦低減部材55A(図2も参照)と、位置決め部40Iに設けられて周方向Qにわたって筒部21Gに下側Z2から接触する円環状の摩擦低減部材55Bとを含む。それぞれの摩擦低減部材55は、POM(ポリオキシメチレン)やフッ素樹脂などの低摩擦樹脂で形成される。摩擦低減部材55によって、水流発生部材20とカバー部材21との間の摩擦が低減されるので、これらの摺動部分における水流発生部材20やカバー部材21の摩耗を抑制できる。
なお、水流発生部材20の回転中において、カバー部材21から上側Z1に露出された操作部44の円盤部44Aも中心軸線Jまわりに回転するが、円盤部44Aの上面部は、上側Z1へ滑らかに凸湾曲した湾曲面なので、洗濯物Sが円盤部44Aの上面部に接触しても引っ掛かりにくい。そのため、洗濯物Sが円盤部44Aに接触することによって傷むことを抑制できる。
そして、洗い工程の開始から所定時間が経過すると、水流発生部材20の駆動回転が停止する。洗濯物Sの汚れは、洗濯槽4内の水に乗って洗濯槽4の排水口4Dから洗濯槽4の外に流出し、筐体2の底壁2Bの排水路2Cを通って機外に排出される(図1参照)。これにより、洗い工程が終了する。なお、水を溜めるために閉じられて排水のために閉じられる排水弁(図示せず)が、排水路2Cまたは排水口4Dに設けられる。また、洗濯槽4内において水流発生ユニット6よりも上側Z1にある水の一部は、洗濯槽4内の支持部材13の切欠き13Cを通ることによって、排水口4Dに到達することができる。
すすぎ工程では、洗濯槽4内に再び水が溜められた状態で水流発生ユニット6が回転することによって、水流発生ユニット6の回転によって生じた水流によって洗濯物Sがすすがれる。脱水工程では、支持軸14が駆動回転されることによって、支持軸14に連結された洗濯槽4が高速で回転駆動される。すると、洗濯槽4の回転による遠心力によって洗濯物Sから水分が絞り出されて機外に排出される。脱水工程の後、使用者は、筐体2の扉3を開いて、洗濯後の洗濯物Sを取り出す。
この発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項に記載の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、カバー部材21を水流発生部材20に対して上下方向Zに位置決めするための位置決め部40Iおよび44Cの形状や位置は、任意に変更可能である。要は、水流発生ユニット6をまとまった状態で移動させることができるように、カバー部材21と水流発生部材20とがどこかで上下方向Zに引っ掛かった状態にあればよい。
また、水流発生ユニット6におけるロック解除機構22として、前述したボールロック機構以外の機構を用いてもよい。
また、前述したようにデリケートな洗濯物Sを水流発生ユニット6によって押し洗いする以外に、図7に示すように、例えば機械力を用いて洗濯する用途に応じた別の水流発生ユニット60が存在してもよい。水流発生ユニット60は、中心軸線Jと一致した中心軸線を有する円盤状の本体61と、前述したロック解除機構22とを有し、本体61の上面部の外周部には、上側Z1へ盛り上がった複数の隆起部61Aが、周方向Qに等間隔で並んで形成される。水流発生ユニット60のロック解除機構22は、水流発生ユニット6のロック解除機構22と機能が同じであれば、例えば操作部44の形状といった細部が異なってもよい。洗濯機1では、水流発生ユニット6を洗濯槽4から離脱させて、代わりに、水流発生ユニット60を洗濯槽4に装着できる。水流発生ユニット60を用いた場合における洗い工程では、洗濯槽4の内部空間4Aにおいて水流発生ユニット60の上側Z1に位置する洗濯物Sは、回転する水流発生ユニット60の隆起部61Aに触れたり、水流発生ユニット60が内部空間4Aに発生させた水流に乗ったりすることによって撹拌される。この場合、機械力によって洗濯物Sから汚れが除去される。
また、洗濯機1は、前述した構成に限らず、例えば洗濯槽4を収容して水が溜められる水槽(図示せず)を有する構成などを備えてもよい。