実施形態の詳細を、図面を参照して説明する。なお、以下の図面においては、同一又は相当する部分に同一の符号を付すものとし、重複する説明は繰り返さない。
(実施形態に係る半導体装置の構成)
以下に、実施形態に係る半導体装置の構成を説明する。
図1に示すように、実施形態に係る半導体装置は、平面視において、第1領域R1と、第2領域R2とを有している。第1領域R1は、第1トランジスタTr1(図2参照)が形成される領域である。第2領域R2は、第2トランジスタTr2(図2参照)が形成される領域である。第1トランジスタTr1のオフ耐圧は、第2トランジスタのオフ耐圧よりも高い。第1トランジスタTr1は、例えば入出力回路を構成している。第2トランジスタTr2は、例えばロジック回路を構成している。
図2に示すように、実施形態に係る半導体装置は、半導体基板SUBと、ゲート絶縁膜GO1〜GO3と、ゲート電極GE1〜GE3と、シリサイド膜SILと、サイドウォールスペーサSWSと、ライナ膜LFと、絶縁膜IF1〜IF5と、層間絶縁膜ILD1及び層間絶縁膜ILD2と、導電層PL1〜PL3と、配線層WL1及び配線層WL2とを有している。
半導体基板SUBは、第1面FSと、第2面SSとを有している。第2面SSは、第1面FSの反対面である。半導体基板SUBは、基板領域SUBRと、エピタキシャル領域EPIとを有している。半導体基板SUBは、ソース領域SR1と、ドレイン領域DRA1と、ウェル領域WR1と、ソース領域SR2と、ドレイン領域DRA2と、ウェル領域WR2と、ソース領域SR3と、ドレイン領域DRA3と、ボディコンタクト領域BCRと、ボディ領域BRと、ドリフト領域DRIとを有している。半導体基板SUBは、埋め込み領域BUR1と、埋め込み領域BUR2とを有している。半導体基板SUBは、例えば単結晶のシリコン(Si)により形成されている。
基板領域SUBRは、半導体基板SUBの第2面SSに配置されている。基板領域SUBRの導電型は、第1導電型である。基板領域SUBRの導電型は、例えばp型である。エピタキシャル領域EPIは、基板領域SUBRの上に配置されている。すなわち、エピタキシャル領域EPIは、基板領域SUBRよりも第1面FS側に配置されている。エピタキシャル領域EPIの導電型は、第1導電型である。エピタキシャル領域EPIの導電型は、例えばp型である。
ソース領域SR1及びドレイン領域DRA1は、第1面FSに配置されている。ソース領域SR1及びドレイン領域DRA1は、互いに離間して配置されている。ソース領域SR1及びドレイン領域DRA1の導電型は、第2導電型である。第2導電型は、第1導電型の反対の導電型である。ソース領域SR1及びドレイン領域DRA1の導電型は、例えばn型である。
ソース領域SR1は、第1部分SR1aと、第2部分SR1bとを有している。第1部分SR1aは、後述するサイドウォールスペーサSWSの下に配置されている。第2部分SR1bは、第1部分SR1aに隣接して配置されている。第1部分SR1a中における不純物濃度は、第2部分SR1b中における不純物濃度よりも低い。すなわち、第1部分SR1aは、LDD(Lightly Doped Diffusion)構造を形成している。ドレイン領域DRA1は、第1部分DRA1aと、第2部分DRA1bとを有している。第1部分DRA1aは、後述するサイドウォールスペーサSWSの下に配置されている。第2部分DRA1bは、第1部分DRA1aに隣接して配置されている。第1部分DRA1a中における不純物濃度は、第2部分DRA1b中における不純物濃度よりも低い。すなわち、第1部分DRA1aは、LDD構造を形成している。
ウェル領域WR1は、ソース領域SR1及びドレイン領域DRA1を取り囲むように、第1面FSに配置されている。ウェル領域WR1は、第1面FSにおいて、ソース領域SR1とドレイン領域DRA1に挟み込まれている部分を有している。第1面FSにおいてソース領域SR1とドレイン領域DRA1とにより挟み込まれるウェル領域WR1の部分は、チャネル領域を構成している。ウェル領域WR1の導電型は、第1導電型である。ウェル領域WR1の導電型は、例えばp型である。
ソース領域SR2及びドレイン領域DRA2は、第1面FSに配置されている。ソース領域SR2及びドレイン領域DRA2は、互いに離間して配置されている。ソース領域SR2及びドレイン領域DRA2の導電型は、第1導電型である。ソース領域SR2及びドレイン領域DRA2の導電型は、例えばp型である。
ソース領域SR2は、第1部分SR2aと、第2部分SR2bとを有している。第1部分SR2aは、後述するサイドウォールスペーサSWSの下に配置されている。第2部分SR2bは、第1部分SR2aに隣接して配置されている。第1部分SR2a中における不純物濃度は、第2部分SR2b中における不純物濃度よりも低い。すなわち、第1部分SR2aは、LDD構造を形成している。ドレイン領域DRA2は、第1部分DRA2aと、第2部分DRA2bとを有している。第1部分DRA2aは、後述するサイドウォールスペーサSWSの下に配置されている。第2部分DRA2bは、第1部分DRA2aに隣接して配置されている。第1部分DRA2a中における不純物濃度は、第2部分DRA2b中における不純物濃度よりも低い。すなわち、第1部分DRA2aは、LDD構造を形成している。
ウェル領域WR2は、ソース領域SR2及びドレイン領域DRA2を取り囲むように、第1面FSに配置されている。ウェル領域WR2は、第1面FSにおいて、ソース領域SR2とドレイン領域DRA2に挟み込まれている部分を有している。第1面FSにおいてソース領域SR2とドレイン領域DRA2とにより挟み込まれるウェル領域WR2の部分は、チャネル領域を構成している。ウェル領域WR2の導電型は、第2導電型である。ウェル領域WR2の導電型は、例えばn型である。
ソース領域SR3及びドレイン領域DRA3は、第1面FSに配置されている。ソース領域SR3及びドレイン領域DRA3は、互いに離間して配置されている。ソース領域SR3及びドレイン領域DRA3の導電型は、第2導電型である。ソース領域SR3及びドレイン領域DRA3の導電型は、例えばn型である。
ボディコンタクト領域BCRは、第1面FSに配置されている。ボディコンタクト領域BCRの導電型は、第1導電型である。ボディコンタクト領域BCRの導電型は、例えばp型である。
ソース領域SR3は、第1部分SR3aと、第2部分SR3bとを有している。第1部分SR3aは、後述するサイドウォールスペーサSWSの下に配置されている。第2部分SR3bは、第1部分SR3aに隣接して配置されている。第1部分SR3a中における不純物濃度は、第2部分SR3b中における不純物濃度よりも低い。すなわち、第1部分SR3aは、LDD構造を形成している。
ドリフト領域DRIは、ドレイン領域DRA3を取り囲むように、第1面FSに配置されている。ドリフト領域DRIの導電型は、第2導電型である。ドリフト領域DRIの導電型は、例えばn型である。ドリフト領域DRI中における不純物濃度は、ドレイン領域DRA3の不純物濃度よりも低い。
ボディ領域BRは、ソース領域SR3、ボディコンタクト領域BCR及びドリフト領域DRIを取り囲むように、第1面FSに配置されている。ボディ領域BRの導電型は、第1導電型である。ボディ領域BRの導電型は、例えばp型である。ボディ領域BRは、第1部分BRaと、第2部分BRbとを有している。
第1部分BRaは、ソース領域SR3及びボディコンタクト領域BCRを取り囲んでいる。第2部分BRbは、第1部分BRa及びドリフト領域DRIを取り囲んでいる。第2部分BRbは、エピタキシャル領域EPIにより構成されている。ボディ領域BRは、第1面FSにおいて、ソース領域SR3とドリフト領域DRIとにより挟み込まれている部分を有している。第1面FSにおいてソース領域SR3とドリフト領域DRIとに挟み込まれているボディ領域BRの部分は、チャネル領域を構成している。
埋め込み領域BUR1は、エピタキシャル領域EPI中に配置されている。埋め込み領域BUR1の導電型は、第2導電型である。埋め込み領域BUR1の導電型は、例えばn型である。埋め込み領域BUR2は、第2部分BRb中に配置されている。埋め込み領域BUR2は、埋め込み領域BUR1よりも第1面FS側に配置されている。埋め込み領域BUR2の導電型は、第1導電型である。埋め込み領域BUR2の導電型は、例えばp型である。
ゲート絶縁膜GO1、ゲート絶縁膜GO2及びゲート絶縁膜GO3は、例えば二酸化珪素(SiO2)により形成されている。ゲート絶縁膜GO1、ゲート絶縁膜GO2及びゲート絶縁膜GO3は、第1面FSの上に配置されている。より具体的には、ゲート絶縁膜GO1は、ソース領域SR1とドレイン領域DRA1とにより挟み込まれているウェル領域WR1の部分の上に配置されている。ゲート絶縁膜GO2は、ソース領域SR2とドレイン領域DRA2とにより挟み込まれているウェル領域WR2の部分の上に配置されている。ゲート絶縁膜GO3は、ソース領域SR3とドリフト領域DRIとにより挟み込まれているボディ領域BRの部分の上に配置されている。
ゲート電極GE1は、ゲート絶縁膜GO1の上に配置されている。すなわち、ゲート電極GE1は、ソース領域SR1とドレイン領域DRA1とにより挟み込まれているウェル領域WR1の部分と絶縁されながら対向している。ゲート電極GE2は、ゲート絶縁膜GO2の上に配置されている。すなわち、ゲート電極GE2は、ソース領域SR2とドレイン領域DRA2とにより挟み込まれているウェル領域WR2の部分と絶縁されながら対向している。
ゲート電極GE3は、ゲート絶縁膜GO3の上に配置されている。すなわち、ゲート電極GE3は、ソース領域SR3とドリフト領域DRIとにより挟み込まれているボディ領域BRの部分と絶縁されながら対向している。ゲート電極GE1、ゲート電極GE2及びゲート電極GE3は、例えば不純物がドープされた多結晶のSiにより形成されている。
ソース領域SR1、ドレイン領域DRA1、ウェル領域WR1、ゲート絶縁膜GO1及びゲート電極GE1は、第1トランジスタTr1(nチャネル)を構成している。ソース領域SR2、ドレイン領域DRA2、ウェル領域WR2、ゲート絶縁膜GO2及びゲート電極GE2は、第1トランジスタTr1(pチャネル)を構成している。
ソース領域SR3、ドレイン領域DRA3、ボディ領域BR、ドリフト領域DRI、ゲート絶縁膜GO3及びゲート電極GE3は、第2トランジスタTr2を構成している。第2トランジスタTr2は、LDMOSFET(Laterally Diffused Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)である。
シリサイド膜SILは、第1面FSに配置されている。より具体的には、シリサイド膜SILは、ソース領域SR1〜SR3、ドレイン領域DRA1〜DRA3及びボディコンタクト領域BCRの上に配置されている。シリサイド膜SILは、ゲート電極GE1〜GE3の上面にも配置されている。シリサイド膜SILは、チタン(Ti)、コバルト(Co)等とSiとの化合物により形成されている。
サイドウォールスペーサSWSは、例えばSiO2により形成されている。ゲート絶縁膜GO1(ゲート絶縁膜GO2、ゲート絶縁膜GO3)の上であって、ゲート電極GE1(ゲート電極GE2、ゲート電極GE3)の側壁に接して配置されている。
ライナ膜LFは、例えば窒化シリコン(SiN)により形成されている。ライナ膜LFは、第1面FSの上に配置されている。より具体的には、ライナ膜LFは、第1面FS、ゲート電極GE1〜GE3及びサイドウォールスペーサSWSを覆うように配置されている。ライナ膜LFには、第2孔CH1bが形成されている。第2孔CH1bは、ライナ膜LFを貫通している。第2孔CH1bは、ソース領域SR1〜SR3、ドレイン領域DRA1〜DRA3及びボディコンタクト領域BCRの上に配置されている。
第1面FSには、溝TR1〜TR5が形成されている。溝TR1〜溝TR3は、第2面SSに向かって延在している。溝TR1は、nチャネルの第1トランジスタTr1とpチャネルの第1トランジスタTr1との間に配置されている。
溝TR2は、ドリフト領域DRI中に配置されている。より具体的には、溝TR2は、ドリフト領域DRIのソース領域SR3側の端とドレイン領域DRA3との間に配置されている。
溝TR3は、平面視において第1領域R1を取り囲むように形成されている。溝TR4は、平面視において第2領域R2を取り囲むように形成されている。溝TR5は、第1領域R1と第2領域R2との間に配置されている。溝TR3〜TR5の底部は、溝TR1及び溝TR2の底部よりも、第2面SS側に位置している。溝TR3〜TR5は、基板領域SUBRに達するように延在している。
絶縁膜IF1は、溝TR1に埋め込まれている。絶縁膜IF1は、溝TR2に埋め込まれている。絶縁膜IF1及び絶縁膜IF2は、例えば、SiO2により形成されている。絶縁膜IF1は、nチャネルの第1トランジスタTr1とpチャネルの第1トランジスタTr1とを絶縁分離している。絶縁膜IF2は、LDMOSFETのドレイン絶縁膜を構成している。絶縁膜IF1及び絶縁膜IF2は、STI(Shallow Trench Isolation)構造となっている。
絶縁膜IF3は、溝TR3に埋め込まれている。絶縁膜IF4は、溝TR4に埋め込まれている。絶縁膜IF3及び絶縁膜IF4は、例えばSiO2により形成されている。絶縁膜IF3の内部には、エアギャップAGが形成されている。絶縁膜IF3は、第1領域R1を周囲から絶縁分離している。絶縁膜IF4は、第2領域R2を周囲から絶縁分離している。絶縁膜IF3及び絶縁膜IF4は、DTI(Deep Trench Isolation)構造となっている。
絶縁膜IF5は、溝TR5に埋め込まれている。絶縁膜IF5は、例えば、SiO2により形成されている。絶縁膜IF5中には、溝TR6の一部が形成されている。溝TR6は、第1面FSから第2面SSに向かう方向に沿って延在している。溝TR6の底部からは、半導体基板SUBが露出している。すなわち、溝TR6の底部からは、基板領域SUBRが露出している。
層間絶縁膜ILD1は、第1面FSの上に配置されている。より具体的には、層間絶縁膜ILD1は、ライナ膜LFの上に配置されている。層間絶縁膜ILD1は、例えばSiO2により形成されている。層間絶縁膜ILD1は、好ましくは絶縁膜IF3〜IF5と同一材料で一体に形成されている。
層間絶縁膜ILD1中には、第1孔CH1aが形成されている。第1孔CH1aは、層間絶縁膜ILD1を貫通している。第1孔CH1a及び第2孔CH1bは、互いに接続されている。第1孔CH1aは、ソース領域SR1〜SR3、ドレイン領域DRA1〜DRA3及びボディコンタクト領域BCRの上に配置されている。第1孔CH1a及び第2孔CH1bは、コンタクトホールCH1を構成している。コンタクトホールCH1の底部からは、ソース領域SR1〜SR3、ドレイン領域DRA1〜DRA3及びボディコンタクト領域BCRの上に配置されているシリサイド膜SIL並びにゲート電極GE1〜GE3の上面に配置されているシリサイド膜SILが露出している。
層間絶縁膜ILD1中には、溝TR6の残部が形成されている。溝TR6は、層間絶縁膜ILD1を貫通している。溝TR6のアスペクト比(溝TR6の幅に対する溝TR6の深さの比)は、コンタクトホールCH1のアスペクト比(コンタクトホールCH1の幅に対するコンタクトホールCH1の深さの比)よりも大きい。
導電層PL1は、コンタクトホールCH1に埋め込まれている。導電層PL1は、例えばタングステン(W)により形成されている。導電層PL1の一方端は、ソース領域SR1〜SR3、ドレイン領域DRA1〜DRA3及びボディコンタクト領域BCRの上に配置されているシリサイド膜SIL並びにゲート電極GE1〜GE3の上面に配置されているシリサイド膜SILに接している。すなわち、導電層PL1は、ソース領域SR1〜SR3、ドレイン領域DRA1〜DRA3、ボディコンタクト領域BCR及びゲート電極GE1〜GE3に電気的に接続されている。
導電層PL2は、溝TR6に埋め込まれている。導電層PL2は、例えばWにより形成されている。すなわち、導電層PL2は、導電層PL1と同一の材料により形成されている。導電層PL2の一方端は、基板領域SUBRと接している。
配線層WL1は、層間絶縁膜ILD1の上に配置されている。配線層WL1は、例えばアルミニウム(Al)、Alを含有する合金等により形成されている。配線層WL1は、導電層PL1の他方端及び導電層PL2の他方端と電気的に接続されている。そのため、配線層WL1は、導電層PL1を介して、ソース領域SR1〜SR3、ドレイン領域DRA1〜DRA3、ボディコンタクト領域BCR及びゲート電極GE1〜GE3と電気的に接続されている。基板領域SUBRは、導電層PL2を介して配線層WL1と電気的に接続されることにより、接地電位とされている。
層間絶縁膜ILD2は、層間絶縁膜ILD1の上に配置されている。より具体的には、配線層WL1を覆うように、層間絶縁膜ILD1の上に配置されている。層間絶縁膜ILD2には、コンタクトホールCH2が形成されている。コンタクトホールCH2は、層間絶縁膜ILD2を貫通している。コンタクトホールCH2からは、配線層WL1が露出している。
導電層PL3は、コンタクトホールCH2に埋め込まれている。導電層PL3の一方端は、配線層WL1に電気的に接続されている。導電層PL3は、例えばWにより形成されている。配線層WL2は、層間絶縁膜ILD2の上に配置されている。配線層WL2は、導電層PL3の他方端に電気的に接続されている。
上記の例においては、配線層の層数は2であるが、実施形態に係る半導体装置は、より多層の配線層を有していてもよい。すなわち、層間絶縁膜ILD2の上には、層間絶縁膜ILD2、導電層PL2及び配線層WL2により構成される構造と同様の構造が、さらに配置されていてもよい。
(実施形態に係る半導体装置の製造方法)
以下に、実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する。
図3に示すように、実施形態に係る半導体装置の製造方法は、フロントエンド工程S1と、バックエンド工程S2とを有している。フロントエンド工程S1は、基板準備工程S11と、第1絶縁膜形成工程S12と、第1注入工程S13と、ゲート絶縁膜形成工程S14と、ゲート電極形成工程S15と、第2注入工程S16と、サイドウォールスペーサ形成工程S17と、第3注入工程S18と、シリサイド膜形成工程S19と、ライナ膜形成工程S20とを有している。
バックエンド工程S2は、第1エッチング工程S21と、第1層間絶縁膜形成工程S22と、第2エッチング工程S23と、第3エッチング工程S24と、洗浄工程S25と、第4エッチング工程S26と、第5エッチング工程S27と、第1導電層形成工程S28と、第1配線層形成工程S29と、第2層間絶縁膜形成工程S30とを有している。バックエンド工程S2は、第2導電層形成工程S31と、第2配線層形成工程S32とをさらに有していてもよい。
図4に示すように、基板準備工程S11においては、第1面FSと、第2面SSとを有する半導体基板が準備される。より具体的には、第1に、基板領域SUBRを有する半導体基板SUBが準備される。第2に、基板領域SUBRの上に、エピタキシャル領域EPIがエピタキシャル成長される。
図5に示すように、第1絶縁膜形成工程S12においては、絶縁膜IF1及び絶縁膜IF2が形成される。第1絶縁膜形成工程S12においては、第1に、溝TR1及び溝TR2の形成が行われる。溝TR1及び溝TR2の形成は、半導体基板SUBの第1面に対するRIE(Reactive Ion Etching)等の異方性のドライエッチングにより行われる。
第2に、溝TR1及び溝TR2に、絶縁膜IF1及び絶縁膜IF2を構成する材料が埋め込まれる。絶縁膜IF1及び絶縁膜IF2を構成する材料の埋め込みは、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)等により行われる。
第3に、溝TR1及び溝TR2からはみ出した絶縁膜IF1及び絶縁膜IF2を構成する材料の除去が行われる。溝TR1及び溝TR2からはみ出した絶縁膜IF1及び絶縁膜IF2を構成する材料の除去は、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)等により行われる。
図6に示すように、第1注入工程S13においては、ウェル領域WR1、ウェル領域WR2、ドリフト領域DRI、第1部分BRa、埋め込み領域BUR1及び埋め込み領域BUR2の形成が行われる。ウェル領域WR1、ウェル領域WR2、ドリフト領域DRI、第1部分BRa、埋め込み領域BUR1及び埋め込み領域BUR2の形成は、例えばイオン注入により行われる。
図7に示すように、ゲート絶縁膜形成工程S14においては、ゲート絶縁膜GO1〜GO3の形成が行われる。ゲート絶縁膜GO1〜GO3の形成は、例えば、半導体基板SUBの第1面FSを熱酸化することにより行われる。
図8に示すように、ゲート電極形成工程S15においては、ゲート電極GE1〜GE3の形成が行われる。ゲート電極GE1〜GE3の形成においては、第1に、ゲート絶縁膜GO1〜GO3の上に、ゲート電極GE1〜GE3を構成する材料の成膜が行われる。ゲート電極GE1〜GE3を構成する材料の成膜は、例えば、CVDにより行われる。第2に、成膜されたゲート電極GE1〜GE3を構成する材料のパターンニングが行われる。このパターンニングは、例えば、フォトリソグラフィ及びエッチングにより行われる。
図9に示すように、第2注入工程S16においては、第1部分SR1a〜SR3a、第1部分DRA1a及び第1部分DRA2aの形成が行われる。第1部分SR1a〜SR3a、第1部分DRA1a及び第1部分DRA2aの形成は、例えばゲート電極GE1〜GE3、絶縁膜IF1及び絶縁膜IF2をマスクとするイオン注入により行われる。
図10に示すように、サイドウォールスペーサ形成工程S17においては、サイドウォールスペーサSWSの形成が行われる。サイドウォールスペーサ形成工程S17においては、第1に、サイドウォールスペーサSWSを構成する材料の成膜が行われる。サイドウォールスペーサSWSを構成する材料の成膜は、例えばCVDにより行われる。第2に、成膜されたサイドウォールスペーサSWSを構成する材料のエッチングが行われる。
図11に示すように、第3注入工程S18においては、第2部分SR1b〜SR3b、第2部分DRA1b、第2部分DRA2b、ドレイン領域DRA3及びボディコンタクト領域BCRの形成が行われる。第2部分SR1b〜SR3b、第2部分DRA1b、第2部分DRA2b、ドレイン領域DRA3及びボディコンタクト領域BCRの形成は、例えば、ゲート電極GE1〜GE3、絶縁膜IF1、絶縁膜IF2及びサイドウォールスペーサSWSをマスクとするイオン注入により行われる。以上により、半導体基板SUBの第1面FSに、不純物拡散領域(つまり、ソース領域SR1〜SR3、ドレイン領域DRA1〜DRA3及びボディコンタクト領域BCR)が形成される。
図12に示すように、シリサイド膜形成工程S19においては、シリサイド膜SILの形成が行われる。シリサイド膜SILの形成においては、第1に、Ti、Co等が、第1面FS、サイドウォールスペーサSWS及びゲート電極GE1〜GE3を覆うように成膜される。この成膜は、例えばスパッタリングにより行われる。
第2に、熱処理が行われる。この熱処理により、ソース領域SR1〜SR3、ドレイン領域DRA1〜DRA3及びゲート電極GE1〜GE3の上にあるTi、Co等の膜とソース領域SR1〜SR3、ドレイン領域DRA1〜DRA3及びゲート電極GE1〜GE3に存在するSiとが反応し、シリサイド膜SILが形成される。第3に、ソース領域SR1〜SR3、ドレイン領域DRA1〜DRA3及びゲート電極GE1〜GE3と反応することなく残存したTi、Co等の膜が、エッチングにより除去される。
図13に示すように、ライナ膜形成工程S20においては、ライナ膜LFの形成が行われる。ライナ膜LFの形成は、第1面FSの上に、ライナ膜LFを構成する材料をCVD等で成膜することにより行われる。
図14に示すように、第1エッチング工程S21においては、溝TR3〜TR5の形成が行われる。溝TR3〜溝TR5の形成は、ライナ膜LF及び半導体基板SUBの第1面FSに対するRIE等のドライエッチングにより行われる。
図15に示すように、第1層間絶縁膜形成工程S22においては、層間絶縁膜ILD1の形成が行われる。また、第1層間絶縁膜形成工程S22においては、絶縁膜IF3〜IF5の形成が行われる。
層間絶縁膜ILD1の形成においては、第1に、層間絶縁膜ILD1を構成する材料の成膜が行われる。層間絶縁膜ILD1を構成する材料の成膜は、例えばCVDにより行われる。この際に、層間絶縁膜ILD1を構成する材料は、溝TR3〜TR5に埋め込まれる。これにより、絶縁膜IF3〜IF5が形成される。なお、層間絶縁膜ILD1を構成する材料(絶縁膜IF3〜IF5を構成する材料)は、溝TR3〜TR5の大きいアスペクト比に起因して溝TR3〜TR5を完全に埋め込むことができず、絶縁膜IF3〜IF5中にエアギャップAGが形成される。
層間絶縁膜ILD1の形成においては、第2に、成膜された層間絶縁膜ILD1を構成する材料の平坦化が行われる。この平坦化は、例えばCMPにより行われる。
図16に示すように、第2エッチング工程S23においては、第1孔CH1aの形成が行われる。第1孔CH1aの形成は、層間絶縁膜ILD1に対するRIE等の異方性のドライエッチングにより行われる。なお、このドライエッチングは、ライナ膜LFがエッチストッパとなることにより、ライナ膜LFが露出した段階で停止する。
図17に示すように、第3エッチング工程S24においては、溝TR6の形成が行われる。溝TR6の形成においては、第1に、フォトレジストPRの形成が行われる。フォトレジストPRは、溝TR6が形成される部分に開口が設けられている。第2に、フォトレジストPRをマスクとして、RIE等の異方性のドライエッチングが行われる。第3に、フォトレジストPRの除去が行われる。フォトレジストPRの除去は、酸素(O2)プラズマによるアッシング(灰化処理)等により行われる。フォトレジストPRを除去する前に、溝TR6の底部から露出する半導体基板SUB(基板領域SUBR)に対するイオン注入が行われてもよい。
なお、第3エッチング工程S24で行われるドライエッチングにおいて印加される電力は、アスペクト比の大きい溝を形成するため、第2エッチング工程S23で行われるドライエッチングにおいて印加される電力よりも大きい。
図18に示すように、洗浄工程S25においては、溝TR6の表面の洗浄が行われる。これにより、第3エッチング工程S24において生じた残留物が、溝TR6の表面から除去される。この洗浄は、例えばアンモニア過酸化水素水混合液(Ammonium Hydrogen Peroxide Mixture:APM)が用いられる。
洗浄工程S25において行われる洗浄(及び第3エッチング工程S24において行われえるアッシング)により、溝TR6の底部に変質層ALが形成される。変質層ALは、例えばSiO2により形成されている。
図19に示すように、第4エッチング工程S26においては、変質層ALの除去が行われる。変質層ALの除去は、RIE等の異方性のドライエッチングにより行われる。このドライエッチングは、第1エッチングガスを用いて行われる。第1エッチングガスは、第1反応性ガスと、アルゴン(Ar)ガスと、酸素(O2)ガスとを含んでいる。このドライエッチングは、ライナ膜LFよりも変質層ALに対して選択性がある。すなわち、このドライエッチングにおいて、変質層ALに対するエッチングレートは、ライナ膜LFに対するエッチングレートよりも大きい。
図20に示すように、第5エッチング工程S27においては、第2孔CH1bの形成が行われる。第2孔CH1bの形成は、第1孔CH1aから露出するライナ膜LFを、RIE等の異方性のドライエッチングで除去することにより行われる。このドライエッチングは、第2エッチングガスを用いて行われる。第2エッチングガスは、第2反応性ガスと、Arガスと、O2ガスとを含んでいる。
第1エッチングガス中における水素濃度は、第2エッチングガス中における水素濃度よりも低くてもよい。より具体的には、第1反応性ガスは、フルオロカーボン系のガスであり、第2反応性ガスは、フルオロハイドロカーボン系のガスであってもよい。第1エッチングガス中における酸素濃度は、第2エッチングガス中における酸素濃度よりも低くてもよい。
第1反応性ガス中における炭素原子数を第1反応性ガス中におけるフッ素原子数で除した値(以下においては、「C/F比」という。)は、1/3以上であってもよい。より具体的には、第1反応性ガスは、C2F6(C/F比=1/3)、C4F6(C/F比=2/3)、C4F8(C/F比=1/2)及びC5F8(C/F比=5/8)からなる群から選択される少なくとも1つであってもよい。
図21に示すように、第1導電層形成工程S28においては、導電層PL1及び導電層PL2が形成される。導電層PL1及び導電層PL2の形成は、同時に行われてもよい。導電層PL1及び導電層PL2の形成においては、第1に、導電層PL1及び導電層PL2を構成する材料が、コンタクトホールCH1及び溝TR6に埋め込まれる。導電層PL1及び導電層PL2を構成する材料のコンタクトホールCH1及び溝TR6への埋め込みは、例えばCVDにより行われる。
第2に、コンタクトホールCH1及び溝TR6からはみ出した導電層PL1及び導電層PL2を構成する材料の除去が行われる。コンタクトホールCH1及び溝TR6からはみ出した導電層PL1及び導電層PL2を構成する材料の除去は、例えばCMPにより行われる。
図22に示すように、第1配線層形成工程S29においては、配線層WL1が形成される。配線層WL1の形成においては、第1に、配線層WL1を構成する材料の成膜が行われる。配線層WL1を構成する材料の成膜は、例えばスパッタリングにより行われる。第2に、成膜された配線層WL1を構成する材料のパターンニングが行われる。成膜された配線層WL1を構成する材料のパターンニングは、例えばフォトリソグラフィ及びエッチングにより行われる。
図23に示すように、第2層間絶縁膜形成工程S30においては、層間絶縁膜ILD2の形成が行われる。層間絶縁膜ILD2の形成においては、第1に、層間絶縁膜ILD2を構成する材料の成膜が行われる。層間絶縁膜ILD2を構成する材料の成膜は、例えばCVDにより行われる。第2に、成膜された層間絶縁膜ILD2を構成する材料の平坦化が行われる。この平坦化は、例えばCMPにより行われる。
図24に示すように、第2導電層形成工程S31においては、導電層PL3の形成が行われる。第2導電層形成工程S31においては、第1に、コンタクトホールCH2の形成が行われる。コンタクトホールCH2の形成は、RIE等の異方性のドライエッチングにより行われる。第2に、導電層PL3を構成する材料が、コンタクトホールCH2に埋め込まれる。コンタクトホールCH2への導電層PL3を構成する材料の埋め込みは、例えばCVDにより行われる。第3に、コンタクトホールCH2からはみ出した導電層PL3を構成する材料の除去が行われる。コンタクトホールCH2からはみ出した導電層PL3を構成する材料の除去は、例えばCMPより行われる。
第2配線層形成工程S32においては、配線層WL2が形成される。配線層WL2の形成においては、第1に、配線層WL2を構成する材料の成膜が行われる。配線層WL2を構成する材料の成膜は、例えばスパッタリングにより行われる。第2に、成膜された配線層WL2を構成する材料のパターンニングが行われる。成膜された配線層WL2を構成する材料のパターンニングは、例えばフォトリソグラフィ及びエッチングにより行われる。これにより、図2に示される実施形態に係る半導体装置の構造が形成される。
なお、第2層間絶縁膜形成工程S30、第2導電層形成工程S31及び第2配線層形成工程S32を繰り返すことにより、さらに多層の配線構造を有する実施形態に係る半導体装置を製造することができる。
本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、溝TR6の底部以外に形成される変質層ALを、ライナ膜LFに対する選択比を利用してライナ膜LFへのエッチングを抑制しながら除去する場合にも適用することができる。
(実施形態に係る半導体装置の効果)
以下に、実施形態に係る半導体装置の効果を説明する。
上記のとおり、溝TR6を形成した後に溝TR6の表面を洗浄することにより、溝TR6の底部に変質層ALが形成される。変質層ALは、第4エッチング工程S26を行わない場合であっても、第5エッチング工程S27において行われるエッチングにより除去することが可能である。
しかしながら、溝TR6のアスペクト比は、コンタクトホールCH1のアスペクト比よりも大きい。溝TR6のアスペクト比が大きくなるほど、溝TR6の底部におけるエッチングレートの低下が顕著となる。そのため、第5エッチング工程S27におけるエッチング条件をライナ膜LF除去のために最適化した場合、変質層ALの除去が不十分となる。変質層ALの除去が不十分になると、導電層PL2と半導体基板SUBとの間のコンタクト抵抗が増大する。
他方、第5エッチング工程S27におけるエッチング条件を変質層AL除去のために最適化した場合、第1孔CH1aが形成されている部分においては、過剰なエッチング条件となってしまう。すなわち、第1孔CH1aから露出するライナ膜LFにオーバーエッチが生じる。このオーバーエッチに起因し、導電層PL1とソース領域SR1〜SR3(ドレイン領域DRA1〜DRA3、ゲート電極GE1〜GE3)との電気的な接続特性が劣化するおそれがある。
実施形態に係る半導体装置においては、第4エッチング工程S26において変質層ALが除去される。そのため、第5エッチング工程S27でのエッチング条件がライナ膜LFを除去するために最適化されたとしても(第5エッチング工程S27のエッチング条件が変質層ALを除去するために最適化されなくても)、変質層ALが不十分となることはない。
また、実施形態に係る半導体装置では、第4エッチング工程S26において、変質層ALに対するエッチングレートが、ライナ膜LFに対するエッチングレートよりも大きい。そのため、実施形態に係る半導体装置においては、第4エッチング工程S26の終了後におけるライナ膜LFの膜厚減少を抑制することができる。すなわち、第5エッチング工程S27におけるオーバーエッチを抑制することができる。
したがって、実施形態に係る半導体装置においては、ソース領域SR1〜SR3(ドレイン領域DRA1〜DRA3、ゲート電極GE1〜GE3)との電気的な接続特性の劣化を抑制しつつ、導電層PL2と半導体基板SUBとの直接的な接続を達成することができる。
エッチングガス中の水素は、SiN中の窒素の脱離を促進する。そのため、第1エッチングガス中の水素濃度が高くなるほど、第4エッチング工程S26におけるSiNに対するエッチングレートが相対的に高くなる。したがって、第1エッチングガス中の水素濃度が第2エッチングガス中の水素濃度よりも低い場合には、第4エッチング工程S26において、変質層ALに対するエッチングレートが、ライナ膜LFに対するエッチングレートに対して相対的に高くなる。その結果、ソース領域SR1〜SR3(ドレイン領域DRA1〜DRA3、ゲート電極GE1〜GE3)との電気的な接続特性の劣化を抑制しつつ、導電層PL2と半導体基板SUBとの直接的な接続を達成することができる。
より具体的には、第1反応性ガスがフルオロカーボン系ガスであり、第2反応性ガスがフルオロハイドロカーボン系ガスである場合には、第1エッチングガス中の水素濃度を第2エッチングガス中の水素濃度よりも低くすることができる。そのため、この場合には、ソース領域SR1〜SR3(ドレイン領域DRA1〜DRA3、ゲート電極GE1〜GE3)との電気的な接続特性の劣化を抑制しつつ、導電層PL2と半導体基板SUBとの直接的な接続を達成することができる。
エッチングガス中のC/F比が高くなるほど、ドライエッチングに伴ってエッチング対象となる溝又は孔の底壁及び側壁にCF系の重合膜が堆積しやすい。CF系の重合膜が形成されることにより、エッチングが進行しにくくなる。溝TR6のアスペクト比は、コンタクトホールCH1のアスペクト比よりも大きい。そのため、CF系の重合膜の前駆体となるCF系のラジカル種が、溝TR6の底部に到達しにくくなり、溝TR6の底部においてCF系の重合膜が形成されにくい。
したがって、第1エッチングガス中のC/F比が1/3以上である場合(より具体的には、第1反応性ガスがC2F6、C4F6、C4F8及びC5F8からなる群から選択される少なくとも1つである場合)には、第4エッチング工程における変質層ALに対するエッチングレートがライナ膜LFに対するエッチングレートに対して相対的に高くなる。その結果、ソース領域SR1〜SR3(ドレイン領域DRA1〜DRA3、ゲート電極GE1〜GE3)との電気的な接続特性の劣化を抑制しつつ、導電層PL2と半導体基板SUBとの直接的な接続を達成することができる。
エッチングガス中の酸素濃度が低くなるほど、ドライエッチングに伴ってエッチング対象となる溝又は孔の底壁及び側壁にCF系の重合膜が堆積しやすい。CF系の重合膜が形成されることにより、エッチングが進行しにくくなる。溝TR6のアスペクト比は、コンタクトホールCH1のアスペクト比よりも大きい。そのため、CF系の重合膜の前駆体となるCF系のラジカル種が、溝TR6の底部に到達しにくくなり、溝TR6の底部においてCF系の重合膜が形成されにくい。
したがって、第1エッチングガス中の酸素濃度が第2エッチングガス中における酸素濃度よりも低い場合には、第4エッチング工程における変質層ALに対するエッチングレートがライナ膜LFに対するエッチングレートに対して相対的に高くなる。その結果、ソース領域SR1〜SR3(ドレイン領域DRA1〜DRA3、ゲート電極GE1〜GE3)との電気的な接続特性の劣化を抑制しつつ、導電層PL2と半導体基板SUBとの直接的な接続を達成することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。